JP2016092055A - ケース - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ケース1は、第1ケース10の外周側及びこれに対向するように配される第2ケース20の内周側のうちの一方に、パッキン30のベース部31が取り付けられる取付部14を設け、他方に、前記パッキンのベース部に一体的に設けられたヒレ部32が弾性変形を伴い当接される受部24を設けた構成とされ、かつ、前記取付部に、前記パッキンのベース部に設けられた係合突起39が嵌め入れられる係合穴19を設けている。
【選択図】図1
Description
例えば、下記特許文献1には、後ケースの合せ面に溝を設け、前ケースの合せ面に、後ケースの溝に嵌り込むシール部材を一体に成形した構成のケースが開示されている。また、このケースは、前ケースのシール部材に、外周側に向けて突出し、後ケースの溝の内周側に向く面に当接される薄肉部を設けた構成とされている。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の各実施形態では、各実施形態に係るケースを取付対象に取り付けた状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
本実施形態に係るケース1は、図1に示すように、第1ケース10と、第2ケース20と、これら各ケース10,20の接合部に沿うように設けられるパッキン30と、を備えている。パッキン30は、第1ケース10の外周側及びこれに対向するように配される第2ケース20の内周側のうちの一方に設けられた取付部14に取り付けられるベース部31を備えている。また、パッキン30は、このベース部31に、他方に設けられた受部24に弾性変形を伴い当接されるヒレ部32を一体的に設けた構成とされている。本実施形態では、第1ケース10の外周側に取付部14を設け、第2ケース20の内周側に受部24を設けた構成としている。
また、本実施形態では、ケース1を、組付方向に見て、概ね多角形状としている。本実施形態では、ケース1を、組付方向に見て、概ね方形状(図例では、概ね長方形状)としている。また、このケース1を、一つの辺部が上辺部となるように取付対象に取り付けられる構成としている。また、このケース1を、組付方向を厚さ方向とし、厚さ寸法が比較的に薄い薄型ケースとしている。
また、本実施形態では、図3(b)に示すように、第2ケース20を、組付方向に沿う方向となる一方に向けて開口し、被収容物を収容する収容空間22が設けられたケース本体20としている。また、第1ケース10を、このケース本体20の開口を覆うように配される概ね平板状の裏蓋10としている。
また、本実施形態では、このケース1を、裏蓋10側が取付対象としての壁面側となるように壁面に取り付けられる壁面設置型としている。
また、周壁部となる上板状部25、両側板状部26,26及び下板状部27の内周側に向く面(内周面)が、受部24となる。
また、受部24は、図3(b)及び図4(a)に示すように、上板状部25、両側板状部26,26及び下板状部27の開口縁側部位(反前板状部側部位)に設けられている。
上板状部25の受部24と下板状部27の受部24とは、上下方向に向き、互いに対向するように略平行状に設けられている。
両側板状部26,26の受部24,24同士は、上下方向及び組付方向に直交する方向(左右方向)に向き、互いに対向するように略平行状に設けられている。
また、図例では、上板状部25、両側板状部26,26及び下板状部27の受部24よりも開口縁側となる開口周縁に、受部24よりも段下がり状とされた凹段部23を設けている。この凹段部23は、ケース本体20の開口周縁の全周に亘って設けられている。
なお、このケース本体20の下板状部27に、適宜、水抜き孔等を設けるようにしてもよい。
蓋本体11は、当該ケース1の組付方向に見て、概ね方形状(図例では、概ね長方形状)とされている。本実施形態では、この蓋本体11(裏蓋10)を、図4(a)に示すように、ケース本体20の開口に納められるように該開口を覆う構成としている。当該ケース1が組み付けられた状態では、この蓋本体11の外周端面がケース本体20の開口縁側の内周面に近接または当接する構成とされている。また、図例では、当該ケース1を組み付けた状態で、蓋本体11の厚さ方向他方側面(取付対象側に向く面)とケース本体20の開口側端面とが略同一平面状となる構成としている。
また、蓋本体11の周端部の厚さ方向他方側部位に、外周側に向けて突出しケース本体20の凹段部23に納められる突段部を設けた構成としている。
この取付溝14は、図1及び図3(a)に示すように、溝幅方向一方側の反取付対象側に向く溝内側壁が蓋本体11の周端部の厚さ方向一方側面によって構成されている。また、この取付溝14の溝底は、蓋本体11の周縁から内周側に控えた位置から厚さ方向一方側(反取付対象側)に向けて突出するように設けられた溝底片部12によって構成されている。また、この取付溝14の溝幅方向他方側の取付対象側に向く溝内側壁は、溝底片部12の突出方向先端部から外周側に向けて突出するように設けられた側壁片部13によって構成されている。
また、この取付溝14の溝深さ(側壁片部13の突出寸法)は、全周に亘って略同深さ(略同寸法)とされている。この取付溝14は、当該ケース1が組み付けられた状態で、溝底とケース本体20の受部24との間に、全周に亘って略均一な隙間が形成されるように設けられている。
また、この取付溝14の取付対象側に向く溝内側壁を区画する側壁片部13は、当該ケース1が組み付けられた状態で、ケース本体20の受部24との間に隙間が形成されるような突出寸法とされている。つまり、この側壁片部13の溝底からの突出寸法は、反取付対象側に向く溝内側壁を構成する蓋本体11の周端部の溝底からの突出寸法よりも小さい寸法とされている。
これらコーナー溝16,16,16,16の溝底が突湾曲面形状とされ、かつ、当該ケース1が組み付けられた状態で、ケース本体20の内周側四隅のコーナー部の受部24に対向するように配される。これらコーナー溝16,16,16,16の溝底は、当該ケース1が組み付けられた状態で組付方向に見て、ケース本体20の内周側四隅のコーナー部の受部24と略同心円状となるように設けられている。また、これらコーナー溝16,16,16,16の溝底の曲率半径は、互いに略同径状とされている。
また、図例では、取付溝14の取付対象側に向く溝内側壁を区画する側壁片部13のコーナー部における突出方向先端面を、コーナー溝16,16,16,16の溝底と略同心円状の突湾曲面形状とした例を示している。また、図例では、取付溝14の反取付対象側に向く溝内側壁を区画する蓋本体11の周端部のコーナー部における外周端面を、コーナー溝16,16,16,16の溝底よりも曲率半径が小さい突湾曲面形状とした例を示している。
本実施形態では、裏蓋10の少なくとも一つの辺部に沿う取付溝14としての両側辺直線溝17,17の溝長手方向中央部のそれぞれに、係合穴19,19を設けた例を示している。
本実施形態では、取付溝14の溝底において開口する係合穴19を、取付溝14の溝底の溝幅方向における当該ケース1の取付対象側に片寄った位置となるように設けた例を示している。この係合穴19の溝幅方向における位置は、表裏逆側とされたパッキン30の係合突起39が係合穴19に嵌め入れ不能となるように適宜の位置としてもよい。
本実施形態では、取付溝14の上辺直線溝15及び下辺直線溝18のそれぞれに、両側辺直線溝17,17のうちの一方の側辺直線溝17に片寄った位置となるように、係合穴19,19Aを設けた構成としている。つまり、上辺直線溝15及び下辺直線溝18の溝長手方向中央部から一方の側辺直線溝17側にずれた位置となるように、上辺直線溝15及び下辺直線溝18のそれぞれに係合穴19,19Aを設けた構成としている。このような構成とすれば、取付溝14及びパッキン30を、当該ケース1の組付方向に見て、係合穴19及び係合突起39を除いて線対称状(左右対称状)の外郭とした場合にも、パッキン30を上下方向に沿う対称軸廻りに表裏逆側に反転させて取り付け難くなる。なお、図例では、上辺直線溝15の係合穴19と下辺直線溝18の係合穴19Aとを、上下方向に見て互いに一致した位置となるように設けた例を示しているが、これらを上下方向に見て互いに異なる位置となるように設けるようにしてもよい。
つまり、本実施形態では、取付溝14の四辺の各直線溝15,17,17,18の溝長手方向中央部または溝長手方向中央部近傍に、係合穴19,19,19,19Aを設けた構成としている。
これら係合穴19,19,19,19Aは、各穴を深さ方向に見て、略方形穴状とされ、互いに略同寸同形状とされている(図1参照)。図例では、これら係合穴19,19,19,19Aを、取付溝14の溝長手方向に長尺な略長方形穴状としている。また、これら係合穴19,19,19,19Aの取付溝14の溝幅方向に沿う寸法は、取付溝14の溝幅よりも小さい寸法とされている。
これら係合凹部19,19,19は、取付溝14の溝底を区画する溝底片部12の該当部位を、内周側に向けて突出させた部位に設けられている。
なお、このような態様に代えて、係合穴19,19,19,19Aの全てを係合凹部としたり、係合貫通孔としたりしてもよい。
なお、裏蓋10とケース本体20とは、ねじによって組み付けられる態様に限られない。例えば、裏蓋10及びケース本体20のそれぞれに互いに着脱自在に係止する係止部や面ファスナー等を設けた態様としたりしてもよい。
また、裏蓋10の取付溝14よりも内周側の適所等に、当該ケース1に収容される電子機器等の駆動電源となる電池を交換するための電池蓋等を設けるようにしてもよい。
また、これら裏蓋10及びケース本体20は、金属系材料や硬質の合成樹脂系材料等から形成されたものとしてもよい。
本実施形態では、パッキン30を、図2(a)に示すように、一部材からなるリング状(環状)としている。つまり、このパッキン30は、継目や途切れなく取付溝14の全周に亘って設けられることとなる。このような構成とすれば、パッキン30による封止性を、ケース本体20及び裏蓋10の周方向の全周に亘って向上させることができる。
このパッキン30は、当該ケース1の組付方向に見て、取付溝14に応じた外郭形状とされている。つまり、パッキン30は、取付溝14の四辺の各直線溝15,17,17,18のそれぞれに嵌め入れられる四辺の直線部35,37,37,38(上辺直線部35、両側辺直線部37,37及び下辺直線部38)を備えている。また、パッキン30は、取付溝14の四隅のコーナー溝16,16,16,16のそれぞれに嵌め入れられるコーナー部36,36,36,36を備えている。
また、パッキン30のコーナー部36,36,36,36の周方向に沿う寸法は、取付溝14のコーナー溝16,16,16,16の周方向に沿う寸法に応じた寸法とされている。このパッキン30のコーナー部36,36,36,36におけるベース部31の取付溝14の溝底に当接される面となる内周面の曲率半径を、取付溝14のコーナー溝16,16,16,16の溝底の曲率半径に応じた径としてもよい。このパッキン30の各コーナー部36のベース部31の内周面の曲率半径を、取付溝14の各コーナー溝16の溝底の曲率半径と同径としてもよく、または取付溝14の各コーナー溝16の溝底の曲率半径よりも僅かに小さい径としてもよい。
また、ベース部31は、係合突起39が設けられた部位を除いて、全周に亘って略一様な断面形状とされている。図例では、ベース部31の断面形状を、取付溝14の溝幅方向に長尺な略長方形状としている。
本実施形態では、上記した裏蓋10の取付溝14に設けられた係合穴19,19,19,19Aに応じた位置となるように、周方向に間隔を空けて四つの係合突起39,39,39,39を設けた構成としている。
つまり、パッキン30の両側辺直線部37,37の長手方向中央部のそれぞれに係合突起39,39を設けている。これら両側辺直線部37,37の各係合突起39,39が取付溝14の両側辺直線溝17,17の各係合穴19,19のそれぞれに嵌め入れられる。
また、パッキン30の上辺直線部35及び下辺直線部38のそれぞれに、両側辺直線部37,37のうちの一方の側辺直線部37に片寄った位置となるように、係合突起39,39を設けた構成としている。これら上辺直線部35及び下辺直線部38の各係合突起39,39が取付溝14の上辺直線溝15及び下辺直線溝18の各係合穴19,19Aのそれぞれに嵌め入れられる。
これら係合突起39,39,39,39は、互いに略同寸同形状とされている。また、これら係合突起39,39,39,39は、当該ケース1の組付方向に厚さ方向を沿わせた突片状とされている。図例では、これら係合突起39,39,39,39の厚さを、ベース部31の厚さよりも大としている。また、図例では、これら係合突起39,39,39,39の突出方向先端側部位を、これらの厚さ方向に見て、突湾曲面形状とした例を示している。
これら係合突起39,39,39,39の周方向に沿う寸法や厚さ寸法、突出寸法は、係合穴19,19,19,19Aの周方向に沿う寸法や溝幅方向に沿う寸法、深さ寸法に応じた寸法とされている。なお、これら係合突起39,39,39,39の周方向に沿う寸法や厚さ寸法、突出寸法は、パッキン30の周方向への位置ずれやベース部31の浮きや捩れ等を抑制する観点等から適宜の寸法としてもよい。
また、このヒレ部32は、基部33,34よりも先端部が取付対象側に位置するように傾斜形状とされている。つまり、このヒレ部32は、ヒレ部32が自然状態で、反取付対象側に向かうに従い先細状のテーパー状に傾斜する形状とされている。このヒレ部32の自然状態におけるベース部31に対する傾斜角度(先側部位の傾斜角度)は、ケース本体20の受部24への密着性の観点等から適宜の角度としてもよく、例えば、30度〜80度程度としてもよく、図例では、60度程度とした例を示している。
また、各コーナーヒレ基部34は、各コーナー部36,36,36,36の周方向の全体に亘って略一様な断面形状とされている。なお、図4(b)では、パッキン30の四隅のコーナー部36,36,36,36のうちの一コーナー部36の断面を図示しているが、他のコーナー部36,36,36も同様の断面形状である。
また、各直線ヒレ基部33は、各直線部35,37,37,38の周方向(長手方向)の全体に亘って略一様な断面形状とされている。なお、図3及び図4では、パッキン30の上辺直線部35及び下辺直線部38の断面を図示しているが、両側辺直線部37,37も同様の断面形状である。
なお、コーナーヒレ基部34の厚さを、他の部位のヒレ部32の基部としての直線ヒレ基部33の厚さよりも大とする態様としては、上記のような態様に限られない。例えば、直線ヒレ基部33の厚さ方向両側に凹部を設けた態様としたり、直線ヒレ基部33の厚さを、ヒレ部32の先側部位の基部側端部と同厚さとしたりしてもよい。また、コーナーヒレ基部34の厚さ方向一方または両側に、厚さ方向に突出する突段部を設けたような態様としたりしてもよい。その他、種々の態様としてもよい。
また、これらコーナーヒレ基部34及び直線ヒレ基部33の当該ヒレ部32の突出方向に沿う寸法は、上記同様の観点等から適宜の寸法としてもよい。例えば、これらコーナーヒレ基部34及び直線ヒレ基部33の当該ヒレ部32の突出方向に沿う寸法を、当該ヒレ部32自体の突出寸法の1/2未満としてもよく、好ましくは、1/10〜1/3程度としてもよく、図例では、いずれも1/4程度とした例を示している。
また、このパッキン30は、軟質合成樹脂系材料やゴム、各種エラストマー材料等から形成されたものとしてもよい。
図5は、第2実施形態に係るケースが備える第1ケースとしての裏蓋10A及びパッキン30Aの一例を模式的に示す図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態では、図5(a)に示すように、パッキン30Aのコーナー部36とこのコーナー部36の両側の部位35A,37A(37A,38A)との境界部に、裏蓋10Aの取付溝14に設けられた係合穴19,19(19,19A)に嵌め入れられる係合突起39,39を設けている。このような構成とすれば、パッキン30Aの取付溝14に対する周方向の位置ずれを効果的に抑制することができる。また、コーナー部36の両側の境界部に係合突起39,39を設けているので、パッキン30Aのコーナー部36に作用する引張力を低減させることができ、コーナー部36におけるヒレ部32の倒れをより効果的に抑制することができる。
なお、図例では、四辺の直線部35A,37A,37A,38Aの長手方向両端部のそれぞれに係合突起39,39を設けた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、このような態様に代えて、コーナー部36の周方向両端部のそれぞれに係合突起39,39を設けたり、各直線部35A,37A,37A,38Aと各コーナー部36とに跨るように係合突起39を設けたりしてもよい。
図6は、第3実施形態に係るケースが備える第1ケースとしての裏蓋10B及びパッキン30Bの一例を模式的に示す図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態では、図6(b)に示すように、裏蓋10Bの上辺部に沿う取付部としての上辺直線溝15Bを除く両側辺部に沿う取付部としての両側辺直線溝17,17及び下辺部に沿う取付部としての下辺直線溝18Bのそれぞれに係合穴19,19,19Aを設けた構成としている。また、これら係合穴19,19,19Aに応じた位置となるようにパッキン30Bのベース部31に係合突起39,39,39を設けている。つまり、裏蓋10Bの上辺部に沿う取付部としての上辺直線溝15Bに係合穴を設けておらず、また、パッキン30Bの上辺直線部35Bに係合突起を設けていない構成としている。例えば、裏蓋10Bの上辺部に沿う取付部としての上辺直線溝15Bに係合穴を設けた場合には、係合穴に塵埃や水等が溜まったり、貫通孔とすれば、ケース1内に水が浸入するようなことも考えられる。上記構成によれば、このようなことを抑制することができる。また、裏蓋10Bの両側辺部及び下辺部におけるベース部31の浮きを抑制することができ、パッキン30Bの捩れを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、裏蓋10Bの下辺直線溝18Bの溝長手方向中央部に係合穴19Aを設け、パッキン30Bの下辺直線部38Bの長手方向中央部に係合突起39を設けた構成としている。
また、本実施形態では、裏蓋10Bの取付溝14及びパッキン30Bを、当該ケース1の組付方向に見て、係合穴19(19A)及び係合突起39が設けられた位置を含んで、左右方向中心線を対称軸とする線対称状の外郭としている。また、上記同様、各係合穴19(19A)を、取付溝14の溝幅方向の一方側に片寄った位置となるように設け、各係合穴19(19A)に応じた位置となるように係合突起39を設けるようにしてもよい。
図7は、第4実施形態に係るケースが備える第1ケースとしての裏蓋10C及びパッキン30Cの一例を模式的に示す図である。
なお、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態では、図7(a)、(b)に示すように、裏蓋10Cの少なくとも一つの辺部に沿う取付部としての下辺直線溝18Cに、この下辺直線溝18Cの長手方向に間隔を空けて複数(図例では、3つ)の係合穴19A,19A,19Aを設けた構成としている。図例では、裏蓋10Cの下辺直線溝18Cの長手方向中央部に係合穴19Aを設け、この中央の係合穴19Aの両側のそれぞれに等間隔を空けて係合穴19A,19Aを設けた例を示している。また、これら両側の係合穴19A,19Aのそれぞれを、下辺直線溝18Cの長手方向両側半部のそれぞれの長手方向中央部に設けた例を示している。また、これら係合穴19A,19A,19Aのそれぞれに応じた位置となるように、パッキン30Cの下辺直線部38Cのベース部31に、複数(図例では、3つ)の係合突起39,39,39を設けた構成としている。このような構成とすれば、当該ケース1を組み付ける際における下辺部のベース部31の浮きを効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態では、裏蓋10Cの下辺直線溝18Cのみに複数の係合穴19Aを設けた例を示しているが、このような態様に限られない。このような態様に代えて、または加えて、裏蓋10Cの他の辺部に沿う取付部としての直線溝15B,17B,17Bのいずれかに複数若しくは単一の係合穴19を設けた態様としてもよい。
また、裏蓋10,10A,10B,10Cの係合穴19(19A)及びパッキン30,30A,30B,30Cの係合突起39の位置や個数、形状は、上記した例に限られず、種々の変形が可能である。
また、上記各実施形態では、パッキン30,30A,30B,30Cを、リング状とした例を示しているが、周方向に分断されたものとしてもよい。さらには、裏蓋10,10A,10B,10Cの周方向の全周に亘って設けられるものに限られず、一部にのみ設けられるものとしてもよい。これらの場合は、自然状態で、裏蓋10,10A,10B,10Cのコーナー溝16に応じたコーナー部を有したパッキンに限られず、自然状態で直線状とされ、裏蓋10,10A,10B,10Cの取付溝14に沿わせるように取り付けられるパッキンとしてもよい。
また、上記各実施形態では、パッキン30,30A,30B,30Cのベース部31が取り付けられる取付部を、ベース部31の幅方向両側への移動の抑制が可能なように凹溝状の取付溝14とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、ベース部31の幅方向一方側への移動のみを抑制する壁部を設けたような取付部としたり、略平坦面状の取付部としたりしてもよい。その他、種々の変形が可能である。
また、上記各実施形態では、ケース1を、組付方向に見て、概ね方形状(図例では、概ね長方形状)とした例を示しているが、正方形状としたり、他の正多角形状や他の多角形状としたり、円形状や楕円形状としたりしてもよい。その他、種々の形状としてもよい。
また、上記各実施形態では、ケース1のケース本体20及び裏蓋10,10A,10B,10Cの隅部となるコーナー部以外の部位を、直線状とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、コーナー部以外の部位を、コーナー部よりも緩やかな湾曲状(円弧状)としたりしてもよい。つまりは、パッキン30,30A,30B,30Cの曲率半径が小さい部位におけるヒレ部32の基部34の厚さを、これよりも曲率半径が大きい部位におけるヒレ部32の基部33の厚さよりも大としてもよい。さらには、このように、ヒレ部32の基部33,34の厚さを周方向で異ならせた態様とせずに、ヒレ部32の基部を、周方向の全体に亘って一様な厚さとしてもよい。
また、上記各実施形態では、第1ケースを、略板状の裏蓋10,10A,10B,10Cとし、第2ケースを、一方に開口する薄型箱状とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、第1ケースを、表側を覆う表蓋としたり、また、第1ケースを一方に開口する薄型箱状とし、第2ケースを略板状としたり、さらには、両方を薄型箱状としたりしてもよい。また、ケース1自体を薄型箱状とした態様に代えて、組付方向に比較的に大きい筒状としてもよい。ケース1を構成する第1ケース及び第2ケースとしては、その他、種々の変形が可能である。
10,10A,10B,10C 裏蓋(第1ケース、取付部が設けられたケース)
14 取付溝(取付部)
15,15A,15B 上辺直線溝(上辺部に沿う取付部)
17,17A,17B 側辺直線溝(側辺部に沿う取付部)
18,18A,18B,18C 下辺直線溝(下辺部に沿う取付部)
19 係合凹部(係合穴)
19A 係合貫通孔(係合穴)
20 ケース本体(第2ケース、受部が設けられたケース)
24 受部
30,30A,30B,30C パッキン
31 ベース部
32 ヒレ部
39 係合突起
Claims (6)
- 第1ケースの外周側及びこれに対向するように配される第2ケースの内周側のうちの一方に、パッキンのベース部が取り付けられる取付部を設け、他方に、前記パッキンのベース部に一体的に設けられたヒレ部が弾性変形を伴い当接される受部を設けた構成とされ、かつ、前記取付部に、前記パッキンのベース部に設けられた係合突起が嵌め入れられる係合穴を設けていることを特徴とするケース。
- 請求項1において、
前記パッキンのヒレ部は、前記取付部が設けられたケースに対する前記受部が設けられたケースの組付方向先側に向かうに従い前記取付部から離間するように傾斜する形状されていることを特徴とするケース。 - 請求項2において、
前記取付部及び前記パッキンは、当該ケースの組付方向に見て、前記係合穴及び前記係合突起を除いて線対称状の外郭とされており、
前記係合穴及び前記係合突起は、前記パッキンを対称軸廻りに表裏逆側となるように反転させた状態で前記係合穴への前記係合突起の嵌め入れが不能となるように設けられていることを特徴とするケース。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
当該ケースは、組付方向に見て概ね多角形状とされており、
前記取付部が設けられたケースの少なくとも一つの辺部に沿う取付部の中央部に前記係合穴を設け、この係合穴に応じた位置となるように前記パッキンのベース部に前記係合突起を設けていることを特徴とするケース。 - 請求項1乃至4のいずれか1項において、
当該ケースは、組付方向に見て概ね多角形状とされており、
前記取付部が設けられたケースの少なくとも一つの辺部に沿う取付部に、該辺部の長手方向に間隔を空けて複数の前記係合穴を設け、これら係合穴のそれぞれに応じた位置となるように前記パッキンのベース部に複数の前記係合突起を設けていることを特徴とするケース。 - 請求項1乃至5のいずれか1項において、
当該ケースは、前記第1ケースの外周側に前記取付部を設け、かつ組付方向に見て概ね方形状で、一つの辺部が上辺部となるように取付対象に取り付けられる構成とされており、
前記第1ケースの上辺部に沿う取付部を除く両側辺部に沿う取付部及び下辺部に沿う取付部のそれぞれに前記係合穴を設け、これら係合穴に応じた位置となるように前記パッキンのベース部に前記係合突起を設けていることを特徴とするケース。
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