JP7324695B2 - 電磁サスペンションおよび洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁サスペンションおよび洗濯機に関する。
直線運動する電機としてリニアモータやリニアアクチュエータ(以下、総称してリニアモータと称する)が知られている。リニアモータは、回転機を直線状に切り開いた構造を有しており、固定子と可動子の各々に構成された磁極の間に働く磁力によって、可動子に推力を発生させる。よって、モータ制御において固定子と可動子のギャップ長の変化はモータ特性を大きく左右する。また、リニアモータを電磁サスペンションとして制振装置へ応用する検討も進められている。例えば、特許文献1は、洗濯機用のサスペンションとして、リニアモータを有する電磁サスペンションを適用する技術が記載されている。また、特許文献2は、磁力を用いた除振装置に関する技術が記載されている。
特開2017-200336号公報 特開2002-81498号公報
発明者らの検討により、電磁サスペンションを制振装置に用いる場合、振動によって電磁サスペンションには推進方向だけではなく、前後/左右/捻じれなどの応力が加わる。この応力によりリニアモータのギャップ長は均等ではなくなり、リニアモータの特性や制御性を悪化させ、所望の制振効果が得られないことがわかってきた。
特許文献1は、可動子とバネとシャフトが振動方向と同じ軸上に配置してある。かつ可動子の機械強度を確保するために、可動子の断面形状を凹凸加工や、半円形状などの幾何学形状に工夫する技術が記載されている。しかし振動によるギャップ長の変化の是正に関する記述はない。また、特許文献2は、永久磁石と電磁石が振動方向に対向して配置し、その距離を変化させることで除振する技術に関して記載されている。しかし、振動方向以外の前後/左右/捻じれなど応力に関する記述はない。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、電磁サスペンションの推進方向以外の応力によって発生する固定子と可動子のギャップ長の変化を抑制し、制振ロバスト性の高い電磁サスペンションおよび洗濯機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の電磁サスペンションは、フレーム(例えば、シャフト固定金具23)間を繋ぐ対向する一対のシャフトと、電機子鉄心と電機子巻線とを有する固定子と、前記フレーム間に固定され、前記固定子に対向する第1の面(例えば、表面122f)と第2の面(例えば、裏面122r)とを有する磁石または磁性体を有し、前記固定子に対し相対的に移動する可動子と、を有するリニアモータと、前記シャフトに装着され、前記フレームの一方と前記固定子の腕とで縮接されている弾性体と、を備え、前記シャフトが前記可動子と一体化されていることを特徴とする。
本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
本発明によれば、制振ロバスト性の高い電磁サスペンションを実現できる。
第1実施形態に係る電磁サスペンションの断面斜視図である。 第1実施形態に係る可動子を含む支持機構部の斜視図である。 第1実施形態に係るリニアモータの斜視断面図である。 図1のI-I線の模式的な矢視断面図である。 第1実施形態における可動子の分解斜視図である。 第1実施形態によるリニアモータの第1の位置の動作説明図である。 第1実施形態によるリニアモータの第2の位置の動作説明図である。 第1実施形態によるリニアモータの第3の位置の動作説明図である。 実施形態に係るリニアモータのコア組立と巻線方法を説明する模式図である。 比較例の電磁サスペンションの断面斜視図である。 第2実施形態による電磁サスペンションと洗濯機の斜視図である。 第2実施形態による洗濯機の斜視図である。 第3実施形態による洗濯機の縦断面図である。 第3実施形態に適用される制振装置の構成図である。 第3実施形態に適用される制振装置の要部の構成図である。 粘性減衰係数が一定であるオイルダンパを用いた比較例における洗濯槽の回転速度と外槽の変位を示す図である。 図8の比較例における洗濯槽の回転速度と外槽の変位を示す図である。 本実施形態における洗濯槽の回転速度と外槽の変位を示す図である。 第1実施形態に係る電磁サスペンションの変形例1の断面斜視図である。 第1実施形態に係る電磁サスペンションの変形例2の断面斜視図である。
本発明を実施するための実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
〈第1実施形態の構成〉
図1は、第1実施形態による電磁サスペンション100の断面斜視図である。なお、電磁サスペンション100は、例えば洗濯機W(図10参照)の振動を抑制するために適用される。
図1の符号x,y,zに示すように、x軸,y軸,z軸を定める。図1は、電磁サスペンション100の外観を俯瞰するとともに、その1/4をカットし内部構造を図示している。電磁サスペンション100は、リニアモータ10を内包している。
電磁サスペンション100は、フレーム(例えば、シャフト固定金具23)間を繋ぐ対向する一対のシャフト21と、電機子鉄心と電機子巻線とを有する固定子11と、フレーム間に固定され、固定子11に対向する第1の面(例えば、図5の表面122f)と第2の面(例えば、図5の裏面122r)とを有する磁石または磁性体を有し、固定子11に対し相対的に移動する可動子12と、を有するリニアモータ10と、シャフトに装着され、フレームの一方と固定子11の腕(軸受け22)とで縮接されている弾性体20と、を備える。
リニアモータ10の可動子12と、推進方向に対して(図中z軸方向)に対して並行な位置に、2本のシャフト21、2個の弾性体20がある。シャフト21は弾性体20を貫通している。またシャフト21はリニアモータ10の固定子11と軸受け22を介して可動子12の移動方向に摺動する。本実施形態では軸受け22として金属表面に潤滑加工したすべり軸受けを用いている。
図2は、第1実施形態に係る可動子12を含む支持機構部を示す斜視図である。シャフト固定金具23と、シャフト固定金具23間を繋ぐ対向する一対のシャフト21からなる口型構造の支持機構部内に可動子12は配設されている。つまり可動子12単体よりも広くて厚い面構造を形成している。
ここで、電磁サスペンション100における可動子12並びに支持機構部に加わる応力を考える。z軸方向に関しては軸受け22(図1参照)を介して可動子12が可動する。一方、x軸方向、y軸方向の応力発生時は軸受け22が拘束する。またその力は軸受け22とシャフト21間の摩擦力となるだけで、可動子12に応力は及ぶことはない。また、z軸を中心に捻じれ(z軸中心に回転)が生じた場合も、中心軸(z軸)より可動子12の外側にある軸受け22が捻じれや回転を拘束し、可動子12は移動しないし、応力も及ばない。つまり、可動子12は応力に対し、z軸方向にしか稼働しない構造となっている。
図3は、第1実施形態に係るリニアモータ10の斜視断面図である。図3は、リニアモータ10の外観を俯瞰するとともに、その1/4をカットし内部構造を図示している。リニアモータ10は、電機子である固定子11と、z軸方向に延在する板状の可動子12と、を備えている。
固定子11は、z軸方向に沿った略角柱に形成され、その中空部分に矩形平板状の可動子12が遊挿されている。そして、リニアモータ10は、固定子11と可動子12との間に働く磁気的な吸引力・反発力、すなわち推力によって、固定子11と可動子12との相対位置をz軸方向に変化させる。リニアモータ10を電磁サスペンション100に適用する場合には、可動子12は、制振対象物に結合される。図1に示す例においては、洗濯機Wの外槽37(図10参照)が制振対象物であり、固定子11または可動子12が外槽37に結合されている。
固定子11は、コア11a(電機子鉄心)と、巻線11b(電機子巻線)と、を備えている。コア11aは、電磁鋼板をz軸方向に積層したものであり、z軸方向に沿って隣接し可動子12に向かって突出する磁気歯151(第1の磁気歯)を備えている。また、コア11aは、可動子12を挟んで磁気歯151に対向する位置に、z軸方向に沿って隣接し可動子12に向かって突出する磁気歯152(第2の磁気歯)と、を備えている。
巻線11bは、これら磁気歯151と152に巻回されている。また、可動子12は、非磁性材料のフレーム122と、フレーム122に嵌め込まれた磁石124(磁石124a,124b)と、を備えている。
図4は、図3のI-I線の模式的な矢視断面図である。但し、図1においてカットされた1/4の部分は図2ではカットされていない。図4に示すように、固定子11のコア11aは、環状部156と、磁気歯151,152と、を備えている。
環状部156は、縦断面視において環状すなわち略矩形枠状の形状を有しており、この環状部156によって磁気回路が構成されている。一対の磁気歯151,152は、環状部156からy軸方向に沿って内側に延びており、相互に対向している。つまり、本発明のモータ特性の磁路にはギャップが2個存在する。
実線矢印で示す磁束ΦAは、可動子12によって生じる磁束である。磁気歯151,152には、それぞれ、巻線11bが巻回されている。巻線11bには、インバータ(例えば後述する図12のインバータ40等)が接続される。そして、このインバータによって巻線11bに通電すると、固定子11が電磁石として機能する。
図5は、第1実施形態における可動子12の分解斜視図である。図3に示したように、可動子12は、フレーム122と、2つの磁石124a,124bと、を備えている。フレーム122は、非磁性材料を矩形枠状に形成したものである。そして、フレーム122には、表面122f(第1の面)および裏面122r(第2の面)を貫通する、矩形の貫通孔122hが形成されている。
また、リニアモータ10の応答性を高めるためには、可動子12は軽量であることが望ましい。そこでフレーム122を構成する非磁性材料には、プラスチックやアルミニウム等の軽量材料を適用することが考えられる。また、炭素繊維強化プラスチック等、軽量で強度の高い複合材を適用してもよい。すなわち、フレーム122の材質は、リニアモータ10の要求強度や仕様に応じて、任意に選択するとよい。
また、2つの磁石124a,124bは、y軸方向に磁極が反転するように交互に配列している。磁石124がフレーム122に嵌め込まれると、貫通孔122hの表面122f側(図5における上面)は磁石124aはN極、磁石124bはS極となっている。また、貫通孔122hの裏面122r側(図5における底面)から磁石124aはS極、磁石124bはN極となっている。
次にリニアモータ10の動作について説明する。
図6A、図6B、図6Cは、第1実施形態によるリニアモータの動作説明図である。図6Aは、第1実施形態によるリニアモータの第1の位置(状態P1)の動作説明図である。図6Bは、第1実施形態によるリニアモータの第2の位置(状態P2)の動作説明図である。図6Cは、第1実施形態によるリニアモータの第3の位置(状態P3)の動作説明図である。
固定子11は、前述したように、コア11a(電機子鉄心)と、巻線11b(電機子巻線)と、を備えている。コア11aは、コアバック部11a1と、ティース部11a2と、ティース部11a2に磁石に対向する端面であるティーストップ部11a3からなる。
図6A、図6B、図6Cに示す状態P1(第1の位置)、状態P2(第2の位置)、状態P3(第3の位置)は、固定子11と可動子12との相対的な位置関係が、それぞれ異なっている。また、図6A、図6B、図6Cにおいて、実線の太矢印は、磁石124が発生する磁束の向きを示しており、破線の太矢印は、固定子11が発生する磁束の向きを示している。状態P1~P3のいずれにおいても、磁気歯151はフレーム122の表面122fに対向し、磁気歯152はフレーム122の裏面122rに対向している。
図6Aの状態P1において、巻線11bは通電されていないため、固定子11は磁束を発生していない。そして、z軸方向における固定子11の中心(符号なし)と、可動子12の中心(符号なし)とが一致している。また、巻線11bに電流を流すと、電流の方向に応じて、磁気歯151と152を磁化させることができる。状態P1において、状態P2に示している「N」,「S」の記号と同様に、磁気歯151をN極に磁化させ、磁気歯152をS極に磁化させると、磁石124aは磁気歯151,152に反発され、磁石124aは磁気歯151,152に吸引される。
このように、固定子11と可動子12との間に働く吸引力・反発力によって、固定子11および可動子12には、z軸方向に沿って相対的に推力が働く。なお、「推力」とは、可動子12と固定子11との相対位置を変化させる力である。このため、例えば状態P2に示すように、可動子12は、固定子11に対してz軸プラス方向(図6B上では左方向)に相対的に付勢され移動する。
逆に、状態P1において、状態P3に示している「N」,「S」の記号と同様に、磁気歯151をS極に磁化させ、磁気歯152をN極に磁化させると、磁石124aは磁気歯151,152に反発され、磁石124bは磁気歯151に反発され、磁気歯152に吸引される。このため、例えば状態P3に示すように、可動子12は、固定子11に対してz軸マイナス方向(図上では右方向)に相対的に付勢され移動する。なお、状態P2から状態P3までの可動子12の移動範囲である常用範囲の長さを「常用範囲長UL(範囲長)」で示している。
図7は、実施形態に係るリニアモータのコア11aの組立と巻線方法を説明する模式図である。リニアモータのコア11aを成型する場合、コアバック部11a1と、ティース部11a2を電磁鋼板よりx-y平面で一体プレス成型し、z軸方向に積層し、コア11aを得る。次に、予め加工した巻線11bをティース部11a2に勘合する。以下、同様に巻線11bを備えるコア11aを2つ準備し、上下(図中y軸方向)に組み合わせ、磁気歯151から磁気歯152を得る。
図8は、比較例の電磁サスペンション100Cの断面斜視図である。図8は、比較例の電磁サスペンション100Cの外観を俯瞰するとともに、その1/4をカットし内部構造を図示している。比較例の電磁サスペンション100Cは、リニアモータ10を内包している。リニアモータ10の可動子12は、同一軸上(図中Z軸)でシャフト21と連結している。シャフト21は、同一軸上で弾性体20と一体化している。また可動子12は、回転軸受け25を介して固定子11と一体化されている。故に、シャフト21と弾性体20とが受ける振動や外力は、直接可動子12に伝達され、可動子に、図中x方向の振動と応力、y軸方向の振動と応力、z軸方向の振動と応力、Z軸を中心とした捻じれなどの様々な振動や応力が加わる。z軸方向は電磁サスペンションの推進方向と一致するため、制御可能な因子であるが、x軸方向、y軸方向の振動と応力、Z軸を中心とした捻じれは制御されていない。
ここで、図4を用いて示したように、可動子12の振動はリニアモータ10におけるギャップ長の変化を意味し、磁気回路が振動と外力によって時々刻々と変化することを意味する。よって、リニアモータ10の制振性は乱れたものとなる。
〈第1実施形態の効果〉
以上のように本実施形態によれば、電磁サスペンション100は、フレーム(例えば、シャフト固定金具23)間を繋ぐ対向する一対のシャフト21と、電機子鉄心と電機子巻線とを有する固定子11と、フレーム間に固定され、固定子に対向する第1の面(例えば、表面122f)と第2の面(例えば、裏面122r)とを有する磁石または磁性体を有し、固定子に対し相対的に移動する可動子12と、を有するリニアモータ10と、シャフト21に装着され、フレームの一方と固定子の腕とで縮接されている弾性体20と、を備える。シャフト固定金具23とシャフト21とにより、面構造が形成され、シャフト21は可動子12の推進方向に対し並列に配置し、かつ可動子12と一体化すれば電磁サスペンション100のモータ特性が外乱の影響を受けないため、電磁サスペンション100の制振性が向上する。
〈第1実施形態の変形例〉
図15は、第1実施形態に係る電磁サスペンション100の変形例1の断面斜視図である。図15は、可動子12の外観を俯瞰するとともに、その1/4をカットし内部構造を図示している。図1に示した実施形態との違いは、磁石124の着磁方向にシャフト21を配置した点である。これにより、電磁サスペンション100は、x軸方向の幅が小さくなる効果がある。
図16は、第1実施形態に係る電磁サスペンション100の変形例2の断面斜視図です。図1に示した実施形態との違いは、磁石124の着磁方向に対し、垂直方向と並列方向にシャフト21を配置した点である。これにより、可動子12の外乱は図1よりも抑えられ、制振性が向上する。前記示したように、シャフト21の配置はコストと製品の体格をみながら設定することが可能である。
[第2実施形態]
〈第2実施形態の構成〉
図9は、第2実施形態による電磁サスペンション100の斜視図である。なお、以下の説明において、前述した第1実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
電磁サスペンション100は、第1実施形態によるリニアモータ10と、弾性体20と、を備えている。そして、リニアモータ10の可動子12の一端、または固定子11の一端は、制振対象物に結合される。図では可動子12の一端を制振対象物に結合している。ここで、制振対象物とは、電磁サスペンション100によって振動を抑制しようとする対象物であり、図示の例において制振対象物は、洗濯機W(図10参照)の外槽37である。他端は洗濯機Wのベース31と結合している。当然、電磁サスペンション100を上下逆さまに配置し、固定子11の一端を外槽37(図10参照)に、可動子の一端をベース31に結合してもよい。
従って、洗濯機の外槽37がz軸方向に振動すると、それに伴って可動子12がz軸方向に沿って往復し、可動子12と固定子11との相対的な位置関係が変化する。
また、本実施形態においては、弾性体20として金属製の巻バネを適用した。ここで、弾性体20は、可動子12に弾性力を付与するものであり、軸受け22とシャフト固定金具23の間ある。図9に示すように、シャフト21は、弾性体20も貫通している。
弾性体20は、リニアモータ10の非通電状態においても、外槽37を洗濯機内の所定の位置に保持できるバネ力を備えている。これにより、万が一、制御ミスにより可動子12がz軸上方に突き抜けかけた場合においても、外槽37の自重と、弾性体20のバネ力により、可動子12を押し戻す力が働く。同様に、可動子12がz軸下方に突き抜けかけた場合は、弾性体20のバネ力により、押し戻される。すなわち、弾性体20が制御のフェールセーフ性を確保し、可動子12の両端にストッパーのような部材を配置することなく、ロバスト性を高めることができる。
〈第2実施形態の効果〉
以上のように、本実施形態の電磁サスペンション100は、第1実施形態によるリニアモータ10と、固定子11または可動子12を移動方向(z軸方向)に付勢する弾性体20と、を有する。特に、弾性体20は、金属製の巻バネを含む。これにより、リニアモータ10の非通電状態においても、リニアモータ10を所定の位置に保持でき、リニアモータ10の動作時においても、可動子12の突き抜けを防止することができる。
[第3実施形態]
〈第3実施形態の構成〉
(全体構成)
図10は、第3実施形態による洗濯機Wの斜視図である。図10に示す洗濯機Wは、ドラム式の洗濯機であり、また、衣類を乾燥する機能も有している。洗濯機Wは、ベース31と、筐体32と、ドア33と、操作・表示パネル34と、外槽37と、一対の電磁サスペンション100L,100Rと、排水ホースHと、を備えている。ここで、電磁サスペンション100L,100Rは、それぞれ第2実施形態における電磁サスペンション100と同様に構成されている。
筐体32は、左右の側板32a,32aと、前面カバー32bと、背面カバー32c(図11参照)と、上面カバー32dと、を備えている。ベース31は、筐体32を支持するものである。前面カバー32bの中央付近には、衣類の出し入れを行うための円形の投入口h1(図11参照)が形成されている。ドア33は、この投入口h1に設けられる開閉可能な蓋である。
図11は、第3実施形態による洗濯機Wの縦断面図である。洗濯機Wは、前述した構成の他に、洗濯槽35と、リフタ36と、駆動機構38と、送風ユニット39と、を備えている。洗濯槽35は、衣類を収容するものであり、有底円筒状を呈している。洗濯槽35は、外槽37に内包され、この外槽37と同軸上で回転自在に軸支されている。洗濯槽35の周壁および底壁には、通水・通風のための貫通孔(図示せず)が多数設けられている。また、洗濯槽35の開口h2は、外槽37の開口h3とともに、閉状態のドア33に臨んでいる。
なお、図11に示す例において洗濯槽35の回転中心軸は、開口側が高くなるように傾斜しているが、本発明はこれに限定されるわけではない。すなわち、洗濯槽35の回転中心軸は、水平方向または鉛直方向であってもよい。リフタ36は、洗濯中・乾燥中に衣類を持ち上げて落下させるものであり、洗濯槽35の内周壁に設置されている。外槽37は、洗濯水の貯留等を行うものであり、有底円筒状を呈している。図11に示すように、外槽37は、洗濯槽35を内包している。
また、図10に示したように、外槽37の左右には、電磁サスペンション100L,100Rが配置されているが、図9においては、左側の電磁サスペンション100Lのみを示している。また、外槽37の底壁の最下部には排水孔(図示せず)が設けられ、この排水孔に排水ホースHが接続されている。そして、排水ホースHに設けられた排水弁(図示せず)が閉弁された状態で外槽37に洗濯水が貯留され、また、排水弁が開弁されることで洗濯水が排出されるようになっている。
駆動機構38は、洗濯槽35を回転させる機構であり、外槽37の底壁の外側に設置されている。駆動機構38が備えるモータの回転軸は、外槽37の底壁を貫通して、洗濯槽35の底壁に連結されている。送風ユニット39は、洗濯槽35に温風を送り込むものであり、洗濯槽35の上側に配置されている。送風ユニット39は、ヒータおよびファンを備えている。そして、ヒータで熱せられた空気が、ファンによって洗濯槽35に送り込まれる。これによって、水を含んだ衣類が、洗濯槽35内で徐々に乾燥する。
ここで、外槽37の振動、すなわち洗濯機Wの振動について簡単に説明する。洗い・すすぎ・乾燥時には、図11に示す駆動機構38によって洗濯槽35が低速回転し、洗濯槽35の底に溜まった衣類をリフタ36によって持ち上げて落下させるタンブリング動作が繰り返される。また、脱水時には洗濯槽35が高速回転し、回転による遠心力で衣類の水分を外に押し出す遠心脱水が行われる。
なお、従来の洗濯機では、洗い・すすぎ・乾燥時において、落下する衣類の反力で洗濯槽35の振動の振幅が大きくなることが多かった。また、従来の洗濯機では、脱水時において、衣類の位置の偏りに起因して、洗濯機Wで振動・騒音が発生することが多かった。このように、洗濯槽35における衣類の量や位置の偏り、含水率の他、洗い・すすぎ・乾燥・脱水等の諸条件によって、洗濯機Wの振動の仕方は時々刻々と変化する。その振動は外槽37に伝播する。
(制振装置200の構成)
図12は、実施形態3に適用される制振装置200の構成図である。図12において制振装置200は、インバータ40と、電流検出器50と、推力調整部60と、整流回路70と、左右の電磁サスペンション100L,100Rと、を備えている。制振装置200は、制振対象物Gの振動を抑制するものである。なお、本実施形態においては、制振対象物Gは、洗濯機Wの外槽37(図10参照)である。
図12においては、左右の電磁サスペンション100L,100Rを一つの枠で表している。また、電磁サスペンション100L,100Rに含まれるリニアモータ10を、それぞれリニアモータ10L,10Rと呼ぶ。同様に、電磁サスペンション100L,100Rに含まれる弾性体20を、弾性体20L,20Rと呼ぶ。
整流回路70は、交流電源Eによって印加された交流電圧を整流し、インバータ40に直流電圧を印加する。なお、交流電源Eと整流回路70とを合わせて直流電源であると考えてもよい。インバータ40は、整流回路70から印加される直流電圧を、推力調整部60からの電圧指令Vに基づいて単相交流電圧に変換し、この単相交流電圧をリニアモータ10L,10Rの巻線11b(図2参照)に印加する。換言すれば、インバータ40は、電圧指令Vに基づいて、リニアモータ10L,10Rを駆動する機能を有している。
図13は、第3実施形態に適用される制振装置200の要部の構成図である。整流回路70は、交流電源Eから印加される交流電圧を直流電圧に変換する周知の倍電圧整流回路である。図13に示すように、整流回路70は、ダイオードD1~D4をブリッジ接続してなるダイオードブリッジ回路72と、直列接続された2つの平滑コンデンサ74,76と、を備えている。また、図13に示した駆動機構38は、図13に示すように、インバータ38aと、モータ38bと、を備えている。
そして、ダイオードブリッジ回路72によって生成される電圧(脈流を含む直流電圧)が、平滑コンデンサ74,76によって平滑化され、交流電源Eの電圧の略2倍に相当する直流電圧が生成される。整流回路70は、正側の配線k1と、負側の配線k2を介してインバータ40に接続されるとともに、洗濯槽35(図11参照)を回転させる駆動機構38のインバータ38aにも接続されている。
インバータ40は、整流回路70から印加される直流電圧を二系統の単相交流電圧に変換し、これら二系統の単相交流電圧を各々リニアモータ10L,10Rの巻線11b(図4参照)に印加するインバータである。
図13に示すように、インバータ40は、スイッチング素子SW1,SW2を備える第1のレグと、スイッチング素子SW3,SW4を備える第2のレグと、スイッチング素子SW5,SW6を備える第3のレグと、が並列接続された構成になっている。これらのスイッチング素子SW1~SW6として、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができる。スイッチング素子SW1~SW6には、それぞれ、還流ダイオードDが逆並列に接続されている。
また、スイッチング素子SW1,SW2の接続点は、配線k3を介して、リニアモータ10Lの巻線11b(図4参照)に接続されている。すなわち、三相のインバータ40の一相分に対応するレグが、左側のリニアモータ10Lに接続されている。また、スイッチング素子SW5,SW6の接続点は、配線k5を介して、リニアモータ10Rの巻線11b(図4参照)に接続されている。すなわち、三相のインバータ40の一相分に対応する別のレグが、右側のリニアモータ10Lに接続されている。
また、スイッチング素子SW3,SW4の接続点は、配線k4を介してリニアモータ10Lの巻線11b(図4参照)に接続されるとともに、この配線k4を介してリニアモータ10Rの巻線11bにも接続されている。すなわち、3相のインバータ40の残りのレグが、左右のリニアモータ10L,10Rに接続されている。
このように、左右のリニアモータ10L,10Rに対応して別々にインバータを設けるのではなく、左右を一つのインバータ40として共通化することで、インバータ40のコストを削減できる。そして、PWM(Pulse Width Modulation)制御に基づいてスイッチング素子SW1~SW6のオン・オフが制御されることで、リニアモータ10L,10Rの巻線11b(図4参照)に単相交流電圧が印加されるようになっている。
電流検出器50は、リニアモータ10L,10Rに通電される電流を検出するものであり、配線k4に挿入されている。すなわち、電流検出器50によって、リニアモータ10L,10Rの巻線11b(図4参照)に流れる電流が検出される。
(推力調整部60)
図12に示す推力調整部60は、図示は省略するが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、各種インタフェース等の電子回路を含んで構成されている。そして、ROMに記憶されたプログラムを読み出してRAMに展開し、CPUが各種処理を実行するようになっている。
図12において、推力調整部60は、電流検出器50によって検出される電流iに基づき、インバータ40を駆動することによって、リニアモータ10L,10Rの推力を調整する機能を有している。すなわち、推力調整部60は、インバータ40のデッドタイム中に電流検出器50を流れる電流iの極性を検出する。電流iの極性は、リニアモータ10L,10Rの移動方向を示している。
そこで、推力調整部60は、リニアモータ10L,10Rの移動を抑制する方向の電圧指令Vを生成し、この電圧指令Vに基づいてスイッチング素子SW1~SW6のオン・オフを切り替える。これにより、推力調整部60は、外槽37(図11参照)の振動に伴って可動子12と固定子11との相対位置が変化すると、この変化を打ち消すようにリニアモータ10L,10Rの推力を調整する機能を有している。
〈第3実施形態の効果〉
以上のように、本実施形態の洗濯機Wは、第2実施形態による電磁サスペンション100L,100Rと、電機子巻線(巻線11b)に交流電流を供給するインバータ40と、電機子巻線に流れる電流を検出する電流検出器50と、電流検出器50によって検出される電流に基づいてインバータ40を制御することによってリニアモータ10の推力を調整する推力調整部60と、をさらに備える。
これにより、電流検出器50によって電機子巻線に流れる電流を検出することができ、固定子11および可動子12の相対運動を抑制するように、リニアモータ10の推力を調整することができる。
さらに、本実施形態の洗濯機Wは、衣類を収容する洗濯槽35と、洗濯槽35を内包する外槽37(図11参照)と、洗濯槽を回転させる駆動機構38(図11参照)と、を備え、電磁サスペンション100L,100Rは外槽37の振動を抑制する。
これにより、本実施形態によれば、比較的簡素な構成で外槽37の振動を抑制することができる。また、本実施形態によれば、可動子12の位置を検出する位置センサを設ける必要がないため、洗濯機Wの低コスト化を図ることができる。また、リニアモータ10L,10Rの構成要素である固定子11および可動子12は、損傷や摩耗がほとんど発生しないため、電磁サスペンション100L,100Rの耐久性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、左右のリニアモータ10L,10Rに印加される単相交流電圧を、6個のスイッチング素子を有する1台のインバータ40によって生成することができる。仮に、左右のリニアモータ10L,10Rに対応して個別にインバータを設けると、8個のスイッチング素子が必要になる。従って、本実施形態によれば、左右のリニアモータ10L,10Rに対応して個別にインバータを設ける構成と比較して、洗濯機Wの低コスト化を図ることができる。
[第3実施形態における他の制御例の効果]
次に、第3実施形態の他の制御例について説明する。洗濯機の構成および動作は、第3実施形態のもの(図10~図13参照)と同様である。但し、本実施形態において、推力調整部60(図12参照)は、電流検出器50の出力信号に基づいて左右のリニアモータ10L,10Rの振動周波数を検出し、振動周波数に応じてインバータ40の出力電流を変化させる点が異なる。
まず、前述した第3実施形態においては、リニアモータ10L,10Rの振動周波数に基づいて、インバータ40の出力電流を変化させるものではなかった。すなわち、リニアモータ10L,10Rを「ダンパ」と考えた場合、第3実施形態においてダンパの粘性減衰係数C[Ns/m]は、振動周波数に関わらず一定になる。一方、本実施形態においては、リニアモータ10L,10Rの振動周波数に応じて粘性減衰係数C[Ns/m]を変化させる。その詳細について、以下説明する。
電磁サスペンションである電磁サスペンション100の運動方程式は、式(1)で表される。なお、式(1)に示すF[N]は、電磁サスペンション100で発生する力(すなわち、リニアモータ10の推力)である。また、x[m]は、可動子12の位置である。
Figure 0007324695000001
また、リニアモータ10の推力の運動方程式は、式(2)で表される。なお、F[N]はリニアモータ10の推力であり、K[N/A]はリニアモータ10のモータ定数である。また、I[A]は巻線11b(図4参照)に流れる電流であり、V[V]は巻線11bに印加される電圧である。また、R[Ω]は巻線11bの抵抗であり、φ[T]は巻線11bで発生する磁束である。
Figure 0007324695000002
ここで、式(1)の力Fと、式(2)の推力Fと、は等価であるため、以下の式(3)が導かれる。なお、C[N・m/s]は、リニアモータ10の粘性減衰係数である。
Figure 0007324695000003
図14Aは、粘性減衰係数Cが一定であるオイルダンパ(油圧ダンパ)を用いた比較例において、洗濯槽35の回転速度と外槽37の変位(振動)の変化を示す実験結果である。x軸は洗濯機Wの回転速度ゼロから最高回転速度までの範囲をパーセント表示としている。y軸は外槽37の変位(振動)を回転速度ゼロの値を0とした場合の相対値で示している。なお、図14に係る実験では、洗濯槽35内の偏った所定位置に1kgの衣類を置いた状態で、洗濯槽35を回転させた。
図14Aに示すように、洗濯槽35の回転速度が大きくなるにつれて、外槽37の振幅が変化している。具体的には、洗濯槽35の回転速度をゼロから増加させると、約5[%]の回転速度において外槽37の振幅が一旦減少し、約10[%]の回転速度において外槽37の振幅が急激に大きくなって最大振幅になっている。また、10~17[%]の回転速度において外槽37の振幅が増加し、20[%]以上の領域では、洗濯槽35の回転速度が大きくなるにつれて、外槽37の振幅は小さくなっている。
図14Bは、第3実施形態の他の制御例において、図8に示す比較例の電磁サスペンションを用い、洗濯槽35の回転速度と外槽37の変位(振動)の変化を示す実験結果である。図14Bにおける実験では、洗濯槽35の回転速度が高いほど(すなわち、外槽37の振動周波数fが高いほど)、リニアモータ10の粘性減衰係数Cが小さくなるように、インバータ40のデューティ比を制御した。
図14Bに示すように、洗濯槽35の回転速度が約10[%]のときの外槽37の最大振幅は約5[PU]であり、図14Aに示す比較例の最大振幅(約10[PU])の半分程度になっている。また、洗濯槽35の回転速度が50[%]以上の領域では、外槽37の振幅が1[PU]程度になっている。このように、第3実施形態によれば、粘性減衰係数Cを可変制御することによって、オイルダンパを用いた場合よりも外槽37の振動を効果的に抑制できる。
図14Cは、第3実施形態の他の制御例において、図1に示す本実施形態の電磁サスペンション100を用い、洗濯槽35の回転速度と外槽37の変位(振動)の変化を示す実験結果である。図14Cにおける実験では、図14Bに比べ、制振性が飛躍的に向上していることがわかる。その値は回転速度に関係なく±2[PU]以下である。
以上より、電磁サスペンション100を構成するリニアモータ10の可動子12に、外乱因子(x軸方向の振動と外力、y軸方向の振動と外力、z軸を中心とした捻じれ)を与えないように、弾性体20とシャフト21を可動子12の推進方向に対し並列に配置し、かつ可動子12と一体化することが有効であることを確認した。
[変形例]
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。前述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、もしくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。前記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)前記各実施形態においては、図5に示したように、1個の矩形板状のフレーム122に、2個の矩形板状の磁石124a,124b、を嵌め込んで可動子12を構成した。しかし、1個のフレーム122に、1個の磁石を装着してもよい。また、複数のフレームの各々に複数の磁石を装着してもよい。また、フレーム122および磁石124の形状は矩形板状に限られるものではなく、様々な形状のものを採用することができる。
(2)また、図6Aにおいて、磁石124a,124bのS極およびN極、磁気歯151,152の磁化方向を逆にしてもよい。
(3)また、前記第2,第3実施形態においては、電磁サスペンション100を洗濯機Wの制振に適用した例を説明したが、電磁サスペンション100は、空気調和機、冷蔵庫等の家電製品や、鉄道車両、自動車等にも適用することができる。
(4)また、前記各実施形態においては、単相交流電流でリニアモータ10を駆動する構成について説明したが、例えば、3相交流電流でリニアモータ10を駆動してもよい。
(5)各実施形態においては、偶数本のシャフト21と偶数個の弾性体20を用いた例を示したが、偶数本に限定されるものではない。振動により発生する推進方向以外の応力が可動子12に集中しないように、大きな面構造を構築でき、機械強度が確保できれば本数や個数は限定されない。
本実施形態の電磁サスペンション100によれば、可動子と、当該可動子の推進方向に平行に配置したシャフト21と弾性体20とを一体化し、面構造を成形することで前後/左右/捻じれなど応力に対する強度を高めることができる。
10,10L,10R リニアモータ
11 固定子
11a コア(電機子鉄心)
11b 巻線(電機子巻線)
11a1 コアバック部(電機子鉄心)
11a2 ティース部(電機子鉄心)
11a3 ティーストップ部(電機子鉄心)
12 可動子
20,20L,20R 弾性体
21 シャフト
22 軸受け(腕)
23 シャフト固定金具(フレーム)
25 回転軸受け
35 洗濯槽
37 外槽
38 駆動機構
40 インバータ
50 電流検出器
60 推力調整部
100,100L,100R 電磁サスペンション
100C 比較例の電磁サスペンション
122 フレーム
122f 表面(第1の面)
122h 貫通孔
122r 裏面(第2の面)
124,124a,124b 磁石
151 磁気歯(第1の磁気歯)
152 磁気歯(第2の磁気歯)
P1 状態(第1の位置)
P2 状態(第2の位置)
P3 状態(第3の位置)
W 洗濯機
z z軸方向(移動方向)

Claims (9)

  1. フレーム間を繋ぐ対向する一対のシャフトと、
    電機子鉄心と電機子巻線とを有する固定子と、前記フレーム間に固定され、前記固定子に対向する第1の面と第2の面とを有する磁石または磁性体を有し、前記固定子に対し相対的に移動する可動子と、を有するリニアモータと、
    前記シャフトに装着され、前記フレームの一方と前記固定子の腕とで縮接されている弾性体と、を備え、前記シャフトが前記可動子と一体化されている
    ことを特徴とする電磁サスペンション。
  2. 請求項1において、
    前記シャフトは、前記磁石の着磁方向に対し垂直方向に配置している
    ことを特徴とする電磁サスペンション
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記シャフトは、前記固定子の磁気歯方向に対し垂直方向に配置している
    ことを特徴とする電磁サスペンション。
  4. 請求項1において、
    前記腕は軸受けであり、
    前記シャフトは前記軸受けで支持され、前記可動子の移動方向に摺動可能である
    ことを特徴とする電磁サスペンション。
  5. 請求項4において、
    前記軸受けがすべり軸受けである
    ことを特徴とする電磁サスペンション。
  6. 請求項5において、
    前記シャフトは、前記シャフト1本あたり2個の前記軸受けで支持され、前記可動子の移動方向に摺動可能である
    ことを特徴とする電磁サスペンション。
  7. 請求項1において、
    前記弾性体は、金属製の巻バネである
    ことを特徴とする電磁サスペンション。
  8. 請求項7において、さらに、
    前記電機子巻線に交流電流を供給するインバータと、
    前記電機子巻線に流れる電流を検出する電流検出器と、
    前記電流検出器によって検出される電流に基づいて前記インバータを制御することによって前記リニアモータの推力を調整する推力調整部と、備える
    ことを特徴とする電磁サスペンション。
  9. 請求項1から8のいずれか1項の電磁サスペンションと、
    衣類を収容する洗濯槽と、
    前記洗濯槽を内包する外槽と、
    前記洗濯槽を回転させる駆動機構と、を備え、
    前記電磁サスペンションは、前記外槽の振動を抑制する
    ことを特徴とする洗濯機。
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