JP2016072818A - 回路基板 - Google Patents
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Abstract
Description
つまり、インピーダンス整合部を構成する導体箔は、スルーホールからλ/4の奇数倍に相当する長さを有し、そして、第1線路又は第2線路よりも幅広に設定されていることで段差部を有し、この段差部により生じる反射波をスルーホールで生じる反射波に対して逆位相とすることで、両反射波を打ち消し合う作用が生じ、回路基板における反射特性を改善することが可能となる。
この場合、誘電体基板の一方側にマイクロストリップラインが設けられ、その他方側にストリップラインが設けられた回路基板となる。
この場合、導体が内周に設けられている前記孔によって、スルーホールからの電磁波の漏洩を抑制することが可能となり、透過率を向上させることができる。
この場合、回路基板の透過率を向上させることができる。
この場合、誘電体基板の一方側及び他方側の面それぞれに、所定形状の導体パターンを設けることで、回路基板を構成することができる。
本発明の回路基板1は、例えばミリ波を利用したレーダや通信装置に用いられ、(送受信)アンテナと(ミリ波)発振回路とを接続するための伝送路を備えている基板である。なお、以下に説明する回路基板1では、使用周波数帯を60GHzとしている。
ストリップライン3は、第2基板部20、第2基板部20の内部に設けられている線状の導体箔からなる第2線路21、及び、第2基板部20の両面20a,20bに設けられている導体箔からなるグランド22,23を有しており、高周波を伝送する伝送路を構成している。
そして、この回路基板1は、第1線路11と第2線路21とを高周波を伝送可能として接続するスルーホール30を備えている。
インピーダンス整合部7を構成する導体箔は、スルーホール30からλ/4(λは伝送する高周波の波長)の奇数倍に相当する長さLを有している。本実施形態の接続部25(15,35)は、円環形状であって、スルーホール30を構成する貫通孔と同一中心に配置されている。そこで、インピーダンス整合部7を構成する導体箔は、このスルーホール30の中心(接続部25の中心)からλ/4(λは伝送する高周波の波長)の奇数倍に相当する長さLを有している。
更に、本実施形態では、接続部25におけるインピーダンスZ1よりも、インピーダンス整合部7におけるインピーダンスZ2が小さくなるように設定されており、また、インピーダンス整合部7におけるインピーダンスZ2よりも、第2線路21におけるインピーダンスZ3が小さくなるように設定されている(Z1>Z2>Z3)。
以上より、本実施形態の回路基板1には、マイクロストリップライン2とストリップライン3との変換部が構成されていると言える。
図8に示すように、本実施形態のようにインピーダンス整合部7を備えている回路基板1(実施例)によれば、使用周波数帯(60GHz)において、反射量を低減することが可能となり、図9に示すように、この実施例によれば透過量を増加させることが可能となる。
そこで、図11は、このようなアール部27aを有している場合(図12(A)参照)と、アール部を有していない場合(図12(B)参照)との透過量についてのシミュレーション結果を示している。なお、図12(A)に示すように、アール部27aを有する本実施形態の誘電体基板5の一方側の面5aには、第1線路11とグランド22とにより、トリプレートライン4が構成されている。つまり、この回路基板1は、マイクロストリップライン2からトリプレートライン4へと変換する変換部を有しているとも言える。
図13は、本発明の回路基板1の他の形態を示す平面図である。図1に示す回路基板1と図13に示す回路基板1との異なる点は、インピーダンス整合部7が設けられている位置であり、その他は同じである。すなわち、図13に示す回路基板1では、マイクロストリップライン2が有する第1線路11と、スルーホール30の第1の接続部15との間に、導体箔からなるインピーダンス整合部7が設けられている。
更に、この図13に示す回路基板1においても、接続部15におけるインピーダンスZ1よりも、インピーダンス整合部7におけるインピーダンスZ2が小さくなるように設定されており、また、インピーダンス整合部7におけるインピーダンスZ2よりも、第1線路11におけるインピーダンスZ3が小さくなるように設定されている(Z1>Z2>Z3)。
以上より、本実施形態の回路基板1には、マイクロストリップライン2とストリップライン3との変換部が構成されていると言える。
図14は、図1及び図2に示す回路基板1の製造方法を説明する説明図である。図14(A)に示すように、第1の誘電体板41の両面に導体箔(銅箔)43,44を設ける。ここで説明する製造方法によって回路基板1が完成すると、この誘電体板41は、図2に示す誘電体基板5の厚さ方向について一方側の層(下層部)となる。そして、図14(B)に示すように、この誘電体板41の一方側の面41aにおいて、第2線路21及び第2の接続部25(図1参照)となるパターンをエッチングする。
以上より、図1及び図2に示す回路基板1が得られる。
前記各形態の回路基板1によれば、マイクロストリップライン2とストリップライン3とを、スルーホール30により接続することができ、また、このように、マイクロストリップライン2とストリップライン3とをスルーホール30により接続する場合であっても、スルーホール30とストリップライン3側の第2線路21との間に(図1参照)、又は、マイクロストリップライン2側の第1線路11とスルーホール30との間に(図13参照)、所定の形状を有する導体箔からなるインピーダンス整合部7が設けられていることにより、インピーダンス特性の不連続が緩和され、回路基板1における反射特性を改善することが可能となる。
このため、この回路基板1を、その途中部において曲げて用いる場合、ストリップライン3の範囲で曲げるのが好ましい。つまり、ストリップライン3の範囲内に回路基板1の曲げ部が位置するのが好ましい。これは、ストリップライン3では、曲げ部の最外層には、グランド22(又は23)が位置し、高周波を伝送する線路(第2線路21)が設けられないことから、曲げ応力による断線の発生を抑制することができるためである。
また、図12(A)では、切り欠き部27の開口側をアール部27aとして説明したが、この開口側の形状は一方側(入力側)に向かうにしたがって、開口寸法が広くなる構成であればよく、アール部27aの代わりに直線形状であってもよい。なお、アール部27aとする場合、その曲率半径を大きくするほど、透過率を増加させることができる。
5:誘電体基板 5a:一方側の面 5b:他方側の面
7:インピーダンス整合部 8:孔 10:第1基板部
10a:一方側の面 10b:他方側の面 11:第1線路
12:グランド 20:第2基板部 20a:一方側の面
20b:他方側の面 21:第2線路 22:グランド
23:グランド 27:切り欠き部 30:スルーホール
Claims (5)
- 第1基板部、前記第1基板部の一方側の面に設けられている線状の導体箔からなる第1線路、及び、前記第1基板部の他方側の面に設けられている導体箔からなるグランドを有するマイクロストリップラインと、
第2基板部、前記第2基板部の内部に設けられている線状の導体箔からなる第2線路、及び、前記第2基板部の両面にそれぞれ設けられている導体箔からなるグランドを有するストリップラインと、
前記第1線路と前記第2線路とを高周波を伝送可能として接続するスルーホールと、
を備え、
前記第1線路と前記スルーホールとの間、又は、前記スルーホールと前記第2線路との間に、導体箔からなるインピーダンス整合部が設けられており、
前記インピーダンス整合部を構成する前記導体箔は、前記スルーホールからλ/4(λは伝送する高周波の波長)の奇数倍に相当する長さを有し、当該導体箔と連続する前記第1線路又は前記第2線路よりも幅広に設定されていることを特徴とする回路基板。 - 前記第1基板部と前記第2基板部とは、共通する誘電体基板から構成されている請求項1に記載の回路基板。
- 前記スルーホールの周囲に、前記誘電体基板を貫通し内周に導体が設けられている孔が複数設けられており、
隣り合う前記孔の間隔がλ/4(λは伝送する高周波の波長)未満に設定されている請求項2に記載の回路基板。 - 前記ストリップラインが有する一方側の前記グランドには、前記第1線路を位置させるための切り欠き部が設けられており、
前記切り欠き部は、開口側に向かうにしたがって間隔が広くなっている部分を有している請求項1〜3のいずれか一項に記載の回路基板。 - 前記誘電体基板の一方側の面に、前記第1線路及び前記ストリップラインが有する一方側の前記グランドが、導体箔により形成され、
前記誘電体基板の他方側の面に、前記マイクロストリップラインが有する前記グランド及び前記ストリップラインが有する他方側の前記グランドが、導体箔により形成され、
前記誘電体基板の内部に、前記第2線路が設けられている請求項2又は3に記載の回路基板。
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