JP2016063193A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】下地膜の除去を抑えつつ、上層の膜を除去すること。
【解決手段】実施形態に係る基板処理装置は、保持部と、供給部と、冷却機構とを備える。保持部は、下地膜であるSiO膜と、SiO膜を覆う上層膜であるポリシリコン膜とが形成された基板を保持する。供給部は、保持部に保持された基板に対してフッ硝酸を供給する。冷却機構は、保持部に保持された基板を冷却する。
【選択図】図3

Description

開示の実施形態は、基板処理装置および基板処理方法に関する。
従来、シリコンウェハや化合物半導体ウェハなどの基板に薬液を供給することにより、基板上の膜を除去するエッチング処理が知られている。たとえば、特許文献1には、基板の周縁部に形成された膜をエッチング除去するベベルエッチング装置が開示されている。
特開2008−47629号公報
しかしながら、エッチング処理を行う場合、除去すべきでない下地膜まで薬液によって除去されてしまうおそれがある。
たとえば、表面にポリシリコン膜が形成されたポリシリコンウェハに対してベベルエッチング等のエッチング処理が行われることがある。この処理には、薬液としてフッ硝酸が用いられるが、フッ硝酸に含まれるフッ酸によって下地膜であるSiO膜が除去されてしまうおそれがある。このため、ポリシリコンウェハに対してエッチング処理を行う場合、下地膜であるSiO膜の除去を如何にして抑えるかが大きな課題となる。
実施形態の一態様は、下地膜の除去を抑えつつ、上層の膜を除去することのできる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る基板処理装置は、保持部と、供給部と、冷却機構とを備える。保持部は、SiO膜と、SiO膜を覆うポリシリコン膜とが形成された基板を保持する。供給部は、保持部に保持された基板に対してフッ硝酸を供給する。冷却機構は、保持部に保持された基板を冷却する。
実施形態の一態様によれば、下地膜の除去を抑えつつ、上層の膜を除去することができる。
図1は、本実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。 図2は、処理ユニットの概略構成を示す図である。 図3は、処理ユニットの具体的構成を示す図である。 図4は、エッチング選択比の温度依存性を示す図である。 図5は、基板処理の処理手順を示すフローチャートである。 図6は、フッ硝酸供給処理および冷却処理の実行タイミングの一例を示す図である。 図7は、第2の実施形態に係る処理ユニットの具体的構成を示す図である。 図8は、支持機構の配置を示す図である。 図9は、第2の実施形態に係るエッチング処理の動作例を示す図である。 図10は、第2の実施形態に係るエッチング処理の動作例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する基板処理装置および基板処理方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。以下では、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図1に示すように、基板処理システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2と処理ステーション3とは隣接して設けられる。
搬入出ステーション2は、キャリア載置部11と、搬送部12とを備える。キャリア載置部11には、複数枚の基板、本実施形態では半導体ウェハ(以下ウェハW)を水平状態で収容する複数のキャリアCが載置される。
搬送部12は、キャリア載置部11に隣接して設けられ、内部に基板搬送装置13と、受渡部14とを備える。基板搬送装置13は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置13は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いてキャリアCと受渡部14との間でウェハWの搬送を行う。
処理ステーション3は、搬送部12に隣接して設けられる。処理ステーション3は、搬送部15と、複数の処理ユニット16とを備える。複数の処理ユニット16は、搬送部15の両側に並べて設けられる。
搬送部15は、内部に基板搬送装置17を備える。基板搬送装置17は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置17は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いて受渡部14と処理ユニット16との間でウェハWの搬送を行う。
処理ユニット16は、基板搬送装置17によって搬送されるウェハWに対して所定の基板処理を行う。
また、基板処理システム1は、制御装置4を備える。制御装置4は、たとえばコンピュータであり、制御部18と記憶部19とを備える。記憶部19には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部18は、記憶部19に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置4の記憶部19にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
上記のように構成された基板処理システム1では、まず、搬入出ステーション2の基板搬送装置13が、キャリア載置部11に載置されたキャリアCからウェハWを取り出し、取り出したウェハWを受渡部14に載置する。受渡部14に載置されたウェハWは、処理ステーション3の基板搬送装置17によって受渡部14から取り出されて、処理ユニット16へ搬入される。
処理ユニット16へ搬入されたウェハWは、処理ユニット16によって処理された後、基板搬送装置17によって処理ユニット16から搬出されて、受渡部14に載置される。そして、受渡部14に載置された処理済のウェハWは、基板搬送装置13によってキャリア載置部11のキャリアCへ戻される。
次に、処理ユニット16の構成について図2を参照して説明する。図2は、処理ユニット16の概略構成を示す図である。
図2に示すように、処理ユニット16は、チャンバ20と、基板保持機構30と、処理流体供給部40と、回収カップ50とを備える。
チャンバ20は、基板保持機構30と処理流体供給部40と回収カップ50とを収容する。チャンバ20の天井部には、FFU(Fan Filter Unit)21が設けられる。FFU21は、チャンバ20内にダウンフローを形成する。
基板保持機構30は、保持部31と、支柱部32と、駆動部33とを備える。保持部31は、ウェハWを水平に保持する。支柱部32は、鉛直方向に延在する部材であり、基端部が駆動部33によって回転可能に支持され、先端部において保持部31を水平に支持する。駆動部33は、支柱部32を鉛直軸まわりに回転させる。かかる基板保持機構30は、駆動部33を用いて支柱部32を回転させることによって支柱部32に支持された保持部31を回転させ、これにより、保持部31に保持されたウェハWを回転させる。
処理流体供給部40は、ウェハWに対して処理流体を供給する。処理流体供給部40は、処理流体供給源70に接続される。
回収カップ50は、保持部31を取り囲むように配置され、保持部31の回転によってウェハWから飛散する処理液を捕集する。回収カップ50の底部には、排液口51が形成されており、回収カップ50によって捕集された処理液は、かかる排液口51から処理ユニット16の外部へ排出される。また、回収カップ50の底部には、FFU21から供給される気体を処理ユニット16の外部へ排出する排気口52が形成される。
次に、処理ユニット16の具体的な構成について図3を参照して説明する。図3は、処理ユニット16の具体的構成を示す図である。図3では、処理ユニット16の特徴を説明するために必要な構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
なお、本実施形態では、処理ユニット16が、ウェハWの周縁部に形成された膜をエッチング除去するベベルエッチング装置である場合の例について説明するが、処理ユニットは、必ずしもベベルエッチング装置であることを要しない。
図3に示すように、処理ユニット16は、第1冷却機構60と、第2冷却機構80とを備える。第1冷却機構60は、ウェハWの周縁部を表面側から冷却し、第2冷却機構80は、ウェハWの周縁部を裏面側から冷却する。なお、ここでは、ウェハWの板面のうち、処理流体供給部40によって処理流体が供給される側の面すなわち被処理面をウェハWの表面とする。
第1冷却機構60は、本体部61と、冷却部62とを備える。本体部61は、ウェハWの上方においてウェハWとわずかな間隔を隔てて配置される。
本体部61は、ウェハWの表面(被処理面)の略全面と対向する対向面611と、本体部61の内部に形成される内部空間612とを備える。また、本体部61は、たとえばFFU21から供給されるドライエアやN2(窒素)といった気体を内部空間612内へ流入させる流入部613と、内部空間612内に流入した気体をウェハWの周縁部の表面側へ向けて吐出する複数の吐出部614とを備える。複数の吐出部614は、たとえば対向面611の外周部に対して円周状に並べて配置される。
本体部61には、図示しない昇降機構が接続される。かかる昇降機構は、たとえばウェハWを基板保持機構30に保持させたり基板保持機構30から取り外したりする場合に、本体部61を上方に移動させる。
なお、ここでは、FFU21からの気体を流入部613から内部空間612へ流入させる場合の例を示したが、流入部613に配管を接続し、図示しない気体供給源から供給される気体を上記配管を介して内部空間612へ供給してもよい。
冷却部62は、本体部61の内部空間612内に配置される。冷却部62は、たとえば内部空間612の天井面に対して略円環状に配設された流路621と、この流路621に対して突設されたフィン部622とを備える。流路621は、バルブ63および流量調整器64を介して冷却水供給源65に接続される。冷却水供給源65は、たとえば常温の水を冷却する冷却機構を備え、かかる冷却機構によって所定の温度に冷却された水(以下、「冷却水」と記載する)を流路621へ供給する。
かかる冷却部62は、冷却水供給源65から供給される冷却水を流路621に流すことで、流路621に突設されたフィン部622を冷却する。これにより、流入部613から内部空間612内に流入した気体は、フィン部622によって所定の温度に冷却される。そして、フィン部622によって冷却された気体(以下、「冷却気体」と記載する)は、吐出部614からウェハWの周縁部の表面側へ吐出される。
このように、第1冷却機構60は、ウェハWの周縁部の表面側に対して冷却気体を供給することによって、ウェハWの周縁部を表面側から冷却する。
第2冷却機構80は、本体部81と、冷却部82とを備える。本体部81は、ウェハWの下方においてウェハWとわずかな間隔を隔てて配置される。
本体部81は、ウェハWの裏面の中心部以外の領域と対向する略円環状の対向面811と、本体部81の内部に形成される内部空間812とを備える。本体部81は、内部空間812に連通し、気体供給源85から供給されるドライエアやNといった気体を流量調整器84およびバルブ83を介して内部空間812内へ流入させる流入部813と、内部空間812内に流入した気体をウェハWの周縁部の裏面側へ向けて吐出する複数の吐出部814とを備える。
冷却部82は、本体部81の内部空間812内に配置される。冷却部82は、たとえば内部空間812の底面に対して略円環状に配設された流路821と、この流路821に対して突設されたフィン部822とを備える。流路821は、バルブ86および流量調整器87を介して冷却水供給源88に接続される。冷却水供給源88は、たとえば常温の水を冷却する冷却機構を備え、かかる冷却機構によって所定の温度に冷却された水(冷却水)を流路821へ供給する。
かかる冷却部82は、冷却水供給源88から供給される冷却水を流路821に流すことで、流路821に突設されたフィン部822を冷却する。これにより、流入部813から内部空間812内に流入した気体は、フィン部822によって所定の温度に冷却される。そして、フィン部822によって冷却された気体(冷却気体)は、吐出部814からウェハWの周縁部の裏面側へ吐出される。
このように、第2冷却機構80は、ウェハWの周縁部の裏面側に対して冷却気体を供給することによって、ウェハWの周縁部を裏面側から冷却する。
なお、第1冷却機構60および第2冷却機構80の対向面611,811は、導熱性を有する材料、たとえば銅やアルミニウムといった金属で形成されてもよい。これらの対向面611,811は、内部空間612,812を介して冷却部62,82によって冷却されるため、かかる対向面611,811からの輻射によりウェハWを冷却することができる。かかる場合、第1冷却機構60および第2冷却機構80は、流入部613,813および吐出部614,814を備えない構成、すなわち、ウェハWに対して冷却気体を供給しない構成としてもよい。
基板保持機構30は、ウェハWよりも小径な保持部31を備える。保持部31は、たとえばバキュームチャックであり、ウェハWの裏面の中心部を吸着保持する。なお、第2冷却機構80は、かかる保持部31の外周を取り囲むように配置される。
処理流体供給部40は、吐出部41を備える。吐出部41は、たとえば第1冷却機構60が備える本体部61の外周部に設けられており、後述する薬液供給源73からの薬液やDIW供給源76からのDIW(常温の純水)をウェハWの表面側の周縁部に対して供給する。なお、吐出部41は、本体部61と別体に設けられてもよい。
吐出部41には、配管42の一端が接続される。配管42の他端は複数に分岐しており、分岐した各他端には、それぞれ薬液供給源73およびDIW供給源76が接続される。吐出部41と薬液供給源73との間には、バルブ71および流量調整器72が設けられ、吐出部41とDIW供給源76との間には、バルブ74および流量調整器75が設けられる。
かかる処理流体供給部40は、薬液供給源73から供給される薬液またはDIW供給源76から供給されるDIWを吐出部41からウェハWの表面(被処理面)に対して吐出する。薬液およびDIWの流量は、流量調整器72,75によって調整される。
ここで、基板保持機構30によって保持されるウェハWは、SiO膜が下地膜として形成され、かかるSiO膜上に、SiO膜を覆うポリシリコン膜が上層膜として形成された基板(ポリシリコンウェハ)である。なお、SiO膜とは、SiOを主成分とする膜であって、後述するエッチング選択比に影響を与えない程度の不純物や添加物を含有するものであってもよい。同様に、ポリシリコン膜とは、ポリシリコンを主成分とする膜であって、後述するエッチング選択比に影響を与えない程度の不純物や添加物を含有するものであってもよい。
また、本実施形態において、処理流体供給部40の吐出部41からウェハWの周縁部に対して供給される薬液は、フッ硝酸である。フッ硝酸とは、フッ酸(HF)と硝酸(HNO)との混合液である。
本実施形態に係る処理ユニット16は、ウェハWの周縁部に対してフッ硝酸を供給することにより、ウェハWの周縁部に形成されたポリシリコン膜を除去する処理を行う。このようなベベルエッチング処理を行う場合、フッ硝酸に含まれるフッ酸によって下地膜であるSiO膜が除去されてしまうおそれがある。このため、フッ硝酸を用いてポリシリコン膜を除去する場合、下地膜であるSiO膜の除去を如何に抑えるかが大きな課題となる。
ここで、フッ硝酸を用いてポリシリコン膜の除去を行う場合における、SiO膜のエッチングレートに対するポリシリコン膜のエッチングレートの比(以下、「エッチング選択比」と記載する)は、温度が低いほど大きくなる。
そこで、かかる特性に着目し、本実施形態に係る処理ユニット16では、第1冷却機構60および第2冷却機構80によりウェハWの周縁部を冷却しながら、ウェハWに対してフッ硝酸を供給することとした。これにより、SiO膜の除去を抑えつつ、ポリシリコン膜を選択的に除去することができる。
以下では、この点について具体的に説明する。まず、上述したエッチング選択比の温度依存性について図4を参照して説明する。図4は、エッチング選択比の温度依存性を示す図である。
なお、図4には、ウェハW上の反応ポイントにおける温度として横軸に「温度(℃)」を取り、縦軸に「エッチングレート(A/min)」および「エッチング選択比」を取ったグラフを示している。また、図4には、SiO膜のエッチングレートを白抜きの丸で、ポリシリコン膜のエッチングレートを白抜きの四角で、エッチング選択比を白抜きの三角でそれぞれ示している。なお、エッチング選択比は、「ポリシリコン膜のエッチングレート(A/min)/SiO膜のエッチングレート(A/min)」で表される。
図4に示すように、温度が60℃から25℃に低下した場合、SiO膜のエッチングレートは、約4000(A/min)から約550(A/min)に低下し、ポリシリコン膜のエッチングレートは、約36000(A/min)から約16500(A/min)に低下する。また、温度が25℃から5℃に低下した場合、SiO膜のエッチングレートは、約550(A/min)から約200(A/min)に低下し、ポリシリコン膜のエッチングレートは、約16500(A/min)から約13000(A/min)に低下する。
したがって、エッチング選択比は、ウェハW上の反応ポイントにおける温度が60℃から25℃に低下した場合には、約9から約30に上昇し、さらに25℃から5℃に低下した場合には、約30から約65に上昇する。この結果より、温度が低いほどエッチング選択比が大きくなることがわかる。
なお、本実施形態では、下地膜としてSiO膜が形成され、上層膜としてポリシリコン膜が形成された基板に対し、薬液としてフッ硝酸を供給する場合の例について説明するが、下地膜、上層膜および薬液の組合せは、上記の例に限定されない。すなわち、下地膜、上層膜および薬液の組合せは、下地膜のエッチングレートに対する上層膜のエッチングレートの比が、温度が低いほど大きくなる組合せであればよい。
なお、図4に示すように、ポリシリコン膜/SiO膜のエッチング選択比は、温度が60℃から5℃に低下することで約7倍に上昇している。したがって、本願に開示する基板処理は、少なくとも、温度低下に伴うエッチング選択比の平均上昇率が7倍以上となる下地膜、上層膜および薬液の組合せに対して適用することが可能である。
次に、処理ユニット16が実行する基板処理の処理手順について図5を参照して説明する。図5は、基板処理の処理手順を示すフローチャートである。
なお、処理ユニット16は、制御装置4が備える制御部18によって制御される。制御部18は、たとえばCPU(Central Processing Unit)であり、記憶部19に記憶された図示しないプログラムを読み出して実行することによって処理ユニット16の動作を制御する。なお、制御部18は、プログラムを用いずにハードウェアのみで構成されてもよい。
図5に示すように、処理ユニット16では、まず、ウェハWの搬入処理が行われる(ステップS101)。かかる搬入処理では、基板搬送装置17(図1参照)が保持部31の上方にウェハWを搬送し、保持部31がウェハWを吸着保持する。
つづいて、処理ユニット16では、ベベルエッチング処理が行われる(ステップS102)。かかるベベルエッチング処理では、まず、駆動部33が保持部31を回転させることにより、保持部31に保持されたウェハWを所定の回転数で回転させる。その後、ベベルエッチング処理では、「フッ硝酸供給処理」および「冷却処理」が行われる。フッ硝酸供給処理は、バルブ71を所定時間開放することにより、薬液供給源73から供給されるフッ硝酸を吐出部41からウェハWの表面側の周縁部へ供給する処理である。なお、吐出部41からは、たとえば常温のフッ硝酸が供給されるものとする。また、ここでは、「フッ硝酸供給処理」および「冷却処理」が同時に開始される場合について例示するが、後述のように、「フッ硝酸供給処理」および「冷却処理」の実行タイミングは異ならせても良い。
また、冷却処理は、第1冷却機構60からウェハWの表面側の周縁部に対して冷却気体を供給するとともに、第2冷却機構80からウェハWの裏面側の周縁部に対して冷却気体を供給する処理である。具体的には、バルブ83を所定時間開放することにより、気体供給源85から供給される気体を第2冷却機構80の内部空間812へ供給する。また、バルブ63およびバルブ86を所定時間開放することにより、第1冷却機構60の冷却部62が備える流路621および第2冷却機構80の冷却部82が備える流路821に冷却水供給源65,88からの冷却水を流通させる。なお、冷却気体の温度は、たとえば10℃である。
なお、冷却機構による基板処理の態様は、ウェハW上の反応ポイントにおける温度をフッ硝酸のみを供給した場合における温度よりも下げることができれば、本実施形態で説明したものに限定されない。例えば、供給されるフッ硝酸の温度に対応して、冷却処理のための冷却気体の温度や冷却水の流量も異なる設定値にできる。
そして、ベベルエッチング処理では、第1冷却機構60および第2冷却機構80によりウェハWの周縁部を冷却しながら(冷却処理)、処理流体供給部40からフッ硝酸を供給することによって(フッ硝酸供給処理)、ウェハWの周縁部に形成されたポリシリコン膜を除去する処理が行われる。
上述したように、フッ硝酸を用いてポリシリコン膜の除去を行う場合、ポリシリコン膜/SiO膜のエッチング選択比は、温度が低いほど大きくなる。したがって、本実施形態に係る処理ユニット16のように、ウェハWを冷却しながらフッ硝酸によるポリシリコン膜の除去を行うことで、下地膜であるSiO膜の除去を抑えつつ、ポリシリコン膜を除去することができる。
また、本実施形態に係る処理ユニット16では、第1冷却機構60が、ウェハWの表面側の周縁部に対して冷却気体を供給し、第2冷却機構80が、ウェハWの裏面側の周縁部に対して冷却気体を供給することとした。このように、ウェハWの周縁部を両面から冷却することにより、ウェハWの周縁部を短期間で所望の温度に冷却することができる。また、両面から冷却することで、ウェハWに反りを生じさせ難くすることができる。
なお、本実施形態に係る処理ユニット16のように冷却機構を用いてウェハWを冷却する手法に代えて、所定の温度に冷却されたフッ硝酸をウェハWへ供給する手法も考えられる。しかしながら、ベベルエッチング処理を行う場合、所定の温度に低下させたフッ硝酸をウェハWの周縁部に供給しても、ウェハWに対して接触するフッ硝酸の量が少ないためウェハWの温度は低下し難い。すなわち、反応ポイントにおける温度を低下させることが難しい。このため、フッ硝酸を冷却させる手法では、ポリシリコン膜/SiO膜のエッチング選択比を上昇させることが困難である。
これに対し、本実施形態に係る処理ユニット16によれば、第1冷却機構60および第2冷却機構80を用いてウェハWの周縁部を直接冷却することとしたため、ウェハW上の反応ポイントにおける温度を効率的に低下させることができる。したがって、ポリシリコン膜/SiO膜のエッチング選択比を上昇させることが容易である。
つづいて、フッ硝酸供給処理および冷却処理の実行タイミングについて図6を参照して説明する。図6は、フッ硝酸供給処理および冷却処理の実行タイミングの一例を示す図である。
図6に示すように、フッ硝酸供給処理が開始されるタイミングをt1とし、終了するタイミングをt3とした場合、冷却処理は、タイミングt1よりも遅いタイミングt2で開始されてもよい。第1冷却機構60および第2冷却機構80を用いてウェハWを冷却することで、ポリシリコン膜のエッチングレートは低下する。そこで、フッ硝酸供給処理が開始されてから予め決められた時間が経過した後で冷却処理を開始させることで、冷却処理が開始されるまでの期間(t1〜t2)において、ポリシリコン膜を高いエッチングレートで除去することができる。したがって、SiO膜の除去を抑えつつ、ベベルエッチング処理に要する時間を短縮させることができる。なお、より高いエッチングレートを達成したければ、期間(t1〜t2)において、不図示のヒーターによりウェハWの温度を高くしてもよい。
なお、上記の例に限らず、冷却処理は、フッ硝酸供給処理と同時に開始されてもよいし、フッ硝酸供給処理に先だって開始されてもよい。
また、図6に示すように、冷却処理は、フッ硝酸供給処理の終了タイミングt3よりも遅いタイミングで終了してもよい。たとえば、冷却処理は、後述するリンス処理が開始されるタイミングt4で終了してもよい。
フッ硝酸供給処理が終了した後も、ウェハWの周縁部にはフッ硝酸が残存する。このため、フッ硝酸供給処理の終了後も冷却処理を継続させることで、フッ硝酸によるSiO膜の除去をより確実に抑制することができる。なお、冷却処理は、リンス処理の開始タイミングt4まで継続させることが好ましいが、フッ硝酸供給処理の終了タイミングt3よりも遅く、リンス処理の開始タイミングt4よりも早いタイミングで終了させてもよい。また、上記の例に限らず、冷却処理は、フッ硝酸供給処理と同時に終了してもよいし、フッ硝酸供給処理に先だって終了してもよい。このように、処理ユニット16は、フッ硝酸供給処理を停止させてから予め決められた時間が経過した後で冷却処理を停止させてもよい。
また、ウェハWの表面側は、処理流体供給部40から供給されるフッ硝酸により、ウェハWの裏面側と比較して温度が低下し難い。このため、第1冷却機構60から供給される冷却気体の温度は、第2冷却機構80から供給される冷却気体の温度よりも低く設定されてもよい。これにより、ウェハWの表面側の冷却温度を裏面側の冷却温度に近付けることができる。
つづいて、処理ユニット16では、ウェハWの周縁部をDIWですすぐリンス処理が行われる(ステップS103)。かかるリンス処理では、バルブ74が所定時間開放されることによって、DIW供給源76から供給されるDIWが吐出部41からウェハWの被処理面へ供給され、ウェハWに残存するエッチング液が洗い流される。なお、DIW供給源76から供給されるDIWの流量は、流量調整器75によって調整される。
つづいて、処理ユニット16では、乾燥処理が行われる(ステップS104)。かかる乾燥処理では、ウェハWの回転速度を増速させることによってウェハW上のDIWを振り切ってウェハWを乾燥させる。
その後、処理ユニット16では、搬出処理が行われる(ステップS105)。かかる搬出処理では、駆動部33によるウェハWの回転が停止した後、ウェハWが基板搬送装置17(図1参照)によって処理ユニット16から搬出される。かかる搬出処理が完了すると、1枚のウェハWについての一連の基板処理が完了する。
上述してきたように、本実施形態に係る処理ユニット16は、保持部31と、駆動部33(「回転機構」の一例に相当)と、処理流体供給部40(「供給部」の一例に相当)と、第1冷却機構60および第2冷却機構80(「冷却機構」の一例に相当)とを備える。保持部31は、SiO膜と、SiO膜を覆うポリシリコン膜とが形成されたウェハWを保持する。駆動部33は、保持部31を回転させる。処理流体供給部40は、保持部31に保持されたウェハWの表面側の周縁部に対してフッ硝酸を供給する。第1冷却機構60および第2冷却機構80は、保持部31に保持されたウェハWの周縁部を両面から冷却する。
したがって、本実施形態に係る処理ユニット16によれば、下地膜であるSiO膜の除去を抑えつつ、上層膜であるポリシリコン膜を除去することができる。
なお、上述した第1の実施形態では、処理ユニット16が、第1冷却機構60および第2冷却機構80を用いてウェハWの周縁部を両面から冷却する場合の例について説明したが、処理ユニット16は、第1冷却機構60および第2冷却機構80のうち何れか一方を備える構成であってもよい。
たとえば、上述したように、ウェハWの表面側は、処理流体供給部40から供給されるフッ硝酸により、ウェハWの裏面側と比較して温度が低下し難い。このため、処理ユニット16は、ウェハWを裏面側から冷却する第2冷却機構80のみ備える構成であってもよい。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、処理ユニット16が、ウェハWの周縁部に形成されたポリシリコン膜を除去するベベルエッチング処理を行う場合の例について説明したが、処理ユニットが実行する処理は、ベベルエッチング処理に限定されない。以下では、第2の実施形態として、ウェハWの裏面の全面をエッチング処理する場合の例について説明する。
まず、第2の実施形態に係る処理ユニットの構成について図7を参照して説明する。図7は、第2の実施形態に係る処理ユニットの具体的構成を示す図である。また、図8は、支持機構の配置を示す図である。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図7に示すように、第2の実施形態に係る処理ユニット16Aは、ウェハWの全面を表面側から冷却する冷却機構60Aを備える。
冷却機構60Aは、本体部61Aと、冷却部62Aとを備える。本体部61Aは、ウェハWの上方においてウェハWとわずかな間隔を隔てて配置される。
本体部61Aは、ウェハWの表面の略全面と対向する対向面611Aと、本体部61Aの内部に形成される内部空間612Aとを備える。また、本体部61Aは、たとえばFFU21から供給されるドライエアやNといった気体を内部空間612A内へ流入させる流入部613Aと、内部空間612A内に流入した気体をウェハWの表面側の中心部へ向けて吐出する吐出部614Aとを備える。
冷却部62Aは、本体部61Aの内部空間612A内に配置される。冷却部62Aは、たとえば内部空間612Aの底面に対して略円環状に配設された流路621Aと、この流路621Aに対して突設されたフィン部622Aとを備える。流路621Aは、バルブ63および流量調整器64を介して冷却水供給源65に接続される。かかる冷却部62Aは、冷却水供給源65から供給される冷却水を流路621Aに流すことで、流路621Aに突設されたフィン部622Aを冷却する。
内部空間612Aには、仕切板66が設けられる。仕切板66は、内部空間612Aを上側の空間と下側の空間とに仕切る部材であり、外周部には複数の流路661が形成されている。
FFU21から供給される気体は、流入部613Aから内部空間612Aの上側の空間へ流入した後、仕切板66の流路661から内部空間612Aの下側の空間へ流入する。そして、下側の空間へ流入した気体は、下側の空間の外周部から中心部へ移動する間に冷却部62Aによって冷却されて、吐出部614AからウェハWの表面側の中心部へ供給される。その後、冷却気体は、ウェハWと対向面611Aとの間の隙間を通って、ウェハWの中心部から周縁部へ向かって流れる。これにより、ウェハWの全面が冷却される。
このように、冷却機構60Aは、ウェハWの表面側の中心部に対して冷却気体を供給することで、ウェハWの全面を冷却する。
また、処理ユニット16Aは、基板保持機構30Aを備える。基板保持機構30Aは、ウェハWの径よりも僅かに小径な保持部31Aと、保持部31Aを支持する支柱部32Aと、支柱部32Aを回転させる駆動部33Aとを備える。
かかる基板保持機構30Aは、保持部31Aおよび支柱部32Aの中心部を鉛直方向に貫通する中空部321を備える。
また、処理ユニット16Aは、処理流体供給部40Aを備える。処理流体供給部40Aは、基板保持機構30Aの中空部321に挿通される。処理流体供給部40Aの内部には、吐出部41Aが形成される。吐出部41Aには、配管42の一端が接続される。配管42の他端は複数に分岐しており、分岐した各他端には、それぞれ薬液供給源73およびDIW供給源76が接続される。吐出部41Aと薬液供給源73との間には、バルブ71および流量調整器72が設けられ、吐出部41AとDIW供給源76との間には、バルブ74および流量調整器75が設けられる。
かかる処理流体供給部40Aは、薬液供給源73からのフッ硝酸またはDIW供給源76からのDIWをウェハWの裏面側の中心部に対して供給する。
また、処理ユニット16Aは、支持機構100と、複数の弾性部材110と、回転カップ120とを備える。
支持機構100は、ウェハWの裏面を支持する。かかる支持機構100は、ウェハWの裏面に向かって突出する複数の支持ピン101と、保持部31Aの周面に形成された挿入口311(図10参照)に対して水平方向に進退可能に設けられ、各支持ピン101を先端部において支持する複数の支持部材102とを備える。図8に示すように、複数の支持ピン101は、円周状に並べて配置される。
これら複数の支持ピン101により、ウェハWは、保持部31Aの上面からわずかに離間した状態で水平に保持される。なお、支持ピン101の個数は、図示のものに限定されない。
弾性部材110は、たとえばコイルバネであり、支持ピン101の各々に対応して設けられ、支持ピン101の水平方向外方への移動を弾性的に規制する。かかる弾性部材110は、一端が支持ピン101に固定され、他端が回転カップ120の後述する固定部材121に固定される。
回転カップ120は、保持部31Aを取り囲むように配置される。かかる回転カップ120は、たとえば図示しない支持部材によって保持部31Aに支持されることにより、保持部31Aと共に回転しながら、ウェハWから飛散するフッ硝酸を捕集する。回転カップ120の内側には固定部材121が設けられており、かかる固定部材121に弾性部材110の他端が固定される。
次に、上記のように構成された処理ユニット16Aが実行するエッチング処理の動作例について図9および図10を参照して説明する。図9および図10は、第2の実施形態に係るエッチング処理の動作例を示す図である。なお、図9は、ウェハWを第1の回転数で回転させた状態を示し、図10は、ウェハWを第1の回転数よりも高い第2の回転数で回転させた状態を示している。
第2の実施形態に係るエッチング処理では、まず、駆動部33Aが保持部31Aを回転させることにより、保持部31Aに保持されたウェハWを第1の回転数で回転させる。第1の回転数は、たとえば1600rpmである。これにより、支持機構100は、保持部31Aの回転に伴う遠心力によって水平方向外方へ移動するとともに、弾性部材110から受ける付勢力と上記遠心力とが釣り合う位置で停止する。
つづいて、エッチング処理では、「フッ硝酸供給処理」と「冷却処理」とが行われる。フッ硝酸供給処理は、バルブ71を所定時間開放することにより、薬液供給源73から供給されるフッ硝酸を吐出部41AからウェハWの裏面側の中心部へ供給する処理である。ウェハWの裏面側の中心部へ供給されたフッ硝酸は、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの裏面の全面に広がる。これにより、ウェハWの裏面の全面に形成されたポリシリコン膜が除去される。また、フッ硝酸は、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの表面側の周縁部に回り込む。これにより、ウェハWの周縁部に形成されたポリシリコン膜も除去される。
また、冷却処理は、冷却機構60AからウェハWの表面側の中心部に対して冷却気体を供給することによってウェハWの全面を冷却する処理である。具体的には、バルブ63を所定時間開放することにより、冷却部62Aが備える流路621Aに冷却水供給源65からの冷却水を流通させる。
このように、第2の実施形態に係るエッチング処理では、冷却機構60AによりウェハWの全面を冷却しながら、処理流体供給部40Aから供給されるフッ硝酸によってウェハWの裏面および周縁部に形成されたポリシリコン膜を除去する処理が行われる(図9参照)。したがって、第1の実施形態に係るベベルエッチング処理と同様、SiO膜の除去を抑えつつ、ポリシリコン膜を除去することができる。
また、第2の実施形態に係るエッチング処理では、吐出部41Aと冷却機構60Aとが両方ともウェハWの回転中心にあるので、フッ硝酸が即座に冷却されるという効果も有する。さらに、冷却機構60Aに第1の実施形態で示した周縁位置の吐出部を設け、ウェハWの全体に対して、均一な冷却が可能なように構成してもよい。
ここで、図9に示すように、ウェハWの裏面のうち支持ピン101と接触する部分には、フッ硝酸が十分に行き渡らずにポリシリコン膜が残存するおそれがある。
そこで、第2の実施形態に係るエッチング処理では、フッ硝酸供給処理が行われる間に、ウェハWの回転数を第1の回転数から第1の回転数よりも高い第2の回転数へ変更する処理が行われる。第2の回転数は、たとえば2200rpmである。これにより、保持部31Aの回転に伴う遠心力が増すため、弾性部材110からの付勢力と上記遠心力とが釣り合う位置が水平方向外方にずれる。すなわち、支持ピン101の位置が水平方向外方にずれる。この結果、図10に示すように、支持ピン101の存在によりウェハWの裏面に残存していたポリシリコン膜をフッ硝酸によって除去することができる。
このように、第2の実施形態に係る処理ユニット16Aは、フッ硝酸供給処理中に保持部31Aの回転数を変更して支持ピン101の位置をずらすことによって、エッチング処理を中断させることなく、ウェハWの裏面に膜残りが生じることを防止することができる。また、たとえば、ウェハWに加減速を加えてウェハWをスリップさせる手法や2種類のチャックでウェハWを持ち替える手法と比べて、パーツが擦れて劣化したり、構成が複雑化したりすることを抑制することができる。
なお、ここでは、保持部31Aの回転数を低速から高速へ変化させることとしたが、保持部31Aの回転数は、高速から低速へ変化させてもよい。また、保持部31Aの回転数を第1の回転数から第2の回転数まで多段階で変化させてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
W ウェハ
1 基板処理システム
4 制御装置
16 処理ユニット
18 制御部
19 記憶部
30 基板保持機構
31 保持部
33 駆動部
40 処理流体供給部
41 吐出部
60 第1冷却機構
62 冷却部
80 第2冷却機構
82 冷却部
100 支持機構
101 支持ピン
102 支持部材
110 弾性部材
120 回転カップ
611,811 対向面
612,812 内部空間
613,813 流入部
614,814 吐出部
621,821 流路
622,822 フィン部

Claims (8)

  1. SiO膜と、前記SiO膜を覆うポリシリコン膜とが形成された基板を保持する保持部と、
    前記保持部に保持された基板に対してフッ硝酸を供給する供給部と、
    前記保持部に保持された基板を冷却する冷却機構と
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記冷却機構により前記基板を冷却しながら、前記供給部から供給されるフッ硝酸によって前記ポリシリコン膜を除去する処理を実行させる制御部
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記制御部は、
    前記供給部から前記基板へのフッ硝酸の供給を開始させ、予め決められた時間が経過した後、前記冷却機構による前記基板の冷却を開始させること
    を特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記制御部は、
    前記供給部から前記基板へのフッ硝酸の供給を停止させ、予め決められた時間が経過した後、前記冷却機構による前記基板の冷却を停止させること
    を特徴とする請求項2または3に記載の基板処理装置。
  5. 前記供給部は、
    前記基板の一方の面に対してフッ硝酸を供給し、
    前記冷却機構は、
    前記基板の他方の面に対して冷却気体を供給することによって前記基板を冷却すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  6. 前記冷却機構は、
    前記基板の一方の面に対して冷却気体を供給することによって前記基板を冷却する第1冷却機構と、
    前記基板の他方の面に対して冷却気体を供給することによって前記基板を冷却する第2冷却機構と
    を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  7. 前記保持部を回転させる回転機構をさらに備え、
    前記供給部は、
    前記回転される基板の周縁部に対してフッ硝酸を供給し、
    前記冷却機構は、
    前記基板の周縁部を冷却すること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の基板処理装置。
  8. SiO膜と、前記SiO膜を覆うポリシリコン膜とが形成された基板を保持部により保持する保持工程と、
    前記保持工程において保持された基板を冷却機構により冷却する冷却工程と、
    前記冷却工程と重複して行われ、前記保持工程において保持された基板に対して供給部によりフッ硝酸を供給することによって前記基板に形成されたポリシリコン膜を除去する除去工程と
    を含むことを特徴とする基板処理方法。
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