JP2016106782A - ゲームサーバ、ゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラム記録媒体及び端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】拮抗した対戦を実現することで実ユーザに対してゲームへの参加を促すことが可能なゲームサーバを提供する。【解決手段】端末から仮想ユーザを操作する操作データを受信する操作データ受信部11aと、一の仮想ユーザと他の仮想ユーザとの間で、基本パラメータと、基本パラメータと比べて対戦で発揮する能力が低い下位パラメータとが設定されたアイテムを用いた対戦を実現するバトルパート処理部102と、一の仮想ユーザが他の仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能な優位度を算出する優位度算出部521と、算出された優位度が所定値以上である場合、対戦に用いるアイテムのパラメータとして、基本パラメータと下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択するパラメータ選択部522と、選択されたパラメータに基づいて、一の仮想ユーザと他の仮想ユーザとの対戦を進行する対戦進行部523と、を有する。【選択図】図5
Description
本発明は、通信ネットワークを介して接続された各端末からの操作データによって、仮想空間に存在する仮想ユーザの動作を管理するゲームサーバ、ゲームサーバで提供するゲームの進行を制御するゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラム記録媒体及び端末装置に関するものである。
近年、スマートフォンに代表される高機能な携帯端末の普及に伴い、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を利用して提供されるゲームとしてソーシャルネットワークゲーム(以下、ソーシャルゲームという。)が普及している。ソーシャルゲームは、端末を操作する実ユーザが、通信ネットワークを介して、ゲームサーバによって構築された仮想空間に存在する仮想ユーザを操作することによって、同一の仮想空間に存在する他の仮想ユーザとのコミュニケーションを取りながらオンラインでプレイするゲームである。
このようなソーシャルゲームの一態様として、仮想ユーザの行動やストーリーなどに基づき、例えばクエストパート、バトルパート、強化パート、ガチャパートなどの複数のゲームパートが組み合わさって一つのシナリオが成立し、一つのゲームが構成されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
バトルパートでは、デッキに組み込まれたアイテムの能力値、仮想ユーザのレベルなどに応じて、対戦の内容、つまり敵に与えるダメージ、勝敗などが決定する。このようにアイテムの能力値、仮想ユーザのレベルなどに応じて対戦の内容が決定するため、ゲームを楽しむ実ユーザにとっては、能力値が高いアイテムをデッキに組み込んだり、仮想ユーザのレベルアップを図ったりすることで、有利に対戦を進行することができる。
しかしながら、従来のバトルパートでは、デッキに組み込まれたアイテムの能力値、仮想ユーザのレベルなどに応じて画一的に対戦の内容が決定することになる。このため、特定の対戦相手と対戦した場合には、負け続けたり勝ち続けたりするなど、ゲーム進行が単調になり、ゲームへの参加意欲を減退してしまう虞があった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、拮抗した対戦を実現することで実ユーザに対してゲームへの参加を促すことが可能なゲームサーバ、ゲームサーバで提供するゲームの進行を制御するゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラムを記録したゲームプログラム記録媒体及び端末装置を提供することを目的とする。
上述した従来の課題を解決するため、本発明は、以下の手段を有する。
本発明のゲームサーバは、通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信する操作データ受信部と、前記受信した操作データに基づいて、一の仮想ユーザと他の仮想ユーザとの間で、対戦で発揮する能力を数値化した基本パラメータと、前記基本パラメータと比べて対戦で発揮する能力が低い下位パラメータとが設定されたアイテム(例えば、武器、防具など)を用いた対戦を実現する対戦実現部と、前記一の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報と、前記他の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報とに基づいて、前記一の仮想ユーザが前記他の仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能な優位度を算出する優位度算出部と、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記仮想ユーザが対戦に用いるアイテムのパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択するパラメータ選択部と、前記選択されたパラメータに基づいて、前記一の仮想ユーザと前記他の仮想ユーザとの対戦を進行する対戦進行部と、を備えることを特徴とする。
本発明において、パラメータとは、例えば、敵に与えるダメージ、勝敗決定の判断指標など、対戦で発揮する能力を数値化した値である。基本パラメータは、上述したパラメータの基本値である。一方、下位パラメータは、基本パラメータに比べて、敵に与えるダメージが小さかったり敵に負けやすかったりするなど、基本パラメータと比べて対戦で発揮する能力が低いパラメータである。また、本発明において、基本パラメータ(第1のパラメータ)と、下位パラメータ(第2のパラメータ)とを記憶するアイテム記憶部を備えてもよい。
仮想ユーザの操作履歴から得られる情報とは、例えばゲーム開始段階から積み上げた経験値やレベル、対戦実現部により実現される対戦での勝利回数、アイテム取得要求などに応じて取得した所有アイテムのパラメータなどである。優位度は、例えばレベル、勝利回数、所有アイテムの基本パラメータの差など、一の仮想ユーザ及び他の仮想ユーザの両方の操作履歴から得られる情報に基づいて、一の仮想ユーザが他の仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能であるかを数値化した値である。
本発明によれば、優位度が所定値以上である場合には、基本パラメータに基づいた能力を発揮すると一の仮想ユーザが他の仮想ユーザに圧勝してしまうものとみなし、一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、基本パラメータと下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択する。より具体的には、基本パラメータに基づいた能力を発揮した場合には必ず勝てる対戦相手であっても、例えばランダムで下位パラメータが選択される。したがって、本発明によれば、対戦前から勝敗結果が分かっているような所謂出来レースであると、一の仮想ユーザを操作する実ユーザが抱いてしまう事態を防止することができる。さらに、このような事態を防止することで、いずれの仮想ユーザを操作する実ユーザに対してゲームへの参加を促すことができる。
本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記基本パラメータ及び前記下位パラメータを任意のタイミングで設定するパラメータ設定部をさらに備えることを特徴とする。
本態様によれば、例えば仮想ユーザ間の強さに格差が生じた場合など任意のタイミングで、アイテムに対して基本パラメータと下位パラメータとを設定することにより、対戦前から勝敗結果が分かっているような所謂出来レースを防止し、いずれの仮想ユーザを操作する実ユーザに対してゲームへの参加を促すことができる。
本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記パラメータ設定部は、前記算出した優位度が高いほど、前記基本パラメータと比べてより低い能力を対戦時に発揮する下位パラメータを設定することを特徴とする。
本態様によれば、優位度が高いほど基本パラメータと比べてより低い能力を対戦時に発揮する下位パラメータを設定することで、優位度の違いを埋めて、他の仮想ユーザとの間で拮抗した対戦をより確実に実現することができる。
本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記対戦実現部は、前記一の仮想ユーザと前記他の仮想ユーザとの間で、複数のアイテムを用いた対戦を実現し、前記パラメータ選択部は、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記一の仮想ユーザが対戦で用いたアイテムの使用履歴、又は、前記一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムの組み合わせに応じて、前記一の仮想ユーザが対戦に用いる複数のアイテムの中から、優位な対戦を実現可能なアイテムを特定し、特定したアイテムに対して、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする。
本態様によれば、仮想ユーザ間で複数のアイテムを用いた対戦を実現する場合に、例えば、使用頻度の高いアイテムや、アイテムの組み合わせで特定の能力(必殺技)が発揮するアイテムなどを、優位な対戦を実現可能なアイテムとして特定する。そして、特定したアイテムが基本パラメータで能力を発揮すると拮抗した対戦が実現しないものとみなして、当該特定したアイテムについて下位パラメータを選択できるようにすることで、攻撃力を下げたり必殺技が出せないようにする。このようにして特定のアイテムに着目して下位パラメータを選択できるようにすることで、複数アイテムを使用した対戦形式において、優位度の違いを埋めて、他の仮想ユーザとの間で拮抗した対戦をより確実に実現することができる。
本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記対戦で使用されるアイテムは、複数の属性の中から任意の属性に分類されており、前記パラメータ選択部は、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記複数の属性のうち、前記一の仮想ユーザの操作履歴に基づき過去の対戦で最も優位な能力を発揮したアイテムの属性を特定し、前記一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムの中から特定した属性に分類されるアイテムに対して、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする。
本態様において、属性とは、例えば物理攻撃を行う武具、魔法攻撃を行う魔具、敵の攻撃を防御する防具などのアイテムの種別である。過去の対戦で最も優位な能力を発揮したアイテムの属性として、例えば物理攻撃が多い場合には武具が特定され、魔法攻撃が多い場合には魔具が特定され、敵からの防御する回数が多ければ防具が特定される。
本態様によれば、対戦で用いるアイテムの中から特定した属性に分類されるアイテムに対して下位パラメータが選択されることにより、例えば物理攻撃が多い場合には物理攻撃力を低下させたり、魔法攻撃が多い場合には魔法攻撃力を低下させたり、防御回数が多い場合には防御力を低下させたりすることができる。つまり、特定の属性に分類されるアイテムによって一の仮想ユーザの対戦が著しく優位になることを防止し、拮抗した対戦をより確実に実現することができる。
本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記パラメータ選択部は、前記算出された優位度が所定値以上である場合に前記一の仮想ユーザの操作履歴に基づいて対戦に対する意欲度を推測し、推測した意欲度が所定値以上である場合に限り、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする。
本態様によれば、優位度が所定値以上であっても、過去の対戦で連勝又は連敗しているとか、対戦に優位なアイテムが入手できたかそうでないかなどの操作履歴から得られる情報から、対戦に対する意欲度を推測し、意欲度が所定値以上である場合に限って、下位パラメータを選択できるようにする。言い換えれば、意欲度が所定値未満に低下している場合には、下位パラメータを選択せず、豪快に勝たせることで一の仮想ユーザを操作する実ユーザの意欲を高めることができる。これにより、過去のゲーム進行に起因して下がった分の意欲を相殺するような対戦を実現することができる。
本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記パラメータ選択部は、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記算出された優位度が高いほど、前記基本パラメータに比べて高い確率で前記下位パラメータを選択することを特徴とする。
上記態様によれば、一の仮想ユーザの優位度が高ければ、下位パラメータが選択されやすくなるので、優位度の違いを埋めて、他の仮想ユーザとの間で拮抗した対戦をより確実に実現することができる。
本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記優位度算出部は、前記優位度として、前記一の仮想ユーザが前記他の仮想ユーザに対して過去に優位な対戦を行った対戦回数を算出し、前記パラメータ選択部は、前記対戦回数が多いほど、前記基本パラメータに比べて高い確率で前記下位パラメータを選択することを特徴とする。
上記態様において、過去に優位な対戦を行った対戦回数とは、例えば必ず勝てるような対戦相手と対戦した累積回数である。より具体的には、対戦で用いるアイテムにそれぞれ設定された基本パラメータの総和を基本攻撃力とした場合に、一の仮想ユーザの基本攻撃力と比べて基本攻撃力が低い対戦相手との対戦回数をいう。
上記態様によれば、過去に優位な対戦を行った対戦回数が多い仮想ユーザに対して、基本パラメータよりも下位パラメータが選択されやすくなることで、例えば圧勝できるという事前予想に反して接戦して下手をすれば敗北してしまうような対戦結果となるように誘導する。このような意外な対戦結果となるように誘導することで、基本パラメータに基づく能力を発揮した場合に著しく優位にならないような対戦相手との対戦、言い換えれば基本パラメータに基づく能力を発揮した場合に拮抗した対戦へ促すことができる。
本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記仮想アイテムには、前記下位パラメータが複数設定されており、前記パラメータ選択部は、前記優位度が高いほど、複数設定された下位パラメータの中から、前記基本パラメータに比べてより低い能力を対戦時に発揮する下位パラメータを、前記基本パラメータ及び他の下位パラメータに比べて高い確率で選択することを特徴とする。
上記態様によれば、基本パラメータと比べて能力が段階的に低い下位パラメータを設定して、優位度が高くなるほど、基本パラメータと比べて能力がより低い下位パラメータを選択しやすくすることで、幅広い優位度の違いに対応して拮抗したバトルを実現することができる。
以上のような本発明は、いずれの態様においても、上記ゲームサーバの発明を、そのゲームサーバで提供するゲームの進行を制御するゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラムを記録したゲームプログラム記録媒体及び端末装置として捉えることも可能である。
本発明によれば、拮抗した対戦を実現することで実ユーザに対してゲームへの参加を促すことが可能なゲームサーバ、ゲームサーバで提供するゲームの進行を制御するゲーム制御方法、ゲームプログラム、ゲームプログラムを記録したゲームプログラム記録媒体及び端末装置を提供することができる。
本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という。)について具体例を示して説明する。本実施形態は、ゲームサーバと通信ネットワークを介して接続された端末にゲームを提供するゲームシステムに関する。具体的には、図1に示すように、本実施形態のゲームシステムGは、実ユーザにゲームを提供するゲームサーバ1と、ゲームサーバ1と通信ネットワークであるインターネット2を介して接続された端末3a、3b、3c、・・・(以下、総称して端末3ともいう。)と、を備える。
以下では、まず、実施形態の説明に先立って、本実施形態において用いる用語の定義を明確にし、さらに本実施形態において扱うソーシャルゲームの概要について説明した後、ゲームシステムGの構成及び処理内容について具体的に説明する。
(1)用語の定義
本実施形態において用いる用語の定義は以下の通りである。
本実施形態において用いる用語の定義は以下の通りである。
「仮想空間」とは、ゲームの内容に基づいてゲーム中に形成される仮想の世界を示し、物理空間とは異なる空間を指す。端末3のディスプレイ(表示部)に表示される「仮想空間」は2次元であるが、他の端末3との繋がりも加わって形成される観念的空間は、2次元空間に限られない。
「実ユーザ」とは、端末を操作する実体、すなわち人に当たるものをいう。一方、この実体である「実ユーザ」の端末におけるボタンやタッチ操作によって、仮想空間において、実ユーザに成り代わった、または実ユーザの趣向や好みに応じて形成された仮想実体を「仮想ユーザ」という。この「仮想ユーザ」には、例えば、旧来の将棋ゲームや麻雀ゲームのプレイヤのように、その仮想実体はゲーム上視認できないが、「実ユーザ」に成り代わった存在として駒や牌を仮想空間内で操作する場合も含まれる。「仮想ユーザ」には、また、ロールプレイングゲームや対戦ゲームにおいてゲーム上で表示され、移動やアクションを起こす視認可能な特定のキャラクタも含まれる。さらに「仮想ユーザ」には、SNSにおけるアバターとして表示される仮想実体も含まれる。このように、本実施形態における「仮想ユーザ」は、仮想空間における仮想実体を広く表す用語として用い、それがゲーム上で具現化された仮想実体であるか、具現化されない影として機能する仮想実体であるかは問わない。
(2)ソーシャルゲームの概要
続いて、ゲームサーバ1からインターネット2を介して接続された端末3に提供されるソーシャルゲームについて、その概要を、図2を参照して説明する。
続いて、ゲームサーバ1からインターネット2を介して接続された端末3に提供されるソーシャルゲームについて、その概要を、図2を参照して説明する。
一般にソーシャルゲームは、実ユーザによる端末3の操作に応じた動作を行う仮想ユーザを介して、仮想空間内において、例えば、アイテムである数百種類など多種類のキャラクタが付された仮想的なカード(以下、単にカードという。)の中から、所定枚数からなるカードのアイテムリスト(以下、デッキともいう。)を作成するゲームである。より具体的には、デッキに搭載したカードのレベルアップやグループの選択を行いつつ、仮想空間上で出現する敵とカード同士で対戦したり、他の仮想ユーザとカードのトレードを行うなどして、カードを強化、収集していくものである。カード同士の対戦では、デッキを構成する各カードの攻撃力や防御力、所定のカードの組合せにより一定の効力を得るスキル(カードゲームや麻雀でいうところの「役」に当たる。)などに基づいて、敵に与えるダメージや勝敗が決する。
ソーシャルゲームは、複数のゲームパート(以下、単に「パート」ともいう)が有機的に組み合わさることにより、一つのストーリーやキャラクタが完成し、全体として一つのゲームとして成立する。例えば、ソーシャルゲーム20は、図2に示すように、クエストパート21と、バトルパート22と、ガチャパート23と、強化パート24と、を備える。
クエストパート21は、「探索、探求、冒険」などの意義を有する「クエスト」という言葉が表す通り、仮想ユーザが仮想空間を探索して、探索中に出現する敵と対戦したり、新たなカードを獲得したり、仮想ユーザのレベル向上を行うことにより、進捗するゲームを構成する一部分である。クエストパート21では、仮想ユーザに所定のクエスト用ポイントが与えられ、仮想ユーザの移動、アイテムの獲得やレベルの向上などは、このクエスト用ポイントを消費することで行われる。また、クエストパート21では、バトル用ポイントを消費して仮想ユーザが所有するカードを用いることで、出現した敵と対戦が行われる。
バトルパート22は、仮想ユーザが所有するカードが組み込まれたデッキを用いて、他の仮想ユーザを敵として対戦するパートであり、上述したデッキを構成する各カードの攻撃力及び防御力に基づいて勝敗が決する。
ガチャパート23は、硬貨を自動販売機に投入してカプセルに包装されたおもちゃであるカプセルトイが出てくる様子を表した「ガチャガチャ」(登録商標)に由来するものであり、例えば、仮想ユーザが、硬貨の代わりに仮想的に与えられるガチャ用ポイントやガチャ用の権限を用いて、カードごとの出現率に基づいてランダムにカードを取得するパートである。
強化パート24は、仮想ユーザが所有しているカードを合成してカードの強さを表すレベルを上げることで、デッキに組み込まれた時に、敵に与える攻撃力や、敵からの攻撃を防御する防御力などを強化するパートである。
以上のような複数のパートから構成されるソーシャルゲーム20は、各パート単体が他のゲームパートから独立したものではなく、上述したように、各パートが互いに関係し合い、組み合わさることで、ゲーム全体としての意義を有するものとなっている。したがって、ソーシャルゲーム20では、仮想ユーザが各ゲームパートを有効に進捗させることで、全体として一つのゲームを進行させることができる。
(3)基本的なハードウェア構成
(3−1)端末の構成
以上のようなソーシャルゲーム20の定義に基づき、以下、本実施形態のゲームシステムGを実現するためのハードウェア構成について説明する。
(3−1)端末の構成
以上のようなソーシャルゲーム20の定義に基づき、以下、本実施形態のゲームシステムGを実現するためのハードウェア構成について説明する。
図1に示すように、端末3は、例えば、無線通信部31と、表示部32と、操作部33と、を備える携帯型無線通信端末により構成される。無線通信部31は、携帯電話回線や無線LAN回線を用いてインターネット2に接続し、ウェブブラウザ上でゲームサーバ1とデータ通信を行う。表示部32は、ゲームサーバ1から受信したウェブブラウザの画面を表示する。操作部33は、例えば、表示部32の画面上の表示に従って実ユーザからの操作入力を受け付けるタッチパネルから構成される。このようにして実ユーザから受け付けられた操作入力は、無線通信部31によりゲームサーバ1に送信される。
このようなハードウェア構成を有する端末3では、例えば、予め登録したユーザIDと所定のパスワードとの組合せにより、端末の個体認証処理を行う。そして、端末3は、ゲームサーバ1との間での認証が完了すると、ゲームサーバ1からゲームを進行するのに必要なデータを受信するとともに、操作部33における操作データをゲームサーバ1に送信する。
なお、端末3は、通信ネットワークであるインターネット2を介してゲームサーバ1と通信可能な通信装置であれば、携帯電話機、PDA、パーソナルコンピュータなどであってもよい。また、操作部33の例としてタッチパネルを挙げたが、もちろん物理的なキー操作によってカーソルなどを移動させて選択操作を行い、情報の入力を行うような構成を採用してもよい。
(3−2)ゲームサーバの概略構成
端末3と通信可能に接続されるゲームサーバ1は、例えば図3に示すような汎用的なハードウェア構成を有するコンピュータにより実現される。すなわち、ゲームサーバ1は、図3に示すように、インターネット2を介して端末3と通信を行う通信インタフェース部11と、キーボードやマウスなどのユーザからの操作入力を受ける操作入力部12とを備える。また、ゲームサーバ1は、各種演算処理を行うCPUなどの演算処理部13と、演算処理データを一時的に記憶するSRAMやDRAMなどのメインメモリ14と、アプリケーションプログラム及び各種データが記憶されたハードディスクなどの記憶装置15と、演算処理結果を表示するディスプレイ16とを備える。
端末3と通信可能に接続されるゲームサーバ1は、例えば図3に示すような汎用的なハードウェア構成を有するコンピュータにより実現される。すなわち、ゲームサーバ1は、図3に示すように、インターネット2を介して端末3と通信を行う通信インタフェース部11と、キーボードやマウスなどのユーザからの操作入力を受ける操作入力部12とを備える。また、ゲームサーバ1は、各種演算処理を行うCPUなどの演算処理部13と、演算処理データを一時的に記憶するSRAMやDRAMなどのメインメモリ14と、アプリケーションプログラム及び各種データが記憶されたハードディスクなどの記憶装置15と、演算処理結果を表示するディスプレイ16とを備える。
ゲームサーバ1は、上述したようなソーシャルゲーム20をユーザに提供するためのプログラムを記憶装置15にインストールすることで、図4に示すような機能ブロックが実現される。
すなわち、ゲームサーバ1では、例えば図4に示すような、操作データ受信部11aと、ゲームデータ処理部100と、ゲームデータを管理するゲームデータ記憶部200とからなる機能が実現される。
操作データ受信部11aは、通信ネットワーク2を通じて、端末3から送られてくる操作データを受信する手段である。ゲームデータ処理部100は、クエストパート処理部101とバトルパート処理部102とガチャパート処理部103と強化パート処理部104と、を有する。
ここで、クエストパート処理部101は、クエストパート21のデータ処理を行う。また、バトルパート処理部102は、バトルパート22のデータ処理を行う。ガチャパート処理部103は、ガチャパート23のデータ処理を行う。強化パート処理部104は、強化パート24のデータ処理を行う。
以下では、バトルパート処理部102と、強化パート処理部104と、これら2つの処理部が行う処理を実現するための記憶領域となるゲームデータ記憶部200の具体的な構成について図5等を参照して説明する。まず、ゲームデータ記憶部200の構成について説明する。
ゲームデータ処理部100で用いるデータとして、ゲームデータ記憶部200は、図5に示すように、アイテムデータテーブル201と、所有アイテムデータテーブル202と、仮想ユーザ属性データテーブル203と、を有する。
(アイテムデータテーブル201:図6)
アイテムデータテーブル201は、図6に示すように、ゲーム内で使用可能なアイテムについて一覧で管理したものである。各アイテムには、固有の数字やアルファベットなどのテキストデータからなるアイテムID61が与えられている。
アイテムデータテーブル201は、図6に示すように、ゲーム内で使用可能なアイテムについて一覧で管理したものである。各アイテムには、固有の数字やアルファベットなどのテキストデータからなるアイテムID61が与えられている。
また、アイテムID61により識別可能な各アイテムには、武器を表したアイテム画像62が与えられている。アイテムが仮想ユーザの所有アイテムに設定されると、アイテム画像62が表示部32に送信される。
また、アイテムには、短刀、薙刀、鉄砲、弓などの武器の種類63と、基本パラメータ64と、が与えられている。基本パラメータ64は、敵に与えるダメージ、勝敗決定の判断指標など、対戦で発揮する能力を数値化した値である。具体的に、基本パラメータ64は、当該アイテムに初期設定された初期設定値641と、当該アイテムを強化パート24により強化可能な上限値642と、が決められている。つまり、初期設定値641とは、強化パート24によりアイテムの強化を行う前の初期状態で発揮する能力を数値化した値、すなわち予め設定されている固有値である。また、上限値642は、アイテムを強化パート24により強化可能な最大能力を数値化した値である。すなわち、アイテムの基本パラメータは、仮想ユーザの所有アイテムとなった時は初期設定値641であるが、その後アイテム自体の強化を繰り返すことで上限値642まで上昇させることができる。
以上のように、アイテムデータテーブル201は、アイテムID61で識別可能なアイテムごとに、アイテム画像62、種類63、及び基本パラメータ64を管理している。図6では、例えばアイテムID61が「0001」で識別可能なアイテムについて、アイテム画像62が「0001.gif」であり、種類63が「短刀」であり、基本パラメータ64の初期設定値641が「1870」であり、基本パラメータ64の上限値642が「9876」であることを示している。
(所有アイテムデータテーブル202:図7)
所有アイテムデータテーブル202は、ゲームサーバ1が管理する個々の仮想ユーザが所有するアイテムを一覧で管理したものである。所有アイテムデータテーブル202は、仮想ユーザごとに、所有アイテムに設定された順番を示す所有アイテム番号71、アイテムデータテーブル201で管理されるアイテムID72(図6中のアイテムID61に相当する。)と、当該アイテムの種類73(図6中の種類63に相当する。)と、当該アイテムの基本パラメータ74及び下位パラメータ75と、から構成される。
所有アイテムデータテーブル202は、ゲームサーバ1が管理する個々の仮想ユーザが所有するアイテムを一覧で管理したものである。所有アイテムデータテーブル202は、仮想ユーザごとに、所有アイテムに設定された順番を示す所有アイテム番号71、アイテムデータテーブル201で管理されるアイテムID72(図6中のアイテムID61に相当する。)と、当該アイテムの種類73(図6中の種類63に相当する。)と、当該アイテムの基本パラメータ74及び下位パラメータ75と、から構成される。
ここで、基本パラメータ74は、強化前であれば初期設定値と一致し、強化後であれば強化に応じた値となる。また、下位パラメータ75は、基本パラメータに比べて、敵に与えるダメージが小さかったり敵に負けやすかったりするなど、基本パラメータと比べて対戦で発揮する能力が低いパラメータである。上述した基本パラメータ74及び下位パラメータ75は、例えば、後述するように、強化パート処理部104によってアイテムを強化する場合にそれぞれ設定される。なお、アイテムを強化する場合に限らず、基本パラメータ74及び下位パラメータ75は、例えば、仮想ユーザがアイテムを取得した時、ゲーム上での当該アイテムの流通開始時など、強化の如何によらず元々設定されていてもよい。
図7では、例えば、所有アイテム番号71が「1」を示すアイテムについて、アイテムID72が「0354」であり、種類73が「短刀」であり、基本パラメータ74が「4857」であり、下位パラメータ75が「3542」であることを示している。
(仮想ユーザ属性データテーブル203:図8)
仮想ユーザ属性データテーブル203は、ゲームサーバ1が管理する個々の仮想ユーザに関する情報を管理するテーブルであって、ユーザID81、レベル82、装備アイテム83、及び討伐ポイント84から構成される。
仮想ユーザ属性データテーブル203は、ゲームサーバ1が管理する個々の仮想ユーザに関する情報を管理するテーブルであって、ユーザID81、レベル82、装備アイテム83、及び討伐ポイント84から構成される。
ユーザID81は、ゲームサーバ1が仮想ユーザを識別するための番号である。レベル82は、ゲーム内での仮想ユーザの進捗度を表す数値である。装備アイテム83は、所有アイテムの中からバトルパート22で使用するアイテムの所有番号を管理したものである。討伐ポイント84は、バトルパート22の進行結果に応じて仮想ユーザに付与されるポイントである。
図8に示す具体例では、例えばユーザID81が「10001」で識別可能なユーザIDについて、レベル82が「25」であり、装備アイテム83が所有番号で「12」、「24」であり、討伐ポイント84が「4500」であることを示している。
(強化パート処理部104)
次に、バトルパート処理部102の説明に先立ち、強化パート処理部104の構成について説明する。
次に、バトルパート処理部102の説明に先立ち、強化パート処理部104の構成について説明する。
強化パート処理部104は、図5に示すように、パラメータ設定部541と、データテーブル更新部542と、を有する。
パラメータ設定部541は、例えば強化対象アイテムに他のアイテムを合成する要求を受け付けると、強化対象アイテムに、基本パラメータと、基本パラメータと比べて低い能力を対戦で発揮する下位パラメータとを設定する。例えば図7の所有アイテム番号が1のアイテムを強化対象として挙げれば、パラメータ設定部541は、基本パラメータ74を「4857」に設定し、下位パラメータ75を基本パラメータ74よりも低い「3542」に設定する。
ここで、下位パラメータの設定は、上記の例に限らず、基本パラメータに比べて値が低ければ、いかなる手法によって設定してもよい。一例として、基本パラメータに対する下位パラメータの低下率を、短刀、弓、薙刀などのアイテムの種類ごとに決定してもよい。或いは、個々のアイテムにおける基本パラメータの上限値が高いほど、基本パラメータに対する下位パラメータの低下率を高くするようにしてもよい。つまり基本パラメータの上限値が高いほど、著しく下位パラメータが小さくなるように、個々のアイテムの下位パラメータを設定してもよい。
データテーブル更新部542は、パラメータ設定部541が設定した基本パラメータ及び下位パラメータとなるように、それぞれ所有アイテムデータテーブル202を更新する。具体的には、強化対象アイテムの基本パラメータ及び下位パラメータを更新し、強化対象アイテムに合成する他のアイテムに関する情報を削除する。
(バトルパート処理部102)
次に、バトルパート処理部102の構成について説明する。バトルパート処理部102は、本発明に係る対戦実現部の一態様であって、図5に示すように、優位度算出部521と、パラメータ選択部522と、対戦進行部523と、を有する。
次に、バトルパート処理部102の構成について説明する。バトルパート処理部102は、本発明に係る対戦実現部の一態様であって、図5に示すように、優位度算出部521と、パラメータ選択部522と、対戦進行部523と、を有する。
優位度算出部521は、一の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報と、当該一の仮想ユーザの対戦相手となる他の仮想ユーザ(以下、対戦相手仮想ユーザともいう。)の操作履歴から得られる情報とに基づいて、一の仮想ユーザが対戦相手仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能な優位度を算出する。
具体的には、一の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報とは、例えばゲーム開始段階から積み上げた経験値又はレベル、バトルパート処理部102により実現される対戦での対戦回数又は勝利回数、ガチャパート23の操作などで取得した所有アイテムの基本パラメータである。また、優位度は、例えばレベル、勝利回数、所有アイテムの基本パラメータの差など、一の仮想ユーザ及び対戦相手仮想ユーザの両方の操作履歴から得られる情報に基づいて、一の仮想ユーザが対戦相手仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能であるかを定量化した値である。
本実施形態では、一の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報の一例として、レベルを用いるものとする。例えば、一の仮想ユーザの一例である仮想ユーザAのレベルが「25」で、仮想ユーザAの対戦相手仮想ユーザのレベルが「18」であれば、レベル差である「+7(=25−18)」を優位度として算出する。また、一の仮想ユーザの他の例である仮想ユーザBのレベルが「40」で、仮想ユーザBの対戦相手仮想ユーザのレベルが「18」であれば、レベル差である「+12(=40−18)」を優位度として算出する。
パラメータ選択部522は、算出された優位度が所定値以上である場合、一の仮想ユーザが対戦に用いるパラメータ、つまり上述した装備アイテムに設定されたパラメータとして、基本パラメータと下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択する。例えば、パラメータ選択部522は、装備アイテムにそれぞれ設定されている基本パラメータ及び下位パラメータから、ランダムに一のパラメータを選択する。
具体例として、所定値のレベル差を「+10」とした場合、上記の仮想ユーザA及び仮想ユーザBについて次のような処理を行う。まず、パラメータ選択部522は、仮想ユーザA及びBの装備アイテムのうち、優位度が「+10」以上である仮想ユーザAの装備アイテムに対してのみ下位パラメータを選択可能とする。そして、仮想ユーザBの装備アイテムについては、基本パラメータを対戦に用いるパラメータとして選択し、仮想ユーザAの装備アイテムについては、基本パラメータ及び下位パラメータからランダムに一のパラメータを選択する。
対戦進行部523は、装備アイテムについてパラメータ選択部522により選択されたパラメータに基づいて、一の仮想ユーザと対戦相手仮想ユーザとの対戦を進行する。具体的には、対戦進行部523は、装備アイテムを構成する全てのアイテムの選択されたパラメータの総和を算出し、算出した値を攻撃力とする。そして、対戦進行部523は、算出した攻撃力に基づいて、対戦相手仮想ユーザに与えるダメージ又は勝敗を決定する。
(3−3)ゲームサーバにおける処理
次に、以上のような構成を備えるバトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる処理内容について、図9に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。
次に、以上のような構成を備えるバトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる処理内容について、図9に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。
ステップS901において、強化パート処理部104におけるパラメータ設定部541は、一の仮想ユーザが所有するアイテムに、基本パラメータと下位パラメータとをそれぞれ設定する。具体的には、一の仮想ユーザの操作データを送信する端末3からの強化要求を受け付けると、パラメータ設定部541は、当該強化要求に従って、基本パラメータと下位パラメータとをそれぞれ設定して、ステップS902に進む。
ステップS902において、操作データ受信部11aは、一の仮想ユーザの操作データを送信する端末3から、対戦相手仮想ユーザと対戦する対戦要求を受け付けたか否かを判断する。対戦要求を受け付けた場合(S902:Yes)にはステップS903に進み、対戦要求を受け付けていない場合(S902:No)には当該ステップS902を繰り返し行う。
ステップS903において、バトルパート処理部102における優位度算出部521は、一の仮想ユーザの操作履歴から得られるレベルと、対戦相手仮想ユーザの操作履歴から得られるレベルとに基づいて、対戦相手仮想ユーザに対する一の仮想ユーザのレベル差を、一の仮想ユーザの優位度として算出する。そして、ステップS904に進む。
ステップS904において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、ステップS903により算出した優位度が所定値以上である否かを判断する。そして、優位度が所定値以上である場合(S904:Yes)にはステップS905に進む。優位度が所定値以上ではない、つまり所定値未満である場合(S904:No)にはステップS906に進む。
ステップS905において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、装備アイテムにそれぞれ設定されている基本パラメータ及び下位パラメータから、ランダムに一のパラメータを選択する。そして、ステップS907に進む。
ステップS906において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、装備アイテムの下位パラメータを選択可能にせず、装備アイテムに設定されている基本パラメータを選択する。そして、ステップS907に進む。
ステップS907において、対戦進行部523は、装備アイテムについてパラメータ選択部522により選択されたパラメータに基づいて、一の仮想ユーザと対戦相手仮想ユーザとの対戦を進行する。そして、図9に示す処理を終了する。
(3−4)効果
上記図9に示す処理によれば、優位度が所定値以上である場合には、基本パラメータに基づいた能力を発揮すると一の仮想ユーザが他の仮想ユーザに圧勝してしまうものとみなし、一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、基本パラメータと下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択にする。より具体的には、ステップS905及びステップS907の処理によって、基本パラメータに基づく能力を発揮した場合には必ず勝てる対戦相手であっても、ランダムで下位パラメータに基づく能力を発揮する。したがって、上記図9に示す処理によれば、対戦前から勝敗結果が分かっているような所謂出来レースであると、実ユーザが抱いてしまう事態を防止することができる。さらに、このような事態を防止することで、いずれの仮想ユーザを操作する実ユーザに対してゲームへの参加を促すことができる。
上記図9に示す処理によれば、優位度が所定値以上である場合には、基本パラメータに基づいた能力を発揮すると一の仮想ユーザが他の仮想ユーザに圧勝してしまうものとみなし、一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、基本パラメータと下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択にする。より具体的には、ステップS905及びステップS907の処理によって、基本パラメータに基づく能力を発揮した場合には必ず勝てる対戦相手であっても、ランダムで下位パラメータに基づく能力を発揮する。したがって、上記図9に示す処理によれば、対戦前から勝敗結果が分かっているような所謂出来レースであると、実ユーザが抱いてしまう事態を防止することができる。さらに、このような事態を防止することで、いずれの仮想ユーザを操作する実ユーザに対してゲームへの参加を促すことができる。
(3−5)第1変形例
次に第1変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図10に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第1変形例では、例えば、以下の図10に示す処理を実行することにより、パラメータ設定部541が、優位度算出部521が算出した優位度に応じて、一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムに下位パラメータを設定する点で上述した実施形態と異なる。
次に第1変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図10に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第1変形例では、例えば、以下の図10に示す処理を実行することにより、パラメータ設定部541が、優位度算出部521が算出した優位度に応じて、一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムに下位パラメータを設定する点で上述した実施形態と異なる。
ステップS1001において、強化パート処理部104におけるパラメータ設定部541は、一の仮想ユーザが所有するアイテムに、基本パラメータを設定する。具体的には、一の仮想ユーザの操作データを送信する端末3からの強化要求を受け付けると、パラメータ設定部541は、当該強化要求に従って、基本パラメータを設定して、ステップS1002に進む。
ステップS1002において、操作データ受信部11aは、一の仮想ユーザの操作データを送信する端末3から、対戦相手仮想ユーザと対戦する対戦要求を受け付けたか否かを判断する。対戦要求を受け付けた場合(S1002:Yes)にはステップS1003に進み、対戦要求を受け付けていない場合(S1002:No)には当該ステップS1002を繰り返し行う。
ステップS1003において、バトルパート処理部102における優位度算出部521は、一の仮想ユーザの操作履歴から得られるレベルと、対戦相手仮想ユーザの操作履歴から得られるレベルとに基づいて、対戦相手仮想ユーザに対する仮想ユーザのレベル差を、仮想ユーザの優位度として算出する。そして、ステップS1004に進む。
ステップS1004において、強化パート処理部104におけるパラメータ設定部541は、算出した優位度に応じて、一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに対して、下位パラメータを設定する。具体的には、当該対戦に用いるアイテムに対して、優位度が高いほど、基本パラメータと比べてより低い能力を対戦時に発揮する下位パラメータを設定して、ステップS1005に進む。一例として、優位度がそれぞれ「15」、「20」であった場合には、基本パラメータに「0.85」、「0.80」を乗じた値を、下位パラメータとして設定する。
ステップS1005乃至ステップS1008については、上述した図9のステップS904乃至ステップS907と同様の処理を行い、ステップS1008の終了後に図10に示す処理を終了する。
上記図10に示す処理によれば、優位度が高いほど基本パラメータと比べてより低い能力を対戦時に発揮する下位パラメータを設定することで、優位度の違いを埋めて、他の仮想ユーザとの間で拮抗した対戦をより確実に実現することができる。
(3−6)第2変形例
次に、第2変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図11に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第2変形例では、一の仮想ユーザが対戦で用いたアイテムの使用履歴、又は、一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムの組み合わせに応じて、優位な対戦を実現可能なアイテムを特定し、特定したアイテムに対して下位パラメータを選択する処理を行う点で上述した実施形態と異なる。
次に、第2変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図11に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第2変形例では、一の仮想ユーザが対戦で用いたアイテムの使用履歴、又は、一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムの組み合わせに応じて、優位な対戦を実現可能なアイテムを特定し、特定したアイテムに対して下位パラメータを選択する処理を行う点で上述した実施形態と異なる。
ステップS1101乃至ステップS1103については、上述した図9のステップS901乃至ステップS903と同様の処理を行い、その後ステップS1104に進む。
ステップS1104において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、ステップS1103により算出した優位度が所定値以上である否かを判断する。そして、優位度が所定値以上である場合(S1104:Yes)にはステップS1105に進む。優位度が所定値以上ではない、つまり所定値未満である場合(S1104:No)にはステップS1107に進む。
ステップS1105において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、一の仮想ユーザが対戦で用いたアイテムの使用履歴、又は、一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムの組み合わせに応じて、一の仮想ユーザが対戦に用いる複数のアイテム(装備アイテム)の中から、優位な対戦を実現可能なアイテムを特定して、ステップS1106に進む。具体的に、優位な対戦を実現可能なアイテムとは、例えば、装備アイテムの中で使用頻度の高いアイテムや、装備アイテムの中でアイテムの組み合わせにより特定の能力(例えば必殺技やスキルと呼ばれる攻撃力を増加させる能力)が発揮するアイテムなど、アイテムの使用履歴、又は、対戦で用いるアイテムの組み合わせに応じて特定可能なアイテムである。
ステップS1106において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、ステップS1105で特定した装備アイテムにそれぞれ設定されている基本パラメータ及び下位パラメータから、ランダムに一のパラメータを選択し、特定されていない装備アイテムについては基本パラメータを選択して、ステップS1107に進む。
ステップS1107において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、全ての装備アイテムの下位パラメータを選択可能にせず、全ての装備アイテムに設定されている基本パラメータを選択する。そして、ステップS1108に進む。
ステップS1108において、対戦進行部523は、装備アイテムについてパラメータ選択部522により選択されたパラメータに基づいて、一の仮想ユーザと対戦相手仮想ユーザとの対戦を進行する。そして、図11に示す処理を終了する。
上記図11に示す処理によれば、仮想ユーザ間で複数のアイテムを用いた対戦を実現する場合に、例えば、使用頻度の高いアイテムや、アイテムの組み合わせで特定の能力(必殺技、スキル)が発揮するアイテムなどを、優位な対戦を実現可能なアイテムとして特定する。そして、特定したアイテムが基本パラメータで能力を発揮すると拮抗した対戦が実現しないものとみなして、当該特定したアイテムについて下位パラメータを選択できるようにすることで、攻撃力を下げたり必殺技が出せないようにする。このようにして特定のアイテムに着目して下位パラメータを選択できるようにすることで、複数アイテムを使用した対戦形式において、優位度の違いを埋めて、他の仮想ユーザとの間で拮抗した対戦をより確実に実現することができる。
(3−7)第3変形例
次に、第3変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図12に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第3変形例では、一の仮想ユーザの操作履歴に基づき過去の対戦で最も優位な能力を発揮したアイテムが分類される属性(武具、魔具、防具など)を特定し、一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムの中から特定した属性に分類されるアイテムに対して下位パラメータを選択する処理を行う点で上述した実施形態と異なる。
次に、第3変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図12に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第3変形例では、一の仮想ユーザの操作履歴に基づき過去の対戦で最も優位な能力を発揮したアイテムが分類される属性(武具、魔具、防具など)を特定し、一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムの中から特定した属性に分類されるアイテムに対して下位パラメータを選択する処理を行う点で上述した実施形態と異なる。
ステップS1201乃至ステップS1203については、上述した図9のステップS901乃至ステップS903と同様の処理を行い、その後ステップS1204に進む。
ステップS1204において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、ステップS1203により算出した優位度が所定値以上である否かを判断する。そして、優位度が所定値以上である場合(S1204:Yes)にはステップS1205に進む。優位度が所定値以上ではない、つまり所定値未満である場合(S1204:No)にはステップS1207に進む。
ステップS1205において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、一の仮想ユーザの操作履歴に基づき過去の対戦で最も優位な能力を発揮したアイテムの属性を特定する。例えば物理攻撃を行う武具、魔法攻撃を行う魔具、敵の攻撃を防御する防具の合計3種類の属性にアイテムが分類されているものとする。この場合、パラメータ選択部522は、過去の対戦で最も優位な能力を発揮したアイテムの属性として、例えば物理攻撃が最も多い場合には武具を特定し、魔法攻撃が最も多い場合には魔具を特定し、敵からの防御する回数が最も多ければ防具を特定する。そして、ステップS1206に進む。
ステップS1206において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、ステップS1205で特定した属性に分類される装備アイテムにそれぞれ設定されている基本パラメータ及び下位パラメータから、ランダムに一のパラメータを選択し、特定されていない属性に分類される装備アイテムについては基本パラメータを選択して、ステップS1208に進む。例えばステップS1205で「防具」が特定された場合、「防具」に分類される装備アイテムに対して基本パラメータ及び下位パラメータから、ランダムに一のパラメータを選択する一方、「武器」及び「魔具」に分類される装備アイテムに対して基本パラメータを選択する。そして、ステップS1208に進む。
ステップS1207において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、全ての装備アイテムの下位パラメータを選択可能にせず、全ての装備アイテムに設定されている基本パラメータを選択する。そして、ステップS1208に進む。
ステップS1208において、対戦進行部523は、装備アイテムについてパラメータ選択部522により選択されたパラメータに基づいて、一の仮想ユーザと対戦相手仮想ユーザとの対戦を進行する。そして、図12に示す処理を終了する。
上記図12に示す処理によれば、一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムの中から特定した属性に分類されるアイテムに対して下位パラメータが選択されることにより、例えば物理攻撃が多い場合には物理攻撃力を低下させたり、魔法攻撃が多い場合には魔法攻撃力を低下させたり、防御回数が多い場合には防御力を低下させたりすることができる。つまり、特定の属性に分類されるアイテムによって一の仮想ユーザの対戦が著しく優位になることを防止し、拮抗した対戦をより確実に実現することができる。
(3−8)第4変形例
次に、第4変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図13に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第3変形例では、一の仮想ユーザの操作履歴に基づいて対戦に対する意欲度を推測し、推測した意欲度に応じてパラメータを選択する処理を行う点で上述した実施形態と異なる。
次に、第4変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図13に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第3変形例では、一の仮想ユーザの操作履歴に基づいて対戦に対する意欲度を推測し、推測した意欲度に応じてパラメータを選択する処理を行う点で上述した実施形態と異なる。
ステップS1301乃至ステップS1303については、上述した図9のステップS901乃至ステップS903と同様の処理を行い、その後ステップS1304に進む。
ステップS1304において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、ステップS1303により算出した優位度が所定値以上であるか否かを判断する。そして、優位度が所定値以上である場合(S1304:Yes)にはステップS1305に進む。優位度が所定値以上ではない、つまり所定値未満である場合(S1304:No)にはステップS1308に進む。
ステップS1305において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、一の仮想ユーザの操作履歴に基づいて対戦に対する意欲度を推測する。具体的には、過去の対戦で連勝又は連敗しているとか、対戦に優位なアイテムが入手できたかそうでないかなどの操作履歴から得られる情報から、対戦に対する意欲度を推測する。そして、ステップS1306に進む。
ステップS1306において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、ステップS1305により推測した意欲度が所定値以上であるか否かを判断する。そして、意欲度が所定値以上である場合(S1306:Yes)にはステップS1307に進む。意欲度が所定値以上ではない、つまり所定値未満である場合(S1306:No)にはステップS1308に進む。
ステップS1307乃至ステップS1309については、上述した図9のステップS905乃至ステップS907と同様の処理を行い、ステップS1309の後に図13に示す処理を終了する。
上記図13に示す処理によれば、優位度が所定値以上であっても、過去の対戦で連勝又は連敗しているとか、対戦に優位なアイテムが入手できたかそうでないかなどの操作履歴から得られる情報から、対戦に対する意欲度を推測し、意欲度が所定値以上である場合に限って、下位パラメータを選択できるようにする。言い換えれば、例えば過去の対戦で連敗し続けて意欲度が所定値未満に低下している場合には、下位パラメータを選択せず、豪快に勝たせることで一の仮想ユーザを操作する実ユーザの意欲を高めることができる。これにより、過去のゲーム進行に起因して下がった分の意欲を相殺するような対戦を実現することができる。
(3−9)第5変形例
次に、第5変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図14に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第5変形例では、具体的には以下に示すとおり、優位度に応じて下位パラメータを選択する確率を変更する点で、実施形態と異なる。
次に、第5変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図14に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第5変形例では、具体的には以下に示すとおり、優位度に応じて下位パラメータを選択する確率を変更する点で、実施形態と異なる。
ステップS1401において、強化パート処理部104におけるパラメータ設定部541は、一の仮想ユーザが所有するアイテムに、基本パラメータと下位パラメータとをそれぞれ設定する。具体的には、一の仮想ユーザの操作データを送信する端末3からの強化要求を受け付けると、パラメータ設定部541は、基本パラメータと下位パラメータとをそれぞれ設定して、ステップS1402に進む。
ステップS1402において、操作データ受信部11aは、一の仮想ユーザの操作データを送信する端末3から、対戦相手仮想ユーザと対戦する対戦要求を受け付けたか否かを判断する。対戦要求を受け付けた場合(S1402:Yes)にはステップS1403に進み、対戦要求を受け付けていない場合(S1402:No)には当該ステップS1402を繰り返し行う。
ステップS1403において、バトルパート処理部102における優位度算出部521は、一の仮想ユーザが他の仮想ユーザに対して過去に優位な対戦を行った対戦回数を、優位度として算出して、ステップS1404に進む。
ここで、過去に優位な対戦を行った対戦回数とは、例えば必ず勝てるような対戦相手と対戦した累積回数、より具体的には、装備アイテムにそれぞれ設定された基本パラメータの総和を比較対象とした場合に一の仮想ユーザと比べて低い対戦相手との対戦回数をいう。一例として、過去20回対戦を行った対戦相手のうち、装備アイテムにそれぞれ設定された基本パラメータの総和が相対的に低い対戦相手との対戦回数が5回であれば、優位度を「5」として算出する。
ステップS1404において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、ステップS1403により算出した優位度が所定値以上であるか否かを判断する。そして、優位度が所定値以上である場合(S1404:Yes)にはステップS1405に進む。優位度が所定値以上ではない、つまり所定値未満である場合(S1404:No)にはステップS1406に進む。例えば、所定値が「3」に設定されている場合には、優位度が「5」の仮想ユーザについては、優位度が「3」以上であるのでステップS1405に進む。
ステップS1405において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、具体的には後述するように、優位度として算出される対戦回数が多いほど、基本パラメータに比べて高い確率で下位パラメータを選択して、ステップS1407に進む。
ステップS1406において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、装備アイテムの下位パラメータを選択可能にせず、装備アイテムに設定されている基本パラメータを選択する。そして、ステップS1407に進む。
ステップS1407において、対戦進行部523は、装備アイテムについてパラメータ選択部522により選択されたパラメータに基づいて、一の仮想ユーザと対戦相手仮想ユーザとの対戦を進行する。そして、図14に示す処理を終了する。
上記図14に示す処理において、ステップS1405の処理内容について図15を参照して具体的に説明する。
ステップS1501において、パラメータ選択部522は、一の仮想ユーザについて算出した優位度が「5」以上であるか否かを判断する。優位度が「5」以上である場合(S1501:Yes)にはステップS1503に進む。一方、優位度が「5」以上ではない、つまり優位度が「3」以上「5」未満である場合(S1501:No)にはステップS1502に進む。
ステップS1502において、パラメータ選択部522は、下位パラメータの選択確率を50%に設定し、基本パラメータの選択確率を50%に設定して、ステップS1506に進む。
ステップS1503において、一の仮想ユーザについて算出した優位度が「7」以上であるか否かを判断する。優位度が「7」以上である場合(S1503:Yes)にはステップS1505に進む。一方、優位度が「7」以上ではない、つまり優位度が「5」以上「7」未満である場合(S1503:No)にはステップS1504に進む。
ステップS1504において、パラメータ選択部522は、下位パラメータの選択確率を70%に設定し、基本パラメータの選択確率を30%に設定して、ステップS1506に進む。
ステップS1505において、パラメータ選択部522は、下位パラメータの選択確率を90%に設定し、基本パラメータの選択確率を10%に設定して、ステップS1506に進む。
ステップS1506において、パラメータ選択部522は、上述したステップS1502、S1504又はS1505で設定された選択確率に従って、装備アイテムにそれぞれ設定された基本パラメータ及び下位パラメータの中から、一のパラメータを選択して、図15に示したステップS1405を終了する。
上記図14及び図15に示す処理によれば、一の仮想ユーザの優位度が高ければ下位パラメータを選択しやすくすることで、優位度の違いを埋めて、他の仮想ユーザとの間で拮抗した対戦をより確実に実現することができる。
また、上記図14及び図15に示す処理によれば、過去に優位な対戦を行った対戦回数が多い仮想ユーザに対して、基本パラメータよりも下位パラメータを選択しやすくすることで、例えば圧勝できるという事前予想に反して接戦して下手をすれば敗北してしまうような、対戦結果となるように誘導する。このような意外な対戦結果となるように誘導することで、基本パラメータを発揮した場合に著しく優位にならないような対戦相手との対戦、言い換えれば基本パラメータを発揮した場合に拮抗した対戦へ促すことができる。
なお、上記のように対戦回数を優位度として扱う場合に限らず、レベル差を優位度として扱ってもよい。レベル差を優位度とした場合にも、一の仮想ユーザの優位度が高くなるほど下位パラメータを選択しやすくすることで、優位度の違いを埋めて、他の仮想ユーザとの間で拮抗した対戦をより確実に実現することができる。
(3−10)第6変形例
次に、第6変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図16に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第6変形例では、下位パラメータを複数設定し、優位度に応じて、各下位パラメータを選択する確率を変更する点で、上述した実施形態と異なる。
次に、第6変形例として、バトルパート処理部102及び強化パート処理部104で行われる他の処理内容について、図16に示すフローチャートを参照して具体的に説明する。第6変形例では、下位パラメータを複数設定し、優位度に応じて、各下位パラメータを選択する確率を変更する点で、上述した実施形態と異なる。
ステップS1601において、強化パート処理部104におけるパラメータ設定部541は、一の仮想ユーザが所有するアイテムに、基本パラメータと複数の下位パラメータとをそれぞれ設定してステップS1602に進む。具体的にステップS1601では、一の仮想ユーザの操作データを送信する端末3からの強化要求を受け付けると、パラメータ設定部541は、当該強化要求に従って、基本パラメータと第1乃至第3下位パラメータとをそれぞれ設定する。ここで、第1下位パラメータ、第2下位パラメータ、第3下位パラメータの順で、基本パラメータと比べてよりいっそう低い能力を対戦で発揮するものとする。よって、例えば基本パラメータが「4857」であれば、第1下位パラメータ、第2下位パラメータ、第3下位パラメータを、それぞれ「3542」、「2875」、「2258」に設定する。
ステップS1602において、操作データ受信部11aは、一の仮想ユーザの操作データを送信する端末3から、対戦相手仮想ユーザと対戦する対戦要求を受け付けたか否かを判断する。対戦要求を受け付けた場合(S1602:Yes)にはステップS1603に進み、対戦要求を受け付けていない場合(S1602:No)には当該ステップS1602を繰り返し行う。
ステップS1603において、バトルパート処理部102における優位度算出部521は、一の仮想ユーザが他の仮想ユーザに対して過去に優位な対戦を行った対戦回数を、優位度として算出する。当該変形例では、以下のとおり、対戦回数を優位度として説明するが、これに限らず、対戦相手仮想ユーザに対する一の仮想ユーザのレベル差を優位度として算出してもよい。
ステップS1604において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、ステップS1603により算出した優位度が所定値、例えば「3」以上であるか否かを判断する。そして、優位度が「3」以上である場合(S1604:Yes)にはステップS1605に進む。優位度が「3」以上ではない、つまり「3」未満である場合(S1604:No)にはステップS1606に進む。
ステップS1605において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、具体的には後述するように、優位度が高いほど、基本パラメータに比べてより低い能力を対戦時に発揮する下位パラメータを他のパラメータに比べて高い確率で選択して、ステップS1607に進む。
ステップS1606において、バトルパート処理部102におけるパラメータ選択部522は、装備アイテムの下位パラメータを選択可能にせず、装備アイテムに設定されている基本パラメータを選択する。そして、ステップS1607に進む。
ステップS1607において、対戦進行部523は、装備アイテムについてパラメータ選択部522により選択されたパラメータに基づいて、一の仮想ユーザと対戦相手仮想ユーザとの対戦を進行する。そして、図16に示す処理を終了する。
上記図16に示す処理において、ステップS1605の処理内容について図17を参照して具体的に説明する。
ステップS1701において、パラメータ選択部522は、一の仮想ユーザについて算出した優位度が「5」以上であるか否かを判断する。優位度が「5」以上である場合(S1701:Yes)にはステップS1703に進む。一方、優位度が「5」以上ではない、つまり優位度が「3」以上「5」未満である場合(S1701:No)にはステップS1702に進む。
ステップS1702において、パラメータ選択部522は、装備アイテムに設定された各パラメータの選択確率を例えば次のように設定する。つまり、基本パラメータの選択確率を50%に、第1下位パラメータの選択確率を35%に、第2下位パラメータの選択確率を10%に、第3下位パラメータの選択確率を5%にそれぞれ設定する。そして、ステップS1706に進む。
ステップS1703において、パラメータ選択部522は、一の仮想ユーザについて算出した優位度が「7」以上であるか否かを判断する。優位度が「7」以上である場合(S1703:Yes)にはステップS1705に進む。一方、優位度が「7」以上ではない、つまり優位度が「5」以上「7」未満である場合(S1703:No)にはステップS1704に進む。
ステップS1704において、パラメータ選択部522は、装備アイテムに設定された各パラメータの選択確率を例えば次のように設定する。つまり、基本パラメータの選択確率を25%に、第1下位パラメータの選択確率を40%に、第2下位パラメータの選択確率を20%に、第3下位パラメータの選択確率を10%にそれぞれ設定する。そして、ステップS1706に進む。
ステップS1705において、パラメータ選択部522は、装備アイテムに設定された各パラメータの選択確率を例えば次のように設定する。つまり、基本パラメータの選択確率を5%に、第1下位パラメータの選択確率を10%に、第2下位パラメータの選択確率を35%に、第3下位パラメータの選択確率を50%にそれぞれ設定する。そして、ステップS1706に進む。
ステップS1706において、パラメータ選択部522は、上述したステップS1702、S1704又はS1705で設定された選択確率に従って、装備アイテムにそれぞれ設定された基本パラメータ及び下位パラメータの中から、一のパラメータを選択して、図16に示したステップS1605を終了する。
上記図16及び図17に示す処理によれば、基本パラメータと比べて能力が段階的に低い下位パラメータを設定して、優位度が高くなるほど、基本パラメータと比べてより能力が低い下位パラメータを選択しやすくすることで、幅広い優位度の違いに対応して拮抗したバトルを実現することができる。
(4)その他
以上、本実施形態に係るゲームサーバ、ゲーム制御方法、ゲームプログラム及びゲームシステムについて述べたが、本発明は記述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
以上、本実施形態に係るゲームサーバ、ゲーム制御方法、ゲームプログラム及びゲームシステムについて述べたが、本発明は記述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、第1変形例と第2変形例とを組み合わせるなど、任意の変形例を組み合わせることも可能である。また、本発明は、上述したゲームサーバ1で行われるゲームデータ処理部の機能を、端末装置(端末3)側で行うようにしてもよい。具体的には、端末装置は、ゲームサーバとゲーム進行に関するデータを送受信して、ゲームデータ処理部100の機能を実現してもよい。
また、上述した図9乃至図14、及び図15に示した処理では、ステップS901、S1001、S1101、S1201、S1301、S1401、S1601のように、合成要求の受け付けによって基本パラメータと下位パラメータを設定しているが、このような処理に限定されるものではない。例えば、仮想ユーザ間の強さに格差が生じた場合など任意のタイミングで、当該タイミングの当該格差に応じて、アイテムに対して基本パラメータと下位パラメータとを設定してもよい。このようにリアルタイムに、基本パラメータ及び下位パラメータを設定することにより、対戦前から勝敗結果が分かっているような所謂出来レースを防止し、いずれの仮想ユーザを操作する実ユーザに対してゲームへの参加を促すことができる。さらに、設定されている基本パラメータ及び下位パラメータの各値は、例えば、仮想ユーザ間の強さに格差が生じた場合など任意のタイミングで、当該タイミングの当該格差に応じて、リアルタイムに変動させてもよい。
本発明は、上記の実施形態に限定されず、上記の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムが記録された非一時的な記録媒体をシステム又は装置に提供し、当該システム又は装置のコンピュータ、すなわちCPU又はMPUに、当該非一時的な記録媒体に記録されたプログラムを読み出して実行させることによって実現してもよい。
この場合、当該非一時的な記録媒体から読み出されたプログラムは、上述の実施形態の機能を実現する。したがって、当該プログラム及び当該プログラムが記録された非一時的な記録媒体も、本発明の一態様である。
当該プログラムを提供する非一時的な記録媒体は、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWなどの光ディスク、磁気テープ、不揮発性メモリカード、及びROMを含む。或いは、当該プログラムは、通信ネットワークを介してダウンロード可能であってもよい。
さらに、上記の実施形態の機能は、コンピュータが当該プログラムを読み出して実行するだけではなく、コンピュータ上で動作するOS(operating system)等に、当該プログラムの指示に基づき実際の操作の一部又はすべてを実行させることによって実現してもよい。
さらに、上記の実施形態の機能は、非一時的な記録媒体から読み出されたプログラムを、コンピュータに挿入された拡張ボードに設けられたメモリ、又は、コンピュータに接続された拡張装置に設けられたメモリに書き込み、拡張ボード又は拡張装置に設けられたCPU等に、プログラムの指示に基づき実際の処理のすべて又は一部を実行させることによって実現されてもよい。
典型的な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、ここに開示する典型的な態様に限定されないことはもちろんである。特許請求の範囲は、このような変更と、同等の構造及び機能とをすべてを含むように最も広く解釈することが可能である。
1 ゲームサーバ
11a 操作データ受信部
102 バトルパート処理部
104 強化パート処理部
521 優位度算出部
522 パラメータ選択部
523 対戦進行部
541 パラメータ設定部
11a 操作データ受信部
102 バトルパート処理部
104 強化パート処理部
521 優位度算出部
522 パラメータ選択部
523 対戦進行部
541 パラメータ設定部
本発明のゲームサーバは、通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信する操作データ受信部と、前記受信した操作データに基づいて、一の仮想ユーザと他の仮想ユーザとの間で、対戦で発揮する能力を数値化した基本パラメータと、前記基本パラメータと比べて対戦で発揮する能力が低い下位パラメータとが設定されたアイテム(例えば、武器、防具など)を用いた対戦を実現する対戦実現部と、前記一の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報と、前記他の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報とに基づいて、前記一の仮想ユーザが前記他の仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能な優位度を算出する優位度算出部と、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記仮想ユーザが対戦に用いるアイテムのパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択するパラメータ選択部と、前記選択されたパラメータに基づいて、前記一の仮想ユーザと前記他の仮想ユーザとの対戦を進行する対戦進行部と、を備え、前記パラメータ選択部は、前記算出された優位度が所定値以上である場合に前記一の仮想ユーザの操作履歴に基づいて対戦に対する意欲度を推測し、推測した意欲度が所定値以上である場合に限り、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする。
本発明によれば、優位度が所定値以上である場合には、基本パラメータに基づいた能力を発揮すると一の仮想ユーザが他の仮想ユーザに圧勝してしまうものとみなし、一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、基本パラメータと下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択する。より具体的には、基本パラメータに基づいた能力を発揮した場合には必ず勝てる対戦相手であっても、例えばランダムで下位パラメータが選択される。したがって、本発明によれば、対戦前から勝敗結果が分かっているような所謂出来レースであると、一の仮想ユーザを操作する実ユーザが抱いてしまう事態を防止することができる。さらに、このような事態を防止することで、いずれの仮想ユーザを操作する実ユーザに対してゲームへの参加を促すことができる。
また、本態様によれば、優位度が所定値以上であっても、過去の対戦で連勝又は連敗しているとか、対戦に優位なアイテムが入手できたかそうでないかなどの操作履歴から得られる情報から、対戦に対する意欲度を推測し、意欲度が所定値以上である場合に限って、下位パラメータを選択できるようにする。言い換えれば、意欲度が所定値未満に低下している場合には、下位パラメータを選択せず、豪快に勝たせることで一の仮想ユーザを操作する実ユーザの意欲を高めることができる。これにより、過去のゲーム進行に起因して下がった分の意欲を相殺するような対戦を実現することができる。
また、本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記パラメータ選択部が、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記一の仮想ユーザの過去の対戦履歴に基づき所定回数以上連続して敗戦していると、前記意欲度が前記所定値未満であると推測し、推測した意欲度が所定値以上である場合に限り、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする。
本態様によれば、過去の対戦で連敗し続けて意欲度が所定値未満に低下している場合には、下位パラメータを選択せず、豪快に勝たせることで一の仮想ユーザを操作する実ユーザの意欲を高めることができる。これにより、過去のゲーム進行に起因して下がった分の意欲を相殺するような対戦を実現することができる。
また、本態様によれば、優位度が所定値以上であっても、過去の対戦で連勝又は連敗しているとか、対戦に優位なアイテムが入手できたかそうでないかなどの操作履歴から得られる情報から、対戦に対する意欲度を推測し、意欲度が所定値以上である場合に限って、下位パラメータを選択できるようにする。言い換えれば、意欲度が所定値未満に低下している場合には、下位パラメータを選択せず、豪快に勝たせることで一の仮想ユーザを操作する実ユーザの意欲を高めることができる。これにより、過去のゲーム進行に起因して下がった分の意欲を相殺するような対戦を実現することができる。
また、本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記パラメータ選択部が、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記一の仮想ユーザの過去の対戦履歴に基づき所定回数以上連続して敗戦していると、前記意欲度が前記所定値未満であると推測し、推測した意欲度が所定値以上である場合に限り、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする。
本態様によれば、過去の対戦で連敗し続けて意欲度が所定値未満に低下している場合には、下位パラメータを選択せず、豪快に勝たせることで一の仮想ユーザを操作する実ユーザの意欲を高めることができる。これにより、過去のゲーム進行に起因して下がった分の意欲を相殺するような対戦を実現することができる。
本発明のゲームサーバは、通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信する操作データ受信部と、一の仮想ユーザの操作データに基づいて、前記一の仮想ユーザの所有アイテムの中から強化対象アイテムと合成用アイテムとが選択されると、合成用アイテムを所有アイテムから削除するとともに、強化対象アイテムについて、他の仮想ユーザとの対戦で発揮する能力を数値化した基本パラメータと、前記基本パラメータと比べて対戦で発揮する能力が低い下位パラメータとを設定するパラメータ設定部と、前記一の仮想ユーザの所有アイテムの中から前記一の仮想ユーザの操作データに基づいて選択されたアイテム(例えば、武器、防具など)を用いて、他の仮想ユーザとの間で対戦を実現する対戦実現部と、前記一の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報と、前記他の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報とに基づいて、前記一の仮想ユーザが前記他の仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能な優位度を算出する優位度算出部と、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記仮想ユーザが対戦に用いるアイテムのパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択するパラメータ選択部と、前記選択されたパラメータに基づいて、前記一の仮想ユーザと前記他の仮想ユーザとの対戦を進行する対戦進行部と、を備え、前記パラメータ設定部は、前記一の仮想ユーザの操作データに基づいて選択された強化対象アイテムの基本パラメータを、前記強化対象アイテムの選択前に設定されている値より大きく前記強化対象アイテムの最大能力を数値化した上限値以下の範囲内において上昇させるとともに、当該上限値が高いほど前記基本パラメータに対する前記下位パラメータの低下率が高くなるように、前記基本パラメータと前記下位パラメータとを設定し、前記パラメータ選択部は、前記算出された優位度が所定値以上である場合に前記一の仮想ユーザの操作履歴に基づいて対戦に対する意欲度を推測し、推測した意欲度が所定値以上である場合に限り、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする。
本発明によれば、優位度が所定値以上である場合には、基本パラメータに基づいた能力を発揮すると一の仮想ユーザが他の仮想ユーザに圧勝してしまうものとみなし、一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、基本パラメータと下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択する。より具体的には、基本パラメータに基づいた能力を発揮した場合には必ず勝てる対戦相手であっても、例えばランダムで下位パラメータが選択される。したがって、本発明によれば、対戦前から勝敗結果が分かっているような所謂出来レースであると、一の仮想ユーザを操作する実ユーザが抱いてしまう事態を防止することができる。さらに、このような事態を防止することで、いずれの仮想ユーザを操作する実ユーザに対してゲームへの参加を促すことができる。
また、本態様によれば、強化対象アイテムに対して、基本パラメータの上限値が高いほど、基本パラメータに対する下位パラメータの低下率が高くなるように、基本パラメータと下位パラメータとを設定することにより、対戦前から勝敗結果が分かっているような所謂出来レースを防止し、いずれの仮想ユーザを操作する実ユーザに対してゲームへの参加を促すことができる。
さらに、本態様によれば、優位度が所定値以上であっても、過去の対戦で連勝又は連敗しているとか、対戦に優位なアイテムが入手できたかそうでないかなどの操作履歴から得られる情報から、対戦に対する意欲度を推測し、意欲度が所定値以上である場合に限って、下位パラメータを選択できるようにする。言い換えれば、意欲度が所定値未満に低下している場合には、下位パラメータを選択せず、豪快に勝たせることで一の仮想ユーザを操作する実ユーザの意欲を高めることができる。これにより、過去のゲーム進行に起因して下がった分の意欲を相殺するような対戦を実現することができる。
また、本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記パラメータ選択部が、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記一の仮想ユーザの所有アイテムから対戦ごとに前記一の仮想ユーザの操作データに基づいて選択されるアイテムを用いた過去の対戦履歴に基づき所定回数以上連続して敗戦していると、前記意欲度が前記所定値未満であると推測し、推測した意欲度が所定値以上である場合に限り、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする。
本態様によれば、過去の対戦で連敗し続けて意欲度が所定値未満に低下している場合には、下位パラメータを選択せず、豪快に勝たせることで一の仮想ユーザを操作する実ユーザの意欲を高めることができる。これにより、過去のゲーム進行に起因して下がった分の意欲を相殺するような対戦を実現することができる。
また、本態様によれば、強化対象アイテムに対して、基本パラメータの上限値が高いほど、基本パラメータに対する下位パラメータの低下率が高くなるように、基本パラメータと下位パラメータとを設定することにより、対戦前から勝敗結果が分かっているような所謂出来レースを防止し、いずれの仮想ユーザを操作する実ユーザに対してゲームへの参加を促すことができる。
さらに、本態様によれば、優位度が所定値以上であっても、過去の対戦で連勝又は連敗しているとか、対戦に優位なアイテムが入手できたかそうでないかなどの操作履歴から得られる情報から、対戦に対する意欲度を推測し、意欲度が所定値以上である場合に限って、下位パラメータを選択できるようにする。言い換えれば、意欲度が所定値未満に低下している場合には、下位パラメータを選択せず、豪快に勝たせることで一の仮想ユーザを操作する実ユーザの意欲を高めることができる。これにより、過去のゲーム進行に起因して下がった分の意欲を相殺するような対戦を実現することができる。
また、本発明の好ましい態様のゲームサーバは、前記パラメータ選択部が、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記一の仮想ユーザの所有アイテムから対戦ごとに前記一の仮想ユーザの操作データに基づいて選択されるアイテムを用いた過去の対戦履歴に基づき所定回数以上連続して敗戦していると、前記意欲度が前記所定値未満であると推測し、推測した意欲度が所定値以上である場合に限り、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする。
本態様によれば、過去の対戦で連敗し続けて意欲度が所定値未満に低下している場合には、下位パラメータを選択せず、豪快に勝たせることで一の仮想ユーザを操作する実ユーザの意欲を高めることができる。これにより、過去のゲーム進行に起因して下がった分の意欲を相殺するような対戦を実現することができる。
Claims (13)
- 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信する操作データ受信部と、
前記受信した操作データに基づいて、一の仮想ユーザと他の仮想ユーザとの間で、対戦で発揮する能力を数値化した基本パラメータと、前記基本パラメータと比べて対戦で発揮する能力が低い下位パラメータとが設定されたアイテムを用いた対戦を実現する対戦実現部と、
前記一の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報と、前記他の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報とに基づいて、前記一の仮想ユーザが前記他の仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能な優位度を算出する優位度算出部と、
前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムのパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択するパラメータ選択部と、
前記選択されたパラメータに基づいて、前記一の仮想ユーザと前記他の仮想ユーザとの対戦を進行する対戦進行部と、を備えることを特徴とするゲームサーバ。 - 前記基本パラメータ及び前記下位パラメータを任意のタイミングで設定するパラメータ設定部をさらに備えることを特徴とする請求項1記載のゲームサーバ。
- 前記パラメータ設定部は、前記算出した優位度が高いほど、前記基本パラメータと比べてより低い能力を対戦時に発揮する下位パラメータを設定することを特徴とする請求項2記載のゲームサーバ。
- 前記対戦実現部は、前記一の仮想ユーザと前記他の仮想ユーザとの間で、複数のアイテムを用いた対戦を実現し、
前記パラメータ選択部は、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記一の仮想ユーザが対戦で用いたアイテムの使用履歴、又は、前記一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムの組み合わせに応じて、前記一の仮想ユーザが対戦に用いる複数のアイテムの中から、優位な対戦を実現可能なアイテムを特定し、特定したアイテムに対して、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。 - 前記対戦で使用されるアイテムは、複数の属性の中から任意の属性に分類されており、
前記パラメータ選択部は、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記複数の属性のうち、前記一の仮想ユーザの操作履歴に基づき過去の対戦で最も優位な能力を発揮したアイテムの属性を特定し、前記一の仮想ユーザが対戦で用いるアイテムの中から特定した属性に分類されるアイテムに対して、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。 - 前記パラメータ選択部は、前記算出された優位度が所定値以上である場合に前記一の仮想ユーザの操作履歴に基づいて対戦に対する意欲度を推測し、推測した意欲度が所定値以上である場合に限り、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムに設定されたパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。
- 前記パラメータ選択部は、前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記優位度が高いほど、前記基本パラメータに比べて高い確率で前記下位パラメータを選択することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。
- 前記優位度算出部は、前記一の仮想ユーザが前記他の仮想ユーザに対して過去に優位な対戦を行った対戦回数を前記優位度として算出し、
前記パラメータ選択部は、前記対戦回数が多いほど、前記基本パラメータに比べて高い確率で前記下位パラメータを選択することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。 - 前記仮想アイテムには、前記下位パラメータが複数設定されており、
前記パラメータ選択部は、前記優位度が高いほど、複数設定された下位パラメータの中から、前記基本パラメータと比べてより低い能力を対戦時に発揮する下位パラメータを、前記基本パラメータ及び他の下位パラメータに比べて高い確率で選択することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項記載のゲームサーバ。 - 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信するステップと、
前記受信した操作データに基づいて、一の仮想ユーザと他の仮想ユーザとの間で、対戦で発揮する能力を数値化した基本パラメータと、前記基本パラメータと比べて対戦で発揮する能力が低い下位パラメータとが設定されたアイテムを用いた対戦を実現するステップと、
前記一の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報と、前記他の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報とに基づいて、前記一の仮想ユーザが前記他の仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能な優位度を算出するステップと、
前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムのパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択するステップと、
前記選択されたパラメータに基づいて、前記一の仮想ユーザと前記他の仮想ユーザとの対戦を進行するステップと、を通信ネットワークに接続されたコンピュータが実行することを特徴とするゲーム制御方法。 - 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信するステップと、
前記受信した操作データに基づいて、一の仮想ユーザと他の仮想ユーザとの間で、対戦で発揮する能力を数値化した基本パラメータと、前記基本パラメータと比べて対戦で発揮する能力が低い下位パラメータとが設定されたアイテムを用いた対戦を実現するステップと、
前記一の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報と、前記他の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報とに基づいて、前記一の仮想ユーザが前記他の仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能な優位度を算出するステップと、
前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムのパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択するステップと、
前記選択されたパラメータに基づいて、前記一の仮想ユーザと前記他の仮想ユーザとの対戦を進行するステップと、を通信ネットワークに接続されたコンピュータに実行させることを特徴とするゲームプログラム。 - 通信ネットワークを介して接続された端末から、仮想空間内に形成された仮想ユーザを操作する操作データを受信するステップと、
前記受信した操作データに基づいて、一の仮想ユーザと他の仮想ユーザとの間で、対戦で発揮する能力を数値化した基本パラメータと、前記基本パラメータと比べて対戦で発揮する能力が低い下位パラメータとが設定されたアイテムを用いた対戦を実現するステップと、
前記一の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報と、前記他の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報とに基づいて、前記一の仮想ユーザが前記他の仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能な優位度を算出するステップと、
前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムのパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択するステップと、
前記選択されたパラメータに基づいて、前記一の仮想ユーザと前記他の仮想ユーザとの対戦を進行するステップと、を通信ネットワークに接続されたコンピュータに実行させるためのゲームプログラムを記録したコンピュータに読み取り可能なゲームプログラム記録媒体。 - 通信ネットワークを介して接続されたゲームサーバとの間で、仮想空間内に形成された仮想ユーザがゲームを進行するためのデータを通信するデータ通信部と、
実ユーザから、一の仮想ユーザの操作入力を受け付ける操作入力部と、
前記操作入力に基づいて、前記一の仮想ユーザと他の仮想ユーザとの間で、対戦で発揮する能力を数値化した基本パラメータと、前記基本パラメータと比べて対戦で発揮する能力が低い下位パラメータとが設定されたアイテムを用いた対戦を実現する対戦実現部と、
前記一の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報と、前記他の仮想ユーザの操作履歴から得られる情報とに基づいて、前記一の仮想ユーザが前記他の仮想ユーザに対して優位に対戦を進行可能な優位度を算出する優位度算出部と、
前記算出された優位度が所定値以上である場合、前記一の仮想ユーザが対戦に用いるアイテムのパラメータとして、前記基本パラメータと前記下位パラメータとの中から任意のパラメータを選択するパラメータ選択部と、
前記選択されたパラメータに基づいて、前記一の仮想ユーザと前記他の仮想ユーザとの対戦を進行する対戦進行部と、を備えることを特徴とする端末装置。
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