JP2016081706A - 負極及びそれを用いたリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本実施形態とするリチウムイオン二次電池を示す模式断面図である。図1に示すように、リチウムイオン二次電池100は、主として、積層体30、積層体30を密閉した状態で収容するケース50、及び積層体30に接続された一対のリード60、62を備えている。
正極集電体12は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム又はそれらの合金、ステンレス等の金属薄板(金属箔)を用いることができる。
正極活物質層14は、正極活物質、バインダー、及び、必要に応じた量の導電助剤から主に構成されるものである。
正極活物質としては、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンと該リチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、PF6 −)とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能であれば特に限定されず、公知の電極活物質を使用できる。例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、リチウムマンガンスピネル(LiMn2O4)、及び、一般式:LiNixCoyMnzMaO2(x+y+z+a=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦a≦1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV2O5)、オリビン型LiMPO4(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)、LiNixCoyAlzO2(0.9<x+y+z<1.1)等の複合金属酸化物が挙げられる。
バインダーは、正極活物質同士を結合すると共に、正極活物質と集電体12とを結合している。バインダーは、上述の結合が可能なものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂が挙げられる。更に、上記の他に、バインダーとして、例えば、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等を用いてもよい。また、バインダーとして電子伝導性の導電性高分子やイオン伝導性の導電性高分子を用いてもよい。電子伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン等が挙げられる。この場合は、バインダーが導電助剤粒子の機能も発揮するので導電助剤を添加しなくてもよい。イオン伝導性の導電性高分子としては、例えば、リチウムイオン等のイオンの伝導性を有するものを使用することができ、例えば、高分子化合物(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物、ポリフォスファゼン等)のモノマーと、LiClO4、LiBF4、LiPF6等のリチウム塩又はリチウムを主体とするアルカリ金属塩と、を複合化させたもの等が挙げられる。複合化に使用する重合開始剤としては、例えば、上記のモノマーに適合する光重合開始剤または熱重合開始剤が挙げられる。
導電助剤も、正極活物質層14の導電性を良好にするものであれば特に限定されず、公知の導電助剤を使用できる。例えば、黒鉛、カーボンブラック等の炭素系材料や、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。
負極集電体22は、導電性の板材であればよく、例えば、銅、ニッケル、ステンレス又はそれらの合金の金属薄板(金属箔)を用いることができる。
負極活物質層24は、負極活物質としての黒鉛、バインダー、及び、必要に応じた量の導電助剤から主に構成されるものである。
またC−O−P−Fから構成される層は、Cが1から60atm%、Oが5から50atm%、Pが0.1から20atm%、Fが30から90atm%で構成されていることが好ましい。
各層を構成する組成の測定は、既存の方法で測定することができ、負極断面に対し、エネルギー分散形X線分析装置(STEM−EDS)を用いることで測定可能である。
なお、必ずしも上記範囲に限定されるものではない。
より好ましくは、V―C―O―P―Fから構成される層の膜厚が50nmから120nmであるとき、電解液との反応抑制効果を持ちつつ、活物質が電解液と適度に接触することが可能なため、サイクルが経過してもより高容量を維持できる。
C−O−P−Fから構成される層についても、V―C―O―P―Fから構成される層の表面を本発明の効果が発生すれば必ずしも完全に100%被覆している必要はないが、60%以上被覆していることが好ましい。また本発明の効果が発生すればV―C―O―P―Fから構成される層が被覆していない負極活物質粒子の表面に付着していてもよい。
本実施形態では負極活物質粒子として、黒鉛を用いているが、例えば、表面に非晶質の層が形成された粒子を用いてもよい。
導電助剤は特に限定されず、公知の導電助剤を使用できる。例えば、カーボンブラックのような熱分解炭素、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成材料、炭素繊維、あるいは活性炭などの炭素材が挙げられる。また、難黒鉛化性炭素、易黒鉛化性炭素、黒鉛などの負極活物質材料を、形状を変えて添加してもよい。
また、導電助剤の添加量は負極活物質の質量に対して、0.5〜5質量%であることが好ましい。
バインダーには、正極バインダーとして例示した上述の材料に加え、PAA(ポリアクリル酸)等のアクリル系樹脂も用いることができる。また、バインダーの含有量も、負極活物質の体積変化の大きさや箔との密着性を加味しなければならない場合は適宜調整し、上述した正極10における含有量と同様の含有量を採用すればよい。バインダーの添加量は、負極活物質の質量に対して2〜20質量%であることが好ましい。
セパレータは、電解液に対して安定であり、保液性に優れていれば特に制限はないが、一般的にはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンの多孔質シート、又は不織布が挙げられる。
電解質は、正極活物質層14、負極活物質層24、及び、セパレータ18の内部に含有させるものである。電解質としては、特に限定されず、例えば、本実施形態では、リチウム塩を含む電解液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いことにより、充電時の耐用電圧が低く制限されるので、有機溶媒を使用する電解液(非水電解質溶液)であることが好ましい。電解液としては、リチウム塩を非水溶媒(有機溶媒)に溶解したものが好適に使用される。リチウム塩としては特に限定されず、リチウムイオン二次電池の電解質として用いられるリチウム塩を用いることができる。例えば、リチウム塩としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiFSI、LiBOB等の無機酸陰イオン塩、LiCF3SO3、(CF3SO2)2NLi等の有機酸陰イオン塩等を用いることができる。
電解液のリチウム塩の濃度は、電気伝導性の点から、0.5〜2.0Mが好ましい。なお、この電解質の温度25℃における導電率は0.01S/m以上であることが好ましく、電解質塩の種類あるいはその濃度により調整される。
更に、本実施形態の電解液中には、必要に応じて各種添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、サイクル寿命向上を目的としたビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート等や、過充電防止を目的としたビフェニル、アルキルビフェニル等や、脱酸や脱水を目的とした各種カーボネート化合物、各種カルボン酸無水物、各種含窒素及び含硫黄化合物が挙げられる。
ケース50は、その内部に積層体30及び電解液を密封するものである。ケース50は、電解液の外部への漏出や、外部からのリチウムイオン二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。例えば、ケース50として、図1に示すように、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミ箔を、高分子膜54としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
リード60、62は、アルミ等の導電材料から形成されている。
そして、公知の方法により、リード60、62を正極集電体12、負極集電体22にそれぞれ溶接し、正極10の正極活物質層14と負極20の負極活物質層24との間にセパレータ18を挟んだ状態で、電解液と共にケース50内に挿入し、ケース50の入り口をシールすればよい。
(正極の作製)
正極活物質としてLiVOPO4を84重量%と、導電助剤としてカーボンブラックを6重量%と、グラファイトを2重量%と、バインダーとしてPVDFを8重量%と、N−メチル−2−ピロリドンの溶媒とを混合分散させて、ペースト状の正極スラリーを作製した。そして、コンマロールコーターを用いて、この正極スラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に、均一に正極活物質層を塗布した。次いで、乾燥炉内にて、110℃の大気雰囲気下で上記正極活物質中のN−メチル−2−ピロリドン溶媒を乾燥させた。正極活物質の塗布量は12.0mg/cm2とした。なお、上記アルミニウム箔の両面に塗布された正極活物質層の塗膜の厚みは、ほぼ同じ膜厚に調整した。上記正極活物質が形成された正極をロールプレス機によって、正極活物質層を正極集電体の両面に圧着させ、正極活物質層の密度が2.3g/cm3なるように正極を作製した。
黒鉛94重量%と、アセチレンブラック3重量%と、ポリアミドイミド樹脂3重量%と、N−メチル−2−ピロリドンの溶媒とを混合分散させて、負極活物質層形成用のスラリーを調製した。このスラリーを、厚さ10μmの銅箔の両面に、負極活物質の塗布量が5.3mg/cm2となるように塗布し、100℃で乾燥することで負極活物質層を形成した。上記負極活物質が形成された負極をロールプレス機によって、負極活物質層を負極集電体の両面に圧着させ、負極活物質層の密度が1.5g/cm3になるように負極を作製した。
五酸化バナジウムをフッ化水素酸に溶解させ、さらにリン酸とPVAとの混合溶液を加え、混合することでV−C−O−P−F溶液を得た。
この混合溶液中に、負極を2回ディップし、アルゴン雰囲気中にて100℃で乾燥することにより負極活物質層上にV−C−O−P−Fから構成される層を形成した。またV―C―O―P―Fから構成される層のバナジウムの平均価数を評価したところ、4.0価であった。
なお、バナジウムの平均価数はX線吸収微細構造解析(XANES)を用いて評価した。
PVAとジフルオロリン酸の混合溶液中に、リン酸とフッ化水素酸を加え混合することでC−O−P−F溶液を得た。
この混合溶液中に、負極を2回ディップし、アルゴン雰囲気中にて100℃で乾燥することによりV−C−O−P−F上にC−O−P−Fから構成される層を形成した。
またエネルギー分散形X線分析装置(STEM−EDS)を用いて、被膜の構成を評価した。V−C−O−P−Fから構成される層はV:0.4atm%、C:12atm%、O:46.9atm%、P:6.5atm%、F:34.3atm%、C−O−P−Fから構成される層はC:0.7atm%、O:13.3atm%、P:4.6atm%、F:81.4atm%で構成されていた。
上記で作製した正極、負極を用いて、これらの間にポリエチレン微多孔膜からなるセパレータを挟んで、アルミラミネートパックに入れ、このアルミラミネートパックに、電解液として1MのLiPF6溶液(溶媒:EC/DEC=3/7(体積比))を注液した後に真空シールし、評価用のリチウムイオン二次電池を作製した。
V−C−O−P−F溶液に3回、C−O−P−F溶液に1回ディップした事以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
[実施例3]
V−C−O−P−F溶液に4回、C−O−P−F溶液に1回ディップした事以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
[実施例4]
V−C−O−P−F溶液に1回、C−O−P−F溶液に1回ディップした事以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
[実施例5]
C−O−P−F溶液に1回ディップした事以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
[実施例6]
V−C−O−P−F溶液に5回、C−O−P−F溶液に1回ディップした事以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
[実施例7]
C−O−P−F溶液をガラス棒の先端に付着させたものを、負極活物質層上に被覆させた事以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
[実施例8]
V−C−O−P−F溶液をガラス棒の先端に付着させたものを、負極活物質層上に被覆させた事、C−O−P−F溶液に3回ディップした事以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
[実施例9]
V−C−O−P−F溶液をガラス棒の先端に付着させたものを、負極活物質層上に被覆させた事、C−O−P−F溶液に4回ディップした事以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
[実施例10]
V−C−O−P−F溶液に6回、C−O−P−F溶液に3回ディップした事以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
[実施例11]
V−C−O−P−F溶液中に負極を2回ディップし、アルゴン雰囲気中にて80℃で乾燥することにより負極活物質層上にV−C−O−P−Fから構成される層を形成した。
さらにC−O−P−F溶液中に負極を2回ディップし、アルゴン雰囲気中にて100℃で乾燥することによりV−C−O−P−F上にC−O−P−Fから構成される層を形成した。
上記以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
このときV−C−O−P−Fから構成される層はV:0.1atm%、C:1.3atm%、O:35atm%、P:5.9atm%、F:57.7atm%、C−O−P−Fから構成される層は実施例1と同組成で構成されていた。
またV―C―O―P―Fから構成される層のバナジウムの平均価数を評価したところ、3.8価であった。
[実施例12]
V−C−O−P−F溶液中に負極を2回ディップし、アルゴン雰囲気中にて130℃で乾燥することにより負極活物質層上にV−C−O−P−Fから構成される層を形成した。
さらにC−O−P−F溶液中に負極を2回ディップし、アルゴン雰囲気中にて100℃で乾燥することによりV−C−O−P−F上にC−O−P−Fから構成される層を形成した。
上記以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
このときV−C−O−P−Fから構成される層はV:0.9atm%、C:5.5atm%、O:18.4atm%、P:8.9atm%、F:66.3atm%、C−O−P−Fから構成される層は実施例1と同組成で構成されていた。
またV―C―O―P―Fから構成される層のバナジウムの平均価数を評価したところ、4.3価であった。
[実施例13]
V−C−O−P−F溶液中に負極を2回ディップし、アルゴン雰囲気中にて150℃で乾燥することにより負極活物質層上にV−C−O−P−Fから構成される層を形成した。
さらにC−O−P−F溶液中に負極を2回ディップし、アルゴン雰囲気中にて100℃で乾燥することによりV−C−O−P−F上にC−O−P−Fから構成される層を形成した。
上記以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
このときV−C−O−P−Fから構成される層はV:1.5atm%、C:2.2atm%、O:8.1atm%、P:8.4atm%、F:79.8atm%、C−O−P−Fから構成される層は実施例1と同組成で構成されていた。
またV―C―O―P―Fから構成される層のバナジウムの平均価数を評価したところ、4.5価であった。
[実施例14]
V−C−O−P−F溶液中に負極を2回ディップし、アルゴン雰囲気中にて170℃で乾燥することにより負極活物質層上にV−C−O−P−Fから構成される層を形成した。
さらにC−O−P−F溶液中に負極を2回ディップし、アルゴン雰囲気中にて100℃で乾燥することによりV−C−O−P−F上にC−O−P−Fから構成される層を形成した。
上記以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
このときV−C−O−P−Fから構成される層はV:2.0atm%、C:1.9atm%、O:17.2atm%、P:10.5atm%、F:68.4atm%、C−O−P−Fから構成される層は実施例1と同組成で構成されていた。
またV―C―O―P―Fから構成される層のバナジウムの平均価数を評価したところ、4.6価であった。
[実施例15]
C−O−P−F溶液を使用せずV−C−O−P−F溶液のみを使用し、V−C−O−P−F溶液を2回ディップした事以外は実施例1と同様の方法で負極活物質層上にV−C−O−P―Fから構成される層のみを形成した。
この負極を用いて評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
このときV−C−O−P−Fから構成される層は実施例1と同組成で構成されていた。
[比較例1]
V−C−O−P−F溶液は使用せず、C−O−P−F溶液のみを使用し、C−O−P−F溶液を3回ディップした事以外は実施例1と同様の方法で負極活物質層上にC−O−P―Fから構成される層のみを形成した。
この負極を用いて評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
[比較例2]
正極活物質としてLiVOPO4を84重量%と、導電助剤としてカーボンブラックを6重量%と、グラファイトを2重量%と、バインダーとしてPVDFを7重量%と、B2O3を1重量%と、N−メチル−2−ピロリドンの溶媒とを混合分散させて、ペースト状の正極スラリーを作製し、負極はV−C−O−P−Fから構成される層と、C−O−P−Fから構成される層を被覆しなかったこと以外は実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製した。
この二次電池を20℃において1.5A、4.2Vの定電圧充電を施した後、50℃で3日間放置したところ、負極上にB及びCを有する被膜が形成された。なお、被膜の構成元素はX線光電子分光法(ESCA)によって確認した。
さらに実施例1と同様の方法で評価用リチウムイオン二次電池を作製し、サイクル特性の評価を行った。
実施例及び比較例で作製した評価用リチウムイオン二次電池について、二次電池充放電試験装置(北斗電工株式会社製)を用い、25℃の環境下でサイクル特性の測定を行った。0.5Cで4.2Vまで定電流定電圧充電し、1Cで2.8Vまで定電流放電する充放電サイクルを500サイクル繰り返し、500サイクル後の容量維持率を測定し、サイクル特性をサイクル維持率(%)として評価した。
Claims (5)
- 黒鉛を含む負極活物質層上に、V―C―O―P―Fから構成される層を有することを特徴とする負極。
- 前記V―C―O―P―Fから構成される層上に、さらにC―O―P―Fから構成される層を有することを特徴とする請求項1に記載の負極。
- 前記V―C―O―P―Fから構成される層の膜厚が20〜200nm、であることを特徴とする請求項1または2に記載の負極。
- 前記V−C―O―P―Fから構成される層と前記C−O−P−Fから構成される層の膜厚の合計が300nm以下であることを特徴とする請求項2乃至3のいずれか1項に記載の負極。
- 正極と、負極と、電解質と、が容器に収容されたリチウムイオン二次電池であって、前記負極が、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の負極であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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2014
- 2014-10-16 JP JP2014211729A patent/JP2016081706A/ja active Pending
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