JP2016059309A - 作業機 - Google Patents
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Abstract
Description
昇降レバーにより制御弁を上昇位置及び下降位置に操作すると、ロック弁が許容位置に操作されて、制御弁による油圧シリンダへの作動油の給排が行われ、油圧シリンダが上昇側及び下降側に作動する。
これにより、例えば昇降レバーにより制御弁を中立位置に操作した状態(ロック弁が阻止位置に操作された状態)において、エンジンを停止させたり主クラッチを遮断状態に操作したりして、制御弁に作動油を供給する油圧ポンプが停止したとする。
(構成)
本発明の第1特徴は、作業機において次のように構成することにある。
作業装置を機体に昇降自在に支持して、機体に対して前記作業装置を昇降させる油圧シリンダを備え、
前記油圧シリンダに作動油を供給して前記油圧シリンダを上昇側に作動させる上昇位置、前記油圧シリンダを停止させる中立位置、及び、前記油圧シリンダから作動油を排出して前記油圧シリンダを下降側に作動させる下降位置を備えた制御弁を備えて、
前記制御弁を前記上昇位置、前記中立位置及び前記下降位置に操作する昇降レバーを備え、
前記油圧シリンダへの作動油の供給を許容し且つ前記油圧シリンダからの作動油の排出を遮断する阻止位置、及び、前記油圧シリンダからの作動油の排出を許容する許容位置を備えた操作弁を備えて、
前記昇降レバーにより前記制御弁を前記上昇位置及び前記中立位置に操作すると前記操作弁が前記阻止位置に操作され、前記昇降レバーにより前記制御弁を前記下降位置に操作すると前記操作弁が前記許容位置に操作されるようにする操作機構を備えている。
本発明の第1特徴によれば、昇降レバーにより制御弁を上昇位置に操作すると、操作弁が許容位置に操作されずに、阻止位置に操作される。
これにより、昇降レバーにより制御弁を上昇位置に操作した状態(操作弁が阻止位置に操作された状態)において、油圧ポンプが作動していると、制御弁から油圧シリンダに作動油が供給されて油圧シリンダが上昇側に作動する。
これにより、昇降レバーを上昇位置に操作しているのに油圧シリンダが下降側に作動してしまうことはなく、昇降レバーを上昇位置に操作しているのに作業装置が下降してしまう状態は生じない。同様に、制御弁からの作動油のリークにより油圧シリンダが少しずつ下降側に作動するような状態も、操作弁により防止される。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業機において次のように構成することにある。
前記操作弁において、前記阻止位置として、前記油圧シリンダへの作動油の供給を許容し且つ前記油圧シリンダからの作動油の排出を遮断する第1阻止位置、及び、前記油圧シリンダへの作動油の供給を許容し且つ前記油圧シリンダからの作動油の排出を遮断する第2阻止位置を備えて、
前記昇降レバーにより前記制御弁を前記上昇位置に操作すると前記操作弁が前記第1阻止位置に操作され、前記昇降レバーにより前記制御弁を前記中立位置に操作すると前記操作弁が前記第2阻止位置に操作され、前記昇降レバーにより前記制御弁を前記下降位置に操作すると前記操作弁が前記許容位置に操作されるように、前記操作機構を構成している。
本発明の第2特徴によると、上昇位置、中立位置及び下降位置の3位置を備えた制御弁に対して、操作弁が第1阻止位置、第2阻止位置及び許容位置の3位置を備えている。
これにより、制御弁の上昇位置に操作弁の第1阻止位置を対応させ、制御弁の中立位置に操作弁の第2阻止位置を対応させ、制御弁の下降位置に操作弁の許容位置を対応させることによって、操作機構を比較的単純に構成することが可能となるのであり、構造の簡素化の面で有利なものとなる。
図1に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2を備えた機体の後部に、リンク機構3及びリンク機構3を昇降させる油圧シリンダ4が備えられており、リンク機構3の後部に苗植付装置5(作業装置に相当)が支持されて、作業機の一例である乗用型田植機が構成されている。
次に、苗植付装置5を他面Gから設定高さに維持して植付アーム8による苗の植付深さを設定植付深さに維持する昇降制御機能について説明する。
図1及び図7に示すように、センターフロート9及びサイドフロート10は、苗植付装置5の横軸芯P1周りに上下に揺動自在に支持されており、センターフロート9の前部に検出部材12が支持されている。検出部材12は、細長い板材が正面視で逆U字状に折り曲げられて構成されており、検出部材12の長手方向に沿って一対の長孔12aが形成されている。
苗植付装置5に対してセンターフロート9が下降すると、基準部材13に対して検出部材12が下降する状態となり、センターフロート9側におけるワイヤ21のインナー21aの出る量が小さくなって、ワイヤ21のインナー21aが後述する操作部材24側に戻し操作される。
苗植付装置5が田面Gから設定高さに維持されることにより、植付アーム8による苗の植付深さが設定植付深さに維持される。
次に、昇降レバー27の構造について説明する。
図2,3,4,7に示すように、板材で構成された支持ブラケット16が制御弁20の前部に連結されており、支持ブラケット16の右及び左部に折り曲げられて形成された支持部16aに、操作軸15が回転自在に支持されている。
次に、昇降レバー27を上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作した場合の制御弁20及び植付クラッチ23の状態について説明する。
昇降レバー27を上昇位置に操作すると、ワイヤ26が植付クラッチ23側に押し操作されるが、植付クラッチ23の操作アーム23aの長孔による融通作用により、植付クラッチ23は遮断状態に操作されている。これにより、苗植付装置5が停止した状態で、油圧シリンダ4が収縮作動して苗植付装置5が上昇する。
前述のように苗植付装置5が上昇してリンク機構3が上限位置に達すると、操作ロッド29により操作部材25が図7の紙面時計方向に操作され、操作部材25を介して昇降レバー27が中立位置に操作されて、苗植付装置5が上限位置で自動的に停止する。
昇降レバー27を下降位置に操作すると、ワイヤ26が操作部材25側に引き操作されるが、植付クラッチ23の操作アーム23aの長孔による融通作用により、植付クラッチ23は遮断状態に操作されている。これにより、苗植付装置5が停止した状態で、油圧シリンダ4が伸長作動して苗植付装置5が下降する。
次に、前項[2]に記載の昇降制御機能の作動感度を敏感側及び鈍感側に変更する構造について説明する。
図2,3,7に示すように、板材で構成されたレバーガイド30が制御弁20に連結されており、感度調節レバー31がレバーガイド30の横軸芯P4周りに前後に揺動自在、且つ、左右に揺動自在に支持されている。感度調節レバー31とレバーガイド30とに亘って引っ張り型式のバネ32が接続されており、感度調節レバー31がレバーガイド30の係合部30aとの係合側に付勢されている。
これによって、操作部材24側におけるワイヤ21のインナー21aの出る量が小さくなり、センターフロート9側におけるワイヤ21のインナー21aの出る量が大きくなって、センターフロート9の中立位置(油圧シリンダ4が停止する中立位置(制御弁20のスプール20aが中立位置となるフロート9の位置))が上昇する。
これにより、センターフロート9の田面Gへの接地面積が小さくなり、センターフロート9に対するバネ14の下方への付勢力が大きくなって、センターフロート9の田面Gの接地追従感度が鈍感側となるのであり、センターフロート9の田面Gの接地追従感度が鈍感側となることによって、昇降制御機能の作動感度が鈍感側となる。
これによって、操作部材24側におけるワイヤ21のインナー21aの出る量が大きくなり、センターフロート9側におけるワイヤ21のインナー21aの出る量が小さくなって、センターフロート9の中立位置(油圧シリンダ4が停止する中立位置(制御弁20のスプール20aが中立位置となるフロート9の位置))が下降する。
これにより、センターフロート9の田面Gへの接地面積が大きくなり、センターフロート9に対するバネ14の下方への付勢力が小さくなって、センターフロート9の田面Gの接地追従感度が敏感側となるのであり、センターフロート9の田面Gの接地追従感度が敏感側となることによって、昇降制御機能の作動感度が敏感側となる。
次に、制御弁20及び操作弁36の構造について説明する。
図6に示すように、制御弁20はスライド式のスプール20aを備えている。制御弁20のスプール20aは中立位置20N、上昇位置20U及び下降位置20Dの3位置を備えており、バネ20bにより下降位置20Dに付勢されている。
操作弁36の第2阻止位置36bは、油圧シリンダ4への作動油の供給を許容し且つ油圧シリンダ4からの作動油の排出を遮断するチェック弁の機能を備えている。
操作弁36の許容位置36cは、油圧シリンダ4への作動油の供給を許容するチェック弁の機能、及び抵抗をかけながら油圧シリンダ4からの作動油の排出を許容する絞り弁の機能を備えている。
これにより、後述する[7]に記載のように、操作部材25の操作部25aにより操作軸37の操作アーム37a及び操作弁36が操作される。
次に、昇降レバー27を中立位置、下降位置及び植付位置に操作した場合の操作弁36の操作について説明する。
図2,3,4,5,6,7に示す状態は、昇降レバー27を中立位置に操作している状態であり、バネ38の付勢力により操作軸37の操作アーム37aの一方の端部が、操作部材25の操作部25aに接当して、操作弁36(操作軸37)が第2阻止位置36bに操作されている。
これにより、油圧シリンダ4からの作動油が操作弁36(許容位置36c)及び制御弁20(スプール20a)(下降位置20D)を介して排出されて、油圧シリンダ4が下降側に作動する。
これにより、前述のように昇降制御機能の作動状態において、苗植付装置5が作動して苗が田面Gに植え付けられる。
次に昇降レバー27を上昇位置に操作した場合の操作弁36の操作について説明する。
図3,5,6,7に示す状態から昇降レバー27を上昇位置に操作すると、操作部材25の操作部25aが横軸芯P3周りに図5の紙面反時計方向に操作されるのであり、操作部材25の操作部25aにより操作軸37の操作アーム37aの一方の端部が操作され、バネ38の付勢力に抗して操作軸37の操作アーム37aが図3の紙面反時計方向に操作されて、操作弁36が第1阻止位置36aに操作される。
これにより、作動油が操作弁36(第1阻止位置36a)及び制御弁20(スプール20a)(上昇位置20U)を介して油圧シリンダ4に供給されて、油圧シリンダ4が上昇側に作動する。
従って、操作部材25の操作部25aを側面視でL字状ではなくクサビ状に構成することによって、昇降レバー27を中立位置から上昇位置に操作した際に、操作部材25の操作部25aの前端部(図5の左端部)に操作軸37の操作アーム37aの一方の端部が接当する状態から、操作部材25の操作部25aの上辺部に操作軸37の操作アーム37aの一方の端部が乗り上がる状態となる。
これにより、昇降レバー27を中立位置から上昇位置に操作した際の操作部材25の操作部25aの移動量と、操作軸37の操作アーム37aによる第2阻止位置36bから第1阻止位置36aへの移動量との差が吸収される。
次に、操作弁36に対するロックレバー39について説明する。
図2,3,4に示すように、レバーガイド30に固定された横向きの支持ピン40周りに、ロックレバー39が揺動自在に支持されており、レバーガイド30とロックレバー39とに亘ってトグルバネ41が取り付けられて、トグルバネ41によりロックレバー39が上方の解除位置及び下方のロック位置に操作及び保持される。
前述の[発明を実施するための形態]において、操作弁36を、第1阻止位置36a、第2阻止位置36b及び許容位置36cの3位置を備えたものではなく、阻止位置及び許容位置の2位置を備えたものに構成してもよい。
このように構成した場合、昇降レバー27を下降位置及び植付位置に操作すると、操作弁36が許容位置に操作され、昇降レバー27を中立位置に操作すると操作弁36が阻止位置に操作されるように構成し、昇降レバー27を中立位置から上昇位置に操作すると、阻止位置の操作弁36がそのまま阻止位置に残される(保持される)ように構成する。
5 作業装置
20 制御弁
20U 上昇位置
20N 中立位置
20D 下降位置
25,25a,37,37a 操作機構
27 昇降レバー
36 操作弁
36a 阻止位置、第1阻止位置
36b 阻止位置、第2阻止位置
36c 許容位置
Claims (2)
- 作業装置を機体に昇降自在に支持して、機体に対して前記作業装置を昇降させる油圧シリンダを備え、
前記油圧シリンダに作動油を供給して前記油圧シリンダを上昇側に作動させる上昇位置、前記油圧シリンダを停止させる中立位置、及び、前記油圧シリンダから作動油を排出して前記油圧シリンダを下降側に作動させる下降位置を備えた制御弁を備えて、
前記制御弁を前記上昇位置、前記中立位置及び前記下降位置に操作する昇降レバーを備え、
前記油圧シリンダへの作動油の供給を許容し且つ前記油圧シリンダからの作動油の排出を遮断する阻止位置、及び、前記油圧シリンダからの作動油の排出を許容する許容位置を備えた操作弁を備えて、
前記昇降レバーにより前記制御弁を前記上昇位置及び前記中立位置に操作すると前記操作弁が前記阻止位置に操作され、前記昇降レバーにより前記制御弁を前記下降位置に操作すると前記操作弁が前記許容位置に操作されるようにする操作機構を備えている作業機。 - 前記操作弁において、前記阻止位置として、前記油圧シリンダへの作動油の供給を許容し且つ前記油圧シリンダからの作動油の排出を遮断する第1阻止位置、及び、前記油圧シリンダへの作動油の供給を許容し且つ前記油圧シリンダからの作動油の排出を遮断する第2阻止位置を備えて、
前記昇降レバーにより前記制御弁を前記上昇位置に操作すると前記操作弁が前記第1阻止位置に操作され、前記昇降レバーにより前記制御弁を前記中立位置に操作すると前記操作弁が前記第2阻止位置に操作され、前記昇降レバーにより前記制御弁を前記下降位置に操作すると前記操作弁が前記許容位置に操作されるように、前記操作機構を構成している請求項1に記載の作業機。
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