JP2016085884A - 電池 - Google Patents

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洋昭 松本
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Yasunori Masaoka
妥則 政岡
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Atsushi Hatakeyama
敦 畠山
斉景 田中
Naokage Tanaka
斉景 田中
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Abstract

【課題】各集電タブ部が並べて配置されていない場合であっても容易に製造することが可能であり、電気抵抗の増大を抑制し負荷特性を改善した電池を提供する。【解決手段】電池(10)は、電極体(1)と、負極リード(2)と、正極リード(3)と、ケース(4)とを備える。電極体(1)は、ケース(4)に収容される。電極体(1)は、複数の正極及び複数の負極を含む。各負極は、負極本体部と、負極集電タブ部とを含む。各正極は、正極本体部と、正極集電タブ部とを含む。電極体(1)において、一の側部には各負極集電タブ部が配置され、各負極集電タブ部が配置される側部と対向する側部には各正極集電タブ部が配置される。負極リード(2)は、負極集電タブ部に接続される。正極リード(3)は、正極集電タブ部に接続される。負極リード(2)及び正極リード(3)は、それぞれ負極本体部の側辺及び正極本体部の側辺に沿い、同一方向に延びている。【選択図】図1

Description

本発明は、電池に関し、より詳しくは、電極体がケース内に収容される構成を有する電池に関する。
従来、正極及び負極を含む電極体がケース内に収容された構成を有する電池が知られている。例えば、特許文献1には、正極及び負極を積層してなる電極体を金属製のケース内に収容した角型電池が開示されている。この電極体には、正極集電タブ部及び負極集電タブ部が設けられている。正極集電タブ部及び負極集電タブ部は、それぞれ、正極導電部材及び負極導電部材を介し、ケースに設けられた正極端子及び負極端子に接続されている。
特許文献2には、正極及び負極を積層し、折り畳むように巻き取ってなる電極体をラミネートフィルムなどで構成された外装体内に収容した電池が開示されている。上記正極の正極集電体及び上記負極の負極集電体には、それぞれ、集電タブが電極体から突出するように設けられている。各集電タブを外装体から突出させることにより、正極端子及び負極端子が構成されている。
特開2014−44871号公報 特開2005−276459号公報
ところで、特許文献1の電池では、電極体の一側面(ケース本体の開口部側)に正極集電タブ部及び負極集電タブ部の双方が設けられている。つまり、正極集電タブ部及び負極集電タブ部は、電極体の一側面において並べて配置されている。このため、ケース本体の開口部を封止する蓋において、正極集電タブ部及び負極集電タブ部が取り出される位置に、正極端子及び負極端子を配置することが可能となる。よって、ケースに設けられた正極端子及び負極端子に対し、正極集電タブ部及び負極集電タブ部を比較的容易に接続することができる。
一方、正極集電タブ部及び負極集電タブ部がそれぞれ電極体の異なる側面に設けられた場合、各集電タブ部と各端子との接続を容易に行うことができなくなる。よって、電池の製造が難しくなるという問題が生じる。
特許文献2の電池は、正極集電体及び負極集電体に設けられる集電タブのうち少なくとも一方を、正極における正極活物質と負極における負極活物質とが積層されていない部分に存在させる構成を有している。例えば、特許文献2の図4及び図5に示されるように、細長のシート状の正極及び負極の巻回方向の端部に集電タブを設けた場合、反対側の端部付近に存在する活物質層から集電タブに至るまでの電流経路が長くなり、電気抵抗が高くなる。このため、電池の負荷特性が低下するという問題を生じる。一方、特許文献2の図6及び図7に示されるように、細長のシート状の正極及び負極の幅方向の端部に集電タブを設けた場合、正極及び負極の巻回を容易にするために、集電タブの集電体への接続を、電極の巻回終端部付近に限定する必要がある。よって、やはり、巻回終端部と反対側の端部付近に存在する活物質層から集電タブに至るまでの電流経路が長くなって、電池の負荷特性が低下するという問題を生じる。
そこで、本発明は、各集電タブ部が並べて配置されていない場合であっても容易に製造することが可能であり、電気抵抗の増大を抑制し負荷特性を改善した電池を提供することを課題とする。
本発明に係る電池は、複数の第1電極と、前記複数の第1電極と異なる極性を有する複数の第2電極とを交互に積層した扁平直方体状の電極体と、前記電極体を収容するケースとを備える。前記複数の第1電極は、それぞれ、矩形板状の第1電極本体部と、前記第1電極本体部の側辺に接続される第1集電タブ部とを含む。前記複数の第2電極は、それぞれ、矩形板状の第2電極本体部と、前記第2電極本体部の側辺に接続される第2集電タブ部とを含む。前記電極体は、一の側部に前記複数の第1電極の各第1集電タブ部が配置され、前記一の側部と対向する側部に前記複数の第2電極の各第2集電タブ部が配置されている。前記各第1集電タブ部は、互いに接続され、且つ前記複数の第1電極の各第1電極本体部の前記側辺に沿って延びる第1リードが接続されており、前記各第1電極本体部の面内方向と交差する方向に折り曲げられている。前記各第2集電タブ部は、互いに接続され、且つ前記複数の第2電極の各第2電極本体部の前記側辺に沿って延びる第2リードが接続されており、前記各第2電極本体部の面内方向と交差する方向に折り曲げられている。前記第1リードは、前記電極体の一の側面に沿って配置される。前記第2リードは、前記電極体において、前記一の側面に対向する側面に沿って配置される。
上記電池において、各第1集電タブ部及び各第2集電タブ部は、電極体において、互いに対向する側部に配置されている。つまり、第1集電タブ部及び第2集電タブ部は、並べて配置されていない。一方、第1集電タブ部に接続された第1リード及び第2集電タブ部に接続された第2リードは同一方向に延びている。このため、例えば、ケースに設けられた端子や、それ自身が端子として機能するケース等に対し、各リードを介して各集電タブ部を簡単に接続することができる。よって、上記電池は、第1集電タブ部と第2集電タブ部とが並べて配置されていないにもかかわらず、容易に製造することができる。
上記電池において、第1リード及び第2リードは、電極体の互いに対向する側面に沿って配置されている。このため、各集電タブ部と各リードとの接触面積を広くすることができる。また、複数の第1電極及び複数の第2電極を積層して電極体が構成されるとともに、当該電極体において、一の側部に複数の第1集電タブ部が配置され、他の側部に複数の第2集電タブ部が配置されている。よって、各電極本体部から各集電タブ部と各リードとの接続部分までの距離を短くすることができる。これらの結果、導電接続に伴う電気抵抗の増大を抑制し、電池の負荷特性を向上させることができる。
本発明によれば、各集電タブ部が並べて配置されていない場合であっても電池を容易に製造することができ、電池の電気抵抗の増大を抑制し負荷特性を改善することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る電池の概略斜視図である。 図2は、図1に示す電池を別の角度から見た概略斜視図である。 図3は、図1及び図2に示す電池に含まれる電極体の概略斜視図である。 図4は、図3に示す電極体のIV−IV断面図である。 図5は、図3及び図4に示す電極体に含まれる負極の概略平面図である。 図6は、図5に示す負極のVI−VI断面図である。 図7は、図3及び図4に示す電極体に含まれる正極の概略平面図である。 図8は、図7に示す正極のVIII−VIII断面図である。 図9Aは、図1に示す電池の組立方法を説明するための図である。 図9Bは、図1に示す電池の組立方法を説明するための図である。 図9Cは、図1に示す電池の組立方法を説明するための図である。 図9Dは、図1に示す電池の組立方法を説明するための図である。 図9Eは、図1に示す電池の組立方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。以下の説明において、図中同一又は相当する構成については同一の符号を付し、同じ説明を繰り返さない。
<電池の構成>
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る電池10は扁平直方体状をなす。電池10は充電可能に構成されている。電池10は、電極体1と、負極リード2と、正極リード3と、ケース4とを備えている。ケース4は、電極体1、負極リード2、及び正極リード3を収容する。ケース4は、さらに非水電解液を収容する。
[電極体]
図3及び図4に示すように、電極体1は、複数の負極11と、複数の正極12とを含む。各負極11及び各正極12は、交互に積層されている。各負極11と各正極12との間には、セパレータ13が配置される。以下、負極11、正極12、及びセパレータ13各々について説明する。
(負極)
図5及び図6に示すように、各負極11は、矩形板状の負極本体部111と、負極集電タブ部112とを含む。各負極11は、全体として、平面視で矩形状に形成されている。なお、本実施形態における「矩形」とは、概略長方形又は概略正方形を意味し、例えば、角部に丸みを帯びた長方形及び正方形等も含む。
負極集電タブ部112は、負極本体部111の側辺111aに沿って延びている。本実施形態では、負極集電タブ部112は、側辺111aの全長に亘って延びている。負極集電タブ部112は、平面視において幅よりも高さが大きい矩形状をなす。より詳細には、平面視において、負極集電タブ部112は、負極本体部111よりも幅が狭く、負極本体部111と高さが実質的に等しい矩形状をなす。ここでの「幅」とは、図5における左右方向の長さであり、「高さ」とは、図5における上下方向の長さである。
負極集電タブ部112は、負極本体部111の側辺111aに接続されている。負極集電タブ部112は、その長縁部において負極本体部111と接続されている。つまり、負極集電タブ部112と負極本体部111との接続部分は、側辺111aに沿って延びている。負極集電タブ部112は、負極本体部111と一体的に形成される。
図6に示すように、各負極11は、矩形板状の負極基材層51と、負極活物質層52とによって構成される。負極活物質層52は、負極基材層51の表面に設けられる。負極活物質層52は、図6に示す例のように負極基材層51の両面上に設けることもできるし、負極基材層51の片面上に設けることもできる。
負極活物質層52は、負極基材層51の表面の一部を覆うように設けられる。負極活物質層52は、平面視において、負極基材層51よりも幅が狭い矩形状をなす。このため、負極基材層51の一側縁部が負極活物質層52から露出している。負極11において、負極活物質層52によって負極基材層51が覆われている部分は負極本体部111に相当し、負極基材層51が露出している部分は負極集電タブ部112に相当する。負極基材層51が負極活物質層52に覆われている部分と、負極基材層51が露出している部分との境界線は、負極本体部111の側辺111aに相当する。
負極基材層51は、Liと実質的に合金化しない金属を用いて構成することができる。負極基材層51は、例えば、Cu、Ni、Ti、Fe等の金属、又はこれらの元素と他の元素との合金であってLiと反応しないもの(例えばステンレス鋼等)を用いて構成することができる。負極基材層51は、上記金属又は合金の箔や蒸着膜、めっき膜等によって構成することができる。
負極基材層51は、Cu層であることが好ましい。Cu層としては、Cu及び不可避不純物からなる層、又はCu合金からなる層を挙げることができる。Cu合金は、例えば、合金成分としてZr、Cr、Zn、Ni、Si、P等を合計で1質量%以下の量で含み、残部がCu及び不可避不純物である。
図6に示すように、負極活物質層52は、Al層521と、Li層522とを含むことが好ましい。電池10の使用時において、負極活物質層52は負極活物質としてのLi−Al合金を含み得る。
Al層521は、純Al又はAl合金の箔や蒸着膜、めっき膜等によって構成することができる。Al層521として、Al及び不可避不純物からなる層、又はAl合金からなる層を挙げることができる。Al合金は、例えば、合金成分としてFe、Ni、Co、Mn、Cr、V、Ti、Zr、Nb、Mo等を合計で50質量%以下の量で含み、残部がAl及び不可避不純物である。
Al層521は、負極基材層51と接合される。負極基材層51がCu層である場合、負極基材層51にAl層521が接合された接合体としては、例えば、Cu箔とAl箔とのクラッド材や、Cu箔上にAlを蒸着した積層膜等を挙げることができる。
負極11におけるLi−Al合金の割合を一定以上とするため、Cu層の片面当たりのAl層521の厚みは、Cu層の厚みを1として1以上とすることが好ましく、1.5以上とすることがより好ましい。また、Cu層の片面当たりのAl層521の厚みは、集電効果を高め、Li−Al合金を十分に保持するために、Cu層の厚みを1として5以下とすることが好ましく、4以下とすることがより好ましい。
具体的には、Cu層の厚みは、好ましくは10〜50μm、より好ましくは40μm以下とすることができる。よって、Cu層の片面当たりのAl層521の厚みは、10〜150μmとすることが好ましい。
Cu層とAl層521との接合体の全体の厚みは、負極11の容量を一定以上とするために、50μm以上であることが好ましく、60μm以上であることがより好ましい。また、接合体の全体の厚みは、負極11と正極12との容量比を適切な範囲とするために、300μm以下であることが好ましく、200μm以下であることがより好ましい。
Li層522は、Al層521の上に配置される。Li層522は、Ll及び不可避不純物からなる層、又はLi合金からなる層であってもよい。Li合金としては、合金成分としてFe、Ni、Co、Mn、Cr、V、Ti、Zr、Nb、Mo等を合計で40質量%以下の量で含み、残部がLi及び不可避不純物であるものを挙げることができる。Li層522は、例えば、圧着等の公知の方法によってAl層521の表面にLi又はLi合金の箔を貼り付けたり、Al層521の表面にLi又はLi合金を蒸着させたりすることによって形成することができる。
電池10の充電が行われると、Al層521がLi層522と反応し、Al層521においてLi−Al合金が生成される。電池10の充電は、Al層521におけるLi及びAlの合計を100原子%として、Al層521におけるLiの含有率が40原子%以下で終止されることが好ましい。さらに好ましくは、電池10の充電終止時のAl層521におけるLiの含有率は、35原子%以下である。これにより、負極活物質として作用する物質の結晶構造を良好に保って負極11の電位を安定化させ、優れた貯蔵特性を確保することが可能となる。
上記のような充電終止の制御を行うことで、Al層521において、Li層522の近傍部分ではLi−Al合金(α相及びβ相の混合相、あるいはβ相)が生じる一方、負極基材層521の近傍部分では、AlとLiとの実質的な反応が生じず、元のAl層521の組成が維持される。すなわち、電池10が充電された後のAl層521は、Liと実質的に反応していないAlの層と、負極活物質としてのLi−Al合金を含有する層とを含み得る。Liと実質的に反応していないAlの層は、Liを含有しないAlの層であってもよいし、Liを一定割合(数原子%以下の範囲)で固溶したα相の状態のAlの層であってもよい。
(正極)
図7及び図8に示すように、各正極12は、矩形板状の正極本体部121と、正極集電タブ部122とを含む。各正極12は、全体として、平面視で矩形状に形成されている。
正極集電タブ部122は、正極本体部121の側辺121aに沿って延びている。本実施形態では、正極集電タブ部122は、側辺121aの全長に亘って延びている。正極集電タブ部122は、平面視において幅よりも高さが大きい矩形状をなす。より詳細には、平面視において、正極集電タブ部122は、正極本体部121よりも幅が狭く、正極本体部121と高さが実質的に等しい矩形状をなす。ここでの「幅」とは、図7における左右方向の長さであり、「高さ」とは、図7における上下方向の長さである。
正極集電タブ部122は、正極本体部121の側辺121aに接続されている。正極集電タブ部122は、その長縁部において正極本体部121と接続されている。つまり、正極集電タブ部122と正極本体部121との接続部分は、側辺121aに沿って延びている。正極集電タブ部122は、正極本体部121と一体的に形成される。
図8に示すように、各正極12は、矩形板状の正極基材層61と、正極活物質層62とによって構成される。正極活物質層62は、正極基材層61の表面に設けられる。正極活物質層62は、図8に示す例のように正極基材層61の両面上に設けることもできるし、正極基材層61の片面上に設けることもできる。
正極活物質層62は、正極基材層61の表面の一部を覆うように設けられる。正極活物質層62は、平面視において、正極基材層61よりも幅が狭い矩形状をなす。このため、正極基材層61の一側縁部が正極活物質層62から露出している。正極12において、正極活物質層62によって正極基材層61が覆われている部分は正極本体部121に相当し、正極基材層61が露出している部分は正極集電タブ部122に相当する。正極基材層61が正極活物質層62に覆われている部分と、正極基材層61が露出している部分との境界線は、正極本体部121の側辺121aに相当する。
正極基材層61としては、例えば、AlやAl合金等の金属の箔、パンチングメタル、網、エキスパンドメタル等を用いることができるが、通常、Al箔が好適に用いられる。正極基材層61の厚みは、特に限定されるものではないが、10〜30μmであることが好ましい。
正極活物質層62は、Liイオンを吸蔵及び放出することが可能なリチウム含有複合酸化物を含有していることが好ましい。リチウム含有複合酸化物としては、例えば、Li1+x(−0.1<x<0.1、M:Co、Ni、Mn、Al、Mg等)で表される層状構造のリチウム含有複合酸化物、LiMnやその元素の一部を他元素で置換したスピネル構造のリチウムマンガン酸化物、LiMPO(M:Co、Ni、Mn、Fe等)で表されるオリビン型化合物等が挙げられる。層状構造のリチウム含有複合酸化物としては、LiCoO等のコバルト酸リチウムやLiNi1−ACoA−BAl(0.1≦A≦0.3、0.01≦B≦0.2)等の他、少なくともCo、Ni及びMnを含む酸化物(LiMn1/3Ni1/3Co1/3、LiMn5/12Ni5/12Co1/6、LiNi3/5Mn1/5Co1/5等)等を例示することができる。
正極活物質層62は、上記で例示したリチウム含有複合酸化物のうちの1種のみを使用して構成することもできるし、2種以上を併用して構成することもできる。ただし、電池10の高容量化及び優れた貯蔵安定性の確保という観点から、正極活物質層62は、コバルト酸リチウムを使用して構成することが特に好ましい。
正極活物質層62は、上述したようなリチウム含有複合酸化物、導電助剤、及びバインダ等を含有する正極合剤を正極基材層61の両面又は片面に塗布することによって形成することができる。具体的には、NMP等の有機溶剤や水に正極合剤を分散させ、ペースト状又はスラリー状の正極合剤含有組成物を調製する。この正極合剤含有組成物を正極基材層61の両面又は片面に塗布して乾燥し、必要に応じてプレス処理を施すことにより、正極基材層61上に正極活物質層62を形成することができる。
また、正極合剤を用いて形成した正極合剤成形体と正極基材層61とを貼り合わせることにより、正極基材層61上に正極活物質層62を形成することもできる。正極合剤成形体と正極基材層61との貼り合わせは、プレス処理等によって行うことができる。
正極合剤に含まれる導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック;ケッチェンブラック;チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類;炭素繊維;等の炭素材料の他、金属繊維等の導電性繊維類;フッ化カーボン;銅、ニッケル等の金属粉末類;ポリフェニレン誘導体等の有機導電性材料;等を挙げることができる。
正極合剤に含まれるバインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルピロリドン(PVP)等が挙げられる。
(セパレータ)
図7及び図8に示すように、各正極12の正極本体部121は、セパレータ13によって覆われる。具体的には、各セパレータ13は、袋状をなし、各正極12の正極本体部121を収容する。各正極12において、正極集電タブ部122の少なくとも一部は、袋状のセパレータ13の開口から外部に突出している。セパレータ13としては、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン製の微多孔膜等、通常の非水電解液二次電池等でセパレータとして使用されているものを用いることができる。
(電極体の詳細構成)
図3及び図4を再度参照し、電極体1の構成を詳細に説明する。複数の負極11と、各々セパレータ13によって覆われた複数の正極12とを交互に積層することにより、電極体1が形成される。各負極11及び各正極12は矩形板状であるため、電極体1は扁平直方体状をなす。
図4に示すように、電極体1において、各負極11及び各正極12は、負極本体部111と正極本体部121とが重なり合うように積層されている。各正極本体部121はセパレータ13によって覆われているため、各負極本体部111と各正極本体部121との間にはセパレータ13が介在している。
各正極集電タブ部122の長手方向における各セパレータ13の長さL3(図7)は、各負極集電タブ部112の長手方向における各負極11の長さL1(図5)と実質的に等しいことが好ましい。これにより、各負極11及び各正極12を積層する際、各負極本体部111と各正極本体部121との位置合わせを容易に行うことができる。すなわち、正極集電タブ部122の長手方向におけるセパレータ13の両端部の位置と、負極集電タブ部112の長手方向における負極11の両端部の位置とがほぼ一致するように正極12及び負極11を積層する。これにより、各負極本体部111と各正極本体部121とを適切に重ね合わせることができる。
電極体1に含まれる各負極11及び各正極12は、基材層の両面に活物質層が設けられたものであることが好ましい。ただし、複数の負極11及び複数の正極12の積層方向の一端又は両端に負極11が位置する場合、当該負極11は、負極基材層51の片面に負極活物質層52が設けられたものとすることもできる。当該負極11は、負極活物質層52が内側を向くように、つまり負極活物質層52が正極12と対向するように配置される。同様に、積層方向の一端又は両端に正極12が位置する場合、当該正極12は、正極基材層61の片面に正極活物質層62が設けられたものとすることもできる。当該正極12は、正極活物質層62が内側を向くように、つまり正極活物質層62が負極11と対向するように配置される。
扁平直方体状の電極体1では、一の側部に各負極集電タブ部112が配置され、各負極集電タブ部112が配置されている側部と対向する側部に各正極集電タブ部122が配置される。言い換えると、電極体1において、各負極集電タブ部112及び各正極集電タブ部122は、各負極本体部111及び各正極本体部121を挟んで対向する位置に配置されている。つまり、扁平直方体状の電極体1において、各負極集電タブ部112は、各正極集電タブ部122と反対側に配置される。
詳しくは後述するが、電極体1を電池10に組み込む際、各負極11の負極集電タブ部112は互いに接続される。同様に、各正極12の正極集電タブ部122も互いに接続される。例えば溶接により、負極集電タブ部112同士が接続され、正極集電タブ部122同士が接続される。以後、互いに接続された負極集電タブ部112を負極集電タブ群、互いに接続された正極集電タブ部122を正極集電タブ群と称する場合がある。
図3及び図4に示す電極体1では、各負極11において、負極集電タブ部112は負極本体部111と実質的に同一平面上に位置している。また、各正極12において、正極集電タブ部122は正極本体部121と実質的に同一平面上に位置している。つまり、負極集電タブ部112及び正極集電タブ部122は、それぞれ、負極本体部111及び正極本体部121から負極11及び正極12の積層方向と略垂直な方向に突出している。しかしながら、電極体1を電池10に組み込む際、各負極集電タブ部112は、各負極本体部111の面内方向と交差する方向に折り曲げられる。同様に、各正極集電タブ部122は、各正極本体部121の面内方向と交差する方向に折り曲げられる。この点については後述する。
[負極リード]
図1及び図2を再度参照し、電池10のその他の構成要素について説明する。図1に示すように、負極リード2は、少なくとも1つの負極集電タブ部112に接続される。例えば、負極リード2は、負極集電タブ群の表面、つまり複数の負極11のうち最端に位置するものの負極集電タブ部112の表面に接続される。
負極リード2は、各負極本体部111の側辺111aに沿って延びている。負極リード2は、各負極集電タブ部112の長手方向の一方端に向かって延びている。負極リード2の一方の端部2aは、各負極集電タブ部112の長手方向の一方端から突出し、電極体1の側面に沿うように折り曲げられる。負極リード2の端部2aは、ケース4に設けられた負極端子71と接続される。
上述したように、電極体1を電池10に組み込む際、負極リード2が接続される各負極集電タブ部112は、各負極本体部111の面内方向と交差する方向に折り曲げられる。これにより、負極リード2は、電極体1の一側面に沿って配置されることとなる。
[正極リード]
図2に示すように、正極リード3は、少なくとも1つの正極集電タブ部122に接続される。例えば、正極リード3は、正極集電タブ群の表面、つまり複数の正極12のうち最端に位置するものの正極集電タブ部122の表面に接続される。
正極リード3は、負極リード2と同一方向に向かって延びている。つまり、正極リード3の取出方向は、負極リード2の取出方向と実質的に一致している。
具体的には、正極リード3は、各正極本体部121の側辺121aに沿い、各正極集電タブ部122の長手方向の一方端に向かって延びている。正極リード3の一方の端部3aは、各正極集電タブ部122の長手方向の一方端から突出し、電極体1の側面に沿って折り曲げられている。正極リード3の端部3aは、負極リード2の端部2aと同一方向に突出する。正極リード3の端部3aは、ケース4に設けられた正極端子72と接続される。
上述したように、電極体1を電池10に組み込む際、正極リード3が接続される各正極集電タブ部122は、各正極本体部121の面内方向と交差する方向に折り曲げられる。各正極集電タブ部122は、各負極本体部111及び各正極本体部121を挟んで各負極集電タブ部112と対向する位置に配置されている。これにより、正極リード3は、電極体1において、負極リード2が配置される側面と対向する側面に沿って配置されることとなる。
[ケース]
ケース4は、ケース本体41と、蓋42とを備えている。ケース4は、上述のように、導電性材料によって構成することができる。ケース4は、例えば、ステンレス等の金属材料で構成される。
ケース本体41は、中空の扁平直方体状であり、一側面が開口している。ケース本体41内には、負極リード2及び正極リード3が接続された電極体1が収容される。
蓋42は、ケース本体41の開口を封鎖する。蓋42には、負極端子71及び正極端子72が設けられている。
ケース4内には、非水電解液が注入される。非水電解液として、非水系溶媒中にリチウム塩を溶解させることによって調製した溶液を使用することができる。
非水系溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、燐酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトン等の非プロトン性有機溶媒を1種単独で、又は2種以上を混合した混合溶媒として用いることができる。
リチウム塩としては、例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiCFSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO[ここでRfはフルオロアルキル基]等から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。非水電解液中のリチウム塩の濃度は、0.6〜1.8mol/lであることが好ましく、0.9〜1.6mol/lであることがより好ましい。
電池10の各種特性を向上させる目的で、ビニレンカーボネート類、1,3−プロパンサルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、フルオロベンゼン、t−ブチルベンゼン等の添加剤を非水電解液に適宜加えることができる。
非水電解液は、公知のポリマー等のゲル化剤を用いてゲル状(ゲル状電解質)としてもよい。
<電池の製造方法>
次に、電池1の製造方法について説明する。
まず、図3及び図4に示す電極体1を作製する。この電極体1を、図9Aに示すようにテープ等の固定材81で固定する。このとき、各負極集電タブ部112及び各正極集電タブ部122が固定材81から露出するよう、固定材81を電極体1に取り付ける。
次に、図9Bに示すように、各負極集電タブ部112同士を溶接等によって互いに接続する。また、各正極集電タブ部122同士を溶接等によって互いに接続する。負極集電タブ群の先端部及び正極集電タブ群の先端部は、必要に応じて切断してもよい。
続いて、負極リード2を負極集電タブ群に溶接等によって接続する。負極リード2は、各負極本体部111の側辺111aに沿って延びるように配置される。また、正極リード3を正極集電タブ群に溶接等によって接続する。正極リード3は、各正極本体部121の側辺121aに沿って延びるように配置される。この時点では、負極リード2の端部2a及び正極リード3の端部3aは、各負極集電タブ部112及び各正極集電タブ部122の長手方向の一端から突出し、当該長手方向に沿ってほぼまっすぐに延びている。
さらに、負極集電タブ群を各負極本体部111に近づけるように折り曲げる。すなわち、各負極集電タブ部112を、負極本体部111の側辺111aの近傍で、負極本体部111の面内方向と交差する方向に折り曲げる。同様に、正極集電タブ群123を各正極本体部121に近づけるように折り曲げる。すなわち、各正極集電タブ部122を、正極本体部121の側辺121aの近傍で、正極本体部121の面内方向と交差する方向に折り曲げる。
次に、図9Cに示すように、負極リード2の端部2a及び正極リード3の端部3aを電極体1の側面(図9Cにおける上面)に沿うように折り曲げる。その後、正極集電タブ群をテープ等の絶縁材82で覆う。
続いて、図9Dに示すように、負極リード2及び正極リード3が接続された電極体1をケース本体41に挿入する。このとき、負極リード2の端部2a及び正極リード3の端部3aがケース本体41の開口側に位置するよう、電極体1をケース本体41に挿入する。
その後、図9Eに示すように、負極リード2の端部2aを負極端子71に接続し、正極リード3の端部3aを正極端子72に接続する。さらに、蓋42の周縁部とケース本体41の開口の周縁部とを溶接等によって接続する。これにより、ケース本体41の開口が蓋42によって封鎖される。
負極リード2の端部2aは、負極端子71に直接接続されてもよいし、導電部材を介して負極端子71に間接的に接続されてもよい。負極端子71とケース4とが電気的に接続されている場合、溶接等によって負極リード2の端部2aをケース4の蓋42に接続することにより、ケース4を介して負極リード2と負極端子71とを接続することもできる。
正極リード3の端部3aは、正極端子72に直接接続されてもよいし、導電部材を介して正極端子72に間接的に接続されてもよい。本実施形態の場合、正極リード3はケース4と絶縁されることが好ましい。例えば、正極リード3の端部3a又は導電部材と蓋42との間に絶縁板を配置することにより、正極リード3とケース4とが絶縁される。
<実施形態の効果>
以上のように、本実施形態に係る電池10において、各負極集電タブ部112及び各正極集電タブ部122は、各負極電極本体部111及び各正極電極本体部121を挟んで対向するよう配置されている。一方、負極リード2及び正極リード3は、実質的に同一方向に延びている。このため、電池10の製造の際、ケース4の蓋42に設けられた負極端子71及び正極端子72に対し、負極リード2及び正極リード3を容易に接続することができる。このように、本実施形態によれば、負極集電タブ群113と正極集電タブ群123とを並べて配置していないにもかかわらず、容易に電池10を製造することができる。
上記電池10において、負極リード2及び正極リード3は、それぞれ、電極体1の互いに対向する側面に沿って配置されている。このため、負極集電タブ部112と負極リード2との接触面積、及び正極集電タブ部122と正極リード3との接触面積を広く確保することができる。また、電極体1は、複数の負極11及び複数の正極12が交互に積層された積層構造をとっている。そして、電極体1の一の側部に複数の負極集電タブ部112が配置され、電極体1の他の側部には複数の正極集電タブ部122が配置される。よって、各負極電極本体部111から各負極集電タブ部112と負極リード2との接続部分までの距離、及び各正極電極本体部121から各正極集電タブ部122と正極リード3との接続部分までの距離を短くすることができる。これらの結果、導電接続に伴う電気抵抗の増大を抑制し、電池の負荷特性を向上させることができる。
上記電池10に含まれる各負極11において、負極集電タブ部112は、負極本体部111の側辺111aに沿って延びている。また、各正極12において、正極集電タブ部122は、正極本体部121の側辺121aに沿って延びている。すなわち、電池10では、一般的な二次電池等と比較して、負極集電タブ部112及び正極集電タブ部122が大きく確保されている。この構成により、集電効率を向上させることができる。
ところで、一般的な二次電池等では、電池の大型化を回避するため、集電タブ部はコンパクトに形成される。しかしながら、上述したように、本実施形態に係る電池10では、集電効率の向上を重視し、敢えて負極集電タブ部112及び正極集電タブ部122を大きくした。その一方で、電池10では、各負極集電タブ部112が各負極本体部111の面内方向と交差する方向に沿って折り曲げられ、各正極集電タブ部122が各正極本体部121の面内方向と交差する方向に折り曲げられている。よって、本実施形態によれば、電池の小型化を図ることができる。
また、電極体1の互いに対向する側面に沿って負極リード2及び正極リード3を配置したことにより、電極体1の実体積を小さくすることができる。その結果、電池10のさらなる小型化を図ることができる。
電池10に含まれる各負極11において、負極本体部111は、Li及びAlを含有する負極活物質層52を含んでいる。電池10の充電が行われた際、負極活物質層52では、負極活物質としてのLi−Al合金が生成される。Li−Al合金を負極活物質とする電池10は、黒鉛等の炭素材料を負極活物質とする電池と比較して熱的安定性に優れており、自己放電が少ない。すなわち、電池10は、高温環境下での高い貯蔵性及び高容量を有することができる。
Li及びAlを含有する負極11では、電池10の充電時にLi−Al合金が生成される際に比較的大きな膨張が生じる。しかしながら、本実施形態では、複数の負極11及び複数の正極12が交互に積層される積層構造を採用した。このため、負極11の膨張を抑えることができる。
電池10の各負極11において、負極本体部111は、Liと実質的に合金化しない金属を用いて構成された負極基材層51を含んでいる。負極活物質層52は、負極基材層51と接合されたAl層521と、Al層521に重ねられたLi層522とを含んでいる。負極基材層51とAl層521とを接合して両者の密着性を確保することにより、電極体1の内部抵抗を低減することができる。また、Al層521において、Li層522の近傍部分でLi−Al合金を生成する一方、負極基材層521の近傍部分では元のAl層521の組成を維持するよう充電の制御を行うことにより、負極基材層51とAl層521との高い密着性をより確実に確保することができる。
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
上記実施形態において、各負極11の負極集電タブ部112は、負極本体部111の側辺111aの全長に亘って延びていたが、特にこれに限定されるものではない。負極集電タブ部112の長さは、側辺111aよりも短くてもよい。同様に、各正極12の正極集電タブ部122の長さも、正極本体部12の側辺121aより短くすることができる。
負極集電タブ部112において、負極本体部111の側辺111aに沿う方向の長さは、側辺111aに垂直な方向の長さよりも短くすることもできるし、長くすることもできる。ただし、集電効率向上の観点から、側辺111aに沿う方向の長さを側辺111aに垂直な方向の長さよりも長くすること、すなわち負極集電タブ部112が負極本体部111の側辺111aに沿って延びていることが好ましい。
同様に、正極集電タブ部122において、正極本体部121の側辺121aに沿う方向の長さは、側辺121aに垂直な方向の長さよりも短くすることもできるし、長くすることもできる。ただし、集電効率向上の観点から、側辺121aに沿う方向の長さを側辺121aに垂直な方向の長さよりも長くすること、すなわち正極集電タブ部122が正極本体部121の側辺121aに沿って延びていることが好ましい。
上記実施形態の電池10では、各正極12(各正極集電タブ部122)とケース4とが絶縁されていたが、各負極11(各負極集電タブ部112)とを絶縁することもできる。ただし、ケース4が非導電性材料で構成されている場合、各負極11及び各正極12とケース4とを絶縁する必要はない。
上記実施形態の電池10は、充電可能な非水電解液電池であったが、充電不能な一次電池や、水系の電池にも、上記実施形態のような集電タブ部及びリードの構成を適用することができる。この場合、適用する電池の種類に応じて電解質や電極材料等を変更すればよい。
以下、各実施例によって、本発明をさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、下記の各実施例に限定されるものではない。
<実施例>
[負極の作製]
厚さ30μmのCu箔(負極基材層)の両面に、それぞれ厚さ100μmのAl箔を積層したクラッド材を準備した。当該クラッド材のAl箔の表面に、さらに厚さ50μmのLi箔を重ねることにより、Li層/Al層/Cu層/Al層/Li層の5層よりなる負極積層体を構成した。このとき、Cu箔の表面の一部では、両面ともLi層/Al層(負極活物質層)の形成を行わない箇所を設けた。
前記負極積層体を45mm×35mmの長方形状に切断したものを12枚用意して負極Aとした。なお、この負極AにおけるCu箔には、40mm×35mmのLi層/Al層が両面に形成されており、その一端は、5mmの幅で両面ともLi層/Al層が形成されていない負極集電タブ部とした。
また、Li層/Al層の形成をCu箔の片面のみとした以外は負極Aと同様にして、2枚の負極Bを用意した。
[正極の作製]
コバルト酸リチウム:97質量部と、導電助剤であるアセチレンブラック:1.5質量部と、バインダであるPVDF:1.5質量部とを、N−メチルピロリドンに分散させたスラリーを調製した。このスラリーを集電体となる厚さ12μmのAl箔(正極基材層)の両面に塗布し、乾燥し、プレス処理を行って正極シートとした。このとき、Al箔の表面の一部では、両面とも正極活物質層の形成を行わない箇所を設けた。
前記正極シートを45mm×35mmの長方形状に切断したものを13枚用意して正極とした。なお、この正極におけるAl箔には、38mm×33mmの正極活物質層が両面に形成されており、その一端は、5mmの幅で両面とも正極活物質層が形成されていない正極集電タブ部とした。
[電極体の作製]
セパレータとして用いるポリエチレン製微多孔フィルムを長方形状に切断し、さらに、2つ折にされた前記記微多孔フィルムの間に前記正極を挟み、正極集電タブ部のみを前記微多孔フィルムの間から露出させた状態で、正極の周囲の微多孔フィルムが重なった部分を溶着することにより、袋状のセパレータの内部に正極が保持されたセパレータ一体化正極(ただし、正極集電タブ部のみはセパレータの外に露出)を13組用意した。
前記負極と、前記セパレータ一体化正極とを、両端が負極Bとなるよう交互に積層し、電極体を構成した。その際、電極体の一端に各負極集電タブ部を揃えて配置し、その反対側の端に各正極集電タブ部を揃えて配置した。
作製した電極体の周囲にテープを巻いて固定一体化した後、各負極集電タブ部、各正極集電タブ部をそれぞれ溶接して一体化し、負極集電タブ群および正極集電タブ群を形成した。次いで、前記負極集電タブ群および前記正極集電タブ群に、それぞれCuリード(負極リード)及びAlリード(正極リード)を接続し、さらに、負極集電タブ群を及び正極集電タブ群を、それぞれ各負極本体部及び各正極本体部に近づけるように折り曲げ、Cuリード及びAlリードがそれぞれ電極体の側面に沿って対向する配置とした。
次に、Cuリードの端部及びAlリードの端部を電極体の電極端子側の側面に沿うように折り曲げ、正極集電タブ群を絶縁テープで覆った。
続いて、前記電極体を角型の金属容器に挿入し、負極端子及び正極端子を有する封口板の前記それぞれの端子に、前記Cuリードおよび前記Alリードをそれぞれ接続し、電解液を注入後に封止して、容量が1000mAhの角型のリチウム電池を作製した。
<比較例>
コバルト酸リチウム:97質量部と、導電助剤であるアセチレンブラック:1.5質量部と、バインダであるPVDF:1.5質量部とを、N−メチルピロリドンに分散させたスラリーを調製した。このスラリーを集電体となる厚さ12μmのAl箔の両面に塗布し、乾燥し、プレス処理を行って、両面に38mm×429mmの正極活物質層を形成した長尺状の正極を作製した。
この正極におけるAl箔の長手方向の端部には、両面とも正極活物質層の形成を行わない箇所を設けて正極集電タブ部とし、ここにAlリードを接続した。
なお、前記正極の活物質合剤層の容量は、実施例の正極(13枚)の活物質合剤層の容量と同じ容量とした。
また、集電体となる厚さ30μmのCu箔の両面に、それぞれ厚さ100μmのAl箔を積層したクラッド材を用い、前記Al箔の表面に、さらに厚さ50μmのLi箔を重ねることにより、Li層/Al層/Cu層/Al層/Li層の5層よりなる長尺状の負極を作製した。なお、Cu箔の長手方向の端部には、両面ともLi層/Al層の形成を行わない箇所を設けて負極集電タブ部とし、ここにCuリードを接続した。
前記負極には、電極体を構成したときに、正極の活物質合剤層と完全に対向することのできる面積のLi層/Al層を形成した。
前記負極と前記正極を、セパレータとなるポリエチレン製微多孔フィルムを介して長円形状に巻回して巻回電極体を構成した。次いで、その周囲にテープを巻いて電極体を固定し、角型の金属容器に挿入し、負極及び正極の外部端子を有する封口板の前記外部端子に、前記Cuリード線、前記Alリード線をそれぞれ接続し、電解液を注入後に封止して、容量が1000mAhの角型のリチウム電池を作製した。
<評価>
実施例及び比較例の電池に、それぞれ定電流(0.2C)−定電圧(4.0V)充電を行った後、−20℃の環境下に保持し、−20℃で2.5A/1ms+330mA/7msのパルス放電を行い、電圧が1.5Vに低下するまでの放電時間を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2016085884
表1に示すように、比較例の電池の放電時間が2分であったのに対し、実施例の電池の放電時間は25分であった。このように、負極基材層と接合されるAl層及びAl層上に重ねられるLi層を含む負極活物質層として使用し、且つ正極及び負極を交互に積層した積層構造とすることにより、低温で大電流のパルス放電においても、負荷特性に優れた電池を構成することができた。
10:電池,1:電極体,11:負極,111:負極本体部,112:負極集電タブ部,12:正極,121:正極本体部,122:正極集電タブ部,2:負極リード,3:正極リード,4:ケース,51:負極基材層,52:負極活物質層,521:Al層,522:Li層,62:正極活物質層

Claims (3)

  1. 複数の第1電極と、前記複数の第1電極と異なる極性を有する複数の第2電極とを交互に積層した扁平直方体状の電極体と、前記電極体を収容するケースとを備える電池であって、
    前記複数の第1電極は、それぞれ、矩形板状の第1電極本体部と、前記第1電極本体部の側辺に接続される第1集電タブ部とを含み、
    前記複数の第2電極は、それぞれ、矩形板状の第2電極本体部と、前記第2電極本体部の側辺に接続される第2集電タブ部とを含み、
    前記電極体は、一の側部に前記複数の第1電極の各第1集電タブ部が配置され、前記一の側部と対向する側部に前記複数の第2電極の各第2集電タブ部が配置されており、
    前記各第1集電タブ部は、互いに接続され、且つ前記複数の第1電極の各第1電極本体部の前記側辺に沿って延びる第1リードが接続されており、前記各第1電極本体部の面内方向と交差する方向に折り曲げられ、
    前記各第2集電タブ部は、互いに接続され、且つ前記複数の第2電極の各第2電極本体部の前記側辺に沿って延びる第2リードが接続されており、前記各第2電極本体部の面内方向と交差する方向に折り曲げられ、
    前記第1リードは、前記電極体の一の側面に沿って配置され、
    前記第2リードは、前記電極体において、前記一の側面に対向する側面に沿って配置される、電池。
  2. 請求項1に記載の電池であって、
    前記各第1電極本体部及び前記各第2電極本体部の一方は、リチウム含有複合酸化物を含有する正極活物質層を含み、
    前記各第1電極本体部及び前記各第2電極本体部の他方は、Li及びAlを含有する負極活物質層を含む、電池。
  3. 請求項1又は2に記載の電池であって、
    前記各第1電極本体部及び前記各第2電極本体部の他方は、さらに、Liと合金化しない金属を用いて構成される負極基材層を含み、
    前記負極活物質層は、前記負極基材層と接合されるAl層と、前記Al層上に重ねられるLi層とを含む、電池。
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