JP2016100910A - 回転式アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステータは、第1仮想円筒面S1に沿うように形成されている円筒状外壁部71と、第1仮想円筒面S1に対して径方向外側に突出する突出部72とを有する。第2ケースは、第2仮想円筒面S2に沿うように形成され、隙間77を隔てて円筒状外壁部71と対向している円筒状内壁部75と、突出部72と一致する周方向位置で第2仮想円筒面S2に対して径方向内側に出るように形成され、ステータとの間隔を減少させている間隔減少部76とを有する。そのため、第2ケースをステータの外側に被せる段階ではステータと第2ケースとの間にクリアランスが存在し、突出部72と間隔減少部76との周方向位置を一致させる段階ではステータと第2ケースとの間のクリアランスが減少させられる。
【選択図】図4
Description
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1ケースと第2ケースとの組み付け性を低下させることなく軸精度を向上させた回転式アクチュエータを提供することである。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による回転式アクチュエータを図1に示す。回転式アクチュエータ10は、例えば車両のシフトバイワイヤシステムの駆動部として用いられる。
先ず、回転式アクチュエータ10の全体構成について図1、図2を参照して説明する。
回転式アクチュエータ10は、ケース20と、モータ30と、減速機構50と、出力部材60とを備えている。
ステータ31は、ステータコア32および複数のコイル37を有している。ステータコア32は、筒状のヨーク33と、ヨーク33から径方向内側に突き出し、コイル37が巻回されている複数のティース34とを形成している。ヨーク33は、一端部35が金属プレート23の内側に圧入されており、他端部36が第2ケース22に嵌合している。ティース34は周方向で等間隔に例えば12個設けられている。本実施形態では、ステータコア32は、複数の金属板が軸方向へ積層されることによって作られている。
次に、回転式アクチュエータ10の特徴構成について図2〜図10を参照して説明する。図3、図4に示す一点鎖線の直線は図示しない軸心AX1から放射状に延びる直線であり、各直線は軸心AX1まわりに15°間隔で記載されている。
図2〜図4に示すように、ヨーク33の外壁は円筒状外壁部71および突出部72を有する。円筒状外壁部71は、ステータ31の軸心すなわち軸心AX1を中心とする仮想的な円筒面である第1仮想円筒面S1に沿うように形成されている。突出部72は、第1仮想円筒面S1に対して径方向外側に突出するように形成されている。
また、突出部72は、周方向位置がティース34の中央と一致する箇所に設けられている。周方向位置がティース34の中央と一致する箇所は、ヨーク33のうち周方向で最も剛性が高い箇所である。
また、突出部72のうち径方向で第2ケース22と対向している対向面73は凸曲面である。すなわち、対向面73は、周方向の中央部(頂部)から端部(裾部)にいくにしたがって第2ケース22から離れるように形成されている。
また、間隔減少部76のうち径方向でヨーク33と対向している対向面78は凸曲面である。すなわち、対向面78は、周方向の中央部(頂部)から端部(裾部)にいくにしたがってヨーク33から離れるように形成されている。対向面73と対向面78とは、中央部同士が隙間無く接触している。
以上説明したように、第1実施形態では、ヨーク33の他端部36は、第1仮想円筒面S1に沿うように形成されている円筒状外壁部71と、第1仮想円筒面S1に対して径方向外側に突出している突出部72とを有する。また、第2ケース22の嵌合部74は、第2仮想円筒面S2に沿うように形成され、隙間77を隔てて円筒状外壁部71と対向している円筒状内壁部75と、突出部72と一致する周方向位置で第2仮想円筒面S2に対して径方向内側に出るように形成され、ステータ31との間隔を減少させている間隔減少部76とを有する。
そのため、ステータ31と第2ケース22との間のクリアランスを無くすことができ、軸精度を一層向上させることができる。
そのため、突出部72と間隔減少部76との周方向位置を一致させることで第1ケース21と第2ケース22との芯出しが可能となる。
これにより、対向面78は、周方向の中央部から端部にいくにしたがってステータ31から離れるように形成される。そのため、組み付け時に突出部72と間隔減少部76との周方向位置を一致させる際、間隔減少部76と突出部72とのひっかかりが抑制され、第1ケース21に対して第2ケース22を周方向へスムーズに移動させることができる。
本発明の第2実施形態では、図9に示すように、間隔減少部81のうち突出部72と対向している対向面82は平面である。このように対向面82が平面であっても、周方向の中央部から端部にいくにしたがってヨーク33から離れるように形成される。そのため、第1実施形態と同様に、組み付け時に図10の状態から突出部72と間隔減少部81との周方向位置を一致させる際、間隔減少部81と突出部72とのひっかかりが抑制され、第1ケース21に対して第2ケース22を周方向へスムーズに移動させることができる。
また、第3実施形態では、第2ケース22を成形する金型のうち対向面82に対応する箇所が平面である。そのため、金型が作りやすくなる。
本発明の第3実施形態では、図11に示すように、間隔減少部85は、第2仮想円筒面S2に対して径方向内側に突出している突起であり、突出部72と対向している対向面86が凹曲面である。このように対向面86が凹曲面であっても、突出部72が凸曲面であれば、周方向の中央部から端部にいくにしたがってヨーク33から離れるように形成される。そのため、第1実施形態と同様に、組み付け時に図12の状態から突出部72と間隔減少部85との周方向位置を一致させる際、間隔減少部85と突出部72とのひっかかりが抑制され、第1ケース21に対して第2ケース22を周方向へスムーズに移動させることができる。
本発明の第4実施形態では、図13に示すように、間隔減少部91のうち突出部72と対向している対向面92は、軸方向において第1ケース21側から第2ケース22側にいくにしたがって突出部72に近づくよう傾斜している傾斜面93を含む。そのため、組み付け時に図14の状態から第2ケース22をステータ31の外側に被せるとき、突出部72と間隔減少部91との周方向位置が一致する状態であっても、突出部72が傾斜面93に案内されることによってステータ31に対して第2ケース22が芯出しされる。そのため、間隔減少部91と突出部72とのひっかかりが抑制され、第1ケース21に対して第2ケース22を軸方向へスムーズに移動させることができる。
第1〜第4実施形態では、間隔減少部は、突出部と丁度隙間無く接触するように形成されていた。これに対して、本発明の他の実施形態では、間隔減少部は、突出部に非接触となるように形成されてもよい。要するに、間隔減少部は、第2仮想円筒面に対して径方向内側に出るように形成されればよい。また、本発明の他の実施形態では、間隔減少部は、組み付け前の段階では突出部よりも径が大きく形成され、組み付け時に突出部との係合により潰されて突出部に密着するように構成されてもよい。
本発明の他の実施形態では、突出部および間隔減少部は、周方向で等間隔に設けられなくてもよい。
本発明の他の実施形態では、間隔減少部の対向面に傾斜面が含まれる場合、突出部の対向面および間隔減少部の対向面は凸曲面でなくてもよい。
本発明の他の実施形態では、減速機構は、他の種類の遊星歯車装置であってもよいし、例えば平歯車減速機構などの他の形式のものであってもよい。
本発明の他の実施形態では、回転式アクチュエータは、車両のシフトバイワイヤシステム以外の装置に用いられてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
31・・・ステータ 35・・・ステータの一端部
36・・・ステータの他端部 41・・・ロータ
44・・・モータ軸 45・・・モータ軸の一端部
46・・・モータ軸の他端部 50・・・減速機構
60・・・出力部材 71・・・円筒状外壁部
72・・・突出部 75・・・円筒状内壁部
76、81、85、91・・・間隔減少部 AX1・・軸心
S1・・・第1仮想円筒面 S2・・・第2仮想円筒面
Claims (5)
- ステータ(31)と、
前記ステータの内側で回転可能なロータ(41)と、
前記ロータと一体に回転可能なモータ軸(44)と、
前記モータ軸の回転を減速する減速機構(50)と、
前記モータ軸の一端部(45)を回転可能に支持し、前記ステータの一端部(35)に嵌合している第1ケース(21)と、
前記モータ軸の他端部(46)を回転可能に支持し、前記減速機構により減速された回転を外部へ出力可能な出力部材(60)と、
前記出力部材を回転可能に支持し、前記ステータの他端部(36)に嵌合している第2ケース(22)と、
を備え、
前記ステータの前記他端部は、前記ステータの軸心(AX1)を中心とする仮想的な円筒面である第1仮想円筒面(S1)に沿うように形成されている円筒状外壁部(71)と、前記第1仮想円筒面に対して径方向外側に突出している突出部(72)と、を有し、
前記第2ケースは、前記第1仮想円筒面と同心であり且つ前記第1仮想円筒面よりも径が大きい第2仮想円筒面(S2)に沿うように形成されている円筒状内壁部(75)と、前記突出部に対して周方向に重なる位置で前記第2仮想円筒面に対して径方向内側に出るように形成され、前記ステータとの間隔を減少させている間隔減少部(76、81、85、91)と、を有することを特徴とする回転式アクチュエータ。 - 前記突出部および前記間隔減少部は3つ以上設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回転式アクチュエータ。
- 前記間隔減少部(81)のうち前記突出部と対向している対向面(82)は平面であることを特徴とする請求項1または2に記載の回転式アクチュエータ。
- 前記間隔減少部(76)のうち前記突出部と対向している対向面(73)は凸面であることを特徴とする請求項1または2に記載の回転式アクチュエータ。
- 前記間隔減少部(91)のうち前記突出部と対向している対向面(92)は、軸方向において前記第1ケース側から前記第2ケース側にいくにしたがって前記突出部に近づくよう傾斜している傾斜面(93)を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転式アクチュエータ。
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