JP2016101019A - リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機 - Google Patents

リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP2016101019A
JP2016101019A JP2014237270A JP2014237270A JP2016101019A JP 2016101019 A JP2016101019 A JP 2016101019A JP 2014237270 A JP2014237270 A JP 2014237270A JP 2014237270 A JP2014237270 A JP 2014237270A JP 2016101019 A JP2016101019 A JP 2016101019A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic pole
linear motor
armature
magnetic
auxiliary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014237270A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6353771B2 (ja
Inventor
修平 永田
Shuhei Nagata
修平 永田
小山 昌喜
Masaki Koyama
昌喜 小山
鈴木 尚礼
Hisanori Suzuki
尚礼 鈴木
康明 青山
Yasuaki Aoyama
康明 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2014237270A priority Critical patent/JP6353771B2/ja
Priority to US14/936,997 priority patent/US10090748B2/en
Publication of JP2016101019A publication Critical patent/JP2016101019A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6353771B2 publication Critical patent/JP6353771B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K41/00Propulsion systems in which a rigid body is moved along a path due to dynamo-electric interaction between the body and a magnetic field travelling along the path
    • H02K41/02Linear motors; Sectional motors
    • H02K41/03Synchronous motors; Motors moving step by step; Reluctance motors
    • H02K41/031Synchronous motors; Motors moving step by step; Reluctance motors of the permanent magnet type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B35/00Piston pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by the driving means to their working members, or by combination with, or adaptation to, specific driving engines or motors, not otherwise provided for
    • F04B35/04Piston pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by the driving means to their working members, or by combination with, or adaptation to, specific driving engines or motors, not otherwise provided for the means being electric
    • F04B35/045Piston pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by the driving means to their working members, or by combination with, or adaptation to, specific driving engines or motors, not otherwise provided for the means being electric using solenoids
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B39/00Component parts, details, or accessories, of pumps or pumping systems specially adapted for elastic fluids, not otherwise provided for in, or of interest apart from, groups F04B25/00 - F04B37/00
    • F04B39/12Casings; Cylinders; Cylinder heads; Fluid connections
    • F04B39/122Cylinder block
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/12Stationary parts of the magnetic circuit
    • H02K1/14Stator cores with salient poles

Abstract

【課題】制御性を向上した小型のリニアモータ、リニアモータを備えた圧縮機を提供する。【解決手段】Z方向に並んだ二つの磁極4と、二つの磁極4それぞれに巻回した巻線61,62,63,64と、を有する電機子と、永久磁石3aを有し、電機子に対してZ方向に相対移動する可動子と、を備えるリニアモータ1であって、二つの磁極4の間に第一補助磁極5を有し、第一補助磁極5と磁極4の間にブリッジを有し、二つの巻線61と63、62と64は、電気的に接続している。【選択図】図5

Description

本発明は、リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機に関する。
関連するリニアモータとして、特許文献1が知られている。
特許文献1は、電磁鋼板を櫛歯状に打ち抜いてティースと継鉄部を形成する電機子コアからなる電機子3a、この電機子コアの複数のティース4u,4v,4wに、コイルを巻回して形成した電機子巻線5u,5v,5wを開示している。コイルを巻回するティース4u,4v間およびコイルを巻回するティース4v,4w間には、コイルを巻回しないティース6aを配置し、コイルを巻回するティース4u,4v,4wとコイルを巻回しないティース6aとを交互に配置している(要約)。これにより、相間の絶縁を向上させている(第5頁第1行目〜第6行目)。
再公表特許WO2004/093301号パンフレット
特許文献1は、3つのティース4u,4v,4wに巻回したコイルを流れる電流が互いに異なる相(U,V,W相)であることから、隣接するコイルの電圧が大きく異なる時間が存在し、コイル同士が接触すると短絡するおそれがある。短絡を抑制する、すなわち相間の絶縁を向上させるためにコイルを巻回しないティース6aを配置するとコイルを配せるスペースが狭まり、モータの小型化が困難になる。
上記事情に鑑みてなされた本発明は、Z方向に並んだ二つの磁極と、二つの該磁極それぞれに巻回した巻線と、を有する電機子と、永久磁石を有し、前記電機子に対してZ方向に相対移動する可動子と、を備えるリニアモータであって、二つの前記磁極の間に第一補助磁極を有し、該第一補助磁極と前記磁極の間にブリッジを有し、二つの前記巻線は、電気的に接続していることを特徴とする。
本発明によれば、制御性を向上した小型のリニアモータ、このリニアモータを搭載した圧縮機を提供できる。本発明のその他の構成、課題及び効果は、発明を実施するための形態の説明を通じて明らかにされる。
実施例1のリニアモータの斜視図 実施例1のリニアモータの正面図 実施例1の第一補助磁極の斜視図 実施例1のリニアモータのXY平面断面図 実施例1のリニアモータのYZ平面断面斜視図 比較例のリニアモータの断面斜視図 実施例1及び比較例について、ディテント力と永久磁石の位置との関係を示す図 実施例2のリニアモータの斜視図 実施例2のリニアモータのYZ平面断面斜視図 実施例3のリニアモータの斜視図 実施例3のリニアモータの断面斜視図 実施例3の可動子の斜視図 リニアモータを搭載した圧縮機の斜視図 リニアモータを搭載した冷蔵庫の縦断面図
以下、本発明の実施例について添付の図面を参照しつつ説明する。同様の構成要素には同様の符号を付し、同様の説明は省略する。また、説明のため、互いに直交するX,Y,Z方向という語を用いるが、重力方向は、X,Y,Z方向の何れかと平行でも良いし、それ以外の方向であっても良い。
本発明の各種の構成要素は必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、一の構成要素が複数の部材から成ること、複数の構成要素が一の部材から成ること、或る構成要素が別の構成要素の一部であること、或る構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複すること、等を許容する。
<可動子及び永久磁石3a>
図1は本実施例のリニアモータ1の斜視図である。図2は本実施例のリニアモータ1の正面図(Z方向視図)である。
リニアモータ1は、電機子2と、平板形状の永久磁石3aを有する可動子(不図示)を備える。可動子の形状は適用する装置に応じて適宜設計できるため、本実施例においては可動子の図示を省略する。可動子の形状は、後述する2つの磁極歯4aの間の空隙に配置してZ方向に移動可能であれば特に制限されず、例えば平板形状にすることができる。本実施例の可動子は、Y方向に磁化した平板形状の永久磁石3aを1つ有しているが、複数の永久磁石3aをZ方向に配列した構造でもよい。永久磁石3aを複数個配列する場合は、Y方向の極性を交互に反転させて配列することができる。
可動子は、電機子2に対してZ方向に相対移動可能である。
なお、永久磁石3aのZ方向長さは、磁極4の中心の間隔、すなわち第一補助磁極5と2つのブリッジ7,1つの磁極4のZ方向長さの和以下又は未満である。
<電機子2>
[電機子2の概要]
電機子2は、2つの磁極4、2つの第一補助磁極5、4つの端部ブリッジ6、4つの巻線60及び4つのブリッジ7、4つの電機子固定ボルト8を有する。それぞれの磁極4は、Y方向に空隙を介して対向する2つの磁極歯4a(磁極歯組)を有しており、各磁極歯4aには巻線60を巻回している。但し、巻線60は、Y方向に並ぶ2つの磁極歯4aについて、少なくとも一方に巻回されていればよい。両方に巻回すると、より多くの磁束を供給できる点で好ましい。
Z方向に並んでいる2つの磁極4の間には、磁性体である第一補助磁極5がY方向に対向して2つ設けられている。磁極4と第一補助磁極5のそれぞれの間には、これらの間隔を規定するブリッジ7が位置している。第一補助磁極5は、第一補助磁極歯5aを有する。Y方向に対向する2つの第一補助磁極歯5a(補助磁極歯組)は、永久磁石3aのY方向両側に空隙を介して位置している。第一補助磁極5は、磁性体であれば特に制限されず、鉄などの金属板、Z方向に積層した電磁鋼板で構成してもよいし、ソフトフェライトなどの軟磁性材料で構成してもよい。
なお、可動子及び永久磁石3aは、磁極歯組の間の空隙に位置しており、電機子2に対してZ方向に相対移動する。また、電機子2の形状は略直方体形状である。これにより、複数のリニアモータ1又は複数の電機子2をX方向又はY方向に効果的に並べることができる。
また、本実施例では磁極4をZ方向に2つ配列しているが、その配列数は2つ以上ならば自由に設計可能である。例えば磁極4を3つ配列する場合、各磁極4の間に設けられる第一補助磁極5は4つとなる。
[磁極4]
電機子2は、磁束を流通させる部分の導電率及び透磁率の高い方向が、電機子2及び可動子の相対移動方向(Z方向)と直交するように構成されている。すなわち、磁極4の導電率及び透磁率はZ方向に比してX方向及びY方向に高く、異方性を有するように構成されている。本実施例では、磁極4は、磁性体である電磁鋼板がZ方向に複数枚積層した積層鋼板を使用して構成されている。これにより、巻線60に印加した電流により生じる磁束は、磁極4においてXY平面と略平行なループを形成する。
磁極4は、図2に示すように、1つの磁極歯4aを有する2つの半磁極(図2中、磁極4の上側半分及び下側半分)に分割可能な構成となっている。これにより、巻線60の磁極歯4aへの組付性や電機子2の組立性を向上できる。
[第一補助磁極5]
図3は、本実施例の第一補助磁極5の斜視図である。第一補助磁極5の基端部5dのZ方向両側には、ブリッジ7が位置する。基端部5dには挿通孔92が設けられている。
第一補助磁極5は、Y方向に延在し、基端部5d及び補助磁極歯5aを繋ぐ連結部5bを有している。また、第一補助磁極5は、基端部5d、連結部5b及び補助磁極歯5aで囲まれた空間を有している。空間は、第一補助磁極5をZ方向に連通しており、Z方向視において、巻線60の配されているXY寸法より大きい。これにより、空間内に巻線60の一部を設けることができるため、巻線60を設置可能なスペースが増加する。すなわち、巻線60の巻数を増加させることができる。
なお、空間に代えて、基端部5d、連結部5b及び補助磁極歯5aのZ方向厚みより薄い凹部としてもよい。
<挿通孔91−94>
磁極4、第一補助磁極5、端部ブリッジ6は、それぞれ挿通孔91,92,93(図2−4等参照。)を有する。ブリッジ7もまた挿通孔94(不図示)を有する。電機子2は、挿通孔91−94に電機子固定ボルト8を挿通されている。これにより、Z方向に積層した磁極4の積層鋼板、第一補助磁極5、端部ブリッジ6及びブリッジ7を効率よく固定できる。本実施例では、4つの電機子固定ボルト8は電機子2をZ方向に貫通しており、電機子固定ボルト8がZ方向両側からナット締結されることで電機子2を固定している。このため、電機子2を1つずつ組立てておくことができ、組立性が向上する。なお、電機子2を固定する部材はボルトに限られず、かしめピン等を使用できる。挿通孔を通ってZ方向に延在する部材で電機子2を固定すると、電機子2を小型に組立てられるため好ましい。
本実施例では、挿通孔92,93は電機子固定ボルト8の個数と同じ4つずつであるが、挿通孔93(図2等参照)のように、電機子固定ボルト8の個数よりも多くの挿通孔91−94をそれぞれ設けておくことで、例えば電機子2を複数用いてリニアモータ1を製造する場合、それぞれ組立てた電機子2を、ボルト等の別の固定部材によって纏めて固定できる。同様に、リニアモータ1を用いて圧縮機等の機器を製造する場合、リニアモータ1とシリンダブロック等を纏めて固定できる。なお、本実施例の場合、端部ブリッジ6が多くの挿通孔93を有している。挿通孔93に螺合する部材を使用すれば、挿通孔91,92,94の個数を抑制できる。
<巻線60を流れる電流と、発生する磁束>
[磁束の経路]
図4はリニアモータ1のXY平面断面図である。図5はリニアモータ1のYZ平面断面斜視図である。図中の実線矢印はモータ駆動時における磁束の流れの一例を示している。
磁極4は、磁極歯4aのX方向両側に、Y方向に延在する鉄心4bを有している。鉄心4bにより2つの半磁極(図2中、磁極4の上側半分及び下側半分)を繋いでおり、永久磁石3a、Y方向に対向する2つの磁極歯4a及び鉄心4bを含む磁気回路を構成している。巻線60(上側巻線61及び/又は下側巻線62)に電流を流すと、巻線60が巻回している磁極歯4aを流れる磁束が発生する。上述したように、磁極4はXY平面に沿った磁束のループを生じる。磁束のループの向きは、巻線60に流す電流の向きを制御することで変更できる。本実施例では、2つの磁極4を流れる磁束のループの向きが互いに逆向き(逆位相)になるように制御して、リニアモータ1を駆動する。
なお、磁極4の形状は、磁束のループを形成できれば特に限られない。本実施例の磁極4は、磁極歯4aの両側に鉄心4bを備えた、いわば「E」字型の半磁極が2つ繋がった形状であるが、他には例えば、「C」字型にすることができる。
[第一補助磁極5の磁化の抑制]
第一補助磁極5は、電機子2に起因するディテントを抑制し、リニアモータ1の制御性や静音性を向上するが、この詳細は後述する。ここでは、第一補助磁極5の磁化を抑制する構成と、その効果を説明する。
磁極4は、電磁鋼板の積層により導電率及び透磁率に上述した異方性を持つから、リニアモータ1は、XY平面に平行な磁束のループを磁極4に形成する。ブリッジ7を配していることで、磁極4及び第一補助磁極5は、ループを形成する面(XY平面)に直交する方向(Z方向)に離間している。このため、磁極4から第一補助磁極5への磁束漏れを抑制できる。すなわち、ブリッジ7を配することで第一補助磁極5の磁化を抑制できる。第一補助磁極5への漏れ磁束量が多いと、第一補助磁極5の磁化の影響、磁束の飽和を考慮した設計が必要となる。したがって、磁束のループを形成する面と垂直な方向に第一補助磁極5を設けることで、第一補助磁極5の磁化を抑制できるため、設計自由度が向上し、リニアモータ1を小型化できる。
Z方向への漏れ磁束をさらに抑制するために、ブリッジ7のZ方向への導電率及び透磁率が低いと好ましい。このため、例えば、アルミ合金や一部のステンレス系金属若しくは樹脂材料といった非磁性材料や、Z方向に積層した積層鋼板でブリッジ7を形成すると好ましい。ブリッジ7を非磁性材料で形成すると、第一補助磁極5への磁束漏れを効果的に抑制できるため最も好ましい。
[巻線60の接続関係]
図5中の4つの巻線60と4つの磁極歯4aをそれぞれ別の符号を用いて区別して説明する。
図5に示すように、磁極歯4a1uにY方向で対向する磁極歯4a1d,磁極歯4a1uにZ方向で隣接する磁極歯4a2u,磁極歯4a1uの斜向かいに位置する磁極歯4a2dが、それぞれ電機子2に配されている。それぞれの磁極歯4a1u,4a1d,4a2u,4a2dに巻回された巻線61,62,63,64の接続関係について説明する。
Z方向に並んだ巻線61,63は電気的に接続しており、また、Z方向に並んだ巻線62,64は電気的に接続している。すなわち、Z方向に並んだ巻線61,63に同相の電流が流れ、さらに巻線62,64に同相の電流が流れる。巻線61及び巻線63、並びに巻線62及び巻線64はそれぞれ接続しているため、これらの間の電圧は、導線の長さに起因する小さな値になる。したがって、Z方向に隣接している2つの巻線60が接触していても,部分放電等による絶縁劣化が発生しづらく,短絡が生じにくい。このため、上述の通り、第一補助磁極5のZ方向厚みを薄くした凹部を設けたり、巻線60を収納可能な空間を第一補助磁極5に設けたりできる。また、巻線60の絶縁被覆処理等を簡易にできるため、巻線60の巻数を増加し、リニアモータ1を高出力化できる。
また、Y方向に並んだ巻線61,62を電気的に接続し、さらに、巻線63,64を電気的に接続している。これにより、XY平面に生じるそれぞれの磁束のループを形成する電流の位相を揃えることができる。
なお、これらの巻線60の接続は、それぞれ直列でも並列でも良い。また、巻線60に流す電流は、それぞれ正弦波交流電流や矩形波交流電流にできる。インバータを利用して成形した波形でも良いし、直流電流を連続して又は離散して印加しても良い。
[磁極歯4aの磁化の関係]
上述のように本実施例では、巻線60の電流が誘起するXY平面の2つの磁束のループが互いに逆向きになるように構成している。すなわち、磁極歯4a1uがN極に磁化しているとき、対向する磁極歯4a1d、及び隣接する磁極歯4a2uは異極であるS極に、斜向かいの磁極歯4a2dは同極であるN極に磁化する。これは、巻線61−64の巻方向や印加する電流の向きを調整して行うことができる。
これにより、ブリッジ7を介して磁束が漏れたとしても、第一補助磁極5には互いに逆位相の磁束が通過する。このため、第一補助磁極5の磁化を抑制できる。
<ディテントの抑制>
可動子が受ける力は、永久磁石3aが受ける力の和に相当する。可動子が有する1つ以上の永久磁石3aそれぞれは、磁極歯4aの磁化による磁力と、電機子2の磁性体部分から受けるディテントによる力(磁気吸引力)を受ける。
ディテントは、永久磁石3aと電機子2の磁性体部分との相対位置関係で決定する。可動子はZ方向に移動するため、永久磁石3aのZ方向位置によるディテントの変動が大きいと、可動子の駆動に際して推力リップルが生じ、リニアモータ1の制御性が悪化する要因になる。複数の電機子2を設ける場合は、多相駆動構造にしたり、電機子2のピッチを最適化したりすることでディテントを相殺した設計ができる可能性がある。しかし、複数の電機子2や複数の相を前提にした設計をすると、リニアモータ1の小型化が困難になる。
本実施例では、電機子2に第一補助磁極5を設けることで、電機子2に起因するディテントを抑制している。このため、複数の電機子2や複数の相を用いた多相駆動のみならず単相駆動のリニアモータ1でも制御性を向上できる。以下、詳細に説明する。
[比較例のディテント力]
まず、比較例におけるディテント力Fについて説明する。図6は、比較例に係るリニアモータ10の断面斜視図である。比較例に係るリニアモータ10は、電機子が第一補助磁極5を持たない点以外は本実施例に係るリニアモータ1と同様の構成である。図7は、本実施例及び比較例について、永久磁石3aが受けるディテント力F(縦軸)と永久磁石3aの中心のZ方向位置(横軸)との関係を示す図である。ディテント力Fは、+Z軸方向を正としている。ここでは、X,Y,Z軸の正方向を+X,+Y,+Z方向といい、これと反対の方向を−X,−Y,−Z方向という。
A点は磁極歯4a1u,磁極歯4a1dからなる磁極歯組4a1のZ座標を示し、C点は磁極歯4a2u,磁極歯4a2dからなる磁極歯組4a2のZ座標を示している。また、B点はA点及びC点の中点であり、第一補助磁極歯5au,第一補助磁極歯5adからなる補助磁極歯組のZ座標である。D点はA点及びB点の中点であり、E点はB点及びC点の中点である。
A点に位置する永久磁石3aは、主に磁極歯組4a1から磁気吸引力を受けるものの、それぞれが+Y方向、−Y方向の力のため相殺し、この合力は0となる。そのため、磁極歯組4a1に起因するディテント力Fは0である。磁気吸引力は距離の逆二乗に比例するため、磁極歯組4a2に起因して+Z方向に加わるディテント力Fは小さな値になる。ここでは説明の便宜上、無視する。
永久磁石3aが+Z方向に移動してD点に到達すると、永久磁石3aが磁極歯組4a1から受ける磁気吸引力には−Z方向の成分が生じる。同時に、永久磁石3aは磁極歯組4a2に近づいているため、磁極歯組4a2による+Z方向の磁気吸引力も比較的大きな影響になる。しかし、磁極歯組4a1から受ける磁気吸引力の方が磁極歯組4a2から受ける磁気吸引力より大きいため、ディテント力Fは負値となる。
さらに永久磁石3aが+Z方向に移動して二つの磁極4の中間位置B点に到達すると、ディテント力Fは再び0となる。これは、磁極歯組4a1,磁極歯組4a2から受ける磁気吸引力が互いに反対向きで等しい大きさであるため、合力が0になるからである。
さらに永久磁石3aが+Z方向に移動してE点に到達すると、磁極歯組4a2の磁気吸引力が支配的になるため、ディテント力Fは正値となる。
そして永久磁石3aがC点に到達すると、磁極歯組4a2に起因するディテント力Fは0となる。磁極歯組4a1に起因して−Z方向に加わるディテント力Fは小さな値になるためである。
よって比較例に係るリニアモータ10では、ディテント力Fと永久磁石3aの位置Zとの関係は図7中の破線のようになる。電機子2のZ方向内側にあるD点やE点では、永久磁石3aが電機子2から大きなディテント力Fを受けることがわかる。
[本実施例のディテント力]
次に、第一補助磁極5をB点に有する本実施例のリニアモータ1におけるディテント力Fについて説明する。本実施例のリニアモータ1に生じるディテント力Fは、比較例に係るリニアモータ10の永久磁石3aに生じる磁気吸引力と、永久磁石3aが第一補助磁極5から受ける磁気吸引力との和になる。
例えばA点においては、第一補助磁極5から永久磁石3aが受ける+Z方向の磁気吸引力が存するため、ディテント力Fは比較例より絶対値の大きな正値となる。
同様の理由で、C点では第一補助磁極5から永久磁石3aが受ける−Z方向の磁気吸引力が存するため、ディテント力Fは比較例より絶対値の大きな負値となる。
中間位置B点では、第一補助磁極5から永久磁石3aが受ける磁気吸引力のZ方向成分は0となる。そのため、ディテント力Fは比較例と同様、0の値をとる。なお、第一補助磁極5は、Y方向に2つが対向した補助磁極歯組を形成せずに、Y方向に1つのみの第一補助磁極5を設けても良い。本実施例では、補助磁極歯組を形成しているため、永久磁石3aが受けるディテント力のY方向成分もまた0にできる。ディテント力のY方向成分を0にすることで,可動子をY方向に保持する機構(不図示)に加わる力を低減でき,保持機構での摩擦損失発生を抑制することが可能となる。
D点では第一補助磁極5から永久磁石3aが受ける+Z軸正方向の磁気吸引力が働くため、ディテント力Fは比較例よりも絶対値の小さな負値となる。同様の理由で、E点におけるディテント力Fも比較例よりも絶対値の小さな正値となる。
その結果、本実施例におけるディテント力Fと永久磁石3aの位置Zとの関係は図7中の実線のようになる。ディテント力Fの最大振幅値を比較例より低減できるため、制御性を向上できる。また、電機子2のZ方向内側にあるD点やE点でのディテント力を抑制できるため、永久磁石3aの運動範囲からA点及びC点近傍を除くように駆動することで、さらに制御性を向上できる。
また、上述の構成により第一補助磁極5の磁化を抑制できるため、リニアモータ1の制御性を向上しつつ小型化できる。
<その他の構成>
[磁極4の積層方向]
X方向に積層した電磁鋼板を用いて磁極4を作成しても良い。この場合、リニアモータ1はYZ平面に平行なループを形成する磁束で駆動することになるため、ブリッジ7を磁性体にして磁束を通過させることが好ましい。但し、この場合は第一補助磁極5に磁束が漏れやすくなるため、上述の通り、第一補助磁極5の磁化の影響、磁束の飽和を考慮した設計が必要となる。したがって、小型化の観点からはZ方向に積層した電磁鋼板を用いて磁極4を作成することが好ましい。
ここで、上述した通り、第一補助磁極5に対してZ方向両側に隣接する2つの磁極歯4aを通過する磁束は逆向き(逆位相)である。このため、第一補助磁極5を流れる磁束を一部又は全部相殺できる。したがって、X方向に積層した電磁鋼板を用いて磁極4を作成しても、第一補助磁極5の磁化を抑制し得るので、第一補助磁極5が磁化しないものとしてリニアモータ1を小型化して設計し得る。但し、永久磁石3aが補助磁極歯5aの真正面(B点)からずれている間は、第一補助磁極5への磁束漏れが生じやすくなる。このため、漏れ磁束による影響によりリニアモータ1の制御性が悪化するおそれがある。したがって、制御性と小型化の両立の観点からも、Z方向に積層した電磁鋼板を用いて磁極4を作成することが好ましい。
なお、上述した特許文献1の電機子は、電磁鋼板を櫛歯状に打ち抜いたものである(第4頁第32行目)。すなわち、特許文献1の図1の紙面平行方向にそれぞれの電磁鋼板が延在している。このため、特許文献1のリニアモータは、可動子と電機子の相対移動方向に対する導電率及び透磁率が、これに直交する方向に比して大きい。これにより、コイルを巻回したティースだけでなく、コイルを巻回しないティースにも大きな磁束が流れる(第7頁第19行目〜第36行目)。したがって、モータの小型化又は制御性と小型化の両立が困難である。
[永久磁石3aと磁極7の個数の関係]
小型化等の観点から、可動子が有する永久磁石3aの個数と電機子2の磁極4の個数の合計は奇数であることが好ましい。小型化の観点から最も好ましいリニアモータ1は、磁極4が2つ、かつ、永久磁石3aが1つである。
[可動子の運動範囲]
第一補助磁極5の形状や材質によっては、電機子2の端部である図5中のA点およびC点近傍においてディテントが大きくなる。このため、電機子2の端部を永久磁石3aの運動範囲から除くように制御することで、ディテント力Fが小さい領域でのみリニアモータ1を駆動できる。すなわち、永久磁石3aが2つの磁極歯組4a1,4a2のZ方向内側で運動するように制御することで、リニアモータ1の制御性を向上できる。永久磁石3aと磁極歯組4a1,4a2の位置の基準は、それぞれ、永久磁石3aのZ方向中心位置、磁極歯組4a1,4a2のZ方向中心位置にできる。ディテントを最も抑制する観点からは、磁極歯組4a1,4a2の最もZ方向内側の位置より、永久磁石3aの全部が内側に位置するように制御すると良い。
[電機子2と可動子の態様]
本実施例のリニアモータ1は、可動子が駆動し、電機子2が固定されるムービングマグネット型モータであるが、可動子が固定されて電機子2が可動するムービングコイル型モータとして構成しても良い。
なお、本実施例の電機子2を複数個Z方向に配して、多相駆動するリニアモータ1を構成しても良い。
また、Y方向に対向する2つの第一補助磁極5は、鉄心により繋がっていても良い。
<効果>
本実施例によれば、電機子2の2つの磁極4の間に第一補助磁極5を設けることで、電機子2に起因するディテントを抑制し、制御性を向上できる。
また、磁極4の導電率及び透磁率の高い方向が、電機子2及び可動子の相対移動方向(Z方向)と直交するように構成しているため、第一補助磁極5の磁化を抑制し、小型化と制御性の向上の一方又は両方を実現できる。
さらに、第一補助磁極5に空間又は凹部を設けることで、巻線60の巻数を向上し、小型化と高出力化を両立できる。なお、Z方向に隣接する巻線に流れる電流は、同相であれば同位相でも逆位相でも良い。
本実施例によれば電機子2に起因するディテントを抑制できるため、少数の電機子2又は小型の電機子2(すなわち、少数の磁極歯4a)によっても制御性を向上できる。したがって、制御性の向上と小型化を両立できる。
また、Y方向に対向する磁極歯組4a1、4a2を有し、また、補助磁極歯組5aを有するため、Y方向のディテントを相殺できる。
また、挿通孔及び電機子固定ボルト8等の固定部材を用いることで、組立性の向上や小型化が実現できる。
本発明の実施例2について図8,9を用いて説明する。本実施例の構成は、以下の点を実施例1と異なるものにすることができる。
図8は本実施例のリニアモータ1の斜視図である。図9は本実施例のリニアモータ1の断面斜視図である。
[第二補助磁極50]
本実施例では、電機子2の両側(磁極4のZ方向外側)に、端部ブリッジ6を介して磁性体である第二補助磁極50を配置している。端部ブリッジ6により、磁極4と第二補助磁極50がZ方向に離間するため、第二補助磁極50への磁束漏れを抑制できる。第二補助磁極50は第一補助磁極5と同様の構成にでき、また、端部ブリッジ6は、ブリッジ7と同様の構成にできる。第二補助磁極50は固定部材を挿通可能な挿通孔(不図示)を有している。
以下、第一補助磁極5と第二補助磁極50を纏めて「補助磁極5,50」と記載する。
磁極4のZ方向両側には、補助磁極5,50が位置している。すなわち、磁極4のZ方向内側には第一補助磁極5が位置し、Z方向外側には第二補助磁極50が位置している。すなわち、磁極歯組4a1,4a2の位置であるA点およびC点からみて+Z方向及び−Z方向それぞれに補助磁極5,50が位置するため、A点およびC点においてディテント力Fを低減できる。
本実施例によれば、実施例1と同様の効果を奏することができる。また、電機子2の端部近傍であるA点およびC点のディテント力を抑制することで、可動子のZ方向可動範囲を大きくしても制御性を維持できる。よって、制御性の向上とリニアモータ1の高出力化を両立できる。
[片側磁極構造]
本発明の実施例3について図10乃至12を用いて説明する。本実施例の構成は、以下の点を実施例1,2と異なるものにすることができる。
図10は、本実施例のリニアモータ11の斜視図、図11は本実施例のリニアモータ11のYZ平面断面斜視図、図12は本実施例の可動子の斜視図である。
電機子20は、ブリッジ7の間に、交互に磁極4と第一補助磁極5を有している。本実施例のリニアモータ11は、磁極4を6つ、第一補助磁極5を5つ有しているが、磁極4が2つ以上、第一補助磁極5が1つ以上であれば特に限られない。また、電機子20はZ方向端部に端部ブリッジ6を有している。
可動子は永久磁石3aとバックヨーク30を備えている。永久磁石3aの近傍かつX方向外側には、Z方向に延在する凹条30aを設けている。ここで永久磁石3aのX方向長さは凹条30aのX方向の間隔より短い。これにより、XY平面をループする磁束が永久磁石3a及び磁極歯4a,4bを通過し易くなり、漏れ磁束を低減できる。凹条30aを設けることで、磁束が永久磁石3aを回避することを抑制できるため、高効率なリニアモータ11を提供できる。
本実施例によれば、実施例1又は2と同様の効果を奏することができる。また、Y方向寸法がより小型なリニアモータを提供できる。
<リニアモータを搭載した機器>
本実施例では、リニアモータ1,11を備える機器について説明する。以下では、リニアモータ1を備える機器について説明する。
[圧縮機100]
図13は、リニアモータ1を搭載した機器の一例である圧縮機100の斜視図である。
圧縮機100は、圧縮要素110と電動要素120とを有するレシプロ圧縮機である。電動要素120は電機子2と可動子を有する。
平板状の可動子3には平板状の永久磁石3aが設置されており、Z方向一端にはピストン112が取り付けられている。電動要素120の巻線60へ電流を流すことにより、可動子3にZ方向を往復動する力が付与され、可動子3に取り付けられたピストン112がシリンダ111a内を往復運動する。
圧縮要素110は、シリンダ111aを形成するシリンダブロック111と、シリンダブロック111端面に組み立てられるシリンダヘッド(不図示)を備えている。シリンダ111a内に供給された作動流体はピストン112の往復動によって圧縮される。
可動子3は共振ばね114と連結している。可動子3を特定の周波数にて往復運動するように電動要素120を駆動させると、共振ばね114の復元力の作用により共振現象が発生する。共振現象が発生している時は、少ない加振力で可動子3を往復運動させることができる。そのため、共振周波数付近で電動要素120を駆動させると、少ない消費電力にてピストン112の往復運動による作動流体の圧縮を行うことができる。
本実施例の圧縮機100は、第二補助磁極50を有している。第二補助磁極50は挿通孔94を複数有している。また、シリンダブロック111は、挿通孔95を有している。これにより、電機子2の磁極4、第一補助磁極5、端部ブリッジ6、ブリッジ7などを固定及び締結する電機子固定ボルト8(第一固定部材)に加えて、シリンダブロック111を電機子2に固定するシリンダ固定ボルト80(第二固定部材)を挿通することができる。
第一固定部材を挿通する挿通孔91,92,93,94のX方向位置とは異なる位置の挿通孔94及び挿通孔95に第二固定部材を挿通して、電機子2及びシリンダブロック111を固定できる。
シリンダ固定ボルト80は、電機子固定ボルト8と同様に、電機子2を貫通するものであっても良いが、第二補助磁極50の挿通孔94に螺合可能にしてもよい。こうすることで、電機子2のZ方向端部の部材である第二補助磁極50以外の部材(磁極4、第一補助磁極5、端部ブリッジ6、ブリッジ7)に、シリンダ固定ボルト80を挿通するための挿通孔を設けなくとも、電機子2とシリンダブロック111を固定できる。また、シリンダ固定ボルト80が磁性体であるとき、Z方向に磁束が漏れることを抑制できる。
なお、磁束漏れの抑制の観点から、第一固定部材及び/又は第二固定部材を非磁性体で形成すると好ましい。
第一固定部材、第二固定部材という2種類の固定部材を使用することで、まず電機子2を組立てた後、電機子2に対して圧縮要素110を取り付けることができるため、組立性を向上できる。固定部材としては、ボルトやかしめピンなど種々公知の部材を用いることができる。
電機子固定ボルト8は、電機子2を貫通して両側から締め付け固定することで、磁極4、第一補助磁極5、端部ブリッジ6、ブリッジ7及び第二補助磁極50を固定できる。
なお、電機子2にその他の部材を設けても良く、例えば第二補助磁極50とシリンダブロック111との間にその他の部材を設けても良い。具体的には、複数の挿通孔を備えるエンドフレーム(不図示)を第二補助磁極50よりZ方向外側に設けても良い。このとき、第二補助磁極50は電機子2のZ方向端部の部材ではなくなるため、シリンダ固定ボルト80を挿通するための挿通孔94を備えなくても良い。電機子2及びエンドフレームを電機子固定ボルト8で固定し、シリンダブロック111及びエンドフレームをシリンダ固定ボルト80で固定すれば、同様の効果が得られる。
また、本実施例の圧縮機100は、圧縮要素110と電動要素120、より具体的には、例えば電機子2とシリンダブロック111とを固定、組立した形状が、略直方体である。これにより、複数個の圧縮機100を効率よく設置することが可能である。
上記の様にすることで、リニアモータ1を搭載した圧縮機100を提供できる。なお、リニアモータ11を搭載した圧縮機もまた、同様にして提供できる。
[冷蔵庫200]
次に、リニアモータ1又は上述した圧縮機100を搭載した機器の一例である冷蔵庫200について説明する。
図14は、リニアモータ1を搭載した冷蔵庫200の縦断面図である。
図14において、リニアモータ1は、圧縮機100を搭載した密閉型圧縮機1000に組み込まれている。冷蔵庫200は断熱箱体210を有している。密閉型圧縮機1000は断熱箱体210と仕切部211が囲む領域に配されており、密閉型圧縮機1000、放熱パイプ、キャピラリーチューブ、冷却器260を繋ぐことで、R600a等の冷媒を用いた冷凍サイクルが形成されている。
冷蔵庫200は、貯蔵室の一例として冷蔵室220、上段冷凍室230、下段冷凍室240、野菜室250を有しており、これら庫内空間は密閉型圧縮機1000の駆動により冷凍サイクル(図示せず)が動作することで冷却される。
本実施例の冷蔵庫200は、断熱箱体210と仕切部211とで略直方体形状をなしている。断熱箱体210の外側に位置する密閉型圧縮機1000は野菜室250の後方(図中、右方向)に位置しているため、野菜室250の収納容量を低減する。このため、冷蔵庫200の大容量化を実現するには、密閉型圧縮機1000は小型であることが好ましい。本実施例のリニアモータは小型に形成できるため、密閉型圧縮機1000を配する機械室を縮小して、野菜室250を大容量化できる。なお、野菜室250の設定温度帯を変えて、冷凍室250や冷蔵室250としてもよい。
なお、密閉型圧縮機1000の配置場所は特に制限されず、断熱箱体210の任意の近傍領域に設けることができる。例えば、何れかの貯蔵室の後方又は近傍でも良い。
[その他の機器]
リニアモータ1,11を搭載する機器は特に限られず、圧縮機や冷蔵庫の他、電動ポンプやXYステージなど種々の用途の機器に適用できる。例えば冷凍空調用途では、エアコンや冷凍冷蔵ショーケース等のシステムに適用することも可能である。
1,11…リニアモータ
2…電機子
3…可動子
30…バックヨーク
3a…永久磁石
4…磁極
4a…磁極歯
4b…鉄心
5…第一補助磁極(補助磁極)
5a…補助磁極歯
5b…連結部
5d…基端部
5e…補助磁極貫通穴
6…端部ブリッジ
7…ブリッジ
8…電機子固定ボルト(第一固定部材)
10…比較例のリニアモータ
50…第二補助磁極(補助磁極)
60−64…巻線
80…シリンダ固定ボルト(第二固定部材)
90−95…挿通孔
100…圧縮機
110…圧縮要素
111…シリンダブロック
111a…シリンダ
112…ピストン
113…シリンダヘッド
114…共振ばね
120…電動要素
200…冷蔵庫
210…断熱箱体
211…仕切部
220…冷蔵室
230…上段冷凍室
240…下段冷凍室
250…野菜室
1000…密閉型圧縮機

Claims (10)

  1. Z方向に並んだ二つの磁極と、
    二つの該磁極それぞれに巻回した巻線と、を有する電機子と、
    永久磁石を有し、前記電機子に対してZ方向に相対移動する可動子と、を備えるリニアモータであって、
    二つの前記磁極の間に第一補助磁極を有し、
    該第一補助磁極と前記磁極の間にブリッジを有し、
    二つの前記巻線は、電気的に接続していることを特徴とするリニアモータ。
  2. 二つの前記巻線を流れる電流によりそれぞれ発生する磁束の向きは、互いに逆向きであることを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
  3. 前記電機子は、X方向及びY方向に対する導電率及び透磁率が、Z方向に対する導電率及び透磁率より大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のリニアモータ。
  4. 前記ブリッジは、非磁性体であることを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載のリニアモータ。
  5. 前記第一補助磁極は、Z方向に連通した空間を有し、
    該空間は、Z方向視において、前記巻線のXY寸法と等しい又はそれ以上の大きさであることを特徴とする請求項1乃至4何れか一項に記載のリニアモータ。
  6. 二つの前記磁極の一方又は両方のZ方向外側に、端部ブリッジを介して第二補助磁極を設けたことを特徴とする請求項1乃至5何れか一項に記載のリニアモータ。
  7. 二つの前記磁極、及び前記第一補助磁極それぞれのY方向に対向して、他の二つの磁極、及び他の第一補助磁極を有することを特徴とする請求項1乃至6何れか一項に記載のリニアモータ。
  8. 請求項1乃至7何れか一項に記載のリニアモータと、
    シリンダブロックと、を備える圧縮機であって、
    前記電機子の挿通孔を介してZ方向に挿通する第一固定部と、
    前記シリンダブロック及び前記電機子の挿通孔を介してZ方向に挿通する第二固定部と、を有することを特徴とする圧縮機。
  9. 前記第二固定部材は、前記電機子のZ方向端部に設けた部材の挿通孔と螺合可能であることを特徴とする請求項8に記載の圧縮機。
  10. 前記シリンダブロック及び前記電機子を固定した形状は、略直方体であることを特徴とする請求項8又は9に記載の圧縮機。
JP2014237270A 2014-11-25 2014-11-25 リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機 Active JP6353771B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014237270A JP6353771B2 (ja) 2014-11-25 2014-11-25 リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機
US14/936,997 US10090748B2 (en) 2014-11-25 2015-11-10 Linear motor and compressor equipped with linear motor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014237270A JP6353771B2 (ja) 2014-11-25 2014-11-25 リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016101019A true JP2016101019A (ja) 2016-05-30
JP6353771B2 JP6353771B2 (ja) 2018-07-04

Family

ID=56011193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014237270A Active JP6353771B2 (ja) 2014-11-25 2014-11-25 リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10090748B2 (ja)
JP (1) JP6353771B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018070278A1 (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 リニアモータ及びリニアモータを有する圧縮機
JP2018157721A (ja) * 2017-03-21 2018-10-04 日立アプライアンス株式会社 リニアモータ
JP2019009906A (ja) * 2017-06-26 2019-01-17 日立アプライアンス株式会社 リニアアクチュエータおよびそれを用いた洗濯機用制振装置
WO2019017028A1 (ja) * 2017-07-19 2019-01-24 日立オートモティブシステムズ株式会社 往復動式リニアモータ
JP2019022412A (ja) * 2017-07-21 2019-02-07 株式会社日立製作所 リニアモータ
JP2020031483A (ja) * 2018-08-22 2020-02-27 株式会社日立産機システム リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機
JP2020103017A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 リニアモータ、電磁サスペンションおよび洗濯機
JP2021058088A (ja) * 2021-01-13 2021-04-08 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 リニアモータ及び圧縮機
WO2021106314A1 (ja) * 2019-11-26 2021-06-03 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 電磁サスペンションおよび洗濯機
KR102345320B1 (ko) * 2020-08-28 2021-12-31 엘지전자 주식회사 리니어 압축기

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018102561A1 (en) * 2016-11-30 2018-06-07 Massachusetts Institute Of Technology High force and low noise linear fine-tooth motor
CN109854477A (zh) * 2017-11-30 2019-06-07 章宪 一种电磁往复式压缩机
CN108270338B (zh) * 2018-02-11 2023-09-29 南京航空航天大学 齿槽型双边初级永磁体同步直线电机

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49100513A (ja) * 1973-01-20 1974-09-24
JPH04289746A (ja) * 1991-03-18 1992-10-14 Hitachi Ltd 回転電機の磁性楔
JP2003227465A (ja) * 2002-02-01 2003-08-15 Samsung Electronics Co Ltd リニア圧縮機
JP2005287185A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Hitachi Ltd リニアモータ
JP2007049817A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Mitsubishi Electric Corp リニアモータの電機子及びリニアモータ

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2429492C3 (de) * 1974-06-20 1979-04-26 Elmeg-Elektro-Mechanik Gmbh, 3150 Peine Schrittweise oder kontinuierlich betreibbarer elektrischer Motor, insbesondere Schrittmotor zum Antrieb eines Rollenzählwerkes
US3947155A (en) * 1974-09-19 1976-03-30 Tecumseh Products Company Linear compressor
US4198743A (en) * 1974-09-19 1980-04-22 Tecumseh Products Company Method for forming a magnetic core for a linear compressor
US5349256A (en) * 1993-04-23 1994-09-20 Holliday Jeffrey C Linear transducer
GB9311385D0 (en) * 1993-06-02 1993-07-21 Contech Int Ltd Compressor
IL128085A0 (en) * 1999-01-17 1999-11-30 Nachum Zabar Electromagnetic vibrator pump and leaf spring particularly useful therein
JP3173492B2 (ja) * 1999-02-05 2001-06-04 株式会社移動体通信先端技術研究所 リニア圧縮機
JP3370653B2 (ja) * 2000-01-06 2003-01-27 株式会社テクノ高槻 電磁振動型ポンプおよびその製法
WO2003049263A1 (en) * 2001-12-03 2003-06-12 Shinko Electric Co., Ltd. Linear actuator
DE10392674T5 (de) 2003-04-11 2005-07-07 Mitsubishi Denki K.K. Linearmotor
TWI460966B (zh) * 2009-01-23 2014-11-11 Hitachi Metals Ltd Moving elements and linear motors
JP5477126B2 (ja) * 2010-04-07 2014-04-23 日立金属株式会社 リニアモータ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49100513A (ja) * 1973-01-20 1974-09-24
JPH04289746A (ja) * 1991-03-18 1992-10-14 Hitachi Ltd 回転電機の磁性楔
JP2003227465A (ja) * 2002-02-01 2003-08-15 Samsung Electronics Co Ltd リニア圧縮機
JP2005287185A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Hitachi Ltd リニアモータ
JP2007049817A (ja) * 2005-08-10 2007-02-22 Mitsubishi Electric Corp リニアモータの電機子及びリニアモータ

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018070278A1 (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 リニアモータ及びリニアモータを有する圧縮機
JP2018064412A (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 リニアモータ及びリニアモータを有する圧縮機
JP2018157721A (ja) * 2017-03-21 2018-10-04 日立アプライアンス株式会社 リニアモータ
JP2019009906A (ja) * 2017-06-26 2019-01-17 日立アプライアンス株式会社 リニアアクチュエータおよびそれを用いた洗濯機用制振装置
WO2019017028A1 (ja) * 2017-07-19 2019-01-24 日立オートモティブシステムズ株式会社 往復動式リニアモータ
JP2019022362A (ja) * 2017-07-19 2019-02-07 日立アプライアンス株式会社 往復動式リニアモータ
JP2019022412A (ja) * 2017-07-21 2019-02-07 株式会社日立製作所 リニアモータ
WO2020039652A1 (ja) * 2018-08-22 2020-02-27 日立オートモティブシステムズ株式会社 リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機
JP2020031483A (ja) * 2018-08-22 2020-02-27 株式会社日立産機システム リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機
JP7028740B2 (ja) 2018-08-22 2022-03-02 株式会社日立産機システム リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機
JP2020103017A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 リニアモータ、電磁サスペンションおよび洗濯機
JP7240872B2 (ja) 2018-12-25 2023-03-16 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 リニアモータ、電磁サスペンションおよび洗濯機
WO2021106314A1 (ja) * 2019-11-26 2021-06-03 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 電磁サスペンションおよび洗濯機
JP2021085442A (ja) * 2019-11-26 2021-06-03 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 電磁サスペンションおよび洗濯機
JP7324695B2 (ja) 2019-11-26 2023-08-10 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 電磁サスペンションおよび洗濯機
KR102345320B1 (ko) * 2020-08-28 2021-12-31 엘지전자 주식회사 리니어 압축기
US11952989B2 (en) 2020-08-28 2024-04-09 Lg Electronics Inc. Linear compressor
JP2021058088A (ja) * 2021-01-13 2021-04-08 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 リニアモータ及び圧縮機
JP7033221B2 (ja) 2021-01-13 2022-03-09 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 リニアモータ及び圧縮機

Also Published As

Publication number Publication date
US20160149477A1 (en) 2016-05-26
JP6353771B2 (ja) 2018-07-04
US10090748B2 (en) 2018-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6353771B2 (ja) リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機
JP6795945B2 (ja) リニアモータ及びリニアモータを有する圧縮機
US9318942B2 (en) Electric machine with linear mover
US6879064B2 (en) Linear motor and linear-motor based compressor
US6867511B2 (en) Linear oscillatory actuator
US7247957B2 (en) Electromechanical transducer linear compressor and radio transmission antenna
US20130106204A1 (en) Electric machine with linear mover
US11211858B2 (en) Linear motor and compressor
JP2004056972A (ja) リニアアクチュエータ
JP6419535B2 (ja) リニアモータ並びにリニアモータを搭載した圧縮機及び機器
JP2010200522A (ja) 往復動駆動機構とその往復駆動機構を用いた蓄冷型冷凍機及び圧縮機
KR20100010421A (ko) 모터의 스테이터 및 이를 적용한 리니어 모터와 리니어압축기
JP2004088884A (ja) リニア振動電機
JP2004343964A (ja) リニアアクチュエータ
WO2015163007A1 (ja) リニアモータ及びそれを用いた機器
JP2004140901A (ja) リニアモータおよびリニアコンプレッサ
JP2005522175A (ja) リニアモータ及びそのリニアモータにより駆動されるリニアコンプレッサ
JP5277554B2 (ja) リニアアクチュエータ
JP2021136719A (ja) リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機、並びにこの圧縮機を備えた冷蔵庫及び車両用エアサスペンション
JP2011120405A (ja) リニアモータ
JP2010178484A (ja) リニア式電磁駆動装置
JP2002112519A (ja) 電磁往復駆動装置
US8203238B2 (en) Linear motor for linear compressor
JP2005073416A (ja) リニアモータ及びリニア圧縮機
JP2006014464A (ja) リニアアクチュエータ

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170110

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170112

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180515

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6353771

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150