JP2004121013A - 乗用形田植機の補助クラッチ操作構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】端数条作業後に切り状態の補助クラッチの入り操作を忘れることに起因した全条作業行程での端数条作業を回避しながら、端数条作業行程において全条作業が行われる不都合を回避できるようにする。
【解決手段】走行機体1に苗植付装置4を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチ63,64,66を装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造において、所定の補助クラッチ63,64,66を切り操作した端数条作業時に、苗植付装置4を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われると、切り状態の補助クラッチ63,64,66が入り操作されるように構成した。
【選択図】 図3
【解決手段】走行機体1に苗植付装置4を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチ63,64,66を装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造において、所定の補助クラッチ63,64,66を切り操作した端数条作業時に、苗植付装置4を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われると、切り状態の補助クラッチ63,64,66が入り操作されるように構成した。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行機体に苗植付装置を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチを装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような乗用形田植機においては、端数条作業を行った後の次の植え付け行程で全条作業を行う際に、端数条作業を行うために切り操作した補助クラッチの入り操作を忘れると、その全条作業行程において端数条作業が行われてしまう不都合が生じるようになる。
【0003】
そこで、このような不都合の発生を回避するために、従来では、所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作が行われると、その操作に伴って切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成したものがあった(例えば特許文献1参照。)。
【0004】
又、上記の不都合を回避するために、所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作が行われると、その操作に伴って切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成したものもあった(例えば特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
実開平3−23043号公報(第3欄第43行−第4欄第10行、第3図、第4図、第6図)
【特許文献2】
実開平3−28732号公報(第6欄第34行−第44行、第1−3図、第7図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、乗用形田植機によって苗の植え付けなどが行われる水田には、その畦が大きく傾斜あるいは湾曲するいわゆる変形田があり、このような変形田において、その変形した畦に向けて機体を走行させながら苗の植え付けなどを行うようにすると、その畦際に機体が到達する前に、そのときの作業走行に伴って次の作業行程での走行基準線を泥面に形成する線引き姿勢に切り換えられていた線引きマーカが畦に接触して損傷する不都合を招く虞がある。
【0007】
この不都合を回避するためには、線引きマーカが畦に接触する前の段階で、線引きマーカを線引き姿勢から格納姿勢に切り換える必要がある。又、線引きマーカの線引き姿勢から格納姿勢への切り換えは、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる際の操作力を利用することが一般的であることから、線引きマーカを格納姿勢に切り換えるためには、一旦、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる必要がある。
【0008】
しかしながら、上記特許文献1などに記載の従来技術では、端数条作業時において、上記の不都合を回避するために苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させると、その操作に伴って切り状態の補助クラッチが入り操作されることから、その入り操作された補助クラッチの切り操作を行わない限り、線引きマーカを格納姿勢に切り換えた後の端数条作業行程において全条作業が行われてしまう不都合が生じるようになっていた。
【0009】
一方、畦が大きく湾曲する変形田において、その湾曲した畦に沿って機体を走行させながら苗の植え付けなどを行う場合には、その畦の湾曲具合によっては前輪を大きく操向しなければならないことがある。
【0010】
このような場合、上記特許文献2などに記載の従来技術では、切り状態の補助クラッチが入り操作される操向角の設定によっては、大きく湾曲する畦に沿った端数条作業行程において、突然、切り状態の補助クラッチが入り操作されて全条作業が行われてしまう不都合が生じることがあり、結果、操向角の設定に苦慮するようになっていた。
【0011】
本発明の目的は、端数条作業後に切り状態の補助クラッチの入り操作を忘れることに起因した全条作業行程での端数条作業を回避しながら、端数条作業行程において全条作業が行われる不都合を回避できるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1に記載の発明では、走行機体に苗植付装置を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチを装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造において、所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、前記苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われると、切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成した。
【0013】
〔作用〕
上記請求項1に記載の発明によると、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させながら機体を旋回させるいわゆる枕地旋回を行う場合には、その枕地旋回の際に、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われて、切り状態の補助クラッチが入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0014】
又、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させながら機体の後部が次の作業走行経路に向かうように操向した後に、次の作業開始地点まで機体を後進させるいわゆるスイッチバックを行う場合には、そのスイッチバックの際に、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われて、切り状態の補助クラッチが入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0015】
一方、畦が大きく傾斜あるいは湾曲する変形田の変形した畦に向けて機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、その変形した畦に対する線引きマーカの接触を回避するために線引きマーカを線引き姿勢から格納姿勢に切り換える必要が生じた場合には、その切り換えを行うための苗植付装置の上昇操作が行われるものの、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作が行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、線引きマーカを格納姿勢に切り換えた後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0016】
又、変形田の湾曲した畦に沿って機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、畦が大きく湾曲していることによって前輪を大きく操向する必要が生じた場合には、そのときの操向操作によって前輪が所定の操向角以上に操向されたとしても、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作が行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、前輪を大きく操向した後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0017】
〔効果〕
従って、端数条作業後に切り状態の補助クラッチの入り操作を忘れることに起因して、全条作業行程において端数条作業が行われる不都合を回避できるようにしながら、端数条作業行程において全条作業が行われる不都合をも回避できるようになった。
【0018】
〔構成〕
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項2に記載の発明では、走行機体に苗植付装置を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチを装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造において、所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、前記苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前記走行機体を走行停止させる停止操作とが行われると、切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成した。
【0019】
〔作用〕
上記請求項2に記載の発明によると、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させながら機体後部が次の作業走行経路に向かうように操向した後に、次の作業開始地点まで機体を後進させるいわゆるスイッチバックを行う場合には、そのスイッチバックの際に、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前後進切り換え時に走行機体を走行停止させるための停止操作とが行われて、切り状態の補助クラッチが入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0020】
一方、畦が大きく傾斜あるいは湾曲する変形田の変形した畦に向けて機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、その変形した畦に対する線引きマーカの接触を回避するために線引きマーカを線引き姿勢から格納姿勢に切り換える必要が生じた場合には、その切り換えを行うための苗植付装置の上昇操作が行われるものの、走行機体を走行停止させる停止操作が行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、線引きマーカを格納姿勢に切り換えた後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0021】
又、変形田の湾曲した畦に沿って機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、畦が大きく湾曲していることによって前輪を大きく操向する必要が生じた場合には、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、走行機体を走行停止させる停止操作のいずれも行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、前輪を大きく操向した後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0022】
〔効果〕
従って、端数条作業後に切り状態の補助クラッチの入り操作を忘れることに起因して、全条作業行程において端数条作業が行われる不都合を回避できるようにしながら、端数条作業行程において全条作業が行われる不都合をも回避できるようになった。
【0023】
〔構成〕
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項3に記載の発明では、走行機体に苗植付装置を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチを装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造において、所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、前記苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前記走行機体を後進させる後進操作とが行われると、切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成した。
【0024】
〔作用〕
上記請求項3に記載の発明によると、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させながら機体後部が次の作業走行経路に向かうように操向した後に、次の作業開始地点まで機体を後進させるいわゆるスイッチバックを行う場合には、そのスイッチバックの際に、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、走行機体を後進させる後進操作とが行われて、切り状態の補助クラッチが入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0025】
一方、畦が大きく傾斜あるいは湾曲する変形田の変形した畦に向けて機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、その変形した畦に対する線引きマーカの接触を回避するために線引きマーカを線引き姿勢から格納姿勢に切り換える必要が生じた場合には、その切り換えを行うための苗植付装置の上昇操作が行われるものの、走行機体を後進させる後進操作が行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、線引きマーカを格納姿勢に切り換えた後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0026】
又、変形田の湾曲した畦に沿って機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、畦が大きく湾曲していることによって前輪を大きく操向する必要が生じた場合には、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、走行機体を後進させる後進操作のいずれも行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、前輪を大きく操向した後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0027】
〔効果〕
従って、端数条作業後に切り状態の補助クラッチの入り操作を忘れることに起因して、全条作業行程において端数条作業が行われる不都合を回避できるようにしながら、端数条作業行程において全条作業が行われる不都合をも回避できるようになった。
【0028】
〔構成〕
本発明のうちの請求項4に記載の発明では、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、複数の前記補助クラッチと単一の操作具とを、該操作具の左側の操作領域では、前記操作具の条数減少方向への操作に伴って、前記苗植付装置の左側から順に作業条数が減少し、前記操作具の条数増加方向への操作に伴って、前記苗植付装置の右側から順に作業条数が増加し、かつ、前記操作具の右側の操作領域では、前記操作具の条数減少方向への操作に伴って、前記苗植付装置の右側から順に作業条数が減少し、前記操作具の条数増加方向への操作に伴って、前記苗植付装置の左側から順に作業条数が増加するように連係した。
【0029】
〔作用〕
上記請求項4に記載の発明によると、複数の補助クラッチのそれぞれに対応する操作具を装備する場合に比較して、操作具の配置に要するスペースを小さくすることができ、その操作の行い易い位置に無理なく配備できるようになる。
【0030】
又、単一の操作具を操作することによって作業条数の調節を簡単に行えることから、変形田での作業時において、畦の変形具合によって作業条数の増減を頻繁に行う必要が生じても容易かつ迅速に対処できるようになる。
【0031】
〔効果〕
従って、作業条数を調節する際の操作性の向上を図れるとともに、変形田での作業効率の向上を図れるようになった。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1には乗用形田植機の全体側面が示されており、この田植機は、乗用形に形成された走行機体1の後部に、油圧式のリフトシリンダ2の作動で昇降揺動するリンク機構3を介して苗植付装置4を駆動昇降可能に連結し、かつ、施肥装置5を装備することによって構成されている。
【0033】
走行機体1は、その前部に搭載されたエンジン6からの走行用動力を、静油圧式無段変速装置7やギヤ式変速装置8などを介して、左右の前輪9及び後輪10に伝達する四輪駆動形式に構成され、その中央部には、左右の前輪9を操向するステアリングホイール11や運転座席12などを備えた搭乗運転部13が形成されている。
【0034】
図1及び図2に示すように、苗植付装置4は、機体の走行に伴って4つの整地フロート14が苗植え付け箇所を前もって整地する一方で、ギヤ式変速装置8からの作業用動力が動力分配機構15に伝達され、その動力分配機構15から横送り機構16、縦送り機構17、及び5つの植付伝動機構18に分配伝動され、横送り機構16の作動によって苗載台19が左右方向に一定ストロークで往復駆動され、縦送り機構17の作動によって、苗載台19に装備された左右一対で10組の各縦送りベルト機構20が、苗載台19が左右のストロークエンドに到達するごとに苗載台19に載置された10条分のマット状苗のうちの対応するものを下方に向けて縦送りし、かつ、各植付伝動機構18からの動力によって、それらの後端部にそれぞれ左右一対ずつ装備された合計10基でロータリ式の植付機構21が、苗載台19の下端から苗を所定量ずつ取り出して圃場に植え付ける苗植え付け作動を行うように構成された10条植え用のものである。
【0035】
図1及び図3〜5に示すように、苗植付装置4の左右には、植え付け走行に伴って次の植え付け行程での走行基準線を泥面に形成する線引き姿勢と、苗植付装置4側に引き上げた格納姿勢とに支軸22周りに姿勢切り換え可能で、かつ、対応するバネ23によって線引き姿勢に切り換え付勢された左右一対の線引きマーカ24が装備されている。これらの線引きマーカ24は、走行機体1に左右向きの支軸25周りに揺動可能に装備された左右一対の天秤アーム26のうちの対応するものに連係ワイヤ27を介して連係されている。左右の各天秤アーム26は、苗植付装置4を所定の高さ位置である非作業位置まで上昇させる際のリンク機構3の上昇揺動に伴って、リンク機構3の前端部に装備した操作アーム28によって押圧操作されることで、バネ23の付勢に抗して対応する線引きマーカ24を線引き姿勢から格納姿勢に切り換えるとともに、対応するロック機構29によって、線引きマーカ24を格納姿勢に切り換えた格納位置に保持されるようになっている。各ロック機構29は、バネ30によって上下向きの支軸31周りに係合付勢されたフック32が、対応する天秤アーム26の格納位置への揺動を許容しながら格納位置での保持を行い、電動式の解除シリンダ33の作動で天秤アーム26の保持を解除するように構成されている。
【0036】
図2及び図6に示すように、施肥装置5は、ギヤ式変速装置8から後輪用伝動装置34にわたる伝動軸35に装備された動力取出機構36によって取り出された走行用動力が、ワンウェイクラッチ37などを介して5つの繰出機構38に伝達されることで、各繰出機構38がホッパー39から2条分ずつの肥料を繰り出し、その繰り出された肥料を、電動式のブロア40の作動により、各繰出機構38から苗植付装置4における各植付機構21の横側近傍に配備された各作溝器41にわたる各案内ホース42を介して圧送することで、各植付機構21によって植え付けられた苗の横側近傍に施肥するように構成されている。
【0037】
図1、図3及び図6に示すように、搭乗運転部13における運転座席12の右側方箇所には第1操作レバー43と、その操作位置を検出する第1レバーセンサ44とが配備され、第1レバーセンサ44は、その検出を走行機体1に搭載されたマイクロコンピュータからなる制御装置45に出力するようになっている。
【0038】
制御装置45は、第1操作レバー43の下降位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、リフトシリンダ2に対する作動油の流動状態を切り換える電磁制御弁46を排出状態に切り換え、リフトシリンダ2から作動油を排出させてリフトシリンダ2を伸長作動させることで苗植付装置4を下降させ、第1操作レバー43の上昇位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、電磁制御弁46を供給状態に切り換え、リフトシリンダ2に作動油を供給してリフトシリンダ2を短縮作動させることで苗植付装置4を上昇させ、第1操作レバー43の中立位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、電磁制御弁46を給排停止状態に切り換え、リフトシリンダ2に対する作動油の給排を停止させてリフトシリンダ2を作動停止させることで苗植付装置4を昇降停止させ、第1操作レバー43の入り位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、ギヤ式変速装置8に装備された植付クラッチ47及び動力取出機構36に装備された施肥クラッチ48を操作するクラッチモータ49を正転作動させて植付クラッチ47及び施肥クラッチ48の入り状態を現出することで苗植付装置4の苗植え付け作動と施肥装置5の施肥作動とを開始させ、第1操作レバー43の切り位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、クラッチモータ49を逆転作動させて植付クラッチ47及び施肥クラッチ48の切り状態を現出することで苗植付装置4の苗植え付け作動と施肥装置5の施肥作動とを停止させ、第1操作レバー43の自動位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、搭乗運転部13におけるステアリングホイール11の右下方箇所に配備された中立復帰形の第2操作レバー50の操作を検出する第2レバーセンサ51などからの検出に基づいて制御作動を行うように構成されている。
【0039】
第2レバーセンサ51などからの検出に基づく制御装置45の制御作動について説明すると、制御装置45は、第2操作レバー50の下方への操作が第2レバーセンサ51によって検出されると、電磁制御弁46を排出状態に切り換えてリフトシリンダ2を伸長作動させることで苗植付装置4を下降させ、その下降により、上下揺動可能な整地フロート14が接地して予め設定された基準姿勢域まで上昇揺動したことがフロートセンサ52によって検出されると、苗植付装置4が作業位置に到達したと判断して、電磁制御弁46を給排停止状態に切り換えてリフトシリンダ2を作動停止させ、その後、耕盤の起伏の変化などに起因して整地フロート14が基準姿勢域から外れたことがフロートセンサ52により検出された場合には、電磁制御弁46の作動を制御してリフトシリンダ2を伸縮作動させることで苗植付装置4を作業位置に自動復帰させる自動昇降制御を行い、この自動昇降制御状態において再び第2操作レバー50の下方への操作が第2レバーセンサ51によって検出されると、クラッチモータ49を正転作動させて植付クラッチ47及び施肥クラッチ48の入り状態を現出することで苗植付装置4の苗植え付け作動と施肥装置5の施肥作動とを開始させ、この作業状態において、第2操作レバー50の上方への操作が第2レバーセンサ51によって検出されると、クラッチモータ49を逆転作動させて植付クラッチ47及び施肥クラッチ48の切り状態を現出することで苗植付装置4の苗植え付け作動と施肥装置5の施肥作動とを停止させるとともに、電磁制御弁46を供給状態に切り換えてリフトシリンダ2を短縮作動させることで苗植付装置4を上昇させ、その上昇による苗植付装置4の上限位置への到達が上限センサ53によって検出されると、電磁制御弁46を給排停止状態に切り換えてリフトシリンダ2を作動停止させることで苗植付装置4を上限位置にて自動停止させるように構成されている。
【0040】
図1及び図3〜6に示すように、制御装置45は、第2操作レバー50の左右方向への操作が第2レバーセンサ51によって検出されると、その操作方向に対応する解除シリンダ33を作動させて、ロック機構29による線引きマーカ24の格納姿勢での保持を解除するように構成されており、その保持が解除された線引きマーカ24が苗植付装置4の作業位置への下降によって線引き姿勢に切り換わるようになっている。
【0041】
つまり、第1操作レバー43を自動位置に操作した状態では、第2操作レバー50の操作によって、苗植付装置4の昇降操作、苗植付装置4及び施肥装置5の作動切り換え操作、及び、左右の線引きマーカ24の姿勢切り換え操作を行えるようになっている。
【0042】
図7に示すように、後輪用伝動装置34には、左右の対応する後輪10に対する伝動を断続する左右一対のサイドクラッチ54と、左右の後輪10を制動するブレーキ55とが装備され、各サイドクラッチ54は、畦際での枕地旋回などの際に前輪9が所定の操向角以上に操向されるのに伴って、旋回内側のサイドクラッチ54が切り操作されるように、ロッド56や揺動アーム57などからなる連係機構58を介してピットマンアーム59に連係され、ブレーキ55は、搭乗運転部13の右前部に配備されたブレーキペダル60にロッド61などを介して連係されている。
【0043】
尚、図示は省略するが、ブレーキペダル60は静油圧式無段変速装置7にも連係されており、その踏み込み操作によって、ブレーキ55の制動操作と静油圧式無段変速装置7の中立状態への切り換え操作とを行えるようになっている。
【0044】
図2及び図6に示すように、苗植付装置4の各縦送りベルト機構20にわたる入力軸62には、各縦送りベルト機構20に対する伝動を2条単位で断続する5つの縦送りクラッチ(補助クラッチの一例)63が装備され、各植付伝動機構18には、その後端部に装備された左右の植付機構21に対する伝動を断続する補助植付クラッチ(補助クラッチの一例)64が装備され、施肥装置5の各繰出機構38にわたる入力軸65には、各繰出機構38に対する伝動を断続する5つの補助施肥クラッチ(補助クラッチの一例)66が装備されている。
【0045】
図8〜図14に示すように、各縦送りクラッチ63、各補助植付クラッチ64、及び各補助施肥クラッチ66のそれぞれは、搭乗運転部13における運転座席12の右側方箇所に配備された単一のクラッチレバー(操作具の一例)67にカム式連係機構68などを介して連係されている。
【0046】
カム式連係機構68は、固定枠69に固定装備された左右向きの第1支軸70に回動可能に支持された第1カム板71〜第7カム板77や、固定枠69に固定装備された左右向きの第2支軸78に前後揺動可能に支持された第1連係アーム79〜第5連係アーム83などによって構成されている。
【0047】
左右中央の第4カム板74には、クラッチレバー67をその前後向きの支軸部84周りに左右揺動可能に支持する支持部85と、第6カム板76の押圧操作を可能にする操作ピン86とが溶接され、第4カム板74は、クラッチレバー67の前後方向への揺動操作とともにその操作方向に回動するようになっている。
【0048】
第2カム板72には、バネ87によるクラッチレバー67の左方への揺動付勢によってクラッチレバー67が係合される係合凹部88が形成されるとともに、第1カム板71及び第5カム板75が第1連結ピン89を介して連結されており、その係合凹部88にクラッチレバー67が係合された状態では、クラッチレバー67の前後方向への揺動操作に伴って、その操作方向に第1カム板71、第2カム板72、及び第5カム板75が一体回動するようになっている。
【0049】
第6カム板76には、バネ87の付勢に抗したクラッチレバー67の右方への揺動操作によってクラッチレバー67が係合される係合凹部90が形成されるとともに、第3カム板73及び第7カム板77が第2連結ピン91を介して連結されており、その係合凹部90にクラッチレバー67を係合した状態では、クラッチレバー67の前後方向への揺動操作に伴って、その操作方向に第3カム板73、第6カム板76、及び第7カム板77が一体回動するようになっている。
【0050】
第1連係アーム79は、苗植付装置4及び施肥装置5の左端に配備された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66のそれぞれに連係ワイヤ92を介して連係されるとともに、図外のバネによって第1カム板71に接当付勢されている。
【0051】
第2連係アーム80は、苗植付装置4及び施肥装置5の左から2番目に配備された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66のそれぞれに連係ワイヤ92を介して連係されるとともに、図外のバネによって第2カム板72及び第3カム板73に接当付勢されている。
【0052】
第3連係アーム81は、苗植付装置4及び施肥装置5の左から3番目に配備された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66のそれぞれに連係ワイヤ92を介して連係されるとともに、図外のバネによって第4カム板74に接当付勢されている。
【0053】
第4連係アーム82は、苗植付装置4及び施肥装置5の左から4番目に配備された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66のそれぞれに連係ワイヤ92を介して連係されるとともに、図外のバネによって第5カム板75及び第6カム板76に接当付勢されている。
【0054】
第5連係アーム83は、苗植付装置4及び施肥装置5の左から5番目に配備された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66のそれぞれに連係ワイヤ92を介して連係されるとともに、図外のバネによって第7カム板77に接当付勢されている。
【0055】
各縦送りクラッチ63、各補助植付クラッチ64、及び各補助施肥クラッチ66のそれぞれは、連係された第1連係アーム79〜第5連係アーム83が対応する第1カム板71〜第7カム板77によって押圧操作されると切り状態が現出され、その押圧が解除されると入り状態が現出されるようになっている。
【0056】
クラッチレバー67は、レバーガイド93に形成されたU字状のガイド溝94に沿って操作され、各縦送りクラッチ63、各補助植付クラッチ64、及び各補助施肥クラッチ66のそれぞれを入り状態に切り換える全条入り位置において、第2カム板72の係合凹部88に係合する第1操作状態と、第6カム板76の係合凹部90に係合する第2操作状態とに切り換え操作可能で、第1操作状態では、ガイド溝94の左側の操作領域95に沿って揺動操作され、第2操作状態では、ガイド溝94の右側の操作領域96に沿って揺動操作されるようになっている。
【0057】
クラッチレバー67を全条入り位置に操作すると、第1カム板71〜第7カム板77のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第5連係アーム83の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の各縦送りクラッチ63、各補助植付クラッチ64、及び、各補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による10条分の全条作業を行えるようになっている。
【0058】
クラッチレバー67を左側操作領域95の2条切り位置に操作すると、第1カム板71が第1連係アーム79を押圧する押圧状態となり、又、第2カム板72〜第7カム板77のそれぞれが対応する第2連係アーム80〜第5連係アーム83の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の左端に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の左から2〜5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による右側8条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0059】
クラッチレバー67を左側操作領域95の4条切り位置に操作すると、第1カム板71及び第2カム板72のそれぞれが対応する第1連係アーム79と第2連係アーム80とを押圧する押圧状態となり、又、第3カム板73〜第7カム板77のそれぞれが対応する第2連係アーム80〜第5連係アーム83の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の左端と左から2番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の左から3〜5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による右側6条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0060】
クラッチレバー67を左側操作領域95の6条切り位置に操作すると、第1カム板71、第2カム板72、及び第4カム板74のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第3連係アーム81を押圧する押圧状態となり、又、第3カム板73及び第5カム板75〜第7カム板77のそれぞれが対応する第2連係アーム80、第4連係アーム82、及び第5連係アーム83の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の左から1〜3番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の左から4番目と5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による右側4条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0061】
クラッチレバー67を左側操作領域95の8条切り位置に操作すると、第1カム板71、第2カム板72、第4カム板74、及び第5カム板75のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第4連係アーム82を押圧する押圧状態となり、又、第3カム板73、第6カム板76、及び第7カム板77のそれぞれが対応する第2連係アーム80、第4連係アーム82、及び第5連係アーム83の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の左から1〜4番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の左から5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による右側2条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0062】
クラッチレバー67を左側操作領域95の全条切り位置に操作すると、第1カム板71、第2カム板72、第4カム板74、第5カム板75、及び第7カム板77のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第5連係アーム83を押圧する押圧状態となり、又、第3カム板73及び第6カム板76が対応する第2連係アーム80及び第4連係アーム82の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の各縦送りクラッチ63、各補助植付クラッチ64、及び、各補助施肥クラッチ66の切り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5の全条停止を行えるようになっている。
【0063】
一方、クラッチレバー67を右側操作領域96の2条切り位置に操作すると、第7カム板77が第5連係アーム83を押圧する押圧状態となり、又、第1カム板71〜第6カム板76のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第4連係アーム82の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の右端に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の右から2〜5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による左側8条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0064】
クラッチレバー67を右側操作領域96の4条切り位置に操作すると、第6カム板76及び第7カム板77のそれぞれが対応する第4連係アーム82と第5連係アーム83とを押圧する押圧状態となり、又、第1カム板71〜第5カム板75のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第4連係アーム82の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の右端と右から2番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の右から3〜5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による左側6条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0065】
クラッチレバー67を右側操作領域96の6条切り位置に操作すると、第4カム板74、第6カム板76、及び第7カム板77のそれぞれが対応する第3連係アーム81〜第5連係アーム83を押圧する押圧状態となり、又、第1カム板71〜第3カム板73及び第5カム板75のそれぞれが対応する第1連係アーム79、第2連係アーム80、及び第4連係アーム82の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の右から1〜3番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の右から4番目と5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による左側4条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0066】
クラッチレバー67を右側操作領域96の8条切り位置に操作すると、第3カム板73、第4カム板74、第6カム板76、及び第7カム板77のそれぞれが対応する第2連係アーム80〜第5連係アーム83を押圧する押圧状態となり、又、第1カム板71、第2カム板72、及び第5カム板75のそれぞれが対応する第1連係アーム79、第2連係アーム80、及び第4連係アーム82の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の右から1〜4番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の右から5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による左側2条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0067】
つまり、左側の操作領域95では、クラッチレバー67の条数減少方向となる機体前方側への操作に伴って、苗植付装置4及び施肥装置5の左側から順に作業条数が減少し、クラッチレバー67の条数増加方向となる機体後方側への操作に伴って、苗植付装置4及び施肥装置5の右側から順に作業条数が増加し、かつ、右側の操作領域96では、クラッチレバー67の条数減少方向となる機体前方側への操作に伴って、苗植付装置4及び施肥装置5の右側から順に作業条数が減少し、クラッチレバー67の条数増加方向となる機体後方側への操作に伴って、苗植付装置4及び施肥装置5の左側から順に作業条数が増加するようになっている。
【0068】
要するに、単一のクラッチレバー67を操作することによって作業条数の調節を簡単に行えることから、畦が大きく傾斜あるいは湾曲するいわゆる変形田などでの作業時において、その畦の変形具合によって作業条数の増減を頻繁に行う必要が生じても容易かつ迅速に対処できるようになっている。
【0069】
尚、図9及び図11〜14に示す符号97は、クラッチレバー67の各操作位置に対応して第4カム板74に形成した複数の凹部98に、板バネ99の付勢で、その先端部に装備した係止ローラ100を係止することで、クラッチレバー67を所望の操作位置に保持して、そのときのクラッチレバー67の操作によって現出された作業状態を維持するデテント機構である。
【0070】
図3及び図9に示すように、制御装置45は、位置センサ101が第4カム板74のアーム部102を検出すると、クラッチレバー67の全条入り位置への操作を検知して搭乗運転部13に装備した表示ランプ103を消灯させ、位置センサ101が第4カム板74のアーム部102を検出しなくなると、クラッチレバー67の全条入り位置以外への操作を検知して搭乗運転部13に装備した表示ランプ103を点灯させるようになっており、運転者は、その表示ランプ103によって全条作業状態か端数条作業状態かを容易に認識できるようになっている。
【0071】
図3、図7、図9及び図10に示すように、左右のサイドクラッチ54をピットマンアーム59に連係する連係機構58の揺動アーム57にはカム104が一体装備されており、そのカム104の所定角以上の回動が操向センサ105によって検出されると、前輪9が所定の操向角以上に操向されたことを制御装置45が検知するようになっている。
【0072】
制御装置45は、前輪9が所定の操向角以上に操向されたことが操向センサ105によって検出され、かつ、苗植付装置4の非作業位置への到達が上限センサ53によって検出されると、第4カム板74と一体回動するセクタギヤ106にピニオンギヤ107を介して連結された電動式のカム駆動モータ108を、位置センサ101が第4カム板74のアーム部102を検出するまで作動させて、クラッチレバー67を全条入り位置に位置させるように構成されている。
【0073】
つまり、所定の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66を切り操作した端数条作業時に、苗植付装置4を非作業位置まで上昇させる上昇操作と、前輪9を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われると、切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66が入り操作されて全条作業状態に切り換わるようになっている。
【0074】
この構成から、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、図15に示すように、苗植付装置4を非作業位置まで上昇させながら機体を旋回させるいわゆる枕地旋回を行う場合には、その枕地旋回の際に、苗植付装置4を非作業位置まで上昇させる上昇操作と、前輪9を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われて、切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66が入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0075】
又、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、図16に示すように、苗植付装置4を非作業位置まで上昇させながら機体の後部が次の作業走行経路に向かうように操向した後に、次の作業開始地点まで機体を後進させるいわゆるスイッチバックを行う場合には、そのスイッチバックの際に、苗植付装置4を非作業位置まで上昇させる上昇操作と、前輪9を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われて、切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66が入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0076】
一方、図17に示すように、畦が大きく傾斜あるいは湾曲する変形田の変形した畦に向けて機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、その変形した畦に対する線引きマーカ24の接触を回避するために線引きマーカ24を線引き姿勢から格納姿勢に切り換える必要が生じた場合には、その切り換えを行うための苗植付装置4の上昇操作が行われるものの、前輪9を所定の操向角以上に操向する操向操作が行われないことによって、切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66は入り操作されずに切り状態に維持されることから、線引きマーカ24を格納姿勢に切り換えた後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0077】
又、図18に示すように、変形田の湾曲した畦に沿って機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、畦が大きく湾曲していることによって前輪9を大きく操向する必要が生じた場合には、そのときの操向操作によって前輪9が所定の操向角以上に操向されたとしても、苗植付装置4を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作が行われないことによって、切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66は入り操作されずに切り状態に維持されることから、前輪9を大きく操向した後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0078】
要するに、端数条作業後に切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66の入り操作を忘れることに起因して、全条作業行程において端数条作業が行われる不都合を回避できる上に、端数条作業行程において全条作業が行われる不都合をも回避できるようになっている。
【0079】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
〔1〕乗用形田植機としては、5条植え用、6条植え用、あるいは8条植え用などに構成されたものであってもよく、又、施肥装置5を装備していないものであってもよい。
【0080】
〔2〕クラッチレバー67を全条入り位置に向けて付勢するバネを設けるとともに、デテント機構97を解除操作するアクチュエータを装備し、前輪9が所定の操向角以上に操向されたことが操向センサ105によって検出され、かつ、苗植付装置4の非作業位置への到達が上限センサ53によって検出されると、制御装置45が、アクチュエータの作動によりデテント機構97を解除操作して、バネの付勢でクラッチレバー67を全条入り位置に位置させるように構成してもよい。
【0081】
〔3〕操作具67の操作位置を検出するセンサを設け、カム式連係機構68を、そのセンサにより検出された操作具67の操作位置に基づく制御装置45の制御作動で電動操作される電動式に構成してもよい。
【0082】
〔4〕操作具67としてダイヤル式のものを採用するようにしてもよい。
【0083】
〔5〕図19に示すように、操向センサ105に代えて、例えば、静油圧式無段変速装置7の中立状態現出操作から走行停止を検出する停止センサ109、又は、前輪9又は後輪10の回転数から走行停止を検出する停止センサ109などを設けて、苗植付装置4の非作業位置への到達が上限センサ53によって検出され、かつ、走行機体1の走行停止が停止センサ109によって検出されると、制御装置45が、電動モータ108を作動させて、クラッチレバー67を全条入り位置に位置させるように構成してもよい。
【0084】
〔6〕図20示すように、操向センサ105に代えて、例えば、静油圧式無段変速装置7の後進状態現出操作などから機体の後進を検出する後進センサ110を設けて、苗植付装置4の非作業位置への到達が上限センサ53によって検出され、かつ、走行機体1の後進が後進センサ110によって検出されると、制御装置45が、電動モータ108を作動させて、クラッチレバー67を全条入り位置に位置させるように構成してもよい。
【0085】
〔7〕操作具67として、連動操作される縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66の数量分(例えば10条用のものであれば5つ)を備えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用形田植機の全体側面図
【図2】苗植付装置の平面図
【図3】制御構成を示すブロック図
【図4】(イ)ロック機構のマーカ格納保持解除状態を示す要部の側面図
(ロ)ロック機構のマーカ格納保持状態を示す要部の側面図
【図5】ロック機構のマーカ格納保持状態を示す要部の平面図
【図6】施肥装置の背面図
【図7】サイドクラッチの操作構造を示す平面図
【図8】クラッチレバーの操作位置を示す要部の平面図
【図9】カム式連係機構の構成を示す要部の縦断側面図
【図10】カム式連係機構の構成を示す要部の縦断正面図
【図11】クラッチレバーを全条入り位置に操作した状態でのカム式連係機構状態を示す展開図
【図12】クラッチレバーを左側の4条切り位置に操作した状態でのカム式連係機構状態を示す展開図
【図13】クラッチレバーを左側の全条切り位置に操作した状態でのカム式連係機構状態を示す展開図
【図14】クラッチレバーを右側の4条切り位置に操作した状態でのカム式連係機構状態を示す展開図
【図15】枕地旋回状態を示す平面図
【図16】スイッチバック状態を示す平面図
【図17】変形畦に向けて機体を走行させる作業状態を示す平面図
【図18】変形畦に沿って機体を走行させる作業状態を示す平面図
【図19】操向センサに代えて停止センサを装備した別実施形態での制御構成を示すブロック図
【図20】操向センサに代えて後進センサを装備した別実施形態での制御構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 走行機体
4 苗植付装置
63 補助クラッチ
64 補助クラッチ
66 補助クラッチ
67 操作具
95 左側の操作領域
96 右側の操作領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行機体に苗植付装置を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチを装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような乗用形田植機においては、端数条作業を行った後の次の植え付け行程で全条作業を行う際に、端数条作業を行うために切り操作した補助クラッチの入り操作を忘れると、その全条作業行程において端数条作業が行われてしまう不都合が生じるようになる。
【0003】
そこで、このような不都合の発生を回避するために、従来では、所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作が行われると、その操作に伴って切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成したものがあった(例えば特許文献1参照。)。
【0004】
又、上記の不都合を回避するために、所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作が行われると、その操作に伴って切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成したものもあった(例えば特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
実開平3−23043号公報(第3欄第43行−第4欄第10行、第3図、第4図、第6図)
【特許文献2】
実開平3−28732号公報(第6欄第34行−第44行、第1−3図、第7図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、乗用形田植機によって苗の植え付けなどが行われる水田には、その畦が大きく傾斜あるいは湾曲するいわゆる変形田があり、このような変形田において、その変形した畦に向けて機体を走行させながら苗の植え付けなどを行うようにすると、その畦際に機体が到達する前に、そのときの作業走行に伴って次の作業行程での走行基準線を泥面に形成する線引き姿勢に切り換えられていた線引きマーカが畦に接触して損傷する不都合を招く虞がある。
【0007】
この不都合を回避するためには、線引きマーカが畦に接触する前の段階で、線引きマーカを線引き姿勢から格納姿勢に切り換える必要がある。又、線引きマーカの線引き姿勢から格納姿勢への切り換えは、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる際の操作力を利用することが一般的であることから、線引きマーカを格納姿勢に切り換えるためには、一旦、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる必要がある。
【0008】
しかしながら、上記特許文献1などに記載の従来技術では、端数条作業時において、上記の不都合を回避するために苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させると、その操作に伴って切り状態の補助クラッチが入り操作されることから、その入り操作された補助クラッチの切り操作を行わない限り、線引きマーカを格納姿勢に切り換えた後の端数条作業行程において全条作業が行われてしまう不都合が生じるようになっていた。
【0009】
一方、畦が大きく湾曲する変形田において、その湾曲した畦に沿って機体を走行させながら苗の植え付けなどを行う場合には、その畦の湾曲具合によっては前輪を大きく操向しなければならないことがある。
【0010】
このような場合、上記特許文献2などに記載の従来技術では、切り状態の補助クラッチが入り操作される操向角の設定によっては、大きく湾曲する畦に沿った端数条作業行程において、突然、切り状態の補助クラッチが入り操作されて全条作業が行われてしまう不都合が生じることがあり、結果、操向角の設定に苦慮するようになっていた。
【0011】
本発明の目的は、端数条作業後に切り状態の補助クラッチの入り操作を忘れることに起因した全条作業行程での端数条作業を回避しながら、端数条作業行程において全条作業が行われる不都合を回避できるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1に記載の発明では、走行機体に苗植付装置を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチを装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造において、所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、前記苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われると、切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成した。
【0013】
〔作用〕
上記請求項1に記載の発明によると、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させながら機体を旋回させるいわゆる枕地旋回を行う場合には、その枕地旋回の際に、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われて、切り状態の補助クラッチが入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0014】
又、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させながら機体の後部が次の作業走行経路に向かうように操向した後に、次の作業開始地点まで機体を後進させるいわゆるスイッチバックを行う場合には、そのスイッチバックの際に、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われて、切り状態の補助クラッチが入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0015】
一方、畦が大きく傾斜あるいは湾曲する変形田の変形した畦に向けて機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、その変形した畦に対する線引きマーカの接触を回避するために線引きマーカを線引き姿勢から格納姿勢に切り換える必要が生じた場合には、その切り換えを行うための苗植付装置の上昇操作が行われるものの、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作が行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、線引きマーカを格納姿勢に切り換えた後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0016】
又、変形田の湾曲した畦に沿って機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、畦が大きく湾曲していることによって前輪を大きく操向する必要が生じた場合には、そのときの操向操作によって前輪が所定の操向角以上に操向されたとしても、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作が行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、前輪を大きく操向した後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0017】
〔効果〕
従って、端数条作業後に切り状態の補助クラッチの入り操作を忘れることに起因して、全条作業行程において端数条作業が行われる不都合を回避できるようにしながら、端数条作業行程において全条作業が行われる不都合をも回避できるようになった。
【0018】
〔構成〕
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項2に記載の発明では、走行機体に苗植付装置を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチを装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造において、所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、前記苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前記走行機体を走行停止させる停止操作とが行われると、切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成した。
【0019】
〔作用〕
上記請求項2に記載の発明によると、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させながら機体後部が次の作業走行経路に向かうように操向した後に、次の作業開始地点まで機体を後進させるいわゆるスイッチバックを行う場合には、そのスイッチバックの際に、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前後進切り換え時に走行機体を走行停止させるための停止操作とが行われて、切り状態の補助クラッチが入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0020】
一方、畦が大きく傾斜あるいは湾曲する変形田の変形した畦に向けて機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、その変形した畦に対する線引きマーカの接触を回避するために線引きマーカを線引き姿勢から格納姿勢に切り換える必要が生じた場合には、その切り換えを行うための苗植付装置の上昇操作が行われるものの、走行機体を走行停止させる停止操作が行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、線引きマーカを格納姿勢に切り換えた後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0021】
又、変形田の湾曲した畦に沿って機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、畦が大きく湾曲していることによって前輪を大きく操向する必要が生じた場合には、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、走行機体を走行停止させる停止操作のいずれも行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、前輪を大きく操向した後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0022】
〔効果〕
従って、端数条作業後に切り状態の補助クラッチの入り操作を忘れることに起因して、全条作業行程において端数条作業が行われる不都合を回避できるようにしながら、端数条作業行程において全条作業が行われる不都合をも回避できるようになった。
【0023】
〔構成〕
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項3に記載の発明では、走行機体に苗植付装置を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチを装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造において、所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、前記苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前記走行機体を後進させる後進操作とが行われると、切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成した。
【0024】
〔作用〕
上記請求項3に記載の発明によると、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させながら機体後部が次の作業走行経路に向かうように操向した後に、次の作業開始地点まで機体を後進させるいわゆるスイッチバックを行う場合には、そのスイッチバックの際に、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、走行機体を後進させる後進操作とが行われて、切り状態の補助クラッチが入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0025】
一方、畦が大きく傾斜あるいは湾曲する変形田の変形した畦に向けて機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、その変形した畦に対する線引きマーカの接触を回避するために線引きマーカを線引き姿勢から格納姿勢に切り換える必要が生じた場合には、その切り換えを行うための苗植付装置の上昇操作が行われるものの、走行機体を後進させる後進操作が行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、線引きマーカを格納姿勢に切り換えた後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0026】
又、変形田の湾曲した畦に沿って機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、畦が大きく湾曲していることによって前輪を大きく操向する必要が生じた場合には、苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、走行機体を後進させる後進操作のいずれも行われないことによって、切り状態の補助クラッチは入り操作されずに切り状態に維持されることから、前輪を大きく操向した後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0027】
〔効果〕
従って、端数条作業後に切り状態の補助クラッチの入り操作を忘れることに起因して、全条作業行程において端数条作業が行われる不都合を回避できるようにしながら、端数条作業行程において全条作業が行われる不都合をも回避できるようになった。
【0028】
〔構成〕
本発明のうちの請求項4に記載の発明では、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、複数の前記補助クラッチと単一の操作具とを、該操作具の左側の操作領域では、前記操作具の条数減少方向への操作に伴って、前記苗植付装置の左側から順に作業条数が減少し、前記操作具の条数増加方向への操作に伴って、前記苗植付装置の右側から順に作業条数が増加し、かつ、前記操作具の右側の操作領域では、前記操作具の条数減少方向への操作に伴って、前記苗植付装置の右側から順に作業条数が減少し、前記操作具の条数増加方向への操作に伴って、前記苗植付装置の左側から順に作業条数が増加するように連係した。
【0029】
〔作用〕
上記請求項4に記載の発明によると、複数の補助クラッチのそれぞれに対応する操作具を装備する場合に比較して、操作具の配置に要するスペースを小さくすることができ、その操作の行い易い位置に無理なく配備できるようになる。
【0030】
又、単一の操作具を操作することによって作業条数の調節を簡単に行えることから、変形田での作業時において、畦の変形具合によって作業条数の増減を頻繁に行う必要が生じても容易かつ迅速に対処できるようになる。
【0031】
〔効果〕
従って、作業条数を調節する際の操作性の向上を図れるとともに、変形田での作業効率の向上を図れるようになった。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1には乗用形田植機の全体側面が示されており、この田植機は、乗用形に形成された走行機体1の後部に、油圧式のリフトシリンダ2の作動で昇降揺動するリンク機構3を介して苗植付装置4を駆動昇降可能に連結し、かつ、施肥装置5を装備することによって構成されている。
【0033】
走行機体1は、その前部に搭載されたエンジン6からの走行用動力を、静油圧式無段変速装置7やギヤ式変速装置8などを介して、左右の前輪9及び後輪10に伝達する四輪駆動形式に構成され、その中央部には、左右の前輪9を操向するステアリングホイール11や運転座席12などを備えた搭乗運転部13が形成されている。
【0034】
図1及び図2に示すように、苗植付装置4は、機体の走行に伴って4つの整地フロート14が苗植え付け箇所を前もって整地する一方で、ギヤ式変速装置8からの作業用動力が動力分配機構15に伝達され、その動力分配機構15から横送り機構16、縦送り機構17、及び5つの植付伝動機構18に分配伝動され、横送り機構16の作動によって苗載台19が左右方向に一定ストロークで往復駆動され、縦送り機構17の作動によって、苗載台19に装備された左右一対で10組の各縦送りベルト機構20が、苗載台19が左右のストロークエンドに到達するごとに苗載台19に載置された10条分のマット状苗のうちの対応するものを下方に向けて縦送りし、かつ、各植付伝動機構18からの動力によって、それらの後端部にそれぞれ左右一対ずつ装備された合計10基でロータリ式の植付機構21が、苗載台19の下端から苗を所定量ずつ取り出して圃場に植え付ける苗植え付け作動を行うように構成された10条植え用のものである。
【0035】
図1及び図3〜5に示すように、苗植付装置4の左右には、植え付け走行に伴って次の植え付け行程での走行基準線を泥面に形成する線引き姿勢と、苗植付装置4側に引き上げた格納姿勢とに支軸22周りに姿勢切り換え可能で、かつ、対応するバネ23によって線引き姿勢に切り換え付勢された左右一対の線引きマーカ24が装備されている。これらの線引きマーカ24は、走行機体1に左右向きの支軸25周りに揺動可能に装備された左右一対の天秤アーム26のうちの対応するものに連係ワイヤ27を介して連係されている。左右の各天秤アーム26は、苗植付装置4を所定の高さ位置である非作業位置まで上昇させる際のリンク機構3の上昇揺動に伴って、リンク機構3の前端部に装備した操作アーム28によって押圧操作されることで、バネ23の付勢に抗して対応する線引きマーカ24を線引き姿勢から格納姿勢に切り換えるとともに、対応するロック機構29によって、線引きマーカ24を格納姿勢に切り換えた格納位置に保持されるようになっている。各ロック機構29は、バネ30によって上下向きの支軸31周りに係合付勢されたフック32が、対応する天秤アーム26の格納位置への揺動を許容しながら格納位置での保持を行い、電動式の解除シリンダ33の作動で天秤アーム26の保持を解除するように構成されている。
【0036】
図2及び図6に示すように、施肥装置5は、ギヤ式変速装置8から後輪用伝動装置34にわたる伝動軸35に装備された動力取出機構36によって取り出された走行用動力が、ワンウェイクラッチ37などを介して5つの繰出機構38に伝達されることで、各繰出機構38がホッパー39から2条分ずつの肥料を繰り出し、その繰り出された肥料を、電動式のブロア40の作動により、各繰出機構38から苗植付装置4における各植付機構21の横側近傍に配備された各作溝器41にわたる各案内ホース42を介して圧送することで、各植付機構21によって植え付けられた苗の横側近傍に施肥するように構成されている。
【0037】
図1、図3及び図6に示すように、搭乗運転部13における運転座席12の右側方箇所には第1操作レバー43と、その操作位置を検出する第1レバーセンサ44とが配備され、第1レバーセンサ44は、その検出を走行機体1に搭載されたマイクロコンピュータからなる制御装置45に出力するようになっている。
【0038】
制御装置45は、第1操作レバー43の下降位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、リフトシリンダ2に対する作動油の流動状態を切り換える電磁制御弁46を排出状態に切り換え、リフトシリンダ2から作動油を排出させてリフトシリンダ2を伸長作動させることで苗植付装置4を下降させ、第1操作レバー43の上昇位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、電磁制御弁46を供給状態に切り換え、リフトシリンダ2に作動油を供給してリフトシリンダ2を短縮作動させることで苗植付装置4を上昇させ、第1操作レバー43の中立位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、電磁制御弁46を給排停止状態に切り換え、リフトシリンダ2に対する作動油の給排を停止させてリフトシリンダ2を作動停止させることで苗植付装置4を昇降停止させ、第1操作レバー43の入り位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、ギヤ式変速装置8に装備された植付クラッチ47及び動力取出機構36に装備された施肥クラッチ48を操作するクラッチモータ49を正転作動させて植付クラッチ47及び施肥クラッチ48の入り状態を現出することで苗植付装置4の苗植え付け作動と施肥装置5の施肥作動とを開始させ、第1操作レバー43の切り位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、クラッチモータ49を逆転作動させて植付クラッチ47及び施肥クラッチ48の切り状態を現出することで苗植付装置4の苗植え付け作動と施肥装置5の施肥作動とを停止させ、第1操作レバー43の自動位置への操作が第1レバーセンサ44によって検出されると、搭乗運転部13におけるステアリングホイール11の右下方箇所に配備された中立復帰形の第2操作レバー50の操作を検出する第2レバーセンサ51などからの検出に基づいて制御作動を行うように構成されている。
【0039】
第2レバーセンサ51などからの検出に基づく制御装置45の制御作動について説明すると、制御装置45は、第2操作レバー50の下方への操作が第2レバーセンサ51によって検出されると、電磁制御弁46を排出状態に切り換えてリフトシリンダ2を伸長作動させることで苗植付装置4を下降させ、その下降により、上下揺動可能な整地フロート14が接地して予め設定された基準姿勢域まで上昇揺動したことがフロートセンサ52によって検出されると、苗植付装置4が作業位置に到達したと判断して、電磁制御弁46を給排停止状態に切り換えてリフトシリンダ2を作動停止させ、その後、耕盤の起伏の変化などに起因して整地フロート14が基準姿勢域から外れたことがフロートセンサ52により検出された場合には、電磁制御弁46の作動を制御してリフトシリンダ2を伸縮作動させることで苗植付装置4を作業位置に自動復帰させる自動昇降制御を行い、この自動昇降制御状態において再び第2操作レバー50の下方への操作が第2レバーセンサ51によって検出されると、クラッチモータ49を正転作動させて植付クラッチ47及び施肥クラッチ48の入り状態を現出することで苗植付装置4の苗植え付け作動と施肥装置5の施肥作動とを開始させ、この作業状態において、第2操作レバー50の上方への操作が第2レバーセンサ51によって検出されると、クラッチモータ49を逆転作動させて植付クラッチ47及び施肥クラッチ48の切り状態を現出することで苗植付装置4の苗植え付け作動と施肥装置5の施肥作動とを停止させるとともに、電磁制御弁46を供給状態に切り換えてリフトシリンダ2を短縮作動させることで苗植付装置4を上昇させ、その上昇による苗植付装置4の上限位置への到達が上限センサ53によって検出されると、電磁制御弁46を給排停止状態に切り換えてリフトシリンダ2を作動停止させることで苗植付装置4を上限位置にて自動停止させるように構成されている。
【0040】
図1及び図3〜6に示すように、制御装置45は、第2操作レバー50の左右方向への操作が第2レバーセンサ51によって検出されると、その操作方向に対応する解除シリンダ33を作動させて、ロック機構29による線引きマーカ24の格納姿勢での保持を解除するように構成されており、その保持が解除された線引きマーカ24が苗植付装置4の作業位置への下降によって線引き姿勢に切り換わるようになっている。
【0041】
つまり、第1操作レバー43を自動位置に操作した状態では、第2操作レバー50の操作によって、苗植付装置4の昇降操作、苗植付装置4及び施肥装置5の作動切り換え操作、及び、左右の線引きマーカ24の姿勢切り換え操作を行えるようになっている。
【0042】
図7に示すように、後輪用伝動装置34には、左右の対応する後輪10に対する伝動を断続する左右一対のサイドクラッチ54と、左右の後輪10を制動するブレーキ55とが装備され、各サイドクラッチ54は、畦際での枕地旋回などの際に前輪9が所定の操向角以上に操向されるのに伴って、旋回内側のサイドクラッチ54が切り操作されるように、ロッド56や揺動アーム57などからなる連係機構58を介してピットマンアーム59に連係され、ブレーキ55は、搭乗運転部13の右前部に配備されたブレーキペダル60にロッド61などを介して連係されている。
【0043】
尚、図示は省略するが、ブレーキペダル60は静油圧式無段変速装置7にも連係されており、その踏み込み操作によって、ブレーキ55の制動操作と静油圧式無段変速装置7の中立状態への切り換え操作とを行えるようになっている。
【0044】
図2及び図6に示すように、苗植付装置4の各縦送りベルト機構20にわたる入力軸62には、各縦送りベルト機構20に対する伝動を2条単位で断続する5つの縦送りクラッチ(補助クラッチの一例)63が装備され、各植付伝動機構18には、その後端部に装備された左右の植付機構21に対する伝動を断続する補助植付クラッチ(補助クラッチの一例)64が装備され、施肥装置5の各繰出機構38にわたる入力軸65には、各繰出機構38に対する伝動を断続する5つの補助施肥クラッチ(補助クラッチの一例)66が装備されている。
【0045】
図8〜図14に示すように、各縦送りクラッチ63、各補助植付クラッチ64、及び各補助施肥クラッチ66のそれぞれは、搭乗運転部13における運転座席12の右側方箇所に配備された単一のクラッチレバー(操作具の一例)67にカム式連係機構68などを介して連係されている。
【0046】
カム式連係機構68は、固定枠69に固定装備された左右向きの第1支軸70に回動可能に支持された第1カム板71〜第7カム板77や、固定枠69に固定装備された左右向きの第2支軸78に前後揺動可能に支持された第1連係アーム79〜第5連係アーム83などによって構成されている。
【0047】
左右中央の第4カム板74には、クラッチレバー67をその前後向きの支軸部84周りに左右揺動可能に支持する支持部85と、第6カム板76の押圧操作を可能にする操作ピン86とが溶接され、第4カム板74は、クラッチレバー67の前後方向への揺動操作とともにその操作方向に回動するようになっている。
【0048】
第2カム板72には、バネ87によるクラッチレバー67の左方への揺動付勢によってクラッチレバー67が係合される係合凹部88が形成されるとともに、第1カム板71及び第5カム板75が第1連結ピン89を介して連結されており、その係合凹部88にクラッチレバー67が係合された状態では、クラッチレバー67の前後方向への揺動操作に伴って、その操作方向に第1カム板71、第2カム板72、及び第5カム板75が一体回動するようになっている。
【0049】
第6カム板76には、バネ87の付勢に抗したクラッチレバー67の右方への揺動操作によってクラッチレバー67が係合される係合凹部90が形成されるとともに、第3カム板73及び第7カム板77が第2連結ピン91を介して連結されており、その係合凹部90にクラッチレバー67を係合した状態では、クラッチレバー67の前後方向への揺動操作に伴って、その操作方向に第3カム板73、第6カム板76、及び第7カム板77が一体回動するようになっている。
【0050】
第1連係アーム79は、苗植付装置4及び施肥装置5の左端に配備された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66のそれぞれに連係ワイヤ92を介して連係されるとともに、図外のバネによって第1カム板71に接当付勢されている。
【0051】
第2連係アーム80は、苗植付装置4及び施肥装置5の左から2番目に配備された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66のそれぞれに連係ワイヤ92を介して連係されるとともに、図外のバネによって第2カム板72及び第3カム板73に接当付勢されている。
【0052】
第3連係アーム81は、苗植付装置4及び施肥装置5の左から3番目に配備された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66のそれぞれに連係ワイヤ92を介して連係されるとともに、図外のバネによって第4カム板74に接当付勢されている。
【0053】
第4連係アーム82は、苗植付装置4及び施肥装置5の左から4番目に配備された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66のそれぞれに連係ワイヤ92を介して連係されるとともに、図外のバネによって第5カム板75及び第6カム板76に接当付勢されている。
【0054】
第5連係アーム83は、苗植付装置4及び施肥装置5の左から5番目に配備された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66のそれぞれに連係ワイヤ92を介して連係されるとともに、図外のバネによって第7カム板77に接当付勢されている。
【0055】
各縦送りクラッチ63、各補助植付クラッチ64、及び各補助施肥クラッチ66のそれぞれは、連係された第1連係アーム79〜第5連係アーム83が対応する第1カム板71〜第7カム板77によって押圧操作されると切り状態が現出され、その押圧が解除されると入り状態が現出されるようになっている。
【0056】
クラッチレバー67は、レバーガイド93に形成されたU字状のガイド溝94に沿って操作され、各縦送りクラッチ63、各補助植付クラッチ64、及び各補助施肥クラッチ66のそれぞれを入り状態に切り換える全条入り位置において、第2カム板72の係合凹部88に係合する第1操作状態と、第6カム板76の係合凹部90に係合する第2操作状態とに切り換え操作可能で、第1操作状態では、ガイド溝94の左側の操作領域95に沿って揺動操作され、第2操作状態では、ガイド溝94の右側の操作領域96に沿って揺動操作されるようになっている。
【0057】
クラッチレバー67を全条入り位置に操作すると、第1カム板71〜第7カム板77のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第5連係アーム83の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の各縦送りクラッチ63、各補助植付クラッチ64、及び、各補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による10条分の全条作業を行えるようになっている。
【0058】
クラッチレバー67を左側操作領域95の2条切り位置に操作すると、第1カム板71が第1連係アーム79を押圧する押圧状態となり、又、第2カム板72〜第7カム板77のそれぞれが対応する第2連係アーム80〜第5連係アーム83の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の左端に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の左から2〜5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による右側8条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0059】
クラッチレバー67を左側操作領域95の4条切り位置に操作すると、第1カム板71及び第2カム板72のそれぞれが対応する第1連係アーム79と第2連係アーム80とを押圧する押圧状態となり、又、第3カム板73〜第7カム板77のそれぞれが対応する第2連係アーム80〜第5連係アーム83の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の左端と左から2番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の左から3〜5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による右側6条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0060】
クラッチレバー67を左側操作領域95の6条切り位置に操作すると、第1カム板71、第2カム板72、及び第4カム板74のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第3連係アーム81を押圧する押圧状態となり、又、第3カム板73及び第5カム板75〜第7カム板77のそれぞれが対応する第2連係アーム80、第4連係アーム82、及び第5連係アーム83の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の左から1〜3番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の左から4番目と5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による右側4条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0061】
クラッチレバー67を左側操作領域95の8条切り位置に操作すると、第1カム板71、第2カム板72、第4カム板74、及び第5カム板75のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第4連係アーム82を押圧する押圧状態となり、又、第3カム板73、第6カム板76、及び第7カム板77のそれぞれが対応する第2連係アーム80、第4連係アーム82、及び第5連係アーム83の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の左から1〜4番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の左から5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による右側2条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0062】
クラッチレバー67を左側操作領域95の全条切り位置に操作すると、第1カム板71、第2カム板72、第4カム板74、第5カム板75、及び第7カム板77のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第5連係アーム83を押圧する押圧状態となり、又、第3カム板73及び第6カム板76が対応する第2連係アーム80及び第4連係アーム82の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の各縦送りクラッチ63、各補助植付クラッチ64、及び、各補助施肥クラッチ66の切り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5の全条停止を行えるようになっている。
【0063】
一方、クラッチレバー67を右側操作領域96の2条切り位置に操作すると、第7カム板77が第5連係アーム83を押圧する押圧状態となり、又、第1カム板71〜第6カム板76のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第4連係アーム82の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の右端に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の右から2〜5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による左側8条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0064】
クラッチレバー67を右側操作領域96の4条切り位置に操作すると、第6カム板76及び第7カム板77のそれぞれが対応する第4連係アーム82と第5連係アーム83とを押圧する押圧状態となり、又、第1カム板71〜第5カム板75のそれぞれが対応する第1連係アーム79〜第4連係アーム82の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の右端と右から2番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の右から3〜5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による左側6条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0065】
クラッチレバー67を右側操作領域96の6条切り位置に操作すると、第4カム板74、第6カム板76、及び第7カム板77のそれぞれが対応する第3連係アーム81〜第5連係アーム83を押圧する押圧状態となり、又、第1カム板71〜第3カム板73及び第5カム板75のそれぞれが対応する第1連係アーム79、第2連係アーム80、及び第4連係アーム82の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の右から1〜3番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の右から4番目と5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による左側4条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0066】
クラッチレバー67を右側操作領域96の8条切り位置に操作すると、第3カム板73、第4カム板74、第6カム板76、及び第7カム板77のそれぞれが対応する第2連係アーム80〜第5連係アーム83を押圧する押圧状態となり、又、第1カム板71、第2カム板72、及び第5カム板75のそれぞれが対応する第1連係アーム79、第2連係アーム80、及び第4連係アーム82の押圧を解除する解除状態となって、苗植付装置4及び施肥装置5の右から1〜4番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の切り状態を現出する一方で、苗植付装置4及び施肥装置5の右から5番目に配置された縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び、補助施肥クラッチ66の入り状態を現出するようになっており、もって、苗植付装置4及び施肥装置5による左側2条分の端数条作業を行えるようになっている。
【0067】
つまり、左側の操作領域95では、クラッチレバー67の条数減少方向となる機体前方側への操作に伴って、苗植付装置4及び施肥装置5の左側から順に作業条数が減少し、クラッチレバー67の条数増加方向となる機体後方側への操作に伴って、苗植付装置4及び施肥装置5の右側から順に作業条数が増加し、かつ、右側の操作領域96では、クラッチレバー67の条数減少方向となる機体前方側への操作に伴って、苗植付装置4及び施肥装置5の右側から順に作業条数が減少し、クラッチレバー67の条数増加方向となる機体後方側への操作に伴って、苗植付装置4及び施肥装置5の左側から順に作業条数が増加するようになっている。
【0068】
要するに、単一のクラッチレバー67を操作することによって作業条数の調節を簡単に行えることから、畦が大きく傾斜あるいは湾曲するいわゆる変形田などでの作業時において、その畦の変形具合によって作業条数の増減を頻繁に行う必要が生じても容易かつ迅速に対処できるようになっている。
【0069】
尚、図9及び図11〜14に示す符号97は、クラッチレバー67の各操作位置に対応して第4カム板74に形成した複数の凹部98に、板バネ99の付勢で、その先端部に装備した係止ローラ100を係止することで、クラッチレバー67を所望の操作位置に保持して、そのときのクラッチレバー67の操作によって現出された作業状態を維持するデテント機構である。
【0070】
図3及び図9に示すように、制御装置45は、位置センサ101が第4カム板74のアーム部102を検出すると、クラッチレバー67の全条入り位置への操作を検知して搭乗運転部13に装備した表示ランプ103を消灯させ、位置センサ101が第4カム板74のアーム部102を検出しなくなると、クラッチレバー67の全条入り位置以外への操作を検知して搭乗運転部13に装備した表示ランプ103を点灯させるようになっており、運転者は、その表示ランプ103によって全条作業状態か端数条作業状態かを容易に認識できるようになっている。
【0071】
図3、図7、図9及び図10に示すように、左右のサイドクラッチ54をピットマンアーム59に連係する連係機構58の揺動アーム57にはカム104が一体装備されており、そのカム104の所定角以上の回動が操向センサ105によって検出されると、前輪9が所定の操向角以上に操向されたことを制御装置45が検知するようになっている。
【0072】
制御装置45は、前輪9が所定の操向角以上に操向されたことが操向センサ105によって検出され、かつ、苗植付装置4の非作業位置への到達が上限センサ53によって検出されると、第4カム板74と一体回動するセクタギヤ106にピニオンギヤ107を介して連結された電動式のカム駆動モータ108を、位置センサ101が第4カム板74のアーム部102を検出するまで作動させて、クラッチレバー67を全条入り位置に位置させるように構成されている。
【0073】
つまり、所定の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66を切り操作した端数条作業時に、苗植付装置4を非作業位置まで上昇させる上昇操作と、前輪9を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われると、切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66が入り操作されて全条作業状態に切り換わるようになっている。
【0074】
この構成から、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、図15に示すように、苗植付装置4を非作業位置まで上昇させながら機体を旋回させるいわゆる枕地旋回を行う場合には、その枕地旋回の際に、苗植付装置4を非作業位置まで上昇させる上昇操作と、前輪9を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われて、切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66が入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0075】
又、端数条作業行程から全条作業行程に移行する畦際において、図16に示すように、苗植付装置4を非作業位置まで上昇させながら機体の後部が次の作業走行経路に向かうように操向した後に、次の作業開始地点まで機体を後進させるいわゆるスイッチバックを行う場合には、そのスイッチバックの際に、苗植付装置4を非作業位置まで上昇させる上昇操作と、前輪9を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われて、切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66が入り操作されるようになることから、次の全条作業行程において端数条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0076】
一方、図17に示すように、畦が大きく傾斜あるいは湾曲する変形田の変形した畦に向けて機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、その変形した畦に対する線引きマーカ24の接触を回避するために線引きマーカ24を線引き姿勢から格納姿勢に切り換える必要が生じた場合には、その切り換えを行うための苗植付装置4の上昇操作が行われるものの、前輪9を所定の操向角以上に操向する操向操作が行われないことによって、切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66は入り操作されずに切り状態に維持されることから、線引きマーカ24を格納姿勢に切り換えた後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0077】
又、図18に示すように、変形田の湾曲した畦に沿って機体を走行させながら端数条作業を行う端数条作業時において、畦が大きく湾曲していることによって前輪9を大きく操向する必要が生じた場合には、そのときの操向操作によって前輪9が所定の操向角以上に操向されたとしても、苗植付装置4を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作が行われないことによって、切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66は入り操作されずに切り状態に維持されることから、前輪9を大きく操向した後の端数条作業行程において全条作業が行われる不都合の発生を回避できるようになる。
【0078】
要するに、端数条作業後に切り状態の縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66の入り操作を忘れることに起因して、全条作業行程において端数条作業が行われる不都合を回避できる上に、端数条作業行程において全条作業が行われる不都合をも回避できるようになっている。
【0079】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
〔1〕乗用形田植機としては、5条植え用、6条植え用、あるいは8条植え用などに構成されたものであってもよく、又、施肥装置5を装備していないものであってもよい。
【0080】
〔2〕クラッチレバー67を全条入り位置に向けて付勢するバネを設けるとともに、デテント機構97を解除操作するアクチュエータを装備し、前輪9が所定の操向角以上に操向されたことが操向センサ105によって検出され、かつ、苗植付装置4の非作業位置への到達が上限センサ53によって検出されると、制御装置45が、アクチュエータの作動によりデテント機構97を解除操作して、バネの付勢でクラッチレバー67を全条入り位置に位置させるように構成してもよい。
【0081】
〔3〕操作具67の操作位置を検出するセンサを設け、カム式連係機構68を、そのセンサにより検出された操作具67の操作位置に基づく制御装置45の制御作動で電動操作される電動式に構成してもよい。
【0082】
〔4〕操作具67としてダイヤル式のものを採用するようにしてもよい。
【0083】
〔5〕図19に示すように、操向センサ105に代えて、例えば、静油圧式無段変速装置7の中立状態現出操作から走行停止を検出する停止センサ109、又は、前輪9又は後輪10の回転数から走行停止を検出する停止センサ109などを設けて、苗植付装置4の非作業位置への到達が上限センサ53によって検出され、かつ、走行機体1の走行停止が停止センサ109によって検出されると、制御装置45が、電動モータ108を作動させて、クラッチレバー67を全条入り位置に位置させるように構成してもよい。
【0084】
〔6〕図20示すように、操向センサ105に代えて、例えば、静油圧式無段変速装置7の後進状態現出操作などから機体の後進を検出する後進センサ110を設けて、苗植付装置4の非作業位置への到達が上限センサ53によって検出され、かつ、走行機体1の後進が後進センサ110によって検出されると、制御装置45が、電動モータ108を作動させて、クラッチレバー67を全条入り位置に位置させるように構成してもよい。
【0085】
〔7〕操作具67として、連動操作される縦送りクラッチ63、補助植付クラッチ64、及び補助施肥クラッチ66の数量分(例えば10条用のものであれば5つ)を備えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用形田植機の全体側面図
【図2】苗植付装置の平面図
【図3】制御構成を示すブロック図
【図4】(イ)ロック機構のマーカ格納保持解除状態を示す要部の側面図
(ロ)ロック機構のマーカ格納保持状態を示す要部の側面図
【図5】ロック機構のマーカ格納保持状態を示す要部の平面図
【図6】施肥装置の背面図
【図7】サイドクラッチの操作構造を示す平面図
【図8】クラッチレバーの操作位置を示す要部の平面図
【図9】カム式連係機構の構成を示す要部の縦断側面図
【図10】カム式連係機構の構成を示す要部の縦断正面図
【図11】クラッチレバーを全条入り位置に操作した状態でのカム式連係機構状態を示す展開図
【図12】クラッチレバーを左側の4条切り位置に操作した状態でのカム式連係機構状態を示す展開図
【図13】クラッチレバーを左側の全条切り位置に操作した状態でのカム式連係機構状態を示す展開図
【図14】クラッチレバーを右側の4条切り位置に操作した状態でのカム式連係機構状態を示す展開図
【図15】枕地旋回状態を示す平面図
【図16】スイッチバック状態を示す平面図
【図17】変形畦に向けて機体を走行させる作業状態を示す平面図
【図18】変形畦に沿って機体を走行させる作業状態を示す平面図
【図19】操向センサに代えて停止センサを装備した別実施形態での制御構成を示すブロック図
【図20】操向センサに代えて後進センサを装備した別実施形態での制御構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 走行機体
4 苗植付装置
63 補助クラッチ
64 補助クラッチ
66 補助クラッチ
67 操作具
95 左側の操作領域
96 右側の操作領域
Claims (4)
- 走行機体に苗植付装置を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチを装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造であって、
所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、前記苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前輪を所定の操向角以上に操向する操向操作とが行われると、切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造。 - 走行機体に苗植付装置を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチを装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造であって、
所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、前記苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前記走行機体を走行停止させる停止操作とが行われると、切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造。 - 走行機体に苗植付装置を昇降可能に連結し、端数条作業を可能にする複数の補助クラッチを装備してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造であって、
所定の補助クラッチを切り操作した端数条作業時に、前記苗植付装置を所定の高さ位置まで上昇させる上昇操作と、前記走行機体を後進させる後進操作とが行われると、切り状態の補助クラッチが入り操作されるように構成してある乗用形田植機の補助クラッチ操作構造。 - 複数の前記補助クラッチと単一の操作具とを、該操作具の左側の操作領域では、前記操作具の条数減少方向への操作に伴って、前記苗植付装置の左側から順に作業条数が減少し、前記操作具の条数増加方向への操作に伴って、前記苗植付装置の右側から順に作業条数が増加し、かつ、前記操作具の右側の操作領域では、前記操作具の条数減少方向への操作に伴って、前記苗植付装置の右側から順に作業条数が減少し、前記操作具の条数増加方向への操作に伴って、前記苗植付装置の左側から順に作業条数が増加するように連係してある請求項1〜3のいずれか一つに記載の乗用形田植機の補助クラッチ操作構造。
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-
2002
- 2002-09-30 JP JP2002285777A patent/JP2004121013A/ja active Pending
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