JP2016069692A - 水素吸蔵合金、電極及びニッケル水素蓄電池 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、新規な水素吸蔵合金、その水素吸蔵合金を含有する電極及びその電極を備えたニッケル水素蓄電池に関する。
ニッケル水素蓄電池は、高エネルギー密度を有することから、デジタルカメラ、ノート型パソコン等の小型電子機器類の電源として、また、高出力用途に適し、安全性にも優れていることから、電気自動車、ハイブリッド自動車等の電源として、広く利用されている。
この種のニッケル水素蓄電池は、通常、水酸化ニッケルを主成分とする正極活物質を含んでなるニッケル電極、水素吸蔵合金を主材料とする負極、セパレータ、及びアルカリ電解液を備えて構成されている。これらの電池構成材料のうち、特に、負極の主材料となる水素吸蔵合金は、放電容量やエネルギー密度といったニッケル水素蓄電池の性能に大きな影響を及ぼすものであり、該水素吸蔵合金として、従来、種々のものが検討されてきた。
特に、ニッケル水素蓄電池の高容量化を目的に、負極に希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金を用いる検討がなされてきた(特許文献1参照)。
しかしながら、希土類−Mg−Ni系合金は、電池の負極として用いた場合に耐久性が著しく低いという問題を有していた。これは、充放電にともなう水素の吸放出により、合金に内包される複数の結晶相の間で、歪みが生じることが原因となっていた。また、充放電の繰り返しにより、水素吸蔵合金の微粉化が加速されて耐久性が低下することという問題もあった。さらに、水素吸蔵合金は、高温雰囲気下で電池を保存したり、充放電を繰り返したりすると、腐食しやすいという問題を有する。
これらの問題を解決するために,これまで置換元素や結晶相の割合を最適化する検討が繰り返されてきた(例えば、特許文献2〜8参照)ものの,いまだに満足できる、耐食性、耐久性を有する合金を得るには至っていない。
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、耐食性、耐久性に優れた水素吸蔵合金、その水素吸蔵合金を用いたサイクル寿命の優れたニッケル水素蓄電池を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
(1)一般式(RE1−aーbSmaMgb)(Ni1−c−dAlcMd)x
で表される水素吸蔵合金(但し、0.1≦a≦0.25、0.1<b<0.2、0.02<cx<0.2、0≦dx≦0.1、3.6≦x≦3.7、REは、Sm以外の希土類元素及びYよりなる群から選択される1種以上の元素でありLaを必須とし、Mは、Mは、Mn及び/又はCoである。)。
(2)前記RE中のLaの含有量が、RE、Sm及びMgの合計量に対して、モル量で0.6以上であることを特徴とする前記(1)の水素吸蔵合金。
(3)前記REが、Nd及び/又はPrを含有することを特徴とする前記(1)又は(2)の水素吸蔵合金。
(4)合金の結晶相として,Pr5Co19相及びCe5Co19相を80質量%以上含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項の水素吸蔵合金。
(5)前記(1)〜(4)のいずれか1項の水素吸蔵合金を含有することを特徴とする電極。
(6)前記(5)の電極を負極として備えていることを特徴とするニッケル水素蓄電池。
本発明に係る水素吸蔵合金は、ニッケル水素蓄電池の負極として用いた際に、高い耐食性(耐久性)を備えるので、サイクル寿命の優れたニッケル水素蓄電池を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について詳述する。
本発明に係る水素吸蔵合金は、一般式(RE1−aーbSmaMgb)(Ni1−c−dMc)x
で表されるものである。但し、0.1≦a≦0.25、0.1<b<0.2、0.02<cx<0.2、0≦dx≦0.1、3.6≦x≦3.7、REは、Sm以外の希土類元素及びYよりなる群から選択される1種以上の元素でありLaを必須とし、Mは、Mは、Mn及び/又はCoである。
本発明に係る水素吸蔵合金は、上記の一般式に示されるとおり、いわゆるB/A(Xの数値範囲)が、3.6以上、3.7以下である。B/Aがこの範囲にある水素吸蔵合金を使用することにより、Pr5Co19相及びCe5Co19相の含有量が80質量%以上となり、耐食性が改善される。B/Aが3.6より小さくても、3.7より大きくても、耐食性は悪くなる。
上記のような一定のB/A比を有する合金に対して、Sm(サマリウム)を所定量置換することで、高い耐食性(耐久性)を有する水素吸蔵合金を得ることができるということがわかった。耐食性を向上させるために、Smの置換量は、Sm、RE(Sm以外の希土類元素及びYよりなる群から選択される1種以上の元素)並びにMgの合計量に対して、モル量で、0.1以上、0.25以下とする。Smの置換量が0.1より少なくても、0.25より多くても、耐食性が悪くなる。
Smの置換量を、上記のように0.1以上、0.25以下とした場合に、耐食性が向上するメカニズムは、Smを所定量置換することで、A5B19相(Pr5Co19相及びCe5Co19相)が安定的に生成し、結晶構造が特異的に安定化することにより、合金全体の歪みを防ぐことができるためと推定される。
本発明に係る水素吸蔵合金において、REは、Sm以外の希土類元素及びYよりなる群から選択される1種以上の元素であり、Laを必須とし、主成分とする。Laの含有量は、Sm、RE(Sm以外の希土類元素及びYよりなる群から選択される1種以上の元素)並びにMgの合計量に対して、モル量で、0.6以上とすることが好まく、0.7以上とすることがより好ましい。La以外のREとしては、Nd、Pr、Ce、Dy、Gd等が挙げられるが、中でもNd及び/又はPrを含有させると耐食性が向上するので好ましい。
本発明に係る水素吸蔵合金において、耐食性を向上させるために、Mgの含有量は、Sm、RE(Sm以外の希土類元素及びYよりなる群から選択される1種以上の元素)並びにMgの合計量に対して、モル量で、0.1より多く、0.2より少なくする。0.17より少ないことが好ましい。0.1以下でも、0.2以上でも、耐食性が悪くなる。
本発明に係る水素吸蔵合金において、Bを構成する主成分はNiであるが、Niと共に、Alを、X倍したモル量で、0.02より多く、0.2より少なく含有することにより、耐食性の向上した水素吸蔵合金が得られる。0.05より多いことが好ましい。0.02以下でも、0.2以上でも、耐食性が悪くなる。また、耐食性を向上させるために、Alと共に、Mn及び/又はCoを、X倍したモル量で0.1以下含有することができる。
本発明に係る水素吸蔵合金において、結晶相が、Pr5Co19相及びCe5Co19相を合計で80質量%以上含有することにより耐食性が向上する。両者の合計量を90%以上とすることがより好ましい。また、Ce5Co19相の含有量を80質量%以上とすることが好ましい。Pr5Co19相及びCe5Co19相以外に、Ce2Ni7相、Gd2Co7相、CaCu5相等を含有してもよい。
本実施形態の水素吸蔵合金の製造方法においては、例えば、上述のような所定の組成比となるように配合された合金原料を溶融する溶融工程と、溶融した合金原料を凝固する冷却工程と、冷却された合金を焼鈍する焼鈍工程と、該合金を粉砕する粉砕工程とを行う。
各工程についてより具体的に説明する。まず、目的とする水素吸蔵合金の化学組成に基づいて、原料インゴッド(合金原料)を所定量秤量する。
溶融工程においては、前記合金原料をルツボに入れ、不活性ガス雰囲気中又は真空中で高周波溶解炉等を用い、1000℃以上で溶融させる。溶融温度の上限は、2000℃程度であり、例えば、1200〜1600℃に加熱して溶融させる。
冷却工程においては、溶融した合金原料を冷却して固化させる。冷却速度は、いわゆる徐冷でもよく、1000K/秒以上(急冷ともいう)でもよいが、急冷法を用いることが好ましい。1000K/秒以上で急冷することにより、合金組成が微細化し、均質化するという効果がある。また、該冷却速度は、1000000K/秒以下の範囲に設定することができる。
該冷却方法としては、具体的には、水冷金型法、冷却速度が100000K/秒以上であるメルトスピニング法、冷却速度が10000K/秒程度であるガスアトマイズ法などを好適に用いることができる。
焼鈍工程においては、不活性ガス雰囲気下の加圧状態において、例えば、電気炉等を用いて860℃以上1000℃以下に加熱する。930〜975℃に加熱することが好ましい。加圧条件としては、0.2MPa(ゲージ圧)以上1.0MPa(ゲージ圧)以下が好ましい。また、該焼鈍工程における処理時間は、3時間以上50時間以下とすることが好ましい。
前記粉砕工程は、焼鈍の前後のどちらで行ってもよいが、粉砕により表面積が大きくなるため、合金の表面酸化を防止する観点から、焼鈍工程の後に粉砕工程を実施するのが望ましい。粉砕は、合金表面の酸化防止のために不活性雰囲気中で行うことが好ましい。
粉砕手段としては、例えば、機械粉砕、水素化粉砕などが用いられ、粉砕後の水素吸蔵合金粒子の粒径が、概ね20〜70μmとなるように行うことが好ましい。
本発明に係る水素吸蔵合金の用途としては特に限定されず、ニッケル水素蓄電池、燃料電池、水素自動車用の燃料用タンク等をはじめ、様々な用途に適用することが可能であるが、なかでも、ニッケル水素蓄電池の負極活物質に好適に用いられる。このように本発明に係る水素吸蔵合金を含有する負極を備えたニッケル水素蓄電池もまた、本発明の一つである。
本発明に係るニッケル水素蓄電池は、例えば、本発明に係る水素吸蔵合金を負極活物質として含有する負極に加えて、更に、水酸化ニッケルを主成分とする正極活物質を含有する正極(ニッケル電極)、セパレータ、及び、アルカリ電解液等を備えているものである。
前記負極は、本発明に係る水素吸蔵合金が負極活物質として配合されているものである。本発明に係る水素吸蔵合金は、例えば、粉末化された水素吸蔵合金粉末として負極中に配合される。
前記負極は、前記水素吸蔵合金粉末に加えて、導電剤、結着剤(増粘剤を含む。)等を含有していてもよい。
前記導電剤としては、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛等)、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカー、炭素繊維、気相成長炭素等の炭素系導電剤;ニッケル、コバルト、銅等の金属の粉末や繊維等からなる金属系導電剤等が挙げられる。これらの導電剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。また、防食剤として酸化イットリウム等の希土類酸化物を含有していてもよい。
前記導電剤の配合量は、前記水素吸蔵合金粉末100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.2〜5質量部である。前記導電剤の配合量が0.1質量部未満であると、充分な導電性を得ることが難しく、一方、前記導電剤の配合量が10質量部を超えると、放電容量の向上効果が不充分となることがある。
前記結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スルフォン化EPDM、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム等が挙げられる。これらの結着剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
前記結着剤の配合量は、前記水素吸蔵合金粉末100質量部に対して、0.1〜1.0質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜1.0質量部である。前記結着剤の配合量が0.1質量部未満であると、充分な増粘性が得られにくく、一方、前記結着剤の配合量が1.0質量部を超えると、電極の性能が低下してしまうことがある。
前記正極としては、例えば、主成分である水酸化ニッケルに水酸化亜鉛や水酸化コバルトが混合されてなる水酸化ニッケル複合酸化物が正極活物質として配合された電極等が挙げられる。当該水酸化ニッケル複合酸化物としては、共沈法によって均一分散されたものが好適に用いられる。
前記正極は、前記水酸化ニッケル複合酸化物に加えて電極性能を改善するための添加剤を含有していることが好ましい。前記添加剤としては、例えば、水酸化コバルト、酸化コバルト等の導電改質剤が挙げられ、また、前記水酸化ニッケル複合酸化物に水酸化コバルトがコートされたものや、前記水酸化ニッケル複合酸化物の一部が、酸素又は酸素含有気体、K2S2O8、次亜塩素酸等によって酸化されていてもよい。
前記添加剤としては、また、Y、Yb等の希土類元素を含む化合物や、Caを含む化合物等の酸素過電圧を向上させる物質を用いることもできる。Y、Yb等の希土類元素は、その一部が溶解して、負極表面に配置されるため、負極活物質の腐食を抑制する効果も期待される。
前記正極は、更に、前記負極と同様に、上述の導電剤、結着剤等を含有していてもよい。
このような正極及び負極は、各活物質に、必要に応じて上述の導電剤、結着剤等を加えた上で、これらを水又はアルコールやトルエン等の有機溶媒と共に混練して得られたペーストを、導電性支持体に塗布し、乾燥させた後、圧延成形すること等により製造することができる。
前記導電性支持体としては、例えば、鋼板、鋼板にニッケル等の金属材料からなるメッキが施されたメッキ鋼板等が挙げられる。前記導電性支持体の形状としては、例えば、発泡体、繊維群の成形体、凹凸加工を施した3次元基材;パンチング板等の2次元基材が挙げられる。これらの導電性支持体のうち、正極用としては、アルカリに対する耐食性と耐酸化性に優れたニッケルを材料とし、集電性に優れた構造である多孔体構造からなる発泡体が好ましい。一方、負極用としては、安価で、かつ、導電性に優れる鉄箔に、ニッケルメッキを施した穿孔鋼板が好ましい。
前記導電性支持体の厚さは、30〜100μmであることが好ましく、より好ましくは40〜70μmである。前記導電性支持体の厚さが30μm未満であると、生産性が低下することがあり、一方、前記導電性支持体の厚さが100μmを超えると、放電容量が不充分となることがある。
前記導電性支持体が多孔性のものである場合、その内径は、0.8〜2μmであることが好ましく、より好ましくは1〜1.5μmである。内径が0.8μm未満であると、生産性が低下することがあり、一方、内径が2μmを超えると、水素吸蔵合金の保持性能が不充分となることがある。
前記導電性支持体への各電極用ペーストの塗布方法としては、例えば、アプリケーターロール等を用いたローラーコーティング、スクリーンコーティング、ブレードコーティング、スピンコーティング、バーコーティング等が挙げられる。
前記セパレータとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、アクリル、ポリアミド等を材料とする多孔膜や不織布等が挙げられる。
前記セパレータの目付は、40〜100g/m2であることが好ましい。目付が40g/m2未満であると、短絡や自己放電性能の低下が起こることがあり、一方、目付が100g/m2を超えると単位体積当たりに占めるセパレータの割合が増加するため、電池容量が下がる傾向にある。また、前記セパレータの通気度は、1〜50cm/secであることが好ましい。通気度が1cm/sec未満であると、電池内圧が高くなりすぎることがあり、一方、通気度が50cm/secを超えると、短絡や自己放電性能の低下が起こることがある。更に、前記セパレータの平均繊維径は、1〜20μmであることが好ましい。平均繊維径が1μm未満であるとセパレータの強度が低下し、電池組み立て工程での不良率が増加することがあり、一方、平均繊維径が20μmを超えると、短絡や自己放電性能の低下が起こることがある。
前記セパレータは、その繊維表面に親水化処理が施されていることが好ましい。当該親水化処理としては、例えば、スルフォン化処理、コロナ処理、フッ素ガス処理、プラズマ処理等が挙げられる。なかでも、繊維表面にスルフォン化処理が施されたセパレータは、シャトル現象を引き起こすNO3 −、NO2 −、NH3 −等の不純物や負極からの溶出元素を吸着する能力が高いため、自己放電抑制効果が高く、好ましい。
前記アルカリ電解液としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等を含有するアルカリ性の水溶液が挙げられる。前記アルカリ電解液は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
前記アルカリ電解液の濃度は、イオン濃度の合計が9.0M以下であるものが好ましく、5.0〜8.0Mであるものがより好ましい。
前記アルカリ電解液には、正極での酸素過電圧向上、負極の耐食性の向上、自己放電向上等のため、種々の添加剤を添加してもよい。このような添加剤としては、例えば、Y、Yb、Er、Ca、Zn等の酸化物や水酸化物等が挙げられる。これらの添加剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明に係るニッケル水素蓄電池が開放型ニッケル水素蓄電池である場合、当該電池は、例えば、セパレータを介して負極を正極で挟み込み、これらの電極に所定の圧力がかかるように電極を固定した状態で、アルカリ電解液を注液し、開放形セルを組み立てることにより製造することができる。
一方、本発明に係るニッケル水素蓄電池が密閉型ニッケル水素蓄電池である場合、当該電池は、正極、セパレータ及び負極を積層する前又は後に、アルカリ電解液を注液し、外装材で封止することにより製造することができる。また、正極と負極とがセパレータを介して積層された発電要素を巻回してなる密閉型ニッケル水素蓄電池においては、前記発電要素を巻回する前又は後に、アルカリ電解液を発電要素に注液するのが好ましい。アルカリ電解液の注液法としては特に限定されず、常圧で注液してもよいが、例えば、真空含浸法、加圧含浸法、遠心含浸法等を用いてもよい。また、密閉型ニッケル水素蓄電池の外装材としては、例えば、鉄、ニッケル等の金属材料からなるメッキが施された鉄、ステンレススチール、ポリオレフィン系樹脂等からなるものが挙げられる。
前記密閉型ニッケル水素蓄電池の態様としては特に限定されず、例えば、コイン電池、ボタン電池、角型電池、扁平型電池等の正極、負極及び単層又は複層のセパレータを備えた電池や、ロール状の正極、負極及びセパレータを備えた円筒型電池等が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<水素吸蔵合金の作製方法>
合金組成が表1に記載の実施例1〜13、比較例1〜8の組成となるように原料インゴットを所定量秤量してルツボに入れ、減圧アルゴンガス雰囲気下で高周波溶解炉を用いて1500℃に加熱し、原料を溶融した。溶融後、メルトスピニング法を適用して500000K/secで急冷し、合金を固化させた。
次に、得られた合金を0.2MPa(ゲージ圧,以下同じ)に加圧されたアルゴンガス雰囲気下で、熱処理を5時間行った後、得られた水素吸蔵合金を粉砕して、平均粒径(D50)が50μmの水素吸蔵合金粉末とした。
上記の熱処理は、実施例1〜12、比較例1〜8の水素吸蔵合金粉末については950℃で行い、実施例13の水素吸蔵合金粉末については930℃で行った。
<開放形ニッケル水素電池の作製>
上記のようにして得られた水素吸蔵合金粉末100質量部に、ニッケル粉末(INCO製#210)3質量部を加えて混合した後、増粘剤(メチルセルロース)を溶解した水溶液を加え、さらに,結着剤(スチレンブタジエンゴム)を1質量部加えてペースト状にしたものを厚さ35μmの穿孔鋼板(開口率50%)の両面に塗布して乾燥させた後、厚さ0.33mmにプレスして、負極板とした。
正極板には負極容量の3倍の容量をもつシンター式水酸化ニッケル電極を用いた。
セパレータを介して、上記のように作製した負極板を上記正極板で挟み込み電極を構成し、これらの電極を1kgfの圧力がかかるように固定して7M水酸化カリウム水溶液を注入し、開放形セルを組み立てた。
<開放形ニッケル水素電池の評価>
上記のように作製した開放形ニッケル水素電池を、20℃の水槽中で、0.1ItA(31mA/g)で150%の充電と、0.2ItAで負極の終止電位が−0.6V(対Hg/HgO)となる放電とを、10サイクル繰り返した。さらに、1ItAで105%の充電と、1ItAで負極の終止電位が−0.6V(対Hg/HgO)となる放電とを、40サイクル繰り返した。これらの条件により、合計50サイクルの充放電を行った。
<比表面積の測定>
サイクル試験前後の合金の比表面積の測定は次の手順で行った。上記40サイクルの充放電前後の電池からそれぞれ負極板を取り出し、水洗および乾燥したのちに、合剤層部分と基板(鉄にニッケルめっきを施したパンチング鋼板)とを分けた。つぎに合材層部分を乳鉢で粉砕し、それを比表面積測定装置(QUANTACHROME社製、MONOSORB)にいれ、BET法により比表面積を測定した。
<結晶相の分析>
結晶の分析は次の手順で行った。合金粉末を、粉末X線回折装置(Rigaku MinifulexII)を用いて、X線回折測定をおこなった。X線管球にCuを用い、加速電圧30kV、電流15mAの出力とし、Cu−Kαをもちいた。また、測定範囲は2θ=5−90°とし、0.02間隔で積算時間2秒のステップスキャンとした。上記測定により得られた粉末X線回折パターンを,リートベルト法(解析ソフト:RIETAN−2000)により解析することにより,合金中に含まれる結晶相の存在比率(質量%)を算出した。
次に、以下のように、充放電サイクル試験用の密閉型電池を作製し、充放電サイクル試験を行った。
<ニッケル水素蓄電池用正極板の作製>
正極活物質としては、亜鉛3質量%及びコバルト0.6質量%を固溶状態で含有する水酸化ニッケル表面に、7質量%のコバルト水酸化物を被覆した後、18M水酸化ナトリウム溶液を用いて110℃で1時間空気酸化処理を行ったものを用いた。更に、Yb2O3を正極活物質に対して2質量%添加混合したのち、増粘剤(カルボキシメチルセルロース)を溶解した水溶液を加えて、ペーストを作製し、基材面密度が300g/m2の発泡ニッケルに充填し、乾燥させた後、所定の厚さにプレスして、2000mAhの正極板を作製した。
<ニッケル水素蓄電池用負極板の作製>
平均粒径D50が50μmになるように粉砕した実施例1〜13、比較例1〜8の水素吸蔵合金粉末100質量部に、増粘剤(メチルセルロース)を溶解した水溶液を加え、更に、結着剤(スチレンブタジエンゴム)を1質量部加えてペースト状にしたものを、厚さ35μmの穿孔鋼板の両面に塗布して乾燥させた後、所定の厚さにプレスして、2600mAhの負極板を作製した。
<密閉形ニッケル水素蓄電池の作製>
セパレータ(厚み120μmのポリプロピレン製不織布)を長手方向の略中央から2つに折り畳み、間に上記正極板を挟み、外側には上記実施例1〜13、比較例1〜8の水素吸蔵合金粉末を含有する負極板を重ねて、得られた積層体を、負極板が外周側になるように渦巻状に巻回して電極群を構成した。得られた電極群を円筒状の金属製電池ケースに収容し、次いで、5M KOH、3M NaOH及び0.8M LiOHを含む電解液を2.6g注液し、安全弁を備えた金属製蓋体で封口して、供試電池としてAAサイズ2100mAhのニッケル水素蓄電池を作製した。
<初期化成>
各供試電池について、以下の手順で初期化成を行った。20℃で、充電を200mAで16時間、次いで、放電を400mAで1Vとなるまで行い、これを2サイクル繰り返した。その後、40℃で48時間保存した。そして、20℃で、充電を200mAで16時間、休止1時間、放電を400mAで1Vとなるまで行い、これを2サイクル繰り返し、化成を終了した。
<充放電サイクル試験>
充放電サイクル試験は、0.5ItAで−dV=5mVの充電を行った後、30分間休止し、その後、0.5ItAで1V(20℃) の放電を行う条件とした。放電容量が、初期容量の60%となったところで、サイクル寿命であると判断した。
実施例1〜13及び比較例1〜8の水素吸蔵合金の合金組成と共に、結晶相の存在比率、比表面積、水素吸蔵合金を用いたニッケル水素蓄電池のサイクル寿命の測定結果を表1に示す。
水素吸蔵合金は腐食により、希土類の水酸化物等が表面に生成し、形態が変化する。そこで、比表面積値を測定することにより、合金腐食量の指標とすることができ、比表面積値が小さい方が腐食量が少なく、比表面積が大きいほど腐食量が多いといえる。一般式(RE1−aーbSmaMgb)(Ni1−c−dAlcMd)xで表される水素吸蔵合金(但し、0.1≦a≦0.25、0.1<b<0.2、0.02<cx<0.2、0≦dx≦0.1、3.6≦x≦3.7、REは、Sm以外の希土類元素及びYよりなる群から選択される1種以上の元素でありLaを必須とし、Mは、Mは、Mn及び/又はCoである。)実施例1〜13の水素吸蔵合金は、a(Sm置換量)が0.1未満(比較例1)又は0.25超(比較例2)である水素吸蔵合金、bが0.1以下(比較例3)又は0.2以上(比較例4)である水素吸蔵合金、cxが0.02以下(比較例5)又は0.2以上(比較例6)である水素吸蔵合金、x(B/A比)が、3.6未満(比較例7)又は3.7超(比較例8)である水素吸蔵合金と比較して、比表面積値が小さく、腐食量が少ないことがわかる。比表面積値は、1.5m2/g以下であることが好ましく、1.40m2/g以下であることがより好ましい。
また、表1より、比表面積の小さい実施例1〜13の水素吸蔵合金は、比表面積の大きい比較例1〜8の水素吸蔵合金と比較して、耐食性(耐久性)が向上すると共に、実施例1〜13の水素吸蔵合金を用いたニッケル水素蓄電池は、比較例1〜8の水素吸蔵合金を用いたニッケル水素蓄電池と比較して、サイクル寿命が顕著に向上することがわかる。特に、REとしてLaを、RE、Sm及びMgの合計量に対してモル量で0.6以上含有すると共に、Nd及び/又はPrを併用した水素吸蔵合金(実施例8び9)、あるいは、M原子としてCoを含有する水素吸蔵合金(実施例12)は、比表面積が小さく、耐食性(耐久性)が優れ、これを用いたニッケル水素蓄電池は、サイクル寿命が向上する。
実施例1〜13の水素吸蔵合金は、比表面積が小さく、また、合金の結晶相として、Pr5Co19相及びCe5Co19相を80質量%以上含有するため、耐食性(耐久性)が向上し、ニッケル水素蓄電池のサイクル寿命が向上する。両者を合計で90質量%以上含有する水素吸蔵合金(実施例1、2、4〜9、12、13)を用いることにより、ニッケル水素蓄電池のサイクル寿命はさらに向上する。
本発明により、耐食性(耐久性)の高い水素吸蔵合金が得られるので、この水素吸蔵合金をニッケル水素蓄電池の負極として用いることにより、サイクル寿命の優れたニッケル水素蓄電池を提供することができる。
Claims (6)
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一般式(RE1−aーbSmaMgb)(Ni1−c−dAlcMd)x
で表される水素吸蔵合金(但し、0.1≦a≦0.25、0.1<b<0.2、0.02<cx<0.2、0≦dx≦0.1、3.6≦x≦3.7、REは、Sm以外の希土類元素及びYよりなる群から選択される1種以上の元素でありLaを必須とし、Mは、Mは、Mn及び/又はCoである。)。
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前記RE中のLaの含有量が、RE、Sm及びMgの合計量に対して、モル量で0.6以上であることを特徴とする請求項1に記載の水素吸蔵合金。
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前記REが、Nd及び/又はPrを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の水素吸蔵合金。
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合金の結晶相として、Pr5Co19相及びCe5Co19相を80質量%以上含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素吸蔵合金。
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請求項1〜4のいずれか1項に記載の水素吸蔵合金を含有することを特徴とする電極。
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請求項5に記載の電極を負極として備えていることを特徴とするニッケル水素蓄電池。
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