JP2016088565A - 包装体及び包装体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓋付容器を環状フィルムで包装された包装体であって、装置を用いて自動的に蓋付容器を環状フィルムで包装することができる包装体を提供する。【解決手段】上面開口部を有する容器本体と上記上面開口部を閉塞する蓋体とを備えた蓋付容器を、非熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムとからなる環状フィルムで包装した包装体であって、上記非熱収縮性フィルムは、ポリエステル系フィルムにヒートシール層を積層したものであり、上記非熱収縮性フィルムは、上記蓋付容器の上面に対応する位置に設けられており、上記熱収縮性フィルムは、上記蓋付容器の下面に対応する位置に設けられており、上記熱収縮性フィルムの端部と上記非熱収縮性フィルムの端部とが蓋付容器の側面で接続されて上記環状フィルムとなっていることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、蓋付容器が環状フィルムで包装された包装体に関するものであり、装置を用いて自動的に蓋付容器を環状フィルムで包装することができるものである。
コンビニエンスストアなどで流通する弁当容器や惣菜容器として、環状の熱収縮性フィルムで蓋付容器が包装された包装体が広く用いられている。
しかし、熱収縮性フィルムからなる環状フィルムを用いた包装体には、電子レンジでの加熱後に環状フィルムの歪みが生じるという欠点があった。かかる欠点を解消する方法として、非熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムとが互いの両端縁を接着代として周方向に接合された環状フィルムで蓋付容器が包装された包装体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−10663号公報
しかし、特許文献1の包装体において、非熱収縮性フィルムとして、ポリエステルフィルムを用いると、非熱収縮性フィルムの融点は200℃を超える高温であるため、装置を用いて蓋付容器を搬送手段によって所定の方向に搬送しつつ、非熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムとが互いの両端縁を接着代とした環状フィルムを作製し、蓋付容器が環状フィルムで包装された状態にするのは困難である。また、両フィルムの端縁を接着するために熱を加えると、非収縮性ポリエステルフィルムは熱により脆くなってしまうため、フィルム同士の接着力が弱くなる。
そのため、蓋付容器の包装作業は手作業で行われており、最初に非熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムの両端縁を接着した環状フィルムを作製し、その後、環状フィルムの中に蓋付容器を挿入させる。その後、熱収縮性フィルムを熱収縮させて、環状フィルムを蓋付容器に密着させるようにしている。このように蓋付容器に環状フィルムを設ける作業は手作業のため、高コストとなっている。
本発明は、蓋付容器を環状フィルムで包装された包装体であって、装置を用いて自動的に蓋付容器を環状フィルムで包装することができ、かつ、非熱収縮性フィルムの端部と熱収縮性フィルムの端部との間に十分な接着力が生ずる環状フィルムとすることができる包装体を提供することを課題として掲げた。
本発明者らは、非熱収縮性フィルムをポリエステル系フィルムにヒートシール層を積層したフィルムとすることによって、装置を用いて自動的に蓋付容器を環状フィルムで包装することができ、かつ、非熱収縮性フィルムの端部と熱収縮性フィルムの端部との間に十分な接着力が生ずる環状フィルムとなることを見いだした。
本発明は、上面開口部を有する容器本体と上記上面開口部を閉塞する蓋体とを備えた蓋付容器を、非熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムとからなる環状フィルムで包装した包装体であって、上記非熱収縮性フィルムは、ポリエステル系フィルムにヒートシール層を積層したものであり、上記非熱収縮性フィルムは、上記蓋付容器の上面に対応する位置に設けられており、上記熱収縮性フィルムは、上記蓋付容器の下面に対応する位置に設けられており、上記熱収縮性フィルムの端部と上記非熱収縮性フィルムの端部とが蓋付容器の側面で接続されて上記環状フィルムとなっていることを特徴とする。
上記熱収縮性フィルムは、90℃の温水中で10秒間熱収縮させたときの長手方向の収縮率が10%以上60%以下であり、幅方向の収縮率が30%未満であることが好ましい。
上記熱収縮性フィルムの幅方向の屈折率が1.570以上1.620以下であることが好ましい。
上記熱収縮性フィルムは、エチレンテレフタレートを主たる構成ユニットとし、エチレングリコール以外の多価アルコール由来のユニットとテレフタル酸以外の多価カルボン酸由来のユニットとの合計がポリエステル全ユニット100モル%中10モル%以上であり、上記熱収縮性フィルムは、非晶質成分となりうるモノマーとして、ネオペンチルグリコール及び/又は1,4−シクロヘキサンジメタノールが含まれたポリエステル系樹脂からなることが好ましい。
上記非熱収縮性フィルムには、ノッチ及び/又はミシン目が形成されていることが好ましい。
また、本発明には、包装体の製造方法も包含され、この方法は上面開口部を有する容器本体と上記上面開口部を閉塞する蓋体とを備えた蓋付容器を、非熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムとからなる環状フィルムで包装する包装体の製造方法であって、上記蓋付容器を搬送手段によって所定の方向に搬送する工程と、上記蓋付容器の上面に対応する位置に上記非熱収縮性フィルムを設ける工程と、上記蓋付容器の下面に対応する位置に上記熱収縮性フィルムを設ける工程と、上記蓋付容器の搬送方向前方側面で、上記熱収縮性フィルムの一端部と上記非熱収縮性フィルムの一端部とを接続する工程と、上記蓋付容器の搬送方向後方側面で、上記熱収縮性フィルムの他端部と上記非熱収縮性フィルムの他端部とを接続する工程とを備えていることを特徴とする。
包装体の製造方法においては、上記熱収縮性フィルムを熱収縮させて、上記環状フィルムを蓋付容器に密着させる工程をさらに有することが好ましい。
本発明に係る包装体は、ポリエステル系フィルムにヒートシール層を積層したものを非熱収縮性フィルムとすることによって、装置を用いて自動的に蓋付容器を環状フィルムで包装することができるため、製造コストを大幅に低減することができる。また、装置を用いて自動的に蓋付容器を環状フィルムで包装した場合であっても、非熱収縮性フィルムの端部と熱収縮性フィルムの端部との間に十分な接着力が生ずる環状フィルムとすることができる。
蓋付容器の上下面に非熱収縮性フィルム及び熱収縮性フィルムを設けた状態を示した図である。 本発明に係る包装体を示した図である。
本発明に係る包装体は、上面開口部を有する容器本体と上記上面開口部を閉塞する蓋体とを備えた蓋付容器を、非熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムとからなる環状フィルムで包装した包装体である。
[蓋付容器]
蓋付容器は、上面開口部を有する容器本体と、上面開口部を閉塞する蓋体とを備えたものである。容器本体の上面開口部を覆うように蓋体を被せることによって、容器本体の上面開口部を閉塞できていればよい。蓋付容器は、蓋体が容器本体の開口縁部に接続されて開閉可能に構成されたものであってもよく、蓋体と容器本体とが別個独立に形成されたものであってもよい。蓋付容器の形状は、公知のあらゆる形のものが使用でき、例えば、立方体形状であってもよく、直方体形状であってもよく、平面視形状が角に丸みを帯びたほぼ矩形の形状であってもよい。蓋体及び容器本体の材質は公知のものでよく、例えば、プラスチックや紙から作ることができる。また、蓋体及び容器本体の成型方法は公知のものでよく、例えば、容器本体及び蓋体を発泡ポリスチレン(発泡スチロール)等の樹脂を成型する方法や、樹脂フィルムからブロー成型する方法を挙げることができる。なお、蓋付容器は、上記記載に限定されるものではない。
[環状フィルム]
蓋付容器の包装体は、蓋付容器が環状フィルムで包装されたものである。包装方法については後述する。このように蓋付容器が環状フィルムで包装されることにより、容器本体から蓋体が容易に外れないように固定されている。環状フィルムは、非熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムとからなり、蓋付容器上部(蓋体上面)の上方には、非熱収縮性フィルムが設けられており、蓋付容器底部(容器本体底部)の下方には、熱収縮性フィルムが設けられている。
環状フィルム作製後に環状フィルムを熱収縮させることによって、環状フィルムの熱収縮性フィルム部分が収縮し、環状フィルムが蓋付容器に密着しているのが好ましい。熱収縮により、環状フィルムが蓋付容器に密着していると、包装体を電子レンジで加熱(二次的加熱)したときに環状フィルムの熱収縮が起こりにくい。また、環状フィルムが蓋付容器に密着していると包装体の内容物の漏出を防ぎやすい。
[熱収縮性フィルム]
熱収縮性フィルムとしては、特に限定されず、公知のものを使用することができ、例えば、ポリエステル系フィルム、ポリオレフィン系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリ塩化ビニル系フィルムなどが挙げられ、熱収縮性ポリエステル系フィルムが好ましい。
(熱収縮性フィルムの物性)
本発明で用いられる熱収縮性フィルムは、90℃の温水中で無荷重状態で10秒間に亘って処理したときに、収縮前後の長さから、以下の式により算出したフィルムの長手方向(主収縮方向)の熱収縮率が、10%以上60%以下であることが好ましく、20%以上55%以下であることがより好ましく、40%以上50%以下であることがより好ましい
熱収縮性フィルムの長手方向の熱収縮率が高いと、蓋付容器に環状フィルムを胴巻き状に巻き付けた後に熱収縮性フィルムを熱収縮させたときに、環状フィルムの環全体の長さが短くなり、環状フィルムを蓋付容器に密着させやすい。90℃における長手方向の熱収縮率が10%未満であると、収縮量が小さいために、熱収縮した後の環状フィルムにシワやタルミが生じやすく、一方、90℃における長手方向の熱収縮率が60%を超えると、蓋付容器に環状フィルムを胴巻き状に巻き付けた後の熱収縮時にフィルムが収縮しすぎて歪みが生じやすい。また、熱収縮性フィルムの幅方向の収縮率が30%未満であることが好ましく、より好ましくは10%以下である。
90℃における熱収縮率は以下のように測定する。まず、フィルムを10cm×10cmの正方形に裁断し、90℃±0.5℃の温水中において、無荷重状態で10秒間処理して熱収縮させた後、フィルムの長手方向および幅方向の寸法を測定し、以下の式を用いて、長手方向および幅方向の熱収縮率を求める。
熱収縮率={(収縮前の長さ−収縮後の長さ)/収縮前の長さ}×100(%)
本発明で用いられる熱収縮性フィルムの幅方向の屈折率が1.570以上1.620以下であることが好ましい。幅方向の屈折率の上限値は、より好ましくは1.610以下であり、さらに好ましくは1.600以下であり、最も好ましくは1.595以下である。また、幅方向の屈折率の下限値は、より好ましくは1.575以上であり、さらに好ましくは1.580以上である。測定方法は、JIS K7142−1996 5.1(A法)に準じ、ナトリウムD線を光源とし、アッベ屈折計(アタゴ社製4T型)を使用して、フィルムの幅方向の屈折率を求めた。測定条件は、温度:23℃、湿度:50%RHであり、樹脂の種類に応じて接触液にはJISに例示されるものを使用した。
熱収縮性フィルムの厚みは、特に限定されず、8μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。
<熱収縮性ポリエステル系フィルム>
(熱収縮性ポリエステル系フィルムの構成)
本発明で好適に用いられる熱収縮性ポリエステル系フィルムは、エチレンテレフタレートを主たる構成ユニットとする。「主たる」というのは、ポリエステルの全構成ユニットを100モル%として、エチレンテレフタレートユニットを50モル%以上含むことが好ましく、55モル%以上がより好ましく、60モル%以上がさらに好ましい。エチレンテレフタレートユニットの含有率が50モル%未満の場合には、得られる環状フィルムの耐熱性や耐衝撃性が不十分となる場合がある。
このポリエステルは、エチレングリコール以外の多価アルコール由来のユニット及び/又はテレフタル酸以外の多価カルボン酸由来のユニットが含まれていることが好ましい。エチレングリコール以外の多価アルコール由来のユニットとは、テレフタル酸とエチレングリコール以外の多価アルコールとからなるエステルユニットであり、テレフタル酸以外の多価カルボン酸由来のユニットとは、エチレングリコールとテレフタル酸以外の多価カルボン酸とからなるエステルユニットを意味する。
エチレングリコール以外の多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジエタノール等の脂環式ジオール;トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族多価アルコール;等が挙げられる。
また、テレフタル酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、ナフタレン−1,4−もしくは−2,6−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シュウ酸、コハク酸等や、通常ダイマー酸と称される脂肪族ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸及びそれらの酸無水物等の芳香族多価カルボン酸;等が挙げられる。
エチレングリコール以外の多価アルコール由来のユニット及びテレフタル酸以外の多価カルボン酸由来のユニットの合計量が、上記全構成ユニット100モル%中、10モル%以上であることが好ましく、13モル%以上であることがより好ましい。エチレングリコール以外の多価アルコール由来のユニット及び/又はテレフタル酸以外の多価カルボン酸由来のユニットは、非晶質成分となり得る。本発明においては、環状フィルムの収縮仕上がり性等の観点から、ポリエステルの構成ユニット中に非晶ユニットが含まれる(熱収縮性ポリエステル系フィルムの結晶化度が100%ではない)のが好ましい。そのためには、多価アルコールとして、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールが用いられることが好ましく、ネオペンチルグリコール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールの少なくとも一方が用いられるのがより好ましい。また、本発明においては、ポリエステルの構成ユニット中に非晶ユニットが含まれるように、多価カルボン酸としてイソフタル酸が用いられることが好ましい。
また、エチレングリコール以外の多価アルコール由来のユニット及びテレフタル酸以外の多価カルボン酸由来のユニットの合計量が、上記全構成ユニット100モル%中、30モル%以下であることが好ましく、27モル%以下であることがより好ましい。エチレングリコール以外の多価アルコール由来のユニット及びテレフタル酸以外の多価カルボン酸由来のユニットの合計量が30モル%を超えると、得られる環状フィルムの耐熱性や耐衝撃性が不十分となるおそれや、フィルムの耐溶剤性が低下して、環状フィルムに文字等を印刷する印刷工程でインキの溶媒(酢酸エチル等)によってフィルムの白化が起きたり、フィルムの耐破れ性が低下したりするおそれがある。
フィルムの易滑性を向上させるために、有機滑剤、無機の滑剤等の微粒子を含有せしめることも好ましい。必要に応じて、安定剤、着色剤、酸化防止剤、消泡剤等の添加剤を含有するものであってもよい。滑り性を付与する微粒子としては、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化ケイ素、テレフタル酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、リン酸カルシウム、フッ化リチウム等の公知の不活性外部粒子、ポリエステル樹脂の溶融製膜に際して不溶な高融点有機化合物、架橋ポリマー、ポリエステル合成時に使用する金属化合物触媒、例えば、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等によってポリエステル製造時にポリマー内部に形成される内部粒子等が挙げられる。上記微粒子は、フィルム中、0.005〜0.9質量%が好ましく、平均粒径としては0.001〜3.5μmが好ましい。
熱収縮性ポリエステル系フィルムとしては、市販品を使用してもよく、上記市販品としては、例えば、東洋紡社製スペースクリーン(登録商標)SC821、大和製罐株式会社製大和ベルファイン(登録商標)HS202などが挙げられる。
(熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造方法)
熱収縮性ポリエステル系フィルムを構成するポリエステルは常法により溶融重合することによって製造できるが、テレフタル酸を主体とする多価カルボン酸とエチレングリコールを主体とする多価アルコールとを直接反応させ得られたオリゴマーを重縮合する、いわゆる直接重合法、テレフタル酸を主体とする多価カルボン酸とエチレングリコールを主体とする多価アルコールとをエステル交換反応させたのちに重縮合する、いわゆるエステル交換法等が挙げられ、任意の公知の製造法を適用することができる。
原料となるポリエステル系樹脂としては、市販されている通常のポリエステル系樹脂等、リサイクル原料ではないポリエステル系樹脂(バージンポリエステル)を使用できる他、使用済みのポリエステル系樹脂成形体等を再生処理して得られたリサイクル原料を使用することができる。このリサイクル原料としては、使用済みのポリエステル系樹脂成形体、例えば、PETボトルを回収し、再生したリサイクル原料を用いることができる。
上記のリサイクル原料のほか、ポリエステル系樹脂の原料として植物由来原料を用いたバイオポリエステル原料を用いることができる。バイオポリエステルとしては、サトウキビ等の植物由来のエチレングリコールを原料とするポリエチレンテレフタレートなどを使用することができる。
熱収縮性ポリエステル系フィルムは、1種または2種以上のポリエステルを、押出機により溶融押し出しして未延伸フィルムを形成し、その未延伸フィルムを所定の方法により延伸することによって得ることができる。原料樹脂を溶融押し出しする際には、ポリエステル原料を用意し、これらをホッパードライヤー、パドルドライヤー等の乾燥機、または真空乾燥機を用いて乾燥するのが好ましい。そのようにポリエステル原料を乾燥させた後に、押出機を利用して、200〜300℃の温度で溶融し、フィルム状に押し出す方法を採用することができる。かかる押し出しに際しては、Tダイ法、チューブラー法等、公知の任意の方法を採用することができる。
そして、押し出し後のシート状の溶融樹脂を急冷することによって未延伸フィルムを得ることができる。なお、溶融樹脂を急冷する方法としては、溶融樹脂を口金より回転ドラム(キャスティングロール)上にキャストして急冷固化することにより、実質的に未配向の樹脂シートを得る方法を好適に採用することができる。なお、回転ドラム上にキャストして急冷固化させる場合には、上記押出機と回転ドラムとの間に電極を配設し、電極と回転ドラムとの間に電圧を印加し、静電気的にフィルムを回転ドラムに密着させる方法を採用すると、フィルムの厚み斑が低減されるので好ましい。
未延伸フィルムを形成した後は、延伸処理を行う。延伸は、Tg−20℃〜Tg+40℃の範囲内の所定温度で、2.3〜7.3倍、好ましくは2.5〜6.0倍にテンターで横方向に延伸する。その後、50℃〜110℃の範囲内の所定温度で、0〜15%の伸張あるいは0〜15%の緩和をさせながら熱処理し、必要に応じて40℃〜100℃の範囲内の所定温度で再度熱処理をするのが好ましい。また、フィルムの延伸の方法としては、テンターでの横1軸延伸ばかりでなく、縦方向に1.0倍〜4.0倍、好ましくは1.1倍〜2.0倍の延伸を施してもよい。このように2軸延伸を行う場合は、逐次2軸延伸、同時2軸延伸のいずれでもよく、必要に応じて、再延伸を行ってもよい。また、逐次2軸延伸においては、延伸の順序として、縦横、横縦、縦横縦、横縦横等のいずれの方式でもよい。
[非熱収縮性フィルム]
非熱収縮性フィルムは、ポリエステル系フィルムにヒートシール層を積層したものである。非熱収縮性フィルムを蓋付容器の上面に配することによって、非熱収縮性フィルムに文字や絵などが印刷された場合であってもフィルムの熱収縮が生じにくいので、文字などが非常に見やすい状態を維持することができる。非熱収縮性フィルムに用いられるポリエステル系フィルムは非熱収縮性ポリエステル系フィルムであることが好ましい。以下、非熱収縮性ポリエステル系フィルムのことを上記非熱収縮性フィルムとの混同を避けるためにポリエステル系フィルム(非熱収縮性)と記載する。
(ポリエステル系フィルム(非熱収縮性))
ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)も熱収縮性ポリエステル系フィルムと同様に作製することができ、公知の方法を用いることができる。ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)と熱収縮性ポリエステル系フィルムとの違いは、その熱収縮率が異なる点であり、たとえば、ポリエステル系フィルムを製造する際に、熱処理温度を170〜220℃程度と比較的高く設定するなど製造条件等を適宜設定することにより、ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)を製造することが可能である。
エチレングリコール以外の多価アルコール由来のユニット及びテレフタル酸以外の多価カルボン酸由来のユニットの合計量が、上記全構成ユニット100モル%中、5モル%以下であることが好ましく、3モル%以下であることがより好ましく、0モル%であってもよい。用いられる多価アルコール及び多価カルボン酸としては、熱収縮性ポリエステル系フィルムと同様のものを適宜選択することができる。
ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)は、90℃の熱風中で無荷重状態で10秒間熱収縮させてもほとんど熱収縮しない。具体的には、ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)は、90℃の熱風中で無荷重状態で10秒間熱収縮させたときの長手方向の収縮率が0.1%以下であることが好ましく、0.01%以下であることがより好ましい。また、幅方向の収縮率は0.1%以下であることが好ましく、0.01%以下であることがより好ましい。
ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)は、150℃の熱風中で30分間熱収縮させたときの長手方向の収縮率が5%以下であることが好ましく、2%以下であることがより好ましい。また、幅方向の収縮率は4%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。
150℃における熱収縮率は、試験温度150℃、加熱時間30分間とする以外は、JIS−C−2318記載の寸法変化試験法で測定して求める。
ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)の厚さは、8μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、30μm以下が好ましく、27μm以下がより好ましい。ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)の厚さが30μm以下であれば、ヒートシール作業がより容易となり、また、経済的にも好ましい。
ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)としては、市販品を使用してもよく、上記市販品としては、例えば、東洋紡社製東洋紡エステル(登録商標)E5100、フタムラ化学社製FE2001、三菱樹脂社製H100Cなどが挙げられる。
(ヒートシール層)
ヒートシール層を形成する樹脂としては、シーラント接着性が十分に発現できるものであればよく、ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)より低い融点(80〜160℃程度が好ましく、より好ましくは100〜150℃)を有するポリエステル系樹脂やポリオレフィン系樹脂であるのが好ましい。融点が80〜160℃程度と比較的低温であることにより、装置を用いて蓋付容器を搬送手段によって所定の方向に搬送しつつ、非熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムとが互いの両端縁を接着代とした環状フィルムを作製し、蓋付容器が環状フィルムで包装された状態にすることができる。また、80〜160℃程度で両フィルムを接続できると、接続部の仕上がりが良好である。一方、非熱収縮性フィルムにヒートシール層が設けられていない場合には、80〜160℃程度で両フィルムを接続すると接着性が不十分である一方、160℃を超える比較的高温で両フィルムを接続すると接続部が脆くなってしまうため、いずれの場合においてもフィルム同士の接着性を維持するのが困難である。
ヒートシール層を形成する樹脂として用いられるポリエステル系樹脂としては、多価アルコールと多価カルボン酸より作製されたポリエステルを含む樹脂であればよい。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジエタノール等の脂環式ジオール;トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族多価アルコール;等が挙げられる。
また、多価カルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−1,4−もしくは−2,6−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シュウ酸、コハク酸等や、通常ダイマー酸と称される脂肪族ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸及びそれらの酸無水物等の芳香族多価カルボン酸;等が挙げられる。
ヒートシール層を形成する樹脂として用いられるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン・ブテン−1共重合体、エチレン・プロピレン・ブテン−1共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体を金属イオンにより架橋したアイオノマー、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ブテン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・ペンテン共重合体等の1種または2種以上を用いることができる。
また、ヒートシール層を形成する樹脂としては市販品を使用してもよく、上記ポリエステル系樹脂の市販品としては、例えば、東洋紡社製結晶性ポリエステル樹脂バイロン(登録商標)などが、上記ポリオレフィン系樹脂の市販品としては、例えば、東ソー社製メルセン(登録商標)Mシリーズなどが挙げられる。なお、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等を、フィルムの特性を害さない範囲で用いることもでき、紫外線吸収剤、酸化防止剤、静電防止剤等を任意に配合することもできる。ヒートシール層の形成方法としては経済性を考慮して、通常、コーティング法、溶融押出しラミネート法、ドライラミネート法などを挙げることができる。
ヒートシール層の厚さは、0.5μm以上が好ましく、2μm以下が好ましい。ヒートシール層の厚さが0.5μm以上であれば、ヒートシール性がより良好となり、2μm以下であれば、ヒートシール層を形成する時の加工がより容易となり、また、経済的にも好ましい。
(非熱収縮性フィルムの物性)
非熱収縮性フィルムは、90℃の温水中で無荷重状態で10秒間熱収縮させてもほとんど熱収縮しない。具体的には、非熱収縮性フィルムは、90℃の温水中で無荷重状態で10秒間熱収縮させたときの長手方向の収縮率が0.1%以下であることが好ましく、0.01%以下であることがより好ましい。また、幅方向の収縮率は0.1%以下であることが好ましく、0.01%以下であることがより好ましい。
非熱収縮性フィルムは、150℃の熱風中で30分間熱収縮させたときの長手方向の収縮率が5%以下であることが好ましく、2%以下であることがより好ましい。また、幅方向の収縮率は4%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。
非熱収縮性フィルムとしては、ポリエステル系フィルムにヒートシール層が積層された市販品を使用してもよく、上記市販品としては、例えば、ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)にヒートシール層が積層された東洋紡社製東洋紡エステル(登録商標)E7700、帝人デュポンフィルム社製マイラー(登録商標)850などが挙げられる。
非熱収縮性フィルムの厚さは、8μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましく、30μm以下が好ましく、27μm以下がより好ましい。非熱収縮性フィルムの厚さが8μm以上であれば、ヒートシール性がより良好となる。一方、厚みが30μmを超えると、包装体を形成した際に非収縮性フィルムの包装体への曲面追従性が悪くなり、また経済的にも好ましく無い。
蓋付容器から簡単に環状フィルムを剥がせるようにするために、非熱収縮性フィルムには、ノッチやミシン目が形成されているのが好ましい。ミシン目は環状フィルムの幅方向に位置するように非熱収縮性フィルムに形成されているのが好ましく、例えば、長さ1mmの孔が1mm間隔で形成されたものが挙げられる。ノッチは、環状フィルムの幅方向に位置するように非熱収縮性フィルムに形成されているのが好ましい。
[包装体の製造方法(蓋付容器の包装方法)]
本発明に係る包装体の製造方法は、蓋付容器を搬送手段によって所定の方向に搬送する工程と、蓋付容器の上面に対応する位置に非熱収縮性フィルムを設ける工程と、蓋付容器の下面に対応する位置に熱収縮性フィルムを設ける工程と、蓋付容器の前方側面で、熱収縮性フィルムの一端部と非熱収縮性フィルムの一端部とを接続する工程と、蓋付容器の後方側面で、熱収縮性フィルムの他端部と非熱収縮性フィルムの他端部とを接続する工程とを備えている。以下、図1、図2に基づき、包装体の製造方法の一例を説明する。
最初に、上面開口部を有する容器本体3と上記上面開口部を閉塞する蓋体2とを備えた蓋付容器1を搬送手段によって前方(図1では矢印方向)に搬送する。搬送手段としては、公知の手段を用いればよく、例えば、ベルトコンベア、ネットコンベア、スラットコンベア等を用いればよい。
次に、蓋付容器1の上面に対応する位置に、ポリエステル系フィルム(非熱収縮性)にヒートシール層を積層した非熱収縮性フィルム4を設け、蓋付容器1の下面に対応する位置に熱収縮性フィルム5を設ける(図1の状態)。なお、熱収縮性フィルム5と非熱収縮性フィルム4とを同時に設けてもよく、非熱収縮性フィルム4を設けた後に、熱収縮性フィルム5を設けてもよく、熱収縮性フィルム5を設けた後に、非熱収縮性フィルム4を設けてもよい。非熱収縮性フィルム4は、ヒートシール層が蓋付容器1側になるように設ける。非熱収縮性フィルム4及び熱収縮性フィルム5は共に蓋付容器1の進行方向がフィルムの長手方向となるように蓋付容器1の上下面に対応する位置に非熱収縮性フィルム4及び熱収縮性フィルム5を設ける。非熱収縮性フィルム4及び熱収縮性フィルム5を設ける方法は、公知の方法でよく、例えば、特開平08−301239号公報に記載の方法で設けることができる。
続いて、蓋付容器1の前方側面で、熱収縮性フィルム5の一端部と非熱収縮性フィルム4の一端部とを接続する。熱収縮性フィルム5の一端部と非熱収縮性フィルム4の一端部とを接続する方法は、公知の方法でよく、例えば、両フィルムにおける搬送方向と直交する方向の所定部位において、搬送方向と直交する方向に沿って加熱し、蓋付容器の前方側面で両フィルムを溶着させる方法が挙げられる。このように前方接続部6を蓋付容器1の側面という見えにくい位置にすることによって、蓋付容器1の包装体の見栄えを向上させることができる。また、ヒートシール層が積層された非熱収縮性フィルム4を用いているため、80〜160℃程度の比較的低い温度で両フィルムを接続することができる。なお、両フィルムを溶着した後に不要なフィルム(前方接続部6の前方に位置するフィルム)がある場合には、前方接続部6で切断してもよい。
その後、蓋付容器1の後方側面で、熱収縮性フィルム5の他端部と非熱収縮性フィルム4の他端部とを接続する。熱収縮性フィルム5の他端部と非熱収縮性フィルム4の他端部とを接続する方法は、公知の方法でよく、例えば、両フィルムにおける搬送方向と直交する方向の所定部位において、搬送方向と直交する方向に沿って加熱し、蓋付容器の後方側面で両フィルムを溶着させるとともに後方接続部6’で両フィルムを切断する方法が挙げられる。前方接続部6と同様、後方接続部6’も蓋付容器1の側面という見えにくい位置にすることによって、蓋付容器1の包装体の見栄えを向上させることができる。なお、蓋付容器1の前方側面で、熱収縮性フィルム5の一端部と非熱収縮性フィルム4の一端部とを接続する工程と、蓋付容器1の後方側面で、熱収縮性フィルム5の他端部と非熱収縮性フィルム4の他端部とを接続する工程とは、同時に行っても構わない。
このように後方接続部6’で両フィルムを切断することによって、非熱収縮性フィルム4と熱収縮性フィルム5とからなる環状フィルム7を胴巻き状に巻き付けて包装した包装体1を機械によって作製することができる。また、環状フィルム7を作製した後に熱収縮性フィルム5を熱収縮させて、環状フィルム7を蓋付容器1に密着させるのが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
各実施例、比較例で得られた包装体についての評価方法は以下の通りである。なお、フィルムの各種物性は上述に記載の測定方法により、測定を行った。
(1)二次的加熱処理による環状フィルムの外観
蓋付容器内にソース焼そばが入っている包装体を作製後に電子レンジ(パナソニック社製NE−1700)で50秒間加熱し、環状フィルムが加熱前よりも収縮しているか否かを目視により確認した。また、蓋付容器内にビーフカレーが入っている包装体を作製後に電子レンジ(パナソニック社製NE−1700)で90秒間加熱し、環状フィルムが加熱前よりも収縮しているか否かを目視により確認した。加熱前よりも収縮していることが目視により確認できなかった場合には○、確認できた場合には×とした。
(2)上面フィルムと下面フィルムの接着性
包装体を作製後に上面フィルムと下面フィルムとが接続部で接続状態を維持している(上面フィルムと下面フィルムとが分離しない)か否かを目視及び手で触れて確認した。両フィルムが接続状態を維持している場合は○、維持していない場合は×とした。
(比較例1)
蓋付容器を搬送手段によって所定の方向に搬送し、蓋付容器の上面に対応する位置にポリエステル系フィルム(非熱収縮性)である厚さ12μmの東洋紡社製東洋紡エステル(登録商標)E5100を設け、蓋付容器の下面に対応する位置に熱収縮性ポリエステル系フィルムである厚さ18μmの東洋紡社製スペースクリーン(登録商標)SC821を設けた。その後、蓋付容器の前方側面で、東洋紡エステル(登録商標)E5100の一端部とスペースクリーン(登録商標)SC821の一端部とを153℃でヒートシールすることによって接続し、蓋付容器の後方側面で、東洋紡エステル(登録商標)E5100の他端部とスペースクリーン(登録商標)SC821の他端部とを153℃でヒートシールすることによって接続した。最後に、下面フィルム(東洋紡社製スペースクリーン(登録商標)SC821)を127℃で2.3秒間熱収縮させた。
厚さ12μmの東洋紡社製東洋紡エステル(登録商標)E5100は、150℃の熱風中で30分間熱収縮させたときの長手方向の収縮率が1.4%、150℃の熱風中で30分間熱収縮させたときの幅方向の収縮率が0.2%である。得られた包装体の評価結果を表1に示す。
(実施例1)
比較例1において、東洋紡社製東洋紡エステル(登録商標)E5100に代えて、厚さ12μmの東洋紡社製東洋紡エステル(登録商標)E7700を蓋付容器の上面に対応する位置に設けた以外は比較例1と同様にして包装体を得た。
上記東洋紡エステル(登録商標)E7700は、上記東洋紡エステル(登録商標)E5100と同等の組成を有するフィルムに1μmのヒートシール層を積層して作製されたものである。厚さ12μmの東洋紡社製東洋紡エステル(登録商標)E7700は、150℃の熱風中で30分間熱収縮させたときの長手方向の収縮率が1.4%、150℃の熱風中で30分間熱収縮させたときの幅方向の収縮率が0.2%である。得られた包装体の評価結果を表1に示す。
(比較例2)
比較例1において、東洋紡社製東洋紡エステル(登録商標)E5100に代えて、厚さ18μmの東洋紡社製スペースクリーン(登録商標)SC821を蓋付容器の上面に対応する位置に設けた以外は比較例1と同様にして包装体を得た。
厚さ18μmの東洋紡社製スペースクリーン(登録商標)SC821は、90℃の温水中で10秒間熱収縮させたときの長手方向の収縮率が50%、90℃の温水中で10秒間熱収縮させたときの幅方向の収縮率が25%、幅方向の屈折率が1.590である。また、エチレングリコール以外の多価アルコール由来のユニット及びテレフタル酸以外の多価カルボン酸由来のユニットの合計量が、全構成ユニット100モル%中20%であり、非晶質成分となりうるモノマーとして、ネオペンチルグリコール及びジエチレングリコールが含まれており、東洋紡社製スペースクリーン(登録商標)SC821には非晶質成分が含まれている。得られた包装体の評価結果を表1に示す。
本発明に係る包装体は、ポリエステル系フィルムにヒートシール層を積層したものを非熱収縮性フィルムとすることによって、装置を用いて自動的に蓋付容器を環状フィルムで包装することができるため、コストを大幅に低減することができる。よって、本発明に係る包装体は、コンビニエンスストアなどで流通する弁当容器や惣菜容器等などに用いることができる。
1 蓋付容器
2 蓋体
3 容器本体
4 非熱収縮性フィルム
5 熱収縮性フィルム
6 前方接続部
6’ 後方接続部
7 環状フィルム

Claims (7)

  1. 上面開口部を有する容器本体と上記上面開口部を閉塞する蓋体とを備えた蓋付容器を、非熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムとからなる環状フィルムで包装した包装体であって、
    上記非熱収縮性フィルムは、ポリエステル系フィルムにヒートシール層を積層したものであり、
    上記非熱収縮性フィルムは、上記蓋付容器の上面に対応する位置に設けられており、
    上記熱収縮性フィルムは、上記蓋付容器の下面に対応する位置に設けられており、
    上記熱収縮性フィルムの端部と上記非熱収縮性フィルムの端部とが蓋付容器の側面で接続されて上記環状フィルムとなっている
    ことを特徴とする包装体。
  2. 上記熱収縮性フィルムは、90℃の温水中で10秒間熱収縮させたときの長手方向の収縮率が10%以上60%以下であり、幅方向の収縮率が30%未満である請求項1に記載の包装体。
  3. 上記熱収縮性フィルムの幅方向の屈折率が1.570以上1.620以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の包装体。
  4. 上記熱収縮性フィルムは、エチレンテレフタレートを主たる構成ユニットとし、エチレングリコール以外の多価アルコール由来のユニットとテレフタル酸以外の多価カルボン酸由来のユニットとの合計がポリエステル全ユニット100モル%中10モル%以上であり、
    上記熱収縮性フィルムは、非晶質成分となりうるモノマーとして、ネオペンチルグリコール及び/又は1,4−シクロヘキサンジメタノールが含まれたポリエステル系樹脂からなる
    請求項1〜3のいずれかに記載の包装体。
  5. 上記非熱収縮性フィルムには、ノッチ及び/又はミシン目が形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の包装体。
  6. 上面開口部を有する容器本体と上記上面開口部を閉塞する蓋体とを備えた蓋付容器を、非熱収縮性フィルムと熱収縮性フィルムとからなる環状フィルムで包装する包装体の製造方法であって、
    上記蓋付容器を搬送手段によって所定の方向に搬送する工程と、
    上記蓋付容器の上面に対応する位置に上記非熱収縮性フィルムを設ける工程と、
    上記蓋付容器の下面に対応する位置に上記熱収縮性フィルムを設ける工程と、
    上記蓋付容器の搬送方向前方側面で、上記熱収縮性フィルムの一端部と上記非熱収縮性フィルムの一端部とを接続する工程と、
    上記蓋付容器の搬送方向後方側面で、上記熱収縮性フィルムの他端部と上記非熱収縮性フィルムの他端部とを接続する工程とを備えている
    ことを特徴とする製造方法。
  7. 請求項6に記載の包装体の製造方法であって、上記熱収縮性フィルムを熱収縮させて、上記環状フィルムを蓋付容器に密着させる工程をさらに有する包装体の製造方法。
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