JP2018049487A - トンネル防災システム - Google Patents
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本発明は、
防災受信盤からトンネル内に引き出された複数の信号回線毎に接続された火災信号を出力する手動通報装置及び検知器を含む複数の端末機器と、
防災受信盤に設けられ、信号回線により火災信号を受信して火災警報を出力する監視制御部と、
防災受信盤に設けられ、複数の信号回線に流れる電流値を測定して測定履歴として記憶し、測定した電流値が所定の閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定して測定履歴に含めて記憶すると共に電流値異常の警報を出力させる電流監視部と、
を備えたトンネル防災システムに於いて、
電流監視部は、測定された電流値が所定の閾値範囲内で通常予想される所定の変化を超えて大きく変化した場合に電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させることを特徴とする。
電流監視部は、所定の閾値範囲内に、それより狭い所定の予兆閾値範囲を設定し、測定された電流値が予兆閾値範囲を外れた場合に電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させる。
電流監視部は、測定履歴から過去の平均電流値を求め、測定された電流値と平均電流値との差が所定の閾値変化量を超えて増減した場合に電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させる。
電流監視部は、測定履歴の前回測定された電流値と新たに測定された電流値との差が所定の閾値変化量を超えて増減した場合に電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させる。
トンネル防災システムは、更に、
防災受信盤の筐体前面に配置されたメインモニタ装置と、
防災受信盤の筐体内に配置されたサブモニタ装置と、
が備えられ、電流監視部は、電流値異常又は電流値異常の予兆が判定された場合に、メインモニタ装置の画面に電流値異常又は電流値異常の予兆を代表表示させると共にサブモニタ装置の画面に電流値異常又は電流値異常の予兆の詳細情報を表示させる。
トンネル防災システムは、更に、
防災受信盤の筐体前面に配置された表示パネルと、
防災受信盤の筐体内に配置されたモニタ装置と、
が備えられ、電流監視部は、電流値異常又は電流値異常の予兆が判定された場合に、表示パネルに設けられた電流値異常灯又は電流値異常予兆灯を作動して代表表示させると共にモニタ装置の画面に電流値異常又は電流値異常の予兆の詳細情報を表示させる。
本発明は、防災受信盤からトンネル内に引き出された複数の信号回線毎に接続された火災信号を出力する手動通報装置及び検知器を含む複数の端末機器と、防災受信盤に設けられ、信号回線により火災信号を受信して火災警報を出力する監視制御部と、防災受信盤に設けられ、複数の信号回線に流れる電流値を測定して測定履歴として記憶し、測定した電流値が所定の閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定して測定履歴に含めて記憶すると共に電流値異常の警報を出力させる電流監視部とを備えたトンネル防災システムに於いて、電流監視部は、測定された電流値が所定の閾値範囲内で通常予想される所定の変化を超えて大きく変化した場合に電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させるようにしたため、信号回線の絶縁劣化等に起因した電流値異常が判定されて警報される前の段階で、電流値異常の予兆を知り、近い将来、電流値異常が判定される可能性が高いといった問題を把握して適切な対処が可能となる。
また、電流監視部は、所定の閾値範囲内に、それより狭い所定の予兆閾値範囲を設定し、測定された電流値が予兆閾値範囲を外れた場合に電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させるようにしたため、定周期測定された信号回線の電流値が電流値異常を判定する閾値範囲内で変動し、その範囲内に設定した予兆閾値範囲の上限値以上又は下限値以下となると電流値異常の予兆を判定し、電流値異常が判定される前にその予兆を確実に判定して警報可能とする。
また、電流監視部は、測定履歴から過去の平均電流値を求め、測定された電流値と平均電流値との差が所定の閾値変化量を超えて増減した場合に電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させるようにしたため、例えば測定履歴につき過去1ケ月の移動平均電流を求め、測定した電流値が過去の平均電流値に対し大きく変化した場合に電流値異常の予兆を判定して警報することで、測定電流値の大きな変化を確実に捉えて電流値異常の予兆を警報できる。
また、電流監視部は、測定履歴の前回測定された電流値と新たに測定された電流値との差が所定の閾値変化量を超えて増減した場合に電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させるようにしたため、例えば1日1回といった定周期測定のサイクルで起きる電流値の大きな変化を確実に捉えて電流値異常の予兆を判定して警報可能とする。
また、トンネル防災システムは、更に、防災受信盤の筐体前面に配置されたメインモニタ装置と、防災受信盤の筐体内に配置されたサブモニタ装置とが設けられ、電流監視部は、電流値異常又は電流値異常の予兆が判定された場合に、メインモニタ装置の画面に電流値異常又は電流値異常の予兆を代表表示させると共にサブモニタ装置の画面に電流値異常又は電流値異常の予兆の詳細情報を表示させるようにしたため、電流監視部により電流値異常の予兆が判定されると、その予兆の代表表示が常に見ることのできるメインモニタ装置に画面表示されることで、電流値異常の予兆を知り、必要に応じて筐体内に配置されたサブモニタ装置に画面表示された予兆詳細情報を見ることで、電流値異常の予兆が判定された信号回線の上り線か下り線かの系統、信号回線に接続されている装置名称、監視区画の番号等を知って、必要な対処が可能となる。
また、トンネル防災システムは、更に、防災受信盤の筐体前面に配置された表示パネルと、防災受信盤の筐体内に配置されたモニタ装置とが設けられ、電流監視部は、電流値異常又は電流値異常の予兆が判定された場合に、表示パネルに設けられた電流値異常灯又は電流値異常予兆灯を作動して代表表示させると共にモニタ装置の画面に電流値異常又は電流値異常の予兆の詳細情報を表示させるようにしたため、電流監視部により電流値異常の予兆が判定されると、常に見ることのできる筐体前面に設けられた表示パネルの電流値異常の予兆を示す代表灯が点灯又は点滅することで電流値異常の予兆を知り、必要に応じて筐体内に配置されたサブモニタ装置に画面表示された予兆詳細情報を見ることで、電流値異常の予兆が判定された信号回線の上り線か下り線かの系統、信号回線に接続されている装置名称、監視区画の番号等を知って、必要な対処が可能となる。
図1はトンネル防災システムの概要を示した説明図である。図1に示すように、自動車専用道路のトンネルとして、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bが構築され、上り線トンネル1aと下り線トンネル1bは避難連絡坑2でつながっている。
図2は防災受信盤の外観を示した説明図であり、図2(A)に正面を示し、図2(B)に側面を示す。図3は防災受信盤のパネル扉を開いてサブモニタ装置を見る状態を示した説明図である。
図4はトンネル防災システムの機能構成の概略を示したブロック図である。図4に示すように、防災受信盤10は制御部40を備え、制御部40は例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、AD変換ポートを含む各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
監視制御部56はトンネル内に設置した消火栓装置18に設けられた消火栓弁開閉検出スイッチ14と手動通報装置16、火災検知器、ダクト内温度検知器、及び自動弁装置等の端末機器からの検知信号や操作信号に基づき、所定の監視制御を行う。
電流監視部58は、消火栓弁開閉検出スイッチ14及び手動通報装置16を含む無電圧a接点スイッチを備えた端末機器を接続した信号回線12の電流値を測定し、測定した電流値が所定の上限値と下限値で決まる閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定し、測定結果を測定履歴として着脱自在なメモリカードを用いたメモリに記憶する制御を行う。電流監視部58による信号回線12の電流値の測定は、例えば、信号回線12に挿入した電流検出抵抗の検出電圧をAD変換して読み込み、ノイズの影響を除去するため、所定時間測定した電流値の平均値を求める。
防災受信盤10の制御部40に設けられ電流監視部58は、測定された電流値が電流値異常を判定する所定の閾値範囲内で通常予想される所定の変化を超えて大きく変化した場合に、電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させる制御を行う。
(1)予兆閾値範囲の設定による電流値異常の予兆判定、
(2)平均電流との差による電流値異常の予兆判定、
(3)前回測定の電流値との差による電流値異常の予兆判定、
があり、何れか1つ又は複数の組み合わせにより電流異常値の予兆を判定して予兆警報を出力させる。
図5は予兆閾値範囲の設定による電流値異常の予兆判定を示したグラフ図である。図5は例えば現在日(1日)からそれ以前の18日前までの定周期測定で得られた測定履歴の電流値の日変化を示している。このような電流値の測定履歴に対し、電流値異常を判定するための下限値Ith1と上限値Ith4が設定され、また、電流値異常を判定する閾値範囲Ith1〜Ith4の範囲内に、電流値異常の予兆を判定するための予兆下限値Ith2と予兆上限値Ith3が設定されている。
Ith2≧Ii>Ith1又はIth4>Ii≧Ith3
となった場合に、電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させる制御を行う。
図6は平均電流との差による電流値異常の予兆判定を示したグラフ図である。図6に示すように、電流監視部58は、測定履歴のから過去の平均電流値Iaを求め、現在日(1日目)の定周期測定により測定された電流値Iiが電流値異常を判定する閾値範囲Ith1〜Ith4の範囲内にあることを条件に、測定された電流値Iiと平均電流値Iaとの差ΔIが所定の閾値変化量ΔIthを超えて増減した場合に、電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させる制御を行う。
図7は前回測定の電流値との差による電流値異常の予兆判定を示したグラフ図である。図7に示すように、電流監視部58は、現在日(1日目)の定周期測定により測定された電流値Iiが電流値異常を判定する閾値範囲Ith1〜Ith4の範囲内にあることを条件に、前回測定された電流値Ii−1との差ΔIが所定の閾値変化量ΔIthを超えて増減した場合に、電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させる制御を行う。ここで、電流監視部58により求める今回測定された電流値Iiと前回測定された電流値Ii−1との差ΔIは、電流値の変化率を示しており、これは電流値の変化率が所定の閾値以上となった場合に電流値以上の予兆を判定して警報することを意味する。
図8は定周期測定による測定履歴を表示したサブモニタ装置の測定記録画面を示した説明図であり、電流監視部58により電流値異常の予兆が判定されて予兆警報が出力された場合を例にとって示している。
図9は前面の扉パネルにグラフィックパネル、表示パネル及び操作パネルを設けた防災受信盤の他の実施形態を示した説明図、図10は図9の表示パネルを取り出して示した説明図である。
本発明は、その目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
1b:下り線トンネル
10:防災受信盤
12,12−1〜12−n:信号回線
14:消火栓弁開閉検出スイッチ
16:手動通報装置
18:消火栓装置
20:消火ポンプ設備
22:冷却ポンプ設備
24:IG子局設備
26:遠方監視制御設備
28:換気設備
30:警報表示板設備
32:ラジオ再放送設備
34:テレビ監視設備
36:照明設備
40:制御部
42,54:P型伝送部
44:メインモニタ装置
46:サブモニタ装置
48:警報部
52:操作部
56:監視制御部
58:電流監視部
60:筐体
62:パネル扉
70:サブモニタ画面
72:測定記録画面
86:グラフィックパネル
88:表示パネル
90:操作パネル
96:手動通報電流値異常灯
98:手動通報電流値異常予兆灯
100:消火栓電流値異常灯
102:消火栓電流値異常予兆灯
Claims (6)
- 防災受信盤からトンネル内に引き出された複数の信号回線毎に接続された火災信号を出力する手動通報装置及び検知器を含む複数の端末機器と、
前記防災受信盤に設けられ、前記信号回線により前記火災信号を受信して火災警報を出力する監視制御部と、
前記防災受信盤に設けられ、前記複数の信号回線に流れる電流値を測定して測定履歴として記憶し、測定した電流値が所定の閾値範囲を外れた場合に電流値異常を判定して前記測定履歴に含めて記憶すると共に前記電流値異常の警報を出力する電流監視部と、
を備えたトンネル防災システムに於いて、
前記電流監視部は、前記測定された電流値が前記電流値異常を判定する前記閾値範囲内で通常予想される所定の変化を超えて大きく変化した場合に電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させることを特徴とするトンネル防災システム。
- 請求項1記載のトンネル防災システムに於いて、前記電流監視部は、前記所定の閾値範囲内に、それより狭い所定の予兆閾値範囲を設定し、前記測定された電流値が前記予兆閾値範囲を外れた場合に前記前記電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させることを特徴とするトンネル防災システム。
- 請求項1記載のトンネル防災システムに於いて、前記電流監視部は、前記測定履歴から過去の平均電流値を求め、前記測定された電流値と前記平均電流値との差が前記所定の閾値変化量を超えて増減した場合に前記電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させることを特徴とするトンネル防災システム。
- 請求項1記載のトンネル防災システムに於いて、前記電流監視部は、前記測定履歴の前回測定された電流値と新たに測定された電流値との差が前記所定の閾値変化量を超えて増減した場合に前記電流値異常の予兆を判定して予兆警報を出力させることを特徴とするトンネル防災システム。
- 請求項1乃至4の何れかに記載のトンネル防災システムに於いて、更に、
前記防災受信盤の筐体前面に配置されたメインモニタ装置と、
前記防災受信盤の筐体内に配置されたサブモニタ装置と、
が備えられ、前記電流監視部は、前記電流値異常又は前記電流値異常の予兆が判定された場合に、前記メインモニタ装置の画面に前記電流値異常又は前記電流値異常の予兆を代表表示させると共に前記サブモニタ装置の画面に前記電流値異常又は前記電流値異常の予兆の詳細情報を表示させることを特徴とするトンネル防災システム。
- 請求項1乃至4の何れかに記載のトンネル防災システムに於いて、更に、
前記防災受信盤の筐体前面に配置された表示パネルと、
前記防災受信盤の筐体内に配置されたモニタ装置と、
が備えられ、前記電流監視部は、前記電流値異常又は前記電流値異常の予兆が判定された場合に、前記表示パネルに設けられた電流値異常灯又は電流値異常予兆灯を作動して代表表示させると共に前記モニタ装置の画面に前記電流値異常又は前記電流値異常の予兆の詳細情報を表示させることを特徴とするトンネル防災システム。
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