JP2016085838A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極に負極活物質としシリコンまたはシリコン含有化合物を含む場合においても、初期放電容量が大きく、充電レート特性が良好なリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】本発明のリチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、セパレータと、非水溶媒及び電解質を有する非水電解液とを備え、負極には負極活物質としてシリコンまたはシリコン含有化合物を含み、非水電解液は電解質として0.05〜0.2mol/LのLiBFと、0.9〜1.5mol/LのLiPFとを含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池はニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池と比べ、軽量、高容量であるため、携帯電子機器用電源として広く応用されている。また、ハイブリッド自動車や、電気自動車用に搭載される電源としても使用され始めている。近年、携帯電子機器の小型化、高機能化が進んだことや、電気自動車等の走行距離を向上させるためにも、これらの電源となるリチウムイオン二次電池の更なる高容量化が期待されている。
その高容量化に際し、負極活物質では、従来使用されている黒鉛よりも理論容量が大きいとされるシリコン単体やシリコン含有化合物、特にシリコン含有酸化物を用いることが検討されている。(例えば、特許文献1〜5)
特開2009−110798号公報 特開2005−63772号公報 特開2006−294519号公報 特開平11−307120号公報 特開2008−10414号公報
しかしながら、シリコンを含む負極活物質を用いた場合、その放電容量は黒鉛負極を用いた場合より向上するものの、理論容量に対してはまだまだ不十分であった。また、リチウムイオンがシリコンへ挿入される際の活性化エネルギーが大きく、特に大電流で急速充電する場合には、充電される容量が大きく損なわれていた。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、負極に負極活物質としてシリコン、またはシリコン含有化合物を含む場合においても、初期放電容量が大きく、充電レート特性が良好なリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係るリチウムイオン二次電池は、正極と、負極と、セパレータと、非水溶媒及び電解質を有する非水電解液とを備え、前記負極には負極活物質としてシリコンまたはシリコン含有化合物を含み、前記非水電解液は電解質として含有率0.05〜0.2mol/LのLiBFと、含有率0.9〜1.5mol/LのLiPFとを含むことを特徴とする。
LiPFを適量含む非水電解液はリチウムイオン導電性に優れ、急速な充放電をする上では有利に働く。その非水電解液に微量のLiBFを添加すると、非水電解液のシリコン、またはシリコン含有化合物への濡れ性が向上する。そうすることで、負極または負極と非水電解液の界面におけるインピーダンスが減少し、初期放電容量が高く、さらには良好な充電レート特性を示すようになる。
LiPFの非水電解液中に含有される濃度が0.9mol/L以上であれば、イオン導電性が高く、十分な初期放電容量を得ることができる。一方、LiPFの濃度が1.5mol/L以下であれば、非水電解液の粘度が高くなり過ぎず、良好な充電レート特性が得られる。LiBFの非水電解液中に含有される濃度が0.05mol/L以上であれば、シリコンまたはシリコン含有化合物と非水電解液との界面抵抗が小さくなることで、良好な充電レート特性が得られる。一方、LiBFの濃度が0.2mol/L以下であれば、非水電解液のイオン導電性が低下することなく、良好な初期放電容量、充電レート特性を得ることができる。
前記負極活物質として、シリコンまたはシリコン含有化合物に加えて、さらに黒鉛を含むことが好ましい。
黒鉛はシリコンまたはシリコン化合物と比較して容量は小さいが、黒鉛の表面エネルギーと非水電解液との表面エネルギーの差が、シリコンまたはシリコン化合物の表面エネルギーと非水電解液との表面エネルギーの差よりも小さく、より良好な濡れ性を示す。つまり、非水電解液の染み込みが良くなり、負極の界面抵抗を下げることで、充電レート特性が良くなる。
前記負極は、結着剤としてポリアクリル酸を含むことが好ましい。ポリアクリル酸を使用すると、負極活物質層と負極集電体との密着強度が上がり、剥がれを防ぐことができるようになるが、負極への非水電解液の濡れ性は悪くなってしまう。そこで、適量のLiPFと微量のLiBFを含む非水電解液を用いることで濡れ性が改善し、急速充電した際にも十分な容量を得ることが可能となる。
非水電解液に、さらに式(1)で示される1,3,2−ジオキサチオラン−2,2−ジオキシドを加えることが好ましい。それにより、リチウムイオン二次電池のインピーダンスを下げることができ、より良好な充電レート特性を得ることができるようになる。
Figure 2016085838
本発明によれば、負極に負極活物質としシリコンまたはシリコン含有化合物を含む場合においても、初期放電容量が大きく、充電レート特性が良好なリチウムイオン二次電池を提供することが可能となる。
リチウムイオン二次電池の模式断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。ただし、本発明にかかるリチウムイオン二次電池用非水電解液及びリチウムイオン二次電池は、以下の実施形態に限定されるものではない。なお、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
(リチウムイオン二次電池)
続いて、本実施形態に係る電極、及びリチウムイオン二次電池について図1を参照して簡単に説明する。
リチウムイオン二次電池100は、主として、蓄電要素30、蓄電要素30を密閉した状態で収容するケース50、及び蓄電要素30に接続された一対のリード60,62を備えている。
蓄電要素30は、一対の電極10、20がセパレータ18を挟んで対向配置されたものである。正極10は、正極集電体12上に正極活物質層14が設けられた物である。負極20は、負極集電体22上に負極活物質層24が設けられた物である。正極活物質層14及び負極活物質層24がセパレータ18の両側にそれぞれ接触している。正極活物質層14、負極活物質層24、及び、セパレータ18の内部に電解質溶液が含有されている。正極集電体12及び負極集電体22の端部には、それぞれリード60,62が接続されており、リード60,62の端部はケース50の外部にまで延びている。
(負極)
負極20は、負極集電体22の両面に負極活物質層24を備えて構成されている。さらに、負極活物質層24は、負極活物質と、導電助剤と、結着剤とを含む塗料を負極集電体22に塗布することによって形成されている。
負極活物質には、シリコン単体、またはシリコン含有化合物を含有する活物質を用いる。シリコン含有化合物としては、Al、Sn等のシリコン以外の金属との合金や、一酸化シリコン、二酸化シリコン等の酸化物やそれらの混合物が挙げられる。このような活物質は通常粒子の形態をしている。粒径は特に限定されないが、5〜100nmが好ましい。
さらに負極活物質として、黒鉛を含むことが好ましい。黒鉛は、天然黒鉛、人造黒鉛(難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素等)、MCF(メソカーボンファイバ)等の炭素材から選ばれる少なくとも1種を含んでいる。中でも、良好な負極容量及びサイクル特性を示すことから人造黒鉛が好ましく、電極密度向上の観点から、人造黒鉛を天然黒鉛と混合して使用することが更に好ましい。その他、例えば、Al、Sn等のリチウムと化合物を形成することのできる金属やチタン酸リチウム(LiTi12)など公知の負極活物質を混合させて使用してもよい。
導電助剤は特に限定されず、公知の導電助剤を使用できる。例えば、カーボンブラックのような熱分解炭素、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成材料、炭素繊維、あるいは活性炭などの炭素材が挙げられる。また、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、黒鉛などの負極活物質材料を、形状を変えて添加してもよいが、負極活物質材料とは異なる材料を用いるのが好ましい。
カーボンブラックとしては、特に、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等が好ましく、ケッチェンブラックが特に好ましい。電子伝導性の多孔体を含有させることにより負極活物質の粒子と結着剤の界面に空孔を形成でき、その空孔により負極活物質層24への非水電解液の染み込みを容易にするので好ましい。
結着剤は、前記の負極活物質の粒子と導電助剤の粒子、あるいは、負極活物質層21と負極集電体22とを結着可能なものであれば特に限定されない。例えば、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂や、スチレンブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアミド、ポリアミドイミド等が挙げられるが、負極活物質層21と負極集電体22との密着強度が上がり、負極活物質層21の剥がれを防ぐことができることから、ポリアクリル酸であることが好ましい。アルカリ土類金属(Ca、Na等)で架橋された
ポリアクリル酸であってもよい。
負極集電体22は、リチウムイオン二次電池用の集電体に使用されている各種公知の金属箔を用いることができる。具体的には、銅箔を用いることが好ましい。
(正極)
正極10は、正極集電体12の両面に正極活物質層14を備えて構成されている。さらに正極活物質層14は、正極活物質と、導電助剤と、結着剤とを含む塗料を正極集電体12に塗布することによって形成されている。
正極活物質材料は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンと該リチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、ClO )とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能であれば特に限定されず、公知の電極活物質材料を使用できる。例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、一般式:LiNiCoMn(x+y+z=1)やLiNiCoAl1−x−y(0.98<a<1.2、0<x,y<1)で表される複合金属酸化物、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、FeまたはVを示す)、リチウムバナジウム化合物(LiVOPO)等の複合金属酸化物が挙げられる。
更に、正極活物質以外の各構成要素(導電助剤、結着剤)は、負極20で使用されるものと同様の物質を使用することができる。したがって、正極10に含まれる結着剤も、前記の正極活物質の粒子と導電助剤の粒子との結着のみならず、正極集電体12への結着に対しても寄与している。
正極集電体12は、リチウムイオン二次電池用の集電体に使用されている各種公知の金属箔を用いることができる。具体的には、アルミニウム箔を用いることが好ましい。
(セパレータ)
セパレータ18は絶縁性の多孔体から形成されていれば、材料、製法等は特に限定されず、リチウムイオン二次電池100に用いられている公知のセパレータを使用することができる。例えば、絶縁性の多孔体としては、公知のポリオレフィン樹脂、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンなどを重合した結晶性の単独重合体または共重合体が挙げられる。これらの単独重合体または共重合体は、1種を単独で使用することができるが、2種以上のものを混合して用いてもよい。また、単層であっても複層であってもよい。
(非水電解液)
非水電解液は、非水溶媒及び電解質を有し、前記電解質として0.05〜0.2mol/LのLiBFと、0.9〜1.5mol/LのLiPFとを含む。
LiBFとLiPFとを同時に含むことによる効果発現のメカニズムははっきりとはしないが、本発明者らは以下のように考えている。
負極活物質としてシリコンまたはシリコン含有化合物を含み、電解質としてLiPFだけを用いる場合、非水電解液のシリコンまたはシリコン含有化合物への濡れ性の悪さから、負極のインピーダンス上昇が問題となっていた。この濡れ性の悪さは、非水電解液の表面張力が大きい、あるいは非水電解液とシリコンまたはシリコン含有化合物との界面エネルギーが大きいことに起因する。
そこで、電解質としてLiPFと微量のLiBFを同時に加えると、非水電解液の表面張力を下げるだけでなく、非水電解液とシリコンまたはシリコン含有化合物との界面エネルギーを下げることができ、濡れ性が向上する。その結果、負極のインピーダンスを低下させることができ、リチウムイオン二次電池の放電容量や充電レート特性が向上したものと推測される。
LiBFは非水電解液中に0.05〜0.2mol/L含まれる。LiBFの非水電解液中に含有される濃度が0.05mol/L以上であると、非水電解液の表面張力や、非水電解液とシリコンまたはシリコン含有化合物との界面エネルギーを下げる効果が顕著に表れ、十分な初期放電容量と充電レート特性を得ることができるようになる。一方で、LiBFの濃度が0.2mol/L以下であれば、非水電解液のリチウムイオン導電性が高く維持されることから、良好な初期放電容量、充電レート特性を得ることができる。
初期放電容量を大きく得られることから、LiBFは非水電解液に0.08〜0.17mol/L含まれることが好ましい。さらに、充電レート特性も大きく向上することから、0.1〜0.15mol/L含まれることがより好ましい。
LiPFは非水電解液中に0.9〜1.5mol/L含まれる。LiPFの非水電解液中に含有される濃度が0.9mol/L以上であれば、リチウムイオン導電性が高く、十分な初期放電容量を得ることができる。一方、LiPFの濃度が1.5mol/L以下であれば、非水電解液の粘度が高くなり過ぎず、リチウムイオンの移動度を充分に確保することができることから、良好な充電レート特性を得ることができる。
初期放電容量を大きく得られることから、LiPFは非水電解液に1.0〜1.3mol/L含まれることが好ましい。さらに、充電レート特性も大きく向上することから、1.0〜1.2mol/L含まれることがより好ましい。
その他の電解質としては、LiClO、LiPOF、LiAsF、LiCFSO、LiCFCFSO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiN(CFCFCO)等が挙げられるが、これらを適量混合させてもよい。
非水溶媒は、環状カーボネートと、低粘度溶媒と、を含有していることが好ましい。環状カーボネートは電解質であるリチウム塩の解離を促す様、誘電率が20以上であり、低粘度溶媒はリチウムイオンの移動度を改善する様、粘度が1.0cP以下である有機溶媒のことを指す。
環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びブチレンカーボネートなどを用いることができ、中でもエチレンカーボネートを含むことが好ましい。エチレンカーボネートをプロピレンカーボネートやブチレンカーボネートと混合して使用してもよい。
また、低粘度溶媒として、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどを用いることができる。特に、高温保存特性を向上させる点から、ジエチルカーボネートを含むことが好ましい。ジエチルカーボネートを他の低粘度溶媒と混合して使用してもよい。
非水溶媒中の環状カーボネートと低粘度溶媒の割合は体積にして1:9〜1:1にすることが好ましい。
非水電解液は、さらに式(1)で表される1,3,2−ジオキサチオラン−2,2−ジオキシドを含むことが好ましい。1,3,2−ジオキサチオラン−2,2−ジオキシドを加えることで、非水電解液とシリコンまたはシリコン含有化合物との界面エネルギーを下げることができ、非水電解液の濡れ性がさらに向上し、負極のインピーダンスをより低下させることができることから、特に充電レート特性が向上する。
Figure 2016085838
1,3,2−ジオキサチオラン−2,2−ジオキシドは、初期放電容量を低下させることなく充電レート特性を向上させることから、非水電解液中に1〜6重量%含まれることが好ましい。
その他、ビニレンカーボネートなどの不飽和結合を有する炭酸エステル化合物、1,3−プロパンスルトンなどの硫黄含有化合物などをさらに加えてもよい。
(外装体)
ケース50は、その内部に発電要素30及び電解質溶液を密封できるものであれば、その材質等は問わない。
リード60,62は、アルミやニッケル等の導電材料から形成されている。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明について更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されない。
以下に示す手順により、実施例1〜52、比較例1〜10のリチウムイオン二次電池用非水電解液及びリチウムイオン二次電池を作製し、評価を行った。
(実施例1)
先ず、負極を作製した。負極の作製においては、負極活物質として酸化シリコン(91重量%)、導電助剤としてカーボンブラック(3重量%)、結着剤としてポリアクリル酸(3重量%)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(3重量%)を混合し、水中に分散させ、スラリーを得た。ここで、酸化シリコンとはSiO(1<x<2)で表される酸化物である。得られたスラリーをドクターブレード法により集電体である電解銅箔に塗布し、110℃で乾燥させた。乾燥後に圧延を行い、必要であればさらに250℃で真空乾燥させ、負極を得た。
次に、正極を作製した。正極の作製においても、正極活物質材料としてLiNi1/3Co1/3Mn1/3(90重量%)、導電助剤としてカーボンブラック(6重量%)、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(4重量%)を混合し、N−メチル−2−ピロリドン中に分散させ、スラリーを得た。得られたスラリーを集電体であるアルミニウム箔に塗布して乾燥させ、圧延を行い、正極を得た。
次に、非水電解液を調製した。エチレンカーボネート、ジエチルカーボネートを体積比3:7で混合した溶液中に、LiBFを0.05mol/L、LiPFを1.0mol/Lの割合で添加し非水電解液を得た。
得られた負極及び正極の間にポリエチレンからなるセパレータを挟んで積層し積層体(素体)を得た。得られた積層体をアルミラミネートパックに入れ、このアルミラミネートパックに非水電解液を注入した後に真空シールし、リチウムイオン二次電池(縦:60mm、横:85mm、厚さ:3mm)を作製した。
(実施例2〜54及び比較例1〜10)
負極活物質の種類と、負極結着剤の種類、非水電解液中の溶媒の組み合わせ、LiBFとLiPF含有量、非水電解液に添加する1,3,2−ジオキサチオラン−2,2−ジオキシドの添加量を表1〜3に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして実施例2〜54及び比較例1〜10のリチウムイオン二次電池を作製した。なお、表1〜3中、負極結着剤の「PAA」はポリアクリル酸を、「SBR」はスチレンブタジエンゴムを、「Ca−PAA」はCa架橋したポリアクリル酸を、「Na−PAA」はNa架橋したポリアクリル酸を表す。非水溶媒の「EC」はエチレンカーボネートを、「DEC」はジエチルカーボネートを、「EMC」はエチルメチルカーボネートを、「PC」はプロピレンカーボネートを表す。「DTD含有量」は1,3,2−ジオキサチオラン−2,2−ジオキシドの非水電解液中の含有量を表す。
(初期放電容量評価試験)
リチウムイオン二次電池作製後、恒温槽にて25℃に設定された環境下で初回の充電を行い、その直後に初回放電を行った。なお、充電は30mAで4.2Vまで定電流定電圧充電を行い、放電は30mAで2.5Vまで定電流放電を行った。初回放電における放電容量(mAh)の測定値は表1〜3中、「初期放電容量(mAh)」として示す。
(充電レート評価試験)
放電容量評価試験後、恒温槽にて25℃に設定された環境下において、300mAで4.2Vまで定電流定電圧充電(カットオフ電流:15mA)を行った。ここで測定された放電容量を前記初期放電容量で除し、100倍にした値を表1〜3中、「2C充電容量(%)」として示す。
(実施例1〜7及び比較例1,2)
まず、LiPFの非水電解液中に含有される濃度を1.0mol/Lに固定し、LiBFの非水電解液中に含有される濃度を変えた場合の評価結果を表1に示す。なお、負極活物質は酸化シリコン、負極結着剤はポリアクリル酸とし、LiBFの含有量以外は、表1に示すような構成で固定し、比較した。
初期放電容量において、比較例は140mAh未満であるのに対し、LiBFの含有量が0.05〜0.2mol/Lである実施例のリチウムイオン二次電池は140mAh以上となり、いずれも十分な初期放電容量を持つことが確認できた。特に、LiBFの含有量が0.08〜0.17mol/Lである場合、初期放電容量が150mAh以上となり、良好な値を示した。
2C充電容量においては、比較例は70%未満であるのに対し、LiBFの含有量が0.05〜0.2mol/Lである実施例のリチウムイオン二次電池は70%以上となり、いずれも十分な2C充電容量を持つことが確認できた。特に、LiBFの含有量が0.1〜0.15mol/Lである場合、2C充電容量が80%以上となり、良好な値を示した。
Figure 2016085838
(実施例8〜13及び比較例3,4)
次に、LiBFの非水電解液中に含有される濃度を0.1mol/Lに固定し、LiPFの非水電解液中に含有される濃度を変えた場合の評価結果を表2に示す。なお、負極活物質はSiO、負極結着剤はポリアクリル酸とし、LiPFの含有量以外は、表2に示すような構成で固定し、比較した。
初期放電容量において、比較例は140mAh未満であるのに対し、LiPFの含有量が0.9〜1.5mol/Lである実施例のリチウムイオン二次電池は140mAh以上となり、いずれも十分な初期放電容量を持つことが確認できた。特に、LiPFの含有量が1.0〜1.3mol/Lである場合、初期放電容量が150mAh以上となり、良好な値を示した。
2C充電容量においては、比較例は70%未満であるのに対し、LiPFの含有量が0.9〜1.5mol/Lである実施例のリチウムイオン二次電池は70%以上となり、いずれも十分な2C充電容量を持つことが確認できた。特に、LiPFの含有量が1.0〜1.2mol/Lである場合、2C充電容量が80%以上となり、良好な値を示した。
Figure 2016085838
(実施例14〜54及び比較例5〜10)
負極活物質の種類と、負極結着剤の種類、非水溶媒の組み合わせ、1,3,2−ジオキサチオラン−2,2−ジオキシドの含有量、LiBFとLiPFの含有量を表3のようにした上で、各測定を行った。なお、負極結着剤の種類を変えた場合にも、負極中の含有量は3重量%で統一している。
初期放電容量において、比較例は140mAh未満であるのに対し、LiBFの含有量が0.05〜0.2mol/Lで、かつ、LiPFの含有量が0.9〜1.5mol/Lである実施例のリチウムイオン二次電池は140mAh以上となり、いずれも十分な初期放電容量を持つことが確認できた。特に、LiBFの含有量が0.08〜0.17mol/Lで、かつ、LiPFの含有量が1.0〜1.3mol/Lである場合、初期放電容量が150mAh以上となり、良好な値を示した。
特に、負極活物質として黒鉛を含む場合には、含まない場合と比較して、より大きな初期放電容量を示した。
2C充電容量においては、比較例は70%未満であるのに対し、LiBFの含有量が0.05〜0.2mol/Lで、かつ、LiPFの含有量が0.9〜1.5mol/Lである実施例のリチウムイオン二次電池は70%以上となり、いずれも十分な2C充電容量を持つことが確認できた。特に、LiBFの含有量が0.1〜0.15mol/Lで、かつ、LiPFの含有量が1.0〜1.2mol/Lである場合、2C放電容量が80%以上となり、良好な値を示した。
特に、1,3,2−ジオキサチオラン−2,2−ジオキシドを含む場合、2C充電容量が大きくなる傾向が確認された。
Figure 2016085838
また、正極活物質をLiCoOとして同様の測定を行ったが、表1〜3で示される実施例および比較例と同じ傾向であることが確認された。
10・・・正極、20・・・負極、12・・・正極集電体、14・・・正極活物質層、18・・・セパレータ、22・・・負極集電体、24・・・負極活物質層、30・・・蓄電要素、50・・・ケース、60,62・・・リード、100・・・リチウムイオン二次電池

Claims (4)

  1. 正極と、負極と、セパレータと、非水溶媒及び電解質を有する非水電解液とを備え、
    前記負極には負極活物質としてシリコンまたはシリコン含有化合物を含み、
    前記非水電解液は電解質として含有率0.05〜0.2mol/LのLiBFと、含有率0.9〜1.5mol/LのLiPFとを含むことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 前記負極活物質として、さらに黒鉛を含むことを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記負極は、結着剤としてポリアクリル酸を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記非水電解液として、さらに式(1)で表される1,3,2−ジオキサチオラン−2,2−ジオキシドを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
    Figure 2016085838
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