JP2016059950A - レール装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造物の側面上端部での人手による作業を無くすべく、トロリーの位置まで自動走行装置の自動走行を可能にした、レール装置を提供することにある。【解決手段】構造物の側面に対して鉛直方向に配置されて、自動走行装置を走行させるためのレールと、レールの一方の側方に配置されてレールを支持するフレームと、フレームの上端部に設けられて、構造物の上部に配置されたトロリーに吊り下げられる吊り下げ具と、を備える。レールは、少なくともトロリーの高さ位置まで上方に延びて配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、レール装置に関する。
近年、種々の産業分野において自走式(可動式)の自動装置が用いられている。例えば、低温タンクの施工などでは、その側壁(側面)を形成する際、矩形状の面材(メンブレン)を上段から順にぶら下げる要領で組み立てた後、自動溶接機を用いて面材間の接合箇所(溶接線)を溶接している。大型のタンクではその高さが40〜50メートルにも及ぶものもあり、また狭い場所もあるため、このような高所や狭所での溶接作業を可能にする自動溶接機は、人手による溶接作業に比較して利点が多く、広く普及している。
一般に自動溶接機は、側壁上に配置されたレールに沿って走行するように構成されている。レールは、側壁に貼設された面材間の溶接線に沿って鉛直方向に配置されており、これによって自動溶接機は、レール上を鉛直方向に走行しつつ、その側方に位置する溶接線を連続的に溶接する(例えば、特許文献1参照)。このような自動溶接機による溶接は、人手による溶接に比べて信頼性が高く、例えば人手による溶接の場合には同じ溶接線を2回溶接する必要があるのに対し、自動溶接では1回の溶接でよい、といった基準が採用されることもある。
ところで、低温タンクなどでは、側壁の上部、すなわちドーム状の屋根に近い箇所に側壁内面から張り出させて足場を組み、屋根やその近傍部などについての施工を行っている。また、このような足場の下に例えばH型鋼からなるトロリーを側壁の周方向に沿ってリング状に形成配置している。そして、レールを配置する際には、前記トロリーに吊り具を介してレールを吊り下げることにより、側壁上の所望箇所にレールを移動可能に配置している。すなわち、レール上に自動溶接機を走行させつつ一つの溶接線を溶接したら、リング状のトロリーに沿ってレールを周方向に移動させ、例えば先に溶接した溶接線の隣の溶接線の側方にレールを位置させ、自動溶接機によって新たな溶接線を溶接している。
特開平10−34384号公報
しかしながら、前記したようにトロリーに吊り具を介してレールを吊り下げている場合、レール上端とトロリーとの間に吊り具の長さ分、レールが無いことで自動溶接機が走行できない領域が形成され、したがって自動溶接できない箇所が生じる。吊り具の吊り位置を調整してレールを上方に延ばそうとしても、トロリーにレールの上端が干渉してしまうため、トロリーとの間にレールが無い領域を無くすことはできない。このようにレールが無く、自動溶接できない箇所の長さは例えば1000〜2000mm程度であるため、現状ではドーム状屋根側からゴンドラを吊り下げ、ゴンドラに溶接士が乗り込むことで人手によって溶接を行っている。
しかし、タンクの高さが50メートルにもなると、タンク底面とトロリー近傍との間のゴンドラの昇降だけで20分程度を要してしまい、溶接に要する時間を加えると一箇所の溶接に1時間近くを要してしまうことがある。また、前記したように人手による溶接は2回溶接が必要となることもあり、したがってこのような側壁(側面)上端部における人手による溶接が、工期短縮を損なう一因となっている。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、構造物の側面上端部での人手による作業を無くすべく、トロリーの位置まで自動走行装置の自動走行を可能にした、レール装置を提供することにある。
本発明のレール装置は、構造物の側面に対して鉛直方向に配置されて、自動走行装置を走行させるためのレールと、前記レールの一方の側方に配置されて該レールを支持するフレームと、前記フレームの上端部に設けられて、前記構造物の上部に配置されたトロリーに吊り下げられる吊り下げ具と、を備え、前記レールは、少なくとも前記トロリーの高さ位置まで上方に延びて配置されていることを特徴とする。
また、前記レール装置において、前記フレームには、側方に延びて前記レールを支持する支持部材が複数設けられていることが好ましい。
また、前記レール装置において、前記レールには、前記構造物の側面に吸着することで該レールを前記構造物の側面に固定するための吸着パッドが設けられていることが好ましい。
また、前記レール装置においては、前記構造物の側面が規則的に凸部を形成した面材で覆われている場合に、前記フレーム及び前記レールには前記凸部に対応する位置に、硬質樹脂からなる緩衝材が設けられていることが好ましい。
また、前記レール装置においては、前記構造物の側面に、前記トロリーを配置した箇所より上側に足場が設けられている場合に、前記レールは、前記足場を通ってその上方にまで延びて配置されていることが好ましい。
本発明のレール装置によれば、トロリーに吊り下げられる吊り下げ具がフレームの上端部に設けられ、レールはその一方の側方に配置されたフレームに支持されているので、レールの鉛直方向上方にはトロリーや吊り下げ具が配置されていない。したがって、レールを上方に延ばしてもトロリーに干渉されないため、レールをトロリーの高さ位置まで上方に延ばして配置することができ、これによってトロリーの位置まで自動走行装置の自動走行を可能にすることができる。これにより、構造物の側面上端部での人手による作業を無くして工期短縮を図ることができる。
一実施形態のレール装置が施工に用いられるメンブレン式の低温タンクの一例を示す図であり、(a)は低温タンクの断面図、(b)は(a)のA部拡大図である。 自動溶接機の使用形態説明図である。 一実施形態のレール装置の一実施形態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。 レール装置の使用形態を示す斜視図である。
以下、本発明のレール装置の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
本実施形態では、本発明に係るレール装置を、低温タンクの施工に用いられる自動溶接機を走行させるためのレールに適用した場合について、説明する。まず、本実施形態のレール装置が用いられるLNGタンク等の低温タンクの構造について説明する。
図1は、本実施形態のレール装置が施工に用いられるメンブレン式の低温タンクの一例を示す図であり、(a)は低温タンクの断面図、(b)は(a)のA部拡大図である。このメンブレン式の低温タンクは、図1(a)に示すように地面1に掘削した穴の内側に構造物としてのコンクリート製の躯体2を構築し、この躯体2の内面に下地材となる保冷材3等を介してステンレスなどの厚さ2mm程度の薄い金属板で形成された矩形状のメンブレン4(面材)を取り付けて、気密構造の内槽とするとともに、これらの上部をドーム状の屋根5で覆うことにより、密閉構造としている。
このような低温タンクのメンブレン4には、低温タンクの側壁内面を示す図1(b)に示すように、低温液体の貯蔵による熱収縮に対応できるようにひだ6(コルゲーション)が縦(上下)・横(左右)に一定間隔で形成されるとともに、縦(上下)のひだと横(左右)のひだとが交差する部分には、十字状のひだ7(コルゲーション)が形成されている。なお、メンブレン4としては、ひだの形状が図1(b)に示したものに限定されることなく、種々の形状のものが使用可能である。
このようなメンブレン4の躯体2への取り付けは、図1(a)に示すように予め躯体2上に保冷材3を配置し、この保冷材3上に耐火材8を配置し、この耐火材8上にメンブレン4を配置する。そして、このようにしてメンブレン4を耐火材8上に配置し固定したら、次のメンブレン4、すなわち隣りに位置するメンブレン4についても、同様にして固定する。その際、メンブレン4については、図1(b)に示したようにその上下・左右のひだ6が隣り合うメンブレン4のひだ6に連続するように位置合わせしつつ、一部を互いに重ね合わせて配置する。
このようにメンブレン4を順次位置合わせし、一部を重ね合わせつつ縦横に配置していくことにより、互いの重ね合わせ部(繋ぎ目部)、すなわち溶接箇所となる溶接線12が縦横に形成される。そこで、このような溶接線12に沿って自動溶接機で溶接するべく、図1(b)中に二点鎖線で示すように、溶接線12と平行になるようにして溶接線12の近傍にレール13を取り付け、このレール13上に自動溶接機を走行させつつ、溶接線12に沿ってメンブレン4、メンブレン4間を連続的に溶接する。
図2に示すように、このような溶接に用いられる自動溶接機20(自動走行装置)は、レール13上を走行(移動)するための走行歯車(図示せず)と、溶接部21と、を備えて構成されている。溶接部21は、トーチ部21aと、溶接ワイヤフィーダー21bと、自動調節部21cとを備えたもので、溶接ワイヤフィーダー21bによって供給された溶接ワイヤ21dを、トーチ部21aで加熱溶融し、溶接を行うものである。自動調節部21cは、トーチ部21aの溶接箇所、すなわちトーチ(図示せず)の先端部の位置を変位させて溶接線12に合わせるべく、レール13と直交する方向にトーチ部21aを移動させるものである。
また、自動溶接機20には制御ケーブル22が接続されており、制御ケーブル22には、自動溶接機20の動作を制御するための制御装置23が接続されている。さらに、自動溶接機20には、制御ケーブル22とは別に、電源線や冷却水、ガス等の配管を収容するケーブル24も接続されている。
レール13は、本実施形態のレール装置を構成するものである。図3(a)〜(c)は、本実施形態のレール装置の一実施形態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図である。図3(a)〜(c)において符号30はレール装置であり、このレール装置30は、前記レール13と、このレール13の一方の側方に配置されて該レール13を支持するフレーム31と、フレーム31の上端部に設けられて、図1(a)に示した躯体2(構造物)の上部に配置されたトロリー32に吊り下げられる吊り下げ具33と、を備えて構成されている。
トロリー32は、レール装置30の使用形態を示す斜視図である図4に示すように、躯体2の屋根側で、かつ側面内側に設けられた足場34の下側に配置されたH型鋼によって、内側面の周方向に沿うリング状に形成配置されている。このトロリー32には、吊り下げ具33が、トロリー32の長さ方向、すなわち躯体2の内側面の周方向に沿って移動可能に取り付けられ、吊り下げられている。
この吊り下げ具33は、トロリー32に移動可能に取り付けられた取付部材35と、この取付部材35に連結されたワイヤ36と、このワイヤ36に吊り下げられた吊り部材37とを有して構成されている。取付部材35は、H型鋼(トロリー32)の一方(下方)の鋼板に移動可能に係止する係止部35aと、ワイヤ36を通す貫通孔35bを形成した吊り板35cとからなり、吊り板35cが係止部35aの下方に一体に設けられて形成されている。
吊り部材37は、ワイヤ36を通す貫通孔37aを形成した板体であり、フレーム31に一体に形成され、あるいはフレーム31にボルト止め等によって取り付けられている。ワイヤ36は、取付部材35の吊り板35cの貫通孔35bに挿通され、かつ、吊り部材37の貫通孔37aに挿通されて、その両端部間が図示しない固定具等によって固定されたことにより、リング状に形成されている。このような構成によって吊り下げ具33は、トロリー32に移動可能に取り付けられて、その下方にフレーム31を吊り下げている。
なお、足場34は、板体からなるステージや手すり等を有して形成されている。そして、本実施形態では、ステージにおける躯体2の側面側が、躯体2の周方向において多数の板体34aに分割されており、これら板体34aが開閉可能に構成されている。
フレーム31は、図3(a)〜(c)に示すようにアルミニウム等の軽量金属によって角パイプ状に形成されたもので、長さが3000〜4000mm程度に形成されており、その上端部に、吊り下げ具33の吊り部材37が一体に設けられている。このフレーム31には、図3(c)に示すように一方の側面に支持フレーム38(支持部材)が複数、本実施形態では4つ設けられている(図4では省略して2つのみ示している)。
支持フレーム38は、アルミニウム等の軽量金属によって断面形状が矩形の角パイプ状に形成されたもので、長さが400〜500mm程度に形成されている。これら支持フレーム38は、フレーム31に対してボルト止め等によって固定されている。
レール13は、アルミニウムやステンレス等の金属によって形成されたもので、支持フレーム38の一方の面側、すなわちフレーム31と同じ側に配置されて、該支持フレーム38にボルト止め等によって固定されている。これにより、レール13は支持フレーム38を介してフレーム31に支持されている。また、このレール13は、前述したように自動溶接機20を走行させるためのもので、自動溶接機20の走行歯車(図示せず)に噛合するラック状のギア部(図示せず)を有している。なお、このギア部は、充分な強度を必要とするため、高炭素鋼によって形成されている。
また、レール13は、低温タンクの床面上から、図4に示すようにトロリー32の高さ位置より上方、本実施形態では足場34の板体34aが開かれることで形成される開口34bを通って足場34の上方にまで延びて配置されている。このようなレール13は、低温タンクの高さに応じて高さ(長さ)が数十メートルになることから、複数の単位レール13aが継ぎ手(図示せず)を介して長さ方向に連結されて、数十メートルの長さに形成されている。すなわち、前述したように低温タンクの床面上から、トロリー32の高さ位置を通って足場34の上方にまで延びて配置されている。
単位レール13aは、例えば長さが4メートル程度に形成されており、したがってこのような単位レール13aが、十本〜十数本程度連結されて、レール13が形成されている。単位レール13a間を連結する継ぎ手は、例えば板状のもので、この板状の継ぎ手に対して上下の単位レール13aがそれぞれボルト止めされることにより、上下の単位レール13a、単位レール13aは継ぎ手を介して長さ方向に連結されている。
図3(a)〜(c)に示すようにレール13には、躯体2の側面、本実施形態では躯体2の側面に貼設されたメンブレン4に吸着することで、該レール13をメンブレン4に固定するための吸着パッド39が複数設けられている。吸着パッド39は、レール13の裏面側、すなわち自動溶接機20を走行させる表面側と反対の側に設けられて、メンブレン4に当接させられるもので、左右に配置された一対の吸盤39a、吸盤39aと、三方コック39bとを有して構成されている。このような構成からなる吸着パッド39は、本実施形態では一つの単位レール13aに対して4個(吸盤39aが4対)設けられている。
吸着パッド39は、図示しないホースを介して低温タンクの床面上に配置された真空ポンプに接続しており、真空ポンプによって真空引きされることにより、吸盤39a内が減圧されることで該吸盤39aがメンブレン4に吸着し、固定されるようになっている。三方コック39bは、前記ホースと吸盤39aとの間に設けられて、これらの間を連通させる状態と、遮断する状態とを切り換えるようになっている。三方コック39bによってホースと吸盤39aとの間を連通させることにより、吸盤39a内を減圧させ、該吸盤39aをメンブレン4に吸着させて固定させることができる。また、ホースと吸盤39aとの間を遮断することにより、吸盤39a内を常圧に戻し、メンブレン4への吸盤39aの吸着、固定を解除することができる。
また、レール13には、メンブレン4(面材)の水平方向に延びるひだ6(凸部)に対応する位置に、緩衝材40が設けられている。緩衝材40は、ポリエチレンやポリプロピレン、塩化ビニル等の硬質樹脂によって形成された直方体形状のもので、図4に示すようにメンブレン4に形成されたことで躯体2の側面に対し鉛直方向にて規則的に、すなわち等間隔で形成されたひだ6に、当接する位置に配置されている(図4では緩衝材40を省略している)。また、このような緩衝材40は、図3(a)〜(c)に示すようにフレーム31にも、同様の配置で設けられている。
このような緩衝材40を設けることにより、レール13やフレーム31が直接ひだ6に当接することで、レール装置30を移動する際などにひだ6を傷つけたり変形させることが防止される。また、緩衝材40が硬質樹脂からなっているため、自身が変形しないことにより、レール13やフレーム31とメンブレン4との間の距離を一定に保持するスペーサーとしても機能する。さらに、ひだ6に擦れることで緩衝材40の一部が剥離し、異物となってひだ6に付着するのを防止することもできる。
このような構成からなるレール装置30を用いて自動溶接を行うには、まず、図4に示すように躯体2の側面に貼設されたメンブレン4上に、レール装置30を配置する。具体的には、トロリー32の所望位置に吊り下げ具33を吊り下げ、この吊り下げ具33の吊り部材37を介してフレーム31を吊り下げる。このようにフレーム31を吊り下げることにより、このフレーム31に支持フレーム38を介してレール13を支持することができる。すなわち、フレーム31の一方の側方にレール13を配置することができる。
その際、レール13の位置が、溶接線12に対して所定間隔となるように、トロリー32に対する吊り下げ具33の吊り下げ位置を調整する。なお、レール13については、予め全ての単位レール13aを連結しておいてもよく、また、トロリー32に対して吊り下げ具33を吊り下げた後に、一部の単位レール13aを継ぎ足してレール13を完成させてもよい。また、緩衝材40がメンブレン4のひだ6上に位置することを確認し、緩衝材40がひだ6からずれている場合には、例えば吊り下げ具33のワイヤ36の長さを調整することなどにより、緩衝材40をひだ6上に配置する。
次いで、レール13の吸着パッド39について、全ての吸盤39aをメンブレン4に当接させるとともに、真空ポンプを作動させ、全ての三方コック39bを切り換えて真空ポンプに接続するホースと吸盤39aとの間を連通させる。これにより、全ての吸盤39aをメンブレン4に吸着させて固定させることができ、したがってレール13をメンブレン4上に固定することができる。
このようにしてレール13をメンブレン4上に固定することにより、レール装置30は吊り下げ具33によって単にトロリー32に吊り下げられただけでなく、吸着パッド39によってメンブレン4上に固定されたことにより、その姿勢が安定した状態に保持される。また、レール13やこれを走行する自動溶接機20の荷重についても、吊り下げ具33を介してトロリー32で支持するのに加えて、吸着パッド39によってもその一部を支持することができる。
ここで、レール13は吊り下げ具33によって吊り下げられたフレーム31の側方に配置され、フレーム31に支持フレーム38を介して支持されているため、トロリー32やフレーム31に対して片持ち状に支持された状態となっている。しかし、本実施形態ではレール13は複数(4つ)の支持フレーム38を介してフレーム31に支持されているため、自動溶接機20を走行させても過度なモーメントがかからず、したがってその姿勢が安定して維持される。
レール装置30を固定したら、レール13に自動溶接機20を取り付け、従来と同様にしてレール13上を自動走行させつつ、溶接線12を連続的に溶接する。その際、本実施形態ではレール13がトロリー32を通り、さらに足場34を通ってその上方にまで延びて配置されているので、従来では自動溶接が行えなかったトロリー32の近傍部についても自動溶接することができる。
レール13の上端部まで自動溶接機20を走行させ、レール13の長さに対応する範囲の溶接線12を自動溶接したら、自動溶接機20を下降させ、必要に応じてレール13から取り外す。続いて、全ての吸着パッド39の三方コック39bを切り換え、真空ポンプに接続するホースと吸盤39aとの間を遮断することにより、メンブレン4に対する全ての吸盤39aの吸着、固定を解除する。
次いで、別の溶接線12について同様に自動溶接するべく、トロリー32に吊り下げられた吊り下げ具33を、リング状のトロリー32に沿って所望位置にまで移動させる。以下、前記と同じようにしてレール装置30をメンブレン4上に固定し、レール13上に自動溶接機20を走行させて、溶接線12を自動溶接する。
本実施形態のレール装置30にあっては、トロリー32に吊り下げられる吊り下げ具33がフレーム31の上端部に設けられ、レール13はその一方の側方に配置されたフレーム31に支持フレーム38を介して支持されているので、レール13の鉛直方向上方にはトロリー32や吊り下げ具33が配置されていない。したがって、レール13を上方に延ばしてもトロリー32に干渉されないため、レール13をトロリー32の高さ位置より上方に延ばして配置することができ、これによってトロリー32の位置より上方にまで自動溶接機20の自動走行を可能にすることができる。これにより、従来のような躯体2の側面上端部での人手による作業を無くして工期短縮を図ることができる。
特に、本実施形態ではレール13を、足場34を通ってその上方にまで延びて配置しているので、従来では足場34上にて溶接士が直接溶接していた箇所まで、自動溶接機20によって自動溶接することができる。
また、フレーム31に、側方に延びてレール13を支持する支持フレームを4つ(複数)設けているので、レール13がトロリー32やフレーム31に対して片持ち状に支持されるものの、4つの支持フレーム38を介してフレーム31に支持されるため、自動溶接機20を走行させてもレール13に過度なモーメントがかからず、したがってその姿勢を安定して維持することができる。
また、レール13に、躯体2の側壁内面のメンブレン4に吸着することで該レール13を躯体2の側壁内面(側面)に固定するための吸着パッド39を設けているので、その姿勢を安定した状態に保持することができる。また、レール13やこれを走行する自動溶接機20の荷重についても、吊り下げ具33を介してトロリー32で支持するのに加えて、吸着パッド39によってもその一部を支持することができる。
また、フレーム31及びレール13の、メンブレン4(面材)に形成されたひだ6に対応する位置に、硬質樹脂からなる緩衝材40を設けているので、レール13やフレーム31が直接ひだ6に当接することで、レール装置30を移動する際などにひだ6を傷つけたり変形させることを防止することができる。また、緩衝材40を硬質樹脂によって形成しているので、自身が変形しないことにより、レール13やフレーム31とメンブレン4との間の距離を一定に保持するスペーサーとして機能させることができる。さらに、ひだ6に擦れることで緩衝材40の一部が剥離し、異物となってひだ6に付着するのを防止することもできる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、吊り下げ具33として取付部材35とワイヤ36と吊り部材37とを有する構成のものを用いたが、吊り下げ具としては、フレーム31の上端部に設けられて、トロリー32に吊り下げられるものであれば、任意の構成のものが使用可能である。
また、前記実施形態では本発明のレール装置を、地下タンクであるメンブレン式の低温タンクの施工に適用した場合について説明したが、地上タンクの施工にも適用できるのはもちろんである。
また、前記実施形態では本発明のレール装置を、自動走行装置として自動溶接機を走行させる装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、例えば自走する検査装置や塗装装置、計測装置などを走行させるための、レール装置に適用することもできる。
また、このようなレール装置が配置される構造物についても、低温タンクに限定されることなく、タンク全般や、ボイラー、サイロ、各種建築物など、種々の構造物に配置し、使用することができる。
2…躯体(構造物)、4…メンブレン(面材)、6…ひだ(凸部)、13…レール、20…自動溶接機(自動走行装置)、30…レール装置、31…フレーム、32…トロリー、33…吊り下げ具、34…足場、38…支持フレーム(支持部材)、39…吸着パッド、40…緩衝材

Claims (5)

  1. 構造物の側面に対して鉛直方向に配置されて、自動走行装置を走行させるためのレールと、
    前記レールの一方の側方に配置されて該レールを支持するフレームと、
    前記フレームの上端部に設けられて、前記構造物の上部に配置されたトロリーに吊り下げられる吊り下げ具と、を備え、
    前記レールは、少なくとも前記トロリーの高さ位置まで上方に延びて配置されていることを特徴とするレール装置。
  2. 前記フレームには、側方に延びて前記レールを支持する支持部材が複数設けられていることを特徴とする請求項1記載のレール装置。
  3. 前記レールには、前記構造物の側面に吸着することで該レールを前記構造物の側面に固定するための吸着パッドが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレール装置。
  4. 前記構造物の側面が規則的に凸部を形成した面材で覆われている場合に、前記フレーム及び前記レールには前記凸部に対応する位置に、硬質樹脂からなる緩衝材が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のレール装置。
  5. 前記構造物の側面に、前記トロリーを配置した箇所より上側に足場が設けられている場合に、前記レールは、前記足場を通ってその上方にまで延びて配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のレール装置。


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