JP2016094402A - 共役ジエン化合物の製造方法及びアリル型不飽和アルコールの脱水触媒 - Google Patents

共役ジエン化合物の製造方法及びアリル型不飽和アルコールの脱水触媒 Download PDF

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Abstract

【課題】脱水触媒の存在下、アリル型不飽和アルコールの脱水反応による共役ジエン化合物の製造方法、及び該製造方法に用いられる選択率が高く、触媒寿命の長い触媒の提供。
【解決手段】脱水触媒が、第2族金属及び第13族金属から選択される少なくとも1種の金属Mの酸化物並びにケイ素の酸化物を含み、窒素ガス吸着法により測定された平均細孔径が6.0〜70.0nmであり、かつ金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.001〜0.250である式(3)で示される共役ジエン化合物の製造方法。前記脱水触媒がシリカアルミナであることが好ましい共役ジエン化合物の製造方法。
Figure 2016094402

(R〜Rは各々独立にH、C1〜5のアルキル基又はC6〜12のアリール基)
【選択図】なし

Description

本発明はアリル型不飽和アルコールを脱水し、効率的に共役ジエン化合物を製造することのできる触媒及びその触媒を用いた共役ジエン化合物の製造方法に関する。
1,3−ブタジエン、イソプレン等の共役ジエンモノマーは、合成ゴム、プラスチックなどの樹脂原料としての工業的価値が高く、その効率的な製造法が求められている。
従来、ジエンモノマーはナフサの熱分解炉(クラッカー)の熱分解物を蒸留分離し、その一留分として得られている。しかしながら、この留分精製による方法では、ジエンモノマーを選択的に得たい場合であっても他のモノマー留分(エチレン、プロピレンなど)を含めた採算性を考慮せねばならず、工業的な製造の自由度が低かった。
そこで、入手の容易なエチレン等の低分子量の化合物を原料としたジエンモノマーの製造方法が検討されている。例えば低級オレフィンの二量化を行った後にMo−Bi−X系触媒の存在下で酸化脱水素処理を行うことによる製造法が特許文献1及び特許文献2に開示されている。しかしこの方法では、酸素を用いることによる爆発の危険性があるほか、未反応ブテンの分離等を行うなど付帯設備が必要となり、設備全体が大型化するという問題がある。
別の方法として、不飽和アルコールの脱水反応による製造法があげられる。このような不飽和アルコールは、例えば特許文献3及び特許文献4に示すようなジオールの1分子脱水反応により得ることができる。
非特許文献1では、アルミナ、シリカ、タンタル担持シリカ等の触媒で2−ブテン−1−オールを脱水反応させることで1,3−ブタジエンを得る方法が報告されている。非特許文献2では、シリカアルミナ触媒又はチタニアを用いて、2−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、又は3−ブテン−1−オールを脱水し、1,3−ブタジエンを得る反応が報告されている。また、特許文献5では、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブテン又は2−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブテンを硫酸マグネシウム又はアルミナで脱水反応させることでイソプレンが得られることが報告されている。
しかし、非特許文献1に記載の触媒(アルミナ、シリカ、及びタンタル担持シリカ触媒等)及び非特許文献2に記載のチタニア触媒では、ジエン生成物である1,3−ブタジエンの選択率が不十分であり、特にブテンの副生成量が多い。非特許文献2に記載のシリカアルミナ触媒及び特許文献5記載のアルミナ、硫酸マグネシウム触媒などもまた、ジエン選択率が高いとは言えない。
また、特定の副生物が多いと、目的物である共役ジエンモノマーとの分離に多大なコストがかかる。例えば、ブテンの副生量が多い場合、1,3−ブタジエン中からブテンを除去する工程が必要となるが、ブテンは蒸留操作では除去することが困難であるため、溶媒抽出法等の多大なコスト又は設備投資が必要な精製操作が必要となる。
原料である不飽和アルコール及び生成物である共役ジエンモノマーは重合性化合物である。また、副生物であるブテン等も重合性を示すほか、クロトンアルデヒドやメチルビニルケトンに代表される脱水素副生物は特に高い重合性を有する。そのため、本脱水反応は本質的にコークの生成が起こりやすい反応であり、触媒にコークが付着することが触媒失活の主要因となる。多量のコークの付着に起因して触媒寿命(連続使用時間)が短いことも、本脱水反応の大きな問題点として挙げられる。
このようなコークの付着により失活した触媒は、例えば空気を含むガスの流通下に触媒を高温で処理するなど、適切な再生処理を行うことにより、その性能を回復させることができるが、その為には余分な設備、工程、費用などが必要となる。したがって、ブテンなどの副生物が少なく、ジエン選択率が高く、コーク付着速度が遅くて触媒の連続使用可能時間が長い触媒が非常に望まれている。
特開2010−120933号公報 特開2011−006395号公報 特開2004−306011号公報 特開2005−238095号公報 米国特許第2967897号明細書
Zhurnal Obshchei Khimii, 1958, 28, 170 J. Mol. Catal., A, 2006, 256, 106
本発明の課題は、選択率が高く、触媒寿命の長い、アリル型不飽和アルコール原料から対応する共役ジエン化合物を効率よく製造する触媒及び共役ジエン化合物の製造方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、アリル型不飽和アルコールに対し、第2族金属及び第13族金属からなる群より選択される少なくとも1種の金属Mの酸化物並びにケイ素の酸化物を含み、窒素ガス吸着法により測定された平均細孔径が6.0〜70.0nmであり、金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.001〜0.250である脱水触媒を作用させることにより、効率的に対応する共役ジエン化合物を製造できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は以下の項目[1]〜[12]に関する。
[1]
脱水触媒の存在下、一般式(1)又は一般式(2)で示されるアリル型不飽和アルコールの少なくとも一種を原料とし、脱水反応によって一般式(3)で示される共役ジエン化合物を製造する方法であって、前記脱水触媒が、第2族金属及び第13族金属からなる群より選択される少なくとも1種の金属Mの酸化物並びにケイ素の酸化物を含み、窒素ガス吸着法により測定された平均細孔径が6.0〜70.0nmであり、かつ金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.001〜0.250であることを特徴とする共役ジエン化合物の製造方法。
Figure 2016094402
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数6〜12のアリール基を示す。)
Figure 2016094402
(式中、R〜Rは一般式(1)と同一のものを示す。)
Figure 2016094402
(式中、R〜Rは一般式(1)と同一のものを示す。)
[2]
前記金属Mの少なくとも一種がAlである[1]に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
[3]
前記金属Mの少なくとも一種がMgである[1]に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
[4]
前記脱水触媒の窒素ガス吸着法により測定された平均細孔径が12.0〜40.0nmである[1]〜[3]のいずれかに記載の共役ジエン化合物の製造方法。
[5]
前記脱水触媒が、二酸化ケイ素担体上に金属Mの酸化物が担持された担持型触媒である[1]〜[4]のいずれかに記載の共役ジエン化合物の製造方法。
[6]
前記脱水触媒の金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.004〜0.020である[5]に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
[7]
前記脱水触媒が、ケイ素の酸化物と金属Mの酸化物とが原子レベル又は微粒子レベルで混ざり合った複合型触媒である[1]〜[4]のいずれかに記載の共役ジエン化合物の製造方法。
[8]
前記脱水触媒の金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.020〜0.100である[7]に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
[9]
前記脱水触媒の金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.090〜0.200である[7]に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
[10]
前記脱水触媒がシリカアルミナである[7]〜[9]のいずれかに記載の共役ジエン化合物の製造方法。
[11]
一般式(1)及び一般式(2)のR〜Rがすべて水素原子である[1]〜[10]のいずれかに記載の共役ジエン化合物の製造方法。
[12]
第2族金属及び第13族金属からなる群より選択される少なくとも1種の金属Mの酸化物並びにケイ素の酸化物を含み、窒素ガス吸着法により測定された平均細孔径が6.0〜70.0nmであり、かつ金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.001〜0.250であることを特徴とする、アリル型不飽和アルコールの脱水触媒。
本発明の触媒を用いると、アリル型不飽和アルコールの脱水による共役ジエンの製造を非常に高い選択率で行うことができ、各副生成物の生成量も非常に少ない。よって、一般的な蒸留操作のみで工業的に価値のある共役ジエンを得ることができ、溶媒抽出法等の多大なコストや設備投資が必要な精製操作を経る必要がない。
反応実施例8及び反応比較例3における反応時間と生成物である1,3−ブタジエンの選択率の関係を示すグラフである。 反応実施例8及び反応比較例3における反応時間と原料であるアリル型不飽和アルコールの転化率の関係を示すグラフである。 反応実施例及び反応比較例における平均細孔径と触媒寿命との関係を示すグラフである。
本発明では、一般式(1)又は一般式(2)で示されるアリル型不飽和アルコールの少なくとも一種を原料とし、脱水反応によって一般式(3)で示される共役ジエン化合物を製造するにあたり、第2族金属及び第13族金属からなる群より選択される少なくとも1種の金属Mの酸化物並びにケイ素の酸化物を含み、窒素ガス吸着法により測定された平均細孔径が6.0〜70.0nmであり、かつ金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.001〜0.250である脱水触媒を使用する。本明細書において、「第2族金属及び第13族金属からなる群より選択される少なくとも1種の金属Mの酸化物並びにケイ素の酸化物を含む触媒」は、金属Mの酸化物とケイ素の酸化物の混合体である場合、すなわち担持型(本明細書において「表面型」ともいう。)触媒と、金属M、ケイ素及び酸素の複合酸化物の場合、すなわち複合型(本明細書において「バルク型」ともいう。)触媒の両方を包含する。
Figure 2016094402
(式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数6〜12のアリール基を示す。)
Figure 2016094402
(式中、R〜Rは一般式(1)と同一のものを示す。)
Figure 2016094402
(式中、R〜Rは一般式(1)と同一のものを示す。)
一般式(1)、(2)及び(3)においてR〜Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数6〜12のアリール基を示す。炭素数1〜5のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ペンチル基などが挙げられる。炭素数6〜12のアリール基としてはフェニル基、トリル基、ナフチル基などが挙げられる。R〜Rはそれぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜5のアルキル基であることが好ましく、得られる共役ジエン化合物の有用性から水素原子であることがより好ましい。R〜Rは互いに同じであっても、異なっていてもよいが、すべて水素原子であることが最も好ましい。このとき、一般式(1)の化合物は2−ブテン−1−オール(クロチルアルコール)、一般式(2)の化合物は3−ブテン−2−オールとなり、生成物である一般式(3)の化合物は1,3−ブタジエンとなる。
本脱水反応においては、一般式(1)又は一般式(2)で示されるアリル型不飽和アルコール以外の不飽和アルコールが併存していてもよい。
本発明の脱水触媒は、第2族金属及び第13族金属からなる群より選択される少なくとも1種の金属Mの酸化物並びにケイ素の酸化物を含み、窒素ガス吸着法により測定された平均細孔径が6.0〜70.0nmであり、かつ金属Mとケイ素の元素比(M/Si)が0.001〜0.250である触媒である。
金属Mとしては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の第2族金属、及びアルミニウム、ガリウム、インジウム等の第13族金属が挙げられる。これらの金属Mは、単独で用いてもよいし、2種類以上のどの組み合わせのものでもよい。本明細書における周期表とは、IUPAC無機化学命名法改訂版(1989)の規定に基づく。金属Mとしては触媒活性及び/又は選択率の観点からマグネシウム、及びアルミニウムが好ましい。
金属Mの酸化物並びにケイ素の酸化物を含む触媒は、調製法により一般に担持型(表面型)触媒と複合型(バルク型)触媒の2種類に分類することができる。
担持型(表面型)触媒は、二酸化ケイ素(SiO)担体に含浸法、イオン交換法、CVD法などによって金属Mの酸化物前駆体を付着又は堆積させて調製される触媒であり、二酸化ケイ素(SiO)担体上に金属Mの酸化物が担持されている。この型の場合、金属Mの原子の多くが触媒表面に存在している。金属Mの酸化物として具体的には、MgO、CaO、Al等が挙げられる。これらの中では触媒活性及び/又は選択率の観点からMgO(マグネシア)、及びAl(アルミナ)が好ましい。二酸化ケイ素(SiO)は市販の物をそのまま、あるいは粉砕処理、強熱処理、酸処理等の前処理を行ってから使用することができる。含浸法としては、金属Mの硝酸塩水溶液又は金属Mのアルコキシドのアルコール溶液を二酸化ケイ素担体に加えた後、乾燥及び焼成する方法が挙げられる。加える溶液の量は二酸化ケイ素担体の細孔容積相当でもよいし、細孔容積以上の量を加えて溶液を濃縮し得られた含浸担体を濾別してもよい。
複合型(バルク型)触媒は、二酸化ケイ素前駆体及び二酸化ケイ素から選ばれる第1触媒原料と、金属Mの酸化物前駆体及び金属Mの酸化物から選ばれる第2触媒原料との組み合わせを用いて、混練法、共沈法、ゾルゲル法などによって調製される。複合型(バルク型)触媒は、各成分が原子レベルで結合した複合酸化物であり、表面だけでなく固体内部にも金属Mの原子が多く存在している。ゾルゲル法としては、ケイ素アルコキシド及び金属Mのアルコキシドのアルコール溶液に、水を添加してゲルを調製した後、乾燥及び焼成する方法が挙げられる。この際、触媒として酸又は塩基を加えてもよいし、無触媒で触媒調製を行ってもよい。複合酸化物の例としてはシリカアルミナ等が挙げられる。
担持型及び複合型のいずれのタイプの触媒においても、触媒表面に存在する金属Mとケイ素の複合酸化物からなる酸点が有効な反応活性点であるため、各触媒は金属Mとケイ素の原子比(M/Si)に好適な範囲が存在する。M/Siが高すぎるとM成分の分散性が悪くなり、副反応又はコーキングが加速する。一方、M/Siが低すぎる場合は反応活性点が少ないために、触媒体積あたりの生産性が下がってしまうことに加え、生産量あたりの触媒の失活までの時間も短くなる。
本発明の触媒の金属Mとケイ素の原子比(M/Si)は0.001〜0.250であり、担持型(表面型)触媒において好ましくは0.001〜0.050、特に好ましくは0.004〜0.020であり、複合型(バルク型)触媒において好ましくは、0.010〜0.200又は0.040〜0.250、特に好ましくは、0.020〜0.100又は0.090〜0.200である。触媒の金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.010〜0.200であると副生物の低減、コーキングの抑制などの側面から有利である。触媒の金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.040〜0.250であると細孔構造、成型性などについて触媒設計の自由度を高めることができる。なお、原子比(M/Si)は金属Mが複数種のときはそれらの合計原子数(モル数)とケイ素の原子数(モル数)の比とする。複合型(バルク型)触媒の原子比(M/Si)は、リガク製の走査型蛍光X線分析装置ZSX PrimusIIを用いて、XRF分析にて決定される。担持型(表面型)触媒の原子比(M/Si)は仕込み比から計算することもできるが、ICP−MSによりMの量を求め、触媒の乾燥質量から金属Mの酸化物の質量を差し引いた質量を二酸化ケイ素の質量とし、M/Siが計算される。具体的には実施例の項に記載する。
本発明の触媒には、第2族金属及び第13族金属である金属Mとは異なる金属酸化物又は金属が含まれていてもよい。そのような金属酸化物又は金属の例としては、酸化ランタン、酸化モリブデンなどがあげられる。
本発明の触媒の、窒素ガス吸着法により測定された平均細孔径は6.0〜70.0nmである。好ましくは9.0〜55.0nm、特に好ましくは12.0〜40.0nmである。平均細孔径が6.0nm未満であるとコーキングが非常に早く進行し、触媒寿命が著しく短くなる。また、副反応が増えるために共役ジエン化合物の選択率も低下する。平均細孔径が70.0nmを超えると表面積及び反応点の数が著しく小さくなるために、生産性(STY)が低くなる。
本発明において、平均細孔径は窒素ガス吸着法により決定される。サンプル0.2gをサンプル管に入れ、150℃、40mTorrで3時間前処理し、吸着水及びその他の吸着ガスを脱離させ、正確な乾燥質量を秤量する。次に前処理後のサンプルについて、Micromeritics社製の自動比表面積/細孔分布測定装置(TristarII 3020)を用い、液体窒素温度で窒素脱着等温線を測定する。相対圧(P/P、P:飽和蒸気圧)が0.14〜0.992の範囲で測定を行い、BJH法によりメソ孔(1.7〜300nm)における細孔容積及び細孔分布を計算する。吸着側の等温線のBJH解析による細孔分布から求めた平均細孔径を、本明細書における平均細孔径と定義する。担持型触媒では担体を含めた触媒全体の平均細孔径を触媒の平均細孔径とする。
本脱水反応の原料となるアリル型不飽和アルコール、生成物である共役ジエン化合物、及び脱水素副生物である不飽和ケトン、アルデヒド等は、いずれも重合性を有する化合物である。また、ブテン等のその他の副生物も重合性を有するものが多い。そのため、アリル型不飽和アルコールの脱水触媒上では、非常にコーキングが起こりやすい。よって、重合反応の抑制及び耐コーク性(重合物が付着した際の失活しにくさ)を向上させることで、触媒寿命(連続使用可能時間)を延ばすことができる。
本発明では、窒素ガス吸着法により測定される触媒の平均細孔径を6.0nm以上とすることで触媒寿命を大幅に向上させている。平均細孔径が小さい触媒では、コークの生成速度が早く、表面積及び細孔容積が急速に減少する。一方、平均細孔径を大きくした触媒では、担持型触媒及び複合型触媒のいずれもコーク生成速度が大幅に減少し、表面積及び細孔容積の減少の度合は大幅に少なくなる。そのため、図3に示したように、平均細孔径を調整することで触媒寿命を大幅に伸ばすことが可能となる。また、本発明の触媒は、一定時間使用後に活性が低下しても、酸素を含む気流下で焼成することでその性能を回復させることができる。
触媒の粒子径及び形状は、反応方式、反応器の形状などに応じて適宜選択できる。
触媒の成形に用いるバインダー、滑剤等の添加剤は、特に制限されない。なお、これらの添加剤の添加による平均細孔径への影響は本発明において考慮しない。すなわち、バインダー、滑剤等の添加剤を加えて調製した触媒について測定して得られた平均細孔径が、バインダー、滑剤等の添加剤を添加せずに類似の方法で調製した触媒について測定して得られた平均細孔径と異なる場合、後者を本発明における平均細孔径とみなす。
本発明の脱水反応で使用する反応装置として連続式の気相流通反応装置が好適である。触媒は固定床又は流動床のいずれの方式でもよく、特にメンテナンスの面などから固定床が望ましい。
反応装置の一例として上部に反応原料であるアリル型不飽和アルコールの気化器を備えた直管型反応器が挙げられる。反応器に触媒を充填し、原料を気化器で蒸発させて生じた原料ストリームを反応器に導入する。反応器下部の熱交換器で反応生成物を冷却して水等を分離し、生成物を回収する。気化した原料のアリル型不飽和アルコールを窒素ガス、水蒸気などの不活性ガスで希釈して反応に供してもよい。
反応温度は200〜450℃の範囲が適している。200℃以上であると反応が速やかに進む。また、450℃以下とすると副反応による選択率低下の影響が小さくなる。反応圧力は加圧、常圧、又は減圧のいずれでもよい。
触媒充填容積あたりの不飽和アルコールの導入量は0.05〜20kg/(h・L−cat)の範囲とすることができ、好ましくは0.1〜10kg/(h・L−cat)であり、最も好ましくは0.2〜5kg/(h・L−cat)である。導入量が少ない場合は十分な生産量を得ることができないことがある。多い場合には未反応の原料が増加し、分離及び精製に余分な労力が必要となる。
アリル型不飽和アルコールを含む原料ストリームの触媒充填容積に対する空間速度[SV]は100〜40000[/h]の範囲とすることができ、特に400〜10000又は500〜10000[/h]であることが好適である。空間速度が低すぎる場合は接触時間の増加により、不飽和アルコール原料及び生成したジエン化合物から副生成物が生じる可能性がある。空間速度が高すぎる場合には転化率が低下し、収率が低下することがある。
得られた共役ジエン化合物に対し、さらに蒸留等による精製操作を行うことで、純度を高めたジエン化合物を入手することができる。
上記に述べた方法は、本発明の実施形態の一つであり、実施に当たってはその神髄に照らして、別の実施形態をとることもできるが、それらは全て本発明の範疇に含まれる。
以下、実施例により本発明の効果を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[測定方法]
BET比表面積、平均細孔径、及び細孔容積の測定法を以下に示す。サンプル0.2gをサンプル管に入れ、150℃、40mTorrで3時間前処理し、吸着水及びその他の吸着ガスを脱離させ、正確な乾燥質量を秤量する。次に前処理後のサンプルについて、Micromeritics社製の自動比表面積/細孔分布測定装置(TristarII 3020)を用い、液体窒素温度で、相対圧(P/P、P:飽和蒸気圧)が0.14〜0.992の範囲で窒素脱着等温線を測定する。窒素ガスを吸着質として用い、吸着質断面積は0.162nmとして計算する。BET多点法を用いてBET比表面積を算出する。平均細孔径及び細孔容積はBJH法を用い、吸着膜の厚みをHarkins−Juraの式でt=[13.99/0.034―log(P/P)]^0.5として算出する。
[反応装置]
以下の実施例及び比較例の脱水反応には、固定床の常圧気相流通反応装置を使用した。反応管(ステンレス製)は内径13mm、全長300mmで、上部に原料を蒸発させるための気化器、及び希釈剤(窒素ガス)の導入口が接続され、下部には冷却器、及び気液分離器が設置されている。反応によって生じたガス及び液はそれぞれ別々に回収し、ガスクロマトグラフィーにより定量をおこなった。
脱水反応における、転化率及び選択率の計算には以下の式を用いた。選択率は、転化率が98.5%を下回るまでの結果から計算した。
Figure 2016094402
Figure 2016094402
副生成物の選択率計算には炭素数の違いを考慮し、以下の式を用いた。分母の「アリル型不飽和アルコールの炭素数」は原料となるアリル型不飽和アルコールの炭素数を意味する。分子の「1分子中の炭素数」は計算対象の副生物の炭素数を意味する。
Figure 2016094402
[触媒調製]
以下、シリカゲルに第2族金属及び第13族金属からなる群より選択される少なくとも1種の金属Mの酸化物前駆体を担持させ焼成して得られる担持型(表面型)脱水触媒に関する実施例及び比較例を示す。
(実施例1:担持型触媒Aの調製)
シリカ粒であるキャリアクト(登録商標)Q−15(富士シリシア化学株式会社)20gに対し、硝酸アルミニウム・九水和物(和光純薬工業株式会社製、特級)0.92gを含む水溶液を含浸担持させ、エバポレーターで大部分の水を除いたのちに80℃のオーブン中で12時間風乾を行った。その後、マッフル炉(ADVANTEC製KM−280)で600℃、5時間焼成し、担持型触媒Aを得た。
(実施例2〜4:担持型触媒B〜Dの調製)
表1に示す条件にした他は、実施例1と同様にして担持型触媒B〜Dを調製した。なお、実施例4では硝酸アルミニウム・九水和物の代わりに硝酸マグネシウム・六水和物(和光純薬工業株式会社製、特級)1.18gを使用した。キャリアクト(登録商標)Q−50及びG−10は富士シリシア化学株式会社から入手した。
(比較例1:担持型触媒Eの調製)
シリカ粉であるキャリアクト(登録商標)G−3(富士シリシア化学株式会社)20gに対し、硝酸アルミニウム・九水和物(和光純薬工業株式会社製、特級)2.64gを含む水溶液を含浸担持させ、エバポレーターで大部分の水を除いたのちに80℃のオーブン中で12時間風乾を行った。得られた粉末を、ポリ塩化ビニル製のセル(30mmφ)に入れ、80MPaの圧力で1分間プレスした。ディスク状のセル(厚さ5mm)を破砕し、1.4〜2.8mmのふるい間に残るものを回収し、その後、マッフル炉(ADVANTEC製KM−280)で600℃、5時間焼成し、担持型触媒Eを得た。
(比較例2:担持型触媒Fの調製)
コロイダルシリカ(スノーテックス(登録商標)O、シリカ20.4質量%、日産化学工業化学株式会社)50gに対し、硝酸アルミニウム・九水和物(和光純薬工業株式会社製、特級)0.46gを含む水溶液を加え、撹拌しながら濃縮乾固させた。得られた粉末は、比較例1と同様の方法にて乾燥、成形及び焼成を行い、担持型触媒Fを得た。
以下、二酸化ケイ素前駆体と第2族金属及び第13族金属からなる群より選択される少なくとも1種の金属の酸化物の前駆体から調製される複合型(バルク型)脱水触媒に関する実施例及び比較例を示す。
(実施例5:複合型触媒Aの調製)
500mLの3口フラスコに、メカニカルスターラーに接続したテフロン(登録商標)半月板撹拌翼、滴下ロート、及びジムロート冷却管を装着した。このフラスコに、窒素ガス雰囲気中で、テトラエチルオルトシリケート(シグマアルドリッチ社製、>99%)20.0g、アルミニウムイソプロポキシド(東京化成工業株式会社製)1.0g、超脱水イソプロパノール(和光純薬工業株式会社製)57gを加え、液温が70℃になるように油浴中で撹拌した。滴下ロートにイソプロパノール(特級、和光純薬工業株式会社製)3gと蒸留水(和光純薬工業株式会社製)3.6gの混合溶液を入れ、上記フラスコに30分間かけて滴下した。滴下終了後も撹拌を続け、合計24時間、70℃で反応させた。得られた白色粉末を濾過後、イソプロパノールで洗浄した。70℃のオーブンで12時間乾燥したのち、マッフル炉(ADVANTEC製KM−280)で500℃、5時間焼成した。得られた粉末を比較例1と同様の方法で成形後、同じマッフル炉で500℃、2時間焼成し、複合型触媒Aを得た。
(実施例6〜9:複合型触媒B〜D及び複合型触媒Gの調製)
表2又は表5に示す条件にした他は、実施例5と同様にして複合型触媒B〜D及び複合型触媒Gを調製した。
(実施例10:複合型触媒Hの調製)
硝酸アルミニウム・九水和物(和光純薬工業株式会社製、特級)5.3gと硝酸(和光純薬工業株式会社製、特級、60%)19.5gと蒸留水(和光純薬工業株式会社製)100mLの混合液をメカニカルスターラーに接続したテフロン(登録商標)製撹拌翼で撹拌した。ケイ酸ナトリウム溶液(和光純薬工業株式会社製、濃度55質量%、SiO/NaO=2.2)27.9gと蒸留水(和光純薬工業株式会社製)100mLの混合溶液を、硝酸アルミニウム水溶液に滴下した。30分間熟成したのち、アンモニア水溶液でpHを9にして沈殿を析出させ、さらに3時間撹拌を継続した。析出物に対し、ろ過、水洗浄、1%硝酸アンモニウム(和光純薬工業株式会社製)水溶液洗浄、水洗浄の順に処置を行った後、得られた析出物を50℃に加温したpH9のアンモニア水溶液中で48時間熟成させた。イオン交換水で2回洗浄後、70℃で12時間乾燥したのち、マッフル炉(ADVANTEC製KM−280)で500℃、2時間焼成した。得られたシリカアルミナ粉末を、比較例1と同様の方法で成形及び焼成し、複合型触媒Hを得た。
(実施例11及び12:複合型触媒I及びJの調製)
表5に示す条件にした他は、実施例10と同様にして複合型触媒I及びJを調製した。
(比較例3:複合型触媒Eの調製)
日揮触媒化成株式会社より入手したシリカアルミナ粉末N633Lを、比較例1と同様の方法で成形したのち、マッフル炉(ADVANTEC製KM−280)で500℃、5時間焼成を行い、複合型触媒Eを得た。
(比較例4:複合型触媒Fの調製)
1000mLの邪魔板つきビーカーに、ケイ酸ナトリウム溶液(和光純薬工業株式会社製、濃度55質量%、SiO/NaO=2.2)31.6gと蒸留水(和光純薬工業株式会社製)120mLを加え、メカニカルスターラーに接続したテフロン(登録商標)製撹拌翼を用い、激しく撹拌をしたまま保持した。硝酸アルミニウム・九水和物(和光純薬工業株式会社製、特級)4.6gと硝酸(和光純薬工業株式会社製、特級、60%)11.8gと蒸留水(和光純薬工業株式会社製)230mLの混合液を調製し、激しく撹拌されているケイ酸ナトリウム溶液に1秒以内に混合した。瞬時にゲル化するため、撹拌を止め、室温にてさらに1日熟成させた。得られたゲルは、イオン交換水500mLで3回、0.1Mアンモニア水500mLで1回、イオン交換水500mLで1回洗浄した。得られたゲルを、70℃で12時間乾燥した後、マッフル炉(ADVANTEC製KM−280)で500℃、2時間焼成した。さらに1%硝酸アンモニウム(和光純薬工業株式会社製)水溶液で2回、イオン交換水で1回洗浄後、70℃で12時間乾燥したのち、同じマッフル炉で500℃、2時間焼成した。得られたシリカアルミナ粉末は、実施例5と同様の方法で、成形及び焼成し、複合型触媒Fを得た。
複合型触媒の原子比(M/Si)は、リガク製の走査型蛍光X線分析装置ZSX PrimusIIを用いて、XRF分析にて行う。乳鉢で粉砕した触媒粉を、外径18mm、内径13mm、高さ5mmのポリ塩化ビニル製のセルにつめて35kNで15秒間加圧して、測定試料を調製する。標準試料を外標準としてEZスキャンモードにて分析する。
担持型(表面型)触媒の原子比(M/Si)はICP−MSによりMの量を求め、乾燥減量を踏まえたうえで算出することができる。具体的には、以下の手順で求める。乳鉢で粉砕した試料にフッ酸2mL及び純水10mLを添加し試料を溶解させる。その後50mLに定容してICP発光分析により元素Mを定量する。また、TG−DTAを用いて、乳鉢で粉砕した試料を窒素気流下300℃で1時間処理し、その質量変化から乾燥質量を算出する。乾燥質量から金属Mの酸化物の質量を差し引いた質量を二酸化ケイ素の質量とし、原子比(M/Si)を計算する。また、簡便のため、仕込み比から算出することも可能であり、本実施例ではこの簡便法によった。
[脱水反応]
以下、反応実施例を示す。触媒寿命は、原料のアリル型不飽和アルコールの転化率が98.5%を下回るまでの時間とする。平均コーク付着速度は、反応後に抜き出した触媒を用いて、以下のように算出する。TG−DTAを用いて、反応後の抜出触媒の室温から650℃の区間の質量減少を、乾燥空気流通下、10℃/分の速度で昇温しながら測定する。室温から300℃までの質量減少をx%、300℃から650℃までの質量減少をy%とした場合に、式4に当てはめて平均コーク付着速度を算出する。
Figure 2016094402
(反応実施例1)
担持型触媒Aに対して3−ブテン−2−オール/2−ブテン−1−オール混合溶液を基質とし、窒素ガス及び水蒸気を希釈剤として反応を行った。触媒は10mL使用した。基質の3−ブテン−2−オール及び2−ブテン−1−オールの比率は6:4であり、合計導入量は触媒1mLあたり毎時0.32gであった。水蒸気の導入量は触媒1mLあたり毎時0.30L、窒素ガス導入量は触媒1mLあたり毎時0.60Lで反応温度は300℃に設定した(SV=1000[/h])。結果を表3に示す。
(反応実施例2〜8、反応比較例1〜4)
表3及び4に示す条件にした他は、反応実施例1と同様にして脱水反応を行った。結果を表3及び4に示す。
(反応実施例9)
複合型触媒Gに対して3−ブテン−2−オール/2−ブテン−1−オール混合溶液を基質とし、窒素ガス及び水蒸気を希釈剤として反応を行った。触媒は20mL使用した。基質の3−ブテン−2−オール及び2−ブテン−1−オールの比率は6:4であり、合計導入量は触媒1mLあたり毎時0.32gであった。水蒸気の導入量は触媒1mLあたり毎時0.20L、窒素ガス導入量は触媒1mLあたり毎時0.10Lで反応温度は300℃に設定した(SV=400[/h])。結果を表6に示す。
(反応実施例10〜12)
表6に示す条件にした他は、反応実施例9と同様にして脱水反応を行った。結果を表6に示す。
反応実施例8(複合型触媒D)と反応比較例3(複合型触媒E)の1,3−ブタジエンの選択率、及び原料転化率の継時的な変化をそれぞれ図1及び図2に示す。これらの図から理解できるように、細孔径が14.5nmでM/Siが0.10の複合型触媒Dを用いると、より高選択的かつ高寿命で1,3−ブタジエンを得ることができる。また、図3に、金属Mがアルミニウムである反応実施例及び反応比較例における、平均細孔径と触媒寿命との関係を示す。
Figure 2016094402
Figure 2016094402
Figure 2016094402
Figure 2016094402
Figure 2016094402
Figure 2016094402

Claims (12)

  1. 脱水触媒の存在下、一般式(1)又は一般式(2)で示されるアリル型不飽和アルコールの少なくとも一種を原料とし、脱水反応によって一般式(3)で示される共役ジエン化合物を製造する方法であって、前記脱水触媒が、第2族金属及び第13族金属からなる群より選択される少なくとも1種の金属Mの酸化物並びにケイ素の酸化物を含み、窒素ガス吸着法により測定された平均細孔径が6.0〜70.0nmであり、かつ金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.001〜0.250であることを特徴とする共役ジエン化合物の製造方法。
    Figure 2016094402
    (式中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数6〜12のアリール基を示す。)
    Figure 2016094402
    (式中、R〜Rは一般式(1)と同一のものを示す。)
    Figure 2016094402
    (式中、R〜Rは一般式(1)と同一のものを示す。)
  2. 前記金属Mの少なくとも一種がAlである請求項1に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
  3. 前記金属Mの少なくとも一種がMgである請求項1に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
  4. 前記脱水触媒の窒素ガス吸着法により測定された平均細孔径が12.0〜40.0nmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
  5. 前記脱水触媒が、二酸化ケイ素担体上に金属Mの酸化物が担持された担持型触媒である請求項1〜4のいずれか一項に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
  6. 前記脱水触媒の金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.004〜0.020である請求項5に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
  7. 前記脱水触媒が、ケイ素の酸化物と金属Mの酸化物とが原子レベル又は微粒子レベルで混ざり合った複合型触媒である請求項1〜4のいずれか一項に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
  8. 前記脱水触媒の金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.020〜0.100である請求項7に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
  9. 前記脱水触媒の金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.090〜0.200である請求項7に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
  10. 前記脱水触媒がシリカアルミナである請求項7〜9のいずれか一項に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
  11. 一般式(1)及び一般式(2)のR〜Rがすべて水素原子である請求項1〜10のいずれか一項に記載の共役ジエン化合物の製造方法。
  12. 第2族金属及び第13族金属からなる群より選択される少なくとも1種の金属Mの酸化物並びにケイ素の酸化物を含み、窒素ガス吸着法により測定された平均細孔径が6.0〜70.0nmであり、かつ金属Mとケイ素の原子比(M/Si)が0.001〜0.250であることを特徴とする、アリル型不飽和アルコールの脱水触媒。
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