JP2004035331A - 温度センサ付き合わせガラス - Google Patents
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Abstract
【課題】自動車用フロントガラスなどの合わせガラスの温度を正確に検出することを可能にした温度センサを備えた合わせガラスを提供する。
【解決手段】2枚のガラス板1a、1bと、該2枚のガラス板の間に挟持されたプラスチック製中間膜2と、該2枚のガラス板の少なくとも一方と該プラスチック製中間膜の間に挟持された温度センサ5とを備えた温度センサ付合わせガラス。
【選択図】図1
【解決手段】2枚のガラス板1a、1bと、該2枚のガラス板の間に挟持されたプラスチック製中間膜2と、該2枚のガラス板の少なくとも一方と該プラスチック製中間膜の間に挟持された温度センサ5とを備えた温度センサ付合わせガラス。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のウィンドウガラスなど合わせガラスの温度を正確に検出するための温度センサを備えた温度センサ付き合わせガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のフロントガラスやリヤガラス等は、雨の日や外気温が氷点下の日などに曇りを生じて運転者の視界を妨げ運転の支障になることが多い。この曇りはガラス表面の結露や結霜であり、これを取り除くために、通常エアーコンディショナーの温風または除湿風をガラス表面に吹付けるデフロスターが備わる。また、さらに効果的に曇りを取り除くために電熱ヒータをガラスに装着した電熱風防ガラスも実用化されている。
【0003】
これらの装置は運転者自身が視覚で曇りを検知し、スイッチを手動で入れるものであるが、運転者は自動車の操作に気を取られてスイッチを切り忘れることがあるため、切り忘れ防止用にタイマを備えバッテリーの過放電を防止しているものがある。
【0004】
一方、近年の自動車用エアーコンディショナーとしては、車内気温センサ、車外気温センサ、日射センサ、冷却水温センサ等の自動車に搭載された各種センサの情報をもとに、設定温度に対して吹出し温風の温度、湿度、吹出し速度、吹出し方向および吹きだしパターンを最適に制御するオートエアコンが一般的になってきている。
【0005】
通常のオートエアコンでは、運転者が設定した設定温度に対して、前記各種センサの検出データにより、温風の温度、吹出し速度、吹出し方向等を最適に制御する。
【0006】
しかし、デフロスター運転時には、デフロスター吹出し口からの温風の温度は前記各種センサの検出データに基づき制御されているものの、結露や結霜等が生じている時のフロントガラスの温度を反映して制御が行われているわけではない。
【0007】
このため、フロントガラス等の結露や結霜は、運転者が視覚により検知しデフロスターのスイッチを入れねばならない。さらに、デフロスター吹出し口よりの温風の温度は、フロントガラス等の結露や結霜の状態を正しく反映した制御が行われているわけではないため、エネルギーの無駄が多い。
【0008】
この欠点を改善するために、一部のオートエアコン搭載車では、前記各種センサからフロントガラス等の温度を予測してデフロスターの吹出し温度などを制御する方式が提案されている。
【0009】
前記各種センサを利用して、フロントガラスの温度を予測するオートエアコンにおいては、予測されたガラス温度と実際のガラス温度が一致する範囲内においては、デフロスターの吹出し温度等を最適に制御することができる。その結果、フロントガラスの結露や結霜等が最短時間で消失し、フロントガラスが晴れたにもかかわらずデフロスターなどで加熱し続けるといった、無駄なエネルギー損失を防止することができる。
【0010】
また、結露や結霜等の発生についても、前記各種センサより予測されたガラス温度および車内の相対湿度センサ等によりある程度は推測が可能であり、自動的にデフロスターや電熱風防ガラス等を動作させ結露や結霜の発生を防止することができる。
【0011】
しかしながら、前記各種センサより予測されたガラス温度および車内の相対湿度センサ等によりフロントガラスの結露や結霜を予測するシステムでは、降雨開始時や降雪開始時などの急激な車外環境の変化時、季節変動時、急激な乗員人数の変化時等には予測されたガラス温度と実際のガラス温度の差が大きくなってしまい、オートエアコンが誤動作を起こすことがある。
【0012】
また前記各種センサによるガラス温度予測方式に変えて、直接フロントガラスの車内面や車外面の表面にガラス温度検知用の温度センサを貼付け等により装着する方法も提案されている。
【0013】
しかし、自動車外に設置する温度センサでは風雨、雪、直射日光等の影響を防止することが必要になり、また自動車内に設置する温度センサでは乗員の接触等の影響を防止したりすることが必要になる。したがって温度センサの保護のためのカバーを設置する必要があり、温度センサ全体の大きさが大きくなる。この結果、温度センサ全体の熱容量が大きくなり応答性が悪くなる。また、フロントガラスは周縁部を除いて、視界を確保するために透明であることが法規により求められており、温度センサにとって検知に最適な位置および視界を確保するために最適な位置の両者を満足する湿度センサ設置位置を決定することは容易ではない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の従来技術を改良したものであって、ガラスの実温度を精度良く測定することによって、結露や結霜等の発生や消失を正確に検知し、フロントガラスのデフロスターや電熱風防ガラス等の装置を最適に制御することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
2枚のガラス板と、該2枚のガラス板の間に挟持されたプラスチック製中間膜と、該2枚のガラス板の少なくとも一方と該プラスチック製中間膜の間に挟持された温度センサとを備えた温度センサ付き合わせガラスを提供する。
【0016】
この構成によれば、温度センサを自動車外に設置することによる風雨、雪、直射日光等の影響を受けず、また温度センサを自動車内に設置することによる乗員との接触等の影響も受けることがないため、温度センサ保護の保護カバーを設置する必要もない。したがって、保護カバーによる熱容量の影響を受けて応答性が悪くなることもない。
【0017】
また本発明は、温度センサとして、サーミスタ、白金抵抗体、熱電対、接合半導体または、合金導体からなる線状またはリボン状の導体であって、ガラス板外部への温度検出用信号線を備えたことを特徴とする温度センサ付き合わせガラスを提供するものである。
【0018】
前記温度センサは、検出先端が小型または薄型であるため、プラスチック製中間膜とともに2枚のガラス板に挟みこんでも隙間なく密着でき、検出素子自身の熱容量が小さいため応答性も良い。
【0019】
好ましい構成例では、抵抗率の温度係数が高い合金導体ペーストを、2枚のガラス板の中間膜に接する面の少なくとも一方に印刷し、焼結した温度センサであって、ガラス板外部への温度検出用信号線を備えたことを特徴としている。
【0020】
この構成によれば、サーミスタ、白金抵抗体、熱電対、接合半導体もしくは、抵抗率の温度係数が高い合金導体からなる線状もしくはリボン状の導体をプラスチック製中間膜とともに2枚のガラス板に挟むことをしないため、完全密着ができるとともに、応答性も格段に優れる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1(A)は、本発明の実施形態に係わる温度センサを備えた合わせガラスを示している。
【0022】
一般の自動車用フロントガラスには合わせガラスを使用し、その構成は、車内側ガラス板1aと車外側ガラス板1bとを、ポリビニルブチラール等からなるプラスチック製中間膜2によって接着している。
【0023】
本発明の温度センサを備えた合わせガラスは、車内側ガラス板1aと車外側ガラス板1bとプラスチック製中間膜2、さらに車内側ガラス板1aとプラスチック製中間膜2との間に埋設された温度センサ3、この温度センサより電気信号を取り出すためのリード線4より構成されている。
【0024】
車内側ガラス板1aおよび車外側ガラス板1bからなる2枚のガラス板1は、自動車の窓枠の形状に合うように、切断加工、周縁部の面取り加工、および曲げ加工が施されている。その際、このガラス板1より温度センサ3からのリード線4を自動車内に取り出し易くするために、リード線4の取り出し部に該当する車内側ガラス板1aの部分を切り欠き加工した。社内側ガラス板1aはプラスチック製中間膜2との間に埋設された温度センサ3を挟み込んだまま予備圧着による真空脱気、およびオートクレーブによる加圧・加熱により接着される。
【0025】
本実施例において温度センサ3は最大厚さが500μmからなるポリイミドフィルムにより保護されたフィルムサーミスター素子を用いた。
【0026】
さらに温度センサ3およびリード線4を車内側ガラス板1aの切り欠き部端面より取り出し、180度折り曲げ、車内側に引き出し、ガラス板1の温度に相当する電気信号を取り出せるようにした。
【0027】
図1(B)は別の実施形態を示している。
【0028】
この実施形態は、車外側ガラス板1bとプラスチック製中間膜2との間に埋設された温度センサ3を配置している。
【0029】
電熱ガラスなどのように車内側ガラス板1aもしくは車外側ガラス板1bのプラスチック製中間膜2との少なくとも一方の接触面が導電性酸化金属膜などにより被覆されている場合には、導電性酸化金属膜への通電時に漏電、ノイズ発生の可能性があり、温度センサ3の配置は上記導電性酸化金属膜が配置されたガラス面を避ける方が望ましい。この問題を避けるためには、導電性酸化金属膜が被覆されていない他方のガラス板面に温度センサを形成すればよい。
【0030】
車内側に取り出されたリード線4はコネクタ、ケーブル(不図示)を介して、自動車用エアーコンディショナーもしくは電熱ガラスのコントローラーなどの電子制御ユニット(以下ECU)に接続される。
【0031】
ECUは、上記温度センサ3からガラス温度情報をもとに、デフロスター吹き出し温度や時間、また電熱ガラスへの通電電力や通電時間などへの最適制御を行い、効果的に結露や結霜の防止し、自動車内における快適性の向上や省動力化なども可能とする。
【0032】
図2は本発明の実施形態に係る温度センサを備えたフロントガラスを示している。フロントガラス6の周縁部の上方部2ヶ所と下方部2ヶ所の合計4ヶ所に温度センサ3を配置し、リード線4を引き出した。本例では、ガラス板周縁部のセラミック印刷部7の4ヶ所に温度センサ3を配置し、詳細にフロントガラスの温度を検知することとしたが、代表的な1ヶ所のみに限定して配置してもよい。また、配置位置に関しても、車種によって検知に最適な位置は異なるため、例示した位置に特定するものではない。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、温度センサがフロントガラスを構成する2枚のガラス板とプラスチック製中間膜の間に封入されて直接ガラス板温度を測定するので、正確かつ迅速にガラス自身の温度を検出できるため、エアコンデショナーや電熱ガラスに対して最適な温度制御が可能となり、さらにエネルギー消費効率を高める効果を発揮する。
【0034】
また温度センサは2枚のガラス板とプラスチック製中間膜間に封入されていることによって保護されており、耐久性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成説明図
【図2】本発明のフロントガラス全体図
【符号の説明】
1: ガラス板
1a:車内側ガラス板
1b:車外側ガラス板
2:プラスチック製中間膜
3:温度センサ
4:リード線
5:温度センサ付ガラス
6:フロントガラス
7:セラミック印刷部
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のウィンドウガラスなど合わせガラスの温度を正確に検出するための温度センサを備えた温度センサ付き合わせガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のフロントガラスやリヤガラス等は、雨の日や外気温が氷点下の日などに曇りを生じて運転者の視界を妨げ運転の支障になることが多い。この曇りはガラス表面の結露や結霜であり、これを取り除くために、通常エアーコンディショナーの温風または除湿風をガラス表面に吹付けるデフロスターが備わる。また、さらに効果的に曇りを取り除くために電熱ヒータをガラスに装着した電熱風防ガラスも実用化されている。
【0003】
これらの装置は運転者自身が視覚で曇りを検知し、スイッチを手動で入れるものであるが、運転者は自動車の操作に気を取られてスイッチを切り忘れることがあるため、切り忘れ防止用にタイマを備えバッテリーの過放電を防止しているものがある。
【0004】
一方、近年の自動車用エアーコンディショナーとしては、車内気温センサ、車外気温センサ、日射センサ、冷却水温センサ等の自動車に搭載された各種センサの情報をもとに、設定温度に対して吹出し温風の温度、湿度、吹出し速度、吹出し方向および吹きだしパターンを最適に制御するオートエアコンが一般的になってきている。
【0005】
通常のオートエアコンでは、運転者が設定した設定温度に対して、前記各種センサの検出データにより、温風の温度、吹出し速度、吹出し方向等を最適に制御する。
【0006】
しかし、デフロスター運転時には、デフロスター吹出し口からの温風の温度は前記各種センサの検出データに基づき制御されているものの、結露や結霜等が生じている時のフロントガラスの温度を反映して制御が行われているわけではない。
【0007】
このため、フロントガラス等の結露や結霜は、運転者が視覚により検知しデフロスターのスイッチを入れねばならない。さらに、デフロスター吹出し口よりの温風の温度は、フロントガラス等の結露や結霜の状態を正しく反映した制御が行われているわけではないため、エネルギーの無駄が多い。
【0008】
この欠点を改善するために、一部のオートエアコン搭載車では、前記各種センサからフロントガラス等の温度を予測してデフロスターの吹出し温度などを制御する方式が提案されている。
【0009】
前記各種センサを利用して、フロントガラスの温度を予測するオートエアコンにおいては、予測されたガラス温度と実際のガラス温度が一致する範囲内においては、デフロスターの吹出し温度等を最適に制御することができる。その結果、フロントガラスの結露や結霜等が最短時間で消失し、フロントガラスが晴れたにもかかわらずデフロスターなどで加熱し続けるといった、無駄なエネルギー損失を防止することができる。
【0010】
また、結露や結霜等の発生についても、前記各種センサより予測されたガラス温度および車内の相対湿度センサ等によりある程度は推測が可能であり、自動的にデフロスターや電熱風防ガラス等を動作させ結露や結霜の発生を防止することができる。
【0011】
しかしながら、前記各種センサより予測されたガラス温度および車内の相対湿度センサ等によりフロントガラスの結露や結霜を予測するシステムでは、降雨開始時や降雪開始時などの急激な車外環境の変化時、季節変動時、急激な乗員人数の変化時等には予測されたガラス温度と実際のガラス温度の差が大きくなってしまい、オートエアコンが誤動作を起こすことがある。
【0012】
また前記各種センサによるガラス温度予測方式に変えて、直接フロントガラスの車内面や車外面の表面にガラス温度検知用の温度センサを貼付け等により装着する方法も提案されている。
【0013】
しかし、自動車外に設置する温度センサでは風雨、雪、直射日光等の影響を防止することが必要になり、また自動車内に設置する温度センサでは乗員の接触等の影響を防止したりすることが必要になる。したがって温度センサの保護のためのカバーを設置する必要があり、温度センサ全体の大きさが大きくなる。この結果、温度センサ全体の熱容量が大きくなり応答性が悪くなる。また、フロントガラスは周縁部を除いて、視界を確保するために透明であることが法規により求められており、温度センサにとって検知に最適な位置および視界を確保するために最適な位置の両者を満足する湿度センサ設置位置を決定することは容易ではない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の従来技術を改良したものであって、ガラスの実温度を精度良く測定することによって、結露や結霜等の発生や消失を正確に検知し、フロントガラスのデフロスターや電熱風防ガラス等の装置を最適に制御することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
2枚のガラス板と、該2枚のガラス板の間に挟持されたプラスチック製中間膜と、該2枚のガラス板の少なくとも一方と該プラスチック製中間膜の間に挟持された温度センサとを備えた温度センサ付き合わせガラスを提供する。
【0016】
この構成によれば、温度センサを自動車外に設置することによる風雨、雪、直射日光等の影響を受けず、また温度センサを自動車内に設置することによる乗員との接触等の影響も受けることがないため、温度センサ保護の保護カバーを設置する必要もない。したがって、保護カバーによる熱容量の影響を受けて応答性が悪くなることもない。
【0017】
また本発明は、温度センサとして、サーミスタ、白金抵抗体、熱電対、接合半導体または、合金導体からなる線状またはリボン状の導体であって、ガラス板外部への温度検出用信号線を備えたことを特徴とする温度センサ付き合わせガラスを提供するものである。
【0018】
前記温度センサは、検出先端が小型または薄型であるため、プラスチック製中間膜とともに2枚のガラス板に挟みこんでも隙間なく密着でき、検出素子自身の熱容量が小さいため応答性も良い。
【0019】
好ましい構成例では、抵抗率の温度係数が高い合金導体ペーストを、2枚のガラス板の中間膜に接する面の少なくとも一方に印刷し、焼結した温度センサであって、ガラス板外部への温度検出用信号線を備えたことを特徴としている。
【0020】
この構成によれば、サーミスタ、白金抵抗体、熱電対、接合半導体もしくは、抵抗率の温度係数が高い合金導体からなる線状もしくはリボン状の導体をプラスチック製中間膜とともに2枚のガラス板に挟むことをしないため、完全密着ができるとともに、応答性も格段に優れる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1(A)は、本発明の実施形態に係わる温度センサを備えた合わせガラスを示している。
【0022】
一般の自動車用フロントガラスには合わせガラスを使用し、その構成は、車内側ガラス板1aと車外側ガラス板1bとを、ポリビニルブチラール等からなるプラスチック製中間膜2によって接着している。
【0023】
本発明の温度センサを備えた合わせガラスは、車内側ガラス板1aと車外側ガラス板1bとプラスチック製中間膜2、さらに車内側ガラス板1aとプラスチック製中間膜2との間に埋設された温度センサ3、この温度センサより電気信号を取り出すためのリード線4より構成されている。
【0024】
車内側ガラス板1aおよび車外側ガラス板1bからなる2枚のガラス板1は、自動車の窓枠の形状に合うように、切断加工、周縁部の面取り加工、および曲げ加工が施されている。その際、このガラス板1より温度センサ3からのリード線4を自動車内に取り出し易くするために、リード線4の取り出し部に該当する車内側ガラス板1aの部分を切り欠き加工した。社内側ガラス板1aはプラスチック製中間膜2との間に埋設された温度センサ3を挟み込んだまま予備圧着による真空脱気、およびオートクレーブによる加圧・加熱により接着される。
【0025】
本実施例において温度センサ3は最大厚さが500μmからなるポリイミドフィルムにより保護されたフィルムサーミスター素子を用いた。
【0026】
さらに温度センサ3およびリード線4を車内側ガラス板1aの切り欠き部端面より取り出し、180度折り曲げ、車内側に引き出し、ガラス板1の温度に相当する電気信号を取り出せるようにした。
【0027】
図1(B)は別の実施形態を示している。
【0028】
この実施形態は、車外側ガラス板1bとプラスチック製中間膜2との間に埋設された温度センサ3を配置している。
【0029】
電熱ガラスなどのように車内側ガラス板1aもしくは車外側ガラス板1bのプラスチック製中間膜2との少なくとも一方の接触面が導電性酸化金属膜などにより被覆されている場合には、導電性酸化金属膜への通電時に漏電、ノイズ発生の可能性があり、温度センサ3の配置は上記導電性酸化金属膜が配置されたガラス面を避ける方が望ましい。この問題を避けるためには、導電性酸化金属膜が被覆されていない他方のガラス板面に温度センサを形成すればよい。
【0030】
車内側に取り出されたリード線4はコネクタ、ケーブル(不図示)を介して、自動車用エアーコンディショナーもしくは電熱ガラスのコントローラーなどの電子制御ユニット(以下ECU)に接続される。
【0031】
ECUは、上記温度センサ3からガラス温度情報をもとに、デフロスター吹き出し温度や時間、また電熱ガラスへの通電電力や通電時間などへの最適制御を行い、効果的に結露や結霜の防止し、自動車内における快適性の向上や省動力化なども可能とする。
【0032】
図2は本発明の実施形態に係る温度センサを備えたフロントガラスを示している。フロントガラス6の周縁部の上方部2ヶ所と下方部2ヶ所の合計4ヶ所に温度センサ3を配置し、リード線4を引き出した。本例では、ガラス板周縁部のセラミック印刷部7の4ヶ所に温度センサ3を配置し、詳細にフロントガラスの温度を検知することとしたが、代表的な1ヶ所のみに限定して配置してもよい。また、配置位置に関しても、車種によって検知に最適な位置は異なるため、例示した位置に特定するものではない。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、温度センサがフロントガラスを構成する2枚のガラス板とプラスチック製中間膜の間に封入されて直接ガラス板温度を測定するので、正確かつ迅速にガラス自身の温度を検出できるため、エアコンデショナーや電熱ガラスに対して最適な温度制御が可能となり、さらにエネルギー消費効率を高める効果を発揮する。
【0034】
また温度センサは2枚のガラス板とプラスチック製中間膜間に封入されていることによって保護されており、耐久性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成説明図
【図2】本発明のフロントガラス全体図
【符号の説明】
1: ガラス板
1a:車内側ガラス板
1b:車外側ガラス板
2:プラスチック製中間膜
3:温度センサ
4:リード線
5:温度センサ付ガラス
6:フロントガラス
7:セラミック印刷部
Claims (3)
- 2枚のガラス板と、該2枚のガラス板の間に挟持されたプラスチック製中間膜と、該2枚のガラス板の少なくとも一方と該プラスチック製中間膜の間に挟持された温度センサとを備えた温度センサ付き合わせガラス。
- 前記温度センサは、サーミスタ、白金抵抗体、熱電対、接合半導体または、合金導体からなる線状またはリボン状の導体であって、ガラス板外部への温度検出用信号線を備えたことを特徴とする請求項1に記載の温度センサ付き合わせガラス。
- 前記温度センサは、合金導体ペーストを、2枚のガラス板の中間膜に接する面の少なくとも一方に印刷し、焼結した温度センサであって、ガラス板外部への温度検出用信号線を備えたことを特徴とする請求項1に記載の温度センサ付き合わせガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002195155A JP2004035331A (ja) | 2002-07-03 | 2002-07-03 | 温度センサ付き合わせガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002195155A JP2004035331A (ja) | 2002-07-03 | 2002-07-03 | 温度センサ付き合わせガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004035331A true JP2004035331A (ja) | 2004-02-05 |
Family
ID=31703661
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002195155A Pending JP2004035331A (ja) | 2002-07-03 | 2002-07-03 | 温度センサ付き合わせガラス |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2004035331A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018094949A (ja) * | 2016-12-08 | 2018-06-21 | 旭硝子株式会社 | 車両用窓ガラス及び車両用窓ガラスの製造方法 |
JPWO2020230679A1 (ja) * | 2019-05-13 | 2020-11-19 | ||
JP2022550583A (ja) * | 2019-10-02 | 2022-12-02 | ピーピージー・インダストリーズ・オハイオ・インコーポレイテッド | 無線センサを含む透明体 |
-
2002
- 2002-07-03 JP JP2002195155A patent/JP2004035331A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018094949A (ja) * | 2016-12-08 | 2018-06-21 | 旭硝子株式会社 | 車両用窓ガラス及び車両用窓ガラスの製造方法 |
JPWO2020230679A1 (ja) * | 2019-05-13 | 2020-11-19 | ||
WO2020230679A1 (ja) * | 2019-05-13 | 2020-11-19 | Agc株式会社 | 車両用ガラス構造体、接着構造、及び合わせガラス |
CN113784935A (zh) * | 2019-05-13 | 2021-12-10 | Agc株式会社 | 车辆用玻璃结构体、粘接结构及夹层玻璃 |
CN113784935B (zh) * | 2019-05-13 | 2023-12-19 | Agc株式会社 | 车辆用玻璃结构体、粘接结构及夹层玻璃 |
JP7487736B2 (ja) | 2019-05-13 | 2024-05-21 | Agc株式会社 | 車両用ガラス構造体、及び接着構造 |
JP2022550583A (ja) * | 2019-10-02 | 2022-12-02 | ピーピージー・インダストリーズ・オハイオ・インコーポレイテッド | 無線センサを含む透明体 |
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