JP2016101951A - 飲料容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者が洗浄等をし易く、かつ、部品の取り付け方向を間違うことがない飲料容器を提供する。【解決手段】容器本体50と、ベース部30と、飲み口部60と、陽圧開放部63と、陰圧開放部64と、有し、飲み口部には、陽圧開放部及び陰圧開放部が一体に形成されると共に、飲み口部は、ベース部に着脱可能に配置され、飲み口部には、ベース部から飲み口部を離脱させる際に、使用者が操作する離脱用操作部65を有し、飲み口部とベース部には、それぞれ、飲み口部をベース部の配置領域に案内するための飲み口部側案内部66aとベース部側案内部32baが形成されている飲料容器1。【選択図】図10

Description

本発明は、飲料を内部に収容し得る飲料容器に関するものである。
従来、例えば、乳幼児等が飲料を飲む際に用いるトレーニングコップ等の飲料容器は、乳幼児等が飲料を飲み易くするためのストロー等を有している。
また、このような飲料容器は持ち運ぶときに、このストローから飲料が漏れ出すことを防止するために、ストローを塞ぐように配置することが可能な蓋等を有している。
そして、飲料容器の使用者が、内部に温かいミルク等の飲料を入れて持ち運ぶと、内部の温度が外気より高いため、圧力が高まり(陽圧)、蓋を開けてストローを使用しようとすると、内部の温かいミルク等が噴出するおそれがあった。
また、内部に冷たい飲料を入れて持ち運ぶ場合にも、当該飲料が常温になるに従い圧力が高まり(陽圧)、同様に飲料が噴出するおそれがあった。
また、使用者がストローで内部のミルクを飲む際に、内部が陰圧(負圧)となり飲み難くなるおそれもあった。
このため、従来の飲料容器には、ストローとは別に、ミルク等の噴出を防ぐ通気口と、陰圧の解消する通気弁が配置されている(例えば、特許文献1)。
また、飲料容器の使用中は、内部のミルク等が漏れないように、蓋によって、この通気口のみを閉塞させる構成ともなっている。
特許第5100392号公報(図2等)
しかし、このような飲料容器は、ストロー等の飲み口部と、通気口及び通気弁を別々に配置しているため、使用者等が飲料容器を洗浄等するとき、それぞれ別々に取り外さなければならず、洗浄等に手間が掛かるという問題あった。
また、通気口及び通気弁のユニットは密閉性を保持する必要があるため取り外し難いという問題もあった。
さらに、洗浄等の後、通気口及び通気弁のユニットを取り付けるとき、これらの位置が逆になるように配置すると、使用者が内部の飲料を飲むとき内部の陽圧を解消する通気口等が開状態となり、内部の飲料が漏れるおそれがあり問題であった。
そこで、本発明は、使用者が洗浄等をし易く、かつ、部品の取り付け方向を間違うことがない飲料容器を提供することを目的とする。
前記目的は、本発明によれば、飲料を収容するための開口部を有する容器本体と、前記容器本体の開口部を覆うように配置されるベース部と、前記容器本体内の飲料を排出するための飲み口部と、前記容器本体内の陽圧を解消するための陽圧開放部と、前記容器本体内の陰圧を解消するための陰圧開放部と、を有し、前記飲み口部には、前記陽圧開放部及び前記陰圧開放部が一体に形成されると共に、前記飲み口部は、前記ベース部に着脱可能に配置され、前記飲み口部には、前記ベース部から前記飲み口部を離脱させる際に、使用者が操作する離脱用操作部を有し、前記飲み口部と前記ベース部には、それぞれ、前記飲み口部を前記ベース部の配置領域に案内するための飲み口部側案内部とベース部側案内部が形成されていることを特徴とする飲料容器により達成される。
前記構成によれば、飲み口部には、陽圧開放部及び陰圧開放部が一体に形成されると共に、飲み口部は、ベース部に着脱可能に配置されているので、使用者は、洗浄等の際、飲み口部を着脱すれば足り、飲み口部と別に陽圧開放部や陰圧開放部を着脱する必要がなく、洗浄等における手間を軽減させることができる。
また、飲み口部には離脱用操作部が形成されているので、操作者が飲み口部をベース部から外すときに外し易い構成となっている。
さらに、飲み口部とベース部には、それぞれ飲み口部側案内部とベース部側案内部が形成されているので、使用者は、飲み口部をベース部に装着するとき、その配置位置を間違えることがない、このため、陽圧開放部や陰圧開放部を逆に配置すること等も防ぐことができ、飲料容器が誤動作等することを未然に防ぐことができる。
好ましくは、前記飲み口部は、前記ベース部から外側に突出するように配置される飲み口部側ストロー部を有すると共に、前記飲み口部側ストロー部は、前記ベース部から斜め方向に突出して配置されており、前記ベース部側案内部が、前記ベース部から前記容器本体側に向かって形成されている壁部であって、この壁部が、前記ベース部のうち、前記飲み口部側ストロー部の突出方向側に配置されていることを特徴とする。
前記構成によれば、使用者が飲み口部側ストロー部の先端側を口腔内に配置し、かつ、飲料容器を自己に向けて傾け、これにより、容器本体内の飲料がベース部側案内部に接しても、この壁部により、飲み口部との接触部分等が覆われているため、飲み口部とベース部との間に飲料が入り込むことを未然に防止することができる。
好ましくは、前記飲み口部側ストロー部は、前記容器本体内に配置される容器本体側ストロー部と連結可能な構成となっており、前記飲み口部側ストロー部の内部空間の断面積は、前記容器本体側ストロー部の内部空間の断面積より小さく形成されていることを特徴とする。
前記構成によれば、飲み口部側ストロー部の内部空間の断面積は、容器本体側ストロー部の断面積より小さく形成されている。容器本体内に外気温度より高い温度となっている飲料等を収容したときは、外気との温度差等により容器本体内の飲料が容器本体側ストロー部から飲み口部側ストロー部に向かって逆流する現象が発生する。
しかし、前記構成では、例えば、容器本体側ストロー部の内部空間の内径が、飲み口部側ストロー部の内部空間の内径より小さく形成され、これにより、容器本体側ストロー部の内部空間の断面積が、飲み口部側ストロー部の内部空間の断面積より大きく形成されている。このため、かかる現象の発生を抑制することができる。
本発明は、使用者が洗浄等をし易く、かつ、部品の取り付け方向を間違うことがない飲料容器を提供できるという利点がある。
することを目的とする。
飲料容器である例えば、トレーニングコップを示す概略図である。 図1のコップ本体を示す概略図である。 飲み口ユニットを装着したベース部をコップ本体に配置し、本体側ストローを備えた状態の構成を示す概略断面図である。 フード部が矢印R方向に沿ってベース部上をスライド移動し、ベース部の上面を開状態にした状態を示す概略図である。 図3及び図4の飲み口ユニットを示す概略斜視図である。 図4に示す飲み口ユニットの概略平面図である。 図5に示す飲む口ユニットの概略側面図である。 図1のベース部の下面側(コップ本体側)を示す概略図である。 ベース部の装着用開口に飲み口ユニットを挿入、配置した状態をベース部の下面側(コップ本体側)から示す概略図である。 ベース部の装着用開口に飲み口ユニットを挿入、配置した状態をベース部の上面側(フード部側)から示す概略図である。 ベース部の上面側(フード部側)を示す概略図である。 フード部の下面側(ベース部側)を示す概略図である。 フード部の閉状態維持用凸部等とベース部との関係を示す概略説明図である。 図1のトレーニングコップのフード部、飲み口側ストロー及びベース部等の関係を示す概略断面図である。 図4のトレーニングコップのフード部、飲み口側ストロー及びベース部等の関係を示す概略断面図である。
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、飲料容器である例えば、トレーニングコップ1を示す概略図である。このトレーニングコップ1は、乳幼児等が飲料を飲む練習等をするためのコップである。
トレーニングコップ1は、図1に示すように、乳幼児等が飲む飲料である例えば、ミルクを収容するための容器本体である例えば、コップ本体50を有する。
コップ本体50は、図2に示すように、有底で上端に開口部である例えば、コップ本体開口部51を有し、全体が略円筒形を成し、その開口部の直径が底部の直径より大になるように形成されている。図2は、図1のコップ本体50を示す概略図である。
コップ本体50の開口部51の周囲には、図2に示すように、後述するベース部30を螺合させるための雄ねじ52が形成されている。
また、このコップ本体50のコップ本体開口部51側には、この開口を塞ぐように着脱可能に構成されているベース部30が配置されている。
このベース部30は、平面側から見て、全体が略円形を成すように形成されていると共に、その両側には、乳幼児等の使用者が把持するための2つのハンドル31a、31bが形成されている。
このハンドル31a、31bは、それぞれ、乳幼児等がつかみ易いように、コップ本体50から離間する方向に突出すると共に、やや湾曲した形状となっている。
また、このベース部30の上部には、図1に示すように、フード部10が形成され、フード部10は、ベース部30の上面に沿って、スライド移動可能な構成となっている。具体的には、フード部10は、図1の矢印R方向に沿ってスライド移動可能な構成となっている。
また、このベース部30には、コップ本体50内に収容されるミルク等を飲むために、その一端側を口腔内に挿入する飲み口部側ストロー部である例えば、飲み口側ストロー61を有する飲み口部である例えば、飲み口ユニット60が形成されている。
また、コップ本体50には、この飲み口側ストロー61と連通状態で、飲み口ユニット60に接続可能な容器本体側ストロー部である例えば、本体側ストロー70が配置される。
図3は、飲み口ユニット60を装着したベース部30をコップ本体50に配置し、本体側ストロー70を備えた状態の構成を示す概略断面図である。
図3に示すように、コップ本体50内に収容されたミルクは、本体側ストロー70及び飲み口側ストロー61を介して、乳幼児等の口腔内に供給される構成となっている。
この本体側ストロー70は、図3に示すように、その中間部分が屈曲され、略くの字状に形成されている。この屈曲方向は、図3に示すように、その下端が飲み口側ストロー61の突出方向と同様の方向となっている。
したがって、乳幼児等の使用者がコップ本体50内のミルク等の飲料を飲む際、飲み口側ストロー61をくわえて、トレーニングコップ1を傾けたとしても、本体側ストロー70の下端部分は、コップ本体50内で減少し、その液面が低下するミルクに最後まで接触することができ、乳幼児等は、ミルクを残らず最後まで飲むことを容易に行うことができる。
図4は、フード部10が矢印R方向に沿ってベース部30上をスライド移動し、ベース部の上面を開状態にした状態を示す概略図である。
図4に示すように、フード部10を移動させると、飲み口側ストロー61が露出し、この飲み口側ストロー61によって乳幼児等がコップ本体50内のミルクを飲むことができる構成となっている。
ところで、図1に示すようにフード部10がベース部30を覆っている状態(閉状態)では、図4に示す飲む口側ストロー61が、ベース部30とフード部10の間に挟まるように配置され、飲み口側ストロー61の開口部分が潰されて配置される。
したがって、コップ本体50内にミルクを収容した状態でも、フード部10を閉めることで、乳幼児等の保護者がトレーニングコップ1を持ち運んでも、コップ本体50内のミルクが漏れることがない構成となっている。この構成の詳細については、後述する。
図5は、図3及び図4の飲み口ユニット60を示す概略斜視図である。
図5に示すように、飲み口ユニット60は、飲み口側ストロー61を有していると共に、その飲み口側ストロー61の基端側には、略ドーム状の飲み口基部62を有している。
すなわち、飲み口基部62が、飲み口側ストロー61を支持する構成となっている。
また、この飲み口基部62には、コップ本体50内の陽圧を解消するための陽圧開放部である例えば、通気孔63が形成されている。
すなわち、コップ本体50内に温かいミルクを収容し、図1に示すようにフード部10が閉状態で、保護者等がトレーニングコップ1を持ち運ぶと、コップ本体50内の空気が熱せられ、コップ本体50内の圧力が外気より高くなる。
また、コップ本体50内に冷たいミルクを収容した場合には、当該ミルクが常温になるに従い、コップ本体50内の圧力が外気より高くなる。
この状態で、フード10を図4に示すように開状態にすると、外気と連通する図3の飲み口側ストロー61からコップ本体50内のミルクが噴出するおそれがある。
そこで、本実施の形態では、コップ本体50内のかかる圧力の上昇を解消し、飲み口側ストロー61からミルクが噴出するのを防ぐために通気孔63が形成されている。
また、図5に示すように、飲み口ユニット60には、コップ本体50内の陰圧(負圧)を解消するための陰圧開放部である例えば、通気弁64が形成されている。
すなわち、図4に示す状態で、乳幼児等が飲み口側ストロー61を口腔内に入れてコップ本体50内のミルクを飲むときは、後述するように、コップ本体50内のミルクが漏れ出ないように、上述の通気孔63は閉状態となるため、コップ本体50内は密閉状態となる。
この状態で、乳幼児等がミルクを飲み、コップ本体50内のミルクの量が減少するとコップ本体50内の圧力が下がり、外気に比べ陰圧となり、ミルクが飲み口側ストロー61を介して排出され難い状態となる。
そこで、本実施の形態では、コップ本体50内の陰圧を解消する通気弁64が形成されている。この通気弁64は逆止弁となっており、コップ本体50内に空気を導入する方向にのみ弁が開き、コップ本体50内から排出する方向では弁が閉まる構成となっている。
したがって、乳幼児等が飲み口側ストロー61を介してミルクを飲んでいるときでも、ミルクが漏れ出ることがない構成となっている。
このように本実施の形態では、図5に示す飲み口基部62に、飲み口側ストロー61、通気孔63及び通気弁64が一体に形成されている。このため、保護者等がトレーニングコップ1を洗浄等するため飲み口ユニット60を取り外し、その後、再装着するときも、一つの飲み口ユニット60を脱着すれば足り、従来のように、飲み口側ストロー61と通気孔63等を別々に脱着する必要がないので、極めて扱い易いトレーニングコップ1となっている。
また、図5に示すように、飲み口ユニット60は、飲み口基部62の基端側(底面側)に外側に向かって広がるように形成される円弧状の2種類のフランジ部を有している。すなわち、図5及び図6に示すように、その幅が広い幅広フランジ部66と、この幅広フランジ部66より幅の狭い幅狭フランジ部67である。
そして、これら幅広フランジ部66と幅狭フランジ部67との境界部分には、幅広フランジ部66を切り欠くようにして形成された飲み口部側案内部である例えば、フランジ切り欠き部66a、66bが配置されている。
図6は、図4に示す飲み口ユニット60の概略平面図である。
図5及び図6に示すように、フランジ切り欠き部66a、66bは、略L字状となっている。
図7は、図5に示す飲む口ユニット60の概略側面図である。
図6及び図7に示すように、飲み口側ストロー61は、飲み口基部62から斜め方向に突出するように形成され、その突出方向は、フランジ部66が形成されていない方向に向かって配置されている。
また、図7に示すように、飲み口側ストロー61の飲み口基部62の上面に対する傾きθは、例えば、45°となっている。
ところで、図8は、図1のベース部30の下面側(コップ本体50側)を示す概略図である。
図8に示すように、ベース部30の略中央部には、図5に示す飲み口ユニット60を挿入し、配置する開口である装着用開口32aが形成されている。そして、この装着用開口32aの周囲には、飲み口ユニット60を装着用開口32aに挿入、配置したときに、飲み口ユニット60の図5に示す幅広フランジ部66及び幅狭フランジ部67が配置されるフランジ配置部32cが形成されている。
このフランジ配置部32cは、装着用開口32aの周囲に形成される突状部材となっており、その上面は平滑な面となっている。そのため、幅広フランジ部66及び幅狭フランジ部67がフランジ配置部32cに配置されると、これらがフランジ配置部32cに密着される構成となっている。
また、図8に示すように、フランジ配置部32cの一部には、ベース部側案内部である例えば、下面側壁部32bがフランジ配置部32c上から起立するように突出して形成されている。
そして、この下面側壁部32bの両端部には、図8に示すように2つの壁端部32ba、32bbが形成されている。
また、ベース部30の下面側には、ベース部30とコップ本体50との密着性を高め、コップ本体50内のミルクの漏出を防止するパッキン36が配置され、このパッキン36は着脱可能な構成となっている。
本実施の形態のトレーニングコップ1は、以上のように構成されているため、保護者等が飲み口ユニット60をベース部30に装着する際に、飲み口ユニット60の幅狭フランジ部67をベース部30の下面側壁部32bに沿って配置させると共に、2つのフランジ切り欠き部66a、66bを、それぞれベース部30の2つの壁端部32ba、32bbに合わせて配置することで、飲み口ユニット60を適切な位置に正確に位置決めすることができる構成となっている。
図9は、ベース部30の装着用開口32aに飲み口ユニット60を挿入し、配置した状態をベース部30の下面側(コップ本体50側)から示す概略図である。
また、図10は、ベース部30の装着用開口32aに飲み口ユニット60を挿入し、配置した状態をベース部30の上面側(フード部10側)から示す概略図である。
飲み口ユニット60を図9に示すように装着用開口32aに配置させると、図10に示すように、飲み口側ストロー61も適切な位置に配置され、通気孔63及び通気弁64の位置も後述のように適正に動作可能な位置に配置させることができる。
また、図7の飲み口側ストロー61の向きも必ず適切な向きに配置される。
すなわち、保護者等は、飲み口ユニット60の幅広フランジ部66、幅狭フランジ部67及びフランジ切り欠き部66a、66bを、ベース部30の下面側壁部32b及び壁端部32ba、32bbに合わせて配置させるだけで良く、従来のように飲み口側ストロー61、通気孔63及び通気弁64のそれぞれの位置が適切に配置されたか否かを考慮する必要がない。このため、これらを間違った配置とすることがなく、これらの部品の誤動作等を未然に防ぐことができる。
また、保護者等は、飲み口側ストロー61、通気孔63及び通気弁64のそれぞれの位置が適切に配置されたか否かを確認する必要がないため、これらの部品を極めて装着しやすいトレーニングコップ1となっている。
また、乳幼児等が図3に示すトレーニングカップ1を用いてコップ本体50内のミルクを飲むとき、飲み口側ストロー61を口腔内に配置し、コップ本体を、飲み口側ストロー61が傾いている側に傾ける動作を行う。このときのミルクの状態を示したのが図3の斜線部分である。
図3のように、ミルクの液面等がベース部30と飲み口ユニット60との接触部分に達する場合があり、この接触部分にミルクが入り込み漏れ出すおそれがある。
この点、本実施の形態では、ミルクの液面等が接触し易い側(飲み口側ストロー61が傾いている側(突出方向の一例)に下面側壁部32bが形成され、この下面側壁部32bが突出し、図3及び図9に示すように飲み口ユニット60を広範囲にカバーするように配置される。
したがって、乳幼児等がコップ本体50を傾けてミルクを飲んでもミルクがベース部30と飲み口ユニット60の間の接触部分等に入り込むのを効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態では、図3に示すように、飲み口側ストロー61のミルクが通過する内部空間の直径L1が、本体側ストロー70の内部空間の直径L2と異なる径となっている。
すなわち、コップ本体50内にミルクを収容したとき、特に温かいミルクを収容したときで、乳幼児等がコップ本体50内のミルクを、飲み口側ストロー61等を介して飲むときは、コップ本体50内のミルクが漏れ出さないように、後述するように通気孔63は閉状態となっている。
このため、コップ本体50内のミルクが温かいとコップ本体50内の圧力が高まり、ミルクが本体側ストロー70から飲み口側ストロー61へ移動するという事態が発生する可能性がある。この場合、ミルクが飲み口側ストロー61から漏れるおそれもある。
このような現象を回避するには、本体側ストロー70と飲み口側ストロー61の内径を大きくし、それぞれの本体側ストロー70と飲み口側ストロー61の断面積を大きくすることが、最も好ましい対策となる。
しかし、飲み口側ストロー61の内径を大きくすると、乳幼児等がミルクを飲み難くなるという問題がある。
そこで、本実施の形態では、本体側ストロー70と飲み口側ストロー61の内径を異なる構成としている。すなわち、飲み口側ストロー61の内径L1は、大きくせず、乳幼児等が飲み易い内径としつつ、本体側ストロー70の内径L2を大きくし、これにより本体側ストロー70の断面積を大きくし、ミルクの所謂、逆流を防ぐ構成となっている。
例えば、飲み口側ストロー61の内部空間が楕円形で、その内径が0.4cmと0.6cmの場合、本体側ストロー70の内径を1cm程度とすることが考えられる。
このように、本実施の形態では、本体側ストロー70を飲み口側ストロー61の内径より大きくし、断面積を大きくすることで、コップ本体50内のミルクの逆流を防ぐと共に、乳幼児等が飲み易い飲み口側ストロー61等となっている。
また、本実施の形態では、図10に示すように、飲み口ユニット60の飲み口基部62の上面側に離脱用操作部である例えば、操作部65が形成されている。この操作部65は、通気孔63、通気弁64及び飲み口側ストロー61で囲まれた領域に形成されるとともに、やや高くドーム状に形成される。
このため、操作部65は、保護者等が操作し易い位置及び形状となっている。したがって、保護者等が洗浄等のためベース部30から飲み口ユニット60を取り外すときは、この操作部65を押し込むだけで飲み口ユニット50をベース部30から取り外すことができる。
そのため、従来と異なり、飲み口側ストロー61、通気孔63及び通気弁64を別々に取り外す必要がなく、極めて取り外し易い構成となっている。また、操作部65は、操作し易い配置位置及び形状となっているので、保護者等にとって操作し易いという特徴を有している。
また、図11は、ベース部30の上面側(フード部10側)を示す概略図である。図10及び図11に示すように、ベース部30に形成された装着用開口32aの一方側(飲み口ユニット60が装着されたときに、飲み口側ストロー61の傾き方向と反対側の飲み口ユニット60の部分)には、上面側壁部33が形成されている。
このため、図10に示すように、ベース部30に装着された飲み口ユニット60の上面側をベース部30に確実に保持させることができる構成となっている。
一方、ベース部30には、飲み口ユニット60が配置され、図1に示すように、フード部10がベース部30を覆うように配置されたとき、フード部10とベース部30の間に配置される飲み口側ストロー61の内部空間を閉塞させるためのベース部側突起部34が形成されている。
図12は、フード部10の下面側(ベース部30側)を示す概略図である。
図12に示すように、フード部10の下面側には、フード部10がベース部30上をスライド移動することで、図10に示すベース部30に装着された飲み口ユニット60の通気孔63を閉塞させるための突起部である第1通気孔閉塞用突起12と第2通気孔閉塞用突起13を有している。
これら第1通気孔閉塞用突起12と第2通気孔閉塞用突起13は、所定間隔を設けて別個に形成されており、いずれも平面は略楕円形となっている。
通気孔63を閉塞するために第1通気孔閉塞用突起12と第2通気孔閉塞用突起13を設けた理由は後述する。
また、フード部10の下面側には、図10に示すように配置される飲み口ユニット60の通気弁64を閉塞するための突起部である通気弁閉塞用突起11が形成されている(図12参照)。この通気弁閉塞用突起11の平面も略楕円形と成っている。
さらに、フード部10の下面側には、図10に示されるベース部側突起部34と共に飲み口側ストロー61の内部空間を潰し、閉塞させるフード部側ストロー用突起部14が形成されている。
このフード部側ストロー用突起部14は、2つのフード部側ストロー用突起部14a、14bを有し、これらの間に図10のベース部側突起部34を配置させ、その際に飲み口側ストロー61を挟み込むことで、飲み口側ストロー61の内部空間を確実に閉塞させることができる構成となっている。
また、図12に示すように、フード部10の下面側には、ベース部30上をスライド移動するフード部10を図1の閉状態の位置で固定するための閉状態維持用凸部16a、16bが2カ所形成されている。
また、フード部10を図4に示す開状態の位置で固定するための開状態維持用凹部15a、15bが2カ所形成されている。
図13は、フード部10の閉状態維持用凸部16a等とベース部30との関係を示す概略説明図である。
図13に示すように、ベース部30には、移動制御突起35a、35bが2カ所形成され、これら移動制御突起35a、35bが、閉状態維持用凸部16a、16b又は開状態維持用凹部15a、15bに選択的に係合することで、フード部10を図1の閉状態又は図4の開状態に固定することができる構成となっている。
したがって、保護者等は、フード部10を図1の閉状態又は図4の開状態に容易に配置し、固定させることができる。
なお、フード部10は、その開状態維持用凹部15a、15bとベース部30の移動制御突起35a、35bとの係合を超えてさらに開方向に移動させることで、ベース部30から取り外すことが可能な構成となっている。
次いで、図1及び図4等に示すベース部30上におけるフード部10のスライド移動と通気孔63及び通気弁64等との関連について説明する。
図14は、図1のトレーニングコップ1のフード部10、飲み口側ストロー61及びベース部30等の関係を示す概略断面図である。また、図15は、図4のトレーニングコップ1のフード部10、飲み口側ストロー61及びベース部30等の関係を示す概略断面図である。
本実施の形態では、保護者等が、図1に示すトレーニングコップ1のコップ本体50内に温かいミルクを収容し、バッグ等に入れて持ち運ぶ例を用いて説明する。
保護者等が、コップ本体50内にミルクを収容したときは、その後、飲み口ユニット60を装着したベース部30をコップ本体50のコップ本体開口部51を塞ぐように装着する。さらに、ベース部30上に形成されたフード部10を図4に示す位置から図1に示す位置へスライド移動させる。
このとき、フード部10の図12に示す閉状態維持用凸部16a、16bが、ベース部30の図13に示す移動制御突起35a、35bと係合させることで、フード10を確実に閉状態で固定、維持することができる。
この係合に際し、閉状態維持用凸部16a、16bと移動制御突起35a、35bとの間の接触等を保護者等は手の触覚で感じることができるので、フード部10が適切に係合したか否かを確認することができる。
この閉状態では、図14に示すように飲み口側ストロー61が、ベース部30とフード部10の間に配置されると共に、上述のようにベース部10のフード部側ストロー用突起部14とベース部30のベース部側突起部34によって挟まれる。このため、飲み口側ストロー61の内部空間は押し潰され、確実に閉塞される。
したがって、コップ本体50内のミルクが飲み口側ストロー61から漏れ出すことを確実に防止することができる。
また、図10等に示す飲み口ユニット60の通気孔63及び通気弁64は、図12に示すフード部10の第1通気孔閉塞用突起12及び通気弁閉塞用突起11によって、図14に示すように、その開口が閉塞される。
このため、コップ本体50内のミルクが通気孔63及び通気弁64から漏れ出すことも確実に防止することができる。
したがって、保護者等はミルクを収容したトレーニングコップ1を安心してバッグ等に入れて持ち運ぶことができる。
次いで、保護者等がトレーニングコップ1内のミルクを乳幼児等に飲ませるときについて説明する。
バッグ等から取り出したトレーニングコップ1のフード部10を操作し、図1の閉状態から図4の開状態へスライド移動させる。
このとき、先ず、図14等に示すように、通気孔63及び通気弁64の開口側を塞いでいた第1通気孔閉塞用突起12及び通気弁閉塞用突起11が移動して、通気孔63及び通気弁64の閉塞が開放される。
このとき、コップ本体50内に収容されたミルクが温かくコップ本体50内の圧力が高まり陽圧となっているときは、その圧力は通気孔63から開放される。
したがって、コップ本体50内の温かいミルクが飲み口側ストロー61から噴出し、乳幼児等に触れるという事態の発生を未然に防ぐことができる。
次いで、保護者等が更にフード10を開状態に向けて移動させると図15及び図4に示す状態(開状態)となる。
このとき、飲み口側ストロー61は、フード部10とベース部30との間から開放されて、乳幼児等がその先端を口腔内に配置可能な位置となる。
また、図12の第2通気孔閉塞用突起13が、既にコップ本体50内の陽圧を開放した通気孔63を塞ぐように配置される。
このため、乳幼児等がトレーニングコップ1を揺らしても、通気孔63からミルクが漏れ出すことを未然に防ぐことができる。
一方、通気弁64は、閉塞されておらず、開放状態となっている。このため、乳幼児等が、飲み口側ストロー61でミルクを飲むことで、コップ本体50内が陰圧(負圧)となると、通気弁64が作用し、外気を導入することで、円滑に陰圧を解消することができる。
したがって、保護者等がコップ本体50内のミルクを飲み難くなるという事態の発生も未然に防ぐことができる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
1・・・トレーニングコップ、10・・・フード部、11・・・通気弁閉塞用突起、12・・・第1通気孔閉塞用突起、13・・・第2通気孔閉塞用突起、14・・・フード部側ストロー用突起部、14a、14b・・・フード部側ストロー用突起部、15a、15b・・・開状態維持用凹部、16a、16b・・・閉状態維持用凸部、30・・・ベース部、31a、31b・・・ハンドル、32a・・・装着用開口、32b・・・下面側壁部、32ba、32bb・・・壁端部、32c・・フランジ配置部、33・・・上面側壁部、34・・・ベース部側突起部、35a、35b・・・移動制御突起、36・・・パッキン、50・・・コップ本体、51・・・コップ本体開口部、60・・・飲み口ユニット、61・・・飲み口側ストロー、62・・・飲み口基部、63・・・通気孔、64・・・通気弁、65・・・操作部、66・・・幅広フランジ部、66a、66b・・・フランジ切り欠き部、67・・・幅狭フランジ部、70・・・本体側ストロー

Claims (3)

  1. 飲料を収容するための開口部を有する容器本体と、
    前記容器本体の開口部を覆うように配置されるベース部と、
    前記容器本体内の飲料を排出するための飲み口部と、
    前記容器本体内の陽圧を解消するための陽圧開放部と、
    前記容器本体内の陰圧を解消するための陰圧開放部と、を有し、
    前記飲み口部には、前記陽圧開放部及び前記陰圧開放部が一体に形成されると共に、前記飲み口部は、前記ベース部に着脱可能に配置され、
    前記飲み口部には、前記ベース部から前記飲み口部を離脱させる際に、使用者が操作する離脱用操作部を有し、
    前記飲み口部と前記ベース部には、それぞれ、前記飲み口部を前記ベース部の配置領域に案内するための飲み口部側案内部とベース部側案内部が形成されていることを特徴とする飲料容器。
  2. 前記飲み口部は、前記ベース部から外側に突出するように配置される飲み口部側ストロー部を有すると共に、前記飲み口部側ストロー部は、前記ベース部から斜め方向に突出して配置されており、
    前記ベース部側案内部が、前記ベース部から前記容器本体側に向かって形成されている壁部であって、この壁部が、前記ベース部のうち、前記飲み口部側ストロー部の突出方向側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の飲料容器。
  3. 前記飲み口部側ストロー部は、前記容器本体内に配置される容器本体側ストロー部と連結可能な構成となっており、
    前記飲み口部側ストロー部の内部空間の断面積は、前記容器本体側ストロー部の内部空間の断面積より小さく形成されていることを特徴とする請求項2に記載の飲料容器。
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