JP2016102108A - 有機化合物およびその合成方法と応用 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機発光ダイオード(OLED)にある小分子主体材料が結晶化しやすいという、低いガラス転移点(Tg)の問題を解決する有機化合物とその合成方法の提供。【解決手段】式(I)又は(II)に示す分子構造を有する軸不斉ビナフチル誘導体である、有機化合物。(Arはヘテロ原子を含むC4—C7複素環;R1及びR2は夫々独立にH又はC1—C5アルキル基)【選択図】なし

Description

本発明は、有機化合物およびその合成方法と応用に関するものであり、特に、広いエネルギーバンド(Wide Energy Band)と高いガラス転移点(Tg)をもつ有機発光ダイオード発光層の主体材料に応用される有機化合物と、その合成方法と、上記有機発光ダイオード発光層の主体材料を含む素子とに関するものである。
有機発光ダイオード(Organic Light−emitting Diode,OLED)は、全固体と、自発光性と、高輝度と、高解像度と、高視点(170度以上)と、速い応答と、低い駆動電圧(3−10V)と、低消費電力と、広い動作温度範囲と、フレキシブル基板の使用可能なこと、小さな体積と、薄い厚さと、軽い重さなどの利点があるため、近年では、パネル表示装置の分野で注目されてきた、例えば、照明システム、通信システム、車載ディスプレイ、携帯式電子設備、高精細度表示ひいては軍事分野にも広く使われている。OLEDは、一般的に両側の電極と電極の間にある半導性質の有機薄膜(発光層)で組成され、そのうち、少なくとも一側の電極が透明電極である。外部電圧の駆動で、陰極に注ぐ電子と陽極に注ぐホールが発光層で互いに作用して、刺激された励起子を形成し、励起子が励起状態から基底状態への放射遷移で生じるエネルギー差が光子となって放出される。
しかし、有機電界発光材料は一般的に一重項蛍光染料あるいは三重項リン光染料であるが、その材料はより強い濃度消光効果があるので、発光層の発光効果を減少させる可能性がある。よって、今までの有機発光ダイオード素子の発光層は、主―客発光体システム構造でよく使われる、すなわち、蛍光染料またはリン光染料などの客発光体材料を、良好なキャリア輸送能力をもつ主体材料に混合している。このようにすることで、励起子の過度集中に起因する消光を大幅に低減できるので、特にりん光材料の三重項−三重項の消滅効果(triplet−triplet annihilation)を大幅に低減可能となる。
例えば、ForrestとThompsonらは、4,4’−N,N’−ジカルバゾール−3,5−フェニルを主材料とし、青色イリジウム錯体をドープ材料として、最大パワー8.9ml/Wである有機電界発光器を得ている。また、特許文献1は、テトラフェニルシリコンとカルバゾールのアントラセン誘導体の双極性りん光材料を主体材料とし、Ir(ppy)3を混ぜることを開示している。特許文献2は主発光体にイリジウム錯体を混ぜることを開示している。また、特許文献3も主発光材料、客発光材料などの有機層で通常に使われている化合物の構造を開示している。
一般的には、主体材料のエネルギーギャップは客体材料のエネルギーギャップより大きい。しかし、そうでない場合、エネルギーが客発光体から主発光材料に移動して素子の効率を下げる可能性がある。更に、主体材料、特に小分子主体材料について、結晶化能やガラス転移点に、より高い条件が要求されることになる。
中国特許出願CN102031104A 中国特許出願CN101368096A 特開2002−305083A
本発明の目的は、OLEDにある小分子主体材料が結晶化しやすいという、低Tgの問題を解決する有機化合物を提供することにある。
本発明の第一の目的は、化学式(I)または(II)に示す分子構造をもつ有機化合物を提供することである。
Figure 2016102108
式中、Arはヘテロ原子を含む任意のC4―C7複素環の一つである。
また、Arはベンゼン環またはピリジン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。
上記において、前記有機化合物は化学式(I−1)または(II−1)に示す分子構造を有する。
Figure 2016102108
式中、置換基R1、R2の数はそれぞれ独立して1つまたは複数であり、且つナフタレン環の任意の位置で置換することができる。
また、R1、R2は同じまたは異なっていてもよい。
また、R1、R2はそれぞれ独立してHまたはC1―C5アルキル基から任意に選ばれる一つの基とすることができる。
また、置換基Rは以下に示す基から任意に選ばれる一つの基とすることができる。
Figure 2016102108
前記置換基Rにおいて、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4は同じまたは異なっていてもよい。
また、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4はそれぞれ独立してC6―C20芳香族基、またはC1―C5アルキル基で置換したC6―C20芳香族基から任意に選ばれる一つの基である。
本発明の実施例において、前記有機化合物は軸不斉ビナフチル誘導体である。
また、前記C1―C5アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ブチル、n−アミル基から任意に選ばれる一つの基または複数の基であることが好ましい。
上記において、前記C6―C20芳香族基はフェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセン基から任意に選ばれる一つの基または複数の基であることが好ましい。
本発明の実施例において、置換基Rは以下の基から任意に選ばれる一つの基である。
Figure 2016102108
なお、前記有機化合物は軸不斉ビナフチル誘導体である。
次に、本発明の第二の目的は、前記の有機化合物の合成方法を提供することである。
上記合成方法は、化学式(III)に示すRまたはS体1,1’−ビ−2−ナフトールと、化学式(IV)に示す化合物とを、45−70℃で反応させ、中間体(V)を得るこ
とを含む。式中、X1とX2はそれぞれ独立してハロゲン原子から選ばれ、中間体(V)
のハロゲン原子X1をR基で置換して、化学式(I)または(II)に示す有機化合物を
得る。
Figure 2016102108
式中、置換基R1、R2の数はそれぞれ独立して1つまたは複数の基であり、且つナフタレン環の任意の位置で置換することができる。
また、式中、R1、R2は同じまたは異なっていてもよい。
また、R1、R2はそれぞれ独立してHまたはC1―C5アルキル基のなかから任意に選ばれる一つの基を示す。
また、式中、X1、X2は同じまたは異なっていてもよい。
また、式中、X1、X2はそれぞれ独立してClまたはBrである。
また、式中、ArはC4―C7環式置換基であって、ヘテロ原子を含むC4―C7複素環から任意に選ばれる一つの基を示す。
また、式中、Arはベンゼン環またはピリジン環から任意に選ばれる一つの基であることが好ましく、ベンゼン環がより好ましい。
また、化学式(IV)に示す化合物は、化学式(VI)に示す3,5−ビス(ハロゲン化メチル)−ハロゲン化ベンゼンであることが好ましい。
Figure 2016102108
式中、置換基Rは以下の基から任意に選ばれる一つの基である。
Figure 2016102108
式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4は同じまたは異なっていてもよい。
また、式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4はそれぞれ独立してC6―C20芳香族基、またはC1―C5アルキル基で置換したC6―C20芳香族基から任意に選ばれる一つの基とすることができる。
上記において、前記C1―C5アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ブタン、n−アミル基から任意に選ばれる一つの基または複数の基であることが好ましい。
上記において、前記C6―C20芳香族基は、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセン基から任意に選ばれる一つの基または複数の基であることが好ましい。
発明の実施例において、置換基Rは以下の基から任意に選ばれる一つの基である。
Figure 2016102108
本発明の合成方法において、化学式(III)に示す1,1’−ビ−2−ナフトールと化学式(IV)に示す化合物との反応は、触媒存在下で行うことが好ましい。
前記触媒はK2CO3、Na2CO3、NaOH、KOH、Mg/I2から任意に選ばれる一種または複数の種類からなることが好ましく、K2CO3がより好ましい。
本発明の合成方法において、化学式(III)に示す1,1’−ビ−2−ナフトールと化学式(IV)に示す化合物との反応は、反応温度が50−60℃であることが好ましく、アセトン溶媒中、還流撹拌して行うことがより好ましい。
本発明の合成方法において、中間体(V)のX1がRで置換される反応は、中間体(V
)とR―Hとを、ブッフバルト・ハートウィッグ反応(Buckwald Coupling)させて行うことが好ましい。
また、本発明の合成方法において、中間体(V)のX1がRで置換される反応は、反応
温度が80―160℃であることが好ましく、90―150℃であることがより好ましく、且つ、ジオキサン、トルエン、ブチルエーテルから任意に選ばれる一種または複数の種類からなる溶媒中、還流撹拌することがより好ましい。
なお、ブッフバルト・ハートウィッグ反応は、アルカリ存在下で行うことが好ましい。また、前記アルカリはナトリウム−tert−ブチルセレノキシド、Cs2CO3、K2CO3、K3PO4から任意に選ばれる一種または複数の種類からなる。
本発明の第三の目的は、少なくとも一つの有機発光ダイオードを含む有機発光素子を提供することである。前記有機発光ダイオードは、陽極と、陰極と、陽極と陰極の間にある発光層とを含み、前記発光層は少なくとも化学式(I)または(II)に示す分子構造をもつ有機化合物を含む。
Figure 2016102108
式中、Arはヘテロ原子を含むC4―C7複素環から任意に選ばれる一つを示す。
式中、Arはベンゼン環またはピリジン環から任意に選ばれる一つであることが好ましく、ベンゼン環がより好ましい。
また、式中、前記有機化合物は化学式(I−1)または(II−1)に示す分子構造を有する。
Figure 2016102108
上記式中、置換基R1、R2の数はそれぞれ独立して一つまたは複数であり、且つナフタレン環の任意の位置で置換することができる。
また、式中、R1、R2は同じまたは異なっていてもよい。
また、式中、R1、R2はそれぞれ独立してHまたはC1―C5アルキル基から任意に選ばれる一つの基とすることができる。
また、上記において、Rは以下の基から任意に選ばれる一つの基とすることができる。
Figure 2016102108
式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4は同じまたは異なっていてもよい。
また、式中、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4は、それぞれ独立してC6―C20芳香族基、またはC1―C5アルキル基で置換したC6―C20芳香族基から任意に選ばれる一つの基とすることができる。
上記において、前記C1―C5アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ブタン、n−アミル基から任意に選ばれる一つの基または複数の基であることが好ましい。
上記において、前記C6―C20芳香族基は、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセン基から任意に選ばれる一つの基または複数の基であることが好ましい。
本発明の実施例において、置換基Rは以下に示す任意に選ばれる一つの基とすることができる。
Figure 2016102108
なお、前記発光層は蛍光染料またはリン光染料を混合して含む。
本発明の有機発光素子は冷光源、モニターである。また、冷光源やモニターを含む携帯電話、コンピュータ、ATM、POS機械、ゲーム機、複写機、デジタルカメラ、DVD、計器から任意に選ばれる一種または複数の種類であっても良い。
本発明が提供する有機化合物は軸不斉ビナフチル誘導体であり、二つのナフタレン環の間には、完全な共役ではないので特定の二面角をもつ。そのような構造の分子は、ナフタレン環とナフタレン環の間が完全な共役ではないため、以下の二つ利点をもつ:1)HOMO(最高被占分子軌道)とLUMO(最低被占分子軌道)のエネルギー差がより大きくなるため、エネルギー移動が簡単には起こらない。2)分子が共通面をなさないため、蓄積作用で生じる濃度消光効果が容易には発生しない。
主体材料のガラス転移点は素子の安定性に対して大きく影響する。従って、本発明の有機化合物は、より大きな分子サイス及びより高いガラス転移点を有するとともに、分子間の空間的相互作用も増強する。
本発明が提供する有機化合物によって、OLED発光層の主体材料であって、小分子の主体材料が結晶化しやすいこと、および広いエネルギーバンドをもつ主体材料のガラス転移点が低いという問題を解決できる。本発明で採用された一連の軸不斉ビナフチル誘導体は、主体材料として、二つのナフタレン環の間に、完全な共役ではないために特定の二面角があり、且つ中間の連接するナフタレン環を置換することもできる。例えば、ピリジン環を使って中間ナフタレン環を置換することにより、材料の電子伝送性能を向上することができる。実験データによると、本発明で得た有機化合物はガラス転移点が高く、エネルギーバンドも広く、簡単には結晶化しない、濃度消光効果が小さいという利点を有する。
以下、本発明を図と具体的な実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1)
ステップ1
RまたはS体1,1’−ビ−2−ナフトール(28.6g,0.1mol,1.0eq)と、1−ブロモ−3,5−ビス(ブロモメチル)ベンゼン(40.78g,0.12mol,1.2eq)と、K2CO3(41.4g,0.3mol,3.0eq)とを3Lの丸底フラスコに充填し、1Lの無水アセトンを加入してから、24時間還流撹拌する。そして、温室まで冷却し、エバポレータで真空濃縮を行い、有機溶媒を除いて粗製品を得る。酢酸エチル・石油エーテル(体積比は1:2である)を移動相として粗製品をカラムクロマトグラフィーで精製し、50℃で真空乾燥してから、RまたはS体2,2’−(1’’,3’’−ジベンジルオキシ−5’’−ブロモフェニル)−1,1’− ビナフチルを得た。(42g,0.09mol,収率90%)。反応式を以下に示す:
Figure 2016102108
MS: m/z= 467.1(M++);1HNMR(400M,d6−DMSO): 7.64(d,2H), 7.60(d,2H), 7.56(d,2H), 7.32(dd,2H), 7.29(s,2H), 7.21(dd,2H), 7.10(d,2H), 7.06(s,1H), 5.30(s,4H). Anal. Calcd for C28H19BrO2: C, 71.96; H, 4.1; O, 6.85. Found: C,71.93; H, 4.08; N, 6.86.
ステップ2
RまたはS体2,2’−(1’’,3’’−ジベンジルオキシ−5’’− ブロモフェニル)−1,1’− ビナフチル(23.3g,0.05mol,1.0eq)と、ジフェニルアミン構造の単体(0.06mol,1.2eq)と、Cs2CO3(48.75g,0.15mol,3.0eq)と、Pd(OAc)2(0.336g,1.5mmol,0.03eq)と、2−ジシクロヘキシルホスフィン−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル(Ru−Phos,1.4g,3mmol,0.06eq)とを1Lの丸底フラスコに充填し、500mlの無水ジオキサンを加えてから、窒素の保護の下で24時間、還流撹拌を行った。室温まで冷却後、ロータリーエバポレータで真空濃縮を行い、有機溶媒を除いて粗製品を得た。酢酸エチル・石油エーテル(体積比は1:2である)を移動相として粗製品をカラムクロマトグラフィーで精製し、50℃で真空乾燥してから、RまたはS体2,2’−(1’’,3’’−ジベンジル酸素−5’’− フェニル)−1,1’− ビナフチルを得た(収率70%)。反応式を以下に示す:
Figure 2016102108
MS:m/z= 556.2(M+H+);1HNMR(400M,d6−DMSO): 8.48(dd,2H), 8.05(dd,2H), 7.77(td,2H), 7.55(dd,2H), 7.44(dt,2H), 7.20(dd,4H), 7.11(d,2H), 6.81(tt,2H), 6.72(dt,1H), 6.63(d,4H), 6.61(t,2H), 5.30(s,4H). Anal. Calcd for C40H29NO2: C, 86.46; H, 5.26; N, 2.52. Found: C,86.43; H, 5.29; N, 2.53.
測定によると、本実施例に係る化合物の励起波長:320nm、放出波長:467nm、ガラス転移点Tg:139°Cであった。
(実施例2)
ステップ1
2,2’−(1’’,3’’−ジベンジルオキシ−5’’− ブロモフェニル)−1,1’− ビナフチルの合成:
実施例1に記載された合成方法と同様にして行った。
ステップ2
2,2’−(1’’,3’’−ジベンジルオキシ−5’’− フェニル)−1,1’−ビナフチルの合成:
RまたはS体2,2’−(1’’,3’’−ジベンジルオキシ−5’’− ブロモフェニル)−1,1’− ビナフチル(23.3g,0.05mol,1.0eq)と、カルバゾールの単体(0.05mol,1.0eq)と、Cs2CO3(48.75g,0.15mol,3.0eq)と、Pd(OAc)2(1.5mmol,0.03eq)と、2−ジシクロヘキシルホスフィン−2’,6’−ジイソプロポキシ−1,1’−ビフェニル(Ru−Phos,3mmol,0.06eq)とを1Lの丸底フラスコに充填し、500mlの無水トルエンを加えてから、窒素の保護の下で24時間、還流撹拌した。そして、室温まで冷却後、エバポレータで真空濃縮を行い、有機溶媒を除いて粗製品を得た。カラムクロマトグラフィーで精製し、50℃で真空乾燥してから、RまたはS体2,2’−(1’’,3’’−ジベンジルオキシ−5’’− フェニル)−1,1’− ビナフチルを得た(収率70%)。反応式を以下に示す:
Figure 2016102108
測定によると、本実施例に係る化合物の励起波長:320nm、放出波長:467nm、ガラス転移点Tg:139°Cであった。
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせが可能であり、ここで示した構成にのみ本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。

Claims (10)

  1. 化学式(I)または(II)に示す分子構造、
    Figure 2016102108
    (式中、Arはヘテロ原子を含むC4―C7複素環から任意に一つ選ばれる基を示し、
    置換基R1、R2はそれぞれ独立してHまたはC1―C5アルキル基から任意に選ばれる一つの基を示し、
    置換基Rは下記の基から任意に選ばれる一つの基を示し、
    Figure 2016102108
    Ar1、Ar2、Ar3、Ar4はそれぞれ独立してC6―C20芳香族基、または、C1―C5アルキル基で置換したC6―C20芳香族基から任意に選ばれる一つの基を示す)
    で表されることを特徴とする有機化合物。
  2. 前記有機化合物は軸不斉ビナフチル誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の有機化合物。
  3. Arはベンゼン環またはピリジン環から任意に選ばれる一つの基であることを特徴とする請求項1に記載の有機化合物。
  4. 置換基Rは下記の基から任意に選ばれる一つの基であることを特徴とする請求項1に記載の有機化合物。
    Figure 2016102108
  5. 化学式(I−1)または(II−1)に示す分子構造を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載する有機化合物。
    Figure 2016102108
  6. 化学式(III)に示すRまたはS体1,1’−ビ−2−ナフトールと、化学式(IV)に示す化合物とを、
    Figure 2016102108
    45−70℃で反応し、中間体(V)を得る工程と、
    Figure 2016102108
    中間体(V)のハロゲン原子X1をRで置換して、化学式(I)または(II)に示す
    有機化合物を得る工程と、を含む
    Figure 2016102108
    (式中、X1とX2はそれぞれ独立してハロゲン原子から選ばれ、
    置換基R1、R2はそれぞれ独立してHまたはC1―C5アルキル基から任意に選ばれる一つの基を示し、
    Arはヘテロ原子を含むC4―C7複素環から任意に選ばれる一つの基を示す)
    ことを特徴とする有機化合物の合成方法。
  7. Arはベンゼン環またはピリジン環から任意に選ばれる一つの基であることを特徴とする請求項6に記載の有機化合物の合成方法。
  8. 化学式(III)に示す1,1’−ビ−2−ナフトールと化学式(IV)に示す化合物との反応は、触媒存在下で行い、
    前記触媒はK2CO3、Na2CO3、NaOH、KOH、Mg/I2から任意に選ばれる一種または複数の種類からなることを特徴とする請求項6に記載の有機化合物の合成方法。
  9. 化学式(III)に示す1,1’−ビ−2−ナフトールと 化学式(IV)に示す化合物との反応は、反応温度が50−60℃であることを特徴とする請求項6に記載の有機化合物の合成方法。
  10. 中間体(V)のX1がRで置換される反応は、中間体(V)とR―Hをブッフバルト・
    ハートウィッグ反応させて行うことを特徴とする請求項6に記載の有機化合物の合成方法。
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