JP2005197907A - 初期消火支援機能付きトンネル監視装置及びトンネル監視方法 - Google Patents

初期消火支援機能付きトンネル監視装置及びトンネル監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 トンネル内で火災が発生したとき初期消火支援を的確に行う。
【解決手段】 トンネル内に設置された複数の初期消火設備の各々に付設される表示灯と、前記トンネル内で火災が発生したとき前記火災の発生現場付近の有毒ガス濃度を検出するセンサと、前記火災が発生し初期消火支援の指示入力があった場合に前記センサが所定濃度以上の有毒ガスを検知したか否かを判定し(ステップS31)前記有毒ガスの濃度が前記所定濃度に達していないとき前記火災の発生現場から所要距離範囲内に設置されている前記初期消火設備に付設の前記表示灯を所要形態で点灯制御(ステップS32)する制御手段とを備える。
【選択図】 図9

Description

本発明はトンネル内の状態を監視するトンネル監視装置及びトンネル監視方法に係り、特に、火災が発生したときの初期消火を支援する機能を備えたトンネル監視装置及びトンネル監視方法に関する。
自動車用のトンネルには、下記特許文献1、特許文献2、特許文献3に記載されている様に、トンネル内で発生した渋滞や火災、事故等の異常を迅速に検出することができるように、各種センサや監視カメラが設置されている。
そして、これらセンサの検出信号や監視映像は、遠隔地に設けられた中央監視制御室に送信され、管制員が異常発生現場の撮影映像をモニタ画面で監視し、必要なときは制御指令信号を出力して、トンネル設置のスピーカから避難誘導のための案内放送を行ったり、トンネル設置の放水弁から火災地点に放水できる様になっている。
トンネル内で火災が発生し放水弁から放水を行う場合には、放水弁から消火液が大きな圧力で噴霧されるため、その前に、例えば下記特許文献4に記載されている様に、的確な避難誘導を行い、火災地点の周りに走行車両や人が居なくなったことを確認する必要がある。
特開平11―120457号公報 特開平2000―99851号公報 特開2000―271243号公報 特開10―188156号公報
トンネル監視を行っている管制員が放水弁からの放水を指令する場合、避難誘導や現場確認のために時間がかかるため、管制員が火災発生を検知してから実際に放水指令を出力するまでの間に延焼が広がり、鎮火するまでに長時間を要してしまうという問題がある。 トンネル内には、車両運転者等のトンネル利用者が初期消火を行える様に、消火器等の初期消火用設備が諸処に設置されているが、火災発生によって充満する煙などで初期消火用設備の設置位置が分かり難くなり、初期消火に手間取るという問題もある。また、火災現場近くに居る人が初期消火可能と判断できる様な小さな火災であっても、一酸化炭素等の目に見えない有毒ガスが充満していて近寄るのが危険な場合もあり、一律に初期消火をトンネル利用者に期待するのも問題がある。
本発明の目的は、初期消火を的確に支援可能なトンネル監視装置及びトンネル監視方法を提供することにある。
本発明の初期消火支援機能付きトンネル監視装置は、トンネル内に設置された複数の初期消火設備の各々に付設された表示灯と、前記トンネル内で火災が発生したとき前記火災の発生現場付近の有毒ガス濃度を検出するセンサと、前記火災が発生し初期消火支援の指示入力があった場合に前記センサが所定濃度以上の有毒ガスを検知したか否かを判定し前記有毒ガスの濃度が前記所定濃度に達していないとき前記火災の発生現場から所要距離範囲内に設置されている前記表示灯を所要形態で点灯制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
この構成により、初期消火参加者の安全が確保される場合にのみ初期消火支援が行われ、初期消火可能な場合には必要な初期消火設備の設置場所が初期消火参加者に表示灯の点灯制御により報知されるため、迅速で安全な初期消火作業が可能となる。
本発明の初期消火支援機能付きトンネル監視装置の前記制御手段は、前記表示灯を前記点灯制御している最中に前記センサが前記所定濃度以上の有毒ガスを検出した場合には前記表示灯を消灯することを特徴とする。
この構成により、火災発生現場の安全性が低下したとき直ちに初期消火支援機能が停止するため、2次災害を避けることが可能となる。
本発明の初期消火支援機能付きトンネル監視装置の前記制御手段は、前記制御手段が前記表示灯の前記点灯制御を行うときには前記火災の発生現場から所要範囲内に設置されているスピーカから初期消火支援放送を同時に行い前記表示灯を消灯するときには前記初期消火支援放送を停止する機能を備えることを特徴とする。
この構成により、視覚と聴覚で初期消火支援が行われ、より一層的確な初期消火支援が可能となる。
本発明の初期消火支援機能付きトンネル監視装置は、前記トンネル内に設置された監視カメラと、前記監視カメラによる監視映像を最新の第1所定時間分だけ蓄積する一時映像蓄積手段と、前記トンネル内で火災を含む異常事象の発生を検出したとき前記監視カメラによる監視映像の前記一時映像蓄積手段への蓄積を前記第1所定時間より短い第2所定時間だけ継続させてから前記一時映像蓄積手段の蓄積データの転送を受け保存する記録手段とを備えることを特徴とする。
この構成により、火災が発生した場合には火災発生前後の監視映像が記録手段に残るため、事後の検証作業が容易となる。
本発明の初期消火支援機能付きトンネル監視装置では、前記監視カメラは前記トンネル内に所要間隔毎に設置されており、前記一時映像蓄積手段は前記監視カメラ毎に各監視映像を蓄積し、前記記録手段は前記異常事象の発生が検出されたとき前記異常事象を映像として撮影している監視カメラからの監視映像のデータのみ前記一時映像蓄積手段から受信することを特徴とする。
この構成により、多数の監視カメラを設置した場合でも、事後の検証で必要となる映像データのみが保存される。
本発明のトンネル監視装置は、トンネル内に設置された監視カメラと、前記監視カメラによる監視映像を最新の第1所定時間分だけ蓄積する一時映像蓄積手段と、前記トンネル内で火災を含む異常事象の発生を検出したとき前記監視カメラによる監視映像の前記一時映像蓄積手段への蓄積を前記第1所定時間より短い第2所定時間だけ継続させてから前記一時映像蓄積手段の蓄積データの転送を受け保存する記録手段とを備えることを特徴とする。
この構成により、火災や事故等の異常事象が発生したとき、異常事象の発生前後の映像が残るため、事後の解析処理が容易になる。
本発明のトンネル監視装置では、複数の前記監視カメラが前記トンネル内に所要間隔毎に設置されており、前記一時映像蓄積手段は前記監視カメラ毎に各監視映像を蓄積し、前記記録手段は前記異常事象の発生が検出されたとき前記異常事象を映像として撮影している監視カメラからの監視映像のデータのみ前記一時映像蓄積手段から受信することを特徴とする。
この構成により、多数の監視カメラを設置した場合でも、事後の検証で必要となる映像データのみが保存される。
本発明のトンネル監視方法は、トンネル内に設置された監視カメラによる監視映像を最新の第1所定時間分だけ常時更新しながら蓄積する第1ステップと、前記トンネル内で火災を含む異常事象の発生を検出したとき、前記監視カメラによる監視映像の蓄積を前記第1所定時間より短い第2所定時間だけ継続させる第2ステップと、その後、前記蓄積されたデータの転送を受け記録手段に保存する第3ステップとを有することを特徴とする。
この構成により、火災や事故等の異常事象が発生したとき、異常事象の発生前後の映像が残るため、事後の解析処理が容易になる。
本発明によれば、初期消火可能な場合にのみ初期消火支援が行われ、初期消火が危険な場合には初期消火支援を行わないため、適切な初期消火支援が可能となる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、自動車用の複数のトンネルを集中的に監視する中央監視制御室に設置される本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置の構成図である。このトンネル監視装置10は、管制員11が操作する管制卓12と、管制卓12上に3つの画面が並べて設けられた映像監視用のモニタ13と、操作卓12上に設けられた操作パネル14と、トンネル監視装置を統括制御する演算制御部15と、トンネル内に設置される複数の監視カメラ22からの映像信号を取り込む映像入力部16と、映像入力部16が取り込んだ映像信号を監視カメラ22毎に分配する映像分配部17と、映像分配部17から出力される映像信号を監視カメラ22毎に一時蓄積する半導体メモリ装置で構成される一時映像蓄積部18と、火災などの異常事象が発生したときに異常事象発生箇所を撮影している監視カメラ22に対応する一時映像蓄積部18の蓄積データを取り込み録画する映像録画部19とを備える。
一時映像蓄積部18は、図1では1個のみ図示しているが、監視カメラ22の台数分だけ備える。あるいは、1個の半導体メモリ装置を監視カメラ22の台数分の記憶領域に分けて使用する。
監視対象とするトンネルとして、Aトンネル、Bトンネル、Cトンネル、…、Nトンネルがあり、図1には、Aトンネル、Bトンネルの2つのトンネルのみを図示している。Aトンネル、Bトンネル、…、Nトンネルには、夫々、複数の火災検出用のセンサ20と水噴霧放水弁21とが所定間隔毎に設置されている。また、Aトンネル、Bトンネル、…、Nトンネルは夫々所要区画毎に区分され、各区画毎に監視カメラ22が設置され、また、ジェット換気装置23も設置されている。各トンネルの入口部には表示板24が設けられており、トンネル内で火災が発生したときは表示板24に「火災発生」と「進入禁止」が表示される。
各トンネル内には、図1には図示を省略するが、所定間隔毎に、初期消火用設備として消火器格納箱や消火栓格納箱、非常電話機、非常押しボタン、避難路に続く扉等が設置されている。
Aトンネル、Bトンネル、…、Nトンネルの各監視カメラ22は、トンネル監視装置10の映像入力部16と信号線25により接続され、各センサ20及び水噴霧放水弁21、ジェット換気装置23、表示板24は信号線26により演算制御部15に接続される。
図1には、異常検出用のセンサとして火災検出用センサ20のみを図示したが、その他の異常検出用センサとして、例えば、トンネル内に所定間隔で設置された非常押しボタンや消火栓起動ボタンの夫々の押下を検出するセンサ、消火器格納箱の扉の開閉検出センサ、避難路の扉の開閉検出センサ、非常電話機のオフフック検出用センサ等が設けられており、これらのセンサも制御線26に接続されている。
図2は、各監視カメラ22から取り込んだ映像信号の処理機能説明図である。各監視カメラ22からの監視映像信号が信号線25を介して映像入力部16に取り込まれ、映像分配部17は、監視カメラ22毎の監視映像信号を演算制御部15と一時映像蓄積部18とに出力する。
演算制御部15は、各監視カメラ22毎の映像信号を取り込んで画像処理する機能を有しており、監視映像中の車両の車速を画像処理して検出し、車速が所定速度以下の低速車両(停止車両を含む。)を検出したとき、検出した低速車両の発生場所を警報発生場所として低速車両発生の警報を出力する。
一時映像蓄積部18は、カメラ一台分でn秒間、例えば30秒間の映像信号を蓄積できる容量を持つ半導体メモリ装置で構成され、K台分の監視カメラ22が接続されるシステムでは、全体としてK台×n秒分の映像信号を蓄積できる容量を持つ。
映像録画部19は、ハードディスク等の大容量記憶装置で構成され、一時映像蓄積部18から映像信号データの転送を受けたとき、受信した映像信号データを蓄積する。
図3は、一時映像蓄積部18における映像信号蓄積処理手順を示すフローチャートである。一時映像蓄積部18は、各監視カメラ22毎の監視映像信号を取り込んで蓄積し(ステップS1)、次に、映像信号の蓄積開始からn秒(上記例では30秒)が経過したか否かを判定する(ステップS2)。映像信号の蓄積開始からn秒が経過していない場合には一時映像蓄積部18への映像信号の蓄積を継続し、n秒が経過したときは次の蓄積データ更新処理(ステップS3)に進む。
蓄積データ更新処理(ステップS3)に入ると、監視カメラ22から送られてくる最新の1秒間の映像信号を取り込み、一時映像蓄積部18に蓄積済みの映像信号データのうち最も古い1秒間の映像信号データを、最新の1秒間の映像信号データで上書きする。この蓄積データ更新処理(ステップS3)は1秒毎に繰り返され、この結果、一時映像蓄積部18には、常時、各監視カメラにおける最新のn秒間の映像信号が蓄積されることになる。
図4は、火災発生などの異常事象が発生したことを検出した時に起動される一時映像蓄積部制御手順を示すフローチャートである。異常事象としては、火災の他に、停止車両発生、低速車両発生、渋滞発生、落下物発生などがある。この一時映像蓄積部制御手順は、一時映像蓄積部18全体を制御するのではなく、異常事象が発生したときその異常事象を映像としてとらえている監視カメラ22に対応する一時映像蓄積部(以下、該当の一時映像蓄積部という。)のみを制御し、その他の監視カメラに対応する一時映像蓄積部においては、図3で説明した蓄積データ更新処理(ステップS3)が継続される。
異常事象発生を検出した現在時点では、該当の一時映像蓄積部には、図5(a)示す様に、現時点前n秒間の監視映像信号データが蓄積されている。そこで、異常事象発生を検出したときは、m秒例えば10秒間待機する(図4のステップS4)。これにより、図5(b)に示す様に、該当の一時映像蓄積部には、異常事象発生検出時点前(n−m)秒から異常事象発生検出時点後m秒の計n秒の監視映像信号データが蓄積されることになる。
異常事象発生検出時点からm秒が経過したとき、該当の一時映像蓄積部18では、図3における蓄積データ更新処理(ステップS3)を停止させ(ステップS5)、この一時映像蓄積部18の蓄積データを映像録画部19に転送させて記憶させる(ステップS6)。 その後、該当の一時映像蓄積部18における蓄積データ更新処理(図3のステップS3)を再開させ(ステップS7)、この一時映像蓄積部制御手順を終了する。
以上の処理の結果、異常事象発生検出時点を挟む前(n−m)秒間、後m秒間の監視映像信号データが映像録画部19に保存され、異常事象がどの様にして発生したのか、また、異常事象発生時点における現場の状態を事後に解析可能となる。
尚、上述した実施形態では、一時映像蓄積部18をトンネル監視装置10側すなわち監視対象のトンネルから離れた中央制御室に設けたが、例えば図6に示す様に、監視カメラ22対応に設けた一時映像蓄積部18をトンネル内の電機室27に設置し、トンネル監視装置10側設置の映像録画部19と各一時映像蓄積部18との間で、映像信号蓄積停止指令信号a、蓄積データ転送信号b、蓄積再開指令信号cを授受する構成としてもよい。
図7は、本実施形態におけるトンネル監視装置及び管制員が実行する火災処理の処理手順を示すフローチャートである。トンネル監視装置10は、火災信号を受信すると(ステップS13)、管制員による火災判定処理(ステップS14)を促す。例えば警報を監視室内に出力する。火災信号としては、火災検出用センサ20の検出信号の他に、押しボタン通報機からの発報信号、消火器格納箱の開信号、消火栓格納箱の開信号、非常電話からの通報信号、避難口の扉開信号、監視映像を画像処理した結果により演算制御部15が火災発生と判断した信号等がある。
火災判定処理(ステップS14)では、管制員は、モニタ画面を監視して異常事象が火災であるか、その他の異常事象あるいは誤報であるかを判断する。異常事象が火災でない場合、例えば、火災を伴わない事故発生、故障車発生、落下物発生、誤報である場合には、この火災処理を終了する。
火災判定処理(ステップS14)で管制員が火災発生と認識した場合には、操作パネル14上の火災発生スイッチを押下すると共に、火災発生地点も判断する。例えば非常押しボタンによる通報があったときは、避難する人が安全な場所に避難してから非常押しボタンを押すため、発報した非常押しボタンの設置場所と火災発生地点とは異なる。このため、火災発生地点は、管制員が種々の情報に基づいて火災発生地点を判断し、操作パネル14上に設けられた区画毎のスイッチを押下することでトンネル監視装置10に入力する。
次に、管制員は、その火災が初期消火可能な火災であるか否かの初期消火判定(ステップS15)を行う。初期消火が不可能と判断した場合には、管制員は、操作パネル上の避難誘導スイッチを押下して避難誘導処理(ステップS16)を行い、次に水噴霧処理(ステップS17)を行う。そして、現場に駆けつけた消防士からの鎮火通報を待って、操作卓12のパネル14に設けられている図示しない火災鎮火スイッチに押し(ステップS18)、この火災処理を終了する。
管制員が初期消火可能と判断した場合には、操作パネル14上の初期消火支援スイッチを押下する。これにより、後述の初期消火支援処理(ステップS19)に進み、再び火災状況の判断処理(ステップS20)を行う。そして、初期消火が未だ可能であれば初期消火支援処理(ステップS19)を継続し、初期消火が不可能になったと判断した場合には、避難誘導スイッチを押下することで初期消火支援を終了して前述の避難誘導処理(ステップS17)に進む。火災現場での初期消火作業によって鎮火したと管制員が判断した場合には、初期消火支援を終了し、現場に到着する消防士からの鎮火通報を待って、火災鎮火スイッチを押し(ステップS18)、この火災処理を終了する。
前述の避難誘導処理(ステップS16)に進んだ場合には、火災が発生した区画Xと、この区画Xに対して車両通行方向上流の区画とに設置されているトンネル内設置のスピーカから避難誘導放送を開始し、トンネル利用者を避難口へ誘導する。これらのスピーカは、設置場所近辺にしか放送音声が拡散しない様になっており、坑口付近に設置されているスピーカからは坑口への誘導放送を開始する。尚、火災発生区画Xより下流の区画に対して、誘導放送は行わない。これにより、区画Xより下流区画の走行車両は速やかにトンネルから退去することになる。
また、避難誘導処理(ステップS16)では、上記の避難誘導放送と共に、非常口表示灯を点灯あるいは点滅表示してトンネル内部に設けられた非常口を発見し易くし、また、非常口誘導灯によって非常口までの距離を表示する。更に、ラジオ再放送設備によってトンネル内走行車両に対して緊急放送を行い、車外に出た人に対してはスピーカを用いた音声放送を行うことで、時々刻々と変わる事態に対処した避難誘導を行う。
図8は、避難誘導処理(図7のステップS17)後に行われる水噴霧処理(図7のステップS16)の詳細手順を示すフローチャートである。この水噴霧処理に入ったとき、管制員は、先ず、放水を行うか否かを判断する(ステップS21)。放水を行う必要があると判断した場合には、次に、管制員は、放水する区画を決定する(ステップS22)。 これらは、夫々、操作パネル14上の該当スイッチを押下することで行う。
管制員が放水する区画を決定した後は、次に、トンネル内に放水することを予告する放送をトンネル設置のスピーカから放送し(ステップS23)、その後、放水対象とした区画への放水開始スイッチを押下し、放水弁から水(消化液)を噴霧する(ステップS24)。この時、放水を行っている旨の放送を自動的に開始し、同時に、区画Xより上流区画に対して避難誘導放送を行う。
次に、管制員は、モニタ画面の監視映像や火災検出用センサの検出信号に基づいて火災状況を判断し、鎮火したか否か及び放水区画を移動して放水を継続するか否かを判断する(ステップS25)。未だ鎮火しておらず追加放水が必要と判断した場合には、前述のステップS21に戻って放水判断を行い、その後の放水区画決定処理(ステップS22)で放水区画を移動する。
管制員が鎮火したと判断した場合に、放水停止スイッチを押下して消化液の放水を停止する(ステップS26)。この放水停止により、放水放送が自動終了され(ステップS27)、この水噴霧処理を終了する。
図9は、図7で述べた初期消火支援処理(ステップS19)の詳細手順を示すフローチャートである。この初期消火支援処理では、先ず最初に、火災検出用センサ20が有毒ガスを検出しているか否かを演算制御部15が判定する。
図10に示す様に、トンネル監視装置の演算制御部15には、非常押しボタン通報機31、火災検出用センサ20、…、非常電話機32等が接続されており、これ等から送られて来る信号によって演算制御部15は火災発生の有無を判断している。ここで、例えば非常電話機32から火災発生の通報があったとする。この場合、火災発生現場の一酸化炭素濃度が所定濃度以上あると、初期消火を行う人の安全を図ることができない。
そこで、火災発生現場における有毒ガス濃度が所定以上あるか否かを検出する必要が生じる。本実施形態では、火災検出用センサ20が、火炎の有無を検出すると共に、一酸化炭素等の有毒ガスの濃度を検出し、検出信号を演算制御部15に送信する構成になっている。
このため、火災が発生したとき、演算制御部15は、火災発生現場に設置されている火災検出用センサ20が所定濃度以上の有毒ガスを検出したか否かを判定し、所定濃度以上の有毒ガスを検出した場合には、この初期消火支援処理を終了して初期消火支援を行わず、図7のステップS20に進む。
火災発生現場で所定濃度以上の有毒ガスを検出しない場合には、初期消火支援の表示制御及び放送制御(ステップS32)を行う。即ち、図10に示す様に、演算制御部15は、格納箱点灯制御機能34を起動し、火災発生区画Xとその前後の区画X−1、X+1に設置されている初期消火用設備に付設されている赤色表示灯35、36を点滅表示させる。また同時に、これらの区画X、X−1、X+1に設置されているスピーカから初期消火に協力して欲しい旨の自動音声放送を開始する。その他の区画では、これらの表示制御や放送制御は行わない。離れた区画にいる人が火災現場に駆けつけて初期消火に参加するまでには時間がかかるため、却って危険になることが考えられるからである。
消火栓格納箱に付設されている赤色表示灯を点滅制御する場合には、区画に関わらず、火災現場に消火栓ホースが届く範囲の消火栓格納箱のみを点滅表示させる。また、初期消火支援中であっても、現場の有毒ガス濃度が所定値に達し危険域に近づいた場合には、初期消火支援を停止する。即ち、直ちに点滅表示を消灯し、初期消火の自動音声放送も停止する。
図11は、トンネル内で進行方向に火災事故を発見した車両から前方を見た状況を示す模式図である。火災事故車両40を発見したトンネル利用者は、初期消火を行うために必要となる消火器等がどこにあるのか探すことになる。本実施形態では、火災発生現場の付近に設置されている消火器格納箱41に付設された赤色表示灯が点滅表示されるため、図12に示す様に、トンネル利用者42は、消火器格納箱41に直ぐに辿り着くことができ、消火器を使った初期消火を迅速に行うことが可能となる。また、このとき、管制員は、初期消火に参加している人に対して付近のスピーカから消火作業を直接指示することができ、危険になったときは直ぐに避難指示を出すことができる。
尚、トンネル内にスピーカから音声放送しても車内に音声が届かない場合もある。そこで、電波を使った緊急放送も同時に行い、車内に設置されているラジオ受信機44(図11参照)で受信させる。また、図12に示す様に、初期消火設備に非常電話機を一緒に付設することで、初期消火参加者と管制員との双方向による意思疎通が可能となる。初期消火設備と非常電話機とを一体化しておくと、非常電話機による非常通報の後、直ちに消火設備が使用できるという利点がある。
初期消火設備に付設する赤色表示灯の付設形態はどのような形態でもよい。図12に示す例では、格納箱41の外周枠全周に赤色表示灯46を付設している。外周枠全周に赤色表示灯46を付設すると、遠くからでも点滅表示が見易いという利点がある。しかし、図13に示す様に、格納箱41の上にパトランプ48を付設し、このパトランプ48を回転させて赤色表示灯を点滅させてもよく、また、図14に示す様に、格納箱41の付近にスポットライト用ランプ49を付設し、このランプ49を点滅表示するなどして格納箱41の存在場所を報知する形態でもよい。
本発明では、トンネル火災が発生したとき初期消火参加者の安全が確認される場合にのみ初期消火支援機能を働かせるため、初期消火支援ができ且つ安全性の高いトンネル監視装置として有用である。
本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置の構成図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置の監視映像信号処理機能図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置に装備された一時映像蓄積部における映像信号蓄積処理手順を示すフローチャート 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置において火災発生などの異常事象を検出した時に起動される一時映像蓄積部制御手順を示すフローチャート 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置に装備された一時映像蓄積部における映像信号蓄積状態説明図 本発明の別実施形態に係る一時映像蓄積部の配置図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で実行される火災処理手順を示すフローチャート 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で実行される水噴霧処理手順を示すフローチャート 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で実行される初期消火支援処理手順を示すフローチャート 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置の赤色表示灯表示制御機能図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で点滅表示された初期消火設備を車室内から見た模式図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で点滅表示された初期消火設備に初期消火参加者が駆けつける状態を示す模式図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で点滅表示される初期消火設備の別例を示す図 本発明の一実施形態に係るトンネル監視装置で点滅表示される初期消火設備の更に別例を示す図
符号の説明
10 トンネル監視装置
11 管制員
15 演算制御部
20 火炎及び有毒ガスを検出する火災検出用センサ
22 監視カメラ
41 消火器格納箱
46 赤色表示灯
48 パトランプ
49 スポットライト用ランプ

Claims (8)

  1. トンネル内に設置された複数の初期消火設備の各々に付設された表示灯と、前記トンネル内で火災が発生したとき前記火災の発生現場付近の有毒ガス濃度を検出するセンサと、前記火災が発生し初期消火支援の指示入力があった場合に前記センサが所定濃度以上の有毒ガスを検知したか否かを判定し前記有毒ガスの濃度が前記所定濃度に達していないとき前記火災の発生現場から所要距離範囲内に設置されている前記表示灯を所要形態で点灯制御する制御手段とを備えることを特徴とする初期消火支援機能付きトンネル監視装置。
  2. 前記制御手段は、前記表示灯を前記点灯制御している最中に前記センサが前記所定濃度以上の有毒ガスを検出した場合には前記表示灯を消灯することを特徴とする請求項1に記載の初期消火支援機能付きトンネル監視装置。
  3. 前記制御手段は、前記制御手段が前記表示灯の前記点灯制御を行うときには前記火災の発生現場から所要範囲内に設置されているスピーカから初期消火支援放送を同時に行い前記表示灯を消灯するときには前記初期消火支援放送を停止する機能を備えることを特徴とする請求項2に記載の初期消火支援機能付きトンネル監視装置。
  4. 前記トンネル内に設置された監視カメラと、前記監視カメラによる監視映像を最新の第1所定時間分だけ蓄積する一時映像蓄積手段と、前記トンネル内で火災を含む異常事象の発生を検出したとき前記監視カメラによる監視映像の前記一時映像蓄積手段への蓄積を前記第1所定時間より短い第2所定時間だけ継続させてから前記一時映像蓄積手段の蓄積データの転送を受け保存する記録手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の初期消火支援機能付きトンネル監視装置。
  5. 前記監視カメラは前記トンネル内に所要間隔毎に設置されており、前記一時映像蓄積手段は前記監視カメラ毎に各監視映像を蓄積し、前記記録手段は前記異常事象の発生が検出されたとき前記異常事象を映像として撮影している監視カメラからの監視映像のデータのみ前記一時映像蓄積手段から受信することを特徴とする請求項4に記載の初期消火支援機能付きトンネル監視装置。
  6. トンネル内に設置された監視カメラと、前記監視カメラによる監視映像を最新の第1所定時間分だけ蓄積する一時映像蓄積手段と、前記トンネル内で火災を含む異常事象の発生を検出したとき前記監視カメラによる監視映像の前記一時映像蓄積手段への蓄積を前記第1所定時間より短い第2所定時間だけ継続させてから前記一時映像蓄積手段の蓄積データの転送を受け保存する記録手段とを備えることを特徴とするトンネル監視装置。
  7. 複数の前記監視カメラが前記トンネル内に所要間隔毎に設置されており、前記一時映像蓄積手段は前記監視カメラ毎に各監視映像を蓄積し、前記記録手段は前記異常事象の発生が検出されたとき前記異常事象を映像として撮影している監視カメラからの監視映像のデータのみ前記一時映像蓄積手段から受信することを特徴とする請求項6に記載のトンネル監視装置。
  8. トンネル内に設置された監視カメラによる監視映像を最新の第1所定時間分だけ常時更新しながら蓄積する第1ステップと、
    前記トンネル内で火災を含む異常事象の発生を検出したとき、前記監視カメラによる監視映像の蓄積を前記第1所定時間より短い第2所定時間だけ継続させる第2ステップと、
    その後、前記蓄積されたデータの転送を受け記録手段に保存する第3ステップと
    を有するトンネル監視方法。
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