JP2016074546A - 造粒粉、放熱用樹脂組成物、放熱シート、半導体装置、および放熱部材 - Google Patents

造粒粉、放熱用樹脂組成物、放熱シート、半導体装置、および放熱部材 Download PDF

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Abstract

【課題】耐湿性に優れる放熱シートや放熱部材を実現できる造粒粉を提供する。
【解決手段】造粒粉10は、二次凝集粒子30を含む。二次凝集粒子30は一次粒子20を凝集させることにより形成されている。一次粒子20は鱗片状の窒化ホウ素である。それぞれの二次凝集粒子30は、複数の一次粒子20が積層配向した、少なくともひとつのドメインを有する。二次凝集粒子30は球状である。
【選択図】図1

Description

本発明は造粒粉、放熱用樹脂組成物、放熱シート、半導体装置、および放熱部材に関する。
電子機器等に用いられる放熱シートには、高い熱伝導性と、高い耐熱性が求められている。
放熱シートの特性を向上させるためには、特許文献1や特許文献2のように六方晶窒化ホウ素を用いる技術がある。
特開2010−157563号公報 特開2013−241321号公報
しかし、本発明者が鋭意検討したところ、高湿度下では、放熱部材や放熱シートの耐電圧性能が不十分となるという問題が見出された。
本発明は、耐湿性に優れる放熱シートや放熱部材を実現できる造粒粉を提供する。
本発明によれば、
一次粒子を凝集させることにより形成された二次凝集粒子を含み、
前記一次粒子は鱗片状の窒化ホウ素であり、
それぞれの前記二次凝集粒子は、複数の前記一次粒子が積層配向した、少なくともひとつのドメインを有し、
前記二次凝集粒子は、球状である造粒粉
が提供される。
本発明によれば、
上記造粒粉と、
熱硬化性樹脂とを含む放熱用樹脂組成物が提供される。
本発明によれば、
上記放熱用樹脂組成物からなる放熱シート
が提供される。
本発明によれば、
上記放熱用樹脂組成物の硬化体を含む半導体装置
が提供される。
本発明によれば、
上記放熱用樹脂組成物の硬化体を含む放熱部材
が提供される。
本発明によれば、
上記放熱部材を含む半導体装置
が提供される。
本発明によれば、耐湿性に優れる放熱シートや放熱部材を実現できる造粒粉を提供できる。
実施形態に係る二次凝集粒子の構造の一例を模式的に示した図である。 実施形態に係る二次凝集粒子の構造の変形例を模式的に示した図である。 実施形態に係る放熱シートの構造の一例を模式的に示した断面図である。 実施形態に係る半導体装置の構造の一例を模式的に示した断面図である。 (a)は実施例1に係る放熱シート硬化体の断面を、走査型電子顕微鏡で観察した結果を示す図、(b)は、比較例1に係る放熱シート硬化体の断面を、走査型電子顕微鏡で観察した結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る二次凝集粒子30の構造の一例を模式的に示した図である。
本実施形態に係る造粒粉10は、二次凝集粒子30を含む。二次凝集粒子30は一次粒子20を凝集させることにより形成されている。一次粒子20は鱗片状の窒化ホウ素である。それぞれの二次凝集粒子30は、複数の一次粒子20が積層配向した、少なくともひとつのドメインを有する。二次凝集粒子30は球状である。以下に詳しく説明する。
なお、本実施形態において、「放熱シート」はBステージ状態の樹脂を含むものをいう。また、「放熱部材」は硬化されたCステージ状態の樹脂を含むものをいい、たとえばさらに金属部材などを含んでも良い。放熱部材の形状は特に限定されず、任意の形状とすることができる。
二次凝集粒子30は一次粒子20を凝集させることにより形成された球状の粒子である。なお、ここで球状とは真球には限らず、楕円回転体や、一次粒子20の凝集体が球形化され丸みを帯びた形状を含む。また、全体として丸みを帯びていれば表面に凹凸があってもよい。
二次凝集粒子30は、複数の一次粒子20が積層配向した少なくとも1つのドメイン(領域)を有する。積層配向とは、鱗片状の一次粒子20の主面同士が向かい合って積み重なっている状況をいう。つまり、ドメイン内では、一次粒子20の主面に垂直な方向が、同じ向きに揃っている。なお、一次粒子20が楕円の鱗片状の場合、複数の一次粒子20の長軸の方向は揃っている必要は無い。
図2は、本実施形態に係る二次凝集粒子30の構造の変形例を模式的に示した図である。
本図の二次凝集粒子30は一次粒子20が積層配向した複数のドメインを含んでいる。造粒粉10の主面に垂直な方向は、各ドメイン内で揃っており、隣り合うドメイン間で異なっている。
本実施形態において、二次凝集粒子30は、主な領域として、少なくとも1つの上記ドメインを有していれば良く、たとえば、1つの二次凝集粒子30の中にはさらに、ランダムな方向に一次粒子20が凝集した領域がわずかに含まれても良い。すなわち、二次凝集粒子30は、主な領域が、積層配向した一次粒子20によって占められていれば良い。
また、造粒粉10は、一次粒子20が積層配向したドメインを有さずに凝集した凝集粒子をさらに含んでも良い。
造粒粉10は、1つまたは2つ以上のドメインにより構成されている二次凝集粒子30を含むことが好ましく、1つのドメインにより構成されている二次凝集粒子30を含むことがより好ましい。ランダムな配向領域を含まず、ドメインのみにより構成されているこのような二次凝集粒子30を含むことにより、高湿度下での耐電圧性能をより向上させることができる。なお、造粒粉10に含まれる二次凝集粒子30の内、半数以上の二次凝集粒子30が1つまたは2つ以上のドメインにより構成されていることが、より好ましい。
上記の様な二次凝集粒子30の構造や、一次粒子20の配向状況は、電子顕微鏡で二次凝集粒子30の外形や断面を観察することによって確認できる。
なお、造粒粉10は、二次凝集粒子30を主として含めばよく、凝集していない一次粒子20や、その他の構成粒子、不純物などをさらに含んでもよい。
二次凝集粒子30を含む造粒粉10の製造方法の一例について以下に説明する。
一次粒子20としては、六方晶の窒化ホウ素粒子を用いることができる。一次粒子20の平均長径は特に限定されないが、効率良く二次凝集粒子30を形成する観点、および良好な熱伝導性を得る観点から、0.01μm以上が好ましく、0.1μm以上がより好ましい。また、同様の観点から、一次粒子20の平均長径は20μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。
なお、この平均長径は走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いた観察により測定することができる。たとえば、以下の手順で測定する。まず、二次凝集粒子30または二次凝集粒子30を含む放熱シートをミクロトームなどで切断し、断面を作製する。次いで、走査型電子顕微鏡により、数千倍に拡大した断面像を数枚撮影する。次いで、任意の二次凝集粒子30を選択し、写真から確認できる各一次粒子20の最長の断面長さを長径として測定する。このとき、100個以上の一次粒子20について長径を測定し、それらの平均値を平均長径とする。
二次凝集粒子30中に含まれる一次粒子20の含有量は、特に限定されないが、二次凝集粒子30を効率良く得る観点から、当該二次凝集粒子100質量%に対し、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。また、当該含有量は、90質量%以下が好ましい。
二次凝集粒子30は、バインダー樹脂をさらに含むことが好ましい。バインダー樹脂は、バインダーとして作用し得るものであれば特に限定されるものではなく、例として熱可塑性樹脂であっても、熱硬化性樹脂であってもよい。バインダー樹脂としては、たとえば、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)樹脂や、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル系樹脂、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタンからなる群から選ばれる1種以上を用いることができる。
これらの中でもバインダーとしてはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、および不飽和ポリエステル樹脂からなる群から選ばれる1種以上を用いることが好ましい。このようなバインダーを含むことで、効率良く二次凝集粒子が形成できる。
二次凝集粒子30中に含まれるバインダーの含有量は、特に限定されないが、二次凝集粒子30を効率良く得る観点から、当該二次凝集粒子100質量%に対し、3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。また、当該含有量は、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
二次凝集粒子30は、ほかに特性向上を目的とした無機粉末、金属粉、樹脂の硬化触媒や硬化促進剤などを含んでもよい。
本実施形態に係る造粒粉10は、たとえば次のようにして作製することができる。まず、一次粒子20と、バインダー樹脂とを、ミキサー等を用いて混合する。なお、バインダー樹脂は必要に応じて溶剤に溶かして加えることができる。こうして得られたスラリーを、機械的粒子複合化装置の処理容器に入れ、機械的粒子複合化装置を駆動する。このことで一次粒子20は凝集され、球形化される。こうして得られた凝集物を、乾燥オーブンを用いて加熱処理し、二次凝集粒子30を得る。加熱処理は大気下で行うことができる。加熱処理の温度はたとえば90℃以上150℃以下とすることができ、加熱時間はたとえば30分以上5時間以下とすることができる。このように、本実施形態に係る造粒粉10は焼結することなく製造することができ、製造コストを低減できる。
ここで、機械的粒子複合化装置について説明する。機械的粒子複合化装置とは、複数種の粉体等の原料に対して圧縮力やせん断力および衝撃力を含む機械的作用を加えることで、複数種の粉体等の原料同士が結合した粉体を得ることができる装置である。機械的作用を加える方式としては、一つあるいは複数の撹拌翼等を備えた回転体と撹拌翼等の先端部と近接した内周面を備えた混合容器を有し、撹拌翼等を回転させる方式や、撹拌翼等を固定し、または回転させながら混合容器を回転させる等の方式が挙げられる。撹拌翼等の形状については、機械的作用を加えることができれば特に制限はなく、楕円型や板状等が挙げられる。また、撹拌翼等は、回転方向に対して角度をもってもよい。また、混合容器はその内面に溝等の加工を施してもよい。
上記攪拌翼等を高速回転させることにより、個々の粒子に圧縮力やせん断力および衝撃力を含む機械的作用を加えることで、上述のような二次凝集粒子30が形成される。二次凝集粒子30を効率良く得るために、圧縮せん断応力を含む機械的作用を加えて一次粒子20を凝集させることが特に好ましいが、これに限定されない。
機械的粒子複合化装置としては、たとえば、株式会社奈良機械製作所製ハイブリダイゼーション、川崎重工業株式会社製クリプトロン、ホソカワミクロン株式会社製メカノフュージョンおよびノビルタ、株式会社徳寿工作所製シータコンポーザ、岡田精工株式会社製メカノミル、日本コークス工業株式会社製COMPOSI、宇部興産株式会社製CFミル等が挙げられるが、この限りではない。
攪拌翼等の回転速度は、200rpm以上が好ましく、500rpm以上がより好ましい。また、攪拌翼の回転速度は5000rpm以下が好ましく、2000rpm以下がより好ましい。上記下限値以上であることにより二次凝集粒子30を効率良く得られる。上記上限値以下であることにより、処理時の発熱を抑制し、過粉砕を防止することができる。
機械的粒子複合化装置を用いて一次粒子20を凝集させる際、処理容器内の温度は、基材、被覆粒子に応じて設定されるが、たとえば5℃以上50℃以下とすることができる。また、機械的粒子複合化装置による処理時間は、原料に応じて設定されるが、30秒以上が好ましく、1分以上がより好ましく、5分以上がさらに好ましい。一方、当該処理時間は、120分以下が好ましく、90分以下がより好ましく、60分以下がさらに好ましい。上記下限値以上、上限以下とすることで、より効率的に二次凝集粒子30を得られる。
二次凝集粒子30の平均球形度は0.70以上であることが好ましく、0.75以上であることがより好ましい。二次凝集粒子30の平均球形度が上記下限以上であれば、高湿度下での耐電圧性能に優れる放熱シートや放熱部材をより確実に得られる。平均球形度は、具体的には以下のように測定することができる。粒子の投影像の周囲長をL、粒子の投影像の面積をSとしたとき、4πS/Lで表される値を球形度として求める。そして、当該球形度を10000個について測定し、平均値を平均球形度として得る。二次凝集粒子30の平均球形度はたとえば粒子画像分析装置(マルバーン社製、モフォロギ G3)を用いて測定することができる。
耐湿性能向上の観点から、造粒粉10の吸油量は、当該造粒粉100gあたり75mL以下であることが好ましく、50mL以下であることがより好ましく、35mL以下であることがさらに好ましい。吸油量はたとえば吸油量測定装置(あさひ総研社製、S−500)を用いて測定することができる。
二次凝集粒子30のメディアン径D50(0)は、ハンドリングの容易さの観点から、10μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましい。また、メディアン径D50(0)は、60μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。メディアン径D50(0)が上記下限以上、上限以下であれば、放熱シートや放熱部材の高湿下での耐電圧性能をより確実に向上させることができる。二次凝集粒子30のメディアン径D50(0)は、たとえばフランホーファー回折理論およびミーの散乱理論による解析を利用したレーザー回折式粒度分布計(堀場製作所製、LA−950V2)を用いて、湿式法にて測定を行い測定することができる。体積基準で粒度分布を解析し、粉体をある粒子径から2つに分けたとき、大きい側と小さい側が等量となる径をメディアン径とする。湿式法での測定では、純水50mL中に測定試料を少量(たとえば3mg程度。試料により測定に最適な量を調整する。)を加えた後、界面活性剤を添加し、超音波バス中で3分間処理し、試料が分散した溶液を用いる。
二次凝集粒子30を圧縮した場合の、圧縮後のメディアン径D50(1)は、20μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましい。メディアン径D50(1)が上記下限以上であれば、放熱シートや放熱部材の高湿下での耐電圧性能をより確実に向上させることができる。二次凝集粒子30の圧縮は粉体層せん断力測定装置(株式会社ナノシーズ製、NS−S500)を用いて行うことができ、10MPaで120秒間、造粒粉10を圧縮する。圧縮後の二次凝集粒子30のメディアン径D50(1)は、たとえばレーザー回折式粒度分布計(堀場製作所製、LA−950V2)を用いて測定することができる。
二次凝集粒子30の圧縮前後のメディアン径の比は0.4以上であることが好ましい。具体的には、二次凝集粒子30を10MPaで圧縮した場合の、圧縮前のメディアン径をD50(0)とし、圧縮後のメディアン径をD50(1)としたとき、D50(1)/D50(0)で表される圧縮前後のメディアン径の比が0.4以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましい。D50(1)/D50(0)の値が上記下限以上であれば、放熱シートや放熱部材の高湿下での耐電圧性能をより確実に向上させることができる。
二次凝集粒子30の粒径の算術標準偏差は、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。算術標準偏差が上記下限以上であれば、放熱シートや放熱部材の高湿下での耐電圧性能をより確実に向上させることができる。一方で、二次凝集粒子30の粒径の算術標準偏差は、性能安定性の観点から70μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。二次凝集粒子30の粒径の算術標準偏差は、たとえばレーザー回折式粒度分布計(堀場製作所製、LA−950V2)を用いて測定できる。また、上記下限以上、上限以下であれば、放熱シートや放熱部材の高湿下での耐電圧性能をより確実に向上させることができる。
造粒粉10の比表面積は、10.0m/g以下であることが好ましく、8.0m/g以下であることがより好ましい。比表面積が上記上限以下であれば、樹脂組成物に添加しても粘性が上がりにくく、成形性を損なうことがない。そのため、樹脂組成物に添加する造粒粉10の量を多くすることができる。一方、造粒粉10の比表面積は、2.0m/g以上であることが好ましく、3.0m/g以上であることがより好ましい。比表面積が上記下限以上であれば、放熱シートや放熱部材の高湿下での耐電圧性能をより確実に向上させることができる。造粒粉10の比表面積は、たとえばガス/蒸気吸着量測定装置(日本ベル株式会社製、BELSORP−max)にて窒素吸着によるBET法によって測定できる。
造粒粉10の摩擦角は、成形性の観点から20.0°以下であることが好ましく、15.0°以下であることがより好ましい。
物体内部で物体の一部が物体の他部に対して、滑り面を境に移動する際、物体の一部と他部の間には、滑り面で摩擦が発生する。この際の摩擦抵抗を、垂直抵抗力(横軸)とせん断抵抗力(縦軸)の関係で表現した時、描かれる直線と横軸との角度のことを、摩擦角と呼ぶ。つまり、摩擦角は、一つの物質(上述の「物体の一部」)と、もう一つの物質(上述の「物体の他部」)との間の、摩擦力の大きさを表す一つの指標である。ここで、摩擦角が大きいと、物質間の摩擦力が大きいため、造粒粉を樹脂組成物に多量に添加した場合に樹脂組成物の粘度が高くなり、成形性が損なわれる。二次凝集粒子30の摩擦角は、たとえば粉体層せん断力測定想定(株式会社ナノシーズ製、NS−S500)を用いて測定できる。
造粒粉10のかさ密度は、1.50g/cm以下であることが好ましく、0.75g/cm以下であることがより好ましい。一方、当該かさ密度は、0.40g/cm以上であることが好ましく、0.60g/cm以上であることがより好ましい。かさ密度が上記上限以下、下限以上であれば、熱伝導性と成形性の性能バランスに優れる放熱シートや放熱部材を得ることができる。また、放熱シートや放熱部材の耐湿性能をより向上させることができる。造粒粉10のかさ密度は、たとえばパウダテスタ(ホソカワミクロン株式会社製、PT−X)を用いて固めかさ密度として測定できる。
造粒粉10の真比重は、3.50g/cm以下であることが好ましく、2.30g/cm以下であることがより好ましい。一方、当該真比重は、1.00g/cm以上であることが好ましく、2.00g/cm以上であることがより好ましい。真比重が上記上限以下、下限以上であれば、熱伝導性と成形性の性能バランスに優れる放熱シートや放熱部材を得ることができる。また、高湿度下での耐電圧性能をより確実に向上させることができる。造粒粉10の真比重は、たとえば自動湿式真密度測定器(株式会社セイシン企業製、MAT−7000)を用いて液相置換法で測定できる。
二次凝集粒子30の組成、粉体処理装置の駆動条件、加熱処理の条件等を調整することで、上述したような二次凝集粒子30および造粒粉10を得ることができる。
以下に、本実施形態に係る放熱用樹脂組成物、放熱シート140、および放熱部材について説明する。
図3は、本実施形態に係る放熱シート140の構造の一例を模式的に示した断面図である。
本実施形態に係る放熱用樹脂組成物は、上記の造粒粉10と、熱硬化性樹脂(A)とを含む。放熱シート140は当該放熱用樹脂組成物からなり、たとえば図3のように一次粒子20、および熱硬化性樹脂410を含む。放熱シート140における熱硬化性樹脂410はたとえば熱硬化性樹脂(A)をBステージ化したものである。また、本実施形態に係る放熱部材は当該放熱用樹脂組成物の硬化体を含む。以下で詳細に説明する。
(熱硬化性樹脂(A))
熱硬化性樹脂(A)としては、たとえば、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ビスマレイミド樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂(A)として、これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
熱硬化性樹脂(A)としては、エポキシ樹脂(A1)が好ましい。エポキシ樹脂(A1)を使用することで、ガラス転移温度を高くするとともに、放熱用樹脂組成物、放熱シート140、および放熱部材の熱伝導性を向上させることができる。
エポキシ樹脂(A1)としては、たとえば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4'−(1,3−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4'−(1,4−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4'−シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノール基メタン型ノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂,縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂等のアリールアルキレン型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂等のナフタレン型エポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂(A1)として、これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂(A1)の中でも、得られる放熱用樹脂組成物、放熱シート140、および放熱部材の耐熱性および絶縁信頼性をより一層向上できる観点から、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂からなる群から選択される一種または二種以上が好ましい。
放熱用樹脂組成物に含まれる熱硬化性樹脂(A)の含有量は、その目的に応じて適宜調整されればよく、特に限定されないが、放熱用樹脂組成物を100質量%として、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。一方、当該含有量は30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。熱硬化性樹脂(A)の含有量が上記下限値以上であると、放熱用樹脂組成物のハンドリング性が向上し、放熱シート140および放熱部材を形成するのが容易となるとともに放熱シート140および放熱部材の強度が向上する。熱硬化性樹脂(A)の含有量が上記上限値以下であると、放熱シート140および放熱部材の線膨張率や弾性率がより一層向上したり、放熱シート140、および放熱部材の熱伝導性がより一層向上したりする。
(充填剤(B))
本実施形態に係る放熱用樹脂組成物は、充填剤(B)を含む。充填剤(B)は、上述した造粒粉10を含み、造粒粉10は、二次凝集粒子30を含む。
放熱用樹脂組成物に含まれる充填材(B)100質量%に対して、二次凝集粒子30は50質量%以上含まれることが好ましく、60質量%以上含まれることがより好ましい。また、放熱用樹脂組成物に含まれる二次凝集粒子30の含有量は、放熱用樹脂組成物を100質量%として、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましい。一方、当該含有量は95質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましい。二次凝集粒子30の含有量を上記下限値以上とすることにより、放熱シート140、および放熱部材の耐湿性能をより確実に向上させることができる。一方で、二次凝集粒子30の含有量を上記上限値以下とすることにより、放熱用樹脂組成物の成形における作業性を向上させ、放熱シート140および放熱部材の膜厚の均一性をより一層良好なものとすることができる。
本実施形態に係る充填剤(B)は、放熱用樹脂組成物、放熱シート140、および放熱部材の熱伝導性をより一層向上させる観点から、二次凝集粒子30に加えて、二次凝集粒子30を構成しない鱗片状(六方晶)窒化ホウ素の粒子をさらに含むことが好ましい。当該粒子は、一次粒子20と同じ粒子でもよいし、異なる粒子でも良い。この鱗片状窒化ホウ素の粒子の平均長径は、0.01μm以上が好ましく、0.1μm以上がより好ましい。一方、当該平均長径は、70μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましい。放熱用樹脂組成物に含まれる二次凝集粒子30を構成しない鱗片状窒化ホウ素の粒子の含有量は、その目的に応じて適宜調整されればよく、特に限定されないが、放熱用樹脂組成物を100質量%として、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましい。一方、当該含有量は40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。これにより、熱伝導性と電気絶縁性のバランスについてより一層優れた放熱シート140および放熱部材を実現することができる。
充填剤(B)は、熱伝導性と電気絶縁性とのバランスを図る観点から、本発明の効果を損なわない範囲において、たとえばシリカ、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素等をさらに含んでもよい。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(硬化剤(C))
放熱用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂(A)としてエポキシ樹脂(A1)を用いる場合、さらに硬化剤(C)を含むことが好ましい。
硬化剤(C)としては、硬化触媒(C−1)およびフェノール系硬化剤(C−2)から選択される1種以上を用いることができる。
硬化触媒(C−1)としては、たとえばナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)等の有機金属塩;トリエチルアミン、トリブチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等の3級アミン類;2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジエチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボラン、1,2−ビス−(ジフェニルホスフィノ)エタン等の有機リン化合物;フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノール等のフェノール化合物;酢酸、安息香酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸;等、またはこの混合物が挙げられる。硬化触媒(C−1)として、これらの中の誘導体も含めて1種類を単独で用いることもできるし、これらの誘導体も含めて2種類以上を併用したりすることもできる。
放熱用樹脂組成物中に含まれる硬化触媒(C−1)の含有量は、特に限定されないが、放熱用樹脂組成物を100質量%として、0.001質量%以上1質量%以下が好ましい。
また、フェノール系硬化剤(C−2)としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、トリスフェノールメタン型ノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、アミノトリアジンノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物;レゾール型フェノール樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
これらの中でも、ガラス転移温度の向上及び線膨張係数の低減の観点から、フェノール系硬化剤(C−2)がノボラック型フェノール樹脂またはレゾール型フェノール樹脂が好ましい。
フェノール系硬化剤の含有量は、特に限定されないが、放熱用樹脂組成物を100質量%として、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。一方、当該含有量は、30質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、8.5質量%以下がさらに好ましい。
(カップリング剤(D))
さらに、放熱用樹脂組成物は、カップリング剤を含んでもよい。カップリング剤(D)は、熱硬化性樹脂(A)と充填剤(B)との界面の濡れ性を向上させることができる。
カップリング剤(D)としては、通常用いられるものなら何でも使用できるが、具体的にはエポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種以上のカップリング剤を使用することが好ましい。
カップリング剤(D)の添加量は特に限定されないが、充填剤(B)を100質量%として0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。一方、当該添加量は、3質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。
さらに、放熱用樹脂組成物は、フェノキシ樹脂(E)を含んでもよい。フェノキシ樹脂(E)を含むことにより放熱シート140や放熱部材の耐屈曲性を向上できる。
また、フェノキシ樹脂(E)を含むことにより、放熱シート140および放熱部材の弾性率を低下させることが可能となり、放熱シート140および放熱部材の応力緩和力を向上させることができる。
また、フェノキシ樹脂(E)を含むと、粘度上昇により、流動性が低減し、ボイド等が発生することを抑制できる。また、放熱シート140を金属部材と密着させて用いる場合や、放熱部材に金属部材を含む場合などに、金属と放熱性樹脂組成物の硬化体との密着性を向上できる。これらの相乗効果により、半導体装置の絶縁信頼性をより一層高めることができる。
フェノキシ樹脂(E)としては、たとえば、ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、アントラセン骨格を有するフェノキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂等が挙げられる。また、これらの骨格を複数種有した構造のフェノキシ樹脂を用いることもできる。
フェノキシ樹脂(E)の含有量は、たとえば、放熱用樹脂組成物を100質量%として、3質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
(その他の成分)
放熱用樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、ほかに酸化防止剤、レベリング剤等を含むことができる。
本実施形態に係る放熱用樹脂組成物、放熱シート140、および放熱部材はたとえば以下のようにして作製することができる。
まず、上述の各成分を溶媒へ添加して、ワニス状の放熱用樹脂組成物を得る。本実施形態においては、たとえば溶媒中に熱硬化性樹脂(A)等を添加して樹脂ワニスを作製したのち、当該樹脂ワニスへ充填剤(B)を入れて三本ロール等を用いて混練することにより放熱用樹脂組成物を得ることができる。これにより、充填剤(B)をより均一に、熱硬化性樹脂(A)中へ分散させることができる。
上記溶媒としては特に限定されないが、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノン等が挙げられる。
次いで、上記放熱用樹脂組成物をシート状に成形して、放熱シート140を形成する。本実施形態においては、たとえば基材上にワニス状の上記放熱用樹脂組成物を塗布した後、これを加熱して乾燥させる。この乾燥処理により、放熱用樹脂組成物からなる樹脂膜はBステージ化され、基材上に形成された放熱シート140を得ることができる。基材及び放熱シート140を合わせて、以後「基材付き樹脂膜」と呼ぶ。基材としては、たとえば剥離可能なキャリア材等を構成する金属箔やPET(Poly ethylene terephthalate)フィルムが挙げられる。また、放熱用樹脂組成物の乾燥処理は、たとえば80℃以上150℃以下、5分以上1時間以下の条件において行われる。樹脂層の膜厚は、たとえば50μm以上500μm以下である。
なお、乾燥処理に次いで、上記基材付き樹脂膜を二本のロール間に通して圧縮することにより樹脂膜(放熱シート140)内の気泡を除去することが好ましい。本実施形態においては、このようにロールによる圧縮圧力をかけて気泡を除去する工程を含むことにより、放熱シート140および放熱部材の熱伝導率を向上させることができる。これは、気泡を除去することにより熱伝導性シート140および放熱部材内における樹脂成分の密度が上昇すること等が要因として推定される。ここで、圧縮圧力はたとえば5MPa以上20MPa以下とすることができる。なお、圧縮する際、同時に加熱を行って硬化させ、Cステージ化しすることもできる。ここで、加熱温度はたとえば、150℃以上200℃以下とすることができる。
放熱シート140の25℃における熱伝導率は、6W/(m・K)以上が好ましい。また、放熱シート140の175℃における熱伝導率は、6W/(m・K)以上が好ましい。各熱伝導率が上記下限以上であることによって、放熱シート140を用いて動作の安定性に優れる半導体装置を得ることができる。
また、Bステージ状態の放熱シート140を金属部材等に適用した上で、硬化させることで、上記の放熱用樹脂組成物の硬化体を含む放熱部材を得ることができる。まず、金属部材上に上記基材付き樹脂膜を、放熱シート140の露出面が金属部材の方に向くようにして積層する。金属部材はたとえば金属製のヒートシンクやリードフレームである。そして、基材を剥離した後、たとえば150℃以上200℃以下で加熱して放熱シート140を硬化させる。
なお、基材付き樹脂膜を作製することなく、ワニス状の放熱用樹脂組成物を直接金属部材などの上に塗布し、硬化させて放熱部材を得てもよい。また、ワニス上の放熱用樹脂組成物を所望の形状に成形して放熱部材を得ることもできる。成形には、たとえば射出成形、圧縮成形等の方法を用いることができる。放熱部材は放熱用樹脂組成物のみから成るものでも良いし、上記の様に金属部材などをさらに含むものでも良い。
上記の放熱部材や放熱シートを含む半導体装置として、放熱性に優れ、動作の安定性、信頼性に優れる半導体装置を得ることができる。
なお、放熱シート140はたとえば熱伝導シートとして用いることもできる。また、放熱部材はたとえば熱伝導部材として用いることもできる。
以下に、本実施形態に係る半導体装置100について説明する。
半導体装置100は、上記の放熱用樹脂組成物の硬化体144を含む。図4は、半導体装置100の構造の一例を模式的に示した断面図である。
以下においては、説明を簡単にするため、半導体装置100の各構成要素の位置関係(上下関係等)が各図に示す関係であるものとして説明を行う場合がある。ただし、この説明における位置関係は、半導体装置100の使用時や製造時の位置関係とは無関係である。
本実施形態に係る半導体装置100は、ヒートシンク130と、ヒートシンク130の第1面131側に設けられた半導体チップ110と、ヒートシンク130の第1面131とは反対側の第2面132に接合された硬化体144と、半導体チップ110およびヒートシンク130を封止している封止樹脂180と、を備えている。以下で、詳細に説明する。
半導体装置100は、例えば、上記の構成の他に、導電層120、金属層150、リード160およびワイヤ(金属配線)170を有する。
半導体チップ110の上面111には図示しない電極パターンが形成され、半導体チップ110の下面112には図示しない導電パターンが形成されている。半導体チップ110の下面112は、銀ペースト等の導電層120を介してヒートシンク130の第1面131に固着されている。半導体チップ110の上面111の電極パターンは、ワイヤ170を介してリード160の電極161に電気的に接続されている。
ヒートシンク130は、金属板により構成されている。
封止樹脂180は、半導体チップ110およびヒートシンク130の他に、ワイヤ170と、導電層120と、リード160の一部分ずつとを内部に封止している。各リード160の他の一部分ずつは、封止樹脂180の側面より、該封止樹脂180の外部に突出している。本実施形態の場合、例えば、封止樹脂180の下面182とヒートシンク130の第2面132とが互いに同一平面上に位置している。
硬化体144の上面141は、ヒートシンク130の第2面132と、封止樹脂180の下面182と、に対して貼り付けられている。つまり、封止樹脂180は、ヒートシンク130の周囲において硬化体144のヒートシンク130側の面(上面141)に接している。
硬化体144の下面142には、金属層150の上面151が固着されている。すなわち、金属層150の一方の面(上面151)は、硬化体144におけるヒートシンク130側とは反対側の面(下面142)に対して固着されている。
平面視において、金属層150の上面151の外形線と、硬化体144におけるヒートシンク130側とは反対側の面(下面142)の外形線とが重なっていることが好ましい。
また、金属層150は、その一方の面(上面151)に対する反対側の面(下面152)の全面が封止樹脂180から露出している。なお、本実施形態の場合、上記のように、硬化体144は、その上面141が、ヒートシンク130の第2面132および封止樹脂180の下面182に貼り付けられているため、硬化体144は、その上面141を除き、封止樹脂180の外部に露出している。そして、金属層150は、その全体が封止樹脂180の外部に露出している。
なお、ヒートシンク130の第2面132および第1面131は、例えば、それぞれ平坦に形成されている。
半導体装置100の実装床面積は、特に限定されないが、一例として、10×10mm以上100×100mm以下とすることができる。ここで、半導体装置100の実装床面積とは、金属層150の下面152の面積である。
また、一のヒートシンク130に搭載された半導体チップ110の数は、特に限定されない。1つであっても良いし、複数であっても良い。例えば、3つ以上(6個等)とすることもできる。すなわち、一例として、一のヒートシンク130の第1面131側に3つ以上の半導体チップ110が設けられ、封止樹脂180はこれら3つ以上の半導体チップ110を一括して封止してもよい。
半導体装置100は、例えば、パワー半導体装置である。この半導体装置100は、例えば、封止樹脂180内に2つの半導体チップ110が封止された2in1、封止樹脂180内に6つの半導体チップ110が封止された6in1または封止樹脂180内に7つの半導体チップ110が封止された7in1の構成とすることができる。
次に、本実施形態に係る半導体装置100を製造する方法の一例を説明する。
先ず、ヒートシンク130および半導体チップ110を準備し、銀ペースト等の導電層120を介して、半導体チップ110の下面112をヒートシンク130の第1面131に固着する。
次に、リード160を含むリードフレーム(全体図示略)を準備し、半導体チップ110の上面の電極パターンとリード160の電極161とをワイヤ170を介して相互に電気的に接続する。
次に、半導体チップ110と、導電層120と、ヒートシンク130と、ワイヤ170と、リード160の一部分ずつとを封止樹脂180により一括して封止する。
次に、放熱シート140を準備し、この放熱シート140の上面141を、ヒートシンク130の第2面132と、封止樹脂180の下面182と、に対して貼り付ける。更に、金属層150の一方の面(上面151)を、放熱シート140におけるヒートシンク130側とは反対側の面(下面142)に対して固着する。次いで、放熱シート140を加熱硬化させ、硬化体144とする。なお、放熱シート140をヒートシンク130および封止樹脂180に対して貼り付ける前に、予め放熱シート140の下面142に金属層150を固着しておいてもよい。
次に、各リード160をリードフレームの枠体(図示略)から切断する。こうして、図3に示すような構造の半導体装置100が得られる。
以上のような実施形態によれば、半導体装置100は、ヒートシンク130と、ヒートシンク130の第1面131側に設けられた半導体チップ110と、ヒートシンク130の第1面131とは反対側の第2面132に貼り付けられた絶縁性の放熱シートの硬化体144と、半導体チップ110およびヒートシンク130を封止している封止樹脂180と、を備えている。
本実施形態に係る放熱シート140および放熱部材においては、二次凝集粒子30が形状を維持したまま互いに凝集して含まれていても良いし、二次凝集粒子30の形状が維持されずに一次粒子20として含まれていても良い。たとえば、放熱用樹脂組成物に含まれる二次凝集粒子30は、放熱シート140や放熱部材の成型時、圧縮により球形状を失うことがあり得るが、その場合でも積層配向したドメインを維持しつつ一次粒子20が放熱シート140や放熱部材に含まれることとなる。そのことによって、放熱シート140や放熱部材において、一次粒子20は密に充填され、ボイドが少ない放熱シート140や放熱部材が得られると考えられる。
放熱シート140における放熱用樹脂組成物のボイド占有率、および放熱部材における放熱用樹脂組成物の硬化体のボイド占有率は、それぞれたとえば10%以下、さらには5%以下とすることが出来る。なお、ボイド占有率は以下の様に測定することが出来る。まず、放熱シート、放熱シートの硬化体、または放熱部材を切断し、断面を露出させる。そして、露出した断面を、走査型電子顕微鏡を用いて観察し、断面観察像を得る。そして、断面観察像中に見られるボイド面積をS、ボイド部も含めたシート全体の面積をSとし、S/Sの値を求める。5枚の断面観察像について求めたS/S×100の値の平均値をボイド占有率(%)とする。
次に、本実施形態の作用および効果について説明する。
本実施形態によれば、二次凝集粒子30を含む造粒粉10を用いて、耐湿性に優れる放熱シートおよび放熱部材を得ることができる。また、耐久性に優れる半導体装置を得ることができる。
また、本実施形態によれば、二次凝集粒子30はハンドリング性に優れる。よって、放熱シートや放熱部材の製造において、製造効率が高く、製造安定性にも優れる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、それぞれの厚みは平均膜厚で表わされている。
(実施例1)
<二次凝集粒子の形成>
以下のように二次凝集粒子を含む造粒粉を作製した。
まず、一次粒子として六方晶窒化ホウ素1(電気化学工業株式会社製、SGP)90.9質量%と、バインダーとしてレゾール型フェノール樹脂(住友ベークライト株式会社製、PR−940C)9.1質量%とを、ミキサーを用いて5分間混合した。そうして得られた混合物A1を、機械的粒子複合化装置(ホソカワミクロン株式会社製、ノビルタ)のケーシング(処理容器)にセットした。なお、上記機械的粒子複合化装置(粉体処理装置)は、被処理粉体を受け入れるケーシングと、ケーシングに対して相対回転され、その外周にケーシングの内面との間で被処理粉体に圧縮剪断力を加える羽根部を設けた回転翼とを備えるものである。機械的粒子複合化装置のジャケットをチラー水にて15℃に保ちながら、攪拌翼を回転数1000rpmで10分間、駆動させた。そうして、ケーシングに、混合物A1の凝集物を得た。
得られた凝集物をケーシングから取り出し、乾燥オーブンを用いて大気下にて120℃で2時間、加熱処理を行い、二次凝集粒子1からなる造粒粉1を得た。
<放熱シートの作製>
得られた造粒粉を用いて放熱シートを作製した。まず、予め熱硬化性樹脂(A)と硬化触媒(C−1)とフェノール系硬化剤(C−2)と希釈溶剤とを混合した溶液に造粒粉1を含む充填剤(B)を加え、ディスパーザーを用いて10分間混合し、混合物B1を得た。
放熱シートの各成分と配合量の詳細は下記の通りである。
熱硬化性樹脂(A):ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、YX4000K) 15.2質量%
充填剤(B):造粒粉1 47.2質量%、および六方晶窒化ホウ素1(電気化学工業株式会社製、SGP) 29.6質量%
硬化触媒(C−1):2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、2PHZ−PW) 0.1質量%
フェノール系硬化剤(C−2):トリスフェノールメタン型ノボラック樹脂(明和化成株式会社製、MEH−7500) 7.9質量%
次に、得られた混合物B1を銅箔上にコンマーターを用いて塗布し、乾燥機にて120℃で15分間の加熱処理を行い、Bステージ化した。その後、プレス機を用いて、ツール圧10MPa、ツール温度180℃の条件下で、当該基板を挟み込むようにして30分間にわたってプレスすることにより、厚さ200μmの放熱シート硬化体1(放熱部材)を得た。
<二次凝集粒子および造粒粉の評価>
得られた二次凝集粒子1および造粒粉1について、以下の各評価を行った。
(形状観察)
走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、JSM−7401F)を用いて、二次凝集粒子1の形状を観察した。二次凝集粒子1は球状であり、一次粒子が積層して凝集するドメインを有していた。中には、1つのドメインのみから成る二次凝集粒子や、2つ以上のドメインにより構成された二次凝集粒子も含まれていた。
(球形度)
二次凝集粒子1の球形度を粒子画像分析装置(マルバーン社製、モフォロギ G3)を用いて測定した。なお、電子顕微鏡による観察では、造粒粉1中には未凝集の一次粒子等は見られず、積層配向していない凝集粒子も見られなかったため、造粒粉1について未凝集の一次粒子を分離するなどの工程を経ずに測定を行い、その結果を二次凝集粒子1の球形度とした。当該装置では、粒子の投影像の周囲長をL、粒子の投影像の面積をSとしたとき、4πS/Lで表される値を球形度として求めている。10000個について測定し、平均値を平均球形度として求めた。二次凝集粒子1の球形度は0.79であった。
(比表面積)
造粒粉1の比表面積を測定した。測定は、ガス/蒸気吸着量測定装置(日本ベル株式会社製、BELSORP−max)にて窒素吸着によるBET法によって行った。
二次凝集粒子1の比表面積は6.6m/gであった。
(吸油量)
造粒粉1の吸油量を測定した。測定は、吸油率は吸油量測定装置(あさひ総研社製、S−500)を用いて行った。造粒粉1の吸油量は100gあたり30mLであった。
(摩擦角)
造粒粉1の摩擦角を測定した。測定は粉体層せん断力測定想定(株式会社ナノシーズ製、NS−S500)を用いて行った。具体的には、摩擦角は以下のように測定した。まず、試料セルに造粒粉1を入れた。この試料セルは、側面に間隙を有して上下に2分割されており、直径15mmの円筒形をしている。次に造粒粉1を入れた試料セルの上に上杵を静かに乗せ、上杵を降下させて造粒粉1に垂直下向きの力を印加した。この際に上杵にかかる力を荷重センサで測定し、力の大きさが目標値まで到達したところで上杵の降下を停止した。荷重センサの値をモニタリングし、十分に力が緩和して変動が小さくなった後、下部のセルを10μm/秒で水平方向に動かし、試料セルの間隙にせん断をかけた。この際に、下部のセルに印加されるせん断方向の力の大きさと、下部のセルに上杵により印加される水力方向の力の大きさを荷重センサでモニタリングし、せん断方向の力が最大となった時点の当該力の大きさと、その時点の垂直方向の力の大きさを記録した。上杵から試料に印加していた力を一旦開放し、下部のセルを測定開始前の位置に戻した。再度上杵を下降させて被覆粒子に目標値の大きさの力をかけ、前記と同様の方法で造粒粉1にせん断をかけた際の各力の大きさを記録した。この作業を、目標値を順に50N、100N、150Nとして、計3回の測定結果を記録した。記録した力の大きさを試料セルの断面積で除して応力を算出した。垂直方向の応力を横軸、せん断方向の応力を縦軸としてグラフにプロットし、最小二乗法で得られた近似線と横軸とのなす角を摩擦角として求めた。
造粒粉1の摩擦角は14.5°であった。
(メディアン径,粒径の算術標準偏差)
二次凝集粒子1のメディアン径および粒径の算術標準偏差を測定した。なお、上述した球形度の測定と同様、造粒粉1を測定した結果を二次凝集粒子1のメディアン径、粒径とした。メディアン径および粒径の算術標準偏差は、レーザー回折式粒度分布計(堀場製作所製、LA−950V2)を用いて測定した。二次凝集粒子1のメディアン径D50(0)は37μmであり、粒径の算術標準偏差は12μmであった。
また、二次凝集粒子1について圧縮を行った後に、同様にメディアン径を測定した。圧縮処理は粉体層せん断力測定装置(株式会社ナノシーズ製、NS−S500)を用いて行い、7gの造粒粉1に対し、10MPaの圧力を120秒間加えた。二次凝集粒子1の圧縮後のメディアン径D50(1)は36μmであった。D50(1)/D50(0)で表される圧縮前後のメディアン径の比は0.9と算出された。
(かさ密度)
造粒粉1のかさ密度を測定した。具体的には、パウダテスタ(ホソカワミクロン株式会社製、PT−X)を用い、25mLのサンプルセルを使用して造粒粉1に対して、タッピングストローク18mm、タッピング回数180回の条件でかさ密度(固めかさ密度)を測定した。造粒粉1のかさ密度は0.63g/cmであった。
(真比重)
造粒粉1の真比重を測定した。測定は、自動湿式真密度測定器(株式会社セイシン企業製、MAT−7000)を用いて液相置換法で行った。媒液としてn−ブタノール用いた。造粒粉1の真比重は2.22g/cmであった。
(ハンドリング性)
造粒粉1のハンドリング性を評価した。
まず、造粒粉200gを、400Lの容量のミキサーに投入し、1000rpmで5分間ミキサーを駆動させた。ミキサーを停止させた後、ミキサーの内壁への造粒粉の吸着状態を確認した。内壁の全面に造粒粉の付着が見られる場合を×、内壁の一部の領域に造粒粉の付着が見られる場合を△、内壁に造粒粉の付着が見られない場合を○として評価した。造粒粉1においては、付着が見られず、○と評価した。
<放熱シートの評価>
得られた放熱シート硬化体1について、以下の各評価を行った。
(断面観察)
放熱シート硬化体1の断面を観察した。放熱シート硬化体1の断面観察は以下のようにして行った。
まず、クロスセクションポリッシャ(SM−09010、日本電子製)を用いて、放熱シート硬化体1を切断し、断面を露出した。そして、露出した放熱シート硬化体1の断面を、走査型電子顕微鏡(JSM−7401F、日本電子製)を用いて観察した。
図5(a)は、放熱シート硬化体1の断面を、走査型電子顕微鏡で観察した結果を示す図である。放熱シート硬化体1では、一次粒子が均一に密に詰まった状態でシート内に含まれていることが分かった。また、一次粒子が積層配向したドメインが維持されており、ボイドは少なかった。
(ボイド占有率)
上記の様に走査型電子顕微鏡で取得した断面観察像を基に、ボイド占有率を測定した。具体的には、断面観察像中に見られるボイド面積をS、ボイド部も含めたシート全体の面積をSとし、S/S×100(%)の値を求めた。5枚の断面観察像について求めたS/S×100(%)の値の平均値をボイド占有率とした。放熱シート硬化体1では、ボイド占有率は3%であった。
(熱伝導率)
放熱シート硬化体1の密度を水中置換法により測定し、比熱を示差走査熱量測定(DSC:Differential Scanning Calorimetry)により測定し、さらに、レーザーフラッシュ法により熱拡散率を測定した。そして、厚み方向における熱伝導率を以下の式(1)から算出した。
λ=ρ×c×α×1000 (1)
ここで、λは熱伝導率[W/(m・K)]、ρは密度[kg/m]、cは比熱[kJ/(kg・K)]、αは熱拡散率[m/s]である。なお、25℃および175℃における熱伝導率をそれぞれ測定した。
求めた熱伝導率が6W/(m・K)以上の場合を○、6W/(m・K)未満の場合を×として評価した。
放熱シート硬化体1の熱伝導率は25℃においても175℃においても6W/(m・K)以上であったため、いずれも○と評価された。
(耐電圧)
耐電圧は、耐電圧試験器によって測定した。周波数は60Hzとした。求めた耐電圧が1000V以上の場合を○、1000V未満の場合を×として評価した。
さらに、高湿度下での耐電圧性能を評価した。高湿度下での耐電圧性能は、85℃、85%RHの環境において、60Hz、1000Vの電圧を印加し続け、500時間経過する間に絶縁破壊されなかった場合を○、絶縁破壊された場合を×として評価した。
放熱シート硬化体1の耐電圧および高湿度下での耐電圧性能はいずれも○と評価された。
(実施例2)
粉体処理装置の攪拌翼を20分間、駆動させた以外は実施例1と同様にして、二次凝集粒子2からなる造粒粉2を得た。造粒粉1の代わりに造粒粉2を用いた以外は実施例1と同様にして放熱シート硬化体2を得た。得られた造粒粉2、二次凝集粒子2、および放熱シート硬化体2について、実施例1と同様に評価した。
二次凝集粒子2を走査型電子顕微鏡で観察した結果から、二次凝集粒子2は球状であり、一次粒子が積層して凝集するドメインを有していた。中には、1つのドメインのみから成る二次凝集粒子や、2つ以上のドメインにより構成された二次凝集粒子も含まれていた。
また、放熱シート硬化体2の断面を走査型電子顕微鏡で観察した結果から、放熱シート硬化体2では、一次粒子が均一に密に詰まった状態でシート内に含まれていることが分かった。また、一次粒子が積層配向したドメインが維持されており、ボイドは少なかった。その他の評価結果は表2の通りであった。
(実施例3)
一次粒子として六方晶窒化ホウ素2(電気化学工業株式会社製、GP)を用いた以外は実施例1と同様にして、二次凝集粒子3からなる造粒粉3を得た。造粒粉1の代わりに造粒粉3を用いた以外は実施例1と同様にして放熱シート硬化体3を得た。得られた造粒粉3、二次凝集粒子3、および放熱シート硬化体3について、実施例1と同様に評価した。
二次凝集粒子3を走査型電子顕微鏡で観察した結果から、二次凝集粒子3は、一次粒子が積層して凝集するドメインを有していた。中には、1つのドメインのみから成る二次凝集粒子や、2つ以上のドメインにより構成された二次凝集粒子も含まれていた。
また、放熱シート硬化体3の断面を走査型電子顕微鏡で観察した結果から、放熱シート硬化体3では、一次粒子が均一に密に詰まった状態でシート内に含まれていることが分かった。また、一次粒子が積層配向したドメインが維持されており、ボイドは少なかった。その他の評価結果は表2の通りであった。
(比較例1)
造粒粉1の代わりに六方晶窒化ホウ素凝集粒子(HP−40、水島合金鉄製)を造粒粉4として用い、各成文と配合量を以下の様に変更した以外は、実施例1と同様にして放熱シート硬化体4を得た。
造粒粉4、二次凝集粒子4および放熱シート硬化体4について、実施例1と同様に評価した。なお、造粒粉4に含まれる凝集粒子を二次凝集粒子4として評価した。
放熱シートの各成分と配合量の詳細は下記の通りである。
熱硬化性樹脂(A):ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、YX4000K) 16.8質量%
充填剤(B):造粒粉4 74.4質量%
硬化触媒(C−1):2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、2PHZ−PW) 0.1質量%
フェノール系硬化剤(C−2):トリスフェノールメタン型ノボラック樹脂(明和化成株式会社製、MEH−7500) 8.7質量%
二次凝集粒子4の外形および断面を、走査型電子顕微鏡で観察したところ、一次粒子は主にランダムな方向に向いており、積層配向したドメインを有していなかった。
また、図5(b)は、放熱シート硬化体4の断面を、走査型電子顕微鏡で観察した結果を示す図である。放熱シート硬化体4では一次粒子の分散にムラがあり、また、ボイドが多く見られた。その他の評価結果は表2の通りであった。
(比較例2)
造粒粉1の代わりに六方晶窒化ホウ素凝集粒子(FP70、電気化学工業製)を造粒粉5として用いた以外は、比較例1と同様にして放熱シート硬化体5を得た。
造粒粉5、二次凝集粒子5および放熱シート硬化体5について、実施例1と同様に各評価を行った。なお、造粒粉5に含まれる凝集粒子を二次凝集粒子5として評価した。
二次凝集粒子5の外形および断面を、走査型電子顕微鏡で観察したところ、一次粒子は主にランダムな方向に向いており、積層配向したドメインを有していなかった。
また、放熱シート硬化体5の断面を、走査型電子顕微鏡で観察したところ、一次粒子の分散にムラがあり、また、ボイドが多く見られた。その他の評価結果は表2の通りであった。
以上の条件および評価結果を表1および表2に示す。
実施例1から実施例3の放熱シートは、その硬化体において、ボイド占有率が低く、高湿度下の耐電圧性能が高かった。一方、比較例1および比較例2の放熱シートは、その硬化体において、高湿度下の耐電圧性能が劣っていた。各比較例では高湿度下で放熱シートが水分を吸収するなどした結果、耐電圧性能を低下させたと考えられる。
よって、一次粒子が積層配向したドメインを有する二次凝集粒子を含む造粒粉を用いて、耐湿性に優れる放熱シートや放熱部材を実現できることが確認できた。
また実施例1から実施例3の造粒粉はハンドリング性に優れることも確認された。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 造粒粉
100 半導体装置
110 半導体チップ
111 上面
112 下面
120 導電層
130 ヒートシンク
131 第1面
132 第2面
140 放熱シート
141 上面
142 下面
144 硬化体
150 金属層
151 上面
152 下面
160 リード
161 電極
170 ワイヤ
180 封止樹脂
182 下面
20 一次粒子
30 二次凝集粒子
410 熱硬化性樹脂

Claims (10)

  1. 一次粒子を凝集させることにより形成された二次凝集粒子を含み、
    前記一次粒子は鱗片状の窒化ホウ素であり、
    それぞれの前記二次凝集粒子は、複数の前記一次粒子が積層配向した、少なくともひとつのドメインを有し、
    前記二次凝集粒子は、球状である造粒粉。
  2. 請求項1に記載の造粒粉において、
    1つまたは2つ以上の前記ドメインにより構成されている前記二次凝集粒子を含む造粒粉。
  3. 請求項1または2に記載の造粒粉において、
    前記二次凝集粒子のメディアン径が10μm以上60μm以下である造粒粉。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の造粒粉において、
    前記二次凝集粒子の粒径の算術標準偏差は5μm以上70μm以下である造粒粉。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の造粒粉において、
    前記二次凝集粒子は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、および不飽和ポリエステル樹脂からなる群から選ばれる1種以上のバインダーをさらに含む造粒粉。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の造粒粉と、
    熱硬化性樹脂とを含む放熱用樹脂組成物。
  7. 請求項6に記載の放熱用樹脂組成物からなる放熱シート。
  8. 請求項6に記載の放熱用樹脂組成物の硬化体を含む半導体装置。
  9. 請求項6に記載の放熱用樹脂組成物の硬化体を含む放熱部材。
  10. 請求項9に記載の放熱部材を含む半導体装置。
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