JP2016085336A - 再帰性反射性材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、広角の入射光に対して高い彩度を示すと共に、入射光の入射角に応じて反射光の色調を変化させることができ、且つ反射光の色ムラが抑制されている再帰性反射性材料を提供することである。
【解決手段】オープンタイプの再帰性反射材料において、透明性微小球と固着樹脂層の間に、透明樹脂層と透明金属薄膜からなる反射層とを積層させ、且つ当該透明樹脂層の層厚を、所定条件を満たすように設定することによって、広角の入射光に対して高い彩度を示すと共に、入射光の入射角に応じて反射光の色調を変化させることができ、しかも色ムラを抑制できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、入射光を再帰反射させる再帰性反射性材料に関する。より具体的には、本発明は、広角の入射光に対して高い彩度を示すと共に、入射光の入射角に応じて反射光の色調を変化させることができ、且つ反射光の色ムラが抑制されている再帰性反射性材料に関する。
従来、交通標識等の表示用や海難器具の識別用として、特に夜間の視認性を高めるため、入射光を再帰反射させる再帰性反射性材料が広く用いられている。また、夜間に作業する人々の安全確保の観点から、警察、消防、土建工事関係者等の安全衣料として、安全服、保安ベスト、たすき、腕章、救命胴衣等にも、再帰性反射性材料が広く利用されている。更に、近年では、生活安全意識の高まりや装飾性の多様化に伴って、夜間の交通事故防止対策として、ウィンドブレーカー、トレーニングウェアー、Tシャツ、スポーツシューズ、水着等のアパレルに使用されたり、装飾用途でバッグやスーツケース等にも使用されている。
一般的な再帰性反射材料は、反射層上に透明性微小球を付設した構造を備えており、透明性微小球を介して入射した光が反射層で反射し、透明性微小球を介して光を出射することによって光を再帰反射させている。このような構造の再帰性反射材料において、反射輝度や反射する光の色調を調整するために、前記反射層と透明性微小球の間に透明樹脂層が設けられることもある。また、従来の再帰性反射材料は、透明性微小球の埋設態様に応じて、オープンタイプ、クローズタイプ、及びカプセルタイプの3つに大別される。オープンタイプでは、透明性微小球の一部が空気中に露出した形で存在している(例えば、特許文献1参照)。また、クローズタイプでは、透明性微小球の表面(反射層とは反対側に位置する表面)が樹脂層で覆われ状態で存在している(例えば、特許文献2参照)。更に、カプセルタイプでは、透明性微小球の表面(反射層とは反対側に位置する表面)に空間があり、その空間の上に樹脂層が存在している(例えば、特許文献3参照)。これらのタイプの中でも、オープンタイプの再帰性反射材料は、反射輝度が高く、柔軟性もあるという特性を備えており、衣類分野で広く使用されている。
近年、装飾性の多様化や高級化志向の高まり等の消費者ニーズを受けて、斬新な色彩を表示できる再帰性反射材料の開発が求められている。このような消費者ニーズに追従するために、従来、再帰性反射材料には、単色の色調を呈するものだけでなく、入射光の入射角に応じて複数の色調を呈するものも報告されている。例えば、特許文献4には、透明性微小球に対して特定の金属化合物からなる単層の干渉層(反射層)を直接積層させた再帰性反射材料において、当該干渉層の層厚に100〜600nmの範囲でグラデーションを付すことによって、入射光の入射角に応じて複数の色調を生じさせ得ることが開示されている。しかしながら、特許文献4に開示されている再帰性反射材料では、同じ入射角の入射光に対して、再帰性反射材料の部位によって反射光の色相が不均一になり、色ムラが生じ易いという欠点があり、近年益々高まっている消費者ニーズを十分に満足できるものではない。また、特許文献4に記載の再帰性反射材料では、透明性微小球に対して特定の金属化合物からなる単層の干渉層(反射層)を直接積層させており、このような構造では干渉色をより多色にするためには、400nm程度にまで干渉層を厚くする必要があるため、蒸着コストが非常に高くなるという問題もある。
特開2001−318214号公報 特開昭60−217302号公報 特開平2−93684号公報 特許第5248496号公報
本発明の目的は、広角の入射光に対して高い彩度を示すと共に、入射光の入射角に応じて反射光の色調を変化させることができ、且つ反射光の色ムラが抑制されている再帰性反射性材料を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、オープンタイプの再帰性反射材料において、透明性微小球と固着樹脂層の間に、透明樹脂層と透明金属薄膜からなる反射層とを積層させ、且つ当該透明樹脂層の層厚を、所定条件を満たすように設定することによって、広角の入射光に対して高い彩度を示すと共に、入射光の入射角に応じて反射光の色調を変化させることができ、しかも色ムラを抑制できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の再帰性反射性材料を提供する。
項1. 固着樹脂層と、
前記固着樹脂層に埋設された透明性微小球と、
前記透明性微小球と前記固着樹脂層の間に、前記透明性微小球側から、透明樹脂層と、透明金属薄膜からなる反射層と、を備え、
前記透明樹脂層が、下記層厚L(90°)が400〜1000nm、且つ下記層厚L(90°)に対する下記層厚L(30°)の比率が1.35〜1.50を満たすことを特徴とする、再帰性反射性材料。
層厚L(90°)=Y(90°)−X(90°)
層厚L(30°)=Y(30°)−X(30°)
(90°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して90°方向での前記透明微小球と前記透明樹脂層との界面までの距離
(90°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して90°方向での前記透明樹脂層と前記反射層との界面までの距離
(30°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して30°方向での前記透明微小球と前記透明樹脂層との界面までの距離
(30°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して30°方向での前記透明樹脂層と前記反射層との界面までの距離
項2. 前記透明樹脂層が、前記層厚L(90°)に対する下記層厚L(60°)の比率が1.01〜1.25を満たす、項1に記載の再帰性反射性材料。
層厚L(60°)=Y(60°)−X(60°)
(60°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して60°方向での前記透明微小球と前記透明樹脂層との界面までの距離
(60°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して60°方向での前記透明樹脂層と前記反射層との界面までの距離
項3. 前記反射層の層厚が90〜240nmである、項1又は2に記載の再帰性反射性材料。
項4. 前記透明樹脂層を形成する樹脂がポリウレタン樹脂である、項1〜3のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
項5. 前記反射層を形成する透明金属薄膜の構成素材がZnSである、項1〜4のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
項6. 前記固着樹脂層が支持体に保持されている、項1〜5のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
本発明の再帰性反射性材料は、同じ入射角の入射光に対して反射光の色相が再帰性反射性材料の部位によって不均一になるのが抑えられており、色ムラを抑制できる。更に、本発明の再帰性反射性材料は、広角な入射光に対して高い彩度を示すことができ、更に入射光の入射角が変化すると、複数の色調に変化させることもできる。
本発明の再帰性反射性材料は、色ムラを抑制しつつ、高い彩度をもって視認する方向に応じて多彩な色調を呈することができるので、装飾性や高級感の向上、更には視認性(特に夜間での視認性)の向上を図ることができる。このように、本発明の再帰性反射材料は、装飾性、高級感、視認性等の点で優れた特性を備えているので、安全衣料、アパレル、バッグ、スーツケース、シューズ等の様々な分野において、使用することができる。
本発明の再帰性反射性材料の一態様の断面構造の拡大図を示す図である。 再帰性反射材の特性を評価した測定箇所を示す図である。図2において、●部分が測定箇所である。 実施例1、2、比較例1及び2の再帰性反射材の色度図を示す図である。 実施例1、4〜7及び比較例1の再帰性反射材の色度図を示す図である。 実施例2、3、8〜10及び比較例1の再帰性反射材の色度図を示す図である。
1.再帰性反射性材料の構造及び構成素材
本発明の再帰性反射性材料は、透明性微小球1と、透明樹脂層2と、反射層3と、固着樹脂層4とが順に積層されており、当該透明樹脂層の層厚を所定の条件を満たすように設定されているオープンタイプの再帰性反射材料である。また、本発明の再帰性反射性材料には、必要に応じて、固着樹脂層4を保持する基材として、固着樹脂層の下面(反射層3とは反対側の面)に支持体5が設けられていてもよい。以下、本発明の再帰性反射性材料の構造及び構成素材について説明する。
[透明性微小球1]
透明性微小球1は、透明樹脂層2及び反射層3とを介して固着樹脂層4に埋設され、入射光と、前記反射層で回帰反射された出射光を透過させる機能を果たす。
透明性微小球1の平均粒径としては、特に制限されないが、通常30〜200μm、好ましくは40〜120μm、更に好ましくは40〜90μmが挙げられる。本明細書において、透明性微小球1の平均粒径は、マイクロスコープを用い、倍率を500倍として透明微小球1の最大径を透明性微小球30個について測定し、その平均値を算出することによって求められる値である。
また、本発明の再帰性反射材料において、透明性微小球1が空気中に露出している割合(露出率)については、特に制限されないが、例えば、40〜80%、好ましくは40〜60%、更に好ましくは45〜55%が挙げられる。なお、本明細書において、透明性微小球1の露出率とは、透明性微小球1の直径に対する、透明性微小球1が空気中に露出している領域の高さの割合(%)であり、下記式に従って算出される値である。
透明性微小球1の露出率(%)=(T/R)×100
R:透明性微小球1の直径
T:透明樹脂層2の表面の最上部(空気に露出している領域の透明樹脂層2の表面)から、空気中に露出している透明性微小球表面の最上部までの高さ
なお、本明細書において、前記露出率は、再帰性反射性材料に埋設されている透明性微小球1の30個以上について各露出率を計測し、それらの平均値として算出される値である。
また、本発明の再帰性反射性材料において、単位面積当たりに埋設されている透明性微小球1の数については、備えさえるべき特性等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、再帰性反射性材料1mm2当たり、透明性微小球1が50〜500個、好ましくは100〜400個、更に好ましくは150〜300個が挙げられる。
透明性微小球1の素材については、再帰性反射が可能であればよく、その屈折率については、特に制限されないが、例えば、1.6〜2.5、好ましくは1.9〜2.3、更に好ましくは1.9〜2.1が挙げられる。
また、透明性微小球1の素材は、ガラス製、樹脂製等のいずれであってもよいが、ガラス製は、透明性、耐薬品性、耐洗濯性、耐候性等に優れており、本発明において好適に使用される。
[透明樹脂層2]
透明樹脂層2は、透明性微小球1と反射層3との間に設けられる層である。本発明の再帰性反射材料では、後述する所定の層厚を満たす透明樹脂層2と共に反射層3を備えることにより、広角な入射光に対する高い彩度、入射光の入射角に応じた反射光の色調変化、及び色ムラの抑制が可能になる。
透明樹脂層2は、前記透明性微小球1の中心点から面方向に対して90°方向での層厚L(90°)が400〜1000nmの範囲内で設定される。より一層効果的に色ムラの発生を抑制しつつ、入射光の入射角に応じた反射光の色調を変化させるという観点から、透明樹脂層2の層厚L(90°)として、好ましくは570〜1000nm、より好ましくは560〜880nm、更に好ましくは570〜800nm、特に好ましくは570〜700nmが挙げられる。ここで、透明樹脂層2の層厚L(90°)は、具体的には、下記式に従って算出される値であり、図1に層厚L(90°)、Y(90°)、及びY(90°)の関係について模式的に示す。
層厚L(90°)=Y(90°)−X(90°)
(90°):透明性微小球1の中心点から面方向に対して90°方向での透明性微小球1と透明樹脂層2との界面までの距離
(90°):透明性微小球1の中心点から面方向に対して90°方向での透明樹脂層2と反射層3との界面までの距離
また、透明樹脂層2は、前記層厚L(90°)に対する、前記透明性微小球1の中心点から面方向に対して30°方向での層厚L(30°)の比率(層厚L(30°)/層厚L(90°))が1.35〜1.50となるように設定される。このように、前記層厚L(90°)の範囲を充足させつつ、層厚L(30°)/層厚L(90°)が前記範囲になるように透明樹脂層2の層厚を変化させることによって、色ムラの発生を抑制しつつ、入射光の入射角に応じた反射光の色調を変化させることが可能になる。より一層効果的に色ムラの発生を抑制しつつ、入射光の入射角に応じた反射光の色調を変化させるという観点から、層厚L(30°)/層厚L(90°)として、好ましくは1.35〜1.48、より好ましくは1.41〜1.46、更に好ましくは1.44〜1.46が挙げられる。ここで、透明樹脂層2の層厚L(30°)は、具体的には、下記式に従って算出される値であり、図1に層厚L(30°)、Y(30°)、及びY(30°)の関係について模式的に示す。
層厚L(30°)=Y(30°)−X(30°)
(30°):透明性微小球1の中心点から面方向に対して30°方向での透明性微小球1と透明樹脂層2との界面までの距離
(30°):透明性微小球1の中心点から面方向に対して30°方向での透明樹脂層2と反射層3との界面までの距離
透明樹脂層2の層厚L(30°)は、前記層厚L(30°)/層厚L(90°)を充足する範囲で適宜設定すればよいが、具体的には560〜1500nm、好ましくは820〜1240nm、より好ましくは830〜1200nm、更に好ましくは830〜1000nmが挙げられる。
透明樹脂層2は、前記透明性微小球1の中心点から面方向に対して60°方向での層厚L(60°)については、特に制限されないが、より一層効果的に色ムラの発生を抑制しつつ、入射光の入射角に応じた反射光の色調を変化させるという観点から、前記層厚L(90°)に対する層厚L(60°)の比率(層厚L(60°)/層厚L(90°))が、1.01〜1.25、好ましくは1.05〜1.20、より好ましくは1.07〜1.13、更に好ましくは1.07〜1.10を充足するように設定することが望ましい。ここで、透明樹脂層2の層厚L(60°)は、具体的には、下記式に従って算出される値であり、図1に層厚L(60°)、Y(60°)、及びY(60°)の関係について模式的に示す。
層厚L(60°)=Y(60°)−X(60°)
(60°):透明性微小球1の中心点から面方向に対して60°方向での透明性微小球1と前記透明樹脂層との界面までの距離
(60°):透明性微小球1の中心点から面方向に対して60°方向での透明樹脂層2と反射層3との界面までの距離
透明樹脂層2の層厚L(60°)として、具体的には550〜1200nm、好ましくは620〜1200nm、更に好ましくは620〜800nmが挙げられる。
また、透明樹脂層2において、前記透明性微小球1と接していない領域(前記透明性微小球2間の領域)における層厚L(-)については、特に制限されないが、例えば、5000〜20000nm、好ましくは8000〜15000nm、更に好ましくは8000〜12000nmが挙げられる。ここで、透明樹脂層2の層厚L(-)は、透明樹脂層2と反射層3の界面から、面方向に対して90°方向での空気中に露出している透明樹脂層2までの距離であり、図1に透明樹脂層2の層厚L(-)について模式的に示す。
透明樹脂層2を形成する樹脂は、光透過性があることを限度として特に制限されないが、例えば、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられ、特に反射光の色ムラをより一層抑制する観点からは、ポリウレタン樹脂が好ましく挙げられる。また、透明樹脂層2を形成する樹脂は、透明樹脂層2に耐久性や接着性等を付与する目的で、必要に応じて、シランカップリング剤と共重合されたものであってもよい。更に、透明樹脂層2を形成する樹脂は、透明樹脂層2に耐熱性や耐洗濯性等を付与する目的で、必要に応じて、ポリイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系樹脂等の架橋剤によって架橋されたものであってもよい。
また、透明樹脂層2には、再帰性反射性材料の用途や要求される機能等に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、染料、顔料、蓄光性顔料、無機フィラー等の添加剤が含まれていてもよい。
透明樹脂層2において、透明性微小球1と接しない面(即ち、空気中に露出している面)は、必要に応じて、絵柄、文字柄等の装飾が施されていてもよい。
[反射層3]
反射層3は、透明樹脂層2と固着樹脂層4との間に設けられる層である。反射層3は、透明性微小球から入射する光を回帰反射させる機能を果たすと共に、広角な入射光に対する高い彩度、及び入射光の入射角に応じた反射光の色調変化にも寄与する。
反射層3の層厚については、特に制限されないが、付与すべき再帰反射性能や変化させるべき反射光の色調の種類に応じて適宜設定されるが、コストを抑制しつつ、より一層効果的に広角な入射光に対する高い彩度、及び入射光の入射角に応じた反射光の色調変化を実現するという観点から、反射層3の層厚として、90〜240nm、好ましくは90〜200nm、更に好ましくは110〜190nmが特に好ましくは140〜160nmが挙げられる。
90〜240nmという範囲は、通常干渉色の出にくい所謂1次オーダーと呼ばれる範囲に相当し、特定の金属化合物からなる単層の反射層を直接積層する方法では、効果的に多彩な色調に変化させることができない。一方、本発明によれば、透明性微小球1と反射層3の間に特定の透明樹脂層2を備えているので、反射層3の層厚を90〜240nmとした場合にも、効果的に多彩な色調に変化させることが可能となる。
なお、本発明において、反射層3の層厚は、以下の式に従って算出される値である。
反射層3の層厚=Z(90°)−Y(90°)
(90°):透明性微小球1の中心点から、面方向に対して90°方向での透明樹脂層2と反射層3との界面までの距離
(90°):透明性微小球1の中心点から、面方向に対して90°方向での反射層3と固着樹脂層4との界面までの距離
また、反射層3の層厚と透明樹脂層2の層厚との比率については、特に制限されないが、より一層効果的に色ムラの発生を抑制しつつ、入射光の入射角に応じた反射光の色調を変化させるという観点から、反射層3の層厚:前記透明樹脂層2の層厚L(90°)の比率が、100:120〜1300、好ましくは100:160〜1100、更に好ましくは100:200〜900、特に好ましくは100:380〜500を充足するように設定することが望ましい。
反射層3は、光を透過する透明な金属薄膜(透明金属薄膜)によって形成される。反射層3を形成する透明金属薄膜の屈折率については、再帰性反射が可能でることを限度として特に制限されないが、例えば2.0〜2.8、好ましくは2.1〜2.7、更に好ましくは2.2〜2.6が挙げられる。
また、反射層3を形成する透明金属薄膜の構成素材については、透明性微小球から入射する光を回帰反射可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、ZnS、CdS、CeO2、CsI、GaAs、Ge、InAs、InP、InSb、ZrO2、Bi23、ZnSe、WO3、PbS、PbSe、PbTe、RbI、Si、Ta23、Te、TiO2等が挙げられる。これらの金属の中でも、好ましくはZnSが挙げられる。特に、ZnSを用い、且つ反射層3の層厚を140〜160nmとすると、後述する、入射角を5〜50°の範囲で変化させたときの再帰性反射性能の最大値が30〜60cd/lx/m2の範囲を満たし易くなるので一層好ましい。なお、透明でない金属薄膜の構成素材としては、例えば、Al、Ag、Cr、Ni、Mg、Au、Snが挙げられ、これらは単色の色調を呈するのみであることから、本発明の反射層3を形成する透明金属薄膜の構成素材としては不適切である。
[固着樹脂層4]
固着樹脂層4は、反射層3の下面に設けられる層であり、透明性微小球を埋設して保持する機能を果たす。
固着樹脂層4を形成する樹脂としては、透明性微小球1を埋設して保持し得ることを限度として特に制限されず、再帰性反射性材料に求められる柔軟性等を考慮して適宜設定すればよい。固着樹脂層4を形成する樹脂として、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニールアルコール、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エステル系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、優れた柔軟性を付与するという観点からは、好ましくはウレタン系樹脂が挙げられる。
固着樹脂層4を形成する樹脂は、必要に応じて、シランカップリング剤と共重合されたものであってもよい。このようにシランカップリング剤を共重合させることによって、固着樹脂層4に耐久性や接着性等を備えさせることが可能になる。また、固着樹脂層4を形成する樹脂は、必要に応じて、ポリイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系樹脂等の架橋剤によって架橋されたものであってもよい。このように架橋剤で架橋することによって、固着樹脂層4に耐熱性や耐洗濯性等を備えさせることが可能になる。
更に、固着樹脂層4には、再帰性反射性材料の用途や要求される機能等に応じて、染料、顔料、蓄光性顔料、無機フィラー等の添加剤が含まれていてもよい。
固着樹脂層4の層厚については、透明性微小球1を埋設して保持できることを限度として、特に制限されないが、例えば15〜300μm、好ましくは20〜200μmが挙げられる。
[支持体5]
支持体5は、必要に応じて設けられる部材であり、固着樹脂層4を保持する基材としての機能を果たす。本発明の再帰性反射性材料において、支持体5は、例えば流通段階では設けられていなくてよい。また、支持体5は、固着樹脂層4に対して直接積層されていてもよいが、接着剤で形成される接着層を介して固着樹脂層4と積層されていてもよい。
支持体5を構成する素材としては、再帰性反射性材料の用途、要求される強度や柔軟性等を踏まえて適宜設定すればよい。支持体5の素材としては、具体的には、パルプ等の天然繊維;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル等の樹脂;金属等が挙げられる。また、支持体5の形状についても、特に制限されないが、例えば、織編物、不織布、フィルム、紙等のシート状;糸状;紐状等が挙げられる。
2.再帰性反射性材料の性能及び用途
本発明の再帰性反射性材料は、0°から85°程度の広角の入射光に対して高い彩度を示すことができると共に、入射光の入射角に応じて反射光を明瞭に複数の色調に変化させることが可能になっており、視認する方向に応じて多彩な色調を呈させることができる。なお、本明細書において、入射光の入射角は、再帰性反射性材料の面方向に対する垂直方向を0°(即ち、再帰性反射性材料の面方向を90°)とした値である。
例えば、本発明の再帰性反射性材料の一態様では、入射光の入射角を面方向に対して5°〜50°に変化させると、例えば、*h(色相)を40〜250の範囲内で変化させることができる。
より具体的には、本発明の再帰性反射性材料において、透明樹脂層2の層厚L(90°)を590nm、層厚L(30°)/層厚L(90°)を1.46、且つ反射層3の層厚を150nmに設定すると、入射光の入射角を0°から50°程度に変化させると、黄色、黄味の黄緑色、黄緑色、緑味の黄緑色へと順次色調を変化させることができる(後述する実施例5参照)。また、例えば、発明の再帰性反射性材料において、透明樹脂層2の層厚L(90°)を590nm、層厚L(30°)/層厚L(90°)を1.46、且つ反射層3の層厚を110nm又は140nmに設定すると、入射光の入射角を0°から50°程度に変化させると、赤橙色、橙色、黄橙色、黄色、へと順次色調を変化させることができる(後述する実施例1及び2参照)。
本発明の再帰性反射性材料の再帰性反射性能としては、入射角を5〜50°の範囲で変化させたときの再帰性反射性能の最大値が30〜150cd/lx/m2の範囲であることが好ましく、30〜100cd/lx/m2の範囲がより好ましく、30〜60cd/lx/m2が更に好ましい。例えば、反射層を形成する透明金属薄膜の構成素材としてAl等を用いる、単色の色調を呈する従来の再帰性反射材料は、夜間の視認性を高める等の観点から、200cd/lx/m2以上の再帰性反射性能を通常有する。しかし、200cd/lx/m2以上の再帰性反射性能を有するものであると、反射光の色が白くなってしまう虞がある。一方、本発明の再帰性反射性材料においては、入射角を5〜50°の範囲で変化させたときの再帰性反射性能の最大値が30〜150cd/lx/m2とすると、反射光が白色を呈し難くなり、より一層広角の入射光に対して高い彩度を示し易くなると共に、より一層効果的に入射光の入射角に応じて反射光の色調を変化させ易くなる。上記入射角を5〜50°の範囲で変化させたときの再帰性反射性能の最大値が30〜150cd/lx/m2の範囲にするには、透明樹脂層の層厚L(90°)が400〜1000nm、且つ層厚L(90°)に対する層厚L(30°)の比率が1.35〜1.50を満たすことのほか、反射層3を形成する透明金属薄膜の構成素材の種類、反射層3の層厚等の条件を調整すればよい。
本発明の再帰性反射性材料は、安全衣料、アパレル、バッグ、スーツケース、シューズ、道路標示、回帰反射型の光電センサー、タッチパネル(例えば、赤外線再帰反射検出方式のタッチパネル)等の様々な用途に使用することができる。
3.再帰性反射材料の製造方法
本発明の再帰性反射性材料を製造する方法は、前述する構成を備えさせ得ることを限度として、特に制限されないが、一例として、下記工程1〜6を含む方法が挙げられる。
工程1:基材フィルム上に熱可塑性フィルムを積層させた離型用支持体を、当該熱可塑性フィルムの軟化点以上の温度で加熱して当該熱可塑性フィルムを軟化させる工程、
工程2:前記工程1の前、同時又は後に、離型用支持体の熱可塑性フィルムに透明性微小球1を散布し、透明性微小球1が軟化した熱可塑性フィルムに所定の割合で埋没した時点で冷却して前記熱可塑性フィルムを硬化させ、透明性微小球1を埋設した離型用支持体を得る工程、
工程3:透明性微小球1を埋設した離型用支持体の透明性微小球1側に、前記層厚となるように透明樹脂層2を形成する工程、
工程4:前記工程3で形成された透明樹脂層2上に、反射層3を積層させる工程、
工程5:前記工程4で形成された反射層3上に、固着樹脂層4を形成する樹脂を塗布し、固着樹脂層4を積層させる工程、及び
工程6:離型用支持体を剥離した後に固着樹脂層4と支持体5を接着させる、又は固着樹脂層4と支持体5を接着させた後に離型用支持体を剥離する工程。
前記工程1において使用される離型用支持体の基材フィルムとしては、熱可塑性フィルムの軟化温度で安定に形状を保持できることを限度として特に制限されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルムが挙げられる。また、前記工程1において使用される離型用支持体の熱可塑性フィルムとしては、低温で軟化する樹脂フィルムが好ましく、このような樹脂フィルムとして、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂フィルムが挙げられる。また、前記工程1において使用される離型用支持体の熱可塑性フィルムの厚みは、透明性微小球1の平均粒径等に応じて設定すればよい。
前記第2工程において、透明性微小球1の熱可塑性フィルムへの埋没は、軟化した状態の熱可塑性フィルム上に置かれた透明性微小球1が重力沈降することによって行われる。従って、前記第2工程では、前記第1工程において透明性微小球1の大きさ、密度、熱可塑性フィルムの密度、厚み等を考慮した上で、熱可塑性フィルムの軟化の程度を、軟化させる加熱温度や時間を適宜調整することによって、透明性微小球の熱可塑性フィルムへの埋没の程度をコントロールすればよい。熱可塑性フィルムに埋没された透明性微小球部分が、本発明の再帰性反射材料において空気中に露出する。
前記第3工程は、前記第2工程後、冷却又は放冷によって、熱可塑性フィルムを硬化した状態に戻した後に実施される。前記第3工程において、前述する層厚となるように透明樹脂層2を形成するには、透明樹脂層2を形成する樹脂を、比較的低い固形分濃度となるように溶解又は分散させた透明樹脂層2形成用溶液を、透明性微小球1を埋設した離型用支持体の透明性微小球1側に対して塗布し、乾燥する方法が挙げられる。
前記透明樹脂層2形成用溶液において、透明樹脂層2を形成する樹脂の濃度については、具体的には、1〜6質量%、好ましくは1.2〜5.0質量%、更に好ましくは1.2〜3.0質量%、特に好ましくは1.2〜2.0質量%が挙げられる。透明樹脂層2形成用溶液において、透明樹脂層2を形成する樹脂を前記のように低濃度に設定することによって、透明樹脂層2に対して前述する層厚の条件を充足させることが可能になる。
前記透明樹脂層2形成用溶液において、透明樹脂層2を形成する樹脂を溶解又は分散させる溶媒の種類については、特に制限されないが、例えば、トルエン、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、メチルエチルケトン(MEK)、イソプロピルアルコール(IPA)等の、常圧における沸点が70℃以上の溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。特に、これらの溶媒の内、沸点が異なる2種の溶媒(好ましくは沸点が30〜50℃程度異なる2種の溶媒)を組み合わせて使用することによって、より一層効率的に前述する層厚を透明樹脂層2に備えさせることが可能になる。より具体的には、前記透明樹脂層2形成用溶液において沸点が30〜50℃程度異なる2種の溶媒を組み合わせて使用すると、乾燥時にまず沸点の低い溶媒が揮発して透明性微小球1のトップ部(層厚L(90°)の部分)を含む透明性微小球1上、及び透明性微小球1間(層厚L(-)の部分)に透明樹脂層2が形成され、次に沸点の高い溶媒が透明性微小球1のトップ部から流れ落ちながら透明性微小球1のトップ部以外の部分で透明樹脂層が順次形成される。これにより、前記層厚L(90°)、及び層厚L(30°)/層厚L(90°)を満たす透明樹脂層2を形成することが可能となる。
前記透明樹脂層2形成用溶液における2種の溶媒の組み合わせ態様として、前記層厚L(90°)、及び層厚L(30°)/層厚L(90°)をより好ましい範囲で充足させるという観点から、好ましくはトルエン及びシクロヘキサノンの組み合せが挙げられる。
前記透明樹脂層2形成用溶液において、沸点が異なる2種の溶媒を使用する場合、2種の溶媒の混合比として、具体的には、沸点が高い方の溶媒:沸点が低い方の溶媒の容量比として、3:7〜7:3、より好ましくは4:6〜6:4が挙げられる。
また、前記透明樹脂層2形成用溶液の粘度については、特に制限されないが、25℃におけるザーンカップ法No.3で測定される粘度として、5〜20秒、好ましくは5〜15秒、更に好ましくは6〜12秒が挙げられる。
前記第3工程において、前記透明樹脂層2形成用溶液の塗布量については、備えさせるべき透明樹脂層2の層厚に応じて適宜設定すればよいが、例えば、10〜60g/m2、好ましくは15〜50g/m2、更に好ましくは20〜40g/m2が挙げられる。
前記第3工程において、前記透明樹脂層2形成用溶液を乾燥させる条件については、特に制限されないが、例えば120〜190)℃で1〜4分間、好ましくは130〜180℃で1〜3分間が挙げられる。特に、前記透明樹脂層2形成用溶液の溶媒として、トルエン及びシクロヘキサノンを組み合わせて使用する場合であれば、透明樹脂層2形成用溶液を乾燥させる条件として、好ましくは150〜180℃で1〜2分間が挙げられる。
前記第4工程において、反射層3を形成するには、透明樹脂層2に対して、蒸着によって金属膜形成を形成されればよい。この際、より一層効果的に色ムラの発生を抑制しつつ、入射光の入射角に応じた反射光の色調を変化させるという観点から、蒸着法として真空蒸着法により、再帰性反射性材料の面方向と蒸発源の出射方向とが略90°となるように、透明樹脂層2の上から蒸着をおこなうことが好ましい。
前記第5工程において、固着樹脂層4を形成する樹脂の反射層上への塗布は、公知の樹脂コート手法によって行えばよい。
前記第6工程において、固着樹脂層4と支持体5の接着方法については、特に制限されず、例えば、公知のラミネート手法によって行うことができる。
以下に、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
1.再帰性反射性材料の製造
実施例1
離型用支持体として、厚さ75μmのポリエステルフィルムにラミネートされた厚さ40μmのポリエチレンフィルムを使用し、これを200℃で2分間加熱して、ポリエチレンフィルムを溶融させた。この状態で、透明性微小球として、平均粒径50μm、屈折率1.93の透明ガラス球を220〜300個/mm2となるように略一面に散布し、放冷してポリエチレンフィルムを硬化させた。次いで、離型用支持体上の透明ガラス球側に下記処方1の透明樹脂層形成用溶液を27g/m2塗布し、温度155℃、時間1.5分の条件で乾燥させ、透明樹脂層を形成した。形成された透明樹脂層の層厚は、層厚L(90°)が590nm、層厚L(60°)が630nm、層厚L(30°)が860nm、層厚L(-)が10500nm、層厚L(30°)/層厚L(90°)が1.46であった。
[処方1]
ポリウレタン樹脂(純分):1.5質量%
トルエン(純度99%以上):49.25質量%
シクロヘキサノン(純度99%以上):49.25質量%
粘度:7秒(25℃、ザーンカップ法No.3)
なお、透明樹脂層の測定は、以下の方法で行った。先ず、前記で得られたシートからカッターナイフを用いて透明樹脂層が形成された透明性微小球を複数削り出した。次いで、走査型電子顕微鏡を用いて該複数の透明性微小球を観察し、透明樹脂層の割れ間からガラス微小球の一部が露出しているものを抽出し、これを用いて層厚L(90°)、層厚L(60°)、及び層厚L(30°)の測定を行った。また、層厚L(-)は、前記で得られたシートの透明性微小球が存在していない部分をカッターナイフで切りだして、断面を、走査型電子顕微鏡を用いて観察することによって測定した。
次に、透明樹脂層の上から、真空蒸着法によって、再帰性反射性材料の面方向と蒸発源の出射方向とが略90°となるようにZnSを蒸着させて、層厚が110nmの反射層を形成した。
更に、反射層上に、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略することがある。)を塗布し、固着樹脂層を形成した。その後、支持体として使用するポリエステル−綿タフタ織物(黒色)と固着樹脂層を130℃の熱プレスにて接着させた後に、離型用支持体を剥離した。
斯して、ポリエステル−綿タフタ織物(支持体)/PET(固着樹脂層)/ZnS膜(反射層)/透明樹脂層/透明性微小球が順に積層した再帰性反射性材料を得た。得られた再帰性反射性材料において、透明性微小球の露出率を測定したところ、48%であった。
実施例2
反射層の層厚を140nmとした以外は、実施例1と同様の条件で再帰性反射性材料を製造した。
実施例3
処方1の透明樹脂層形成用溶液に代えて、下記処方2の透明樹脂層形成用溶液を使用したこと以外は、実施例2と同様の条件で再帰性反射性材料を製造した。形成された透明樹脂層の層厚は、層厚L(90°)が880nm、層厚L(60°)が990nm、層厚L(30°)が1240nm、層厚L(-)が11700nm、層厚L(30°)/層厚L(90°)が1.41であった。
[処方2]
ポリウレタン樹脂(純分):6.0質量%
トルエン(純度99%以上):47質量%
シクロヘキサノン(純度99%以上):47質量%
粘度:10秒(25℃、ザーンカップ法No.3)
実施例4
反射層の層厚を130nmとした以外は、実施例1と同様の条件で再帰性反射性材料を製造した。
実施例5
反射層の層厚を150nmとした以外は、実施例1と同様の条件で再帰性反射性材料を製造した。
実施例6
反射層の層厚を170nmとした以外は、実施例1と同様の条件で再帰性反射性材料を製造した。
実施例7
反射層の層厚を190nmとした以外は、実施例1と同様の条件で再帰性反射性材料を製造した。
実施例8
処方1の透明樹脂層形成用溶液に代えて、下記処方3の透明樹脂層形成用溶液を使用し、透明樹脂層形成用溶液の塗布量を26g/m2に変更したこと以外は、実施例1と同様の条件で再帰性反射性材料を製造した。形成された透明樹脂層の層厚は、層厚L(90°)が560nm、層厚L(60°)が600nm、層厚L(30°)が820nm、層厚L(-)が10280nm、層厚L(30°)/層厚L(90°)が1.46であった。
[処方3]
ポリウレタン樹脂(純分):1.0質量%
トルエン(純度99%以上):49.5質量%
シクロヘキサノン(純度99%以上):49.5質量%
粘度:5秒(25℃、ザーンカップ法No.3)
実施例9
処方1の透明樹脂層形成用溶液に代えて、下記処方4の透明樹脂層形成用溶液を使用し、透明樹脂層形成用溶液の塗布量を29g/m2に変更したこと以外は、実施例1と同様の条件で再帰性反射性材料を製造した。形成された透明樹脂層の層厚は、層厚L(90°)が680nm、層厚L(60°)が750nm、層厚L(30°)が980nm、層厚L(-)が10960nm、層厚L(30°)/層厚L(90°)が1.44であった。
[処方4]
ポリウレタン樹脂(純分):3.0質量%
トルエン(純度99%以上):48.5質量%
シクロヘキサノン(純度99%以上):48.5質量%
粘度:8秒(25℃、ザーンカップ法No.3)
実施例10
処方1の透明樹脂層形成用溶液に代えて、下記処方5の透明樹脂層形成用溶液を使用し、透明樹脂層形成用溶液の塗布量を30g/m2に変更したこと以外は、実施例1と同様の条件で再帰性反射性材料を製造した。形成された透明樹脂層の層厚は、層厚L(90°)が770nm、層厚L(60°)が860nm、層厚L(30°)が1100nm、層厚L(-)が11000nm、層厚L(30°)/層厚L(90°)が1.42であった。
[処方5]
ポリウレタン樹脂(純分):4.5質量%
トルエン(純度99%以上):47.75質量%
シクロヘキサノン(純度99%以上):47.75質量%
粘度:9秒(25℃、ザーンカップ法No.3)
比較例1
処方1の透明樹脂層形成用溶液を塗布することを省略し、ガラス微小球の上から、真空蒸着法によって、再帰性反射性材料の面方向と蒸発源の出射方向とが略90°となるようにZnSを蒸着させて層厚が110nmの反射層を形成したこと以外は、実施例1と同様の条件で再帰性反射性材料を製造した。
比較例2
処方1の透明樹脂層形成用溶液に代えて、下記処方6の透明樹脂層形成用溶液を使用し、透明樹脂層形成用溶液の塗布量を60g/m2に変更したこと以外は、実施例1と同様の条件で再帰性反射性材料を製造した。形成された透明樹脂層の層厚は、層厚L(90°)が5200nm、層厚L(60°)が10300nm、層厚L(30°)が18700nm、層厚L(-)が22000nm、層厚L(30°)/層厚L(90°)が3.60であった。
[処方6]
ポリウレタン樹脂(純分):25質量%
トルエン(純度99%以上):75質量%
粘度:270秒(25℃、ザーンカップ法No.3)
2.再帰性反射性材料の評価方法
前記で製造した各再帰性反射材の特性を評価した。具体的には、再帰性反射材の反射性能は、JIS Z 9117 「再帰性反射材」に準じ、各再帰性反射材を20cm×20cmにカットしたものをサンプルとし、CIE(国際照明委員会)が規定するA光源を用い、観測角12′、入射角を5°、10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°の各角度で測色計(トプコン社製BM−5AS)を用いてx、y、及びL(x、y:色度座標、L:輝度)を求めた。なお、x、y、及びLの測定は、図2に示すように、サンプルの中心点、サンプルの各頂点から縦横1cm内側の点、の計5か所について行った。
そして、下記式に従ってx、y、Lからa*、b*、L*を換算し、a*、b*から、下記式に従ってh*(色相)及びC*(彩度)を求めた。
x=X/X+Y+Z y=Y/X+Y+Z L=10Y1/2
L*=116(Y/100)1/3
a*=500((X/98.05)1/3−(Y/100)1/3
b*=200((Y/100)1/3−(Z/118.10)1/3
h*=ATAN(b*/a*)
C*={(a*)2+(b*)2}/(1/2)
また、入射角5〜70°の範囲で、再帰性反射性能を評価した。再帰性反射性能の評価は、JISZ9117(2010)に記載の方法に準じて実施した。
また、各再帰性反射材の色ムラを以下の判定基準に従って評価した。
◎:入射角5°、10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°の各角度において、サンプル中心部以外の測定箇所(4箇所)中に、上記サンプル中心部のh*に対し、h*が60以上相違する箇所がない
○:入射角5°、10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°の各角度において、サンプル中心部以外の測定箇所(4箇所)中に、上記サンプル中心部のh*に対し、h*が60以上相違する箇所が1箇所ある
△:入射角5°、10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°の各角度において、サンプル中心部以外の測定箇所(4箇所)中に、上記サンプル中心部のh*に対し、h*が60以上相違する箇所が2箇所ある
×:入射角5°、10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°の各角度において、サンプル中心部以外の測定箇所(4箇所)中に、上記サンプル中心部のh*に対し、h*が60以上相違する箇所が3又は4箇所ある
3.再帰性反射性材料の評価結果
各再帰性反射材について、L*、a*、b*、h*、C*、見た目色(蛍光灯下で視認される色)、入射光の入射角5°〜50°の範囲におけるC*の平均値、入射光の入射角5°〜50°の範囲におけるh*の最大差(5°〜50°の範囲におけるh*の最大値と最小値の差)、反射性能、及び色ムラを評価した結果を表1〜6に示す。また、各再帰性反射材の色度図を図3〜5に示す。この結果から、透明樹脂層を設けなかった再帰性反射材料(比較例1)では、色ムラが生じていた。また、透明樹脂層を設けても、層厚L(90°)が400〜1000nm、層厚L(90°)/層厚L(30°)が1.35〜1.50を満たしていない再帰性反射材料(比較例2)では、C*(彩度)が低く、十分な再帰性反射能が認められなかった。これに対して、層厚L(90°)が400〜1000nm、層厚L(30°)/層厚L(90°)が1.35〜1.50を満たす透明樹脂層を備える再帰性反射材料(実施例1〜10)では、C*(彩度)が高く、十分な再帰性反射能が認められ、更に5°〜50°の範囲におけるh*の最大差も大きく、入射光の入射角に応じて反射光の色調を変化させることができており、しかも反射光の色ムラも抑制できていた。中でも、実施例2、5及び9は、層厚L(90°)が570〜700nm、層厚L(90°)に対する層厚L(30°)の比率が1.44〜1.46、かつ、反射層の層厚が140〜160nmであったことから、C*(彩度)、5°〜50°の範囲におけるh*の最大差、再帰性反射性能、及び反射光の色ムラ抑制が特に優れたものであった。
1 透明性微小球
2 透明性樹脂層
3 反射層
4 固着樹脂層
5 支持体

Claims (6)

  1. 固着樹脂層と、
    前記固着樹脂層に埋設された透明性微小球と、
    前記透明性微小球と前記固着樹脂層の間に、前記透明性微小球側から、透明樹脂層と、透明金属薄膜からなる反射層と、を備え、
    前記透明樹脂層が、下記層厚L(90°)が400〜1000nm、且つ下記層厚L(90°)に対する下記層厚L(30°)の比率が1.35〜1.50を満たすことを特徴とする、再帰性反射性材料。
    層厚L(90°)=Y(90°)−X(90°)
    層厚L(30°)=Y(30°)−X(30°)
    (90°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して90°方向での前記透明微小球と前記透明樹脂層との界面までの距離
    (90°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して90°方向での前記透明樹脂層と前記反射層との界面までの距離
    (30°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して30°方向での前記透明微小球と前記透明樹脂層との界面までの距離
    (30°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して30°方向での前記透明樹脂層と前記反射層との界面までの距離
  2. 前記透明樹脂層が、前記層厚L(90°)に対する下記層厚L(60°)の比率が1.01〜1.25を満たす、請求項1に記載の再帰性反射性材料。
    層厚L(60°)=Y(60°)−X(60°)
    (60°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して60°方向での前記透明微小球と前記透明樹脂層との界面までの距離
    (60°):前記透明微小球の中心点から面方向に対して60°方向での前記透明樹脂層と前記反射層との界面までの距離
  3. 前記反射層の層厚が90〜240nmである、請求項1又は2に記載の再帰性反射性材料。
  4. 前記透明樹脂層を形成する樹脂がポリウレタン樹脂である、請求項1〜3のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
  5. 前記反射層を形成する透明金属薄膜の構成素材がZnSである、請求項1〜4のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
  6. 前記固着樹脂層が支持体に保持されている、請求項1〜5のいずれかに記載の再帰性反射性材料。
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