JP2003339408A - 靴 - Google Patents

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JP2003339408A
JP2003339408A JP2002381725A JP2002381725A JP2003339408A JP 2003339408 A JP2003339408 A JP 2003339408A JP 2002381725 A JP2002381725 A JP 2002381725A JP 2002381725 A JP2002381725 A JP 2002381725A JP 2003339408 A JP2003339408 A JP 2003339408A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用者の足の挿入や脱ぐ操作が行い易く、か
つ、挿入した足を十分に固定できる、着脱し易く且つホ
ールド性に優れた歩き易い靴を提供すること。 【解決手段】 踵部の、少なくとも前記アッパー本体側
踵部には、カウンター部が設けられ、前記固定用ベルト
部は、前記舌状当接部に対して一体的に、且つその両側
からそれぞれ突出するように配置され、前記固定用ベル
ト部のそれぞれの端部と、アッパー本体部には、係合手
段が形成され、前記固定用ベルト部のそれぞれの端部
は、前記カウンター部の外縁部に近接して配置され、前
記固定用ベルト部のそれぞれの端部の幅方向における略
中央部を相互に結んだ仮想線を、そのまま延長した場合
に、この仮想線が、前記踵部における前記アッパー本体
側踵部と前記靴底側踵部との境界部に達するように前記
固定用ベルト部は設けられ、それぞれの前記固定用ベル
ト部を結んだ仮想線の領域に、足高点が配置される靴1
00。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用者が足を挿入
し易く、歩き易い靴に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば運動靴のように、足を挿
入した後の歩き易さ、すなわち、足のホールド性を考慮
する靴については、使用者の足を挿入するための履き口
等を比較的小さく形成したり、靴紐等で強く締める構造
とする傾向にある。すなわち、履き口等を比較的小さく
形成等すると、靴が脱げ難く、靴全体で足をホールドし
易いからである。一方、幼児用靴等のように、他人が靴
を履かせたり、脱がせたりするタイプの靴では、前記運
動靴と異なり、足を挿入した後のホールド性より、他人
が着脱し易くするため、履き口等が比較的大きく形成さ
れる傾向にある。この場合は、使用者が足を挿入し易い
が、運動靴と異なり足のホールド性に欠けるため、足が
靴の中で十分に固定されず、歩行し難い靴となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、従来と
異なりホールド性が良好で歩き易く、且つ履き口等が大
きく足を挿入し易い靴が強く求められている。しかし、
上述のようにホールド性を追求すれば履き難い靴とな
り、履き口等を大きく足の挿入し易さを追求すれば、ホ
ールド性が劣り、歩き難い靴となり問題となっていた。
また、ホールド性の高さと、履き口等の大きさを共に求
めると、中途半端な靴となり、歩き難く、足を挿入し難
い靴となり、より問題となっていた。そこで、履き口の
一部を覆う舌片を有する靴が提案されているが、舌片に
よる固定を重視すると、足首の動き等を阻害してしま
い、また、固定を弱めると靴内で足が動いてしまう等の
問題があった。
【0004】本発明は、以上の点に鑑み、使用者の足の
挿入や脱ぐ操作が行い易く、かつ、挿入した足を十分に
固定できる、着脱し易く且つホールド性に優れた歩き易
い靴を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的は、請求項1の
発明によれば、使用者の足の足裏側を配置するための靴
底部と、前記靴底部から立ち上がるように、且つ使用者
の足を包むように形成されるアッパー本体部と、使用者
の足の踵を配置するための踵部とを、備える靴であっ
て、このアッパー本体部には、使用者の足を挿入するた
めの履き口部と、前記履き口部の一部を切り欠いて爪先
側方向に向かって形成されている足挿入用開口部と、前
記足挿入用開口部に対応して配置される舌状当接部と、
前記舌状当接部と前記足挿入用開口部に対して配置され
る固定用ベルト部と、を備え、前記踵部は、前記靴底部
に形成される靴底側踵部と前記アッパー本体部に形成さ
れるアッパー本体側踵部とを有し、少なくとも前記アッ
パー本体側踵部には、その剛性を高めるためにカウンタ
ー部が設けられ、前記固定用ベルト部は、前記舌状当接
部に対して一体的に形成され、且つその両側からそれぞ
れ突出するように配置され、前記固定用ベルト部のそれ
ぞれの端部と、これらに対応するアッパー本体部には、
前記固定用ベルト部をアッパー本体部に着脱可能で、位
置の調整可能な状態で固定するための係合手段が形成さ
れ、前記固定用ベルト部のそれぞれの端部は、前記カウ
ンター部の外縁部に近接して配置されると共に、前記固
定用ベルト部のそれぞれの端部の幅方向における略中央
部を相互に結んだ仮想線を、そのまま延長した場合に、
この仮想線が、前記踵部における前記アッパー本体側踵
部と前記靴底側踵部との境界部又はその近傍に達するよ
うに前記固定用ベルト部は設けられ、また、前記舌状当
接部の両側に配置される、それぞれの前記固定用ベルト
部を結んだ仮想線の領域に、使用者の足の甲における足
高点が位置するように、前記固定用ベルト部が配置され
る構成となっていることを特徴とする靴により達成され
る。
【0006】請求項1の構成によれば、前記固定用ベル
ト部のそれぞれの端部の幅方向における略中央部を相互
に結んだ仮想線を、そのまま延長した場合に、この仮想
線が、前記踵部における前記アッパー本体側踵部と前記
靴底側踵部との境界部又はその近傍に達するように前記
固定用ベルト部は設けられている。したがって、前記固
定用ベルト部を通して、前記舌状当接部は使用者の足を
靴の踵部の方向を中心に固定するように作用することと
なる。このため、従来の靴のように使用者の足を靴底方
向へのみ固定する場合に比べ格段にホールド性が向上
し、靴先側に余裕を持たせるように踵方向を中心に足を
固定できる為、靴の中で、足が動いてしまい、歩行し難
くなることに伴う、足の運びや足の形への影響を防ぐこ
とができる。
【0007】また、本請求項によれば、少なくとも前記
アッパー本体側踵部に、その剛性を高めるために配置さ
れるカウンター部が設けられている。したがって、前記
カウンター部が配置されることで、靴の前記アッパー本
体側踵部の剛性が高められ、靴の前記踵部に使用者の足
の踵が正確にホールドされ易くなる。すなわち、前記固
定用ベルト部が上述のように使用者の足を靴の踵部方向
へ固定するように作用すると、この剛性が高められた前
記カウンター部を介して使用者の足の踵が前記靴の踵部
に押し付けられ、より確実に足の踵が靴の踵部に固定さ
れるので、ホールド性が著しく向上することになる。ま
た、前記カウンター部の剛性が高い為、前記カウンター
部に沿って足を移動させやすいだけでなく、靴を装着す
る場合に踵部が変形する事を防ぐ等、足への靴の着脱を
行いやすい。
【0008】また、本請求項によれば、前記固定用ベル
ト部のそれぞれの端部は、前記カウンター部の外縁部に
近接して配置されている。したがって、固定用ベルト部
が、強いカウンター部の近くに固定され、確実にホール
ドしているにもかかわらず、前記カウンター部と前記固
定用ベルト部との間が直接固定されず、その間の剛性は
高くないので、使用者の歩行時の足の変形に応じて僅か
に変形可能となっている。このため、使用者が歩行に際
し足を変形し易い構成となっており、歩き易い靴となっ
ている。これにより、使用者の足が靴の中でしっかり固
定されると共に、必要に応じて屈曲も行い易いので、歩
きやすい靴となる。
【0009】さらに、本請求項によれば、前記舌状当接
部の両側に配置されるそれぞれの前記固定用ベルト部を
結んだ仮想線の領域に、使用者の足の甲における足高点
が位置するように、前記固定用ベルト部が配置される構
成となっている。したがって、前記固定用ベルト部が、
使用者の足の甲を靴底方向に押し付けてしまい、踵が固
定されずに、靴の中の足のホールド性が低下するのを効
果的に防ぐことができる。すなわち、使用者の足の甲の
足高点より爪先側の足の甲に前記固定用ベルト部を結ん
だ仮想線の領域が配置されると、この固定用ベルト部の
押し付け力は足の甲側から足の裏側に向けられ、足を靴
底側のみに押し付け、足を固定しようとする。これで
は、足の甲の部分を押し付けるだけで、靴の中における
足の動きが大きな踵部をホールドできないため、足の踵
の固定ができず、足がズレ易く、歩き難くなってしま
う。また、使用者の足首側に前記固定用ベルト部を結ん
だ仮想線の領域が配置されると、使用者の足首を曲げる
動きを妨げてしまう。
【0010】この点、本請求項の構成では、前記固定用
ベルト部が前記舌状当接部の両側に配置されるそれぞれ
の前記固定用ベルト部を結んだ仮想線の領域に、使用者
の足の甲における足高点が配置されるので、不必要に足
の甲を足裏側に押さえつけることがなく、足首の動きを
妨げることなく、靴の踵部方向に向かって、足の踵部を
固定することとなり、靴の中で足が動いてしまうことを
防ぐことができる。
【0011】また、本請求項の構成では、前記履き口部
の一部を切り欠いて爪先側方向に向かって形成されてい
る足挿入用開口部と、前記足挿入用開口部に対応して配
置されている舌状当接部とが備えられている。したがっ
て、この前記足挿入用開口部を広げ、前記舌状当接部を
開状態にすれば、靴の履き口部が十分の大きく開口し、
使用者又は介助者が足を入れ易く、脱ぎ易い靴となる。
【0012】しかも、舌状当接部の両側に突出するよう
に、一体に固定ベルト部が形成されているため、固定用
ベルト部の着脱のみで、舌状当接部を動かすことがで
き、舌状当接部の開閉や、固定用ベルト部による位置の
調整に伴う、舌状当接部の当接する強さの調整を容易に
行うことができると共に、左右両側に固定ベルト部が突
出している事で、足の形状やサイズの違いに対応して、
左右のバランスをとって装着する事ができる。
【0013】また、前記固定用ベルト部のそれぞれの端
部と、これに対応するアッパー本体部には、前記固定用
ベルト部をアッパー本体部に着脱可能で、位置の調整可
能な状態で固定するための係合手段が形成されている。
したがって、足の固定及び開放は、前記固定用ベルト部
の端部と前記アッパー本体部との間の係合手段を操作す
るだけなので、紐等によって固定する場合より極めて容
易に着脱ができ、更に、位置が調整できるため、足のサ
イズや形状の違いに対応して、靴を歪めることなく、固
定することができる。
【0014】以上により、本請求項の構成によれば、使
用者が足を入れ易く、又は介助者が履かせ易い靴である
と共に、靴を履いた後は、足が靴の踵部に押し付けられ
て固定されるので、ホールド性が良く歩きやすい靴とな
る。
【0015】好ましくは、請求項2の発明によれば、請
求項1の構成において、前記舌状当接部の両側に配置さ
れる、それぞれの前記固定用ベルト部を結んだ仮想線の
領域における下縁部側に、使用者の足の甲における足高
点が位置するように、前記固定用ベルト部が配置される
構成となっていることを特徴とする靴である。請求項2
の構成によれば、足高点が前記固定用ベルトを結んだ仮
想線の領域における下縁部側に位置している為、仮想線
の下縁部側が、足高点を中心として踵部側に向かって足
を固定するよう機能し、より確実に、足を踵部に向かっ
て固定する事ができる。
【0016】好ましくは、請求項3の発明によれば、請
求項1又は請求項2の構成において、前記舌状当接部を
前記足挿入用開口部に対応して配置した際に、その上端
部が前記履き口部より高く位置するように形成されると
共に、前記舌状当接部の両側に配置される、それぞれの
前記固定用ベルト部を結んだ仮想線の上縁部側に、前記
上端部の変形を容易にする屈曲変形部が形成されること
を特徴とする靴である。
【0017】請求項2の構成によれば、前記舌状当接部
を前記足挿入用開口部に対応して配置した際に、その上
端部が前記履き口部より高く位置するように形成され
る。したがって、この上端部によって、より広い面積で
使用者の足を包むことになるので、舌状当接部による足
のホールド性、特に足首のホールド性が高まる靴とな
る。一方、この上端部により、足首のホールド性は高ま
るが、逆に歩行に際し行われる足首の屈曲が、この上端
部で妨げられることや、足首に上端部がくい込んでしま
う等のおそれがある。そこで、本請求項では、前記舌状
当接部の両側に配置される、それぞれの前記固定用ベル
ト部を結んだ仮想線の上縁部側に、前記上端部の変形を
容易にする屈曲変形部が形成されている。この屈曲変形
部の変形により、足首の形に合わせて、履き口部から離
れる方向に屈曲し易くなり、上述の歩行に際し行われる
足首の屈曲が妨げられることがない。しかも、積極的に
屈曲変形部が変形する為に、他の舌状当接部の変形が抑
えられ、舌状当接部全体による固定は影響を受けずに、
確実な固定を維持する。したがって、歩行に際し、ホー
ルド性が高く、足首が屈曲し易い靴となる。
【0018】好ましくは、請求項4の発明によれば、請
求項1乃至請求項3のいずれかの構成において、前記舌
状当接部は前記足挿入用開口部の爪先側の端部又はその
近傍の前記アッパー本体部に設けられた舌状当接部取り
付け領域に固定されると共に、前記舌状当接部取り付け
領域は、使用者の足の足指屈曲線又はその近傍の上方に
相当する位置に形成される構成となっていることを特徴
とする靴である。
【0019】請求項4の構成によれば、前記舌状当接部
は前記足挿入用開口部の爪先側の端部又はその近傍の前
記アッパー本体部に設けられた舌状当接部取り付け領域
に固定されている。したがって、前記舌状当接部を靴の
爪先側に開くことができ、使用者が前記足挿入用開口部
を開き、足を挿入して履く際や脱ぐ際に、前記舌状当接
部が邪魔となることがない。また、この舌状当接部は前
記アッパー本体部の舌状当接部取り付け領域に縫合等に
より取り付けられるが、この取り付けにより取り付け部
を中心として回動する方向に、舌状当接部取り付け領域
は周囲の領域に比べ脆弱部となる。そして、この脆弱部
は、同時に、使用者の足の足指屈曲線又はその近傍の上
方に相当する位置となる。この足指屈曲線は、歩行に際
し足が屈曲する部分である。したがって、前記舌状当接
部取り付け領域は、使用者の足の足指屈曲線又はその近
傍の上方に相当する位置に形成される構成となっている
ので、前記舌状当接部取り付け領域が屈曲し易く、歩行
し易い靴となる。
【0020】好ましくは、請求項5の発明によれば、請
求項1乃至請求項4のいずれかの構成において、前記ア
ッパー本体部に形成された履き口部と前記足挿入用開口
部とで形成される開口と、前記靴とを平面図において表
した場合に、前記開口の最大長さが、前記靴の最大長さ
に対して45%以上に形成されていることを特徴とする
靴である。
【0021】請求項5の構成によれば、前記アッパー本
体部に形成された履き口部と前記足挿入用開口部とで形
成される開口と、前記靴とを平面図において表した場合
に、前記開口の最大長さが、前記靴の最大長さに対して
45%以上に形成されている。したがって、従来の靴に
比べ著しく前記履き口部と前記足挿入用開口部とで形成
される前記開口を大きく形成することができ、履きやす
い。なお、ここで示す45%以上とは、100%でも構
わないが、靴の構造を考慮すると45%乃至75%、好
ましくは55%乃至75%であることが好ましい。
【0022】好ましくは、請求項6の発明によれば、請
求項1乃至請求項5のいずれかの構成において、前記靴
が幼児用靴であることを特徴とする靴である。
【0023】請求項5の構成によれば、前記靴が幼児用
靴であるので、幼児等が足を入れ易く、又は介助者であ
る母親等が履かせ易い靴であると共に、靴を履いた後
は、足が靴の踵部に押し付けられて固定されるので、ホ
ールド性が良く、幼児等にとって歩きやすく、足の成長
発達を妨げる事の無い幼児用靴となる。特に歩行初期に
おける幼児は、歩行能力が未発達であり、靴の中で足が
ズレた場合に応じて、足の運びを変えられないため、転
倒したり、足の運び方に影響が出てしまう等の問題が大
きい。また、足指の先の動きを阻害しないために爪先側
に余裕を持たせた場合には、靴の中で足がズレてしまう
可能性が高まるため、足の踵を靴の踵部に固定する必要
性が高い。
【0024】好ましくは、請求項7の発明によれば、請
求項1乃至請求項4の構成において、前記舌状当接部の
靴幅方向中央領域に、靴の爪先側から足首側にわたって
位置決め部が形成されていることを特徴とする靴であ
る。
【0025】請求項6の構成によれば、前記舌状当接部
の靴幅方向中央領域に、靴の爪先側から足首側にわたっ
て位置決め部が形成されている。このため、この位置決
め部により使用者若しくは介助者が舌状当接部を左右均
等に配置しやすいと共に、位置決め部によって保形性が
高まること等によって、前記舌状当接部の使用者の足の
甲の部分に対応する部分に不必要な歪みが生ぜず、舌状
当接部が確実に機能して、使用者の歩行を阻害すること
を未然に防ぐことができる。
【0026】好ましくは、請求項8の発明によれば、請
求項7の構成において、前記舌状当接部には剛性を有す
る剛性層が形成され、前記位置決め部は前記剛性層を縫
合することにより形成され、前記縫合により成る縫合線
が前記固定用ベルト部のそれぞれの端部の幅方向におけ
る略中央部を相互に結んだ仮想線と略垂直に交差する構
成であることを特徴とする靴である。
【0027】請求項7の構成によれば、前記舌状当接部
には剛性を有する剛性層が形成され、前記位置決め部は
前記剛性層を縫合することにより形成されている。この
ため、舌状当接部が不用意に変形する事が無く、確実に
足を固定すると共に、前記剛性層を縫合することで剛性
が更に高まり、保形性が高まる構成となっている。ま
た、前記縫合により成る縫合線が前記固定用ベルト部の
それぞれの端部の幅方向における略中央部を相互に結ん
だ仮想線と略垂直に交差する構成である。このため、靴
幅方向の略中央部の前記縫合線を基準に両側の前記固定
用ベルト部に向かって等しく力が働き易くなるので、精
度良く前記舌状当接部を前記アッパー本体部に装着する
ことができ装着時に靴の歪みが発生する事を防止する。
【0028】好ましくは、請求項8の発明によれば、請
求項1乃至請求項7のいずれかの構成において、前記舌
状当接部に対して一体的に形成され、且つその両側から
それぞれ突出するように配置されている前記固定用ベル
ト部のうち、靴の内足側に配置される前記固定用ベルト
部が、靴の外足側に配置される前記固定用ベルト部より
短く形成されていることを特徴とする靴である。
【0029】請求項9の構成によれば、前記固定用ベル
ト部のうち、靴の内足側に配置される前記固定用ベルト
部が、靴の外足側に配置される前記固定用ベルト部より
短く形成されている。すなわち、人の足の骨格のうち、
甲の最も高い部分は、足高点と呼ばれるが、この足高点
から内足側の長さと外足側の長さは同じではなく、内足
側の方が短く成っている。このため、この足の骨格に対
応して前記固定用ベルト部の内足側の長さを短く形成し
ている。したがって、前記内足側の固定用ベルト部が長
すぎて遊びが生じ、左右の靴の内足側の固定用ベルト部
が相互に接触して、使用者の歩行を阻害することがな
い。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施の形
態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。尚、
以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であ
るから、技術的に好ましい種々の限定が付されている
が、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を
限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られる
ものではない。
【0031】(第1の実施の形態) (本発明の第1の実施の形態に係る歩行練習期の幼児用
靴(以下、「幼児用靴100という」の全体構成の概略
について。) 図1は、本発明の第1の実施の形態に係る幼児用靴10
0を示す概略斜視図である。図1に示すような幼児用靴
100は、月齢が経ち、幼児が1人で前に向かって歩く
ことができるようになり始め、足の裏全体を地面につけ
て足の指でバランスを取りながら歩き始める、いわゆる
歩行練習期以降に用いられる幼児用靴である。具体的に
は、月齢が例えば12ヶ月程度の幼児からが対象とな
る。この月齢の幼児は、手を離して前によちよち歩き始
める月齢となる。図1に示すように、使用者である幼児
等の足の足裏側を配置するための靴底部110と、前記
靴底部110から立ち上がるように、且つ幼児等の足を
包むように形成されるアッパー本体部120と備えてい
る。
【0032】(靴底部110について)図2は図1の幼
児用靴100の中央縦断図を示す概略図である。図2に
示すように、靴底部110は、その表面側に靴底本体1
12が配置され、この靴底本体112の内側には中底1
11が形成されている。
【0033】(靴底本体112について)靴底本体11
2は、弾性部材である熱可塑性のエラストマーや合成ゴ
ム若しくは天然ゴム等で形成されているため、歩く際の
衝撃を吸収し、滑り止め効果も発揮するように構成され
ている。図3は、図1の靴底本体112を示す概略底面
図である。図2及び図3に示すように、靴底本体112
の爪先側には溝部112aが複数形成され、これら溝部
112aは靴底本体112の幅方向に形成されている。
このため、靴底本体112が靴底本体112aの位置で
靴底本体112の長さ方向に屈曲し易い構成となってい
る。また、靴底本体112には、円形等の異なった複数
の種類の滑り止め部112bも形成されているので、滑
らずに歩行し易い構成ともなっている。
【0034】(溝部112aと足指屈曲線等Cとの関係
について)ところで、幼児等が歩行や爪先立ちをする際
には、踵を上げて足指を屈曲や背屈させる動作をよく行
い、このとき、この足指の屈曲する部分が、足指屈曲線
といわれている。図4は、足の骨格等を上面から示す概
略説明図である。図4に示すように、足指は親指側であ
る第1趾から小指側である第5趾まで配置され、その各
指の中足指関節及びその周辺である、図において矢印C
で示す領域に足指屈曲線又はその近傍である足指屈曲線
等Cが形成される。この足指屈曲線等Cに沿って屈曲す
る足の屈曲運動は歩行及び足の発育に際し、重要な動作
であるため、歩行が上手くできなず、足の発育が未発達
な幼児等のための靴では、この足指屈曲線等Cに沿って
屈曲し易い靴であることが重要な要素となる。
【0035】本実施の形態の幼児用靴100の靴底本体
112のうち、前記足指屈曲線等Cに対応する部分に
は、図3に示すように溝部112aが複数、爪先側にふ
くらんだ曲線形状で形成されている。したがって、幼児
等が歩行に際し、足指屈曲線等Cを屈曲する際、靴底本
体112の溝部112aも追従して変形、屈曲し、幼児
等の歩行に際し行われる足指の屈曲を妨げない構成とな
っている。なお、ここでは、屈曲しやすいよう溝部11
2aを形成しているが、同様に屈曲し易ければ、靴底本
体112を硬い素材で構成し、溝部112aに対応した
部分が軟らかい材料で形成されるようにしても良い。
【0036】(アッパー本体部120について)図1に
示すように、前記靴底部110から立ち上がるように、
且つ幼児用の足を包むように形成されるアッパー本体部
120が配置されている。このアッパー本体部120
は、アッパー本体121、履き口部122、そして、足
挿入用開口部123、踵部140等から形成されてい
る。
【0037】(アッパー本体121、履き口部122及
び足挿入用開口部123について)アッパー本体121
は、全体が通気性に富んだ、柔らかい材質等で覆われ、
アッパー本体121の上端部に、図1に示すように幼児
等の足を挿入するための履き口122が形成されてい
る。図5は、図1の幼児用靴100の後述する舌片13
0を爪先側に開いた状態を示す概略平面図である。図5
に示すように、前記履き口部122の一部を切り欠いて
爪先側方向に向かって足挿入用開口部123が略U字状
に形成されている。
【0038】この履き口部122の開口と足挿入用開口
部123の開口とが連続した開口を形成するため、幼児
等が足を挿入しやすい大きな開口を形成することができ
る。本実施の形態では、図5に示すアッパー本体121
に形成された履き口部122と足挿入用開口部123と
で形成される開口と幼児用靴100とを平面図(図5)
において表した場合に、前記開口の最大長さGは、例え
ば75mm乃至90mm程度に形成され、幼児用靴10
0の全長Dが例えば135mm乃至160mm程度に形
成されている。したがって、前記開口の最大長さGは前
記幼児用靴の全長Dに対して45%以上という大きな開
口となり、極めて足を挿入しやすく、保護者等が履かせ
易く、幼児等が履き易い靴となる。なお、この比率45
%以上とは100%でも構わないが、靴の構造を考慮す
ると45%乃至55%、好ましくは55%乃至75%で
あることが好ましい。また、図1に示すように、履き口
部122の近傍にはカウンターループ160が形成さ
れ、幼児等が靴を履く際の手がかりとなるように構成さ
れている。
【0039】(踵部140について)図1に示すよう
に、幼児等の足の踵を配置するための踵部140がアッ
パー本体121から靴底部110にまたがっての形成さ
れている。この踵部140は、具体的には図2及び図6
(a)に示す、靴底部110の一部に形成される靴底側
踵部142と、アッパー本体121に形成されるアッパ
ー本体側踵部であるアッパー側踵部141とで構成され
る。そして、このアッパー側踵部141には、図2に示
すように、その剛性を高めるためにカウンター部150
が配置されている。これは、上述のようにアッパー本体
121は柔らかな素材で構成されているため、幼児等の
踵を保持するには剛性が不足するからである。
【0040】一方、靴底側踵部142は、靴底本体11
2が弾性部材である熱可塑性のエラストマーや合成ゴム
若しくは天然ゴム等で形成されており、踵を保持するた
めの十分な剛性を有するため、カウンター部150が配
置されていないが、この靴底側踵部142にカウンター
部150を配置しても構わない。カウンター部150
は、図2や図6の斜線部分に示すように、例えば側面か
らみて円弧状に配置され、厚さ1.2mm程度のゴムや
不織布等から構成されている。このようにアッパー側踵
部141に、カウンター部150を配置することで剛性
が高められ、後述するように固定ベルト133で固定さ
れた際に、幼児用靴の踵部140に幼児等の足の踵が正
確にホールドされると共に、着脱を行いやすくなる。
【0041】(舌片130について)ところで、前記略
U字状の足挿入用開口部123に対し、これを塞ぐよう
に舌状当接部である舌片130が図1に示すように配置
されている。この舌片130は、表面がポリウレタン合
皮やマイクロスウェード等の一定の剛性を有する素材で
形成され、確実に固定でき、内側はポリエステルや、ト
リコット等の柔軟性の富む素材により構成されている。
なお、舌片130及び固定ベルト133の外周をポリエ
ステル等でパイピングして、伸び等を抑え、更に、開く
際の指かかりが良くなるように構成してもよい。そし
て、舌片130は、アッパー本体121に対して固定さ
れる部分である基部131を有し、この舌片130を前
記足挿入用開口部123に対して配置した場合に、履き
口部122の上端より高く位置するように形成されてい
る上端部132と、舌片130をアッパー本体121に
固定するための固定用ベルト部である固定ベルト133
を有している。
【0042】(基部131について)図1に示すように
舌片130の基部131は、前記略U字状の足挿入用開
口部123の爪先側の端部又はその近傍のアッパー本体
121に設けられた舌状取り付け領域である縫合部12
4に縫合等されている。この縫合部124によって前記
舌片130を固定するため、自由端側となる舌片130
の上端部132側を図5に示すように、幼児用靴100
の爪先側に倒すことができ、使用者等が足挿入開口部1
23を図5に示すように開状態にし、足を挿入して履く
際に、前記舌片130が邪魔になることがない。したが
って、幼児等が足を入れやすく履きやすい幼児用靴10
0となる。また、この縫合部131は、図6に示すよう
に図3で示す溝部112aの上方における、特に爪先側
に形成されている。
【0043】図6は図1の幼児用靴100の左側面とカ
ウンター部を示した概略左側面図である。靴底部110
に形成されている溝部112aの配置領域は、上述のよ
うに、図3で示す幼児等の足の足指屈曲部Cが配置され
る部分である。したがって、幼児等の足の足指屈曲線等
Cの上方に縫合部124が形成されることになる。とこ
ろで、この縫合部124は、縫合等によりアッパー本体
121の他の部分より脆弱部となるため、縫合部124
を中心として回動する方向に屈曲し易い部分となってい
る。したがって、歩行に際し、幼児等が足の足指屈曲部
Cを屈曲させると、その屈曲動作により、その上方にあ
るアッパー本体121の縫合部124も屈曲し、歩行に
際し、必要な足指の屈曲を妨げない歩行し易い靴とな
る。
【0044】特に、足指屈曲線Cに対応して靴底本体1
12の溝部112aも屈曲するので、幼児等の足指屈曲
に対応して靴底部110とアッパー本体112が屈曲す
ることになり、極めて足指屈曲線Cの位置が屈曲し易い
歩行し易い幼児用靴となる。図7は、幼児用靴100を
幼児等が履いて足指を屈曲して歩行している状態を示す
概略説明図である。図7に示すように足指の屈曲に対応
して靴底部110の溝部112aとアッパー本体112
の縫合部124が屈曲する構成となっている。
【0045】(固定ベルト133について)図1に示す
ように、舌片130の両側には固定用ベルト部である固
定ベルト133が形成されている。この2つの固定ベル
ト133は舌片130に対して一体的に形成され、且つ
その舌片130の両側からそれぞれ突出するように略対
称に配置されている。この固定ベルト133の端部であ
る先端部の内側には、図5に示すように係合手段である
ベルト側面ファスナー133aがそれぞれ形成されてい
る。また、このベルト側面ファスナー133aに対応し
て、図5に示すようにアッパー側面ファスナー121a
が形成されている。
【0046】このため、これらベルト側面ファスナー1
33aとアッパー側面ファスナー121aとを幼児等の
母親等や幼児自身等が操作すれば容易に着脱可能で位置
の調整も可能な係合手段となるように構成されている。
したがって、足の幼児用靴100に対する固定や開放
は、前記固定ベルト133の先端部のベルト側面ファス
ナー133aとアッパー側面ファスナー121aとの間
の係合状態を操作するだけなので、従来のように紐等に
よって固定する場合よりも極めて容易に着脱をすること
ができる。また、ベルト側面ファスナー133aとアッ
パー側面ファスナー121aとの係合位置を調整するこ
とができるため、幼児の足のサイズや足首の太さ等の形
状の違いに対応して、任意の位置に固定することができ
る。この時、ベルト側面ファスナー133aがアッパー
側面ファスナー121aよりも大きく形成されている
為、ベルト側面ファスナー133aを適切な位置に調整
する事ができる。更に、固定ベルト133は舌片130
の両側に突出するように形成されているため、締める力
を均等とすることができ、アッパー120を歪めること
なく、固定することができる。なお、ここでは、面ファ
スナー133a、121aを略長方形としているが、固
定ベルト133の接合強度を強め、確実に固定できるよ
う、足挿入開口部123側に延伸させてもよい。
【0047】(固定ベルト133と踵部140等との関
係について)図6に示すように固定ベルト133のそれ
ぞれの先端部の幅方向における略中央部を相互の結んだ
仮想線Hをそのまま延長した場合に、この仮想線Hが、
踵部140における図2に示すアッパー側踵部141と
靴底側踵部142との境界部又はその近傍に達するよう
に固定ベルト133は配置されている。また、この仮想
線Hを延長して、図6(a)に示す載置面(床)の仮想
線Kと交差する部位における角度θは、例えば30度乃
至40度となっている。したがって、幼児等が幼児用靴
100を履き、図1に示すように固定ベルト133を締
める。すなわち、固定ベルト133の先端部のベルト側
面ファスナー133aをアッパー側面ファスナー121
aと係合させると、固定ベルト133は、幼児等の足を
幼児用靴100の踵部140の方向へ固定するように作
用することになる。
【0048】これにより、本実施の形態の幼児用靴10
0は、従来の幼児用靴のように幼児等の足を靴底部11
0側に略垂直方向に固定する場合に比べ格段にホールド
性が向上すると共に、爪先側に足がズレてしまう事を防
ぐ為、後述するように爪先側に余裕を持たせても、幼児
等の歩行に伴う足指屈曲や背屈を妨げることなく、足を
靴にホールドできる。また、幼児用靴100の中で足が
動いてしまい、歩行し難いことに伴う、足の運びや足の
形のへの影響を未然に防ぐことができるので、歩行しや
すく、成長発達を妨げない幼児用靴100となる。
【0049】なお、この固定ベルト133の固定方向は
上述のように踵部140の方向であり、この踵部140
には図2等に示すようにカウンター部150が配置さ
れ、踵部のうち、特にアッパー側踵部141の剛性が高
められている。このため、幼児等の足を前記固定ベルト
133で幼児用靴100の踵部140方向へ固定する
と、この剛性が高められたカウンター部150を介して
幼児等の足の踵が幼児用靴100の踵部140に押し付
けられ、より確実に足の踵が踵部140に固定されるの
で、幼児等の足の靴に対するホールド性が著しく向上す
ることになる。更に、カウンター部150に沿って、足
の移動が行いやすくなると共に、特に靴を履く際にアッ
パー側踵部141が変形する事が無い為、靴の着脱を容
易に行う事ができる。
【0050】ところで、固定ベルト133の2つの先端
部は、図6に示すように、このカウンター部150の外
縁部151と近接して配置される構成となっている。し
たがって、カウンター部150に固定ベルト133の2
つの端部である先端部が直接、固定されない構成となっ
ている。したがって、この先端部とカウンター部150
の外縁部151との間が直接固定されず、その間にはア
ッパー本体121の柔らかい素材が配置された離間部分
となり、離間部分の剛性は高くないので、幼児等の歩行
時に行う足指や足首の屈曲等に伴う足の変形に応じて、
この柔らかい素材部分である離間部分が変形し、足に負
担をかけない構成となっている。このため、幼児等の足
が幼児用靴100内でしっかり固定されると共に、必要
に応じて、上述のように柔らかい素材部分である離間部
分が変形するので、幼児等にとって歩きやすい靴とな
る。
【0051】(舌片130と足の足高点等との関係につ
いて)図8は人における足の骨格等の側面から見た概略
説明図である。図8に示すように人の足には矢印Bで示
す部分に足高点Bと称される部分がある。図9は、図1
の幼児用靴100の平面を示す概略平面図である。本実
施の形態の幼児用靴100は、図1及び図9に示すよう
に、2つの固定ベルト133を結んだ舌片130の中央
部における上縁部側及び下縁部側の仮想線に挟まれた足
高点仮想領域Iに、幼児等の足の甲における図8の足高
点Bが配置されるように舌片130は構成されている。
特に、足高点Bが足高点仮想領域Iにおける下縁部側に
位置していることが好ましい。したがって、固定ベルト
133が、幼児等の足の甲を靴底部110方向に垂直に
押し付けてしまい、踵が固定されずに、幼児用靴100
の中の足のホールド性が低下するのを効果的に防ぐこと
ができる。
【0052】すなわち、幼児等の足の甲の足高点Bよ
り、図1において爪先側の足の甲に2つの固定ベルト1
33の足高点仮想Iが配置されると、この固定ベルト1
33の押し付け力は、足の甲側から足の裏側に垂直方向
に向けられ、足を靴底部110側のみに押し付けて、足
を固定しようとする。これでは、足の甲の部分を押し付
けるだけで、幼児用靴100の中における足の動きが大
きな踵の固定ができず、足全体の前後方向へのズレや、
踵の上下方向へのズレ等を防ぐ事ができず、足が靴の中
でズレやすく、歩き難くなってしまう。また、幼児等の
足首側に2つの固定ベルト133の下縁部側を結んだ足
高点仮想領域Iが配置されると、幼児等の足首の曲げる
動きを妨げてしまう。
【0053】一方、足の屈曲を考慮して固定ベルト13
3の前記押し付け力を弱めると、足が靴の中で固定され
ず、やはり歩き難い靴となってしまう。この点、本実施
の形態の幼児用靴100では、2つの固定ベルト133
を結んだ舌片130の中央部における上縁部側及び下縁
部側の仮想線に挟まれた足高点仮想領域Iの内、特に下
縁部側に、幼児等の足の甲における図8の足高点Bがに
配置されるように舌片130及び固定ベルト133は構
成されているので、幼児等の足を靴底部110方向に略
垂直方向に押し付けることがなく、明確に高くなってい
る足高点Bから幼児用靴100の踵部140に向かって
足が前後方向に移動しないよう保持し、結果的に踵の上
下方向への移動も防ぐ為、幼児等の足指屈曲を妨げるこ
となく、足を靴に固定でき、ホールド性が向上すること
となる。すなわち、固定ベルト133を結んだ仮想領域
Iが、足高点Bから爪先側の足の甲に配置されるのを有
効に防止できるので、より精度良く幼児の足を幼児用靴
100の踵部140側に向かって保持することができ、
幼児等の足のホールド性がより高まる幼児用靴100と
なる。また、固定ベルト133を結んだ仮想領域Iが幼
児等の足首側に配置されることも未然に防止することが
できるので、幼児等の足首の動きを妨げることもない。
【0054】また、固定ベルト133は図1や図9に示
すように、舌片130に対し一体的に形成され、且つそ
の両側である左右方向にそれぞれ突出するように略対称
に配置されている。したがって、幼児等の足を固定する
ために固定ベルト133を操作した際、固定ベルト13
3の締め付け量の偏りに伴う、幼児用靴100の歪みを
低減することができる。また、2つの固定ベルト133
に均等に力をかけることになるため、図8の足の甲の足
高点側から踵点方向に正しく力を加えることができ、幼
児等の足の踵を幼児用靴100の踵部140にしっかり
とホールドさせることができる。すなわち、舌片130
の両側に突出して形成されている固定ベルト133で固
定するので、これら舌片130と固定ベルト133によ
って、しっかりとバランス良く足を靴内にホールドする
ことができる
【0055】(上端部132について)図1に示すよう
に舌片130を前記足挿入用開口部123に対して配置
した場合に、履き口部122の上端より高く位置するよ
うに上端部132が形成されている。この上端部132
によって、幼児用靴100を履いた際に、挿入開口部1
23によって足の前方向に隙間ができる事を防ぎ、舌片
130はより広い面積で幼児等の足を包むことになるの
で、足の靴に対するホールド性、特に足首のホールド性
が高い幼児用靴100となる。
【0056】このように舌片130に上端部132を形
成することで足のホールド性は高まるが、逆に歩行に際
し行われる足首の屈曲が、この上端部132がくい込ん
でしまうなど妨げられるおそれがある。例えば、図7に
示すように幼児等の足首を爪先側に屈曲した際に舌片1
30の上端部132が幼児等の足首に当接して、足首の
屈曲を妨げるおそれがある。そこで、本実施の形態の幼
児用靴100では2つの固定ベルト133の上縁部側を
結んだ仮想線上に屈曲変形部であるステッチ132aが
爪先側にふくらむ曲線で形成されている。このステッチ
132aは縫合等によって構成され、このステッチ13
2aによって上端部132はその基部側ステッチ132
aを回動軸とした変形が容易になっている。そして、こ
のステッチ132aの変形により、図7に示すような上
端部132の変形、具体的には足首の屈曲に追従した、
爪先側への屈曲が生じ、歩行に際し、ホールド性が高
く、足首の屈曲を妨げない、歩行しやすい幼児用靴10
0となる。
【0057】(インソール200について)図2に示す
ように、本実施の形態の幼児用靴100の中底111の
上には、脱着可能な中敷きであるインソール200が設
けられている。図10はインソール200の概略低面図
であり、図10(b)は図10(a)のA−A’線概略
断面図である。図10(a)に示すように、インソール
200は幼児用靴100の中底111の形状に合わせ形
成され、柔らかい材質である例えば発泡EVA樹脂や発
泡ポリエチレン等により形成されている。このインソー
ル200の底面側には図10(a)(b)に示すよう
に、屈曲用溝部201が例えば6本形成されている。
【0058】この複数設けられた屈曲用溝部201は、
図3の靴底本体112に形成されている溝部112aと
同様の領域、すなわち、足指屈曲線等Cに対応する位置
に爪先側にふくらんだ曲線で形成されている。このよう
なインソール200は、靴内におけるフィット性を高め
るためや、幼児等の足が幼児用靴100のサイズに比べ
若干、小さい場合等にサイズを調整等するために配置さ
れる。このようにインソール200を幼児用靴100の
中底111に配置した場合でも、本実施の形態ではイン
ソール200にも、靴底本体112の溝部112aと同
様の屈曲用溝部201が同様の形状で同様の位置に設け
られている。したがって、幼児等が歩行に際し上述のよ
うに足指屈曲等を行う際、インソール200がその屈曲
を妨げることなく、歩行しやすい幼児用靴100とな
る。
【0059】(トウアッパー125について)図11
は、図1の幼児用靴100のトウアッパー125を靴幅
方向に切断した状態を示す概略断面図である。このトウ
アッパー125は、アッパー本体121の柔らかい材質
の上に舌片130と同様に、例えば合成皮革等で覆うこ
とや、カウンター150と同様な補強を行うことで他の
部分より剛性が高められるように構成されている。具体
的には、このアッパー125の合成皮革等は、図1に示
すその外縁部125aが、縫合部124の位置又はそれ
より爪先側に配置されるので、図7に示すように足指を
屈曲する際に、縫合部124等の屈曲を妨げず、外縁部
125aも縫合されているため、脆弱部として機能して
外縁部125aを回動軸として屈曲し易い構成となって
いる。一方、幼児用靴100の爪先部であるトウアッパ
ー125自体は、爪先部を保護する為にも、他の部分よ
り剛性を高める必要もあるので、上述のように足指の屈
曲や背屈を妨げない範囲で剛性が高められている。
【0060】また、図11に示すように、幼児用靴10
0のトウアッパー125の内側における高さは、幼児の
足の親指が配置される部分が最も厚く、小指が配置され
る部分に向かって漸次薄くなるように形成されている。
すなわち、トウアッパー125の内側における親指との
間の上下方向における隙間部が、他の足指と前記爪先部
の内側との隙間部に比べ大きくなるように形成されてい
る。
【0061】このように親指と前記爪先部との間に最も
隙間部が形成されているのは、幼児に多く見られる動き
である歩行に際して親指の背屈を行っても、この親指の
背屈動作を前記爪先部が阻害しないためである。この親
指の背屈を行うことで、歩行時における身体のバランス
を保つだけでなく、足の筋の運動となり、扁平足を未然
に防止し、歩行における運動機能の発達を促す事とな
る。このように幼児が歩行に際して、バランスを保つた
め、幼児用靴100の内部で親指を背屈することが可能
であるので、円滑な歩行練習ができる構成ともなってい
る。
【0062】(側面皮革部126について)図1に示す
ように。幼児用靴100のアッパー本体部120には、
靴底部110に沿って、靴の側面に側面皮革部126が
形成されている。この側面皮革部126は、トウアッパ
ー125と同様に合成皮革等が配置されている。そし
て、この側面皮革部126の図1においてトウアッパー
125の近傍には切り欠き部126aが形成され、側面
皮革部126が部分的に薄く成っている。この切り欠き
部126aは、図11の小指が外側に向かって大きく広
げても、小指はアッパー本体121のやわらかい材質の
部分に当接し、側面皮革部126には当接しないので、
幼児等が歩行に際し、アッパー本体121がやわらかい
ため、小指の動きを妨げず、小指を広げやすい構成とな
っている。さらに、トウアッパー125についても、図
11に示すように、小指が配置される部分の外側に隙間
部が形成され、靴底部分110における幅となり、切り
欠き部126aと合わせて、指を開く動きを妨げないよ
う構成されている。
【0063】すなわち、幼児等は歩行に際し、ふらつい
たときに足指を広げてバランスを保とうとする。特に小
指を大きく外側に向かって広げることで、バランスを保
っていることが知られている。したがって、本実施の形
態に幼児用靴100は幼児等が歩行に際しバランスをと
るために親指を背屈し易く、小指を広げ易い靴となる。
更に、切り欠き部126aは、靴底本体112における
溝部112aや、アッパー120における縫合部124
と同様に、図4に示す足指屈曲線等Cの近傍に形成され
ている。
【0064】このため、図7に示すように、歩行等によ
って、足指を屈曲した際に、切り欠かれたことによっ
て、剛性が弱まっていることに伴い、屈曲しやすい。ま
た、図6に示す親指側も側面皮革部126を凹むように
湾曲させることで、切り欠きはないものの、同様に湾曲
に伴って剛性が弱まり屈曲し易くしている。さらに、図
6に示されるように、爪先部は先端に向かって反るよう
なトゥスプリング129が形成されており、足を引きず
るように歩く傾向が見られる幼児がつまづきずらい構成
とされている。
【0065】(幼児用靴100の使用方法等について)
本実施の形態に係る幼児用靴100は、以上のように構
成されているが、以下のその使用方法等について説明す
る。ここでは、介護者である母親等が、子である幼児に
幼児用靴100を履かせることを例に説明する。
【0066】先ず、母親は図1に示す幼児用靴100の
2つの固定ベルト133を把持し、面ファスナー133
a、121aの係合を解除させる。その後、図5の舌片
130の上端部132を把持し、舌片130の縫合部1
24側の固定端を中心に、自由端である他の部分を靴の
爪先側に倒す。この状態を示したのが図5である。
【0067】図5に示すように履き口122と足挿入用
開口部123で形成される開口の最大長さGは、幼児用
靴100の全長Dに比べ、例えば約60%にも達するた
め、格段に大きな開口を形成することができる。したが
って、カウンター部150が剛性を有している事もあ
り、母親が幼児の足を挿入させやすく、履かせ易い幼児
用靴100となる。
【0068】次に、母親は上述と逆に、舌片130を図
1の状態に戻し、両側に配置される2つの固定ベルト1
33の面ファスナー133aをアッパー本体121の面
ファスナー121aと係合させ、位置を調整しながら固
定する。したがって、紐等によって固定するのと異なり
母親等は容易に、幼児に幼児用靴100を履かせること
ができる。また、固定ベルト133の位置調整が可能な
ため、適当な位置に固定ベルト133を配置できるの
で、最適な状態で幼児に幼児用靴100を履かせること
ができる。このとき、固定ベルト133は図9に示すよ
うに、左右略対称位置に配置されている。このため、固
定ベルト133の締め付けすぎにより、幼児用靴100
が歪むことがない。
【0069】また、この固定ベルト133は、幼児の足
の甲を靴底方向に押し付けるのではなく、踵方向に向か
って固定するので、歩行の邪魔に成らずに足が靴の内部
で固定される。したがって、本実施の形態の幼児用靴1
00は、母親等が幼児等に履かせ易い靴であると共に、
靴を履いた後は、足が幼児用靴100の踵部140に向
かって固定されるので、ホールド性が高く、成長発達を
妨げる事の無い歩き易い幼児用靴100となる。特に歩
行初期における幼児等は、歩行能力が未発達であり、幼
児用靴の中で足の位置がズレた場合、足の運びを変えら
れないため、転倒したり、足の運び方に影響が出てしま
う等の問題が多かった。本実施の形態の幼児用靴100
では、幼児等の足の踵が幼児用靴100の踵部140に
しっかりホールドされるので、靴の中で足の位置がズレ
難くなる。また、幼児等の足指の先の動きを阻害しない
ために靴の爪先側に余裕(隙間)を持たせた幼児用靴の
場合は、特に靴の中で足の位置が前後方向にズレてしま
う可能性が高まる。
【0070】本実施の形態の幼児用靴100では、この
ような爪先側に隙間を敢えて配置した幼児用靴であって
も、幼児等の足の踵を幼児用靴100の踵部140でし
っかりホールドする構成なので、靴の中で足の位置がズ
レ難い幼児用靴100となっている。
【0071】(第2の実施の形態)第2の実施の形態に
係る歩行練習期の幼児用靴(以下「幼児用靴」という)
300の構成のうち、上述の第1の実施の形態の幼児用
靴100の構成と重複する部分は同一符号等として説明
を省略し、以下、相違点を中心に説明する。図12は、
本実施の形態に係る幼児用靴300を示す概略斜視図で
ある。幼児用靴300は、図1と同様に靴底部310と
アッパー本体部320と備えている。
【0072】(靴底部310について)図13は図12
の幼児用靴300の中央縦断図を示す概略図である。図
13に示すように、靴底部310は、その表面側に靴底
本体312が配置され、この靴底本体312の内側には
中底311が形成されている。
【0073】(履き口部322等について)アッパー本
体321は、図1のアッパー本体112と同様に、全体
が通気性に富んだ、柔らかい材質等で覆われ、アッパー
本体321の上端部に、図12に示すように幼児等の足
を挿入するための履き口322が形成されている。図1
4は、図12の履き口部322を開状態にした概略平面
図である。また、図14に示すように、足挿入用開口部
323が履き口部322と連接して形成されている。こ
のように、履き口部322と足挿入用開口部323とが
連接して形成されているため、幼児用靴100と同様
に、幼児等が足を着脱しやすい大きな開口を形成可能な
構成となっている。
【0074】図12及び図13に示すように、履き口部
322の開口端部322aには、その内部に緩衝手段で
ある例えばスポンジ322bが配置されている。このス
ポンジ322bは、例えばポリウレタンやEVA等の材
質で形成されている。このように履き口部322の開口
端部322aにスポンジ322bが配置されることによ
り、履き口部322は使用者の足首に柔らかく当接する
ので、履き心地がよくなると共に、足首の屈曲を妨げる
事が無い。また、図15はカウンター部150等の配置
状態等を示す概略図である。
【0075】(舌片330等について)ところで、図1
5に示すように、足挿入用開口部323に対応して舌状
当接部である舌片330が配置されている。この舌片3
30は、アッパー本体部320の足挿入用開口部323
に対応して、これを塞ぐように、すなわち図12に示す
ように配置されると、舌片330の上端部である舌片上
端部331(図15参照)が履き口部322より上方に
突出するように位置している。このため、使用者が幼児
用靴300を履いた際に、舌片330、特に舌片上端部
331は、使用者の足首と離間することなく、足首に沿
って配置される。すなわち、使用者の足首と舌片330
との間の隙間が生じるのを未然に防止し、幼児用靴30
0内における足の不必要な動きを防ぐことができ、使用
者が歩き易い幼児用靴300となる。また、使用者が幼
児用靴300を履いた際のフィット感が向上し、使用者
の足首の屈曲部位が舌片330によって適度に固定され
ることになる。
【0076】ところで、舌片330の履き口部322側
(靴の内部側)である内側には、図13に示すように緩
衝層である例えば緩衝部333が配置されている。この
緩衝部333は、例えばスチレンブタジエンゴム(SB
R)やポリウレタン等(一例を記入してください)のス
ポンジが裏地等に覆われて形成されている。また、緩衝
部333の図13の外側には、剛性層である剛性部33
2が配置されている。この剛性部332は、例えばキャ
ンバスやトリコット(TC)等の芯地332bと、マイ
クロスウェードやポリウレタンによる合成皮革、天然皮
革等よりなる表地332a等から形成されており、比較
的変形しずらい強さを有している。
【0077】このように2層に形成されている舌片33
0の図13における履き口部322側の剛性部332を
除去することで、伸縮性を備える緩衝手段である例えば
クッション部331aが形成されている。なお、この剛
性部332とクッション部331aの境界線からクッシ
ョン部331aにかけてが、本実施例における屈曲変形
部に該当する。すなわち、図14及び図15に示すよう
に舌片330の舌片上端部331の一部に例えば略半円
形にクッション部331aを形成する。
【0078】図16は、使用者の歩行状態等を示す概略
説明図である。図16に示すように、使用者が爪先立ち
や歩行する際に、クッション部331aが足首の屈曲に
追従して、若しくは同期して伸縮するので、舌片330
が使用者の足首の動きを阻害することなく、使用者はよ
り自然に足首を動かすことができ、歩き易い幼児用靴3
00となる。すなわち、従来の靴と異なり、使用者が歩
行する際に、舌片の上端部が足首の屈曲する部位に食い
込むことがない。また、幼児用靴300を履く際におい
ても、舌片上端部331が足首に食い込む事が無い為、
しっかりと舌片330を装着する事ができる。
【0079】また、クッション部331aは、舌片33
0から剛性部332の一部を除去することで形成できる
ので、別のクッション部を更に設ける場合に比べ、容易
に設けることができ、コストダウンを図ることができ
る。
【0080】図17は、図14のY−Y’線概略断面図
である。図17は図13の矢印Zで示す部分に概略拡大
図でもある。図17に示すように剛性部332は、表地
332aと芯地332bとを有している。そして、この
表地332aと芯地332bが強さを有しているので、
剛性が強く、容易に変形等し難い構成となっている。一
方、緩衝部333は、図17に示すように、スポンジ3
33aが裏地333bで挟まれるように成っている。上
述のように、スポンジ333aはスチレンブタジエンゴ
ム(SBR)やポリウレタン等で形成されているので、
弾力性があり伸縮性を備える構成となっている。また、
クッション部331aは、図17に示すように緩衝部3
33が折り返されて、端部が剛性部132の下側に位置
しており、実質的に緩衝部333がクッション部331
aでは二重とされているので、弾力性等がより向上する
構成となっている。
【0081】図18は、図12の概略平面図である。上
述のように、クッション部331aが構成されているの
で、舌片330を図14の足挿入用開口部323を塞ぐ
ように配置すると、図18に示すように、履き口部32
2等の幼児用靴300の履き口は、スポンジ322bを
有する開口端部322aとクッション部331aとで囲
繞される。このため使用者の足首は、図16に示すよう
に全周にわたり開口端部322aとクッション部331
aに当接するので、これら開口端部322aとクッショ
ン部331aは足首に柔らかく当接し、足首にフィット
することとなる。また、これら開口端部322aとクッ
ション部331aが使用者の足首に当接するので、強く
舌片330を足首側に押し付けるようにしっかりと固定
しても、開口端部322aのスポンジ322bとクッシ
ョン部331aのスポンジ333aが変形する。このた
め、確実に舌片330で当接しても、使用者の図16に
示すような足首の屈曲が妨げることなく保持され、幼児
用靴300の足首に対するホールド性が向上する。特
に、幼児等の骨や筋肉が未発達な使用者の場合には、成
長を妨げることなく、安全に練習を行う事ができる。
【0082】(固定ベルト135について)図12に示
すように、舌片330の両側には固定用ベルト部である
固定ベルト335、335が形成されている。この2つ
の固定ベルト135、135は舌片330に対して一体
的に形成され、且つその舌片330の両側からそれぞれ
アッパー本体321の内足側及び外足側に配置されてい
る。この固定ベルト335は、図14に示すように、舌
片330の幅方向中央線から内足側の長さ(L1)が外
足側の長さ(L2)より例えば5mm程度短く形成され
ている。この時、内足側の長さ(L1)は外足側の長さ
(L2)に対して、85%乃至95%、好ましくは90
%乃至95%とされている。これは、以下の理由によ
る。図19は、人の足の正面から見た概略骨格図であ
る。図19に示すように、足の甲の最も高い部分は、足
高点Bと呼ばれるが、図19に示すように、足高点Bか
ら内足側の長さ(L1)と外足側の長さ(L2)との長
さは同じではなく、内足側の方が短く成っている。この
骨格上の相違に対応して図14の内足側の長さ(L1)
を短く形成している。このため、従来のように内足側の
固定ベルトが足の骨格の長さ(L1)より長すぎ、遊び
が生じ、左右の幼児用靴300の内足側の固定ベルトが
相互に接触して歩行を阻害することを未然に防ぐことが
できる。
【0083】また、このように内足側の固定ベルト33
5を外足側の固定ベルト335より短く形成すること
で、舌片330を図12に示すように配置した際に、後
述する舌片330の幅方向の略中央部に配置されている
センターステッチ部334(図12参照)が、上述した
足高点Bに配置されるよう装着しやすい。これにより、
人の足の骨格に沿って舌片330を正しい位置に配置す
ることができるので、舌片330による保持が精度良く
行われることになる。
【0084】(センターステッチ部334等について)
ところで、図12に示すように、舌片330の幅方向中
央領域には、爪先側から足首側に向かって位置決め部で
ある例えば、センターステッチ部334が形成されてい
る。図20は、図14のX−X’線概略部分断面図であ
る。図14に示すようにセンターステッチ部334は、
剛性部332の内の表地332aを芯地332bの上で
折り返し、二重とした状態で縫合することで形成されて
いる。すなわち、この表地332aの縫合によって剛性
が更に高まり保形性が高まる構成となっている。このセ
ンターステッチ部334の形状は、図12に示すように
逆反り形状であり、図8の足の甲に形状に沿った形に形
成されている。したがって、図12の舌片330を足の
甲の形状に沿って配置し、且つ保形するので、舌片33
0の足の甲の部分に対応する部分に不必要な歪みが生ぜ
ず、更に、左右均等に足の甲に接する為、使用者の歩行
を阻害することを未然に防ぐことができる。
【0085】また、センターステッチ部334は、舌片
330を図12のように配置した際に、図19の足高点
B上に配置される。そして、2つの固定ベルト335、
335をアッパー本体321にベルト側面ファスナー1
35a等で固定すると、図12の矢印で示すように、セ
ンターステッチ部334からベルト側面ファスナー13
5a等に向かって力が働く。しかし、センターステッチ
部334は剛性が高く、保形性があるので、変形しずら
い。このため、足の幅方向の略中央部を基準に左右のベ
ルト側面ファスナー135a等に向かって両側に等しく
力が働くので、精度良く舌片330をアッパー本体32
1に装着することができる。
【0086】更に、センターステッチ部334を視認し
つつ、固定ベルト335を固定する事ができる為、セン
ターステッチ部334が足高点B上に確実に位置させる
ための位置決め部としても機能する。すなわち、固定ベ
ルト335は、締める力を左右均等とすることができ、
アッパー320を歪めることなく、固定することができ
る。
【0087】(固定ベルト335と踵部140等との関
係について)図15に示すように2つの固定ベルト33
5、335のそれぞれの先端部の幅方向における略中央
部を相互に結んだ仮想線Hをそのまま延長した場合に、
上述の幼児用靴100と同様に、この仮想線Hが、踵部
140における図16に示すアッパー側踵部141と靴
底側踵部142との境界部又はその近傍に達するように
固定ベルト335は配置されている。
【0088】また、図12のセンターステッチ部334
の縫合による縫合線334aは、図15に示すように縫
合線334aが上述の仮想線Hと略垂直に交差する構成
となっている。このため、縫合線334aを基準に両側
の固定ベルト335、335に向かって、図15の矢印
のように等しく力が働き易くなるので、精度良く舌片3
30をアッパー本体321に装着することができる。こ
れにより、本実施の形態の幼児用靴300は、第1の実
施の形態の幼児用靴100よりも、足の甲に沿った状態
で、確実に舌片330を適切な位置に固定する事ができ
る。また、幼児等の歩行に伴う足指や足首の屈曲や背屈
を妨げることなく、足を靴にホールドできる。さらに、
幼児用靴300の中で足が動いてしまい、歩行し難いこ
とに伴う、足の運びや足の形のへの影響を未然に防ぐこ
とができるので、歩行しやすく、成長発達を妨げること
のない幼児用靴300となる。
【0089】(第3の実施の形態)図21は、本発明の
第3の実施の形態に係る、伝え歩き期の幼児用靴400
(以下、「幼児用靴400」とする)を示す概略斜視図
である。図21に示す幼児用靴400を履く、伝え歩き
期の幼児は、例えば8ヶ月乃至12ヶ月の月齢の幼児で
あり、その歩行形態は、机等につかまり、手の力を使
い、「つかまり立ち」をしながら横に移動する状態であ
る。そして、この「つかまり立ち」の際に、背屈や爪先
立ちをしたり、爪先立ちをした状態で歩こうとする特徴
がある。
【0090】本実施の形態の幼児用靴400は、他の実
施の形態の幼児用靴100、300と異なり伝え歩き期
用であるため、若干の異なる構成となっているが、多く
の構成は他の実施の形態の幼児用靴100、300と同
様である。そのため、他の実施の形態とほぼ共通する構
成については、同一符号等として説明を省略し、以下、
相違点を中心に説明する。本実施の形態では、靴底部4
10が幼児用靴100の靴底部310より薄く、屈曲し
易く形成されている。また、この時期の幼児の足はふく
らみが大きい事もあり、舌片430には、幼児用靴30
0の舌片330と異なりセンターステッチ部334が形
成されていない。これは、幼児用靴400全体の剛性を
低減し、比較的柔かく全体を形成することで、歩行機能
が未熟な伝え歩き期の幼児が行う「つかまり立ち」等の
際に行う、爪先立ち等を行い易くするためでもある。ま
た、クッション部431aが、舌片上端部431と略同
等の幅の略三日月形状で、確実に開口端部422aと合
わせて足首を囲繞できるよう構成され、他にもベルト部
435の下縁部側が上側に僅かに窪むよう湾曲していて
いる等、伝え歩き期における柔かく膨らんだ足を圧迫し
ない構成とされている。
【0091】本発明は、上述の各実施の形態に限定され
ない。さらに、上述の各実施の形態は、相互に組み合わ
せて構成するようにしてもよい。
【0092】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、使
用者の足を挿入し易く、かつ、挿入した足を十分に固定
できる、履き易く且つホールド性に優れた歩き易い靴を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る幼児用靴を示す概略
斜視図である。
【図2】図1の幼児用靴の中央縦断図を示す概略図であ
る。
【図3】図1の靴底本体を示す概略底面図である。
【図4】図4は、足の骨格等を上面から示す概略説明図
である。
【図5】図1の幼児用靴の舌片を爪先側に倒した状態を
示す概略平面図である。
【図6】図1の幼児用靴の左側面とカウンター部を示し
た概略左側面図である。
【図7】幼児用靴を幼児等が履いて足指を屈曲して歩行
している状態を示す概略説明図である。
【図8】人における足の骨格等の側面から見た概略説明
図である。
【図9】図1の幼児用靴の平面を示す概略平面図であ
る。
【図10】(a)はインソールの概略低面図であり、
(b)は(a)のA−A’線概略断面図である。
【図11】図1の幼児用靴のトウアッパーを靴幅方向に
切断した状態を示す概略断面図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る幼児用靴を
示す概略斜視図である。
【図13】図12の幼児用靴の中央縦断図を示す概略図
である。
【図14】図12の履き口部を開状態にした概略平面図
である。
【図15】カウンター部の配置状態等を示す概略図であ
る。
【図16】使用者の歩行状態等を示す概略説明図であ
る。
【図17】図14のY−Y’線概略断面図である。
【図18】図12の概略平面図である。
【図19】人の足の正面から見た概略骨格図である。
【図20】図14のX−X’線概略部分断面図である。
【図21】 本発明の第3の実施の形態に係る、伝え歩
き期の幼児用靴を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
100、300・・・歩行練習期の幼児用靴、110、
310、410・・・靴底部、111、311・・・中
底、112、312・・・靴底本体、112a・・・溝
部、112b・・・滑り止め部、120、320・・・
アッパー本体部、121、321・・・アッパー本体、
121a・・・アッパー側面ファスナー、122、32
2・・・履き口部、123、323・・・足挿入開口
部、124・・・縫合部、125・・・トウアッパー、
125a・・・外縁部、126・・・側面皮革部、12
6a・・・切り欠き部、129・・・トゥスプリング、
130、330、430・・・舌片、131、370・
・・基部、132・・・上端部、132a・・・ステッ
チ、133、335、435・・・固定ベルト、133
a・・・ベルト側面ファスナー、140・・・踵部、1
41・・・アッパー側踵部、142・・・靴底側踵部、
150・・・カウンター部、151・・・外縁部、16
0・・・カウンターループ、200・・・インソール、
201・・・屈曲用溝部、322a、422a・・・開
口端部、322b・・・スポンジ、331、431・・
・舌片上端部、331a、431a・・・クッション
部、332・・・剛性部、332a・・・表地、332
b・・・芯地、333・・・緩衝部、333a・・・ス
ポンジ、333b・・・裏地、334・・・センタース
テッチ部、334a・・・縫合線、371・・・縫合
部、400・・・伝え歩き期の幼児用靴、B・・・足高
点、C・・・足指屈曲線等、D・・・靴底の全長、E1
・・・第1の線、E2・・・第2の線、F・・・足指屈
曲領域、G・・・開口の最大長さ、H・・・仮想線、I
・・・足高点仮想領域。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用者の足の足裏側を配置するための靴
    底部と、 前記靴底部から立ち上がるように、且つ使用者の足を包
    むように形成されるアッパー本体部と、 使用者の足の踵を配置するための踵部とを、備える靴で
    あって、 このアッパー本体部には、使用者の足を挿入するための
    履き口部と、 前記履き口部の一部を切り欠いて爪先側方向に向かって
    形成されている足挿入用開口部と、 前記足挿入用開口部に対応して配置される舌状当接部
    と、 前記舌状当接部と前記足挿入用開口部に対して配置され
    る固定用ベルト部と、を備え、 前記踵部は、前記靴底部に形成される靴底側踵部と前記
    アッパー本体部に形成されるアッパー本体側踵部とを有
    し、 少なくとも前記アッパー本体側踵部には、その剛性を高
    めるためにカウンター部が設けられ、 前記固定用ベルト部は、前記舌状当接部に対して一体的
    に形成され、且つその両側からそれぞれ突出するように
    配置され、 前記固定用ベルト部のそれぞれの端部と、これらに対応
    するアッパー本体部には、前記固定用ベルト部をアッパ
    ー本体部に着脱可能で、位置の調整可能な状態で固定す
    るための係合手段が形成され、 前記固定用ベルト部のそれぞれの端部は、前記カウンタ
    ー部の外縁部に近接して配置されると共に、 前記固定用ベルト部のそれぞれの端部の幅方向における
    略中央部を相互に結んだ仮想線を、そのまま延長した場
    合に、この仮想線が、前記踵部における前記アッパー本
    体側踵部と前記靴底側踵部との境界部又はその近傍に達
    するように前記固定用ベルト部は設けられ、 また、前記舌状当接部の両側に配置される、それぞれの
    前記固定用ベルト部を結んだ仮想線の領域に、使用者の
    足の甲における足高点が位置するように、前記固定用ベ
    ルト部が配置される構成となっていることを特徴とする
    靴。
  2. 【請求項2】 前記舌状当接部の両側に配置される、
    それぞれの前記固定用ベルト部を結んだ仮想線の領域に
    おける下縁部側に、使用者の足の甲における足高点が位
    置するように、前記固定用ベルト部が配置される構成と
    なっていることを特徴とする請求項1に記載の靴。
  3. 【請求項3】 前記舌状当接部を前記足挿入用開口部に
    対応して配置した際に、その上端部が前記履き口部より
    高く位置するように形成されると共に、 前記舌状当接部の両側に配置される、それぞれの前記固
    定用ベルト部を結んだ仮想線の上縁部側に、前記上端部
    の変形を容易にする屈曲変形部が形成されることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載の靴。
  4. 【請求項4】 前記舌状当接部は前記足挿入用開口部の
    爪先側の端部又はその近傍の前記アッパー本体部に設け
    られた舌状当接部取り付け領域で固定されると共に、 前記舌状当接部取り付け領域は、使用者の足の足指屈曲
    線又はその近傍の上方に相当する位置に形成される構成
    となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    いずれかに記載の靴。
  5. 【請求項5】 前記アッパー本体部に形成された履き口
    部と前記足挿入用開口部とで形成される開口と、前記靴
    とを平面図において表した場合に、前記開口の最大長さ
    が、前記靴の最大長さに対して45%以上に形成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    に記載の靴。
  6. 【請求項6】 前記靴が幼児用靴であることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の靴。
  7. 【請求項7】 前記舌状当接部の靴幅方向中央領域に、
    靴の爪先側から足首側にわたって位置決め部が形成され
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれ
    かに記載の靴。
  8. 【請求項8】 前記舌状当接部には剛性を有する剛性層
    が形成され、 前記位置決め部は前記剛性層を縫合することにより形成
    され、 前記縫合により成る縫合線が前記固定用ベルト部のそれ
    ぞれの端部の幅方向における略中央部を相互に結んだ仮
    想線と略垂直に交差する構成であることを特徴とする請
    求項7に記載の靴。
  9. 【請求項9】 前記舌状当接部に対して一体的に形成さ
    れ、且つその両側からそれぞれ突出するように配置され
    ている前記固定用ベルト部のうち、靴の内足側に配置さ
    れる前記固定用ベルト部が、靴の外足側に配置される前
    記固定用ベルト部より短く形成されていることを特徴と
    する請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の靴。
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