JP2011238504A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】歩留まりを向上させることが可能な二次電池を提供する。
【解決手段】リチウムイオン二次電池(二次電池)100は、正極活物質層12を含む正極10と、負極活物質層22を含み、セパレータ30を挟んで正極10と対向するように配された負極20とを有する電極群50と、上記電極群50を収納する外装缶70と、この外装缶70を封口する封口板80とを備えている。上記電極群50は、正極10、セパレータ30、負極20の順に積層されることによって構成されている。また、上記封口板80には、電極群50に向かって突出する凸部85が形成されている。そして、上記凸部85によって、電極群50における、正極活物質層12の縁部および負極活物質層22の縁部を除く活物質層の領域に、押圧力が加えられている。
【選択図】図14

Description

本発明は、二次電池に関する。
近年、民生用の携帯電話機やポータブル電子機器、携帯情報端末などの急速な小型軽量化および多機能化に伴い、その電源である電池に対して、小型軽量で高エネルギー密度かつ長期間繰り返し充放電が可能な二次電池の開発が強く要求されている。これらの要求を満たす二次電池として、他の二次電池に比べてエネルギー密度が高いリチウムイオン二次電池が最も有望であり、より優れたリチウムイオン二次電池を開発すべく、種々の研究が推進されている。
また、近年では、地球温暖化などの環境問題を踏まえて、電力貯蔵用途にリチウムイオン二次電池が利用されるようになってきている。さらに、二酸化炭素(CO2)削減やエネルギー問題への対策として、低燃費で低排気ガスのハイブリッド自動車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)や電気自動車(EV:Electric Vehicle)の普及に期待が高まっており、車載用電池をターゲットにしたリチウムイオン二次電池の開発および製品化も進められている。
このようなリチウムイオン二次電池は、一般的に、正極活物質層が形成された正極と負極活物質層が形成された負極とが、セパレータを挟んで対向するように配された状態で外装体(収納容器)内に収納された後、非水電解液が注液されることにより形成されている。そして、正極と負極との間でリチウムイオンを移動させることにより充放電が行われる。なお、このようなリチウムイオン二次電池の一例が、たとえば、特許文献1に記載されている。
特許登録第3482604号公報
上記のように、リチウムイオン二次電池は、携帯電話機などの携帯機器のみならず、電気自動車などの大型の動力用としての需要も高まっている。そして、リチウムイオン二次電池の需要の高まりに伴い、大容量、かつ、500サイクル以上といった長い寿命が求められるようになってきている。また、低価格への要求も高まっており、高い歩留まりが求められている。
しかしながら、このようなリチウムイオン二次電池では、充放電時における活物質層の膨張収縮などによって、活物質層からの活物質の剥離や脱落により内部短絡が発生する場合があり、この内部短絡の発生により電池寿命が低下するという不都合が生じる。これにより、寿命特性や信頼性が低下するという問題が生じる。
また、電池製造時において内部短絡が発生した場合には、歩留まりが低下するという問題が生じる。リチウムイオン二次電池の大容量化を図ろうとした場合、高価な正極活物質や電解液などを非常に多く使用するため、歩留まりの低下により、製品価格の上昇を招く。このため、リチウムイオン二次電池における製造歩留まりの向上は、非常に重要である。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、歩留まりを向上させることが可能な二次電池を提供することである。
この発明のもう1つの目的は、寿命特性に優れた信頼性の高い二次電池を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による二次電池は、正極活物質層を含む正極と、負極活物質層を含み、正極と対向するように配された負極と、正極および負極を収納する収納容器と、収納容器を封口する封口体とを備えている。上記正極および負極は、それぞれ、縁部を有している。そして、縁部の少なくとも一部を除く、正極活物質層および負極活物質層の領域に押圧力が加えられた状態で、上記正極および負極が収納容器内に収納されている。
この一の局面による二次電池では、上記のように、正極活物質層および負極活物質層の領域に押圧力を加えることによって、正極と負極とを密着させることができる。これにより、サイクル特性を向上させることができるので、寿命特性を向上させることができる。また、正極および負極に押圧力を加えることによって、電極の位置ずれを抑制することができるので、これによっても、サイクル特性を向上させることができる。したがって、上記のように構成することにより、寿命特性および信頼性を向上させることができる。
また、一の局面では、正極および負極に押圧力を加える際に、正極および負極の縁部の少なくとも一部を除く、正極活物質層および負極活物質層の領域を押圧するように構成することによって、電極縁部に発生するバリ突起などに起因して、正極と負極とが電気的に短絡するという不都合が生じるのを抑制することができる。これにより、電池組立時における内部短絡の発生を抑制することができるので、歩留まりを向上させることができる。また、歩留まりを向上させることによって、大容量の二次電池を製造する際に、容易に、製品価格の低減を図ることができる。
さらに、一の局面では、上記のように構成することによって、正極および負極の縁部の少なくとも一部に押圧力が加わらないように構成することができるので、電池の充放電に伴う活物質層の膨張収縮時において、電極の縁部(端部)で内部短絡が生じるのを抑制することができる。したがって、これによっても、サイクル特性を向上させることができる。加えて、信頼性を向上させることもできる。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、正極および負極は、それぞれ、正極活物質層の縁部および負極活物質層の縁部を除く領域に、押圧力が加えられている。ここで、正極活物質層および負極活物質層を塗布により形成した場合、塗布始端および塗布終端に盛り上がり部分(突出部)が形成される場合がある。この場合、盛り上がり部分(突出部)に押圧力が加えられると内部短絡が生じる場合がある。しかしながら、上記のように構成すれば、盛り上がり部分(突出部)に押圧力が加わるのを抑制することができるので、盛り上がり部分(突出部)で内部短絡が発生するのを抑制することができる。これにより、短絡の発生を効果的に抑制することができるので、容易に、歩留まりを向上させることができる。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、収納容器および封口体によって、正極活物質層および負極活物質層の領域に押圧力が加えられている。このように構成すれば、容易に、正極および負極に押圧力を加えることができる。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、正極と負極との間に配されるセパレータをさらに備え、正極、セパレータおよび負極が順次積層されることによって積層体が構成されている。そして、積層体が、収納容器および封口体によって、積層方向に押圧力が加えられている。このように構成すれば、寿命特性に優れた信頼性の高い積層型の二次電池を高い歩留まりで得ることができる。
この場合において、積層体は、正極および負極をそれぞれ複数有し、これら正極および負極が交互に積層されているのが好ましい。このように構成すれば、積層型二次電池の大容量化を容易に図ることができる。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、正極および負極における押圧力が加えられる領域は、正極活物質層の外縁から1mm以上内側の領域、または、負極活物質層の外縁から1mm以上内側の領域である。このように構成すれば、容易に、内部短絡の発生を抑制することができる。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、正極活物質層は、負極活物質層よりも小さい平面積を有しており、正極および負極における押圧力が加えられる領域は、正極活物質層の外縁から1mm以上内側の領域である。このように構成すれば、より容易に、内部短絡の発生を抑制することができる。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、正極活物質層または負極活物質層の外縁から5mm以上内側の領域に、押圧力が加えられている。このように構成すれば、さらに容易に、内部短絡の発生を抑制することができる。
上記一の局面による二次電池において、正極および負極における押圧力が加えられる領域の面積は、正極活物質層の平面積の10%以上99%以下であるのが好ましい。
上記一の局面による二次電池において、正極および負極における押圧力が加えられる領域の面積が、正極活物質層の平面積の20%以上98%以下であればより好ましい。
上記一の局面による二次電池において、収納容器および封口体は、それぞれ、金属材料から構成することができる。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、正極および負極は、封口体と対向するように配されており、封口体は、正極および負極に向かって突出する第1凸部を有しており、この第1凸部によって、正極および負極に押圧力が加えられている。このように構成すれば、容易に、正極および負極の縁部の少なくとも一部を除く、正極活物質層および負極活物質層の領域に押圧力を加えることができる。
この場合において、上記封口体に、第1凸部を複数形成することもできる。
上記封口体が第1凸部を有する構成において、好ましくは、上記第1凸部は、封口体に一体的に形成されている。このように構成すれば、容易に、封口体に第1凸部を形成することができる。加えて、封口体に第1凸部を形成した場合でも、部品点数が増加するのを抑制することができる。
上記封口体が第1凸部を有する構成において、好ましくは、上記第1凸部は、正極および負極に押圧力を加える略平面状の押圧面を有している。このように構成すれば、押圧力が一点に集中するのを抑制することができるので、押圧力が一点に集中的に加わることに起因して、活物質層にクラックが形成されるという不都合が生じるのを抑制することができる。これにより、クラックが形成されることに起因するサイクル特性の低下を抑制することができる。また、たとえば、凸部の先端が急峻な場合には、内部短絡が発生し易くなるという不都合が生じる一方、上記のように押圧面を略平面状とすることにより、上記不都合を回避することができる。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、収納容器は、正極および負極と対向する底面部を含み、収納容器の底面部は、正極および負極に向かって突出する第2凸部を有しており、第2凸部によって、正極および負極に押圧力が加えられている。このように構成すれば、容易に、正極および負極の縁部の少なくとも一部を除く、正極活物質層および負極活物質層の領域に押圧力を加えることができる。
この場合において、上記収納容器の底面部に、第2凸部を複数形成することもできる。
上記収納容器の底面部に第2凸部を有する構成において、好ましくは、上記第2凸部は、収納容器の底面部に一体的に形成されている。このように構成すれば、容易に、収納容器の底面部に第2凸部を形成することができる。加えて、収納容器の底面部に第2凸部を形成した場合でも、部品点数が増加するのを抑制することができる。
上記収納容器の底面部に第2凸部を有する構成において、好ましくは、上記第2凸部は、正極および負極に押圧力を加える略平面状の押圧面を有している。このように構成すれば、押圧力が活物質層の一点に集中的に加わるのを抑制することができる。加えて、内部短絡の発生を抑制することができる。
上記収納容器の底面部に第2凸部を有する構成において、正極および負極が、封口体と対向するように配されているとともに、封口体は、正極および負極に向かって突出する第1凸部を有していてもよい。この場合、上記第2凸部が、第1凸部と対応する位置に形成されているのが好ましい。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、正極および負極は、封口体と対向するように配されているとともに、収納容器は、正極および負極と対向する底面部を含み、正極および負極と封口体との間、および、正極および負極と収納容器の底面部との間の少なくとも一方には、正極および負極に押圧力を加えるための押圧部材が配されている。このように構成すれば、上記押圧部材を介して、容易に、正極および負極の縁部の少なくとも一部を除く、正極活物質層および負極活物質層の領域に押圧力を加えることができる。
この場合において、押圧部材は、絶縁材料から構成されているのが好ましい。
上記押圧部材を備えた構成において、押圧部材は、高分子材料から構成することができる。
上記押圧部材を備えた構成において、押圧部材は、正極および負極と封口体との間、および、正極および負極と収納容器の底面部との間のそれぞれに配されていてもよい。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、正極および負極は、封口体と対向するように配されており、封口体の電池内部側には、平面的に見て、正極活物質層の縁部および負極活物質層の縁部を覆うように第1凹部が形成されている。このように構成すれば、第1凹部によって、正極活物質層の縁部および負極活物質層の縁部に押圧力が加わらないように構成することができる。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、収納容器は、正極および負極と対向する底面部を含み、収納容器の底面部の電池内部側には、平面的に見て、正極活物質層の縁部および負極活物質層の縁部を覆うように第2凹部が形成されている。このように構成すれば、第2凹部によって、正極活物質層の縁部および負極活物質層の縁部に押圧力が加わらないように構成することができる。
上記一の局面による二次電池において、収納容器および封口体の少なくとも一方は、その電池内部側の面に高分子ラミネート材がコーティングされていてもよい。なお、高分子ラミネート材によるコーティングは、電池内部側および電池外部側の両面に施されていてもよい。
上記一の局面による二次電池において、好ましくは、収納容器は、角形に形成されているとともに、最も面積の大きい面が底面部となっており、正極および負極が、底面部と対向するように、収納容器内に収納されている。このように構成すれば、容易に、大容量の角形二次電池を得ることができる。また、このように構成すれば、収納容器に正極および負極を収納する際の作業性を改善することができる。
以上のように、本発明によれば、歩留まりを向上させることが可能な二次電池を容易に得ることができる。
また、本発明によれば、寿命特性に優れた信頼性の高い二次電池を容易に得ることができる。
本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の全体斜視図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の平面図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の電極群の構成を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の正極の構成を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の正極の構成を示した平面図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の負極の構成を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の負極の構成を示した平面図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の外装缶の構成を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の外装缶の構成を示した平面図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の封口板を裏面側から見た平面図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図3のB1−B1線に沿った断面図)である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図である。 本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図3のA1−A1線に沿った断面図)である。 本発明の第2実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。 本発明の第2実施形態によるリチウムイオン二次電池の平面図である。 本発明の第2実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図である。 本発明の第2実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図18のB2−B2線に沿った断面図)である。 本発明の第2実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図18のA2−A2線に沿った断面図)である。 本発明の第2実施形態によるリチウムイオン二次電池の外装缶の平面図である。 本発明の第3実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。 本発明の第3実施形態によるリチウムイオン二次電池の全体斜視図である。 本発明の第3実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図24のA3−A3線に沿った断面図)である。 本発明の第3実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図24のB3−B3線に沿った断面図)である。 本発明の第3実施形態によるリチウムイオン二次電池の封口板を裏面側から見た平面図である。 本発明の第3実施形態によるリチウムイオン二次電池の注液動作を説明するための模式図である。 本発明の第4実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。 本発明の第4実施形態によるリチウムイオン二次電池の平面図である。 本発明の第4実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図30のA4−A4線に沿った断面図)である。 本発明の第4実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図30のB4−B4線に沿った断面図)である。 本発明の第5実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。 本発明の第5実施形態によるリチウムイオン二次電池の平面図である。 本発明の第5実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図34のA5−A5線に沿った断面図)である。 本発明の第5実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図34のB5−B5線に沿った断面図)である。 本発明の第6実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。 本発明の第6実施形態によるリチウムイオン二次電池の平面図である。 本発明の第6実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図38のA6−A6線に沿った断面図)である。 本発明の第6実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図38のB6−B6線に沿った断面図)である。 本発明の第6実施形態によるリチウムイオン二次電池の外装缶の平面図である。 本発明の第7実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。 本発明の第7実施形態によるリチウムイオン二次電池の全体斜視図である。 本発明の第7実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図43のA7−A7線に沿った断面図)である。 本発明の第7実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図43のB7−B7線に沿った断面図)である。 本発明の第8実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。 本発明の第8実施形態によるリチウムイオン二次電池の断面図である。 本発明の第8実施形態によるリチウムイオン二次電池の断面図である。 本発明の第9実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。 本発明の第9実施形態によるリチウムイオン二次電池の全体斜視図である。 本発明の第9実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図50のA9−A9線に沿った断面図)である。 本発明の第9実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図50のB9−B9線に沿った断面図)である。 本発明の第10実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。 本発明の第10実施形態によるリチウムイオン二次電池の斜視図である。 本発明の第10実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図54のA10−A10線に沿った断面図)である。 本発明の第10実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図(図54のB10−B10線に沿った断面図)である。 本発明の第10実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した平面図である。 本発明の第11実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図である。 本発明の第12実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図である。 本発明の第13実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図である。 実施例1によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例2によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例3によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例4によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例5によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例6によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例7によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例8によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例9によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例10によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例11によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例12によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 実施例13によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 比較例1によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 比較例2によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。 比較例3によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、二次電池の一例である積層型のリチウムイオン二次電池に本発明を適用した場合について説明する。
(第1実施形態)
図1および図2は、本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の全体斜視図である。図4は、本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池の平面図である。図5〜図16は、本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池を説明するための図である。なお、図4では、リチウムイオン二次電池の内部がわかるように、本来設けられている封口板80を取り除いて描いている。まず、図1〜図16を参照して、本発明の第1実施形態によるリチウムイオン二次電池100について説明する。
第1実施形態によるリチウムイオン二次電池100は、図1〜図4に示すように、角形扁平形状(図3参照)を有しており、正極10(図1参照)および負極20(図1参照)を含む電極群50(図1および図2参照)と、この電極群50が非水電解液とともに封入される金属製の外装容器60とを備えている。
電極群50は、図1および図5に示すように、正極10と負極20との短絡を抑制するためのセパレータ30をさらに備えている。そして、正極10および負極20が、セパレータ30を挟んで互いに対向するように配されている。また、電極群50は、正極10、負極20およびセパレータ30をそれぞれ複数備えており、正極10、セパレータ30および負極20が順次積層されることによって、積層構造(積層体50a)に構成されている。なお、正極10および負極20は、1つずつ交互に積層されている。また、上記電極群50は、隣り合う2つの負極20の間に、1つの正極10が位置するように構成されている。さらに、上記電極群50における最も外側には、セパレータ30が配されている。
具体的には、上記電極群50は、たとえば、正極10を24枚、負極20を25枚、セパレータ30を50枚含んで構成されており、正極10および負極20がセパレータ30を挟んで交互に積層されている。
電極群50を構成する正極10は、図6および図7に示すように、正極集電体11の両面に、正極活物質層12が担持された構成を有している。
正極集電体11は、正極活物質層12の集電を行う機能を有している。この正極集電体11は、たとえば、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、鉄などの金属箔、または、これらの合金からなる合金箔から構成されており、約1μm〜約500μm(たとえば約20μm)の厚みを有している。なお、正極集電体11は、アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔が好ましく、その厚みは、20μm以下であるのが好ましい。
また、正極集電体11は、上記以外に、たとえば、導電性および耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものを用いてもよい。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。また、銅とアルミニウムのクラッド材、ステンレス鋼とアルミニウムのクラッド材、あるいは、これらの金属を組み合わせたメッキ材などを用いてもよい。2つ以上の金属箔を貼り合わせた集電体を用いることもできる。さらに、上記正極集電体11は、箔状以外に、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体などの形状であってもよい。
正極活物質層12は、リチウムイオンを吸蔵・放出しうる正極活物質を含んで構成されている。正極活物質としては、たとえば、リチウムを含有した酸化物が挙げられる。具体的には、LiCoO2、LiFeO2、LiMnO2、LiMn24、および、これら酸化物中の遷移金属を一部他の金属元素で置換した化合物などが挙げられる。中でも、通常の使用において、正極が保有するリチウム量の80%以上を電池反応に利用し得るものを正極活物質に用いるのが好ましい。それにより過充電などの事故に対する二次電池の安全性を高めることが可能となる。このような正極活物質としては、たとえば、LiMn24のようなスピネル構造を有する化合物や、LiMPO4(Mは、Co、Ni、Mn、Feから選択される少なくとも1種以上の元素)で表されるオリビン構造を有する化合物などが挙げられる。中でも、MnおよびFeの少なくとも一方を含む正極活物質がコストの観点から好ましい。さらに、安全性および充電電圧の観点からは、LiFePO4を用いるのが好ましい。LiFePO4は、全ての酸素(O)が強固な共有結合によって燐(P)と結合しているため、温度上昇による酸素の放出が起こりにくい。そのため、安全性に優れている。
なお、上記正極活物質層12の厚みは、20μm〜2mm程度が好ましく、50μm〜1mm程度がより好ましい。
また、上記正極活物質層12は、正極活物質を少なくとも含んでいれば、その構成は特に制限されるものではない。たとえば、正極活物質層12は、正極活物質以外に、導電材、増粘材、結着材などの他の材料を含んでいてもよい。
導電材は、正極10の電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば特に限定されず、たとえば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト(天然黒鉛、人造黒鉛)、炭素繊維などの炭素質材料や導電性金属酸化物などを用いることができる。これらの中で、導電材としては、電子伝導性および塗工性の観点より、カーボンブラック及びアセチレンブラックが好ましい。
増粘材としては、たとえば、ポリエチレングリコール類、セルロース類、ポリアクリルアミド類、ポリN−ビニルアミド類、ポリN−ビニルピロリドン類などを用いることができる。これらの中で、増粘材としては、ポリエチレングリコール類、カルボキシメチルセルロース(CMC)などのセルロース類などが好ましく、CMCが特に好ましい。
結着材は、活物質粒子および導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものであり、たとえば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリビニルピリジン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系ポリマー、スチレンブタジエンゴムなどを用いることができる。
正極活物質、導電材、結着材などを分散させる溶剤としては、たとえば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどの有機溶剤を用いることができる。
上記した正極10は、たとえば、正極活物質、導電材、増粘材および結着材を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の正極合剤としたものを、正極集電体11の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成される。
また、上記正極10は、図7に示すように、平面的に見て、矩形形状を有しており、4つの縁部14(X方向の2つの縁部14a、Y方向の2つの縁部14b)を有している。なお、第1実施形態では、上記正極10は、Y方向の幅w1が、たとえば、約146mmとされており、X方向の長さg1が、たとえば、約208mmとされている。また、正極活物質層12の塗布領域(形成領域)は、Y方向の幅w11が、正極10の幅w1と同じ、たとえば、約146mmとされており、X方向の長さg11が、たとえば、約196mmとされている。このため、塗布領域に形成された正極活物質層12は、平面的に見て、矩形形状に形成されており、4つの縁部13(X方向に沿った2つの縁部13a、Y方向に沿った2つの縁部13b)を有している。
また、上記正極10は、X方向の一端に、正極活物質層12が形成されずに正極集電体11の表面が露出された集電体露出部11aを有している。この集電体露出部11aには、外部に電流を取り出すための、後述する集電リード5(図4および図12参照)が電気的に接続される。なお、正極活物質層12における4つの縁部13は、Y方向に沿った2つの縁部13bのうちの一方側(集電体露出部11a側の縁部13b)を除き、上記正極10における縁部14と一致している。
電極群50を構成する負極20は、図8および図9に示すように、負極集電体21の両面に、負極活物質層22が担持された構成を有している。
負極集電体21は、負極活物質層22の集電を行う機能を有している。この負極集電体21は、たとえば、銅、ニッケル、ステンレス鋼、鉄、ニッケルメッキ層などの金属箔、または、これらの合金からなる合金箔から構成されており、約1μm〜約100μm(たとえば約16μm)の厚みを有している。なお、負極集電体21は、銅またはステンレス鋼からなる金属箔が好ましく、その厚みは、4μm以上20μm以下であるのが好ましい。
また、上記負極集電体21は、箔状以外に、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体などの形状であってもよい。
負極活物質層22は、リチウムイオンを吸蔵・放出しうる負極活物質を含んで構成されている。負極活物質としては、たとえば、リチウムを含む物質、あるいは、リチウムの吸蔵・放出が可能な物質からなる。また、高エネルギー密度電池を構成するためには、リチウムの吸蔵/放出する電位が金属リチウムの析出/溶解電位に近いものが好ましい。その典型例としては、粒子状(鱗片状、塊状、繊維状、ウィスカー状、球状、粉砕粒子状など)の天然黒鉛もしくは人造黒鉛が挙げられる。なお、負極活物質として、メソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ粉末、等方性ピッチ粉末などを黒鉛化して得られる人造黒鉛を使用してもよい。また、非晶質炭素を表面付着させた黒鉛粒子を使用することもできる。さらに、リチウム遷移金属酸化物、リチウム遷移金属窒化物、遷移金属酸化物および酸化シリコンなども使用可能である。リチウム遷移金属酸化物としては、たとえば、Li4Ti512に代表されるチタン酸リチウムを使用すると、負極20の劣化が少なくなるため、電池の長寿命化を図ることが可能となる。
なお、上記負極活物質層22の厚みは、20μm〜2mm程度が好ましく、50μm〜1mm程度がより好ましい。
また、上記負極活物質層22は、負極活物質を少なくとも含んでいれば、その構成は特に制限されるものではない。たとえば、負極活物質層22は、負極活物質以外に、導電材、増粘材、結着材などの他の材料を含んでいてもよい。なお、導電材、増粘材、結着材などの他の材料は、正極活物質層12に用いることが可能なものを用いることができる。
上記した負極20は、たとえば、負極活物質、導電材、増粘材および結着材を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の負極合剤としたものを、負極集電体21の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成される。
また、上記負極20は、図9に示すように、平面的に見て、矩形形状を有しており、4つの縁部24(X方向の2つの縁部24a、Y方向の2つの縁部24b)を有している。また、上記負極20は、正極10(図7および図8参照)よりも大きい平面積に形成されている。なお、第1実施形態では、上記負極20は、Y方向の幅w2が、正極10の幅w1(図7参照)よりも大きい、たとえば、約150mmとされており、X方向の長さg2が、正極10の長さg1(図7参照)より長い、たとえば、約210mmとされている。また、負極活物質層22の塗布領域(形成領域)は、Y方向の幅w21が、負極20の幅w2と同じ、たとえば、約150mmとされており、X方向の長さg21が、たとえば、約200mmとされている。このため、塗布領域に形成された負極活物質層22は、平面的に見て、矩形形状に形成されており、4つの縁部23(X方向に沿った2つの縁部23a、Y方向に沿った2つの縁部23b)を有している。
また、上記負極20は、正極10と同様、Y方向の一端に、負極活物質層22が形成されずに負極集電体21の表面が露出された集電体露出部21aを有している。この集電体露出部21aには、外部に電流を取り出すための、後述する集電リード5(図4および図12参照)が電気的に接続される。なお、負極活物質層22における4つの縁部23は、Y方向に沿った2つの縁部23bのうちの一方側(集電体露出部21a側の縁部23b)を除き、上記正極10における縁部14と一致している。
電極群50を構成するセパレータ30は、強度が十分でかつ電解液を多く保持できるものがよく、そのような観点から、厚みが10μm〜50μmで空隙率が30%〜70%のポリエチレン、ポリプロピレン、またはエチレン−プロピレン共重合体を含む微多孔フィルムや不織布などが好ましい。
また、セパレータ30は、上記以外に、たとえば、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテル(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド)、セルロース(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース)、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステルなどの高分子からなる微多孔フィルムなどを用いることができる。さらに、これらの微多孔フィルムを重ね合わせた多層フィルムを用いることもできる。
セパレータ30の厚みとしては、5μm〜100μmが好ましく、10μm〜30μmであればより好ましい。また、セパレータ30の空隙率としては、30%〜90%が好ましく、40%〜80%であればより好ましい。セパレータ30の厚みが5μmより小さくなるとセパレータ30の機械的強度が不足し、電池の内部短絡の原因となる。一方、セパレータ30の厚みが100μmより大きくなると正極負極間の距離が長くなり、電池の内部抵抗が高くなる。また、空隙率が30%より低いと、非水電解液の含有量が減り、電池の内部抵抗が高くなる。一方、空隙率が90%より高いと、正極10と負極20とが物理的な接触を起こしてしまい、電池の内部短絡の原因となる。また、セパレータ30は、厚みと空隙率により、機械的強度や非水電解液の含有量や電池の内部抵抗や電池の内部短絡のし易さなどを考慮し、複数枚重ねて使用することも可能である。
また、上記セパレータ30は、正極活物質層12の塗布領域(形成領域)および負極活物質層22の塗布領域(形成領域)よりも大きい形状を有している。具体的には、上記セパレータ30は、たとえば、縦方向の長さ(X方向に対応する方向の長さ)が約154mm、横方向の長さ(Y方向に対応する方向の長さ)が約206mmの矩形形状に形成されている。
上記した正極10および負極20は、図1および図5に示すように、正極10の集電体露出部11aと負極20の集電体露出部21aとが互いに反対側に位置するように配され、正極負極間にセパレータ30を介在させて積層されている。
外装容器60内に電極群50とともに封入される非水電解液は、特に限定されるものではないが、溶媒として、たとえば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンなどのエステル類や、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタンなどのエーテル類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、ギ酸メチル、酢酸メチルなどの極性溶媒を使用することができる。これらの溶媒は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して混合溶媒として使用してもよい。
また、非水電解液には、電解質支持塩が含まれていてもよい。電解質支持塩としては、たとえば、LiClO4、LiBF4(ホウフッ化リチウム)、LiPF6(六フッ化リン酸リチウム)、LiCF3SO3(トリフルオロメタンスルホン酸リチウム)、LiF(フッ化リチウム)、LiCl(塩化リチウム)、LiBr(臭化リチ
ウム)、LiI(ヨウ化リチウム)、LiAlCl4(四塩化アルミン酸リチウム)などのリチウム塩が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
なお、電解質支持塩の濃度は、特に限定されるものではないが、0.5mol/L〜2.5mol/Lが好ましく、1.0mol/L〜2.2mol/Lがより好ましい。電解質支持塩の濃度が、0.5mol/L未満の場合には、非水電解液中において電荷を運ぶキャリア濃度が低くなり、非水電解液の抵抗が高くなるおそれがある。また、電解質支持塩の濃度が、2.5mol/Lより高い場合には、塩自体の解離度が低くなり、非水電解液中のキャリア濃度が上がらないおそれがある。
電極群50を封入する外装容器60は、大型の扁平角形容器であり、図1〜図3に示すように、電極群50などを収納する外装缶70と、この外装缶70を封口する封口板80とを含んで構成されている。また、電極群50を収納した外装缶70は、封口板80で二重巻き締め封口されている。なお、外装缶70は、本発明の「収納容器」の一例であり、封口板80は、本発明の「封口体」の一例である。
外装缶70は、たとえば、金属板に深絞り加工などを施すことによって形成されており、底面部71と側壁部72とを有している。また、図10〜図12に示すように、外装缶70の一端(底面部71の反対側)には、電極群50(図12参照)を挿入するための開口部73が設けられている。また、上記外装缶70は、角形缶に形成されており、最も面積の大きい面が底面部71となっている。
外装缶70の内径サイズは、電極群50が、その電極面が底面部71と対向するようにして収納することが可能な大きさとなっている。具体的には、上記外装缶70は、たとえば、縦方向の長さ(図11のY方向の長さL)が約164mmに形成されており、横方向の長さ(図11のX方向の長さW)が約206mmに形成されている。また、図12に示すように、外装缶70の深さDは、たとえば、約20mmに形成されている。
また、図10および図11に示すように、上記外装缶70は、Y方向の一方側の側壁部72に、電極端子74が形成されている。さらに、外装缶70の開口部73における周縁には、二重巻き締め封口を行うための容器折り返し部75が設けられている。
封口板80は、たとえば、金属板をプレス加工することによって形成されている。この封口板80は、図12および図13に示すように、外装缶70の開口部73を塞ぐ略平板状のパネル部81と、パネル部81の外周端に連なり上方に延びるチャックウォール部82と、チャックウォール部82の外周端に連接された折り返し部83とを有している。さらに、図1および図13に示すように、X方向の一方側に非水電解液を注液するための注液孔84が形成されている。この注液孔84は、たとえば、φ2mmの大きさに形成されている。
なお、外装缶70および封口板80は、たとえば、鉄、ステンレススチール、アルミニウムなどの金属板や鉄にニッケルメッキを施した鋼板やアルミメッキを施した鋼板などを用いて形成することができる。鉄は安価な材料であるため価格の観点では好ましいが、長期間の信頼性を確保するためには、ステンレススチールやアルミニウムなどからなる金属板または鉄にニッケルメッキを施した鋼板やアルミメッキを施した鋼板などを用いるのがより好ましい。また、上記以外に、金属板の表面を高分子材料でラミネートした高分子ラミネート材(ラミネート板)を用いることもできる。この場合、少なくとも、電池内部側となる面にコーティング処理が施されているのが好ましい。なお、金属板の厚みは、たとえば約0.4mm〜約1.2mm(たとえば約1.0mm)とすることができる。
また、図4および図12に示すように、上記した電極群50は、正極10(図1参照)および負極20(図1参照)が、外装缶70の底面部71と対向するようにして、外装缶70内に収納されている。収納された電極群50は、正極10の集電体露出部11a(図7参照)および負極20の集電体露出部21a(図9参照)が、それぞれ、集電リード5を介して、外装缶70の電極端子74と電気的に接続されている。なお、集電リード5には、集電体と同材質のものを用いることが可能であるが、異なる材質でもかまわない。また、正極10および負極20に、それぞれ、集電極(集電部材)を接続し、この集電極を介して、電極群50と電極端子74とが電気的に接続されるように構成されていてもよい。
そして、図14および図16に示すように、外装缶70の開口部73が上記封口板80で二重巻き締め封口されている。具体的には、封口板80の折り返し部83の先端部分が、外装缶70の容器折り返し部75に巻き込むように圧着されることによって、封口板80が外装缶70に取り付けられている。
また、封口板80のパネル部81は、チャックウォール部82によって、外装缶70の開口部73における周縁より所定距離だけ下側(底面部71側)に位置している。これにより、電極群50(積層体50a)は、外装容器60に収納された状態で、外装缶70と封口板80とによって、積層方向(外装缶70の深さ方向;Z方向)に押圧力が加えられており、正極10と負極20とがセパレータ30を挟んで密着された状態となっている。
非水電解液は、外装缶70の開口部73が封口板80で封口された後に、注液孔84から、たとえば、減圧注液されている。そして、注液孔84とほぼ同じ直径の金属球90(図3参照)を注液孔84に設置した後、抵抗溶接やレーザ溶接などにより、注液孔84が封口されている。
なお、第1実施形態によるリチウムイオン二次電池100では、過充電時や高温状態において、電池内圧が上昇した場合、電池の爆発等の危険を避けるために、電池内圧を開放するための安全弁(図示せず)が設けられている。そして、この安全弁が作動する前に外装容器60が開かないように、封口部分の耐圧が安全弁の動作圧以上となる封口強度で封口板80が取り付けられている。
ここで、第1実施形態では、外装缶70と封口板80とによって、正極10の縁部(端部)14および負極20の縁部(端部)24を除く、正極活物質層12および負極活物質層22の領域に押圧力が加えられている。すなわち、正極活物質層12および負極活物質層22における、正極10の縁部(端部)14および負極20の縁部(端部)24以外の領域(活物質層形成領域)に押圧力が加えられている。具体的には、第1実施形態では、正極活物質層12の4つの縁部13および負極活物質層22の4つの縁部23を除く、正極活物質層12の領域15(図6および図7のハッチング部分)内および負極活物質層22の領域25(図8および図9のハッチング部分)内に押圧力が加えられている。
正極10および負極20における押圧力が加えられる領域は、図7および図9に示すように、正極活物質層12の外縁から距離a(a1〜a4)だけ離れた正極活物質層12の内側の領域15内、または、負極活物質層22の外縁から距離b(b1〜b4)だけ離れた負極活物質層22の内側の領域25内とされている。正極10における正極活物質層12の外縁からの距離aおよび負極20における負極活物質層22の外縁からの距離bは、それぞれ、1mm以上であるのが好ましく、5mm以上であればより好ましい。なお、第1実施形態では、負極20に比べて、正極10の方が平面積が小さいため、正極10および負極20における押圧力が加えられる領域は、正極活物質層12の外縁から5mm以上の距離aだけ離れた正極活物質層12の内側の領域15内であるのが好ましい。このように構成すれば、負極20においても、負極活物質層22の外縁から5mm以上の距離bだけ離れた負極活物質層22の内側の領域25内に押圧力が加えられる。
また、第1実施形態では、図12、図14および図16に示すように、正極10の縁部(端部)14および負極20の縁部(端部)24を除く、正極活物質層12および負極活物質層22の領域に押圧力を加えるために、封口板80に凸部85が形成されている。なお、封口板80に形成された上記凸部85は、本発明の「第1凸部」の一例である。
具体的には、第1実施形態のリチウムイオン二次電池100では、上記封口板80が電極(正極10および負極20)と対向するように構成されており、封口板80のパネル部81に、電極群50(正極10および負極20)に向かって(Z方向に)突出する上記凸部85が形成されている。この凸部85は、プレス加工などによって封口板80と一体的に形成されており、略平面状の押圧面85aを有している。そして、凸部85の押圧面85aで、電極群50が積層方向(Z方向)に押圧され、正極活物質層12の4つの縁部13および負極活物質層22の4つの縁部23を除く、正極活物質層12の領域15内および負極活物質層22の領域25内に押圧力が加えられている。このため、第1実施形態では、図14〜図16に示すように、凸部85によって押圧力が加えられている領域P1が、負極活物質層22の形成領域Mおよび正極活物質層12の形成領域Nの内側に位置している。
上記凸部85の押圧面85aは、図13に示すように、平面的に見て、略矩形形状を有しており、正極活物質層12(図7参照)の平面積よりも小さい平面積に形成されている。なお、上記押圧面85aのX方向の長さL11は、正極活物質層12のX方向の長さg11(図7参照)よりも小さい、たとえば、約194mmに形成されている。また、上記押圧面85aのY方向の長さL12は、正極活物質層12のY方向の幅w1(図7参照)よりも小さい、たとえば、約144mmに形成されている。
また、第1実施形態では、上記凸部85によって、正極活物質層12の外縁から距離aだけ離れた正極活物質層12の内側の領域15または負極活物質層22の外縁から距離bだけ離れた負極活物質層22の内側の領域25のほぼ全面に押圧力が加えられている。なお、正極10および負極20における押圧力が加えられる領域の面積は、正極活物質層12の平面積の10%以上99%以下であるのが好ましく、20%以上98%以下であればより好ましい。
また、電極群50に加えられる押圧力は、封口板80による押し込み量(圧縮量)によって制御されており、所定の押圧力が得られるように、凸部85の突出量が調整されている。なお、凸部85の突出量は、電極群50の積層方向の厚み(正極10、負極20およびセパレータ30の合計厚み)に対する押し込み量(圧縮量)の割合が、5%〜15%程度(たとえば10%)となるように設定されているのが好ましい。
第1実施形態によるリチウムイオン二次電池100では、上記のように、正極10および負極20に押圧力を加える際に、正極10の縁部(端部)14および負極20の縁部24を除く、正極活物質層12および負極活物質層22の領域を押圧するように構成することによって、正極10の縁部14および負極20の縁部24に押圧力が加わるのを抑制することができる。
ここで、上記正極10および負極20は、いずれも長尺の帯状集電体シートを用い、これらの集電体シートに正極活物質層12または負極活物質層22を所定の方法で塗布した後に、個々の電極分の長さに切断することによって作製される。この集電体シートへの活物質層の塗布には、たとえば、1個分の電極形成に必要な長さ分だけ塗布した後に、活物質層を塗布しない集電体露出部11aおよび21aを設け、さらに次の電極分の活物質層を塗布するという操作を繰り返して塗布する、いわゆる間欠的に塗布する方法(以下、「間欠塗布法」と呼ぶ)が用いられる。また、他の塗布方法として、たとえば、集電体露出部11aおよび21aを長手方向と直交する側の一端に位置させて連続して塗布する塗布法(以下、「連続塗布法」と呼ぶ)が用いられる場合もある。
上述のような連続塗布法を採用した場合、長尺の集電体シートを切断する際に、活物質層および活物質層を支持する集電体が同時に切断されることになる。そのため、集電体の切断面にはバリ突起が発生するとともに、切断時の衝撃によって活物質層の切断面および切断面付近は不安定な状態となるので、活物質層の端部において、活物質層の一部が滑落し易くなる。
一方、間欠塗布法を採用した場合には、集電体露出部11aおよび21aで切断が行われるため、活物質層の滑落の問題は発生し難くなる。しかしながら、間欠塗布法の場合には、合剤ペーストの粘度等にもよるが、活物質層の塗布始端および塗布終端に盛り上がり部分が形成される場合がある。すなわち、活物質層の端部(縁部)に突出部が形成される場合がある。また、集電体の無塗工部(集電体露出部)と活物質層との境界部分に、段差が生じる場合もある。
したがって、第1実施形態では、上記のように、正極10の縁部(端部)14および負極20の縁部(端部)24に押圧力が加わらないように(電極の切断面に押圧力が加わらないように)構成することにより、正極10および負極20の形成工程(切断工程)において、正極10および負極20の切断面にバリ突起が発生している場合でも、このバリ突起によって正極10と負極20とが短絡するのを抑制することができる。また、切断時の衝撃によって活物質層の切断面および切断面付近が不安定な状態となり、活物質層の端部において、活物質層の一部が滑落し易くなっていたとしても、このような部分に押圧力が加わるのを抑制することができるので、活物質の滑落などを抑制することができる。これにより、滑落した活物質がセパレータ30を貫通することに起因する内部短絡の発生を抑制することができる。その結果、電池組立時などにおいて、内部短絡の発生を抑制することができるので、大容量のリチウムイオン二次電池100を高い歩留まりで得ることができる。
また、第1実施形態では、正極活物質層12および負極活物質層22の領域に押圧力を加えることによって、正極10と負極20とがセパレータ30を介して密着された状態にすることができる。これにより、サイクル特性などの寿命特性を向上させることができる。また、正極10および負極20に押圧力を加えることによって、電極の位置ずれを抑制することができるので、これによっても、サイクル特性を向上させることができる。したがって、上記のように構成することにより、寿命特性および信頼性を向上させることができる。
また、第1実施形態では、外装缶70および封口板80によって、それぞれ、正極活物質層12の4つの縁部13および負極活物質層22の4つの縁部23を除く、正極活物質層12の領域15内および負極活物質層22の領域25内に押圧力を加えることによって、活物質層の塗布始端および塗布終端に突出部が形成されている場合でも、このような突出部に押圧力が加わるのを抑制することができる。加えて、集電体露出部と活物質層との境界部分に段差が生じている場合でも、この段差部分に押圧力が加わるのを抑制することができる。このため、突出部や段差などが形成されている領域に押圧力が加えられることに起因して、セパレータ30が損傷するという不都合が生じるのを抑制することができる。これにより、セパレータ30の損傷に起因する正極活物質層12と負極活物質層22との接触を抑制することができるので、これによっても、内部短絡の発生を抑制することができる。
さらに、第1実施形態では、上記のように構成することによって、正極10の縁部14および負極20の縁部24に押圧力が加わらないように構成することができるので、電池の充放電に伴う活物質層の膨張収縮時において、電極の縁部(端部)で内部短絡が生じるのを抑制することができる。したがって、これによっても、サイクル特性を向上させることができる。加えて、信頼性を向上させることもできる。
このように、第1実施形態によるリチウムイオン二次電池100では、寿命特性および信頼性を向上させることができることに加えて、歩留まりを向上させることができるので、大容量で電池寿命の長いリチウムイオン二次電池100を低価格で提供することができる。
また、第1実施形態では、外装缶70の開口部73を封口する封口板80に、正極10および負極20に向かって突出する凸部85を形成することによって、この凸部85により、容易に、正極10の縁部(端部)14および負極20の縁部(端部)24を除く、正極活物質層12および負極活物質層22の領域に押圧力を加えることができる。
また、第1実施形態では、上記凸部85を、封口板80に一体的に形成することによって、容易に、封口板80に上記凸部85を形成することができる。加えて、封口板80に凸部85を形成した場合でも、部品点数が増加するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記凸部85を、略平面状の押圧面85aを有するように形成することによって、封口板80の凸部85(押圧面85a)で押圧力を加える際に、押圧力が活物質層の一点に集中して加わるのを抑制することができる。このため、押圧力が一点に集中的に加わることに起因して、活物質層にクラックが発生するという不都合が生じるのを抑制することができる。これにより、活物質層にクラックが発生することに起因するサイクル特性の低下を抑制することができる。なお、凸部の先端が急峻な場合(たとえば、凸部の先端が尖っている場合)には、内部短絡の発生が生じやすくなる一方、上記のように、凸部85の押圧面85aを略平面状とすることによって、内部短絡の発生を抑制することができる。
上記のように構成された第1実施形態によるリチウムイオン二次電池100は、長寿命が要求される定置用の電力貯蔵用蓄電池として好適に用いることができる。また、ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)などの車載用の蓄電池としても好適に用いることができる。また、第1実施形態によるリチウムイオン二次電池100は、単電池容量が10Ah以上の蓄電池に適しており、特に、単電池容量が50Ah以上の大容量蓄電池により適している。
(第2実施形態)
図17は、本発明の第2実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。図18は、本発明の第2実施形態によるリチウムイオン二次電池の平面図である。図19は、本発明の第2実施形態によるリチウムイオン二次電池を模式的に示した断面図である。図20〜図22は、本発明の第2実施形態によるリチウムイオン二次電池を説明するための図である。次に、図7、図9および図17〜図22を参照して、本発明の第2実施形態によるリチウムイオン二次電池200について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
第2実施形態によるリチウムイオン二次電池200は、図17に示すように、上記第1実施形態の構成において、外装缶70の底面部71にも、凸部210が形成されている。すなわち、この第2実施形態では、外装缶70および封口板80のそれぞれに凸部が形成された構成となっている。なお、外装缶70に形成された上記凸部210は、本発明の「第2凸部」の一例である。
また、上記凸部210は、図19〜図21に示すように、電極群50に向かって(Z方向に)突出するように外装缶70の底面部71に一体的に形成されている。また、外装缶70の凸部210は、図22に示すように、略平面状の押圧面210aを有している。凸部210の押圧面210aは、図18に示す封口板80に形成された凸部85の押圧面85aと略同一形状に形成されている。すなわち、上記凸部210の押圧面210aは、図22に示すように、平面的に見て、略矩形形状に形成されている。また、上記凸部210の押圧面210aは、X方向の長さL21およびY方向の長さL22が、それぞれ、凸部85の押圧面85aの長さL11およびL12(図18参照)と略同じ長さとなっている。そのため、凸部210の押圧面210aは、正極活物質層12(図7参照)の平面積よりも小さい平面積となっている。
また、第2実施形態では、図20および図21に示すように、外装缶70に形成された凸部210が、封口板80に形成された凸部85と対応する位置に形成されている。すなわち、上記凸部210は、平面的に見た場合に、封口板80の凸部85と重なるように形成されている。
そして、封口板80に形成された凸部85(押圧面85a)と外装缶70に形成された凸部210(押圧面210a)とによって、電極群50が積層方向(Z方向)に押圧され、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)を除く、正極活物質層12の領域15(図7参照)内および負極活物質層22の領域25(図9参照)内に押圧力が加えられている。このため、第2実施形態では、凸部85と凸部210とによって押圧力が加えられている領域P2が、負極活物質層22の形成領域Mおよび正極活物質層12の形成領域Nの内側に位置している。
なお、第2実施形態では、電極群50に加えられる押圧力が所定の押圧力となるように、凸部85および凸部210の突出量が調整されている。このため、たとえば、上記第1実施形態と同じ押圧力が電極群50に加わるように構成する場合には、凸部210の突出量の分だけ、凸部85の突出量が小さくなる。
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、上記のように、封口板80のパネル部81に凸部85を形成するとともに、外装缶70の底面部71にも凸部210を形成することによって、より容易に、正極10の縁部(端部)14および負極20の縁部(端部)24を除く、正極活物質層12および負極活物質層22の領域に押圧力を加えることができる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図23は、本発明の第3実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。図24は、本発明の第3実施形態によるリチウムイオン二次電池の全体斜視図である。図25〜図28は、本発明の第3実施形態によるリチウムイオン二次電池を説明するための図である。次に、図7、図9および図23〜図28を参照して、本発明の第3実施形態によるリチウムイオン二次電池300について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
第3実施形態によるリチウムイオン二次電池300では、図23に示すように、上記第1および第2実施形態とは異なり、封口板80のパネル部81に複数(2つ)の凸部310が形成されている。これら凸部310は、図24および図27に示すように、X方向に互いに平行に延びるように形成されている。なお、封口板80に形成された上記凸部310は、本発明の「第1凸部」の一例である。
また、凸部310は、上記第1および第2実施形態と同様、電極群50に向かって突出するように、封口板80に一体的に形成されている。さらに、この凸部310は、それぞれ、略平面状の押圧面310a(図27参照)を有しており、凸部310の押圧面310aが、平面的に見て、略長方形形状に形成されている。そして、2つの押圧面310aの合計面積が、正極活物質層12(図7参照)の平面積よりも小さくなるように構成されている。
なお、凸部310(押圧面310a)のX方向の長さL31は、上記第1実施形態の凸部85の長さL11(図13参照)と略同じ長さに構成されている。また、2つの凸部310は、互いに所定の距離L33(たとえば約2mm〜約80mm)だけ隔てて配設されている。また、凸部310(押圧面310a)のY方向の長さL32は、2つの押圧面310aのY方向の長さL32と2つの押圧面310aを隔てる距離L33との合計距離L34が、第1および第2実施形態の凸部85におけるY方向の長さL12(図13および18参照)と同じになるように構成されている。なお、上記距離L34は、凸部85におけるY方向の長さL12より小さくなるように構成されていてもよい。
また、第3実施形態では、2つの凸部310が距離L33を隔てて配設されているため、図25に示すように、この隔てる部分(凸部310を隔てる部分)において、電池内部におけるX方向の一方側から他方側に繋がる空間部320が形成されている。このため、封口後に注液孔84から非水電解液を注液する際に、図28に示すように、リチウムイオン二次電池300を傾けることにより、注液孔84から注液された非水電解液が、上記空間部320を通ってX方向の他方側(注液孔84の反対側)に流れる。このため、注液した非水電解液を、注液孔84が形成されている側とその反対側との両方から、電極群50に染み込ませることが可能となる。これにより、非水電解液の染み込みを良好することができる。その結果、電池の生産速度が向上するので、電池の生産効率を向上させることが可能となる。なお、図28では、図中に示した矢印で非水電解液の流れをイメージ的に表している。
さらに、第3実施形態では、図23に示すように、外装缶70の底面部71に、上記第2実施形態と同様の凸部210が形成されている。そして、図25および図26に示すように、封口板80に形成された凸部310(押圧面310a)と外装缶70に形成された凸部210(押圧面210a)とによって、電極群50が積層方向(Z方向)に押圧され、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)を除く、正極活物質層12の領域15(図7参照)内および負極活物質層22の領域25(図9参照)内に押圧力が加えられている。このため、第3実施形態では、凸部310と凸部210とによって押圧力が加えられている領域P3が、負極活物質層22の形成領域Mおよび正極活物質層12の形成領域Nの内側に位置している。なお、第3実施形態では、押圧力が加えられている領域P3は、上記第1および第2実施形態に比べて小さくなっている。
第3実施形態のその他の構成は、上記第1および第2実施形態と同様である。
第3実施形態では、上記のように、封口板80に複数の凸部310を形成することによって、封口板80のねじれなどに対する強度を向上させることができる。すなわち、封口板80のねじれ剛性などを向上させることができる。
第3実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図29は、本発明の第4実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。図30は、本発明の第4実施形態によるリチウムイオン二次電池の平面図である。図31および図32は、本発明の第4実施形態によるリチウムイオン二次電池の断面図である。図31は、図30のA4−A4線に沿った断面を示しており、図32は、図30のB4−B4線に沿った断面を示している。次に、図7、図9、図23、図27および図29〜図32を参照して、本発明の第4実施形態によるリチウムイオン二次電池400について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
この第4実施形態によるリチウムイオン二次電池400では、図29に示すように、外装缶70の底面部71に、複数(2つ)の凸部410が一体的に形成されている。この凸部410は、上記第2および第3実施形態と同様、電極群50に向かって突出するように形成されているとともに、上記第3実施形態で示した封口板80の凸部310(図23および図27参照)と同様の形状に形成されている。また、第4実施形態では、図29および図30に示すように、封口板80のパネル部81には、上記第1および第2実施形態と同様、電極群50に向かって突出する凸部85が形成されている。すなわち、この第4実施形態では、電極群50を押圧するための凸部の配置が、上記第3実施形態とは上下逆の構成となっている。
また、第4実施形態では、図29および図31に示すように、外装缶70の底面部71に2つの凸部410が距離L4(たとえば約2mm〜約80mm)(図31参照)を隔てて配設されているため、この隔てる部分(凸部410を隔てる部分)において、電池内部におけるX方向の一方側から他方側に繋がる空間部420が形成されている。このため、上記第3実施形態と同様、封口後に注液孔84から非水電解液を注液する際に、非水電解液の染み込みを良好にすることができる。これにより、電池の生産効率を向上させることが可能となる。
また、第4実施形態では、上記第1〜第3実施形態と同様、封口板80に形成された凸部85(押圧面85a)と外装缶70に形成された凸部410(押圧面410a)とによって、電極群50が積層方向(Z方向)に押圧されている。そして、図31および図32に示すように、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)を除く、正極活物質層12の領域15(図7参照)内および負極活物質層22の領域25(図9参照)内に押圧力が加えられている。このため、第4実施形態では、凸部85と凸部410とによって押圧力が加えられている領域P4が、負極活物質層22の形成領域Mおよび正極活物質層12の形成領域Nの内側に位置している。
第4実施形態のその他の構成は、上記第1〜第3実施形態と同様である。
第4実施形態では、上記のように、外装缶70の底面部71に複数の凸部410を形成することによって、外装缶70のねじれなどに対する強度を向上させることができる。すなわち、外装缶70のねじれ剛性などを向上させることができる。
第4実施形態のその他の効果は、上記第1〜第3実施形態と同様である。
(第5実施形態)
図33は、本発明の第5実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。図34は、本発明の第5実施形態によるリチウムイオン二次電池の平面図である。図35および図36は、本発明の第5実施形態によるリチウムイオン二次電池の断面図である。図35は、図34のA5−A5線に沿った断面を示しており、図36は、図34のB5−B5線に沿った断面を示している。次に、図7、図9および図33〜図36を参照して、本発明の第5実施形態によるリチウムイオン二次電池500について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
この第5実施形態によるリチウムイオン二次電池500では、図33および図34に示すように、封口板80のパネル部81および外装缶70の底面部71のそれぞれに、複数(2つ)の凸部が形成されている。具体的には、第5実施形態では、封口板80のパネル部81に、上記第3実施形態と同様、2つの凸部310が一体的に形成されており、外装缶70の底面部71に、上記第4実施形態と同様、2つの凸部410が一体的に形成されている。
また、図35および図36に示すように、封口板80に形成された凸部310と外装缶70に形成された凸部410とは、互いに対応(対向)する位置に形成されている。すなわち、第5実施形態によるリチウムイオン二次電池500では、平面的に見た場合に、上記凸部310と凸部410とが重なるように(一致するように)構成されている。
また、第5実施形態では、図33および図35に示すように、封口板80に2つの凸部310が距離L5(L4)(図35参照)を隔てて配設されているとともに、外装缶70の底面部71に2つの凸部410も距離L5(L4)(図35参照)を隔てて配設されているため、それぞれの隔てる部分において、電池内部におけるX方向の一方側から他方側に繋がる空間部320および420が形成されている。このため、上記第3および第4実施形態と同様、封口後に注液孔84から非水電解液を注液する際に、注液孔84から注液された非水電解液が、2つの空間部320および420を通ってX方向の他方側(注液孔84の反対側)に効率よく流れる。これにより、電極群50における非水電解液の染み込みを良好にすることができるので、電池の生産効率を向上させることが可能となる。
さらに、第5実施形態では、上記第1〜第4実施形態と同様、封口板80に形成された凸部310(押圧面310a)と外装缶70に形成された凸部410(押圧面410a)とによって、電極群50が積層方向(Z方向)に押圧されている。そして、図35および図36に示すように、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)を除く、正極活物質層12の領域15(図7参照)内および負極活物質層22の領域25(図9参照)内に押圧力が加えられている。このため、第5実施形態では、凸部310と凸部410とによって押圧力が加えられている領域P5が、負極活物質層22の形成領域Mおよび正極活物質層12の形成領域Nの内側に位置している。
第5実施形態のその他の構成は、上記第1〜第4実施形態と同様である。
また、第5実施形態の効果は、上記第1〜第4実施形態と同様である。
(第6実施形態)
図37は、本発明の第6実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。図38は、本発明の第6実施形態によるリチウムイオン二次電池の平面図である。図39〜図41は、本発明の第6実施形態によるリチウムイオン二次電池を説明するための図である。図39は、図38のA6−A6線に沿った断面を示しており、図40は、図38のB6−B6線に沿った断面を示している。また、図41は、第6実施形態によるリチウムイオン二次電池の外装缶70の平面図を示している。次に、図7、図9および図37〜図41を参照して、本発明の第6実施形態によるリチウムイオン二次電池600について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
この第6実施形態によるリチウムイオン二次電池600では、図37に示すように、上記第3実施形態の構成において、外装缶70の凸部におけるY方向の長さが小さく形成されている。
具体的には、第6実施形態では、図37および図38に示すように、封口板80のパネル部81に、上記第3実施形態と同様、2つの凸部310が形成されている。一方、外装缶70の底面部71には、電極群50に向かって突出する1つの凸部610が一体的に形成されている。なお、外装缶70に形成された凸部610は、本発明の「第2凸部」の一例である。
また、外装缶70の凸部610は、略平面状の押圧面610aを有している。この押圧面610aは、図41に示すように、平面的に見て、略矩形形状に形成されており、そのY方向の長さL62が、上記第3実施形態に比べて小さく形成されている。なお、外装缶70の凸部610におけるX方向の長さL61は、封口板80に形成された凸部310と略同じ長さとなっている。
また、第6実施形態では、図39に示すように、上記凸部610のY方向の長さL62は、封口板80における2つの凸部310を隔てる距離L5よりも長くなるように構成されている。このため、外装缶70に封口板80が取り付けられた状態で、封口板80の凸部310の一部と、外装缶70の凸部610の一部とが対向するように構成されている。すなわち、第6実施形態によるリチウムイオン二次電池600では、平面的に見た場合に、上記凸部310の少なくとも一部が凸部610の一部と重なる(対向する)ように構成されている。
さらに、第6実施形態では、上記第1〜第5実施形態と同様、封口板80に形成された凸部310(押圧面310a)と外装缶70に形成された凸部610(押圧面610a)とによって、電極群50が積層方向(Z方向)に押圧されている。そして、図39および図40に示すように、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)を除く、正極活物質層12の領域15(図7参照)内および負極活物質層22の領域25(図9参照)内に押圧力が加えられている。このため、第6実施形態では、凸部310と凸部610とによって押圧力が加えられている領域P6が、負極活物質層22の形成領域Mおよび正極活物質層12の形成領域Nの内側に位置している。
第6実施形態のその他の構成は、上記第1〜第5実施形態と同様である。
また、第6実施形態の効果は、上記第1〜第5実施形態と同様である。
(第7実施形態)
図42は、本発明の第7実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。図43は、本発明の第7実施形態によるリチウムイオン二次電池の全体斜視図である。図44および図45は、本発明の第7実施形態によるリチウムイオン二次電池の断面図である。図44は、図43のA7−A7線に沿った断面を示しており、図45は、図43のB7−B7線に沿った断面を示している。次に、図7、図9、図13および図42〜図45を参照して、本発明の第7実施形態によるリチウムイオン二次電池700について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
この第7実施形態によるリチウムイオン二次電池700では、図42および図43に示すように、上記第1〜第6実施形態とは異なり、封口板80および外装缶70に凸部が形成されない構成となっている。
その一方、第7実施形態では、図42、図44および図45に示すように、電極群50と封口板80との間、および、電極群50と外装缶70の底面部71との間に、それぞれ、板状またはシート状の押圧部材710が配されている。この押圧部材710は、略矩形形状を有しており、正極活物質層12よりも小さい大きさに形成されている。すなわち、第7実施形態の押圧部材710は、図7に示した正極活物質層12の外縁から距離aだけ離れた正極活物質層12の内側の領域15内、および、図9に示した負極活物質層22の外縁から距離bだけ離れた負極活物質層22の内側の領域25内に収まる大きさに形成されている。具体的には、上記押圧部材710は、たとえば、上記第1実施形態における凸部85の押圧面85a(図13参照)と略同一形状に形成されている。
このように構成された第7実施形態のリチウムイオン二次電池700では、上記押圧部材710を介して、電極群50が積層方向(Z方向)に押圧されており、この押圧部材710によって、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)を除く、正極活物質層12の領域15(図7参照)内および負極活物質層22の領域25(図9参照)内に押圧力が加えられている。このため、第7実施形態では、上記押圧部材710を介して押圧力が加えられている領域P7が、負極活物質層22の形成領域Mおよび正極活物質層12の形成領域Nの内側に位置している。
なお、第7実施形態では、電極群50に加えられる押圧力が所定の押圧力となるように、上記押圧部材710の厚みが調整されている。押圧部材710の具体的な厚みは、たとえば、1mm程度とすることができる。また、上記押圧部材710は、たとえば、高分子材料などの絶縁材料から構成することができる。このような絶縁材料としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなど電解液に対して耐性のある樹脂材料を用いることができる。
第7実施形態では、上記のように、電極群50(正極および負極)と封口板80との間、および、電極群50(正極および負極)と外装缶70の底面部71との間に、それぞれ、押圧部材710を配することによって、この押圧部材710を介して、容易に、正極10の縁部(端部)14および負極20の縁部(端部)24を除く、正極活物質層12の領域15(図7参照)および負極活物質層22の領域25(図9参照)に押圧力を加えることができる。
また、第7実施形態では、押圧部材710を絶縁材料から構成することによって、外装容器60と電極群50との短絡を抑制することができる。
なお、上記押圧部材710は、封口板80や外装缶70の底面部71に予め固定しておいてもよい。このように、押圧部材710を封口板80や外装缶70の底面部71に予め固定しておけば、押圧部材710の位置ずれを抑制することができるので、より容易に、この押圧部材710を介して、正極活物質層12の領域15内(図7参照)および負極活物質層22の領域25内(図9参照)に押圧力を加えることができる。
また、上記押圧部材710は、非水電解液に対して膨潤性を有する樹脂材料から構成することもできる。この場合、非水電解液を注液することにより押圧部材710が膨潤するので、膨潤による厚みの増加をも考慮して、電極群50に所定の押圧力が加わるように、押圧部材710の厚みを決めればよい。また、非水電解液に対して膨潤性を有する樹脂材料としては、たとえば、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、プロピレンオキシドなどを用いることができる。また、これらの材料を1種以上含む樹脂材料を用いることもできる。
第7実施形態のその他の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
(第8実施形態)
図46は、本発明の第8実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。図47および図48は、本発明の第8実施形態によるリチウムイオン二次電池の断面図である。図47は、上記第7実施形態の図44に対応する断面を示しており、図48は、上記第7実施形態の図45に対応する断面を示している。次に、図7、図9および図46〜図48を参照して、本発明の第8実施形態によるリチウムイオン二次電池800について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
この第8実施形態によるリチウムイオン二次電池800では、図46〜図48に示すように、電極群50と封口板80との間に、略長方形形状を有する複数(3つ)の押圧部材810が配されている。すなわち、この第8実施形態では、上記第7実施形態の構成において、電極群50と封口板80との間に配される押圧部材が複数に分割されている。
また、電極群50と封口板80との間に配される押圧部材810は、そのX方向の長さが、電極群50と外装缶70の底面部71との間に配される押圧部材710と略同じ長さに形成されている。また、電極群50と封口板80との間に配される3つの押圧部材810は、Y方向に所定の間隔を隔てて配列されている。そして、図47に示すように、所定の間隔を隔てて配列された3つの押圧部材810のY方向の長さL8が、押圧部材710のY方向の長さと略同じ長さに構成されている。
このように構成された第8実施形態のリチウムイオン二次電池800では、上記第7実施形態と同様、押圧部材810および710を介して、電極群50が積層方向(Z方向)に押圧されており、この押圧部材810および710によって、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)を除く、正極活物質層12の領域15(図7参照)内および負極活物質層22の領域25(図9参照)内に押圧力が加えられている。このため、第8実施形態では、上記第7実施形態と同様、上記押圧部材810を介して押圧力が加えられている領域P8が、負極活物質層22の形成領域Mおよび正極活物質層12の形成領域Nの内側に位置している。
第8実施形態のその他の構成は、上記第7実施形態と同様である。
第8実施形態の効果は、上記第7実施形態と同様である。
なお、第8実施形態においても、上記第7実施形態と同様、押圧部材710および810を、非水電解液に対して膨潤性を有する樹脂材料から構成することができる。
(第9実施形態)
図49は、本発明の第9実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。図50は、本発明の第9実施形態によるリチウムイオン二次電池の全体斜視図である。図51および図52は、本発明の第9実施形態によるリチウムイオン二次電池の断面図である。図51は、図50のA9−A9線に沿った断面を示しており、図52は、図50のB9−B9線に沿った断面を示している。次に、図7、図9および図49〜図52を参照して、本発明の第9実施形態によるリチウムイオン二次電池900について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
この第9実施形態によるリチウムイオン二次電池900では、図49および図50に示すように、上記第7実施形態の構成において、封口板80のパネル部81および外装缶70の底面部71に、ねじれ剛性などを向上させるための溝部910が形成されている。
封口板80および外装缶70に形成された溝部910は、それぞれ、電池内部側が凹状となるように形成されている。このため、封口板80および外装缶70の外側(外部側)は、それぞれ、溝部910の形成により、パネル部81の一部および外装缶70の底面部71の一部がそれぞれ外側に突出した状態となっている。
また、第9実施形態では、図51および図52に示すように、上記第7実施形態と同様、上記押圧部材710を介して、電極群50が積層方向(Z方向)に押圧されている。そして、この押圧部材710によって、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)を除く、正極活物質層12の領域15(図7参照)内および負極活物質層22の領域25(図9参照)内に押圧力が加えられている。このため、第7実施形態でも、上記押圧部材710を介して押圧力が加えられている領域P9が、負極活物質層22の形成領域Mおよび正極活物質層12の形成領域Nの内側に位置している。
なお、第9実施形態では、溝部910のX方向の長さL91が、押圧部材710よりも小さくなるように形成されているとともに、溝部910のY方向の長さL92も、押圧部材710よりも小さくなるように形成されている。
第9実施形態のその他の構成は、上記第7実施形態と同様である。
また、第9実施形態の効果は、上記第7実施形態と同様である。
(第10実施形態)
図53は、本発明の第10実施形態によるリチウムイオン二次電池の分解斜視図である。図54は、本発明の第10実施形態によるリチウムイオン二次電池の斜視図である。図56〜図57は、本発明の第10実施形態によるリチウムイオン二次電池を説明するための図である。次に、図7、図9および図53〜図57を参照して、本発明の第10実施形態によるリチウムイオン二次電池1000について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
この第10実施形態によるリチウムイオン二次電池1000では、図53および図54に示すように、封口板80および外装缶70のそれぞれに、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)に押圧力が加わるのを抑制(回避)するための凹部1010および1020が形成されている。なお、封口板80の凹部1010は、本発明の「第1凹部」の一例であり、外装缶70の凹部1020は、本発明の「第2凹部」の一例である。
封口板80に形成された凹部1010は、封口板80の電池内部側が凹状となるように形成されており、外装缶70に形成された凹部1020は、外装缶70の底面部71の電池内部側が凹状となるように形成されている。このため、封口板80の外側(外部側)は、凹部1010の形成によりパネル部81の一部が突出した状態となっている。また、外装缶70の底面部71の外側(外部側)は、凹部1020の形成により底面部71の一部が突出した状態となっている。
また、上記凹部1010および1020は、図53および図57に示すように、平面的に見た場合に、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)を覆うように枠状に形成されている。
さらに、第10実施形態のリチウムイオン二次電池1000では、図55および図56に示すように、封口板80のパネル部81と外装缶70の底面部71とによって電極群50が積層方向(Z方向)に押圧されている。この際、上記凹部1010および1020によって、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)に押圧力が加わるのが回避されている。これにより、正極活物質層12(図7参照)の4つの縁部13(図7参照)および負極活物質層22(図9参照)の4つの縁部23(図9参照)を除く、正極活物質層12の領域15(図7参照)内および負極活物質層22の領域25(図9参照)内に押圧力が加えられた状態となっている。したがって、この第10実施形態でも、封口板80および外装缶70によって押圧力が加えられている領域P10が、負極活物質層22の形成領域Mおよび正極活物質層12の形成領域Nの内側に位置している。
第10実施形態のその他の構成は、上記第1および第2実施形態と同様である。
第10実施形態の効果は、上記第1および第2実施形態と同様である。
(第11実施形態)
図58は、本発明の第11実施形態によるリチウムイオン二次電池の断面図である。図58は、上記第5実施形態の図55に対応する断面を示している。次に、図42および図55を参照して、本発明の第11実施形態によるリチウムイオン二次電池1100について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
この第11実施形態によるリチウムイオン二次電池1100では、図58に示すように、上記第5実施形態の構成において、封口板80と電極群50との間に、上記第7実施形態の押圧部材710(図42参照)と同様の樹脂部材1110が介在されている。第11実施形態のその他の構成は、上記第5実施形態と同様である。
第11実施形態では、上記のように、封口板80と電極群50との間に樹脂部材1110を介在させることによって、封口板80と電極群50との電気的な短絡を効果的に抑制することができる。
なお、第11実施形態のその他の効果は、上記第5実施形態と同様である。また、第11実施形態においても、上記第7および第8実施形態と同様、樹脂部材1110を、非水電解液に対して膨潤性を有する樹脂材料から構成することができる。
(第12実施形態)
図59は、本発明の第12実施形態によるリチウムイオン二次電池の断面図である。図59は、上記第5実施形態の図55に対応する断面を示している。次に、図7、図9および図59を参照して、本発明の第12実施形態によるリチウムイオン二次電池1200について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
この第12実施形態によるリチウムイオン二次電池1200では、図59に示すように、上記第5実施形態の構成において、封口板80(凸部310)と電極群50との間、および、外装缶70の底面部71(凸部410)と電極群50との間のそれぞれに、短冊状の樹脂部材1210が介在されている。この樹脂部材1210は、上記第11実施形態と同様の絶縁樹脂材料から構成されている。そして、この樹脂部材1210を介して、電極群50に押圧力が加えられている。
なお、上記樹脂部材1210は、正極活物質層12の領域15(図7参照)内および負極活物質層22の領域25(図9参照)内に位置するように配されている。このため、上記樹脂部材1210を介して押圧力が加えられている領域P12が、負極活物質層22の形成領域Mおよび正極活物質層12の形成領域Nの内側に位置している。
第12実施形態のその他の構成は、上記第5実施形態と同様である。
また、第12実施形態の効果は、上記第5および第11実施形態と同様である。なお、第12実施形態においても、上記第7および第8実施形態と同様、樹脂部材1210を、非水電解液に対して膨潤性を有する樹脂材料から構成することができる。
(第13実施形態)
図60は、本発明の第13実施形態によるリチウムイオン二次電池の断面図である。次に、図60を参照して、本発明の第13実施形態によるリチウムイオン二次電池1300について説明する。なお、各図において、対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明は省略する。
この第13実施形態によるリチウムイオン二次電池1300では、図60に示すように、封口板80のパネル部81に、上記した第3実施形態と同様の凸部1310が形成されている。ただし、この第13実施形態では、凸部1310の押圧面1310aが曲面となっている。すなわち、この第13実施形態では、電極群50が曲面で押圧されている。
なお、上記凸部1310の押圧面1310aは、その曲率半径Rが小さくなり過ぎると、内部短絡の発生や寿命特性の低下を招くおそれがある。そのため、上記凸部1310の曲率半径Rは、100〜500程度が好ましい。
このように、曲面からなる押圧面1310aで電極群50に押圧力を加えた場合でも、上記第1〜第12実施形態と同様、寿命特性の向上効果や内部短絡の抑制効果を得ることができる。なお、凸部1310は、本発明の「第1凸部」の一例である。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
上記第1〜第13実施形態にそれぞれ対応する実施例1〜13のリチウムイオン二次電池と、比較例1〜3のリチウムイオン二次電池とを作製した。図61〜図73は、それぞれ、実施例1〜13によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。図74〜図76は、それぞれ、比較例1〜3によるリチウムイオン二次電池を簡略化して示した部分断面図である。
〈実施例1〉
実施例1では、図61に示すように、封口板80に、電極群50を押圧するための凸部85を形成することにより、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して99%となるように構成した。
〈実施例2〉
実施例2では、図62に示すように、封口板80および外装缶70に、電極群50を押圧するための凸部85および210を形成することにより、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して98%となるように構成した。
〈実施例3〉
実施例3では、図63に示すように、封口板80に2つの凸部310を形成することにより、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して66%となるように構成した。
〈実施例4〉
実施例4では、図64に示すように、外装缶70の底面部に2つの凸部410を形成することにより、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して66%となるように構成した。
〈実施例5〉
実施例5では、図65に示すように、封口板80に2つの凸部310を形成するとともに、外装缶70の底面部にも2つの凸部410を形成することにより、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して66%となるように構成した。
〈実施例6〉
実施例6では、図66に示すように、封口板80の凸部310の一部と外装缶70の凸部610の一部とが対向するように各凸部を形成することにより、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して20%となるように構成した。
〈実施例7〉
実施例7では、図67に示すように、封口板80および外装缶70には凸部を形成せずに、電極群50と封口板80との間、および、電極群50と外装缶70との間に押圧部材710を配することによって、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して98%となるように構成した。
〈実施例8〉
実施例8では、図68に示すように、電極群50と封口板80との間に、分離された3つの押圧部材810を配することにより、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して75%となるように構成した。
〈実施例9〉
実施例9では、図69に示すように、電極群50と封口板80との間、および、電極群50と外装缶70との間に押圧部材710を配することによって、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して90%となるように構成した。なお、実施例9では、封口板80および外装缶70にそれぞれ溝部910を形成した。
〈実施例10〉
実施例10では、図70に示すように、封口板80および外装缶70に凹部1010および1020を形成することにより、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して80%となるように構成した。
〈実施例11〉
実施例11では、図71に示すように、上記実施例5の構成において、電極群50と封口板80との間に、樹脂部材1110を配した。なお、実施例11では、上記実施例5とは異なり、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して40%となるように構成した。
〈実施例12〉
実施例12では、図72に示すように、上記実施例5の構成において、電極群50と封口板80の凸部310との間、および、電極群50と外装缶70の凸部410との間に、樹脂部材1210をそれぞれ配した。なお、実施例12では、上記実施例5および11とは異なり、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して20%となるように構成した。
〈実施例13〉
実施例13では、図73に示すように、曲面状の押圧面を有する凸部1310を封口板80に形成することにより、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して10%となるように構成した。なお、凸部1310の曲率半径は、約200であった。
〈比較例1〉
比較例1では、正極活物質層の縁部および負極活物質層の縁部にも押圧力が加わるように、正極および負極の全面を押圧した。すなわち、比較例1では、図74に示すように、封口板80に、正極および負極の全面を押圧することが可能な広い押圧面を有する凸部2100を形成することにより、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して100%となるように構成した。
〈比較例2〉
比較例2では、図75に示すように、封口板80の凸部2100に加えて、外装缶70にも、正極および負極の全面を押圧することが可能な広い押圧面を有する凸部2200を形成した。このため、比較例2でも、押圧力が加えられる面積が、正極活物質層の塗布面積に対して100%となっている。
〈比較例3〉
比較例3では、図76に示すように、封口板80の凸部2300と外装缶70の凸部2400とが対応(対向)しないように各凸部を形成した。なお、比較例3では、封口板80の凸部2300によって、正極活物質層および負極活物質層の縁部(端部)が積層方向に押圧されている。
〈実施例1〜13および比較例1〜3共通〉
[正極の作製]
まず、活物質のLiFePO490重量部と、導電材のアセチレンブラック50重量部と、結着材のポリフッ化ビニリデン5重量部とを混合した後、N−メチル−2−ピロリドンを適宜加えて分散させることによって正極合剤スラリーを調整した。次に、この正極合剤スラリーを、20μmの厚みを有するアルミニウム集電体(正極集電体)の両面に均一に塗布、乾燥させた後、200μmの厚みまでロールプレスで圧縮した。最後に、所望の大きさに切断することにより、実施例1〜13および比較例1〜3の正極(正極板)を作製した。正極の活物質層を塗布する領域の大きさは、縦146mm、横196mmとし、正極(正極集電体)の大きさは、縦146mm、横208mmとした。
[負極の作製]
天然黒鉛(中国産天然黒鉛)90重量部と、ポリフッ化ビニリデン10重量部とを混合した後、N−メチル−2−ピロリドンを適宜加えて分散させることによって負極合剤スラリーを調整した。次に、この負極合剤スラリーを、16μmの厚みを有する銅集電体(負極集電体)の両面に均一に塗布、乾燥させた後、200μmの厚みまでロールプレスで圧縮した。最後に、所望の大きさに切断することにより、実施例1〜13および比較例1〜3の負極(負極板)を作製した。負極の活物質層を塗布する領域の大きさは、縦150mm、横200mmとし、負極(負極集電体)の大きさは、縦150mm、横210mmとした。
[非水電解液の作製]
エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを、30:70の容積比で混合した混合液(溶媒)に、LiPF6を1mol/L溶解することにより非水電解液を作製した。
[二次電池の組立]
正極板および負極板枚を、正極板、セパレータ、負極板、セパレータ、・・・の順に、正極板と負極板との間にセパレータが入るように積層することにより、電極群(積層体)を形成した。このとき、正極板に対して負極板が外側に位置するように、正極板を24枚、負極板を25枚用いた。また、セパレータを50枚用いることにより、電極群(積層体)の最も外側にはセパレータが位置するように構成した。
セパレータには、20μmの厚みを有する微多孔性ポリエチレンフィルムを用いた。セパレータの大きさは、正極板および負極板の活物質層が塗布されたサイズよりも大きくなるように、縦154mm、横206mmとした。
外装容器は、ニッケルメッキを施した約1.0mmの厚みを有するスチール板を加工することにより、外装缶と封口板とを形成した。なお、外装缶の内径サイズは、縦164mm、横228mm、深さ20mmとした。
そして、この外装缶に電極群(積層体)を収納した後、封口板を載せ、二重巻き締めにより電池を封口した。また、封口板を取り付けることにより、電極群に、その積層方向に押圧力が加わるように構成した。このとき、電極群の積層方向の厚み(合計厚み(約10.8mm))に対する押し込み量の割合が10%となるように、封口板で電極群に圧迫力を加えた。具体的には、電極群と封口板とが直接または間接的に接した状態から、約1mm押し込んだ位置で封口板を固定した。
続いて、封口板に予め設けられたφ2mmの注液孔から所定量の非水電解液を減圧注液した。注液後、注液孔とほぼ同じ直径の金属球を注液孔に設置し、抵抗溶接により、注液孔を封口した。このようにして、実施例1〜13および比較例1〜3の電池を30個ずつ作製した。
なお、実施例1〜13および比較例1〜3では、電極群(正極および負極)に対して押圧力が加わる領域が異なる。また、実施例1〜13では、いずれも、正極活物質層の縁部および負極活物質層の縁部を除く、正極活物質層の領域内および負極活物質層の領域内に押圧力が加えられている。
上記のようにして作製した実施例1〜13および比較例1〜3によるリチウム二次電池電池について検査を行い、不良電池と良品電池とを選別した。電池製造時(電池組立時)の時点で電圧が0Vであった場合、内部短絡が生じていると考えられるため、このような電池は不良電池として除外した。そして、良品と判断された電池に対して、特性評価を行った。
具体的には、不良電池を除外した残りの電池に対して、3.5Vまで5時間の定電流定電圧充電を行い、その後、2Vまでの定電流放電を行うことにより、電池容量(初回電池容量)を測定した。そして、この電池を用いて、45℃の温度環境下で、上記充放電条件にてサイクル試験を行った。その後、200サイクル後の放電容量を測定し、その時の電池容量を初回の放電容量(初回電池容量)で除した割合(容量保持率)を評価した。その結果を、以下の表1に示す。なお、表1中における200サイクル後の容量保持率は、サイクル試験を行った電池の平均値を示している。
Figure 2011238504
上記表1に示すように、正極活物質層の縁部および負極活物質層の縁部を除く領域に押圧力が加えられた実施例1〜13では、比較例1〜3に比べて、不良電池の発生個数が少なくなることが確認された。具体的には、実施例1〜13では、不良電池個数は、0個または1個であり、最も不良電池個数が多かった実施例8でもその数はわずか2個であった。これに対し、正極活物質層の縁部および負極活物質層の縁部にも押圧力が加えられた比較例1〜3では、不良電池個数は4個または5個と実施例に比べて非常に多く発生する結果となった。これは、正極活物質層の縁部および負極活物質層の縁部に押圧力が加わることで、バリ突起などに起因する内部短絡が発生し易くなっているためであると考えられる。なお、比較例3では、電極群(積層体)の押圧時に電極群(積層体)が波打つことで短絡が多くなり、これによって、不良電池個数が5個と実施例1〜13、比較例1および2に比べて多くなったものと考えられる。
また、実施例1〜13では、比較例1〜3に比べて、200サイクル後の容量保持率も向上することが確認された。具体的には、実施例1〜12では、200サイクル後の容量保持率が90%以上といずれも高い容量保持率が得られた。また、実施例13では、実施例1〜12に比べて、容量保持率が若干低下するものの、それでも88%と高い容量保持率が得られた。このように、実施例1〜13で高い容量保持率が得られた理由としては、正極活物質層および負極活物質層に押圧力を加えることにより、正極活物質層および負極活物質層が密着するとともに、位置ずれが防止されためであると考えられる。これに対し、比較例1および2では、それぞれ、容量保持率が80%および78%と、実施例13と比べても、8%〜10%程度低い結果となった。これは、比較例1および2では、実施例1〜13とは異なり、正極活物質層の縁部および負極活物質層の縁部にも押圧力が加えられているため、電池の充放電に伴う活物質層の膨張収縮時に、電極の縁部(端部)で内部短絡(微小短絡)が発生したためではないかと考えられる。また、比較例3では、容量保持率が73%と非常に低い結果となった。これは、比較例3では、電極群(積層体)に十分な押圧力が加わっていないために、正極活物質層および負極活物質層の密着性向上効果や位置ずれ防止効果などが十分に得られていないためと考えられる。また、電極の縁部(端部)での内部短絡(微小短絡)の発生も考えられ、この内部短絡(微小短絡)も容量保持率の低下に影響を及ぼしているのではないかと考えられる。
以上のように、正極および負極に押圧力を加えるとともに、この押圧力を加える際に、正極および負極の縁部(端部)に押圧力が加わらないようにすることで、歩留まり、および、寿命特性を向上させることが可能となる。この場合、正極活物質層の塗布面積に対する押圧力を加える面積の割合は、10%以上99%以下が好ましく、20%以上98%以下がより好ましいことが確認された。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第13実施形態では、積層型のリチウムイオン二次電池に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、巻回型のリチウムイオン二次電池に本発明を適用してもよい。
また、上記第1〜第13実施形態では、二次電池の一例であるリチウムイオン二次電池(非水電解質二次電池)に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、リチウムイオン二次電池以外の非水電解質二次電池に本発明を適用してもよい。また、非水電解質二次電池以外の二次電池に本発明を適用してもよい。さらに、今後開発される二次電池においても、本発明を適用することができる。
また、上記第1〜第13実施形態では、正極活物質層の4つの縁部および負極活物質層の4つの縁部を除く、正極活物質層の内側の領域および負極活物質層の内側の領域に押圧力が加わるように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、電極群に対して押圧力を加える領域は、正極の縁部の少なくとも一部または負極の縁部の少なくとも一部を除く、活物質層の領域であればよい。たとえば、正極活物質層の3つの縁部および負極活物質層の3つの縁部を除く、正極活物質層の内側の領域および負極活物質層の内側の領域に押圧力が加わるように構成してもよい。この場合、たとえば、正極活物質層におけるY方向に沿った2つの縁部のうちの一方側(集電体露出部側の縁部)に押圧力が加えられていてもよい。同様に、たとえば、負極活物質層におけるY方向に沿った2つの縁部のうちの一方側(集電体露出部側の縁部)に押圧力が加えられていてもよい。さらに、たとえば、正極および負極において、縁部の一部に押圧力が加えられていてもよいし、4つの縁部のうちの少なくとも1つの縁部に押圧力が加えられていてもよい。なお、加える押圧力は所望の押圧力となるように適宜調整することができる。
また、上記第1〜第13実施形態では、外装缶と封口板とで電極群(正極および負極)に押圧力を加えるように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、外装缶および封口板以外の部材で電極群に押圧力を加えるように構成してもよい。たとえば、電極群を板状の部材で挟み込むことによって押圧力を加え、押圧力が加えられた状態の電極群を外装容器内に収納するようにしてもよい。この場合、電極群における押圧力が加えられる領域は、電極の縁部(端部)を除く活物質層の領域であることは言うまでもない。
また、上記第1〜13実施形態では、集電体の両面に活物質層を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、集電体の片面にのみ活物質層を形成してもよい。また、集電体の片面にのみ活物質層を形成した電極(正極、負極)を電極群の一部に含むように構成してもよい。また、電極の活物質層中に、非水電解液に対して膨潤性を有する膨潤性樹脂を分散させてもよい。膨潤性樹脂として、たとえば、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、プロピレンオキシド、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチルから選択される少なくとも一種類を含んで構成される樹脂を用いることができる。
また、上記第1〜第13実施形態では、二次電池の電解質として非水電解液を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、非水電解液以外のたとえばゲル状電解質、高分子固体電解質、無機固体電解質、溶融塩などを電解質として用いてもよい。
また、上記第1〜第13実施形態では、外装缶の開口部を封口板で二重巻き締め封口した例を示したが、本発明はこれに限らず、外装缶の封口方法は、二重巻き締め封口以外の方法であってもよい。たとえば、封口板を外装缶に溶接することによって外装缶の封口を行ってもよい。
また、上記第1〜第13実施形態では、正極(正極活物質層)よりも負極(負極活物質層)の方が大きくなるように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、正極(正極活物質層)と負極(負極活物質層)とが同じ大きさになるように構成してもよいし、負極(負極活物質層)よりも正極(正極活物質層)の方が大きくなるように構成してもよい。この場合、電極(電極群)に対して押圧力が加えられる領域は、正極および負極のうちの小さい方の電極の外縁から1mm以上離れた領域であるのが好ましい。また、正極に対して負極の方が小さい場合、押圧力が加えられる面積は、負極活物質層の塗布面積に対して10%以上99%以下とすることができる。
また、上記第1〜第13実施形態では、正極の集電体露出部と負極の集電体露出部とが互いに反対側に位置するように正極および負極を配した例を示したが、本発明はこれに限らず、正極の集電体露出部と負極の集電体露出部とが同じ側に位置するように正極および負極を配してもよい。
また、上記第1〜第13実施形態では、集電体の一端に集電体露出部を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、上記集電体露出部は、たとえば、集電体の両端に形成されていてもよい。
なお、上記第1〜第13実施形態において、凸部や押圧部材などの形状あるいは大きさ等は、正極および負極の縁部の少なくとも一部を除く活物質層の領域を押圧することが可能な範囲内で、種々変更することができる。また、凸部の突出量や押圧部材などの厚みについては、電極(正極および負極)に対して所望の押圧力が加わるように、適宜調整することができる。さらに、外装容器の大きさ、形状等についても種々変更することができる。
また、上記した第1〜第13実施形態の構成を適宜組み合わせることもできる。
また、上記第1〜第6および第11〜第13実施形態では、封口板および外装缶に凸部を一体的に形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、上記凸部を別体で形成してもよい。
また、上記第3、第5、第6、および第11〜第13実施形態では、封口板に2つの凸部を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、封口板に3つ以上の凸部を形成してもよい。
また、上記第4、第5、第11および第12実施形態では、外装缶の底面部に2つの凸部を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、外装缶に3つ以上の凸部を形成してもよい。
また、上記第7〜第9、第11および第12実施形態において、押圧部材および絶縁部材は、予め、封口板または外装缶に接着(固定)しておいてもよい。また、封口板や外装缶に、たとえば印刷法などを用いて、押圧部材、絶縁部材を直接形成してもよい。
また、上記第7〜第9実施形態では、封口板と電極群との間および外装缶と電極群との間のそれぞれに押圧部材を配した例を示したが、本発明はこれに限らず、封口板と電極群との間または外装缶と電極群との間のいずれかに押圧部材を配するようにしてもよい。
また、上記第7〜第9実施形態において、押圧部材は、金属などの導電性材料から構成されていてもよい。この場合、押圧部材表面に絶縁コーティングなどが施されているのが好ましい。
また、上記第8実施形態では、封口板と電極群との間に3つの押圧部材を配した例を示したが、本発明はこれに限らず、押圧部材の数は2つでもよいし、4つ以上でもよい。また、外装缶と電極群との間に、複数の押圧部材を配するようにしてもよい。なお、封口板と電極群との間および外装缶と電極群との間のいずれか一方に、複数の押圧部材を配するように構成してもよいし、封口板と電極群との間および外装缶と電極群との間のそれぞれに、複数の押圧部材を配するように構成してもよい。
また、上記第9実施形態では、封口板および外装缶の溝部を、そのX方向の長さおよびY方向の長さのそれぞれが、押圧部材よりも短くなるように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、X方向の長さおよびY方向の長さの一方の長さが押圧部材よりも長くなるように構成してもよい。
また、上記第10実施形態では、封口板および外装缶の両方に凹部を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、封口板および外装缶のいずれか一方にのみ凹部を形成するようにしてもよい。
また、上記第11実施形態では、封口板と電極群との間にのみ絶縁部材を配するように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、封口板と電極群との間および外装缶と電極群との間のそれぞれに絶縁部材を配するよう構成してもよいし、外装缶と電極群との間にのみ絶縁部材を配するように構成してもよい。
また、上記第12実施形態では、封口板の凸部と電極群との間および外装缶の凸部と電極群との間のそれぞれに絶縁部材を配するように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、封口板の凸部と電極群との間および外装缶の凸部と電極群との間のいずれか一方に、絶縁部材を配するように構成してもよい。
また、上記第13実施形態では、封口板にのみ、曲面状の押圧面を有する凸部を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、封口板および外装缶のそれぞれに、上記凸部を形成してもよい。また、外装缶にのみ上記凸部を形成してもよい。さらに、封口板および外装缶の一方に、曲面状の押圧面を有する凸部を形成するとともに、封口板および外装缶の他方に、略平面状の押圧面を有する凸部を形成するように構成してもよい。
5 集電リード
10 正極
11 正極集電体
11a 集電体露出部
12 正極活物質層
13、13a、13b 縁部
20 負極
21 負極集電体
21a 集電体露出部
22 負極活物質層
23、23a、23b 縁部
30 セパレータ
50 電極群
50a 積層体
60 外装容器
70 外装缶(収納容器)
71 底面部
72 側壁部
73 開口部
74 電極端子
75 容器折り返し部
80 封口板(封口体)
81 パネル部
82 チャックウォール部
83 折り返し部
84 注液孔
85、310、1310 凸部(第1凸部)
210、410、610 凸部(第2凸部)
85a、210a、310a、410a、
610a、1310a 押圧面
320、420 空間部
710、810 押圧部材
910 溝部
1010 凹部(第1凹部)
1020 凹部(第2凹部)
1110、1210 樹脂部材
100〜1300 リチウムイオン二次電池(二次電池)

Claims (28)

  1. 正極活物質層を含む正極と、
    負極活物質層を含み、前記正極と対向するように配された負極と、
    前記正極および前記負極を収納する収納容器と、
    前記収納容器を封口する封口体とを備え、
    前記正極および前記負極は、それぞれ、縁部を有し、かつ、前記縁部の少なくとも一部を除く、前記正極活物質層および前記負極活物質層の領域に押圧力が加えられた状態で、前記収納容器内に収納されていることを特徴とする、二次電池。
  2. 前記正極および前記負極は、それぞれ、前記正極活物質層の縁部および前記負極活物質層の縁部を除く領域に、押圧力が加えられていることを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記正極および前記負極が、前記収納容器および前記封口体によって、前記正極活物質層および前記負極活物質層の領域に押圧力が加えられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の二次電池。
  4. 前記正極と前記負極との間に配されるセパレータをさらに備え、
    前記正極、前記セパレータおよび前記負極が順次積層されることによって積層体が構成されており、
    前記積層体が、前記収納容器および前記封口体によって、積層方向に押圧力が加えられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池。
  5. 前記積層体は、前記正極および前記負極をそれぞれ複数有し、
    前記正極および前記負極が交互に積層されていることを特徴とする、請求項4に記載の二次電池。
  6. 前記正極および前記負極における押圧力が加えられる領域は、前記正極活物質層の外縁から1mm以上内側の領域、または、前記負極活物質層の外縁から1mm以上内側の領域であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次電池。
  7. 前記正極活物質層は、前記負極活物質層よりも小さい平面積を有しており、
    前記正極および前記負極における押圧力が加えられる領域は、前記正極活物質層の外縁から1mm以上内側の領域であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の二次電池。
  8. 前記正極活物質層または前記負極活物質層の外縁から5mm以上内側の領域に、押圧力が加えられていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の二次電池。
  9. 前記正極および前記負極における押圧力が加えられる領域の面積は、前記正極活物質層の平面積の10%以上99%以下であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の二次電池。
  10. 前記正極および前記負極における押圧力が加えられる領域の面積は、前記正極活物質層の平面積の20%以上98%以下であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の二次電池。
  11. 前記収納容器および前記封口体は、それぞれ、金属材料から構成されていることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の二次電池。
  12. 前記正極および前記負極は、前記封口体と対向するように配されており、
    前記封口体は、前記正極および前記負極に向かって突出する第1凸部を有しており、
    前記第1凸部によって、前記正極および前記負極に押圧力が加えられていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の二次電池。
  13. 前記封口体には、前記第1凸部が複数形成されていることを特徴とする、請求項12に記載の二次電池。
  14. 前記第1凸部は、前記封口体に一体的に形成されていることを特徴とする、請求項12または13に記載の二次電池。
  15. 前記第1凸部は、前記正極および前記負極に押圧力を加える略平面状の押圧面を有していることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか1項に記載の二次電池。
  16. 前記収納容器は、前記正極および前記負極と対向する底面部を含み、
    前記収納容器の底面部は、前記正極および前記負極に向かって突出する第2凸部を有しており、
    前記第2凸部によって、前記正極および前記負極に押圧力が加えられていることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の二次電池。
  17. 前記収納容器の底面部には、前記第2凸部が複数形成されていることを特徴とする、請求項16に記載の二次電池。
  18. 前記第2凸部は、前記収納容器の底面部に一体的に形成されていることを特徴とする、請求項16または17に記載の二次電池。
  19. 前記第2凸部は、前記正極および前記負極に押圧力を加える略平面状の押圧面を有していることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか1項に記載の二次電池。
  20. 前記正極および前記負極は、前記封口体と対向するように配されているとともに、前記封口体は、前記正極および前記負極に向かって突出する第1凸部を有しており、
    前記第2凸部は、前記第1凸部と対応する位置に形成されていることを特徴とする、請求項16〜19のいずれか1項に記載の二次電池。
  21. 前記正極および前記負極は、前記封口体と対向するように配されているとともに、前記収納容器は、前記正極および前記負極と対向する底面部を含み、
    前記正極および前記負極と前記封口体との間、および、前記正極および前記負極と前記収納容器の底面部との間の少なくとも一方には、前記正極および前記負極に押圧力を加えるための押圧部材が配されていることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか1項に記載の二次電池。
  22. 前記押圧部材は、絶縁材料から構成されていることを特徴とする、請求項21に記載の二次電池。
  23. 前記押圧部材は、高分子材料から構成されていることを特徴とする、請求項21または22に記載の二次電池。
  24. 前記押圧部材が、前記正極および前記負極と前記封口体との間、および、前記正極および前記負極と前記収納容器の底面部との間のそれぞれに配されていることを特徴とする、請求項21〜23のいずれか1項に記載の二次電池。
  25. 前記正極および前記負極は、前記封口体と対向するように配されており、
    前記封口体の電池内部側には、平面的に見て、前記正極活物質層の縁部および前記負極活物質層の縁部を覆うように第1凹部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜24のいずれか1項に記載の二次電池。
  26. 前記収納容器は、前記正極および前記負極と対向する底面部を含み、
    前記収納容器の底面部の電池内部側には、平面的に見て、前記正極活物質層の縁部および前記負極活物質層の縁部を覆うように第2凹部が形成されていることを特徴とする、請求項1〜25のいずれか1項に記載の二次電池。
  27. 前記収納容器および前記封口体の少なくとも一方は、その電池内部側の面が高分子ラミネート材でコーティングされていることを特徴とする、請求項1〜26のいずれか1項に記載の二次電池。
  28. 前記収納容器は、角形に形成されているとともに、最も面積の大きい面が底面部となっており、
    前記正極および前記負極が、前記底面部と対向するように、前記収納容器内に収納されていることを特徴とする、請求項1〜27のいずれか1項に記載の二次電池。
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