JP2016095618A - トンネル防災システム - Google Patents

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Abstract

【課題】火災検出器による火災発報に基づく非火災報を抑制して、火災を確実に判断することを可能とするトンネル防災システムを提供する。【解決手段】R型防災受信盤10AのR型伝送部42aは、トンネル内に引き出したR型伝送回線12aに複数の火災検出器16を接続し、所定の伝送制御により火災検出器16の火災発報を個別に検出する。制御部40は、R型伝送部42aによる1台の火災検出器16の火災発報を判別した場合に、予備警報制御を行うと共に、火災発報を検出した火災検出器16の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器16を火災判別候補に設定し、R型伝送部42aによる火災判別候補に入る2台目の火災検出器16の火災発報の検出を判別した場合に、火災警報制御を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、トンネル内に設置した火災検出器及び他の端末機器を防災監視盤に接続してトンネル内の異常を監視するトンネル防災システムに関する。
従来、自動車専用道路等のトンネルには、トンネル内で発生する火災事故から人身及び車両を守るため、非常用施設が設置されている。
このような非常用施設としては、火災の監視と通報のため火災検出器、手動通報装置、非常電話が設けられ、また火災の消火や延焼防止のために消火栓装置が設けられ、更にトンネル躯体を火災から防護するために水噴霧ヘッドから消火用水を散水させる水噴霧などが設置され、これらの非常用施設の端末機器を監視制御する防災受信盤を設けることで、トンネル防災システムを構築している。
防災受信盤と端末機器で構成するトンネル防災システムは、R型伝送方式とP型直送方式に大別される。R型伝送方式は、伝送回線にアドレスを設定した火災検出器等の端末機器を接続し、伝送制御により端末機器単位に検知と制御を行う個別管理を可能とする、P型直送方式は、端末機器の種別に応じて所定の区画単位に分け、区画単位に引き出した信号回線に同一区画に入る複数の端末機器を接続し、信号回線単位に検知と制御を行う。
トンネル防災システムとしては、R型伝送方式とP型直送方式のメリットとデメリット、トンネル長や車両の交通量等を考慮して、R型伝送方式又はP型直送方式のトンネル防災システムを構築するようにしている。
特開2002−246962号公報 特開平11−128381号公報
ところで、近年のトンネル防災システムにあっては、防災受信盤で火災検出器の1台目の火災発報を判別した場合は、予備警報として扱うことで、特定の設備を連動制御して注意を喚起し、火災検出器の2台目の火災発報を検出した場合、火災として扱い、全設備を連動制御することが要求されている。
しかしながら、火災検出器の内の2台目の火災発報を検出した場合に火災として扱うようにした場合には、トンネル長手方向に25メートル間隔又は50メートル間隔で多数の火災検出器を設置していることから、別々の設置場所で火災以外の要因により火災検出器が誤発報する可能性があり、非火災報であるにも関わらず火災として扱ってしまう問題がある。
また、交通事故等によりトンネル内で火災が発生した場合、火災検出器が火災発報する以外に、関係者が消火栓装置を使用して消火を行ったり、消火栓装置に設けている発信機を操作して通報する場合があり、これらの火災関連操作を火災検出器の火災発報と合わせて判断すれば、より確実に火災を判断して非火災報を抑制することが可能となる。
本発明は、火災検出器による火災発報に基づく非火災報を抑制して、火災を確実に判断することを可能とするトンネル防災システムを提供することを目的とする。
(R型トンネル防災システム1)
本発明は、防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
防災受信盤に、
トンネル内に引き出した伝送回線に複数の火災検出器を接続し、火災検出器との間で所定の伝送制御に基づき、火災検出器による火災発報を個別に検出するR型伝送部と、
R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、、前記火災発報を検出した前記火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、R型伝送部による火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、を設けたことを特徴とする。
(R型トンネル防災システム2)
本発明は、防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び複数の発信機を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
防災受信盤に、
トンネル内に引き出した伝送回線に複数の火災検出器及び複数の発信機を接続し、火災検出器及び発信機との間で所定の伝送制御に基づき、火災検出器による火災発報及び発信機による火災通報を個別に検出するR型伝送部と、
R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出またはR型伝送部による発信機の火災通報の検出を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、R型伝送部による火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、又は、R型伝送部による1台の火災感知器の火災発報の検出とR型伝送部による任意の発信機の火災通報の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、
を設けたことを特徴とする。
(R型トンネル防災システム3)
防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び複数のポンプ起動操作手段を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
防災受信盤に、
トンネル内に引き出した伝送回線に複数の火災検出器及び複数のポンプ起動操作手段を接続し、火災検出器及びポンプ起動操作手段との間で所定の伝送制御に基づき、火災検出器による火災発報及びポンプ起動操作手段によるポンプ起動を個別に検出するR型伝送部と、
R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出又はポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、R型伝送部による火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、または、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出とR型伝送部による火災判別候補に対応したポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行うと共に消火ポンプ設備を起動制御する制御部と、
を設けたことを特徴とする。
(PR型トンネル防災システム1)
本発明は、防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び発信機を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
防災受信盤に、
トンネル内に引き出した伝送回線に複数の火災検出器を接続し、火災検出器との間で所定の伝送制御に基づき、火災検出器による火災発報を個別に検出するR型伝送部と、
複数の発信機を1又は複数の区画に分け、トンネル内の区画単位に引き出した信号回線に同一の区画に入る複数の発信機を接続し、発信機の操作による火災通報を信号回線単位に検出するP型伝送部と、
R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出又はP型伝送部による発信機の火災通報を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、R型伝送部による火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、又は、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出とP型伝送部による任意の区画の発信機の火災通報の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、
を設けたことを特徴とする。
(PR型トンネル防災システム2)
本発明は、防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び複数のポンプ起動操作手段を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
防災受信盤に、
トンネル内に引き出した伝送回線に複数の火災検出器を接続し、火災検出器との間で所定の伝送制御に基づき、火災検出器による火災発報を個別に検出するR型伝送部と、
複数のポンプ起動手段を1又は複数の区画に分け、トンネル内の区画単位に引き出した信号回線に同一の区画に入る複数のポンプ起動操作手段を接続し、ポンプ起動操作手段の操作によるポンプ起動を信号回線単位に検出するP型伝送部と、
R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出又はP型伝送部によるポンプ起動操作手段のポンプ起動を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、R型伝送部による火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、又は、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出とP型伝送部による火災判別候補の火災検出器に対応する区画のポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、を設けたことを特徴とする。
(火災判別候補の設定)
制御部は、火災判別候補として、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する1台または複数台の火災検出器を設定する。
(火災判別候補外の2台目の火災発報による予備警報)
制御部は、R型伝送部により1台目の火災検出器の火災発報の検出を判別して予備警報を行った後に、火災判別候補を外れた2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合は、予備警報より警報度合いの強い第2予備警報を行うことを可能とする。
(火災判別候補外のポンプ起動による予備警報)
制御部は、R型伝送部により1台目の火災検出器の火災発報の検出を判別して予備警報を行った後に、火災判別候補に対応するポンプ起動操作手段を外れた他のポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出を判別した場合は、予備警報より警報度合いの強い第2予備警報を行うことを可能とする。
(設備連動による予備警報と火災警報)
制御部は、予備警報制御として複数の連動設備の中の一部の設備を連動制御し、火災警報制御として複数の連動設備の全てを連動制御する。
例えば、制御部は、予備警報制御として、CCTV監視設備及び照明設備を所定の状態に連動制御し、火災警報制御として、CCTV監視設備、照明設備、換気設備、警報表示板設備及びラジオ再生放送設備を含む全設備を所定の状態に連動制御する。
(消火栓弁開閉検出スイッチ)
ポンプ起動操作手段は、消火栓装置に設けた消火栓弁開閉検出スイッチである。
(ポンプ起動スイッチ)
ポンプ起動操作手段は、消火栓装置に設けたポンプ起動スイッチである。
(R型トンネル防災システム1の効果)
本発明は、防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、防災受信盤に、トンネル内に引き出した伝送回線に複数の火災検出器を接続し、火災検出器との間で所定の伝送制御に基づき、火災検出器による火災発報を個別に検出するR型伝送部と、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、R型伝送部による火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、を設けるようにしたため、火災の進展状況に合わせて段階的に警報することで、火災の可能性を報知する予備警報の段階では管理担当者及びトンネル通行中の車両運転者等に注意を喚起して続いて予測される火災警報に対する心構えを促し、火災を判別して火災警報が出された場合に必要な対処を迅速且つ適切に可能とし、不要な混乱を未然に防止可能とする。
また、2台の火災検出器による火災発報があっても、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する1又は複数の火災検出器となる火災判別候補に入らない離れた場所の火災検出器の火災発報の検出であれば、火災以外の原因による可能性か高いことから火災警報を行わずに予備警報を維持して非火災報を未然に防止可能とする。
(R型トンネル防災システム2の効果)
また、本発明は、防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び複数の発信機を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、防災受信盤に、トンネル内に引き出した伝送回線に複数の火災検出器及び複数の発信機を接続し、火災検出器及び発信機との間で所定の伝送制御に基づき、火災検出器による火災発報及び発信機による火災通報を個別に検出するR型伝送部と、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出またはR型伝送部による発信機の火災通報の検出を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、R型伝送部による火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、又は、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出とR型伝送部による任意の発信機の火災通報の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、を設けるようにしたため、前述したR型トンネル防災システム1と同じ効果に加え、トンネル内での交通事故等により火災が発生した場合には、事故の関係者は例えば消火栓装置に設けている発信機を操作して通報する場合があることから、発信機による火災通報の検出を判別した場合に予備警報制御を行って注意を喚起し、続いて、火災検出器による火災発報の検出を判別した場合に、火災を確定して火災警報制御を行うことで、火災の進展状況に合わせて段階的に警報することで、火災の可能性を報知する予備警報の段階では管理担当者及びトンネル通行中の車両運転者等に注意を喚起して続いて予測される火災警報に対する心構えを促し、火災を判別して本警報が出された場合に必要な対処を迅速且つ適切に可能とし、不要な混乱を未然に防止可能とする。
また、発信機の操作は、利用者が火災現場から避難する途中で行う場合があることから、1台目の火災検出器の火災発報に基づき設定した火災判別候補に入る火災検出器から外れた位置の発信機の操作による火災通報であっても、火災として扱うことで、確実に火災警報を行うことを可能とする。
(R型トンネル防災システム3の効果)
本発明は、防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び複数のポンプ起動操作手段を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、防災受信盤に、トンネル内に引き出した伝送回線に複数の火災検出器及び複数のポンプ起動操作を接続し、火災検出器及びポンプ起動操作手段との間で所定の伝送制御に基づき、火災検出器による火災発報及びポンプ起動操作手段によるポンプ起動を個別に検出するR型伝送部と、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出又はポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、R型伝送部による火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、または、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出とR型伝送部による火災判別候補に対応したポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行うと共に消火ポンプ設備を起動制御する制御部と、を設けるようにしたため、前述したR型トンネル防災システム1と同じ効果に加え、トンネル内での交通事故等により火災が発生した場合には、事故の関係者が消火栓装置からノズル付きホースを引き出して消火栓開閉レバーを開操作して消火活動を行う場合や、消防隊員が消火栓装置の給水栓にホースを接続してポンプ起動スイッチを操作する場合に、ポンプ起動操作手段とし機能する消火栓弁開閉検出スイッチやポンプ起動スイッチの操作によるポンプ起動の検出を判別することにより、予備警報制御を行って注意を喚起し、続いて、火災検出器による火災発報の検出を判別した場合に、火災を確定して火災警報制御を行うことで、火災の進展状況に合わせて段階的に警報することにより、火災の可能性を報知する予備警報の段階では管理担当者及びトンネル通行中の車両運転者等に注意を喚起し、続いて予測される火災警報に対する心構えを促し、火災を判別して本警報が出された場合に必要な対処を迅速且つ適切に可能とし、不要な混乱を未然に防止可能とする。
(PR型トンネル防災システム1の効果)
また、本発明は、防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び発信機を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、防災受信盤に、トンネル内に引き出した伝送回線に複数の火災検出器を接続し、火災検出器との間で所定の伝送制御に基づき、火災検出器による火災発報を個別に検出するR型伝送部と、複数の発信機を1又は複数の区画に分け、トンネル内の区画単位に引き出した信号回線に同一の区画に入る複数の発信機を接続し、発信機の操作による火災通報を信号回線単位に検出するP型伝送部と、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出又はP型伝送部による発信機の火災通報を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、R型伝送部による火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、又は、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出とP型伝送部による任意の区画の発信機の火災通報の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、を設けるようにしたため、前述したR型トンネル防災システム2と同じ効果に加え、火災検出器とその防災受信盤の伝送部をR型伝送方式の構成とし、それ以外の端末機器とその防災受信盤の伝送部をP型直送方式の構成とすることで、火災検出器の火災発報を個別に判別可能とする新たなP型直送方式の構成を必要とすることなく、簡単且つ容易に、隣接する複数の火災検出器の火災発報を判別可能なシステムを構成することができ、R型伝送方式はP型直送方式の一部で済むことから、全てR型伝送方式とした場合に比べ、コストの増加を必要最小限に抑えることを可能とする。
(PR型トンネル防災システム2の効果)
また、本発明は、防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び複数のポンプ起動操作手段を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、防災受信盤に、トンネル内に引き出した伝送回線に複数の火災検出器を接続し、火災検出器との間で所定の伝送制御に基づき、火災検出器による火災発報を個別に検出するR型伝送部と、複数の発信機を1又は複数の区画に分け、トンネル内の区画単位に引き出した信号回線に同一の区画に入る複数のポンプ起動操作手段を接続し、ポンプ起動操作手段の操作によるポンプ起動を信号回線単位に検出するP型伝送部と、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出又はP型伝送部によるポンプ起動操作手段のポンプ起動を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、R型伝送部による火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、又は、R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出とP型伝送部による火災判別候補に対応する区画のポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、を設けるようにしたため、前述したR型トンネル防災システム3と同じ効果に加え、火災検出器とその防災受信盤の伝送部をR型伝送方式の構成とし、それ以外の端末機器とその防災受信盤の伝送部をP型直送方式の構成とすることで、火災検出器の火災発報を個別に判別可能とする新たなP型直送方式の構成を必要とすることなく、簡単且つ容易に、隣接した複数の火災検出器の火災発報を判別可能なシステムを構成することができ、R型伝送方式はP型直送方式の一部で済むことから、全てR型伝送方式とした場合に比べ、コストの増加を必要最小限に抑えることを可能とする。
(火災判別候補の設定による効果)
また、制御部は、火災判別候補として、火災発報を検出した火災検出器の両側に連続する1台または複数台の他の火災検出器を設定するようにしたため、1台目の火災検出器の火災発報の検出に続いて、隣接する複数台の火災検出器の火災発報の検出を判別することで、離れた場所に設置している火災検出器の火災以外の要因による火災発報があっても火災として扱うことがなく、火災判断の信頼性を向上可能とする。また、火災判別候補を火災発報を検出した火災検出器の両側に連続して隣接する2台の合計4台に設定した場合には、火災を起こした車両が走行している状況でも、確実に火災を判断して警報可能とする。
(火災判別候補外の2台目の火災発報による予備警報による効果)
また、制御部は、R型伝送部により1台目の火災検出器の火災発報の検出を判別して予備警報を行った後に、火災判別候補を外れた2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合は、予備警報より警報度合いの強い第2予備警報を行うことを可能としたため、設置場所が離れた2台の火災検出器による火災発報の検出であることから火災としては扱わないが、火災の可能性は1台の場合より高いことから、同じ予備警報であっても、警報度合いの強い予備警報とすることで、より強い注意喚起を促して想定される火災警報に対する準備を可能とする。
(火災判別候補外のポンプ起動による予備警報による効果)
また、制御部は、R型伝送部により1台目の火災検出器の火災発報の検出を判別して予備警報を行った後に、火災判別候補に対応するポンプ起動操作手段を外れた他のポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出を判別した場合は、予備警報より警報度合いの強い第2予備警報を行うことを可能としたため、火災発報を検出した場所が離れた場所でのポンプ起動の検出であることから火災としては扱わないが、火災の可能性は1台の火災検出器のよる火災発報の場合より高いことから、同じ予備警報であっても、警報度合いの強い予備警報とすることで、より強い注意喚起を促して想定される火災警報に対する準備を可能とする。
(設備連動による予備警報と火災警報による効果)
また、制御部は、予備警報制御として複数の連動設備の中の一部の設備を連動制御し、火災警報制御として複数の連動設備の全てを連動制御するようにしたため、例えばCCTV監視設備及び照明設備を一時的に明滅(フリッカ)させることで予備警報を出して注意を喚起し、また、全ての設備の連動制御により本警報としての通報を可能とし、設備連動を利用して、火災の進展状況に合わせて段階的に警報することで、例えば通常とは異なる設備の連動制御により、管理担当者及びトンネル通行中の車両運転者等に注意を喚起し、特に、トンネル内を走行中の車両の運転者は、予備警報及び本警報に伴い設備の連動制御による通常とは異なる設備の状態から異常を知って速度を落して注意しながら走行することを可能とし、また、トンネル進入しようとする車両の運転者は、トンネルに進入する前に異常に気付いて緊急停止するといった対処を可能し、火災に対する準備及び対処を迅速且つ適切に可能とする。
R型トンネル防災システムの概要を示した説明図 R型トンネル防災システムの機能構成の概略を示したブロック図 R型伝送機能を備えた消火栓装置及び自動弁装置の機能構成を示したブロック図 火災検出器の監視エリアと火災判別候補との関係を示した説明図 火災検出器の監視エリアと火災判別候補との関係を消火栓装置の配置と共に示した説明図 R型の防災受信盤による監視制御を示したフローチャート PR型トンネル防災システムの概要を示した説明図 PR型トンネル防災システムの機能構成の概略を示したブロック図 P型伝送部の詳細を示したブロック図 火災検出器の監視エリアと火災判別候補との関係をP型信号回線に接続する区画の消火栓装置と共に示した説明図 PR型防災受信盤による監視制御を示したフローチャート
[R型トンネル防災システムの概要]
図1はR型トンネル防災システムの概要を示した説明図である。図1に示すように、自動車専用道路のトンネルとして、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bが構築され、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bは避難連絡坑2でつながっている。
上り線トンネル1aと下り線トンネル1bの内部には、トンネル長手方向の壁面に沿って例えば50メートル間隔で火災検出器16を設置している。火災検出器16は両側50メートルとなる両側に監視エリアを設定し、火災による炎を検出して火災発報する。また、火災検出器16はR型伝送式に対応して固有のアドレスを設定している。
また、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bの内部には、トンネル長手方向の監視員通路の壁面に沿って例えば50メートル間隔で消火栓装置20と自動弁装置22を設置している。
消火栓装置20は消火栓扉内にノズル付きホースを収納しており、火災時には消火栓扉を開いてノズル付きホースを引き出し、消火栓弁開閉レバーを開操作すると消火用水が放水され、また、消火栓弁開閉検出スイッチがオンして消火ポンプを起動させる。また、消火栓装置20には消火器扉を設け、その中に消火器を収納している。また、消火栓装置20には消防隊が使用する給水栓が設けられ、これに合わせて消防隊員が操作するポンプ起動スイッチを設けている。更に、消火栓装置20には通報装置扉を設けており、通報装置扉には発信機を設けている。このため消火栓装置20は、端末機器として、少なくとも発信機、消火栓弁開閉検出スイッチ、及びポンプ起動スイッチを備えている。
自動弁装置22は水噴霧設備を構成しており、作動用電動弁の遠隔開制御により主弁を開放駆動し、トンネル壁面の上部の長手方向に設置した複数の水噴霧ヘッドから消火用水を散水してトンネル躯体を火災から防護する。このため自動弁装置22は端末機器として作動用電動弁を備えている。
トンネル内に設置している火災検出器16、消火栓装置20、及び自動弁装置22などの端末機器を接続してトンネル内の異常を監視するため、監視センター等にR型防災受信盤10Aを設置している。
R型防災受信盤10Aからは上り線トンネル1aと下り線トンネル1bの内に、R型伝送回線12a,12bを引き出し、R型伝送回線12aにトンネル内に設置した火災検出器16を接続して、R型伝送回線12bには、火災検出器16以外の端末機器、即ち、消火栓装置20に設けた発信機、消火栓弁開閉検出スイッチ、ポンプ起動スイッチ、及び自動弁装置22に設けた作動用電動弁等を接続している。
また、R型伝送回線12a,12bの途中には中継増幅盤18を設け、遠方に設置して火災検出器16や端末機器との間で送受信する信号を中継増幅している。R型伝送回線12a,12bは、例えば電源線、コモン線、端末側に電圧モードで信号を送る下り信号線、端末から電流モードで信号を送り返す上り信号線等で構成している。
またトンネルの非常用施設として、火災検出器16、消火栓装置20及び自動弁装置22以外に、消火ポンプ設備24、IG子局設備26、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34及び照明設備36等を設けており、IG子局設備26をデータ伝送回線で接続する点を除き、それ以外の設備はP型信号回線14によりR型防災受信盤10Aに個別に接続している。なお、消火ポンプ設備24はR型伝送とする場合もある。
ここで、IG子局設備26は、R型防災受信盤10A及びその他の設備と遠隔管理設備とを結ぶ通信設備である。換気設備28は、トンネル内の天井側に設置しているジェットファンの運転による高い吹き出し風速によってトンネル内の空気にエネルギーを与えて、トンネル長手方向に喚起の流れを起こす設備である。
また、警報表示板設備30は、トンネル内の利用者に対して、トンネル内の異常を、電光表示板に表示して知らせる設備である。ラジオ再放送設備32は、トンネル内で運転者等が道路管理者からの情報を受信できるようにするための設備である。CCTV監視設備34は、火災の規模や位置を確認したり、水噴霧設備の作動、避難誘導を行う場合のトンネル内の状況を把握するための設備である。照明設備36はトンネル内の照明機器を駆動して管理する設備である。
[防災受信機]
(防災受信機の概略構成)
図2はR型トンネル防災システムの機能構成の概略を示したブロック図である。図2に示すように、R型防災受信盤10Aは制御部40を備え、制御部40は例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
制御部40に対しては、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bの各々に対応した2系統のR型伝送部42a,42bを設け、また、制御部40に対しスピーカや警報表示灯を備えた警報部45、液晶ディスプレイ等を備えた表示部46、各種スイッチを備えた操作部48、IG子局設備26を接続するモデム50を設け、更に、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34、照明設備36及び消火ポンプ設備24をP型信号回線14により個別に接続したP型伝送部52を設けている。なお、消火ポンプ設備24はR型伝送回線によりR型伝送部に接続する場合もある。
(火災検出器用のR型伝送部)
R型伝送部42aはCPUによるプログラムの実行でR型の伝送制御を行って火災検出器16の火災発報を個別に検出する。R型伝送部42aによる伝送制御は、所定周期毎にR型伝送回線12aに接続している火災検出器16のアドレスを順次指定したポーリングコマンド信号を送信し、その応答信号から火災検出器16の状態を検出している。
火災検出器16が炎検出に基づき火災発報するとR型伝送回線12aに割込み信号を送信してくるので、R型伝送部42aは火災発報した火災検出器16からの割込み信号を検出すると、グループ検索コマンド信号を送信して火災発報したグループを特定し、続いてグループ内検索コマンド信号を送信して火災発報した火災検出器16のアドレスを検索することで、火災発報した火災検出器16を特定する。
(火災検出器以外の端末機器用のR型伝送部)
R型伝送部42bはCPUによるプログラムの実行でR型の伝送制御を行って火災検出器16以外の端末機器の状態や操作を個別に検出すると共に端末機器の制御駆動を個別に行う。
図3は、R型伝送機能を備えた消火栓装置及び自動弁装置の機能構成を示したブロック図である。
図3に示すように、消火栓装置20には、端末機器として、発信機56、応答表示灯58、消火栓弁開閉検出スイッチ60及びポンプ起動スイッチ62を設けており、消火栓装置20に設けた中継器54に回線単位に接続している。自動弁装置22には、端末機器として、作動用電動弁64と圧力スイッチ67を設けており、自動弁装置22に設けた中継器54に回線単位に接続している。なお、中継器54は消火栓装置20と自動弁装置22を一体化しても良い。
中継器54はR型防災受信盤10Aに設けたR型伝送部42bとの間でR型伝送制御により信号の送受信を行うもので、固有のアドレスを予め設定している。
図2に示したR型防災受信盤10AのR型伝送部42bは、消火栓装置20及び自動弁装置22に設けた中継器54のアドレスを順次指定したポーリングコマンド信号を送信する。消火栓装置20に設けた中継器54は、自己アドレスを指定したポーリングコマンド信号を受信すると、そのときの発信機56、消火栓弁開閉検出スイッチ60及びポンプ起動スイッチ62のスイッチのオン、オフ状態を示すスイッチ操作情報を含む応答信号を送信する。
例えば中継器54は端末機器に引き出している4回線に対応した4ビット情報をもち、スイッチオンでビット1、スイッチオフでビット0にセットし、この4ビット情報を含む応答信号をR型防災受信盤10Aに応答送信する。
中継器54からの応答信号を受信したR型防災受信盤10AのR型伝送部42bは、応答信号に含まれる4ビット情報から発信機56、消火栓弁開閉検出スイッチ60及びポンプ起動スイッチ62の状態を検出し、発信機56の対応ビットがビット1であれば発信機56の操作による火災通報を検出し、ポンプ起動手段として機能する消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62の対応ビットがビット1であれば、消火ポンプ設備に対するポンプ起動を検出する。
一方、消火栓装置20に設けた応答表示灯58は、発信機56の操作による火災通報に対し確認応答のために点灯制御する。このためR型防災受信盤10AのR型伝送部42aはポーリングコマンド信号に対する応答信号から発信機56の火災通報を検出した場合、次にポーリング信号の送信タイミングで、応答表示灯58に対応する制御ビットにビット1をセットした制御コマンド信号を送り、消火栓装置20の中継器54は制御コマンド信号を受信して制御ビット1に基づき、応答表示灯58に対応した回線に駆動電圧を印加して応答表示灯58を点灯する。
自動弁装置22に設けた中継器54も消火栓装置20の場合と同様であり、中継器54から端末機器側に引き出す4回線の内の2回線を使用して作動用電動弁64と圧力スイッチ67を接続している。
R型防災受信盤10Aで火災警報を出力した場合の担当者による水噴霧設備の区画を指定した放水起動操作等による起動条件の成立に基づきR型伝送部42bが制御指示を受けると、自動弁装置22にポーリングコマンド信号を送信するタイミングで、作動用電動弁64に対応する開制御ビットにビット1をセットした制御コマンド信号を送り、自動弁装置22の中継器54は制御コマンド信号を受信して開制御ビット1に基づき、作動用電動弁64に対応した回線に駆動電圧を印加して作動用電動弁66を開駆動し、これに基づき主弁を開駆動して水噴霧ヘッドから消火用水をトンネル内に放水させる。
また、作動用電動弁64を閉駆動する場合には、R型伝送部42bは、閉制御ビットをビット1にセットした制御コマンド信号を送り、自動弁装置22の中継器54は受信した制御コマンド信号の閉制御ビット1に基づき、作動用電動弁64に対応した回線に逆極性の駆動電圧を印加して作動用電動弁66を閉駆動し、これに基づき主弁を閉駆動して水噴霧ヘッドから消火用水の放水を停止させる。
また、自動弁装置22の中継器54は、自己アドレスを指定したポーリングコマンド信号を受信すると、そのときの圧力スイッチ67のオンでビット1、オフでビット0にセットし、このビット情報を含む応答信号をR型防災受信盤10Aに応答送信して、圧力検出による放水開始と停止を検出可能としている。
[R型防災受信盤の監視制御]
図2に示したR型防災受信盤10Aの制御部40は、端末機器として設けた火災検出器16による火災発報、発信機54による火災通報、消火栓弁開閉検出スイッチ58又はポンプ起動スイッチ60によるポンプ起動の検出に基づき、次の予備警報制御と火災警報制御を伴う監視制御を行う。
(予備警報制御)
R型防災受信盤10Aの制御部40は、次の端末機器の状態検出を判別した場合、予備警報として扱い、所定の予備警報制御を行う。
(1)R型伝送部42aによる1台目の火災検出器16の火災発報の検出、
(2)R型伝送部42bよる火災通報の検出、
(3)R型伝送部42bよるポンプ起動の検出、
制御部40による予備警報制御は、警報部45に指示して音声又はブザー等による警報と表示警報による予備火災警報(火災プリアラーム)を出力すると共に、設備連動による予備警報として、複数の連動設備の中の一部の設備を連動する制御を行う。
この設備連動による予備警報として、制御部40は、例えばCCTV監視設備34及び照明設備36を所定の状態に連動させる制御を行う。予備警報としてのCCTV監視設備34の連動制御は、例えばモニタ画面に警報文字を表示するか、モニタ画面を明滅させるかして注意を喚起する。また予備警報としての照明設備36の連動制御は、トンネル内に設置している照明機器を明滅するフリッカ点灯等により注意を喚起する。
(2台の火災検出器に基づく火災警報制御)
R型防災受信盤10Aの制御部40は、R型伝送部42aによる1台目の火災検出器16による火災発報の検出を判別した場合、火災発報を検出した火災検出器16の検出区画の両側に連続する1台または2台の火災検出器を火災判別候補に設定し、この状態で、R型伝送部42aにより火災判別候補に入る2台目の火災検出器16による火災発報の検出を判別した場合、火災として扱い、所定の火災警報制御を行う。
制御部40による火災警報制御は、警報部45に指示して音声又はブザー等による警報と表示警報による火災警報を出力すると共に、設備連動による火災警報として、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34及び照明設備36の全てを連動する制御を行い、トンネル内に異常が起きていることを、トンネル内を走行している車両の運転者やトンネルに進入しようとしている車両の運転者に知らせ、徐行や緊急停止等の対処を可能とする。
図4は火災検出器の監視エリアと火災判別候補との関係を示した説明図である。図4に示すように、トンネル長手方向の側壁に沿って例えば火災検出器16i−2〜16〜16i+2を50メートル間隔で配置しており、火災検出器16i−2〜16〜16i+2の監視エリアAi−2〜A〜Ai+2は隣接する間で相互に重複するようにしている。
ここで、R型伝送部42aが1台目の火災検出器16の火災発報を検出したとすると、この火災発報の検出を判別した制御部40は、火災検出器16aの両側に隣接する1台の火災検出器16i−1,16i+1の合計2台、または、火災検出器16aの両側に隣接する2台の火災検出器16i−1,16i−1,16i+1,16i+1の合計4台を、火災判別候補に設定する。なお、以下の説明は、火災検出器16aの両側に隣接する1台の火災検出器16i−1,16i+1の合計2台を火災判別候補に設定した場合を例に説明する。
続いて、R型伝送部42aが2台目の火災検出器の火災発報を検出した場合、制御部40は1台目の火災検出器16の火災発報の検出を判別して設定した火災判別候補に入る火災発報の検出か否か判断し、火災判別候補に入る火災検出器の火災発報の検出、即ち、隣接する火災検出器16i−1又は16i+1の火災発報の検出を判別した場合は、火災と扱って火災警報制御を行う。
一方、R型伝送部42aで検出した2台目の火災発報した火災検出器が火災判別候補に属しない離れた場所の火災検出器であった場合には、火災以外の要因により離れた場所の2台の火災検出器が火災発報したとみなし、この場合に火災としては扱わず、予備警報制御を維持する。
しかしながら、火災判別候補に属していないが、2台目の火災検出器で火災発報が行われていることから、火災の可能性は1台の火災発報よりも高いということができ、そこで、制御部40は、1台目の火災検出器の火災発報の検出で行っている予備警報制御により警報度合いの強い予備警報制御を行う。
制御部40による警報度合いの強い予備警報としては、例えばR型防災受信盤10Aで出力している予備警報音を強くしたり、予備警報表示の輝度を高くしたりし、また、設備連動による予備連動制御は、例えばCCTV監視設備34及び照明設備36を所定の状態に連動させる予備警報制御から、設備を1つ追加して例えばCCTV監視設備34、照明設備36及びラジオ再放送設備32を所定の状態に連動させる警報度合いを強くした予備警報制御を行う。
また、制御部40による火災検出器16aの両側に隣接する2台の火災検出器16i−2,16i−1,16i+1,16i+2の合計4台を、火災判別候補とする設定は、火災を起こした車両がトンネル内を走行する場合の火災の判別をより確実を行うことを可能とする。また、火災判別候補とする火災検出器の数は必要に応じて適宜に定めることができ、また、走行方向に対し両側の数が異なるように火災判別候補を設定しても良い。
(火災検出器と発信機に基づく火災警報制御)
また、R型防災受信盤10Aの制御部40は、R型伝送部42aによる1台目の火災検出器16による火災発報の検出を判別した状態で、R型伝送部42bにより例えば消火栓装置20に設けた発信機56による火災通報の検出を判別した場合、火災として扱い、警報部45に指示して音声又はブザー等による警報と表示警報による火災警報を出力すると共に、設備連動による火災警報として、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34及び照明設備36の全てを連動する制御を行う。
この場合、制御部40は、図4に示したように、火災発報を検出した火災検出器16の両側に隣接する1台の火災感知器16i−1,16i+1を火災判別候補に設定しているが、発信機56の操作による火災通報の検出については、車両事故等で発生した火災場所から利用者が避難する途中で、消火栓装置20に設けている発信機56を操作して火災通報する場合があることから、火災判別候補の設定により制約は解除し、任意の発信機56による火災通報の検出を判別して火災警報制御を行う。
(火災検出器とポンプ起動操作手段に基づく火災制御)
また、R型防災受信盤10Aの制御部40は、図5に示すように、R型伝送部42aによる1台目の火災検出器16による火災発報の検出を判別した場合、火災発報を検出した火災検出器16の両側に隣接する1台の火災感知器16i−1,16i+1を火災判別候補に設定し、この状態で、R型伝送部42bにより火災発報を検出した火災検出器16及び火災判別候補に入る火災感知器16i−1,16i+1に対応する消火栓装置20i−1,20,20i+1に設けたポンプ起動操作手段として機能する消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62によるポンプ起動の検出を判別した場合、2台目の火災検出器による火災発報に相当すると判断して、火災として扱い、警報部45に指示して音声又はブザー等による警報と表示警報による火災警報を出力すると共に、設備連動による火災警報として、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34及び照明設備36の全てを連動する制御を行う。
また、制御部40は消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ60によるポンプ起動の検出を判別すると、P型伝送部52に指示して消火ポンプ設備24に起動信号を出力する制御を行い、消火ポンプを起動させる。
一方、R型防災受信盤10Aの制御部40は、図5に示すように、R型伝送部42bによる消火栓装置16に設けた消火栓弁開閉検出スイッチ60によるポンプ起動の検出を判別した場合、消火栓弁開閉検出スイッチ60消火栓弁開閉検出スイッチ60に対応した火災検出器16及びその両側に隣接する1台の火災検出器16i−1,16i+1を火災判別候補に設定し、この状態で、R型伝送部42aにより火災判別候補に入る火災検出器16i−1,16,16i+1の何れかによる火災発報の検出を判別した場合、火災として扱い、警報部45に指示して音声又はブザー等による警報と表示警報による火災警報を出力すると共に、設備連動による火災警報として、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34及び照明設備36の全てを連動する制御を行う。
また、制御部40は、最初に例えば消火栓装置20に設けているポンプ起動操作手段として機能する消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62によるポンプ起動の検出を判別した場合、消火栓装置20に対応した火災検出器16及びその両側に連設した火災検出器16i−1,16i+1を火災判別候補に設定し、R型伝送部42aが火災判別候補に入る火災検出器16i−1,16,16i+1の何れかの火災発報の検出を判別した場合、火災として扱って火災警報制御を行う。
[R型トンネル防災システムの監視制御]
図6はR型防災受信盤による監視制御を示したフローチャートであり、図1〜図5を参照して説明すると次のようになる。
図6に示すように、R型防災受信盤10Aの制御部40は、ステップS1(以下「ステップ」は省略)でR型伝送部42aによる1台目の火災感知器16の火災発報の検出を判別すると、S2に進んで警報部45から火災予備警報を出力させ、続いて、S3でP型伝送部52を介して設備の一部となるCCTV監視設備34及び照明設備36を所定の状態に連動させる予備警報により注意を喚起する制御を行う。
次いでS4に進み、図4に示したように、制御部40は、火災発報を検出した火災検出器16の両側に隣接した火災検出器16i−1,16i+1を火災判別候補に設定し、R型伝送部42aによる火災判別候補に入る2台目の火災検出器16i−1,16i+1の何れかによる火災発報の検出を判別するとS5に進み、警報部45に指示して火災警報を出力させ、次いでS6で全設備の連動制御による火災警報を行う。その後、火災が鎮火してS7で復旧を判別すると、R型防災受信盤10Aを復旧して処理を終了する。
一方、制御部40は、S4で他の火災検出器16の火災発報の検出を判別しない場合はS8,S9の処理をループしており、S8でR型伝送部42bによる発信機56の操作による火災通報の検出を判別すると、火災判別候補を考慮することなくS5に進み、警報部45に指示して火災警報を出力させ、次いでS6で全設備の連動制御による火災警報を行う。
また、制御部40は、S9で消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62の操作によるポンプ起動のR型伝送部42bによる検出を判別すると、S10で制御部40はP型伝送部52に指示してポンプ起動信号を消火ポンプ設備に出力し、S11で区画内の火災検出器16及び隣接区画の火災判別候補に入る火災検出器16i−1,16i+1に対応した消火栓装置20i−2,〜20i+2の何れかに設けた消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62の操作によるポンプ起動のR型伝送部42bによる検出を判別するとS5に進み、警報部45に指示して火災警報を出力させ、次いでS6で全設備の連動制御による火災警報を行う。
また、制御部40は、S1でR型伝送部42aによる火災感知器16の火災発報の検出を判別しない場合はS12に進み、R型伝送部42bによる発信機56の操作による火災通報の検出を判別するとS13に進み、S2と同様に警報部45から予備火災警報を出力させ、続いて、S14に進み、S3と同様に、P型伝送部52を介して設備の一部となるCCTV監視設備34及び照明設備36を所定の状態に連動させる予備警報により注意を喚起する制御を行う。
次いで、制御部40は、S15に進み、R型伝送部42aによる火災検出器16の火災発報の検出を判別すると、発信機54による火災通報と1台目の火災感知器16の火災発報の検出の両方の判別となることからS5に進み、警報部45に指示して火災警報を出力させ、次いでS6で全設備の連動制御による火災警報を行う。
また、制御部40は、S12でR型伝送部42bによる発信機56の火災通報の検出を判別しない場合はS16に進み、R型伝送部42bによる消火栓装置20に設けた消火栓弁開閉検出スイッチ56又はポンプ起動スイッチ58の操作によるポンプ起動の検出を判別すると、S17で消火ポンプ設備24の起動制御を行ってS17に進み、S3と同様に、P型伝送部52を介して設備の一部となるCCTV監視設備34及び照明設備36を所定の状態に連動させる予備警報により注意を喚起する制御を行う。
次いでS19に進み、図5に示したように、ポンプ起動を検出した消火栓装置20に対応した火災検出器16及び両側に隣接する火災検出器16i−1,16i+1を含む火災判別候補を設定し、R型伝送部42aによる火災判別候補に入る設置区画対応の火災検出器16i−1,16,16i+1の何れかによる火災発報の検出を判別すると、消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62の操作によるポンプ起動の検出と1台の火災感知器16の火災発報の検出との両方の判別となることからS5に進み、警報部45に指示して火災警報を出力させ、次いでS6で全設備の連動制御による本警報を行う。
[PR型トンネル防災システムの概要]
図7はPR型トンネル防災システムの概要を示した説明図である。本実施形態のPR型トンネル防災システムは、トンネル内に設置した火災検出器にR型伝送方式を適用し、火災感知器以外の端末機器にP型直送方式を適用しており、P型とR型を混在したトンネル防災システムということができる。
図7に示すように、トンネルは図1と同じであり、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bの内部には、トンネル長手方向の壁面に沿って例えば50メートル間隔でアドレスを設定した火災検出器16を設置し、また、50メートル間隔で消火栓装置20と自動弁装置22を設置している。消火栓装置20は端末機器として、発信機、消火栓弁開閉検出スイッチ、及びポンプ起動スイッチを備え、また、自動弁装置22は端末機器として作動用電動弁を備えている。
なお、システム的には消火栓弁開閉検出スイッチとポンプ起動スイッチは同一信号となることから、以下、消火栓弁開閉検出スイッチ(ポンプ起動スイッチを含む)として説明する。
監視センター等に設置したPR型防災受信盤10Bからは、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bの内に、R型伝送回線12を引き出し、トンネル内に設置した火災検出器16を接続している。また、R型伝送回線12の途中には中継増幅盤18を設け、遠方に設置して火災検出器16との間で送受信する信号を中継増幅している。R型伝送回線12は、例えば電源線、コモン線、端末側に電圧モードで信号を送る下り信号線、端末から電流モードで信号を送り返す上り信号線で構成している。
また、火災検出器16の動作に問題のない伝送距離の場合には、中継増幅盤18を設けなくとも良い。中継増幅盤18を設けないと、R型伝送回線12の断線補償ができなくなるが、断線補償を行っていないP型伝送回線と同等の信頼性は確保できる。
また、PR型防災受信盤10からは上り線トンネル1aと下り線トンネル1bの内に、n回線分のP型伝送回線14を引き出している。P型信号回線14は、火災検出器16以外の端末機器を対象に、トンネル内を長手方向に分割した1又は複数の端末機器を含む区画と、端末機器の種別とに分けて、専用の信号回線を複数本引き出している。
火災検出器16以外の端末機器としては、消火栓装置20に設けた発信機、消火栓弁開閉検出スイッチ(ポンプ起動スイッチを含む)、及び自動弁装置22に設けた作動用電動弁と圧力スイッチがあることから、発信機、消火栓弁開閉検出スイッチ(ポンプ起動スイッチを含む)、作動用電動弁及び圧力スイッチの種別毎に分けてP型信号回線14を引き出し、更に、各種別につき、トンネル長手方向の区間に分けて同じP型信号回線14に区間内の端末機器を接続している。
なお、自動弁装置22は1区画に1台としており、このため自動弁装置22に設けた作動用電動弁と圧力スイッチ毎にP型信号回線14を引き出して接続している。
P型信号回線14は信号線とコモン線で構成し、発信機、消火栓弁開閉検出スイッチ(ポンプ起動スイッチを含む)、圧力スイッチを接続した場合は、それぞれのオン操作に基づき回線電流を流すことで、火災通報信号やスイッチオン信号をPR型防災受信盤10Bに送るようにしている。また、自動弁装置22に設けた作動用電動弁の場合には、PR型防災受信盤10からP型信号回線14を介して開制御信号として駆動電圧を印加することで、作動用電動弁を開駆動させるようにしている。
またトンネルの非常用施設として、図1と同様に、火災検出器16、消火栓装置20及び自動弁装置22以外に、消火ポンプ設備24、IG子局設備26、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34及び照明設備36等を設け、IG子局設備26をデータ伝送回線で接続する点を除き、それ以外の設備はP型信号回線14により防災受信盤10に個別に接続している。なお、消火ポンプ設備24はR型伝送とする場合がある。
[PR型防災受信機]
(PR型防受信盤の構成)
図8はPR型トンネル防災システムの機能構成の概略を示したブロック図である。図5に示すように、PR型防災受信盤10Bは制御部40を備え、制御部40は例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
制御部40に対しては、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bに対応した2系統のR型伝送部42とP型伝送部44を設け、また、制御部40に対しスピーカや警報表示灯を備えた警報部45、液晶ディスプレイを備えた表示部46、各種スイッチを備えた操作部48、IG子局設備26を接続するモデム50を設け、更に、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34、照明設備36及び消火ポンプ設備24をP型信号回線14により個別に接続したP型伝送部52を設けている。
R型伝送部42は、図2の実施形態のR型伝送部41a,42bと同様であり、CPUによるプログラムの実行でR型の伝送制御を行って火災検出器16の火災発報を個別に検出する。
[P型伝送部]
P型伝送部44は図9に取り出して示す機能構成を備える。図9に示すように、P型伝送部44には、トンネル内に設置している端末機器の設置区画に対応して複数の区画モジュール68を設けており、例えば最初の区画モジュール68に対応したトンネル内の区画には、その右側に示す所定数の消火栓装置20と自動弁装置22を設けている。
消火栓装置20には検出用の端末機器として、発信機56、消火栓弁開閉検出スイッチ60及びポンプ起動スイッチ62を設けており、自動弁装置22には駆動用の端末機器として作動用電動弁64を設けている。なお、本実施形態は、図3に示した応答表示灯58と開閉検出器66は省略している。
区画モジュール68には、端末機器の種別に対応した回路として、発信機56に対応して受信回路70を設け、消火栓弁開閉検出スイッチ60とポンプ起動スイッチ62に対応して受信回路72を設け、作動用電動弁64に対応して送信回路74を設けている。
受信回路70から引き出したP型信号回線14aには同一区画に属し且つ同じ種別の端末機器として、複数の消火栓装置20に設けた複数の発信機56を並列接続している。このため同じ区画に属する複数の発信機56の何れかの押し釦操作によりスイッチがオンすると、P型信号回線14aに回線電流が流れることで受信回路70が火災通報信号を受信し、区画を特定した火災通報の検出信号を出力する。
また、受信回路66から引き出したP型信号回線14bには同一区画に属し且つ同じ種別の端末機器として、複数の消火栓装置20に設けた複数の消火栓弁開閉検出スイッチ60とポンプ起動スイッチ62のそれぞれを並列接続している。ここで、消火栓弁開閉検出スイッチ60とポンプ起動スイッチ62は、火災に関連する操作に基づきポンプ起動のための火災操作信号を出力するものであり、ポンプ起動操作手段として共通していることから同じ種別としており、このため同種の端末機器として同じP型信号回線14bに並列接続している。
このため利用者が消火栓装置20のノズル付きホースを引き出して消火栓弁開閉レバーを操作した場合に、消火栓弁開閉検出スイッチ60がオンしてP型信号回線14bに回線電流が流れることで、受信回路72がポンプ起動信号を受信し、区画を特定したポンプ起動の検出信号を出力する。また、消防隊員が消火栓装置20の扉を開いて給水栓に消防ホースを接続し、ポンプ起動スイッチ62をオン操作した場合にも、P型信号回線14bに回線電流が流れることで、受信回路72がポンプ起動信号を受信し、区画を特定したポンプ起動の検出信号を出力する。
更に、送信回路74から引き出したP型信号回線14cには、1区画に1台の自動弁装置22に設けた作動用電動弁64を接続しており、PR型防災受信盤10Bで火災警報を出力した場合の担当者による水噴霧設備の区画を指定した放水起動操作等による起動条件の成立に基づき開制御指示を受けた送信回路74がP型信号回線14cに駆動電圧を印加することで開制御信号を送信し、自動弁装置22の作動用電動弁64を開制御することで主弁を開駆動し、水噴霧ヘッドからトンネル内に消火用水を放水させる。
またPR型防災受信盤10Bから閉制御指示を受けた送信回路74がP型信号回線14cに極性を逆転した駆動電圧を印加することで閉制御信号を送信し、自動弁装置22の作動用電動弁64を閉制御することで主弁を閉駆動し、水噴霧ヘッドからトンネル内に放水していた消火用水を停止させる。
なお、自動弁装置22には、図3に示したように、開閉検出器66と圧力スイッチ67を設け、区画モジュール68に設けた受信回路から引き出されたP型信号線に接続しているが、図示は省略している。
[PR型防災受信盤による監視制御]
図8に示したPR型防災受信盤10Bの制御部40は、端末機器として設けた火災検出器16による火災発報、発信機56による火災通報、消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62によるポンプ起動の検出に基づき、次の監視制御を行う。
(予備警報制御)
PR型防災受信盤10Bの制御部40は、次の端末機器の状態検出を判別した場合、予備警報として扱い、所定の予備警報制御を行う。
(1)R型伝送部42による1台目の火災検出器16の火災発報の検出
(2)P型伝送部44よる1区画(1回線)の火災通報の検出
(3)P型伝送部44よる1区画(1回線)のポンプ起動の検出
制御部40による予備警報制御は、警報部45に指示して音声又はブザー等による警報と表示警報による予備火災警報(火災プリアラーム)を出力すると共に、設備連動による予備警報として、複数の連動設備の中の一部の設備を連動する制御を行う。
この設備連動による予備警報として、制御部40は、例えばCCTV監視設備34及び照明設備36を所定の状態に連動させる制御を行う。予備警報としてのCCTV監視設備34の連動制御は、例えばモニタ画面に警報文字を表示するか、モニタ画面を明滅させるかして注意を喚起する。また予備警報としての照明設備36の連動制御は、トンネル内に設置している照明機器を明滅するフリッカ点灯等といて注意を喚起する。
(2台の火災検出器に基づく火災警報制御)
PR型防災受信盤10Bの制御部40は、R型伝送部42による1台目の火災検出器16による火災発報の検出を判別した場合、図4に示したと同様に、火災検出器16aの両側に隣接する1台の火災検出器16i−1,16i+1の合計2台、または、火災検出器16aの両側に連続して隣接する2台の火災検出器16i−2,16i−1,16i+1,16i+2の合計4台を、火災判別候補に設定する。なお、以下の説明は、火災検出器16aの両側に隣接する1台の火災検出器16i−1,16i+1の合計2台を火災判別候補に設定した場合を例に説明する。
続いて制御部40は、火災判別候補を設定した状態で、R型伝送部42により火災判別候補に入る2台目の火災検出器16i−1,16i+1の何れかによる火災発報の検出を判別した場合、火災として扱い、所定の火災警報制御を行う。
制御部40による火災警報制御は、警報部45に指示して音声又はブザー等による警報と表示警報による火災警報を出力すると共に、設備連動による火災警報として、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34及び照明設備36の全てを連動する制御を行い、トンネル内に異常が起きていることを、トンネル内を走行している車両の運転者やトンネルに進入しようとしている車両の運転者に知らせ、徐行や緊急停止等の対処を可能とする。
一方、R型伝送部42で検出した2台目の火災発報した火災検出器が火災判別候補に入らない離れた場所の火災検出器であった場合には、火災以外の要因により離れた場所の2台の火災検出器が火災発報したとみなし、この場合に火災としては扱わず、予備警報制御を維持する。
しかしながら、火災判別候補に属していないが、2台目の火災検出器で火災発報が行われていることか、火災の可能性は1台の火災発報よりも高いということができ、そこで、制御部40は、1台目の火災検出器の火災発報の検出で行っている予備警報制御により警報度合いの強い予備警報制御を行う。
制御部40による警報度合いの強い予備警報としては、例えばPR型防災受信盤10Bで出力している予備警報音を強くしたり、予備警報表示の輝度を高くしたりし、また、設備連動による予備連動制御は、例えばCCTV監視設備34及び照明設備36を所定の状態に連動させる予備警報制御から、設備を1つ追加して例えばCCTV監視設備34、照明設備36及びラジオ再放送設備32を所定の状態に連動させる警報度合いを強くした予備警報制御を行う。
(火災検出器と発信機に基づく火災警報制御)
また、PR型防災受信盤10Bの制御部40は、R型伝送部42による1台目の火災検出器16による火災発報の検出を判別した状態で、P型伝送部44により例えば消火栓装置20に設けた発信機56の操作で図9のP型信号回線14aによる火災通報の検出を判別した場合、火災として扱い、警報部45に指示して音声又はブザー等による警報と表示警報による火災警報を出力すると共に、設備連動による火災警報として、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34及び照明設備36の全てを連動する制御を行う。
この場合、制御部40は、図4に示したように、火災発報を検出した火災検出器16の両側に隣接する火災検出器16i−1,16i+1を火災判別候補に設定しているが、発信機56の操作による火災通報の検出については、車両事故等で発生した火災場所から利用者が避難する途中で、消火栓装置20に設けている発信機56を操作して火災通報する場合があることから、火災判別候補の設定による火災判別の制約は解除し、任意の発信機56による火災通報の検出を判別して火災警報制御を行う。
(火災検出器とポンプ起動操作手段に基づく火災制御)
また、PR型防災受信盤10Bの制御部40は、図10に示すように、R型伝送部42による1台目の火災検出器16による火災発報の検出を判別した場合、火災発報を検出した火災検出器16の両側に隣接する火災検出器16i−1,16i+1を火災判別候補に設定し、この状態で、P型伝送部44により火災判別候補を含む区画100に属する何れかの消火栓装置20に設けたポンプ起動操作手段として機能する消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62によるポンプ起動の検出(P型信号回線14aを流れる回線電流の検出)を判別した場合、2台目の火災検出器による火災発報に相当すると判断することで、火災として扱い、警報部45に指示して音声又はブザー等による警報と表示警報による火災警報を出力すると共に、設備連動による火災警報として、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34及び照明設備36の全てを連動する制御を行う。
また、制御部40は消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62によるポンプ起動の検出を判別すると、P型伝送部52に指示して消火ポンプ設備24に起動信号を出力する制御を行い、消火ポンプを起動させる。
なお、図10の区画100は消火栓装置20を5台含むが、区画100に設ける消火栓装置20の台数は、P型信号回線14bに接続可能な端末機器の最大数の範囲内で適宜に定めることを可能とする。
一方、PR型防災受信盤10Bの制御部40は、図10に示すように、R型伝送部42bによる区画100に属する消火栓装置20の何れかに設けた消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62によるポンプ起動の検出(P型信号回線14aを流れる回線電流の検出)を判別して予備警報制御を行った状態で、区画100に対応した火災検出器16i−2〜16i+2の何れかによる火災発報の検出を判別した場合、火災として扱い、警報部45に指示して音声又はブザー等による警報と表示警報による火災警報を出力すると共に、設備連動による火災警報として、換気設備28、警報表示板設備30、ラジオ再放送設備32、CCTV監視設備34及び照明設備36の全てを連動する制御を行う。
[PR型トンネル防災システムの監視制御]
図11はPR型防災受信盤による監視制御を示したフローチャートであり、図7〜図10を参照して説明すると次のようになる。
図11に示すように、PR型防災受信盤10Bの制御部40は、ステップS21でR型伝送部42による1台目の火災感知器16の火災発報の検出を判別すると、S22に進んで警報部45から火災予備警報を出力させ、続いて、S23でP型伝送部52を介して設備の一部となるCCTV監視設備34及び照明設備36を所定の状態に連動させる予備警報により注意を喚起する制御を行う。
次いで、制御部40は、S24に進み、図10に示したように、火災発報を検出した火災検出器16の両側に隣接する火災検出器16i−1,16i+1を火災判別候補に設定し、R型伝送部42による火災判別候補に属する2台目の火災検出器16i−1,16i+1の何れかによる火災発報の検出を判別するとS25に進み、警報部45に指示して火災警報を出力させ、次いでS26で全設備の連動制御による火災警報を行う。その後、火災が鎮火してS27で復旧を判別すると、PR型防災受信盤10Bを復旧して処理を終了する。
一方、制御部40は、S24で他の火災検出器の火災発報の検出がない場合はS28,S29の処理をループしており、S28でP型伝送部44による発信機56の操作による火災通報の検出を判別すると、火災判別候補を考慮することなくS25に進み、警報部45に指示して火災警報を出力させ、次いでS26で全設備の連動制御による火災警報を行う。
また、制御部40は、S29でP型伝送部44により、何れかの消火栓装置20の消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62の操作によるポンプ起動の検出を判別すると、S30でP型伝送部52に指示してポンプ起動信号を消火ポンプ設備に出力して消火ポンプの運転を開始し、続いて、S31に進み、図10に示したように、火災発報した火災検出器16に対応した区画100に属する何れかの消火栓装置20の消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62の操作によるポンプ起動の検出を判別するとS25に進み、警報部45に指示して火災警報を出力させ、次いでS26で全設備の連動制御による火災警報を行う。
また、制御部40は、S21でR型伝送部42による火災感知器16の火災発報の検出を判別しない場合はS32に進み、P型伝送部44による発信機56の操作による火災通報の検出を判別するとS33に進み、S22と同様に警報部45から予備火災警報を出力させ、続いて、S34に進み、S23と同様に、P型伝送部52を介して設備の一部となるCCTV監視設備34及び照明設備36を所定の状態に連動させる予備警報により注意を喚起する制御を行う。
次いでS35に進み、R型伝送部42による火災感知器16の火災発報の検出を判別すると、発信機54による火災通報と1台目の火災感知器16の火災発報の検出の両方の判別となることからS25に進み、警報部45に指示して火災警報を出力させ、次いでS26で全設備の連動制御による火災警報を行う。
また、S32でP型伝送部44による発信機56の火災通報の検出を判別しない場合はS36に進み、P型伝送部44による消火栓装置20に設けた消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62の操作によるポンプ起動の検出を判別すると、S37で消火ポンプ設備24の起動制御を行ってS38に進み、S23と同様に、P型伝送部52を介して設備の一部となるCCTV監視設備34及び照明設備36を所定の状態に連動させる予備警報により注意を喚起する制御を行う。
次いで、制御部40は、S39に進み、図10に示したように、ポンプ起動を検出した消火栓装置20の区画100に対応する火災検出器16i−2,16i−1,16i+1,16i+2の何れかによる火災発報の検出を判別すると、消火栓弁開閉検出スイッチ60又はポンプ起動スイッチ62の操作によるポンプ起動の検出と1台の火災感知器16の火災発報の検出と両方の判別となることからS25に進み、警報部45に指示して火災警報を出力させ、次いでS26で全設備の連動制御による本警報を行う。
[本発明の変形例]
(R型火災防災システムの予備警報)
上記のR型火災防災システムの実施形態は、1台の火災検出器による火災発報の検出、1台の発信機による火災通報の検出、及び1台のポンプ起動手段によるポンプ起動の検出を判別した場合に、予備警報制御を行っているが、他の実施形態として、1台の火災検出器による火災発報の検出を判別した場合にのみ、予備警報制御を行うようにしても良い。
(P型火災防災システムの予備警報)
上記のP型火災防災システムの実施形態は、1台の火災検出器による火災発報の検出、1区画内の発信機による火災通報の検出、及び1区画内のポンプ起動手段によるポンプ起動の検出を判別した場合に、予備警報制御を行っているが、他の実施形態として、1台の火災検出器による火災発報の検出を判別した場合にのみ、予備警報制御を行うようにしても良い。
(火災警報)
上記の実施形態は、火災発報を検出した1台目の火災検出器に基づく火災判別候補に入る2台目の火災感知器による火災発報の検出を判別した場合、1台の火災検出器による発報検出と発信機による火災通報の検出を判別した場合、並びに、火災発報を検出した1台目の火災検出器とポンプ起動手段によるポンプ起動の検出を判別した場合に、火災として扱って、所定の火災警報制御を行うようにしているが、火災発報を検出した1台目の火災検出器に基づく火災判別候補に入る2台目の火災感知器による火災発報の検出を判別した場合にのみ、火災として扱って、所定の火災警報制御を行うようにしても良い。
(火災検出器以外の端末機器)
上記の実施形態は、R型伝送部又はP型伝送部により監視制御する火災検出器以外の端末機器による火災関連操作の検出として、発信機(手動通報装置)、消火栓弁開閉検出スイッチ、ポンプ起動スイッチの操作検出を判別して予備警報制御と火災警報制御を行う場合を例にとっているが、火災に関連して操作する適宜の端末機器、例えば非常電話の通報操作、消火器の取出等の火災関連操作の検出を判別して、予備警報制御や火災警報制御を行うようにしても良い。
(その他)
また本発明は、その目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
1a:上り線トンネル
1b:下り線トンネル
2:避難連絡坑
10A:R型防災受信盤
10B:PR型防災受信盤
12,12a,12b:R型伝送回線
14,14a〜14c:P型信号回線
16:火災検出器
18:中継増幅盤
20:消火栓装置
22:自動弁装置
24:消火ポンプ設備
26:IG子局設備
28:換気設備
30:警報表示板設備
32:ラジオ再放送設備
34:CCTV監視設備
36:照明設備
40:制御部
42,42a,42b:R型伝送部
44,52:P型伝送部
45:警報部
46:表示部
48:操作部
54:中継器
56:発信機
58:応答表示灯
60:消火栓弁開閉検出スイッチ
62:ポンプ起動スイッチ
64:作動用電動弁
68:区画モジュール
70,72:受信回路
74:送信回路

Claims (12)

  1. 防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
    前記防災受信盤に、
    トンネル内に引き出した伝送回線に前記複数の火災検出器を接続し、前記火災検出器との間で所定の伝送制御に基づき、前記火災検出器による火災発報を個別に検出するR型伝送部と、
    前記R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、前記火災発報を検出した前記火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、前記R型伝送部による前記火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、
    を設けたことを特徴とするトンネル防災システム。
  2. 防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び複数の発信機を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
    前記防災受信盤に、
    トンネル内に引き出した伝送回線に前記複数の火災検出器及び前記複数の発信機を接続し、前記火災検出器及び前記発信機との間で所定の伝送制御に基づき、前記火災検出器による火災発報及び前記発信機による火災通報を個別に検出するR型伝送部と、
    前記R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出または前記R型伝送部による前記発信機の火災通報の検出を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、前記火災発報を検出した前記火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、前記R型伝送部による前記火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、又は、前記R型伝送部による1台の火災感知器の火災発報の検出と前記伝送部による任意の発信機の火災通報の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、
    を設けたことを特徴とするトンネル防災システム。
  3. 防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び複数のポンプ起動操作手段を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
    前記防災受信盤に、
    トンネル内に引き出した伝送回線に前記複数の火災検出器及び前記複数のポンプ起動操作を接続し、前記火災検出器及び前記ポンプ起動操作手段との間で所定の伝送制御に基づき、前記火災検出器による火災発報及び前記ポンプ起動操作手段によるポンプ起動を個別に検出するR型伝送部と、
    前記R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出又は前ポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、前記火災発報を検出した前記火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、前記R型伝送部による前記火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、または、前記伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出と前記R型伝送部による前記火災判別候補に対応したポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行うと共に消火ポンプ設備を起動制御する制御部と、
    を設けたことを特徴とするトンネル防災システム。
  4. 防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び発信機を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
    前記防災受信盤に、
    トンネル内に引き出した伝送回線に前記複数の火災検出器を接続し、前記火災検出器との間で所定の伝送制御に基づき、前記火災検出器による火災発報を個別に検出するR型伝送部と、
    前記複数の発信機を1又は複数の区画に分け、トンネル内の前記区画単位に引き出した信号回線に同一の区画に入る前記複数の発信機を接続し、前記発信機の操作による火災通報を信号回線単位に検出するP型伝送部と、
    前記R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出又は前記P型伝送部による前記発信機の火災通報を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、前記火災発報を検出した前記火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、前記R型伝送部による前記火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、又は、前記R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出と前記P型伝送部による任意の発信機の火災通報の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、
    を設けたことを特徴とするトンネル防災システム。
  5. 防災受信盤に、トンネル内に設置した複数の火災検出器及び複数のポンプ起動操作手段を接続して監視するトンネル防災システムに於いて、
    前記防災受信盤に、
    トンネル内に引き出した伝送回線に前記複数の火災検出器を接続し、前記火災検出器との間で所定の伝送制御に基づき、前記火災検出器による火災発報を個別に検出するR型伝送部と、
    前記複数のポンプ起動操作手段を1又は複数の区画に分け、トンネル内の前記区画単位に引き出した信号回線に同一の区画に入る前記複数のポンプ起動操作手段を接続し、前記ポンプ起動操作手段の操作によるポンプ起動を信号回線単位に検出するP型伝送部と、
    前記R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出又は前記P型伝送部による前記ポンプ起動操作手段のポンプ起動を判別した場合に予備警報制御を行うと共に、前記火災発報を検出した前記火災検出器の両側に連続して隣接する所定数の火災検出器を火災判別候補に設定し、前記R型伝送部による前記火災判別候補に入る2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合、又は、前記R型伝送部による1台目の火災感知器の火災発報の検出と前記P型伝送部による前記火災判別候補に対応する前記区画のポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出の両方を判別した場合に、火災警報制御を行う制御部と、
    を設けたことを特徴とするトンネル防災システム。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載のトンネル防災システムに於いて、前記制御部は、前記火災判別候補として、前記火災発報を検出した区画の両側に連続して隣接する1台または複数台の火災検出器を設定することを特徴とするトンネル防災システム。
  7. 請求項1乃至5の何れかに記載のトンネル防災システムに於いて、前記制御部は、前記R型伝送部により1台目の火災検出器の火災発報の検出を判別して予備警報を行った後に、前記火災判別候補を外れた2台目の火災検出器の火災発報の検出を判別した場合は、前記予備警報より警報度合いの強い第2予備警報を行うことを特徴とするトンネル防災システム。
  8. 請求項7記載のトンネル防災システムに於いて、前記制御部は、前記R型伝送部により1台目の火災検出器の火災発報の検出を判別して予備警報を行った後に、前記火災判別候補に対応するポンプ起動操作手段を外れた他のポンプ起動操作手段のポンプ起動の検出を判別した場合は、前記予備警報より警報度合いの強い第2予備警報を行うことを特徴とするトンネル防災システム。
  9. 請求項1乃至5の何れかに記載のトンネル防災システムに於いて、前記制御部は、前記予備警報制御として複数の連動設備の中の一部の設備を連動制御し、前記火災警報制御として前記複数の連動設備の全てを連動制御することを特徴とするトンネル防災システム。
  10. 請求項9記載のトンネル防災システムに於いて、前記制御部は、前記予備警報制御として、CCTV監視設備及び照明設備を所定の状態に連動制御し、前記火災警報制御として、前記CCTV監視設備、前記照明設備、換気設備、警報表示板設備及びラジオ再生放送設備を含む全設備を所定の状態に連動制御することを特徴とするトンネル防災システム。
  11. 請求項3又は5記載のトンネル防災システムに於いて、前記ポンプ起動操作手段は、消火栓装置に設けた消火栓弁開閉検出スイッチであることを特徴とするトンネル防災システム。
  12. 請求項3又は5記載のトンネル防災システムに於いて、前記ポンプ起動操作手段は、消火栓装置に設けたポンプ起動スイッチであることを特徴とするトンネル防災システム。
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