JP2016078509A - 車両骨格構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラップ量の異なる衝突形態の荷重伝達や衝撃吸収を両立させる車両骨格構造を提供する。【解決手段】フレーム付き車両15の車両骨格構造10において、サイドフレーム12の車幅方向外側に突出したアウトリガ34が設けられると共に、車両側面視でアウトリガ34と重なる位置に荷重伝達部材44が配置され、当該荷重伝達部材44には車両前後方向の荷重に対する脆弱部44Fが設けられる。これにより、ラップ量の大きい衝突の際にはサイドレール12を変形させることで衝撃を吸収し、ラップ量の小さい衝突の際には、サイドレール12の変形を抑制して効率的に荷重を伝達させる。【選択図】図2

Description

本発明は、車両骨格構造に関する。
下記特許文献1には、フレーム付き車両において、サイドレールからアウトリガ(キャブマウントブラケット)を車両幅方向外側へ突出させた構造が開示されている。
また、下記特許文献2には、フロントサイドフレーム(サイドレール)とロアメンバの間にガセットが設けられ、当該ガセットの延長線上におけるフロントサイドフレーム内にバルクヘッド(荷重伝達部材)が設けられた構成が開示されている。
特開2009−280106号公報 特開2013−193571号公報
一般に、車両前面に対するラップ量の大きい前面衝突の場合、サイドレールの車両前側部を変形させることで衝突エネルギを吸収している。一方、衝突物が車両幅方向にオフセット(例えば25%程度ラップ)し、サイドレールの車両幅方向外側に衝突荷重が入力される前面衝突(以下、「微小ラップ衝突」という)の場合、サイドレールの車両後方側に衝突荷重を伝達させることで衝突エネルギを吸収している。
このように、車両前面に対するラップ量が異なる衝突形態に対し、サイドレールの変形を制御することで衝突エネルギを吸収させるための車両骨格構造としては更なる改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮し、フルラップ衝突や微小ラップ衝突など、ラップ量の異なる衝突に対して衝突エネルギの吸収を両立させることのできる車両骨格構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の車両骨格構造は、フレーム付き車両の車両下部における車幅方向外側に配置され、車両前後方向に沿って延在されると共に車両前側部と車両後側部が屈曲部によって接続されるサイドレールと、屈曲部に設けられ、車幅方向外側へ突出したアウトリガと、サイドレールの内部に設けられ、車両側面視でアウトリガと重なる位置に取り付けられた荷重伝達部材と、を備え、荷重伝達部材にはサイドレールの内折れ方向の変形への脆弱部が設けられる。
請求項1に記載の車両用骨格構造では、サイドレールの内部に車両側面視でアウトリガと重なる位置に荷重伝達部材が設けられているので、微小ラップ衝突の際にはサイドレールの変形を抑制してサイドレールの車両後方側へ荷重が伝達される。一方、荷重伝達部材には車幅方向外側に脆弱部が設けられているので、ラップ量の大きい衝突の際には車両内側に折れ変形することで衝突エネルギを吸収することができる。
請求項2に記載の車両骨格構造は、請求項1に記載の発明において、脆弱部は、荷重伝達部材の車幅方向外側に設けられた切欠き部である。
請求項2に記載の車両用骨格構造では、脆弱部が荷重伝達部材の車幅方向外側に設けられているので、荷重伝達部材が効率的に内折れ方向に変形することができる。
請求項3に記載の車両骨格構造は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、荷重伝達部材の車幅方向外側には、サイドレールの内部に配置されると共に、車両側面視で荷重伝達部材と重なって車両前後方向に延在する補強部材を有している。
請求項3に記載の車両用骨格構造では、車両側面視で荷重伝達部材と重なる位置に補強部材が配置されているので、微小ラップ衝突の際にアウトリガからの衝突荷重を効率的に補強部材に伝え、車両後方側へ伝達させることができる。
請求項4に記載の車両骨格構造は、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の発明において、前記アウトリガの内部にはパッチ部材が設けられ、パッチ部材の車幅方向内側には弱体部が設けられている。
請求項4に記載の車両用骨格構造では、パッチ部材の車幅方向内側に弱体部が設けられている。そのため、ラップ量の大きい衝突の際には車両内側に折れ変形して衝撃を吸収することができる。
請求項5に記載の車両骨格構造は、請求項3又は請求項4に記載の発明において、前記補強部材の前端部は前記アウトリガの前端部より車両後方側に位置すると共に、前記アウトリガは前記補強部材の車両前方側で少なくとも一部が前記サイドレールと離間した離間部を有している。
請求項5に記載の車両用骨格構造では、離間部が設けられ、補強部材の車両前方側でアウトリガとサイドレールが離間しているので、ラップ量の大きい衝突の際には車両内側に折れ変形して衝撃を吸収することができる。
請求項6に記載の車両骨格構造は、請求項5に記載の発明において、前記離間部は、前記パッチ部材の前記弱体部と前記サイドレールの断面方向で一致する位置に配置されている。
請求項6に記載の車両用骨格構造では、離間部と脆弱部がサイドレールの断面方向で一致しているので、ラップ量の大きい衝突の際には効率的にサイドレールが折れ変形して衝撃を吸収することができる。
以上説明したように、請求項1に記載の車両骨格構造は、微小ラップ衝突の際にサイドレールの折れ変形を抑制して車両後方側へ荷重を伝達し、ラップ量の大きい衝突の際にはサイドレールが内折れ変形して衝突荷重を吸収することができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載の車両骨格構造は、ラップ量の大きい衝突の際に荷重伝達部材が車幅方向外側で変形することで、サイドレールがより効率的に内折れ変形し、衝突荷重を吸収することができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載の車両骨格構造は、微小ラップ衝突の際の衝突荷重を車両後方側へ効率的に伝達することができるという優れた効果を有する。
請求項4に記載の車両骨格構造は、アウトリガを車幅方向内側に折れ変形させることで衝撃吸収性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項5に記載の車両骨格構造は、ラップ量の大きい衝突の際にサイドレールが効率的に変形し、衝撃吸収性能を向上することができるという優れた効果を有する。
請求項6に記載の車両骨格構造は、ラップ量の大きい衝突の際にサイドレールが効率的に変形し、衝撃吸収性能を向上することができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係る車両骨格構造が適用された車両下部構造の平面図である。 本実施形態に係る車両骨格構造の左側要部が拡大された要部拡大斜視図である。 本実施形態に係る車両骨格構造の左側要部が拡大された要部拡大平面図である。 本実施形態に係る車両骨格構造のアウトリガの分解斜視図である。 本実施形態に係る荷重伝達部材の拡大斜視図である。 本実施形態に係る車両骨格構造の微小ラップ衝突時の荷重伝達を示す平面図である。 本実施形態に係る車両骨格構造のラップ量の大きい衝突時のサイドレールの変形を示す平面図である。
以下、図1〜図7を用いて、本発明の実施形態に係る車両骨格構造について説明する。なお、各図において適宜示される矢印FRは車両前方向、矢印UPは車両上方向、矢印OUTは車両外側方向、RHは車両右方向、LHは車両左方向を示している。
図1には、本実施形態に係る車両骨格構造10が適用されたフレーム付き車両15の車両下部構造(フレーム)11が示されている。図1に示されるように、車両下部構造11では、車体骨格部材としてのサイドレール12が車両幅方向両側にそれぞれ車両前後方向に延在している。
サイドレール12は、サイドレールインナ14とサイドレールアウタ16で構成されている。サイドレールインナ14及びサイドレールアウタ16は何れも鋼材で形成されており、溶接によって接合されてサイドレール12を構成している。また、サイドレール12は、車両後方側に向かって車両幅方向外側に屈曲する屈曲部22を備え、当該屈曲部22から、さらに車両後方側へ向けて延出している。つまり、左右のサイドレール12は車両前部12A側に比べて車両後部12B側が車両幅方向に大きく離間して配置されている。ここで、サイドレール12の前部12A側における車両幅方向外側には、図示しない前輪が配置されている。
なお、左右一対のサイドレール12の前端部12A1にはバンパリインフォースメント13が車両幅方向に延在して接続されている。なお、サイドレール12の前端部12A1とバンパリインフォースメント13との間に衝撃吸収部材としてのクラッシュボックスが配置されていてもよい。
さらに、左右一対のサイドレール12の間には、クロスメンバ24、26、28、29が車両幅方向に延在して左右一対のサイドレール12を接続している。なお、クロスメンバ24、26はサイドレール12の屈曲部22より車両前方側、クロスメンバ28、29はサイドレール12の屈曲部22より車両後方側に設けられている。
また、サイドレール12の前部12Aにおけるクロスメンバ24とクロスメンバ26との間には、サイドレール12の車両内側面から車両幅方向内側に張り出した金属製のエンジンマウントブラケット30が設けられている。エンジンマウントブラケット30には、エンジンマウント(図示せず)が取り付けられ、当該エンジンマウント及びエンジンマウントブラケット30を介してエンジンユニット(図示せず)がサイドレール12に連結されている。
ここで、サイドレール12の前部12Aにおけるクロスメンバ24とクロスメンバ26との間には、サイドレール12の車両外側面から車両幅方向外側に張り出した金属製のサスペンションマウントブラケット32が設けられている。このサスペンションマウントブラケット32にはサスペンションマウント(図示せず)が取り付けられており、当該サスペンションマウント及びサスペンションマウントブラケット32を介して、サスペンションユニット(図示せず)がサイドレール12に連結されている。
また、図2及び図3に示されるように、サイドレール12の屈曲部22には、アウトリガとしてのキャブマウントブラケット34が車両幅方向外側に張り出すように設けられている。なお、キャブマウントブラケット34は車両下部構造11において最も車両幅方向外側へ張り出している。ここで、キャブマウントブラケット34は少なくとも一部でサイドレール12と離間した離間部56を有している。
さらに、図4に示されるように、キャブマウントブラケット34は、アッパブラケット36とロアブラケット38とを含んで構成されている。ここで、アッパブラケット36は車両前方側に位置する36Aと、車両後方側に位置する後壁36Bと、車両上方側に位置して前壁36Aと後壁36Bとを繋ぐ上壁36Cとを含んで構成されている。また、ロアブラケット38は板状を成しており、外縁部には上方へ向かって起立する縁部38Aが設けられている。そして、平面視において、ロアブラケット38の方がアッパブラケット36よりも若干大きくなるように形成されており、ロアブラケット38の縁部38Aがアッパブラケット36の下端部を外側から覆うようにして、アッパブラケット36に対して溶接などにより接合されている。
また、アッパブラケット36とロアブラケット38との間には、金属製のバルクヘッド40が配設されている。バルクヘッド40は、車両幅方向に沿って切断したときの断面形状が、下方側に開口する略逆U字状を成している。そして、当該バルクヘッド40は、車両幅方向外側に位置する外壁40Aと、車両幅方向内側に位置する内壁40Bと、当該内壁40Bと外壁40Aとを繋ぐ上壁40Cと、を含んで構成されている。
ここで、バルクヘッド40は、アッパブラケット36に対して溶接により接合されている。当該バルクヘッド40はアッパブラケット36に接合された状態で、ロアブラケット38との間で閉断面を構成し、キャブマウントブラケット34の先端部34Cにおける剛性を向上させている。さらに、アッパブラケット36とロアブラケット38の間にはパッチ部材42が配置されている。パッチ部材42はその前部42A側はアッパブラケット36の取付穴34Aの周辺部に当接される形状とされ、後部42B側は、アッパブラケット36の車両幅方向に沿って当接される形状とされている。
また、図4に示されるように、パッチ部材42の前部42Aには、取付穴34Aと連通する開口部42A1が形成されている。開口部42A1の後方側には、アッパブラケット36に形成された段差部36Eに当接される、補強部47の他の一部としての段差部42A2が形成されている。パッチ部材42の車両内側には弱体部42Cが設けられている。
さらに、パッチ部材42の後部42Bには、アッパブラケット36の後壁36Bに当接される傾斜壁としての後壁42B1が形成されている。この後壁42B1の上端部には、アッパブラケット36において、上壁36Cと後壁36Bとの間に形成されたR部36B1(稜線Q)に当接される、補強部48の他の一部としてのR部42B2(稜線R)が形成されている。なお、このR部42B2は、R部36B1と同様、補強部としての機能を有すると共に傾斜部としても機能する。
また、図2、3に示されるように、パッチ部材42の後部42B(キャブマウントブラケット34の後部34D)に対向して、サイドレール12の閉断面部内には、荷重伝達部材としての金属製のバルクヘッド44が設けられている。
図5に示されるように、バルクヘッド44は前部に位置し車両幅方向に沿って形成された前壁44A(荷重伝達部材の車両前後方向の前部)と、後部に位置し車両幅方向に沿って形成された後壁44B(荷重伝達部材の車両前後方向の後部)と、車両前後方向に沿って形成され当該前壁44Aと後壁44Bとを繋ぐ内壁44Cと、を含んで構成されている。
前壁44A、内壁44C及び後壁44Bによって囲まれた空間45には、バルクヘッド44における上下方向の上部及び下部の位置において、前壁44A、内壁44C及び後壁44Bを繋いでバルクヘッド44を水平面方向に補強する補強板44Dが設けられている。補強板44Dには車両外側に向けて開口した脆弱部としての切欠き部44Eが設けられている。さらに、バルクヘッド44の車両前後方向中央部付近には、同じく脆弱部としての開口部44Fが設けられている。
ここで、前壁44A及び後壁44Bの車幅方向外側の先端部には、互いに離間する方向へ向かって屈曲された前フランジ部44A1、後フランジ部44B1がそれぞれ形成されている。これらの前フランジ部44A1、後フランジ部44B1は図3に示されるようにサイドレール12にそれぞれ当接され、溶接により接合されるようになっている。当該バルクヘッド44はサイドレール12に接合された状態で、サイドレール12との間で閉断面部46を構成し、サイドレール12の剛性を向上させている。
そして、サイドレール12の間において、バルクヘッド44の前壁44Aがパッチ部材42の後部42Bと対向して配置され、サイドレール12の間において、バルクヘッド44の後壁44Bがクロスメンバ28の接合部28Aと対向して配置されている。
つまり、車両側面視で、バルクヘッド44の前壁44Aは、キャブマウントブラケット34と重なる(ラップする)ように配置され、バルクヘッド44の後壁44Bは、クロスメンバ28とラップするように配置されている。なお、本実施形態では、バルクヘッド40とパッチ部材42並びにパッチ部材42とバルクヘッド44とはそれぞれ互いに当接しないように配置されている。
さらに、バルクヘッド44の車幅方向外側には、車両前後方向を長手方向として延在する内側補強部材52が配置されている。内側補強部材52は、サイドレール12の内部にバルクヘッド44との間に介在されており、車両側面視でバルクヘッド44に重なる位置に配置されている。
また、サイドレール12の車両外側面には、外側補強部材54が配置されている。外側補強部材54は車両前後方向に延在し、車両側面視でバルクヘッド44の後フランジ部44B1と重なる位置に溶接等の固定手段によって固定されている。
次に、本発明の実施形態に係る作用及び効果について説明する。
図1に示されるように、車両15の車両下部構造11では、屈曲部22がサイドレール12の前部12Aから車両幅方向外側へ向かって屈曲して形成されている。そして、当該屈曲部22にはキャブマウントブラケット34が設けられ、車両幅方向外側へ突出されている。このため、当該車両15を車両前方側から見た場合、キャブマウントブラケット34は、車両下部構造11において車両幅方向外側へ最も張り出した状態となっている。
したがって、車幅方向にオフセットして衝突が生じた場合(例えば微小ラップ衝突時)にキャブマウントブラケット34へ衝突荷重F(図1)が入力されると、当該キャブマウントブラケット34には衝突荷重Fが局所集中することになる。本実施形態では、平面視で略U字状を成すバルクヘッド44がサイドレール12内に設けられており、当該バルクヘッド44の前壁44Aは、車両側面視で、キャブマウントブラケット34の後部34Dとラップするように配置されている。(図3参照)これにより、キャブマウントブラケット34へ衝突荷重Fが入力されると、当該キャブマウントブラケット34からバルクヘッド44を介して、サイドレール12へ当該衝突荷重F(の一部)を伝達させることができる。
ここで、図6は、図1に示す車両骨格構造10において要部が拡大された平面図であり、ラップ量の少ない衝突が生じた場合(例えば微小ラップ衝突時)の荷重伝達経路を示している。図6に示されるように、本実施形態では、車両側面視でバルクヘッド44の前壁44Aがキャブマウントブラケット34の後部34Dとラップするように当該バルクヘッド44が設けられている。
ここで、本実施形態では、車両側面視でバルクヘッド44の前壁44Aがキャブマウントブラケット34の後部34Dとラップするように当該バルクヘッド44が設けられている。これにより、キャブマウントブラケット34へ衝突荷重Fが入力された際、キャブマウントブラケット34からバルクヘッド44に伝達された衝突荷重F3は、当該バルクヘッド44の補強板44Dを介して、当該補強板44Dの面方向で分散され、一部が車両前後方向後方側へ伝達される(F4)。
また、バルクヘッド44の後壁44Bは、車両側面視で、クロスメンバ28とラップするように配置されている。これにより、キャブマウントブラケット34へ衝突荷重Fが入力された際、当該キャブマウントブラケット34及びバルクヘッド44を介して、サイドレール12及びクロスメンバ28へ衝突荷重F4を分散(F5、F6)させることができる。つまり、キャブマウントブラケット34に入力された衝突荷重Fを車両前後方向後方側(F5)及び車両幅方向(F6)に沿って伝達させることができ、荷重伝達効率を向上させることができる。
このように、車両側面視でキャブマウントブラケット34及びクロスメンバ28とラップするようにバルクヘッド44を設けることで、キャブマウントブラケット34とクロスメンバ28間においてサイドレール12を補強することができる。これにより、サイドレール12において応力の局所集中を抑制することができる。
また、車幅方向にオフセットしたラップ量の少ない衝突が生じた場合(例えば微小ラップ衝突時)には、バルクヘッド44によってサイドレール12の折れ(変形)が抑制され、効率的に荷重を伝達することができる。さらに、サイドレール12の車両外側面には、バルクヘッド44の後フランジ部44B1と重なる位置に外側補強部材54が配置されており、より効果的にサイドレール12の折れを抑制することができる。
一方、ラップ量の大きい衝突(サイドレール12とラップする衝突形態)が生じた場合には、サイドレール12を変形させることで衝撃を吸収する必要がある。そこで、本実施形態では図5に示すようにバルクヘッド44に脆弱部として、車幅方向外側に開口した切欠き部44Eが設けられている。サイドレール12が図7の2点鎖線に示すように変形(内折れ変形)した場合には、切欠き部44Eが開くように変形する。つまり、ラップ量の大きい衝突の際にはサイドレール12の折れる起点となり、サイドレール12の変形位置を制御して衝撃を吸収することができる。ここで、離間部56がサイドレール12の開口部44Eと車両側面視でラップしているため、より効果的にサイドレール12を変形させることができる。なお、離間部56は塗装時のエア抜きビードとしても機能する。
また、本実施形態では、バルクヘッド44の前壁44A及び後壁44Bは、車両幅方向に沿って形成されている。このため、キャブマウントブラケット34から車両幅方向に作用する衝突荷重F3の一部に対してサイドレール12を補強することができる。これにより、サイドレール12において、車両幅方向への応力に対する耐久性を向上させることができる。なお、バルクヘッド44の前壁44A及び後壁44Bのうち何れか一方が車両幅方向に沿って形成されてもよい。
さらに、本実施形態では、キャブマウントブラケット34の後部34Dに、クロスメンバ28がサイドレール12に接合された接合部28Aへ向かう傾斜壁36B3が設けられている。このため、キャブマウントブラケット34に衝突荷重Fが入力されると、当該傾斜壁36B3を経てバルクヘッド44を介して当該衝突荷重Fをクロスメンバ28側へ効率良く伝達させることができる。これにより、キャブマウントブラケット34からクロスメンバ28への荷重伝達効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、アッパブラケット36の後壁36B側が、車両後方側へ膨らんで形成されている。これにより、アッパブラケット36の根元部34Bが先端部34C側よりも幅広となっている。このように、キャブマウントブラケット34を拡大させることによって、当該キャブマウントブラケット34の剛性を向上させることができ、キャブマウントブラケット34に衝突荷重Fが入力された際に、キャブマウントブラケット34の変形を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、図4に示されるように、アッパブラケット36の上壁36Cには段差部36E(補強部47)が形成されている。これにより、当該アッパブラケット36の上壁36Cがフラットに形成された場合と比較して、アッパブラケット36の上壁36Cにおける強度及び剛性を向上させることができる。
特に車両走行時において、キャブマウントブラケット34には上下方向に沿った荷重が入力されるため、キャブマウントブラケット34を拡大させた際、キャブマウントブラケット34において、面内変形しやすくなってしまう。このため、上記のように、キャブマウントブラケット34を拡大させる場合、当該キャブマウントブラケット34における面内剛性を向上させる必要がある。
したがって、本実施形態では、アッパブラケット36の上壁36Cにおいて、取付穴34Aの車両幅方向外側から後方側へ向かい、さらに車両幅方向に沿ってサイドレール12側へ延びる段差部36Eが形成されることによって、段差部36Eにおける耐力を向上させている。これにより、当該上壁36Cにおいて面内変形を抑制することができ、アッパブラケット36の変形量を小さくすることができる。その結果、キャブマウントブラケット34の剛性は増大することになる。
さらに、本実施形態では、パッチ部材42において、開口部42A1の後方側には、アッパブラケット36に形成された段差部36Eに当接される段差部42A2(補強部47)が形成されている。パッチ部材42の段差部42A2とアッパブラケット36の段差部36Eとが互いに重なり合うことで、キャブマウントブラケット34の強度及び剛性はさらに増大することになる。このように、キャブマウントブラケット34の後部34Dに補強部47が設けられることによって、当該キャブマウントブラケット34の後部34Dが、前部34Eよりも強度及び剛性が高くなるように構成される。
これにより、図2に示されるように、キャブマウントブラケット34へ衝突荷重Fが入力されたとき、当該補強部47を介して、当該キャブマウントブラケット34からバルクヘッド44へ当該衝突荷重F(の一部)を確実に伝達することができる。つまり、キャブマウントブラケット34へ衝突荷重Fが入力されたとき、キャブマウントブラケット34の後方側へ荷重を効果的に伝達させることができる。
また、図4に示されるように、パッチ部材42の後部42Bには、アッパブラケット36の後壁36Bに当接される後壁42B1が形成されている。この後壁42B1の上端部には、アッパブラケット36において、上壁36Cと後壁36Bとの間に形成されたR部36B1(補強部48;稜線Q)に当接されるR部42B2(補強部48;稜線R)が形成されている。
パッチ部材42のR部42B2とアッパブラケット36のR部36B1とが互いに重なり合うことで、キャブマウントブラケット34の強度及び剛性はさらに増大することになる。このように、キャブマウントブラケット34の後部34Dに補強部48が設けられることによって、当該キャブマウントブラケット34の後部34Dが、前部34Eよりも強度及び剛性が高くなるように構成される。
これにより、図6に示されるように、キャブマウントブラケット34へ衝突荷重Fが入力されたとき、当該補強部48を介して、当該キャブマウントブラケット34からバルクヘッド44へ当該衝突荷重F(の一部)を確実に伝達することができる。つまり、キャブマウントブラケット34へ衝突荷重Fが入力されたとき、キャブマウントブラケット34の後方側へ荷重を効果的に伝達させることができる。
また、図3に示されるように、キャブマウントブラケット34の先端部34Cには、バルクヘッド40が配設されている。これにより、キャブマウントブラケット34の強度及び剛性を向上させている。このバルクヘッド40の後端部では、アッパブラケット36の後壁36Bの形状に合わせて、外壁40A及び内壁40Bがアッパブラケット36の後壁36Bに近接するように形成されている。そして、バルクヘッド40の上壁40Cの後部には、後方側へ向かうにつれて内側へ向かう傾斜片40Dが形成されている。このように、傾斜片40Dを設けることで、外壁40A及び内壁40Bを補強して、バルクヘッド40自体の強度及び剛性を向上させることができる。さらに、キャブマウントブラケット34に衝突荷重Fが入力された際、当該バルクヘッド40の傾斜片40Dが楔となって、アッパブラケット36に形成された稜線Q(補強部48)に沿って、衝撃荷重(F2、F3)を伝達させることができる。
また、本実施形態では、バルクヘッド40とパッチ部材42、及びパッチ部材42とバルクヘッド44とはそれぞれ当接しないように構成されている。これにより、車両15の走行時において、部材間の干渉による異音の発生を防止する。そして、キャブマウントブラケット34に衝突荷重Fが入力されると、キャブマウントブラケット34の変形等により互いに当接して衝撃荷重が伝達される。
(その他の実施形態)
本実施形態では、図3に示されるように、バルクヘッド44の前壁44Aは、キャブマウントブラケット34の後部34Dとラップするように配置されているが、サイドレール12内に設けられたバルクヘッド44が、車両側面視でキャブマウントブラケット34と重なっていれば良い。このため、例えば、車両側面視で、キャブマウントブラケット34内にバルクヘッド44が含まれる構成であっても良いし、バルクヘッド44の前壁44Aがキャブマウントブラケット34の前部34Eと重なる構成であっても良い。
また、本実施形態では、バルクヘッド44の後壁44Bは、クロスメンバ28とラップするように配置されているが、当該バルクヘッド44が車両側面視でクロスメンバ28と重なっていれば良い。このため、バルクヘッド44の後部がクロスメンバ28の後方側へ延出された構成であっても良い。この場合、図示はしないがバルクヘッドにおいて、車両幅方向に沿って縦壁が形成されることが好ましい。
このように、バルクヘッド40、パッチ部材42及びバルクヘッド44の形状等については、本実施形態における形状に限るものではない。また、バルクヘッド40及びパッチ部材42は必ずしも必要ではない。また、切欠き部44Eについても本実施形態の構成に限らず、例えば補強板44Dの車両幅方向に複数の孔が設けられ、補強板44Dが破断することで荷重伝達部材44が変形してもよい。
さらに、本実施形態では、車両幅方向両側にそれぞれ設けられたキャブマウントブラケット34に適用された例について説明したが、例えば運転席側のキャブマウントブラケット34に適用されていて、反対側は別の構造を採用してもよい。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更をすることが可能であることは勿論である。
10 車両骨格構造
12 サイドレール
15 フレーム付き車両
34 キャブマウントブラケット(アウトリガ)
42 パッチ部材
44 バルクヘッド(荷重伝達部材)
44C 弱体部
44E 脆弱部(切欠き部)
44F 脆弱部(開口部)
54 外側補強部材(補強部材)
前記離間部は、前記パッチ部材の前記弱体部と前記サイドレールの断面方向で一致する位置に配置されることを特徴とする請求項5に記載の車両骨格構造。

Claims (6)

  1. フレーム付き車両の車両下部における車幅方向外側に配置され、車両前後方向に沿って延在されると共に車両前側部と車両後側部が屈曲部によって接続されるサイドレールと、
    前記屈曲部に設けられ、車幅方向外側へ突出したアウトリガと、
    前記サイドレールの内部に設けられ、車両側面視で前記アウトリガと重なる位置に取り付けられた荷重伝達部材と、を備え、
    前記荷重伝達部材には前記サイドレールの内折れ方向の変形への脆弱部が設けられることを特徴とする車両骨格構造。
  2. 前記脆弱部は、前記荷重伝達部材の車幅方向外側に設けられた切欠き部であることを特徴とする請求項1に記載の車両骨格構造。
  3. 前記荷重伝達部材の車幅方向外側には、サイドレールの内部に配置されると共に、車両側面視で前記荷重伝達部材と重なって車両前後方向に延在する補強部材を有する請求項1又は請求項2に記載の車両骨格構造。
  4. 前記アウトリガの内部にはパッチ部材が設けられ、パッチ部材の車幅方向内側には弱体部が設けられることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の車両骨格構造。
  5. 前記補強部材の前端部は前記アウトリガの前端部より車両後方側に位置すると共に、前記アウトリガは前記補強部材の車両前方側で少なくとも一部が前記サイドレールと離間した離間部を有することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車両骨格構造。
  6. 前記離間部は、前記パッチ部材の前記弱体部と前記サイドレールの断面方向で一致する位置に配置されることを特徴とする請求項5に記載の車両骨格構造。
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