JP2016077444A - シューズ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1足甲ベルト10と、第2足甲ベルト20と、面ファスナーとを備えたシューズ100であって、第1足甲ベルト10は、略三角形状であり、3つの頂点のうち、1点が第一趾側くるぶしにて分離甲被片102bの一方に固定され、1点が第二趾・第三趾の末節骨ないし中節骨の相当位置にて固定され、残り1点が第五趾側くるぶしにて分離甲被片の他方に面ファスナーにより接合するように設けられ、第2足甲ベルト20は、第1足甲ベルト上側又は下側を架橋するように配置・装着される略一文字状であり、一端が第一趾側の分離甲被片102bに固定され、他端が第五趾側の分離甲被片102bに面ファスナーにより接合するように設けられる。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1には、足の幅方向に横断する2本の一文字状の緊締ベルト(4),(5)を備えた陸上競技用シューズが開示されている。
しかしながら、これら一文字状のベルトによる締め付けは、足のボール部(第一趾と第五趾の付根の最も突出した箇所)だけの締め付け、インステップ部(足の甲の楔状骨(図6参照)に相当する部分)だけの締め付け、というように局所的であり、足の甲全体を締め付けるものではなかった。
しかし、これら支点(甲被との固定部分)を2点有する略Y字状ベルトにおいても、足の甲全体を締め付けるには不十分であり、蹴り出しや着地時におけるシューズ内での足の動きを抑制できるものではなかった。
さらに、甲被の横アーチ(第一趾付根のボール部からやや中足骨(図6参照)側の位置と第五趾付根のボール部からやや中足骨側の位置とをつなぐ(結ぶ)アーチ)上に、もう1本の略一文字状のベルトを配置し、装着すれば、締め付け具合の微調整が可能となるうえ、フィット性がより一層向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、上記の各ボール部からやや中足骨側の位置を、「ボール部周辺」と記すことがある。
甲被の履口部からつま先部側を左右に分離した分離甲被片を分離または連結する、第1足甲ベルトと、第2足甲ベルトと、これら第1,第2足甲ベルト及び前記分離甲被片の一部に取り付けた面ファスナーとを備えたシューズであって、
前記第1足甲ベルトは、略三角形状であり、3つの頂点のうち、
1点が、第一趾側くるぶしに相当する位置において、前記分離甲被片の一方に固定され、
1点が、第二趾・第三趾の末節骨ないし中節骨に相当する位置において、前記つま先部側に固定されると共に、
残り1点が、第五趾側くるぶしに相当する位置において、前記分離甲被片の他方に面ファスナーの接触により調整可能に接合するように設けられ、
前記第2足甲ベルトは、前記第1足甲ベルトの上側又は下側を架橋するように配置し、装着される略一文字状であり、
一端が、前記第一趾側くるぶしに相当する位置よりつま先部側の分離甲被片の一方に固定されると共に、
他端が、前記第五趾側くるぶしに相当する位置よりつま先部側の分離甲被片の他方に面ファスナーの接触により調整可能に接合するように設けられる
ことを特徴とする。
このとき、第2足甲ベルトは、その固定端近傍に伸縮部材を有してもよく、第1足甲ベルトの中央部分を、略三角形状に欠切することもできる。
また、左右の分離甲被片の内側に設けられた砂除けの、該左右の分離甲被片から露出していて、かつ、上記略三角形状の欠切部の下方に位置する部位に、第2足甲ベルト用のベルト通しが設けられてなることが好ましい。
さらに、第2足甲ベルトの固定端近傍に取り付けた伸縮部材により、横アーチ周辺の緊締性と伸縮性とが一層高められる。
このような本発明のシューズは、歩行・運動時のシューズ内での足の動きを十分抑制することができ、フィット性も履き心地も極めて良好なので、歩行や運動に適している。
なお、本明細書においては、左足に着用される左側のシューズについて説明し、右側のシューズについては、説明を省略する。
図2は、図1に示したシューズを斜め前方(第五趾である小指側)から見た説明図であり、全ての面ファスナーの接合を外して展開した状態を示している。
これら2対の面ファスナーは、それぞれ、F1とF2、F3とF4が、調整可能に接合するように設けてあれば、どちらが雌型、雄型であるかの制限はない。
図中、符号101は、ソールを示し、符号4は、分離甲被片102a,102bの内側に設けられた砂除けを示す。
図中の斜線部は、第1足甲ベルト10と、甲被102のつま先部側との固定部分を示し、以下「第二趾・第三趾の末節骨ないし中節骨に相当する位置T」と称することがある。
足の骨格の説明図については、図6に示す。
1点が、第一趾側くるぶしに相当する位置Sにおいて、分離甲被片の一方102bに固定され、
1点が、第二趾・第三趾の末節骨ないし中節骨に相当する位置Tにおいて、つま先部側に固定されると共に、
残り1点が、第五趾側くるぶしに相当する位置Uにおいて、分離甲被片の他方102aに面ファスナーF1,F2の接触により調整可能に接合するように設けられる。
なお、第1足甲ベルト10と第一趾側くるぶしに相当する位置Sとの固定部分は、分離甲被片の102bの砂除け側の縁102beの近傍まで延びていてもよいし(図3(C)参照)、第1足甲ベルト10とつま先部側との固定部分は、第二趾・第三趾の基節骨に相当する位置まで延びていてもよい(図3(B)や図6参照)。
また、後述の第2足甲ベルト20が、第1足甲ベルト10の上側を架橋するように配置、装着される場合には、第一趾側くるぶしに相当する位置Sにおける支点と、つま先部側(位置T)における支点との間も、分離甲被片102bに固定することにより、シューズ着用時の利便性を図ってもよい。
よって、第一趾側くるぶしに相当する位置Sに、面ファスナーの接触による分離甲被片102bとの接合を設けた場合(すなわち、第1足甲ベルト10の支点を、つま先部側(位置T)のみに設けた場合、あるいは、つま先部側(位置T)と第五趾側くるぶしに相当する位置Uに設けた場合など)に生じやすい問題を良好に回避できる。
このとき、砂除け4の、分離甲被片102a,102bから露出していて、かつ、上記略三角形状の欠切部Mの下方に位置する部位に、後述の第2足甲ベルト20を通すためのベルト通し5を設ければ、シューズ着用時の砂除け4のズレ防止効果が得られるので、好ましい。
なお、中央部分Mの欠切の形状は、略三角形状に限定されるものではなく、円形状、楕円形状、長方形状、星形状、ハート形状などであってもよい。
一端が、第一趾側くるぶしに相当する位置Sよりつま先部側の分離甲被片の一方102bに固定されると共に、
他端が、第五趾側くるぶしに相当する位置Uよりつま先部側の分離甲被片の他方102aに面ファスナーF3,F4の接触により調整可能に接合するように設けられる。
上記“位置Sよりつま先部側”、および“位置Uよりつま先部側”の好ましい位置としては、それぞれの「ボール部周辺」であり、第2足甲バンド20は、横アーチ上に配置、装着されることがより好ましい。
なお、図1や図5では、第2足甲ベルト20を、第1足甲ベルト10の上側に配置、装着した実施形態を示しているが、本発明では、第2足甲ベルト20を、第1足甲ベルト10の下側に配置、装着することも可能である。
また、第1足甲ベルト10と第2足甲ベルト20を一体化しない(例えば、第2足甲ベルト20を第1足甲ベルト10上に固定したり、第2足甲ベルトの裏面と第1足甲ベルトの表面とを面ファスナー等で接合したりしない)ので、個人の足に合わせたフィット性が実現しやすい。
加えて、第1足甲ベルト10の面ファスナーF1,F2を接合した状態のまま、第2足甲ベルト20の面ファスナーF3,F4の脱着が可能なので、例えば、歩行時に足の圧迫から解放されたい時や、マラソンなどの長距離の走行中により締め付けたい時などに、歩行(または走行)を静止することなく状況に応じた微調整ができる。
伸縮部材21としては、伸縮性のある素材であれば特に限定されるものではなく、中でも、耐久性の観点から、ゴムが好ましい。
このような伸縮部材21を、第2足甲ベルト20の固定端近傍に用いれば、横アーチ周辺の緊締性と伸縮性が一層高まり、歩行・運動時、特に、蹴り出しや着地時におけるシューズ内での足の動きを十分抑制できる。
なお、伸縮部材21の長さは、短すぎれば、シューズ内での足の動きを十分に抑制できず、長すぎれば、足の横アーチ周辺における締め付けが不十分になる虞があるので、10〜15mm程度とすればよい。
本発明では、面ファスナーは、少なくとも、
図2の符号F1,F2が示すように、第1足甲ベルト10の頂点のうちの1点の裏面と、分離甲被片102aの第五趾側くるぶしに相当する位置Uの表面と、
同図の符号F3,F4が示すように、第2足甲ベルト20の先端(固定端の反対側端)の裏面と、分離甲被片102aの第五趾側くるぶしに相当する位置Uよりつま先部側の表面とに、
面ファスナーの接触により調整可能に接合するように設けてなる。
図2では、面ファスナーF1は、第1足甲ベルト10の裏面において、その先端10eの近傍部分に設けられているが、面ファスナーF1の一部が面ファスナーF4とも接合できるように、中央部分Mまで延長して設けることもできる。その場合、第1足甲ベルト10と分離甲被片102aとの面ファスナーによる接合面積が増えるので、足の甲全体をよりしっかりと締め付けやすくなる。
また、面ファスナーF2は、図2に示すように、分離甲被片102aの表面において、第五趾側くるぶしに相当する位置Uのみならず、砂除け側の縁102aeまで延長して設けておけば、締め付け具合の微調整がしやすい。
面ファスナーF3は、図2に示すように、第2足甲ベルト20の先端(固定端の反対側端)の裏面に、接合する面ファスナーF4と略同一サイズで設ければよいが、第2足甲ベルト20の裏面全体を覆うように設けておくと、第2足甲ベルト20の耐久性が向上するうえ、足の甲が高め、或いは低めの着用者であっても、緊締程度の調整により確実に対応することができる。
分離甲被片102aの表面において、第五趾側くるぶしに相当する位置Uよりつま先部側に設けられる面ファスナーF4については、図3(A),(B)に示すように、少なくとも、第1足甲ベルト10に覆われない位置に設けられ、また、面ファスナーF3,F4を接合した状態において、第2足甲ベルト20に覆われる程度の大きさだと美観的に好ましい。
さらに、個人の足に合わせた締め付け具合の微調整が可能なうえ、第1足甲ベルトを締めた状態のまま、第2足甲ベルトのみで締め付けを調整することもできるので、このシンプルな構造は、どのような靴にでも備えることができ、特にウォーキングシューズ、ランニングシューズなどのスポーツシューズに最適なものである。また、このようにフィット性に優れ、締め付け具合の微調整が可能なことから、リハビリ用のシューズや高齢者用のシューズとしても好適である。
101 ソール
102 甲被
102a,102b 分離甲被片
102ae 分離甲被片102aの砂除け側の縁
102be 分離甲被片102bの砂除け側の縁
10 第1足甲ベルト
10e 第1足甲ベルトの先端
20 第2足甲ベルト
21 伸縮部材
3 履口部
4 砂除け
5 第2ベルト用のベルト通し
F1,F2,F3,F4 面ファスナー
M 第1足甲ベルトの中央部分
S 第一趾側くるぶしに相当する位置
T 第二趾・第三趾の末節骨ないし中節骨に相当する位置
U 第五趾側くるぶしに相当する位置
Claims (4)
- 甲被の履口部からつま先部側を左右に分離した分離甲被片を分離または連結する、第1足甲ベルトと、第2足甲ベルトと、これら第1,第2足甲ベルト及び前記分離甲被片の一部に取り付けた面ファスナーとを備えたシューズであって、
前記第1足甲ベルトは、略三角形状であり、3つの頂点のうち、
1点が、第一趾側くるぶしに相当する位置において、前記分離甲被片の一方に固定され、
1点が、第二趾・第三趾の末節骨ないし中節骨に相当する位置において、前記つま先部側に固定されると共に、
残り1点が、第五趾側くるぶしに相当する位置において、前記分離甲被片の他方に面ファスナーの接触により調整可能に接合するように設けられ、
前記第2足甲ベルトは、前記第1足甲ベルトの上側又は下側を架橋するように配置し、装着される略一文字状であり、
一端が、前記第一趾側くるぶしに相当する位置よりつま先部側の分離甲被片の一方に固定されると共に、
他端が、前記第五趾側くるぶしに相当する位置よりつま先部側の分離甲被片の他方に面ファスナーの接触により調整可能に接合するように設けられる
ことを特徴とするシューズ。 - 第2足甲ベルトは、その固定端近傍に伸縮部材を有することを特徴とする請求項1に記載のシューズ。
- 第1足甲ベルトの中央部分を、略三角形状に欠切することを特徴とする請求項1または2に記載のシューズ。
- さらに、前記左右の分離甲被片の内側に砂除けを備え、
当該砂除けの、該左右の分離甲被片から露出していて、かつ、前記略三角形状の欠切部の下方に位置する部位に、第2足甲ベルト用のベルト通しが設けられてなることを特徴とする請求項3に記載のシューズ。
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