JP2016086210A - 像ぶれ補正装置を有する光学機器、カメラシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】効果的な流し撮り写真を容易に撮影可能な撮像装置を提供すること。【解決手段】撮像装置の撮影画面内での被写体の移動速度を、被写体像のベクトル情報から検出する被写体移動速度検出手段と、撮像装置の振れを検出するための振れ検出手段と、光軸を偏心することのできる光軸偏心手段とを備え、前記被写体移動速度と、前記振れ検出手段からの出力の差に基づいて前記光軸偏心手段を偏心させる構成において、前記被写体移動速度と前記振れ検出手段からの出力の差が、設定されているシャッター秒時及び振れ補正手段の可動範囲から求められる許容速度差から逸脱する場合に、警告表示を行うことを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、手振れを検出し補正することで撮影画像の精度を向上させる撮像装置において、熟練が必要な流し撮り手法を容易に実現できる撮像装置に関する。
カメラでの撮影方法の一つに流し撮りがある。これは、例えば水平方向に移動している主被写体の動きにカメラを追従させながら撮影する手法で、上手な流し撮り写真とは、写真上で主被写体は静止しており、背景は主被写体の移動方向に流れている写真である。この時、被写体の躍動感を出すために、シャッター速度を遅くして撮影するのが一般的である。被写体の動きに正確にカメラを追従させるには経験が必要であり、シャッター速度も遅くなる事からブレが生じやすく、初心者にとっては比較的難しい撮影技法である。
そこで、特許文献1では、被写体の移動速度を算出しカメラの流し撮り追従速度との差をインジケータとしてモニタ上に表示し、ユーザーにカメラの流し撮り速度指標を示す手法が提案されている。
特許文献2では、補正光学系を用いる事で流し撮りを補助するための手法について提案されている。具体的な方法としては、主被写体の撮像面上の移動速度を検出し、撮影者が行う流し撮り速度との差から主被写体移動速度を算出する。露光中は算出した主被写体移動速度と撮影者が行う流し撮り速度との差、つまり流し撮り速度誤差を検出する。その誤差を補正するように光学偏心することで、撮影者がきれいな流し撮り写真を撮影できるようにするとしている。
特許文献1に記載の発明は、ユーザーが流し撮り速度を被写体の移動速度に合わせるための目印として判りやすいが、正確に追従させてきれいな流し撮り写真を得るためにはユーザーの技量が必要な事には変わりがない。また、インジケータが表示され続けるために、表示上の煩わしさを生じる可能性がある。
特許文献2に記載の発明は、流し撮り中に生じる被写体の移動速度と、撮影者の流し撮り速度との差を補正するという動作のため、流し撮り速度と被写体の移動速度の差が大きすぎる場合、補正が可能な量を超えてしまう可能性がある。
そこで、本発明の目的は、効果的な流し撮り写真を容易に撮影可能な撮像装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、
撮像装置の撮影画面内での被写体の移動速度を、被写体像のベクトル情報から検出する被写体移動速度検出手段と、撮像装置の振れを検出するための振れ検出手段と、光軸を偏心することのできる光軸偏心手段とを備え、前記被写体移動速度と、前記振れ検出手段からの出力の差に基づいて前記光軸偏心手段を偏心させる構成において、前記被写体移動速度と前記振れ検出手段からの出力の差が、設定されているシャッター秒時及び振れ補正手段の可動範囲から求められる許容速度差から逸脱する場合に、警告表示を行うことを特徴とする。
撮像装置の撮影画面内での被写体の移動速度を、被写体像のベクトル情報から検出する被写体移動速度検出手段と、撮像装置の振れを検出するための振れ検出手段と、光軸を偏心することのできる光軸偏心手段とを備え、前記被写体移動速度と、前記振れ検出手段からの出力の差に基づいて前記光軸偏心手段を偏心させる構成において、前記被写体移動速度と前記振れ検出手段からの出力の差が、設定されているシャッター秒時及び振れ補正手段の可動範囲から求められる許容速度差から逸脱する場合に、警告表示を行うことを特徴とする。
本発明の撮像装置によれば、流し撮り速度と被写体速度の差がシャッター速度とブレ補正手段の可動範囲から求まる補正可能範囲内にある場合には、その差を補正するように補正手段を駆動し、被写体のブレが無いきれいな流し撮り画像を取得する事が可能である。かつ、差が補正可能範囲から逸脱する場合にのみ流し撮り速度警告表示を行う事で、表示上の煩わしさを伴わずに、ユーザーに流し撮り速度の変更を促し、確実に補正を行うことが出来る。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1を参照して、本発明の実施例による、カメラシステムの構成について説明する。カメラシステムはカメラ本体101と交換レンズ102とからなる。被写体からの撮影光束は交換レンズ102の撮影光学系を通り、撮影準備中は中央部分がハーフミラーとなっているクイックリターン主ミラー103で一部が反射され、ペンタプリズム104において正立像となる。撮影者はこの正立像を光学ファインダー105において被写体像として確認することができる。
106は測光回路であり、測光回路内のセンサーは複数のエリアに分割された多画素の素子から成るセンサーで、被写体の照度を測ると共に、被写体の経時的な移動方向と移動速度を示すベクトル情報を算出する事ができる。測光回路106は、センサーの測光結果やベクトル情報をカメラシステム制御用MPU107に入力する。カメラシステム制御用MPU107は露光時間、絞りなどの撮影条件を決定する。
108はサブミラーであり、クイックリターン主ミラー103の裏面に配置されており、クイックリターン主ミラー103のハーフミラー面を通過した光束を測距手段109に入射させる。測距手段109は入射した光束を光電変換及び信号処理して測距データを作成し、カメラシステム制御用MPU107に入力する。
撮影動作に入ると、クイックリターン主ミラー103及びサブミラー108はペンタプリズム104側へ退避し、フォーカルプレーンシャッター110がシャッター駆動回路111により駆動される。すると、撮影光束は撮影光学画像として撮像部(CCDやCMOS)112面上に結像する。その撮影光学画像は、撮像部112によって光電変換され撮像信号となる。
113はタイミングジェネレータであり、撮像部112の蓄積動作、読み出し動作及びリセット動作などを制御する。114は撮像部112の蓄積電荷ノイズを低減するCDS回路(2重相関サンプリング回路)、115は撮像信号を増幅するゲインコントロール回路である。116は増幅された撮像信号をアナログからデジタルの画像データへ変換するA/D変換器である。
117は映像信号処理回路であり、A/D変換器116でデジタル化された画像データに、フィルタ処理、色変換処理及びガンマ処理などを行う。映像信号処理回路117で信号処理された画像信号はバッファメモリ118に格納され、LCD119に表示されたり、着脱可能なメモリカード120に記録される。
操作部121はカメラの撮影モードの設定や、記録画像ファイルサイズの設定や、撮影時のレリーズを行うためのスイッチ類である。カメラシステム制御用MPU107はカメラ本体101の上記動作を制御するほか、カメラ本体101側のインターフェース回路122及び交換レンズ102側のインターフェース回路123を介して、レンズMPU124と相互に通信する。この通信では、デジタルカメラ本体101と交換レンズ102間で様々なデータのやり取りを行う。
交換レンズ102には、撮影光学系の一部として、フォーカスレンズ125、ズームレンズ126、像振れ補正用レンズ127、絞り128が配置されている。フォーカスレンズ125は、レンズMPU124からの制御信号によりフォーカス制御回路129及びフォーカスレンズ駆動用モータ130を介して駆動される。フォーカス制御回路129には、フォーカスレンズ駆動回路のほか、フォーカスレンズの移動に応じたゾーンパターン信号やパルス信号を出力するフォーカスエンコーダなども含まれている。被写体距離はこのフォーカスエンコーダにより検知することができる。
ズームレンズ126は、撮影者が不図示のズーム操作環を操作することにより移動する。ズームエンコーダ131はズームレンズの移動に応じたゾーンパターン信号を出力する。撮影像倍率は、レンズMPU124がフォーカスエンコーダとズームエンコーダ131からの信号を読み取り、被写体距離と焦点距離の組み合わせにより予め記憶されている撮影像倍率データを読み出すことによって得られる。
像振れ補正レンズ127は、像振れ補正制御回路132、リニアモータ133を介して駆動される。像振れ補正は、次のようにして行われる。すなわち、回転振れを検出する角速度センサ135の振れ信号が信号処理回路136で信号処理されレンズMPU124に入力される。レンズMPU124は、補正レンズ駆動目標信号を算出し、この補正レンズ駆動目標信号と補正レンズエンコーダ134から出力される補正レンズ位置信号との差に応じた駆動信号を像振れ補正制御回路132に出力する。
像振れ補正は、このように補正レンズエンコーダ134から出力される補正レンズ位置信号を像振れ補正制御回路132にフィードバックすることで行われる。なお上記の像振れ補正制御は、カメラ本体101を中心として、上下方向の傾きを検出するためのピッチ軸、左右方向の傾きを検出するためのヨー軸の2軸それぞれにおいて行われる。
絞り128は、レンズMPU124からの制御信号により絞り制御回路137及びステッピングモータ138を介して駆動される。スイッチ139は像振れ補正ON/OFF及び像振れ補正動作モードの選択用スイッチである。像振れ補正モードは、通常の像振れ補正動作と流し撮り動作モードを選択することができる。
次に図2〜図5を参照して、本発明の流し撮り方法について説明する。図2は目の前を通り過ぎる被写体を流し撮り手法で撮影した際の、被写体とカメラの動きを(a)、(b)、(c)の時系列で示している。
流し撮りは露光期間中も被写体の移動速度に合わせるようにカメラを振る事により、被写体の動きは止め、背景を流した写真が撮影可能となる。しかし、撮影者が不慣れな場合等では、図2のように被写体の動きに合わせてカメラを振っているつもりでも、実際にはカメラを振る流し撮り速度と、被写体の移動速度が一致せず、差が生じる事がある。ここで、被写体移動速度の変動と角速度センサ出力の変動には相関関係があり、図2(b)に示すように、変動の角変位をθ[deg]、被写体距離をL、撮影倍率をβ、被写体振れ変位をDとすると、以下のような関係式が成り立つ。
D=βLπθ/180 ・・・(1)
したがって、被写体移動速度をV a 、変動の角速度をωaとすると、以下のような関係式が成り立つ。
Va=βLπωa/180 ・・・(2)
図3(a)、(b)は測光回路106内の測光センサーに写る被写体像を示している。測光センサーは複数領域に分割された多画素から成り、被写体の明るさと色を測定する事が出来る。また、カメラMPU107は、所定のサンプリングレートで測光回路106から画像を取得する事で、被写体のベクトル情報データを得る事が出来る。
D=βLπθ/180 ・・・(1)
したがって、被写体移動速度をV a 、変動の角速度をωaとすると、以下のような関係式が成り立つ。
Va=βLπωa/180 ・・・(2)
図3(a)、(b)は測光回路106内の測光センサーに写る被写体像を示している。測光センサーは複数領域に分割された多画素から成り、被写体の明るさと色を測定する事が出来る。また、カメラMPU107は、所定のサンプリングレートで測光回路106から画像を取得する事で、被写体のベクトル情報データを得る事が出来る。
図3(a)と(b)は、流し撮り時に所定のサンプリングレートで更新された被写体像である。図3(c)は、図3(a)と(b)の各領域において比較処理を行った結果得られたベクトルデータである。
(c)では主被写体である電車は流し撮りを行っている事から画面内での位置があまり変化しておらずベクトルデータとしては小さな値が出力される。一方、背景に当たる部分は被写体の移動速度で移動している事から大きなベクトルデータが得られる。所定のサンプリングレート間で画素がどの程度ずれたかにより、被写体の動速度Vaが算出される。
ここで検出された角速度センサ出力ωから、上記変動角速度ωaを差し引くと、きれいに流し撮りを行うため、すなわち移動する被写体を正確に追従するための角速度ω0が、以下のように算出される。
ω0=ω−ωa
=ω−180Va/(βLπ) ・・・(3)
このように被写体の移動速度と流し撮り角速度の差をキャンセルするように像振れ補正レンズ127を駆動すれば、流し撮り時の被写体振れが無くなり、きれいな流し撮り写真を撮影することが可能となる。
ω0=ω−ωa
=ω−180Va/(βLπ) ・・・(3)
このように被写体の移動速度と流し撮り角速度の差をキャンセルするように像振れ補正レンズ127を駆動すれば、流し撮り時の被写体振れが無くなり、きれいな流し撮り写真を撮影することが可能となる。
図4の上段は図2の方法で流し撮りを行っている際の被写体の移動速度を角速度に換算した値と、交換レンズ102内の角速度センサ135から出力された流し撮り時の角速度を示しており、下段は像振れ補正レンズ127の駆動量を示している。図2に示す例のように被写体の移動速度よりも早い速度でカメラが振られて流し撮りをしている時、露光中の被写体振れをキャンセルするために、像振れ補正レンズは図2に示す+方向へ駆動される。
図5は像振れ補正レンズ127の可動範囲を示している。像振れ補正レンズ127の可動範囲はメカ部材により制限されており、メカ部との衝突を避け、かつ偏心した際にも光学性能が劣化しない範囲に留まるように電気的に規制がされている。
像ブレ補正レンズ127は、ズーム、フォーカスの位置に応じて決定される光学補正敏感度S[deg/mm]に、電気規制ストロークP[mm]を乗算する事により、補正可能角度が決まる。一般的にズームレンズではTELEよりもWIDE側の方が光学補正敏感度は高くなるため、WIDE側では小さな動き量で大きな角度を補正する事が出来る。露光時間となるシャッター速度を1/X[sec]とすると、露光中に補正可能な角速度ωthdは次式で表される。
ωthd=SPX ・・・(4)
この事から、(3)式で表される角速度ω0 をシャッター速度1/X[sec]間で補正するには、
−ωthd<ω0<ωthd ・・・(5)
を満たす必要がある。
ωthd=SPX ・・・(4)
この事から、(3)式で表される角速度ω0 をシャッター速度1/X[sec]間で補正するには、
−ωthd<ω0<ωthd ・・・(5)
を満たす必要がある。
(5)式を満たす条件で露光した場合には、露光期間中の像振れ補正レンズ127の駆動量は電気規制ストロークP[mm]以内に収まるために問題無く補正が可能となる。(5)式を満たさない場合、補正中に電気規制ストロークに突き当たるために補正が十分に出来ないまま露光が終了する。
そこで、露光動作前に(5)式を満たしていない状態であった場合には、ユーザーに対して警告表示をする事で、流し撮り速度の是正を促す事ができる。
図6は光学ファインダー105内を示した図である。図6(a)は流し撮り速度が遅すぎる場合の警告表示例、(b)は流し撮り速度が速すぎる場合の警告表示例、(c)は問題無く補正が出来る場合の例である。このようにして、補正が不可能な程流し撮り速度と被写体移動速度の間に差がある場合に警告をする事が出来る。
以上の動作を図7から図10のフローチャートに従って説明する。まず図7のフローチャートに従ってカメラ本体1側の撮影動作を説明する。
カメラ本体1側でメインスイッチがONされていると、ステップ701から動作を開始する。
(ステップ701) カメラ本体101の操作部121にあるレリーズスイッチが半押し(SW1ON)されたかどうかの判定を行う。半押しされたら、ステップ702へ進み、半押しされていなかったらここでの処理は終了する。
(ステップ702) インターフェース回路122,123を介し、レンズMPU124とカメラレンズステータス通信を行う。ここでは、カメラの状態(レリーズスイッチの状態SW1ON、撮影モード、シャッター速度など)をレンズへ送信したり、レンズの状態(焦点距離、絞りの状態、フォーカスレンズの駆動状態など)を受信したりする。本実施例のフローチャートには、このカメラレンズステータス通信は主要な個所のみ記載しているが、カメラの状態が変化したときや、カメラがレンズの状態を確認したいときなどに随時行われる。
(ステップ703) レリーズスイッチが半押し(SW1ON)されたので測距手段109で測距を行い、被写体にピントを合わせるためのフォーカスレンズ駆動量を演算する。
(ステップ704) フォーカスレンズ駆動量を交換レンズ102へ送信する。このデータは、例えばフォーカスエンコーダの駆動目標パルス量として送信する。
(ステップ705) フォーカスレンズ駆動が終了すると、再測距を行う。
(ステップ706) 合焦深度内であるかどうかの判定を行い、合焦深度内であればステップ707へ進む。
(ステップ707) 合焦深度内であるので、合焦表示を行う。これはカメラ本体101の光学ファインダー105内にLEDを点灯させたり、音を発生させたりすることで行う。
(ステップ708) 測光回路106からの測光結果(輝度)を得て、露光時間Tv、絞り値(絞り駆動量)を算出する。
(ステップ709) 前述したような方法により、測光回路106の画像信号から被写体の動きベクトル情報を検出する。
(ステップ710) 検出した被写体動きベクトルから、被写体速度を算出する。この被写体速度は、レンズMPU102へ送信される。
(ステップ711) カメラ本体101の操作部121にあるレリーズスイッチが全押し(SW2ON)されたかどうかの判定を行う。全押しされたら、ステップ712へ進む。
(ステップ712) クイックリターン主ミラー103のミラーアップを行う。このときサブミラー108も主ミラー103とともにペンタプリズム104側へ駆動される。このとき、測距手段109へ入射していた被写体像は遮断される。
(ステップ713) ステップ608で求めた絞り駆動量を交換レンズ102へ送信し、絞り128の駆動を行わせる。
(ステップ714) 先幕シャッターを駆動する。
(ステップ715) 被写体像を撮像部112に露光し電荷を蓄積する。
(ステップ716) 露光時間が経過したら、後幕シャッターを駆動し、露光を終了する。
(ステップ717) 撮像部112からの電荷転送(読み出し)を行う。
(ステップ718) 読み出した撮影画像信号は、CDS回路114、ゲインコントロール回路115、A/D変換器116を経てデジタルデータへ変換され、バッファメモリ118に保存される。
(ステップ719) 絞り開放命令を交換レンズ102へ送信し、絞り128を開放に戻す。
(ステップ720) クイックリターン主ミラー103及びサブミラー108のミラーダウンを行う。
(ステップ721) ガンマ補正や圧縮処理などの画像補正処理を行う。
(ステップ722) 画像補正処理された画像データはLCD119に表示されるとともにメモリカード120に記録され、撮影までの一連の動作は終了する。
次に、図8、図9及び図10に示したフローチャートに従って、交換レンズ102側の動作を説明する。レンズをカメラに装着すると、カメラからレンズへシリアル通信がなされ、図8のステップ801から動作を開始する。
(ステップ801) レンズ制御、像振れ補正制御のための初期設定を行う。
(ステップ802) 不図示のスイッチ類の状態検出、ズーム・フォーカスの位置検出を行う。スイッチ類は例えば、オートフォーカスとマニュアルフォーカスの切り換えスイッチや、像振れ補正機能のON/OFFスイッチなどがある。
(ステップ803) カメラからフォーカス駆動命令通信があったかどうかを判定する。フォーカス駆動命令が受信されていればステップ804へ、受信されていなければステップ808へ進む。
(ステップ804) カメラからのフォーカス駆動命令通信では、フォーカスレンズの目標駆動量(パルス数)も送信されてくるので、フォーカス制御回路129にあるフォーカスエンコーダのパルス数を検出して、目標パルス数駆動するようフォーカス駆動制御を行う。
(ステップ805) 目標パルス数Pに達したかどうかの判定を行う。目標に達していればステップ806へ、達していなければステップ807へ進む。
(ステップ806) 目標パルス数に達したので、フォーカスレンズの駆動を停止する。
(ステップ807) 目標パルス数に達していないので、残り駆動パルス数に応じて、フォーカスレンズ駆動用モータ130の速度設定を行う。残り駆動パルス数が少なくなっていくにしたがって減速していく。
(ステップ808) ステップ802で像振れ補正機能ON/OFFスイッチのOFFが検出されていたら像振れ補正用レンズ127を光軸中心にロックする。そして、ONが検出されていて、カメラのレリーズスイッチSW1ONをカメラレンズステータス通信により検出したら、ロックを解除(アンロック)し、像振れ補正動作が動作可能な状態とする。
(ステップ809) カメラから全駆動停止(レンズ内のアクチュエータの全駆動を停止する)命令を受信したかどうかの判定を行う。カメラ側で何も操作がなされないと、しばらくしてからカメラからこの全駆動停止命令が送信される。
(ステップ810) 全駆動停止制御を行う。ここでは全アクチュエータ駆動を停止し、マイコンをスリープ(停止)状態にする。像振れ補正装置への給電も停止する。その後、カメラ側で何か操作が行われると、カメラはレンズに通信を送り、スリープ状態を解除する。
これらの動作の間に、カメラからの通信によるシリアル通信割込み、像振れ補正制御割込みの要求があれば、それらの割込み処理を行う。
シリアル通信割込み処理は、通信データのデコードを行いデコード結果に応じて、例えば絞り駆動、フォーカスレンズ駆動などのレンズ処理を行う。そして、通信データのデコードによって、SW1ON、SW2ON、シャッター速度、カメラの機種等も判別できる。
また、像振れ補正割込みは一定周期毎に発生するタイマー割り込みであり、ピッチ方向(縦方向)制御とヨー方向(横方向)の像振れ補正制御を行っている。
また、像振れ補正割込みは一定周期毎に発生するタイマー割り込みであり、ピッチ方向(縦方向)制御とヨー方向(横方向)の像振れ補正制御を行っている。
まず、シリアル通信割り込みについて、図9のフローチャートを用いて説明する。カメラからの通信を受信するとステップ901から動作を開始する。
ステップ901でカメラからの命令(コマンド)解析を行い、各命令に応じた処理へ分岐する。
ステップ902では、フォーカス駆動命令を受信したので、ステップ903で目標駆動パルス数に応じて、フォーカスレンズ駆動用モータ130の速度設定を行し、フォーカスレンズ駆動を開始する。
ステップ904では、絞り駆動命令を受信したので、送信されてきた絞り駆動データをもとに絞り128を駆動するため、ステップ905でステッピングモータ138の駆動パターンを設定し、設定した駆動パターンを絞り制御回路137を介してステッピングモータ138に出力し、絞り128を駆動する。
ステップ906では、カメラレンズステータス通信を受信したので、ステップ907で、レンズの焦点距離情報やIS動作状態などをカメラに送信したり、カメラのステータス状態(レリーズスイッチの状態、撮影モード、シャッター速度など)を受信する。
ステップ908では、被写体情報受信命令を受信したので、ステップ909で受信した被写体速度データをレンズMPU124内のRAMに格納する。
ステップ910では、その他の命令、例えばレンズのフォーカス敏感度データ通信や、レンズ光学データ通信などであり、ステップ911でそれらの処理を行う。
次に像振れ補正割り込みについて、図10のフローチャートを用いて説明する。レンズのメイン動作中に像振れ補正割り込みが発生すると、レンズMPU124は図10のステップ1001から像振れ補正の制御を開始する。
(ステップ1001) 角速度センサ135の信号を、信号処理回路136で処理した出力信号をA/D変換する。
(ステップ1002) 現在のズーム位置と、フォーカス位置に応じた防振敏感度及びカメラから受信したシャッター速度の情報から、(4)式に示す方法により露光中に補正可能な角速度ωthdを算出する。
(ステップ1003) スイッチ139の状態を判別して、流し撮りモードであるか、通常防振モードであるかを判定し、通常防振モードであるならステップ1004へ進み、流し撮りモードであればステップ1007へ進む。
(ステップ1004) 低周波成分をカットするためハイパスフィルタ演算を行う。演算開始から所定時間はハイパスフィルタの時定数切り換えを行い、早急に信号が安定するための動作も行う。
(ステップ1005) ハイパスフィルタの演算結果を入力として積分演算を行う。この結果は角変位データである。
(ステップ1006) ズーム位置、フォーカス位置に応じた防振敏感度を読み出し、振れ補正レンズ127の目標駆動量を算出する。
(ステップ1007) 流し撮りモードが選択されているので、前述の(3)式に示すように、カメラから受信した被写体移動速度および角速度センサ出力より移動する被写体を正確に追従するための角速度ω0を算出する。
(ステップ1008) SW2がON、つまり露光動作を選択されたか否かを判定する。SW2がOFFであれば、ステップ1009へ進み、SW2がONされていれば、ステップ1013へ進む。
(ステップ1009) 露光動作が選択される前では、現在の流し撮り速度が適切に補正出来る範囲にあるかの判定を行う。現在の設定値と、現在の流し撮り速度で補正を行った場合に露光中に必要補正角を満足できるかどうかの判定を行うために、ωthdとω0を比較する。ω0が−ωthdよりも小さい場合、ステップ1010へ進み、そうでない場合にはステップ1011へ進む。
(ステップ1010) 被写体の移動速度に対して流し撮り速度が遅すぎ、露光中に必要補正角が満出来ないと判断されたため、ユーザーに対し「TOO SLOW」等の警告表示を行い、流し撮り速度の改善を促す。
(ステップ1011) 再度ωthdとω0を比較する。ω0がωthdよりも大きい場合、ステップ1012へ進み、そうでない場合にはステップ1013へ進む。
(ステップ1012) 被写体の移動速度に対して流し撮り速度が速すぎ、露光中に必要補正角が満出来ないと判断されたため、ユーザーに対し「TOO FAST」等の警告表示を行い、流し撮り速度の改善を促す。
(ステップ1013) 目標駆動量0を設定する。これは補正レンズ127を電気的に中心保持状態にするためである。
(ステップ1014) ステップ1007で算出した角速度ω0を積分演算し、角変位データを算出する。
(ステップ1015) ズーム位置、フォーカス位置に応じた防振敏感度を読み出し、振れ補正レンズ127の目標駆動量を算出する。このように被写体の移動速度と現在の流し撮り速度との偏差をキャンセルするように振れ補正レンズ127を駆動する事で、流し撮り時に被写体振れがなくなり、精度のよい流し撮り写真を撮影する事が可能となる。
(ステップ1016) 像振れ補正レンズ127の偏心量を検出する補正レンズエンコーダ134の信号をA/D変換し、A/D結果をレンズMPU124内のRAM領域に格納する。
(ステップ1017) レンズ変位信号のフィードバック演算を行う。
(ステップ1018) 安定な制御系にするために位相補償演算を行う。
(ステップ1019) ステップ1018の演算結果をPWMとしてレンズMPU124のポートに出力し、像振れ補正割込みが終了する。その出力はIS制御回路132内のドライバー回路に入力し、リニアモータ133によって像振れ補正レンズ127が駆動され、像振れが補正が行われる。
以上のようにする事で、主被写体の振れがなく背景が流れているきれいな流し撮り写真を容易に撮影することが可能となり、さらに補正が可能な範囲を逸脱すると予測される場合にはユーザーに対して流し撮り速度の是正を促す事が出来る。また、補正が可能な範囲に入ると予測される場合には、警告表示は行わないためにユーザーは表示による煩わしさを感じる事が無い。
本実施例では、被写体振れ速度の検出をカメラの測光手段により行った例を示したが、クイックリターンミラーの無い電子ビューファインダーカメラやライブビュー撮影で被写体像を観察するカメラでも、撮像面において被写体のベクトル情報を算出する事が可能であれば同様の効果を得る事が出来る。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 制御用マイコン、101 ジャイロセンサ、103 HPF1、
104 カットオフ周波数切換部、1,111 露光中信号1演算部、
112 露光中信号選択部、113 HPF2、114 カットオフ周波数切換部、
2,115 露光中信号2演算部
104 カットオフ周波数切換部、1,111 露光中信号1演算部、
112 露光中信号選択部、113 HPF2、114 カットオフ周波数切換部、
2,115 露光中信号2演算部
Claims (1)
- 撮像装置の撮影画面内での被写体の移動速度を、被写体像のベクトル情報から検出する被写体移動速度検出手段と、撮像装置の振れを検出するための振れ検出手段と、光軸を偏心することのできる光軸偏心手段とを備え、前記被写体移動速度と、前記振れ検出手段からの出力の差に基づいて前記光軸偏心手段を偏心させる構成において、
前記被写体移動速度と前記振れ検出手段からの出力の差が、設定されているシャッター秒時及び振れ補正手段の可動範囲から求められる許容速度差から逸脱する場合に、警告表示を行うことを特徴とする撮像装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014215869A JP2016086210A (ja) | 2014-10-23 | 2014-10-23 | 像ぶれ補正装置を有する光学機器、カメラシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014215869A JP2016086210A (ja) | 2014-10-23 | 2014-10-23 | 像ぶれ補正装置を有する光学機器、カメラシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016086210A true JP2016086210A (ja) | 2016-05-19 |
Family
ID=55973319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014215869A Pending JP2016086210A (ja) | 2014-10-23 | 2014-10-23 | 像ぶれ補正装置を有する光学機器、カメラシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016086210A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018146663A (ja) * | 2017-03-02 | 2018-09-20 | キヤノン株式会社 | 像ブレ補正装置およびその制御方法、撮像装置、レンズ装置 |
-
2014
- 2014-10-23 JP JP2014215869A patent/JP2016086210A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018146663A (ja) * | 2017-03-02 | 2018-09-20 | キヤノン株式会社 | 像ブレ補正装置およびその制御方法、撮像装置、レンズ装置 |
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