JP2016083935A - 液体吐出ヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液室の加工に起因する変形や積層される部材の線膨張係数の違い等により接合時に生じる抵抗力を緩和することができ、信頼性の高い接合を実現し、接合後の変形を抑制可能な液体吐出ヘッドを提供する。【解決手段】液滴を吐出する複数のノズル21を有するノズル板20と、ノズル21に連通する液室11を有する液室基板10と、液室11の壁面の少なくとも一部を構成し、液室11に液体を供給する供給口34を有する振動板部材30と、液室11内の液体を加圧する圧力を発生させる駆動手段50と、を有する液体吐出ヘッドにおいて、振動板部材30は薄肉部31及び厚肉部33を有し、厚肉部33は、少なくとも液室基板10と対向する面にノズル21の配列方向と直交する方向に延びるスリット状の溝部36,37が設けられている液体吐出ヘッド。【選択図】図7

Description

本発明は、液体吐出ヘッドおよび画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ等の画像形成装置として使用するインクジェット記録装置における液体吐出ヘッド(インクジェットヘッド)は、インク滴を吐出するノズルと、該ノズルが連通する液室(吐出室、圧力室、加圧液室、インク室、インク流路等とも称される)と、該液室内のインクを加圧するエネルギーを発生する駆動手段(アクチュエータ手段、エネルギー発生手段)とを備え、駆動手段を駆動することで液室内のインクを加圧してノズルからインク滴を吐出させるものであり、記録の必要なときにのみインク滴を吐出するインク・オン・デマンド方式のものが主流である。
このような液体吐出ヘッドは、インク滴(記録液体)を吐出させるための駆動手段の種類により幾つかの方式に大別される。
例えば、液室の壁の一部を薄い振動板とし、これに対応して電気機械変換素子としての圧電素子を配置し、電圧印加に伴って発生する圧電素子の変形により振動板を変形させることで液室内の圧力を変化させてインク滴を吐出させるピエゾ方式(例えば、特許文献1参照)、液室内部に発熱体素子を配置し、通電による発熱体の加熱によって気泡を発生させ、気泡の圧力によってインク滴を吐出させるバブルジェット(登録商標)方式が一般に良く知られている。
また、液室の壁面を形成する振動板と、この振動板に対向して配置された液室外の個別電極とを備え、振動板と電極との間に電界を印加することで発生する静電力により振動板を変形させて、液室内の圧力/体積を変化させることによりノズルからインク滴を吐出させる静電型のものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
近年、記録速度の高速化や記録密度の高密度化が求められ、複数のノズルを有するマルチノズルヘッドを使用し、さらに1ヘッドの長さを今までより長尺化することや、ヘッドに複数のノズル列を備えることが求められている。また、液滴のサイズをより小さくすることが求められている。
このような要求を満たすためには、高精度な液室を高密度に形成する必要がある。
高精度な液室を高密度に形成するために、液室基板は機械加工で形成される。また、駆動手段の変位を効率良く圧力変動に変換するために、振動板は剛性の低い薄肉部を有するものが用いられる。
このような振動板と液室との接合の際の位置ズレや接着剤のはみ出しを防止するために、液室と振動板を同時に加工形成する技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
また、多ノズル化に伴い、応力が増大して変形や接合面の剥離が生じるのを防止するために、ノズル板(オリフィスプレート)の表面に溝を設ける技術が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
機械加工された液室基板は、厚みのばらつき、変形、反り等を有する。この状態で振動板と接合し、接合時にこれらを矯正しようとすると、接合後に内部応力(接合対象から剥がれようとする力)を内在させることになり、接合の信頼性が低下する。
高密度に配列したノズルから液体を吐出させるためには、駆動手段により発生させた圧力波を液室毎でばらつき無く減衰させる必要がある。そのため、加工された液室内の容積や抵抗に差異が生じないことが重要になる。
しかしながら機械加工に起因する厚みのばらつきがある液室基板を振動板と接合することにより、接合精度が低下し、吐出特性にも差異が生じてしまうという問題がある。
特許文献3に記載の方法によれば、液室と振動板との接合において高精度なアライメントを行う必要がないが、高密度かつ高精度な液室を形成することはエッチング加工のみでは困難である。
一方、液室基板の加工方法としてプレス加工が挙げられる。プレス加工によれば微細で高精度な液室を形成することが可能であるが、部品の厚さ方向の変形が問題となる。
一方、特許文献4に記載の方法によれば、部品単体の変形を抑制することができるが、他部材との接合を行うと、被接合部材の変形や部材間の線膨張係数の違い等により接合後の変形が問題となることがある。
そこで本発明は、液室の加工に起因する変形や積層される部材の線膨張係数の違い等により接合時に生じる抵抗力を緩和することができ、信頼性の高い接合を実現し、接合後の変形を抑制可能な液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズルを有するノズル板と、前記ノズルに連通する液室を有する液室基板と、前記液室の壁面の少なくとも一部を構成し、前記液室に液体を供給する供給口を有する振動板部材と、前記液室内の液体を加圧する圧力を発生させる駆動手段と、を有する液体吐出ヘッドにおいて、前記振動板部材は薄肉部及び厚肉部を有し、前記厚肉部は、少なくとも前記液室基板と対向する面に前記ノズルの配列方向と直交する方向に延びるスリット状の溝部が設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッドである。
本発明によれば、液室の加工に起因する変形や積層される部材の線膨張係数の違い等により接合時に生じる抵抗力を緩和することができ、信頼性の高い接合を実現し、接合後の変形を抑制な液体吐出ヘッドを提供することができる。
本発明の一実施態様を適用可能な液体吐出ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の一実施態様を適用可能な液体吐出ヘッドの要部構成を示す断面図である。 本発明の一実施態様を適用可能な液体吐出ヘッドの要部構成を示す断面図である。 本発明の一実施態様を適用可能な液体吐出ヘッドの要部構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態に適用される電鋳工程を示す説明図である。 液室基板と振動板部材とを接合した従来例と問題点を示す図である。 本発明の第1の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第5の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第6の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第7の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第8の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第9の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第10の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第11の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第12の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の一実施態様にかかる液体吐出ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の一実施態様にかかる液体吐出ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の一実施態様にかかる液体吐出ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の第13の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 本発明の第14の実施形態にかかる液体吐出ヘッドの液室基板と振動板部材を示す模式図である。 エッジシューター方式の液体吐出ヘッドの概略図である。 サイドシューター方式の液体吐出ヘッドの概略図である。 本発明に係る画像形成装置の全体構成を説明する説明図である。 本発明に係る画像形成装置の要部平面説明図である。 本発明に係るヘッドカートリッジの外観図である。
以下、本発明に係る液体吐出ヘッド及び画像形成装置について、図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
〔液体吐出ヘッド〕
図1は圧電素子を駆動手段とした液体吐出ヘッドの液室長軸方向(ノズルの配列方向と直交する方向)の断面図であり、図2〜図4は液室吐出ヘッドの一部分の液室短軸方向(ノズルの配列方向と平行な方向)の断面図である。
本実施形態の液体吐出ヘッドは、液滴を吐出する複数のノズル21を有するノズル板20と、ノズル21に連通する液室11を有する液室基板10と、液室11の壁面の少なくとも一部を形成し、液室11に液体を供給する供給口34を有する振動板部材30と、液室11内の液体を加圧する圧力を発生させる駆動手段50とを有する。さらに、駆動手段50を固定するベース基板60を有する。
本実施形態では各部材の接合面が平面であることを中心に説明するが、各部材表面に複数の凹凸を有する態様を含む。また、吐出する液体がインクであることを中心に説明するが、インク以外の液体である態様を含む。
各接合面は接着剤により接合されており、接着剤の塗布厚さは0.4〜10μm程度である。接着層は他の部材に比してその厚さが薄いために図中の表記を省略している。
振動板部材30は厚肉部と薄肉部とを有する構成であればよく、例えば、図2に示すような3層の構成や、図3に示すような2層の凸部32と厚肉部33を有する構成等とすることができる。
本実施形態では、駆動手段として圧電素子(積層圧電素子)を用いた例を説明する。
図1(B)とその部分拡大図である図1(C)に示すように、圧電素子50は、電極層51と圧電層52とを交互に積層した電極積層部Tを有し、圧電方向としては、d33方向(上下方向)の変位を用いて液室11内の液体を加圧する構成としている。
また、図2及び図3に示すような圧電素子50は、ハーフカットのダイシング加工により櫛歯状に分割され、交互に駆動部53と支持部(非駆動部)54として使用しており、この構造をバイピッチ構造と呼ぶ。この構造は、支持部54により液室基板10を支えているので、液室11の圧力上昇によって液室基板10が持ち上がることを防止し、いわゆる相互干渉を抑えることに非常に有効である。
一方、液室11をより高密度化させた図4の積層圧電素子50のように、駆動部53をノズルピッチと同じ間隔とし、支持部54を形成しない構造(ノーマルピッチ構造)としてもよい。
液室基板10の材料としては、Si、Ni、42アロイ、SUS304あるいは他のステンレス材料等が挙げられる。
液室基板10の液体に接する面には、SiO膜、窒化チタン膜等の金属膜や、ポリイミド膜等の有機樹脂膜からなる耐液性薄膜を成膜してもよい。
このような耐液性薄膜を形成することにより、液室基板の材料が液体に対して溶出しにくくなるとともに、濡れ性も向上するために気泡の滞留が生じにくく、安定した液滴吐出が可能となる。
なお、本実施形態における「層」や「膜」は、実質的に平らな全ての構造物を含むことを意味する。
図2及び図3に示した構成では、液室基板10の厚さ40〜600μm(液室基板10を積層することにより液室11を形成することも考えられる)、液室11の長手方向長さ400〜1600μm、液室11の幅120〜130μmとしている。流路隔壁の幅は振動板部材30との接合面において約15〜50μm(液室ピッチ150dpi)である。
また図4に示すように、液室基板10の厚さ100〜600μm(液室基板10を積層することにより液室11を形成することも考えられる)、液室11の長手方向長さ400〜1200μm、液室11の幅50〜70μm(液室ピッチ300dpiのため)としてもよい。
外部から液体を供給するための供給口34と共通液室13となる彫り込みが形成されるフレーム70は、エポキシ系樹脂の射出形成により形成している。樹脂材料としては、ポリフェニレンサルファイド等であってもよい。
上述のように構成された液体吐出ヘッドにおいて、記録信号に応じて圧電素子50の駆動部53に駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することにより、駆動部53に積層方向の変位が生じて振動板部材30を介して液室11が加圧されて圧力が上昇し、ノズル21から液滴が吐出される。その後、液滴吐出の終了に伴って液室11内の液体圧力が減少し、液体の流れの慣性と駆動パルスの放電過程とによって液室11内に負圧が発生して液体充填工程へと移行する。このとき、液体タンクから供給された液体は共通液室13に流入し、共通液室13から供給口34を介して流体抵抗部12を通り液室11内に充填される。
流体抵抗部12は、吐出後の残留圧力振動の減衰に効果がある反面、表面張力による再充填(リフィル)に対して抵抗となる。流体抵抗部12を適宜に選択することにより、残留圧力の減衰とリフィル時間とのバランスが取れ、次の液滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くすることができる。また、残留圧力を減衰させるため、振動板部材30にダンピング機能を持たせたダンパ部35を設けることにより、より駆動周期を短くすることができる。
振動板部材30は、凸部32及び厚肉部33の形状として、凸部32の周囲を薄肉部31が囲み、その周囲を厚肉部33が囲む構成がある。この構成の形成方法としては、電鋳工法によるニッケルメッキ膜を2層重ねる方法がある。この電鋳工法によってリブ(突起物)を形成してもよい。
図5は、ニッケル電鋳の2層振動板部材の電鋳工程の一例を示す説明図である。
図5(a)に示すように、電鋳支持基板211に薄肉部を形成する第1層212を形成し、図5(b)に示すように、厚肉部間に相当する部分が窓となるレジストパターン214を形成してニッケル電鋳を行う。これにより図5(c)に示すように、第1層212上にニッケルが析出され堆積してニッケル層215が形成され、さらに電鋳を継続することで図5(d)に示すように、窓から突出するまでニッケル層215が成長する。そして、エッジ効果によりレジストパターン214の表面方向にも肥大してオーバーハング部215aが形成される。このプロセスを継続すると、図5(e)に示すように、ニッケル層215は厚み方向と平面方向とにさらに伸長し、所定の成長の過程で電鋳を終了した後にレジストパターン214を除去する。これにより図5(f)に示すように、凹部216により囲まれた断面鋲型のアイランド状厚肉部206を備えた振動板が得られる。
振動板部材30としては、金属層や樹脂層を有する構成が考えられる。
本実施形態において、薄肉部31の厚さは、2〜10μmである。
金属層を構成する材料としては、例えば、Ni、42アロイ、SUS304等が挙げられ、SiOやTi等の金属膜を表面に形成することにより液体の透湿を懸念する必要がなくなる。
振動板部材30を樹脂層とすると、金属層と比べて薄肉部31の剛性が低くなるため、圧電素子50の変位効率を阻害することがなくなる。また、液室基板10が金属である場合には、樹脂層と金属との接合は金属同士の接合よりも接合強度が増大する。樹脂層は圧延フィルムであってもよい。圧延フィルムとすることにより、厚みが薄くなってもピンホール等の欠陥がほとんど無く、信頼性の高い製品を提供することができる。
樹脂層を構成する材料としてとしては、本実施形態ではポリフェニレンサルフアイド(PPS)樹脂を用いているが、延伸可能な他の高分子材料、例えば、ポリイミド(PI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ボリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリバラバン酸(PPA)樹脂、ボリサルホン(PSF)樹脂、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリオレフィン(APO)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、アラミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニリデン樹脂やポリカーネート樹脂等を用いることもできる。
振動板部材30と圧電素子50との接合領域に、接着剤に対して親和性を示す処理、例えば水酸基やSiO薄膜層を形成する処理を行うことができる。
SiO層は、比較的熱のかからない方法、すなわち振動板部材30に熱的影響が発生しない範囲の温度で成膜可能な方法で形成することが好ましい。具体的な形成方法としては、スパッタリング、イオンビーム蒸着、イオンプレーティング、CVD(化学蒸着法)、P−CVD(プラズマ蒸着法)等が挙げられる。本実施形態では、Siのスパッタリング後にスパッタ膜に対してO処理をしてSiO膜を生成している。
SiO膜の膜厚は、密着力が確保できる範囲で必要最小限の厚さとすることが、工程時間及び材料費から見て有利であり、具体的には10〜2000Åの範囲とすることが好ましい。
また、メッキ被膜、あるいは撥水剤コーティングなどの周知の方法で撥水処理を行うことにより撥水膜を形成することができる。
撥水処理方法としては、スピンコータ、ロールコータ、スクリーン印刷、スプレーコータなどの方法を使用することができる。それ以外にも真空蒸着で膜を形成する方法も使用することができ、この方法を使用すると撥水膜の密着性が向上する。
従来の液体吐出ヘッドにおける問題点を、図6に基づき説明する。
図6は、液室基板10と振動板部材30とを接合した従来の例を示す模式図である。図6(A)では、液室基板10と振動板部材30との位置関係を示すために、液室11と流体抵抗部12を点線で示している。図6(B)及び図6(C)は、それぞれ図6(A)のA−A断面図であって、上図は接合前の液室基板10を、下図は接合後の液室基板10及び振動板部材30を模式的に表している。
図6(B)は、異なる部材である液室基板10と振動板部材30とを接合することにより接合ズレが生じる問題(以下、「第一の問題点」という)について説明する図である。
図6(C)は、機械加工に起因する厚みのばらつきがある液室基板10を振動板部材30と接合することにより接合精度が低下する問題(以下、「第二の問題点」という)について説明する図である。
〔第1の問題点とその解決手段〕
高密度化のための高精度な液室(例えば、公差が10μm以下)を形成するために、また、溶剤やUVインク等の特殊な液体を吐出させるために、液室基板は剛性が高く腐食性に優れた材料からなることが好ましい。一方、駆動手段の変位を圧力に効率良く変換し、発生した圧力を素早く減衰させる機構のために、振動板部材としては剛性が低い領域(薄肉部)を形成可能であることが求められる。
このように、液室基板と振動板部材は異なる特性の部材であるため、加工により生じる変形などの挙動も異なる。具体的には図6(B)に示すように、接合時に加えられる熱履歴による膨張や加工時に内在させた応力等の影響で、液室基板10と振動板部材30との間に接合ズレが生じるという問題がある。特に、液室基板と振動板部材とが、異なる材料からなる部材で構成される場合は、線膨張係数の違いもあるため、接合ズレの発生は顕著である。
接合ズレによる影響は吐出特性に及び、特に両端部の液室における吐出特性に大きな差異を生じさせてしまう。
これに対し、本実施形態の液体吐出ヘッドは、図7〜図12の模式図に示すように、振動板部材30の厚肉部33に、スリット状の溝部が設けられている。スリット状の溝部を形成することによって、液室基板10と振動板部材30との間で生じた線膨張による伸縮差が吸収される。具体的には、形成された溝部が変形することにより、伸縮差が吸収され、接合ズレが低減される。形成される溝部の幅は、液室基板10の液室と液室を隔てる隔壁14の幅よりも狭くなっていることが好ましい。溝部は、例えば、エッチングやレーザー等を用いて形成することができ、幅は1〜10μm、深さは2〜10μm程度であることが好ましい。
なお、各図における溝部の形状は一例を示すものであり、図示した形状に限定されない。
図7〜図12の模式図に示すように、本発明の液体吐出ヘッドは、振動板部材30の厚肉部33に少なくとも液室基板10と対向する面に前記ノズルの配列方向と直交する方向に延びるスリット状の溝部(以下、「ノズル列直交溝部」ともいう)が設けられている。さらに前記ノズルの配列方向と平行な方向に延びるスリット状の溝部(以下、「ノズル列平行溝部」ともいう)が設けられていることが好ましい。ノズル列並行溝部は、ノズル列直交溝部と少なくとも一箇所で交差するように設けられていてもよい。
溝部は、厚肉部33の液室基板10との接合面に設けられる態様、および/または液室11を構成する面に設けられる態様がある。
さらに、溝部は、振動板部材30の液室基板10と対向する面に加えて、駆動手段50と対向する面にも設けられた態様であってもよい。
図7〜図12において、(A)は液室基板10と振動板部材30とを接合した状態の上面模式図を示している。液室基板10と振動板部材30との位置関係を示すために、液室11と流体抵抗部12を点線で示している。また、溝部はその位置を示すものである。
それぞれの図において、(B)は液室基板10の断面図であり、(C)は振動板部材30の断面図である。
なお、液室11の形状や、振動板部材30と接合した場合における流体抵抗部12との位置関係等は、図示した態様に限定されない。また、各図における液室等の数はこれに限定されるものではない。本実施形態の液体吐出ヘッドは、例えば、1列の液室数は160〜1600chであり、複数列の液室を備える構成であってもよい。
液室基板10と振動板部材30とは、異なる材料からなることが好ましいが、部分的に同じ材料が使用される態様や、同じ材料からなる部材で構成される態様であってもよい。
図7は、本実施形態の一例(第1の実施形態)を示すもので、厚肉部33の液室基板10と対向する面と、その反対側の駆動手段50と対向する面に前記ノズル配列方向と直交する方向に延びる溝部(ノズル列直交溝部)37(37a、37b、37c、37d)が設けられた例を示している。図7(B)及び(C)は、図7(A)中のA−A断面を示している。
ノズル列直交溝部37a、37bは、液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁である外周部10aと対向する領域に設けられている。
ノズル列直交溝部37cは、液室基板10との接合面及び液室11を構成する面に設けられている。
また、ノズル列平行溝部36a、36bも、ノズル列配列方向の両端部においてノズル列直交溝部37a、37bと交差するように設けられている。
供給口34は液室11ごとに個別に設けられている。
振動板部材30は、図7(C)において3層構造である態様を示しているが、これに限定されない。また、各層(30a、30b、30c)の厚みは図示するように第1層30aが薄い構成であってもよく、各層が均等な厚みの構成であってもよい。以下の示す他の実施形態においても同様である。
振動板部材30の液室基板10との接合面側に設けられた溝部は、エッチングやレーザー等によって幅1〜10μm、深さ2〜10μm程度となるように加工することで形成される。形成される溝部の幅は、液室基板10の隔壁14の幅よりも狭くなっている。
形成された溝部が変形することにより、液室基板10と振動板部材30との間で生じる線膨張による伸縮差を吸収し、接合ズレを低減することができる。
図8は、本実施形態の一例(第2の実施形態)を示すもので、供給口34が複数の液室11にわたって共通に設けられている以外は、図7と同じ構成である。
図9は、本実施形態の一例(第3の実施形態)を示すもので、厚肉部33の液室基板10と対向する面と、その反対側の駆動手段50と対向する面に前記ノズル配列方向と直交する方向に延びる溝部(ノズル列直交溝部)37(37a、37b、37c、37d)が設けられた例を示している。
ノズル列直交溝部37a、37bは、液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁である外周部10aと対向する領域に設けられている。ノズル列直交溝部37cは、液室基板10との接合面にのみ設けられている。形成される溝部の幅は、液室基板10の隔壁14の幅よりも狭くなっている。
また、ノズル列平行溝部36a、36bも、ノズル列配列方向の両端部においてノズル列直交溝部37a、37bと交差するように設けられている。
供給口34は複数の液室11にわたって共通に設けられている。
図10は、本実施形態の一例(第4の実施形態)を示すもので、厚肉部33の液室基板10と対向する面と、その反対側の駆動手段50と対向する面に前記ノズル配列方向と直交する方向に延びる溝部(ノズル列直交溝部)37(37a、37b、37c、37d)が設けられた例を示している。
ノズル列直交溝部37a、37bは、液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁である外周部10aと対向する領域に設けられている。ノズル列直交溝部37cは、液室11を構成する面に設けられている。形成される溝部の幅は、厚肉部33の幅よりも狭くなっている。
また、ノズル列平行溝部36a、36bも、ノズル列配列方向の両端部においてノズル列直交溝部37a、37bと交差するように設けられている。
供給口34は複数の液室11にわたって共通に設けられている。
図11は、本実施形態の一例(第5の実施形態)を示すもので、厚肉部33の液室基板10と対向する面と、その反対側の駆動手段50と対向する面に前記ノズル配列方向と直交する方向に延びる溝部(ノズル列直交溝部)37(37a、37b、37c、37d)が設けられた例を示している。図11(B)及び(C)は、図11(A)中のB−B断面を示している。
ノズル列直交溝部37a、37bは、液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁である外周部10aと対向する領域に設けられている。
ノズル列直交溝部37cは、液室基板10との接合面及び液室11を構成する面に設けられている。
B−B断面における溝部37cの幅は、厚肉部33の幅と略同一となるように設けられている。
また、ノズル列平行溝部36a、36bも、ノズル列配列方向の両端部においてノズル列直交溝部37a、37bと交差するように設けられている。
供給口34には、異物を除去するための複数の孔部を有するフィルタが設けられている。フィルタを設けることにより、ノズル孔から吐出されないような大きな異物が液室11内へ侵入するのを防止することができる。
図12は、本実施形態の一例(第6の実施形態)を示すもので、
厚肉部33の液室基板10と対向する面に前記ノズル配列方向と直交する方向に延びる溝部(ノズル列直交溝部)37(37a、37b、37c)が設けられた例を示している。
ノズル列直交溝部37a、37bは、液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁である外周部10aと対向する領域に設けられている。
ノズル列直交溝部37cは、液室基板10との接合面及び液室11を構成する面に設けられている。
振動板部材30の液室基板10との接合面側に設けられた溝部は、エッチングやレーザー等によって幅1〜30μm、深さ2〜10μm程度となるように加工することで形成される。形成される溝部の幅は、外周部10aに対向する領域に設けられた溝部37a及び37bが、他の溝部37cよりも広く形成されている。
また、ノズル列平行溝部36a、36bも、ノズル列配列方向の両端部においてノズル列直交溝部37a、37bと交差するように設けられている。
供給口34は液室11ごとに個別に設けられている。
〔第2の問題点とその解決手段〕
本実施形態の液体吐出ヘッドの液室11は、例えば、液室基板10をプレス加工した後、研磨工程を行い、振動板部材30を接合することにより形成される。
高密度化のための高精度な液室(例えば、公差が10μm以下)を形成する方法として、エッチング加工は技術的に困難であるが、プレス加工によれば高精度に形成できることが知られている。しかしながら、プレス加工を行った後は、加工時の変形やバリ等のため接合面を研磨する工程が必要となる。
具体的には、プレス加工の「打ち始め面」はダレ形状となり、「打ち終わり面」はバリが発生すると共に舟型形状となるため、格子部の形状が異なる。ダレ形状と舟型形状共に平面となる接合面が確保できずに接合不良となるため、研磨工程は必須である。研磨工程は、片面研磨の場合は液室基板10が反ってしまい接合不良となってしまうため、両面研磨が必須となる。
研磨工程においては、液室加工部(格子部)10bが多く研磨され、未加工部(外周部)10aに対して5μm程度の板厚差が生じてしまうため、図6(C)に示すように液室加工部(格子部)10bと未加工部(外周部)10aとで研磨ばらつきが生じてしまう。
図6(C)の下図に示すように、液室加工部10bと振動板部材30との接合状態が、両端部と中央部とでは異なる。すなわち、未加工部10aに隣接した液室加工部10bにおける接合状態と、中央に近い領域の液室加工部10cの接合状態では、変形を伴う接合ムラ(接着剤の膜厚ムラ)が生じてしまい、吐出特性に影響を与えてしまう。特に、板厚差のある両端部の液室11a及び11bは、接合部内部により大きな応力が内在してしまうため、振動や温度などの外力を受けると剥がれが発生することがあり、吐出特性に不具合が生じる。
これに対し、本実施形態の液体吐出ヘッドは、図13〜図18の模式図に示すように、振動板部材30の厚肉部33の液室基板10と対向する面に、ノズルの配列方向と直交する方向とノズル21の配列方向と平行な方向にそれぞれスリット状の溝部36及び37が設けられている。
振動板部材30の液室基板10との接合面側に対し、エッチングやレーザー等を用いて1〜10μm程度薄くなるように加工を行い、スリット状の溝部36及び37を形成することによって、研磨によって生じた板厚差を吸収することが可能となる。
また、本実施形態の液体吐出ヘッドでは、振動板部材30のノズルの配列方向と直交する方向に延びる溝部は、少なくとも液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁14と対向する領域に設けられる。当該溝部は、図13〜図18において符号37a及び37bで示す溝部である。
なお、各図における溝部36及び37の形状は一例を示すものであり、図示した形状に限定されない。
図13〜図18において、(A)は液室基板10と振動板部材30とを接合した状態の上面模式図を示している。液室基板10と振動板部材30との位置関係を示すために、液室11と流体抵抗部12を点線で示している。また、溝部36及び37はその位置を示すものであり、溝の凹面は液室基板10と振動板部材30との接合面に形成されている。
(B)は液室基板10の(A)のA−A断面であり、(C)は振動板部材30の(A)のA−A断面である。
なお、液室11の形状や、振動板部材30と接合した場合における流体抵抗部12との位置関係等は、図示した態様に限定されない。
また、各図における液室等の数はこれに限定されるものではない。本実施形態の液体吐出ヘッドは、例えば、1列の液室数は160〜1600chであり、複数列の液室を備える構成であってもよい。
図13は、本実施形態の一例(第7の実施形態)を示すもので、厚肉部33の液室基板10と対向する面に、前記ノズル配列方向と直交する方向に延びる溝部(ノズル列直交溝部)37a、37bとノズル配列方向と平行な方向に延びる溝部(ノズル列平行溝部)36a、36bが設けられた例を示している。
ノズル列直交溝部37a、37bは、液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁である外周部10aと対向する領域に設けられている。
ノズル列平行溝部36a、36bは、ノズル列配列方向の両端部においてノズル列直交溝部37a、37bと交差するように設けられている。
振動板部材30は、図13(C)において3層構造である態様を示しているが、これに限定されない。また、各層(30a、30b、30c)の厚みは図示するように第1層30aが薄い構成であってもよく、各層が均等な厚みの構成であってもよい。以下の示す他の実施形態においても同様である。
図14は、本実施形態の一例(第8の実施形態)を示すもので、厚肉部33の液室基板10と対向する面に、ノズル列直交溝部37a、37bとノズル列平行溝部36a、36bが設けられた例を示している。
液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の開口部は厚肉部33により覆われている。
ノズル列直交溝部37a、37bは、液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁である外周部10aと対向する領域に設けられ、ノズル列平行溝部36a、36bは、ノズル配列方向と直交する方向の端部領域を覆うように設けられている。
図15は、本実施形態の一例(第9の実施形態)を示すもので、厚肉部33の液室基板10と対向する面に、ノズル列直交溝部37a、37bとノズル列平行溝部36a、36bが設けられた例を示している。
液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の開口部は厚肉部33により覆われている。
本実施形態において、ノズル列直交溝部37a、37bは、液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁である外周部10aと対向する領域に設けられ、ノズル列平行溝部36a、36bは、ノズル配列方向と直交する方向の端部に沿って設けられている。いずれの溝部もエッチングにより形成された例を示しているが、溝部の形成方法はエッチング方式に限定されない。
図16は、本実施形態の一例(第10の実施形態)を示すもので、厚肉部33の液室基板10と対向する面に、ノズル列直交溝部37a、37bとノズル列平行溝部36a、36bが設けられた例を示している。
本実施形態の供給口34は、個々の液室に対応して形成されている。
ノズル列直交溝部37a、37bは、液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁である外周部10aと対向する領域に設けられている。
ノズル列平行溝部36a、36bは、ノズル列配列方向の両端部がノズル列直交溝部37a、37bと交差するように設けられている。
図17は、本実施形態の一例(第11の実施形態)を示すもので、厚肉部33の液室基板10と対向する面に、ノズル列直交溝部37a、37bとノズル列平行溝部36a、36bが設けられた例を示している。
本実施形態の供給口34は、個々の液室に対応して形成されている。
ノズル列直交溝部37a、37bは、液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁である外周部10aと対向する領域に設けられている。
本実施形態において、ノズル列平行溝部36a、36bは、ノズル配列方向と直交する方向の端部に沿って設けられ、いずれもエッチングにより形成された例を示しているが、溝部の形成方法はエッチング方式に限定されない。
図18は、本実施形態の一例(第12の実施形態)を示すもので、厚肉部33の液室基板10と対向する面に、ノズル列直交溝部37a、37bとノズル列平行溝部36a、36bが設けられた例を示している。
本実施形態の供給口34には、異物を除去するための複数の孔部を有するフィルタが設けられている。
ノズル列直交溝部37a、37bは、液室基板10のノズル配列方向の両端に形成された液室11の外周側隔壁である外周部10aと対向する領域に設けられている。
ノズル列平行溝部36a、36bは、ノズル列配列方向の両端部がノズル列直交溝部37a、37bと交差するように設けられている。
本実施形態の液体吐出ヘッドでは、振動板部材30のノズルの配列方向と平行な方向に延びる溝部(ノズル列平行溝部)は、ノズルの配列方向と直交する方向に延びる溝部(ノズル列直交溝部)と交差するように設けられることが好ましい。
図22は、本実施形態の一例(第13の実施形態)を示すもので、上述の図14(第8の実施形態)、図16(第10の実施形態)及び図18(第12の実施形態)と同様に、ノズル列平行溝部36a、36bは、両端部がノズル列直交溝部37a、37bと交差するように設けられている。
このように、ノズル列平行溝部とノズル列直交溝部が交差することで、長手方向と短手方向共に線膨張による部材の伸縮を抑制し、接合時に生じる抵抗力をより緩和することができ、信頼性の高い接合を実現することが可能となる。これにより接合後の変形が抑制された高品質な液体吐出ヘッドを提供することができる。
なお、ノズル列平行溝部とノズル列直交溝部は、その少なくともいずれかが交差していればよく、全ての溝が交差していなくても良い。
また、本実施形態の液体吐出ヘッドでは、振動板部材30の溝部は、外周側から内側に向かって深さが漸増する形状であることが好ましい。
図23は、本実施形態の一例(第14の実施形態)を示すもので、上述の図13(第8の実施形態)、図17(第11の実施形態)及び図18(第12の実施形態)と同様に、(C)で示す断面図のように、少なくともノズル列直交溝部37a、37bの深さが、外周側から内側に向かって深さが漸増する形状(外周側に向けて浅くなっている形状)である。
図23に示す例では、供給口34には、異物を除去するための複数の孔部を有するフィルタが設けられている。
このように、溝部を外周側から内側に向かって深さが漸増する形状とすることにより、液室基板10の板厚差があっても液室形成領域の接合状態を良好に保つことができる。具体的には、外周部10aの対向領域に設ける溝部において格子部10b方向に向かって深さを増すことにより、液室基板10の板厚差(研磨ばらつき差)を振動板部材30側で吸収することができ、液室基板10及び振動板部材30からなる液室ユニットとして平坦化することにより、接合時に生じる抵抗力をより緩和することができ、信頼性の高い接合を実現することができる。これにより接合後の変形が抑制された高品質な液体吐出ヘッドを提供することができる。
さらに、本実施形態の液体吐出ヘッドは図19に示すように、液室基板10が、振動板部材30の前記ノズルの配列方向と平行な方向に延びる溝部に沿った位置に、少なくとも振動板部材30と対向する面に溝部15を有する構成とすることができる。
液室基板10にも溝部を形成することにより、厚み方向の変形を抑制することが可能となる。液室基板10に形成される溝部の幅は、20〜400μmである。また、溝部を形成することにより薄肉化する領域の厚さは5〜50μmである。
液室基板10は、振動板部材30と対向する面とともに、反対の面(ノズル板20と対向する面)にも溝部を設けることができる。
図19(A)は積層される前の振動板部材30、液室基板10及びノズル板20を示している。振動板部材30にはノズル列平行溝部38が設けられ、液室基板10には溝部38に沿った位置で振動板部材30と対向する面に溝部15が設けられている。
図19(B)は、振動板部材30、液室基板10及びノズル板20が積層された後、接合される前の状態を示している。
図19(C)は、振動板部材30、液室基板10及びノズル板20が接合され、さらに圧電素子50及びベース基板60が積層された状態を示している。
図19(D)は、図19(C)の破線で囲まれた部分の拡大図である。
機械加工により液室11が形成された液室基板10には変形が生じており、変形を接合により矯正しようとすると基板内部に接合を剥がそうとする抵抗力を持ってしまう。液室基板10に溝部15を形成することで、液室基板10の中央部に薄肉部分が形成され、該薄肉部分が厚み方向の変形を矯正した時に生じる抵抗力を緩和するため、信頼性の高い接合を実現することができる。
さらに、本実施形態の液体吐出ヘッドは図20及び図21に示すように、ノズル板20は、振動板部材30の前記ノズルの配列方向と平行な方向に延びる溝部に沿った位置に、液室基板10と対向する面に溝部22を有する構成とすることができる。
液室基板10と振動板部材30と共にノズル板20にも溝部を形成することにより、線膨張等による各部材の伸縮差で生じる反りなどの変形を矯正する抵抗力を大幅に緩和させることが可能となる。
図20(A)及び図21(A)は積層される前の振動板部材30、液室基板10及びノズル板20を示している。振動板部材30にはノズル列平行溝部38が設けられ、液室基板10には溝部38に沿った位置で振動板部材30と対向する面に溝部15、ノズル板20と対向する面に溝部16が設けられている。ノズル板20には溝部38に沿った位置で液室基板10と対向する面に溝部22が設けられている。
図20(B)及び図21(B)は、振動板部材30、液室基板10及びノズル板20が積層された後、接合される前の状態を示している。
図20(C)及び図21(C)は、振動板部材30、液室基板10及びノズル板20が接合され、さらに圧電素子50及びベース基板60が積層された状態を示している。
図20(D)及び図21(D)は、それぞれ図20(C)及び図21(C)中の破線で囲まれた部分の拡大図である。
液室基板10及びノズル板20に形成される溝部の幅は、20〜400μmである。また、溝部を形成することにより薄肉化する領域の厚さは5〜50μmである。
図20に示す例では、液室基板10は1層で形成されているが、図21に示すように複数の部材を積層して形成することができる。積層される部材としては、同一の部材や同じ組成の材質からなる部材が挙げられる。
図21に示すように、複数の部材を積層して形成される液室基板10では、積層される部材のそれぞれに溝部を形成することが好ましいが、溝部が形成されていない部材が積層されてもよい。また、積層される部材ごとに、形成方法としてエッチング加工とプレス加工が混在しても良い。
次に、上述の各実施形態の液体吐出ヘッドのノズル板20及びノズル(ノズル孔)21について説明する。
ノズル21の形状は、ストレート部とテーパー部を有する形状であることが好ましい。
ノズル21の直径は、例えば、18〜24μmである。ノズル列は、ノズルの配列方向におけるノズルピッチは、例えば、150dpi/300dpiである。
ノズル板20の材質としては、例えば、樹脂が挙げられる。
ノズル板20の液体吐出面(ノズル面)には、撥水性の表面処理を施した撥水処理層を設けることが好ましい。例えば、PTFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えば、フッ化ピッチなど)を蒸着コートしたもの、シリコン系樹脂・フッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け等、液体物性に応じて選定した撥水処理膜をノズル面に設けることにより、液体の滴形状や飛翔特性を安定化させることができ、高品位の画像品質を得ることができる。
本実施形態の液体吐出ヘッドは、インク流路(液室)から吐出口(ノズル孔)にかけての形状が直線的であるエッジシューター方式であっても良いし、インク流路(液室)において液体の流れる向きと吐出口(ノズル孔)における液体が吐出される向きが異なるサイドシューター方式であっても良い。
図24に、エッジシューター方式の液体吐出ヘッドの部分拡大図を示す。
図24に示すように、エッジシューター方式の液体吐出ヘッドは、吐出エネルギー発生体7(該発生体に吐出信号を印加する電極および該発生体に必要に応じて設けられる保護層などは省略してある)を有する基板1に、流路4の側壁およびオリフィス(ノズル孔)5を構成する壁材2および流路4の覆いを構成する天板3を積層した構成を有する。
エッジシューター方式の液体吐出ヘッドでは、インクが貯えられている液室から流路4にインクが充填された状態で、不図示の電極を介して記録信号が吐出エネルギー発生体7に印加されると、吐出エネルギー発生体7から発生した吐出エネルギーが流路4内のインクに吐出エネルギー発生体7の上方(吐出エネルギー作用部)で作用し、その結果インクがオリフィス5から液滴として吐出される。吐出されたインク滴はオリフィス5前方に送り込まれた紙などの被記録材に付着される。
図24に示すようなエッジシューター方式の液体吐出ヘッドにおいては、各部分の精度良い微細化やオリフィスのマルチ化、あるいは小型化が極めて容易であり、また量産性に富むという利点を有する。その一方で、インク滴吐出の際の応答周波数やインク滴の飛行速度に限界がある。また、電熱変換素子が発熱することでインク中に気泡が発生するが、この気泡が温度低下により収縮し、吐出エネルギー発生体7近辺で消滅する際の衝撃により吐出エネルギー発生体7を徐々に破壊される。この現象はいわゆるキャビテーション現象と呼ばれ、エッジシューター方式において顕著である。そのため、エッジシューター方式の記録ヘッドは寿命が比較的短い。
図25に、サイドシューター方式の液体吐出ヘッドの部分拡大図を示す。
図25に示すように、サイドシューター方式の液体吐出ヘッドは、天板3にオリフィスを設け、一点鎖線6で示す流路4内の吐出エネルギー作用部へのインクの流れ方向とオリフィス5の開口中心軸とを直角となした構成を有する。
このような構成とすることによって、吐出エネルギー発生体7からのエネルギーをより効率良くインク滴の形成とその飛行の運動エネルギーへと変換でき、またインクの供給によるメニスカスの復帰も速いという構造上の利点を有し、吐出エネルギー発生体に発熱素子を用いた場合に特に効果的である。また、エッジシューターにおいて問題となる気泡が消滅する際の衝撃により吐出エネルギー発生体7を徐々に破壊する、いわゆるキャビテーション現象をサイドシューターであれば回避することができる。つまり、サイドシューターにおいて気泡が成長し、その気泡がオリフィス5に達すれば気泡が大気に通じることになり温度低下による気泡の収縮が起こらない。そのため、記録ヘッドの寿命が長いという長所を有する。
〔ヘッドカートリッジ〕
本実施形態のヘッドカートリッジ(インクカートリッジ)について、図28を参照して説明する。
図28に示すように、ヘッドカートリッジ90は、本実施形態の液体吐出ヘッド91を搭載し、液体吐出ヘッド91にインクなどの液体を供給する液体タンク(インクタンク)92を一体化したものである。
このように液体タンク92と液体吐出ヘッド91とが一体型である場合、上述のように液室11の高精度化、高密度化、および接合の高信頼化を実現した本実施形態の液体吐出ヘッドを用いることで、ヘッドカートリッジ90の歩留まりや信頼性を向上することができる。
〔画像形成装置〕
本実施形態の画像形成装置について、図26及び図27を参照して説明する。
図26は画像形成装置の全体構成を説明する側面説明図であり、図27は要部の平面説明図である。
本実施形態の画像形成装置は、左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド101とガイドレール102とでキャリッジ103を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ104でタイミングベルト105を介して図27で矢示方向(主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ103には、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色の液滴を吐出する4個の液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド107を複数の液体吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、液滴吐出方向を下方に向けて装着している。
本実施形態の画像形成装置は、記録ヘッド107を構成する液体吐出ヘッドとして、上述の本実施形態の液体吐出ヘッドを使用している。
キャリッジ103には、記録ヘッド107に各色の液体を供給するための各色のサブタンク108を搭載している。このサブタンク108には液体供給チューブを介してメインタンクから液体が補充供給される。
本実施形態では、サブタンク108と記録ヘッド107を有する態様を示しているが、記録ヘッド107を本実施形態の液体吐出ヘッドで構成し、別途サブタンク108を設ける構成とすることもできるし、あるいは、サブタンクを用いないで、本実施形態の液体吐出ヘッドとインクタンクにより構成される上述のヘッドカートリッジ(インクカートリッジ)を搭載した構成とすることもできる。
給紙カセット110などの用紙積載部(圧板)111上に積載した用紙112を給紙するための給紙部として、用紙積載部111から用紙112を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙ローラ)113及び給紙ローラ113に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド114を備え、この分離パッド114は給紙ローラ113側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙112を記録ヘッド107の下方側で搬送するための搬送部として、用紙112を静電吸着して搬送するための搬送ベルト121と、給紙部からガイド115を介して送られる用紙112を搬送ベルト121との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ122と、略鉛直上方に送られる用紙112を略90°方向転換させて搬送ベルト121上に倣わせるための搬送ガイド123と、押さえ部材124で搬送ベルト121側に付勢された先端加圧コロ125とを備えている。また、搬送ベルト121表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ126を備えている。
搬送ベルト121は、無端状ベルトであり、搬送ローラ127とテンションローラ128との間に掛け渡されて、副走査モータ131からタイミングベルト132及びタイミングローラ133を介して搬送ローラ127が回転されることで、図26のベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。なお、搬送ベルト121の裏面側には記録ヘッド107による画像形成領域に対応してガイド部材129を配置している。
また、図27に示すように、搬送ローラ127の軸には、スリット円板134を取り付け、このスリット円板134のスリットを検知するセンサ135を設けて、これらのスリット円板134及びセンサ135によってエンコーダ136を構成している。
帯電ローラ126は、搬送ベルト121の表層に接触し、搬送ベルト121の回動に従動して回転するように配置され、加圧力として軸の両端に各2。5Nをかけている。
また、キャリッジ103の前方側には、図27に示すように、スリットを形成したエンコーダスケール142を設け、キャリッジ103の前面側にはエンコーダスケール142のスリットを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ143を設け、これらによって、キャリッジ103の主走査方向位置(ホーム位置に対する位置)を検知するためのエンコーダ144を構成している。
記録ヘッド107で記録された用紙112を排紙するための排紙部として、搬送ベルト121から用紙112を分離するための分離部と、排紙ローラ152及び排紙コロ153と、排紙される用紙112をストックする排紙トレイ154とを備えている。
また、背部には両面給紙ユニット161が着脱自在に装着されている。この両面給紙ユニット161は搬送ベルト121の逆方向回転で戻される用紙112を取り込んで反転させて、再度カウンタローラ122と搬送ベルト121との間に給紙する。
上述の構成の本実施形態の画像形成装置においては、給紙部から用紙112が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙112はガイド115で案内され、搬送ベルト121とカウンタローラ122との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド123で案内されて先端加圧コロ125で搬送ベルト121に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、図示しない制御回路によって高圧電源から帯電ローラ126に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト121が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト121上に用紙112が給送されると、用紙112が搬送ベルト121に静電力で吸着され、搬送ベルト121の周回移動によって用紙112が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ103を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド107を駆動することにより、停止している用紙112に液滴を吐出して1行分を記録し、用紙112を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙112の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙112を排紙トレイ154に排紙する。
また、両面印刷の場合には、表面(最初に印刷する面)の記録が終了したときに、搬送ベルト121を逆回転させることで、記録済みの用紙112を両面給紙ユニット161内に送り込み、用紙112を反転させて(裏面が印刷面となる状態にして)再度カウンタローラ122と搬送ベルト121との間に給紙し、タイミング制御を行って、前述したと同様に搬送ベルト121上に搬送して裏面に記録を行った後、排紙トレイ154に排紙する。
なお、本発明に係る画像形成装置は、プリンタ、ファクシミリ、複写機、これらの複合機等にも適用可能であり、インク以外の液体、例えばDNA試料やレジスト、パターン材料等を吐出する液体吐出ヘッドや液体カートリッジ、これらを備えた画像形成装置にも適用可能である。
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
さらに、「画像」とは、平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
10 液室基板
11 液室
12 流体抵抗部
14 隔壁
15 液室基板溝部
16 液室基板溝部
20 ノズル板
21 ノズル
22 ノズル板溝部
30 振動板部材
31 薄肉部(ダイアフラム部)
32 凸部
33 厚肉部
34 供給口
35 ダンパ部
36 溝部(ノズル列平行溝部)
37 溝部(ノズル列直交溝部)
38 溝部(ノズル列平行溝部)
50 駆動手段(圧電素子)
51 電極層
52 圧電層
53 駆動部
54 支持部(非駆動部)
60 ベース基板
70 フレーム
T 電極積層部
特開平10−100401号公報 特開平2−289351号公報 特開平9−290506号公報 特開2007−331245号公報

Claims (14)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルを有するノズル板と、
    前記ノズルに連通する液室を有する液室基板と、
    前記液室の壁面の少なくとも一部を構成し、前記液室に液体を供給する供給口を有する振動板部材と、
    前記液室内の液体を加圧する圧力を発生させる駆動手段と、を有する液体吐出ヘッドにおいて、
    前記振動板部材は薄肉部及び厚肉部を有し、前記厚肉部は、少なくとも前記液室基板と対向する面に前記ノズルの配列方向と直交する方向に延びるスリット状の溝部が設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記液室基板と前記振動板部材とが、異なる材料からなることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記振動板部材の前記厚肉部は、さらに前記ノズルの配列方向と平行な方向に延びるスリット状の溝部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記ノズルの配列方向と平行な方向に延びる前記溝部は、前記ノズルの配列方向と直交する方向に延びる前記溝部と少なくとも一箇所で交差することを特徴とする請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記溝部は、前記厚肉部の前記液室基板との接合面に設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記溝部は、前記厚肉部の前記液室を構成する面に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記溝部は、前記振動板部材の前記液室基板と対向する面及び前記駆動手段と対向する面にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記ノズルの配列方向と直交する方向に延びる前記溝部は、少なくとも前記液室基板のノズル配列方向の両端に形成された前記液室の外周側隔壁と対向する領域に設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記液室は、前記液室基板をプレス加工した後、研磨工程を行い、前記振動板部材を接合することにより形成されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記液室基板は、少なくとも前記振動板部材と対向する面の前記振動板部材の前記ノズルの配列方向と平行な方向に延びる前記溝部に沿った位置に、溝部を有することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記ノズル板は、前記液室基板と対向する面の前記振動板部材の前記ノズルの配列方向と平行な方向に延びる前記溝部に沿った位置に、溝部を有することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  12. 前記振動板部材の前記溝部は、外周側から内側に向かって深さが漸増する形状であることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを搭載したことを特徴とするヘッドカートリッジ。
  14. 請求項1から12のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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