JP2016079590A - 電子キーシステム、車載装置、携帯端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが、車両を駐車してから降車する前に、その駐車位置が電波妨害を受けうる場所であることを認識できる電子キーシステム、車載装置、及び携帯端末を提供する。【解決手段】駐車判定部F3が、自車両が駐車状態に移行したと判定すると、妨害判定部F4は、車載装置と携帯端末との通信に対する妨害電波の有無を判定する。より具体的には、UHF受信部が受信している信号の信号強度と、LF受信部が受信している信号の信号強度の少なくとも何れか一方が、所定の閾値以上となっている場合に、妨害電波が存在すると判定する。そして、妨害判定部が妨害電波が存在すると判定した場合には、車両側表示部及び携帯側表示部に、妨害電波がある旨を示す妨害電波情報が表示される。【選択図】図5
Description
本発明は、車両に搭載された車載装置と、ユーザに携行される携帯端末とが無線通信を実施して車両のドアの施解錠を実施する電子キーシステム、その電子キーシステムで用いられる車載装置及び携帯端末に関する。
従来、車載装置と携帯端末との間で無線通信による照合が成立したことに基づいて、ドアの施解錠やエンジン始動等の種々の制御を実行する電子キーシステムが知られている。この種の電子キーシステムでは、照合が成功した場合に実行する制御内容に応じて、無線通信による照合処理を開始する条件が適宜設定されており、その所定の開始条件が満たされた場合に自動的に無線通信による照合処理が実施される。
例えば、車載装置は、ドアが閉められてあって、且つまだ施錠されていない状態において、ドアハンドルに設けられたトリガスイッチがユーザによって押下された場合に、施錠のための照合処理を開始する。そして照合が成功し、かつ、車室内に携帯端末が存在しないと判定した場合に、ドアのロックを施錠する。
このように携帯端末と車載装置との無線通信による照合処理は、照合処理の開始条件が満たされた場合に自動的に実施されるため、ユーザは携帯端末を手に持って操作しなくても、携行しているだけで上述した制御(ドアの施解錠など)を実行させることができる。
なお、車載装置から携帯端末の送信においては、セキュリティの観点から通信エリアを車両の周囲に限定するためLF帯(例えば100kHz帯)が使われる一方、携帯端末から車載装置への送信においては、出力の割に比較的遠距離まで送信できるUHF帯(例えば、日本国内なら300MHz帯)が使われる。
ところで、上述の電子キーシステムの携帯端末の中には、携帯端末の電池切れや、混信、妨害電波のなどの要因によって、車載装置との無線通信ができない場合の予備機能として、メカニカルキー、及びLF帯の誘導結合による電力を受信しながら通信するトランスポンダ通信機能を備えているものがある。その場合、車両には、携帯端末が備える予備機能に対応する、メカニカルキーを挿入するキーシリンダや、エンジンスタートスイッチ内にトランスポンダ通信用の送受信部が設置されている。
したがって、車載装置と携帯端末とが前述の要因で通信できない場合には、ユーザは、上述の予備機能を用いて、ドアロックを開施錠したりや、エンジンを始動させたりすることができる。しかしながら、普段から携帯端末を操作しないことに慣れてしまったユーザほど、咄嗟の場合に携帯端末の予備機能を利用する方法を思い出すことが困難であり、例えば、車両に乗り込むことすらできずに立ち往生してしまうことが懸念される。
そこで、特許文献1では車載装置がUHF帯の妨害電波を検出した場合、予備機能を利用するための操作方法を案内する操作ガイド情報を携帯端末の表示部に表示する電子キーシステムが提案されている。より具体的には、特許文献1の車載装置は、照合処理の過程において、UHF帯の妨害電波が存在するか否かの判定を実施し、UHF帯の妨害電波が存在すると判定した場合には、LF帯の電波を用いて操作ガイド情報を表示するように指示する報知指示信号を携帯端末に送信する。この報知指示信号を受信した携帯端末は、表示部に操作ガイド情報を表示する。
電波塔(例えば航空無線の電波塔)の近くなど、電波妨害を受ける場所に車両が駐車された場合には、ユーザは降車した後にいつものようにトリガスイッチを押下しても、電波妨害によって照合が成立せず、ドアが施錠されないことがある。
ここで、特許文献1の構成によれば、照合処理の過程において妨害電波の存在が検出されて、予備機能の操作ガイド情報が表示される。したがって、ユーザは携帯端末の表示部を見れば、操作ガイド情報が表示されていることから、逆説的に妨害電波が存在することを認識する。また、操作ガイド情報を見ることで、予備機能の利用方法を理解することができる。
しかしながら、ドアを施錠するための照合処理は、トリガスイッチが押下されない限り開始されないため、ユーザは、降車の後、通常時の施錠操作(すなわちトリガスイッチの押下操作)をして初めて、電波妨害を受けていることを認識することになる。
仮に降車前に、その駐車位置が妨害電波によって照合処理が失敗する可能性が高い場所であることを認識することができれば、ユーザは、車両を駐車させる場所を別の場所にすることを検討することができる。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、ユーザが車両を駐車してから降車する前に、その駐車位置が電波妨害を受けうる場所であることを認識できる電子キーシステム、車載装置、及び携帯端末を提供することにある。
その目的を達成するための電子キーシステムの発明は、車両に搭載される車載装置(1)と、ユーザに携帯される携帯端末(2)と、を備え、車載装置は、携帯端末に対する信号を第1周波数帯の電波にて送信する車両側送信部(15)と、第2周波数帯の電波を受信する車両側受信部(17)と、を備え、携帯端末は、第1周波数帯の電波を受信する携帯側受信部(22)と、車載装置に対する信号を第2周波数帯の電波にて送信する携帯側送信部(23)と、を備える電子キーシステムであって、車載装置は、さらに、車両が駐車状態に移行したか否かを判定する駐車判定部(F3)と、駐車判定部によって車両が駐車状態に移行したと判定された場合に、車両側受信部の受信状態及び携帯側受信部の受信状態の少なくとも何れか一方に基づいて、車載装置と携帯端末との通信に対する妨害電波の有無を判定する妨害判定部(F4)と、を備え、電波妨害判定部は、妨害電波が存在すると判定した場合に、妨害電波が存在する旨を示す妨害電波情報を表示部(18、28)に表示させることを特徴とする。
上記構成では、自車両が駐車状態に移行した時には、妨害判定部が車載装置と携帯端末との通信に対する妨害電波の有無を判定する。そして、妨害判定部は、妨害電波が存在すると判定した場合には、表示部に妨害電波がある旨を示す妨害電波情報を表示する。
このような構成によれば、車両が駐車された場所が妨害電波の存在する場所である場合には、ユーザは車両を駐車してまだ車室内に存在する間に、現在の駐車位置には妨害電波が存在し、電子キーシステムにおける無線通信による照合が妨害される可能性が高いことを認識することができる。つまり、上記構成によればユーザは降車前において、その駐車位置が電波妨害を受けうる場所であることを認識することができる。
その結果、ユーザは、車両の駐車位置を別の場所にするなどの処置を実施するか否かを検討することができる。また、ユーザは、妨害電波の存在に起因して通常時の施錠操作ではドアを施錠させることが出来ないかもしれないことを予め認識して降車することができる。なお、ここでの通常時の施錠操作とは、ユーザは携帯端末を操作せずにドアのロックを施錠する操作を指す。したがって、上記構成によれば、電子キーシステムが妨害電波による妨害を受ける場合であっても、ユーザを戸惑わせてしまう恐れを低減できる。
また、上記目的を達成するための車載装置の発明は、車両に搭載され、ユーザに携帯される携帯端末に対する信号を第1周波数帯の電波にて送信する車両側送信部(15)と、携帯端末から第2周波数帯の電波で送信される信号を受信する車両側受信部(17)と、車両が駐車状態に移行したか否かを判定する駐車判定部(F3)と、駐車判定部によって車両が駐車状態に移行したと判定された場合に、車両側受信部の受信状態に基づいて、車載装置と携帯端末との通信に対する妨害電波の有無を判定する妨害判定部(F4)と、を備え、妨害判定部は、妨害電波が存在すると判定した場合に、妨害電波が存在する旨を示す妨害電波情報を表示部(18、28)に表示させることを特徴とする。
上記の構成の車載装置は、前述の電子キーシステムで用いられる車載装置に相当する。すなわち、以上の構成によれば、前述の電子キーシステムの発明と同様の効果を奏する。
さらに、上記目的を達成するための携帯端末の発明は、車両に搭載されている車載装置から第1周波数帯の電波にて送信される信号を受信する携帯側受信部(22)と、車両に搭載されている車載装置に対する信号を、第2周波数帯の電波にて送信する携帯側送信部(23)と、携帯側受信部の受信状態に基づいて、第1周波数帯において妨害電波が存在するか否かを判定する携帯側妨害判定部(S215)と、を備え、携帯側受信部は、車載装置から車両が駐車状態に移行された場合に送信される信号であって、第1周波数帯において妨害電波が存在するか否かを判定するように指示する妨害判定指示信号を受信し、携帯側妨害判定部は、携帯側受信部によって妨害判定指示信号が受信された場合に、第1周波数帯において妨害電波が存在するか否かの判定を実施し、携帯側妨害判定部によって妨害電波が存在すると判定された場合に、妨害電波が存在する旨を示す妨害電波情報を表示部(18、28)に表示させることを特徴とする。
上記の構成の携帯端末は、前述の電子キーシステムで用いられる携帯端末に相当する。すなわち、以上の構成によれば、前述の電子キーシステムの発明と同様の効果を奏する。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
以下、本発明の実施形態について図を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る電子キーシステム100の概略的な構成の一例を示す図である。電子キーシステム100は、車両に搭載される車載装置1、及びユーザに携行される携帯端末2を備える。以降、車載装置1が搭載された車両を自車両と称する。
車載装置1及び携帯端末2は、車載装置1と携帯端末2との間で無線通信による照合が成立したことに基づいて、ドアの施解錠やエンジン始動等の種々の制御を実行する、いわゆるスマートエントリー機能や、携帯端末2が有するプッシュスイッチ25へのユーザ操作に応じて車両ドアの施錠/解錠等の制御を実行するいわゆるリモートキーレスエントリー機能を有する。
なお、本実施形態では、車載装置1はLF(Low Frequency)帯の電波を用いて携帯端末2に信号を送信し、携帯端末2はUHF(Ultra High Frequency)帯の電波を用いて車載装置1に信号を送信する構成とするが、これに限らない。車載装置1から携帯端末2への信号送信に用いる周波数は、LF帯以外の周波数帯に属するものであってもよいし、携帯端末2から車載装置1への信号送信に用いる周波数は、UHF帯以外の周波数帯に属するものであってもよい。さらには、車載装置1と携帯端末2との通信は同一周波数帯に属する周波数であっても良い。LF帯が請求項に記載の第1周波数帯に相当し、UHF帯が請求項に記載の第2周波数帯に属する。
また、携帯端末2は、電池切れや、混信、電波妨害のなどの要因によって、車載装置1との無線通信ができない場合の予備機能として、メカニカルキー、及びLF帯の誘導結合による電力を受信しながら通信するトランスポンダ通信機能を備えている。車載装置1は、携帯端末2が備える予備機能に対応する、メカニカルキーを挿入するキーシリンダや、エンジンスタートスイッチ内にトランスポンダ通信用の送受信部が設置されている。
そしてユーザは、車載装置と携帯端末とが前述の要因で通信できない場合には、上述の予備機能を用いて、ドアロックを施錠/解錠したり、エンジンを始動させたりすることができる。
以降では、一例として車載エンジンを走行駆動源とする内燃機関車両に、電子キーシステム100を適用した場合の構成及び作動について説明する。もちろん、他の態様として電子キーシステム100は、モータ、又は、エンジンとモータを組み合わせたものを走行駆動源とする車両にも適用することができる。
(車載装置1の構成)
まず、図2を用いて、車載装置1の概略的な構成について説明を行う。図2は、車載装置1の概略的な構成を示すブロック図である。図2に示すように車載装置1は、スマートECU11、エンジンスイッチ12、車載センサ群13、ドアアンテナ14a、室内アンテナ14b、トランク内アンテナ14c、トランク外アンテナ14d、LF送信部15、UHFアンテナ16、UHF受信部17、及び車両側表示部18を備える。
まず、図2を用いて、車載装置1の概略的な構成について説明を行う。図2は、車載装置1の概略的な構成を示すブロック図である。図2に示すように車載装置1は、スマートECU11、エンジンスイッチ12、車載センサ群13、ドアアンテナ14a、室内アンテナ14b、トランク内アンテナ14c、トランク外アンテナ14d、LF送信部15、UHFアンテナ16、UHF受信部17、及び車両側表示部18を備える。
スマートECU11と、エンジンスイッチ12、車載センサ群13、LF送信部15、UHF受信部17、及び車両側表示部18のそれぞれとは、車内LANを介して相互通信可能に接続されている。また、ドアアンテナ14a、室内アンテナ14b、トランク内アンテナ14c、トランク外アンテナ14dは、それぞれLF送信部15と周知の給電線(同軸ケーブルなど)で接続されている。UHFアンテナ16はUHF受信部17と給電線で接続されている。
エンジンスイッチ12は、ユーザが車両電源の状態(電力供給状態とする)を切り替えるためのプッシュスイッチである。ユーザは、このエンジンスイッチ12を操作することによって、アクセサリ電装機器に電力を供給しない「オフ」、アクセサリ電装機器に通電させる「ACCオン」、エンジンの点火系に通電を行う「IGオン」といった3つの電力供給状態を切り替えることができる。
エンジンスイッチ12は、ユーザによってプッシュ操作がされると、その旨を示す電気信号をスマートECU11に出力する。スマートECU11は、エンジンスイッチ12から電気信号が入力された時点における車両の状態に応じて、電力供給状態を切り替える。
例えば、スマートECU11は、シフトポジションがパーキングポジションやニュートラルポジション(後述)となっており、且つ、フットブレーキを踏みこまれている状態において、当該エンジンスイッチ12が押下された場合に、電力供給状態を「オフ」や「ACCオン」から、「IGオン」へと切り替える。ただし、当該エンジンスイッチ12を押下したときに実施される後述の照合処理が成立していない場合には、電力供給状態は「IGオン」には切り替わらない。
なお、本実施形態では、エンジンスイッチ12としてプッシュスイッチを用いる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、エンジンスイッチ12として、メカニカルキーを差し込むためのキーシリンダと一体となったロータリスイッチを用いる構成としてもよい。また、モータを走行駆動源とする場合には、エンジンスイッチ12の代わりに、ユーザがモータの始動させるためのスイッチを用いる構成とすればよい。
車載センサ群13は、自車両に搭載された、自車両に関する種々の状態量を検出するためのセンサの総称である。車載センサ群13には、例えば、車速センサや、加速度センサ、シフトポジションセンサ、パーキングブレーキセンサ、電源状態センサなどが含まれる。
車速センサは自車両の走行速度を検出し、加速度センサは自車両の前後方向に作用する加速度を検出する。シフトポジションセンサはシフトレバーのポジションを検出する。シフトポジションとしては、駐車時に設定されるパーキングポジションや、後退方向に駆動力を伝達するリバースポジション、前進方向に駆動力を伝達するドライブポジション、駆動力を伝達させないニュートラルポジション等がある。パーキングブレーキセンサは、パーキングブレーキの作動状態(オン/オフ)を検出する。電源状態センサは、電力供給状態が「IGオン」、「ACCオン」、「オフ」の何れの状態であるかを検出する。
車載センサ群13が備える各センサが検出した種々の状態量は、スマートECU11に逐次(例えば100ミリ秒毎に)出力される。なお、車載センサ群13は、以上で述べたセンサの全てを備えている必要はない。また、車載センサ群13が備えるセンサは以上で例示したものに限らない。車載センサ群13には、スマートECU11がユーザによる駐車操作を検出するためのセンサが含まれていれば良い。
ドアアンテナ14a、室内アンテナ14b、トランク内アンテナ14c、及びトランク外アンテナ14dは、何れもLF送信部15から入力された電気信号をLF帯(例えば134kHz)の電波として放射する送信用のアンテナである。以降においてドアアンテナ14a、室内アンテナ14b、トランク内アンテナ14c、及びトランク外アンテナ14dのそれぞれを区別しない場合にはLF送信アンテナ14と表す。
各LF送信アンテナ14から送信される電波の到達範囲(検知エリアとする)は、適宜設計されればよい。ここでの検知エリアとは、アンテナから放射された電波が、復調可能な信号レベルで携帯端末2によって受信される範囲を指す。また、各LF送信アンテナ14の取り付け位置は、所望の検知エリアが形成されるようにアンテナの指向性、電波の送信出力などを考慮して定めれば良い。
例えば、ドアアンテナ14aは、所望の検知エリアが車室外に形成されるように、例えばドアハンドル付近(ドアハンドル内部を含む)に設置されればよい。本実施形態においてドアアンテナ14aは、車両が備えるドアハンドル毎に設けられるものとする。室内アンテナ14bは、車室外に電波が漏れず、かつ、車室内において電波が到達しないエリア(ブラインドスポット)が生じないように、車室内の所定の位置に設置されれば良い。トランク内アンテナ14cはトランク内の適宜設計される位置に設置されればよく、トランク外アンテナ14dは、トランクドアハンドル付近(内部を含む)に設けられればよい。
LF送信部15は、スマートECU11から入力されたベースバンド信号を変調して、LF送信アンテナ14に出力する。LF送信アンテナ14に入力された信号はLF帯の電波となって空間に放射される。このLF送信部15が、請求項に記載の車両側送信部に相当する。
なお、LF送信部15は、ベースバンド信号を搬送波信号に変調するための周知の変調回路に加えて、複数のLF送信アンテナ14のうちの電波を放射させるLF送信アンテナ14を選択する選択回路などを備える。複数のLF送信アンテナ14のうち、電波を放射させるLF送信アンテナ14は、スマートECU11から入力された制御信号に基づいて決定されれば良い。このような構成によって、スマートECU11から入力されたベースバンド信号に対応する電波は、選択回路によって選択されているLF送信アンテナ14から放射される。
UHFアンテナ16は、UHF帯の電波を電気信号に変換してUHF受信部17に出力する。例えばUHFアンテナ16は、300MHz〜400MHzの電波を受信する。UHFアンテナ16は、車両内の適宜設計される位置に設けられていればよい。また、UHFアンテナ16は少なくとも1つ設置されていれば良い。
UHF受信部17は、UHFアンテナ16で受信した信号を復調してスマートECU11に出力する。このUHF受信部17が請求項に記載の車両側受信部に相当する。
また、UHF受信部17は、UHFアンテナ16で受信した信号をベースバンド信号に復調する復調回路の他に、UHFアンテナ16が受信している信号の強度を測定するためのUHF信号強度測定部を備える。UHF信号強度測定部は、周知のRSSI回路などを援用して実現すればよい。UHF信号強度測定部が測定した信号強度の値(UHF帯受信強度情報とする)もまた、スマートECU11に提供される。
車両側表示部18は、スマートECU11からの指示に基づいてテキストや画像を表示し、種々の情報をドライバに通知する。車両側表示部18は、例えばフルカラー表示が可能なものであり、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等を用いて構成することができる。本実施形態において車両側表示部18は、インストゥルメントパネルの運転席側の上部に配置された、いわゆるメータディスプレイとする。もちろん、車両側表示部18は、その他、インパネの車幅方向中央付近に配置されるセンターディスプレイを用いてもよい。
この車両側表示部18は、スマートECU11からの指示に基づき、電子キーシステム100にとっての妨害電波が存在する旨を表す情報(妨害電波情報とする)を表示する。電子キーシステム100にとっての妨害電波が存在する場合とは、LF帯及びUHF帯の少なくとも何れか一方において妨害電波が存在する場合である。
ここでの妨害電波とは、当該電子キーシステム100以外のシステムから送信された電波(いわゆるノイズ)のうち、その信号強度が所定の規定値以上となっている電波を指す。妨害電波が存在する場合には、車載装置1と携帯端末2との間の無線通信が失敗し、ユーザは予備機能を用いて施解錠やエンジンの始動を行わなければならない可能性が相対的に高いことを意味する。
したがって、本実施形態における車両側表示部18は、より好ましい形態として、スマートECU11からの指示に基づいて、携帯端末2が備える予備機能の利用方法を表す操作ガイド情報をドライバに表示する。例えばスマートECU11は、操作ガイド情報として、メカニカルキーの取り出し方法を案内するエントリーガイド画像(図3参照)や、トランスポンダ機能を用いたエンジンの始動方法を案内するエンジン始動ガイド画像(図4参照)などを、車両側表示部18に表示させる。なお、以降においてエントリーガイド画像やエンジン始動ガイド画像をまとめて操作ガイド画像と称する。
ドライバは、操作ガイド画像を視認することによって、間接的に妨害電波が存在することを認識することができる。したがって、操作ガイド画像もまた妨害電波情報に該当する。この車両側表示部18が請求項に記載の表示部の一例に相当する。
なお、ここではディスプレイを用いてユーザに対して妨害電波の有無を通知する態様とするが、LEDなどのインジケータを用いて、妨害電波情報をドライバに通知してもよい。また、妨害電波情報(より好ましくは操作ガイド情報)を、図示しないスピーカから音声(単なる警告音を含む)出力することによってユーザに通知してもよい。
スマートECU11は、コンピュータとして構成されており、周知のCPU、I/O、RAMなどの揮発性メモリ、ROM、メモリ11M、及びこれらの構成を接続するバスラインを備える。ROMには、車両に固有の車両IDや、種々の処理を実行するためのプログラムが格納されている。メモリ11Mは、周知の不揮発性の、書き換え可能な記憶媒体を用いて実現すればよい。
このスマートECU11は、ROMに記憶されているプログラムに従って、前述のスマートエントリー機能やリモートキーレスエントリー機能に関する処理を実行する。例えば、スマートECU11は、携帯端末2をスリープモードから起動モードへと復帰させるためのウェイク要求信号を一定の送信周期(例えば200ミリ秒)で各LF送信アンテナ14から送信させる処理を実施する。
そして、当該ウェイク要求信号に対して携帯端末2から返送されてくるウェイク応答信号を受信した場合には、車両IDを用いたチャレンジ・レスポンス認証を携帯端末2と実施し、携帯端末2が当該自車両に対応する正規の携帯端末であるか否かの照合を行う。便宜上、車載装置1と携帯端末2との照合のために携帯端末2が送信する信号を、照合応答信号と称する。また、車載装置1からの呼びかけに対して携帯端末2が応答する信号の種類を区別しない場合には、単に応答信号と称する。
なお、スマートECU11は、時間の経過を計測するための時間計測機能(タイマーとする)を備えている。タイマーは、例えばクロック発振回路が出力するクロック信号をカウントアップしていくことで、時間を計測するものとすればよい。タイマーのカウント値は、ウェイク要求信号を定期的に送信したり、携帯端末2からの応答を待機する時間(応答待機時間とする)が経過したか否かを判定したりするために用いられる。
また、スマートECU11は、ROMに記憶されているプログラムをCPUが実行することで、図5に示す送信処理部F1、受信処理部F2、駐車判定部F3、及び妨害判定部F4として機能する。なお、スマートECU11が実行する機能の一部又は全部は、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
送信処理部F1は、各LF送信アンテナ14から送信させるための信号(送信用信号とする)を生成し、LF送信部15に出力する。例えば送信処理部F1は、前述のウェイク要求信号や、照合処理において携帯端末2に向けて送信する信号(照合信号とする)などを生成する。その他、送信処理部F1は、携帯端末2に対してLF帯の妨害電波が存在しているか否かの判定をするように指示する妨害判定指示信号や、操作ガイド情報の表示を指示するガイド指示信号、操作ガイド情報の表示を解除させる表示解除信号を生成する。ガイド指示信号が請求項に記載の表示指示信号に相当する。
なお、送信処理部F1は、LF送信部15への送信用信号の出力に先立って、その送信用信号を送信させるLF送信アンテナ14を指定する制御信号をLF送信部15に出力する。これによって、送信処理部F1は、任意のLF送信アンテナ14から送信用信号を送信させることができる。
受信処理部F2は、UHF受信部17が受信した受信信号を取得する。受信処理部F2が取得した受信信号に基づいてスマートECU11は種々の処理を実施する。例えば、送信処理部F1は、受信処理部F2が取得した受信信号に応じた送信用信号を生成して送信させる。
駐車判定部F3は、自車両が駐車状態に移行したか否かを判定する。自車両が駐車状態に移行したか否かを判定するということは、ドライバが自車両を駐車させる操作を実施したことを検出することに相当する。また、ここでの駐車状態とは、シフトポジションがパーキングポジションであって、かつ、電力供給状態が「オフ」となっている状態を指すものとする。したがって、駐車判定部F3は、一例として電源状態センサによって電力供給状態が「オフ」となったことを検出された場合に、自車両が駐車状態に移行したと判定する。
もちろん駐車判定部F3が、自車両が駐車状態に移行したと判定する条件は、これに限らない。例えば、駐車判定部F3はシフトポジションがパーキングポジションに設定されたことを示す信号がシフトポジションセンサから入力された場合に、自車両が駐車状態に移行したと判定してもよい。また、パーキングブレーキセンサから、パーキングブレーキがオンとなったことを示す信号が入力された場合に、自車両が駐車状態に移行したと判定してもよい。さらに、上述した条件を、組み合わせて自車両が駐車状態に移行したか否かを判定してもよい。
妨害判定部F4は、電子キーシステム100にとっての妨害電波の有無を判定する。この妨害判定部F4の作動については、別途後述する。
(携帯端末2の構成)
まず、図6を用いて携帯端末2の概略的な構成について説明を行う。携帯端末2は、図6に示すように、制御IC20、LF受信アンテナ21、LF受信部22、UHF送信部23、UHF送信アンテナ24、プッシュスイッチ25、バイブレータ26、スピーカ27、及び携帯側表示部28を備える。制御IC20と、LF受信部22、UHF送信部23、プッシュスイッチ25、バイブレータ26、スピーカ27、及び携帯側表示部28とは、それぞれ相互通信可能に接続されている。LF受信部22はLF受信アンテナ21と接続されてあって、UHF送信部23はUHF送信アンテナ24と接続されている。
まず、図6を用いて携帯端末2の概略的な構成について説明を行う。携帯端末2は、図6に示すように、制御IC20、LF受信アンテナ21、LF受信部22、UHF送信部23、UHF送信アンテナ24、プッシュスイッチ25、バイブレータ26、スピーカ27、及び携帯側表示部28を備える。制御IC20と、LF受信部22、UHF送信部23、プッシュスイッチ25、バイブレータ26、スピーカ27、及び携帯側表示部28とは、それぞれ相互通信可能に接続されている。LF受信部22はLF受信アンテナ21と接続されてあって、UHF送信部23はUHF送信アンテナ24と接続されている。
本実施形態において携帯端末2は、一般的な電子キーシステムにおいて通常用いられる小型の携帯機とする。なお、他の態様として携帯端末2は、周知のスマートフォンやタブレット端末、腕時計型の通信端末(いわゆるウェアラブルデバイス)などであってもよい。
LF受信アンテナ21は、LF帯の信号を受信するためのアンテナである。LF受信アンテナ21は、LF帯の電波を受信して電気信号に変換してLF受信部22に出力する。なお、LF受信アンテナ21は、少なくとも車載装置1から送信される電波の搬送周波数(ここでは134kHz)において最も感度が高い特性となっていることが好ましい。
LF受信部22は、LF受信アンテナ21から入力された信号を復調して制御IC20に出力する。このLF受信部22が請求項に記載の携帯側受信部に相当する。LF受信部22は、LF受信アンテナ21で受信した信号をベースバンド信号に復調する復調回路の他に、LF受信アンテナ21が受信している信号の強度を測定するためのLF信号強度測定部を備える。
LF信号強度測定部は、周知のRSSI回路などを援用して実現すればよい。LF信号強度測定部が測定した信号強度の値(LF帯受信強度情報とする)もまた、制御IC20に提供される。
UHF送信部23は、制御IC20から入力されたベースバンド信号をUHF帯の搬送波信号に変調し、UHF送信アンテナ24に出力する。UHF送信アンテナ24は、はUHF送信部23から入力された信号を、UHF帯(特に、300〜400MHz帯)の電波に変換して放射する。このUHF送信部23が請求項に記載の携帯側送信部に相当する。
プッシュスイッチ25は、主としてリモートキーレスエントリー機能を利用するためのスイッチである。ここでは一例として図6に示すように、複数のプッシュスイッチ25A〜25Cを備える態様とする。
例えば、プッシュスイッチ25AがユーザBによってワンプッシュ操作された場合には、全ドアを施錠するように指示する信号を、UHF送信部23を介して車載装置1に送信するようになっている。当該信号を受信した車載装置1は、図示しないボディECUに全ドアを施錠させる。つまり、ユーザは、プッシュスイッチ25Aをワンプッシュ操作することで、全ドアのロック機構を施錠状態とすることができる。
また、プッシュスイッチ25Bがワンプッシュ操作された場合には、全ドアの解錠が行われ、プッシュスイッチ25Cがワンプッシュ操作された場合には、トランクドアのみ解錠される。
バイブレータ26は、制御IC20の指示に従って、携帯端末2の振動を発生させるものであって、周知の振動子を用いて構成することができる。スピーカ27は、制御IC20の指示に従って、音声(警告音を含む)を出力する。携帯側表示部28は、制御IC20の指示に従ってテキストや画像を表示するものであって、例えば液晶パネルや有機ELパネル、電子ペーパー等を用いて構成することができる。この携帯側表示部28が請求項に記載の表示部の一例に相当する。
制御IC20は、周知のマイクロコンピュータとして構成されており、CPU、I/O、RAMなどの揮発性メモリ、不揮発性のメモリ20M、及びこれらの構成を接続するバスラインなどを備えている。メモリ20Mには、車載装置1から受信した信号に対する応答信号を生成するためのプログラムなど、制御IC20が種々の処理を実行するためのプログラムが格納されている。
制御IC20は、メモリ20Mに格納されているプログラムに基づいて種々の処理を実行することで、例えば前述のスマートエントリー機能やリモートキーレスエントリー機能を実現する。より具体的には、制御IC20は、車載装置1から信号を受信した場合には、当該受信信号に対応する処理を、前述のプログラムに従って実施する。
例えば、照合信号を受信した場合には、照合応答信号を生成してUHF送信部23に出力する。また、妨害判定指示信号を受信した場合には、LF受信部22から入力されるLF帯受信強度情報に基づいて、LF帯の妨害電波が存在するか否かを判定し、その判定結果を示す妨害判定応答信号を返送する。このLF帯の妨害電波の有無の判定については別途後述する。
さらに、制御IC20は、LF受信部22がガイド指示信号を受信した場合には、携帯側表示部28に、前述の操作ガイド画像を表示させる。操作ガイド画像を表示している状態において表示解除信号を受信した場合には、当該操作ガイド画像の表示を終了させる。
なお、携帯端末2は、動作の状態として、スリープモードと、起動モードと、を備えている。スリープモードとは、制御IC20に動作用のクロック信号が供給されておらず、制御IC20の機能が停止している状態を意味している。
携帯端末2は、スリープモード時において正規のウェイク要求信号を受信すると、起動モードへと移行してウェイク要求信号に対する応答信号(すなわちウェイク応答信号)を車載装置1に返送する。携帯端末2は起動モードとなっている場合に、上述したように、車載装置1から受信した信号に対する応答信号を生成して返送する。
なお、携帯端末2もまた、クロックを基準信号として作動する時間計測機能(すなわちタイマー)を備えている。タイマーの計測値(カウント値)は、起動モードからスリープモードへと移行するか否かの判定に用いられる。起動モード時において車載装置1からの信号を受信しない状態が一定時間継続し、タイマーのカウント値が所定の値になる(タイムアップとする)と、スリープモードに移行する。
その他、携帯端末2は、図示しないメカニカルキーや、LF帯の誘導結合による電力で車載装置1と通信するトランスポンダ機能などの予備機能を備えている。メカニカルキーは、通常時は携帯端末2の筐体に収容されており、ユーザは図示しないスイッチを押下することによって、メカニカルキーを筐体外部に出すことができる。
(妨害判定関連処理)
次に、図7のフローチャートを用いて、スマートECU11による、電子キーシステム100にとっての妨害電波の有無を判定する一連の処理(妨害判定関連処理とする)について説明する。この妨害判定関連処理は、例えば、駐車判定部F3によって自車両が駐車状態に移行したと判定された場合に開始されれば良い。なお、当該妨害判定関連処理が完了するまでは、車載装置1が備える種々の装置には、車載バッテリーやバックアップコンデンサなどから電力が供給されるものとする。
次に、図7のフローチャートを用いて、スマートECU11による、電子キーシステム100にとっての妨害電波の有無を判定する一連の処理(妨害判定関連処理とする)について説明する。この妨害判定関連処理は、例えば、駐車判定部F3によって自車両が駐車状態に移行したと判定された場合に開始されれば良い。なお、当該妨害判定関連処理が完了するまでは、車載装置1が備える種々の装置には、車載バッテリーやバックアップコンデンサなどから電力が供給されるものとする。
まず、ステップS101では妨害判定部F4が、妨害フラグを0に設定してステップS102に移る。ここで用いる妨害フラグは、妨害電波が存在しているか否かに応じた処理を実施するための処理上のフラグである。妨害フラグが0の状態とは、妨害電波が存在しているとは未だ判定していない状態を表しており、妨害フラグが1の状態とは、妨害電波が存在していると判定している状態を表す。
ステップS102では妨害判定部F4は、UHF受信部17からUHF帯受信強度情報を取得してステップS103に移る。ステップS103では、ステップS102で取得したUHF帯受信強度情報に基づいて、UHF受信部17が受信している信号の信号強度が所定の規定値(UHF用閾値とする)以上となっているか否かを判定する。
このUHF用閾値は、電子キーシステム100がUHF帯の電波妨害を受けていると判定するための閾値であって、適宜、試験等によって設定されればよい。例えば、UHF帯閾値は、車載装置1と携帯端末2とが通信できる範囲において、通信品質(S/N比や通信成功率など)が所定の許容限界値となる値に設定すればよい。
ここでは一例として、車載装置1から送信された信号を受信している場合の信号強度の想定値(或いは規定値)に一定値(例えば5〜10dB)を加えた値とする。なお、UHF帯閾値は、S/N比が所定の許容値以下となってしまう信号強度としてもよい。UHF用閾値が請求項に記載の第2周波数帯用閾値に相当する。
UHF受信部17が受信している信号の信号強度がUHF用閾値以上である場合には、ステップS103がYESとなってステップS104に移る。一方、UHF受信部17が受信している信号の信号強度がUHF用閾値未満である場合にはステップS103がNOとなってステップS105に移る。ここでステップS103がYESとなるということは、UHF帯において電波妨害を受けていることを意味する。
ステップS104では妨害判定部F4が、妨害ブラグを1に設定してステップS105に移る。ステップS105では送信処理部F1がウェイク要求信号をLF送信部15に送信させて、ステップS106に移る。
ステップS106では受信処理部F2が、携帯端末2からのウェイク応答信号を受信したか否かを判定する。例えば受信処理部F2は、応答要求信号が送信されてから、予め設定されている応答待機時間経過してもウェイク応答信号を受信しなかった場合に、ウェイク応答信号を受信しなかったと判定する。もちろん、それまでにウェイク応答信号を受信した場合には、ウェイク応答信号を受信したと判定する。
応答待機時間は、携帯端末2がウェイク要求信号を受信してからウェイク応答信号を返送するまでに要すると想定される時間に、所定の裕度を加えた時間とすればよい。なお、応答要求信号が送信されてからの経過時間は前述のタイマーによって計測されればよい。
ステップS106において、応答待機時間内にウェイク応答信号を受信した場合にはステップS106がYESとなってステップS107に移る。一方、応答待機時間経過してもウェイク応答信号を受信しなかった場合には、ステップS106がNOとなってステップS110に移る。
ここでは便宜上、応答待機時間経過してもウェイク応答信号を受信しなかった場合(S106がNOとなる場合)とは、携帯端末2が室内アンテナ14bの通信エリア外に存在している状態を指すものとする。
もちろん、LF帯の強い電波妨害を受けているような場合、S/N比が劣化し、携帯端末2がウェイク要求信号や妨害判定指示信号を受信できないことも考えられる。
しかしながら、妨害電波の送信源が車室外に存在する場合を想定すると、車室内は車両のボディに囲まれている為、車室外よりも比較的電波妨害を受けにくい。すなわち、車室内における妨害電波の信号強度は、車室外における妨害電波の信号強度よりも小さい値となる傾向があり、車室内においては妨害電波の影響が緩和される。そのため、ここでは一例として、車室内においては通信できないほど強いノイズが存在する可能性は低く、ウェイク応答信号を受信しなかった場合とは、携帯端末2が室内アンテナ14bの通信エリア外に存在しているものと見なして処理を進める。
もちろん、他の態様として、図7に示す妨害判定関連処理を、車室内において通信ができないほど強いノイズが存在する可能性を考慮した処理手順に変更してもよい。
ステップS107では送信処理部F1が、携帯端末2に対してLF帯において妨害電波が存在しているか否かの判定をするように指示する妨害判定指示信号を送信してステップS108に移る。ステップS108では受信処理部F2が、妨害判定応答信号を受信したか否かの判定を行う。
妨害判定指示信号を送信してから応答待機時間内に妨害判定応答信号を受信した場合にはステップS108がYESとなってステップS109に移る。一方、応答待機時間経過しても妨害判定応答信号を受信しなかった場合には、ステップS108がNOとなってステップS110に移る。応答待機時間経過しても妨害判定応答信号を受信しなかった場合とは、ウェイク応答信号を受信しなかった場合と同様に、携帯端末2が室内アンテナ14bの通信エリア外に存在することを意味するものとする。
ステップS109では妨害判定部F4が、妨害判定応答信号の内容を参照し、LF帯の妨害電波が存在するか否かを判定する。ここで、携帯端末2からの妨害判定応答信号が、LF帯の妨害電波が存在することを示している場合には、ステップS109がYESとなってステップS111に移る。一方、携帯端末2からの妨害判定応答信号が、LF帯の妨害電波が存在しないことを示している場合には、ステップS109がNOとなってステップS110に移る。
ステップS110では妨害判定部F4が、妨害フラグが1に設定されているか否かを判定する。妨害フラグが1に設定されている場合にはステップS110がYESとなってステップS111に移る。一方、妨害フラグが1に設定されていない場合には、ステップS110がNOとなって本フローを終了する。
ステップS111では妨害判定部F4は、車両側表示部18に操作ガイド画像を表示させて、ステップS112に移る。ここでは一例として、図3に示すエントリーガイド画像と、図4に示すエンジン始動ガイド画像の両方を表示する。また、画像だけでなく、電波妨害を受けていることによって照合が出来ない可能性がある旨のテキストメッセージを表示してもよい。ステップS112では送信処理部F1が、ガイド指示信号を送信して本フローを終了する。本フローを終了したのち、例えば車両からユーザが離脱して、全ドアが施錠されたタイミングでスマートECU11や車両側表示部18への電力供給が遮断されれば良い。
(携帯側処理)
次に、図8に示すフローチャートを用い、上述したスマートECU11が実施する妨害判定関連処理に対して、携帯端末2の制御IC20が実施する処理(携帯側処理とする)について説明する。本処理は、メモリ20Mに格納されているプログラムに基づいて開始される。例えば携帯端末2がスリープモードに移行した時に開始されるものとする。
次に、図8に示すフローチャートを用い、上述したスマートECU11が実施する妨害判定関連処理に対して、携帯端末2の制御IC20が実施する処理(携帯側処理とする)について説明する。本処理は、メモリ20Mに格納されているプログラムに基づいて開始される。例えば携帯端末2がスリープモードに移行した時に開始されるものとする。
まず、ステップS201では、ウェイク要求信号を受信したか否かを判定する。ウェイク要求信号を受信した場合にはステップS201がYESとなってステップS202に移る。一方、ウェイク要求信号を受信していない間はステップS201がNOとなって、ステップS201を繰り返す。
ステップS202では、クロックの生成が開始され、スリープモードから起動モードへと移行してステップS203に移る。ステップS203では、ウェイク応答信号を送信して、ステップS204に移る。
ステップS204では、タイマーによるカウントアップを0からスタートさせてステップS205に移る。ステップS205では、LF受信部22によって、車載装置1から送信される信号と同様のパターンの信号が受信されたか否かを判定する。ここでの、車載装置1から送信される信号と同様のパターンの信号とは、車載装置1から送信されるデータのビット列と完全に一致する信号に限らない。
例えば、車載装置1から送信される信号と同様の長さのバースト長を備える信号を受信した場合なども、車載装置1から送信される信号と同様のパターンの信号を受信したものとする。以下、車載装置1から送信される信号と同様のパターンの信号を、単に、車載装置1からの信号と表す。
LF受信部22が、車載装置1からの信号を受信した場合にはステップS205がYESとなってステップS210に移る。一方、LF受信部22が車載装置1からの信号を受信していない場合には、ステップS205がNOとなってステップS230に移る。
ステップS210では、受信信号に対する処理(受信対応処理とする)を実施する。この受信対応処理については、別途図9に示すフローチャートを用いて説明する。この図9に示すフローチャートは、図8のステップS210に移った時に開始される。
まず、ステップS211では、受信した信号が照合信号であるか否かを判定する。受信信号が照合信号である場合には、ステップS211がYESとなってステップS212に移る。一方、受信信号が照合信号ではない場合には、ステップS211がNOとなってステップS213に移る。ステップS212では、照合応答信号を生成してUHF送信部23に出力し、車載装置1に返送させてステップS221に移る。
ステップS213では、受信信号が妨害判定指示信号であるか否かを判定する。受信信号が妨害判定指示信号である場合には、ステップS213がYESとなってステップS214に移る。一方、受信信号が妨害判定指示信号ではない場合には、ステップS213がNOとなってステップS217に移る。
ステップS214では、LF受信部22からLF帯受信強度情報を取得して、ステップS215に移る。ここで取得するLF帯受信強度情報は、当該妨害判定指示信号の受信が完了した時点から応答待機時間以内に入力されたLF帯受信強度情報とする。これは、少なくとも車載装置1が応答待機中となっている間は、車載装置1は信号を送信しないため、車載装置1からの信号に対するLF帯受信強度情報を、LF帯の妨害電波の有無の判定に用いることを避けることができるためである。
LF帯の妨害電波の有無の判定に、車載装置1が信号を送信しないタイミングで取得したLF帯受信強度情報を用いることで、車載装置1からの信号によって妨害電波が存在すると誤判定することを避けることができる。なお、妨害電波の有無の判定に用いるLF帯受信強度情報は、妨害判定指示信号を受信する前に取得したものであっても良い。
ステップS215では、ステップS214で取得したLF帯受信強度情報を用いて、LF帯の妨害電波が存在するか否かを判定する。LF帯受信強度情報に示されている信号強度が、所定の閾値(LF用閾値とする)以上となっている場合には、LF帯の妨害電波が存在すると判定する。一方、LF受信部22が受信している信号の信号強度が、LF用閾値未満となっている場合には、LF帯の妨害電波は存在しないと判定する。
ここで用いるLF用閾値は、LF帯の電波妨害を受けていると判定するための閾値であって、UHF帯閾値と同様に、試験等によって設定されればよい。LF用閾値が請求項に記載の第1周波数帯用閾値に相当する。また、このS215を実施する制御IC20が請求項に記載の携帯側妨害判定部に相当する。このステップS215での判定処理が完了するとステップS216に移る。
ステップS216では、ステップS215で実施した判定結果を含む妨害判定応答信号を生成してUHF送信部23を介して車載装置1に送信する。妨害判定応答信号が請求項に記載の妨害判定結果信号に相当する。このステップS216での処理が完了するとステップS221に移る。
ステップS217では、受信信号がガイド指示信号であるか否かを判定する。受信信号がガイド指示信号である場合には、ステップS217がYESとなってステップS218に移る。一方、受信信号がガイド指示信号ではない場合には、ステップS217がNOとなってステップS219に移る。ステップS218では、エントリーガイド画像及びエンジン始動ガイド画像を携帯側表示部28に表示させて、ステップS221に移る。いったん操作ガイド画像を表示させた場合には、後述するステップS220を実行するまで、操作ガイド画像の表示は維持されるものとする。
なお、携帯側表示部28の表示領域は、車両側表示部18よりも小さいことが想定される。したがって、携帯側表示部28に表示する操作ガイド画像は、図3や図4に示す操作ガイド画像を簡略化したものであってもよい。すなわち、操作ガイド画像は、ユーザがその内容を理解できる表示態様で表示されればよく、携帯側表示部28に表示される操作ガイド画像と、車載装置1で表示される操作ガイド画像とが、同一の画像である必要はない。
ステップS219では、受信信号が表示解除信号であるか否かを判定する。受信信号が表示解除信号である場合には、ステップS219がYESとなってステップS220に移る。一方、受信信号が表示解除信号ではない場合には、ステップS219がNOとなって、呼び出し元である携帯側処理(図8)に戻る。
ステップS220では、携帯側表示部28での操作ガイド画像の表示を終了させて、ステップS221に移る。ステップS220に移った段階において、携帯側表示部28に操作ガイド画像を表示していない場合には、何もせずにステップS221に移れば良い。
なお、本実施形態において車載装置1が送信する表示解除信号としては、エントリーガイド画像の表示を解除するように指示するエントリーガイド解除信号と、エンジン始動ガイド画像の表示を解除するように指示するエンジン始動ガイド解除信号の2種類の信号が存在するものとする。
車載装置1がエントリーガイド解除信号を送信する場合とは、例えば、車室外での照合が成功した場合とすればよい。ノイズレベルが規定値(UHF用閾値やLF用閾値)以上であっても、車室外において車載装置1と携帯端末2との間で無線通信による照合が成功した場合とは、ユーザが自車両に搭乗するための予備機能を利用する必要がないことを示している。つまり、エントリー方法を案内する操作ガイド情報を提示する必要がないためである。
また、車載装置1は、ユーザによる搭乗を検出した場合にエントリーガイド解除信号を送信してもよい。ここでのユーザによる搭乗操作とは、全ドアが閉められ且つ施錠されている状態から車室外に存在するユーザが解錠し、少なくとも1つのドアを開く操作を指す。すなわち、携帯端末2が車室内に存在しない状態において、施錠状態から解錠状態へ遷移し、さらにドアが開かれたことを検出した場合に、エントリーガイド解除信号を送信する。
ユーザが車両に搭乗できたということは、車室外での照合が成功しているか、又は、予備機能を用いた搭乗を実施したことを指す。前述の通り、車室外での照合が成功している場合には、操作ガイド情報を提示する必要はない。また、予備機能による搭乗を実施したということは、電子キーシステム100が妨害電波を受けていることを既にユーザが認識している可能性が高い。既にユーザが、電子キーシステム100が電波妨害を受けていることを認識しているのであれば、それ以上、操作ガイド情報を提示しておく必要性は相対的に高くない。したがって、車載装置1は、ユーザによる搭乗が検出できた場合に表示解除信号を送信してもよい。
さらに、車載装置1は、車室内での照合が成立した場合に、エンジン始動ガイド解除信号を送信する。ここでの車室内での照合が成立した場合とは、車載装置1と携帯端末2とのLF帯及びUHF帯の電波を用いた通信による照合が成立した場合だけでなく、トランスポンダ機能による照合も含む。
また、車載装置1は、電力供給状態が「IGオン」となった場合に、エントリーガイド解除信号とエンジン始動解除信号の両方を順次送信してもよい。
ステップS221では、タイマーのカウント値を例えばゼロクリアする等してリセットして、呼び出し元である携帯側処理(図8)に戻る。なお、タイマーの作動は継続しているので、タイマー値はゼロから再び増加していく。
再び図8に戻り、以上で述べた一連の受信対応処理(ステップS210)が完了した後の携帯側処理について説明する。ステップS210での受信対応処理が完了すると、ステップS230に移る。
ステップS230では、タイマーのカウント値が所定の値に到達しているか否か、すなわちタイムアップとなったか否かを判定する。タイムアップとなっている場合にはステップS230がYESとなってステップS231に移る。一方、タイムアップとなっていない場合にはステップS230がNOとなってステップS205に戻る。
ステップS231では、クロック停止して、スリープモードへと移行し、本フローを終了する。
(本実施形態の作動のまとめ)
以上の構成では、駐車判定部F3によって自車両が駐車状態へ移行したと判定された場合には、妨害判定部F4はUHF受信部17から取得したUHF帯受信強度情報に基づいて、UHF帯の妨害電波の有無を判定する。そして、携帯端末2に対して、妨害判定指示信号を送信し、LF帯の妨害電波の有無を判定させる。
以上の構成では、駐車判定部F3によって自車両が駐車状態へ移行したと判定された場合には、妨害判定部F4はUHF受信部17から取得したUHF帯受信強度情報に基づいて、UHF帯の妨害電波の有無を判定する。そして、携帯端末2に対して、妨害判定指示信号を送信し、LF帯の妨害電波の有無を判定させる。
上記判定の結果、UHF帯とLF帯の少なくとも何れか一方において、所定の閾値以上の信号強度のノイズ(すなわち妨害電波)が存在すると判定した場合には、車両側表示部18及び携帯側表示部28に、操作ガイド情報を表示する。
UHF帯とLF帯の少なくとも何れか一方において、妨害電波が存在するということは、電子キーシステム100が電波妨害を受けていることを意味している。電子キーシステム100が電波妨害を受けている場合、スマートエントリー機能が正常に作動しない可能性が相対的に高い。
そのような状況において本実施形態によれば、仮にユーザは駐車操作を実施した段階で、操作ガイド情報が車両側表示部18及び携帯側表示部28に表示される。操作ガイド情報が種々の表示部に表示されている場合、ユーザは、種々の表示部を視認することで、その場所が妨害電波によって照合処理が失敗する可能性が高い場所であることを認識することができる。
そしてユーザは、現在の駐車位置が照合処理の失敗する可能性が高い場所であることを認識することによって、車両を駐車させる場所を別の場所にすることを検討することができる。
特に、駐車状態への移行を検出した段階(つまり運転操作を終了した直後)においては、まだユーザは車室内に存在しているため、既に降車してしまっている場合よりも相対的に自車両を移動させやすい状況である。すなわち、本実施形態の構成によれば、自車両を別の場所に駐車させるといった処置をユーザが採用しやすい状況において、電波妨害の可能性をユーザに提示することができる。
さらに、駐車状態への移行を検出した段階で操作ガイド情報を提示することで、予め通常時の施錠操作ではドアを施錠させることが出来ないかもしれないことを認識して降車することができ、ユーザを戸惑わせてしまう恐れを低減できる。
また、本実施形態では駐車判定部F3は、電力供給状態が「オフ」となった場合に、自車両が駐車状態に移行したと判定する。電力供給状態が「オフ」となった場合には、車載の電装機器の大部分が停止するため、車載の電装機器から放射される電波によって妨害電波が存在すると判定される可能性を低減することができる。
さらに、車載装置1と携帯端末2とは照合のための無線通信は、現状、電力供給状態が「オフ」となった直後は実施されない構成となっている。そのため、照合のための信号を、ノイズと見なして妨害電波が存在すると誤判定される恐れが低減することができる。また、照合処理の実施タイミングに影響を与えずに当該妨害判定関連処理を実行させることができるため、既存のシステムに修正等などを実施する必要性は相対的に小さい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
<変形例1>
以上では、車載装置1と携帯端末2の両方において操作ガイド情報を表示する態様を例示したが、これに限らない。操作ガイド情報は、車載装置1と携帯端末2のいずれか一方でドライバに対して通知されれば良い。
以上では、車載装置1と携帯端末2の両方において操作ガイド情報を表示する態様を例示したが、これに限らない。操作ガイド情報は、車載装置1と携帯端末2のいずれか一方でドライバに対して通知されれば良い。
例えば、操作ガイド情報は、車載装置1でのみ通知する態様となっていても良い。駐車操作をした直後においては、ドライバはまだ車室内に存在する。また、ドライバが携帯側表示部28を視認する場合とは、スマートエントリー機能が作動していないことに気づいた時などであって、駐車操作をした直後に携帯側表示部28を視認する可能性は小さい。このため、携帯側表示部28よりもドライバの目に付きやすい車両側表示部18などに表示したほうが、電子キーシステム100が電波妨害を受けていることを認識しやすい。
また、現状広く普及している携帯端末2は、携帯側表示部28を備えていないものが多い。仮に、携帯端末2においても操作ガイド画像を表示する場合には、例えば携帯側表示部28といった、携帯端末2から操作ガイド画像を表示するための構成を、従来相当のハードウェアに追加する必要が生じる。
一方、操作ガイド情報の表示を車載装置1でのみ実施する態様とすれば、携帯端末2から操作ガイド画像を表示するための構成を省略することができる。したがって、従来相当のハードウェアを用いて、携帯端末2を実現することができ、本発明に係る電子キーシステム100を導入するためのコストを抑制することができる。
<変形例2>
また、以上では、LF帯とUHF帯のそれぞれで妨害電波の有無を判定する態様を例示したが、これに限らない。例えば、LF帯における妨害電波の有無については判定せずに、UHF帯においてのみ、妨害電波の有無を判定する態様としてもよい。その場合、携帯端末2は既存の構成のままでよいため、本発明に係る電子キーシステム100を導入するためのコストを抑制することができる。
また、以上では、LF帯とUHF帯のそれぞれで妨害電波の有無を判定する態様を例示したが、これに限らない。例えば、LF帯における妨害電波の有無については判定せずに、UHF帯においてのみ、妨害電波の有無を判定する態様としてもよい。その場合、携帯端末2は既存の構成のままでよいため、本発明に係る電子キーシステム100を導入するためのコストを抑制することができる。
もちろん、実施形態のように、UHF帯だけでなくLF帯においても妨害電波の有無を判定するほうが、電子キーシステム100が電波妨害を受けるか否かをより精度よく判定することができる。しかしながら、LF帯の通信は、UHF帯に比べて近距離かつ強い電力で実施されるため、LF帯においてはUHF帯に比べて電波妨害を受けにくい。すなわち、相対的にUHF帯における妨害電波の有無のみを判定することによっても、上述した効果を奏することができると期待される。なお、他の態様として、UHF帯における妨害電波の有無を判定せずに、LF帯における妨害電波の有無を判定する態様としてもよい。
100 電子キーシステム、1 車載装置、2 携帯端末、11 スマートECU、11M メモリ、12 エンジンスイッチ、13 車載センサ群、15 LF送信部(車両側送信部)、17 UHF受信部(車両側受信部)、18 車両側表示部、20 制御IC、20M メモリ、22 LF受信部(携帯側受信部)、23 UHF送信部(携帯側送信部)、25・25A〜C プッシュスイッチ、28 携帯側表示部、F1 送信処理部、F2 受信処理部、F3 駐車判定部、F4 妨害判定部
Claims (9)
- 車両に搭載される車載装置(1)と、ユーザに携帯される携帯端末(2)と、を備え、
前記車載装置は、
前記携帯端末に対する信号を第1周波数帯の電波にて送信する車両側送信部(15)と、
第2周波数帯の電波を受信する車両側受信部(17)と、を備え、
前記携帯端末は、
前記第1周波数帯の電波を受信する携帯側受信部(22)と、
前記車載装置に対する信号を第2周波数帯の電波にて送信する携帯側送信部(23)と、を備える電子キーシステムであって、
前記車載装置は、さらに、
前記車両が駐車状態に移行したか否かを判定する駐車判定部(F3)と、
前記駐車判定部によって前記車両が駐車状態に移行したと判定された場合に、前記車両側受信部の受信状態及び前記携帯側受信部の受信状態の少なくとも何れか一方に基づいて、前記車載装置と前記携帯端末との通信に対する妨害電波の有無を判定する妨害判定部(F4)と、を備え、
前記妨害判定部は、前記妨害電波が存在すると判定した場合に、前記妨害電波が存在する旨を示す妨害電波情報を表示部(18、28)に表示させることを特徴とする電子キーシステム。 - 請求項1において、前記妨害判定部は、前記車両側受信部が受信している信号の信号強度が、予め定められている第2周波数帯用閾値以上となっている場合に、前記妨害電波が存在すると判定することを特徴とする電子キーシステム。
- 請求項1又は2において、
前記車両側送信部は、前記駐車判定部によって前記車両が駐車状態に移行したことを検出された場合に、前記携帯端末に対して、前記第1周波数帯において前記妨害電波が存在するか否かを判定するように指示する妨害判定指示信号を送信し、
前記携帯端末は、
前記携帯側受信部によって前記妨害判定指示信号が受信された場合に、前記携帯側受信部の受信状態に基づいて、前記第1周波数帯において前記妨害電波が存在するか否かを判定する携帯側妨害判定部(S215)を備え、
前記携帯側送信部は、前記携帯側妨害判定部による判定結果を含む妨害判定結果信号を前記車載装置に送信し、
前記車両側受信部は、前記妨害判定結果信号を受信し、
前記妨害判定部は、前記車両側受信部によって受信された前記妨害判定結果信号が、前記第1周波数帯において前記妨害電波が存在することを示している場合に、前記妨害電波が存在すると判定することを特徴とする電子キーシステム。 - 請求項3において、
前記携帯側妨害判定部は、前記携帯側受信部が受信している信号の信号強度が、予め定められている第1周波数帯用閾値以上となっている場合に、第1周波数帯において前記妨害電波が存在すると判定することを特徴とする電子キーシステム。 - 請求項1から4の何れか1項において、
前記妨害判定部は、前記携帯端末に備えられている、前記車載装置との無線通信が実施できない場合の予備機能の利用方法を案内する操作ガイド画像を、前記妨害電波情報として表示させることを特徴とする電子キーシステム。 - 請求項1から5の何れか1項において、
前記車載装置は、前記表示部として車両側表示部(18)を備え、
前記妨害判定部は、前記妨害電波情報を、前記車両側表示部に表示させることを特徴とする電子キーシステム。 - 請求項1から5の何れか1項において、
前記携帯端末は、前記表示部として携帯側表示部(28)を備え、
前記車両側送信部は、前記妨害判定部によって前記妨害電波が存在すると判定された場合には、前記妨害電波情報を前記携帯側表示部に表示するように指示する表示指示信号を送信し、
前記携帯端末は、前記携帯側受信部によって前記表示指示信号が受信された場合には、前記妨害電波情報を前記携帯側表示部に表示することを特徴とする電子キーシステム。 - 車両に搭載され、
ユーザに携帯される携帯端末に対する信号を第1周波数帯の電波にて送信する車両側送信部(15)と、
前記携帯端末から第2周波数帯の電波で送信される信号を受信する車両側受信部(17)と、
前記車両が駐車状態に移行したか否かを判定する駐車判定部(F3)と、
前記駐車判定部によって前記車両が駐車状態に移行したと判定された場合に、前記車両側受信部の受信状態に基づいて、自装置と前記携帯端末との通信に対する妨害電波の有無を判定する妨害判定部(F4)と、を備え、
前記妨害判定部は、前記妨害電波が存在すると判定した場合に、前記妨害電波が存在する旨を示す妨害電波情報を表示部(18、28)に表示させることを特徴とする車載装置。 - 車両に搭載されている車載装置から第1周波数帯の電波にて送信される信号を受信する携帯側受信部(22)と、
前記車載装置に対する信号を、第2周波数帯の電波にて送信する携帯側送信部(23)と、
前記携帯側受信部の受信状態に基づいて、第1周波数帯において妨害電波が存在するか否かを判定する携帯側妨害判定部(S215)と、を備え、
前記携帯側受信部は、前記車載装置から前記車両が駐車状態に移行された場合に送信される信号であって、第1周波数帯において前記妨害電波が存在するか否かを判定するように指示する妨害判定指示信号を受信し、
前記携帯側妨害判定部は、前記携帯側受信部によって前記妨害判定指示信号が受信された場合に、第1周波数帯において前記妨害電波が存在するか否かの判定を実施し、
前記携帯側妨害判定部によって前記妨害電波が存在すると判定された場合に、前記妨害電波が存在する旨を示す妨害電波情報を表示部(18、28)に表示させることを特徴とする携帯端末。
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