JP2016061979A - カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物 - Google Patents

カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2016061979A
JP2016061979A JP2014190489A JP2014190489A JP2016061979A JP 2016061979 A JP2016061979 A JP 2016061979A JP 2014190489 A JP2014190489 A JP 2014190489A JP 2014190489 A JP2014190489 A JP 2014190489A JP 2016061979 A JP2016061979 A JP 2016061979A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment
red
pigment dispersion
resist composition
color filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014190489A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6371652B2 (ja
Inventor
林 明
Akira Hayashi
明 林
平井 淳一
Junichi Hirai
淳一 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakata Inx Corp
Original Assignee
Sakata Inx Corp
Sakata Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakata Inx Corp, Sakata Corp filed Critical Sakata Inx Corp
Priority to JP2014190489A priority Critical patent/JP6371652B2/ja
Priority to KR1020150125246A priority patent/KR102397914B1/ko
Priority to CN201510582270.2A priority patent/CN105446076B/zh
Priority to TW104130690A priority patent/TWI660240B/zh
Publication of JP2016061979A publication Critical patent/JP2016061979A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6371652B2 publication Critical patent/JP6371652B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Abstract

【課題】本発明の課題は、分散安定性、着色力、コントラスト、輝度、耐熱性、及び耐溶剤性に優れるカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物を提供することである。
【解決手段】C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド177、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
〔式中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO、CH又はOCHで置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH又はNR(R、R、R及びRは、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕
【選択図】なし

Description

本発明は、カラー液晶表示装置や撮像素子等に用いられるカラーフィルターのためのカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物に関する。
カラー液晶表示装置等で利用されるカラーフィルターは、ガラスなどの透明な基板の表面に2種以上の異なる色相の微細な帯(ストライプ)を平行に配置したもの、あるいは微細な画素を縦横一定の配列で配置したものからなる。画素サイズは、数10〜数100μmという微細な大きさであり、しかも色相毎に所定の順序で整然と配列される。
カラー液晶表示装置は、バックライトからの白色光を上記のようなカラーフィルターを透過させて着色し、画面にカラー画像を表示する。したがって、カラーフィルターの基本的な性能として、高い透明性が必要とされる。そこで、従来、色特性の面で優れる染料を分子の状態で樹脂中に分散させて染色する、いわゆる染色法を用いること等により製造されていた。しかし、近年、用途の多様化にともない、耐熱性、耐光性といった長期使用に対する信頼性の向上が要求されるようになると、その信頼性の向上に限界がある染料に代えて有機顔料が用いられるようになった。また、カラーフィルターの製造法についても、印刷法、インクジェット法、フォトリソグラフィー法等の種々の方法が提案されている。
さらに最近では、特に携帯機器の液晶表示装置の省電力化を進めるために、可視光の透過性を高くして、限られた電力消費の中で明るい表示画面がより効率よく得られ、また、全般的な画像の高精細化につながる高コントラスト化を可能とする画素を有するカラーフィルターが要求されている。
上記の可視光の透過やコントラスト性能は、カラーフィルターの各色画素の中に分散されている顔料の性能に大きく依存するが、赤色の画素では1種類の顔料を使用するのみでは要求される性能を実現することが難しく、他の調色顔料を併用することが提案されている。
例えば、主赤色顔料のピグメントレッド177に対して、調色赤色顔料を併用する系(例えば、特許文献1参照)が提案されている。ここでは、調色赤色顔料として、535〜555nmの波長の領域で最大吸収ピークを有する赤色顔料である、ピグメントレッド5、9、10、17、48:1、48:2、48:3、48:4、52:2、119、166、216、224、226が挙げられている。しかし、これらの赤色顔料の併用系では、上記の透過率やコントラスト性能の向上に限界があった。
さらに、主赤色顔料のピグメントレッド242に、調色赤色顔料としてピグメントレッド177又は254を併用する系(例えば、特許文献2参照)が提案されている。また、主赤色顔料のピグメントレッド254に、調色赤色顔料としてピグメントレッド177、207、209、224、242等の赤色顔料を併用する系(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)等も提案されている。
しかし、主顔料として、ピグメントレッド242を用いた場合は、色調が黄色に偏るという問題が発生する。一方、ピグメントレッド254を用いた場合は、透過率は高くなるが、着色皮膜の膜厚が厚くなるとともにコントラストが低下する。さらに顔料の特性からして、耐溶剤性が悪化したり、耐熱性が悪化(昇華物が発生する)したりするという問題も有している。
また、近年、LEDを光源としたバックライト等も採用されることにより、カラーフィルターの色再現領域が拡大している。しかしながら、それぞれに照射する光の波長が異なるために、利用できる着色顔料が限定される。例えば、LEDを光源としたバックライトの場合、これまでの上記のような顔料の組合せでは、光の吸収波長域の関係から画素の顔料濃度を一段と高くしなければならなくなる。そのために、赤色顔料分散レジスト組成物としては高濃度化が必要となり、組成物自体の製造や経時の安定保存が困難になるという問題がある。それに対して、顔料濃度を従来の一般的な濃度にすれば、今度は必要な色濃度を得るための画素皮膜の膜厚が厚くなりすぎて、カラーフィルターを製造することが困難になるという問題が発生する。
この問題を解決するために、LEDから照射される光の波長に適合するピグメントレッド179やピグメントレッド208を用いると、画素の顔料濃度を高くしなくても色濃度が得られ、膜厚は制御可能な範囲内となるが、この系では、輝度が本質的に低くなるという問題を有している。
さらに、LEDから照射される光の波長に対して、高い着色力を維持し、且つ輝度を高くする方法としては、ピグメントレッド221等の赤色顔料を用いることが考えられる(例えば、特許文献5参照)。
しかし、ピグメントレッド221は分散工程における粘度上昇が大きく、また、分散液の経時安定性を確保する事が困難なので、既知の方法では、分散液の適切な流動性や経時安定性を得ることができなかった。
特開平10−148712号公報 特開平11−014824号公報 特開2002−372618号公報 特開2003−248115号公報 特開2012−208329公報
本発明の課題は、分散安定性、着色力、コントラスト、輝度、耐熱性、及び耐溶剤性に優れるカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物を提供することである。
主顔料をC.I.ピグメントレッド221とし、調色顔料をC.I.ピグメントレッド177とすることにより、種々のバックライト装置を用いても高輝度で着色力を高くできる赤色画素を得る可能性がある。そのためにはこれらの顔料を微細粒子化し、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物中に安定的に分散させることが必要になるが、従来の技術ではC.I.ピグメントレッド221を含む顔料の微細粒子の分散安定性が十分に得られない。
そこで、本出願人はC.I.ピグメントレッド221を含む顔料の微細粒子の分散安定性を向上させる技術について鋭意検討した結果、C.I.ピグメントレッド221を含む顔料を微粒子化して得られる微粒子化物に、本発明で特定する顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加え、分散させて顔料分散物を得た後、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物とする方法を見出した。この方法から得られるカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物では、C.I.ピグメントレッド221を含む顔料の微細粒子の分散安定性が、従来技術と比較しても格段に向上していることにより、本発明の課題を全て解決できることから、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、
1.C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド177、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
〔式中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO、CH又はOCHで置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH又はNR(R、R、R及びRは、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕
2.C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物、C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物であり、
前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であり、
前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物である、
カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
〔式中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO、CH又はOCHで置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH又はNR(R、R、R及びRは、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕
3.C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物、C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物であり、
前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であり、
前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物である、
カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
〔式中、Mは、H、Na、K、NH又はNR(R、R、R及びRは、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕
4.前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物を含有する、1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
5.前記ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物の存在下で、C.I.ピグメントレッド221を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であり、
前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であることを特徴とする、
4に記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
6.前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、一次粒子径が5〜20nmである硫酸バリウムを、前記C.I.ピグメントレッド221の合計質量100質量部に対して、5〜15質量部含有することを特徴とする、1〜5のいずれかに記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
7.1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物により得られた、カラーフィルターのコントラスト(Bare:1000)が700以上であるカラーフィルター。
本発明によれば、下記の効果を得ることができる。
カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物として使用することによって、適切な色度x及びyとした赤色フィルターを得て、ひいては輝度Yがより高い明るいディスプレイを得る。
顔料分散レジスト組成物の粘度を適切な範囲とすることができると共に、膜厚を薄くすることができ、カラーフィルターの製造が困難になることがない。
カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を優れた分散安定性を有するものとすることができる。
耐溶剤性及び耐熱性に優れる赤色フィルターを提供することができる。
以下、本発明のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物(以下、「顔料分散レジスト組成物」ともいう)についてさらに詳細に説明する。
(顔料)
本発明のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物は、C.I.ピグメントレッド221及びC.I.ピグメントレッド177を含有する組成物であり、これらの顔料を直接添加してカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物としても良く、又は、予めこれらの顔料に一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤、さらに必要に応じてアルカリ可溶性樹脂を加えて分散させて、C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物、及びC.I.ピグメントレッド177の顔料分散物とした後に、これらの顔料分散物を含有させてもよい。
この顔料分散物を含有した顔料分散レジスト組成物を用いてカラーフィルターを得ることにより、該カラーフィルターは高コントラスト、高輝度、高耐熱性、高耐溶剤性とすることができる。
上記C.I.ピグメントレッド221の含有量は、好ましくはこれらの顔料の合計質量に対して、30質量%以上100質量%未満、さらに好ましくは40質量%以上60質量%未満であり、C.I.ピグメントレッド177は、好ましくは70質量%未満、さらに好ましくは40質量%以上60質量%未満でである。上記C.I.ピグメントレッド221の含有量が30質量%未満であると、赤色フィルターとして適切な色度x及びyが得られない場合がある。
上記C.I.ピグメントレッド221及びC.I.ピグメントレッド177は、それぞれ平均一次粒子径が30〜50nmであることが好ましい。上記範囲の平均粒子径を有することで、得られたカラーフィルターにより映される映像が、より高コントラストとなる。
なお、本発明において、上記平均粒子径とは、レーザー回析式粒度測定法、測定装置:ナノトラック(UPA−EX150、日機装社製)で測定した体積平均粒子径を意味する。
本発明においては、上記着色顔料のほかに本発明の効果を損なわない範囲で他の顔料も添加混合することができる。上記他の顔料としては、例えば、黄色顔料、橙色顔料等が挙げられる。
本発明における顔料の使用量は、顔料分散レジスト組成物の全固形分に対して質量分率として、使用する顔料の合計量で好ましくは5〜80質量%、より好ましくは20〜50質量%である。
(顔料分散助剤)
本発明の顔料分散レジスト組成物が含有する顔料分散助剤は、下記一般式(1)及び/又は一般式(2)で表わされる化合物である顔料分散助剤(A)(以下、単に「顔料分散助剤(A)」ともいう。)、並びに、C.I.ピグメントレッド221と同一の骨格を持つ化合物のスルホン化物である顔料分散助剤(B)(以下、単に「顔料分散助剤(B)」ともいう。)の2種類の顔料分散助剤の両方を含有することが好ましいが、顔料分散助剤(A)のみ含有して顔料分散助剤(B)を含有しなくてもよい。
好ましくは、顔料分散助剤(A)及び顔料分散助剤(B)の両方を含む。

本発明で使用する顔料分散助剤(A)としては、上記一般式(1)及び/又は一般式(2)で表わされる化合物を使用する。
上記一般式(1)及び(2)中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO、CH又はOCHで置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH又はNRを表す。
上記一般式(1)及び(2)のMがNRであるときの各R、R、R及びRは、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
ここで、上記飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、1−ブテニル基等のアルケニル基;エチニル基、プロピニル基等のアルキニル基等が挙げられる。上記芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
また、上記他の置換基としては、水酸基、ハロゲン、カルボキシル基、アミノ基、低級アルキル基(炭素数1〜5)等が挙げられる。なお、上記R及びRは、1個が他の置換基で置換されていても、2個以上が他の置換基で置換されていてもよい。さらに、上記一般式(1)及び(2)の「m」は1以上の整数である。
上記顔料分散助剤(A)において、上記一般式(1)で表される化合物がエノール型、上記一般式(2)で表される化合物がケト型の互変異性体であり、本発明の顔料分散レジスト組成物は両化合物を含むことができる。即ち、本発明における顔料分散助剤(A)は、上記一般式(1)又は一般式(2)で表される化合物の場合と、上記一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物の両方からなる場合とのいずれも含まれる。
顔料分散助剤(A)の好ましい例としては、有機顔料を微細に分散した状態においても、良好な流動性と分散安定性を有するとともに、透明性や着色力がより高いレベルにある顔料分散物を得ることができる点から、C.I.ピグメントレッド2のスルホン化物(下記一般式(3)及び/又は一般式(4))が好ましい。
上記顔料分散助剤(A)の使用量は、各顔料の合計100質量部に対して0.5〜30質量部、好ましくは3〜15質量部、顔料分散助剤(B)である上記C.I.ピグメントレッド221のスルホン化物の使用量は、各顔料の合計100質量部に対して0.5〜30質量部、好ましくは3〜15質量部である。
(3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体)
本発明の顔料分散レジスト組成物は、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体を含有する。
本発明における3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体としては、例えば、DISPERBYK−2000、DISPERBYK−2001、DISPERBYK−2020、DISPERBYK−2025、BYK−LPN21116、BYK−LPN22102(以上、ビックケミー(BYK)社製)が挙げられる。
本発明の顔料分散レジスト組成物において、上記3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体の含有量は、使用する全有機顔料100質量部に対して、通常1〜200質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜60質量部である。3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体の含有量が1質量部未満では、顔料分散性が低下する場合があり、一方、200質量部を超える場合は、現像性が低下する等のおそれがある。
(アルカリ可溶性樹脂)
本発明の顔料分散レジスト組成物は、アルカリ可溶性樹脂を含有する。
アルカリ可溶性樹脂としては、カラーフィルターを製造する際に、その現像処理工程において用いられる現像液、特に好ましくはアルカリ現像液に対して可溶性を有するものであれば、特に限定されるものではない。なかでも、上記アルカリ可溶性樹脂としては、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂が好ましく、特に、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体が好ましい。
上記1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と共重合可能なスチレン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、グリセロールモノアクリレート、グリセロールメタクリレート、N−フェニルマレイミド、ポリスチレンマクロモノマー及びポリメチルメタクリレートマクロモノマーからなる群より選択される少なくとも1種のエチレン性不飽和単量体との共重合体を挙げることができる。
上記アルカリ可溶性樹脂の酸価としては、50〜300mgKOH/gが好ましい。この場合、酸価が50mgKOH/g未満では、レジスト組成物のアルカリ現像液に対する溶解性が低下する可能性がある。一方300mgKOH/gを超えると、アルカリ現像液に対する溶解性が過大となり、アルカリ現像液により現像する際に、着色層の基板からの脱落や着色層表面の膜荒れを来たす可能性がある。
なお、本発明においては、上記酸価は理論酸価であり、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体とその含有量に基づいて算術的に求めた値である。
本発明の顔料分散レジスト組成物においてはアルカリ可溶性樹脂を含有させるが、その含有量は、後述する顔料分散時の分散性や分散安定性の観点から少量であることが好ましい。
そのため、C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物、及びC.I.ピグメントレッド177の顔料分散物の少なくとも一方に含有させておくことが好ましく、また、これらの顔料分散物とは別に添加して、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物を得てもよい。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量は、通常、1,000〜10万が好ましい。アルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量が1,000未満では、アルカリ現像剤に対する溶解性が上がり現像特性が低下する場合がある。一方10万を超える場合は、有機溶剤への溶解性が低下し、レジスト組成物の粘度が高くなる場合がある。
なお、本発明において、上記アルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量は、GPCに基づいて得られるポリスチレン換算の質量平均分子量である。本発明において、装置としてはWater 2690(ウォーターズ社製)、カラムとしては PLgel 5μ MIXED−D(Polymer Laboratories社製)を用いる。
本発明の顔料分散レジスト組成物において、上記アルカリ可溶性樹脂の含有量は、含有される全有機顔料100質量部に対して、通常、10〜1,000質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜500質量部である。
上記アルカリ可溶性樹脂の含有量が10質量部未満では、例えば、アルカリ現像性が低下したり、未露光部の基板上あるいは遮光層上に地汚れや膜残りが発生するおそれがある。一方1,000質量部を超えると、相対的に有機顔料の濃度が低下するため、薄膜として目的とする色濃度を達成することが困難となるおそれがある。
(光重合性化合物)
本発明の顔料分散レジスト組成物には、光重合性化合物を含有する。
本発明における光重合性化合物としては、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有する単量体、オリゴマー等を挙げることができる。光重合性不飽和結合とは、後述する光重合開始剤が、紫外線や電子線等の活性エネルギー線により分解した際に発生するラジカルやカチオンの作用により、重合することのできる不飽和結合である。
光重合性不飽和結合を分子内に1個有する単量体としては、メチルメタアクリレート、ブチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルメタクリレート又はアクリレート;ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレート等のアラルキルメタクリレート又はアクリレート;ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート等のアルコキシアルキルメタクリレート又はアクリレート;N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアミノアルキルメタクリレート又はアクリレート;ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル等のポリアルキレングリコールアルキルエーテルのメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステル;ヘキサエチレングリコールフェニルエーテル等のポリアルキレングリコールアリールエーテルのメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステル;イソボニルメタクリレート又はアクリレート;グリセロールメタクリレート又はアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート又はアクリレート等が例示できる。
また、光重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する単量体としては、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスルトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、グリセロールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスルトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられる。これらの単量体は、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、上記光重合性化合物の含有量は、顔料分散レジスト組成物中の全固形分に対して、好ましくは3〜50質量%の範囲である。
(光重合開始剤)
本発明の顔料分散レジスト組成物は、光重合開始剤を含有する。
本発明における光重合開始剤としては、紫外線や電子線等の活性エネルギー線を照射されることにより、ラジカルやカチオンを発生することのできるものであれば特に限定されず、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、トリアジン系光重合開始剤等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本発明において、上記光重合開始剤の含有量は、顔料分散レジスト組成物中の全固形分に対して、好ましくは1〜20質量%の範囲である
(有機溶剤)
本発明の顔料分散物は、有機溶剤を含有する。
本発明における有機溶剤としては、インキ、塗料、液晶カラーフィルターレジスト、インクジェットの分野で好適に利用される有機溶剤が例示される。具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等のエーテル系有機溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテルエステル系有機溶剤;メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、δ−ブチロラクトン等のケトン系有機溶剤;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、蟻酸−n−アミル等のエステル系有機溶剤;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール系溶剤;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の含窒素系有機溶剤等を例示できる。これらは、単独又は2種以上を混合して使用することができる。
これらの有機溶剤の中でも、溶解性、分散性、塗布性等の点で、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、蟻酸−n−アミル等が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートであることがより好ましい。
さらに、これらの有機溶剤は、上記アルカリ可溶性樹脂の溶解性、顔料分散性、塗布性等の点から、赤色顔料分散レジスト組成物中、50質量%以上含有されていることが好ましく、70質量%以上含有されていることがより好ましい。
(その他成分)
本発明の顔料分散物に、耐熱性、輝度を向上させる目的で硫酸バリウムを含有させることが好ましい。本発明において、硫酸バリウムの含有量は、上記各顔料100質量部に対して、0〜15質量部、好ましくは5〜12質量部である。上記硫酸バリウムが、15質量部を超えると、着色力が大幅に低下する。上記硫酸バリウムは、一次粒子径が5〜20nmであることが好ましい。上記硫酸バリウムの一次粒子径が、20nmを超えると、コンストラストが低下し、異物が発生する傾向となることがある。上記硫酸バリウムは、微粒子化処理した顔料の分散時又は分散後に使用する。
また、本発明の顔料分散レジスト組成物は、必要に応じて、熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種添加剤を適宜使用することもできる。
(顔料分散物の製造方法)
以上の構成材料から本発明における顔料分散物は、例えば、以下の製法により製造することができる。
まず、各未処理顔料に対して微粒子化処理(ソルトミリング処理)を行って、微粒子化処理された顔料を得る。より好ましくは、各顔料と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物である顔料分散助剤の存在下で、微粒子化処理を行う。各顔料と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物である顔料分散助剤の存在下で微粒子化処理を行うことにより、顔料の結晶化を抑えつつ均一に微細化できる。微細化された顔料からなる分散液の粒子径は、50〜70nm程度となる。
この顔料分散助剤の使用量は、顔料100質量部に対して0.5〜30質量部、好ましくは3〜10質量部である。
上記微粒子化処理としては、ニーダーや3本の攪拌ブレードをそれぞれ自転運動させながら公転運動させる混練装置等を用いて、顔料と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物の存在下、顔料を無機塩で摩砕して、顔料の一次粒子径をさらに微細にするソルトミリング処理が挙げられる。このような顔料と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物の存在下でソルトミリング処理して得られた顔料は、一次粒子径をさらに微細かつ均一になるように、微粒子化されたものとなる。なお、3本の攪拌ブレードをそれぞれ自転運動させながら公転運動させる混練装置を用いたソルトミリング処理を、特にトリミックス処理ともいう。
以下、トリミックス処理について更に詳しく説明する。
上記トリミックス処理は、顔料、水溶性の無機塩(以下、単に「無機塩」ともいう)、及び、無機塩を実質的に溶解しない水溶性分散媒体(以下、単に「分散媒体」ともいう)とを含む混合物を、3本の攪拌ブレードを自転運動させながら公転運動させる混練装置で混練した後、無機塩及び分散媒体を除去することにより行う。
この処理では、混練装置として、3枚の攪拌ブレードが遊星運動、すなわち、自転運動しながら公転運動するものを用いる。これにより、攪拌ブレード相互間及び攪拌ブレードと装置内面のデッドスペースが非常に少なくなり、より強力で均一なせん断力が得られる。そのせん断力のもとで無機塩により摩砕処理された顔料の粒子径は、一次粒子径よりも微細かつ均一になり、透明性やコントラスト比が従来のものより高いカラーフィルターを得ることができる。
なお、ここで「公転運動」とは、攪拌ブレードがタンク内で周回する運動をいう。また、「攪拌ブレードを公転運動させる混練装置」とは、本来、攪拌ブレード自体を移動させてタンク内を周回運動させる混練装置を言う。しかし、本明細書においては、タンクと攪拌ブレードの相対運動が同じであれば(例えば、タンクを回転させるなど)、その混練装置も「攪拌ブレードを公転運動させる混練装置」に含まれる。
さらに、混練装置の構造としては、以下(1)及び(2)の条件を満足することが好ましい。
(1)3本の攪拌ブレードの自転軸と直交する平面に対して、3本の自転軸が交わる点を頂点として得られる三角形が正三角形である。
(2)その正三角形の重心の位置に公転軸が交わる。
また、攪拌ブレードは、タンクの底部から液面にまで及ぶ長さと、タンクの内壁から中心まで程度の幅を有していることが好ましい。この様な混練装置としては、例えば、トリミックス(井上製作所社製)等が挙げられる。
なお、この処理では、タンク内に顔料、無機塩、及び分散媒体を仕込んで混練する、湿式の処理方法が利用可能である。
上記無機塩としては、水溶性のものであれば特に限定されないが、コストの点から食塩(塩化ナトリウム)を用いるのが好ましい。
また、上記無機塩の粒子径は、好ましくは200μm以下、より好ましくは50μm以下である。これにより、着色顔料の粒子径を一次粒子径より微細かつ均一にできる。
なお、本発明において、上記無機塩の粒子径は、レーザー回析式粒度測定法、測定装置:ナノトラック(UPA−EX150、日機装社製)で測定した体積平均粒子径を意味する。
上記分散媒体としては、水溶性であることと無機塩を溶解しないことの両方の条件を有する水溶性分散媒体であれば特に限定されない。なかでも、ソルトミリング時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から沸点が120℃以上の高沸点溶剤が好ましい。
このような水溶性分散媒体としては、例えば、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコキシアルコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、液体ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、低分子量ポリプロピレングリコール等のグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。
以上の材料と装置を用いてトリミックス処理を行う方法としては、以下の方法等が挙げられる。
顔料、各顔料と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物である顔料分散助剤、無機塩及び分散媒体をタンク内に仕込む。次いで、混練装置の3本の攪拌ブレードを自転運動させながら公転運動させて、顔料を無機塩で摩砕処理する。その後、温水を加えスラリー状としたものをろ過し、水洗により残存している無機塩と分散媒体を除去する。この顔料の摩砕処理においては、混練のための応力が十分にかかるように、材料の仕込み量(粘度)やタンクの内径などを適宜調節することが好ましい。例えば、上記のトリミックスを用いて処理時の、負荷アンペアがモーターの定格電流値の50%〜85%の範囲となるように配合して処理することが好ましい。
次いで、上記各微粒子化物と、上記3級及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、上記顔料分散助剤(A)、上記アルカリ可溶性樹脂、有機溶剤、及び必要に応じて硫酸バリウムとを含む各混合物を得る。得られた各混合物を、ロールミル、ニーダー、高速撹拌装置、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、超音波分散機、高圧分散機等の各種分散機を用いて、混練し、分散処理し、各顔料分散物を得る。尚、顔料分散物には、予め光重合性化合物を含有させておくこともできる。
(顔料分散レジスト組成物の製造方法)
各顔料分散物から、本発明の顔料分散レジスト組成物を得る方法について説明する。
各顔料分散物から、本発明の顔料分散レジスト組成物を得る方法については、例えば、下記の(1)、(2)により得ることができる。
(1)C.I.ピグメントレッド221顔料分散物とC.I.ピグメントレッド177顔料分散物の各顔料分散物を、所定の顔料割合となるように混合したのち、光重合性化合物、光重合開始剤、残りのアルカリ可溶性樹脂、有機溶剤、必要に応じて硫酸バリウムを加えて、顔料分散レジスト組成物を得る。
(2)各顔料分散物に光重合性化合物、光重合開始剤、残りのアルカリ可溶性樹脂、有機溶剤、必要に応じて硫酸バリウムを加えて各顔料分散レジスト組成物を得た後、C.I.ピグメントレッド264顔料分散レジスト組成物とC.I.ピグメントレッド177顔料分散レジスト組成物を、所定の顔料割合となるように混合し、顔料分散レジスト組成物を得る。
上記の方法により得られた顔料分散レジスト組成物を用いて、所定の方法及び膜厚になるようにカラーフィルターを製造することにより、コントラスト(Bare:1000)が700以上であるカラーフィルターを得ることができる。
なお、本発明におけるコントラストの測定条件は、カラーフィルターの膜厚を1.0μmとし、その各レジストの色特性(x,y,Y)を分光光度計(島津製作所社製、UV−2500PC、C光源2°視野)で測定した値が色度x=0.6730、y=0.3200となるときにおけるコントラスト(Bare:1000)である。
本発明において、コントラストとしては700以上(Bare:1000)とすることがより好ましく、さらに好ましくは705以上である。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味するものとする。また、本明細書中、「トリミックス」は株式会社井上製作所の、「イルガキュア」はチバ・スペシャリティーケミカルズ社の、それぞれ登録商標である。
<顔料分散助剤>
(C.I.ピグメントレッド221のスルホン化物)
100ml三角フラスコに濃硫酸を30ml仕込み、マグネチックスターラーで撹拌しながらC.I.ピグメントレッド221を10g投入し、室温で30分撹拌した。1Lビーカーに水50gと氷50gの混合物を入れ、上記反応物をこの氷水中に注ぎ、マグネチックスターラーで30分撹拌した。これを減圧下で濾過・水洗し、得られた固体を乾燥させて、C.I.ピグメントレッド221のスルホン化物を12g得た。
(C.I.ピグメントレッド2のスルホン化物)
100ml三角フラスコに濃硫酸を30ml仕込み、マグネチックスターラーで撹拌しながらC.I.ピグメントレッド2を10g投入し、室温で30分撹拌した。1Lビーカーに水50gと氷50gの混合物を入れ、上記反応物をこの氷水中に注ぎ、マグネチックスターラーで30分撹拌した。これを減圧下で濾過・水洗し、得られた固体を乾燥させて、C.I.ピグメントレッド2のスルホン化物を12g得た。
(C.I.ピグメントオレンジ71のスルホン化物)
100ml三角フラスコに濃硫酸を30ml仕込み、マグネチックスターラーで撹拌しながらC.I.ピグメントオレンジ71を10g投入し、室温で30分撹拌した。1Lビーカーに水50gと氷50gの混合物を入れ、上記反応物をこの氷水中に注ぎ、マグネチックスターラーで30分撹拌した。これを減圧下で濾過・水洗し、得られた固体を乾燥させて、C.I.ピグメントオレンジ71のスルホン化物を12g得た。
<微粒子化処理>
調製例1(微粒子化処理PR221(ピグメントレッド221))
トリミックスTX−15(商品名、井上製作所製)のタンクにC.I.ピグメントレッド221の800部、粒径20μmの塩化ナトリウム8000部、ジエチレングリコール1920部を投入した。定格電流値9.3Aの70%となる範囲で、且つ45℃で3時間混練し、ソルトミリングを行った。次に得られた混練物1300部を3リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌しスラリー状とした。ろ過、水洗を繰り返し塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、40℃にて一昼夜乾燥し、720部の微粒子化処理PR221を得た。
調製例2(顔料分散助剤含有微粒子化処理PR221(ピグメントレッド221))
トリミックスTX−15(商品名、井上製作所製)のタンクにC.I.ピグメントレッド221の800部、C.I.ピグメントレッド221のスルホン化物の40部、粒径20μmの塩化ナトリウム8000部、ジエチレングリコール1920部を投入した。定格電流値9.3Aの70%となる範囲で、且つ45℃で3時間混練し、ソルトミリングを行った。次に得られた混練物1300部を3リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌しスラリー状とした。ろ過、水洗を繰り返し塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、40℃にて一昼夜乾燥し、740部の顔料分散助剤含有微粒子化処理PR221を得た。
調製例3(顔料分散助剤含有微粒子化処理PR254(ピグメントレッド254))
トリミックスTX−15(商品名、井上製作所社製)のタンクにC.I.ピグメントレッド254の800部、C.I.ピグメントオレンジ71のスルホン化物の40部、粒径20μmの塩化ナトリウム8000部、ジエチレングリコール1920部を投入した。定格電流値9.3Aの70%となる範囲で、且つ45℃で3時間混練し、ソルトミリングを行った。次に得られた混練物1300部を3リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌しスラリー状とした。ろ過、水洗を繰り返し塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、40℃にて一昼夜乾燥し、740部の顔料分散助剤含有微粒子化処理PR254を得た。
調製例4(微粒子化処理PR177(ピグメントレッド177))
トリミックスTX−15(商品名、井上製作所社製)のタンクにC.I.ピグメントレッド177の800部、粒径20μmの塩化ナトリウム8000部、ジエチレングリコール1920部を投入した。定格電流値9.3Aの70%となる範囲で、且つ45℃で3時間混練し、ソルトミリングを行った。次に得られた混練物1300部を3リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌しスラリー状とした。ろ過、水洗を繰り返し塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、40℃にて一昼夜乾燥し、720部の微粒子化処理PR177を得た。
<3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体>
BYK−LPN22102(ビックケミー(BYK)社製)、固形分濃度40質量%
<アルカリ可溶性樹脂>
BzMA/MAA共重合体(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、理論酸価:120mgKOH/g、質量平均分子量:25,000)
<光重合性化合物>
DPEHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
<光重合開始剤>
イルガキュア369(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、2−ベンジル2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1)
<有機溶剤>
PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
<硫酸バリウム>
BF−40(平均一次粒子径0.01μm、堺化学工業社製)
(分散液及びレジスト組成物の製造)
<赤色顔料分散物>
表1の組成になるように、各分散液用のそれぞれの微粒子化物と、その他の各成分を混合して、ビーズミルで40〜50℃の温度で3時間混練し、各赤色顔料分散物を得た。
<カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物>
上記の工程で得た各顔料分散組成物と、他の材料(BzMA/MAA共重合体、DPHA、イルガキュア、PGMEA)とを表1の組成になるように高速攪拌機を用いて均一に混合した後、孔径3μmのフィルターでろ過し、各カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物を得た。
<実施例、比較例のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物>
各カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物を、表2に示す配合となるように組合せて、実施例1〜9、比較例1〜3のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物を得た。
評価方法
下記評価を行い、評価結果を表1及び表2に示す。
<粘度>
実施例及び比較例のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物について、それぞれガラス瓶に採り、密栓し室温で1日保存した後、E型粘度計(東機産業株式会社製、R100型粘度計 型式RE100L)を用いて25℃における粘度を測定した。粘度が低いほど流動性が良好で、顔料分散物として優れていることを意味する。
<分散安定性>
実施例及び比較例のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物について、それぞれガラス瓶に採り、密栓し室温で7日保存した後の状態を下記評価基準に従って評価した。
○:増粘、沈殿物がともに認められない
△:軽く振ると元に戻る程度の増粘や沈殿物が認められる
×:強く振っても元に戻らない程度の増粘や沈殿物が認められる
<カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物の色特性の評価>
上記膜厚が1.0μmの実施例及び比較例の各レジストの色特性(x,y,Y)を分光光度計(島津製作所社製、UV−2500PC、C光源2°視野)で測定した。ここで、実施例1〜3及び比較例1では色度x=0.6730、y=0.3200でのコントラスト、輝度Y、膜厚を求めた。実施例4〜6及び比較例2では色度x=0.6700、y=0.3122でのコントラスト、輝度Y、膜厚を求めた。実施例7〜9及び比較例3では色度x=0.6800、y=0.3150でのコントラスト、輝度Y、膜厚を求めた。
<耐熱性>
実施例及び比較例のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を、スピンコーターを用いて膜厚が1.0μmになるようにガラス基板上に塗布し、100℃で3分間プレベークした後、高圧水銀灯で露光し、さらに270℃で60分間ポストベークした。その後、得られたレジスト塗膜の表面をマイクロスコープ(株式会社キーエンス製、VHS−500、倍率500倍)で観察し、ポストベーク中の顔料昇華に伴う表面荒れの程度を観察し、下記評価基準に従って評価した。
○:表面荒れが認められない
×:表面荒れが認められる
<耐溶剤性>
上記色特性の評価で用いた試験用基板を、N−メチルピロリドンに30分間浸漬した。基板を取り出した後、下記評価基準に従って評価した。
○:塗膜の溶出が認められない
×:塗膜の溶出が認められる
実施例1〜3の例によれば、カラーフィルターとしての必要な色度x=0.6730、y=0.3200としたときの輝度は15.90〜16.00と明るいものであった。しかも、そのときのコントラストは、Bareにおける1000に対して、実施例1及び2において730といずれも高く、実施例3によると530と十分高いものであった。また、実施例1〜3のカラーフィルターはいずれも耐熱性及び耐溶剤性が良好であった。
これに対して、C.I.ピグメントレッド221を用いない比較例1によると、得られたカラーフィルターの輝度は良好であったが、コントラスト、耐熱性、及び耐溶剤性に劣っていた。
同様の傾向が、実施例4〜6と比較例2の組み合わせにおいても、また、実施例7〜9と比較例3の組み合わせにおいても確認された。
これらの結果によって明らかなように、C.I.ピグメントレッド254を使用するよりも、C.I.ピグメントレッド221を採用することにより、顕著な効果を発揮することができる。

Claims (7)

  1. C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド177、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
    〔式中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO、CH又はOCHで置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH又はNR(R、R、R及びRは、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕
  2. C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物、C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物であり、
    前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であり、
    前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物である、
    カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
    〔式中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO、CH又はOCHで置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH又はNR(R、R、R及びRは、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕
  3. C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物、C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物であり、
    前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であり、
    前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物である、
    カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
    〔式中、Mは、H、Na、K、NH又はNR(R、R、R及びRは、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕
  4. 前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
  5. 前記ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物の存在下で、C.I.ピグメントレッド221を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であり、
    前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であることを特徴とする、
    請求項4に記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
  6. 前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、一次粒子径が5〜20nmである硫酸バリウムを、前記C.I.ピグメントレッド221の合計質量100質量部に対して、5〜15質量部含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物により得られた、カラーフィルターのコントラスト(Bare:1000)が700以上であるカラーフィルター。
JP2014190489A 2014-09-18 2014-09-18 カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物 Active JP6371652B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014190489A JP6371652B2 (ja) 2014-09-18 2014-09-18 カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物
KR1020150125246A KR102397914B1 (ko) 2014-09-18 2015-09-04 컬러필터용 적색 안료 분산 레지스트 조성물
CN201510582270.2A CN105446076B (zh) 2014-09-18 2015-09-14 彩色滤光片用红色颜料分散抗蚀剂组合物
TW104130690A TWI660240B (zh) 2014-09-18 2015-09-17 彩色濾光片用紅色顏料分散抗蝕劑組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014190489A JP6371652B2 (ja) 2014-09-18 2014-09-18 カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016061979A true JP2016061979A (ja) 2016-04-25
JP6371652B2 JP6371652B2 (ja) 2018-08-08

Family

ID=55556430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014190489A Active JP6371652B2 (ja) 2014-09-18 2014-09-18 カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6371652B2 (ja)
KR (1) KR102397914B1 (ja)
CN (1) CN105446076B (ja)
TW (1) TWI660240B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018066717A1 (ja) 2016-10-07 2018-04-12 エム・テクニック株式会社 有機顔料組成物の製造方法、塗膜の製造方法及び塗膜の輝度の評価方法
KR20200087675A (ko) 2019-01-11 2020-07-21 산요 시키소 가부시키가이샤 아조 안료 조성물 및 그의 제조 방법
KR20200110208A (ko) 2019-03-13 2020-09-23 산요 시키소 가부시키가이샤 안료 유도체를 포함하는 아조 안료 분산체 및 도막 형성용 착색 조성물

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111303659A (zh) * 2020-04-14 2020-06-19 联仕(昆山)化学材料有限公司 彩色滤光片用超细红色颜料分散颗粒的制备

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110045530A (ko) * 2009-10-27 2011-05-04 동우 화인켐 주식회사 적색 감광성 수지 조성물, 컬러필터 및 이를 포함하는 액정표시장치
JP2011162722A (ja) * 2010-02-12 2011-08-25 Sakata Corp カラーフィルター用赤色顔料分散物、その製造方法及びそれを含有するカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物
CN102445783A (zh) * 2010-10-08 2012-05-09 奇美实业股份有限公司 彩色液晶显示装置
JP2012136582A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd インキ組成物および包装材料
JP2012208329A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用着色組成物
JP2013246216A (ja) * 2012-05-23 2013-12-09 Sakata Corp カラーフィルター用赤色着色組成物
JP2014013279A (ja) * 2012-07-03 2014-01-23 Sakata Corp カラーフィルター用赤色着色組成物

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3756594B2 (ja) 1996-11-20 2006-03-15 東洋インキ製造株式会社 カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ
JP3924872B2 (ja) 1997-04-28 2007-06-06 住友化学株式会社 カラーフィルター用赤色組成物およびカラーフィルター
JPH10300920A (ja) * 1997-04-28 1998-11-13 Sumitomo Chem Co Ltd カラーフィルター用着色組成物およびカラーフィルター
JP2002372618A (ja) 2001-06-14 2002-12-26 Fujifilm Arch Co Ltd カラーフィルター用赤色硬化性組成物及びそれを用いたカラーフィルター
JP3900078B2 (ja) 2001-12-18 2007-04-04 Jsr株式会社 カラーフィルタ用感放射線性組成物、カラーフィルタおよびカラー液晶表示装置
TWI643909B (zh) * 2007-06-21 2018-12-11 日商三菱化學股份有限公司 彩色濾光片用著色組成物、彩色濾光片、液晶顯示裝置及有機el顯示器
KR101555723B1 (ko) * 2007-09-27 2015-09-25 사카타 인쿠스 가부시키가이샤 안료 분산 보조제, 그것을 함유하는 안료 분산물 및 그 용도
JP2011095313A (ja) * 2009-10-27 2011-05-12 Toppan Printing Co Ltd カラーフィルタ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110045530A (ko) * 2009-10-27 2011-05-04 동우 화인켐 주식회사 적색 감광성 수지 조성물, 컬러필터 및 이를 포함하는 액정표시장치
JP2011162722A (ja) * 2010-02-12 2011-08-25 Sakata Corp カラーフィルター用赤色顔料分散物、その製造方法及びそれを含有するカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物
CN102445783A (zh) * 2010-10-08 2012-05-09 奇美实业股份有限公司 彩色液晶显示装置
JP2012136582A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd インキ組成物および包装材料
JP2012208329A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用着色組成物
JP2013246216A (ja) * 2012-05-23 2013-12-09 Sakata Corp カラーフィルター用赤色着色組成物
JP2014013279A (ja) * 2012-07-03 2014-01-23 Sakata Corp カラーフィルター用赤色着色組成物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018066717A1 (ja) 2016-10-07 2018-04-12 エム・テクニック株式会社 有機顔料組成物の製造方法、塗膜の製造方法及び塗膜の輝度の評価方法
KR20190060781A (ko) 2016-10-07 2019-06-03 엠. 테크닉 가부시키가이샤 유기 안료 조성물의 제조 방법, 도막의 제조 방법 및 도막의 휘도의 평가 방법
US11613693B2 (en) 2016-10-07 2023-03-28 M. Technique Co., Ltd. Method of producing organic pigment composition, method of producing coating film, and method of evaluating luminance of coating film
KR20200087675A (ko) 2019-01-11 2020-07-21 산요 시키소 가부시키가이샤 아조 안료 조성물 및 그의 제조 방법
KR20200110208A (ko) 2019-03-13 2020-09-23 산요 시키소 가부시키가이샤 안료 유도체를 포함하는 아조 안료 분산체 및 도막 형성용 착색 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
TWI660240B (zh) 2019-05-21
CN105446076B (zh) 2021-01-05
CN105446076A (zh) 2016-03-30
TW201624113A (zh) 2016-07-01
JP6371652B2 (ja) 2018-08-08
KR20160033601A (ko) 2016-03-28
KR102397914B1 (ko) 2022-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6363830B2 (ja) カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物
JP5662034B2 (ja) カラーフィルター用赤色顔料分散物、その製造方法及びそれを含有するカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物
JP5902553B2 (ja) カラーフィルター用赤色着色組成物
JP2014002314A (ja) カラーフィルター用緑色着色組成物
JP5932435B2 (ja) カラーフィルター用青色顔料分散組成物及びそれを含有するカラーフィルター用青色顔料分散レジスト組成物
JP2009175613A (ja) カラーフィルター用顔料分散物及びそれを含有するカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物
JP6371652B2 (ja) カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物
JPWO2009041312A1 (ja) 顔料分散助剤、それを含有する顔料分散物及びその用途
JPWO2007142293A1 (ja) カラーフィルター用赤色着色組成物
JP6645859B2 (ja) カラーフィルター用緑色顔料分散物
JP6732080B1 (ja) カラーフィルター用顔料分散組成物及びカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物
JP6204049B2 (ja) カラーフィルター用着色組成物
TWI659070B (zh) 彩色濾光片用紅色著色劑組成物
JP3954863B2 (ja) カラーフィルタ用赤色系顔料分散レジスト組成物
JP6078242B2 (ja) カラーフィルター用赤色着色組成物
JP2009280741A (ja) 赤色顔料分散物、及びそれを含有するカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物
JP5502332B2 (ja) 顔料分散助剤、顔料分散物及びカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物
TWI812654B (zh) 顯示裝置的彩色濾光片用藍色顏料分散組成物及顯示裝置的彩色濾光片用藍色顏料分散抗蝕劑組成物
JP2015022185A (ja) カラーフィルター用赤色着色組成物
JP2021014493A (ja) カラーフィルター用染料分散組成物及びカラーフィルター用染料分散レジスト組成物
TW201934587A (zh) 彩色濾光片用顏料分散組成物及彩色濾光片用抗蝕劑組成物
JP2014089439A (ja) カラーフィルター用赤色顔料分散組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180611

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180619

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180713

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6371652

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250