JP2016088842A - 通信機器外装部品およびこれを備えてなる通信機器 - Google Patents

通信機器外装部品およびこれを備えてなる通信機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2016088842A
JP2016088842A JP2015213066A JP2015213066A JP2016088842A JP 2016088842 A JP2016088842 A JP 2016088842A JP 2015213066 A JP2015213066 A JP 2015213066A JP 2015213066 A JP2015213066 A JP 2015213066A JP 2016088842 A JP2016088842 A JP 2016088842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication equipment
value
exterior component
sample
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015213066A
Other languages
English (en)
Inventor
源通 拓哉
Takuya Gendoshi
拓哉 源通
三垣 俊二
Shunji Migaki
俊二 三垣
一平 三輪
Ippei Miwa
一平 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Publication of JP2016088842A publication Critical patent/JP2016088842A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

【課題】機械的特性に優れているとともに、電波透過特性に優れた通信機器外装部品およびこれを備えてなる通信機器の提供。
【解決手段】部分安定化ジルコニアおよびアルミナを含むセラミックスからなり、ZrのZrO換算値とAlのAl換算値との合計が、セラミックスを構成する全成分100質量%のうち80質量%以上であり、ZrO換算値とAl換算値との質量比が、90〜50:10〜50の通信機器外装部品である。
【選択図】なし

Description

本発明は、通信機器外装部品およびこれを備えてなる通信機器に関するものである。
ノートパソコンや携帯電話、デシタルカメラ、テレビ、時計に代表されるような300MHz以上6GHz以下の電波を利用した無線通信を行なう通信機器のケース等の外装部品には、多色化、軽量化、複雑な形状を一体的に成形できる成形性等の観点から、ポリカーボネイト樹脂やABS樹脂などが用いられている。
そして、近年においては、高い強度をはじめ、傷つきにくさなどの優れた機械的特性を有しており、高級感溢れる装飾性の高さから、通信機器の外装部品にセラミックスの使用が検討され、白色やピンク色などを呈するジルコニア質焼結体が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許第5197634号公報 特許第5511661号公報
今般における通信機器の外装部品には、機械的特性に優れているのみならず、良好な無線通信が行なえるように、電波透過特性に優れていることが求められている。
本発明は、上記要求を解決すべく案出されたものであり、機械的特性に優れているとともに、電波透過特性に優れた通信機器外装部品およびこれを備えてなる通信機器を提供することを目的とする。
本発明の通信機器外装部品は、部分安定化ジルコニアおよびアルミナを含むセラミックスからなる通信機器外装部品であって、ZrのZrO換算値とAlのAl換算値との合計が、前記セラミックスを構成する全成分100質量%のうち80質量%以上であり、前記ZrO換算値と前記Al換算値との質量比が、90〜50:10〜50であることを特徴とするものである。
本発明の通信機器は、上記構成の通信機器外装部品を備えてなることを特徴とするものである。
本発明の通信機器外装部品によれば、機械的特性に優れているとともに、電波透過特性に優れている。
本発明の通信機器によれば、良好な無線通信を行なうことができるとともに、優れた機械的特性により、長期にわたって使用することができる。
以下、本実施形態の通信機器外装部品の一例について説明する。
本実施形態の通信機器外装部品は、部分安定化ジルコニアおよびアルミナを含むセラミックスからなり、ZrのZrO換算値とAlのAl換算値との合計が、セラミックスを構成する全成分100質量%のうち80質量%以上であり、ZrO換算値とAl換算値との質量比が、90〜50:10〜50である。
ここで、部分安定化ジルコニアとは、相変態を完全に抑制した完全安定化ジルコニアよりも、安定化剤の量を減らしてわずかに相変態出来るようにしたものであり、安定化剤としては、例えば、酸化イットリウム(Y)、酸化セリウム(CeO)、酸化ディスプロシウム(Dy)、酸化マグネシウム(MgO)および酸化カルシウム(CaO)等が挙げられる。そして、部分安定化ジルコニアは、破壊の原因となる亀裂の伝搬を、正方晶から単斜晶への相変態により阻害し、亀裂先端の応力集中を緩和することができるものであり、ZrO換算値とAl換算値との質量比で、ZrO換算値が50以上であることから、本実施形態の通信機器外装部品は優れた機械的特性を有する。
また、本実施形態の通信機器外装部品は、ZrのZrO換算値と、AlのAl換算値の合計が、セラミックスを構成する全成分100質量%のうち80質量%以上であり、ZrO換算値とAl換算値との質量比が、90〜50:10〜50であることにより、電波透過特性に優れる。
このように、優れた電波透過特性を有するのは、比誘電率および誘電損失の低いアルミナを上述した範囲で含むことによって、セラミックスの比誘電率および誘電損失が低くなり、また、セラミックスを通過する電波が、導電率の異なる部分安定化ジルコニアとアルミナの界面において反射する機会が少ないことによる。
なお、部分安定化ジルコニアは、蛍光X線回折装置(XRF)、ICP発光分光分析装置(ICP)、エネルギー分散型X線分析装置(EDS)等を用いての定性分析において、ジルコニア結晶の安定化剤としての作用を為す上述した成分を構成する元素(Y,Ce,Dy,Mg,Caの少なくともいずれか)が確認されるものである。また、X線回折装置(XRD)を用いての測定により得られたチャートにおいて、正方晶ジルコニア相および/または立方晶ジルコニア相と、単斜晶ジルコニア相の存在が確認され、単斜晶ジルコニア相のピークが、正方晶ジルコニア相および/または立方晶ジルコニア相のピークよりも低いものである。
また、部分安定化ジルコニアは、安定化剤成分がジルコニア結晶に固溶しているものであるため、電子線マイクロアナライザ(EPMA)による面分析から得られたカラーマッピングにおいては、ジルコニウムの存在が確認できる位置に、安定化剤成分を構成する元素(Y,Ce,Dy,Mg,Caの少なくともいずれか)と酸素とが確認されるものである。
また、アルミナの存在は、XRDを用いて得られた結果を、JCPDSカードを照合することによって確認することができる。
さらに、ZrのZrO換算値およびAlのAl換算値は、XRFやICPを用いて、ZrおよびAlの含有量を求め、ZrOおよびAlに換算すればよい。
そして、電波透過特性については、まず、市販されているGSM(登録商標)(Global
System for Mobile communications)およびLTE(Long Term Evolution)対応携帯端末機を用意し、メインアンテナが確認できるように外装部品を取り外す。次に、メインアンテナを覆うように試料を配置してテープ等で固定することにより、電波透過特性測定試
料とする。その後、全放射電力(TRP:Total Radiated Power、以下、単にTRPと記載する。)を測定する。測定波長としては、例えば、800MHzや1900MHzであり、電波透過特性に優れているとは、測定波長におけるTRPの値が大きいということである。
また、本実施形態の通信機器外装部品は、セラミックスが顔料成分を含む、すなわち、セラミックスの形成において含有成分を含ませることによって、多彩な色合いのセラミックスとすることができ、需要者に高級感に加えて高い美的満足感を与えることができる。
ここで、顔料成分としては、鉄(Fe)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)および希土類元素(例えば、エルビウム(Er)、ユーロピウム(Eu)、ホルミウム(Ho))の酸化物から選択される1種類以上である。
例えば、黒色を呈するセラミックスを得るには、鉄、クロム、コバルトおよびチタンの酸化物を選択すればよい。また、ピンク色系を呈するセラミックスを得るには、エルビウムの酸化物、ユーロピウムの酸化物、ホルミウムの酸化物のいずれかを用いればよい。
本実施形態の通信機器外装部品においては、セラミックスにおける平均結晶粒径が0.25μm以上であることが好適である。このような構成を満たしているときには、結晶粒子同士の界面(粒界)が少なく、界面における電波の反射が少なくなるため、さらに優れた電波透過特性を有するものとなる。特に、アルミナの平均結晶粒径が0.56μm以上であることが好適である。なお、平均結晶粒径とは、セラミックス中に含まれる結晶すべてを対象とするものであるため、ジルコニア結晶およびアルミナ結晶を含むものである。
また、本実施形態の通信機器外装部品においては、気孔の面積占有率が1.5%以下であることが好適である。このような構成を満たしている、すなわち、気孔が少ないときには、気孔の存在に起因する電波の反射が少なくなるため、さらに優れた電波透過特性を有するものとなる。なお、ここでいう気孔の面積占有率とは、円相当径0.8μm以上の気孔について見たときの値であり、測定方法については以下において詳細に説明する。
また、本実施形態の通信機器外装部品においては、気孔の平均重心間距離が35μm以上であることが好適である。このような構成を満たしている、すなわち、存在する気孔の距離が遠いときには、気孔の存在に起因する電波の反射が少なくなるため、さらに優れた電波透過特性を有するものとなる。
ここで、セラミックスの平均結晶粒径、気孔の面積占有率および気孔の平均重心間距離の求め方としては、まず、セラミックスを表面から10μmの深さまで鏡面加工した面を測定面とする。
次に、セラミックスの平均結晶粒径については、金属顕微鏡または走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、5000〜10000倍の倍率で反射電子像を撮影し、得られた写真の任意の場所に3本の直線を引き、直線が横切った結晶粒子の数とその各々の結晶の合計の長さを測定して、各々の結晶の合計長さを各々の結晶の数で除する直線横断法により求めることができる。
または、得られた写真から結晶の輪郭をトレースし、トレースした写真を画像解析ソフト(「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製))を用いて、平均結晶粒径を求めてもよい。
また、気孔の面積占有率および気孔の平均重心間距離の測定については、金属顕微鏡を用いて100倍の倍率で撮影した画像(例えば、面積が4.0×10μm)を画像解析ソフトを用いて解析すればよい。
具体的には、画像解析ソフト「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製)を用いて、解析時の設定条件として、粒子の明度を暗、2値化の方法を手動、小図形除去面積を0.8μm、画像の明暗を示す指標であるしきい値を80〜140とすればよい。なお、気孔の面積占有率については粒子解析法で解析することにより求めることができ、気孔の平均重心間距離については重心間距離法で解析することにより求めることができる。
そして、本実施形態の通信機器外装部品は、機械的特性および電波透過特性に優れていることから、ノートパソコンや携帯電話、デシタルカメラ、テレビ、時計などで無線通信を行なう箇所の外装部品としてとして好適に用いることができる。このような用途における本実施形態の通信機器外装部品の厚みは、0.4mm以上1.2mm以下である。
また、本実施形態の通信機器は、アンテナ等を外装する部品として、本実施形態の通信機器外装部品を備えてなるものであることから、良好な無線通信を行なうことができるとともに、優れた機械的特性により、長期にわたって使用することができる。
次に、本実施形態の通信機器外装部品の製造方法の一例を説明する。
まず、主原料として部分安定化ジルコニア粉末およびアルミナ粉末を用意する。ここで部分安定化ジルコニア粉末とは、酸化イットリウム、酸化セリウム、酸化ディスプロシウム、酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムから選ばれる少なくとも1種の安定化剤を加えて共沈法により生成されたものであり、ジルコニアが85〜99.5mol%で、安定化剤成分が0.5〜15mol%とからなるものである。なお、この部分安定化ジルコニア粉末には、酸化ハフニウムを2質量%程度含むものであってもよい。
そして、部分安定化ジルコニア粉末およびアルミナ粉末を所望量秤量する。なお、秤量においては、セラミックスを構成する全成分100質量%のうち、ZrをZrO換算、AlをAl換算した値の合計が80質量%以上となるように秤量するとともに、ZrO換算値とAl換算値との質量比が、90〜50:10〜50の範囲を満たすように秤量する。また、顔料成分を含むものとするには、鉄、コバルト、クロム、チタン、銅、亜鉛、ニッケル、マンガンおよび希土類元素の酸化物の粉末を添加すればよい。
次に、秤量した各粉末と溶媒である水とを振動ミルやボールミル等に入れて混合粉砕する。次に、混合粉砕したスラリーに結合剤としてパラフィンワックスを所定量添加し、噴霧乾燥装置を用いて、噴霧・乾燥させることにより、造粒された顆粒を得る。そして、この顆粒を用いて、乾式加圧成形法、冷間静水圧加圧成形法等により成形した後、切削加工により成形体を得る。または、製品形状に近似した成形体を得るには、主原料等の粉末、溶媒、バインダ等を添加したスラリーを用いて、鋳込成形法や射出成形法により成形体を得てもよい。
そして、得られた成形体を必要に応じて脱脂した後、大気雰囲気中にて1350℃以上1600℃以下の温度で焼成することにより、本実施形態の通信機器外装部品を得ることができる。
なお、焼成後において、研削加工を施したり、バレルによる鏡面研磨を施したり、平均粒径1μm以下の小さいダイヤモンドペーストを錫製のラップ盤に供給してラップ加工を
施してもよい。
そして、平均結晶粒径を0.25μm以上とするには、例えば、主原料である部分安定化ジルコニア粉末の平均粒径を0.2μm以上0.7μm以下、アルミナ粉末の平均粒径を0.1μm以上0.7μm以下とし、焼成温度を1400℃以上で焼成すればよい。
また、気孔の面積占有率を1.5%以下とするには、例えば、乾式加圧成形法であれば78MPa以上の成形圧で成形すればよい。
さらに、気孔の平均重心間距離を35μm以上とするには、スラリーに対し分散剤を0.1質量部〜0.5重量部の範囲で添加すればよく、このようにして原料粉末が均一に分散され、焼結後に気孔が分散しやすくなる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、主原料として、共沈法により生成された、ジルコニアが97mol%で、安定化剤成分である酸化イットリウムが3mol%の部分安定化ジルコニア粉末およびアルミナ粉末を用意した。なお、部分安定化ジルコニア粉末としては平均粒径が0.5μm、アルミナ粉末としては平均粒径が0.5μmのものを用いた。
次に、セラミックスにおける、ZrをZrO換算したZrO換算値と、AlをAl換算したAl換算値との質量比が表1の示す値となるように、部分安定化ジルコニア粉末およびアルミナ粉末を秤量し、秤量した各粉末と溶媒である水とを振動ミルやボールミル等に入れて混合粉砕した。
なお、試料No.6〜8については、黒色を呈するセラミックスとするために、部分安定化ジルコニア粉末およびアルミナ粉末以外に、顔料成分粉末として、酸化鉄粉末、酸化クロム粉末、酸化コバルト粉末、酸化チタン粉末を用意し、酸化鉄:酸化クロム:酸化コバルト:酸化チタンの質量比が、30:7:55:8であり、ZrのZrO換算値とAlのAl換算値の合計が表1に示す質量となるように秤量し、部分安定化ジルコニア粉末、アルミナ粉末および溶媒である水とを振動ミルやボールミル等に入れて混合粉砕した。
次に、混合粉砕したスラリーに、分散剤を0.05質量部、結合剤としてパラフィンワックスを所定量添加し、噴霧乾燥装置を用いて、噴霧・乾燥させることにより、造粒された顆粒を得た。そして、この顆粒を用いて98MPaの圧力で成形(乾式加圧成形法)することにより成形体を得た後、大気雰囲気中において1550℃の温度で焼成した。
次に、得られた焼結体を、ラップ研磨することにより、寸法が、80mm×40mm×0.6mmの試料を得た。
そして、市販されているGSM(登録商標)およびLTE対応携帯端末機(京セラ(株)製:G81)を用意し、メインアンテナが確認できるようにポリカーボネイトからなる外装部品を取り外した後、メインアンテナを覆うように試料を配置してテープ等で固定することにより、電波透過特性測定試料とした。800MHzおよび1900MHzにおけるTRPを測定し、電波透過特性を評価した。
また、各種試料作製時に用いた顆粒をそれぞれ用いて、成形および焼成を行ない、焼結
体を得た後、JIS R 1601−2008に準拠した試験片を切り出し、JIS R
1601−2008に準拠して3点曲げ強度を測定した。
また、各試料について、ICPにより定量分析を行ない、ZrのZrO換算での値、AlのAl換算での値、着色剤成分の酸化物換算での値を求め、ZrのZrO換算値とAlのAl換算値の合計、ZrO換算値とAl換算値との質量比を求めた。なお、1%未満の含有量の成分は、定量していない。結果を表1に示す。
Figure 2016088842
表1から、試料No.2〜4,6〜8は、850MPa以上の3点曲げ強度を有し、800MHzにおけるTRPが19.6dBm以上であり、1900MHzにおけるTRPが20.1dBm以上であった。この結果より、部分安定化ジルコニアおよびアルミナを含むセラミックスからなり、ZrのZrO換算値とAlのAl換算値との合計が、セラミックスを構成する全成分100質量%のうち80質量%以上であり、ZrO換算値とAl換算値との質量比が、90〜50:10〜50であることにより、機械的特性および電波透過特性に優れることがわかった。
次に、表2に示す焼成温度としたこと以外は、実施例1と同じ方法により試料を作製した。試料No.12は、試料No.3と同じ試料である。
そして、各試料において表面から10μmの深さまで鏡面加工した面を測定面とし、SEMを用いて、10000倍の倍率で反射電子像を撮影し、得られた写真の任意の場所に3本の直線を引き、直線が横切った結晶粒子の数とその各々の結晶の合計の長さを測定して、各々の結晶の合計長さを各々の結晶の数で除する直線横断法により平均結晶粒径を求めた。
また、実施例1で示した方法と同じ方法により、800MHzおよび1900MHzにおけるTRPを測定し、電波透過特性を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2016088842
表2から、試料No.11〜13は、試料No.10よりも優れた電波透過特性を有しており、平均結晶粒径が0.25μm以上であることが好適とわかった。
次に、表3に示す成形圧としたこと以外は、実施例2の試料No.13と同じ方法により試料を作製した。試料No.16は、試料No.13と同じ試料である。
そして、各試料において表面から10μmの深さまで鏡面研磨加工した面を測定面とし、金属顕微鏡を用いて100倍の倍率で撮影した写真(面積が4.0×10μm)を画像解析ソフトを用いて解析することにより気孔の面積占有率を求めた。
ここで、画像解析ソフトとしては、「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製)を用い、粒子解析法で解析し、解析時の設定条件として、粒子の明度を暗、2値化の方法を手動、小図形除去面積を0.8μm、画像の明暗を示す指標であるしきい値を120とした。
また、実施例1で示した方法と同じ方法により、800MHzおよび1900MHzにおけるTRPを測定し、電波透過特性を評価した。結果を表3に示す。
Figure 2016088842
表3から、試料15〜17は、試料No.14よりも優れた電波透過特性を有しており、気孔の面積占有率が1.5%以下であることが好適とわかった。
次に、表4に示す量の分散剤をスラリーに添加したこと以外は、実施例3の試料No.16と同じ方法により試料を作製した。試料No.18は、試料No.16と同じ試料である。
そして、各試料において表面から10μmの深さまで鏡面研磨加工した面を測定面とし、金属顕微鏡を用いて100倍の倍率で撮影した写真(面積が4.0×10μm)を画像解析ソフトを用いて解析することにより気孔の平均重心間距離を求めた。
ここで、画像解析ソフトとしては、「A像くん」(登録商標、旭化成エンジニアリング
(株)製)を用い、重心間距離法で解析し、解析時の設定条件として、粒子の明度を暗、2値化の方法を手動、小図形除去面積を0.8μm、画像の明暗を示す指標であるしきい値を120とした。
また、実施例1で示した方法と同じ方法により、800MHzおよび1900MHzにおけるTRPを測定し、電波透過特性を評価した。結果を表4に示す。
Figure 2016088842
表4から、試料19〜22は、試料No.18よりも優れた電波透過特性を有しており、気孔の平均重心間距離が35μm以上であることが好適とわかった。なお、試料No.21と試料No.22では電波透過特性に変化が無いことから、特性に変化が無いにも関わらず分散剤を添加することは作製コストの増加に繋がるため、作製コストの観点からは、気孔の平均重心間距離の上限を55μmとすべきことがわかった。

Claims (5)

  1. 部分安定化ジルコニアおよびアルミナを含むセラミックスからなる通信機器外装部品であって、ZrのZrO換算値とAlのAl換算値との合計が、前記セラミックスを構成する全成分100質量%のうち80質量%以上であり、前記ZrO換算値と前記Al換算値との質量比が、90〜50:10〜50であることを特徴とする通信機器外装部品。
  2. 前記セラミックスにおける平均結晶粒径が0.25μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の通信機器外装部品。
  3. 気孔の面積占有率が1.5%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信機器外装部品。
  4. 前記気孔の平均重心間距離が35μm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通信機器外装部品。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の通信機器外装部品を備えてなる通信機器。
JP2015213066A 2014-10-29 2015-10-29 通信機器外装部品およびこれを備えてなる通信機器 Pending JP2016088842A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014220401 2014-10-29
JP2014220401 2014-10-29

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016088842A true JP2016088842A (ja) 2016-05-23

Family

ID=56016801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015213066A Pending JP2016088842A (ja) 2014-10-29 2015-10-29 通信機器外装部品およびこれを備えてなる通信機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016088842A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020514516A (ja) * 2017-03-22 2020-05-21 ウブロ・エスアー・ジュネーヴ 着色された複合材料
JP2022034289A (ja) * 2020-08-18 2022-03-03 第一稀元素化学工業株式会社 黒色系ジルコニア焼結体、黒色系ジルコニア粉末、及び、黒色系ジルコニア粉末の製造方法
WO2023085313A1 (ja) * 2021-11-12 2023-05-19 京セラ株式会社 摺動部材およびそれを用いた仮撚機用ディスク

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01145104A (ja) * 1987-11-30 1989-06-07 Nkk Corp 高密度燒結体の製造法
US20070008227A1 (en) * 2005-06-23 2007-01-11 Adrian Napoles Electromagnetically transparent decorative metallic surface
WO2007108416A1 (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Kyocera Corporation 着色ジルコニア質焼結体及びその製造方法並びに装飾部材
WO2009096478A1 (ja) * 2008-01-29 2009-08-06 Kyocera Corporation 白色セラミックス
CN102006766A (zh) * 2010-11-04 2011-04-06 中兴通讯股份有限公司 一种移动终端及降低其电磁波能量吸收比的方法
US20120293383A1 (en) * 2006-11-03 2012-11-22 Smartsynch, Inc. Forward throw antenna utility meter
WO2014002498A1 (ja) * 2012-06-27 2014-01-03 東ソー株式会社 複合プレートおよびその製造方法
US20140057686A1 (en) * 2011-11-02 2014-02-27 Pong Research Corporation Protective cover for a wireless device
JP2014073944A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Hitachi Metals Ltd 窒化珪素質焼結体の製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01145104A (ja) * 1987-11-30 1989-06-07 Nkk Corp 高密度燒結体の製造法
US20070008227A1 (en) * 2005-06-23 2007-01-11 Adrian Napoles Electromagnetically transparent decorative metallic surface
WO2007108416A1 (ja) * 2006-03-20 2007-09-27 Kyocera Corporation 着色ジルコニア質焼結体及びその製造方法並びに装飾部材
US20120293383A1 (en) * 2006-11-03 2012-11-22 Smartsynch, Inc. Forward throw antenna utility meter
WO2009096478A1 (ja) * 2008-01-29 2009-08-06 Kyocera Corporation 白色セラミックス
CN102006766A (zh) * 2010-11-04 2011-04-06 中兴通讯股份有限公司 一种移动终端及降低其电磁波能量吸收比的方法
US20140057686A1 (en) * 2011-11-02 2014-02-27 Pong Research Corporation Protective cover for a wireless device
WO2014002498A1 (ja) * 2012-06-27 2014-01-03 東ソー株式会社 複合プレートおよびその製造方法
JP2014073944A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Hitachi Metals Ltd 窒化珪素質焼結体の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020514516A (ja) * 2017-03-22 2020-05-21 ウブロ・エスアー・ジュネーヴ 着色された複合材料
JP2022034289A (ja) * 2020-08-18 2022-03-03 第一稀元素化学工業株式会社 黒色系ジルコニア焼結体、黒色系ジルコニア粉末、及び、黒色系ジルコニア粉末の製造方法
JP7526053B2 (ja) 2020-08-18 2024-07-31 第一稀元素化学工業株式会社 黒色系ジルコニア焼結体、黒色系ジルコニア粉末、及び、黒色系ジルコニア粉末の製造方法
WO2023085313A1 (ja) * 2021-11-12 2023-05-19 京セラ株式会社 摺動部材およびそれを用いた仮撚機用ディスク

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5158298B2 (ja) 黒色ジルコニア焼結体、その原料粉末ならびにそれらの製造方法
JP2018505829A (ja) セラミックおよびその調製方法
JP4506802B2 (ja) 誘電体磁器組成物
JP2016088842A (ja) 通信機器外装部品およびこれを備えてなる通信機器
CN104136396A (zh) 通信装置
JP6449729B2 (ja) カラーセラミックス
JPWO2018139673A1 (ja) 半導電性セラミック部材およびウエハ搬送用保持具
JP2016176988A (ja) 低反射部材
JP6587762B2 (ja) カラーセラミックス
JPWO2012086740A1 (ja) 誘電体セラミックスおよびこれを備える誘電体フィルタ
JP2021104928A (ja) セラミック構成要素およびその形成方法
KR101607582B1 (ko) 유전체 자기 조성물, 유전체 자기, 전자 부품 및 통신 기기
JP6276472B2 (ja) 釣り糸用ガイド部材
JP6464660B2 (ja) 六方晶フェライト複合磁性体、及びこれを用いた高周波磁性部品
JP2012184122A (ja) 誘電体セラミックスおよびこれを備える誘電体フィルタ
CN113929452B (zh) 氧化锆复合陶瓷及其制备方法、壳体组件和电子设备
Manan et al. Phase, microstructure and microwave dielectric properties of MgNiTiZrO ceramics
JP5159961B2 (ja) 誘電体セラミックスおよびこれを用いた誘電体フィルタ
JP6626705B2 (ja) カラーセラミックス
JP2015086098A (ja) 窒化珪素質焼結体および時計用装飾部品
JP2012111660A (ja) 誘電体セラミックスおよび共振器
JP7242699B2 (ja) 黒色セラミックス
CN113929451B (zh) 氧化锆复合陶瓷及其制备方法、壳体组件和电子设备
JP6646153B2 (ja) カラーセラミックス
JP6412683B2 (ja) フェライトの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180725

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20190712

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200114

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200721