JP2016100926A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電力変換装置100は、それぞれエネルギ蓄積要素11と半導体スイッチング素子16a、16b、16c、16dとを有する変換器セル10を、1あるいは複数直列接続して構成された複数の相アーム20を有する電力変換器30と、制御装置50とを備える。電力変換器30内で変換器セル10を介して流れる循環電流の経路には、バイパススイッチ41を備えた抵抗40が直列接続され、抵抗40はエネルギ蓄積要素11の放電に用いられる。
【選択図】図1
Description
このような電力変換器では、電力変換器の交流端子U、V、Wに、複数台の変換器セルを直列に接続し、これらの変換器セルに内在する半導体スイッチング素子をオン/オフ制御する。変換器セルには、ブリッジセルと呼ばれるフルブリッジの回路が用いられる。そして、交流端子U、V、Wに発生する無効電力、あるいは有効電力を自由に制御することの可能なモジュラー・マルチレベル・カスケード変換器(Modular Multilevel Cascade Converter)が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、コンデンサの放電電流を放電用回路に流すための経路切替用の短絡用スイッチや、放電用回路の経路も別途必要になり、装置構成が大型化して信頼性が低下するものであった。
以下、本発明の実施の形態1による電力変換装置100について図を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1による電力変換装置100を示す概略構成図である。
電力変換装置100は、多相交流回路である3相交流電源(以下、交流回路1と称す)に接続されて電力変換を行う電力変換器30と、電力変換器30の動作を制御する制御装置50とを備える。
各相アーム20は、変圧器2を介して交流回路1の各相の交流端子U、V、Wにそれぞれ接続されており、変圧器2と交流回路1との間には、電力変換器30と交流回路1とを切り離して電流を遮断するための切離スイッチ42が直列に接続されている。
図に示すように、変換器セル10は、半導体スイッチング素子16a、16b、16c、16dに、各々還流ダイオード17a、17b、17c、17dが逆並列に接続された半導体素子15a、15b、15c、15dと、エネルギ蓄積要素ESとを備えたフルブリッジ回路である。
半導体素子15cと半導体素子15dとの接続点には、変換器セル10の出力端子Poを、半導体素子15aと半導体素子15bとの接続点には、変換器セル10の出力端子Noを設ける。図1に示すように、変換器セル10の出力端子Poは、他の変換器セル10の出力端子Noへ接続される。
図に示すように、半導体スイッチング素子16a〜16dをオン/オフさせることで、変換器セル10の出力端子間には、コンデンサ11の両端の正電圧か、負電圧か、零電圧のいずれかを出力することができる。
例えば、半導体スイッチング素子16cと16bがオン、16dと16aがオフの場合では、コンデンサ11の両端の正電圧が出力される。
また例えば、半導体スイッチング素子16dと16aがオン、16cと16bがオフの場合では、コンデンサ11の両端の負電圧が出力される。
また例えば、半導体スイッチング素子16cと16aがオン、16dと16bがオフの場合では零電圧が出力され、半導体スイッチング素子16dと16bがオン、16cと16aがオフの場合も零電圧が出力される。
各スイッチング状態の切替時には、デッドタイムと呼ばれる短絡防止期間を入れてもよい。
さらに制御装置50内には、電圧Vdcを判定する為の基準電圧Vbと、交流回路1の電圧Vacを判定するための電圧Vacbとが予め設定されている。
また、上記の半導体スイッチング素子16a、16b、16c、16dには、IGBT(Insulated−Gate Bipolar Transistor)やGCT(Gate Commutated Turn−off thyristor)、MOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)などの半導体スイッチング素子を使用する。
また、電流容量に応じて各半導体素子15a、15b、15c、15dは、それぞれ複数素子を並列に接続して用いてもよい。
また、上記の切離スイッチ42および第1バイパススイッチ41は、開閉器でも良いし遮断器でも良い。
なお、上記の変圧器2は必ずしも必要ではなく、電圧調整や絶縁が不要であれば省略することができる。その場合、変圧器2の漏れインダクタンスの代わりにリアクトルを接続してもよい。
図4は、本発明の実施の形態1による電力変換装置100の制御動作を示すフロー図である。
電力変換装置100の運転を開始する際、制御装置50は、開閉指令50bにより第1バイパススイッチ41を開状態に制御する(STEP001)。
次に、制御装置50は、開閉指令50cにより切離スイッチ42を閉状態に制御して、電力変換器30を交流回路1に接続する(STEP002)。
これにより、交流回路1から抵抗40を介して各変換器セル10内のコンデンサ11に充電電流が流れ、コンデンサ11は初期充電される。この初期充電時に発生する突入電流は抵抗40により抑制される。
次に、制御装置50は、開閉指令50bにより第1バイパススイッチ41を閉状態に制御して、抵抗40をバイパスさせる(STEP003)。
次に、制御装置50は、スイッチング指令50aにより変換器セル10内の半導体スイッチング素子16a、16b、16c、16dをオン、オフさせるスイッチング動作を行って変換器セル10の出力を制御し、電力変換器30から交流電力(無効電力)を出力する(STEP004)。
制御装置50は、図示しない電圧センサにより検出された複数のコンデンサ11の両端の電圧Vdcを監視部51により監視し、少なくとも1つのコンデンサ11の両端の電圧Vdcが、予め設定された基準電圧Vbを超過して過電圧となった際には、電力変換器30の異常状態と判定する(STEP005、Yes)
基準電圧Vbとは、コンデンサ11の電圧Vdcがこの基準電圧Vbを超えた場合に、制御装置50が異常とみなす電圧値である。
次に、制御装置50は、開閉指令50bにより抵抗40をバイパスしていた第1バイパススイッチ41を開状態に制御する(STEP008)。
このように、電力変換器30を交流回路1から切り離した上で、全ての変換器セル10が正または負の電圧の出力状態を維持するように変換器セル10を制御する。これにより、デルタ結線にて形成された電力変換器30の循環電流の経路内に、抵抗40を介してコンデンサ11からの放電電流を流して、コンデンサ11のエネルギを放電させることができる。
こうして、コンデンサ11の両端の電圧Vdcを速やかに基準電圧Vb以下の正常範囲内まで下げることができる。
なお、STEP009においては、全ての変換器セル10の出力電圧が同一極性(同一方向)となるように制御している。
次に、制御装置50は、スイッチング指令50aにより、変換器セル10の正または負の電圧の出力状態を維持する制御を停止させて全ての半導体スイッチング素子16a〜16dをオフし、コンデンサ11の放電を停止する(STEP011)。
電圧Vacbとは、交流回路1の電圧値であり、電力変換装置100が通常動作を継続しうる正常電圧範囲に基づく電圧値である。通常、交流回路1の電圧状態などによって設計される。
次に、制御装置50は、開閉指令50bにより第1バイパススイッチを閉状態に制御して、抵抗40をバイパスする(STEP014)。
次に、制御装置50は、スイッチング指令50aにより、電力変換器30の通常動作時のスイッチング動作を再開させ、電力変換器30から交流電力を出力して電力変換装置100の通常運転を開始する(STEP015)。
最大電流Imax=(基準電圧Vb×変換器セル10の数)/(抵抗40の抵抗値R×抵抗40の数)
で導出できる。
抵抗40は、この最大電流Imaxが、変換器セル10内の半導体素子15a〜15dの定格電流以下になるように抵抗値Rを選定する。これにより、半導体素子15a〜15dを破損する恐れがない。
本実施の形態による電力変換装置100では、循環電流の経路内に抵抗40を設け、コンデンサ11を放電させるように変換器セル10を制御するため、コンデンサ11の電圧Vdcを速やかに正常範囲内まで下げることができる。このため、交流回路1の電圧が正常範囲内に復帰した場合に、直ちに電力変換装置100を再起動して交流回路1に接続させることができるため、所望の無効電力を出力できない期間を短縮することができる。
さらに、コンデンサ11を放電するための抵抗40を、コンデンサ11の初期充電用抵抗にも利用するため、使用する部品数が少なく、信頼性を向上させることができ、また小型化が可能で製造安価である。
なお、本実施の形態では、U相、V相、W相の全ての相アーム20にそれぞれ抵抗40を配置した例を挙げて説明しているが、この形態に限るものではなく、少なくとも一つの抵抗40が、電力変換器30の循環電流の経路内に直列に接続されていればよい。
また、上記のSTEP002とSTEP003、STEP007とSTEP008およびSTEP013とSTEP014の制御順番は逆でもよい。
以下、この発明の実施の形態2を、上記実施の形態1と異なる箇所を中心に図を用いて説明する。上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。
図5は、本発明の実施の形態2による電力変換装置200を示す概略構成図である。
電力変換装置200は、直流と交流との間で電力変換を行う電力変換器230と、電力変換器230の動作を制御する制御装置50とを備える。
各正側相アーム220Pおよび負側相アーム220Nは、直列に接続された複数の変換器セル210を備えている。正側相アーム220Pが備える複数の変換器セル210には、リアクトル203Pと抵抗40とがさらに直列に接続されており、負側相アーム220Nが備える複数の変換器セル210には、リアクトル203Nと抵抗40とがさらに直列に接続されている。さらに各抵抗40には、この抵抗40をバイパスするためのスイッチである第1バイパススイッチ41が並列に接続されている。
図に示すように、変換器セル210は、半導体スイッチング素子16c、16dに、各々還流ダイオード17c、17dが逆並列に接続された半導体素子15c、15dと、コンデンサ11とを備えたハーフブリッジ回路である。
半導体素子15cと半導体素子15dとの接続点には、変換器セル210の出力端子Poを、コンデンサ11の負側には、変換器セル210の出力端子Noを設ける。
図5に示すように、変換器セル210の出力端子Poは、他の変換器セル210の出力端子Noへ接続される。
なお、半導体素子15c、15dには、電流容量に応じてそれぞれ複数の半導体素子を並列に接続して用いてもよい。また、上記の切離スイッチ244は、開閉器でも良いし遮断器でも良い。
図に示すように、半導体スイッチング素子16c、16dをオン/オフさせることで、変換器セル210の出力端子Po、No間には、コンデンサ11の両端の正電圧か零電圧のいずれかを出力することができる。
例えば、半導体スイッチング素子16cがオン、16dがオフの場合では、コンデンサ11の両端の正電圧が出力される。
また例えば、半導体スイッチング素子16dがオン、16cがオフの場合は、零電圧が出力される。
各スイッチング状態の切替時には、デッドタイムと呼ばれる短絡防止期間を入れてもよい。
図8は、本発明の実施の形態2による電力変換装置の制御動作を示すフロー図である。
実施の形態1で示したSTEP001〜STEP008、STEP012〜STEP015までの制御動作は、後述の異なる点を除いては、本実施の形態についてもほぼ同様のものであり、図8においての図示は便宜上省略する。
STEP002において、本実施の形態では、開閉指令50cにより切離スイッチ42と切離スイッチ244とを閉状態に制御する。切離スイッチ244に対する開閉指令50cの図示は便宜上省略する。
STEP006において、本実施の形態では、電力変換器230の全変換器セル210の半導体スイッチング素子16c、16dをオフして出力を停止する。
STEP007において、制御装置50は、切離スイッチ42と切離スイッチ244とを開状態に制御する。
このように、U相の変換器セル210のみを出力状態に制御する理由を説明する。例えば、U相、V相、W相の全ての変換器セル210を出力状態にすると、変換器セル210のコンデンサ11の両端の電圧が略等しい場合には、抵抗40に印加される電圧は略零となる。そのため、放電電流が流れず、コンデンサ11を放電することができないからである。
本実施の形態では、抵抗40に電圧が印加されるように、放電対象の相の変換器セル210のみを正の出力状態とし、その他の2相の変換器セル210の直流回路を零出力状態に制御する。
こうして、U相の全てのコンデンサ11の両端の電圧Vdcを速やかに基準電圧Vb以下の正常範囲内まで下げることができる。
次に、制御装置50は、スイッチング指令50aによりU相の全ての変換器セル210の正電圧の出力状態を維持する制御を停止させて全変換器セル210半導体スイッチング素子16c、16dをオフし、U相のコンデンサ11の放電を停止する(STEP2011a)。
次に、制御装置50は、図示しない電流センサにより、抵抗40を流れる電流Icが、零となったことを確認する(STEP2050a、Yes)。
これにより、V相のレグ回路225と他の2相のレグ回路225との間に、抵抗40を介してV相のコンデンサ11からの放電電流を流して、V相の全てのコンデンサ11のエネルギを放電させることができる。
次に、制御装置50は、スイッチング指令50aによりV相の全ての変換器セル210の正電圧の出力状態を維持する制御を停止させて全変換器セル210の半導体スイッチング素子16c、16dをオフし、V相のコンデンサ11の放電を停止する(STEP2011b)。
次に、制御装置50は、図示しない電流センサにより、抵抗40を流れる電流Icが、零となったことを確認する(STEP2050b、Yes)。
これにより、W相のレグ回路225と他の2相のレグ回路225との間に、抵抗40を介してW相のコンデンサ11からの放電電流を流して、W相の全てのコンデンサ11のエネルギを放電させることができる。
次に、制御装置50は、スイッチング指令50aによりW相の全ての変換器セル210の正電圧の出力状態を維持する制御を停止させて全変換器セル210の半導体スイッチング素子16c、16dをオフし、W相のコンデンサ11の放電を停止する(STEP2011c)。
次に、制御装置50は、図示しない電流センサにより、抵抗40を流れる電流Icが、零となったことを確認する(STEP2050c、Yes)。
STEP013において、本実施の形態では、切離スイッチ42と切離スイッチ244とを閉状態に制御する。
こうして、制御装置50は、図4に示すSTEP012〜STEP015を経て、電力変換器230を、交流回路1と直流回路とに接続し、電力変換器230の交流出力と直流出力とを開始する。
最大電流Imax=(基準電圧Vb×出力状態の変換器セル210の数)/(放電経路内の等価抵抗値Re)
で導出できる。
等価抵抗値Reは、上記STEP2009a〜2050cのような場合は、
等価抵抗値Re=抵抗40の抵抗値R×(2+(2/2))=抵抗40の抵抗値R×3
で導出できる。
抵抗40は、この最大電流Imaxが、変換器セル210内の半導体素子15c、15dの定格電流以下になるように選定する。これにより半導体素子15c、15dを破損する恐れがない。
さらに、コンデンサ11を放電するための抵抗40を、コンデンサ11の初期充電用抵抗にも利用するため、使用する部品数が少なく、信頼性を向上させることができ、また小型化が可能で製造安価である。
なお、本実施の形態では、U相、V相、W相の全ての正側相アーム220Pおよび負側相アーム220にNそれぞれ抵抗40を配置した例を挙げて説明しているが、この形態に限るものではなく、少なくとも一つの抵抗40が、電力変換器230の循環電流の経路内に直列に接続されていれば、コンデンサ11の放電に用いることができる。
この場合、上記STEP2009a、2009b、2009cのコンデンサ11の放電制御において、抵抗40に電圧が印加されるように、放電対象の相における変換器セル10は正または負の出力状態に制御する。
また、図9は、さらに別例による変換器セル210aの回路構成を示す図である。
図9に示すように、変換器セル210aは、3つの半導体素子15a、15b、15cとダイオード18とコンデンサ11とで構成される。
図2、図9で示す構成の変換器セル10、210aを用いることで、正負直流母線4P、4N間が短絡した時の短絡電流を抑制することができる。
図10に示す電力変換装置200aは、図5に示すリアクトル203Pとリアクトル203Nとを磁気結合させたリアクトル203を用いている。
図11に示す電力変換装置200bは、図5に示すリアクトル203Pとリアクトル203Nとを、負極側(負側直流母線4Nの側)に集中させて、リアクトル203Nのみを配置している。
図12に示す電力変換装置200cは、リアクトルを備えていないが、配線インダクタンスなどの寄生インダクタンスを有しており、この寄生インダクタンスが図5に示すリアクトル203P、203Nの代替の働きを有する。
上記図10〜図12に示す構成の電力変換装置200a〜200cにおいても、本発明の適用が可能であり、同様の効果を奏する。
以下、この発明の実施の形態3を、上記実施の形態1および2と異なる箇所を中心に図を用いて説明する。上記実施の形態1および2と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。
図13は、本発明の実施の形態3による電力変換装置300を示す概略構成図である。
本実施の形態で用いる電力変換器30は、実施の形態1と同様である。
実施の形態1と異なる点は、交流回路1と変圧器2との間の各相に、抵抗306を直列に接続したところである。さらに抵抗306には、この抵抗306をバイパスするための第2バイパススイッチ345が並列に接続されている。
この抵抗306は、変圧器2が磁気飽和した場合に励磁電流を抑制することができる。
そして、実施の形態1のSTEP002と同様に、制御装置50は、開閉指令50cにより切離スイッチ42を閉状態に制御して、電力変換器30を交流回路1に接続する。
こうして変圧器2の励磁電流やコンデンサ11の初期充電電流を、抵抗306と抵抗40とで抑制するため、変圧器2や半導体素子15a〜15dの破壊を防止することができる。
ここで、抵抗306と抵抗40との抵抗値の合計は、コンデンサ11の初期充電電流を抑制することができる抵抗値に設計される。これは、通常、変圧器の巻線よりも、半導体素子の方が過電流には弱いため、変圧器2の励磁電流を抑制するよりも、電力変換器30内の半導体素子15a〜15dの方を保護する目的が大きいためである。
なお、変換器セルが直列に接続された回路構成を備える電力変換器は、一般には、カスケード変換器と呼ばれる変換器や、MMC(Modular Multilevel Converter、モジュラー・マルチレベル変換器)や、チェーン接続変換器などが挙げられる。
11 コンデンサ、16a,16b,16c,16d 半導体スイッチング素子、
20 相アーム、220P 正側相アーム、220N 負側相アーム、
225 レグ回路、30,230 電力変換器、40 抵抗、4P 正側直流母線、
4N 負側直流母線、41 第1バイパススイッチ、42 切離スイッチ、
50 制御装置、51 監視部、
100,200,200a,200b,200c,300 電力変換装置、
306 抵抗、345 第2バイパススイッチ。
Claims (16)
- 多相交流回路の各相にそれぞれ接続された複数の相アームを有する電力変換器と、
制御装置とを備え、
前記相アームは、それぞれエネルギ蓄積要素と半導体スイッチング素子とを有する変換器セルを、1あるいは複数直列接続して備え、
前記電力変換器は、
前記電力変換器内で前記変換器セルを介して流れる循環電流の経路内に直列接続され、前記エネルギ蓄積要素の放電に用いる抵抗と、
前記抵抗に並列接続され前記抵抗をバイパスする第1バイパススイッチとを備えたことを特徴とする電力変換装置。 - 前記制御装置は、
前記エネルギ蓄積要素の電圧を監視する監視部を備え、前記エネルギ蓄積要素の電圧が基準電圧を超えると、前記電力変換器と前記多相交流回路とを切り離し、前記第1バイパススイッチを開状態に制御し、前記エネルギ蓄積要素が放電するように前記変換器セルを正または負の出力状態に制御して、前記エネルギ蓄積要素から放電された電流を前記循環電流の経路に流すことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記制御装置は、複数の前記変換器セルのうち、前記エネルギ蓄積要素の電圧が前記基準電圧を超えた変換器セルに対し、前記エネルギ蓄積要素が放電するように正または負の出力状態に制御することを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
- 前記複数の相アームがデルタ結線され、少なくとも一つの前記相アーム内に前記抵抗が配置されたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電力変換装置。
- 前記複数の相アームのうち正側の直流母線に接続される正側相アームと、負側の直流母線に接続される負側相アームとが直列接続され、その接続点が前記多相交流回路の各相に接続された複数のレグ回路が、前記正側の直流母線と負側の直流母線との間に並列接続されて、前記電力変換器は交流と直流との間で電力変換を行い、
少なくとも一つの前記相アーム内に、前記抵抗が配置されたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電力変換装置。 - 前記複数の変換器セルのうち、正または負の出力状態に制御される前記変換器セルの数は、前記レグ回路間で電位差が生じるように決定されることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
- 全ての前記相アーム内に、前記抵抗がそれぞれ配置されたことを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記抵抗は、前記エネルギ蓄積要素の初期充電における電流を抑制することを特徴とする請求項4または請求項7に記載の電力変換装置。
- 前記電力変換器は変圧器を介して前記多相交流回路に接続され、
前記変圧器と前記多相交流回路との間に、電流を遮断する切離スイッチが直列接続され、
前記制御装置は、前記エネルギ蓄積要素の電圧が前記基準電圧を超えると、前記切離スイッチを開状態に制御することを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記変圧器と前記多相交流回路との間に、電流を制限する抵抗と、この抵抗をバイパスする第2バイパススイッチとを備えることを特徴とする請求項9に記載の電力変換装置。
- 前記制御装置は、前記エネルギ蓄積要素の電圧が前記基準電圧以下になると、前記エネルギ蓄積要素を放電させる前記変換器セルの制御を停止させ、前記第1バイパススイッチを閉状態に制御することを特徴とする請求項2から請求項10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記抵抗の抵抗値は、前記エネルギ蓄積要素から放電された電流が、前記半導体スイッチング素子の定格電流を超過しないように決定されることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記制御装置は、前記複数の変換器セルの出力電圧が、全て同一極性となるように前記変換器セルを制御することを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
- 前記制御装置は、順次、1相を選択し、前記複数のレグ回路のうち、選択された相のレグ回路が備える前記変換器セルを正または負の出力状態に制御し、他相のレグ回路が備える前記変換器セルを零出力状態に制御して、前記選択された相のレグ回路内の前記エネルギ蓄積要素を放電させることを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
- 前記変換器セルは、フルブリッジ回路であることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記変換器セルは、ハーフブリッジ回路であることを特徴とする請求項1から請求項3、請求項5、請求項6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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