JP2016058810A - カスコード素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定的かつ安全に動作させることが可能なカスコード素子を提供する。
【解決手段】第2ゲート端子電圧制限部20は、第2ソース端子S2と第1ゲート端子G1との間に設けられ、第2ソース端子S2と第1ソース端子S1との間の電圧である第2ソース端子電圧が第1設定電圧以上になった場合に、第2ソース端子電圧が第1設定電圧未満となるように第1スイッチQ1を線形領域で動作させ、第2ソース端子S2を基準とする第2ゲート端子G2の第2ゲート端子電圧を第2設定電圧よりも更に負側にバイアスさせないように制限する。これにより、カスコード素子10の第2スイッチゲート端子電圧は、過電圧状態にならない。
【選択図】図1

Description

本発明は、カスコード素子に関する。
ノーマリオン型半導体スイッチをスイッチング回路に使用する場合、ノーマリオフ型半導体スイッチとノーマリオン型半導体スイッチとを、カスコード接続したノーマリオフ型の複合半導体素子(以下、カスコード素子とする。)として構成することが多い(特許文献1参照)。
ここで、図面を参照しながら、従来のカスコード素子を用いたスイッチング回路の構成および動作について説明する。図8は、従来のカスコード素子9を用いたスイッチング回路2の構成を示す回路図である。図9は、スイッチング回路2 の各部の動作波形図である。
図8に示すように、カスコード素子9は、第1ドレイン端子D1と第1ソース端子S1と第1ゲート端子G1とを有するノーマリオフ型半導体の第1スイッチQ1と、第2ドレイン端子D2と第2ソース端子S2と第2ゲート端子G2とを有し、前記第2ソース端子S2と前記第1ドレイン端子D1とがカスコード接続されるノーマリオン型半導体の第2スイッチQ2と、を備えている。
スイッチング回路2 は、直流電源3、抵抗4、カスコード素子9、抵抗5及び制御回路100を備えている。直流電源3、抵抗4、カスコード素子9及び抵抗5は、直列接続され構成されている。また、制御回路100は、第1スイッチQ1の第1ゲート端子G1と第1ソース端子S1との間に、スイッチング駆動信号を供給する。カスコード素子9は、このスイッチング駆動信号により、スイッチング制御がなされる。
スイッチング回路2 においては、第1スイッチQ1の第1ゲート端子G1と第1ソース端子S1の間の第1ゲート端子電圧VGS(Q1)がHighレベルの期間(図9中の時刻t1〜t2の期間)に、第2スイッチQ2の第2ゲート端子G2と第2ソース端子S2の間の第2ゲート端子電圧VGS(Q2)が約0[V]となり、カスコード素子9がオンとなる。これにより、カスコード素子9のスイッチング電流I(C)が図9中の時刻t1〜t2の期間中流れる。
また、第1スイッチQ1の第1ゲート端子電圧VGS(Q1)がLowレベルの期間(図9中の時刻t2〜t4の期間)は、第2スイッチQ2の第2ゲート端子電圧VGS(Q2)が負電圧にバイアスされ、カスコード素子9がオフし、カスコード素子9のスイッチング電流I(C)が流れなくなる。
特開2011−10487号公報
しかしながら、従来のカスコード素子9においては、第1スイッチQ1の第1ドレイン端子D1と第2スイッチQ2の第2ソース端子S2との接続点11の電位が制御されていない。
そのため、図9に示すように、従来のカスコード素子9においては、カスコード素子9がオン状態からオフ状態に遷移した直後のタイミング(図9の時刻t2の直後)で、接続点11の電位が上昇し、第2ゲート端子電圧VGS(Q2)の変動が大きくなり、カスコード素子9のスイッチング制御が不安定になる虞があった。
カスコード素子9がオン状態からオフ状態に遷移した直後のタイミングにおける接続点11の電位上昇は、第1スイッチQ1及び第2スイッチQ2の寄生容量に依存する。そのため、第1スイッチQ1及び第2スイッチQ2の寄生容量の特性によっては、第2ゲート端子電圧VGS(Q2)が、その絶対最大定格電圧を超えてしまい、カスコード素子9を安全に動作させることができなくなるといった虞があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、安定的かつ安全に動作させることが可能なカスコード素子を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の事項を提案している。
第1ドレイン端子と第1ソース端子と第1ゲート端子とを有するノーマリオフ型半導体の第1スイッチと、
第2ドレイン端子と第2ソース端子と第2ゲート端子とを有し、第2ソース端子と第1ドレイン端子とが接続されることにより第1スイッチとカスコード接続されるノーマリオン型半導体の第2スイッチと、
第2ソース端子と第1ゲート端子との間に設けられ、第2ソース端子と第1ソース端子との間の電圧である第2ソース端子電圧が正側に設定された第1設定電圧以上になった場合に、第2ソース端子電圧が第1設定電圧未満となるように第1スイッチを線形領域で動作させ、第2ソース端子を基準とする第2ゲート端子の第2ゲート端子電圧を負側に設定された第2設定電圧よりも更に負側にバイアスさせないように制限する第2ゲート端子電圧制限部と、
を備えたことを特徴とするカスコード素子を提案している。
第2スイッチは、高電子移動度トランジスタであることを特徴とするカスコード素子を提案している。
高電子移動度トランジスタは、窒化ガリウム又は炭化ケイ素をチャネルに用いたものであることであることを特徴とするカスコード素子を提案している。
高電子移動度トランジスタは、酸化物半導体をチャネルに用いたものであることであることを特徴とするカスコード素子を提案している。
酸化物半導体は、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム又はこれらを複合した複合酸化物半導体であることを特徴とするカスコード素子を提案している。
第2ゲート端子電圧制限部は、第1スイッチと共通の所定の半導体基板上に形成されることを特徴とするカスコード素子を提案している。
第2スイッチは、第1スイッチと共通の所定の半導体基板上に形成されることを特徴とするカスコード素子を提案している。
第2設定電圧は、第2スイッチの第2ゲート端子と第2ソース端子との間の絶対最大定格電圧である第2ゲート端子絶対最大定格電圧よりも低い値となるように設定されることを特徴とするカスコード素子を提案している。
第2ゲート端子電圧制限部は、第2ソース端子と第1ゲート端子との間の電圧を、第2ゲート端子絶対最大定格電圧から、第1スイッチがターンオンする第1スイッチ閾値電圧を、減算して得られる減算値よりも低い値になるように制限することを特徴とするカスコード素子を提案している。
第2ゲート端子電圧制限部は、第3ドレイン端子と第3ソース端子と第3ゲート端子とを有する第3スイッチと、第1ダイオードと、第1ツェナダイオードとを有し、
第3スイッチは、第2ソース端子と第1ゲート端子とを、短絡又は開放 するよう接続され、
第1ダイオードのアノード端子は、第2ソース端子に直接又は間接的に接続され、第1ダイオードのカソード端子は、第3ゲート端子に直接又は間接的に接続され、
第1ツェナダイオードのアノード端子は、第3ゲート端子に直接又は間接的に接続され、第1ツェナダイオードのカソード端子は、第2ソース端子に直接又は間接的に接続されていることを特徴とするカスコード素子を提案している。
第2ゲート端子電圧制限部は、第2ダイオードと第2ツェナダイオードとを有し、
第2ダイオードのアノード端子は、第2ソース端子に直接又は間接的に接続され、第2ダイオードのカソード端子は、第1ゲート端子に直接又は間接的に接続され、
第2ツェナダイオードのアノード端子は、第1ゲート端子に直接又は間接的に接続され、第2ツェナダイオードのカソード端子は、第2ソース端子に直接又は間接的に接続されていることを特徴とするカスコード素子を提案している。
第1ダイオード及び第1ツェナダイオードは、第3ドレイン端子と第3ゲート端子との間に、1以上のn型領域と1以上のp型領域とが接合して形成されることを特徴とするカスコード素子を提案している。
第2ダイオード及び第2ツェナダイオードは、第1ドレイン端子と第1ゲート端子との間に、1以上のn型領域と1以上のp型領域とが接合して形成されることを特徴とするカスコード素子を提案している。
第2ゲート端子電圧制限部は、第2ソース端子と第1ゲート端子との間に設けられ、第2ソース端子と第1ソース端子との間の電圧である第2ソース端子電圧が正側に設定された第1設定電圧以上になった場合に、第2ソース端子電圧が第1設定電圧未満となるように第1スイッチを線形領域で動作させ、第2ソース端子を基準とする第2ゲート端子の第2ゲート端子電圧を負側に設定された第2設定電圧よりも更に負側にバイアスさせないように制限する。これにより、カスコード素子がオン状態からオフ状態に遷移した直後のタイミングで、第2ゲート端子電圧の変動が大きくなることが防止され、カスコード素子のスイッチング制御が安定的となる。
また、第2スイッチゲート端子電圧VGS(Q2)が、その絶対最大定格電圧を超えてしまい、カスコード素子を安全に動作させることができなくなるといった虞がなく、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子を提供することができる。
第2スイッチは、高電子移動度トランジスタであるため、高速スイッチング、低オン抵抗、高耐圧および高温動作といった特徴を有すると共に、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子を提供することができる。
高電子移動度トランジスタは、窒化ガリウム又は炭化ケイ素をチャネルに用いたものであるため、高速スイッチング、低オン抵抗、高耐圧および高温動作といった特徴を有すると共に、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子を提供することができる。
高電子移動度トランジスタは、酸化物半導体をチャネルに用いたものであることである、高速スイッチング、低オン抵抗、高耐圧および高温動作といった特徴を有すると共に、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子を提供することができる。
酸化物半導体は、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム又はこれらを複合した複合酸化物半導体であるため、高速スイッチング、低オン抵抗、高耐圧および高温動作といった特徴を有すると共に、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子を提供することができる。
第2ゲート端子電圧制限部は、第1スイッチと共通の所定の半導体基板上に形成されるため、カスコード素子を小型化できる。特に、配線の寄生インダクタのインダクタンスや寄生コンデンサの容量を最小限に抑えることができるため、ノイズ耐量も向上できる。
第2スイッチは、第1スイッチと共通の所定の半導体基板上に形成されるため、カスコード素子を小型化できる。特に、配線の寄生インダクタのインダクタンスや寄生コンデンサの容量を最小限に抑えることができるため、ノイズ耐量も向上できる。
第2設定電圧は、第2スイッチの第2ゲート端子と第2ソース端子との間の絶対最大定格電圧である第2ゲート端子絶対最大定格電圧よりも低い値となるように設定される。そのため、更に安全動作が可能なカスコード素子を提供することができる。
第2ゲート端子電圧制限部は、第2ソース端子と第1ゲート端子との間の電圧を、第2ゲート端子絶対最大定格電圧から、第1スイッチがターンオンする第1スイッチ閾値電圧を、減算して得られる減算値よりも低い値になるように制限する。そのため、更に安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子を提供することができる。
第2ゲート端子電圧制限部は、第3ドレイン端子と第3ソース端子と第3ゲート端子とを有する第3スイッチと、第1ダイオードと、第1ツェナダイオードとを有し、
第3スイッチは、第2ソース端子と第1ゲート端子とを、短絡又は開放 するよう接続され、
第1ダイオードのアノード端子は、第2ソース端子に直接又は間接的に接続され、第1ダイオードのカソード端子は、第3ゲート端子に直接又は間接的に接続され、
第1ツェナダイオードのアノード端子は、第3ゲート端子に直接又は間接的に接続され、第1ツェナダイオードのカソード端子は、第2ソース端子に直接又は間接的に接続されている。そのため、簡素な構成で、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子を提供することができる。
第2ゲート端子電圧制限部は、第2ダイオードと第2ツェナダイオードとを有し、
第2ダイオードのアノード端子は、第2ソース端子に直接又は間接的に接続され、第2ダイオードのカソード端子は、第1ゲート端子に直接又は間接的に接続され、
第2ツェナダイオードのアノード端子は、第1ゲート端子に直接又は間接的に接続され、第2ツェナダイオードのカソード端子は、第2ソース端子に直接又は間接的に接続されている。そのため、簡素な構成で、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子を提供することができる。
第1ダイオード及び第1ツェナダイオードは、第3ドレイン端子と第3ゲート端子との間に、1以上のn型領域と1以上のp型領域とが接合して形成される。そのため、更に簡素な構成で、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子を提供することができる。
第2ダイオード及び第2ツェナダイオードは、第1ドレイン端子と第1ゲート端子との間に、1以上のn型領域と1以上のp型領域とが接合して形成される。そのため、更に簡素な構成で、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子を提供することができる。
本発明の実施形態に係るカスコード素子10を用いたスイッチング回路1の構成を示す回路図である。 図1に示したカスコード素子10の第1の構成例を示す回路図である。 図2に示した第2ゲート端子電圧制限部20を、半導体基板上に形成する場合の半導体基板の断面図である。 図1に示したカスコード素子10の第2の構成例を示す回路図である。 図4に示したスイッチQ1及び第2ゲート端子電圧制限部20を、半導体基板上に形成する場合の半導体基板上面図である。 図5に示したA−A面の断面図である。 図1のスイッチング回路1の各部の動作波形図である。 従来のカスコード素子9を用いたスイッチング回路2 の構成を示す回路図である。 図8のスイッチング回路2 の各部の動作波形図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組合せをする様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るカスコード素子10を用いたスイッチング回路1の構成を示す回路図である。図2は、図1に示したカスコード素子10の第1の構成例を示す回路図である。図3は、図2に示した第2ゲート端子電圧制限部20を、半導体基板上に形成する場合の半導体基板の断面図である。
スイッチング回路1は、直流電源3、抵抗4、抵抗5、カスコード素子10及び制御回路100を備えている。直流電源3、抵抗4、カスコード素子10及び抵抗5は、直列接続されスイッチング回路1を構成している。
カスコード素子10は、ノーマリオフ型半導体の第1スイッチQ1と、ノーマリオン型半導体の第2スイッチQ2と、第2ゲート端子電圧制限部20と、を備えている。
第1スイッチQ1は、第1ドレイン端子D1と第1ソース端子S1と第1ゲート端子G1とを有する。第2スイッチQ2は、第2ドレイン端子D2と第2ソース端子S2と第2ゲート端子G2とを有する。
前記第2ソース端子S2と前記第1ドレイン端子D1とは、接続点11で接続され、第1スイッチQ1と第2スイッチQ2とは、カスコード接続されている。
第2ゲート端子電圧制限部20は、第2ソース端子S2と第1ゲート端子G1との間に設けられている。第2ゲート端子電圧制限部20は、第2ソース端子S2と第1ソース端子S1との間の電圧である第2ソース端子電圧V(C)が第1設定電圧V1以上になった場合に、第2ソース端子電圧V(C)が第1設定電圧V1未満となるように第1スイッチQ1を線形領域で動作させる。
また、第2ゲート端子電圧制限部20は、第2ソース端子S2を基準とする第2ゲート端子G2の第2ゲート端子電圧を第2設定電圧V2よりも更に負側にバイアスさせないように制限する。
第1スイッチQ1は、例えば、MOSFETを用いる。また、第2スイッチQ2には、例えば、窒化ガリウム又は炭化ケイ素をチャネルに用いた高電子移動度トランジスタを用いる。
このような素子を用いることで、高速スイッチング、低オン抵抗、高耐圧および高温動作といった特徴を有すると共に、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を構成することができる。
また、第2スイッチQ2は、例えば、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム又はこれらを複合した複合酸化物半導体をチャネルに用いた高電子移動度トランジスタを用いても良い。
このような素子を用いた場合も、高速スイッチング、低オン抵抗、高耐圧および高温動作といった特徴を有すると共に、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を構成することができる。
第2ゲート端子電圧制限部20は、第1スイッチQ1と共通の半導体基板上に形成すると、カスコード素子10を小型化できる。この場合、特に、配線の寄生インダクタのインダクタンスや寄生コンデンサの容量を最小限に抑えることができるため、ノイズ耐量も向上できる。
更に、第2スイッチQ2も、第1スイッチQ1と同様に共通の半導体基板上に形成すると、更に、カスコード素子10を小型化できる。このように形成すると、特に、配線の寄生インダクタのインダクタンスや寄生コンデンサの容量を最小限に抑えることができるため、ノイズ耐量も向上できる。
また、第2設定電圧V2は、第2スイッチQ2の第2ゲート端子G2と第2ソース端子S2との間の絶対最大定格電圧である第2ゲート端子絶対最大定格電圧よりも低い値となるように設定すると、更に安全動作が可能なカスコード素子10を提供することができる。
例えば、第2設定電圧V2は、第2ゲート端子絶対最大定格電圧が30[V]である場合は、30[V]よりも低い20[V]となるように設定すると、更に安全動作が可能となる。この場合、第2ゲート端子電圧制限部20は、例えば、第2ソース端子S2と第1ゲート端子G1との間の電圧を、第2ゲート端子絶対最大定格電圧(例えば、30[V])から、第1スイッチQ1がターンオンする第1スイッチ閾値電圧(例えば、3[V])を、減算して得られる減算値(例えば、27V(=30[V]−3[V]))よりも低い値(例えば、20[V])になるように制限するよう構成する。このような構成にすると、更に安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を提供することができる。
第2ゲート端子電圧制限部20は、例えば、図2に示す第1の構成例のように、第3スイッチQ3と、第1ダイオード21と、第1ツェナダイオード22とで構成する。これにより、簡素な構成で、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を提供することができる。
第1の構成例では、第3スイッチQ3は、第3ドレイン端子D3と第3ソース端子S3と第3ゲート端子G3とを有するMOSFETを用いる。第3スイッチQ3は、第2ソース端子S2と第1ゲート端子G1とを、短絡又は開放するよう接続する。なお、第3スイッチQ3による、第2ソース端子S2と第1ゲート端子G1との短絡させる動作においては、第2ソース端子電圧V(C)が第1設定電圧V1以上になった場合に、第2ソース端子電圧V(C)が第1設定電圧V1未満となるように第1スイッチQ1を線形領域で動作させるようになっている。
この場合、第1ダイオード21のアノード端子は、抵抗23を介して第2ソース端子S2に接続し、第1ダイオード21のカソード端子は、第1ダイオード21及び抵抗23を介して第3ゲート端子G3に接続する。
第1ツェナダイオード22のアノード端子は、第3ゲート端子G3に直接又は間接的に接続し、第1ツェナダイオード22のカソード端子は、第2ソース端子S2に直接又は間接的に接続する。
なお、第1ダイオード21、第1ツェナダイオード22、及び、抵抗23の接続順については問わない。例えば、第1ツェナダイオード22のカソード端子を第2ソース端子S2に接続し、第1ツェナダイオード22のアノード端子を第1ダイオード21のアノード端子に接続し、第1ダイオード21のカソード端子を、抵抗23を介して第3ゲート端子G3に接続してもよい。
図2に示した第2ゲート端子電圧制限部20は、例えば、図3に示すような所定の半導体基板上に形成することができる。
図3では、第1ダイオード21及び第1ツェナダイオード22が、第3ドレイン端子D3と第3ゲート端子G3との間に、1以上のn型領域と1以上のp型領域とを接合して形成された例を示している。
図3に示す半導体基板60は、Nチャンネル型のMOSFET構造を形成している。MOSFET構造は図2に示す第2ゲート端子電圧制限部20の第3スイッチQ3が相当する。
半導体基板60では、第3ドレイン端子D3と接続された銀(Ag)材層の上に、チタン(Ti)材層、ニッケル(Ni)材層の順に形成されたドレイン電極30を有し、このドレイン電極30の上に、シリコン半導体n+層31が形成され、シリコン半導体n+層31の上には、シリコン半導体n−層32が形成されている。
また、シリコン半導体n−層32の上層部にはシリコン半導体p層33、34a、34bが形成されている。シリコン半導体n−層32の上層において、シリコン半導体p層34a、34bが形成されていない部分には、シリコン半導体n+層35、36a、36bが形成されている。なお、p層は、例えばボロン(B)、n層はリン(P)をイオン注入によって形成することができる。
シリコン半導体p層33の上には、二酸化ケイ素(SiO)材の絶縁層37が形成されている。絶縁層37の上には、ポリシリコン(Poly−Si)材のシリコン半導体n+層40、シリコン半導体p層41、シリコン半導体n+層42、シリコン半導体p層43、シリコン半導体n+層44、シリコン半導体n−層45、シリコン半導体n+層46が互いに接するように順次水平に形成されている。
シリコン半導体n+層46のシリコン半導体n−層45と接していない側には、リンドープトシリケートガラス(PSG)材の絶縁層47が形成されている。絶縁層47は、シリコン半導体n+層46の上にも一部が被さるように形成されている。シリコン半導体n+層40上の一部には、アルミニウム材のゲート電極48が形成されている。
ゲート電極48は、第3ゲート端子G3に接続されている。シリコン半導体n+層40上のゲート電極48が形成されていない部分、シリコン半導体p層41、シリコン半導体n+層42、シリコン半導体p層43、シリコン半導体n+層44、シリコン半導体n−層45、シリコン半導体n+層46の一部、の上には、リンドープトシリケートガラス材の絶縁層49が形成されている。
シリコン半導体n+層35の上の一部には、絶縁層47が形成されている。また、シリコン半導体n+層35の上の絶縁層47が形成されていない部分には、アルミニウム材のドレイン電極50とリンドープトシリケートガラス材の絶縁層51が形成されている。
ドレイン電極50は、絶縁層47を覆うように形成され、また、シリコン半導体n+層46上の絶縁層47および絶縁層49が形成されていない部分の上に形成されている。なお、ドレイン電極50とドレイン電極30とは、シリコン半導体n+層31、シリコン半導体n−層32およびシリコン半導体n+層35を介して電気的に接続されている。
シリコン半導体p層34aの上には、二酸化ケイ素材の絶縁層51、リンドープトシリケートガラス材の絶縁層52、アルミニウム材のソース電極53、二酸化ケイ素材の絶縁層55が形成されている。
絶縁層52は、絶縁層51の上を覆うように形成されている。シリコン半導体n+層36aの側面及び下面は、シリコン半導体p層34aと接しており、シリコン半導体n+層36aの上には、ソース電極53、リンドープトシリケートガラス材の絶縁層54、絶縁層55が形成されている。
絶縁層55の上には、ポリシリコン材のシリコン半導体n+層56が形成されている。絶縁層55の側面、シリコン半導体n+層56の側面、シリコン半導体n+層56の上面は、絶縁層54で覆われている。
シリコン半導体n+層36bの側面及び下面は、シリコン半導体p層34bと接しており、シリコン半導体n+層36bの上には、ソース電極53、絶縁層54、絶縁層55が形成されている。ソース電極53は、第3ソース端子S3に接続されている。
図3に示した半導体基板60においては、シリコン半導体n+層40、シリコン半導体p層41、シリコン半導体n+層42、シリコン半導体p層43、シリコン半導体n+層44、シリコン半導体n−層45、シリコン半導体n+層46が、ゲート電極48とトレイン電極50との間に、水平方向に直列接続された構造となっている。このように、水平方向に直列接続された構造部分が、図2に示す第1ダイオード21及び第1ツェナダイオード22として形成されている。
なお、シリコン半導体n+層40、シリコン半導体p層41、シリコン半導体n+層42、シリコン半導体p層43、シリコン半導体n+層44、シリコン半導体n−層45、シリコン半導体n+層46が水平方向に直列接続された構造において、シリコン半導体n−層45のインピーダンスが主として図2に示す抵抗23に相当することとなる。
なお、第1ツェナダイオード22のツェナ電圧は、図3中の絶縁層37上に形成された1以上のn型領域と1以上のp型領域の水平方向の長さ設定によって、最適化することができる。また、抵抗23の抵抗値は、図3中の絶縁層37上に形成されたシリコン半導体n−層45の濃度と長さに依存するため、上記濃度と長さの調整によって最適化することができる。なお、本構造は、n型とp型を逆に形成しても作成可能である。
図3に示した半導体基板60には、第2ゲート端子電圧制限部20の他、第1スイッチQ1及び/又は第2スイッチQ2も形成すると、簡素な構成で安定的かつ安全に動作が可能なカスコード素子10を、更に、小型化できノイズ耐量の向上も図ることができる。
また、第2ゲート端子電圧制限部20は、例えば、図4に示す第2の構成例のように、第2ダイオード24と、第2ツェナダイオード25とで構成してもよい。これによっても、簡素な構成で、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を提供することができる。
この場合、第2ダイオード24のアノード端子は、第2ソース端子G2に接続し、第2ダイオード24のカソード端子は、第1ゲート端子G1に接続する。
第2ツェナダイオード25のアノード端子は、第1ゲート端子G1に接続し、第2ツェナダイオード25のカソード端子は、第2ソース端子S2に接続する。
なお、第2ダイオード24、及び、第2ツェナダイオード25の接続順については問わない。例えば、第2ダイオード24と第2ツェナダイオード25とを、逆に接続してもよい。また、前記実施例のように抵抗を設けてもよい。
図4に示した第2ゲート端子電圧制限部20は、例えば、図5及び図6に示すように、第1スイッチQ1と共通の半導体基板160上に形成することができる。また、この半導体基板160上に、第2スイッチQ2を形成してもよい。
図5及び図6では、第2ダイオード24及び第2ツェナダイオード25は、第1ドレイン端子D1と第1ゲート端子G1との間に、1以上のn型領域と1以上のp型領域とを接合して形成された例を示している。
図5及び図6に示す半導体基板160は、Nチャンネル型のMOSFET構造を形成している。MOSFET構造は図4に示す第2ゲート端子電圧制限部20の第1スイッチQ1が相当する。
半導体基板160では、第1ドレイン端子D1と接続された銀材層の上に、チタン材層、ニッケル材層の順に形成されたドレイン電極130を有し、このドレイン電極130の上に、シリコン半導体n+層131が形成され、シリコン半導体n+層131の上には、シリコン半導体n−層132が形成されている。
また、シリコン半導体n−層132の上層部には、シリコン半導体p層133、134a、134bが形成されている。シリコン半導体n−層132の上層において、シリコン半導体p層134a、134bが形成されていない部分には、シリコン半導体n+層135、136a、136bが形成されている。なお、p層は、例えばボロン(B)、n層はリン(P)をイオン注入によって形成することができる。
シリコン半導体p層133の上には、二酸化ケイ素(SiO)材の絶縁層137が形成されている。絶縁層137の上には、ポリシリコン(Poly−Si)材のシリコン半導体n+層140、シリコン半導体p層141a、シリコン半導体n+層141b、シリコン半導体p層142a、シリコン半導体n+層142b、シリコン半導体p層143a、シリコン半導体n+層143b、シリコン半導体p層144a、シリコン半導体n+層146からなる交互p型n型半導体層がシリコン半導体n+層146まで順次水平に形成されている。
シリコン半導体n+層146のシリコン半導体p層144aと接していない側には、リンドープトシリケートガラス材の絶縁層147が形成されている。絶縁層147は、シリコン半導体n+層146の上にも一部が被さるように形成されている。シリコン半導体n+層140上の一部には、アルミニウム材のゲート電極148が形成されている。
ゲート電極148は、第1ゲート端子G1に接続されている。シリコン半導体n+層140上のゲート電極148が形成されていない部分、シリコン半導体p層141a、シリコン半導体n+層141b、シリコン半導体p層142a、シリコン半導体n+層142b、シリコン半導体p層143a、シリコン半導体n+層143b、シリコン半導体p層144a、シリコン半導体n+層146の一部、の上には、リンドープトシリケートガラス材の絶縁層149が形成されている。
シリコン半導体n+層135の上の一部には、絶縁層147が形成されている。また、シリコン半導体n+層135の上の絶縁層147が形成されていない部分には、アルミニウム材のドレイン電極150とリンドープトシリケートガラス材の絶縁層152が形成されている。
ドレイン電極150は、絶縁層147を覆うように形成され、また、シリコン半導体n+層146上の絶縁層147および絶縁層149が形成されていない部分の上に形成されている。なお、ドレイン電極150とドレイン電極130とは、シリコン半導体n+層131、シリコン半導体n−層132およびシリコン半導体n+層135を介して電気的に接続されている。
シリコン半導体p層134aの上には、二酸化ケイ素材の絶縁層151、リンドープトシリケートガラス材の絶縁層152、アルミニウム材のソース電極153、二酸化ケイ素材の絶縁層155が形成されている。
絶縁層152は、絶縁層151の上を覆うように形成されている。シリコン半導体n+層136aの側面及び下面は、シリコン半導体p層134aと接しており、シリコン半導体n+層136aの上には、ソース電極153、絶縁層154、絶縁層155が形成されている。
絶縁層155の上には、ポリシリコン材のシリコン半導体n+層156が形成されている。絶縁層155の側面、シリコン半導体n+層156の側面、シリコン半導体n+層156の上面は、絶縁層154で覆われている。
シリコン半導体n+層136bの側面及び下面は、シリコン半導体p層134bと接しており、シリコン半導体n+層136bの上には、ソース電極153、絶縁層154、絶縁層155が形成されている。ソース電極153は、第1ソース端子S1に接続されている。
図5及び図6に示した半導体基板160においては、シリコン半導体n+層140、シリコン半導体p層141a、シリコン半導体n+層141b、シリコン半導体p層142a、シリコン半導体n+層142b、シリコン半導体p層143a、シリコン半導体n+層143b、シリコン半導体p層144a、シリコン半導体n+層146が、ゲート電極148とトレイン電極150との間に、水平方向に直列接続された構造となっている。このように、水平方向に直列接続された構造部分が、図4に示す第2ダイオード24及び第2ツェナダイオード25として形成されている。
なお、シリコン半導体n+層140、シリコン半導体p層141、シリコン半導体n+層142、シリコン半導体p層143、シリコン半導体n+層144、シリコン半導体n−層145、シリコン半導体n+層146が水平方向に直列接続された構造において、各層の不純物濃度や寸法に応じたインピーダンスが存在する。
なお、第2ツェナダイオード25のツェナ電圧は、図5中の絶縁層137上に形成された1以上のn型領域と1以上のp型領域の水平方向の長さ設定によって、最適化することができる。
また、シリコン半導体n+層140、シリコン半導体p層141a、シリコン半導体n+層141b、シリコン半導体p層142a、シリコン半導体n+層142b、シリコン半導体p層143a、シリコン半導体n+層143b、シリコン半導体p層144a、シリコン半導体n+層146が水平方向に直列接続された構造におけるインピーダンスは、図5中の絶縁層137上に形成された1以上のn型領域と1以上のp型領域の濃度に依存するため、上記濃度の調整によって最適化することができる。なお、本構造は、n型とp型を逆に形成しても作成可能である。
図5及び図6に示した半導体基板160は、第2スイッチQ2も含めて形成してもよい。このように形成すると、特に、配線の寄生インダクタのインダクタンスや寄生コンデンサの容量を最小限に抑えることができるため、ノイズ耐量も向上できる。
制御回路100は、第1スイッチQ1の第1ゲート端子G1と第1ソース端子S1との間に、スイッチング駆動信号を供給する。カスコード素子10は、このスイッチング駆動信号により、スイッチング制御がなされる。
制御回路100は、駆動部111と、発振部112と、駆動制御部113と、を有している。駆動部111は、端子105及び端子15を介してスイッチQ1の第1ゲート端子G1に接続されており、スイッチQ1のスイッチングを駆動する。また、駆動部111は、駆動制御部113に接続されており、駆動制御部113により制御される。
発振部112は、駆動制御部113に接続されており、スイッチQ1のスイッチング周波数及びデューティを決定する発振信号 を生成して駆動制御部113に出力する。駆動制御部113は、発振部112が出力する発振信号に基づいて、駆動部111を制御しスイッチQ1を駆動させる。
また、駆動制御部113は、端子102及び端子12を介して第1スイッチQ1の第1ソース端子S1に接続されており、カスコード素子10に流れるスイッチング電流ID(C)が過電流になった場合等に駆動部111を制御してスイッチング電流I(C)の過度な増加を抑制する。
なお、第1スイッチQ1、第2スイッチQ2及び第2ゲート端子電圧制限部20は、それぞれ別個の樹脂パッケージに封止されて形成してもよい。そのように形成すると、スイッチング回路1の設計が容易であり、かつ、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を提供することができる。
続いて、図7を参照しながら、本実施の形態に係るカスコード素子10の動作及び効果について説明する。図7は、図1のスイッチング回路1の各部の動作波形図である。
スイッチング回路1においては、第1スイッチQ1の第1ゲート端子G1と第1ソース端子S1の間の第1ゲート端子電圧VGS(Q1)がHighレベルの期間(図7中の時刻t1〜t2の期間)に、第2スイッチQ2の第2ゲート端子G2と第2ソース端子S2の間の第2ゲート端子電圧VGS(Q2)が約0[V]となり、カスコード素子10がオンとなる。これにより、カスコード素子10のスイッチング電流I(C)が図7中の時刻t1〜t2の期間中流れる。
また、第1スイッチQ1の第1ゲート端子電圧VGS(Q1)がLowレベルの期間(図7中の時刻t2〜t4の期間)は、第2スイッチQ2の第2ゲート端子電圧VGS(Q2)が負電圧にバイアスされる。また、図7中の時刻t3〜t4の期間カスコード素子10がオフし、カスコード素子10のスイッチング電流I(C)が流れなくなる。
ここで、本実施の形態に係るカスコード素子10を用いたスイッチング回路1においては、図7の時刻t2〜t3の期間 では、第2ゲート端子電圧制限部20は、第2ソース端子S2と第1ソース端子S1との間の電圧である第2ソース端子電圧(図7中のV(C))が第1設定電圧V1以上になった場合に、第2ソース端子電圧(図7中のV(C))が第1設定電圧V1未満となるように第1スイッチQ1を線形領域で動作させ、第2ソース端子S2を基準とする第2ゲート端子G2の第2ゲート端子電圧(図7中のVGS(Q2))を第2設定電圧V2よりも更に負側にバイアスさせないように制限する。
第1の構成例の場合も第2の構成例の場合も、図7の時刻t2〜t3の期間 では、第2ソース端子電圧(図7中のV(C))が第1設定電圧V1以上になった場合に、第2ソース端子電圧(図7中のV(C))が第1設定電圧V1未満となるように第1スイッチQ1を線形領域で動作させ、そして、第2ゲート端子電圧(図7中のVGS(Q2))を第2設定電圧V2よりも更に負側にバイアスさせないように制限する。
これにより、本実施の形態に係るカスコード素子10では、カスコード素子10がオン状態からオフ状態に遷移した直後のタイミングで、第2ゲート端子電圧(図7中のVGS(Q2))の変動が大きくなることが防止され、カスコード素10子のスイッチング制御が安定的となる。
また、本実施の形態に係るカスコード素子10によれば、第2スイッチゲート端子電圧VGS(Q2)が、その絶対最大定格電圧を超えてしまい、カスコード素子10を安全に動作させることができなくなるといった虞がなく、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子を提供することができる。
ここで、第2スイッチQ2は、高電子移動度トランジスタであると、高速スイッチング、低オン抵抗、高耐圧および高温動作といった特徴を有すると共に、安定的かつ安全に動作させることができる。
また、高電子移動度トランジスタは、窒化ガリウム又は炭化ケイ素をチャネルに用いたものであるため、高速スイッチング、低オン抵抗、高耐圧および高温動作といった特徴を有すると共に、安定的かつ安全に動作させることができる。
高電子移動度トランジスタは、酸化物半導体をチャネルに用いたものであると、高速スイッチング、低オン抵抗、高耐圧および高温動作といった特徴を有すると共に、安定的かつ安全に動作させることができる。
なお、酸化物半導体は、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム又はこれらを複合した複合酸化物半導体とした場合も、高速スイッチング、低オン抵抗、高耐圧および高温動作といった特徴を有すると共に、安定的かつ安全に動作させることができる。
第2ゲート端子電圧制限部20は、第1スイッチQ1と共通の半導体基板160上に形成すると、カスコード素子10を小型化できノイズ耐量も向上できる。
第2スイッチQ2は、第1スイッチQ1と共通の半導体基板160上に形成すると、カスコード素子10を小型化できノイズ耐量も向上できる。
図7中の第2設定電圧V2は、第2スイッチQ2の第2ゲート端子G2と第2ソース端子S2との間の絶対最大定格電圧である第2ゲート端子絶対最大定格電圧よりも低い値となるように設定すれば、更に安全動作が可能となる。
例えば、第2設定電圧V2は、第2ゲート端子絶対最大定格電圧が30[V]である場合は、第2ゲート端子絶対最大定格電圧の30[V]よりも低い20[V]となるように設定すると、更に安全動作が可能となる。
この場合、第2ゲート端子電圧制限部20は、例えば、第2ソース端子S2と第1ゲート端子G1との間の電圧を、第2ゲート端子絶対最大定格電圧(例えば、30[V])から、第1スイッチQ1がターンオンする第1スイッチ閾値電圧(例えば、3[V])を、減算して得られる減算値(例えば、27V(=30[V]−3[V]))よりも低い値(例えば、20[V])になるように制限するよう構成する。このような構成にすると、更に安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を提供することができる。
第2ゲート端子電圧制限部20は、図2の第1の構成例のように接続すると、簡素な構成で、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を提供することができる。
また、第2ゲート端子電圧制限部20は、図4の第2の構成例のように接続しても、簡素な構成で、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を提供することができる。
なお、図3に示すように、図2の第1ダイオード21及び第1ツェナダイオード22は、第3ドレイン端子D3と第3ゲート端子G3との間に、1以上のn型領域と1以上のp型領域とが接合するように形成すると、更に簡素な構成で、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を提供することができる。
また、図6に示すように、第2ゲート端子電圧制限部20は、第1スイッチQ1と共通の半導体基板160上に形成し、第2ダイオード24及び第2ツェナダイオード25は、第1ドレイン端子D1と第1ゲート端子G1との間に、1以上のn型領域と1以上のp型領域とが接合するように形成すると、更に簡素な構成で、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を提供することができる。
なお、第1スイッチQ1、第2スイッチQ2及び第2ゲート端子電圧制限部20は、それぞれ別個の樹脂パッケージに封止されて形成してもよい。そのように形成すると、スイッチング回路1の設計が容易であり、かつ、安定的かつ安全に動作させることができるカスコード素子10を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能であり、上記の実施の形態には限定せずに、発明の範囲内であれば、適宜変更可能である。
1:スイッチング回路
3:直流電源
4、5:抵抗
10:カスコード素子
11:接続点
20:第2ゲート端子電圧制限部
21:第1ダイオード
22:第1ツェナダイオード
24:第2ダイオード
25:第2ツェナダイオード
30:ドレイン電極
48:ゲート電極
53:ソース電極
60:半導体基板
130:ドレイン電極
148:ゲート電極
153:ソース電極
160:半導体基板
100:制御回路
12、14、15、102、105:端子
111:駆動部
112:発振部
113:駆動制御部
Q1:第1スイッチ
Q2:第2スイッチ
Q3:第3スイッチ

Claims (13)

  1. 第1ドレイン端子と第1ソース端子と第1ゲート端子とを有するノーマリオフ型半導体の第1スイッチと、
    第2ドレイン端子と第2ソース端子と第2ゲート端子とを有し、前記第2ソース端子と前記第1ドレイン端子とが接続されることにより前記第1スイッチとカスコード接続されるノーマリオン型半導体の第2スイッチと、
    前記第2ソース端子と前記第1ゲート端子との間に設けられ、前記第2ソース端子と前記第1ソース端子との間の電圧である第2ソース端子電圧が正側に設定された第1設定電圧以上になった場合に、前記第2ソース端子電圧が前記第1設定電圧未満となるように前記第1スイッチを線形領域で動作させ、前記第2ソース端子を基準とする前記第2ゲート端子の第2ゲート端子電圧を負側に設定された第2設定電圧よりも更に負側にバイアスさせないように制限する第2ゲート端子電圧制限部と、
    を備えたことを特徴とするカスコード素子。
  2. 前記第2スイッチは、高電子移動度トランジスタであることを特徴とする請求項1に記載のカスコード素子。
  3. 前記高電子移動度トランジスタは、窒化ガリウム又は炭化ケイ素をチャネルに用いたものであることであることを特徴とする請求項2に記載のカスコード素子。
  4. 前記高電子移動度トランジスタは、酸化物半導体をチャネルに用いたものであることであることを特徴とする請求項2に記載のカスコード素子。
  5. 前記酸化物半導体は、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム又はこれらを複合した複合酸化物半導体であることを特徴とする請求項4に記載のカスコード素子。
  6. 前記第2ゲート端子電圧制限部は、前記第1スイッチと共通の半導体基板上に形成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載のカスコード素子。
  7. 前記第2スイッチは、前記半導体基板上に形成されることを特徴とする請求項6に記載のカスコード素子。
  8. 前記第2設定電圧は、前記第2スイッチの前記第2ゲート端子と前記第2ソース端子との間の絶対最大定格電圧である第2ゲート端子絶対最大定格電圧よりも低い値となるように設定されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載のカスコード素子。
  9. 前記第2ゲート端子電圧制限部は、前記第2ソース端子と前記第1ゲート端子との間の電圧を、前記第2ゲート端子絶対最大定格電圧から、前記第1スイッチがターンオンする第1スイッチ閾値電圧を、減算して得られる減算値よりも低い値になるように制限することを特徴とする請求項8に記載のカスコード素子。
  10. 前記第2ゲート端子電圧制限部は、第3ドレイン端子と第3ソース端子と第3ゲート端子とを有する第3スイッチと、第1ダイオードと、第1ツェナダイオードとを有し、
    前記第3スイッチは、前記第2ソース端子と前記第1ゲート端子とを、短絡又は開放 するよう接続され、
    前記第1ダイオードのアノード端子は、前記第2ソース端子に直接又は間接的に接続され、前記第1ダイオードのカソード端子は、前記第3ゲート端子に直接又は間接的に接続され、
    前記第1ツェナダイオードのアノード端子は、前記第3ゲート端子に直接又は間接的に接続され、前記第1ツェナダイオードのカソード端子は、前記第2ソース端子に直接又は間接的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載のカスコード素子。
  11. 前記第2ゲート端子電圧制限部は、第2ダイオードと第2ツェナダイオードとを有し、
    前記第2ダイオードのアノード端子は、前記第2ソース端子に直接又は間接的に接続され、前記第2ダイオードのカソード端子は、前記第1ゲート端子に直接又は間接的に接続され、
    前記第2ツェナダイオードのアノード端子は、前記第1ゲート端子に直接又は間接的に接続され、前記第2ツェナダイオードのカソード端子は、前記第2ソース端子に直接又は間接的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載のカスコード素子。
  12. 前記第1ダイオード及び前記第1ツェナダイオードは、前記第3ドレイン端子と前記第3ゲート端子との間に、1以上のn型領域と1以上のp型領域とが接合して形成されることを特徴とする請求項10に記載のカスコード素子。
  13. 前記第2ダイオード及び前記第2ツェナダイオードは、前記第1ドレイン端子と前記第1ゲート端子との間に、1以上のn型領域と1以上のp型領域とが接合して形成されることを特徴とする請求項11に記載のカスコード素子。
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