JP5338585B2 - 液体吐出ヘッド及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する液体吐出ヘッド及び同ヘッドを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、液体吐出記録方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を3次元的に造形して形成された像も含まれる。
従来、液体吐出ヘッドとして、圧力室(液室、個別液室、加圧室などともいう。)内の液体であるインクを加圧する圧力を発生するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)として圧電素子、特に圧電層と内部電極を交互に積層した積層型圧電素子を用いて、積層型圧電素子のd33又はd31方向の変位で液室の壁面を形成する弾性変形可能な振動板を変形させ、圧力室内体積を変化させて液滴を吐出させるいわゆる圧電アクチュエータを用いた圧電型ヘッドが知られている。なお、本明細書において、「圧電素子」とは電気機械変換素子の総称として用いる。
ところで、圧電素子の変位は液室内部のみに伝達する必要がある。圧電素子が液室を構成する流路ユニットを直接押し上げてしまっては、液室内の圧力が上がらないのみならず、流路ユニットの振動が他のチャンネル(他のノズル、液室、圧電素子で構成される部分)へ伝播して、相互干渉や吐出安定性に著しい不具合を生じる。そのため、圧電素子は液室よりも小さく、液室内に収まっている構成が一般的である。
一方、高画質化の要求から、要求される小滴のサイズはますます小さくなり、そのために液室をより小さくする傾向にある。ノズルピッチを細かくするために幅方向が短くなるだけでなく、液室の長さ方向も短くなっている。これは、液室の圧力共振周波数を高くすることで、小さい滴を吐出させるためである。
しかしながら、圧力発生手段としての圧電素子を単純に短くすることはできない。例えば、d33方向に変位する積層型圧電素子を短くすると、不活性部によって変位を妨げられ、活性部の中でも水平に持ち上がらない部分が生じる。圧電素子が短くなっても、この部分は短くならず、水平に持ち上がる活性部が短くなる。そのために、変位が取れなくなり、変換効率が著しく低下する。つまり、圧電素子は液室に対応して小さくすることができない。
このように、液室を小さくしても圧電素子の大きさはあまり変わらず、この場合、圧電素子に凸部以外の振動板が接しないようにすると、薄層部(ダイアフラム部)で逃がす面積がますます大きくなる。この結果、流路のコンプライアンスが大きくなりすぎてしまい、好ましい吐出特性が得られなくなる。
そこで、液室より大きな駆動手段を用いる場合、駆動手段に凸部を設ける構成や振動板部材側に凸部を設ける構成が採用されている(特許文献1ないし3)。
特許第3147132号公報 特開2000−334949号公報 特開2003−136707号公報
しかしながら、圧電素子の振動板に接合される部分を凸部になるように加工する構成にあっては、流路のコンプライアンスが大きくなることによる吐出特性の効率低下は抑制されるが、特に液室間隔壁を圧電素子の非駆動部で支えるバイピッチ構造において、加工工程上、非駆動部の圧電素子部分も凸加工を施してしまうために剛性を保てなくなるおそれがある。また、吐出特性に多大な影響を与える駆動手段(圧電素子)に凸加工を高精度でばらつき無く行うことは困難であり、各ヘッド間で吐出特性のばらつきが発生するという課題がある。
一方、振動板部材に凸部を設ける場合は、駆動手段の変位によって流路ユニットを直接押し上げないように薄肉部分(ダイアフラム部)により逃がす構成となるが、この場合、厚肉部分と薄肉部分とで流路板との接合時の加圧力に差異が生じ、薄肉部分は不加圧領域となるため、接合の信頼性が低下するおそれがある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、液室よりも大きな駆動部を有する場合に駆動部が振動板部材に接することなく、流路のコンプライアンスを低下することなく、滴吐出特性を向上するとともに、流路板と振動板の接合信頼性も確保することを目的とする。
上記の課題を解決するため、液体吐出ヘッドは、
液滴を吐出するノズルと、
前記ノズルが連通する液室と、
薄肉部と厚肉部とからなり、前記薄肉部の中に厚肉部で形成された凸部を有し、前記薄肉部で前記液室の壁面の一部を形成する振動板部材と、
前記振動板部材の凸部に接合された駆動部と、前記液室を形成する流路部材を支持する非駆動部とを有する電気機械変換素子部材と、を備え、
前記振動板部材には、液室長手方向における前記ノズルに連通する側の液室端部に対向する位置を含み、前記駆動部に面する側に前記島状凸部と同じ厚みの厚肉部が形成され、
前記駆動部には、前記島状凸部と同じ厚みの厚肉部に対向した位置に溝部が設けられている
構成とした。
ここで、
前記振動板部材には、前記液室に液体を供給する側の液室端部に対向する位置を含み、前記駆動部に面する側に前記凸部と同じ厚みの厚肉部が形成され、
前記駆動部には、前記液室に液体を供給する側の液室端部に対向する位置を含み、前記駆動部に面する側に形成された前記凸部と同じ厚みの厚肉部に対向して溝部又は切欠部が設けられている
構成とできる。
また、前記振動板部材の厚肉部は3層構造である構成とできる。
また、前記液室長手方向における前記ノズルに連通する側の液室端部の外側であって、前記駆動部に対向する位置に形成された前記凸部と同じ厚みの厚肉部は、一部が前記液室端部の内側にも形成されている構成とできる。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えたものである。
本発明に係る液体吐出ヘッドによれば、振動板部材には、ノズルに連通する側の液室端部の外側であって、駆動部に対向する位置に島状凸部と同じ厚みの厚肉部が形成され、駆動部には、ノズルに連通する側の液室端部の外側であって、駆動部に対向する位置に形成された凸部と同じ厚みの厚肉部に対向して溝部が設けられている構成としたので、液室よりも大きな駆動部を有する場合に駆動部が振動板部材に接することなく、流路のコンプライアンスを低下することなく、滴吐出特性を向上するとともに、流路板と振動板の接合信頼性も確保することができる。
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、滴吐出特性が向上するので、安定した滴吐出を行って高画質画像を形成することができる。
本発明の第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの液室配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。 同じく液室配列方向の要部断面説明図である。 同実施形態における振動板部材及び圧電部材の詳細な説明に供する液室長手方向における駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。 同じく1つの液室部分の平面説明図である。 同じく液室長手方向における非駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。 本発明の第2実施形態における振動板部材及び圧電部材の詳細な説明に供する液室長手方向における駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。 同じく1つの液室部分の平面説明図である。 同じく液室長手方向における非駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。 本発明の第3実施形態における振動板部材及び圧電部材の詳細な説明に供する液室長手方向における駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。 同じく1つの液室部分の平面説明図である。 同じく液室長手方向における非駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。 同実施形態の他の例の説明に供する液室長手方向における駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。 本発明の第4実施形態における振動板部材及び圧電部材の詳細な説明に供する液室長手方向における駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。 同じく1つの液室部分の平面説明図である。 同じく液室長手方向における非駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。 本発明の第5実施形態における振動板部材及び圧電部材の詳細な説明に供する液室長手方向における駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。 同じく1つの液室部分の平面説明図である。 同じく液室長手方向における非駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す全体構成図である。 同じく要部平面説明図である。 本発明に係る画像形成装置の他の例を示す全体構成図である。 比較例に係るヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図である。 同じく1つの液室部分の平面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る液体吐出ヘッドの第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図、図2は同じくノズル配列方向の要部断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、流路板(流路基板、液室基板)1と、この流路板1の下面に接合した振動板部材2と、流路板1の上面に接合したノズル板3とを有し、これらによって液滴(液体の滴)を吐出する複数のノズル4がそれぞれノズル連通路5を介して連通する個別流路としての複数の液室(加圧液室、圧力室、加圧室、流路などとも称される。)6、液室6にインクを供給する流体抵抗部を兼ねた供給路7、この供給路7を介して液室6と連通する連通部8を形成し、連通部8に振動板部材2に形成した供給口9を介して後述するフレーム部材17に形成した共通液室10からインクを供給する。
流路板1は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、液室6や流体抵抗部7、連通部8となる凹部などを形成したものであるが、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板(SUS304やその他のSUS)、Ni、42アロイ、や感光性樹脂などを用いることもできる。例えば、SUS基板に酸性エッチング液でエッチング、あるいは打ち抜き(プレス)などの機械加工をすることで形成することもできる。流路板1の液室6の間は液室間隔壁6Aとなる。また、流路板1は、1層構造のものに限らず、同一部材、同組成部材または線膨張係数が近い部材を積層して形成することもできる。
なお、流路板1の液体に接する面には、窒化チタン膜あるいはポリイミドなどの有機樹脂膜からなる耐液性薄膜を成膜しても良い。このような耐液性薄膜を形成することで、流路板材料が液体に対して溶出しにくく、また濡れ性も向上するため気泡の滞留が生じにくくなり、安定した滴吐出が可能になる。本願において「層」や「膜」は、実質的な平らな全ての構造物を含む意味に用いる。
ここでは、流路板1の厚さが40μm〜600μm(流路板1を積層することにより液室を形成することもできる)、液室6の長手方向の長さは400μm〜1600μm、液室6の幅は120〜139μmとした。液室間隔壁6Aの幅は振動板部材3との接合面で約15〜50μm(液室ピッチが150dpi相当)である。
振動板部材2は、第1層2Aと第2層2Bとで形成されて、第1層2Aで薄肉部を形成し、第1層2A及び第2層2Bで厚肉部を形成している。そして、この振動板部材2は、各液室6に対応してその壁面を形成する第1層2Aで形成された各振動領域(ダイアフラム部)2aを有し、この振動領域2aの中に、面外側(液室6と反対面側)に第1層2A及び第2層2Bの厚肉部で形成された島状凸部2bが設けられ、この島状凸部2bに振動領域2aを変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ100の後述する駆動圧電素子柱12Aを接合する。また、振動板部材2の液室間隔壁6Aに対応する部分も厚肉部が形成されて同じく非駆動圧電素子柱12Bと接合されている。なお、島状凸部2b以外にも後述するフレーム部材17との接合部にも厚肉部2cが形成されている。
なお、振動板部材2は、ここではNi電鋳で形成しているが、これに限らず、42アロイ、SUS304などの金属部材や、樹脂部材或いは樹脂層と金属層の積層部材などを用いることができる。第1層2Aを樹脂層で形成すること、剛性が低くなり、駆動圧電素子柱12Aの変位効率を阻害することもなくなる。また、流路板1が金属である場合、樹脂層と金属との接合は金属同士の接合より接合強度が増す。また、樹脂層としては圧延フィルムを用いることもでき、これにより厚みが薄くなってもピンホールなどの欠陥がほとんどなく、信頼性が向上する。
また、振動板部材2と圧電アクチュエータ100の接合領域に接着剤に対して親和性を示す処理を行うことも考えられる。親和性を示す処理として、水酸基やSiO薄膜層を形成することがある。SiO薄膜層の形成には、比較的熱のかからない、すなわち振動板部材2に熱的影響の発生しない範囲の温度で成膜可能な方法で形成する。具体的には、スパッタリング、イオンビーム蒸着、イオンプレーティング、CVD(化学蒸着法)、P−CVD(プラズマ蒸着法)などが適している。ここでは、Siのスパッタリング後スパッタ膜にO処理をしてSiO膜を生成している。SiO薄膜層の膜厚は密着力が確保できる範囲で必要最小限の厚さとするのが工程時間、材料費から見て好ましい。ここでは、SiO膜の厚さを10〜2000Åの範囲で使用している。
また、第1層2Aを樹脂層とする場合、樹脂層としてポリフェニレンサルフアイド(PPS)樹脂を用いていることができる。その他、延伸可能な他の高分子材料、例えば、ポリイミド(PI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ボリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリバラバン酸(PPA)樹脂、ボリサルホン(PSF)樹脂、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリオレフィン(APO)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、アラミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリカーネート樹脂等を用いることもできる。
なお、振動板部材2の振動領域2aは、厚さは2〜10μm、液室短手方向の長さを10〜50μmとすることができる。
圧電アクチュエータ100は、ベース部材13上に接着剤接合した2つの積層型圧電部材12を有し、圧電部材12にはハーフカットダイシングによって溝31を加工して1つの圧電部材12に対して所要数の圧電素子柱12A、12Bを所定の間隔で櫛歯状に形成している。なお、圧電部材12の圧電素子柱12A、12Bは、同じものであるが、駆動波形を与えて駆動させる圧電素子柱を駆動圧電素子柱(駆動部)12A、駆動波形を与えないで単なる支柱として使用する圧電素子柱を非駆動圧電素子柱(非駆動部)12Bとして区別している。
そして、駆動圧電素子柱12Aの上端面(接合面)を振動板部材2の島状凸部2bに接合している。駆動圧電素子柱12Aの液室長手方向の長さが振動板部材2の島状凸部2bの液室長手方向の長さよりも長い形状となっている。
ここで、圧電部材12は、圧電材料層21と内部電極22A、22Bとを交互に積層したものであり、内部電極22A、22Bをそれぞれ端面、即ち圧電部材12の振動板部材2に略垂直な側面に引き出して、この側面に形成された端面電極(外部電極)23、24に接続し、端面電極(外部電極)23、24間に電圧を印加することで積層方向の変位を生じる。ここで、外部電極23を個別外部電極(個別電極)とし、外部電極24を共通外部電極(共通電極)として使用する。
また、圧電部材12には駆動圧電素子柱12Aに駆動信号を与えるための可撓性を有する配線部材としてのFPC15が接続されている。FPC15には、図示しないが駆動圧電素子柱12Aに駆動波形を与えるドライバIC(駆動回路)が搭載されている。
ノズル板3は、ニッケル(Ni)の金属プレートから形成したもので、エレクトロフォーミング法(電鋳)で形成しているが、ステンレスなどの金属、ポリイミド樹脂フィルムなどの樹脂、シリコン及びそれらの組み合わせからなるものなども用いることができる。このノズル板3には各液室6に対応して直径10〜35μmのノズル4を形成し、流路板1に接着剤接合している。そして、このノズル板3の液滴吐出側面(吐出方向の表面:吐出面、又は液室6側と反対の面)には撥水層を設けている。
さらに、これらの圧電部材12、ベース部材であるベース部材13及びFPC15などで構成される圧電アクチュエータ100の外周側には、エポキシ系樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成したフレーム部材17を接合している。そして、このフレーム部材17には前述した共通液室10を形成し、更に共通液室10に外部からインクを供給するための供給口19を形成し、この供給口19は更に図示しないサブタンクやインクカートリッジなどのインク供給源に接続される。
このように構成した液体吐出ヘッドヘッドにおいては、例えば駆動圧電素子柱12Aに印加する電圧を基準電位Veから下げることによって駆動圧電素子柱12Aが収縮し、振動板部材2の振動領域2aが下降して液室6の体積が膨張することで、液室6内にインクが流入し、その後駆動圧電素子柱12Aに印加する電圧を上げて駆動圧電素子柱12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材2の振動領域2aをノズル4方向に変形させて液室6の体積を収縮させることにより、液室6内のインクが加圧され、ノズル4からインク滴が吐出(噴射)される。
そして、駆動圧電素子柱12Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板部材2の振動領域2aが初期位置に復元し、液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室10から液室6内にインクが充填される。そこで、ノズル4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
次に、この実施形態における振動板部材及び圧電部材の詳細について図3ないし図5をも参照して説明する。なお、図3は液室長手方向における駆動圧電素子柱部分の断面説明図、図4は同じく1つの液室部分の平面説明図(ハッチング部:厚肉部)、図5は液室長手方向における非駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。
振動板部材2には、液室長手方向におけるノズル4に連通する側の液室6の端部に対向する位置を含み、駆動部である駆動圧電素子柱12Aに面する側に島状凸部2bと同じ厚みの厚肉部2dが形成され、圧電素子柱12Aには振動板部材2の厚肉部2dに対向して溝部12dが設けられている。この溝部12dはダイシングなどで形成するので、非駆動圧電素子柱12Bにも形成される。なお、溝部12dの深さはこの例では10〜30μmとしている。また、厚肉部は製造過程による厚みばらつきを有するものであるため、本発明において「同じ厚み」とは±10%の厚みばらつきまでを含めて「同じ厚み」としている。
また、図3においては、厚肉部2dの端部位置と、液室6の端部位置(流路板1に形成された液室隔壁6Aの端部位置)とが一致するように形成されているがこれに限るものではなく、液室6の端部位置が厚肉部2dの形成領域に含まれていればよく、厚肉部の端部が液室6に対向する位置までせり出していてもよい。
このように構成したので、流路板1を支持する振動板部材2の支持部分は厚肉部2dの分だけ剛性が高くなり、圧電部材12の振動等を抑えることができる。また、液室間隔壁部6Aを支持する非駆動圧電素子柱12Bの剛性は溝部12dを形成する領域が少ないために高いまま維持することができ、相互干渉等の吐出特性の低下も生じない。
このように、振動板部材には、液室長手方向におけるノズルに連通する側の液室端部に対向する位置を含み、駆動部に面する側に島状凸部と同じ厚みの厚肉部が形成され、駆動部には、この凸部と同じ厚みの厚肉部に対向して溝部が設けられている構成とすることで、液室よりも大きな駆動部を有する場合に駆動部が振動板部材に接することなく、流路のコンプライアンスを低下することなく、滴吐出特性を向上することができる。
また、このように形成することで、振動板部材のノズルに連通する側の液室端部に対向する位置を厚肉部で形成することができ、流路板と振動板を接合する際に、凸部と同等の力で液室端部を加重することができ、液室端部の接合信頼性を向上させ、インクのリークを防止することができる。
ここで、比較例について図22及び図23を参照して説明する。この比較例では、2層構造の振動板部材2の駆動圧電素子柱12Aに対向する領域が第1層21Aのみで形成されることで、振動板部材2の駆動圧電素子柱12Aが島状凸部2b以外で干渉しない構成としている。
この構成にあっては、本実施形態と同様に、液室よりも大きな駆動部を有する場合でも駆動部が振動板部材に接することなく形成することは可能である。しかし、液室接合(ノズル板3と流路板1及び振動板部材2を接合)するときに、振動板部材2の薄肉部分の反対面(ノズル板3と流路板1)の接合面は加圧できない不加圧領域40となり、接合信頼性を確保することが難しくなる。
次に、本発明の第2実施形態における振動板部材及び圧電部材の詳細について図6ないし図8をも参照して説明する。なお、図6は同実施形態における液室長手方向における駆動圧電素子柱部分の断面説明図、図7は同じく1つの液室部分の平面説明図(ハッチング部:第3層部)、図8は液室長手方向における非駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。
ここでは、振動板部材2は、第1層2A、第2層2B及び第3層2Cの3層構造とし、第1層2A、第2層2B及び第3層2dで厚肉部を、第1層2Aで薄肉部を形成するとともに、第1層2A及び第2層2Bでその中間の厚さの部分を形成している。
そして、振動板部材2には、液室長手方向におけるノズル4に連通する側の液室端部の外側であって、駆動部である駆動圧電素子柱12Aに対向する位置に島状凸部2bと同じ厚みの厚肉部2dが形成され、圧電素子柱12Aには振動板部材2の厚肉部2dに対向して溝部12dが設けられている。
つまり、2層構造の振動板部材では、駆動部と干渉しないようにするために2層目を形成しない部分が多く、流路のコンプライアンスを決める薄肉部分(1層目)の面積が広くなる。3層構造とすることで、2層目と3層目の間で駆動部から逃がすことできるので、コンプライアンスを決める薄肉部分(1層目)が駆動部の大きさによって制限されなくなり、滴吐出効率が向上する。
次に、本発明の第3実施形態における振動板部材及び圧電部材の詳細について図9ないし図11をも参照して説明する。なお、図9は同実施形態における液室長手方向における駆動圧電素子柱部分の断面説明図、図10は同じく1つの液室部分の平面説明図(ハッチング部:厚肉部)、図11は液室長手方向における非駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。
ここでは、前記第1実施形態において、振動板部材2の液室長手方向における液室6に液体を供給する側(インク供給側)の液室6の端部部分であって、駆動圧電素子柱12Aに対向する位置に凸部2dと同じ厚みの厚肉部2eが形成され、駆動圧電素子柱12Aには厚肉部12dに対向して溝部である切欠部12eが設けられている。
これにより、流路板1及び振動板部材2と圧電部材12とを接合するときに加圧できる厚肉部分が増加し、液室6の流体抵抗部7側の端部においても振動板と流路板を確実に接合することができ、接合信頼性が向上する。
なお、ここでは、駆動圧電素子柱12A側の溝部が切欠部で説明している、図12に示すように断面凹形状の溝部12eとすることもできる。溝部とした方が非駆動圧電素子柱の振動板との接合部領域が増え、液室間の隔壁の剛性をより高めることができるため、液室間の相互干渉をより低く維持できる。
次に、本発明の第4実施形態における振動板部材及び圧電部材の詳細について図13ないし図15をも参照して説明する。なお、図13は同実施形態における液室長手方向における駆動圧電素子柱部分の断面説明図、図14は同じく1つの液室部分の平面説明図(ハッチング部:第3層部)、図15は液室長手方向における非駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。
ここでは、前記第2実施形態において、前記第3実施形態と同様に、振動板部材2の液室長手方向における液室6に液体を供給する側(インク供給側)の液室6の端部部分であって、駆動圧電素子柱12Aに対向する位置に凸部2dと同じ厚みの厚肉部2eが形成され、駆動圧電素子柱12Aには厚肉部12dに対向して溝部12eが設けられている。
これにより、前記第3実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、本発明の第5実施形態における振動板部材及び圧電部材の詳細について図16ないし図18をも参照して説明する。なお、図16は同実施形態における液室長手方向における駆動圧電素子柱部分の断面説明図、図17は同じく1つの液室部分の平面説明図(ハッチング部:第3層部)、図18は液室長手方向における非駆動圧電素子柱部分の断面説明図である。
ここでは、前記第4実施形態において、振動板部材2の液室長手方向におけるノズル4に連通する側の液室6の端部に対向する位置を含み、駆動部である駆動圧電素子柱12Aに面する側に形成された島状凸部2bと同じ厚みの厚肉部2dの一部(領域dの部分)が、液室6に対向する部分まで形成され、圧電素子柱12Aには振動板部材2の厚肉部2dに対向して溝部12dが設けられている。
このように、液室6の端部より厚肉部2dの端部がインク供給口側に寄っていることで、液室端部を加圧した時に接着剤が流れ出してしまって振動板部材の振動領域2a(薄肉部分)の剛性を変化させてしまい滴吐出特性に影響を与えてしまうことがなくなる。
なお、上記液体吐出ヘッドをインクタンクと一体化したカートリッジ一体型ヘッドとして構成することもできる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の一例について図19及び図20を参照して説明する。なお、図19は同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図、図20は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドと、同ヘッドに駆動信号を与える電気回路基板と、同ヘッドに供給するインクを収容するタンクを一体化した液体吐出ヘッドユニットからなる記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有する液体吐出ヘッドユニット234a、234bを1つのベース部材に取り付けて構成したもので、一方のヘッド234aの一方の2列のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方の2列のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方のヘッド234bの一方の2列のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方の2列のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、1ヘッド当たり4ノズル列配置として、1個のヘッドで4色の各色を吐出させることもできる。
また、記録ヘッド234の前述したタンク235a、245bには各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置し、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えるので、滴吐出性能が向上するので、安定した滴吐出を行って高画質画像を形成することができる。
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の他の例について図21を参照して説明する。なお、図21は同装置の機構部全体の概略構成図である。
この画像形成装置は、ライン型画像形成装置であり、装置本体401の内部に画像形成部402等を有し、装置本体401の下方側に多数枚の記録媒体(用紙)403を積載可能な給紙トレイ404を備え、この給紙トレイ404から給紙される用紙403を取り込み、搬送機構405によって用紙403を搬送しながら画像形成部402によって所要の画像を記録した後、装置本体401の側方に装着された排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
また、装置本体401に対して着脱可能な両面ユニット407を備え、両面印刷を行うときには、一面(表面)印刷終了後、搬送機構405によって用紙403を逆方向に搬送しながら両面ユニット407内に取り込み、反転させて他面(裏面)を印刷可能面として再度搬送機構405に送り込み、他面(裏面)印刷終了後排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
ここで、画像形成部402は、例えばブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の液滴を吐出する、フルライン型の4個の本発明に係る液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッド411k、411c、411m、411y(色を区別しないときには「記録ヘッド411」という。)を備え、各記録ヘッド411は液滴を吐出するノズルを形成したノズル面を下方に向けてヘッドホルダ413に装着している。
また、各記録ヘッド411に対応してヘッドの性能を維持回復するための維持回復機構412k、412d、412m、412y(色を区別しないときには「維持回復機構412」という。)を備え、パージ処理、ワイピング処理などのヘッドの性能維持動作時には、記録ヘッド411と維持回復機構412とを相対的に移動させて、記録ヘッド411のノズル面に維持回復機構412を構成するキャッピング部材などを対向させる。
なお、ここでは、記録ヘッド411は、用紙搬送方向上流側から、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順に各色の液滴を吐出する配置としているが、配置及び色数はこれに限るものではない。また、ライン型ヘッドとしては、各色の液滴を吐出する複数のノズル列を所定間隔で設けた1又は複数のヘッドを用いることもできるし、ヘッドとこのヘッドに記録液を供給する記録液カートリッジを一体とすることも別体とすることもできる。
給紙トレイ404の用紙403は、給紙コロ(半月コロ)421と図示しない分離パッドによって1枚ずつ分離され装置本体401内に給紙され、搬送ガイド部材423のガイド面423aに沿ってレジストローラ425と搬送ベルト433との間に送り込まれ、所定のタイミングでガイド部材426を介して搬送機構405の搬送ベルト433に送り込まれる。
また、搬送ガイド部材423には両面ユニット407から送り出される用紙403を案内するガイド面423bも形成されている。更に、両面印刷時に搬送機構405から戻される用紙403を両面ユニット407に案内するガイド部材427も配置している。
搬送機構405は、駆動ローラである搬送ローラ431と従動ローラ432との間に掛け渡した無端状の搬送ベルト433と、この搬送ベルト433を帯電させるための帯電ローラ434と、画像形成部402に対向する部分で搬送ベルト433の平面性を維持するプラテン部材435と、搬送ベルト433から送り出す用紙403を搬送ローラ431側に押し付ける押さえコロ436と、その他図示しないが、搬送ベルト433に付着した記録液(インク)を除去するためのクリーニング手段である多孔質体などからなるクリーニングローラなどを有している。
この搬送機構405の下流側には、画像が記録された用紙403を排紙トレイ406に送り出すための排紙ローラ438及び拍車439を備えている。
このように構成した画像形成装置において、搬送ベルト433は矢示方向に周回移動し、高電位の印加電圧が印加される帯電ローラ434と接触することで帯電され、この高電位に帯電した搬送ベルト433上に用紙403が給送されると、用紙403は搬送ベルト433に静電的に吸着される。このようにして、搬送ベルト433に強力に吸着した用紙403は反りや凹凸が校正され、高度に平らな面が形成される。
そして、搬送ベルト433を周回させて用紙403を移動させ、記録ヘッド411から液滴を吐出することで、用紙403上に所要の画像が形成され、画像が記録された用紙403は排紙ローラ438によって排紙トレイ406に排紙される。
このように、この画像形成装置においては本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッドを備えているので、滴吐出性能が向上するので、安定した滴吐出を行って高速で高画質画像を形成することができる。
なお、上記実施形態では本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、これに限るものではなく、前述したように、例えば、プリンタ/ファックス/コピア複合機などの画像形成装置に適用することができ、また、狭義のインク以外の液体や定着処理液などを用いる画像形成装置にも適用することができる。
1 流路板
2 振動板部材
2A 第1層
2B 第2層
2d 第3層
2a 振動領域(薄肉部)
2b 島状凸部
2d 厚肉部
3 ノズル板
4 ノズル
6 液室
7 供給路(流体抵抗部)
8 連通部
10 共通液室
12 圧電部材
12A 駆動圧電素子柱(駆動部)
12B 非駆動圧電素子柱(支柱部)
13 ベース部材
17 フレーム部材
233 キャリッジ
234 記録ヘッド(液体吐出ヘッド)

Claims (5)

  1. 液滴を吐出するノズルと、
    前記ノズルが連通する液室と、
    薄肉部と厚肉部とからなり、前記薄肉部の中に厚肉部で形成された凸部を有し、前記薄肉部で前記液室の壁面の一部を形成する振動板部材と、
    前記振動板部材の凸部に接合された駆動部と、前記液室を形成する流路部材を支持する非駆動部とを有する電気機械変換素子部材と、を備え、
    前記振動板部材には、液室長手方向における前記ノズルに連通する側の液室端部に対向する位置を含み、前記駆動部に面する側に前記島状凸部と同じ厚みの厚肉部が形成され、
    前記駆動部には、前記島状凸部と同じ厚みの厚肉部に対向した位置に溝部が設けられている
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記振動板部材には、前記液室に液体を供給する側の液室端部に対向する位置を含み、前記駆動部に面する側に前記凸部と同じ厚みの厚肉部が形成され、
    前記駆動部には、前記液室に液体を供給する側の液室端部に対向する位置を含み、前記駆動部に面する側に形成された前記凸部と同じ厚みの厚肉部に対向して溝部又は切欠部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記振動板部材の厚肉部は3層構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記液室長手方向における前記ノズルに連通する側の液室端部の外側であって、前記駆動部に対向する位置に形成された前記凸部と同じ厚みの厚肉部は、一部が前記液室端部の内側にも形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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