JP4533299B2 - 乗用型田植機 - Google Patents

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Description

本発明は乗用型田植機において、少数条クラッチの操作構造に関する。
乗用型田植機では、例えば特許文献1に開示されているように、少数の植付アームを作動及び停止操作自在な少数条クラッチ(特許文献1の図3及び図4の17)を、複数個備えたものがある(例えば10条植型式の苗植付装置では、隣接する2つの植付条の植付アームを作動及び停止操作自在な少数条クラッチを構成し、このような少数条クラッチを5個備えたものがある)。
特許文献1では、直線移動自在に支持された作動部材(特許文献1の図4及び図5の33)、作動部材を移動駆動する電動モータ(特許文献1の図4及び図5の34)、作動部材に接当する複数の操作部(特許文献1の図4及び図5の32)、操作部と少数条クラッチとを機械的に連係する連係機構(特許文献1の図4の28)、人為的に操作されるクラッチ操作具(特許文献1の図4の38)、クラッチ操作具の操作に基づいて電動モータを操作する制御手段(特許文献1の図4の36)を備えている。
これにより、運転者がクラッチ操作具を操作すると、制御手段により電動モータが操作されて作動部材が直線移動し、作動部材により操作部が操作されて、操作部及び連係機構を介して所望の少数条クラッチが作動及び停止状態に操作される。
特開平11−89345号公報(図3,4,5)
特許文献1では、作動部材が長手方向に沿って直線移動することにより、操作部が操作されるように構成されているので、作動部材を配置する為のスペースが比較的大きなものになっており、改善の余地がある。
特許文献1において、仕様変更を行う場合(例えば少数条クラッチの数を変更したり、少数条クラッチが作動及び停止状態に操作されるタイミングを変更したりする場合)、作動部材そのものを別の作動部材に変更する必要がある。
本発明は乗用型田植機において、人為的に操作されるクラッチ操作具の操作に基づいて電動モータにより所望の少数条クラッチが作動及び停止状態に操作されるように構成する場合、全体をコンパクトに構成することを目的としており、仕様変更に対応し易くなるように構成することを目的としている。
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、乗用型田植機において次のように構成することにある。
苗を田面に植え付ける植付アームを植付条に応じて左右方向に所定間隔を置いて苗植付装置に配置して、少数の植付アームを作動及び停止操作自在な少数条クラッチを複数個備える。回転自在に支持された操作軸と、操作軸に取り付けられた複数のカム部材と、操作軸を回転駆動する電動モータと、複数のカム部材の各々に接当する複数の操作部と、操作部と少数条クラッチとを機械的に連係する連係機構と、人為的に操作されるクラッチ操作具とを備えて、クラッチ操作具の操作に基づいて、電動モータにより操作軸及びカム部材を回転駆動し、カム部材により操作部を操作して、操作部及び連係機構を介して所望の少数条クラッチを作動及び停止状態に操作する制御手段を備える。操作軸の断面を異径状に構成し、カム部材のボス部の開口形状を操作軸の断面と同形状に構成して、操作軸をカム部材のボス部に所定位相で挿入することにより、カム部材を操作軸に所定位相で回転不能な状態に取付可能、且つ、操作軸をカム部材のボス部に所定位相とは異なる位相で挿入することにより、カム部材を操作軸に所定位相とは異なる位相で回転不能な状態に取付可能に構成する。複数のカム部材とカム部材の各々に接当する複数の操作部とを苗のせ台に対して取り付けるブラケットを、苗のせ台の左右方向で離れた箇所に配備し、操作軸を離れた箇所の左右のブラケット同士の間にわたる状態に配備して、夫々のブラケット部分に備えられたカム部材同士を操作軸で連動させるように構成してある。
(作用)
本発明の第1特徴によると、操作軸に沿って複数のカム部材を備え、複数のカム部材の各々に複数の操作部を接当させており、電動モータにより操作軸及びカム部材を回転駆動して、カム部材により操作部を操作している。このように操作軸を長手方向に沿って直線移動させるのに比べて、操作軸を回転駆動することによって操作部を操作するように構成した場合、操作軸及びカム部材を配置する為のスペースが小さなものとなる。
本発明の第1特徴によると、操作軸の断面を異径状(例えば断面が六角形状)に構成して、カム部材のボス部の開口形状を操作軸の断面と同形状に構成している。
これによって、操作軸をカム部材のボス部に所定位相で挿入することにより、カム部材を操作軸に所定位相で回転不能な状態に取り付けることができ、操作軸をカム部材のボス部に別の所定位相で挿入することにより、カム部材を操作軸に別の所定位相で回転不能な状態に取り付けることができるのであり、このようにして操作軸にカム部材を所望の所定位相で取り付けることができる。操作軸を所望の個数のカム部材のボス部に挿入することにより、操作軸に取り付けられるカム部材の個数を任意に設定することもできる。
このように操作軸に対してカム部材を所望の所定位相で取り付けることができる点や、操作軸に取り付けられるカム部材の個数を任意に設定することができる点により、操作軸やカム部材を別のものに変更する必要なしに、仕様変更(例えば少数条クラッチの数を変更したり、少数条クラッチが作動及び停止状態に操作されるタイミングを変更したりする場合)に容易に対応することができる。
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、乗用型田植機において、人為的に操作されるクラッチ操作具の操作に基づいて電動モータにより所望の少数条クラッチが作動及び停止状態に操作されるように構成する場合、操作軸及びカム部材を配置する為のスペースを小さなものにすることができて、全体のコンパクト化を図ることができた。
本発明の第1特徴によると、操作軸やカム部材を別のものに変更する必要なしに、仕様変更(例えば少数条クラッチの数を変更したり、少数条クラッチが作動及び停止状態に操作されるタイミングを変更したりする場合)に容易に対応することができるようになり、融通性の高い構成となった。さらに仕様変更の為に操作軸やカム部材を別のものに変更する必要がないので、仕様変更に伴う生産コストの上昇を抑えると言う面でも有利なものとなった。
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の乗用型田植機において次のように構成することにある。
苗植付装置が上昇駆動されると、制御手段に優先して全ての少数条クラッチが作動状態に操作されるように、電動モータを作動させる復帰手段を備える。
(作用)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
一回の植付行程を終了して機体が畦際に達すると、苗植付装置を上昇駆動して畦際での旋回を行う。畦際での旋回が終了すると、苗植付装置を田面に下降駆動して、次の植付行程に入る。一般に所望の少数条クラッチを停止状態に操作して、一回の植付行程を終了した場合、次の植付行程では全ての少数条クラッチを作動状態に操作して通常の植付作業を行うことが多い。
本発明の第2特徴によれば、所望の少数条クラッチを停止状態に操作して、一回の植付行程を終了した場合、苗植付装置が上昇駆動されると全ての少数条クラッチが作動状態に操作されるので、所望の少数条クラッチを停止状態に操作した状態で誤って次の植付行程に入ると言うことを避けることができる。
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、所望の少数条クラッチを停止状態に操作して、一回の植付行程を終了した場合、所望の少数条クラッチを停止状態に操作した状態で誤って次の植付行程に入ると言うことを避けることができるようになって、乗用型田植機の操作性を良いものにすることができた。
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴の乗用型田植機において次のように構成することにある。
復帰手段により全ての少数条クラッチが作動状態に操作されることを報知する報知手段を備える。
(作用)
本発明の第3特徴によると、本発明の第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第3特徴によると、苗植付装置が上昇駆動されて全ての少数条クラッチが作動状態に操作された状態を、報知手段により運転者に認識させることができる。
(発明の効果)
本発明の第3特徴によると、本発明の第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、苗植付装置が上昇駆動されて全ての少数条クラッチが作動状態に操作された状態を運転者に認識させることにより、運転者の誤解に基づく誤操作を防止することができた。
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第1〜第3特徴の乗用型田植機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
操作軸、カム部材、電動モータ及び操作部を、苗のせ台の前側部に備える。
(作用)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
少数条クラッチは一般に苗植付装置の下部の伝動ケースに備えられることが多いので、本発明の第4特徴のように、操作軸、カム部材、電動モータ及び操作部を苗のせ台の前側部に備えることにより、操作部と少数条クラッチとが比較的近いものとなり、操作部と少数条クラッチとを機械的に連係する連係機構を、苗のせ台の前側部に沿って容易に配置することができる。
本発明の第4特徴によると、苗植付装置を昇降駆動しても、操作軸、カム部材、電動モータ及び操作部と少数条クラッチとの位置関係に変化はないので、苗植付装置を昇降駆動しても、操作部と少数条クラッチとを機械的に連係する連係機構に無理な負荷が掛かることはない。
(発明の効果)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第4特徴によると、操作部と少数条クラッチとを機械的に連係する連係機構を苗のせ台の前側部に沿って容易に配置することができる点、及び苗植付装置を昇降駆動しても、操作部と少数条クラッチとを機械的に連係する連係機構に無理な負荷が掛かることがない点により、連係機構の配置に関する構造の簡素化及び連係機構の耐久性の向上と言う面で有利なものとなった。
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第4特徴の乗用型田植機において次のように構成することにある。
第1苗のせ台部分と第1苗のせ台部分から分離される第2苗のせ台部分とを備えて、苗のせ台を植付作業状態よりも横幅の狭い非植付作業状態に変更自在に構成する。操作軸、カム部材、電動モータ及び操作部を、第1苗のせ台部分の前側部に備える。
(作用)
本発明の第5特徴によると、本発明の第4特徴と同様に前項[I]〜[IV]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
乗用型田植機において8条植型式等のように比較的大きな苗植付装置では、第1苗のせ台部分と、第1苗のせ台部分から分離される第2苗のせ台部分とを備えて、苗のせ台を植付作業状態よりも横幅の狭い非植付作業状態に変更自在に構成し、乗用型田植機をトラックの荷台に載せる際に苗のせ台が邪魔にならないようにしたものがある。
本発明の第5特徴によると、前述のように苗のせ台を変更自在に構成した場合に、操作軸、カム部材、電動モータ及び操作部を第1苗のせ台部分の前側部に備えているので、第2苗のせ台部分を分離した際に、操作部と少数条クラッチとを機械的に連係する連係機構に無理な負荷が掛かることはない。
(発明の効果)
本発明の第5特徴によると、本発明の第4特徴と同様に前項[I]〜[IV]に記載の「発明の効果」を備えておりこれに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第5特徴によると、苗のせ台を変更自在に構成した場合、操作部と少数条クラッチとを機械的に連係する連係機構に無理な負荷が掛かることがないので、連係機構の耐久性の向上と言う面で有利なものとなった。
[VI]
(構成)
本発明の第6特徴は、本発明の第1〜第5特徴の乗用型田植機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
肥料を貯留するホッパーと、ホッパーの肥料を少数条クラッチに対応する植付条に供給可能な複数の繰り出し部と、繰り出し部を作動及び停止操作自在な施肥クラッチとを備える。少数条クラッチが作動及び停止状態に操作されると、これに連動して少数条クラッチの植付条に対応する施肥クラッチを作動及び停止状態に操作するように、制御手段を構成する。
(作用)
本発明の第6特徴によると、本発明の第1〜第5特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[V]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
乗用型田植機では、肥料を貯留するホッパー、ホッパーの肥料を少数条クラッチに対応する植付条に供給可能な複数の繰り出し部、繰り出し部を作動及び停止操作自在な施肥クラッチを備えて、植付作業に伴って植付条の隣に肥料を供給するように構成したものがある。
本発明の第6特徴によると、所望の少数条クラッチを作動状態(停止状態)に操作すると、この少数条クラッチの植付条に対応する施肥クラッチ作動状態(停止状態)に操作される。これにより、植付アームと繰り出し部とが連係された状態となって、苗の植え付けが行われる植付条の隣に肥料が供給され、苗の植え付けが行われない植付条の隣には肥料は供給されない。
(発明の効果)
本発明の第6特徴によると、本発明の第1〜第5特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[V]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第6特徴によると、ホッパー、繰り出し部及び施肥クラッチを備えた場合、植付アームと繰り出し部とを適切に連係された状態とすることができて、乗用型田植機の操作性を良いものにすることができた。
[VII]
(構成)
本発明の第7特徴は、本発明の第6特徴の乗用型田植機において次のように構成することにある。
制御手段に優先して、全ての施肥クラッチを停止状態に操作可能な施肥停止手段を備える。
(作用)
本発明の第7特徴によると、本発明の第6特徴と同様に前項[I]〜[VI]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
乗用型田植機において、前項[VI]に記載のホッパー、繰り出し部及び施肥クラッチを備えた場合、一つの圃場では植付作業及び肥料の供給作業の両方を行ったり、別の圃場では植付作業は行うが、肥料の供給は全く行わないと言うようなことがある。
本発明の第7特徴によると、前述のように植付作業は行うが、肥料の供給は全く行わないと言うような圃場において、施肥停止手段により全ての施肥クラッチを停止状態に操作しておけばよい。これにより、制御手段により少数条クラッチを作動及び停止状態に操作しても、制御手段に優先して全ての施肥クラッチは停止状態に操作されている。
(発明の効果)
本発明の第7特徴によると、本発明の第6特徴と同様に前項[I]〜[VI]に記載の「発明の効果」を備えておりこれに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第7特徴によると、少数条クラッチを作動及び停止状態に操作しても、これに関係なく全ての施肥クラッチを停止状態に操作しておくことができるようになり、植付作業は行うが、肥料の供給は全く行わないと言うような圃場において、乗用型田植機の操作性を良いものにすることができた。
[VIII]
(構成)
本発明の第8特徴は、本発明の第7特徴の乗用型田植機において次のように構成することにある。
施肥停止手段により全ての施肥クラッチが停止状態に操作されたことを報知する施肥停止報知手段を備える。
(作用)
本発明の第8特徴によると、本発明の第7特徴と同様に前項[I]〜[VII]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第8特徴によると、施肥停止手段により制御手段に優先して全ての施肥クラッチを停止状態に操作された状態を、施肥停止報知手段により運転者に認識させることができる。
(発明の効果)
本発明の第8特徴によると、本発明の第7特徴と同様に、前項[I]〜[VII]に記載の「発明の効果」を備えており,これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第8特徴によると、施肥停止手段により制御手段に優先して全ての施肥クラッチを停止状態に操作された状態を運転者に認識させることにより、運転者の誤解に基づく誤操作を防止することができた。
[1]
図1及び図2に示すように、前輪1及び後輪2で支持された機体の前部に、エンジン3及びミッションケース4が備えられ、機体の後部に四連リンク式のリンク機構6が油圧シリンダ14により昇降駆動自在に連結されており、リンク機構6に苗植付装置7が支持されて、乗用型田植機が構成されている。
図1及び図2に示すように、苗植付装置7は8条植型式に構成されており、1個のフィードケース15(図4参照)、4個の伝動ケース8、伝動ケース8の右及び左側に回転駆動自在に支持された回転ケース9、回転ケース9の両端に備えられた一対の植付アーム10、接地フロート11、苗のせ台12、苗のせ台12に載置された苗を苗のせ台12の下部に送る縦送り機構13等を備えている。
図3及び図4に示すように、リンク機構6の後部の下部にフィードケース15が前後軸芯周りにローリング自在に連結されており、エンジン3の動力がPTO軸18を介してフィードケース15に伝達されている。フィードケース15に横向きの支持フレーム16が連結されており、支持フレーム16に4個の伝動ケース8が後向きに片持ち状に連結されて、フィードケース15と4個の伝動ケース8に亘って伝動軸17が接続されている。
これにより、図4に示すように、エンジン3の動力がPTO軸18、フィードケース15、伝動軸17、伝動ケース8、伝動ケース8の内部に配置された伝動チェーン(図示せず)を介して回転ケース9に伝達され、回転ケース9が回転駆動されて、苗のせ台12の下部から植付アーム10が交互に苗を取り出して田面に植え付ける。
[2]
次に、第1,2,3,4少数条クラッチ19a,19b,19c,19dについて説明する。
図3及び図4に示すように、伝動ケース8における回転ケース9の支持部に、第1〜4少数条クラッチ19a〜19dが右の伝動ケース8から順に備えられている。第1〜4少数条クラッチ19a〜19dは1つの伝動ケース8において、2つの回転ケース9に動力を伝動及び遮断操作して、2つの回転ケース9を作動及び停止操作するものであり、バネ(図示せず)により作動状態に付勢されている。
これにより、図3及び図4に示すように、例えば第1少数条クラッチ19aを停止状態に操作すると、最右側の伝動ケース8の2つの回転ケース9が停止する。第1〜4少数条クラッチ19a〜19dを停止状態に操作すると、一対の植付アーム10の両方が田面から上方に位置する状態(例えば回転ケース9が田面と平行な状態)で、回転ケース9が停止するように構成されている。このように第1〜4少数条クラッチ19a〜19dの各々が、隣接する2つの植付条に対応している。
[3]
次に、苗のせ台12及び縦送り機構13、第1,2,3,4縦送りクラッチ24a,24b,24c,24dについて説明する。
図3,4,5,9に示すように、伝動ケース8に亘って支持レール23が支持され、苗のせ台12の下部が支持レール23に沿って左右方向に移動自在に支持されている。支持フレーム16の右及び左側部から上方に右及び左の支持フレーム25が延出され、右及び左の支持フレーム25の上部に亘って支持フレーム26が連結されている。支持フレーム26の複数箇所に固定されたロッド27にローラー28が回転自在に支持され、断面コ字状の支持フレーム29が苗のせ台12の上部の前側部に沿って連結されており、ローラー28が支持フレーム29の内側に挿入されている。これにより、苗のせ台12が支持レール23に沿って左右方向に移動自在に支持されている。
図2及び図5に示すように、苗のせ台12に8条分の苗のせ面が備えられており、苗のせ台12の8条分の苗のせ面の各々は分離した状態で生産される。6条分の苗のせ面を連結して苗のせ台12の右側の6条分の第1苗のせ台部分12aが構成されて、2条分の苗のせ面を連結して苗のせ台12の左側の2条分の第2苗のせ台部分12bが構成されており、苗のせ台12が第1及び第2苗のせ台部分12a,12bの2分割構造に構成されている。
植付作業を行う場合は、図2及び図5に示すように、苗のせ台12の第1及び第2苗のせ台部分12a,12bを連結しておく(植付作業状態)。乗用型田植機をトラックの荷台(図示せず)に載せて運搬する場合には、図6に示すように、苗のせ台12を往復横送り駆動の左の移動限度に位置させた状態で、支持レール23に残る苗のせ台12の第1苗のせ台部分12aから、苗のせ台12の第2苗のせ台部分12bを分離して第1苗のせ台部分12aの上側に重なるように支持させる(非植付作業状態)。これにより、苗のせ台12の横幅が機体の横幅と略同じものになる。
図4に示すように、フィードケース15から螺旋軸20が延出され、螺旋軸20が回転自在に支持されて、螺旋軸20に送り部材22が外嵌されており、苗のせ台12の第1苗のせ台部分12aと送り部材22とがブラケット21を介して連結されている。これにより、フィードケース15の動力によって螺旋軸20が回転駆動され、送り部材22が螺旋軸20に沿って左右に往復横送り駆動され、苗のせ台12が支持レール23に沿って左右に往復横送り駆動される。
図3及び図4に示すように、苗のせ台12の苗のせ面の各々に、一対の無端回動ベルト型式の縦送り機構13が備えられており、苗のせ台12の隣接する2つの苗のせ面の縦送り機構13が一体で作動するように構成されて、一体で作動する2つの縦送り機構13が4組備えられている。苗のせ台12が右及び左の往復横送り駆動の移動限度に達すると、縦送り機構13が所定量だけ駆動されて、苗のせ台12に載置された苗が苗のせ台12の下部に送られる。
図3及び図4に示すように、4組の縦送り機構13に対して、第1,2,3,4縦送りクラッチ24a,24b,24c,24dが右から順に備えられている。第1〜4縦送りクラッチ24a〜24dは苗のせ台12の隣接する2つの苗のせ面の縦送り機構13に動力を伝動及び遮断操作して、苗のせ台12の隣接する2つの苗のせ面の縦送り機構13を作動及び停止操作するものであり、バネ(図示せず)により作動状態に付勢されている。これにより、例えば第1縦送りクラッチ24aを停止状態に操作すると、苗のせ台12の最右側の2つの苗のせ面の縦送り機構13が停止する。このように、第1〜4縦送りクラッチ24a〜24dの各々が、隣接する2つの植付条に対応している。
[4]
次に、肥料を貯留するホッパー32、ホッパー32の肥料を第1〜4少数条クラッチ19a〜19dに対応する植付条に供給可能な複数の繰り出し部31、繰り出し部31を作動及び停止操作自在な第1,2,3,4施肥クラッチ38a,38b,38c,38dについて説明する。
図1,2,7に示すように、運転座席5の後側に左右方向に沿って支持フレーム30が配置され、2つの植付条に対応した4個の繰り出し部31が支持フレーム30に連結されており、透明樹脂製で肥料を貯留するホッパー32が4個の繰り出し部31に亘って連結されている。植付アーム10によって植え付けられた苗(植付条)の横側に溝を形成する作溝器35が、植付条の各々に対応して8個用意されて接地フロート11に取り付けられており、2個の作溝器35と1個の繰り出し部31とがホース36を介して接続されている。
図7及び図17に示すように、繰り出し部31の各々に繰り出しロール31aが内装され、1本の駆動軸37が繰り出し部31に亘って回転自在に支持されている。駆動軸37と繰り出し部31の繰り出しロール31aとを連結及び連結解除して、繰り出し部31を作動及び停止操作する第1,2,3,4施肥クラッチ38a,38b,38c,38dが繰り出し部31の各々に備えられており、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dがバネ38eにより作動状態に付勢されている。
図7及び図17に示すように、駆動軸37にワンウェイクラッチ33が外嵌され、後輪2を支持する後車軸ケース34(図1参照)の直前から分岐した出力軸77と、ワンウェイクラッチ33とに亘って、連係ロッド39が接続されている。運転座席5の下側にブロア40が備えられ、ブロア43から支持フレーム30に沿って左右にパイプ41が延出されており、繰り出し部31においてホース36が接続される部分とは反対側に送風口(図示せず)が形成されて、繰り出し部31の送風口がパイプ41に挿入されている。
これにより、苗のせ台12が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、回転ケース9が回転駆動されて、苗のせ台12の下部から植付アーム10が交互に苗を取り出して田面に植え付ける。これと同時に出力軸77の回転運動による連係ロッド39の往復運動が、ワンウェイクラッチ33により回転運動に変換されて、駆動軸37が間欠的に回転駆動される。第1〜4施肥クラッチ38a〜38dを介して繰り出し部31の繰り出しロール31aが間欠的に回転駆動され、ホッパー32の肥料が繰り出し部31から所定量ずつ繰り出される。ブロア40からの高圧の風がパイプ41を通ってホース36に供給されており、高圧の風により肥料がホース36を通って作溝器35に供給され、作溝器35により田面に形成された溝に肥料が送り込まれる。
例えば、図7及び図17に示すように、第1施肥クラッチ38aを遮断状態に操作すると、最右側の伝動ケース8の2つの回転ケース9に対応する繰り出し部31が停止して、最右側の伝動ケース8の2つの回転ケース9に対応する2つの作溝器35に肥料が供給されない。このように、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dの各々が、隣接する2つの植付条に対応している。
図7,16,17に示すように、駆動軸37と平行に繰り出し部31に亘って操作軸63が回転自在に支持されており、操作軸63において第1〜4施肥クラッチ38a〜38dに対向する部分に、第1,2,3,4カム部材64a,64b,64c,64dが所定角度ずつ位相をずらして連結されている。操作軸63を回転駆動する電動モータ65が操作軸63の一端に備えられて、操作軸63の位相を検出するポテンショメータ66が操作軸63の他端に備えられている。以上の構造により、後述する[6]に記載のように、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dを回転駆動することにより、第1〜4カム部材64a〜64dにより第1〜4施肥クラッチ38a〜38dが作動及び停止状態に操作される。
[5]
次に、第1〜4少数条クラッチ19a〜19d及び第1〜4縦送りクラッチ24a〜24dの操作構造について説明する。
図4,5,8,9に示すように、苗のせ台12の第1苗のせ台部分12aにおいて、右から2条目と3条目の苗のせ面の前側部に亘って、コ字状に折り曲げられた右のブラケット42が連結されており、右から4条目と5条目の苗のせ面の前側部に亘って、コ字状に折り曲げられた左のブラケット42が連結されている。
図4,5,8,9に示すように、右のブラケット42に電動モータ43及びギヤケース44が連結され、駆動軸45が回転自在に支持されており、駆動軸45に固定された伝動ギヤ45aとギヤケース44のピニオンギヤ44aとが咬合している。左のブラケット42にボス部46が連結され、ボス部46に支持軸47が回転自在に支持されて、駆動軸45と支持軸47とに亘って操作軸48が連結されており、電動モータ43により駆動軸45を介して操作軸48が回転駆動される。ボス部46にポテンショメータ49が連結されて、支持軸47とポテンショメータ49とが接続されており、前述のように操作軸48が回転駆動されると、支持軸47も一緒に回転するのであり、ポテンションメータ49によって操作軸48の位相が検出される。
図8,10(イ)(ロ),11に示すように、操作軸48はアルミの押し出し材により構成されており、外面がスプライン状(異径状に相当)に形成されている。合成樹脂により一体的に形成された4個の第1,2,3,4カム部材51,52,53,54が用意されている。第1〜4カム部材51〜54は、直線状(平面状)の2つの第1カム面50a,50b、円弧状(円弧面状)の第2カム面50c、横長のボス部50dを備えており、ボス部50dの内面は操作軸48の外面と同じスプライン状に形成されている(異径状に相当)(第1〜4カム部材51〜54のボス部50dの開口形状が操作軸48の断面と同形状)。
これによって、図8,11,12に示すように、操作軸48を第1〜4カム部材51〜54のボス部50dに所定位相で挿入することにより、第1〜4カム部材51〜54を操作軸48に所定位相で回転不能な状態に取り付けることができ、操作軸48を第1〜4カム部材51〜54のボス部50dに別の所定位相で挿入することにより、第1〜4カム部材51〜54を操作軸48に別の所定位相で回転不能な状態に取り付けることができるのであり、操作軸48に第1〜4カム部材51〜54を所望の所定位相で取り付けることができる。操作軸48を所望の個数の第1〜4カム部材51〜54のボス部50dに挿入することにより、操作軸48に取り付けられる第1〜4カム部材51〜54の個数を任意に設定することができる。
図4,5,8においては、右のブラケット42の内側の操作軸48の部分に、第1及び第2カム部材51,52が取り付けられ、左のブラケット42の内側の操作軸48の部分に、第3及び第4カム部材53,54が取り付けられており、第1〜4カム部材51〜54が所定角度ずつ位相をずらして操作軸48に取り付けられている(図12参照)。
図4,8,9に示すように、右及び左のブラケット42に支持軸55が連結されて、右のブラケット42の内側において支持軸55周りに、アーム状の第1及び第2操作部56a,56bが上下揺動自在に苗のせ台12に向かって支持されており、左のブラケット42の内側において支持軸55周りに、アーム状の第3及び第4操作部56c,56dが上下揺動自在に苗のせ台12に向かって支持されている。第1〜4操作部56a〜56dにローラー57が支持されており、第1〜4操作部56a〜56dのローラー57の各々が第1〜4カム部材51〜54に上側から乗っている。
図4,5,8,9に示すように、支持フレーム29において右及び左のブラケット42の下側の部分に、右及び左のブラケット58が連結されており、右及び左のブラケット58の各々にワイヤ59(連係機構に相当)のアウターが2本ずつ(合計4本)連結され、ワイヤ59のインナーが第1〜4操作部56a〜56dの各々に接続されている。ワイヤ59の下部の分岐部60から2本のワイヤ61(連係機構に相当)が延出されて(合計8本のワイヤ61)、ワイヤ61のインナーが第1〜4少数条クラッチ19a〜19d、及び第1〜4縦送りクラッチ24a〜24dの各々に接続されている。
図5,13,14に示すように、苗のせ台12の苗のせ面において、縦送り機構13よりも上方の部分に縦壁状のブラケット12cが一体的に形成されており、苗のせ台12の隣接する苗のせ面のブラケット12cの間に2個の分岐部60が配置されている。これによって、分岐部60が縦送り機構13よりも上方に配置されることになり、ワイヤ61が縦送り機構13に干渉し難くなる(ワイヤ61を縦送り機構13に干渉し難い位置に配置し易くなる)。コ字状に折り曲げられた位置決め部材62が苗のせ台12の隣接する苗のせ面のブラケット12cに取り付けられて、2個の分岐部60が移動しないように位置決め部材62により保持されるのであり、位置決め部材62により苗のせ台12の隣接する苗のせ面の連結が補強されている。
以上の構造により、図4及び図5、後述する[6]に記載のように、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54を回転駆動することにより、第1〜4カム部材51〜54により第1〜4操作部56a〜56dが揺動操作され、第1〜4操作部56a〜56d及びワイヤ59,61を介して第1〜4少数条クラッチ19a〜19d、及び第1〜4縦送りクラッチ24a〜24dが作動及び停止状態に操作される。
[6]
次に、第1〜4少数条クラッチ19a〜19d及び第1〜4縦送りクラッチ24a〜24d、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dの操作について説明する。
図1及び図15に示すように、前輪1を操向操作する操縦ハンドル67の下側に、第1,2,3,4停止スイッチ68a,68b,68c,68d(クラッチ操作具に相当)が右側から順に左方に配置されている。第1〜4停止スイッチ68a〜68dはプッシュオン・プッシュオフ型式の押しボタン式に構成されて、第1〜4停止スイッチ68a〜68dにランプ(図示せず)が内装されており、第1〜4停止スイッチ68a〜68dの操作位置が制御装置69(制御手段に相当)に入力されている。制御装置69は後述するように第1〜4停止スイッチ68a〜68dの操作に基づいて、電動モータ43,65を作動操作するのであり、ポテンショメータ49,66の検出信号が制御装置69に入力されている。
図15に示す状態は、第1〜4停止スイッチ68a〜68dを押し操作していない状態で、第1〜4停止スイッチ68a〜68dのランプが消灯した状態であり、作動位置に操作している状態である(全条作動状態)。全条作動状態において、操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54が図12に示す回転位相に位置しており、第1〜4操作部56a〜56dが図12に示す位置にあり、第1〜4少数条クラッチ19a〜19d及び第1〜4縦送りクラッチ24a〜24dが作動状態に操作されている。操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが図19(イ)に示す位相に位置しており、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dが作動状態に操作されている。
図15に示す全条作動状態において、第1停止スイッチ68aを押し操作して停止位置に操作すると、第1停止スイッチ68aのランプが点灯する。これにより、図18(イ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54が紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1操作部56aのローラー57が第1カム部材51の第1カム面50aから第2カム面50cに乗り上がり、第1操作部56aが上方に揺動操作され、ワイヤ59,61が引き操作されて、第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24aが停止状態に操作される。これと同時に、図19(ロ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1カム部材64aが第1施肥クラッチ38aに接当し、第1施肥クラッチ38aが図17の紙面左方にスライド操作されて停止状態に操作される。
前述のように、第1停止スイッチ68aを押し操作して停止位置に操作した状態において、第2停止スイッチ68bを押し操作して停止位置に操作すると、第2停止スイッチ68bのランプが点灯する。これにより、図18(ロ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54がさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第2操作部56bのローラー57が第2カム部材52の第1カム面50aから第2カム面50cに乗り上がり、第2カム部材52により第2操作部56bが上方に揺動操作され、ワイヤ59,61が引き操作されて、第2少数条クラッチ19b及び第2縦送りクラッチ24bが停止状態に操作される。これと同時に、図19(ハ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dがさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第2カム部材64bが第2施肥クラッチ38bに接当し、第2施肥クラッチ38bが図17の紙面左方にスライド操作されて停止状態に操作される。
この場合、前述のように操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54、操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが回転駆動されても、第1操作部56aのローラー57が第1カム部材51の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24aが停止状態に維持されているのであり、第1カム部材64aにより第1施肥クラッチ38aが図17の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。
前述のように、第1,2停止スイッチ68a,68bを押し操作して停止位置に操作した状態において、第3停止スイッチ68cを押し操作して停止位置に操作すると、第3停止スイッチ68cのランプが点灯する。これにより、図18(ハ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54がさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第3操作部56cのローラー57が第3カム部材53の第1カム面50aから第2カム面50cに乗り上がり、第3カム部材53により第3操作部56cが上方に揺動操作され、ワイヤ59,61が引き操作されて、第3少数条クラッチ19c及び第3縦送りクラッチ24cが停止状態に操作される。これと同時に、図19(ニ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dがさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第3カム部材64cが第3施肥クラッチ38cに接当し、第3施肥クラッチ38cが図17の紙面左方にスライド操作されて停止状態に操作される。
この場合、前述のように操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54、操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが回転駆動されても、第1,2操作部56a,56bのローラー57が第1,2カム部材51,52の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1,2少数条クラッチ19a,19b及び第1,2縦送りクラッチ24a,24bが停止状態に維持されているのであり、第1,2カム部材64a,64bにより第1,2施肥クラッチ38a,38bが図17の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。
前述のように、第1,2,3停止スイッチ68a,68b,68cを押し操作して停止位置に操作した状態において、第4停止スイッチ68dを押し操作して停止位置に操作すると、第4停止スイッチ68dのランプが点灯する。これにより、図18(ニ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54がさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4操作部56dのローラー57が第4カム部材54の第1カム面50aから第2カム面50cに乗り上がり、第4カム部材54により第4操作部56dが上方に揺動操作され、ワイヤ59,61が引き操作されて、第4少数条クラッチ19d及び第4縦送りクラッチ24dが停止状態に操作される。これと同時に図19(ホ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dがさらに紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4カム部材64dが第4施肥クラッチ38dに接当し、第4施肥クラッチ38dが図17の紙面左方にスライド操作されて停止状態に操作される。
この場合、前述のように操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54、操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが回転駆動されても、第1,2,3操作部56a,56b,56cのローラー57が第1,2,3カム部材51,52,53の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1,2,3少数条クラッチ19a,19b,19c及び第1,2,3縦送りクラッチ24a,24b,24cが停止状態に維持されているのであり、第1,2,3カム部材64a,64b,64cにより第1,2,3施肥クラッチ38a,38b,38cが図17の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。これにより、第1〜4少数条クラッチ19a〜19d及び第1〜4縦送りクラッチ24a〜24d、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dが停止状態に操作された全条停止状態となる。
[7]
前項[6]に記載のように、第1〜4停止スイッチ68a〜68dを押し操作して停止位置に操作した状態(全条停止状態)において、第4停止スイッチ68dを押し操作して作動位置に操作すると、第4停止スイッチ68dのランプが消灯する。これにより、図18(ニ)から図18(ハ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54が紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4操作部56dのローラー57が第4カム部材54の第2カム面50cから第1カム面50aに戻り、第4カム部材54により第4操作部56dが下方に揺動操作され、ワイヤ59,61が戻し操作されて、第4少数条クラッチ19d及び第4縦送りクラッチ24dが作動状態に操作される。これと同時に図19(ホ)から図19(ニ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4カム部材64dが第4施肥クラッチ38dから離れ、第4施肥クラッチ38dが図17の紙面右方にスライド操作されて作動状態に操作される。
この場合、前述のように操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54、操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが回転駆動されても、第1,2,3操作部56a,56b,56cのローラー57が第1,2,3カム部材51,52,53の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1,2,3少数条クラッチ19a,19b,19c及び第1,2,3縦送りクラッチ24a,24b,24cが停止状態に維持されているのであり、第1,2,3カム部材64a,64b,64cにより第1,2,3施肥クラッチ38a,38b,38cが図17の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。
前述のように、第1,2,3停止スイッチ68a,68b,68cを押し操作して停止位置に操作した状態において、第3停止スイッチ68cを押し操作して作動位置に操作すると、第3停止スイッチ68cのランプが点灯する。これにより、図18(ハ)から図18(ロ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54がさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第3操作部56cのローラー57が第3カム部材53の第2カム面50cから第1カム面50aに戻り、第3カム部材53により第3操作部56cが下方に揺動操作され、ワイヤ59,61が戻し操作されて、第3少数条クラッチ19c及び第3縦送りクラッチ24cが作動状態に操作される。これと同時に図19(ニ)から図19(ハ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dがさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第3カム部材64cが第3施肥クラッチ38cから離れ、第3施肥クラッチ38cが図17の紙面右方にスライド操作されて作動状態に操作される。
この場合、前述のように操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54、操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが回転駆動されても、第1,2操作部56a,56bのローラー57が第1,2カム部材51,52の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1,2少数条クラッチ19a,19b及び第1,2縦送りクラッチ24a,24bが停止状態に維持されているのであり、第1,2カム部材64a,64bにより第1,2施肥クラッチ38a,38bが図17の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。
前述のように、第1,2停止スイッチ68a,68bを押し操作して停止位置に操作した状態において、第2停止スイッチ68bを押し操作して作動位置に操作すると、第2停止スイッチ68bのランプが点灯する。これにより、図18(ロ)から図18(イ)に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54がさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第2操作部56bのローラー57が第2カム部材52の第2カム面50cから第1カム面50aに戻り、第2カム部材52により第2操作部56bが下方に揺動操作され、ワイヤ59,61が戻し操作されて、第2少数条クラッチ19b及び第2縦送りクラッチ24bが作動状態に操作される。これと同時に図19(ハ)から図19(ロ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dがさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第2カム部材64bが第2施肥クラッチ38bから離れ、第2施肥クラッチ38bが図17の紙面右方にスライド操作されて作動状態に操作される。
この場合、前述のように操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54、操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが回転駆動されても、第1操作部56aのローラー57が第1カム部材51の第2カム面50cに乗り上がった状態が維持されて、第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24aが停止状態に維持されているのであり、第1カム部材64aにより第1施肥クラッチ38aが図17の紙面左方にスライド操作された停止状態に維持されている。
前述のように、第1停止スイッチ68aを押し操作して停止位置に操作した状態において、第1停止スイッチ68aを押し操作して作動位置に操作すると、第1停止スイッチ68aのランプが点灯する。これにより、図18(イ)から図12に示すように、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54がさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1操作部56aのローラー57が第1カム部材51の第2カム面50cから第1カム面50aに戻り、第1カム部材51により第1操作部56aが下方に揺動操作され、ワイヤ59,61が戻し操作されて、第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24aが作動状態に操作される。これと同時に図19(ロ)から図19(イ)に示すように、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dがさらに紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1カム部材64aが第1施肥クラッチ38aから離れ、第1施肥クラッチ38aが図17の紙面右方にスライド操作されて作動状態に操作される。これにより、全条作動状態に復帰する。
[8]
図15に示すように、第1〜4停止スイッチ68a〜68dを押し操作していない状態(第1〜4停止スイッチ68a〜68dのランプが消灯した状態)で、作動位置に操作している状態(全条作動状態)において、第4停止スイッチ68dを押し操作して停止位置に操作すると、第4停止スイッチ68dのランプが点灯する。これにより、図12に示す状態から、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54が紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4操作部56dのローラー57が第4カム部材54の第1カム面50bから第2カム面50cに乗り上がり、第4操作部56dが上方に揺動操作され、ワイヤ59,61が引き操作されて、第4少数条クラッチ19d及び第4縦送りクラッチ24dが停止状態に操作される。これと同時に、図19(イ)に示す状態から、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第4カム部材64dが第4施肥クラッチ38dに接当し、第4施肥クラッチ38dが図17の紙面左方にスライド操作されて停止状態に操作される。
以上のように、第1〜4停止スイッチ68a〜68dを押し操作していない状態(第1〜4停止スイッチ68a〜68dのランプが消灯した状態)で、作動位置に操作している状態(全条作動状態)において、第4,3,2,1停止スイッチ68d,68c,68b,68aを順番に押し操作して停止位置に操作することにより、前項[6]とは逆の順序で、
第4少数条クラッチ19d及び第4縦送りクラッチ24d、第4施肥クラッチ38dの停止状態(第3,2,1少数条クラッチ19c,19b,19a及び第3,2,1縦送りクラッチ24c,24b,24a、第3,2,1施肥クラッチ38c,38b,38aの作動状態)、
第4,3少数条クラッチ19d,19c及び第4,3縦送りクラッチ24d,24c、第4,3施肥クラッチ38d,38cの停止状態(第2,1少数条クラッチ19b,19a及び第2,1縦送りクラッチ24b,24a、第2,1施肥クラッチ38b,38aの作動状態)、
第4,3,2少数条クラッチ19d,19c,19b及び第4,3,2縦送りクラッチ24d,24c,24b、第4,3,2施肥クラッチ38d,38c,38bの停止状態(第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24a、第1施肥クラッチ38aの作動状態)、
並びに全条停止状態が得られる。
前述のように、第1〜4停止スイッチ68a〜68dを押し操作して停止位置に操作した状態(全条停止状態)において、第1停止スイッチ68aを押し操作して作動位置に操作すると、第1停止スイッチ68aのランプが消灯する。これにより、図18(ニ)に示す状態から、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54が紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1操作部56aのローラー57が第1カム部材51の第2カム面50cから第1カム面50bに戻り、第1カム部材51により第1操作部56aが下方に揺動操作され、ワイヤ59,61が戻し操作されて、第1少数条クラッチ19a及び第4縦送りクラッチ24aが作動状態に操作される。これと同時に図19(ホ)に示す状態から、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが紙面反時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、第1カム部材64aが第1施肥クラッチ38aから離れ、第1施肥クラッチ38aが図17の紙面右方にスライド操作されて作動状態に操作される。
以上のように、第1〜4停止スイッチ68a〜68dを押し操作して停止位置に操作した状態(全条停止状態)において、第1,2,3,4停止スイッチ68a,68b,68c,68dを順番に押し操作して作動位置に操作することにより、前項[7]とは逆の順序で、
第4,3,2少数条クラッチ19d,19c,19b及び第4,3,2縦送りクラッチ24d,24c,24b、第4,3,2施肥クラッチ38d,38c,38bの停止状態(第1少数条クラッチ19a及び第1縦送りクラッチ24a、第1施肥クラッチ38aの作動状態)、
第4,3少数条クラッチ19d,19c及び第4,3縦送りクラッチ24d,24c、第4,3施肥クラッチ38d,38cの停止状態(第2,1少数条クラッチ19b,19a及び第2,1縦送りクラッチ24b,24a、第2,1施肥クラッチ38b,38aの作動状態)、
第4少数条クラッチ19d及び第4縦送りクラッチ24d、第4施肥クラッチ38dの停止状態(第3,2,1少数条クラッチ19c,19b,19a及び第3,2,1縦送りクラッチ24c,24b,24a、第3,2,1施肥クラッチ38c,38b,38aの作動状態)、
並びに全条作動状態が得られる。
[9]
乗用型田植機では一般に、一回の植付行程が終了して機体が畦際に達すると、苗植付装置7を田面から大きく上昇駆動して、操縦ハンドル67により前輪1を操向操作し、機体を畦際で旋回させるのであり、畦際での旋回が終了すると、苗植付装置7を田面に下降駆動して次の植付行程に入る。
この場合に、第1〜4停止スイッチ68a〜68dのいずれかを押し操作して停止位置に操作した状態(停止位置に操作した第1〜4停止スイッチ68a〜68dのランプが点灯し、停止位置に操作した第1〜4停止スイッチ68a〜68dに対応する第1〜4少数条クラッチ19a〜19d及び第1〜4縦送りクラッチ24a〜24d、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dの停止状態)において、一回の植付行程が終了して機体が畦際に達し、苗植付装置7を田面から大きく上昇駆動すると、図15に示すように、ブザー70(報知手段に相当)が作動し、計器パネル72に備えられた警告ランプ71(報知手段に相当)が点滅して、押し操作して停止位置に操作した第1〜4停止スイッチ68a〜68dが作動位置に戻し操作されてランプが消灯し、電動モータ43により操作軸48及び第1〜4カム部材51〜54が図12に示す位相に回転駆動されて、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが図19(イ)に示す位相に回転駆動される。これによって、停止状態の第1〜4少数条クラッチ19a〜19d及び第1〜4縦送りクラッチ24a〜24d、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dが作動状態に操作されて、全条作動状態に戻る(復帰手段に相当)。
この後、畦際での旋回が終了し、苗植付装置7を田面に下降駆動して次の植付行程に入る際に、所望の第1〜4停止スイッチ68a〜68dを押し操作して停止位置に操作することにより、所望の第1〜4少数条クラッチ19a〜19d及び第1〜4縦送りクラッチ24a〜24d、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dを停止状態に操作すればよい。
図15に示すように、プッシュオン・プッシュオフ型式で押しボタン式に構成された施肥停止スイッチ73(施肥停止手段に相当)が、運転座席5の後側(ホッパー32の前側)に備えられている。これにより、施肥停止スイッチ73を押し操作して入り位置に操作すると、第1〜4停止スイッチ68a〜68dに関係なく、電動モータ65により操作軸63及び第1〜4カム部材64a〜64dが図19(ホ)に示す位相に回転駆動されて、全ての第1〜4施肥クラッチ38a〜38dが停止状態に操作される(第1〜4少数条クラッチ19a〜19d及び第1〜4縦送りクラッチ24a〜24dは、第1〜4停止スイッチ68a〜68dに従う)。施肥停止スイッチ73を押し操作して切り位置に操作すると、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dが第1〜4停止スイッチ68a〜68dに従う状態に復帰する。
図15に示すように、ホッパー32の肥料が所定量よりも少なくなったことを検出する肥料センサー(図示せず)が備えられており、肥料センサーの検出に基づいて点滅する肥料残量ランプ74(施肥停止報知手段に相当)が、計器パネル72に備えられている。8個の作溝器35のうちいずれかの作溝器35に肥料詰まりが発生したことを検出する肥料詰まりセンサー(図示せず)が備えられており、肥料詰まりセンサーの検出に基づいて点滅する肥料詰まりランプ75(施肥停止報知手段に相当)が、計器パネル72に備えられている。この場合、施肥停止スイッチ73を押し操作して入り位置に操作すると、肥料残量ランプ74及び肥料詰まりランプ75が点灯し続ける状態となる。
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、図20に示すように、右及び左のブラケット42に亘ってフレーム76を連結することにより、右及び左のブラケット42の付近の支持強度を高めるように構成してもよい。
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、図15に示す第1〜4停止スイッチ68〜68dに代えて、1本の停止レバー(図示せず)により、第1〜4少数条クラッチ19a〜19d及び第1〜4縦送りクラッチ24a〜24d、第1〜4施肥クラッチ38a〜38dを作動及び停止状態に操作できるように構成してもよい。この場合、停止レバーを操縦ハンドル67の近傍に備えてもよく、運転座席5の右横側(又は左横側)に備えてもよい。
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]において、図10(イ)(ロ)及び図11に示す操作軸48の外面及び第1〜4カム部材51〜54のボス部50dの内面を、スプライン状に形成するのではなく6角状や5角状(異径状に相当)に形成してもよい。
[発明の実施の第4別形態]
本発明は、8条植型式の苗植付装置7ばかりではなく、10条植型式や6条植型式、5条植型式の苗植付装置7にも適用できる。6条植型式及び5条植型式の苗植付装置7の場合、図6に示すように苗のせ台12を第1及び第2苗のせ台部分12a,12bの2分割構造に構成する必要はなく、6条分の苗のせ面を連結して6条植型式の苗植付装置7の苗のせ台12とし、5条分の苗のせ面を連結して5条植型式の苗植付装置7の苗のせ台12とすればよい。
本発明はホッパー32、繰り出し部31、作溝器35、ホース36及び第1〜4施肥クラッチ38a〜38dを装備しない乗用型田植機にも適用できる。
乗用型田植機の全体側面図 乗用型田植機の全体平面図(苗のせ台の植付作業状態) 苗植付装置の側面図 苗植付装置の全体平面図 苗植付装置の正面図 乗用型田植機の全体平面図(苗のせ台の非植付作業状態) ホッパー、繰り出し部、電動モータ、操作軸、第1〜4カム部材及び第1〜4施肥クラッチの付近の背面図 苗のせ台における電動モータ、操作軸、第1〜4カム部材及び第1〜4操作部の付近の縦断正面図 苗のせ台における電動モータ、操作軸、第1カム部材及び及び第1操作部の付近の縦断側面図 苗のせ台における操作軸及び第1〜4カム部材の断面図 苗のせ台における操作軸及び第1〜4カム部材の斜視図 全条作動状態において、苗のせ台における電動モータ、操作軸、第1〜4カム部材及び第1〜4操作部と第1〜4少数条クラッチ及び第1〜縦送りクラッチとの連係状態を示す図 ワイヤ及び分岐部の付近の側面図 ワイヤ及び分岐部の付近の横断平面図 第1〜4停止スイッチと電動モータとの連係状態を示す図 繰り出し部における操作軸及び第1〜4カム部材の斜視図 繰り出し部における操作軸及び第1〜4カム部材と第1〜4施肥クラッチとの連係状態を示す平面図 苗のせ台における操作軸、第1〜4カム部材及び第1〜4操作部の作動状態を示す図 繰り出し部における操作軸及び第1〜4カム部材の作動状態を示す図 発明の実施の第1別形態において、苗のせ台における電動モータ、操作軸及び第1〜4カム部材の付近の正面図
符号の説明
7 苗植付装置
10 植付アーム
12 苗のせ台
12a 苗のせ台の第1苗のせ台部分
12b 苗のせ台の第2苗のせ台部分
19a,19b,19c,19d 少数条クラッチ
31 繰り出し部
32 ホッパー
38a,38b,38c,38d 施肥クラッチ
43 電動モータ
48 操作軸
50d カム部材のボス部
51,52,53,54 カム部材
56a,56b,56c,56d 操作部
59,61 連係機構
68a,68b,68c,68d クラッチ操作具
69 制御手段
70 報知手段
73 施肥停止手段
74,75 施肥停止報知手段

Claims (8)

  1. 苗を田面に植え付ける植付アームを植付条に応じて左右方向に所定間隔を置いて苗植付装置に配置して、少数の前記植付アームを作動及び停止操作自在な少数条クラッチを複数個備え、
    回転自在に支持された操作軸と、前記操作軸に取り付けられた複数のカム部材と、前記操作軸を回転駆動する電動モータと、前記複数のカム部材の各々に接当する複数の操作部と、前記操作部と少数条クラッチとを機械的に連係する連係機構と、人為的に操作されるクラッチ操作具とを備えて、
    前記クラッチ操作具の操作に基づいて、前記電動モータにより操作軸及びカム部材を回転駆動し、前記カム部材により操作部を操作して、前記操作部及び連係機構を介して所望の少数条クラッチを作動及び停止状態に操作する制御手段を備えると共に、
    前記操作軸の断面を異径状に構成し、前記カム部材のボス部の開口形状を操作軸の断面と同形状に構成して、前記操作軸をカム部材のボス部に所定位相で挿入することにより、前記カム部材を操作軸に所定位相で回転不能な状態に取付可能、且つ、前記操作軸をカム部材のボス部に所定位相とは異なる位相で挿入することにより、前記カム部材を操作軸に所定位相とは異なる位相で回転不能な状態に取付可能に構成してあり、
    前記複数のカム部材とカム部材の各々に接当する複数の操作部とを苗のせ台に対して取り付けるブラケットを、苗のせ台の左右方向で離れた箇所に配備し、前記操作軸を前記離れた箇所の左右のブラケット同士の間にわたる状態に配備して、夫々のブラケット部分に備えられたカム部材同士を前記操作軸で連動させるように構成してある乗用型田植機。
  2. 前記苗植付装置が上昇駆動されると、前記制御手段に優先して全ての少数条クラッチが作動状態に操作されるように、前記電動モータを作動させる復帰手段を備えてある請求項1に記載の乗用型田植機。
  3. 前記復帰手段により全ての少数条クラッチが作動状態に操作されることを報知する報知手段を備えてある請求項2に記載の乗用型田植機。
  4. 前記操作軸、カム部材、電動モータ及び操作部を、苗のせ台の前側部に備えてある請求項1〜3のうちの一つに記載の乗用型田植機。
  5. 第1苗のせ台部分と、前記第1苗のせ台部分から分離される第2苗のせ台部分とを備えて、前記苗のせ台を植付作業状態よりも横幅の狭い非植付作業状態に変更自在に構成すると共に、
    前記操作軸、カム部材、電動モータ及び操作部を、前記第1苗のせ台部分の前側部に備えてある請求項4に記載の乗用型田植機。
  6. 肥料を貯留するホッパーと、前記ホッパーの肥料を少数条クラッチに対応する植付条に供給可能な複数の繰り出し部と、前記繰り出し部を作動及び停止操作自在な施肥クラッチとを備えて、
    前記少数条クラッチが作動及び停止状態に操作されると、これに連動して前記少数条クラッチの植付条に対応する施肥クラッチを作動及び停止状態に操作するように、前記制御手段を構成してある請求項1〜5のうちの一つに記載の乗用型田植機。
  7. 前記制御手段に優先して全ての施肥クラッチを停止状態に操作可能な施肥停止手段を備えてある請求項6に記載の乗用型田植機。
  8. 前記施肥停止手段により全ての施肥クラッチが停止状態に操作されたことを報知する施肥停止報知手段を備えてある請求項7に記載の乗用型田植機。
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