JP2016091183A - 中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサ - Google Patents
中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016091183A JP2016091183A JP2014222806A JP2014222806A JP2016091183A JP 2016091183 A JP2016091183 A JP 2016091183A JP 2014222806 A JP2014222806 A JP 2014222806A JP 2014222806 A JP2014222806 A JP 2014222806A JP 2016091183 A JP2016091183 A JP 2016091183A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- refractive index
- film
- transparent conductive
- gas barrier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
- Non-Insulated Conductors (AREA)
Abstract
Description
以下、本発明の実施形態に係るタッチパネルセンサ用中間基材フィルムおよび導電性フィルムについて、図面を参照しながら説明する。本明細書において、「中間基材フィルム」には、「中間基材シート」等と呼ばれる部材も含まれ、また「導電性フィルム」には、「導電性シート」等と呼ばれる部材も含まれる。また、本明細書において、「重量平均分子量」は、テトラヒドロフラン(THF)等の溶剤に溶解して、従来公知のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算により得られる値である。本明細書において、微粒子の「平均粒径」は、微粒子が凝集粒子(二次粒子)の状態である場合には、凝集粒子の長径および短径の平均から個々の微粒子の粒子径を算出し、これを平均することにより算出できる。具体的には、原子間力顕微鏡(AFM)による光学フィルムの表面像または断面像、あるいは走査透過型電子顕微鏡(TEM、STEM)による光学フィルムの表面像または断面像から任意の2個の凝集粒子を抽出し(表面像の場合、無作為に2個選択できるが、断面の場合、微粒子のどこで切られているか不明であるため、可能な限り大きい粒子を2個選択する)、個々の凝集粒子の長径および短径を測定して、個々の凝集粒子の凝集径を算出し、同じサンプルの別画像の撮像において同様の作業を9回行って、合計20個分の微粒子の粒子径の数平均から得られる値を微粒子の平均粒径とした。なお、「長径」は、凝集粒子の画面上において最も長い径とし、「短径」は、長径を構成する線分の中点に直交する線分を引き、この線分が凝集粒子と交わる2点間の距離を言うものとする。また、本明細書において、微粒子が凝集粒子の状態でない、すなわち一次粒子の状態である場合には、微粒子の一次粒子の平均粒径は、以下の(1)〜(3)の作業により算出できる。なお、後述する第1の高屈折率層に含まれる高屈折率微粒子および第1の低屈折率層に含まれる低屈折率微粒子の平均粒径も同様の手法によって算出できる。(1)微粒子そのもの、または微粒子の分散液を光透過性基材上に塗布し、乾燥させたものをTEMまたはSTEMの断面像を撮像する。(2)表面像から任意の10個の微粒子を抽出し、個々の微粒子の長径および短径を測定し、長径および短径の平均から個々の微粒子の粒子径を算出する。(3)同じサンプルの別画像の撮像において同様の作業を5回行って、合計50個分の微粒子の数平均から得られる値を平均粒径とした。図1は本実施形態に係る導電性フィルムの概略構成図であり、図2は本実施形態に係る導電性フィルムの平面図である。図3は本実施形態に係る他の導電性フィルムの概略構成図であり、図4は本実施形態に係る他の導電性フィルムの概略構成図であり、図5は本実施形態に係る他の導電性フィルムの平面図である。
図1に示される導電性フィルム10は、中間基材フィルム11と、中間基材フィルム11上に積層された透明導電層12とを備えている。「中間基材フィルム」とは、タッチパネルセンサに用いられるものであるが、タッチパネルセンサを備えるタッチパネルの最表面に配置されるものではなく、タッチパネルの内部に配置される基材フィルムを意味する。
中間基材フィルム11は、光透過性基材13と、光透過性基材13の両面に積層された有機層14、15と、有機層14上に積層されたガスバリア層16とを備えている。「有機層」とは、主として有機材料から構成されている層であるが、有機層は無機材料の添加剤等を含んでいてもよい。
光透過性基材13としては、光透過性を有すれば特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン基材、ポリカーボネート基材、ポリアクリレート基材、ポリエステル基材、芳香族ポリエーテルケトン基材、ポリエーテルサルフォン基材、ポリアミド基材、またはガラス基材が挙げられる。
ハードコート層17、20はJIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験(4.9N荷重)で「F」以上の硬度を有する。鉛筆硬度を「F」以上とすることにより、ハードコート層の硬さをガスバリア層の表面に十分に反映させることができ、耐久性を向上させることができる。なお、ハードコート層17上に形成する高屈折率層18との密着性、靱性およびカールの防止等の観点から、ハードコート層17、20の表面の鉛筆硬度の上限は4H程度程とすることが好ましい。タッチパネルセンサは、繰り返し押圧され高度な密着性および靱性が要求されることから、ハードコート層17、20の鉛筆硬度の上限を4Hとすることにより、中間基材フィルム11をタッチパネルセンサに組み込んで使用する場合に顕著な効果を発揮できる。また、中間基材フィルム上に透明導電層を形成した後、透明導電層を結晶化させるために、透明導電層が形成された状態で中間基材フィルムをアニールする。このアニールにより光透過性基材からオリゴマーが析出し、中間基材フィルムのヘイズを上昇させる場合があるが、ハードコート層がオリゴマーの析出を抑制する層として機能するので、ハードコート層を設けることにより、中間基材フィルムまたは導電フィルムのヘイズの上昇を抑制することができる。
樹脂は、硬化性樹脂前駆体の硬化物(重合物、架橋物)を含むものである。本明細書における「硬化性樹脂前駆体」とは、樹脂前駆体が光硬化性や熱硬化性を有し、光硬化または熱硬化によって樹脂となる樹脂前駆体を意味する。樹脂は、硬化性樹脂前駆体の硬化物の他、溶剤乾燥型樹脂を含んでいてもよい。光硬化性を有する光硬化性樹脂前駆体は、光重合性官能基を少なくとも1つ有するものである。本明細書における、「光重合性官能基」とは、光照射により重合反応し得る官能基である。光重合性官能基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性二重結合が挙げられる。なお、本明細書における「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」および「メタクリロイル基」の両方を含む意味である。また、光硬化性樹脂前駆体を硬化させる際に照射される光としては、可視光線、並びに紫外線、X線、電子線、α線、β線、およびγ線のような電離放射線が挙げられる。熱硬化性を有する熱硬化性樹脂前駆体は、熱硬化性官能基を少なくとも1つ有するものである。
光重合性モノマーは、重量平均分子量が1000未満のものである。光重合性モノマーとしては、光重合性官能基を2つ(すなわち、2官能)以上有する多官能モノマーが好ましい。
光重合性オリゴマーは、重量平均分子量が1000以上10000未満のものである。光重合性オリゴマーとしては、2官能以上の多官能オリゴマーが好ましい。多官能オリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、 ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性プレポリマーは、重量平均分子量が10000以上のものであり、重量平均分子量としては10000以上80000以下が好ましく、10000以上40000以下がより好ましい。重量平均分子量が80000を超える場合は、粘度が高いため塗工適性が低下してしまい、得られる光学積層体の外観が悪化するおそれがある。上記多官能ポリマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、イソシアヌレート(メタ)アクリレート、ポリエステル−ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
微粒子は、無機微粒子または有機微粒子のいずれであってもよいが、これらの中でも、耐候性の観点から、例えば、シリカ(SiO2)微粒子、アルミナ微粒子、チタニア微粒子、酸化スズ微粒子、アンチモンドープ酸化スズ(略称;ATO)微粒子、酸化亜鉛微粒子等の無機酸化物微粒子が好ましい。
溶剤としては、例えば、アルコール(例、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール、PGME、エチレングリコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘプタノン、ジエチルケトン等)、エーテル類(1,4−ジオキサン、ジオキソラン、ジイソプロピルエーテルジオキサン、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン等)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、エステル類(蟻酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)等が例示でき、これらの混合物であってもよい。
重合開始剤は、光照射により分解されて、ラジカルを発生して光重合性化合物の重合(架橋)を開始または進行させる成分である。
高屈折率層18は、ハードコート層17の屈折率よりも高い屈折率を有する層である。具体的には、高屈折率層18の屈折率は、1.50以上2.00以下であってもよい。高屈折率層18の屈折率の下限は、1.55以上であってもよく、高屈折率層18の屈折率の上限は、1.75以下であってもよい。高屈折率層18の屈折率は、上記ハードコート層17、20の屈折率と同様の方法によって測定することができる。ハードコート層17と高屈折率層18との屈折率差は、0.05以上0.25以下であることが好ましい。
高屈折率層18を構成する高屈折率微粒子としては、金属酸化物微粒子が挙げられる。金属酸化物微粒子としては、具体的には、例えば、酸化チタン(TiO2、屈折率:2.3〜2.7)、酸化ニオブ(Nb2O5、屈折率:2.33)、酸化ジルコニウム(ZrO2、屈折率:2.10)、酸化アンチモン(Sb2O5、屈折率:2.04)、酸化スズ(SnO2、屈折率:2.00)、スズドープ酸化インジウム(ITO、屈折率:1.95〜2.00)、酸化セリウム(CeO2、屈折率:1.95)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO、屈折率:1.90〜2.00)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO、屈折率:1.90〜2.00)、アンチモン酸亜鉛(ZnSb2O6、屈折率:1.90〜2.00)、酸化亜鉛(ZnO、屈折率:1.90)、酸化イットリウム(Y2O3、屈折率:1.87)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO、屈折率:1.75〜1.85)、リンドープ酸化スズ(PTO、屈折率:1.75〜1.85)等が挙げられる。これらの中でも、屈折率や透明性の観点から、酸化ジルコニウムが好ましい。
高屈折率層18を構成するバインダ樹脂は特に制限されることがなく、熱可塑性樹脂を用いることもできるが、表面硬度を高くする観点から、熱硬化性樹脂前駆体及び/又は光硬化性樹脂前駆体等の硬化物(重合物、架橋物)であるものが好ましく、中でも光硬化性樹脂前駆体の硬化物であるものがより好ましい。
高屈折率層用組成物に用いる溶剤としては、ハードコート層で述べた溶剤と同様のものを用いることができる。
低屈折率層19は、高屈折率層18の屈折率よりも低い屈折率を有する層である。具体的には、低屈折率層17の屈折率は、1.35以上1.55以下であってもよい。低屈折率層19の屈折率の下限は、1.40以上であってもよく、低屈折率層19の屈折率の上限は、1.50以下であってもよい。低屈折率層19の屈折率は、上記ハードコート層17、20の屈折率と同様の方法によって測定することができる。高屈折率層18と低屈折率層19との屈折率差は、0.05以上0.50以下であることが好ましい。
低屈折率微粒子としては、例えば、シリカ、またはフッ化マグネシウムからなる中実または中空微粒子等が挙げられる。
低屈折率層19を構成するバインダ樹脂としては、高屈折率層18を構成するバインダ樹脂と同様のものが挙げられる。ただし、バインダ樹脂に、フッ素原子を導入した樹脂や、オルガノポリシロキサン等の屈折率の低い材料を混合してもよい。
ガスバリア層16は、光透過性基材13や有機層14で発生するガスを遮断するための層である。ガスバリア層は、単層構造であっても、2層以上からなる多層構造であってもよい。
物理気相成長法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンクラスタービーム法等が挙げられる。
化学気相成長法としては、例えば、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等が挙げられる。
透明導電層12は、中間基材フィルム11のガスバリア層16上に設けられ、かつパターニングされている。本実施形態では、透明導電層12は、中間基材フィルム11の片面上に形成されている。
導電性フィルム10、30は、例えば、タッチパネルセンサに組み込んで使用することができる。図6は本実施形態に係る導電性フィルムを組み込んだタッチパネルセンサの概略構成図であり、図7は本実施形態に係るタッチパネルセンサの平面図である。図8は本実施形態に係る導電性フィルムを組み込んだ他のタッチパネルセンサの概略構成図である。
透明導電層51における屈折率、膜厚、材料、および形成方法は、透明導電層12における屈折率、膜厚、材料、および形成方法と同様であるので、説明を省略するものとする。
透明粘着層41、42、52としては、公知の感圧接着層や粘着シートが挙げられる。
以下、本発明の第2の実施形態に係るタッチパネルセンサ用中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサについて、図面を参照しながら説明する。図9は本実施形態に係る導電性フィルムフィルムの概略構成図である。なお、本実施形態において、第1の実施形態で説明した部材と同じ符号が付してある部材は、第1の実施形態で説明した部材と同じ部材であることを意味するものであり、また第1の実施形態と重複する内容については特記しない限り省略するものとする。
図9に示される導電性フィルム60は、中間基材フィルム61と、中間基材フィルム61に積層された透明導電層62、63とを備えている。
図9に示される中間基材フィルム61は、光透過性基材13と、光透過性基材13の両面上に積層された有機層14、64と、有機層14、64上に積層されたガスバリア層16、65とを備えている。ガスバリア層65はガスバリア層16と同様であるので、説明を省略するものとする。
透明導電層62は中間基材フィルム61のガスバリア層16上に積層されており、透明導電層63は中間基材フィルム61のガスバリア層65上に積層されている。透明導電層62は透明導電層12と同様のものであり、また透明導電層63は透明導電層31と同様のものであるので、説明を省略する。透明導電層62、63は、中間基材フィルム61の両面に形成されているので、透明導電層62、63のパターニングを一度に行うことができる。
導電性フィルム60は、例えば、タッチパネルセンサに組み込んで使用することができる。図10は本実施形態に係る導電性フィルムを組み込んだタッチパネルセンサの概略構成図である。
まず、下記に示す組成となるように各成分を配合して、ハードコート層用組成物を得た。
(ハードコート層用組成物)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(日本化薬社製、製品名「KAYARAD DPHA」):50質量部
・光重合開始剤(BASF社製、製品名「イルガキュア184」):4質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK):100質量部
下記に示す組成となるように各成分を配合して、高屈折率層用組成物を得た。
(高屈折率層用組成物)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(日本化薬社製、製品名「KAYARAD DPHA」):14質量部
・酸化ジルコニウム微粒子分散液(平均粒径10〜15nmの酸化ジルコニウム微粒子をメチルイソブチルケトンに分散させた分散液(固形分32.5%)):69質量部
・光重合開始剤(BASF社製、製品名「イルガキュア127」):1.0質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK):1000質量部
下記に示す組成となるように各成分を配合して、低屈折率層用組成物を得た。
(低屈折率層用組成物)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(日本化薬社製、製品名「KAYARAD DPHA」):3.5質量部
・中実シリカ微粒子分散液(平均粒径10〜15nmの中実シリカ微粒子をメチルイソブチルケトンに分散させた分散液(固形分30%)):21.7質量部
・光重合開始剤(BASF社製、製品名「イルガキュア127」):0.7質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK):1000質量部
光透過性基材としての厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート基材(製品名「A4300」、東洋紡績社製)を準備し、ポリエチレンテレフタレート基材の片面に、ハードコート層用組成物を塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜に対して、70℃で1分間乾燥させた後、紫外線を積算光量が300mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚が4μmの第2のハードコート層を形成した。次いで、ポリエチレンテレフタレート基材を反転させ、ポリエチレンテレフタレート基材の他方の面に、上記と同様のハードコート層用組成物を塗布し、塗膜を形成した。次いで、形成した塗膜に対して、70℃で1分間乾燥させた後、紫外線を積算光量が150mJ/cm2になるように照射して塗膜を硬化させることにより、膜厚が4μmのハードコート層を形成して、ポリエチレンテレフタレート基材の両面にハードコート層を形成した。次いで、ポリエチレンテレフタレート基材の他方の面に形成されたハードコート層上に、高屈折率層用組成物を塗布し、塗膜を形成した。そして、形成した塗膜を、70℃で1分間乾燥させた後、積算光量150mJ/cm2で紫外線照射を行って硬化させて、膜厚が30nmの高屈折率層を形成した。次いで、高屈折率層上に、低屈折率層用組成物を塗布し、塗膜を形成した。そして、形成した塗膜を、70℃で1分間乾燥させた後、積算光量150mJ/cm2で紫外線照射を行って硬化させて、膜厚が30nmの低屈折率層を形成した。低屈折率層を形成した後、低屈折率層上に、スパッタリング法によってSiOx(1≦x≦2)からなる3nmのガスバリア層を形成し、これにより中間基材フィルムを作製した。次いで、中間基材フィルムのガスバリア層上に、スパッタリング法によってスズドープ酸化インジウム(ITO)からなる透明導電層を形成し、150℃の加熱オーブンで30分間アニール処理をして結晶化させた。そして形成した透明導電層をフォトリソグラフィー法によってパターニングすることで、膜厚が25nmのパターニングされた透明導電層を形成し、これにより導電性フィルムを作製した。なお、上記ハードコート層、高屈折率層、低屈折率層、ガスバリア層、透明導電層の波長589nmでの屈折率をエリプソメータ(エリプソメータUVISEL 株式会社堀場製作所製)でそれぞれ測定したところ、ハードコート層の屈折率は1.52であり、高屈折率層の屈折率は1.66であり、低屈折率層の屈折率は1.48であり、ガスバリア層の屈折率は1.46であり、透明導電層の屈折率は1.98であった。
実施例2においては、ガスバリア層の膜厚を5nmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。
実施例3においては、ガスバリア層の膜厚を7nmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。
実施例4においては、ガスバリア層の膜厚を10nmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。
実施例4においては、SiOxの代わりにアルミナを用いてガスバリア層を形成し、かつガスバリア層の膜厚を10nmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。
比較例においては、バリア層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして、中間基材フィルムおよび導電性フィルムを作製した。
ITO層を形成する前の状態において、実施例に係る基材フィルムの水蒸気透過率を、水蒸気透過率測定装置(製品名:PERMATRAN−W 3/31、MOCON社製)を用いて、測定した。
ITO層を形成した後かつITO層をパターニングする前の状態において、実施例および比較例に係る導電性フィルムにおける透明導電層の表面抵抗値を、低抵抗率計(製品名:ロレスタ−AX MCP−T370、三菱化学アナリテック社製)を用いて、室温で測定した。
実施例および比較例で得られた導電性フィルムを透明導電層側が上側となるように3波長蛍光ランプ下に置き、透明導電層側から目視により透明導電層の視認性評価を行った。評価基準は以下の通りとした。
○:透明導電層の形状が視認されなかった、またはほぼ視認されなかった。
×:透明導電層の形状が視認された。
11、26、61…中間基材フィルム
12、31、62、63…透明導電層
13…光透過性基材
14、15、27、64…有機層
16、65…ガスバリア層
17、20…ハードコート層
18、66…高屈折率層
19、67…低屈折率層
40、50、70…タッチパネルセンサ
Claims (10)
- パターニングされた透明導電層を支持するためのタッチパネルセンサ用中間基材フィルムであって、
光透過性基材と、
前記光透過性基材の片面または両面上に積層された少なくとも1層以上の有機層と、
前記有機層上に積層されたガスバリア層とを備える、中間基材フィルム。 - 前記有機層が、膜厚が0.5μm以上10μm以下のハードコート層を備える、請求項1に記載の中間基材フィルム。
- 前記有機層が、前記ハードコート層上に積層され、かつ前記ハードコート層の屈折率よりも高い屈折率を有する高屈折率層をさらに備える、請求項2に記載の中間基材フィルム。
- 前記ガスバリア層が前記高屈折率層に接し、前記ガスバリア層の屈折率が前記高屈折率層の屈折率より低く、かつ前記ガスバリア層の膜厚が10nm以上100nm以下である、請求項3に記載の中間基材フィルム。
- 前記有機層が、前記高屈折率層上に積層され、かつ前記高屈折率層よりも低い屈折率を有する低屈折率層をさらに備える、請求項3に記載の中間基材フィルム。
- 前記ガスバリア層の膜厚が、3nm以上10nm以下である、請求項5に記載の中間基材フィルム。
- 前記ガスバリア層が、無機酸化物を含む蒸着層である、請求項1に記載の中間基材フィルム。
- 前記ガスバリア層が、酸化ケイ素を含む蒸着層である、請求項1に記載の中間基材フィルム。
- 請求項1に記載の中間基材フィルムと、
前記中間基材フィルムの前記ガスバリア層上に積層され、かつパターニングされた透明導電層と
を備える、導電性フィルム。 - 上部電極層と、前記上部電極層と所定の間隔を置いて配置された下部電極層とを備えるタッチパネルセンサであって、
請求項9に記載の導電性フィルムを備え、前記導電性フィルムの前記透明導電層が前記上部電極層または前記下部電極層として機能する、タッチパネルセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014222806A JP5995152B2 (ja) | 2014-10-31 | 2014-10-31 | 中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014222806A JP5995152B2 (ja) | 2014-10-31 | 2014-10-31 | 中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016091183A true JP2016091183A (ja) | 2016-05-23 |
JP5995152B2 JP5995152B2 (ja) | 2016-09-21 |
Family
ID=56018662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014222806A Active JP5995152B2 (ja) | 2014-10-31 | 2014-10-31 | 中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5995152B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190106653A (ko) * | 2018-03-07 | 2019-09-18 | 동우 화인켐 주식회사 | 입력 센서 및 이를 포함하는 표시장치 |
Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010086684A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Kuramoto Seisakusho Co Ltd | 透明導電配線膜付き光学薄膜 |
JP2010257492A (ja) * | 2008-03-25 | 2010-11-11 | Sony Corp | 静電容量型入力装置、入力機能付き表示装置および電子機器 |
JP2011222453A (ja) * | 2010-04-14 | 2011-11-04 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 導電膜付き基材 |
JP2012103968A (ja) * | 2010-11-11 | 2012-05-31 | Okura Ind Co Ltd | 透明導電性フィルム、透明導電性フィルム用下地フィルムおよびタッチパネル |
JP2013180556A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | Lintec Corp | 透明導電性フィルム及びその製造方法 |
WO2013172055A1 (ja) * | 2012-05-17 | 2013-11-21 | 株式会社カネカ | 透明電極付き基板およびその製造方法、ならびにタッチパネル |
JP2014000812A (ja) * | 2013-07-12 | 2014-01-09 | Toppan Printing Co Ltd | 透明導電性積層フィルム |
JP2014106779A (ja) * | 2012-11-28 | 2014-06-09 | Nitto Denko Corp | 透明導電性フィルム及びタッチパネル |
JP2014108541A (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-12 | Fujifilm Corp | 転写フィルムおよび透明積層体、それらの製造方法、静電容量型入力装置ならびに画像表示装置 |
JP5549967B1 (ja) * | 2014-03-18 | 2014-07-16 | 大日本印刷株式会社 | 導電性フィルム、およびタッチパネルセンサ |
JP2014203775A (ja) * | 2013-04-09 | 2014-10-27 | 長岡産業株式会社 | 透明導電性フィルム |
-
2014
- 2014-10-31 JP JP2014222806A patent/JP5995152B2/ja active Active
Patent Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010257492A (ja) * | 2008-03-25 | 2010-11-11 | Sony Corp | 静電容量型入力装置、入力機能付き表示装置および電子機器 |
JP2010086684A (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-15 | Kuramoto Seisakusho Co Ltd | 透明導電配線膜付き光学薄膜 |
JP2011222453A (ja) * | 2010-04-14 | 2011-11-04 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 導電膜付き基材 |
JP2012103968A (ja) * | 2010-11-11 | 2012-05-31 | Okura Ind Co Ltd | 透明導電性フィルム、透明導電性フィルム用下地フィルムおよびタッチパネル |
JP2013180556A (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | Lintec Corp | 透明導電性フィルム及びその製造方法 |
WO2013172055A1 (ja) * | 2012-05-17 | 2013-11-21 | 株式会社カネカ | 透明電極付き基板およびその製造方法、ならびにタッチパネル |
JP2014106779A (ja) * | 2012-11-28 | 2014-06-09 | Nitto Denko Corp | 透明導電性フィルム及びタッチパネル |
JP2014108541A (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-12 | Fujifilm Corp | 転写フィルムおよび透明積層体、それらの製造方法、静電容量型入力装置ならびに画像表示装置 |
JP2014203775A (ja) * | 2013-04-09 | 2014-10-27 | 長岡産業株式会社 | 透明導電性フィルム |
JP2014000812A (ja) * | 2013-07-12 | 2014-01-09 | Toppan Printing Co Ltd | 透明導電性積層フィルム |
JP5549967B1 (ja) * | 2014-03-18 | 2014-07-16 | 大日本印刷株式会社 | 導電性フィルム、およびタッチパネルセンサ |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190106653A (ko) * | 2018-03-07 | 2019-09-18 | 동우 화인켐 주식회사 | 입력 센서 및 이를 포함하는 표시장치 |
KR102532982B1 (ko) * | 2018-03-07 | 2023-05-16 | 동우 화인켐 주식회사 | 입력 센서 및 이를 포함하는 표시장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5995152B2 (ja) | 2016-09-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101410075B1 (ko) | 투명 도전성 적층체 및 그것으로 이루어지는 터치 패널 | |
KR101831030B1 (ko) | 중간 기재 필름 및 터치 패널 센서 | |
JP5574253B1 (ja) | 積層体、およびタッチパネルセンサ | |
KR20160037089A (ko) | 반사 방지 필름, 표시 장치 및 표시 장치의 반사 방지 필름의 선택 방법 | |
TWI619125B (zh) | 靜電容量式觸摸面板用透明導電性薄膜 | |
JP2015212923A (ja) | アンチニュートンリング積層体およびそのアンチニュートンリング積層体を用いた静電容量式タッチパネル | |
TWI594890B (zh) | 積層體、導電性積層體及觸控面板、以及塗料組成物及使用該塗料組成物之積層體的製造方法 | |
JP5958476B2 (ja) | 透明導電体及びタッチパネル | |
US9652100B2 (en) | Electroconductive film comprising base material film and one or more functional layers configured to suppress variations of hue between different viewing angles | |
WO2012141134A1 (ja) | 透明導電性積層フィルム及びタッチパネル | |
JP2015227934A (ja) | 反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置 | |
JP6460471B2 (ja) | 積層体、偏光板、および画像表示装置 | |
JP5637327B1 (ja) | 中間基材フィルム、低屈折率層付き中間基材フィルム、およびタッチパネルセンサ | |
JP5549967B1 (ja) | 導電性フィルム、およびタッチパネルセンサ | |
CN104656974B (zh) | 导电性膜、硬涂膜和触控面板传感器 | |
JP2015108862A (ja) | タッチパネル付き表示装置 | |
JP6183700B2 (ja) | タッチパネル用中間基材フィルム、タッチパネル用積層フィルム、およびタッチパネルセンサ | |
JP5995152B2 (ja) | 中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサ | |
JP5839305B1 (ja) | 中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサ | |
JP6365942B2 (ja) | タッチパネル付き表示装置 | |
JP5494884B1 (ja) | 中間基材フィルム、およびタッチパネルセンサ | |
JP5907218B2 (ja) | 中間基材フィルム、導電性フィルムおよびタッチパネルセンサ | |
JP2015036866A (ja) | タッチパネル用中間基材フィルム、タッチパネル用積層フィルム、およびタッチパネルセンサ | |
JP2015036731A (ja) | タッチパネル用中間基材フィルム、タッチパネル用積層フィルム、およびタッチパネルセンサ | |
JP2015179489A (ja) | 導電性フィルム、およびタッチパネルセンサ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160513 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160712 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160729 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160811 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5995152 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02 |