JP2015222633A - 蓄電素子 - Google Patents
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Abstract
Description
この種の蓄電素子においては、例えば、正極および負極の各電極が、セパレータを介して互いに積層されている。
従って、斯かる蓄電素子においては、負極原板から複数の負極が形成されていることから、1つずつ負極を形成した場合におけるよりも、負極1つあたりの作製効率が良好である。
負極の屈曲端部は、負極原板の切断時に、厚み方向の一方側へ向けて切断力が加わることによって形成されている。従って、負極の屈曲端部では、集電基材が、負極の端縁へ延びつつ、負極の厚み方向の一方側へ向けて曲がっている。
従って、特許文献1に記載された蓄電素子は、上述したように、効率良く作製された負極を備えているものの、負極の屈曲端部においては、集電基材が、負極の厚み方向の一方側へ向けて曲がっている。
従って、斯かる蓄電素子においては、負極の屈曲端部において負極の集電基材が正極側へ曲がっているものの、負極の屈曲端部のおける集電基材が、正極の集電基材の端縁と向き合っていない。これにより、負極の集電基材の端部が正極の集電基材と接することが抑制され、正極と負極との間における短絡が抑制されている。
シート状に形成された正極および負極を電極として備え、
正極および負極は、積層され、
各電極は、少なくとも集電基材と活物質層とを含み、
各集電基材の少なくとも一部は、各電極の端部まで延び、該端部にて積層方向の一方側へ向けて曲がっており、
互いに隣り合う正極および負極の端部では、集電基材が曲がる積層方向の各向きが、互いに同じであることを特徴とする。
従って、互いに隣り合う正極および負極の端部間において、集電基材が曲がる方向と反対側に配された一方の電極の集電基材が、他方の電極の集電基材へ近づくように曲がっているものの、他方の電極の集電基材は、一方の電極の集電基材と同じ方向へ曲がっている。これにより、各電極の集電基材が互いに近づくことが抑制され、電極の集電基材同士が接触することが抑制されている。
これにより、上記の蓄電素子においては、正極および負極のいずれも端部にて集電基材が曲がっているにも関わらず、電極間における短絡が抑制されている。
シート状に形成された正極10および負極20を電極として備え、
正極10および負極20は、積層され、
各電極は、少なくとも集電基材と活物質層とを含み、
各集電基材の少なくとも一部は、各電極の端部まで延び、該端部にて積層方向の一方側へ向けて曲がっており、
互いに隣り合う正極10および負極20の端部では、集電基材が曲がる積層方向の各向きが、互いに同じである。
詳しくは、本実施形態の蓄電素子1において、積層方向に交互に並んだ正極10および負極20の端部では、集電基材としての正極集電基材11が同じ方向に曲がり、集電基材としての負極集電基材21が上記端部の正極集電基材11と同じ方向に曲がっている。
この種の蓄電素子は、電気エネルギーを供給する。蓄電素子は、単一又は複数で使用される。具体的に、蓄電素子は、要求される出力および要求される電圧が小さいときには、単一で使用される。一方、蓄電素子は、要求される出力および要求される電圧の少なくとも一方が大きいときには、他の蓄電素子と組み合わされて蓄電装置に用いられる。蓄電装置では、該蓄電装置に用いられる蓄電素子が電気エネルギーを供給する。
第1実施形態の蓄電素子1は、電極としての正極10および負極20とが積層方向に交互に並んだ電極体を備える。具体的には、第1実施形態の蓄電素子1は、図1および図2にも示すように、複数の正極10および複数の負極20が積層された電極体2を備える。
さらに、第1実施形態の蓄電素子1は、例えば図5に示すように、電極体2を内部に収容するケース40を備える。
また、第1実施形態の蓄電素子1は、ケース40内に貯留された電解液を含む。
図1および図2に示すように、セパレータ3は、正極10と負極20との間に配されている。セパレータ3は、図1に示すように、電極体2の積層方向の最も外側にそれぞれ配され得る。一方、セパレータ3は、図2に示すように、電極体2の積層方向の最も外側に配置されていなくてもよい。
電極体2は、例えば、図4および図5に示すように、複数の正極10および複数の負極20を含み、正極10および負極20が厚み方向に交互に積層されることによって形成されている。
なお、電極体2は、後述するように、例えば、帯状の正極10および帯状の負極20が重ねられ、さらに巻回されることによって形成されていてもよい。
各電極は、シート状の集電基材と、活物質を含む活物質層とを含む。活物質層は、集電基材の両面側にそれぞれ配されていることが好ましい。
詳しくは、正極10は、例えば図1及び図2に示すように、シート状の正極集電基材11と、正極活物質を含み正極集電基材11の両面側にそれぞれ配された正極活物質層12とを含む。
同様に、負極20は、例えば図1及び図2に示すように、シート状の負極集電基材21と、負極活物質を含み負極集電基材21の両面側にそれぞれ配された負極活物質層22とを含む。
例えば、矩形状の各電極では、少なくとも2辺に沿った端部にて集電基材が曲がり、集電基材が曲がった端部での集電基材の曲がる方向は、同じである。
屈曲端部6では、集電基材11、21の両面側に活物質層12、22が配されている。また、集電基材11、21が電極の端縁へ延びつつ電極(正極10、負極20)の一方の表面側へ曲がっている。
また、例えば図1および図2に示すように、正極10および負極20のそれぞれの屈曲端部6は、厚み方向(積層方向)にそれぞれ互いに隣り合うように配されている。
さらに、互いに隣り合う正極10および負極20の屈曲端部6では、集電基材11、21が電極(正極10、負極20)の一方の表面側へ曲がる厚み方向の向きが、いずれも同じ方向である。
ところが、正極10および負極20の屈曲端部6が互いに隣り合っており、しかも、各屈曲端部6において集電基材が各電極の一方の表面側へ曲がる厚み方向の向きが、いずれも同じ方向である。
互いに隣り合う屈曲端部6、6間において、集電基材(例えば正極集電基材11)が曲がる方向と反対側に配された一方の電極(例えば負極20)の集電基材(例えば負極集電基材21)は、他方の電極の集電基材(例えば正極集電基材11)へ近づくように曲がっているものの、他方の電極の集電基材(例えば正極集電基材11)は、一方の電極の集電基材(例えば負極集電基材21)と同じ方向へ曲がっている。従って、各電極の集電基材11、21が互いに近づくことが抑制され、正極10および負極20の集電基材同士(11、21)が接触することが抑制されている。
これにより、本実施形態の蓄電素子1においては、正極10および負極20のいずれも端部にて集電基材が曲がっているにも関わらず、正極10および負極20間における短絡が抑制されている。具体的には、集電基材を少なくとも含む電極原板(正極原板、負極原板)が切断されて形成された電極を、正極10および負極20のいずれにも備えているにも関わらず、正極10および負極20間における短絡が抑制されている。
正極10の形状は、例えば図4に示すように、矩形シート状である。
正極10の厚みは、通常、35〜250μmである。また、正極集電基材11の厚みは、通常、5〜50μmであり、正極活物質層12の厚みは、通常、15〜100μmである。
正極10の厚みは、通常、一定である。
負極20の形状は、例えば図4に示すように、矩形シート状である。
負極20の厚みは、通常、35〜250μmである。また、負極集電基材21の厚みは、通常、5〜50μmであり、負極活物質層22の厚みは、通常、15〜100μmである。
負極20の厚みは、通常、一定である。
また、電極体2においては、例えば図4に示すように、複数の正極10および複数の負極20が厚み方向に積層され、正極10および負極20が積層方向に交互に並んでいる。また、正極10の正極活物質層12と、負極20の負極活物質層22とが、セパレータ3を介して互いに向き合っている。
屈曲端部6は、切断前の集電基材と、該切断前の集電基材の両面側にそれぞれ配された切断前の活物質層とを含む電極原板が厚み方向に切断されることによって形成されている。電極原板の詳細については、後述する。
例えば、屈曲端部6は、集電基材が電極の端縁に向かうほど電極の一方の表面側へ近づくように形成されている。
各電極の屈曲端部6が“隣り合う”とは、例えば図1および図2に示すように、一方の屈曲端部6の少なくとも一部が、他方の屈曲端部6の少なくとも一部と互いに向き合っていることを意味する。即ち、電極の厚み方向(積層方向)の一方側から他方側へ各屈曲端部6を見たときに、一方の屈曲端部6の少なくとも一部が、他方の屈曲端部6の少なくとも一部と重なり合っていることを意味する。
これにより、上記の電極体2においては、集電基材を少なくとも含む電極原板(正極原板、負極原板)が切断されて形成された電極を、正極10および負極20のいずれにも備えつつ、正極10および負極20間における短絡が抑制されている。
具体的には、屈曲端部6は、例えば、矩形状の電極の3辺に沿って形成されている。後述する集電タブは、屈曲端部6が形成されていない端部であって、電極の残りの1辺に沿った端部の一部に配され得る。
屈曲端部6は、各電極(正極10および負極20)の端部全てに形成されていてもよい。具体的には、屈曲端部6は、例えば、電極原板を打ち抜くことにより、端部すべてに形成されていてもよい。電極原板の打ち抜きにより、セパレータ3よりも外側へ突出する集電タブを形成することができる。
電極体2が後述する巻回型である場合、屈曲端部6は、通常、矩形状の電極の対向する2辺に沿って形成されている。この場合、電極体2では、巻回軸の両側にて巻回方向に沿って、屈曲端部6がそれぞれ配されることとなる。
即ち、電極体2においては、積層方向の一方側から見たときに、例えば、正極活物質層12の面積よりも負極活物質層22の面積が大きい。しかも、正極活物質層12が負極活物質層22の内側に配されている。
斯かる構成により、充電時に正極活物質層12から負極20側へ移動してきたLiイオンを負極活物質層22に確実に吸蔵できる。
正極集電基材11の厚みは、特に限定されないが、通常、1〜500μmである。
正極集電基材11の材質としては、金属以外にも、例えば、焼成炭素、導電性高分子等が挙げられる。
正極集電基材11としては、例えば、金属箔が挙げられる。
正極活物質は、通常、粒子状に形成されている。
また、斯かる金属化合物としては、リン酸鉄リチウムなどのオリビン型リン酸金属リチウム等が挙げられる。
導電剤としては、例えば、上記の1種単独物、又は2種以上の混合物が採用される。
結着剤としては、例えば、上記の1種単独物、又は2種以上の混合物が採用される。
増粘剤としては、例えば、上記の1種単独物、又は2種以上の混合物が採用される。
負極集電基材21の厚みは、特に限定されないが、通常、1〜500μmであり、5〜50μmであることが好ましい。
負極集電基材21の材質としては、金属以外にも、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス等が挙げられる。
負極集電基材21としては、例えば、上記金属の金属箔が挙げられる。
負極活物質としては、例えば、炭素質材料、リチウム金属、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な合金(リチウム合金等)、一般式MOz(Mは、W、Mo、Si、Cu、およびSnから選ばれる少なくとも1種の元素を示し、zは、0<z≦2の範囲を数値を示す)で表される金属酸化物、リチウム金属酸化物(Li4Ti5O12等)、および、ポリリン酸化合物のうちの少なくとも1種が挙げられる。
非晶質炭素としては、難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)や易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)などが挙げられる。
セパレータ3は、正極10の正極活物質層12と、負極20の負極活物質層22との間に配されている。
電解液は、通常、電解質塩を0.5〜2.0mol/Lの濃度で含む。
具体的には、非水溶媒としては、例えば、環状炭酸エステル類、ラクトン類、鎖状カーボネート類、鎖状エステル類、エーテル類、ニトリル類などが挙げられる。
環状炭酸エステル類としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート等が挙げられる。
ラクトン類としては、例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。
鎖状カーボネート類としては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等が挙げられる。
鎖状エステル類としては、例えば、ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル等が挙げられる。
エーテル類としては、例えば、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジブトキシエタン、メチルジグライム等が挙げられる。
ニトリル類としては、例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル等が挙げられる。
さらに、非水溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン若しくはその誘導体、ジオキソラン若しくはその誘導体、エチレンスルフィド、スルホラン、スルトン若しくはその誘導体等が挙げられる。
非水溶媒としては、上記の単独物、又は、上記の2種以上の混合物等が採用されるが、これらに限定されるものではない。
電解質塩としては、上記の単独物、又は2種以上の混合物等が採用されるが、これらに限定されるものではない。
各ケース片41は、一方向に向けて開口し電極体2を収容する収容部41aと、収容部41aの開口縁から外側に向けて延びるフランジ部41bとを有する。
ケース40は、各ケース片41の収容部41aの開口が互いに向き合いつつ、各ケース片41のフランジ部41bの面が互いに接合することによって、接合後の2つの収容部41a内部の空間に電極体2と電解液とを収容するように構成されている。
各ケース片41は、例えば、アルミ箔と樹脂フィルムとが積層されたラミネート材料で形成されている。
正極用の平板端子51aは、例えば溶接処理によって、電極体2における各正極集電基材11の集電タブ11aと、接続されている。なお、集電タブ11aの外側部分は、互いに重ねられたうえで、平板端子51aに接続されている。
同様に、負極用の平板端子51bは、例えば溶接処理によって、電極体2における各負極集電基材21の集電タブ21aと、接続されている。集電タブ21aの外側部分は、互いに重ねられたうえで、平板端子51bに接続されている。
平板端子51の一部は、他の蓄電素子又は外部機器と電気的に接続されるように、ケース40外に配されている。
例えば、電極体2の厚みと同じ内部空間幅を有するケース40であって、変形しないケース40に電極体2を収容し、その後、ケース40に電解液を注液すると、電解液が電極体2に含浸される。その結果、電極体2が膨潤し、膨潤力に反発する力によって、電極体2が圧迫される。また、例えば、蓄電素子1の使用において、充電によって電極体2が膨潤し、同様に、電極体2が圧迫される。
固定部材110は、図10に示すように、一方が開口した筒体111と、この筒体111の開口を閉塞する蓋体112とを備える。筒体111と蓋体112とは、例えば、それぞれアルミニウム合金等によって形成される。筒体111と蓋体112とは、たとえば巻き締め工法などにより勘合される。これにより、複数の蓄電素子1は、外側からの力によって、圧迫される。
絶縁カバー108,109は、樹脂などの絶縁材料によって形成されている。一方の絶縁カバー108には、入出力部材103の一部が貫通するように、2つの開口が形成されている。
各入出力部材103は、電気的に直列に接続された複数の蓄電素子1で構成される蓄電ユニット105からの電気を入出力するように構成されている。各入出力部材103は、蓄電ユニット105の側方へ突出するように、蓄電ユニット105に取り付けられている。
第2実施形態の蓄電素子1は、第1実施形態の蓄電素子1と同様に、シート状に形成された正極10および負極20を電極として備えている。
第2実施形態の蓄電素子1においては、図7〜図9に示すように、1つの正極10および1つの負極20とが積層され、さらに巻回されることにより電極体2(巻回型の電極体)が形成されている。
巻回型の電極体2は、例えば図7に示すように、巻回された状態で扁平な矩形板状であり、巻回型の電極体2では、対向する2辺に沿って、屈曲端部6が配されている。具体的には、帯状の電極の長手方向の両端部に、屈曲端部6が形成され、帯状の正極10の長手方向の両端側に配された屈曲端部6と、帯状の負極20の長手方向の両端側に配された屈曲端部6とが、それぞれ積層方向に交互に並んでいる。
第2実施形態の蓄電素子1は、第1実施形態の蓄電素子1と同様に、電極の端部にて集電基材が曲がっているにも関わらず、電極間における短絡が抑制されている。即ち、第2実施形態の蓄電素子1は、切断によって集電基材が曲がった電極を備えているにも関わらず、電極間における短絡が抑制されている。
なお、第2実施形態の蓄電素子1は、特に言及しない限り、第1実施形態が有する構成と同様の構成を有する。
巻回型の電極体2の負極20は、帯形状の短手方向である幅方向の他方(正極10の非被覆部と反対側)の端縁部に、負極活物質層22に覆われていない非被覆部20a(負極集電基材21が露出した部分)を有する。負極活物質層22の幅は、正極活物質層12の幅よりも大きい。
巻回型の電極体2では、図7に示すように、正極10と負極20とがセパレータ3によって絶縁された状態で巻回されている。絶縁性を有する部材であるセパレータ3によって、電極体2において、正極10と負極20とが互いに絶縁されている。また、セパレータ3は、ケース40内において、電解液を保持する。これにより、蓄電素子1の充放電時において、リチウムイオンが、セパレータ3を挟んで交互に積層された正極10と負極20との間を移動する。
非被覆積層部26は、集電体5と導通される部分である。非被覆積層部26は、巻回された正極10、負極20、およびセパレータ3の巻回中心方向視において、例えば、中空部9(図8参照)を挟んで、二つの部分(二分された非被覆積層部26a,26a)に区分けされる。
上記の非被覆積層部26は、電極体2の各極に設けられている。即ち、正極10の非被覆部10aのみが積層された非被覆積層部26が電極体2における正極10の非被覆積層部を構成し、負極20の非被覆部20aのみが積層された非被覆積層部26が電極体2における負極20の非被覆積層部を構成する。
ケース40は、ケース本体45の開口周縁部と、蓋板46の周縁部とを重ね合わせた状態で接合することによって形成されている。また、ケース40は、ケース本体45と蓋板46とによって画定される内部空間を有する。ケース本体45の開口周縁部と蓋板46の周縁部とは、例えば、溶接によって接合されている。
蓋板46は、ケース本体45の開口周縁部に対応する輪郭形状を有する。即ち、蓋板46は、長方形状の板材である。また、蓋板46の四隅は、円弧状となっている。
蓋板46には、電解液を注入するための注液孔が設けられている。注液孔は、蓋板46を厚さ方向に貫通している。
蓋板46は、注液孔を密閉する(塞ぐ)注液栓46bを備える。注液栓46bは、溶接によってケース40(蓋板46)に固定されている。
外部端子55は、バスバ等が溶接可能な面56を有する。斯かる面56は、平面である。
集電体5は、導電性を有する部材によって形成されている。集電体5は、ケース40の内面に沿って配置されている。
集電体5は、蓄電素子1の正極10と負極20とにそれぞれ接続されている。本実施形態の蓄電素子1では、集電体5は、ケース40内において、電極体2の正極10の非被覆積層部26と、負極20の非被覆積層部26とにそれぞれ接続するように配置されている。
正極10に接続する集電体5と、負極20に接続する集電体5とは、異なる材料によって形成されている。具体的には、正極10に接続する集電体5は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金によって形成され、負極20に接続する集電体5は、例えば、銅又は銅合金によって形成されている。
例えば、非水電解液二次電池1は、
シート状の切断前集電基材の両面側に切断前活物質層がそれぞれ配されてなる電極原板を作製する電極原板作製工程と、
電極原板を厚み方向に切断することによって電極としての正極10および負極20を作製する切断工程と、
切断によって作製された正極10および負極20とセパレータ3とを厚み方向に積層することにより電極体2を作製する電極体作製工程と、
電極体2および電解液をケース40内に収容する収容工程とを行うことによって製造することができる。
なお、切断前正極集電基材としては、上述した正極集電基材11と同じ材質のものが採用される。
詳しくは、負極原板は、粒子状の正極活物質に代えて、粒子状の負極活物質を用いる点以外は、例えば、上述した正極原板の作製方法と同様の方法によって、作製する。
即ち、負極原板の作製においては、例えば、上述した粒子状の負極活物質、結着剤、および増粘剤と、有機溶媒とを混合して負極合剤を調製した後、負極合剤をシート状の切断前負極集電基材の両面側に塗布する。次に、乾燥によって、負極合剤から有機溶媒を揮発させる。そして、切断前負極集電基材の両面側に負極活物質層が配されてなる負極原板を作製する。
なお、切断前負極集電基材としては、上述した負極集電基材21と同じ材質のものが採用される。
切断方法としては、例えば、トムソン打ち抜き機に取り付けられたトムソン刃によって原板を切断する方法などを採用することができる。また、切断においては、ギャング方式、シャー方式、レザー式、スコア式などを採用することができる。
電極体2は、例えば、シート状の正極10、シート状のセパレータ3、シート状の負極20、および、シート状のセパレータ3をそれぞれ厚み方向にこの順序で積層することによって、作製する。このとき、正極10の屈曲端部6と、負極20の屈曲端部6とが少なくとも隣り合うように、且つ、隣り合う屈曲端部6の正極集電基材11の向きと負極集電基材21の向きとが同じとなるように、正極10と負極20とを積層する。また、正極10の屈曲端部での集電基材の曲がる向きが同じ方向となるように、複数の正極10を積層方向に並べ、負極20の屈曲端部での集電基材の曲がる向きが同じ方向となるように、複数の負極20を積層方向に並べる。さらに、同様にして、正極10、セパレータ3、および負極20を積層することもできる。複数の正極10および複数の負極20の1つずつを交互に積層して電極体2を形成する場合には、例えば、各正極10と各負極20とは、電気的に並列に接続される。
また、電極体作製工程においては、例えば、図7に示す巻回型の電極体2を作製することができる。
巻回型の電極体2の作製においては、例えば、帯状の正極10、帯状のセパレータ3、帯状の負極20、および、帯状のセパレータ3をそれぞれ厚み方向にこの順序で積層した積層物を作製する。このとき、正極10の屈曲端部6と、負極20の屈曲端部とが少なくとも隣り合うように、且つ、各屈曲端部での集電基材の曲がる向きが互いに同じ方向となるように、正極10と負極20とを積層する。さらに、積層物の幅方向に延びる軸を巻回軸として、積層物を巻回する。このようにして、巻回型の電極体2を作製する。
具体的には、上述したケース片41のフランジ部41bを互いに接合させることによって、ケース40内に電極体2を配置する。このとき、予め調製しておいた電解液をケース40内に収容する。このとき、正極用の平板端子51と、束ねた正極10の集電タブ11aとを接続し、且つ、負極用の平板端子51と、束ねた負極20の集電タブ21aとを接続する。また、このとき、正極用の平板端子51の一部、および、負極用の平板端子51の一部をそれぞれケース40外に配する。
なお、収容工程においては、外側からの力によって、電極体2を圧迫することができる。具体的には、剛直なケース40内に電極体2を配置し、電極体2を圧迫した状態で、ケース40内に電極体2を固定することにより、電極体2を圧迫することができる。また、比較的柔軟なケース40内に電極体2を配置し、ケース40内に電極体2を収容後、ケース内を減圧することにより、大気圧で電極体2を圧迫することができる。
なお、蓄電素子1を製造した後、上記の第1実施形態の電極体2を、外側からの力によって、圧迫することができる。具体的には、図10に示すように、複数の蓄電素子1で構成された蓄電ユニット105を筒体111内に配置し、筒体111と蓋体112とを、たとえば巻き締め工法などによって勘合する。これにより、電極体2を圧迫することができる。
2:電極体、
3:セパレータ、
5:集電体、
6:屈曲端部、
10:正極、 11:正極集電基材、 12:正極活物質層、
20:負極、 21:負極集電基材、 22:負極活物質層、
40:ケース、
41:ケース片、41a:収容部、 41b:フランジ部、
45:ケース本体、 46:蓋板、
51:平板端子、 51a:正極用の平板端子、 51b:負極用の平板端子、
55:外部端子、
100:蓄電装置(蓄電モジュール)、
103:入出力部材、 105:蓄電ユニット、
108、109:絶縁カバー、
110:固定部材 、111:筒体、 112:蓋体。
Claims (9)
- シート状に形成された正極および負極を電極として備え、
前記正極および前記負極は、積層され、
前記各電極は、少なくとも集電基材と活物質層とを含み、
前記各集電基材の少なくとも一部は、前記各電極の端部まで延び、該端部にて積層方向の一方側へ向けて曲がっており、
互いに隣り合う前記正極および前記負極の前記端部では、前記集電基材が曲がる積層方向の各向きが、互いに同じである蓄電素子。 - 前記各電極は、前記集電基材の両面側にそれぞれ配された活物質層を含む請求項1に記載の蓄電素子。
- 前記電極としての前記正極および前記負極とが積層方向に交互に並んだ電極体を備える請求項1又は2に記載の蓄電素子。
- 前記正極および前記負極の間に配されたセパレータを含み、外側からの力によって、圧迫されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
- 積層方向に交互に並んだ前記正極および前記負極の端部では、前記集電基材としての正極集電基材が同じ方向に曲がり、前記集電基材としての負極集電基材が前記端部の前記正極集電基材と同じ方向に曲がっている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
- 前記正極および前記負極の各厚みは、一定である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の蓄電素子。
- 前記電極の少なくとも一方は、矩形状に形成され、該矩形状の一方の電極の少なくとも2辺に沿った端部にて前記集電基材が曲がる方向は、同じである請求項1乃至6のいずれか1項に記載の蓄電素子。
- 積層された前記正極および前記負極にて、前記負極の活物質層の面積が、前記正極の活物質層の面積よりも大きい請求項1乃至7のいずれか1項に記載の蓄電素子。
- 各電極は、端部の少なくとも一部に、集電基材が活物質層で覆われず露出している非被覆部を有する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の蓄電素子。
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