JP6336365B2 - 基板液処理装置 - Google Patents

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Description

開示の実施形態は、基板液処理装置に関する。
従来、半導体デバイスの製造工程では、シリコンウェハや化合物半導体ウェハなどの基板を回転させつつ、回転する基板の中心部に処理液を供給することにより、回転に伴う遠心力によって処理液を基板上に広げて基板を処理する基板処理が行われている(特許文献1参照)。
特開2009−059895号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術において、基板の中心部に供給された処理液は、基板の外周部に到達するまでに温度が低下する。すなわち、基板の中心部と外周部とで処理液に温度差が生じる。このため、たとえばエッチング液のように、温度が高いほど処理速度が速くなる処理液を用いて基板処理を行う場合、基板の中心部と外周部とで処理液の処理速度に差が生じ、基板処理の面内均一性が低下するおそれがある。
実施形態の一態様は、基板処理の面内均一性を向上させることのできる基板液処理装置を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る基板液処理装置は、保持部と、回転機構と、液供給部と、気体供給部とを備える。保持部は、基板を保持する。回転機構は、保持部を回転させる。液供給部は、保持部に保持された基板の一方の面の中心部に対して処理液を供給する。気体供給部は、保持部に保持された基板の他方の面の中心部に対し、処理液の温度未満の気体を供給する。
実施形態の一態様によれば、基板処理の面内均一性を向上させることができる。
図1は、本実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。 図2は、処理ユニットの概略構成を示す図である。 図3は、処理ユニットの具体的構成を示す図である。 図4は、基板処理の処理手順を示すフローチャートである。 図5は、ウェハ位置とエッチングレートとの関係を示す図である。 図6は、中心部冷却処理の説明図である。 図7は、ウェハの中心部および外周部における薬液処理中の温度変化を示す図である。 図8は、第1変形例に係る処理ユニットの構成を示す図である。 図9は、第1変形例に係る気体供給部の模式平面図である。 図10は、第2変形例に係る処理ユニットの構成を示す図である。 図11は、第2変形例に係る気体供給部の模式平面図である。 図12は、第3変形例に係る処理ユニットの構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する基板液処理装置および基板液処理方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。以下では、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図1に示すように、基板処理システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2と処理ステーション3とは隣接して設けられる。
搬入出ステーション2は、キャリア載置部11と、搬送部12とを備える。キャリア載置部11には、複数枚の基板、本実施形態では半導体ウェハ(以下ウェハW)を水平状態で収容する複数のキャリアCが載置される。
搬送部12は、キャリア載置部11に隣接して設けられ、内部に基板搬送装置13と、受渡部14とを備える。基板搬送装置13は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置13は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いてキャリアCと受渡部14との間でウェハWの搬送を行う。
処理ステーション3は、搬送部12に隣接して設けられる。処理ステーション3は、搬送部15と、複数の処理ユニット16とを備える。複数の処理ユニット16は、搬送部15の両側に並べて設けられる。
搬送部15は、内部に基板搬送装置17を備える。基板搬送装置17は、ウェハWを保持するウェハ保持機構を備える。また、基板搬送装置17は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウェハ保持機構を用いて受渡部14と処理ユニット16との間でウェハWの搬送を行う。
処理ユニット16は、基板搬送装置17によって搬送されるウェハWに対して所定の基板処理を行う。
また、基板処理システム1は、制御装置4を備える。制御装置4は、たとえばコンピュータであり、制御部18と記憶部19とを備える。記憶部19には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部18は、記憶部19に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置4の記憶部19にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
上記のように構成された基板処理システム1では、まず、搬入出ステーション2の基板搬送装置13が、キャリア載置部11に載置されたキャリアCからウェハWを取り出し、取り出したウェハWを受渡部14に載置する。受渡部14に載置されたウェハWは、処理ステーション3の基板搬送装置17によって受渡部14から取り出されて、処理ユニット16へ搬入される。
処理ユニット16へ搬入されたウェハWは、処理ユニット16によって処理された後、基板搬送装置17によって処理ユニット16から搬出されて、受渡部14に載置される。そして、受渡部14に載置された処理済のウェハWは、基板搬送装置13によってキャリア載置部11のキャリアCへ戻される。
次に、処理ユニット16の構成について図2を参照して説明する。図2は、処理ユニット16の概略構成を示す図である。
図2に示すように、処理ユニット16は、チャンバ20と、基板保持機構30と、処理流体供給部40と、回収カップ50とを備える。
チャンバ20は、基板保持機構30と処理流体供給部40と回収カップ50とを収容する。チャンバ20の天井部には、FFU(Fan Filter Unit)21が設けられる。FFU21は、チャンバ20内にダウンフローを形成する。
基板保持機構30は、保持部31と、支柱部32と、駆動部33とを備える。保持部31は、ウェハWを水平に保持する。支柱部32は、鉛直方向に延在する部材であり、基端部が駆動部33によって回転可能に支持され、先端部において保持部31を水平に支持する。駆動部33は、支柱部32を鉛直軸まわりに回転させる。かかる基板保持機構30は、駆動部33を用いて支柱部32を回転させることによって支柱部32に支持された保持部31を回転させ、これにより、保持部31に保持されたウェハWを回転させる。
処理流体供給部40は、ウェハWに対して処理流体を供給する。処理流体供給部40は、処理流体供給源70に接続される。
回収カップ50は、保持部31を取り囲むように配置され、保持部31の回転によってウェハWから飛散する処理液を捕集する。回収カップ50の底部には、排液口51が形成されており、回収カップ50によって捕集された処理液は、かかる排液口51から処理ユニット16の外部へ排出される。また、回収カップ50の底部には、FFU21から供給される気体を処理ユニット16の外部へ排出する排気口52が形成される。
次に、処理ユニット16の具体的な構成について図3を参照して説明する。図3は、処理ユニット16の具体的構成を示す図である。なお、図3では、処理ユニット16の特徴を説明するために必要な構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
図3に示すように、処理流体供給部40は、ノズル41と、ノズル41に接続される配管42とを備える。配管42の他端は複数に分岐しており、分岐した各他端には、それぞれ薬液供給源73、DIW供給源76およびIPA供給源79が接続される。ノズル41と薬液供給源73との間には、バルブ71および流量調整器72が設けられる。同様に、ノズル41とDIW供給源76との間には、バルブ74および流量調整器75が設けられ、ノズル41およびIPA供給源79との間には、バルブ77および流量調整器78が設けられる。
かかる処理流体供給部40は、薬液供給源73から供給される薬液、DIW供給源76から供給されるDIW(常温の純水)またはIPA供給源79から供給される常温のIPA(イソプロピルアルコール)をノズル41からウェハWの表面(被処理面)に対して吐出する。薬液、DIWおよびIPAの流量は、流量調整器72,75,78によって調整される。
なお、ここでは、処理流体供給部40が1つのノズル41を備える場合の例について説明するが、処理流体供給部40は、各処理液に対応する複数のノズルを備えていてもよい。すなわち、処理流体供給部40は、薬液供給源73に接続されて薬液を吐出するノズルと、DIW供給源76に接続されてDIWを吐出するノズルと、IPA供給源79に接続されてIPAを吐出するノズルとを備えていてもよい。また、処理流体供給部40は、IPA供給源79に代えて、IPA以外の揮発性溶剤をノズル41へ供給する揮発性溶剤供給源に接続されてもよい。
図3に示すように、本実施形態に係る処理ユニット16は、ウェハWの裏面の中心部に対して気体を供給する気体供給部80を備える。気体供給部80は、たとえば基板保持機構30の中央に形成された中空部314に挿通される。
気体供給部80の内部には、流路81が形成される。流路81は、バルブ91、流量調整器92および冷却機構93を介して気体供給源94に接続される。気体供給源94は、N2ガスなどの不活性ガスやドライエアといった気体を常温で供給する。
冷却機構93は、気体供給源94から供給される気体をノズル41から供給される薬液の温度未満の温度に冷却される。冷却機構93としては、たとえば熱交換器を用いることができる。
保持部31の上面には、ウェハWの周縁部を把持する把持部311が設けられており、ウェハWは、かかる把持部311によって保持部31の上面からわずかに離間した状態で水平に保持される。
次に、処理ユニット16が実行する基板処理の処理手順について図4を参照して説明する。図4は、基板処理の処理手順を示すフローチャートである。
なお、処理ユニット16は、制御装置4が備える制御部18によって制御される。制御部18は、たとえばCPU(Central Processing Unit)であり、記憶部19に記憶された図示しないプログラムを読み出して実行することによって処理ユニット16の動作を制御する。なお、制御部18は、プログラムを用いずにハードウェアのみで構成されてもよい。
図4に示すように、処理ユニット16では、まず、ウェハWの搬入処理が行われる(ステップS101)。かかる搬入処理では、基板搬送装置17(図1参照)が保持部31の上方にウェハWを搬送し、保持部31が把持部311を用いてウェハWを保持する。
つづいて、処理ユニット16では、薬液処理が行われる(ステップS102)。かかる薬液処理では、まず、駆動部33が保持部31を回転させることにより、保持部31に保持されたウェハWを所定の回転数で回転させる。つづいて、処理流体供給部40のノズル41がウェハWの中央上方に位置する。
その後、バルブ71が所定時間開放されることによって、薬液供給源73から供給される薬液がノズル41からウェハWの被処理面へ供給される。薬液供給源73から供給される薬液の流量は、流量調整器72によって調整される。
ウェハWへ供給された薬液は、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの被処理面の全面に広がる。これにより、ウェハWの被処理面が薬液によって処理される。
ここで、処理ユニット16では、ステップS102の薬液処理として、HF(フッ酸)等のエッチング液をウェハWの被処理面へ供給することによってウェハWの被処理面をエッチングするエッチング処理が行われる。かかるエッチング処理においては、エッチングレートを高めるために、たとえば50〜80℃程度に加熱されたエッチング液が使用される。
ウェハWの中心部に供給されたエッチング液は、ウェハWの外周部に到達するまでの間に、たとえばウェハWに熱が奪われるなどして温度が低下する。このため、ウェハWの中心部と外周部とでエッチングレートの不均一が生じるおそれがある。
そこで、本実施形態に係る処理ユニット16では、薬液処理において、気体供給部80からウェハWの裏面の中心部に対し、エッチング液の温度未満の気体(以下、「冷却気体」と記載する)を供給する中心部冷却処理を行うこととした。これにより、ウェハWの中心部と外周部との温度差を小さくすることができるため、ウェハWの中心部と外周部とのエッチング処理の面内均一性を向上させることができる。
ここで、中心部冷却処理の具体的内容について説明する。図5は、ウェハ位置とエッチングレートとの関係を示す図である。また、図6は、中心部冷却処理の説明図である。
なお、図5には、横軸に「ウェハ位置」を取り、縦軸に「エッチングレート」を取ったグラフを示している。「ウェハ位置」は、ウェハWの中心位置を0mmとした場合における中心位置からの距離で表している。また、図5では、中心部冷却処理を行わない場合すなわち薬液処理のみを行った場合の結果を黒丸のグラフで、中心部冷却処理を行った場合の結果を白抜きの丸のグラフでそれぞれ示している。
図5における黒丸のグラフに示すように、中心部冷却処理を行わない場合のエッチングレートは、ウェハWの外周部よりも中心部の方が高くなることがわかる。これは、上述したように、ウェハWの中心部に供給されたエッチング液の温度が、ウェハWの外周部に到達するまでの間に低下するためである。
一方、図5における白抜きの丸のグラフに示すように、中心部冷却処理を行った場合、中心部冷却処理を行わない場合と比較して、ウェハWの中心部のエッチングレートが低下することがわかる。これは、エッチング液によるウェハWの中心部の温度上昇が、ウェハWの裏面の中心部に供給される冷却気体によって抑えられるためであると考えられる。
このように、中心部冷却処理によれば、ウェハWの中心部に対して冷却気体を供給することにより、ウェハWの中心部のエッチングレートを低下させることができる。
さらに、図5に示すように、中心部冷却処理を行った場合でも、ウェハWの中心部以外のエッチングレートは、中心部冷却処理を行わない場合のエッチングレートとあまり変わらないことがわかる。これは、図6に示すように、ウェハWの表面付近(たとえば、図6に示す領域P)に存在するエッチング液だけが、冷却気体により冷却されたウェハWによって冷却され、他の大部分のエッチング液は冷却気体の影響を受けることなくウェハWの外周部へ広がっていくためであると考えられる。
このように、本実施形態に係る中心部冷却処理によれば、エッチングレートの全体的な低下を抑えつつ、ウェハWの中心部のエッチングレートを低下させることができる。
また、本実施形態に係る中心部冷却処理は、冷却気体を用いてウェハWを冷却するため、基板の裏面全体に加熱した液体を供給して基板全体の温度を均一化する手法と比べて、排液量が増加するおそれがない。したがって、本実施形態に係る中心部冷却処理によれば、排液量の増加を抑えつつ、基板処理の面内均一性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る中心部冷却処理は、冷却気体を用いてウェハWを冷却するため、エッチング液などの処理液は、他の液体と混ざり合うことなく排出されることとなる。したがって、本実施形態に係る中心部冷却処理によれば、エッチング液などの処理液を容易に回収・再利用することができる。
また、本実施形態に係る中心部冷却処理は、たとえば処理液を供給するノズル41をウェハWの中心部から外周部へ向けてスキャンさせることによってウェハWの温度を均一化させる手法と比べて、液流の乱れがなく、スプラッシュやパーティクル再付着を抑制することができるため、歩留りを向上させることができる。
ところで、図5に示す白抜きの丸のグラフでは、ウェハWの中心部のエッチングレートが、ウェハWの外周部のエッチングレートを下回る結果となっているが、たとえば冷却気体の噴出タイミングや温度、流速(流量)等を最適化することにより、ウェハWの中心部のエッチングレートを外周部のエッチングレートに近づけることが可能である。
ここで、ウェハWの中心部のエッチングレートを外周部のエッチングレートと同等の値に調整するための制御方法の例について図7を参照して説明する。図7は、ウェハWの中心部および外周部における薬液処理中の温度変化を示す図である。
なお、図7では、ウェハWの中心部における温度の時間変化を実線L1で、ウェハWの外周部における温度の時間変化を一点鎖線L2でそれぞれ示している。また、図7では、ウェハWの表面の中心部にエッチング液が供給されるタイミングをt0としている。
図7に示すように、中心部冷却処理を行わない場合、薬液処理によってウェハWには中心部と外周部とで温度差(T1−T2)が生じる。本実施形態に係る処理ユニット16は、たとえば、中心部の温度T1が外周部の温度T2と一致するように気体供給源94からの気体を冷却機構93を用いて冷却する実験を予め行い、上記実験の結果に従って、気体供給源94からの気体を冷却機構93を用いて冷却する。
具体的には、上記の実験結果を記憶部19に記憶しておき、制御部18が、記憶部19に記憶された情報に従って冷却機構93を制御する。これにより、気体供給部80から適切な温度の冷却気体がウェハWの裏面の中心部に供給され、ウェハWの中心部の温度T1が外周部の温度T2に近づくこととなる。すなわち、ウェハWの中心部のエッチングレートを外周部のエッチングレートに近づけることができる(図7の白抜き矢印R1参照)。
また、ウェハWの中心部と外周部との温度上昇の仕方に着目すると、ウェハWの中心部は、ウェハWの外周部より急激に温度が上昇することがわかる。
そこで、本実施形態に係る処理ユニット16では、ウェハWの中心部における温度変化率が外周部における温度変化率に近付くように、冷却気体の流速(流量)が時間制御される(図7の白抜き矢印R2参照)。
たとえば、本実施形態に係る処理ユニット16は、ウェハWの中心部と外周部との温度差(ΔT)が最小となるように冷却気体の流速(流量)を流量調整器92を用いて所定時間ごとに変化させる実験を予め行い、上記実験の結果に従って、気体供給源94から供給される気体の流速(流量)を流量調整器92を用いて所定時間ごとに変化させる。
具体的には、上記の実験結果を記憶部19に記憶しておき、制御部18が、記憶部19に記憶された情報に従って流量調整器92を制御する。これにより、ウェハWの中心部における温度上昇率を外周部における温度上昇率に近付けることができるため、温度が安定するまでの間に生じるウェハWの中心部と外周部とのエッチング量の差を抑えることができる。したがって、エッチング処理の面内均一性をさらに向上させることができる。
なお、処理ユニット16に、ウェハWの表面の中心部の温度を計測する第1計測部と、ウェハWの表面の外周部の温度を計測する第2計測部とを設け、制御部18が、第1計測部により計測される温度が第2計測部により計測される温度に近付くように、流量調整器92をフィードバック制御してもよい。
また、ウェハWの中心部は、ウェハWの表面の中心部にエッチング液が供給されてからt1経過後に温度が上昇し始める。すなわち、ウェハWの表面の中心部にエッチング液が供給されてからウェハWの中心部の温度が上昇し始めるまでにはタイムラグがある。
そこで、本実施形態に係る処理ユニット16は、ウェハWの表面の中心部に対してエッチング液が供給された後、ウェハWの中心部の温度が所定の温度を超えた場合に、バルブ91を開放して、気体供給部80からウェハWの裏面の中心部に対する冷却気体の供給を開始させてもよい。これにより、ウェハWの中心部が過度に冷却されることを防止することができる。
たとえば、ウェハWの表面の中心部にエッチング液が供給されてからウェハWの表面の中心部の温度が所定の温度を超えるまでの時間を予め実験により求めておく。そして、処理ユニット16は、ウェハWの表面の中心部にエッチング液が供給されてから上記実験により求めた時間が経過した場合に、気体供給部80からウェハWの裏面の中心部に対する冷却気体の供給を開始させる。なお、処理ユニット16に、ウェハWの表面の中心部の温度を計測する計測部を設け、制御部18が、計測部により計測される温度が所定の温度を超えた場合に、気体供給部80からウェハWの裏面の中心部に対する冷却気体の供給を開始させてもよい。
また、処理ユニット16は、ウェハWの中心部の温度が上昇し始めるタイミングt1を予め実験により求めておき、上記実験により求めたタイミングt1で、冷却気体の供給を開始してもよい。これによっても、ウェハWの中心部が過度に冷却されることを防止することができる。
このように、本実施形態に係る処理ユニット16では、ウェハWの中心部の温度に基づき、気体供給部80によるウェハWの裏面の中心部への気体の供給を制御する。これにより、ウェハWの中心部のエッチングレートを外周部のエッチングレートと同等の値に調整することができる。
ところで、ウェハWの温度上昇の仕方は、使用される処理液の種類によって異なる。そこで、たとえば処理液の種類を含んだレシピ情報と、冷却気体の噴出タイミングおよび流量の時間変化を含んだ冷却処理情報とを対応付けて記憶部19に記憶してもよい。かかる場合、制御部18は、使用者からレシピ情報が入力された場合に、入力されたレシピ情報に対応する冷却処理情報を記憶部19に記憶された情報から選択し、選択した冷却処理情報に従って中心部冷却処理を実行することで、処理液の種類に応じた適切な中心部冷却処理を行うことができる。
なお、ここでは、エッチング液の供給タイミング(t0)よりも後に冷却気体の供給を開始する場合の例について説明したが、これに限らず、処理ユニット16は、エッチング液の供給タイミング(t0)と同時、あるいは、エッチング液の供給に先立って冷却気体の供給を開始してもよい。これにより、たとえばエッチング液の温度が通常よりも高く設定される場合など、冷却気体の供給をタイミングt1から開始したのではウェハWの中心部の温度上昇を抑えきれないような場合であっても、ウェハWの中心部における温度上昇率を外周部における温度上昇率に適切に近付けることができる。
また、処理ユニット16は、ウェハWの中心部の温度が上昇し始めるタイミングt1よりも遅く、かつ、ウェハWの外周部の温度が上昇し始めるタイミングt2よりも早いタイミングで冷却気体の供給を開始してもよい。冷却気体の供給の開始タイミングをできるだけ遅らせることで、ウェハW全体のエッチングレートの低下をより確実に抑えることができる。また、冷却気体の消費量を少なく抑えることができる。
つづいて、処理ユニット16では、ウェハWの被処理面をDIWですすぐリンス処理が行われる(ステップS103)。かかるリンス処理では、バルブ74が所定時間開放されることによって、DIW供給源76から供給されるDIWがノズル41からウェハWの被処理面へ供給され、ウェハWに残存するエッチング液が洗い流される。なお、DIW供給源76から供給されるDIWの流量は、流量調整器75によって調整される。
かかるリンス処理では、上述した中心部冷却処理を行う必要がない。このため、処理ユニット16は、たとえばステップS102においてノズル41からのエッチング液の供給が停止されたタイミングでバルブ91を閉じることによって気体供給部80からの冷却気体の供給を停止する。
なお、ここでは、リンス処理中に中心部冷却処理を中断することとしたが、処理ユニット16は、リンス処理に中心部冷却処理を行ってもよい。これにより、ウェハWの表面に供給されたDIWがウェハWの裏面に回り込んで支柱部32(図2参照)からリークするのを冷却気体によって防止することができる。
つづいて、処理ユニット16では、IPA置換処理が行われる(ステップS104)。IPA置換処理は、リンス処理の終了後、ウェハWの被処理面に残存するDIWをDIWよりも揮発性の高いIPAに置換する処理である。
かかるIPA置換処理では、バルブ77が所定時間開放されることによって、IPA供給源79から供給されるIPAがノズル41からウェハWの被処理面へ供給される。ウェハWへ供給されたIPAは、ウェハWの回転に伴う遠心力によってウェハWの被処理面の全面に広がる。これにより、ウェハWの被処理面に残存するDIWがIPAに置換される。
つづいて、処理ユニット16では、乾燥処理が行われる(ステップS105)。かかる乾燥処理では、ウェハWの回転速度を増速させることによってウェハW上のIPAを振り切ってウェハWを乾燥させる。
乾燥処理においては、たとえばウェハWの回転により生じる旋回流などにより、ウェハWの外周部における処理液の温度が、中心部における温度よりも低くなる可能性がある。IPAの揮発速度は、温度に依存するため、ウェハWの中心部と外周部との温度差により、IPAの揮発にムラが生じるおそれがある。
そこで、本実施形態に係る処理ユニット16は、ステップS105の乾燥処理において上述した中心部冷却処理を行ってもよい。これにより、乾燥処理の面内均一性を向上させることができる。
その後、処理ユニット16では、搬出処理が行われる(ステップS106)。かかる搬出処理では、駆動部33によるウェハWの回転が停止した後、ウェハWが基板搬送装置17(図1参照)によって処理ユニット16から搬出される。かかる搬出処理が完了すると、1枚のウェハWについての一連の基板処理が完了する。
上述してきたように、本実施形態に係る処理ユニット16は、保持部31と、駆動部33(「回転機構」の一例に相当)と、処理流体供給部40(「液供給部」の一例に相当)と、気体供給部80とを備える。保持部31は、ウェハWを保持する。駆動部33は、保持部31を回転させる。処理流体供給部40は、保持部31に保持されたウェハWの表面の中心部に対して処理液を供給する。気体供給部80は、保持部31に保持されたウェハWの裏面の中心部に対し、処理液の温度未満の気体を供給する。
したがって、本実施形態に係る処理ユニット16によれば、基板処理の面内均一性を向上させることができる。
(変形例)
上述した実施形態では、ウェハWの裏面の一箇所に冷却気体を供給する場合の例を示したが、これに限ったものではなく、ウェハWの裏面の中心部を含む複数箇所に対して冷却気体を供給してもよい。ウェハWの中心部だけでなくその周辺も冷却することで、ウェハWの温度をより均一化させることができ、基板処理の面内均一性をさらに向上させることができる。
以下では、ウェハWの裏面の複数箇所に対して冷却気体を供給する場合の変形例について説明する。まず、第1変形例に係る処理ユニットの構成について図8および図9を参照して説明する。図8は、第1変形例に係る処理ユニットの構成を示す図である。また、図9は、第1変形例に係る気体供給部の模式平面図である。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図8に示すように、第1変形例に係る処理ユニット16Aは、気体供給部80Aを備える。気体供給部80Aは、複数の噴出口101〜103が設けられた本体部100を備える。
図8および図9に示すように、本体部100は、たとえばウェハWの径よりも小さい径を有する円板状の部材であり、保持部31とウェハWとの間の空間に配置される。
噴出口101は、本体部100の中心部に設けられる。また、複数の噴出口102は、噴出口101よりも本体部100の外周側に設けられ、複数の噴出口103は、噴出口102よりもさらに本体部100の外周側に設けられる。これら複数の噴出口101〜103は、同一の口径を有する。なお、噴出口101は、「第1の噴出口」の一例に相当し、噴出口102,103は、「第2の噴出口」の一例に相当する。
噴出口101は、バルブ91a、流量調整器92aおよび冷却機構93aを介して気体供給源94に接続される。また、噴出口102は、バルブ91b、流量調整器92bおよび冷却機構93bを介して気体供給源94に接続され、噴出口103は、バルブ91c、流量調整器92cおよび冷却機構93cを介して気体供給源94に接続される。流量調整器92aは、「第1の流量調整器」の一例に相当し、流量調整器92b,92cは、「第2の流量調整器」の一例に相当する。また、冷却機構93aは、「第1の冷却機構」の一例に相当し、冷却機構93b,93cは、「第2の冷却機構」の一例に相当する。
かかる処理ユニット16Aは、上述した薬液処理(ステップS102)および乾燥処理(ステップS105)において、複数の噴出口101〜103からウェハWの裏面の中心部を含む複数箇所に対して冷却気体を供給する。噴出口101から噴出された冷却気体は、ウェハWの裏面の中心部に供給され、噴出口102から噴出された冷却気体は、ウェハWの裏面の中心部よりも外周側に供給される。また、噴出口103から噴出された冷却気体は、噴出口102からの冷却気体が供給されるウェハWの裏面の位置よりもさらに外周側に供給される。
このように、処理ユニット16Aは、ウェハWの裏面の中心部だけでなくその周辺の領域にも冷却気体を供給する。これにより、ウェハWの中心部の周辺の領域とウェハWの外周部との温度差も小さくすることができ、基板処理の面内均一性をさらに向上させることができる。
ここで、図5における黒丸のグラフに示すように、ウェハWの外周部との温度差は、ウェハWの中心部において最も大きく、ウェハWの外周部に近い位置ほど小さくなる。そこで、制御部18は、ウェハWの冷却度合いがウェハWの裏面の中心部から外周部へ向かうにつれて徐々に小さくなるように流量調整器92a〜92cまたは冷却機構93a〜93cを制御してもよい。
たとえば、制御部18は、噴出口101から噴出される冷却気体の流量が最も多く、かつ、噴出口103から噴出される冷却気体の流量が最も少なくなるように流量調整器92a〜92cを制御してもよい。
噴出口101〜103の口径は同一であるため、供給される冷却気体の流量が最も多い噴出口101から噴出される冷却気体の流速が最も速くなり、供給される冷却気体の流量が最も少ない噴出口103から噴出される冷却気体の流速が最も遅くなる。衝突噴流冷却の原理により、ウェハWの裏面に衝突する際の冷却気体の流速が速いほど、ウェハWの裏面は効率良く冷却されるため、噴出口101から噴出される冷却気体によって、ウェハWの裏面の中心部が最も低い温度に冷却されることとなる。
このように、制御部18は、ウェハWのより外周側に冷却気体を噴出する噴出口ほど、噴出する冷却気体の流量が少なくなるように流量調整器92a〜92cを制御してもよい。これにより、ウェハWの温度をより均一化させることができ、基板処理の面内均一性をさらに向上させることができる。
また、制御部18は、噴出口101から噴出される冷却気体の温度が最も低く、かつ、噴出口103から噴出される冷却気体の温度が最も高くなるように冷却機構93a〜93cを制御してもよい。すなわち、制御部18は、ウェハWのより外周側に冷却気体を噴出する噴出口ほど、噴出する冷却気体の温度が高くなるように冷却機構93a〜93cを制御してもよい。かかる場合も同様に、ウェハWの温度をより均一化させることができる。
なお、噴出口101〜103の個数や配置は、上記の例に限定されない。また、本体部100の形状も、必ずしも円板状であることを要しない。たとえば、本体部100は、水平方向(XY平面と平行な方向)に延在するバー形状を有していてもよい。また、複数の噴出口101〜103は、必ずしも本体部100に一体的に設けられることを要しない。すなわち、気体供給部80Aは、各噴出口101〜103がそれぞれ1つずつ設けられたノズルを複数備えていてもよい。
また、各噴出口101〜103は、スリット状に形成されてもよい。これにより、ウェハWの裏面に対して冷却気体を満遍なく供給することができる。なお、この場合、噴出口101〜103を繋げて1つのスリット状の噴出口としてもよい。
つづいて、第2変形例に係る処理ユニットの構成について図10および図11を参照して説明する。図10は、第2変形例に係る処理ユニットの構成を示す図である。また、図11は、第2変形例に係る気体供給部の模式平面図である。
図10に示すように、第2変形例に係る処理ユニット16Bは、気体供給部80Bを備える。気体供給部80Bは、複数の噴出口111〜114が設けられた本体部110を備える。
図10および図11に示すように、本体部110は、第1変形例に係る本体部100と同様の形状を有する。すなわち、本体部110は、ウェハWの径よりも小さい径を有する円板状の部材であり、保持部31とウェハWとの間の空間に配置される。
噴出口111は、本体部110の中心部に設けられ、複数の噴出口112は、噴出口111よりも本体部110の外周側に設けられる。また、複数の噴出口113は、噴出口112よりもさらに本体部110の外周側に設けられ、複数の噴出口114は、噴出口113よりもさらに本体部110の外周側に設けられる。なお、噴出口111は、「第1の噴出口」の一例に相当し、噴出口112〜114は、「第2の噴出口」の一例に相当する。
各噴出口111〜114は、単一の流路115に接続される。かかる流路115は、バルブ91、流量調整器92および冷却機構93を介して気体供給源94に接続される。これにより、気体供給源94から供給される気体は、冷却機構93、流量調整器92およびバルブ91を介して流路115へ供給された後、流路115から各噴出口111〜114へ分岐して各噴出口111〜114からウェハWの裏面へ向けて噴出する。
噴出口111から噴出された冷却気体は、ウェハWの裏面の中心部に供給され、噴出口112から噴出された冷却気体は、ウェハWの裏面の中心部よりも外周側に供給される。また、噴出口113から噴出された冷却気体は、噴出口112からの冷却気体が供給されるウェハWの裏面の位置よりもさらに外周側に供給され、噴出口114から噴出された冷却気体は、噴出口113からの冷却気体が供給されるウェハWの裏面の位置よりもさらに外周側に供給される。
ここで、複数の噴出口111〜114は、それぞれ異なる口径を有する。具体的には、本体部110の外周側に設けられる噴出口111〜114ほど大きな口径を有する。すなわち、複数の噴出口111〜114のうち噴出口111の口径が最も小さく、噴出口112、噴出口113および噴出口114の順に口径が大きくなる。
供給される冷却気体の流量が一定である場合、冷却気体の流速は、噴出口111〜114のうち口径が小さいものほど速くなる。すなわち、噴出口111〜114から噴出される冷却気体の流速は、噴出口111が最も速く、噴出口114が最も遅くなる。
上述したように、衝突噴流冷却の原理により、ウェハWの裏面に衝突する際の冷却気体の流速が速いほどウェハWの裏面は効率良く冷却される。このため、ウェハWの裏面は、各噴出口111〜114から噴出される冷却気体によって中心部が最も低い温度に冷却されるとともに、中心部よりも外周側における冷却温度は中心部と比較して高くなる。
このように、第2変形例に係る処理ユニット16Bは、上述した気体供給部80Bを備えることにより、単一の流量調整器92または冷却機構93を用いてウェハWの裏面の冷却温度に勾配を付けることができる。したがって、第2変形例に係る処理ユニット16Bによれば、流量調整器92または冷却機構93の制御が容易である。また、流量調整器92や冷却機構93の設置スペースを小さく抑えることができる。
なお、噴出口111〜114の個数や配置は、上記の例に限定されない。また、本体部110の形状も、必ずしも円板状であることを要しない。
つづいて、第3変形例に係る処理ユニットの構成について図12を参照して説明する。図12は、第3変形例に係る処理ユニットの構成を示す図である。
図12に示すように、第3変形例に係る処理ユニット16Cは、気体供給部80Cを備える。気体供給部80Cは、複数の噴出口121〜123が設けられた本体部120を備える。
本体部120は、保持部31とウェハWとの間の空間に配置されており、ウェハW側の先端に向かってラッパ状に広がる形状を有している。
噴出口121は、本体部120の中心部に設けられる。また、複数の噴出口122は、噴出口121よりも本体部120の外周側に設けられ、複数の噴出口123は、噴出口122よりもさらに本体部120の外周側に設けられる。なお、本体部120の平面形状および噴出口121〜123の配置は、たとえば図9に示す本体部100の平面形状および噴出口101〜103の配置と同様である。また、噴出口121は、「第1の噴出口」の一例に相当し、噴出口122,123は、「第2の噴出口」の一例に相当する。
各噴出口121〜123は、単一の流路124に接続される。かかる流路124は、バルブ91、流量調整器92および冷却機構93を介して気体供給源94に接続される。これにより、気体供給源94から供給される気体は、冷却機構93、流量調整器92およびバルブ91を介して流路124へ供給された後、流路124から各噴出口121〜123へ分岐して各噴出口121〜123からウェハWの裏面へ向けて噴出する。
噴出口121から噴出された冷却気体は、ウェハWの裏面の中心部に供給される。また、噴出口122から噴出された冷却気体は、ウェハWの裏面の中心部よりも外周側に供給され、噴出口123から噴出された冷却気体は、噴出口122からの冷却気体が供給されるウェハWの裏面の位置よりもさらに外周側に供給される。
ここで、流路124から分岐して噴出口121へ至る分岐路125は、ウェハWの裏面に対して垂直に延在する。したがって、噴出口121からの冷却気体は、ウェハWの裏面に対して垂直に噴出する。
一方、流路124から分岐して噴出口122へ至る分岐路126および流路124から分岐して噴出口123へ至る分岐路127は、ウェハWの裏面に対して斜めに、かつ、本体部120の内側に湾曲して延在する。したがって、噴出口122および噴出口123からの冷却気体は、ウェハWの裏面に対して斜めに噴出する。
このように、噴出口122,123から冷却気体を斜めに噴出することで、噴出口122,123から冷却気体を真っ直ぐ噴出する場合と比較して、冷却気体がウェハWの裏面に到達するまでの距離が長くなる。冷却気体がウェハWの裏面に到達するまでの距離が長くなるほど、ウェハWの裏面に到達した際の冷却気体の流速は遅くなる。このため、噴出口122,123から冷却気体を斜めに噴出することで、噴出口121から噴出される冷却気体と比較して、ウェハWの裏面に到達した際の冷却気体の流速を遅くすることができる。
これにより、ウェハWの裏面は、各噴出口121〜123から噴出される冷却気体によって中心部が最も低い温度に冷却されるとともに、中心部よりも外周側における冷却温度は中心部と比較して高くなる。
このように、第3変形例に係る処理ユニット16Cでは、ウェハWの裏面の中心部よりも外周側に冷却気体を噴出する噴出口122,123が、ウェハWの裏面に対して斜めに冷却気体を噴出する。これにより、単一の流量調整器92または冷却機構93によりウェハWの裏面の冷却温度に勾配を付けることができるため、第2変形例に係る処理ユニット16Bと同様、流量調整器92または冷却機構93の制御が容易であるとともに、流量調整器92や冷却機構93の設置スペースを小さく抑えることが可能である。
なお、噴出口121〜123の各々に流量調整器92および冷却機構93を接続して、個別に流量制御または温度制御を行うこととしてもよい。
(その他の実施形態)
上述してきた実施形態では、処理液として、50〜80℃程度に加熱されたエッチング液を例に挙げて説明したが、処理液は、必ずしも加熱されたものであることを要しない。すなわち、処理液は常温であってもよい。
ウェハWに対して常温の処理液を供給した場合も、たとえばウェハWの回転により生じる旋回流などにより、ウェハWの外周部における処理液の温度が、中心部における温度よりも低くなる可能性がある。かかる場合においても、ウェハWの裏面の中心部に対して処理液の温度未満の冷却気体を供給することにより、ウェハWの温度を均一化させて、基板処理の面内均一性を向上させることが可能である。
また、上述した実施形態では、薬液処理の例としてエッチング処理を挙げて説明したが、薬液処理は、エッチング処理に限定されない。たとえば、薬液処理は、回転するウェハWに対してポリマー除去液を供給することにより、ウェハWの表面に付着したポリマー残渣を除去するポリマー除去処理であってもよい。ポリマー除去液としては、たとえばH2O2(過酸化水素水)と溶剤との混合液やSC1(アンモニア、過酸化水素および水の混合液)を用いることができる。
また、上述した実施形態では、ウェハWの表面に対して処理液を供給し、ウェハWの裏面に対して冷却気体を供給する場合の例を示したが、これに限らず、ウェハWの裏面に対して処理液を供給し、ウェハWの表面に対して冷却気体を供給してもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
W ウェハ
1 基板処理システム
4 制御装置
16 処理ユニット
18 制御部
19 記憶部
30 基板保持機構
31 保持部
33 駆動部
40 処理流体供給部
41 ノズル
73 薬液供給源
76 DIW供給源
79 IPA供給源
80 気体供給部
91 バルブ
92 流量調整器
93 冷却機構
94 気体供給源

Claims (8)

  1. 基板を保持する保持部と、
    前記保持部を回転させる回転機構と、
    前記保持部に保持された基板の一方の面の中心部に対して処理液を供給する液供給部と、
    前記保持部に保持された基板の他方の面の中心部に対し、前記処理液の温度未満の気体を供給する気体供給部と
    前記気体供給部へ供給される前記気体の流量を調整する流量調整器と、
    前記処理液の種類を含んだレシピ情報と、前記気体の噴出タイミングまたは流量の時間変化を含んだ冷却処理情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
    前記レシピ情報が入力された場合に、入力された前記レシピ情報に対応する前記冷却処理情報を前記記憶部に記憶された情報から選択し、選択した前記冷却処理情報に従った噴出タイミングまたは流量の時間変化となるように前記流量調整器を制御する流量制御部と
    を備えることを特徴とする基板液処理装置。
  2. 基板を保持する保持部と、
    前記保持部を回転させる回転機構と、
    前記保持部に保持された基板の一方の面の中心部に対して処理液を供給する液供給部と、
    前記保持部に保持された基板の他方の面の中心部に対し、前記処理液の温度未満の気体を供給する気体供給部であって、前記基板の他方の面の中心部に対して前記気体を噴出する第1の噴出口と、前記基板の他方の面の中心部よりも外周側、かつ、前記基板の他方の面の外周部よりも中心側に対して前記気体を噴出する第2の噴出口とを備える前記気体供給部
    前記第1の噴出口へ供給される前記気体の流量を調整する第1の流量調整器と、
    前記第2の噴出口へ供給される前記気体の流量を調整する第2の流量調整器と、
    前記第2の噴出口から噴出される気体の流量が前記第1の噴出口から噴出される気体の流量よりも少なくなるように、前記第1の流量調整器および前記第2の流量調整器を制御する流量制御部と
    を備えることを特徴とする基板液処理装置。
  3. 基板を保持する保持部と、
    前記保持部を回転させる回転機構と、
    前記保持部に保持された基板の一方の面の中心部に対して処理液を供給する液供給部と、
    前記保持部に保持された基板の他方の面の中心部に対し、前記処理液の温度未満の気体を供給する気体供給部であって、前記基板の他方の面の中心部に対して前記気体を噴出する第1の噴出口と、前記基板の他方の面の中心部よりも外周側、かつ、前記基板の他方の面の外周部よりも中心側に対して前記気体を噴出する第2の噴出口とを備える前記気体供給部
    前記第1の噴出口および前記第2の噴出口に接続される流路と、
    前記流路に供給される前記気体の流量を調整する流量調整器と
    を備え
    前記第2の噴出口は、
    前記第1の噴出口の口径よりも大きい口径を有することを特徴とする基板液処理装置。
  4. 基板を保持する保持部と、
    前記保持部を回転させる回転機構と、
    前記保持部に保持された基板の一方の面の中心部に対して処理液を供給する液供給部と、
    前記保持部に保持された基板の他方の面の中心部に対し、前記処理液の温度未満の気体を供給する気体供給部であって、前記基板の他方の面の中心部に対して前記気体を噴出する第1の噴出口と、前記基板の他方の面の中心部よりも外周側、かつ、前記基板の他方の面の外周部よりも中心側に対して前記気体を噴出する第2の噴出口とを備える前記気体供給部
    を備え
    前記第1の噴出口は、
    前記基板の他方の面に対して垂直に前記気体を噴出し、
    前記第2の噴出口は、
    前記基板の他方の面に対して斜めに前記気体を噴出することを特徴とする基板液処理装置。
  5. 前記第1の噴出口へ供給される前記気体を冷却する第1の冷却機構と、
    前記第2の噴出口へ供給される前記気体を冷却する第2の冷却機構と、
    前記第2の噴出口から噴出される気体の温度が前記第1の噴出口から噴出される気体の温度よりも高くなるように、前記第1の冷却機構および前記第2の冷却機構を制御する冷却制御部と
    を備えることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載の基板液処理装置。
  6. 前記基板の中心部の温度に基づき、前記気体供給部による前記他方の面の中心部への前記気体の供給を制御する供給制御部
    を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の基板液処理装置。
  7. 前記気体供給部に対して前記気体を供給する気体供給源と前記気体供給部との間に設けられるバルブ
    を備え、
    前記供給制御部は、
    前記液供給部から前記基板の一方の面の中心部に対して処理液が供給された後、前記基板の中心部の温度が所定の温度を超えた場合に、前記バルブを開放して、前記気体供給部から前記基板の他方の面の中心部に対する前記気体の供給を開始させること
    を特徴とする請求項に記載の基板液処理装置。
  8. 供給制御部は、
    前記液供給部から前記基板の一方の面の中心部に対して処理液が供給される間、前記基板の中心部における温度が外周部における温度に近付くように、前記気体供給部から供給される前記気体の流量を変化させること
    を特徴とする請求項に記載の基板液処理装置。
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