JP2016061979A - カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド177、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
〔式中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO2、CH3又はOCH3で置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH4又はNR1R2R3R4(R1、R2、R3及びR4は、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕
【選択図】なし
Description
さらに最近では、特に携帯機器の液晶表示装置の省電力化を進めるために、可視光の透過性を高くして、限られた電力消費の中で明るい表示画面がより効率よく得られ、また、全般的な画像の高精細化につながる高コントラスト化を可能とする画素を有するカラーフィルターが要求されている。
例えば、主赤色顔料のピグメントレッド177に対して、調色赤色顔料を併用する系(例えば、特許文献1参照)が提案されている。ここでは、調色赤色顔料として、535〜555nmの波長の領域で最大吸収ピークを有する赤色顔料である、ピグメントレッド5、9、10、17、48:1、48:2、48:3、48:4、52:2、119、166、216、224、226が挙げられている。しかし、これらの赤色顔料の併用系では、上記の透過率やコントラスト性能の向上に限界があった。
しかし、主顔料として、ピグメントレッド242を用いた場合は、色調が黄色に偏るという問題が発生する。一方、ピグメントレッド254を用いた場合は、透過率は高くなるが、着色皮膜の膜厚が厚くなるとともにコントラストが低下する。さらに顔料の特性からして、耐溶剤性が悪化したり、耐熱性が悪化(昇華物が発生する)したりするという問題も有している。
さらに、LEDから照射される光の波長に対して、高い着色力を維持し、且つ輝度を高くする方法としては、ピグメントレッド221等の赤色顔料を用いることが考えられる(例えば、特許文献5参照)。
しかし、ピグメントレッド221は分散工程における粘度上昇が大きく、また、分散液の経時安定性を確保する事が困難なので、既知の方法では、分散液の適切な流動性や経時安定性を得ることができなかった。
そこで、本出願人はC.I.ピグメントレッド221を含む顔料の微細粒子の分散安定性を向上させる技術について鋭意検討した結果、C.I.ピグメントレッド221を含む顔料を微粒子化して得られる微粒子化物に、本発明で特定する顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加え、分散させて顔料分散物を得た後、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物とする方法を見出した。この方法から得られるカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物では、C.I.ピグメントレッド221を含む顔料の微細粒子の分散安定性が、従来技術と比較しても格段に向上していることにより、本発明の課題を全て解決できることから、本発明を完成させたものである。
1.C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド177、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
〔式中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO2、CH3又はOCH3で置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH4又はNR1R2R3R4(R1、R2、R3及びR4は、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕
前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であり、
前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物である、
カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
〔式中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO2、CH3又はOCH3で置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH4又はNR1R2R3R4(R1、R2、R3及びR4は、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕
前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であり、
前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物である、
カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
〔式中、Mは、H、Na、K、NH4又はNR1R2R3R4(R1、R2、R3及びR4は、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕
前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であることを特徴とする、
4に記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物として使用することによって、適切な色度x及びyとした赤色フィルターを得て、ひいては輝度Yがより高い明るいディスプレイを得る。
顔料分散レジスト組成物の粘度を適切な範囲とすることができると共に、膜厚を薄くすることができ、カラーフィルターの製造が困難になることがない。
カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を優れた分散安定性を有するものとすることができる。
耐溶剤性及び耐熱性に優れる赤色フィルターを提供することができる。
(顔料)
本発明のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物は、C.I.ピグメントレッド221及びC.I.ピグメントレッド177を含有する組成物であり、これらの顔料を直接添加してカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物としても良く、又は、予めこれらの顔料に一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤、さらに必要に応じてアルカリ可溶性樹脂を加えて分散させて、C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物、及びC.I.ピグメントレッド177の顔料分散物とした後に、これらの顔料分散物を含有させてもよい。
この顔料分散物を含有した顔料分散レジスト組成物を用いてカラーフィルターを得ることにより、該カラーフィルターは高コントラスト、高輝度、高耐熱性、高耐溶剤性とすることができる。
上記C.I.ピグメントレッド221及びC.I.ピグメントレッド177は、それぞれ平均一次粒子径が30〜50nmであることが好ましい。上記範囲の平均粒子径を有することで、得られたカラーフィルターにより映される映像が、より高コントラストとなる。
なお、本発明において、上記平均粒子径とは、レーザー回析式粒度測定法、測定装置:ナノトラック(UPA−EX150、日機装社製)で測定した体積平均粒子径を意味する。
本発明においては、上記着色顔料のほかに本発明の効果を損なわない範囲で他の顔料も添加混合することができる。上記他の顔料としては、例えば、黄色顔料、橙色顔料等が挙げられる。
本発明における顔料の使用量は、顔料分散レジスト組成物の全固形分に対して質量分率として、使用する顔料の合計量で好ましくは5〜80質量%、より好ましくは20〜50質量%である。
本発明の顔料分散レジスト組成物が含有する顔料分散助剤は、下記一般式(1)及び/又は一般式(2)で表わされる化合物である顔料分散助剤(A)(以下、単に「顔料分散助剤(A)」ともいう。)、並びに、C.I.ピグメントレッド221と同一の骨格を持つ化合物のスルホン化物である顔料分散助剤(B)(以下、単に「顔料分散助剤(B)」ともいう。)の2種類の顔料分散助剤の両方を含有することが好ましいが、顔料分散助剤(A)のみ含有して顔料分散助剤(B)を含有しなくてもよい。
好ましくは、顔料分散助剤(A)及び顔料分散助剤(B)の両方を含む。
上記一般式(1)及び(2)中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO2、CH3又はOCH3で置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH4又はNR1R2R3R4を表す。
上記一般式(1)及び(2)のMがNR1R2R3R4であるときの各R1、R2、R3及びR4は、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
ここで、上記飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、1−ブテニル基等のアルケニル基;エチニル基、プロピニル基等のアルキニル基等が挙げられる。上記芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
また、上記他の置換基としては、水酸基、ハロゲン、カルボキシル基、アミノ基、低級アルキル基(炭素数1〜5)等が挙げられる。なお、上記R1R2R3及びR4は、1個が他の置換基で置換されていても、2個以上が他の置換基で置換されていてもよい。さらに、上記一般式(1)及び(2)の「m」は1以上の整数である。
顔料分散助剤(A)の好ましい例としては、有機顔料を微細に分散した状態においても、良好な流動性と分散安定性を有するとともに、透明性や着色力がより高いレベルにある顔料分散物を得ることができる点から、C.I.ピグメントレッド2のスルホン化物(下記一般式(3)及び/又は一般式(4))が好ましい。
本発明の顔料分散レジスト組成物は、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体を含有する。
本発明における3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体としては、例えば、DISPERBYK−2000、DISPERBYK−2001、DISPERBYK−2020、DISPERBYK−2025、BYK−LPN21116、BYK−LPN22102(以上、ビックケミー(BYK)社製)が挙げられる。
本発明の顔料分散レジスト組成物は、アルカリ可溶性樹脂を含有する。
アルカリ可溶性樹脂としては、カラーフィルターを製造する際に、その現像処理工程において用いられる現像液、特に好ましくはアルカリ現像液に対して可溶性を有するものであれば、特に限定されるものではない。なかでも、上記アルカリ可溶性樹脂としては、カルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂が好ましく、特に、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体が好ましい。
上記1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体との共重合体としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と共重合可能なスチレン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、グリセロールモノアクリレート、グリセロールメタクリレート、N−フェニルマレイミド、ポリスチレンマクロモノマー及びポリメチルメタクリレートマクロモノマーからなる群より選択される少なくとも1種のエチレン性不飽和単量体との共重合体を挙げることができる。
なお、本発明においては、上記酸価は理論酸価であり、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体とその含有量に基づいて算術的に求めた値である。
そのため、C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物、及びC.I.ピグメントレッド177の顔料分散物の少なくとも一方に含有させておくことが好ましく、また、これらの顔料分散物とは別に添加して、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物を得てもよい。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量は、通常、1,000〜10万が好ましい。アルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量が1,000未満では、アルカリ現像剤に対する溶解性が上がり現像特性が低下する場合がある。一方10万を超える場合は、有機溶剤への溶解性が低下し、レジスト組成物の粘度が高くなる場合がある。
なお、本発明において、上記アルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量は、GPCに基づいて得られるポリスチレン換算の質量平均分子量である。本発明において、装置としてはWater 2690(ウォーターズ社製)、カラムとしては PLgel 5μ MIXED−D(Polymer Laboratories社製)を用いる。
本発明の顔料分散レジスト組成物において、上記アルカリ可溶性樹脂の含有量は、含有される全有機顔料100質量部に対して、通常、10〜1,000質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜500質量部である。
上記アルカリ可溶性樹脂の含有量が10質量部未満では、例えば、アルカリ現像性が低下したり、未露光部の基板上あるいは遮光層上に地汚れや膜残りが発生するおそれがある。一方1,000質量部を超えると、相対的に有機顔料の濃度が低下するため、薄膜として目的とする色濃度を達成することが困難となるおそれがある。
本発明の顔料分散レジスト組成物には、光重合性化合物を含有する。
本発明における光重合性化合物としては、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有する単量体、オリゴマー等を挙げることができる。光重合性不飽和結合とは、後述する光重合開始剤が、紫外線や電子線等の活性エネルギー線により分解した際に発生するラジカルやカチオンの作用により、重合することのできる不飽和結合である。
光重合性不飽和結合を分子内に1個有する単量体としては、メチルメタアクリレート、ブチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキルメタクリレート又はアクリレート;ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレート等のアラルキルメタクリレート又はアクリレート;ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート等のアルコキシアルキルメタクリレート又はアクリレート;N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアミノアルキルメタクリレート又はアクリレート;ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル等のポリアルキレングリコールアルキルエーテルのメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステル;ヘキサエチレングリコールフェニルエーテル等のポリアルキレングリコールアリールエーテルのメタクリル酸エステル又はアクリル酸エステル;イソボニルメタクリレート又はアクリレート;グリセロールメタクリレート又はアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート又はアクリレート等が例示できる。
本発明において、上記光重合性化合物の含有量は、顔料分散レジスト組成物中の全固形分に対して、好ましくは3〜50質量%の範囲である。
本発明の顔料分散レジスト組成物は、光重合開始剤を含有する。
本発明における光重合開始剤としては、紫外線や電子線等の活性エネルギー線を照射されることにより、ラジカルやカチオンを発生することのできるものであれば特に限定されず、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、トリアジン系光重合開始剤等が挙げられる。これらの光重合開始剤は単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
本発明において、上記光重合開始剤の含有量は、顔料分散レジスト組成物中の全固形分に対して、好ましくは1〜20質量%の範囲である
本発明の顔料分散物は、有機溶剤を含有する。
本発明における有機溶剤としては、インキ、塗料、液晶カラーフィルターレジスト、インクジェットの分野で好適に利用される有機溶剤が例示される。具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル等のエーテル系有機溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエーテルエステル系有機溶剤;メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、δ−ブチロラクトン等のケトン系有機溶剤;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、蟻酸−n−アミル等のエステル系有機溶剤;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール系溶剤;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の含窒素系有機溶剤等を例示できる。これらは、単独又は2種以上を混合して使用することができる。
さらに、これらの有機溶剤は、上記アルカリ可溶性樹脂の溶解性、顔料分散性、塗布性等の点から、赤色顔料分散レジスト組成物中、50質量%以上含有されていることが好ましく、70質量%以上含有されていることがより好ましい。
本発明の顔料分散物に、耐熱性、輝度を向上させる目的で硫酸バリウムを含有させることが好ましい。本発明において、硫酸バリウムの含有量は、上記各顔料100質量部に対して、0〜15質量部、好ましくは5〜12質量部である。上記硫酸バリウムが、15質量部を超えると、着色力が大幅に低下する。上記硫酸バリウムは、一次粒子径が5〜20nmであることが好ましい。上記硫酸バリウムの一次粒子径が、20nmを超えると、コンストラストが低下し、異物が発生する傾向となることがある。上記硫酸バリウムは、微粒子化処理した顔料の分散時又は分散後に使用する。
また、本発明の顔料分散レジスト組成物は、必要に応じて、熱重合禁止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種添加剤を適宜使用することもできる。
以上の構成材料から本発明における顔料分散物は、例えば、以下の製法により製造することができる。
まず、各未処理顔料に対して微粒子化処理(ソルトミリング処理)を行って、微粒子化処理された顔料を得る。より好ましくは、各顔料と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物である顔料分散助剤の存在下で、微粒子化処理を行う。各顔料と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物である顔料分散助剤の存在下で微粒子化処理を行うことにより、顔料の結晶化を抑えつつ均一に微細化できる。微細化された顔料からなる分散液の粒子径は、50〜70nm程度となる。
この顔料分散助剤の使用量は、顔料100質量部に対して0.5〜30質量部、好ましくは3〜10質量部である。
上記微粒子化処理としては、ニーダーや3本の攪拌ブレードをそれぞれ自転運動させながら公転運動させる混練装置等を用いて、顔料と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物の存在下、顔料を無機塩で摩砕して、顔料の一次粒子径をさらに微細にするソルトミリング処理が挙げられる。このような顔料と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物の存在下でソルトミリング処理して得られた顔料は、一次粒子径をさらに微細かつ均一になるように、微粒子化されたものとなる。なお、3本の攪拌ブレードをそれぞれ自転運動させながら公転運動させる混練装置を用いたソルトミリング処理を、特にトリミックス処理ともいう。
上記トリミックス処理は、顔料、水溶性の無機塩(以下、単に「無機塩」ともいう)、及び、無機塩を実質的に溶解しない水溶性分散媒体(以下、単に「分散媒体」ともいう)とを含む混合物を、3本の攪拌ブレードを自転運動させながら公転運動させる混練装置で混練した後、無機塩及び分散媒体を除去することにより行う。
この処理では、混練装置として、3枚の攪拌ブレードが遊星運動、すなわち、自転運動しながら公転運動するものを用いる。これにより、攪拌ブレード相互間及び攪拌ブレードと装置内面のデッドスペースが非常に少なくなり、より強力で均一なせん断力が得られる。そのせん断力のもとで無機塩により摩砕処理された顔料の粒子径は、一次粒子径よりも微細かつ均一になり、透明性やコントラスト比が従来のものより高いカラーフィルターを得ることができる。
なお、ここで「公転運動」とは、攪拌ブレードがタンク内で周回する運動をいう。また、「攪拌ブレードを公転運動させる混練装置」とは、本来、攪拌ブレード自体を移動させてタンク内を周回運動させる混練装置を言う。しかし、本明細書においては、タンクと攪拌ブレードの相対運動が同じであれば(例えば、タンクを回転させるなど)、その混練装置も「攪拌ブレードを公転運動させる混練装置」に含まれる。
(1)3本の攪拌ブレードの自転軸と直交する平面に対して、3本の自転軸が交わる点を頂点として得られる三角形が正三角形である。
(2)その正三角形の重心の位置に公転軸が交わる。
また、攪拌ブレードは、タンクの底部から液面にまで及ぶ長さと、タンクの内壁から中心まで程度の幅を有していることが好ましい。この様な混練装置としては、例えば、トリミックス(井上製作所社製)等が挙げられる。
なお、この処理では、タンク内に顔料、無機塩、及び分散媒体を仕込んで混練する、湿式の処理方法が利用可能である。
上記無機塩としては、水溶性のものであれば特に限定されないが、コストの点から食塩(塩化ナトリウム)を用いるのが好ましい。
また、上記無機塩の粒子径は、好ましくは200μm以下、より好ましくは50μm以下である。これにより、着色顔料の粒子径を一次粒子径より微細かつ均一にできる。
なお、本発明において、上記無機塩の粒子径は、レーザー回析式粒度測定法、測定装置:ナノトラック(UPA−EX150、日機装社製)で測定した体積平均粒子径を意味する。
このような水溶性分散媒体としては、例えば、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコキシアルコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、液体ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、低分子量ポリプロピレングリコール等のグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。
顔料、各顔料と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物である顔料分散助剤、無機塩及び分散媒体をタンク内に仕込む。次いで、混練装置の3本の攪拌ブレードを自転運動させながら公転運動させて、顔料を無機塩で摩砕処理する。その後、温水を加えスラリー状としたものをろ過し、水洗により残存している無機塩と分散媒体を除去する。この顔料の摩砕処理においては、混練のための応力が十分にかかるように、材料の仕込み量(粘度)やタンクの内径などを適宜調節することが好ましい。例えば、上記のトリミックスを用いて処理時の、負荷アンペアがモーターの定格電流値の50%〜85%の範囲となるように配合して処理することが好ましい。
次いで、上記各微粒子化物と、上記3級及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、上記顔料分散助剤(A)、上記アルカリ可溶性樹脂、有機溶剤、及び必要に応じて硫酸バリウムとを含む各混合物を得る。得られた各混合物を、ロールミル、ニーダー、高速撹拌装置、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、超音波分散機、高圧分散機等の各種分散機を用いて、混練し、分散処理し、各顔料分散物を得る。尚、顔料分散物には、予め光重合性化合物を含有させておくこともできる。
各顔料分散物から、本発明の顔料分散レジスト組成物を得る方法について説明する。
各顔料分散物から、本発明の顔料分散レジスト組成物を得る方法については、例えば、下記の(1)、(2)により得ることができる。
(1)C.I.ピグメントレッド221顔料分散物とC.I.ピグメントレッド177顔料分散物の各顔料分散物を、所定の顔料割合となるように混合したのち、光重合性化合物、光重合開始剤、残りのアルカリ可溶性樹脂、有機溶剤、必要に応じて硫酸バリウムを加えて、顔料分散レジスト組成物を得る。
(2)各顔料分散物に光重合性化合物、光重合開始剤、残りのアルカリ可溶性樹脂、有機溶剤、必要に応じて硫酸バリウムを加えて各顔料分散レジスト組成物を得た後、C.I.ピグメントレッド264顔料分散レジスト組成物とC.I.ピグメントレッド177顔料分散レジスト組成物を、所定の顔料割合となるように混合し、顔料分散レジスト組成物を得る。
なお、本発明におけるコントラストの測定条件は、カラーフィルターの膜厚を1.0μmとし、その各レジストの色特性(x,y,Y)を分光光度計(島津製作所社製、UV−2500PC、C光源2°視野)で測定した値が色度x=0.6730、y=0.3200となるときにおけるコントラスト(Bare:1000)である。
本発明において、コントラストとしては700以上(Bare:1000)とすることがより好ましく、さらに好ましくは705以上である。
(C.I.ピグメントレッド221のスルホン化物)
100ml三角フラスコに濃硫酸を30ml仕込み、マグネチックスターラーで撹拌しながらC.I.ピグメントレッド221を10g投入し、室温で30分撹拌した。1Lビーカーに水50gと氷50gの混合物を入れ、上記反応物をこの氷水中に注ぎ、マグネチックスターラーで30分撹拌した。これを減圧下で濾過・水洗し、得られた固体を乾燥させて、C.I.ピグメントレッド221のスルホン化物を12g得た。
(C.I.ピグメントレッド2のスルホン化物)
100ml三角フラスコに濃硫酸を30ml仕込み、マグネチックスターラーで撹拌しながらC.I.ピグメントレッド2を10g投入し、室温で30分撹拌した。1Lビーカーに水50gと氷50gの混合物を入れ、上記反応物をこの氷水中に注ぎ、マグネチックスターラーで30分撹拌した。これを減圧下で濾過・水洗し、得られた固体を乾燥させて、C.I.ピグメントレッド2のスルホン化物を12g得た。
(C.I.ピグメントオレンジ71のスルホン化物)
100ml三角フラスコに濃硫酸を30ml仕込み、マグネチックスターラーで撹拌しながらC.I.ピグメントオレンジ71を10g投入し、室温で30分撹拌した。1Lビーカーに水50gと氷50gの混合物を入れ、上記反応物をこの氷水中に注ぎ、マグネチックスターラーで30分撹拌した。これを減圧下で濾過・水洗し、得られた固体を乾燥させて、C.I.ピグメントオレンジ71のスルホン化物を12g得た。
調製例1(微粒子化処理PR221(ピグメントレッド221))
トリミックスTX−15(商品名、井上製作所製)のタンクにC.I.ピグメントレッド221の800部、粒径20μmの塩化ナトリウム8000部、ジエチレングリコール1920部を投入した。定格電流値9.3Aの70%となる範囲で、且つ45℃で3時間混練し、ソルトミリングを行った。次に得られた混練物1300部を3リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌しスラリー状とした。ろ過、水洗を繰り返し塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、40℃にて一昼夜乾燥し、720部の微粒子化処理PR221を得た。
トリミックスTX−15(商品名、井上製作所製)のタンクにC.I.ピグメントレッド221の800部、C.I.ピグメントレッド221のスルホン化物の40部、粒径20μmの塩化ナトリウム8000部、ジエチレングリコール1920部を投入した。定格電流値9.3Aの70%となる範囲で、且つ45℃で3時間混練し、ソルトミリングを行った。次に得られた混練物1300部を3リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌しスラリー状とした。ろ過、水洗を繰り返し塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、40℃にて一昼夜乾燥し、740部の顔料分散助剤含有微粒子化処理PR221を得た。
トリミックスTX−15(商品名、井上製作所社製)のタンクにC.I.ピグメントレッド254の800部、C.I.ピグメントオレンジ71のスルホン化物の40部、粒径20μmの塩化ナトリウム8000部、ジエチレングリコール1920部を投入した。定格電流値9.3Aの70%となる範囲で、且つ45℃で3時間混練し、ソルトミリングを行った。次に得られた混練物1300部を3リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌しスラリー状とした。ろ過、水洗を繰り返し塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、40℃にて一昼夜乾燥し、740部の顔料分散助剤含有微粒子化処理PR254を得た。
トリミックスTX−15(商品名、井上製作所社製)のタンクにC.I.ピグメントレッド177の800部、粒径20μmの塩化ナトリウム8000部、ジエチレングリコール1920部を投入した。定格電流値9.3Aの70%となる範囲で、且つ45℃で3時間混練し、ソルトミリングを行った。次に得られた混練物1300部を3リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌しスラリー状とした。ろ過、水洗を繰り返し塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、40℃にて一昼夜乾燥し、720部の微粒子化処理PR177を得た。
BYK−LPN22102(ビックケミー(BYK)社製)、固形分濃度40質量%
<アルカリ可溶性樹脂>
BzMA/MAA共重合体(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、理論酸価:120mgKOH/g、質量平均分子量:25,000)
<光重合性化合物>
DPEHA(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
<光重合開始剤>
イルガキュア369(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、2−ベンジル2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1)
<有機溶剤>
PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
<硫酸バリウム>
BF−40(平均一次粒子径0.01μm、堺化学工業社製)
<赤色顔料分散物>
表1の組成になるように、各分散液用のそれぞれの微粒子化物と、その他の各成分を混合して、ビーズミルで40〜50℃の温度で3時間混練し、各赤色顔料分散物を得た。
<カラーフィルター用顔料分散レジスト組成物>
上記の工程で得た各顔料分散組成物と、他の材料(BzMA/MAA共重合体、DPHA、イルガキュア、PGMEA)とを表1の組成になるように高速攪拌機を用いて均一に混合した後、孔径3μmのフィルターでろ過し、各カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物を得た。
各カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物を、表2に示す配合となるように組合せて、実施例1〜9、比較例1〜3のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物を得た。
下記評価を行い、評価結果を表1及び表2に示す。
<粘度>
実施例及び比較例のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物について、それぞれガラス瓶に採り、密栓し室温で1日保存した後、E型粘度計(東機産業株式会社製、R100型粘度計 型式RE100L)を用いて25℃における粘度を測定した。粘度が低いほど流動性が良好で、顔料分散物として優れていることを意味する。
実施例及び比較例のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物について、それぞれガラス瓶に採り、密栓し室温で7日保存した後の状態を下記評価基準に従って評価した。
○:増粘、沈殿物がともに認められない
△:軽く振ると元に戻る程度の増粘や沈殿物が認められる
×:強く振っても元に戻らない程度の増粘や沈殿物が認められる
上記膜厚が1.0μmの実施例及び比較例の各レジストの色特性(x,y,Y)を分光光度計(島津製作所社製、UV−2500PC、C光源2°視野)で測定した。ここで、実施例1〜3及び比較例1では色度x=0.6730、y=0.3200でのコントラスト、輝度Y、膜厚を求めた。実施例4〜6及び比較例2では色度x=0.6700、y=0.3122でのコントラスト、輝度Y、膜厚を求めた。実施例7〜9及び比較例3では色度x=0.6800、y=0.3150でのコントラスト、輝度Y、膜厚を求めた。
実施例及び比較例のカラーフィルター用顔料分散レジスト組成物を、スピンコーターを用いて膜厚が1.0μmになるようにガラス基板上に塗布し、100℃で3分間プレベークした後、高圧水銀灯で露光し、さらに270℃で60分間ポストベークした。その後、得られたレジスト塗膜の表面をマイクロスコープ(株式会社キーエンス製、VHS−500、倍率500倍)で観察し、ポストベーク中の顔料昇華に伴う表面荒れの程度を観察し、下記評価基準に従って評価した。
○:表面荒れが認められない
×:表面荒れが認められる
上記色特性の評価で用いた試験用基板を、N−メチルピロリドンに30分間浸漬した。基板を取り出した後、下記評価基準に従って評価した。
○:塗膜の溶出が認められない
×:塗膜の溶出が認められる
これに対して、C.I.ピグメントレッド221を用いない比較例1によると、得られたカラーフィルターの輝度は良好であったが、コントラスト、耐熱性、及び耐溶剤性に劣っていた。
同様の傾向が、実施例4〜6と比較例2の組み合わせにおいても、また、実施例7〜9と比較例3の組み合わせにおいても確認された。
これらの結果によって明らかなように、C.I.ピグメントレッド254を使用するよりも、C.I.ピグメントレッド221を採用することにより、顕著な効果を発揮することができる。
Claims (7)
- C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド177、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
〔式中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO2、CH3又はOCH3で置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH4又はNR1R2R3R4(R1、R2、R3及びR4は、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕 - C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物、C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物であり、
前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であり、
前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(1)及び/又は(2)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物である、
カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
〔式中、X及びYは、同一若しくは異なって、F、Cl、Br、NO2、CH3又はOCH3で置換されていてもよいフェニル基を表す。Mは、H、Na、K、NH4又はNR1R2R3R4(R1、R2、R3及びR4は、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕 - C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物、C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有する、カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物であり、
前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であり、
前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物である、
カラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
〔式中、Mは、H、Na、K、NH4又はNR1R2R3R4(R1、R2、R3及びR4は、同一若しくは異なって、他の置換基で置換されていてもよい炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基、又は、他の置換基で置換されていてもよい炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。)を表す。mは、1以上の整数を表す。〕 - 前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
- 前記ピグメントレッド221の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド221と同一骨格を持つ化合物のスルホン化物の存在下で、C.I.ピグメントレッド221を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であり、
前記C.I.ピグメントレッド177の顔料分散物が、C.I.ピグメントレッド177を微粒子化して得られる微粒子化物に、一般式(3)及び/又は(4)で表される顔料分散助剤、3級アミノ基及び/又は4級アンモニウム基を有するアクリル系ブロック共重合体、及び有機溶剤を加えて分散させて得られる顔料分散物であることを特徴とする、
請求項4に記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。 - 前記C.I.ピグメントレッド221の顔料分散物が、一次粒子径が5〜20nmである硫酸バリウムを、前記C.I.ピグメントレッド221の合計質量100質量部に対して、5〜15質量部含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のカラーフィルター用赤色顔料分散レジスト組成物により得られた、カラーフィルターのコントラスト(Bare:1000)が700以上であるカラーフィルター。
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