JP2016092262A - ボンド磁石形成材料およびボンド磁石 - Google Patents

ボンド磁石形成材料およびボンド磁石 Download PDF

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Abstract

【課題】希土類−鉄−窒素系磁性粉末と熱可塑性樹脂とシランカップリング剤を含み、流動性が高くて成形性がよいボンド磁石形成材料および優れた保磁力iHcと角形比(Hk/iHc)有するボンド磁石を提供する。
【解決手段】平均粒径(D50)が1.9μm以上3.0μm未満であり、保磁力(iHc)が880kA/m以上で、かつ角形比(Hk/iHc)が50%以上の磁気特性を有する希土類−鉄−窒素系磁石粉末と、熱可塑性樹脂と、シランカップリング剤との組成物から成るボンド磁石形成材料であって、加熱温度250℃における流動性が、1150g/10min以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ボンド磁石形成材料およびボンド磁石に関し、より詳しくは、希土類−鉄−窒素系磁性粉末と熱可塑性樹脂とシランカップリング剤を含み、流動性が高くて成形性がよいボンド磁石形成材料および優れた保磁力iHcと角形比(Hk/iHc)を有するボンド磁石に関するものである。
ボンド磁石は、主として磁性粉末と熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などのバインダーとから成る複合材料である。熱可塑性樹脂を用いた射出成形法で製造されるボンド磁石は、小型、薄肉、複雑形状といった形状自由度が高く、また、焼結磁石に比べて成形加工性に優れ、かつ耐衝撃性が高いという特徴がある。
射出成形ボンド磁石を製造するために用いられるボンド磁石形成材料は、磁性粉末とバインダーを混合し、樹脂の融点以上の温度で混練することによって製造される。得られたボンド磁石形成材料は、破砕などによってペレット化され、射出成形機に供給される。射出成形機シリンダー内で可塑化されたボンド磁石形成材料は、所定形状の金型内に射出され、冷却固化した後に磁石成形品として金型から取り出される。
磁気特性に優れる磁石を得るには、磁性粉末の含有量を多くする必要がある。しかし、その含有量が多いほどボンド磁石形成材料の流動性が低下し、ボンド磁石成形時の成形加工性および磁性粉末の配向性も低下して磁気特性が低くなる。また、流動性の低下は、混練に要する動力負荷(混練トルク)が高くなるだけでなく、成形性も低下して所望の形状の磁石に成形できない場合もある。特に、鉄を含有する磁性粉末を使用すると、その高い表面酸化度から表面の鉄が塩基性であるポリアミド樹脂に対して強い酸塩基相互作用による化学吸着を引き起こし、その結果、組成物の流動性が一層低下し、また、混練トルクも押出機で押出しできないほど上昇してしまう。
このような問題点を解決する方法として、例えば、特許文献1では、ポリアミド系樹脂と強磁性粉末を混合混練してなる樹脂磁石成形材料において、ポリアミド系樹脂として12ナイロンと機械的に有利な11ナイロンを配合して、高磁気特性を維持しながら機械的強度を向上させた樹脂磁石が提案されている。また、特許文献2では、ポリアミド系樹脂として、その一部または全部にポリアミド共重合物を配合して、高磁気特性で機械強度の高い樹脂を製造できる成形材料が提案されている。さらに、特許文献3では、バインダーとしてナイロン6,6とナイロン12とを2/8〜8/2のモル比で混合することにより、トルクの低減が図れ、良好な特性を有するボンド磁石が提案されている。
しかしながら、上記のいずれの方法でも、6,6−ナイロン樹脂単独で用いた場合と比較して、樹脂の融点やガラス転移点の低下によって熱変形温度が低下し、ボンド磁石の機械強度や剛性が低くなる問題があった。
このようなことから、微粉砕され、凝集してできた二次粒子を含む磁性粉末の二次粒子を解凝し、特定の表面処理を行ない、その再凝集を抑制することで、高配向化、高密度化した樹脂結合型磁石用組成物が提案されている(特許文献4参照)。この文献には、磁石粉の被膜形成にメカノフュージョンを用いることが記載されている。
これにより、磁石粉の再凝集が抑制され、高配向化、高密度化できるものの、流動性が低くて成形性の面ではまだ十分とはいえなかった。
そのため、流動性が高くて成形性がよいボンド磁石形成材料、および優れた保磁力iHcと角形比(Hk/iHc)を有するボンド磁石の出現が望まれている。
特開昭63−181402号公報 特開昭63−181403号公報 特開平2−185002号公報 特開2005−163075号公報
本発明の目的は、このような従来技術の問題点に鑑み、希土類−鉄−窒素系磁性粉末と熱可塑性樹脂とシランカップリング剤を含み、流動性が高くて成形性がよいボンド磁石形成材料および優れた保磁力iHcと角形比(Hk/iHc)を有するボンド磁石を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、平均粒径(D50)が1.9μm以上3.0μm未満の希土類−鉄−窒素系磁性粉末と熱可塑性樹脂とシランカップリング剤から成る組成物を、混練前に乾式で機械的に複合化処理することにより、核粒子(母粒子)の表面を子粒子が覆う被覆型複合粒子だけでなく、子粒子が核粒子の内部まで入り込んだ複合粒子、あるいは核粒子と子粒子が相互に入り組んだ構造を形成する分散型複合粒子も生成するようになり、流動性が高くて成形性がよいボンド磁石形成材料および優れた保磁力iHcと角形比(Hk/iHc)を有するボンド磁石が容易に得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、平均粒径(D50)が1.9μm以上3.0μm未満であり、保磁力(iHc)が880kA/m以上で、かつ角形比(Hk/iHc)が50%以上の磁気特性を有する希土類−鉄−窒素系磁石粉末と、熱可塑性樹脂と、シランカップリング剤との組成物から成るボンド磁石形成材料であって、加熱温度250℃における流動性が、1150g/10min以上であることを特徴とするボンド磁石形成材料が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記希土類−鉄−窒素系磁石粉末が、粉砕媒体としてボール径が1mmを超え10mm以下のセラミックスボールまたは金属ボールで粉砕したことを特徴とするボンド磁石形成材料が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記組成物中の希土類−鉄−窒素系磁石粉末の割合が、82〜94質量%であることを特徴とするボンド磁石形成材料が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、前記希土類−鉄−窒素系磁石粉末が、その表面に元素換算でのP含有量が0.1質量%以上1質量%以下の燐酸塩被膜が形成されていることを特徴とするボンド磁石形成材料が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、前記カップリング剤が、下記一般式(I)で表されるシランカップリング剤であることを特徴とするボンド磁石形成材料が提供される。
(4−n)−Si−X(n) ・・・(I)
(但し、式中、Rは炭化水素基あるいは官能基を有する1種又は2種以上の有機基であり、Xは加水分解性基である。Rが2種以上の有機基を含む場合、有機基は同一でも異なっていてもよい。nは1〜3の整数である。)
さらに、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、前記組成物が、乾式で機械的に複合化処理されることを特徴とするボンド磁石形成材料が提供される。
一方、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明のボンド磁石形成材料を射出成形してなるボンド磁石が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第7の発明において、保磁力(iHc)が830kA/m以上で、かつ角形比(Hk/iHc)が60%以上の磁気特性を有するボンド磁石が提供される。
本発明のボンド磁石形成材料は、流動性が高く、成形性も良好であることから、これを用いることで、形状自由度が高く優れた保磁力iHcと角形比(Hk/iHc)を有するボンド磁石が得られる。このボンド磁石は、高い磁気特性が必要とされる一般家電製品、通信、自動車、音響機器、医療機器、一般産業機器をはじめとする製品のモータなどの各種用途に適用することができる。
以下、ボンド磁石形成材料およびボンド磁石について詳細に説明する。
本発明のボンド磁石形成材料は、平均粒径(D50)が1.9μm以上3.0μm未満であり、保磁力(iHc)が880kA/m以上で、かつ角形比(Hk/iHc)が50%以上の磁気特性を有する希土類−鉄−窒素系磁石粉末と、熱可塑性樹脂と、シランカップリング剤との組成物から成るボンド磁石形成材料であって、加熱温度250℃における流動性が、1150g/10min以上であることを特徴とする。
1.希土類−鉄−窒素系磁石粉末
本発明で用いる希土類−鉄−窒素系磁石粉末は、その製造方法によって限定されない。一例を挙げると、後述する還元拡散法で製造された磁石母合金を窒化して得られる磁石粗粉末を、粉砕媒体を用いて特定の平均粒径(D50)となるように微粉砕したものであり、優れた磁気特性を有している。
希土類元素には、Sm、Gd、Tb、Ceの内の少なくとも一種が含まれ、あるいは、さらにPr、Nd、Dy、Ho、Er、Tm、Ybの内、一種以上を含むものが好ましい。中でもSmが含まれる場合、本発明の効果を著しく発揮させることが可能となる。
希土類元素は、単独若しくは混合物として使用でき、その含有量は、23.0質量%以上25.0質量%以下とすることが好ましい。含有量が23.0質量%よりも少ないと、合金中に軟磁性相であるα−Feが多く存在するようになって高い保磁力が得難くなり、25.0質量%を超えると主相となる合金相の体積が減少してしまい飽和磁化が低下するため好ましくない。含有量は、23.0質量%以上24.0質量%以下であることがより好ましい。
鉄(Fe)は、単独でもよいが、そのほかにCo、Ni、Mnなどの遷移金属を含むものも用いることができる。特に、Feを70質量%以上含有する物(以下、遷移金属またはFe成分ともいう)が好ましい。さらに、磁気特性を損なうことなく磁石の温度特性を改善する目的で、Feの一部をCoで置換することがより好ましい。
Fe成分が、70質量%より少ないと磁化が低くなり好ましくないが、Fe成分が80質量%を超えると希土類元素の割合が少なくなり過ぎ、高い保磁力が得られず好ましくない。Fe成分の組成範囲が70〜76質量%であれば、保磁力と磁化のバランスのとれた材料となり、特に好ましい。
また、保磁力の向上、生産性の向上並びに低コスト化のために、Ca、Cr、Nb、Mo、Sb、Ge、V、Si、Ta、Cu等から選ばれた一種以上を添加してもよい。この場合、添加量は、遷移金属全体に対して7質量%以下とすることが望ましい。また、不可避的不純物としてCあるいはB等が5質量%以下含有されていてもよい。
さらに、窒素Nは、磁気特性の観点から3.0質量%以上3.6質量%以下とすることが好ましい。窒素が3.0質量%未満では9eサイトに窒素がすべて入らないため高い磁気特性が得られず、窒素が3.6質量%より多く入ってしまうと結晶構造が壊れ磁気特性が下がってしまう。窒素Nは、3.3質量%以上3.6質量%以下とすることがより好ましい。
本発明における希土類−鉄−窒素系磁石粉末は、平均粒径(D50)が1.9μm以上3.0μm未満でなければならず、この範囲を外れると、所望とする高い磁気特性と表面安定性が得られない。平均粒径(D50)は2.0μm以上2.5μm以下がより好ましい。
ここで平均粒径(D50)は、HELOS粒度分布測定装置を用いて測定した値である。
HELOS粒度分布測定装置は、粒度分布を測定する際に、被測定粉末に一定の圧力の窒素を噴射させて凝集した粉末を解凝して測定するものである。そして、このときの窒素圧を分散力と呼んでいる。ここで、平均粒径(D50)は、窒素圧力を3.0×10Paで噴射して測定したものである。
前記のとおり本発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉末は、平均粒径(D50)が1.9μm以上3.0μm未満であり、粒が比較的揃っているので凝集が少なく、大気中に暴露しても発火しない。この範囲外の平均粒径では、表面安定性や所望とする磁気特性が得られないことがある。
この磁石粉末は、表面安定性を高めるために、燐酸塩被膜を形成してP(燐)を含有することができる。元素換算でのP(燐)含有量は、好ましくは0.1質量%以上1質量%以下であり、より好ましくは0.2質量%以上0.7質量%以下である。
また磁石粉末は、高い磁気特性を有し、保磁力(iHc)が880kA/m以上で、かつ角形比(Hk/iHc)が50%以上である。磁石粉末の角形比(Hk/iHc)が50%以上であると、比較的低い磁場中での配向性が優れ、かつ成形してボンド磁石とした時には低パーミアンスでも高温時の減磁が少なくなりより好ましい。
2.希土類−鉄−窒素系磁石粉末の製造方法
本発明で用いる磁石粉末は、原料として希土類粉末、遷移金属粉末および還元剤を用いる還元拡散法によって希土類−鉄−窒素系磁石粗粉末を製造した後、粉砕媒体を用いて、該磁石粗粉末を粉砕して、平均粒径(D50)が特定範囲の粉末となるように粒度を揃えることによって製造される。
すなわち、本発明では、前記粉砕媒体としてボール径が1mmを超え10mm以下のセラミックスボールまたは金属ボ−ルを用いて、前記粗粉末を少なくとも平均粒径(D50)が1.9μm以上3.0μm未満となるように粉砕する。
(1)還元拡散法
原料の希土類粉末としては、希土類金属粉末や希土類酸化物粉末が使用される。このうち希土類酸化物粉末の使用がコストの面から好ましい。また、希土類酸化物粉末の粒径は、反応性、作業性等の面から平均粒径(D50)が10μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは7μm以下、特に好ましくは5μm以下である。10μmを超えると、還元拡散法で得られる合金生成物中に、希土類元素が拡散していない未反応鉄部が多くなる。
また、原料として用いる遷移金属粉末、特に鉄粉末は一般的にアトマイズ法、電解法等により製造されるが、粉末状のものであればその方法は限定されない。鉄粉末の粒径は、反応性、作業性等の面から平均粒径(D50)が50μm以下であることが好ましい。50μmを超えると、還元拡散法で得られる合金生成物中に、希土類元素が拡散していない未反応鉄部が多くなる。下限は、特に限定されないが、ハンドリング等の面から1μm以上が好ましい。鉄粉末のより好ましい平均粒径(D50)は、3〜40μmである。
さらに、還元剤としては、Caなどのアルカリ土類金属が用いられる。上記還元剤は、粒状もしくは粉末状のものが用いられるが、粒度は最大粒径5mm以下のものが好ましい。
希土類元素を含む希土類酸化物粉末原料と遷移金属粉末原料および、その他原料粉末を秤量して反応容器に入れて混合し、さらに希土類酸化物と遷移金属酸化物を還元するのに十分な量の還元剤を添加し混合する。この場合の反応当量は、少な過ぎると酸化物原料のまま残留し、合金内部に未反応鉄が残るため1.1倍量以上とする。一方、多過ぎると洗浄時間が長くなって生産効率が低下したり、残留Ca量が多くなって磁気特性が低下するため、1.1〜2倍量が好ましく、1.2〜1.7倍量がより好ましい。
上記原料混合物の入った反応容器を還元拡散炉に移し、不活性ガス雰囲気中、例えば、Arガスを流しながら還元拡散炉で上記還元剤が溶融状態になる温度まで昇温し加熱焼成する。
加熱温度は1060℃〜1180℃として3〜10時間処理することが好ましい。還元剤として上記したようにCaを選定した場合、遷移金属粉末に対する希土類元素の十分な拡散と焼結による粒成長抑制の観点から、1060℃〜1180℃の温度範囲とすることが必要である。1060℃未満や1180℃を超える温度では、所望とする高い磁気特性を有する希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末が得られない。好ましい加熱温度は1100℃〜1150℃、好ましい加熱時間は4〜7時間である。
この加熱焼成により、上記混合物中の希土類酸化物が希土類元素に還元されるとともに、該希土類元素が鉄粉中に拡散し、希土類−鉄母合金が合成される。この還元拡散反応が起きる際、原料混合物が圧縮されていると、圧縮されていない場合と比較して原料混合物が炉内の底部、すなわち、高温部では温度分布の小さい範囲に配置される。その結果、均一に熱がかかることによって反応のばらつきが小さくなり、組成ばらつきが小さい還元物が得られることから、磁気特性の優れた合金粉末が得られることになる。さらに原料混合物が圧縮されていることにより各原料粒子間の距離が短いため熱伝導がよく、短時間で還元拡散反応が起こる。還元拡散時間が長い場合、蒸気圧の高い希土類元素は高温部で揮発し、低温部に濃縮し組成のばらつき原因になる。したがって、このように10時間以下という短時間で還元拡散反応できることは特性を向上させる大きな要因となる。
次に、この希土類−鉄系合金に対して、必要により水素吸蔵を行う。希土類−鉄系合金は、少なくとも水素を含有する雰囲気の温度が500℃以下となるように冷却する。500℃を超えると消費エネルギーが大きくなり、しかも、目的の希土類−鉄母合金が分解したり、副反応生成物が生じたりすることがあるからである。反応生成物に水素を吸蔵させることは室温でも十分行うことができる。反応生成物が水素を吸蔵すると自己発熱を起こして材料温度が上昇するため、500℃を超えないように留意する。好ましい冷却温度は400℃以下、より好ましい冷却温度は350℃以下である。
水素吸蔵では、還元拡散処理を行った後、冷却した反応生成物を炉内に入れたまま、還元拡散処理で用いた不活性ガスを水素雰囲気ガスに置換し、この水素を含む雰囲気ガスで加圧するか、あるいは流しながら一定時間吸蔵処理することにより行う。この時、次工程の窒化処理に悪影響を与えない範囲で加熱しても構わない。水素ガスの置換は、炉内にある不活性ガスを脱気し、真空に引いてから水素ガスを導入した方が短時間で水素ガスに完全に置換できるので好ましい。この時の真空度は、大気圧に対して−30kPa以下が好ましく、−100kPa以下がさらに好ましい。
不活性ガスとしてアルゴンガスを用いる場合は、水素ガスよりも比重が大きいため、反応生成物の底部まで完全に水素ガスで置換しきれないと水素吸蔵が効果的に行えず、水素吸蔵後も大きな塊のまま存在することがあるから、注意を要する。
次に、水素を含む雰囲気ガスで置換後、水素の吸蔵を促進するために炉内の圧力を大気圧に対して+5kPa以上に加圧しておくことが好ましい。加圧は大気圧に対して+10〜50kPaがより好ましい。加圧した状態で放置し、反応生成物が水素を吸蔵していくと、初期加圧圧力から徐々に低下することで水素吸蔵の進行が確認できる。
(2)母合金の窒化
窒化ガスには、窒素またはアンモニアを用いることが好ましい。特に、アンモニアは希土類−鉄合金粉末を窒化しやすく、短時間で窒化できるため好ましい。本発明では、窒化ガスが少なくともアンモニアと水素とを含有していることが好ましく、反応をコントロールするためにアルゴン、窒素、ヘリウムなどを混合することができる。アンモニア−水素混合ガスを用いるとアンモニアだけで窒化した場合と比較し、アンモニア分圧が下がり、表面付近が過窒化になり難く粉末内部まで均一に窒化できる。窒化ガスの量は、磁石粉末中の窒素量が3.0〜3.6質量%となるに十分な量であることが好ましい。
全気流圧力に対するアンモニアの比(アンモニア分圧)は、0.1〜0.7、好ましくは0.2〜0.6となるようにする。アンモニア分圧がこの範囲であると、母合金の窒化が進み、十分に磁石粉末の飽和磁化と保磁力を向上させることができる。
窒化反応を行う反応装置は、特に限定されず、横型、縦型の管状炉、回転式反応炉、密閉式反応炉などが挙げられる。何れの装置についても、本発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉末を調製することが可能であるが、特に窒素組成分布の揃った粉体を得るためにはキルンのような回転式反応炉を用いるのが好ましい。
窒化処理は、該希土類−鉄母合金粉末を含窒素雰囲気中で、例えば、300〜700℃に加熱する。加熱温度は、350〜600℃が好ましく、さらに好ましくは400〜500℃とする。300℃未満では母合金の窒化速度が遅く、700℃を超える温度では希土類の窒化物と鉄とに分解してしまうので好ましくない。加熱時間は処理量に応じて適宣選択すればよいが、例えば1〜10時間とする。好ましい加熱時間は2〜8時間である。
粒子の大きさは特に制限されないが、窒化を効率よく行うためには、通常80μm程度以下の希土類−鉄母合金粉末を用いることが好ましい。凝集・融着部を実質的に含まない平均粒径3〜50μmの粉末であればさらに好ましい。また、希土類−鉄母合金粉末の凝集・融着部をなくすために、必要により解砕しておくことができ、粒径の大きな希土類−鉄系合金粉末をさらに微粉砕(解砕を含む)して製造してもよい。粒径が1μmよりも細かいと発火や表面酸化し易く取り扱いが難しくなる。また、粒径が80μmよりも粗いと粒子表面から内部まで均一に窒化し難く、磁気特性が低くなってしまう。
次に、窒化処理した希土類−鉄−窒素系磁石粉末を純水中に投じ、水素イオン濃度pHが12以下となるまで、撹拌とデカンテーションとを繰り返す。さらに、pHが約6となるまで水中に酢酸を添加し、この状態で撹拌を行う。その後、得られた希土類−鉄−窒素系磁石粉末をアルコール置換し、乾燥することで、所望の希土類−鉄−窒素系磁石粉末(以下、磁石粗粉末ともいう)が製造される。磁石粗粉末の平均粒径(D50)は、10〜30μmとするのが好ましい。平均粒径(D50)は、10〜25μmとするのがより好ましい。磁石粗粉末の平均粒径(D50)をこの範囲に収めないと、次の粉砕で微粉末の平均粒径(D50)が1.9μm以上3.0μm未満を外れてしまうことがある。
ここでは、前記水素吸蔵工程後の工程を窒化処理工程、水中デカンテーション工程としたが、この順番を逆にして、後で窒化処理を行うようにしてもよい。
(3)磁石粉末の粉砕
得られた希土類−鉄−窒素系磁石粉末は、媒体撹拌ミルの粉砕機に入れ、有機溶媒中で粉砕媒体によって、その平均粒径(D50)が1.9μm以上3.0μm未満となるように粉砕する。
本発明では磁石粉末の粉砕機として、粉末の組成や粒子径を均一にしやすい媒体撹拌ミルを用いるのが好適である。
媒体撹拌ミルは、有機溶媒と磁石粉末を混合して形成されたスラリーを微粉砕するものであり、例えば、ボール等の粉砕媒体を充填したミルを、撹拌棒、回転ディスク等によって強制的に撹拌することにより、粉砕を行う装置が挙げられる。
粉砕手順は、有機溶媒を装置内に入れておき、これに磁石粗粉末を加えてから装置を回転させてもよいし、予め有機溶媒と磁石粉末を混合機によりプレミキシングしてスラリーを形成しておき、これをポンプにより媒体撹拌ミルに送って粉砕処理してもよい。
有機溶媒は、イソプロピルアルコール、エタノール、トルエン、メタノール、ヘキサン等のいずれかを使用できるが、特にイソプロピルアルコールを用いた場合、好ましい磁石微粉末を得ることができる。
この媒体撹拌ミル内では、有機溶媒によって磁石粉末とボールがスラリー状態となって撹拌作用を受ける。そして、磁石粗粉末同士あるいはボールとの摩擦により、磁石粗粉末は微細に粉砕される。
このとき有機溶媒には、表面安定化剤として燐酸やその化合物を添加することができる。燐酸などを添加することで、磁石粗粉末が粉砕されるとともにその表面には燐酸塩の被膜が形成される。燐酸の添加量は、長時間大気に晒しても安定で磁気特性に優れた磁石が得られるように、磁石微粉末への被膜が平均1〜20nm程度となる量が好ましい。表面安定性及び磁気特性を両立するには、微粉末中の元素換算でのP含有量は、0.1質量%以上1質量%以下とするのが好ましい。
所望とする粉末粒度や処理量に応じて、媒体撹拌ミル1台で循環処理したり、あるいは複数台を設置して連続処理を行うこともできる。媒体撹拌ミルを複数設置する場合、ミルの型式や運転条件(メデイア径、主軸回転数、吐出量等)を変化させてもよい。
粉砕媒体としては、密度が7.0g/cmを超える高炭素クロム鋼など金属製の硬い剛球や密度が7.0g/cm未満のセラミックスボールが使用できる。しかし、上記金属製の硬い剛球では、所望とする粒径まで粉砕する際に、粉砕エネルギーが強過ぎて、磁石粉末表面や内部への歪の導入が多くなって磁気特性が低くなる。
そのため、本発明では、上記粒度の磁石粉末を得るためには、希土類−鉄−窒素系磁石粗粉末を、媒体攪拌ミルの粉砕機の中に、粉砕媒体としてジルコニアや窒化珪素などのセラミックスボールを入れて粉砕することが好ましい。セラミックスボールは、密度が7.0g/cm未満で金属製剛球と比べ軟質であることから、粉砕がマイルドに行われるため、磁石粉末表面や内部への歪の導入を抑制できる。また、セラミックスの方が高硬度で耐摩耗性を有するため物理的に安定であり、かつ耐食性、耐薬品性など化学的性質にも優れるという利点もある。
セラミックスボールとしては、ボール径が1mmを超え10mm以下のものを用いるようにする。ボール径が1mm以下だと、粉砕能力が落ちたり、ハンドリングの問題がある。一方、ボール径の上限は、磁石粗粉末を所望とする粒径まで粉砕することを考慮すると10mm以下とする必要があり、好ましくは8mm以下、さらに好ましくは6mm以下とする。また、ボール充填率は、粉砕機の種類や粉砕能力などによっても異なるが容積の40〜70%とすることが好ましい。
粉砕時間は、装置の種類、大きさ、あるいは処理量などによって異なり、一概に規定できず、従来公知の範囲内で適宜選択すればよい。例えば磁石粗粉末の量が50kg以下であれば、5〜13時間とすることができる。
(4)乾燥
粉砕された磁石粉末を含むスラリーは、引き続き、有機溶媒から磁石粉末を分離して乾燥する。乾燥条件は、特に制限されるわけではないが、磁石粉末を乾燥機に入れ、真空中あるいは不活性ガス雰囲気下、40℃以上160℃以下で、30〜480分間加熱するのが好ましい。
本発明の方法により、平均粒径が1.9μm以上3.0μm未満であり、保磁力(iHc)、角形比(Hk/iHc)が高い希土類−鉄−窒素系磁石粉末を製造することが可能となる。
すなわち、保磁力(iHc)が880kA/m以上で、角形比(Hk/iHc)が50%以上の高い磁気特性を有する希土類−鉄−窒素系磁石粉末を製造することができる。前記の通り、磁石粉末の角形比(Hk/iHc)が50%以上であると、比較的低い磁場中での配向性が優れ、かつ成形してボンド磁石とした時には低パーミアンスでも高温時の減磁が少なくなる。
本発明の希土類−鉄−窒素系磁石は、単独でもよいが、フェライト、アルニコなど、通常ボンド磁石の原料となる各種の磁石粉末と混合することができる。異方性磁石粉末だけでなく等方性磁石粉末も混合の対象となるが、異方性磁場(HA)が3979kA/m(50kOe)以上の磁石粉末が好ましい。
3.ボンド磁石形成材料
本発明のボンド磁石形成材料は、上記希土類−鉄−窒素系磁石粉末に、シランカップリング剤と熱可塑性樹脂をバインダーとして配合したものである。すなわち、前記した希土類−鉄−窒素系磁石粉末に、バインダー成分として熱可塑性樹脂を配合し、シランカップリング剤とともに、混練する前に乾式で機械的に複合化処理することにより、特に流動性に優れたボンド磁石形成材料としたものである。ここでの複合化とは、核粒子(母粒子)の表面を子粒子が覆う被覆型複合粒子をはじめ、これに子粒子が核粒子の内部まで入り込んだ複合粒子、あるいは核粒子と子粒子が相互に入り組んだ構造を形成する分散型複合粒子が混在した状態をいう。
(希土類−鉄−窒素系磁石粉末)
本発明における希土類−鉄−窒素系磁石粉末は、前記のとおり、例えば還元拡散法で製造された磁石母合金を窒化して得られる磁石粗粉末を、粉砕媒体を用いて特定の平均粒径(D50)となるように微粉砕したものである。
その配合量は、全体の82〜94質量%であることが好ましい。82質量%未満では磁気特性が不十分で、94質量%を超えると成形性が悪化するなどの問題が生ずることがある。より好ましい配合量は、全体の83〜93質量%である。
(樹脂バインダー)
熱可塑性樹脂バインダーの種類は、特に限定されることはない。
熱可塑性樹脂としては、例えば、4−6ナイロン、6−6ナイロン、12ナイロンなどのポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカ−ボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリエーテルエーテルケトンなどが挙げられる。中でも得られる成形体の種々の特性やその製造方法の容易性からポリアミド系樹脂が好ましい。
熱可塑性樹脂の配合量は、優れた成形性と高い機械的強度を得る観点から、磁石粉末の重量に対して3質量%以上30質量%以下とすることが好ましい。添加量が3質量%未満では、ボンド磁石形成材料の混練抵抗(トルク)が大きくなり、流動性が低下して磁石の成形が困難となる。一方、30質量%を超えると所望の磁気特性が得られない。樹脂量は5〜20重量%がより好ましい。
(カップリング剤)
本発明において磁石粉末は、すでに燐酸塩で表面が被覆されているが、カップリング剤を、ボンド磁石形成材料の加熱流動性を向上させて所望の磁気特性を発現させるために添加する必要がある。その種類は、特に限定されず、シラン系のほか、チタネート系、アルミナート系あるいはジルコネート系などがあるが、シラン系カップリング剤を用いることが好ましく、例えば下記一般式(I)で示されるものであればいずれのものでもよい。
(4−n)−Si−X(n) ・・・(I)
但し、式(I)中において、Rは炭化水素基あるいは官能基を有する1種又は2種以上の有機基である。また、Xは加水分解性基である。また、Rが2種以上の有機基を含む場合、有機基は同一でも異なっていてもよい。また、nは1〜3の整数である。
ここで、炭化水素基とは、炭素数1〜15のアルキル基、アリル基、アリール基であり、これらは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。また、官能性を有する有機基とは、炭化水素基の一部に官能性の置換基を有するものであり、置換基として、ビニル基、メタクリロキシ基、エポキシ基、グリシドキシ基、アミノ基、メルカプト基等が挙げられる。また、有機基の構造は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。一方、加水分解性基とは、炭素数1〜5のアルコキシ基、グリコール基等である。
炭化水素基としては、炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましい。また、官能性を有する有機基としては、炭化水素基の一部に官能性の置換基として、メタクリロキシ基、エポキシ基、グリシドキシ基、アミノ基を有するものが好ましい。一方、加水分解性基としては、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するものが好ましく、アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ等が挙げられる。
具体的に、上記一般式(1)で示されるシラン系カップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン系が挙げられる。
また、ジメチルジメトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルブチルジメトキシシラン、エチルプロピルジメトキシシラン、エチルブチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、エチルプロピルジメトキシシラン、エチルブチルジメトキシシラン、エチルヘプチルジメトキシシラン、エチルヘキシルジメトキシシラン、エチルオクチルジメトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、プロピルブチルジメトキシシラン、プロピルヘキシルジメトキシシラン、プロピルヘプチルジメトキシシラン、プロピルヘプチルジメトキシシラン、プロピルオクチルジメトキシシラン、ブチルペンチルジメトキシシラン、ブチルヘキシルジメトキシシラン、ブチルヘプチルジメトキシシラン、ジヘキシルジメトキシシラン、ヘキシルオクチルジメトキシシラン、ヘキシルデシルジメトキシシラン、ジオクチルジメトキシシラン、ジヘプチルジメトキシシラン、ジデシルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルブチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルプロピルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルエチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルプロピルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルプロピルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルプロピルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルプロピルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルプロピルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ベンジルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルプロピルジエトキシシラン、メチルブチルジエトキシシラン、エチルプロピルジエトキシシラン、エチルブチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、エチルプロピルジエトキシシラン、エチルブチルジエトキシシラン、エチルヘプチルジエトキシシラン、エチルヘキシルジエトキシシラン、エチルオクチルジエトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、プロピルブチルジエトキシシラン、プロピルヘキシルジエトキシシラン、プロピルヘプチルジエトキシシラン、プロピルヘプチルジエトキシシラン、プロピルオクチルジエトキシシラン、ブチルペンチルジエトキシシラン、ブチルヘキシルジエトキシシラン、ブチルヘプチルジエトキシシラン、ジヘキシルジエトキシシラン、ヘキシルオクチルジエトキシシラン、ヘキシルデシルジエトキシシラン、ジオクチルジエトキシシラン、ジヘプチルジエトキシシラン、ジデシルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルブチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルプロピルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルエチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルプロピルジエトキシシラン、γ−グリシドキシメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルプロピルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルプロピルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルプロピルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルプロピルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、ベンジルメチルジエトキシシラン等のジアルコキシシラン系が挙げられる。
さらには、トリメチルメトキシシラン、ジメチルエチルメトキシシラン、ジメチルプロピルメトキシシラン、ジメチルブチルメトキシシラン、ジエチルプロピルメトキシシラン、ジエチルブチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、ジエチルプロピルメトキシシラン、ジエチルブチルメトキシシラン、ジエチルヘプチルメトキシシラン、ジエチルヘキシルメトキシシラン、ジエチルオクチルメトキシシラン、トリプロピルメトキシシラン、ジプロピルブチルメトキシシラン、ジプロピルヘキシルメトキシシラン、ジプロピルヘプチルメトキシシラン、ジプロピルオクチルメトキシシラン、ジブチルペンチルメトキシシラン、ジブチルヘキシルメトキシシラン、ジブチルヘプチルメトキシシラン、トリヘキシルメトキシシラン、ジヘキシルオクチルメトキシシラン、ジヘキシルデシルメトキシシラン、トリオクチルメトキシシラン、トリヘプチルメトキシシラン、トリデシルメトキシシラン、トリビニルメトキシシラン、γ−メタクリロキシジプロピルメチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジブチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジプロピルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジエチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジプロピルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジプロピルメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジエチルメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジプロピルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジエチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジプロピルメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジエチルメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジプロピルメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、ベンジルジメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルエチルエトキシシラン、ジメチルプロピルエトキシシラン、ジメチルブチルエトキシシラン、ジエチルプロピルエトキシシラン、ジエチルブチルエトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、ジエチルプロピルエトキシシラン、ジエチルブチルエトキシシラン、ジエチルヘプチルエトキシシラン、ジエチルヘキシルエトキシシラン、ジエチルオクチルエトキシシラン、トリプロピルエトキシシラン、ジプロピルブチルエトキシシラン、ジプロピルヘキシルエトキシシラン、ジプロピルヘプチルエトキシシラン、ジプロピルオクチルエトキシシラン、ジブチルペンチルエトキシシラン、ジブチルヘキシルエトキシシラン、ジブチルヘプチルエトキシシラン、トリヘキシルエトキシシラン、ジヘキシルオクチルエトキシシラン、ジヘキシルデシルエトキシシラン、トリオクチルエトキシシラン、トリヘプチルエトキシシラン、トリデシルエトキシシラン、トリビニルエトキシシラン、γ−メタクリロキシジプロピルメチルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジエチルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジブチルエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメチルエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジプロピルエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジエチルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジエチルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジプロピルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジプロピルエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジエチルエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルジプロピルエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、γ−アミノプロピルジエチルエトキシシラン、γ−アミノプロピルジプロピルエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジエチルエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルジプロピルエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルジメチルエトキシシラン、ベンジルジメチルエトキシシラン等のモノアルコキシシラン系も挙げられる。
これらの有機シランモノマーを、1種単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
また、特に、シラン系カップリング剤として好ましいものは、炭素数3〜10の直鎖状アルキル基及び炭素数1〜4の官能基を有するトリアルコキシ系シランまたはジアルコキシ系シランである。例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等が好ましい。
樹脂バインダーがポリアミド樹脂の場合、これらの中でも特にアミノ基を含有するものが好ましい。
カップリング剤の添加量としては、特に限定されないが、高い磁気特性と優れた耐候性を得る観点から、磁石粗粉末の質量に対して0.01質量%以上3.0質量%以下とすることが好ましい。添加量が前記範囲外では、所望の磁気特性が得られないことがある。
(その他添加剤)
さらに、バインダー成分の種類にもよるが、重合禁止剤、低収縮化剤、反応性希釈剤、未反応性希釈剤、変性剤、増粘剤、滑剤、離型剤、紫外線吸収剤、難燃剤、酸化防止剤(安定剤)、無機充填剤や顔料など各種添加剤を配合することができる。
反応性希釈剤としては、スチレン、脂肪酸ジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルジグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
未反応希釈剤としては、エタノール、イソプロパノールなどのアルコールが挙げられる。
増粘剤としては、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化亜鉛などが挙げられる。
滑剤としては、例えばパラフィンワックス、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、エステルワックス、カルナウバ、マイクロワックスなどのワックス類;ステアリン酸、1,2−オキシステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸などの脂肪酸類;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ラウリン酸カルシウム、リノール酸亜鉛、リシノール酸カルシウム、2−エチルヘキソイン酸亜鉛などの脂肪酸塩(金属石鹸類);ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘン酸アミド、パルミチン酸アミド、ラウリン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ジステアリルアジピン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ジオレイルアジピン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類、ステアリン酸ブチルなどの脂肪酸エステル;エチレングリコール、ステアリルアルコールなどのアルコール類;ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、およびこれら変性物からなるポリエーテル類;ジメチルポリシロキサン、シリコーングリースなどのポリシロキサン類、フッ素系オイル、フッ素系グリース、含フッ素樹脂粉末といったフッ素化合物;窒化珪素、炭化ケイ素、酸化マグネシウム、アルミナ、二酸化ケイ素、二硫化モリブデンなどの無機化合物粉体が挙げられる。
滑剤の配合量は、磁石粉末100質量部に対して、通常0.01〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部である。
シラン系以外のカップリング剤としては、チタネート系、アルミネート系、ジルコネート系などがあり、特に制限されない。配合量は、磁石粉末100質量部に対して、通常0.01〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部である。
離型剤として、ステアリン酸亜鉛、これに他のステアリン酸金属塩を混合した系などが挙げられる。配合量は、磁石粉末100質量部に対して、通常0.01〜5質量部、好ましくは0.1〜3質量部である。
紫外線吸収剤としては、フェニルサリシレート、p−第3ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、3−2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第3ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系、蓚酸アニリド誘導体などが挙げられる。配合量は、磁石粉末100質量部に対して、通常0.01〜2質量部、好ましくは0.1〜1質量部である。
難燃剤としては、三酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、有機臭素化合物、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレンなどが挙げられる。配合量は、磁石粉末100質量部に対して、通常0.01〜2質量部、好ましくは0.1〜1質量部である。
また、酸化防止剤(安定剤)としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケ−ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピぺリジル)セバケ−ト、1−[2−{3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−4−{3−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,2,3−トリアザスピロ[4,5]ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、こはく酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2266−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]、[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル]イミノ]]、2−(3,5−ジ・第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)などのヒンダ−ド・アミン系安定剤のほか、フェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系などの抗酸化剤などが挙げられ、これらの一種または二種以上を使用することができる。
酸化防止剤(安定剤)の配合量は、磁石粉末全量に対して、通常0.01〜5質量部、好ましくは0.05〜3質量部である。
これらの添加剤は、熱可塑性樹脂バインダーの種類や磁石粉末の種類に応じて適宜選択され、その添加量は特に制限されるものではないが、通常はボンド磁石用樹脂組成物100質量部に対して、合計で0.1〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部、特に0.1〜3質量部とすることが好ましい。
ボンド磁石形成材料の形状は、パウダー状、ビーズ状、ペレット状、あるいはこれらの混合物の形態とすることができるが、取扱いやすさの点でペレット状(或いは塊状)が望ましい。
(充填剤)
本発明において、ボンド磁石用樹脂組成物には、さらに、マイカやウィスカあるいはタルク、炭素繊維、ガラス繊維など補強効果の大きな充填剤を、本発明の目的を妨げない範囲で適宜添加することができる。すなわち、ボンド磁石に要求される磁気特性が比較的低くて磁石粉末の充填量が比較的少ない場合には、ボンド磁石の機械強度が低くなりやすく、このような場合には機械強度を補うためにマイカやウィスカなどの充填剤を添加することができる。
これらの充填剤の種類や配合量は、特に制限されるものではなく、要求されるボンド磁石の特性に応じて適宜選択すればよい。
本発明のボンド磁石形成材料を調製するには、乾式で機械的に複合化する装置が使用される。この複合化する装置としては、特に限定されるものではなく公知の装置を用いることができる。例えば、圧縮とせん断力で複合化するホソカワミクロン(株)製のメカノフュージョンやノビルタ、(株)徳寿工作所製のシーターコンポーザー、高速衝撃力で複合化する奈良機械製作所のハイブリダイゼーションシステムなどが挙げられる。
メカノフュージョンでは、回転容器に投入された原料中の磁石粉体が、遠心力によって容器内壁に固定され、原料中の他の成分とともにプレスヘッドによって繰返し強力な圧縮・せん断力を与えられることにより、前記したような複合化粒子となる。循環型では、回転ロータ壁面のスリットを通ってロータの外側に送られた磁石粉体原料がロータに取り付けられた循環用ブレードによって上部に搬送され、原料中の他成分とともに回転ロータ内に戻されることにより、再びプレスヘッドから強力な力を受ける。このように、磁石粉体原料の三次元的な循環と効果的な圧縮・せん断処理が高速で繰り返されることで、原料中の他の成分との粒子複合化がさらに進行する。
また、ノビルタでは、水平円筒状の混合容器内で、特殊な形状のロータが周速30m/s以上の高速で回転し、衝撃・圧縮・せん断の力が個々の磁石粒子に均一に作用する。このロータ形状と配列により、磁石粒子が、原料中の他成分とともに均一に複合化し、回転数と運転時間の調節によって磁石粒子の精密混合、表面処理などが行われる。本体ケーシングは、水冷ジャケット構造になっており、磁石粉末に高いエネルギーを加えても温度上昇を抑制できるため、機内融着や品質劣化が少ない。
さらに、ハイブリダイゼーションシステムは、高速気流中に原料中の磁石粉末を分散させながら、衝撃力を主体とした力を用いて乾式で磁石微粒子の表面を、原料中の他成分の微粒子で表面改質・複合化することができる。核となる磁石粒子(母粒子)表面への他成分の微粒子(子粒子)の固定化や被覆・複合粒子化を3分程度と極めて短時間で行うことができる。
また、シーターコンポーザーでは、低速回転する楕円形の容器とその中心で高速回転する楕円ロータがそれぞれ反対方向に回転する事で磁石粒子と他成分との全体混合を行うことができる。さらに、大きな圧縮力と剪断力が繰り返し加えられるため、精密混合・複合化の促進が期待できる。
これら装置の混合・回転容器に、磁石粉末、カップリング剤と樹脂バインダーを計量カップに秤量して投入し、不活性ガス流通下でジャケットを水冷しながら、乾式すなわち溶媒などを混合することなく高速で回転させる。処理温度は、熱による磁石粉末の劣化を回避するため室温が好ましい。混合・回転容器の回転数は、装置によっても若干異なるが、例えば2000〜5000rpmとすることができ、処理時間は1〜10分とすることが好ましい。回転数が2000rpm未満であるか、処理時間が1分未満では材料の複合化が不十分になることがあり、一方、回転数が5000rpmを超えるか、処理時間が10分を超えても材料特性の向上は望めず生産性やコストの面で好ましくない。
本発明では、こうした複合化工程をとることで、核粒子(母粒子)となる磁石粉末の表面をカップリング剤及び/又は樹脂バインダーからなる子粒子が覆う被覆型複合粒子が生成するだけでなく、子粒子が核粒子の内部まで入り込んだ複合粒子、あるいは核粒子と子粒子が相互に入り組んだ構造を形成する分散型複合粒子も形成されるようになり、流動性に優れたボンド磁石形成材料となる。
ボンド磁石形成材料の流動性(加熱温度、250℃)は、1150g/10min以上となり、次の混練工程での操作が容易となる。流動性が1150g/10min未満では、混練が不十分となり成形性が低下する。好ましい材料の流動性は、1500g/10min以上、より好ましくは1800g/10min以上である。
4.ボンド磁石
本発明のボンド磁石は、上記ボンド磁石形成材料を射出成形してなる希土類−鉄−窒素系ボンド磁石である。すなわち、上記希土類−鉄−窒素系磁石粉末を含むボンド磁石形成材料は、乾式で機械的に複合化処理してから混練した後、下記の要領で成形してボンド磁石とすることができる。
本発明では上記熱可塑性樹脂を配合したボンド磁石形成材料を用いることから、小型、薄肉、複雑形状といった形状自由度が高いボンド磁石を得るために射出成形によることが好ましい。
熱可塑性樹脂を配合したボンド磁石形成材料は、まず混練装置に入れ、例えば回転数30〜100rpmにて、180〜200℃で5〜30分間混練する。その後、溶融温度以上(ポリアミドであれば、例えば210〜220℃)に加温したシリンダー中で組成物を溶融し、796kA/m(10kOe)以上の磁界が印加された金型中に射出成形し、冷却後、固化した成形物を取り出せばよい。
これにより、保磁力(iHc)が830kA/m以上で、かつ角形比(Hk/iHc)が60%以上の磁気特性を有するボンド磁石が得られる。また製造条件を最適化することで、保磁力(iHc)が850kA/m以上で、かつ角形比(Hk/iHc)が63%以上の磁気特性を有するボンド磁石を得ることも可能である。
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、磁石微粉末の物性などは次の要領で測定し評価した。
(1)磁石粉末の磁気特性
日本ボンド磁石工業協会、ボンド磁石試験方法ガイドブック、BM−2002、BM−2005に準じて、得られた磁石粉末の磁気特性を測定した。
(2)平均粒径(D50)
得られた磁石粉末の平均粒径(D50)は、HELOS粒度分布測定装置(SYMPATEC GmbH社製、商品名:レーザー回折式粒度分布測定装置HELOS&RODOS)を用いて、被側定粉末に3.0×10Paの圧力の窒素を噴射させて、粉砕により凝集した磁石粉末を解凝して測定した。
(3)ボンド磁石形成材料の流動性
得られたボンド磁石形成材料のペレットを、島津製作所(株)製フローテスター(温度:250℃、荷重:30kgf、ダイス形状:φ1mm×1mm、予熱:300秒)で測定した。
(4)ボンド磁石の磁気特性
ボンド磁石の磁気特性は、BHトレーサー(玉川製作所製)により測定した。
(実施例1)
平均粒径(D50)21.2μmの磁石粗粉末Iを50kgとイソプロピルアルコール55kgと85%燐酸865gをφ5mmの部分安定化ZrOボール(密度6g/cm)35kgとともにボ−ルミルに入れて10時間粉砕を行った。その後、濾過して真空乾燥機で150℃5時間の条件で乾燥し、P含有量0.5質量%の磁石粉末aを得た。
得られた磁石粉末aに分散力を作用させて、HELOS Particle Size Analysisで平均粒径(D50)を測定するとともに、保磁力(iHc)、角形比(Hk/iHc)を測定し、その結果を表1に示す。
次に、磁石粉末a90.0重量%に対して、熱可塑性樹脂として12−ナイロンを9.0重量%、シランカップリング剤(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)1.0重量%の割合にてホソカワミクロン(株)製のメカノフュージョン(2500rpm、3分)で、Arガス流通下にてジャケットを水冷しながら複合化処理した。得られた材料の一部を取り出し、状態を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察すると、核粒子(母粒子)の表面を子粒子が覆う被覆型複合粒子と、子粒子が核粒子の内部まで入り込んだ複合粒子、あるいは核粒子と子粒子が相互に入り組んだ構造を形成する分散型複合粒子が混在する様子が確認できた。
その後、ラボプラストミル(東洋精機(株)製)で、200℃に加熱しながら回転数50rpm、5分の条件で混練し、ボンド磁石形成材料を得た。放冷後、得られたボンド磁石形成材料はプラスチック粉砕機で粉砕して成形用ペレットを調製し、250℃に加熱して島津製作所(株)製フローテスターを用いて流動性を測定した。
次に、この成形用ペレットを、タナベ工業(株)製磁場中射出成形機に投入し、配向磁場(印加磁界640kA/m)、射出温度210℃で射出成形することによって円柱状成形体を得た。
得られた成形体1の磁気特性を測定した。その結果を表2に示す。
(実施例2)
実施例1において、ラボプラストミルでの混練時間を10分とした以外は、実施例1と同様にして成形体2を得た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
(実施例3)
実施例1において、ラボプラストミルでの混練時間を15分とした以外は、実施例1と同様にして成形体3を得た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
(実施例4)
実施例1において、メカノフュージョンでの混合時間を2分とした以外は、実施例1と同様にして成形体4を得た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例1において、メカノフュージョンに替えてノビルタで(3000rpm、2分)混合した以外は、実施例1と同様にして成形体5を得た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
(実施例6)
実施例1において、平均粒径(D50)21.2μmの磁石粗粉末に替えて13.4μmの磁石粗粉末IIを用いて、粉砕時間を7時間として得た磁石粉末bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして成形体6を得た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
(実施例7)
実施例1において、部分安定化ZrOボールに替えてφ4.76mmのSUJ2ボ−ル(密度7.8g/cm)45.5kg用いて5時間粉砕して得た磁石粉末cを用いたこと以外は、実施例1と同様にして成形体7を得た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例1において、シランカップリング剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてボンド磁石形成材料を得た。しかし、混練初期でトルクが高過ぎて混練できず、成形体を得るに至らなかった。
(比較例2)
実施例1において、磁石粉末の平均粒径(D50)が3μmを超えるように6時間粉砕して得た磁石粉末dを用いたこと以外は、実施例1と同様にして成形体8を得た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
(比較例3)
実施例1において、磁石粉末の平均粒径(D50)が1.9μm未満となるように、粗粉末IIを用いて粉砕時間を10時間とした磁石粉末eを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてボンド磁石形成材料を得た。しかし、混練初期でトルクが高過ぎて混練できず、成形体を得るに至らなかった。
(比較例4)
実施例1において、メカノフュージョンに替えてロッキングミキサーで(62rpm、60分)混合した以外は、実施例1と同様にして成形体9を得た。なお、ロッキングミキサーは、単に混合するだけで材料を複合化する機能はない。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
(比較例5)
実施例7において、メカノフュージョンに替えてロッキングミキサーで混合した以外は、実施例7と同様にして成形体10を得た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
(比較例6)
実施例1において、12−ナイロンを添加せずに磁石粉末aとカップリング剤のみをメカノフュージョンでArフロ−しながら撹拌し、表面処理した後、得られた処理粉と12−ナイロン9.0重量%とをプラネタリ−ミキサ−で30分混合撹拌した以外は、実施例1と同様にラボプラストミルで混練し、ボンド磁石形成材料とした後、射出成形して成形体11を得た。実施例1と同様に評価した結果を表2に示す。
(評価)
以上の結果を示した表2から、実施例1〜7は、磁石粗粉末の平均粒径(D50)が本発明の範囲内となるように粉砕したため、保磁力iHcと角形比(Hk/iHc)がいずれも高い磁石粉末となり、これを樹脂およびカップリング剤と複合化処理しているので1150g/10min以上の高い流動性を有するボンド磁石形成材料が得られ、さらに、その成形体は保磁力iHc、角形比(Hk/iHc)共に高いボンド磁石が得られている。
これに対して、比較例1は、シランカップリング剤フリーであることから、磁石粉末と樹脂との親和性が低く、混練トルク上昇により混練できず、成形体を得るに至らなかった。また、比較例2は、平均粒径(D50)が本発明の上限から外れているため、磁石粉末および成形体の保磁力iHcと角形比(Hk/iHc)がいずれも低いことがわかる。また、比較例3は、平均粒径(D50)が本発明の下限から外れているため、比較例1と同様に混練時の樹脂との親和性が低く、混練トルク上昇により混練できず、成形体を得るに至らなかった。
さらに、比較例4と5は、三次元対流による混合処理であるため、流動性が1150g/10min未満と低く、成形温度も実施例より25℃高く、かつ保磁力iHcも830kA/m未満と低い。また、比較例6は、実施例1において、12−ナイロンを添加せずに磁石粉末aとカップリング剤のみをメカノフュージョンでArフロ−しながら撹拌している。表面処理した後で、12−ナイロンを混合撹拌したために、流動性が大幅に低下していることが分かる。
Figure 2016092262
Figure 2016092262
本発明の希土類−鉄−窒素系磁石粉末を含む材料は、流動性が高く成形しやすいので、磁気特性が高いボンド磁石として、民生用あるいは産業用の各種機器に組み込んで使用できる。

Claims (8)

  1. 平均粒径(D50)が1.9μm以上3.0μm未満であり、保磁力(iHc)が880kA/m以上で、かつ角形比(Hk/iHc)が50%以上の磁気特性を有する希土類−鉄−窒素系磁石粉末と、熱可塑性樹脂と、シランカップリング剤との組成物から成るボンド磁石形成材料であって、
    加熱温度250℃における流動性が、1150g/10min以上であることを特徴とするボンド磁石形成材料。
  2. 前記希土類−鉄−窒素系磁石粉末が、粉砕媒体としてボール径が1mmを超え10mm以下のセラミックスボールまたは金属ボールで粉砕されることを特徴とする請求項1に記載のボンド磁石形成材料。
  3. 前記組成物中の希土類−鉄−窒素系磁石粉末の割合が、82〜94質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のボンド磁石形成材料。
  4. 前記希土類−鉄−窒素系磁石粉末が、その表面に元素換算でのP含有量が0.1質量%以上1質量%以下の燐酸塩被膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のボンド磁石形成材料。
  5. 前記カップリング剤が、下記一般式(I)で表されるシランカップリング剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のボンド磁石形成材料。
    (4−n)−Si−X(n) ・・・(I)
    (但し、式中、Rは炭化水素基あるいは官能基を有する1種又は2種以上の有機基であり、Xは加水分解性基である。Rが2種以上の有機基を含む場合、有機基は同一でも異なっていてもよい。nは1〜3の整数である。)
  6. 前記組成物が、乾式で機械的に複合化処理されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のボンド磁石形成材料。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のボンド磁石形成材料を射出成形してなるボンド磁石。
  8. 保磁力(iHc)が830kA/m以上で、かつ角形比(Hk/iHc)が60%以上の磁気特性を有することを特徴とする請求項7に記載のボンド磁石。
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