JP2008004838A - 熱伝導性電気絶縁性回路基板 - Google Patents

熱伝導性電気絶縁性回路基板 Download PDF

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和一 山崎
Riichiro Usuya
理一郎 磨谷
Hiroyuki Yonemura
裕行 米村
Hajime Mitsuya
一 三津矢
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【課題】高い熱伝導性ととともに、実質的に均一で高い信頼性の電気絶縁性を発揮しうる回路基板を提供することを課題とする。
【解決手段】基板層と、
該基板層上に積層され、かつ無機フィラーと樹脂組成物とを含有した組成物からなる電気絶縁層と、
該電気絶縁層上に積層された導体回路層と、
を備え、
該無機フィラーの最大粒子径が、20μm以下で、かつ該電気絶縁層の厚さの1/3以下の大きさであることを特徴とする、熱伝導性電気絶縁性回路基板。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱伝導性電気絶縁性回路基板に関する。より詳しくは、本発明は、高い熱伝導性とともに、高い信頼性の電気絶縁性をも有する熱伝導性電気絶縁性回路基板に関する。
電子機器の小型化や高性能化に伴い、当該電子機器には、集積度の高い半導体素子などが多用されている。
しかしながら、特に、半導体素子などの発熱性電子部品を備えた電子機器では、通電により、当該発熱性電子部品が発熱し、電子部品への熱ストレスによる負荷などのように、回路に過度の負荷がかかり、熱劣化、発熱性電子部品や他の電子部品での動作不良などが発生する場合があるという欠点がある。
そこで、現在、回路基板中における電気絶縁層に用いられる材料中に、熱伝導性を有する無機フィラーを分散させることにより、熱の放散を図る試みがなされている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2005−050656号公報
しかし、電気絶縁層に無機フィラーを分散させた場合、部分的に電気絶縁性が低下し、高出力化が困難となる場合があるという欠点がある。
そこで、本発明は、前記従来の技術の欠点に鑑みてなされたものであり、高い熱伝導性ととともに、実質的に均一で高い信頼性の電気絶縁性を発揮しうる回路基板を提供することを課題とする。
本発明は、前記課題を鑑みてなされたものであり、基板層と、
該基板層上に積層され、かつ無機フィラーと樹脂組成物とを含有した組成物からなる電気絶縁層と、
該電気絶縁層上に積層された導体回路層と、
を備え、
該無機フィラーの最大粒子径が、20μm以下で、かつ該電気絶縁層の厚さの1/3以下の大きさであることを特徴とする、熱伝導性電気絶縁性回路基板に関する。
本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板によれば、電気絶縁層中に含まれる無機フィラーの最大粒子径が、20μm以下で、かつ該電気絶縁層の厚さの1/3以下の大きさであるため、高い熱伝導性を発揮し、例えば、部品などから発生する熱を効率よく放散させることができるととともに、実質的に均一で高い信頼性の電気絶縁性を発揮し、より高出力化を図ることができるという優れた効果を奏する。
本発明は、基板層と、
該基板層上に積層され、かつ無機フィラーと樹脂組成物とを含有した組成物(以下、「電気絶縁層用組成物」ともいう)からなる電気絶縁層と、
該電気絶縁層上に積層された導体回路層と、
を備え、
該無機フィラーの最大粒子径が、20μm以下で、かつ該電気絶縁層の厚さの1/3以下の大きさであることを特徴とする、熱伝導性電気絶縁性回路基板に関する。
本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板は、電気絶縁層中に含まれる無機フィラーの最大粒子径が、20μm以下で、かつ該電気絶縁層の厚さの1/3以下の大きさであることを1つの大きな特徴とする。したがって、本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板によれば、高い熱伝導性を発揮するという優れた効果を発揮する。そのため、本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板によれば、例えば、部品などから発生する熱を効率よく放散させることができ、熱劣化、熱の発生による処理能力の低下などの発生を抑制することができる。加えて、本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板によれば、高い熱伝導性とともに、実質的に均一で(すなわち、実質的に均一な電気絶縁性分布を有する)高い信頼性の電気絶縁性を発揮するという優れた効果を発揮する。そのため、本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板によれば、高出力化を図ることができる。
本明細書において、「無機フィラーの最大粒子径」とは、電気絶縁層中に含まれる無機フィラーのうち、最も大きい粒子の粒子径を意味する。前記最大粒子径は、所定の孔径のフィルターを用いて、通過するかどうかを調べることにより決定される。また、かかる最大粒子径の無機フィラーは、例えば、目的とする最大粒子径と同じ大きさの孔径のフィルターなどを用いて、分別することにより得られうる。
本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板に用いられる無機フィラーとしては、例えば、熱伝導性および電気絶縁性を有する、無機物質または無機化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、金属または半金属の酸化物、金属または半金属の窒化物、金属または半金属の炭化物などが挙げられる。本発明において、前記無機フィラーは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
前記金属または半金属としては、例えば、ホウ素、アルミニウム、ベリリウム、バナジウム、鉄、イットリウム、コバルト、銅、ニッケル、ケイ素、スズ、チタン、クロム、セリウム、ジルコニウム、カルシウム、タンタル、マグネシウム、亜鉛などが挙げられる。
前記金属または半金属の酸化物としては、熱伝導性および電気絶縁性を有するものであればよく、特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化バナジウム、酸化銅、酸化鉄、酸化銀などが挙げられる。前記金属または半金属の窒化物としては、熱伝導性および電気絶縁性を有するものであればよく、特に限定されないが、例えば、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素などが挙げられる。前記金属または半金属の炭化物としては、熱伝導性および電気絶縁性を有するものであればよく、特に限定されないが、例えば、炭化ケイ素などが挙げられる。なかでも、好ましくは、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素および窒化ケイ素が望ましい。
前記無機フィラーの粒子形状は、真球状、楕円球状、および不定形状のいずれであってもよい。なかでも、前記粒子形状は、好ましくは、真球状および楕円球状が望ましく、配向の良好な制御、熱伝導率の異方性の抑制、高充填率の達成、製造時における樹脂組成物と混合に適した粘度の維持などの観点から、真球状が望ましい。
前記無機フィラーの平均粒子径は、特に限定されないが、製造時における樹脂組成物と混合に適した粘度の維持、製造時における無機フィラー同士の凝集の抑制などの観点から、好ましくは、1μm以上、より好ましくは、2μm以上であり、無機フィラーの集率の観点から、好ましくは、7μm以下、より好ましくは、5μm以下であることが望ましい。なお、本明細書において、前記「平均粒子径」は、レーザ回折散乱法で測定した体積平均の粒子径をいう。
電気絶縁層中における無機フィラーの充填率は、好適に電気絶縁性を発揮させ、かつより高い放熱性を発揮させる観点から、少なくとも68体積%であり、好ましくは、70体積%以上であり、製造時における物性の変動を抑制し、製造の効率を向上させる観点から、好ましくは、75体積%以下である。ここで、前記無機フィラーの充填率は、所定の体積の絶縁層を700℃で120分間焼き、無機フィラーを単離し、得られた無機フィラーの重量と比重とから無機フィラーの体積を求め、絶縁層の体積に対する無機フィラーの割合を求めることにより算出される値である。
本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板に用いられる樹脂組成物としては、無機フィラーと複合化でき、硬化させることができるものであればよく、特に限定されないが、エポキシ樹脂、シリコーンゴム、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂およびこれらのいずれかの変性物からなる群より選ばれた1種または2種以上の組み合わせを含有した組成物が挙げられる。ここで、用いられる樹脂組成物の電気絶縁性は、好ましくは、1015Ω・cm以上であることが望ましい。なかでも、電気絶縁層に優れた電気絶縁性および耐熱性を発揮させる観点から、エポキシ樹脂またはシリコーンゴムが好ましい。
前記電気絶縁層用組成物は、前記無機フィラーと前記樹脂組成物とを、分散装置などで混合し、撹拌させることにより製造されうる。ここで、前記電気絶縁層用組成物の製造は、最大粒子径が、20μm以下で、かつ所望の電気絶縁層の厚さの1/3以下の大きさの無機フィラーと、樹脂組成物とを混合し、得られた産物を撹拌させることにより行なってもよく、最大粒子径が、20μm以下の大きさの無機フィラーと、樹脂組成物とを混合し、得られた産物を撹拌させ、得られた産物から、所望の電気絶縁層の厚さの1/3を超える大きさの無機フィラーを除去することにより行なってもよい。
本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板において、電気絶縁層の厚さは、十分な放熱性が得られる範囲であればよく、特に限定されないが、良好な電気絶縁性を発揮させる観点から、120μm以下、好ましくは、110μm以下、より好ましくは、65μm以下、さらに好ましくは、50μm以下であることが望ましく、良好な熱伝導率を発揮させる観点から、40μm以上であることが望ましい。なお、本明細書において、前記電気絶縁層の厚さは、導体回路層の電気絶縁層側の凸部の頂点から基板層の凹凸の平均位置までの距離を、高周波式膜厚計(例えば、商品名:LZ−200、株式会社ケット科学研究所製)を用いて測定することにより求められた値をいう。
本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板における基板層は、放熱性を有する材料から構成されたものであればよい。前記基板層に用いられる材料としては、特に限定されないが、アルミニウム、鉄、銅などの金属、これらの金属からなる群より選択された少なくとも2種の金属を含有した合金などが挙げられる。前記合金としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウムシリコンカーバイド(AlSiC)などが挙げられる。前記基板層に用いられる材料の表面は、例えば、硫化銅、酸化銅などで処理されていることが望ましい。
前記基板層の厚さは、十分な放熱性を発揮させる観点から、0.5mm以上、好ましくは、1mm以上であり、3mm以下、好ましくは、2mm以下であることが望ましい。
前記導体回路層は、良好な電気伝導性を有する金属材料から構成されたものであればよい。前記導体回路層に用いられる金属としては、特に限定されないが、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、スズ、ビスマス、モリブデン、チタニウムなどの金属、これらの金属から選択された少なくとも2種の金属材料からなる合金などの通常回路材として用いられる金属およびそれらにメッキなどを施して得られた金属などが挙げられる。
前記導体回路層の厚さは、当該導体回路において、所望の電気的特性を発揮させる観点から、特に限定されるものではないが、9μm以上、好ましくは、18μm以上であり、エッチングなどの回路パターンの形成を容易に行なう観点から、175μm以下であることが望ましい。
本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板は、例えば、
1)最大粒子径が、20μm以下で、かつ所望の電気絶縁層の厚さの1/3以下の大きさの無機フィラーと、樹脂組成物とを混合し、得られた産物を撹拌させて、電気絶縁層用組成物を得る工程、
2)基板層として用いる材料上に、所望の厚さとなるように、前記工程1)で得られた電気絶縁層用組成物を塗布する工程、
3)前記工程で得られた産物における電気絶縁層用組成物の塗布面と、導体回路層として用いる金属材料とを加熱条件下に接着させる工程、および
4)前記工程で得られた産物における導体回路層において、導体回路を形成させる工程、
を含むプロセスを行なうことにより得られうる。
なお、前記プロセスにおいて、前記工程1)に代えて、1’)最大粒子径が、20μm以下の大きさの無機フィラーと、樹脂組成物とを混合し、得られた産物を撹拌させ、得られた産物から、所望の電気絶縁層の厚さの1/3を超える大きさの無機フィラーを除去して、電気絶縁層用組成物を得る工程、
を行なってもよい。
また、前記プロセスにおいて、前記工程2)および3)に代えて、
2’)導体回路層として用いる金属材料上に、所望の厚さとなるように、前記工程1)〔または工程1’)〕で得られた電気絶縁層用組成物を塗布する工程、および、
3’)前記工程で得られた産物における電気絶縁層用組成物の塗布面と、基板層として用いる材料とを加熱条件下に接着させる工程、
を行なってもよい。
さらに、本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板は、例えば、
A)電気絶縁層用組成物を所望の厚さのシートとなるように成型して硬化させ、電気絶縁層シートを得る工程、
B)前記工程で得られた電気絶縁層シートを介して、基板層として用いる材料および導体回路層として用いる金属材料を貼り合わせる工程、ならびに、
C)前記工程で得られた産物における導体回路層において、導体回路を形成させる工程、
を含むプロセスを行なうことによっても得られうる。
前記導体回路の形成は、例えば、エッチングなどの手段により行なわれうる。
本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板は、電気絶縁層中に含まれる無機フィラーの最大粒子径が、20μm以下で、かつ該電気絶縁層の厚さの1/3以下の大きさであるため、高い熱伝導性を有し、かつ高い電気絶縁性を有するので、例えば、パワーモジュール、ハイブリッドIC、SSR、LED用の基板などに好適である。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
製造対象の回路基板における電気絶縁層の厚さを60μmに設定した。
エポキシ当量450のビスフェノールA型エポキシ樹脂とエポキシ当量180のビスフェノールA型エポキシ樹脂とを、重量比で1:1となるように混合した。ついで、得られたビスフェノールA型エポキシ樹脂と、硬化剤であるジアミノジフェニルスルフォンとを混合し、エポキシ樹脂組成物を得た。また、平均粒子径約3μmのアルミナ粒子から粒子径15μm以上の粒子を除去し、平均粒子径約3μmで、かつ最大粒子径15μm未満の無機フィラーを得た。
得られた無機フィラーを、前記エポキシ樹脂組成物に、終濃度73体積%となるように添加した。得られた産物を、プラネタリーミキサーを用いて分散・混合し、混合物を得た。得られた混合物を、20μm孔径のフィルターに通して、20μmを超える粒子径の無機フィラー凝集物を除去した。これにより、製造対象の回路基板における電気絶縁層の設定厚さ:60μmの数値の1/3以下の数値の最大粒子径を有する無機フィラーと樹脂組成物とを含有した電気絶縁用組成物を得た。
その後、厚さ:35μmの銅箔に、前記電気絶縁層用組成物を、厚さ:60μmとなるように塗布し、電気絶縁層を形成させた。さらに、前記銅箔の電気絶縁層側(すなわち、電気絶縁層用組成物の塗布面)に、厚さ:1.5mmのアルミニウム板を、温度:180℃、接着時間:2時間、接着圧力:15MPaの条件下で熱接着させた。
得られた産物の銅箔部分に、導体回路をエッチングにより形成させることにより、回路基板を得た。
(比較例1)
製造対象の回路基板における電気絶縁層の厚さを60μmに設定した。
エポキシ当量450のビスフェノールA型エポキシ樹脂とエポキシ当量180のビスフェノールA型エポキシ樹脂とを、重量比で1:1となるように混合した。ついで、得られたビスフェノールA型エポキシ樹脂と、硬化剤であるジアミノジフェニルスルフォンとを混合し、エポキシ樹脂組成物を得た。また、平均粒子径約8μmのアルミナ粒子から、粒子径40μm以上の粒子を除去し、平均粒子径約8μmで、かつ最大粒子径40μm未満の無機フィラーを得た。
得られた無機フィラーを、前記エポキシ樹脂組成物に、終濃度73体積%となるように添加し、プラネタリーミキサーを用いて分散・混合し、混合物を得た。得られた混合物を、40μm孔径のフィルターに通して、40μmを超える粒子径の無機フィラー凝集物を除去した。これにより、製造対象の回路基板における電気絶縁層の設定厚さ:60μmの数値の2/3以下の数値の最大粒子径を有する無機フィラーと樹脂組成物とを含有した電気絶縁用組成物を得た。
その後、前記実施例1と同様に、回路基板を製造した。
(比較例2)
電気絶縁用組成物の製造に際して、無機フィラーを、エポキシ樹脂組成物に、終濃度65体積%となるように添加したことを除き、比較例1と同様に、回路基板を製造した。
(試験例1)
絶縁破壊電圧の評価
エッチングにより、前記実施例1、比較例1および比較例2それぞれの回路基板の銅箔部分にパターンを形成させた。
形成させたパターンの銅回路部分(φ20)を上部電極に、アルミニウム板を下部電極とし、絶縁破壊電圧測定装置(JIS K 6911 5.11に規定する装置および方法)を用い、評価した。
その結果、実施例1の回路基板の絶縁破壊電圧(最低値)は、5kV以上であった。一方、比較例1の回路基板の絶縁破壊電圧は、1kV以下、比較例2の回路基板の絶縁破壊電圧は、3.0kV以下であった。
したがって、製造対象の熱伝導性絶縁性回路基板における電気絶縁層の設定された厚さ(60μm)の数値の1/3以下の数値の最大粒子径を有する無機フィラーを含有した電気絶縁層用組成物からなる電気絶縁層を有する実施例1の回路基板によれば、電気絶縁層の設定された厚さ(60μm)の数値の1/3を超える数値の最大粒子径を有する無機フィラーを含有した電気絶縁層用組成物からなる電気絶縁層を有する比較例1および比較例2の回路基板に比べ、高い電気絶縁性を示すことがわかる。
(2)熱伝導率の評価
熱伝導率測定装置(ASTM E 1530に準拠する装置および方法)を用い、前記熱伝導性絶縁性回路基板の熱伝導率を測定した。
その結果、実施例1の回路基板の熱伝導率は、3.9W/mKであった。一方、比較例1の回路基板の熱伝導率は、3.9W/mK、比較例2の回路基板の熱伝導率は、2.4W/mKであった。
したがって、実施例1の回路基板によれば、比較例2の回路基板に比べ、高い放熱性を示すことがわかる。
本発明の熱伝導性電気絶縁性回路基板によれば、電子機器における熱を効率よく放散させて、該熱の蓄積を抑制でき、かつ高い電気絶縁性を示すため、より小型化され、高性能化された電子機器を製造することが可能となる。

Claims (4)

  1. 基板層と、
    該基板層上に積層され、かつ無機フィラーと樹脂組成物とを含有した組成物からなる電気絶縁層と、
    該電気絶縁層上に積層された導体回路層と、
    を備えてなり、
    該無機フィラーの最大粒子径が、20μm以下で、かつ該電気絶縁層の厚さの1/3以下の大きさであることを特徴とする、熱伝導性電気絶縁性回路基板。
  2. 電気絶縁層中における無機フィラーの充填率が少なくとも68体積%である、請求項1記載の熱伝導性電気絶縁性回路基板。
  3. 樹脂組成物が、エポキシ樹脂又はシリコーンゴムを含有した組成物である、請求項1又は2記載の熱伝導性電気絶縁性回路基板。
  4. 基板層が、金属板からなる層である、請求項1〜3いずれか1項に記載の熱伝導性電気絶縁性回路基板。
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