JP2016091832A - 電気配線部材の製造方法、および電気配線部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】エッチングコントロール性は維持しつつ、黒化層の材料としてエッチングスピードが銅配線に近いものを探査することにより、銅配線と黒化層の積層構造を有する電気配線部材の製造方法、および電気配線部材を提供する。【解決手段】本発明の電気配線部材の製造方法は、基材の少なくとも一方の主面上にCu層3とCuNO系黒化層(2a、2b)との積層膜6を形成する工程と、積層膜6上の所定領域にレジスト層4aを形成する工程と、積層膜6をエッチング液に接触させることにより積層膜6の一部領域を除去する工程とを有するものである。【選択図】図8
Description
本発明は、電気配線部材の製造方法、および電気配線部材に関するものであり、例えば、タッチパネルや電磁波シールド材に形成されている電気配線部材に関するものである。
近年、表示装置の機能高度化と利用増加に伴い、表示装置の表面に取り付けられるタッチパネルや電磁波シールド材の改良開発の必要性が増している。例えば、表示装置の表面に取り付けられるタッチパネルの分野では、配線材料としてこれまで主に使用されてきた導電性透明材料(ITOやIZO等)に代わり、コストバランスに優れ、またITOやIZO等に比べて抵抗値が1〜2桁低い銅配線を用いる検討がなされている。銅配線を用いる場合は、タッチパネルを外部から視認した際に、銅配線の表面反射により銅配線の存在が目立ってしまうので、これを防止するため、銅配線の表面を黒化処理がなされる。電磁波シールド材の分野においても、同様の目的で、銅配線パターンの表面は黒化処理されている。
タッチパネルや電磁波シールド材の製造過程において黒化処理を含む製造手法は様々あり、例えば以下に示すような方法が知られている。
例えば、特許文献1には、透明基材の一面側に銀粒子及びバインダー樹脂を含む導電性組成物からなる導電性パターン層を有する積層体を準備する工程、及びテルルが溶解された塩酸溶液であり、該塩酸溶液中におけるテルルの濃度(酸化物換算濃度)が0.01〜0.45重量%であり、塩酸濃度が0.05〜8重量%である金属黒化処理液に、前記積層体を接触させて、黒化層を形成する工程を含む透明導電材の製造方法が記載されている。
また、特許文献2には、前処理槽で導電性基材の脱脂もしくは酸処理等の前処理を行い、その後、めっき槽で、導電性基材上に金属を析出さ、さらに、水洗槽、黒化処理槽、水洗槽、防錆処理槽、水洗槽を順次通して、それぞれで、導電性基材上に析出した金属の表面を黒化する方法が記載されている。
さらに、特許文献3には、金属又は合金の層と該層上に形成された黒化層を有する上部センサー電極のメッシュ状導電性細線を以下のステップにより形成することを特徴とするタッチパネルの製造方法であって、透明基体上に金属層又は合金層を形成するステップ、金属層又は合金層に電極パターンを形成するステップ、金属層又は合金層の上に黒化層を形成するステップ、電極以外の部分の黒化層を除去するステップを含むものが記載されている。
銅配線(Cu層)と黒化層との積層構造を使用する技術においては、銅配線、黒化層という化学的性質の異なる材料をエッチングによりパターニングする際、銅配線と黒化層とのエッチングスピードの違いから、エッチング量に偏りが生じてしまうことが問題となる。例えば、(A)銅配線のエッチングスピードが黒化層のエッチングスピードよりも早ければ、Cu層が広い面積にわたって除去されてしまいやすくなるため、銅配線が細くなり、その結果として電気抵抗が上がってしまう。他方、(B)黒化層のエッチングスピードが銅配線のエッチングスピードよりも早ければ、黒化層が広い面積にわたって除去されてしまいやすくなるため、銅配線の表面の一部は、黒化層によりカバーされきれずに露出してしまう。そのため、黒化層の本来の目的である銅配線の表面反射抑止が不十分となる。銅配線をパターニングするためのエッチング液と、黒化層をパターニングするためのエッチング液とを別々に用いることも考えられるが、その場合はエッチング工程が増え、工程が煩雑となることも大きな課題であった。
通常は、銅配線に比べると黒化層の方がエッチングされにくいため、上記(A)、すなわち銅配線が細くなり、電気抵抗が上がってしまうこととなる。エッチング液に工夫を加えることも考えられるが、例えば浸蝕力の強いエッチング液を用いてしまうと、エッチングコントロール性が低くなるため、近年要求される線幅の細い銅配線に適用しようとすると、設計通りの線幅を保てなくなる。
かかる事情に鑑み、本発明は、エッチングコントロール性は維持しつつ、黒化層の材料としてエッチングスピードが銅配線に近いものを探査することにより、銅配線と黒化層の積層構造を有する電気配線部材の製造方法、および電気配線部材を提供することを目的とするものである。
本発明者が、銅配線の材料であるCu層と、黒化層との積層により構成される種々の膜をウエットエッチングにより一部領域を除去する試験を行ったところ、エッチングコントロール性を維持しつつ、エッチングスピードがCuに近い黒化層の材料として、CuNO系の組成物(CuNO、CuO、CuN)を用いると良いことを見いだした。
上記課題を解決し得た本発明の電気配線部材の製造方法は、基材の少なくとも一方の主面上に、Cu層とCuNO系黒化層との積層膜を形成する工程と、前記積層膜上の所定領域にレジスト層を形成する工程と、前記積層膜をエッチング液に接触させることにより前記積層膜の一部領域を除去する工程とを有するものである。Cu層とCuNO系黒化層のエッチングスピードが近いため、Cu層とCuNO系黒化層との積層膜の一部領域をエッチング除去することにより残存するCu層の幅と、残存するCuNO系黒化層の幅を近いものとすることができる。そのため、Cu層が狭くなり過ぎることによる電気抵抗の上昇、或いは、黒化層が狭くなり過ぎることによるCu層の露出という問題を改善することができる。
上記電気配線部材の製造方法において、CuNO系黒化層がCuNO黒化層であることが好ましい。銅配線と黒化層とのエッチングスピードを、より近くし得るからである。
上記電気配線部材の製造方法において、CuNO黒化層をCuNxOy層(0.01≦x≦0.05,0.01≦y≦0.35)とすることがさらに好ましい。
上記電気配線部材の製造方法において、前記CuNO系黒化層を形成する工程は、少なくとも窒素ガスおよび酸素ガスが存在する雰囲気中でCuをスパッタリングすることにより行われることが好ましい。
上記電気配線部材の製造方法において、前記基材の少なくとも一方の主面上に、第1CuNO系黒化層、該第1CuNO系黒化層上にCu層、該Cu層上に第2CuNO系黒化層が形成されていることが好ましい。
上記電気配線部材の製造方法において、前記積層膜中のCuNO系黒化層の合計膜厚は、10〜400nmとすることが好ましい。
上記電気配線部材の製造方法において、前記積層膜の一部領域を除去する工程により、前記積層膜をメッシュパターンにすることが好ましい。電気配線部材の光透過率を上げるためである。
上記課題を解決し得た本発明の電気配線部材は、基材と、該基材の少なくとも一方の主面上に形成されている、Cu層とCuNO系黒化層との積層膜とを有し、該積層膜は、パターニングされているものである。
上記電気配線部材において、前記CuNO系黒化層がCuNO黒化層であることが好ましい。
上記電気配線部材において、前記CuNO黒化層がCuNxOy層(0.01≦x≦0.05,0.01≦y≦0.35)であることが好ましい。
上記課題を解決し得た電気配線部材の製造装置は、密閉筐体と、該密閉筐体内に形成された基材巻き出しリールと、基材巻き取りリールと、該密閉筐体内に形成された第1区画室と、該第1区画室に隣接する第2区画室と、該第2区画室に隣接する第3区画室とを有し、前記第1〜第3区画室のいずれにもCuターゲット材が配置されており、前記第1〜第3区画室のいずれか少なくとも一つに、酸素ガスおよび/または窒素ガスの導入口が形成されているものである。
上記電気配線部材の製造装置において、前記導入口が、前記第1および第3区画室に形成されていることが望ましい。
本発明では、Cu層とCuNO系黒化層のエッチングスピードが近いため、Cu層とCuNO系黒化層の積層膜の一部をエッチング除去することにより、残存するCu層の幅と残存するCuNO系黒化層の幅を近いものとすることができる。そのため、Cu層が狭くなり過ぎることによる電気抵抗の上昇、或いは、黒化層が狭くなり過ぎることによるCu層の露出、およびCu層からの反射光の増大という問題を改善することができる。また、CuNO系黒化層とCu層のエッチング速度が近いことから、従来のようにCu層と黒化層の層毎に複数回に分けたウエットエッチングを行う必要がなくなる。
以下、実施の形態に基づき本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。また、図面における種々部材の寸法比は、本発明の特徴を理解に資することを優先しているため、実際の寸法比とは異なる場合がある。
本発明は、タッチパネルや電磁波シールド材等の用途に限らずCuNO系黒化層を有する電気配線部材に適用し得るが、ここでは、静電容量式タッチセンサを例にしながら本発明を説明する。
図1は、本発明の電気配線部材の一例である静電容量式タッチセンサ100の平面図である。図1に示すように、本実施形態にかかる静電容量式タッチセンサ100は、例えばポリカーボネートからなる樹脂シート111と、樹脂シート111の表面に形成され、縦方向のキー入力を検出するための導電部112と、樹脂シート111の裏面に形成され、横方向のキー入力を検出するための導電部113と、コネクタ部115と、各導電部112,113とコネクタ部115とを接続するリード電極114とを主として備えている。コネクタ部115は制御部116に接続されており、静電容量式タッチセンサ100の動作は制御部116により制御されている。各導電部112,113は、光の透過を可能とするため、図1における一部拡大図に示すように、メッシュパターンで形成されている。メッシュパターンの他にも、ストライプパターン、ストライプが波状となっているウェーブパターン、その他、複数の孔を有するパンチングパターンとすることもできる。
樹脂シート111の表裏に形成される各導電部112,113はCu層により形成されているが、Cu層による光の反射を抑えるため、各導電部112,113には、黒化層が形成される。樹脂シート111の表裏に各導電部112,113が形成されている態様は、あくまでも本発明を適用し得る静電容量式タッチセンサの一例であり、以下、樹脂シート111(基材)の少なくとも一方の主面上にCu層とCuNO系黒化層との積層膜を形成する工程を含む本発明について説明する。
本実施の形態にかかる電気配線部材の製造方法は、(1)基材の少なくとも一方の主面上にCu層とCuNO系黒化層との積層膜を形成する工程と、(2)積層膜上の所定領域にレジスト層を形成する工程と、(3)積層膜にエッチング液を接触させることにより積層膜の一部領域(Cu層の一部領域およびCuNO系黒化層の一部領域)を除去する工程とを有するものである。本発明における「CuNO系黒化層」は、Cuと、N(窒素)および/またはO(酸素)と、残部の不可避不純物とを含有する化合物であり、典型的には、CuNO、Cu3N、CuO、Cu2Oの各組成物である。
Cu層とCuNO系黒化層とを含む積層膜にエッチング液を接触させる工程において、CuNO系黒化層は、ウエットエッチングによるエッチングスピードが近いため、一定時間のウエットエッチングにより、Cu層とCuNO系黒化層とは同程度の浸蝕を受ける。したがって、Cu層が狭くなり過ぎることによる電気抵抗の上昇、或いは、黒化層が狭くなり過ぎることによるCu層の露出、およびCu層からの反射光の増大という問題を改善することができる。
なお、上記工程においてCu層を形成する工程と、CuNO系黒化層を形成する工程は、順不同であり先後は問わない。これらの工程により、少なくとも1層のCu層と少なくとも1層のCuNO系黒化層を形成することにより、基材の少なくとも一方の主面上にCu層とCuNO系黒化層との積層膜を形成する趣旨である。
以下、本実施の形態にかかる電気配線部材の製造方法の好ましい例について、図面を用いて詳細に説明する。図2〜4は、本実施の形態にかかる電気配線部材の製造方法の一部(上記(1))を示す工程断面図である。
(1)Cu層とCuNO系黒化層の積層膜を形成する工程
図2に示すように、まず、基材1の少なくとも一方の主面上に第1CuNO系黒化層2aを形成する。次に、図3に示すように、第1CuNO系黒化層2a上にCu層3を形成する。さらに、図4に示すように、Cu層3上に第2CuNO系黒化層2bを形成する。これらの工程により、基材1の少なくとも一方の主面上に、Cu層とCuNO系黒化層との積層膜が形成される。CuNO系黒化層は、基材1の少なくとも一方の主面上に少なくとも1層含まれていればよく、図3に示すように1層のみでもよいし、図4に示すように2層含まれていてもよい。但し、基材の少なくとも一方の主面上に形成されているCuNO系黒化層の合計膜厚は、10〜400nmとすることが好ましい。より好ましくは、18〜200nmであり、更に好ましくは36〜120nmである。CuNO系黒化層1層あたりでは、5〜200nmとすることが好ましく、より好ましくは9〜100nm、更に好ましくは18〜60nmである。
図2に示すように、まず、基材1の少なくとも一方の主面上に第1CuNO系黒化層2aを形成する。次に、図3に示すように、第1CuNO系黒化層2a上にCu層3を形成する。さらに、図4に示すように、Cu層3上に第2CuNO系黒化層2bを形成する。これらの工程により、基材1の少なくとも一方の主面上に、Cu層とCuNO系黒化層との積層膜が形成される。CuNO系黒化層は、基材1の少なくとも一方の主面上に少なくとも1層含まれていればよく、図3に示すように1層のみでもよいし、図4に示すように2層含まれていてもよい。但し、基材の少なくとも一方の主面上に形成されているCuNO系黒化層の合計膜厚は、10〜400nmとすることが好ましい。より好ましくは、18〜200nmであり、更に好ましくは36〜120nmである。CuNO系黒化層1層あたりでは、5〜200nmとすることが好ましく、より好ましくは9〜100nm、更に好ましくは18〜60nmである。
黒化層は、内部を伝搬する光の強度を減衰させる作用もあるが、主として、反射可視光の干渉の作用により反射光を抑えている要素がある。かかる干渉により反射可視光の強度を弱めるためには、厚さは上記範囲とすることが好ましい。以下、第1CuNO系黒化層2aを単にCuNO系黒化層2aと記載し、第2CuNO系黒化層2bを単にCuNO系黒化層2bと記載する場合がある。
Cu層3の厚さは、必要な電気伝導度を確保するため、例えば20nm以上、好ましくは40nm以上、さらに好ましくは60nm以上とする。ただし、Cu層3が厚過ぎるとエッチングに時間がかかり過ぎてしまうため、例えば、2μm以下、好ましくは1μm以下、より好ましくは400nm以下とする。
基材1に用いる材料としては、非導電物であれば特に制限は無いが、例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂(PET)、脂肪族環状ポリオレフィン系樹脂(COP)、ガラス、ポリカーボネート系樹脂(PC)、アクリル系樹脂(PMMA)等を用いることができる。電気配線部材を表示装置に使用する場合には、基材1は、実質的に透明であることが望ましい。基材1の厚さには特に制限がないが、例えば15μm〜200μm、好ましくは20μm〜150μm、さらに好ましくは25μm〜125μmとする。
Cu層3やCuNO系黒化層2a,2bを形成する方法に特に限定はないが、スパッタリング法、蒸着法、CVD法等によって形成することができ、またCu層の表面を改質することによっても形成可能である。本実施の形態では、例としてスパッタリング法を用いた積層膜形成法を説明する。
図5は、本実施の形態の電気配線部材の製造装置であるスパッタリング装置50の断面図である。スパッタリング装置50は、密閉筐体51と、密閉筐体51内に形成された基材巻き出しリール52と、基材巻き取りリール53と、密閉筐体51内に形成された隔壁54で区切られた第1区画室55、第1区画室55に隣接する第2区画室56、第2区画室56に隣接する第3区画室57とを有している。第1区画室55〜第3区画室57のいずれにもCuターゲット材58が配置されている。また、第1区画室55と第3区画室57には、酸素ガスおよび/または窒素ガスの導入口59が形成されている。第2区画室56には、Cuターゲット材58に衝突させるためのアルゴンガスの導入口60が形成されている。なお、導入口59においてもアルゴンガスを供給できる。導入口59,導入口60において、アルゴンガスの他にも、黒化層への窒素の取り込みを促進するために水素ガス(H2)を導入することもできる。また密閉筐体51には、低真空吸引口66と高真空吸引口67が設けられている。低真空吸引口66は、例えば油回転真空ポンプ(図示せず)に接続されており、密閉筐体51内をある程度の真空度まで素早く減圧することができる。高真空吸引口67は、例えばターボ分子ポンプ(図示せず)に接続されており、密閉筐体51内をスパッタリング可能な程度の高真空度まで減圧することができる。
基材巻き出しリール52には、上述した基材1がロール状に保持されている。基材1は、基材巻き出しリール52から出発して、ピンチロール61、内ドラム62、ピンチロール63を経由して、最終的には基材巻き取りリール53に巻き取られる。
第1区画室55〜第3区画室57に配置されているCuターゲット材58は、所定の電位を加えるために導線64によりコントローラ65に接続されている。スパッタリング方法としては、直流電圧を2つの電極の間にかけるDCスパッタ、高周波をかけるRFスパッタ、その他、マグネトロンスパッタ、イオンビームスパッタを用いることもできる。
基材巻き出しリール52から巻き出され、第1区画室55内に進入する基材1は、Cuターゲット材58のスパッタリングによりCuの層が成膜されていく。この際、第1区画室55には、導入口59から酸素ガスおよび/または窒素ガスの供給を受けているため、基材1上に成膜されるのは、酸素(O)および/または窒素(N)原子を取り込んだCu層であるCuNO系黒化層2aである(図2)。
次に、基材1が第2区画室56に進入すると、Cuターゲット材58のスパッタリングによりCu層3が成膜される(図3)。第2区画室56には、不活性ガスであるアルゴンガスの導入口60しか形成されていないため、Cu層3には、基本的には酸素および/または窒素は取り込まれない(不可避的に混入するものを除く)。
次に、基材1が第3区画室57に進入すると、Cuターゲット材58のスパッタリングによりCuの層が成膜されていく。第1区画室55の場合と同様に、第3区画室57には、導入口59から酸素ガスおよび/または窒素ガスの供給を受けているため、基材1上に成膜されるのは、酸素(O)および/または窒素(N)原子を取り込んだCu層であるCuNO系黒化層2bである(図4)。以上の工程により、Cu層3とCuNO系黒化層(2a,2b)との積層膜6が形成される。
同様の手順で、基材1の裏面側にもCu層3とCuNO系黒化層(2a,2b)との積層膜6を形成することができる。例えば、上述の図4の工程まで終了して基材巻き取りリール53に巻き取られた基材ロールを、基材1の裏面側がCuターゲット材58側に向くように基材巻き出しリール52にセットする。基材巻き出しリール52から基材1を引き出し、ピンチロール61、内ドラム62、ピンチロール63を経由して、最後に基材巻き取りリール53にセットする。この状態でスパッタリング装置50を運転することにより、図6に示すように、基材1の裏面側にも積層体6を形成することができる。
一つの製造装置の有効活用の観点からは、上記のように基材ロールを基材巻き取りリール53から基材巻き出しリール52に付け替える方法も好ましく実施し得るが、電気配線部材の製造速度を速める観点からは、同一の密閉筐体51内に、基材1の裏面側にも成膜できる区画室(例えば、第3区画室57に続く、第4区画室〜第6区画室(図示せず))を設けることや、スパッタリング装置50とは別に基材1の裏面側にも成膜できる他のスパッタリング装置(図示せず)を設けることもできる。
上記説明において、第1区画室55と第3区画室57には、酸素ガスおよび/または窒素ガスの導入口59を設けることとしたのは、図4に示すCuNO系黒化層2a/Cu層3/CuNO系黒化層2bの順で積層膜6を形成するためであり、積層の順序によって、導入口59の位置を、例えば第2区画室56に適宜変更することができる。
(2)積層膜6上の所定領域にレジスト層を形成する工程
図7〜8は、本実施の形態にかかる電気配線部材の製造方法の一部(上記(3)の工程)を示す工程断面図である。まず、図7に示すように積層膜6上に、フォトレジスト層4を一様に形成する。フォトレジスト層4に用いられる材料にも特に制限はなく、半固体状(ペースト状)のものや固体状(フィルム状)のものを用いることができる。
図7〜8は、本実施の形態にかかる電気配線部材の製造方法の一部(上記(3)の工程)を示す工程断面図である。まず、図7に示すように積層膜6上に、フォトレジスト層4を一様に形成する。フォトレジスト層4に用いられる材料にも特に制限はなく、半固体状(ペースト状)のものや固体状(フィルム状)のものを用いることができる。
次に、リソグラフィ法等を用いて、図8に示すようにフォトレジスト層4をパターニングする。フォトレジスト層を部分的に除去する工程は、典型的には、フォトレジスト層の一部に光を照射し、光が照射された部分を現像液により除去すること(ポジ型フォトレジスト)、或いは、光が照射されていない部分を現像液により除去すること(ネガ型フォトレジスト)により実現するものである。
(3)積層膜6の一部の除去工程
図9は、本実施の形態にかかる電気配線部材の製造方法の一部を示す工程断面図である。フォトレジスト層4aに覆われず露出している積層膜6にエッチング液を接触させることにより積層膜6の一部(Cu層の一部およびCuNO系黒化層の一部)を除去することができる。用いるエッチング液は、Cu層とCuNO系黒化層の双方をエッチングできる限り特段の制限はないが、エッチングコントロール性をある程度維持するには、エッチング速度をコントロールすることが必要であり、そのためには、温度、濃度、pH等を調整することが望ましい。
図9は、本実施の形態にかかる電気配線部材の製造方法の一部を示す工程断面図である。フォトレジスト層4aに覆われず露出している積層膜6にエッチング液を接触させることにより積層膜6の一部(Cu層の一部およびCuNO系黒化層の一部)を除去することができる。用いるエッチング液は、Cu層とCuNO系黒化層の双方をエッチングできる限り特段の制限はないが、エッチングコントロール性をある程度維持するには、エッチング速度をコントロールすることが必要であり、そのためには、温度、濃度、pH等を調整することが望ましい。
本実施の形態においては、黒化層としてCuNO系黒化層(2a,2b)を用いているためにCuとのエッチングスピード差が小さく、図9のようにCu層3とCuNO系黒化層(2a,2b)が同様の速さでエッチングされたために積層膜6が綺麗に垂直方向に開口されているが、CuNO系以外の黒化層を用いた場合には、Cuとのエッチングスピード差が大きいために、図8のようなエッチング形状にはなりにくい。参考に、図16は、図9に対応する電気配線部材の表面の光学顕微鏡写真である。Cu層3の幅とCuNO系黒化層(2a,2b)の幅がほぼ揃っており、Cu層3からの反射光が観察されない。
図10と図11は、黒化層としてCuNO系黒化層(2a,2b)以外のもの(Cuよりもエッチングスピードが遅いものを仮に「黒化層2c」,Cuよりもエッチングスピードが速いものを仮に「黒化層2d」と記載する)を用いた場合の、積層膜6のエッチング後の形状を拡大した工程断面図である。
黒化層として黒化層2c(Cuよりもエッチングスピードが遅いもの)を用いた図10の例では、黒化層2cはなかなかエッチングされないため、その間にCu層3のエッチングが進んでしまっているものである。Cu層3が広い面積にわたって除去されるため、銅配線が細くなり、その結果として電気抵抗が上がってしまう。参考に、図17は、図10に対応する電気配線部材の表面の光学顕微鏡写真である。Cu層3の幅に対して黒化層2cの幅が広く残っている。
逆に、黒化層として黒化層2d(Cuよりもエッチングスピードが速いもの)を用いた図11の例では、黒化層2dのエッチングが進んでしまい、Cu層3の上又は下の主表面が露出してしまっている。そのため、黒化層の本来の目的であるCu層(銅配線)の表面反射抑止が不十分となる。参考に、図18は、図11に対応する電気配線部材の表面の光学顕微鏡写真である。黒化層2dの幅細く削られており、Cu層3が露出し、Cu層3からの反射光が観察されている。
最終処理として、好ましくは、図12に示すように、洗浄液を用いて残ったフォトレジスト層4aを除去する。また好ましくは、図13に示すように、基板1および積層膜6を保護層5で覆い、電気配線部材を外部からの水分や酸素から保護する。
なお、CuNO系黒化層(2a,2b)が形成された場合の反射率は、CuNO系黒化層(2a,2b)が形成されていない場合の反射率(Cu層3の反射率)よりも低い。これは、上述のように反射光が干渉作用により弱め合う効果もあるが、CuNO系黒化層(2a,2b)自体に光の強度を減衰させる作用もあるからである。CuNO系黒化層(2a,2b)が形成された場合の反射率は、例えば、Cu層3の反射率の60%以下、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは15%以下である。
本実施の形態にかかる電気配線部材の積層膜6の層構造は、CuNO系黒化層2a/Cu層3/CuNO系黒化層2bとしたが、これに限らず、少なくとも1層のCu層と少なくとも1層のCuNO系黒化層を含むものであれば同様に実施することができる。図14は、本発明の他の実施の形態にかかる電気配線部材の断面図であり、図14のようにCuNO系黒化層2は、基材1に対して反対側のみに設けることもできる。この場合は、基材1に対して反対側のCuNO系黒化層2がエッチング液に触れている時間が長いため、Cu層のエッチングスピードに近いCuNO系黒化層2を用いることが必ずしもまっすぐな形状の開口を形成することには繋がらず、Cu層3のエッチングスピードに対して2〜5倍のエッチングスピードのCuNO系黒化層2を用いることが好ましい。
図15は、本発明のさらに他の実施の形態にかかる電気配線部材の断面図であり、図15のようにCuNO系黒化層2は、Cu層3に対して視認者側のみに設けることもできる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、前記・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
CuNO系黒化層のエッチングスピードを確認するために、様々な組成のCuNO系黒化層を作製し、これをエッチング液に所定時間浸漬させ、CuNO系黒化層が溶出するまでにかかる時間を測定する試験を行った。
[試料作製]
厚さ50μm、広さ20mm×70mmのPET基材上に厚さ70nmのCuNO系黒化層(CuO黒化層、CuN黒化層、CuNO黒化層)をスパッタリングにより形成した試料を作製した。また比較のために、CuNO系黒化層の代わりにNiCu黒化層を形成した試料も作製した。黒化層の形成時のスパッタリング条件は、次の通りである。
投入電力:9kW(9.4W/cm2)
厚さ50μm、広さ20mm×70mmのPET基材上に厚さ70nmのCuNO系黒化層(CuO黒化層、CuN黒化層、CuNO黒化層)をスパッタリングにより形成した試料を作製した。また比較のために、CuNO系黒化層の代わりにNiCu黒化層を形成した試料も作製した。黒化層の形成時のスパッタリング条件は、次の通りである。
投入電力:9kW(9.4W/cm2)
[エッチング試験]
室温の液体エッチャントを入れたビーカーに、試料を漬け込み、スパッタリングにより形成した黒化層が溶けるまでにかかる時間を確認した。測定の結果は、下記表1に示す通りであった。表1では、試料毎に、Cuのエッチングに要した時間を1としたときのエッチングに要した時間を示している。表1中、「黒化層組成(原子%)」の欄は、X線光電子分光分析器(XPS)により得られた各元素の存在割合を原子%で表したものである。その右隣の「CuNxOy表記」欄のx欄には、窒素原子の存在割合(原子%)を銅原子(Cu)の存在割合(原子%)で除した数値を記載している。また、「CuNxOy表記」欄のy欄には、酸素原子の存在割合(原子%)を銅原子(Cu)の存在割合(原子%)で除した数値を記載している。なお、試料番号2,3については、黒化層の形成に用いたガス種から、黒化層の化学式がCuOであることが明らかであるので、XPS測定はしていない。
室温の液体エッチャントを入れたビーカーに、試料を漬け込み、スパッタリングにより形成した黒化層が溶けるまでにかかる時間を確認した。測定の結果は、下記表1に示す通りであった。表1では、試料毎に、Cuのエッチングに要した時間を1としたときのエッチングに要した時間を示している。表1中、「黒化層組成(原子%)」の欄は、X線光電子分光分析器(XPS)により得られた各元素の存在割合を原子%で表したものである。その右隣の「CuNxOy表記」欄のx欄には、窒素原子の存在割合(原子%)を銅原子(Cu)の存在割合(原子%)で除した数値を記載している。また、「CuNxOy表記」欄のy欄には、酸素原子の存在割合(原子%)を銅原子(Cu)の存在割合(原子%)で除した数値を記載している。なお、試料番号2,3については、黒化層の形成に用いたガス種から、黒化層の化学式がCuOであることが明らかであるので、XPS測定はしていない。
[最大反射率測定試験]
また表1中、「最大反射率(%)」は、黒化層の光反射率であるが、詳細には次のように特定した。すなわち、黒化層をエッチングする前の各試料に、黒化層側から垂直に可視光線を照射し、この可視光線の波長を400nm〜700nmまで走査したときに得られる最大の光反射率(%)を「最大反射率(%)」とした。反射率の測定に用いた機器は、分光測色計(品番:CM−3500d;KONICA MINOLTA社製)である。なお、最大反射率の測定に用いた試料は、上記エッチング試験で作製した試料とは、PET基材と黒化層との間にCu層を挟んでいる点でのみ異なる。
また表1中、「最大反射率(%)」は、黒化層の光反射率であるが、詳細には次のように特定した。すなわち、黒化層をエッチングする前の各試料に、黒化層側から垂直に可視光線を照射し、この可視光線の波長を400nm〜700nmまで走査したときに得られる最大の光反射率(%)を「最大反射率(%)」とした。反射率の測定に用いた機器は、分光測色計(品番:CM−3500d;KONICA MINOLTA社製)である。なお、最大反射率の測定に用いた試料は、上記エッチング試験で作製した試料とは、PET基材と黒化層との間にCu層を挟んでいる点でのみ異なる。
[黒化層のXPS分析]
作製した試料(試料番号4〜13)をX線光電子分光分析器(XPS)により成分分析した。XPS分析器の仕様は以下の通りである。
作製した試料(試料番号4〜13)をX線光電子分光分析器(XPS)により成分分析した。XPS分析器の仕様は以下の通りである。
[装置仕様]
製品名:アルバック・ファイ社製Quantum2000
X線源:mono−AlKa(hv:1486.6ev)
検出深さ:数〜数十nm
取込確度:約45°
分析領域:約200μmφスポット
製品名:アルバック・ファイ社製Quantum2000
X線源:mono−AlKa(hv:1486.6ev)
検出深さ:数〜数十nm
取込確度:約45°
分析領域:約200μmφスポット
[分析スパッタ条件]
イオン種:Ar+
加速電圧:1kV
走査範囲:2×2mm
スパッタ速度:1.5nm/min(SiO2換算値)
イオン種:Ar+
加速電圧:1kV
走査範囲:2×2mm
スパッタ速度:1.5nm/min(SiO2換算値)
図19は、XPS分析により得られた、測定対象である被検膜の表面からの深さと、測定される原子密度(%)との関係の一例を示すものである。図19のように、被検膜の表面は、表面酸化の影響で酸素リッチになっている。また、被検膜の表面からの深さが20nm以上になると、下地層のCuの組成比増加が見られる。そこで、できるだけ黒化層そのものの組成を特定するために、本発明では、黒化層の組成比は、被検膜の表面から深さ7nm〜13nm範囲内の任意の5点における組成比を平均することとした。
表1から分かるように、CuNO系黒化層ではないNiCu黒化層を用いたサンプルでは、エッチング時間が10以上となっているのに対して、CuNO系黒化層を用いた場合には、エッチング時間が小さく、すなわちCuのエッチング時間に近づいている。
表1から分かるように、CuO黒化層を用いた場合には、エッチング時間が長くなっている傾向にあるため、また、最大反射率も高くなってしまっている傾向があるため、黒化層の材料としては、CuOよりも、CuNO、CuNが優れていると考えられる。
また表1から、CuNO黒化層のうち、0.01≦x≦0.05および0.01≦y≦0.35を満たすCuNO黒化層(試料番号5〜13)は、最大反射率を40%未満に抑えられている。
図20は、エッチング処理後の試料(試料番号14)を、CuN黒化層側から撮影したSEM写真である。図20中、黒の両矢印で示した「A」は、フォトレジスト層(図9の「4a」参照)の幅を示すものであり、フォトレジスト層が直線的に形成されていた箇所である。ところが、CuN黒化層の端部は直線的なエッチング形状にならず、白色の矢印で示したようにエッチングが点から拡がったような痕跡となり、CuN黒化層に蛇行形状が見受けられる。このように、黒化層の材料としてCuNを用いた場合には、Cu層の線幅のコントロールが困難である。また、CuN黒化層およびCuN層の幅が狙い値(上記Aの幅)より太くなり、その分視認されやすくなる問題がある。
これに対して、図21は、黒化層の材料がCuNOである例であり、エッチング処理後の試料(試料番号6)を、CuNO黒化層側から撮影したSEM写真である。図21中、黒の両矢印で示した「A」は、図20の場合と同様にフォトレジスト層の幅を示すものである。図21から分かるように、CuNO黒化層の端部は直線的なエッチング形状になっており、狙い通りのエッチングパターンが得られていることが分かる。したがって、黒化層の端部のエッチングコントロール性という観点においては、CuN黒化層よりもCuNO黒化層が優れていると考えられる。
以上のように、本発明では、黒化層の材料としてCuNO系黒化層を用いることにより、Cu層が狭くなり過ぎることによる電気抵抗の上昇、或いは、黒化層が狭くなり過ぎることによるCu層の露出、およびCu層からの反射光の増大という問題を改善することができ、産業上の利用価値が非常に高いものである。
1 基材
2,2a,2b CuNO系黒化層
2c,2d 一般的な黒化層
3 Cu層
4 フォトレジスト層
5 保護層
6 積層膜
50 スパッタリング装置
51 密閉筐体
52 基材巻き出しリール
53 基材巻き取りリール
54 隔壁
55 第1区画室
56 第2区画室
57 第3区画室
58 Cuターゲット材
59 導入口
60 導入口
61 ピンチロール
62 内ドラム
63 ピンチロール
64 導線
65 コントローラ
66 低真空吸引口
67 高真空吸引口
2,2a,2b CuNO系黒化層
2c,2d 一般的な黒化層
3 Cu層
4 フォトレジスト層
5 保護層
6 積層膜
50 スパッタリング装置
51 密閉筐体
52 基材巻き出しリール
53 基材巻き取りリール
54 隔壁
55 第1区画室
56 第2区画室
57 第3区画室
58 Cuターゲット材
59 導入口
60 導入口
61 ピンチロール
62 内ドラム
63 ピンチロール
64 導線
65 コントローラ
66 低真空吸引口
67 高真空吸引口
Claims (10)
- 基材の少なくとも一方の主面上に、Cu層とCuNO系黒化層とを含む積層膜を形成する工程と、
前記積層膜上の所定領域にレジスト層を形成する工程と、
前記積層膜をエッチング液に接触させることにより前記積層膜の一部領域を除去する工程と、
を有することを特徴とする電気配線部材の製造方法。 - 前記CuNO系黒化層がCuNO黒化層である請求項1に記載の電気配線部材の製造方法。
- 前記CuNO黒化層がCuNxOy層(0.01≦x≦0.05,0.01≦y≦0.35)である請求項2に記載の電気配線部材の製造方法。
- 前記CuNO系黒化層を形成する工程は、少なくとも窒素ガスおよび酸素ガスが存在する雰囲気中でCuをスパッタリングすることにより行われるものである請求項2または3に記載の電気配線部材の製造方法。
- 前記基材の少なくとも一方の主面上に、第1CuNO系黒化層、該第1CuNO系黒化層上にCu層、該Cu層上に第2CuNO系黒化層が形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の電気配線部材の製造方法。
- 前記積層膜中のCuNO系黒化層の合計膜厚は、10〜400nmである請求項1〜5のいずれかに記載の電気配線部材の製造方法。
- 前記積層膜の一部領域を除去する工程により、前記積層膜をメッシュパターンにする請求項1〜6のいずれかに記載の電気配線部材の製造方法。
- 基材と、
該基材の少なくとも一方の主面上に形成されている、Cu層とCuNO系黒化層と含む積層膜を有し、前記積層膜は、パターニングされていることを特徴とする電気配線部材。 - 前記CuNO系黒化層がCuNO黒化層である請求項8に記載の電気配線部材。
- 前記CuNO黒化層がCuNxOy層(0.01≦x≦0.05,0.01≦y≦0.35)である請求項9に記載の電気配線部材。
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TW104136114A TWI673728B (zh) | 2014-11-05 | 2015-11-03 | 電氣配線構件及其製造方法、與電氣裝置及其製造方法 |
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JP (1) | JP2016091832A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017226111A (ja) * | 2016-06-21 | 2017-12-28 | 大日本印刷株式会社 | 積層体、透視性電極、タッチパネル、およびタッチ位置検出機能付き表示装置 |
JP2018051784A (ja) * | 2016-09-26 | 2018-04-05 | 住友金属鉱山株式会社 | 積層体基板、導電性基板、積層体基板の製造方法、導電性基板の製造方法 |
WO2021044850A1 (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-11 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | タッチセンサ、及び、タッチセンサの製造方法 |
-
2014
- 2014-11-05 JP JP2014225611A patent/JP2016091832A/ja active Pending
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