JP2016080690A - 湿度検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より確実に窓曇りを検出し易い湿度検出装置を得る。【解決手段】湿度検出装置100は、車両の窓となるウインドシールド30の車両室内側に張り付けてウインドシールド30の曇りを検出する検出部10を備える。湿度検出装置は、ウインドシールド30の外側に位置する外表面部31と、外表面部31の車両室内側表面を覆う断熱部34とを含む。断熱部34は、検出部10と外表面部31の間に位置する第1断熱部34aと、該第1断熱部34a以外の第2断熱部34bとを有する。第1断熱部34aの熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好である。【選択図】図1

Description

本発明は、車両のウインドシールドの曇りを検出するために、ウインドシールドにおける車両室内側の湿度を検出する湿度検出装置に関するものである。
特許文献1に開示された車両用防曇装置は、ウインドシールドの曇りの発生を押さえつつ、暖房能力の低下を抑えるものである。このために、特許文献1に開示された車両用防曇装置は、ウインドシールドの相対湿度に基づいて、ウインドシールドが曇り易いか否かを判定している。そして、湿度センサが窓曇りを検知した場合、車両用防曇装置を構成する車両用空調装置をDEFモードにし、窓曇りを晴らすように制御している。
特開2007−8449号公報
しかし、湿度検出値の誤差、及び車両ごとのウインドシールドの形状又は材質の違いを考慮して、湿度センサが曇りを検出するときの基準値を微妙に調整しなければ確実に窓曇りを検出することができなかった。
本発明は、より確実に窓曇りを検出し易い湿度検出装置を得ることを目的とする。
従来技術として列挙された特許文献の記載内容は、この明細書に記載された技術的要素の説明として、参照によって導入ないし援用することができる。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、本発明における湿度検出装置は、車両の窓となるウインドシールド(30)の車両室内側に取り付けて窓の曇りを検出する検出部(10)と、ウインドシールドの一部を構成しウインドシールドの外側に位置する外表面部(31)と、ウインドシールの一部を構成し外表面部の車両室内側表面の少なくとも一部を覆う断熱部(34)とを備えている。また、断熱部は、検出部と外表面部の間に位置する第1断熱部(34a)と、この第1断熱部以外の第2断熱部(34b)とを有し、第1断熱部の方が、第2断熱部よりも熱伝導が良好である。
この発明によれば、第1断熱部の熱伝導が第2断熱部の熱伝導よりも良好であるから、外表面部が外気によって冷やされると、検出部が外気によって冷やされる。そのため検出部が湿度を検出しやすくなる。よって、第2断熱部側に重大な曇りが発生する前に検出部が確実に曇り直前又は直後の湿度を検出し易くなる。よって、検出部における湿度検出にばらつきが多少あっても、車両内の乗員の視界が曇りによって悪くなる前に、検出部が曇りを生じさせる湿度を確実に検出し易くなる。
なお、特許請求の範囲及び上記各手段に記載の括弧内の符号ないし説明は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を分かり易く示す一例であり、発明の内容を限定するものではない。
本発明の第1実施形態における湿度検出装置がウインドシールドとなるフロントガラスに設けられた状態を示す一部断面図である。 第1実施形態における湿度検出装置と車両用防曇装置とを車両内に取り付けた状態を示す説明図である。 第1実施形態における湿度検出装置の内部構成を示す一部断面図である。 第1実施形態における湿度検出装置を使用して空調制御装置に制御信号を出力する状態を説明するブロック図である。 第1実施形態における図4の制御信号を生成するまでの制御を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態における湿度検出装置をウインドシールドにとりつけた状態を示す一部断面図である。 本発明の第3実施形態における湿度検出装置をウインドシールドにとりつけた状態を示す一部断面図である。 本発明の第4実施形態における湿度検出装置を複数のウインドシールドの一つに取り付けた状態を示す車両の平面図である。 本発明の第5実施形態における湿度検出装置がウインドシールドとなるフロントガラスに設けられた状態を示す一部断面図である。 図9の湿度検出装置の一部拡大説明図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部を説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。
各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1ないし図5を用いて詳細に説明する。図1において湿度検出装置100は、車両の窓となるウインドシールド30と、このウインドシールド30の車両室内側に張り付けて窓の曇りを検出する検出部10とを有している。この検出部10は、湿度検出装置のセンサ部分である。ウインドシールド30は、ウインドスクリーンとも呼ばれ、窓の外側に位置するガラス又は樹脂よりなる外表面部31と、この外表面部31の表面を覆う断熱フィルムから構成された断熱部34とを有している。
断熱部34は、検出部10と外表面部31の間に位置する検出部範囲内断熱部である第1断熱部34aと、該第1断熱部34a以外の検出部範囲外断熱部である第2断熱部34bとを有する。
図1及び図2のように、車両室内の運転者は、第2断熱部34bの多くを透過して外部状態を視認する。ウインドシールド30の外表面部は、ガラスから成り、図1の下面側が車室内に面する内面30aであり、上面側が車室外に面する外面30bである。
第1断熱部34aと検出部10との位置は、図1において、検出部10の底部面積と、これに対向する第1断熱部34aの対向面積とが100%対向して重なっているが、多少ずれていても良い。しかし、少なくとも検出部10の底部面積に対して第1断熱部34aの対向面積の50%以上対向して重なることが望ましい。また、第1断熱部34aの熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好であるように設定されている。
例えば、第1断熱部34a内の熱伝導に寄与する銀、アルミヌウム等の金属粒子又はフィラーの含有量を第2断熱部34bよりも多くすることで、第1断熱部34aの熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好であるように設定できる。つまり、この場合は、第1断熱部34aの材質と第2断熱部34bの材質とが相違しており、低断熱部となる第1断熱部34aの熱伝導が高断熱部となる第2断熱部34bの熱伝導よりも良い。検出部10の幅W1に相当する窓曇り検出範囲の少なくとも半分以上は低断熱部と対向して重なる構成である。
第1断熱部34aの熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好であるように設定する。このために、第1断熱部34aの材質と第2断熱部34bの材質とを相違させる具体的構造としては、例えば、第1断熱部34aに熱伝導を良好にする金属粉末又はフィラーを混入する。その他、熱伝導が良いカーボンナノチューブ(CNTとも言う)を混入しても良い。また第1断熱部34aと第2断熱部34bとして透明発泡樹脂を使用し、熱伝導を良くするために第1断熱部34aの発泡空隙総量を第2断熱部34bよりも少なくしても良い。
これによれば第1断熱部34aの方が、熱伝導を阻害する発泡空隙が少なく樹脂密度が大きいため、熱伝導を良好にすることができる。透明発泡樹脂としては、直径が1ミクロンよりも小さいナノオーダーの気泡(ナノセル)をフィルム内部に充満させるナノセル発泡が知られている。
この熱伝導に関係する熱伝導率とは、窓の外側から車両室内側に向かう熱伝導において、媒質中に温度勾配がある場合に、その勾配に沿って運ばれる熱流束の大きさを規定する物理量である。
この熱伝導の相違は、第1断熱部34aの材質と第2断熱部34bの材質とが相違しており、第1断熱部34aの熱伝導率が第2断熱部34bの熱伝導率よりも大きいことに基因する。第1実施形態では、第1断熱部34aの厚さと第2断熱部34bの厚さを同一にすることができ、ウインドシールドの車両室内側に段差が生じない。なお、第1断熱部34aのすべてが第2断熱部34bよりも熱伝導率の高い領域を有している必要はない。
更に、図1において、断熱部34の車両室内側である図1の右下側に、断熱部34を覆うヒータ部35有し、検出部10は、ヒータ部35の更に車両室内側に取り付けられている。検出部10の信号に基づき、曇りを検出したときに、ヒータ部35に通電されて、窓の曇りが除去される。
ヒータ部35の一例は、ガラス又は樹脂フィルムの表面に透明導電膜を高温で蒸着して形成される。透明導電膜の両端には電極として銀ペーストが設けられ透明導電膜に電流が流されて発熱する。これらの透明導電膜と銀ペーストを更にガラスカバーで覆うこともできる。透明導電膜は酸化インジウムを主として形成される。透明導電膜を構成する成分の配合割合によって透明導電膜の表面抵抗を変化させている。例えば、銀の配合割合を少なくすると表面抵抗が増加し、同じ電圧を印加しても発熱量が減少する。
ヒータ部35は、検出部2の幅W1の底部面積に対して50%以上重なって設置された対向面積を持つ第1ヒータ部35aと、第1ヒータ部35a以外の残りのヒータ部35である第2ヒータ部35bとを含む。
ヒータ部35の他の例は、透明部材内に視界を著しく遮らない程度の細い熱線を複数設置したものから構成することもできる。この場合は、第1ヒータ部35aよりも第2ヒータ部35bの方が熱線の密度が高くされている。換言すれば、低温部となる第1ヒータ部35aの発熱量が少なく、高温部となる第2ヒータ部35bの発熱量が多い。このようにヒータ部35は、高温部と低温部があり、検出部10の窓曇り検出範囲(幅W1)の少なくとも半分以上は低温部となる。
このようなヒータ部35と共に、あるいはヒータ部35の代わりに、既存の車両用空調装置のDEFモードを活用して防曇装置を構成することもできる。図2は、フロントガラスの上部に検出部10をとりつけ、車両用空調装置における車室内空調ユニット360のデフロスタ吹出口37から温風を吹き出して曇りを防止したり曇りを除去したりする防曇装置の構成を示している。
この第1実施形態では、ヒータ部35と共に車室内空調ユニット360のデフロスタ吹出口37からの温風も利用して防曇している。そして、検出部10が曇りを検出したときに、ウインドシールド30に向けて温風が吹出されて、窓の曇りが除去されるようにしているが、車室内空調ユニット360だけ、あるいは、ヒータ部35だけで防曇装置を構成しても良い。
次に、図3〜図5に基づいて、検出部2における湿度の検出と防曇装置の制御装置への制御信号の送信について詳しく説明する。以下において、ウインドシールド30とは、図1及び図2に示した外表面部31と断熱部34とヒータ部35とを張り合わせたものである。なお、ヒータ部35は省略しても良い。
図3において、検出部10は、樹脂などによって成形され、上ケース11aと下ケース11bとに分割構成されたケース11を有している。このケース11は、高さの低い薄型の概略直方体状であり、上ケース11aの側壁部には、設置環境の車室内空気が内部に流通するよう、複数の通風スリット10sが設けられている。
ウインドシールド30の外表面部31は、図1と同じく車両の前面(フロント)ガラスであり、図3の上面側が車室内に面する内面30aであり、下面側が車室外に面する外面30bである。そして、検出部10は、ウインドシールド30の内面30aに、例えば図示しないルームミラー上側部などに、接着シート13にて貼り付けて固定されている。接着シート13は、厚さ0.5mm程度の両面接着シートで、下ケース11bとウインドシールド30とを接着する。
ケース11の内部空間、即ち上ケース11aと下ケース11bとの間には、回路基板14がウインドシールド30の面と平行に設置されている。より具体的には、回路基板14が3本の螺子24にて下ケース11bに締結固定されている。
回路基板14のうち、下ケース11b側の表面には、ガラス温度センサ23が実装されている。また、上ケース11a側の表面には、湿度センサ17、空気温度センサ18、演算回路(IC)20、コネクタ22及び図示しない増幅器や通信回路などが実装されている。
湿度センサ17は、回路基板14の周縁に近い角部に設置されており、この湿度センサ17に対して対角側の周縁に近い部分に、演算回路20が設置されている。これは、演算回路20が作動によって熱を発するが、回路基板14内で極力、両者を遠ざけた設置とすることにより、演算回路20の発熱が湿度センサ17で検出する湿度環境に影響を及ぼすのを防ぐためである。
湿度センサ17は、通気を良くするために、回路基板14に開けられたスルーホール14bの上に橋渡しするように設置されている。それと共に、湿度センサ17まわりの回路基板14には、基板から熱が伝わるのを防ぐためのスリット14aが切られている。
なお、この実施形態では、湿度センサ17として、感湿膜の誘電率が空気の相対湿度に応じて変化し、それにより、静電容量が空気の相対湿度に応じて変化する容量変化型のものを用いている。
空気温度センサ18とガラス温度センサ23とは、できるだけ湿度センサ17に近づけるようにして、回路基板14の中央部に設置されていると共に、回路基板14の表裏にて略同軸上に設置されている。これは、ウインドシールド内面の代表的な空気の湿度と、ウインドシールド内面の代表的な温度とを、極力同じ環境条件の下で検出するためである。なお、両温度センサ18、23には、温度に応じて抵抗値が変化するサーミスタを用いている。
また、空気温度センサ18及びガラス温度センサ23と演算回路20との間の回路基板14には、基板を通した伝熱を防ぐためのスリット14aが切られている。このスリット14aは、温度センサ部を取り囲むように設置しても良い。コネクタ22は、螺子25にて回路基板14に締結固定されている。
更に、コネクタ22の端子が回路基板14の導体回路部と半田接合されており、回路基板14の増幅器、演算回路、及び通信回路を含む電気回路部と、図4の空調制御装置26、車両電源などの外部回路との間を電気的に接続している。
下ケース11bのガラス温度センサ23に対応する部分には、熱伝導率の高い金属部材16が、インサート成形により一体化されている。本実施形態では、この金属部材16として、厚さ2mmの銅板を用いている。また、その金属部材16の両面側に熱伝導良好な(熱伝導率:3〜10W/m・K)熱伝導部材15が貼着されている。
この熱伝導部材15は、熱伝導シート、熱伝導ゲル、熱伝導グリスなどの部材である。より具体的には、金属部材16のガラス側面には、厚さ0.6mmのガラス側熱伝導部材15aが、そして金属部材16のセンサ側面には、厚さ0.8mmのセンサ側熱伝導部材(第2熱伝導部材)15bが設けられている。
そして、下ケース11bに回路基板14を締結固定すると、ガラス温度センサ23が、センサ側熱伝導部材15bに若干めり込む程度に押し当たる構造となっている。また、ガラス側熱伝導部材15aは、周りの接着シート13よりも僅かに厚くなっている。そのため、接着シート13の開口窓13a1、13a2から僅かに浮き出るようになっている。その結果、検出部10をウインドシールド内面30aに貼り付けた際、ガラス側熱伝導部材15aが確実にガラス面に押し付けられている。なおガラスと称したが外表面部31がガラス製でなく樹脂製でも良いことは勿論である。
ウインドシールド30は、図3では単純に一層で図示しているが、実際には図1に示したように、外表面部31と、断熱部34と、ヒータ部35の3層構造である。
これらにより、ウインドシールド30の温度は、ガラス側熱伝導部材15a→金属部材16→センサ側熱伝導部材15b→ガラス温度センサ23と伝熱して検出されるようになっている。なお、上ケース11aは、回路基板14を押えながら下ケース11bと嵌合され、上ケース11aの側壁部下端に設けられた図示されない係止爪にて係止固定される。
次に、図4により、電気制御のためのシステム構成を説明する。図4は、主として図1の検出部10の電気的ブロックを示している。各センサ17、18、23の出力信号は、夫々の増幅器19a〜19c(19)で増幅されて、各演算回路20a〜20c(20)に入力される。
そして、相対湿度演算回路20a、空気温度演算回路20b、及びガラス温度演算回路20cの夫々の演算値に基づいて、ガラス表面相対湿度がガラス表面相対湿度演算回路20dにより演算される。この演算回路20dの演算値は、通信回路21を通して、空調制御装置26に出力されるようになっている。
空調制御装置26により制御される車両用空調装置は周知であるため説明の大半を省略するが、図2の車室内空調ユニット360は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)車両室内側部などに配設される。この車室内空調ユニット360は、ケースを有し、このケース内に車室内へ向かって空気が送風される空気通路を有する。
このケースの空気通路の最上流部には、内外気切換箱が設置されており、内気導入口又は外気導入口が内外気切換ドア(内外気切換手段)によって空気導入口として切換られる。
内外気切換箱の下流側には、車室内に向かって空気を送風する電動式の送風機が設けられている。この送風機は、多翼遠心式の送風ファンを送風モータによって駆動する。送風機の下流側には、送風空気を冷却する蒸発器が設置されている。
この蒸発器は、冷凍サイクル装置を構成する要素の一つであり、低温低圧の冷媒が送風空気から吸熱して蒸発することにより送風空気が冷却される。なお、冷凍サイクル装置は、周知のものであり、圧縮機の吐出側から、凝縮器、受液器及び減圧手段を成す膨張弁を介して蒸発器に冷媒が循環する。
凝縮器には、電動式の冷却ファンによって車外空気が送風される。また、冷凍サイクル装置において、圧縮機は圧縮機駆動用電動機によって駆動される。
一方、室内空調ユニットにおいて蒸発器の下流側には、ケース内を流れる空気を加熱するヒータコアが設置されている。このヒータコアは、車両走行用エンジンの温水(エンジン冷却水)を熱源として、蒸発器通過後の空気(冷風)を加熱する暖房用熱交換器である。ヒータコアの側方にはバイパス通路が形成され、このバイパス通路をヒータコアのバイパス空気が流れる。
また、蒸発器とヒータコアとの間には、温度調整手段を成すエアミックスドアが設置されている。このエアミックスドアは、サーボモータによって駆動され、その回転位置(開度)が連続的に調整可能となっている。このエアミックスドアの開度によって、ヒータコアを通る空気量(温風量)と、バイパス通路を通過してヒータコアをバイパスする空気量(冷風量)との割合を調節し、これにより、車室内に吹き出す空気の温度が調整されるようになっている。
ケースの空気通路の最下流部には、車両の前面ウインドシールド30に向けて空調風を吹き出すためのデフロスタ吹出口37が設けられている。また、ケースの空気通路の最下流部には、乗員の頭胸部に向けて空調風を吹き出すためのフェイス吹出口、及び乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すためのフット吹出口が設けられている。
図4の空調制御装置26は、空調ECUとも呼ばれる。この空調制御装置26は、そのROM内に空調制御のための制御プログラムを記憶している。そして、空調制御装置26には、上記した検出部10の演算値が入力される他に、周知の空調用センサ群からの検出信号、及び空調操作パネルからの各種操作信号が入力される。
温度調整された空調風が、ケースの空気通路の最下流部に位置するデフロスタ吹出口37、フェイス吹出口及びフット吹出口のうち、いずれか1つ又は複数の吹出口から車室内へ吹き出して、車室内の空調及び車両のウインドシールド30の曇りが除去される。
次に、この第1実施形態による検出部10の作動を、図5に基づいて説明する。図5は、図4に示す演算回路20によって実行される演算処理のフローチャートである。まず、図3の各センサ17、18、23の出力値(実際には増幅器19a〜19cで増幅された出力値)を読み込む(S10)。
次に、湿度センサ17の出力値Vに基づいて、ウインドシールド30付近の車室内空気の相対湿度RHを演算する(S20)。すなわち、湿度センサ17の出力値Vを相対湿度RHに変換するための所定の演算式が予め設定されており、この演算式に出力値Vを適用することにより、相対湿度RHを演算する。下記の数式1は、この湿度演算式の具体例である。
(数1)RH=αV+β 但し、αは制御係数で、βは定数である。
次に、空気温度センサ18の出力値を、予め設定された所定の演算式に適用することにより、ウインドシールド付近の車室内空気温度を演算する(S30)。次に、ガラス温度センサ23の出力値を、予め設定された所定の演算式に適用することにより、ガラス車両室内側表面温度となるウインドシールド温度を演算する(S40)。
次に、上記各ステップS20〜S40で演算された相対湿度RH、空気温度及びウインドシールド温度に基づいて、ウインドシールド表面相対湿度つまりウインドシールド車両室内側表面の相対湿度RHwを演算する(S50)。すなわち、湿り空気線図を用いることにより、相対湿度RHと空気温度とウインドシールド温度とからウインドシールド表面相対湿度RHwを演算できる。そして、ステップS60では、得られたウインドシールド表面相対湿度RHwの値を空調制御装置26に出力する。
空調制御装置26では、ウインドシールド表面相対湿度RHwが、基準値となる所定の目標ウインドシールド表面相対湿度TRHwよりも上昇すると、外気モードとし、ウインドシールド表面相対湿度RHwが(TRHw−a)よりも低下すると内気モードにする。なお、目標ウインドシールド表面相対湿度TRHwは例えば、85%程度の、ウインドシールド曇りを十分防止できるレベルの相対湿度である。
この内外気吸込モード制御において、目標ウインドシールド表面相対湿度TRHwは、ウインドシールドの曇りが生じない上限湿度付近に設定するから、ウインドシールドの曇りが生じない範囲で常に内気比率が高くなるように内外気吸込モードを制御できる。これにより、冬期の暖房始動時に内気比率を上昇することにより換気熱損失を低減して、車室内暖房効果の立ち上げを促進できる。一方、ウインドシールドの曇り止めの必要性が高いときは、ウインドシールドの防曇を行う。
すなわち、内外気吸込モードを強制的に外気モードに切り換え、空調用電動送風機のブロワレベルを増加し、吹出モードをデフロスタモードに切り換える。これにより低湿度の外気を導入して加熱した温風をデフロスタ吹出口37からウインドシールド30の内面に吹き出す。それと共に、この温風の吹出風量を増加することにより、ウインドシールド表面相対湿度RHwを速やかに引き下げてウインドシールド30の曇りを除去できる。更に、ヒータ部35に通電されてウインドシールド30が加熱される。
(第1実施形態の作用効果)
水蒸気として空気の中に入ることができる水分の量には限度があり、温度が高いほど限度は大きい。限度を超えると、余った水蒸気が結露する。空気が水蒸気を含むことができる限界の量を飽和水蒸気量という。この飽和水蒸気量は気温が下がるにつれて減っていく。外表面部が外気に冷やされてウインドスクリーンの内面に接する空気が冷えて、飽和水蒸気量を越えてしまうと、余った水蒸気は、空気中に存在することができないため、水滴となって、曇りが生じる。よって、曇りが生じる直前又は直後に限度である基準値を超える湿度を検出することが好ましい。
第1実施形態においては、検出部10が、車両のウインドシールド30の車両室内側に張り付けられて曇りを検出する。ウインドシールド30は、このウインドシールド30の外側に位置する外表面部31と、外表面部31の車両室内側表面を覆う断熱部34とを有する。この断熱部34は、検出部10と外表面部31の間に位置する第1断熱部34aと、この第1断熱部以外の第2断熱部34bとを含む。そして、第1断熱部34aの熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好である。
これによれば、第1断熱部34aの熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好である。故に、外表面部31が外気によって冷やされると、検出部10が外気によって良好に冷やされる。よって、第2断熱部34b側に重大な曇りが発生する前に、検出部10が確実に基準値を超える湿度を検出しやすい。よって、検出部10が湿度検出にばらつきが多少あっても、車両内の乗員の視界が曇りによって悪くなる前に、検出部10が基準値を超える湿度をより確実に検出して防曇することができる。
また、第1断熱部34aの材質と第2断熱部34bの材質とが相違している。これによれば、第1断熱部34aの材質と第2断熱部34bの材質とを変えることにより、容易に第1断熱部34aの熱伝導を第2断熱部34bの熱伝導よりも良好に設定できる。
次に、断熱部34の車両室内側において断熱部34を覆うヒータ部35を有し、検出部10は、ヒータ部35の更に車両室内側に取り付けられている。そして、検出部10が基準値を超える曇りを検出したときに、ヒータ部35に通電されて、窓の曇りが除去される。
これによれば、検出部10が外気によって良好に冷やされる。よって、第2断熱部34b側に重大な曇りが発生する前に、検出部10が基準値を超える湿度を検出する。そのため、車両毎のウインドシールド30の形状材質の違いをあまり考慮しないでも、検出部10が基準値を超える湿度をより確実に検出して防曇することができる。また、曇りが生じたときは、ヒータ部35を加熱することで、少ない消費エネルギーで曇りの除去を実現できる。
次に、ヒータ部35は、検出部10と外表面部31の間に位置する第1ヒータ部35aと、この第1ヒータ部以外の第2ヒータ部35bとを有する。そして、検出部10が曇りを検出したときに、ヒータ部35に通電されて、窓の曇りが除去される。この場合に、第1ヒータ部35aよりも第2ヒータ部35bの方が高温に加熱される。
これによれば、ヒータ部35に通電されて、窓の曇りが除去される。この場合に、第1ヒータ部35aよりも第2ヒータ部35bの方が高温になる。従って、検出部10が曇りを検出したときに、ヒータ部35に通電されて、乗員の視界に影響する窓の曇りがより確実に除去される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以降の各実施形態においては、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。なお、第2実施形態以下については、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明が援用される。図6において、第1断熱部34aの車両内外方向の厚さと第2断熱部34bの車両内外方向の厚さとが相違しており、第1断熱部34aの熱伝導が、第2断熱部34bの熱伝導よりも良好である。
つまり、第1断熱部34aの厚さを相対的に薄くして、第1断熱部34aの厚さと第2断熱部34bの厚さとが相違させている。これによって、第1断熱部34aの熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好にされている。
これによれば、第1断熱部34aの厚さを相対的に薄くして、第1断熱部34aの厚さと第2断熱部34bの厚さとを変えている。故に、第1断熱部34aと第2断熱部34bとが同一材質であっても、容易に第1断熱部34aの熱伝導を第2断熱部34bの熱伝導よりも良好に設定できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図7において、第1断熱部34aが第2断熱部34bよりも熱伝導の良好な領域を有しており、この領域は、第1断熱部34aに形成された穴36を含み、穴36内に熱伝導が良好となる金属粉末やカーボンナノチューブを多く含む充填物が充填されている。
これによれば、穴36の部分は、断熱材が無い単なる空気を含む空洞部ではなく、熱伝導が良好となる金属粉末やカーボンナノチューブを多く含む充填物が充填されているから、熱伝導が良い。従って、全体的に、穴36が一部に形成された第1断熱部34aが、穴36の無い第2断熱部34bよりも熱伝導が良好となる。熱伝導が良好か否かは材質による熱伝導率の違いだけでなく、形状及び寸法も影響する。また材質が均一でないときは材質の濃度分布、例えば、フィラーの充填濃度分布つまり熱伝導部分の分布領域も影響する。
熱伝導が良好か否かは、同一の熱容量の低温部材を第1断熱部34aの外側と、第2断熱部34bの外側に押し当てて、第1断熱部34aの車両室内側と、第2断熱部34bの車両室内側の温度低下の様子を観察することで判明する。第1断熱部34aが、第2断熱部34bよりも熱伝導が良好な場合は、第1断熱部34aの車両室内側の方が、第2断熱部34bの車両室内側よりも先に温度が低下する。
(第3実施形態の変形例)
穴36中に熱伝導ゲル又は熱伝導グリスを充填しても良い。穴36を複数設けて穴36の内径を小さくすれば、毛細管現象により穴36中に熱伝導ゲル又は熱伝導グリスを流出することなく保持できる。
一方、空隙があると熱伝導が阻害される。従って、第1断熱部34aと第2断熱部34bの材質として、発泡樹脂を使用し、発泡樹脂の樹脂密度を変えて熱伝導に差をつけても良い。この場合、第1断熱部34aの発泡樹脂の樹脂密度の方が大きくされ、樹脂中の発泡空隙量の割合が少なくされる。
第2断熱部34bに発泡樹脂を使用する場合は、直径が1ミクロンよりも小さいナノオーダーの気泡(ナノセル)をフィルム内部に充満させるナノセル発泡を用いた透明発泡樹脂を使用することが望ましい。これによれば第1断熱部34aの方が、熱伝導を阻害する発泡空隙が少なく樹脂密度が大きいため、熱伝導を良好にすることができる。
(第3実施形態の作用効果)
第3実施形態によれば、充填剤を詰めた穴から成る空洞部は、熱伝導が良くなるから、外表面部31が外気によって冷やされると、検出部10が外気によって良好に冷やされる。よって、第2断熱部34b側に重大な曇りが発生する前に検出部10が確実に基準値を超える湿度を検出し易くなる。従って、検出部10における湿度検出にばらつきが多少あっても、車両内の乗員の視界が曇りによって悪くなる前に防曇作用を発揮させることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図8において、車両となる特に自動車を上側から見て図示している。この車両のウインドシールド30は、フロントウインドシールド30f、サイドウインドシールド30s、リヤウインドシールド30rを含んでいる。
このうちウインドシールド30が曇るともっとも困るのはフロントウインドシールド30fである。従って、エネルギー消費を伴う防曇作用もフロントウインドシールド30fにおいて最も強化するのが省エネルギー化につながる。
この第4実施形態においては、図1と同じく、ヒータ部35を使用した防曇装置が、フロントウインドシールド30f、サイドウインドシールド30s、リヤウインドシールド30rのいずれにも設けられている。その上で、フロントウインドシールド30fにおけるヒータ部35の発熱量が、他のサイドウインドシールド30s、リヤウインドシールド30rにおけるヒータ部35の発熱量よりも大きく設定されている。
ヒータ部35の防曇時の発熱量を大きくするには、ヒータ部35の透明導電膜を構成する成分の配合割合によって透明導電膜の表面抵抗を小さくする。例えば、銀の配合割合を多くすると表面抵抗が減少し、同じ電圧を印加しても発熱量が増加する。
またヒータ部35として透明部材内に熱線を複数設置したものから構成している場合は、熱線の密度である単位面積当たりの熱線の本数が多くされることにより同じ電圧を印加しても発熱量が増加する。
このように、フロントウインドシールド30fにおけるヒータ部35の防曇時の発熱量が、他のサイドウインドシールド30s、リヤウインドシールド30rにおけるヒータ部35の防曇時の発熱量よりも大きく設定されている。このことにより、フロントウインドシールド30fを優先して防曇するため、限られたエネルギーを使用して、車両走行の安全性を高めることができる。
(第4実施形態の作用効果)
この第4実施形態においては、上記構成により、フロントウインドシールド30fでないウインドシールドにおけるヒータ部35の温度は、フロントウインドシールド30fのヒータ部35の温度よりも低くしている。このため省電力化が達成でき、万一曇ってもフロントウインドシールド30fではないため問題が少ない。
防曇用のヒータ部35の温度を低くした低温部を構成するためには、材質の変更によりヒータ部35の電気抵抗を高くするとか電気伝導部となるたとえば熱線の密度を低くすると良い。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。上記第1実施形態等においては、検出部10は、樹脂などによって成形され、上ケース11aと下ケース11bとに分割構成されたケース11を有している。従って、運転者が検出部10を目視してしまうため設置位置に苦慮することになる。つまり、前方視界が妨げられず、かつ、目障りにならないように検出部10を設けなければならない。この第5実施形態では、検出部10が前方視界を妨げず、かつ、目障りにならない構造を提供する。
図9及び図9の一部を拡大した図10において第5実施形態を説明する。図9において検出部10は、全体として透過性のある薄い膜と、電極と電極の先にある測定部とから構成されている。
湿度検出装置100は、車両の窓となるウインドシールド30と、このウインドシールド30の車両室内側に張り付けて窓の曇りを検出する検出部10とを有している。この検出部10は、湿度検出装置のセンサ部分を構成する。ウインドシールド30は、ウインドスクリーンとも呼ばれ、窓の外側に位置するガラス又は樹脂よりなる外表面部31、及び、この外表面部31の表面を覆う断熱フィルムから構成された断熱部34を有している。
断熱部34は、検出部10と外表面部31の間に位置する検出部範囲内断熱部である第1断熱部34a、及び該第1断熱部34a以外の検出部範囲外断熱部である第2断熱部34bを含む。
援用する図2のように、車両室内の運転者は、第2断熱部34bの多くを透過して車両の外部状態を視認する。ウインドシールド30の外表面部は、ガラスから成り、図9の下面側が車室内に面する内面30aであり、上面側が車室外に面する外面30bである。
第1断熱部34aと検出部10との位置は、図9においては検出部10の底部面積に対して第1断熱部34aの対向面積が100%重なっている。つまり、第1断熱部34aは、検出部10と外表面部31の間に存在し、かつ検出部10の底部面積に対して100%相対向する部分に位置している。しかし、第1断熱部34aは、検出部10と外表面部31の間の、検出部10の底部面積に対して第1断熱部34aの対向面積が50%以上重なって対向する部分に位置していてもよい。つまり、第1断熱部34aと検出部10とは完全に対向した位置になくても良く、多少ずれていても良い。しかし、少なくとも50%の面積は対向して重なることが望ましい。また、第1断熱部34aの熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好である。
例えば、第1断熱部34a内の熱伝導に寄与する金属粒子又はフィラーの含有量を第2断熱部34bよりも多くすることで、第1断熱部34aの熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好であるように設定できる。つまり、この場合は、第1断熱部34aの材質と第2断熱部34bの材質とが相違しており、低断熱部となる第1断熱部34aの熱伝導率が高断熱部となる第2断熱部34bの熱伝導率よりも大きい。図9における検出部10の幅W1に相当する窓曇り検出範囲の少なくとも半分以上は低断熱部となる第1断熱部34aと対向して重なる構成である。
この熱伝導に関係する熱伝導率とは、窓の外側から車両室内側に向かう熱伝導において、媒質中に温度勾配がある場合に、その勾配に沿って運ばれる熱流束の大きさを規定する物理量であり、熱伝導率の逆数が熱抵抗率である。
この熱伝導の相違は、第1断熱部34aの材質と第2断熱部34bの材質とが相違しており、第1断熱部34aの熱伝導率が第2断熱部34bの熱伝導率よりも大きいことに基づく。第5実施形態では、第1断熱部34aの厚さと第2断熱部34bの厚さを同一にすることができ、ウインドシールドの車両室内側に段差が生じない。なお、第1断熱部34aのすべてが第2断熱部34bよりも熱伝導率の高い領域を有していなくても良い。
更に、図9において、断熱部34の車両室内側である図1の右下側に、断熱部34を覆うヒータ部35有し、検出部10は、ヒータ部35の更に車両室内側に設けられている。検出部10の信号に基づき、曇りを検出したときに、ヒータ部35に通電されて、窓の曇りが除去される車両用防曇装置が構成されている。
ヒータ部35の一例は、ガラス又は樹脂フィルムの表面に透明導電膜を高温で蒸着したものである。透明導電膜の両端には電極として銀ペーストが設けられ透明導電膜に電流が流されることにより発熱する。これらの透明導電膜と銀ペーストを更にガラスカバーで覆っても良い。透明導電膜は酸化インジウムを主としたレアメタルで形成される。透明導電膜を構成する成分の配合割合によって透明導電膜の表面抵抗が変化する。
ヒータ部35は、検出部10の幅W1を持つ底部面積に対して50%以上重なって設置された第1ヒータ部35aを含む。
ヒータ部35の他の例は、透明部材内に視界を著しく遮らない程度のカーボンナノチューブ等から成る細い熱線を設置したものから構成することもできる。ここで言うカーボンナノチューブとは、中空円筒の構造をした炭素の結晶で、直径0.7〜70nmと髪の毛の約数万分の一、長さが数十マイクロメートル以下のチューブ形状の物質である。カーボンナノチューブは、高いアスペクト比から、1グラムあたり100〜1000平方メートルとされる広大な表面積を持つことが大きな特徴とされている。このカーボンナノチューブを使用した透明導電膜ないし透明面状ヒータは既に市販されている。
第1ヒータ部35aよりも第2ヒータ部35bの方が熱線の密度が高くされている。このようにヒータ部35は、高温部と低温部があり、検出部10の窓曇り検出範囲(幅W1)の少なくとも半分以上は低温部となる構成をとる。
このようなヒータ部35と共に、あるいはヒータ部35の代わりに、既存の車両用空調装置のDEFモードを活用して防曇装置を構成できる。援用する図2は、フロントガラスの上部に検出部10をとりつけ、車両用空調装置における車室内空調ユニット360のデフロスタ吹出口37から温風を吹き出して曇りを防止したり曇りを除去したりする防曇装置の構成を示している。
この第5実施形態では、ヒータ部35と共に車室内空調ユニット360のデフロスタ吹出口37からの温風も利用して防曇している。そして、検出部10が曇りを検出したときに、ウインドシールド30に向けて温風が吹出されて、窓の曇りが除去されるようにしているが、車室内空調ユニット360だけ、あるいは、ヒータ部35だけで防曇装置を構成しても良いことは勿論である。
次に、検出部10における湿度の検出と防曇装置の制御装置への制御信号の送信について説明する。検出部10は、図10のように、第1ヒータ部35aと接触する位置に検出部10の基板部101が接着剤により接合されている。基板部101の車両室内側(図10上方)にはカーボンナノチューブの層102が形成され、更にその車両室内側(図10上方)には、透湿膜103が形成されている。透湿膜103は水分を透過させるため透湿膜103の車両室内側(図10上方)に窓曇りのため水分が付着すると、この水分は、カーボンナノチューブの層102に至る。水分を吸ったカーボンナノチューブの層102は、抵抗値が増加する。水分量と抵抗値の関係は線形的関係にある。
従って、カーボンナノチューブの層102の両端に接続された電極104、105の先にある測定部106にてカーボンナノチューブの層102の両端の抵抗値を測定することで、窓の車両内側に付着した曇り量を測定することができる。基板部101は、透光性アルミナセラミックスにて構成することができる。
透湿膜103とカーボンナノチューブの層102とは全体で感湿膜とも呼ばれ種々のものを採用できる。一例としては、カーボンナノチューブの分散液を透明絶縁基板上に帯状に塗布し乾燥させ電極104、105を接続した上で、その上にセロファンから成る透湿膜103を被せる。なお、透湿膜103はカーボンナノチューブの層102を保護できるが、必須ではなく、直接、カーボンナノチューブの層102に水分を付着させても良い。また、第1実施形態と同様に、第2ヒータ部35bの方が熱線の密度が高くされている。換言すれば、低温部となる第1ヒータ部35aの発熱が小さく、高温部となる第2ヒータ部35bの発熱が大きい。このようにヒータ部35は、高温部と低温部があり、検出部10の窓曇り検出範囲(幅W1)の少なくとも半分以上は低温部に対向する構成をとる。
ウインドシールド30は、外表面部31と断熱部34とヒータ部35とを張り合わせたものである。なお、ヒータ部35は省略しても良い。つまりヒータの発熱による防曇でなく空調風による防曇作用でも良い。
ウインドシールド30の外表面部31は、車両の前面(フロント)ガラスであり、図10の上側が車室内に面する内面30aであり、下側が車室外に面する外面30bである。そして、検出部10は、ウインドシールド30の内面30aに、設置される。検出部10の全体が透光性を有するため視界を妨げることが無く、目障りになることもない。また電極104、105は、金属細線であるため視界を妨げることが無く、目障りになることもない。測定部106はガラス基板上に目障りにならないように微細回路を製作してもよいが、目障りになる場合は、ウインドシールド30の隅部に形成されて水分を電気信号に変換する。変換された電気信号は必要に応じて増幅されエアコンECUと呼ばれる空調制御装置に導かれる。
空調制御装置26により制御される車両用空調装置は周知であるため説明の大半を省略するが、援用する図2の車室内空調ユニット360は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)内側部などに配設される。この車室内空調ユニット360は、ケースを有し、このケース内に車室内へ向かって空気が送風される空気通路が構成されている。
このケースの空気通路の最上流部には、内外気切換箱が設置されており、内気導入口及び外気導入口が内外気切換ドア(内外気切換手段)によって切換開閉される。この内外気切換ドアは、サーボモータによって駆動される。
内外気切換箱の下流側には、車室内に向かって空気を送風する電動式の送風機が設置されている。この送風機は、多翼遠心式の送風ファンを送風モータによって駆動するようになっている。送風機の下流側には、送風空気を冷却する蒸発器(冷房用熱交換器)が設置されている。
この蒸発器は、冷凍サイクル装置を構成する要素の一つであり、低温低圧の冷媒が送風空気から吸熱して蒸発することにより送風空気を冷却する。なお、冷凍サイクル装置は、周知のものであり、圧縮機の吐出側から、凝縮器、受液器及び減圧手段を成す膨張弁を介して蒸発器に冷媒が循環するように構成されている。
凝縮器には、電動式の冷却ファンによって車外空気(冷却空気)が送風される。この冷却ファンは、モータによって駆動される。また、冷凍サイクル装置において、圧縮機は圧縮機駆動用電動機で駆動される。
一方、室内空調ユニットにおいて蒸発器の下流側には、ヒータコアが設置されている。このヒータコアは、車両走行用エンジンの温水(エンジン冷却水)を熱源として、蒸発器通過後の空気(冷風)を加熱する。ヒータコアの側方にはバイパス通路が形成され、このバイパス通路にヒータコアをバイパスした空気が流れる。
また、蒸発器とヒータコアとの間には、温度調整手段を成すエアミックスドアが回転自在に設置されている。このエアミックスドアは、サーボモータによって駆動され、その回転位置(開度)が連続的に調整可能である。このエアミックスドアの開度によって、ヒータコアを通る空気量(温風量)と、バイパス通路を通過してヒータコアをバイパスする空気量(冷風量)との割合を調節し、これにより、車室内に吹き出す空気の温度が調整される。
ケースの空気通路の最下流部には、デフロスタ吹出口37が設けられている。また、ケースの空気通路の最下流部には、乗員の頭胸部に向けて空調風を吹き出すためのフェイス吹出口、及び乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すためのフット吹出口の計3種類の吹出口が設けられている。
図4の空調制御装置26は、空調ECUとも呼ばれ、CPU、ROM及びRAMなどを含む周知のマイクロコンピュータと、その周辺回路とから構成されている。この空調制御装置26は、そのROM内に空調制御のための制御プログラムを記憶しており、その制御プログラムに基づいて各種演算処理を行う。そして、空調制御装置26には、上記した検出部10の演算値が入力される。
温度調整された空調風が、ケースの空気通路の最下流部に位置するデフロスタ吹出口37、フェイス吹出口及びフット吹出口のうち、いずれか1つ又は複数の吹出口から車室内へ吹き出して、車室内の空調及び車両のウインドシールド30の曇り止めを行う。
次に、測定部の出力値は、水分量に比例した抵抗値を表し、空調制御装置26に入力される。空調制御装置26では、ウインドシールド表面の水分量WRHwが、基準値となる所定の目標ウインドシールド水分量WTRHwよりも上昇すると、外気モードとする。そして、予め定めた所定量をaとしたときウインドシールド表面の水分量WRHwが(WTRHw−a)よりも低下すると、内気モードにする。なお、目標ウインドシールド水分量WTRHwはウインドシールド曇りを十分防止できるレベルの水分量として予め実験により求められている。
この内外気吸込モード制御において、目標ウインドシールド水分量WTRHwは、ウインドシールドの曇りが生じない上限水分量付近に設定するから、ウインドシールドの曇りが生じない範囲で常に内気比率が高くなるように内外気吸込モードを制御できる。これにより、冬期の暖房始動時に内気比率を上昇することにより換気熱損失を低減して、車室内暖房効果の立ち上げを促進することができる。一方、ウインドシールドの曇り止めの必要性が高いときは、ウインドシールドの防曇制御を行う。
すなわち、内外気吸込モードを強制的に外気モードに切り換え、空調用電動送風機のブロワレベルを増加し、吹出モードをデフロスタモードとする。これにより低湿度の外気を導入して加熱した温風をデフロスタ吹出口37から吹き出す。それと共に、この温風の吹出風量を増加することにより、ウインドシールド表面の水分量を速やかに引き下げてウインドシールド30の曇りを除去できる。更に、ヒータ部35に通電されてウインドシールド30の加熱が行われる。
(第5実施形態の作用効果)
ウインドシールド30が曇るのは結露による。水蒸気として空気の中に入ることができる水分の量には限度がある。温度が高いほど限度は大きい。限度を超えると、余った水蒸気が結露になる。飽和水蒸気量は気温が下がるにつれて減少する。外表面部が外気に冷やされてウインドスクリーンの内面に接する空気が冷えて、飽和水蒸気量を越えてしまうと、余った水蒸気は水滴となり、曇りが生じる。よって、曇りが生じる直前又は直後に限度である基準値を超える水分量を検出することが好ましい。
第5実施形態においては、検出部10が、車両のウインドシールド30の車両室内側に設けられて水分量を検出する。ウインドシールド30は、このウインドシールド30の外側に位置する外表面部31と、外表面部31の車両室内側表面を覆う断熱部34とを含む。この断熱部34は、検出部10と外表面部31の間に実質的に対向して位置する第1断熱部34aと、この第1断熱部34a以外の第2断熱部34bとを有する。
故に、外表面部31が外気によって冷やされると、検出部10が外気によって良好に冷やされる。よって、第2断熱部34b側に重大な曇りが発生する前に、検出部10が確実に基準値を超える水分量を検出しやすい。よって、検出部10が水分量の検出にばらつきが多少あっても、車両内の乗員の視界が曇りによって悪くなる前に、検出部10が基準値を超える水分量をより確実に検出して防曇することができる。
また、第1断熱部34aの材質と第2断熱部34bの材質とが相違しており、第1断熱部34aの熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好である。このように、第1断熱部34aの材質と第2断熱部34bの材質とを変えることにより、容易に第1断熱部34aの熱伝導を第2断熱部34bの熱伝導よりも良好に設定できる。
次に、断熱部34の車両室内側において断熱部34を覆うヒータ部35を有し、検出部10は、ヒータ部35の更に車両室内側に設けられる。そして、検出部10が基準値を超える曇りを検出したときに、ヒータ部35に通電されて、窓の曇りの除去が行われる。
これによれば、検出部10が外気によって冷やされる。よって、第2断熱部34b側に重大な曇りが発生する前に、検出部10が確実に基準値を超える湿度を検出できる。そのため、検出部10が基準値を超える湿度をより確実に検出して防曇することができる。また、曇りが生じたときは、ヒータ部35を加熱する。
次に、ヒータ部35は、検出部10と外表面部31の間に位置する第1ヒータ部35aと、該第1ヒータ部35a以外の第2ヒータ部35bとを含む。そして、検出部10が曇りを検出したときに、ヒータ部35に通電される。この場合に、第1ヒータ部35aよりも第2ヒータ部35bの方が高温になる。
故に、第2ヒータ部35bの方が第1ヒータ部35aよりも曇りが晴れ易い。従って、検出部10が曇りに至る水分量を検出したときに、ヒータ部35に通電されて、乗員の視界に影響する窓の曇りがより確実に除去される。
(他の実施形態)
上記の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に、特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
防曇のためにヒータ部35をウインドシールド30に併設したが、ヒータ部35はなくても良い。この場合は、車両用空調装置から温風が吹出されて、窓の曇りが除去されるようにすれば良い。つまり、湿度検出装置を使用した車両用防曇装置において、検出部が曇りを検出したときに、ウインドシールドに向けて温風が吹出されて、窓の曇りが除去されるようにすれば良い。
また、外表面部31の車両室内側表面を覆う断熱部34を設けている。この断熱部34は、検出部10と外表面部31の間に位置する第1断熱部34aと、この第1断熱部34a以外の第2断熱部34bとを有する。そして第1断熱部34aの熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好であるようにした。
このように、検出部10に対向する部分に、熱伝導が良好な第1断熱部34aを使用したが、図7と同様に、この第1断熱部34aの中に、熱伝導の良い充填物を内部に含む穴等の空洞部を設けても良い。
空気中の湿度が多くなると温度の低いガラス部分に曇りが生じることが知られている。従って、上記のようにすれば、外表面部31から検出部10に向けての熱伝導が良好になり、速やかに外気の変化に伴う窓曇りの検出が可能となり、レスポンスが向上する。換言すれば、第1断熱部34aの空洞部は、熱伝導が第2断熱部34bの熱伝導よりも良好である。故に、外表面部31が外気によって冷やされると、検出部10が外気によって良好にすぐに冷やされる。そのため、検出部10が空気中の湿度を検出し易い。よって、第2断熱部34b側に重大な曇りが発生する前に、検出部10が確実に基準値を超える湿度を検出し易くなる。よって、検出部10において湿度検出にばらつきが多少あっても、車両内の乗員の視界が曇りによって悪くなる前に、検出部10が基準値を超える湿度をより確実に検出し易い。また、図1においては、第1断熱部34aの全域を第2断熱部34bよりも熱伝導率の高い領域としたが、この熱伝導率の高い領域は、全域でなくてもよい。
次に、第5実施形態においては検出部にカーボンナノチューブという新素材を使用し、透明であり、かつ水分量を測定できる装置を開示した。この場合において、防曇のためにヒータ部35をウインドシールド30に併設する場合は、ヒータ部35にもカーボンナノチューブを使用することができる。金属細線の代わりに細線状に形成されたカーボンナノチューブのヒータ線をヒータ部35の樹脂の内部又は表面に張り巡らし、カーボンナノチューブに通電して発熱させることができる。
このカーボンナノチューブを使用したヒータは軽量微細であり透明性を阻害することが無い。かつ、ヒータ自体の熱容量を小さくできる。その結果、発熱量を有効に水分の除去に活用できる。
更に第1断熱部34aが、第2断熱部34bよりも熱伝導の良好な領域を有している場合、この熱伝導の良好な領域は、材質や金属フィラーの混入量の分布の相違によって形成した。しかし、金属フィラーの代わりにカーボンナノチューブを樹脂中に混入して熱伝導の良好な領域を持つ第1断熱部34aを形成することができる。また、カーボンナノチューブは、微細であり、かつ、熱伝導が良いから、透明性の高い第1断熱部34aを形成することができる。かくして、ヒータ部、断熱部、検出部の夫々にカーボンナノチューブを活用して軽量で透明性が高く、曇り除去作用の優れた防曇装置を提供できる。
10 検出部
30 ウインドシールド
31 外表面部
34 断熱部
34a 第1断熱部
34b 第2断熱部
35 ヒータ部
35a 第1ヒータ部
35b 第2ヒータ部
360 車室内空調ユニット

Claims (22)

  1. 車両の窓となるウインドシールド(30)の車両室内側に取り付けて前記窓の曇りを検出する検出部(10)と、前記ウインドシールドの一部を構成し前記ウインドシールドの外側に位置する外表面部(31)と、前記ウインドシールドの一部を構成し前記外表面部の車両室内側表面の少なくとも一部を覆う断熱部(34)とを備え、
    前記断熱部は、前記検出部と前記外表面部の間に位置する第1断熱部(34a)と、この第1断熱部以外の第2断熱部(34b)とを有し、
    前記第1断熱部の方が、前記第2断熱部よりも熱伝導が良好であることを特徴とする湿度検出装置。
  2. 前記第1断熱部は、前記検出部と前記外表面部の間の、前記検出部の一部が対向する部分に位置することを特徴とする請求項1に記載の湿度検出装置。
  3. 前記第1断熱部は、前記検出部と前記外表面部の間の、前記検出部の底部面積に対して前記第1断熱部の対向面積が50%以上となる部分に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の湿度検出装置。
  4. 前記第1断熱部は、充填剤を含む空洞部を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の湿度検出装置。
  5. 前記第1断熱部の材質と前記第2断熱部の材質とが相違していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の湿度検出装置。
  6. 前記第1断熱部の車両内外方向の厚さは、前記第2断熱部の車両内外方向の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の湿度検出装置。
  7. 更に、前記断熱部の車両室内側において前記ウインドシールドの一部を構成し前記断熱部の少なくとも一部を覆うヒータ部(35)を有し、
    前記検出部は、前記ヒータ部の更に車両室内側に取り付けられており、
    前記検出部が曇りを検出したときに、前記ヒータ部が通電されて、前記ウインドシールドの曇りが除去されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の湿度検出装置。
  8. 前記ヒータ部は、前記検出部と前記外表面部の間の、前記検出部に対向する部分に位置する第1ヒータ部(35a)と、この第1ヒータ部以外の残りの前記ヒータ部である第2ヒータ部(35b)とを有し、
    前記検出部が曇りを検出したときに、前記ヒータ部に通電されて、前記ウインドシールドの曇りが除去され、前記第1ヒータ部よりも前記第2ヒータ部の方が高温に加熱されることを特徴とする請求項7に記載の湿度検出装置。
  9. 前記第1断熱部が前記第2断熱部よりも熱伝導率の高い領域を有していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の湿度検出装置。
  10. 前記領域は、前記第1断熱部に形成された複数の穴とこの穴の中に充填された充填物とを含むことを特徴とする請求項9に記載の湿度検出装置。
  11. 前記充填物として、熱伝導ゲル又は熱伝導グリスが充填されていることを特徴とする請求項10に記載の湿度検出装置。
  12. 車両の窓となるウインドシールド(30)の車両室内側に取り付けて前記窓の曇りを検出する検出部(10)と、前記ウインドシールドの一部を構成し前記ウインドシールドの外側に位置する外表面部(31)と、前記ウインドシールドの一部を構成し前記外表面部の車両室内側表面の少なくとも一部を覆う断熱部(34)とを備え、
    前記断熱部(34)は、前記検出部と前記外表面部の間に位置する第1断熱部(34a)と、この第1断熱部以外の第2断熱部(34b)とを有し、
    前記第1断熱部の方が、前記第2断熱部よりも熱伝導が良好であり、
    前記検出部は、前記ウインドシールドの車両室内側に設けられたカーボンナノチューブの層(102)と、このカーボンナノチューブの層の電気抵抗を測定する測定部(106)とを含むことを特徴とする湿度検出装置。
  13. 前記第1断熱部は、前記検出部と前記外表面部の間の、前記検出部と一部が対向する部分に位置することを特徴とする請求項12に記載の湿度検出装置。
  14. 前記第1断熱部は、前記検出部と前記外表面部の間の、前記検出部の底部面積に対して50%以上対向して重なる部分に位置することを特徴とする請求項12又は13に記載の湿度検出装置。
  15. 前記第1断熱部は、充填剤を含む空洞部を有することを特徴とする請求項12ないし14のいずれか一項に記載の湿度検出装置。
  16. 前記第1断熱部の材質と前記第2断熱部の材質とが相違していることを特徴とする請求項12ないし15のいずれか一項に記載の湿度検出装置。
  17. 前記第1断熱部の車両内外方向の厚さは、前記第2断熱部の車両内外方向の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項12ないし16のいずれか一項に記載の湿度検出装置。
  18. 更に、前記断熱部の車両室内側において前記ウインドシールドの一部を構成し前記断熱部の少なくとも一部を覆うヒータ部(35)を有し、
    前記検出部は、前記ヒータ部の更に車両室内側に取り付けられており、
    前記検出部が曇りを検出したときに、前記ヒータ部に通電されて、前記ウインドシールドの曇りが除去されることを特徴とする請求項12ないし17のいずれか一項に記載の湿度検出装置。
  19. 前記ヒータ部は、前記検出部と前記外表面部の間の前記検出部に対向する部分に位置する第1ヒータ部(35a)と、この第1ヒータ部以外の残りの前記ヒータ部である第2ヒータ部(35b)とを有し、
    前記検出部が曇りを検出したときに、前記ヒータ部(35)に通電されて、前記ウインドシールド(30)の曇りが除去され、前記第1ヒータ部(35a)よりも前記第2ヒータ部(35b)の方が高温に加熱されることを特徴とする請求項18に記載の湿度検出装置。
  20. 前記第1断熱部(34a)が前記第2断熱部(34b)よりも熱伝導率の高い領域を有していることを特徴とする請求項12ないし19のいずれか一項に記載の湿度検出装置。
  21. 前記熱伝導率の高い領域は、前記第1断熱部に形成された複数の穴(36)とこの穴の中に充填された充填物とを含むことを特徴とする請求項20に記載の湿度検出装置。
  22. 前記充填物として、熱伝導ゲル又は熱伝導グリスが充填されていることを特徴とする請求項21に記載の湿度検出装置。
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