JP2016057741A - 媒体処理装置、媒体処理ユニット及び媒体処理方法 - Google Patents

媒体処理装置、媒体処理ユニット及び媒体処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の媒体を処理可能な媒体処理装置において、利用者の利便性を向上させるとともに、省スペース化を実現する。
【解決手段】媒体処理装置1は、紙又はカードである複数種類の媒体を挿入又は排出可能な開口部14と、媒体を搬送可能で、かつ、一端に媒体を内部に引き込む引き込み部を有し、他端に媒体を外部に排出する排出部を有する搬送路と、特定の種類の前記媒体に対して所定の処理を実行可能な媒体処理部と、を有する複数の媒体処理ユニット10と、を備え、複数の媒体処理ユニット10が、上流に位置する媒体処理ユニット10の排出部から下流に位置する媒体処理ユニット10の引き込み部へと媒体を受け渡し可能なように連結される。
【選択図】図2

Description

本発明は、媒体処理装置、媒体処理ユニット及び媒体処理方法に関する。
有料道路等の料金所には料金を自動的に収受するための料金自動収受機(媒体処理装置)が設置されている。利用者が料金自動収受機を用いて料金収受を行うにあたっては、券またはカードである複数種類の媒体の挿入を求められる場合がある。例えば、利用者は、有料道路の入口等で取得した通行券を挿入したり、その通行券に応じた課金額を支払うために、紙幣、クレジットカード、ETCカード(ETC:Electronic Toll Collection System(登録商標)、「電子式料金収受システム」、「自動料金収受システム」とも言う)等を挿入したりする。
このような紙又はカードである複数種類の媒体を挿入して処理可能な料金自動収受機としては、例えば、挿入口を統一することで利便性の向上を図る技術が考案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開平9−167264号公報 特開平6−243300号公報
上述のように挿入口を統一することで、利用者は、種類の異なる媒体を一の挿入口から挿入することができるため利便性が向上する。しかしながら、このような料金自動収受機は、その内部において、挿入された媒体の種類を識別するとともに、識別された種類に応じて媒体の搬送先を切り替える機構(搬送路の分岐点)を必要とする。そのため、料金自動収受機の構成が複雑化する可能性があった。
本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたものであって、利用者の利便性を向上させるとともに、装置構成を簡易化できる媒体処理装置、媒体処理ユニット及び媒体処理方法を提供することにある。
本発明の一態様は、紙又はカードである複数種類の媒体(Q)を挿入又は排出可能な開口部(14)と、前記媒体を搬送可能で、かつ、一端に前記媒体を内部に引き込む引き込み部(102a)を有し、他端に前記媒体を外部に排出する排出部(102b)を有する搬送路(102)と、特定の種類の前記媒体に対して所定の処理を実行可能な媒体処理部(101)と、を有する複数の媒体処理ユニット(10)と、を備え、複数の前記媒体処理ユニットが、上流に位置する前記媒体処理ユニットの前記排出部から下流に位置する前記媒体処理ユニットの前記引き込み部へと、前記媒体を受け渡し可能なように連結される媒体処理装置(1)である。
このような構成によれば、特定の種類の媒体に対する処理を実行する媒体処理ユニットの各々が、搬送される媒体を受け渡し可能に、直列に連結される。これにより、上流から下流までを結ぶ一本の搬送経路上で、各種媒体に対応する処理が実行可能となる。したがって、分岐路及び分岐路を駆動する駆動機構を排することができ、全体の構成が簡素化する。
また、本発明の一態様は、上述の媒体処理装置において、前記媒体処理ユニットが、他の前記媒体処理ユニットと連結可能な連結部(10B)を備えている。
このような構成とすることで、複数の媒体処理ユニット同士が互いに連結可能となるので、媒体処理装置を運用する運用先のニーズに合わせて、連結する媒体処理ユニットの種類や数を、所望に変更することができる。
また、本発明の一態様は、上述の媒体処理装置において、前記媒体の種類を識別する識別部(11)を備えている。
このような構成とすることで、挿入された媒体を処理可能か否か、を各媒体処理ユニットの各々が個別に判定する必要がなくなるので、処理時間の増加を抑えることができる。
また、本発明の一態様は、上述の媒体処理装置において、前記識別部が、前記媒体に光線(W)を投光する投光器(111a)と、前記媒体に投光された前記光線の透過光及び反射光の少なくともいずれか一方を受光可能な受光器(111b、111c、111d)と、を備えている。
このような構成とすることで、受光器が受光する光の強度が媒体の種類に応じて変化するので、挿入された媒体の種類を特定することができる。
また、本発明の一態様は、上述の媒体処理装置において、前記識別部が、前記媒体の搬送方向と交差する方向に並べて複数配置され、搬送される前記媒体の通過を検出する媒体検出部(J、O1)を有することを特徴とする。
このような構成とすることで、通過する媒体の大きさに応じて、媒体の通過を検出する媒体検出部の数が変化するので、当該検出信号に基づいて媒体の大きさを特定することができる。
また、本発明の一態様は、上述の媒体処理装置において、前記媒体検出部が、搬送される前記媒体の表面に付される金属(q1)の通過を検出することを特徴とする。
このような構成とすることで、媒体検出部の各々から出力される検出信号に基づいて媒体の表面に金属が付されているか否か、を特定することができる。
また、本発明の一態様は、上述の媒体処理装置において、前記媒体検出部が、前記媒体の搬送面(N)に向けて投光される光(W)のうち、当該媒体によって遮光されていない部分の光を取り込んで伝送することを特徴とする。
このような構成とすることで、通過する媒体の大きさに応じて、媒体検出部が取り込む光(検出信号)の総量が変化するので、当該光に基づいて媒体の大きさを特定することができる。
また、本発明の一態様は、上述の媒体処理装置において、排出する複数種類の前記媒体を重ねて蓄積し、重ねて蓄積された複数の前記媒体を重ねた状態のまま前記開口部から排出する排出駆動部(12)を備えている。
このような構成とすることで、開口部から複数の媒体が重なった状態で排出されるので、利用者は一度にまとめて当該複数の媒体を取得することができる。これにより、装置の利便性が向上する。
また、本発明の一態様は、上述の媒体処理装置において、前記開口部に重ねて挿入された複数の前記媒体の重なりを分離して排出する媒体分離部(11a)を備えている。
このような構成とすることで、利用者が複数の媒体を重なった状態のまま開口部に挿入した場合であっても、媒体の重なりが分離されて搬送されるので、媒体同士の干渉や動作の不具合を起こすことを回避することができる。
また、本発明の一態様は、上述の媒体処理装置において、利用者から入力される情報に基づいて特定される前記媒体の挿入順序を通知する通知部(30)を備えている。
このような構成によれば、媒体処理装置は、利用者に対し、支払い処理の手順を適切に提示する。これにより、利用者は、挿入すべき媒体の種類について迷うことなく料金収受の手続きを進めることができ、利便性を向上させることができる。
また、本発明の一態様は、紙又はカードである複数種類の媒体を挿入又は排出可能な開口部を有する媒体処理装置の内部において、複数で連結されて用いられる媒体処理ユニットであって、一端に前記媒体を内部に引き込む引き込み部を有し、他端に前記媒体を外部に排出する排出部を有して、前記媒体を搬送する搬送路と、前記搬送路に搬送される前記媒体に所定の処理を行う媒体処理部と、前記引き込み部又は前記排出部と他の媒体処理ユニットの前記排出部又は前記引き込み部との間で前記媒体を受け渡し可能となるように、当該他の媒体処理ユニットの連結部に対応して設けられた連結部と、を備える媒体処理ユニットである。
このような構成によれば、特定の種類の媒体に対する処理を実行する媒体処理ユニットの各々が、搬送される媒体を受け渡し可能に、直列に連結される。これにより、上流から下流までを結ぶ一本の搬送経路上で、各種媒体に対応する全ての処理が実行可能となる。したがって、分岐路及び分岐路を駆動する駆動機構を排することができ、全体の構成が簡素化し、省スペース化を実現することができる。
また、本発明の一態様は、紙又はカードである複数種類の媒体を挿入又は排出可能な開口部と、前記媒体を搬送可能で、かつ、一端に前記媒体を内部に引き込む引き込み部を有し、他端に前記媒体を外部に排出する排出部を有する搬送路と、特定の種類の前記媒体に対して所定の処理を実行可能な媒体処理部と、を有する複数の媒体処理ユニットと、を備える媒体処理装置を用いた媒体処理方法であって、前記開口部から前記媒体を挿入するステップと、上流に位置する前記媒体処理ユニットの前記排出部から下流に位置する前記媒体処理ユニットの前記引き込み部へと、挿入された前記媒体を受け渡しながら、当該媒体の種類に対応する処理を実行可能な媒体処理部を有する媒体処理ユニットまで搬送するステップと、前記媒体処理部が、搬送された前記媒体に対して前記所定の処理を実行するステップと、を有する媒体処理方法である。
このような構成によれば、特定の種類の媒体に対する処理を実行する媒体処理ユニットの各々が、搬送される媒体を受け渡し可能に、直列に連結される。これにより、上流から下流までを結ぶ一本の搬送経路上で、各種媒体に対応する全ての処理が実行可能となる。したがって、分岐路及び分岐路を駆動する駆動機構を排することができ、全体の構成が簡素化し、省スペース化を実現することができる。
上述の媒体処理装置、媒体処理ユニット及び媒体処理方法によれば、利用者の利便性を向上させるとともに、装置の省スペース化を実現することができる。
第1の実施形態に係る媒体処理装置を有する料金収受施設の全体構成を示す図である。 第1の実施形態に係る媒体処理装置の構造の概略を示す図である。 第1の実施形態に係る媒体処理ユニットの構造を示す図である。 第1の実施形態に係る識別部の構造を示す図である。 第1の実施形態に係る搬送路ユニットの構造を示す図である。 第1の実施形態に係る排出駆動部の構造を示す図である。 第1の実施形態に係る媒体処理装置の機能構成を示す図である。 第1の実施形態に係る中央制御部の処理フローを示す図である。 第1の実施形態の変形例に係る媒体処理装置の構造を示す第1の図である。 第1の実施形態の変形例に係る媒体処理装置の構造を示す第2の図である。 第1の実施形態の他の変形例に係る識別部の構造を示す図である。 第2の実施形態に係る媒体処理装置の構造及び機能構成を示す図である。 第2の実施形態に係る中央制御部の処理フローを示す図である。 第2の実施形態に係る表示部がモニタに表示させる情報を示す図である。 各実施形態に係る識別処理部の構造の一例を示す図である。 各実施形態に係る識別処理部の構造の変形例を示す第1の図である。 各実施形態に係る識別処理部の構造の変形例を示す第2の図である。 各実施形態に係る識別処理部の構造の変形例を示す第3の図である。
<第1の実施形態>
(全体構成)
以下、第1の実施形態に係る料金収受施設について、図面を参照ながら説明する。
図1は、第1の実施形態に係る媒体処理装置を有する料金収受施設の全体構成を示す図である。
図1に示すように、料金収受施設9は、媒体処理装置1と、車種判別装置9Aと、発進制御機9Bと、発進検知器9Cと、を備えている。
本実施形態に係る媒体処理装置1は、車線Lの側部のアイランドI上に設けられ、車線L上に停止した車両との間で料金収受処理を行う料金自動収受機である。具体的には、媒体処理装置1は、料金収受に必要な紙又はカードである媒体、即ち、通行券、紙幣、クレジットカード、回数券、プリペイドカード、又は、ETCカードを専用の挿入口から受け付けて、車両Aの車種や有料道路の走行距離等に応じた課金処理を行う。また、媒体処理装置1は、利用者に返却する媒体として、通行券、クレジットカード、プリペイドカード、ETCカード、釣銭として必要な紙幣、領収書等を専用の排出口から排出する。
図1に示すように、媒体処理装置1の筐体は、車線Lが配される側の車線幅方向(+Y方向)を向き、車線Lの側部と平行な面を前面1Aとしている。利用者は、車両Aの運転席側面が前面1Aと対面する位置でアイランドIの境界に幅寄せして停止し、媒体処理装置1を操作する。
車種判別装置9Aは、車線Lの上流側(車両Aの走行方向における手前側、−X方向側)に設けられ、車線Lに進入する車両の特性を検出する装置群である。車種判別装置9Aは、車両検知器、踏板、車高検知器、車長検知器、ナンバープレート認識装置等の装置群を通じて得られる種々の検出信号に基づいて、通行する車両Aの車種を特定する。
発進制御機9Bは、媒体処理装置1よりも車線Lの下流側(車両Aの走行方向における奥手側、+X方向側)に設けられ、ゲートの開放動作及び閉塞動作を実施する。発進制御機9Bは、例えば、利用者の運転する車両Aを、料金の収受処理が完了するまで発進させないようにする等の目的で設けられている。
発進検知器9Cは、車線Lの最下流に設けられ、利用者の車両Aが車線Lから退出したか否かを検出する。例えば、料金収受施設9は、発進検知器9Cが車両Aの退出を検出した後に、発進制御機9Bに閉指令を出力してゲートの閉塞動作を実行させる。
なお、カードである媒体(以下、カード型媒体)とは、予め規定された大きさの略矩形板状の媒体であって、相対的に厚みがあり、たわみにくい性質を有する。カード型媒体は、表面に光沢があって光を反射させやすく、また、厚みがあるため光を透過しにくい。また、一部のカード型媒体には、情報の読み書きに用いられる金属端子が表面の一部に露出して設けられている。以下の実施形態において、「カード型媒体」とは、例えば、料金収受施設9において料金の支払に用いられるETCカード、クレジットカード、プリペイドカード等のプラスチック製の媒体である。
また、紙である媒体(以下、紙媒体)とは、カード型媒体とは異なる大きさに規定された略矩形板状の媒体であって、カード型媒体と比較して相対的に薄くたわみやすい性質を有する。紙媒体は、表面には光沢がなく、また、厚みがないため光を透過しやすい。以下の実施形態において、「紙媒体」とは、例えば、料金収受施設9において料金の支払に用いられる通行券、回数券、紙幣、領収書等の紙製の媒体である。
(媒体処理装置の構造)
図2は、第1の実施形態に係る媒体処理装置の構造の概略を示す図である。
図2に示すように、媒体処理装置1は、複数の媒体処理ユニット10と、識別部11と、排出駆動部12と、搬送路ユニット13と、を備えている。また、媒体処理装置1の前面1Aには、開口部14(挿入口14a、排出口14b)が設けられている。
第1の実施形態に係る媒体処理装置1は、媒体処理ユニット10として、ETCカード処理ユニット10aと、クレジットカード処理ユニット10bと、通行券処理ユニット10cと、プリペイドカード処理ユニット10dと、回数券処理ユニット10eと、領収書処理ユニット10fと、紙幣処理ユニット10gと、を備えている。
ETCカード処理ユニット10aは、カード型媒体であるETCカードに対して、当該ETCカードに記録された情報に基づいて料金の収受処理を実行する。
また、クレジットカード処理ユニット10bは、ETCカード処理ユニット10aと同様に、カード型媒体であるクレジットカードに対して、当該クレジットカードに記録された情報に基づいて料金の収受処理を実行する。
また、通行券処理ユニット10cは、紙媒体である通行券に対して、記録された情報の読み取り処理、必要な情報の書き込み処理を行う。
また、プリペイドカード処理ユニット10dは、カード型媒体であるプリペイドカードに対して、当該プリペイドカードに記録された情報に基づいて料金の収受処理を実行する。
また、回数券処理ユニット10eは、紙媒体である回数券に対して、当該回数券から読み取った情報に基づいて料金の収受処理を実行する。
また、領収書処理ユニット10fは、紙媒体である領収書を印字して送出する領収書発行処理を実行する。
更に、紙幣処理ユニット10gは、通行料に応じた金額だけ紙媒体である紙幣を受領し、必要に応じ、釣銭に応じた紙幣を送出する。
識別部11は、挿入口14aに連結されて、挿入口14aから挿入された媒体(ETCカード、クレジットカード、通行券、プリペイドカード、回数券、紙幣)の種類を識別する。識別部11の具体的な機能構成については後述する。
排出駆動部12は、排出口14bに連結されて、排出する複数種類の媒体を重ねて蓄積するとともに、当該重ねて蓄積された複数の媒体を重ねた状態のまま排出口14bから排出する。
搬送路ユニット13は、挿入された媒体を、予め形成された経路に沿って搬送して排出する。
図2に示すように、上述の媒体処理ユニット10、識別部11、排出駆動部12及び搬送路ユニット13は、全て直列に連結されており、挿入口14aから排出口14bまでを一続きに結ぶ搬送経路Pをなしている。挿入口14aから挿入された媒体は、媒体処理ユニット10、識別部11、排出駆動部12及び搬送路ユニット13が直列に連結されてなる一の搬送経路Pを流れ、場合によっては、排出口14bから排出される。
以下、一の搬送経路Pにおいて挿入口14aが配される側を上流、排出口14bが配される側を下流として説明する。
なお、上述の媒体処理装置1の態様は一例であって、図1に示した態様に限定されるものではない。例えば、他の実施形態に係る媒体処理装置1は、上述の媒体処理ユニット10のうちの一部を具備しない態様であってもよいし、上述の媒体処理ユニット10以外の処理を実行可能な媒体処理ユニットを具備する態様であってもよい。例えば、媒体処理装置1は、無線通信に基づく非接触タイプのICカードを処理可能な媒体処理ユニットを具備していてもよい。
(媒体処理ユニットの構造)
図3は、第1の実施形態に係る媒体処理ユニットの構造を示す図である。
図3(a)に示すように、媒体処理ユニット10は、筐体10Aの内部に、媒体処理部101と、搬送路102と、を有する。
媒体処理部101は、特定の種類の媒体に対して、当該媒体の種類に対応する所定の処理を実行する。媒体がクレジットカードであった場合、クレジットカード処理ユニット10bの媒体処理部101(クレジットカード処理部101b(図7))は、クレジットカードに対して必要な情報の読み書きを行い、料金収受処理を実行する。各媒体処理ユニット10の媒体処理部101が、他の種類の媒体に対して実行する処理については、図7を用いて後述する。
搬送路102は、筐体10Aの内部において、上流側から下流側に伸びるように配置される。搬送路102は、その一端に、媒体を外部から筐体10A内部に引き込む引き込み部102aを有し、その他端に、媒体を筐体10A内部から外部に排出する排出部102bを有する。
具体的には、引き込み部102aは、搬送用ローラである。引き込み部102aは、筐体10Aの上流側の面10A1に設けられたスリットT1を通過した媒体を上下方向(±Z方向)から回転面で挟みながら回転し、当該媒体を筐体10Aの内部に引き込む。
排出部102bも、引き込み部102aと同様の搬送用ローラである。排出部102bは、筐体10Aの内部において上流側から下流側に送られてきた媒体を上下方向から回転面で挟みながら回転し、筐体10Aの下流側の面10A2に設けられたスリットT2を通じて外部に送り出す。ここで、スリットT1、T2は、互いに同一の形状に設けられた孔であって、挿入される全ての種類の媒体を挿入または排出可能なサイズに形成されている。
搬送路102に沿って設けられた処理用ローラ103は、当該搬送路102に沿って搬送される媒体を上下方向から回転面で挟みながら回転して移動させ、媒体処理部101が当該媒体に対する処理を実行可能な位置に位置決めする。
上述の引き込み部102a、排出部102b、処理用ローラ103は、駆動モータMから伝えられる回転力に基づいて回転する。各駆動モータMは、媒体処理ユニット10全体の動作を制御する媒体処理ユニット制御部100(図7)からの駆動制御信号の入力を受け付けて、当該駆動制御信号に応じた回転量だけ引き込み部102a、排出部102b、処理用ローラ103の各々を回転させる。
また、筐体10Aの内部には、搬送路102に沿って、複数の検知センサSが配置される。検知センサSは、媒体の有無に応じた検知信号を出力する。本実施形態において、検知センサSは、非接触で物体の有無を検知可能な既知の光電センサである。検知センサSは、媒体の有無に応じた検知信号を媒体処理ユニット制御部100(図7)に出力する。なお、検知センサSは、搬送される媒体の有無を検知可能であれば、他の方式に基づくセンサであってもよい。
媒体処理ユニット10の筐体10Aには、他の媒体処理ユニット10と連結するための連結部10B(上流側連結部10B1、下流側連結部10B2)が設けられている。図3(a)に示すように、筐体10Aの上流側の面10A1には、上流側連結部10B1が設けられる。上流側連結部10B1には、上流方向(+Y方向)に突出する凸型ガイドR1が形成される。同様に、筐体10Aの下流側の面10A2には、下流側連結部10B2が設けられる。下流側連結部10Bには、上流方向に窪む凹型ガイドR2が形成される。
図3(b)は、2つの媒体処理ユニット10が連結部10Bを介して連結されている様子を示している。
図3(b)に示すように、上流側連結部10B1は、媒体処理ユニット10の上流側に配される他の媒体処理ユニット10の下流側連結部10B2と連結する。同じく、下流側連結部10B2は、媒体処理ユニット10の下流側に配される他の媒体処理ユニット10の上流側連結部10B1と連結する。
具体的には、下流側の媒体処理ユニット10における上流側連結部10B1の凸型ガイドR1が、上流側の媒体処理ユニット10における下流側連結部10B2の凹型ガイドR2に挿入されて嵌まり合わさることで連結される。このとき、上流側の媒体処理ユニット10の下流側の面10A2に設けられたスリットT2と、下流側の媒体処理ユニット10の上流側の面10A1に設けられたスリットT1と、の上下方向及び幅方向(±X方向)の位置が一致する。これにより、上流側の媒体処理ユニット10の筐体10A内部の空間と、下流側の媒体処理ユニット10の筐体10A内部の空間と、がスリットT1、T2を通じて連続的に結合されるので、媒体Qは、スリットT1、T2を通じて、上流側の媒体処理ユニット10の排出部102bから下流側の媒体処理ユニット10の引き込み部102aまで移動することができる。
以上のように、連結部10Bは、一の媒体処理ユニット10の引き込み部102a又は排出部102bと、他の媒体処理ユニット10の排出部102b又は引き込み部102aとの間で媒体Qが受け渡し可能となるように、媒体処理ユニット10同士を連結させる。
また、本実施形態に係る媒体処理ユニット10それぞれの筐体10Aには、同形状の凸型ガイドR1を有する上流側連結部10B1、及び、同形状の凹型ガイドR2を有する下流側連結部10B2が設けられる。全ての媒体処理ユニット10が、同形状の上流側連結部10B1及び下流側連結部10B2を有することで、各媒体処理ユニット10は、全ての媒体処理ユニット10との間で媒体を受け渡し可能に連結できる。これにより、複数の媒体処理ユニット10の各々が、他の媒体処理ユニット10のいずれとも、互いに連結可能となる。
なお、図3(a)、(b)に示した媒体処理ユニット10の筐体10Aの構造は、上述した態様に限定されない。例えば、連結部10Bを構成する凸型ガイドR1、凹型ガイドR2の形状や各々が配される方向(上流側か下流側か)は任意である。その他、連結部10Bの態様は、上流側の媒体処理ユニット10から下流側の媒体処理ユニット10への媒体の受け渡しが可能な状態で連結する形状に形成されていれば、如何なる態様であっても構わない。
また、媒体処理ユニット10の筐体10Aの構造は、図3(a)に示した態様に関わらず、媒体処理部101が実行する処理内容に応じた構造に適宜変形され得る。例えば、通行券処理ユニット10cは、返却不要と判断された通行券を回収するための回収用搬送路及び回収ボックスを有するため、当該回収用搬送路や回収ボックス等に合わせて筐体10Aの構造が変形される。
(識別部の構造)
図4は、第1の実施形態に係る識別部の構造を示す図である。
図4(a)に示すように、識別部11は、筐体11Aの内部に、識別処理部111と、搬送路112と、を有する。
識別処理部111は、搬送路112に沿って搬送される媒体の種類を識別し、当該媒体の種類を示す識別情報を、識別部11全体の動作を制御する識別制御部110(図7)へ出力する。具体的には、例えば、識別処理部111は、光学的、又は、電気的な検出センサを有しており、当該検出センサを介して、搬送される媒体の大きさ(券幅、券長)を特定する。識別処理部111は、特定されたサイズに基づいて媒体の種類を特定する。
搬送路112は、筐体11Aの内部において上流側から下流側に伸びるように配されて、媒体を搬送する。搬送路112は、その一端に、媒体を外部から筐体11A内部に挿入する引き込み部112aを有し、その他端に、媒体を筐体11A内部から外部に排出する排出部112bを有する。なお、搬送路112、引き込み部112a、排出部112b、駆動モータM、検知センサS、及び、筐体11Aに設けられるスリットT1、T2の構造は、それぞれ、媒体処理ユニット10の搬送路102、引き込み部102a、排出部102b、駆動モータM、検知センサS、及び、スリットT1、T2(図3(a)参照)と同等である。
また、搬送路112に沿って設けられた送りローラ113は、挿入された媒体を回転面で挟みながら回転して上流側から下流側に移動させる。
識別部11の筐体11Aには、連結部11B(筐体11Aの上流側の面11A1に配される上流側連結部11B1、下流側の面11A2に配される下流側連結部11B2)が設けられている。上流側連結部11B1には、上述した媒体処理ユニット10(図3(a))の筐体10Aに設けられる凸型ガイドR1と同形状の凸型ガイドR1が形成される。また、下流側連結部11Bには、上述した媒体処理ユニット10の筐体10Aに設けられる凹型ガイドR2と同形状の凹型ガイドR2が形成される。
連結部11Bが設けられることで、識別部11は、媒体処理ユニット10(図3(a))との間で媒体を受け渡し可能に連結される。
図4(b)は、媒体処理装置1の前面1Aに設けられた開口部14(挿入口14a)と連結されている様子を示している。
図4(b)に示すように、媒体処理装置1の内部に配される面であって前面1Aの裏面側の面(裏面1A’)には、凸部R1と嵌め合わせ可能な凹部R2が設けられている。識別部11の上流側連結部11B1の凸部R1が、前面1Aの裏面1A’に配された凹部R2と嵌め合わされることで、媒体処理装置1の前面1Aに設けられた挿入口14aと、識別部11の筐体11Aに設けられたスリットT1と、の位置が重なって連結される。これにより、利用者が媒体を挿入口14aに挿入した場合に、挿入口14a及びスリットT1を通じて識別部11の筐体11A内部に挿入される。
(搬送路ユニットの構造)
図5は、第1の実施形態に係る搬送路ユニットの構造を示す図である。
図5(a)に示すように、搬送路ユニット13は、筐体13Aの内部に、搬送路132を有する。
搬送路132は、筐体13Aの内部において上流側から下流側に弧を描いて伸びるように配されて、媒体を搬送する。搬送路132は、その一端に、媒体を外部から筐体13A内部に引き込む引き込み部132aを有し、その他端に、媒体を筐体13A内部から外部に排出する排出部132bを有する。なお、搬送路132、引き込み部132a、排出部132b、駆動モータM、検知センサS、及び、筐体13Aに設けられるスリットT1、T2の構造は、それぞれ、媒体処理ユニット10の搬送路102、引き込み部102a、排出部102b、駆動モータM、検知センサS、及び、スリットT1、T2(図3(a)参照)と同等である。
また、搬送路132に沿って設けられた送りローラ133は、挿入された媒体を回転面で挟みながら回転して上流側から下流側に移動させる。
また、搬送路ユニット13の筐体13Aには、連結部13B(上流側連結部13B1、下流側連結部13B2)が設けられている。上流側連結部13B1には、上述した媒体処理ユニット10(図3(a))の筐体10Aに設けられる凸型ガイドR1と同形状の凸型ガイドR1が形成される。また、下流側連結部13Bには、上述した媒体処理ユニット10の筐体10Aに設けられる凹型ガイドR2と同形状の凹型ガイドR2が形成される。
連結部13Bが設けられることで、搬送路ユニット13は、媒体処理ユニット10(図3(a))との間で媒体を受け渡し可能に連結される。
搬送路ユニット13は、予め形成された搬送経路(搬送路132)に沿って媒体を搬送するユニットである。図5(a)に示す搬送路ユニット13は、筐体13Aの内部において搬送路132が弧を描くように形成されている。また、当該搬送路ユニット13は、媒体が挿入されるスリットT1と、媒体が排出されるスリットT2と、が筐体13Aにおける同一面の上下方向に並べて設けられている。これにより、上下方向に分かれて配置された複数の媒体処理ユニット10同士を連結することができる(図2参照)。このように、搬送路ユニット13は、複数の媒体処理ユニット10と直列に連結されることで、複数の媒体処理ユニット10を処理ユニット収容部1Bの構造に合わせた形状で連結することができる。
搬送路ユニット13は、図5(a)に示す態様に限定されず、他の形状に形成された搬送路を有する搬送路ユニット13であってもよい。例えば、図5(b)に示すように、単に、一方から他方にかけて直線状に形成された搬送路132を有する態様であってもよい。この場合、当該搬送路ユニット13の筐体13Aの大きさ及び形状は、媒体処理ユニット10の筐体10Aの大きさ及び形状と一致するように形成される。このようにすることで、搬送路ユニット13は、媒体処理装置1を構成する媒体処理ユニット10のうちの一つと交換することができる。換言すると、媒体処理装置1の組立作業者は、図2に示した媒体処理装置1に含まれる複数の媒体処理ユニット10のうち不要な媒体処理ユニット10を、図5(b)に示す搬送路ユニット13と交換して組み立てることができる。例えば、図2に示す媒体処理装置1がプリペイドカードを利用しない有料道路の料金収受施設に設置される場合、媒体処理装置1の組立作業者は、事前にプリペイドカード処理ユニット10dを取り外して、その場所に、図5(b)に示す搬送路ユニット13を連結する。これにより、媒体処理装置1は、不要な機能を搭載しないで済むので、媒体処理装置1の省コスト化や保守性の向上を図ることができる。
また、本実施形態に係る媒体処理装置1は、媒体処理ユニット10を上下方向に配置可能とする態様で説明したが、他の実施形態に係る媒体処理装置1は、例えば、媒体処理ユニット10を左右方向に分けて配置可能とする態様であってもよい。この場合、搬送路ユニット13は、例えば、媒体の周縁に接触しながら当該媒体の進路(搬送経路P)を左方向又は右方向に案内するガイド板を有する態様としてもよい。
(排出駆動部の構造)
図6は、第1の実施形態に係る排出駆動部の構造を示す図である。
図6(a)に示すように、排出駆動部12は、媒体載置台121と、昇降軸122と、昇降用ギア123と、排出用ローラ124aと、可動ローラ124bと、を備えている。
媒体載置台121は、排出口14bを通じて利用者に手渡す媒体を載置する載置面U1を有する。媒体載置台121の載置面U1は、上流側に位置する媒体処理ユニット10から次々と排出される複数の媒体が重なって置かれるように配されている。
昇降軸122は、媒体載置台121の下方側(−Z方向側)の面において、当該媒体載置台121に固定して設けられ、昇降用ギア123と噛み合って駆動する。昇降用ギア123は、駆動モータMの回転に応じて回転駆動する。
昇降用ギア123は、昇降軸122に設けられた歯と噛み合いながら回転することで、回転方向に応じて昇降軸122を上下方向に駆動させる。具体的には、昇降用ギア123が一方向に回転すると、当該昇降用ギア123に噛み合う昇降軸122が上昇駆動し、これに伴って媒体載置台121も上昇する。昇降用ギア123が他方向に回転すると、昇降軸122が下降駆動し、これに伴って媒体載置台121も下降する。
排出用ローラ124aは、媒体処理装置1の内部に配される面であって載置面U1に対向する面(対向面U2)に設けられる。排出用ローラ124aは、駆動モータMに基づいて回転駆動する。
可動ローラ124bは、媒体載置台121の載置面U1において回転自在に設けられる。可動ローラ124bは、対向面U2に設けられた排出用ローラ124aの下方側に設けられ、媒体載置台121が上昇駆動して載置面U1と対向面U2とが近接した際に、互いの回転面が接するように対向している。また、媒体処理ユニット10から排出される媒体Qは、載置面U1に設けられた可動ローラ124bの回転面の上に載るように置かれる。
以上のような構成によれば、排出駆動部12は、媒体処理ユニット10から媒体Qが排出される処理中において媒体載置台121を下方側に配することで、当該排出される各種媒体Q(クレジットカード、紙幣、領収書等)が載置面U1において次々と重なって置かれる(図6(a)参照)。
なお、排出駆動部12の上流側に配される面であって媒体処理ユニット10と接する面12A1にも、上述した媒体処理ユニット10の筐体10Aに設けられる凹型ガイドR2と同形状の凹型ガイドR2が形成される。これにより、排出駆動部12は、上流に位置する媒体処理ユニット10と、媒体を受け渡し可能に連結することができる。
図6(b)は、媒体処理ユニット10から媒体Qが排出される処理が完了した後の排出駆動部12の状態を示している。排出駆動部12全体の動作を制御する排出駆動制御部120(図7)が、中央制御部15(図7)から所定の排出指令信号を受け付けると、排出駆動制御部120は、昇降用ギア123を回転駆動させて媒体載置台121を上昇させる。媒体載置台121が所定量だけ上昇すると、排出用ローラ124aと可動ローラ124bとの回転面が接する。このとき、媒体載置台121の上に重なって置かれた複数の媒体Qは、排出用ローラ124aの回転面と可動ローラ124bの回転面との間に挟まれる。排出駆動制御部120は、複数の媒体Qを両方の回転面で挟んだ状態のまま、排出用ローラ124aを回転駆動させる。そうすると、回転面の間に生じる摩擦力によって可動ローラ124bも一緒に回転し、当該回転面に挟まれた媒体の全てが重なった状態のまま排出口14bを通じて外部に排出される。
以上のような構成により、排出駆動部12は、排出する複数種類の媒体Qを重ねて蓄積するとともに、当該重ねて蓄積された複数の媒体Qを重ねた状態のまま排出口14bから排出する。
(媒体処理装置の機能構成)
図7は、第1の実施形態に係る媒体処理装置の機能構成を示す図である。
図7に示すように、媒体処理装置1は、複数の媒体処理ユニット10と、中央制御部15と、を備えている。
以下、媒体処理装置1の各種機能構成について、図7及び媒体処理ユニット10、識別部11、排出駆動部12、搬送路ユニット13の構造(図3〜図6)を参照しながら説明する。
複数の媒体処理ユニット10は、それぞれ、媒体処理ユニット制御部100と、媒体処理部101と、駆動モータMと、検知センサSと、を備えている。
媒体処理ユニット制御部100は、媒体処理ユニット10全体の動作を制御する。具体的には、媒体処理ユニット制御部100は、搬送路102に沿って設けられた複数の検知センサSから出力される検知信号を受け付けて、搬送路102上における媒体の位置を特定する。そして、媒体処理ユニット制御部100は、同じく搬送路102に沿って設けられた各種ローラ(引き込み部102a、排出部102b、処理用ローラ103等)のうち、特定された位置に対応する各種ローラの駆動モータMに駆動制御信号を出力する。これにより、媒体の位置に対応する各種ローラが回転し、搬送路102に沿って媒体が搬送される。
また、媒体処理ユニット制御部100は、処理用ローラ103の回転により、媒体が所望する位置に搬送された際に、媒体処理部101に向けて、当該媒体に所定の処理を実行する旨の処理用制御信号を出力する。媒体処理部101は、当該処理用制御信号を受け付けたときに、搬送された媒体に対して所定の処理を実行する。
また、媒体処理ユニット制御部100は、中央制御部15と通信して、各種司令信号(後述)を受け付けたり、媒体に対する処理が完了した旨の通知信号を出力したりする。
ETCカード処理ユニット10aは、ETCカード処理ユニット制御部100aと、ETCカード処理部101aと、を有している。
ETCカード処理ユニット制御部100aは、ETCカード処理部101aに処理用制御信号を出力して、ETCカードを用いた料金収受処理を実行させる。ここで、ETCカード処理部101aは、搬送されたETCカード表面に付される金属端子に接触する読み書き用ヘッダを有している。ETCカード処理部101aは、ETCカード処理ユニット制御部100aから処理用制御信号を受け付けると、上記読み書き用ヘッダをETCカードの金属端子に接触させ、当該ETCカードに対して電気的手段を通じて必要な情報を読み書きする。これにより、ETCカード処理部101aは、ETCカードを用いた料金収受処理を行うことができる。
また、クレジットカード処理ユニット10bは、クレジットカード処理ユニット制御部100bと、クレジットカード処理部101bと、を有している。
クレジットカード処理ユニット制御部100bは、クレジットカード処理部101bに処理用制御信号を出力して、クレジットカードを用いた料金収受処理を実行させる。なお、クレジットカード処理部101bの具体的な態様は、ETCカード処理部101aと同等である。
また、プリペイドカード処理ユニット10dは、プリペイドカード処理ユニット制御部100dと、プリペイドカード処理部101dと、を有している。
プリペイドカード処理ユニット制御部100dは、プリペイドカード処理部101dに処理用制御信号を出力して、プリペイドカードを用いた料金収受処理を実行させる。プリペイドカード処理部101dは、搬送されたプリペイドカードに付された磁気ストライプから情報を読み取る磁気ヘッダを有している。プリペイドカード処理部101dは、当該磁気ヘッダを介してプリペイドカードを用いた料金収受処理を実行する。
また、回数券処理ユニット10eは、回数券処理ユニット制御部100eと、回数券処理部101eと、を有している。
回数券処理ユニット制御部100eは、回数券処理部101eに処理用制御信号を出力して、回数券を用いた料金収受処理を実行させる。回数券処理部101eは、搬送された回数券の種類を読み取る回数券識別ヘッダを有している。回数券処理部101eは、当該回数券識別ヘッダを介して回数券を用いた料金収受処理を実行する。
また、通行券処理ユニット10cは、通行券処理ユニット制御部100cと、通行券処理部101cと、を有している。
通行券処理ユニット制御部100cは、通行券処理部101cに処理用制御信号を出力して、挿入された通行券(又は乗継券)に対する情報の読み取り処理、書込み処理等を実行させる。通行券処理部101cは、例えば、通行券に対して情報の読み書きを実行する読み書き用ヘッダと、搬送路102(図3(a))と通行券の回収用に設けられた回収用搬送路との分岐点において媒体の搬送方向を選択する搬送路選択部と、を有する。通行券処理部101cは、通行券処理ユニット制御部100cから処理用制御信号を受け付けると、上記読み書き用ヘッダを介して支払金額の決定に必要な情報を読み取るとともに、上記搬送路選択部を制御して返却不要と判断される通行券を回収用搬送路に案内する。また、利用者が乗継を行う場合、通行券処理部101cは、上記読み書き用ヘッダを介して乗継用の情報を書き込むとともに、上記搬送路選択部を制御して当該乗継用の情報が書き込まれた通行券を搬送路102の下流側に案内する。
また、領収書処理ユニット10fは、領収書処理ユニット制御部100fと、領収書処理部101fと、を有している。
領収書処理ユニット制御部100fは、領収書処理部101fに処理用制御信号を出力して、領収書用紙への明細情報の印字処理、領収書の排出処理等を実行させる。ここで、領収書処理部101fは、例えば、別途用意されたロール紙から必要な長さの領収書用紙を搬送路102(図3(a))に送出する送出用ローラと、当該領収書用紙に明細情報を印字する印字ヘッダと、ロール紙から当該印字が施された領収書用紙をカットするカッターと、を有する。領収書処理部101fは、領収書処理ユニット制御部100fから処理用制御信号を受け付けると、領収書処理ユニット制御部100fは、上記送出用ローラ、印字ヘッダ及びカッターを制御して、明細情報が印字された領収書を作成し搬送路102へ送出する。
また、紙幣処理ユニット10gは、紙幣処理ユニット制御部100gと、紙幣処理部101gと、を有している。
紙幣処理ユニット制御部100gは、主に、挿入された紙幣から通行料金に応じた紙幣を受領する処理を行う。具体的には、搬送された紙幣の種類を検出して、利用者から受け付けた金額を算出するとともに、紙幣処理部101gに処理用制御信号を出力して、当該挿入された紙幣を回収する処理を実行させる。また、算出した額が、徴収すべき額よりも大きく釣銭を支払う必要がある場合には、紙幣処理ユニット制御部100gは、紙幣処理部101gに別の処理用制御信号を出力して、釣銭額に応じた紙幣の種類及び枚数の紙幣を選択して送出する釣銭支払処理を実行させる。ここで、紙幣処理部101gは、例えば、紙幣が蓄積された紙幣蓄積部から所望の紙幣を選択して搬送路102(図3(a))に送出する紙幣排出部を有する。紙幣処理部101gは、紙幣処理ユニット制御部100gから釣銭額を示す情報を受け付けて、上記紙幣排出部を介して、当該釣銭額に応じた紙幣を搬送路102(図3(a))に送出する。
また、識別部11は、識別制御部110と、識別処理部111と、を備えている。
識別制御部110は、識別処理部111に識別用制御信号を出力して、挿入された媒体の種類を識別する処理を実行させる。また、識別制御部110は、識別処理部111を通じて識別された媒体の種類を示す媒体識別情報を、後述する中央制御部15に出力する。
また、排出駆動部12は、排出駆動制御部120を有する。
排出駆動制御部120は、図6を用いて説明したように、駆動モータMを駆動させ、重ねて蓄積された媒体をまとめて排出する処理を実行させる。排出駆動制御部120は、後述する中央制御部15から、排出すべき媒体の全てが蓄積されたことを示す通知信号を受け付けたときに上記排出処理を実行する。また、排出駆動制御部120は、検知センサSからの検知信号に基づいて、利用者が排出した媒体を取得したことを検知し、排出した媒体が利用者に取得されたことを示す通知信号を中央制御部15に出力する。これにより、中央制御部15は、当該利用者に対する料金収受処理が完了したことを把握することができる。
また、搬送路ユニット13は、搬送路ユニット制御部130を有する。
搬送路ユニット制御部130は、検知センサSからの検知信号に応じて、各種ローラ(引き込み部132a、排出部132b、送りローラ133)を回転させるべく駆動モータMに駆動制御信号を出力する。
中央制御部15は、各媒体処理ユニット制御部100、識別制御部110、排出駆動制御部120及び搬送路ユニット制御部130と情報をやり取りして、媒体処理装置1全体の動作を制御する。
(中央制御部の処理フロー)
図8は、第1の実施形態に係る中央制御部の処理フローを示す図である。
以下、第1の実施形態に係る中央制御部15が実施する処理について図8を参照しながら順を追って説明する。
図8に示すように、中央制御部15は、最上流に位置する識別部11の識別制御部110(検知センサS)からの通知信号に基づいて、利用者によって挿入口14a(図2)を介して媒体が挿入されたか否かを判定する(ステップS01)。媒体が挿入されない場合は、利用者から媒体が挿入されるまで待機する(ステップS01:NO)。
一方、媒体が挿入口14aに挿入された場合、中央制御部15は、識別制御部110に対して媒体の種類の識別処理を実行する旨の指令(識別指令信号)を出力する。中央制御部15は、識別部11の識別処理部111によって識別された媒体の種類を示す媒体識別情報を、識別制御部110から受け付けて取得する(ステップS02)。
次に、中央制御部15は、挿入された媒体が搬送可能となるように全体としての搬送経路P(図2)を確保する旨の指令(経路確保指令信号)を、各媒体処理ユニット10の媒体処理ユニット制御部100に出力する(ステップS03)。経路確保指令信号を受け付けた媒体処理ユニット制御部100は、挿入された媒体が搬送可能となるように搬送経路を確保する処理を実行する。例えば、ETCカード処理ユニット制御部100aは、経路確保指令信号を受け付けると、ETCカード処理部101aが有する読み書き用ヘッダが搬送される媒体に接触しないように、当該読み書き用ヘッダを搬送路102から退避させる。経路確保指令信号を受け付けたクレジットカード処理ユニット制御部100b、プリペイドカード処理ユニット制御部100d及び回数券処理ユニット制御部100eも同様の処理を行う。また、通行券処理ユニット制御部100cは、通行券処理部101cが有する読み書き用ヘッダを退避させるとともに、搬送される媒体が回収用搬送路に案内されないように搬送路選択部を制御する。更に、領収書処理ユニット制御部100fは、領収書処理部101fを制御して、カッターや領収書用紙等を搬送路102から退避させる。
以上のようにして、中央制御部15は、挿入された媒体が搬送経路P(図2)の最上流から最下流まで搬送可能となるように搬送経路Pを確保する。
搬送経路Pが確保されると、中央制御部15は、各媒体処理ユニット10の媒体処理ユニット制御部100等に対して、媒体を搬送させる旨の指令(搬送指令信号)を出力する(ステップS04)。例えば、挿入された媒体がクレジットカードであった場合、中央制御部15は、当該クレジットカードを処理するクレジットカード処理ユニット10b及びクレジットカード処理ユニット10bよりも上流に位置するETCカード処理ユニット10aの媒体処理ユニット制御部100に向けて搬送指令信号を出力する。
搬送指令信号を受け付けた各媒体処理ユニット制御部100は、検知センサSからの検知信号を受け付けながら駆動モータMを駆動させて媒体を搬送させる。搬送指令信号を受け付けた各媒体処理ユニット制御部100は、媒体の搬送を完了すると、搬送が完了した旨の通知信号を中央制御部15に出力する。
媒体の搬送が完了すると、中央制御部15は、媒体の種類に応じた所定の処理を実行する特定の媒体処理ユニット10に対して、当該媒体を処理する旨の指令(媒体処理指令信号)を出力する(ステップS05)。例えば、挿入された媒体がクレジットカードであった場合、中央制御部15は、クレジットカード処理ユニット10bのクレジットカード処理ユニット制御部100bに向けて媒体処理指令信号を出力する。
媒体処理指令信号を受け付けた媒体処理ユニット制御部100は、媒体処理部101を制御して媒体に対する所定の処理を実行させる。媒体処理指令信号を受け付けた媒体処理ユニット制御部100は、媒体に対する処理を完了すると、当該処理が完了した旨の通知信号を中央制御部15に出力する。
媒体に対する処理が完了すると、中央制御部15は、各媒体処理ユニット10の媒体処理ユニット制御部100等に対して、搬送指令信号を出力する(ステップS06)。例えば、媒体がクレジットカードであった場合、中央制御部15は、クレジットカード処理ユニット10b、及び、クレジットカード処理ユニット10bよりも下流に位置する通行券処理ユニット10c、プリペイドカード処理ユニット10d、回数券処理ユニット10e、領収書処理ユニット10f、紙幣処理ユニット10gの各媒体処理ユニット制御部100に向けて搬送指令信号を出力する。これにより、ステップS05で処理が施されたクレジットカードは、最下流に位置する排出駆動部12(図6(a))まで搬送され、媒体載置台121(図6(a))の上に置かれる。
なお、媒体が通行券であって当該通行券に対する処理により利用者への返却が不要と判断された場合は、通行券処理部101cは、上記搬送路選択部を制御して通行券を回収する。この場合、中央制御部15は、搬送指令信号を出力しないでステップS06を終了する。
処理された媒体の排出駆動部12への搬送が完了すると、中央制御部15は、ステップS05における媒体に対する処理に基づいて、料金収受処理が完了したか否かを判定する(ステップS07)。具体的には、中央制御部15は、まだクレジットカードや紙幣等によって料金の支払がなされていない場合、又は、支払いが成されても領収書や釣銭の搬送が完了していない場合は、料金収受処理が完了していないと判定する(ステップS07:NO)。一方、中央制御部15は、料金が支払われており、かつ、領収書や釣銭等の搬送も完了している場合は、料金収受処理が完了したと判定する(ステップS07:YES)。
料金収受処理が完了していない場合(ステップS07:NO)、中央制御部15は、完了していない処理が領収書の排出処理、又は、釣銭の排出処理であるか否かを判定する(ステップS08)。完了していない処理が領収書の排出処理、又は、釣銭の排出処理であった場合(ステップS08:YES)、中央制御部15は、ステップS05に戻って、領収書処理ユニット制御部100f、又は、紙幣処理ユニット制御部100gに向けて、媒体処理指令信号を出力する。これにより、領収書の印字及び排出処理、又は、釣銭の額に応じた紙幣の排出処理が実行される。一方、完了していない処理が領収書の排出処理、又は、釣銭の排出処理以外の処理であった場合(ステップS08:NO)、中央制御部15は、ステップS01に戻って、利用者から他の媒体(通行券に続くクレジットカード、紙幣等)の挿入を受け付けながら待機する。
料金収受処理が完了した場合(ステップS07:YES)、中央制御部15は、排出駆動制御部120に向けて、蓄積された排出駆動を開始する旨の指令(排出指令信号)を出力する(ステップS09)。当該排出指令信号を受け付けた排出駆動制御部120は、駆動モータMを駆動させ、蓄積された媒体を、排出口14b(図2)を通じて外部に排出させる(図6(b)参照)。
排出駆動制御部120は、排出した媒体を利用者が取得したことを、検知センサS等を通じて検知すると、利用者が排出した媒体を取得した旨の通知信号を中央制御部15に出力する。中央制御部15は、排出駆動制御部120から上記通知信号を受け付けると、利用者に対する料金収受処理が完了したことを把握し、一連の処理を終了する(ここで、次の利用者への対応のために、ステップS01に戻ってもよい)。
(作用効果)
第1の実施形態に係る媒体処理装置1によれば、カードまたは券である複数種類の媒体を挿入する挿入口14a、及び、複数種類の媒体を排出する排出口14bがそれぞれ一つずつに統一されている。これにより、利用者は、媒体をいずれの挿入口に挿入すればよいかを迷わなくて済み、また、複数の媒体を異なる排出口から逐次取得する必要もなくなるため、料金自動収受機としての利便性が向上する。
また、既存の媒体処理装置においては、例えば、搬送経路Pに分岐路を設け、媒体の種類別に異なる搬送経路Pを設定することで、当該媒体を対応する媒体処理部まで搬送する態様としている。これに対し、本実施形態に係る媒体処理装置1は、特定の種類の媒体に対する処理を実行する媒体処理ユニット10の各々が、搬送される媒体を受け渡し可能に、直列に連結されている(図2参照)。このようにすることで、挿入口14aから排出口14bまでを一続きに結ぶ一本の搬送経路P上で、各種媒体に対応する全ての処理が実行可能となる。これにより、分岐路及び分岐路を駆動する駆動機構を排することができ、媒体処理装置1の全体の構成が簡素化し、省スペース化を実現する。また、分岐路を駆動するための駆動機構が排されることで、駆動モータ等の部品点数を減らすことができるので、装置全体の保守性及び信頼性を高めることができる。
更に、本実施形態に係る媒体処理ユニット10によれば、上流に位置する媒体処理ユニット10と、下流に位置する媒体処理ユニット10と、を連結する連結部10Bの連結部分における形状(凸型ガイドR1、凹型ガイドR2の形状(図3))が統一されている。
これにより、媒体処理装置1の組立作業者は、当該媒体処理装置1を運用する運用先のニーズに合わせて、連結する媒体処理ユニット10の種類や数を、所望に変更することができる。例えば、媒体処理装置1が設置される料金収受施設の料金体系等に基づいて、必要最小限の媒体処理ユニット10のみを媒体処理装置1に組み込むことができる。このようにすることで、装置全体としての部品点数を削減し、低コスト化、高信頼性化を図ることができる。また、特定の媒体処理ユニット10が故障した場合において、当該故障した媒体処理ユニット10を代替品に取り替えるだけで故障を解消することができるので、装置の保守性も向上する。
また、本実施形態に係る媒体処理ユニット10によれば、媒体処理ユニット10を連結する順番も所望に変更することができる。ここで、組立作業者は、例えば、設置しようとする料金収受施設において使用頻度の高い媒体に対応する媒体処理ユニット10を、開口部14から近い位置となるように連結する。そして、当該使用頻度の高い媒体に対応する媒体処理ユニット10に対しては、往復搬送方式(媒体を挿入口14aから引き込み、処理完了後に逆搬送し、同じ挿入口14aから排出する搬送方式)を採用する。このようにすることで、当該使用頻度の媒体を搬送経路の奥まで搬送する必要がなくなり、処理の高速化を図ることができる。
また、本実施形態に係る媒体処理装置1は、挿入された媒体の種類を識別する識別部11を備えている。これにより、挿入された媒体を処理可能か否か、を各媒体処理ユニット10の各々が個別に判定する必要がなくなるので、挿入から排出までに係る時間を短縮することができる。
また、本実施形態に係る排出駆動部12は、排出する複数種類の媒体Qを重ねて蓄積するとともに、当該重ねて蓄積された複数の媒体Qを重ねた状態のまま排出口14bから排出する。これにより、排出口14bから複数の媒体が重なった状態で排出されるので、利用者は一度にまとめて当該複数の媒体を取得することができる。したがって、料金自動収受機としての利便性が向上する。
(第1の実施形態の変形例)
図9、図10は、第1の実施形態の変形例に係る媒体処理装置の構造を示す第1の図、第2の図である。
上述の媒体処理装置1の構造は、上述の態様に限定されず、例えば、以下のようにも変形可能である。
図9、図10に示す媒体処理装置1は、いずれも前面1Aにおいて開口部14が一つのみ配置されている。この場合、開口部14は、媒体を挿入する挿入口14a、及び、媒体を排出する排出口14bの両方の機能を有する。
図9に示す媒体処理装置1は、第1の実施形態と同様に、媒体処理ユニット10及び搬送路ユニット13が直列に連結されて、一続きの搬送経路Pが形成されている。ただし、開口部14と連結されているのは、最上流に位置する媒体識別部11のみである。
本変形例に係る媒体処理装置1の中央制御部15(図7)は、開口部14から媒体が挿入されたことを検知すると、まず、識別部11を通じて媒体の種類を識別する。次に、中央制御部15は、連結された媒体処理ユニット10及び搬送路ユニット13の各種ローラ(引き込み部102a、排出部102b等)を順次回転させて、媒体を上流から下流へ搬送させる(図9に示す矢印D1)。
中央制御部15は、媒体の種類に応じた何れかの媒体処理ユニット10まで媒体を搬送させると、媒体処理ユニット10の媒体処理部101を通じて所定の処理を実行させる。媒体処理ユニット10において媒体に対する処理が完了すると、中央制御部15は、各種ローラを逆回転させることで、処理が施された媒体を下流から上流へ逆搬送させる(図9に示す矢印D2)。これにより、媒体が同一の開口部14から排出される。
以上のような媒体処理装置1によれば、媒体を挿入する挿入口14a及び媒体が排出される排出口14bを共有化することができるので、前面1Aにおいて配置すべき開口部14を一つに減らすことができる。
図10に示す媒体処理装置1は、媒体処理ユニット10、搬送路ユニット13及び分岐用搬送路ユニット13aが連結されて、ループ状の搬送経路Pが形成されている。この場合も、開口部14と連結されているのは、最上流に位置する媒体識別部11のみである。
図10に示す媒体処理装置1の中央制御部15(図7)は、開口部14から媒体が挿入されたことを検知すると、まず、識別部11を通じて媒体の種類を識別する。次に、中央制御部15は、媒体が直進する方向(方向d1)に搬送されるように、分岐用搬送路ユニット13aの搬送路選択部Vを制御する。その後、中央制御部15は、媒体処理ユニット10、搬送路ユニット13及び分岐用搬送路ユニット13aの各種ローラ(引き込み部102a、排出部102b等)を順次回転させて、搬送経路Pに沿って媒体を搬送させる(図10に示す矢印D3)。
中央制御部15は、媒体の種類に応じた何れかの媒体処理ユニット10まで媒体を搬送させると、媒体処理ユニット10の媒体処理部101を通じて所定の処理を実行させる。媒体処理ユニット10において媒体に対する処理が完了すると、中央制御部15は、媒体が最上流の識別部11に向かう方向(方向d2)に搬送されるように、分岐用搬送路ユニット13aの搬送路選択部Vを制御する。その後、中央制御部15は、媒体処理ユニット10、搬送路ユニット13及び分岐用搬送路ユニット13aの各種ローラを更に回転させて、媒体を搬送させる(図10に示す矢印D3)。なお、この場合において、中央制御部15は、識別部11が有する各種ローラについては逆回転させる。
これにより、分岐用搬送路ユニット13aを経て、媒体が同一の開口部14から排出される。
以上のような媒体処理装置1であっても、媒体を挿入する挿入口14a及び媒体が排出される排出口14bを共有化することができる。
図11は、第1の実施形態の他の変形例に係る識別部の構造を示す図である。
図11に示すように、本変形例に係る識別部11は、識別処理部111の上流側に媒体分離部11aを備えている。
媒体分離部11aは、挿入口14a(図2)及びスリットT1を通じて重ねて同時に挿入された複数の媒体の重なりを分離し、識別処理部111へ媒体を一つずつ排出する。
媒体分離部11aは、搬送路112の下側(−Z方向側)に設けられた第1分離用ベルト114aと、上側(+Z方向側)に設けられた第2分離用ベルト114bと、を有している。第1分離用ベルト114aのベルト搬送面114a1と、第2分離用ベルト114bのベルト搬送面114b1と、は、互いに接するように配されている。第1分離用ベルト114a、第2分離用ベルト114bは、互いに接するベルト搬送面が上流から下流(+Y方向から−Y方向)に移動するように回転駆動する。
挿入口14a及び引き込み部112aを介して挿入された媒体は、第1分離用ベルト114aのベルト搬送面114a1と、第2分離用ベルト114bのベルト搬送面114b1と、の間に挟まれながら下流へと搬送される。
本実施形態に係る識別部11の識別制御部110(図7)は、第1分離用ベルト114aを駆動させる駆動モータMと、第2分離用ベルト114bを駆動させる駆動モータMと、に駆動制御信号を出力して、第1分離用ベルト114a及び第2分離用ベルト114bを駆動させる。ここで、識別制御部110は、第1分離用ベルト114aの移動速度よりも第2分離用ベルト114bの移動速度の方が速くなるように駆動させる。このようにすることで、重なった状態で挿入された媒体のうちの下方側に配されて第1分離用ベルト114aに接する媒体は、相対的に遅い速度で下流側に搬送される。また、重なった状態で挿入された媒体のうちの上方側に配されて第2分離用ベルト114bに接する媒体は、相対的に速い速度で下流側に搬送される。したがって、重なった状態で挿入された複数の媒体は、媒体分離部11aにおいて互いに異なる速度で下流側に搬送されることで、重なりが分離された状態で排出される。なお、識別制御部110は、媒体分離部11aから一枚ずつ排出される媒体を検知する度に媒体分離部11aの駆動を停止して、当該分離されて排出された一の媒体に対する処理が完了するまで待機するものとしてもよい。
本変形例に係る媒体処理装置1によれば、挿入口14aに挿入された媒体が重なっていた場合において、搬送経路P(図2)の最上流に位置する媒体分離部11aが媒体の重なりを解消して一枚ずつ排出する。これにより、媒体分離部11aの下流に位置する識別処理部111、及び、各種媒体処理ユニット10、搬送路ユニット13等は、媒体を一枚ずつ搬送して処理することができる。
以上、本変形例に係る媒体処理装置1によれば、利用者が複数の媒体を重なった状態のまま挿入口14aに挿入した場合であっても、媒体分離部11aにより媒体の重なりが分離されて搬送されるので、媒体同士の干渉や動作の不具合を起こすことなく料金収受処理を実行することができる。これにより、利用者は、挿入口14aに対し、複数の媒体をまとめて挿入できるため、利便性を一層向上させることができる。
また、上述の実施形態及び変形例に係る媒体処理装置1は、上流に配置された識別部11が媒体の種類を識別した後、中央制御部15が、当該媒体の搬送先等を最初に把握してから搬送制御等を行うものとして説明した(図8参照)。しかし、他の実施形態に係る媒体処理装置1は、上流において識別部11を有さない態様としてもよい。
具体的には、本変形例に係る媒体処理装置1の各媒体処理ユニット10は、自身に挿入された媒体が媒体処理部101で処理可能か否かを判定する判定部を有している。当該判定部は、例えば、識別処理部111と同等の態様であってよい。各媒体処理ユニット10の媒体処理ユニット制御部100は、上流から挿入された媒体が自ユニットの媒体処理部101で処理可能な媒体であった場合には、そのまま媒体処理部101に処理を実行させる。一方、上流から挿入された媒体が自ユニットの媒体処理部101で処理可能な媒体でなかった場合には、媒体処理ユニット制御部100は、その媒体を下流の媒体処理ユニット10へ搬送する。このように、各媒体処理ユニット10は、挿入された媒体が、自ユニットの媒体処理部101で処理可能な媒体か否かを逐次判断し、処理できない媒体を下流へ搬送する。これにより、挿入された媒体は、各媒体処理ユニット10により順次下流に搬送されながら、何れかの媒体処理ユニット10において所定の処理が施される。
このようにすることで、最上流に識別部11を設ける必要がなくなるので、装置全体の部品点数を減らし、装置の省スペース化、低コスト化を図ることができる。
また、上述の実施形態及び変形例に係る媒体処理装置1は、更に、挿入された複数の媒体を、各々に対応する各媒体処理ユニット10において同時に処理を施してもよい。具体的には、例えば、中央制御部15は、連結された各媒体処理ユニット10から所定のID情報等を取得して、当該媒体処理ユニット10が処理可能な媒体の種類及びその連結順序を把握する。中央制御部15は、上記処理可能な媒体の種類及び連結順序の組み合わせの中で、予め規定された規則(同時処理可能規則)に基づいて、同時に処理可能な媒体の組み合わせを抽出する。例えば、ある媒体処理ユニット10が対応する種類の媒体に対し所定の処理を実行している最中であっても、媒体処理装置1は、当該処理中の媒体処理ユニット10よりも上流側に位置する媒体処理ユニット10であれば、対応する媒体を処理することができる。このような組み合わせが示された情報に基づいて、中央制御部15は、後に挿入された媒体が、先に挿入され、既に処理中の媒体と同時に処理可能な場合には、当該後に挿入された媒体に対しても搬送を行い、対応する媒体処理ユニット10において処理を実行する。このようにすることで、複数の媒体が同時に処理されるので、利用者が料金収受に要する時間を短縮し、利便性を一層向上させることができる。
<第2の実施形態>
図12は、第2の実施形態に係る媒体処理装置の構造及び機能構成を示す図である。
図12(a)は、第2の実施形態に係る媒体処理装置1の構造を示している。また、図12(b)は、第2の実施形態に係る媒体処理装置1の機能構成を示している。
図12(a)に示すように、媒体処理装置1は、第1の実施形態に係る媒体処理装置1の構成に加え、更に、シャッター部20と、表示部30と、を備えている。
シャッター部20は、挿入口14aに設けられたシャッターKを駆動して、挿入口14aを開閉可能とする。シャッター部20は、駆動モータMを通じてシャッターKを上下方向に駆動する。シャッターKにより挿入口14aが閉じられている間、利用者は、挿入口14aに媒体を挿入することができなくなる。
表示部30は、いわゆるタッチセンサ式のディスプレイモニタであって、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。表示部30は、利用者に対し、料金収受処理に関する情報を提示するとともに、利用者のタッチ操作入力を受け付ける。表示部30は、例えば、媒体処理装置1の前面1Aにおける挿入口14aの上方(+Z方向)に配置される。表示部30の表示画面であるモニタEは、前面1Aの面内に設けられ、利用者とって容易に視認できるように配置されている。また、タッチセンサFは、モニタEの表面全体を覆うように配されている。
図12(b)に示すように、シャッター部20は、シャッター制御部200を有する。
シャッター制御部200は、中央制御部15からシャッターを開放する開司令信号及び閉塞する閉指令信号を受け付けるとともに、各指令信号に応じた駆動制御信号を駆動モータMに出力する。シャッター制御部200が出力する駆動制御信号に基づいて駆動モータMが駆動することで、シャッターKが上下方向に駆動し、挿入口14aを開放又は閉塞する。
また、表示部30は、表示制御部300を有する。
表示制御部300は、中央制御部15から所定の情報をモニタEに表示するための表示指令信号を受け付けて、当該表示指令信号に応じた内容の情報をモニタEに表示させる。表示制御部300がモニタEに表示させる具体的な情報については後述する。
また、表示制御部300は、モニタE表面に配されたタッチセンサFから、利用者のタッチ操作に応じたタッチ入力信号を受け付ける。表示制御部300は、入力されたタッチ入力信号に基づいて、モニタEに表示した情報(選択肢)のうち、利用者が選択した情報を中央制御部15に通知する。
以上のような構成により、表示部30は、タッチセンサFを介して利用者から入力される情報に基づいて特定される媒体の挿入順序を、モニタEを通じて通知する通知部として機能する。
図13は、第2の実施形態に係る中央制御部の処理フローを示す図である。
また、図14は、第2の実施形態に係る表示部がモニタに表示させる情報を示す図である。
以下、第2の実施形態に係る中央制御部15(図12(b))による料金支払い時の処理について、図13及び図14を参照しながら順を追って説明する。
なお、図13に示す処理フローは、例えば、中央制御部15が、車線Lにおいて車両A(図1)の停止を検知したタイミングから開始される。また、この時点では、シャッター部20(図12(a))は、挿入口14aを閉塞している。
中央制御部15は、車両Aの進入を検知し、かつ、先行車が既に退出していることを検知すると、料金支払い時の処理フローに合わせて、利用者に対し、表示部30(モニタE(図12(a))を介して通知する。
具体的には、まず、中央制御部15は、利用者に対し、「ETCカード」で支払いをするか、「通行券」を用いて支払いをするか、を問い合わせる(ステップS11)。このとき、中央制御部15は、表示制御部300(図12(b))に向けて、「ETCカード」及び「通行券」の何れか一方を選択する旨の表示指令信号を出力する。当該表示指令信号を受け付けると、表示制御部300は、「ETCカード」、「通行券」のいずれで支払いを行うかを問い合わせる表示画面α1(図14(a))をモニタEに表示させる。
利用者が、ETCカードを用いて支払うことを希望する場合、支払のために必要な情報(選択肢)は他にはない。そこで、表示制御部300から「ETCカード」が選択(タッチ)されたことが通知された場合(ステップS11:ETCカード)、中央制御部15は、表示制御部300に向けて、ETCカードの挿入を促す旨の表示指令信号を出力する(ステップS12)。当該表示指令信号を受け付けると、表示制御部300は、利用者にETCカードの挿入を促すための表示画面α2(図14(b))をモニタEに表示させる。同時に、中央制御部15は、シャッター制御部200に向けて開司令信号を出力する。開司令信号を受け付けると、シャッター制御部200は、当該開司令信号に応じた駆動制御信号を出力してシャッターK(図12(a))を駆動させ、挿入口14aを開放させる。これにより、利用者は、媒体(ETCカード)を挿入口14aに挿入することができるようになる。
なお、利用者が誤って「ETCカード」を選択してしまった場合において直前のステップに戻ることができるように、表示制御部300は、表示画面α2に「戻る」の表示を付しておく(他のステップにおいても同様とする)。
次に、中央制御部15は、開放された挿入口14aから媒体の挿入を受け付けると、識別部11による識別処理を通じて、挿入された媒体の種類がETCカードか否かを判定する(ステップS13)。挿入された媒体がETCカードであった場合(ステップS13:YES)、中央制御部15は、ETCカード処理ユニット10aを通じて料金収受処理を実行する(ステップS14)。同時に、中央制御部15は、シャッター制御部200に向けて閉司令信号を出力する。閉司令信号を受け付けると、シャッター制御部200は、当該開司令信号に応じた駆動制御信号を出力してシャッターKを駆動させ、挿入口14aを閉塞させる。これにより、ETCカード処理ユニット10aがETCカードに対して処理を行っている最中に、利用者が他の媒体を誤って挿入してしまうことを防止することができる。料金収受処理が完了すると、中央制御部15は、料金支払いの処理を終了する。
一方、挿入された媒体がETCカードでなかった場合(ステップS13:NO)、中央制御部15は、挿入された媒体を排出口14bまで搬送させて排出させる。同時に、中央制御部15は、表示制御部300に向けて、異常内容(誤った媒体が挿入された旨)の表示指令信号を出力する(ステップS15)。当該表示指令信号を受け付けると、表示制御部300は、ETCカード以外の媒体が挿入されたことを通知する表示画面α3(図14(c))をモニタEに表示させる。ここで、挿入された媒体の種類が識別部11にて識別された場合には、中央制御部15は、その媒体の種類を表示画面α3に表示させて、利用者に通知してもよい。例えば、利用者がETCカードではなく通行券を挿入した場合において、中央制御部15は、表示画面α3のように、当該利用者に対して「通行券」が挿入されたことを通知する。
一方、表示制御部300から、利用者により「通行券」が選択されたことが通知されると(ステップS11:通行券)、中央制御部15は、表示制御部300に向けて、通行券を利用する場合における料金の支払い方法について、更に利用者に選択を促すための表示指令信号を出力する(ステップS16)。当該表示指令信号を受け付けると、表示制御部300は、通行券による支払時における各種選択肢を表示する表示画面α4(図14(d))をモニタEに表示させる。具体的には、中央制御部15は、表示画面α4を通じて、支払い方法として「現金」(紙幣及び硬貨による支払)、「プリペイドカード」、「クレジットカード」の何れを用いるか、及び、「乗継券」があるか否かの選択を促す。また、中央制御部15は、表示画面α4を通じて、身体障害者等に基づく割引の適用を受けるか否か、の選択を促す(ステップS17)。
この場合において、表示制御部300は、支払方法の選択(現金、クレジットカード、プリペイドカードの選択)については、何れか一つのみを選択可能とするように制御する。また、乗継券の有無、割引適用の有無については、支払方法とは別に、それぞれ独立して選択可能となるように制御する。このとき、表示制御部300は、タッチされた選択肢の色を変える等して、利用者が選択した選択肢を判別できるようにしてもよい。また、表示制御部300は、利用者が所望する選択肢が選択された後において「進む」ボタンがタッチされた場合に、次のステップに進むように制御する。
利用者が身体障害者割引の適用を受ける場合には、収受員等の係員に対し証明書の提示等が求められる。そこで、中央制御部15は、表示制御部300から「割引適用」が選択(タッチ)されたことが通知された場合(ステップS17:YES)、係員の呼び出し処理を実行する(ステップS18)。係員は、中央制御部15による呼び出し処理に応じて割引適用可能な利用者か否かを判断するとともに、当該利用者の支払額に対して割引の適用処理を実施する。
表示制御部300から「割引適用」が選択されなかった場合(ステップS17:NO)、又は、ステップS18において係員による割引の適用がなされた後、中央制御部15は、利用者に対し、各種媒体の挿入を促す。ここで、中央制御部15は、ステップS16にて選択された支払方法(及び、乗継券の有無)に基づいて特定される挿入順序を提示するための表示指令信号を出力する(ステップS19)。当該表示指令信号を受け付けると、表示制御部300は、媒体の挿入順序を提示する表示画面α5(図14(e))をモニタEに表示させる。例えば、表示画面α4にて、利用者が、「クレジットカードによる支払」及び「乗継券あり」を選択した場合、表示制御部300は、「通行券」、「乗継券」、「クレジットカード」の順で挿入する旨を促す(表示画面α5)。
同時に、中央制御部15は、シャッター制御部200に向けて開司令信号を出力する。これにより、シャッター制御部200が挿入口14aを開放させ、利用者は、媒体(ETCカード)を挿入口14aに挿入することができるようになる。
次に、中央制御部15は、挿入口14aから順次挿入される媒体の種類が、表示画面α5に示す挿入順序別に示す媒体の種類のそれぞれと一致しているか否かを判定する(ステップS20)。各種媒体が正しい順序で挿入された場合(ステップS20:YES)、中央制御部15は、利用者が選択した媒体(上述の例では、クレジットカード)に対応する媒体処理ユニット10(クレジットカード処理ユニット10b)を通じて料金収受処理を実行する(ステップS21)。同時に、中央制御部15は、シャッター制御部200に向けて閉司令信号を出力し、挿入口14aを閉塞させる。これにより、媒体処理ユニット10が各種媒体に対して処理を行っている最中に、利用者が他の媒体を誤って挿入してしまうことを防止することができる。料金収受処理が完了すると、中央制御部15は、料金支払いの処理を終了する。
一方、挿入された媒体の種類が、ステップS19において挿入順序別に示した媒体の種類と一致しなかった場合(ステップS13:NO)、中央制御部15は、挿入された媒体を排出口14bまで搬送させて排出させる。同時に、中央制御部15は、表示制御部300に向けて、異常内容(誤った媒体が挿入された旨)の表示指令信号を出力する(ステップS22)。
(作用効果)
第1の実施形態に係る媒体処理装置1のように、媒体の挿入口が統一されると、利用者は、複数の媒体のうちどの媒体をどのような順序で挿入すればよいかが分からず、料金収受処理に時間がかかってしまう場合が想定される。
これに対し、第2の実施形態に係る媒体処理装置1は、図13に示す一連の処理に基づいて、利用者に対し、表示部30を通じて支払い処理の手順を適切に提示する。また、媒体処理装置1は、シャッター部20によるシャッターKの開閉を通じて、利用者に対し、媒体を挿入すべきタイミングを適切に案内するとともに、誤ったタイミングで媒体が挿入されることを防止する。これにより、利用者は、挿入すべき媒体の種類や挿入すべきタイミングについて迷うことなく料金収受の手続きを進めることができ、利便性を向上させることができる。
なお、第2の実施形態に係る媒体処理装置1は、上述した態様の他、種々の変更が可能である。例えば、表示部30のモニタEがタッチセンサ式のディスプレイモニタであるものとして説明したが、表示部30は、タッチセンサを有さないディスプレイモニタと、他の入力手段(押しボタン等)を有する態様であってもよい。
また、中央制御部15が実行する処理フローは、図13に示すものに限定されない。例えば、中央制御部15は、単に、「ETCカード→通行券→乗継券→クレジットカード→現金(紙幣)→プリペイドカード」等と、予め一つの挿入手順を規定するものであってもよい。この場合、中央制御部15は、手順別に当該手順をスキップ可能とする「スキップボタン」を用意しておく。これにより、利用者は、指定される媒体の挿入を希望しないステップにおいては「スキップボタン」を逐次タッチ(押下)しながら料金収受処理を進めることができる。
また、挿入された媒体についての異常内容を表示する場合(ステップS15、S22等)において、中央制御部15は、更に、裏表を逆にして挿入された場合や券詰まりが発生した場合等の異常を通知してもよい。例えば、中央制御部15は、媒体が裏表逆に挿入された場合には「表を上にして挿入してください」等の指示が記載された表示画面を、券詰まりが発生した場合には「係員を呼び出してください」等の指示が記載された表示画面を表示させる。
また、上述の媒体処理装置1は、通知部として、視覚的に媒体の挿入順序を通知する表示部30を備えるものとして説明したが、他の実施形態に係る媒体処理装置1は、通知部として、媒体の挿入順序を音声で通知する報知部を備えていてもよい。
(識別部の具体的態様について)
図15は、各実施形態に係る識別処理部の構造の一例を示す図である。
また、図16〜図18は、各実施形態に係る識別処理部の構造の変形例を示す第1から第3の図である。
以下、図15〜図18を参照しながら、上述した各実施形態に係る識別処理部111の具体的な態様について説明する。
図15に示すように、識別部11の識別処理部111は、投光器111aと、受光器111bと、を有している。
投光器111aは、媒体Qが通過する搬送面Nの上方(+Z方向)に配され、下方(−Z方向)に向けて光線Wを投光する。投光器111aは、投光する光線Wが搬送面Nを通過する媒体Qの表面に投光されるように配される。
受光器111bは、搬送面N内において、投光器111aが投光する光線Wを受光可能な位置に配されている。また、受光器111bは、受光する光線Wの強度(光の強さの度合い)を検出可能であり、受光した光線Wの強度に応じた光強度検出信号を識別制御部110(図7)に出力する。
ここで、プラスチック製で厚みがあるカード型媒体(ETCカード、クレジットカード、プリペイドカード)が搬送面Nを通過した場合、投光器111aから受光器111bに向けて投光される光線Wは、当該カード型媒体によって完全に遮光されるため、受光器111bが受光する光線Wの強度は大きく低下する。
一方、紙製で薄い紙媒体(通行券、回数券)が搬送面Nを通過した場合、光線Wのうちの一部の成分が当該紙媒体を透過して受光器111bに受光される。したがって、紙媒体が通過する場合において受光器111bが受光する光線Wの強度は、カード型媒体が通過した場合において受光する光線Wの強度よりも高いものとなる。
以上のように、識別部11は、受光器111bが受光する光の強度が媒体の種類に応じて変化するので、受光器111bが受光する光線Wの強度に基づいて、挿入された媒体Qが、カード型媒体か、紙媒体か、を判別することができる。
なお、識別処理部111は、以下のようにも変形可能である。
例えば、図16に示す識別処理部111は、投光器111aと、2つの受光器111c、111dと、を有している。
投光器111aは、媒体Qが通過する搬送面Nの上方(+Z方向)に配され、下方(−Z方向)に向けて光線Wを投光する。投光器111aは、投光する光線Wが搬送面Nを通過する媒体Qの表面に対し、傾斜して投光されるように配される。
受光器111cは、搬送面Nの上方において、投光器111aが投光した光線Wのうち媒体Qの表面で正反射した反射光(正反射光Wa)を受光可能な位置に配されている。
また、受光器111dは、搬送面Nの上方において、投光器111aが投光した光線Wのうち媒体Qの表面で拡散反射した反射光(拡散反射光Wb)を受光可能な位置に配されている。
なお、受光器111c及び受光器111dは、共に、受光する光線Wの強度を検出可能であり、受光した正反射光Wa又は拡散反射光Wbの強度に応じた光強度検出信号を識別制御部110に出力する。受光器111cが受光した正反射光Waの強度を強度Pw1とし、受光器111dが受光した拡散反射光Wbの強度を強度Pw2とする。
ここで、光沢のある表面を有するカード型媒体Qが搬送面Nを通過した場合、投光器111aから投光された光線Wは、カード型媒体Qの表面で正反射し、正反射光Waとして受光器111cに投光される。したがって、受光器111cが検出する強度Pw1は、相対的に大きな値となる。これに対し、光沢のある表面においては、光線Wから拡散反射光Wbは生じにくいため、受光器111dが検出する強度Pw2は、相対的に小さな値となる。これにより、カード型媒体Qが搬送面Nを通過した場合、正反射光Waに対する拡散反射光Wbの強度比(Pw2/Pw1)の値は小さくなる。
一方、光沢のない表面を有する紙媒体Qが搬送面Nを通過した場合、投光器111aから投光された光線Wは、紙媒体Qの表面で乱反射するため、紙媒体Qの表面から生じる正反射光Waの強度及び拡散反射光Wbの強度は、ほぼ同等となる。そうすると、受光器111cが検出する強度Pw1と、受光器111dが検出する強度Pw2と、が同等の値となり、正反射光Waに対する拡散反射光Wbの強度比(Pw2/Pw1)は、カード型媒体Qに比べて大きな値を示す。
以上のように、識別部11は、受光器111c、受光器111dの各々が受光する正反射光Wa、拡散反射光Wbの強度比に基づいて、挿入された媒体が、カード型媒体か、紙媒体か、を判別することができる。
ここで、例えば、正反射光Waの強度のみを用いてカード型媒体か否かを判断する場合、カード型媒体の表面の一部にキズ等があった場合に正反射光Waの強度が落ちて正しく判別できなくなる場合が想定される。しかし、本変形例に係る識別処理部111によれば、正反射光Waと拡散反射光Wbとの強度比を用いて判断することで、カード型媒体の表面の一部にキズ等があった場合であっても精度よく媒体の種類を判別することができる。
なお、図15、図16に示した識別処理部111の態様は、一例であって、上述の内容に限定されない。例えば、識別処理部111は、図15に示す受光器111bと、図16に示す受光器111c、111dと、を組み合わせた態様としてもよい。
このようにすることで、識別処理部111は、正反射光、拡散反射光及び透過光の全てを検出することができるので、一層精度よく媒体の種類を判別することができる。
更に、識別処理部111は、以下のようにも変形可能である。
図17(a)に示すように、本変形例に係る識別処理部111は、複数の検出ピンJ(媒体検出部)を有している。検出ピンJは、搬送面N上において媒体Qの搬送方向(−Y方向)と交差する方向(±X方向、以下、「搬送幅方向」とも記載)に一定間隔で並べて複数配置される。本変形例に係る識別制御部110(図7)は、識別処理部111の各検出ピンJから出力される検出信号に基づいて搬送面Nを通過する媒体Qの大きさ(券幅、券長)を特定する。
検出ピンJは、搬送面N上において、上方から下方にかけて延在する円柱状の部材である。各検出ピンJは、上下方向に移動可能に設けられており、媒体Qが搬送されていない間は、延在方向の先端(先端部j1)において搬送面Nと接している。先端部j1は、上方から下方にかけて先細るように、略円錐状に形成されている。
また、各検出ピンJは、その延在方向の基端(基端部j2)に変位センサCを有している。各変位センサCは、各検出ピンJの上下方向における位置の微小変動の有無に応じた検出信号を出力する。
ここで、搬送幅方向に並べて配置された複数の検出ピンJに対し、媒体Qが搬送方向に搬送された場合を、図17(b)を参照しながら説明する。
上述したように、検出ピンJの先端部j1は、上方から下方にかけて先細るように形成されながら搬送面Nに接している。この搬送面N上を搬送方向(横方向)に移動する媒体Qが検出ピンJに接触すると、媒体Qの搬送方向前方の券端が先端部j1を横方向に押すため、検出ピンJを上方に押し上げる力が加わる。その結果、検出ピンJは、媒体Qの厚さΔHだけ上方に移動する(図17(b)参照)。
厚さΔHだけ上方に押し上げられた検出ピンJに対応する変位センサCは、微小幅(厚さΔH)だけ検出ピンJが上方に移動したことを検出し、所定の検出信号を識別制御部110に出力する。識別制御部110は、各検出ピンJから受け付けた検出信号に基づいて、当該検出信号を出力した検出ピンJが配される位置及び範囲を特定する。これにより、識別制御部110は、媒体Qの券幅(券幅h1)を特定することができる。
また、識別制御部110は、各変位センサCから検出信号が出力される時間を取得する。ここで、各変位センサCから検出信号が出力される時間は、媒体Qの搬送方向前方の券端が検出ピンJの配される地点に到達してから、媒体Qの搬送方向後方の券端が検出ピンJの配される地点から離れるまでの通過時間に一致する。識別制御部110は、媒体Qの搬送速度が一定であることを前提として、上記通過時間に基づいて、媒体Qの券長を特定することができる。
以上のように、通過する媒体Qの大きさに応じて、検出ピンJの各々から変位センサCを介して出力される検出信号の数や時間が変化するので、当該検出信号に基づいて媒体の大きさを特定することができる。これにより、識別制御部110は、検出ピンJを通じて媒体Qの大きさを特定し、当該大きさの相違から媒体Qの種類を特定することができる。
具体的には、識別制御部110は、予め規定された媒体Qの大きさ(券幅、券長及び券厚)と媒体Qの種類との対応関係に基づいて媒体Qの種類を特定する。このとき、特定した媒体Qの大きさが、上記予め規定された媒体Qの大きさの何れにも適合しない場合には、識別制御部110は、挿入された媒体Qを「異物」と判断して、直ちに排出処理及び所定の注意、警告表示処理を実施してもよい。
また、本変形例に係る識別処理部111は、上述の検出ピンJが金属で形成される。
図17(c)に示すように、識別処理部111は、金属で形成された各検出ピンJのうち隣接する検出ピンJ同士が、金属検出用回路Gに接続されている。金属検出用回路Gは、接続された一対の検出ピンJの間に微小電圧を印加し、当該一対の検出ピンJの間に流れる電流を取得する。金属検出用回路Gは、一対の検出ピンJの各々に設けられる。
ここで、図17(c)に示すように、媒体QがETCカード又はクレジットカードであった場合、媒体Qの表面の一部には、所定の情報の読み書きに用いられる金属端子q1が付されている。一対の検出ピンJが金属端子q1と接触すると、当該一対の検出ピンJが媒体Qの金属端子q1によって短絡される。そうすると、金属検出用回路Gにおいて微小電圧が印加された検出ピンJの間に流れる電流が上昇する。金属検出用回路Gは、当該電流が上昇したことに応じて所定の検出信号を識別制御部110に向けて出力する。
これにより、識別制御部110は、検出ピンJの各々から金属検出用回路Gを介して出力される検出信号に応じて、媒体Qに金属端子q1が付されているか否か、即ち、媒体Qが、ETCカード若しくはクレジットカードか、又は、それ以外の媒体か、を特定することができる。
一般に、プリペイドカードは、ETCカードやクレジットカードと同サイズのカード型媒体である。しかし、プリペイドカードは、ETCカード(クレジットカード)と異なり、磁気ストライプで情報を記録する方式のため、媒体の表面に金属端子q1を有する態様となっていない。そこで、識別処理部111は、上述の金属検出用回路Gからの検出信号により、媒体の大きさによって切り分けることができないETCカード(クレジットカード)と、プリペイドカードと、を切り分けることができる。
なお、検出ピンJは、全体が金属で形成される態様の他、少なくとも、金属端子q1の表面と接する先端部j1のみが金属(導電体)で形成され、当該先端部j1に配置される金属が金属検出用回路Gまで引き回される態様であってもよい。
なお、上述の金属検出用回路Gを有する識別処理部111は、媒体Q(ETCカード、クレジットカード)の表裏が正しい向きで挿入されたか否かを判別する手段として用いてもよい。
また、ETCカード、クレジットカードの金属端子q1を検出する手段には、上述の金属検出用回路Gを用いる手段以外の手段を用いてもよい。例えば、非接触で金属の有無を検出可能な検出コイルを有する近接センサを、搬送面N等に設ける態様としてもよい。このようにすることで、金属端子q1を非接触で検出することができるため、ETCカード、クレジットカードの金属端子q1に接続される記録素子に電気的な負荷を与えることを防止することができる。
更に、識別処理部111は、以下のようにも変形可能である。
図18(a)に示すように、本変形例に係る識別処理部111は、投光器111aと、受光器111bと、複数の光ファイバ111eと、を有している。
投光器111aは、媒体Qが通過する搬送面Nの上方(+Z方向)に配され、下方(−Z方向)に向けて、搬送幅方向に広がる光線Wを投光する。
複数の光ファイバ111eは、一方の先端に先端面O1(媒体検出部)を有する。光ファイバ111eの先端面O1は、搬送面N上において搬送幅方向に一定間隔で並べて複数配置される。投光器111aから投光された光線Wは、光ファイバ111eの先端面O1を通じて光ファイバ111e内に入射する。光ファイバ111eの先端面O1から入射した光は、各光ファイバ111eの内部を伝送し、検出信号として受光器111bに出力される。
受光器111bは、全ての光ファイバ111eを通じて先端面O1から送られた光の強度の総量に応じた光強度検出信号を識別制御部110に出力する。
ここで、搬送幅方向に並べて配置された複数の先端面O1に対し、媒体Qが搬送方向に搬送された場合を、図18(b)を参照しながら説明する。
図18(b)に示すように、媒体Qが搬送面N上を通過する場合、当該媒体Qは、搬送幅方向に並べて配置された先端面O1のうちの一部の直上を通過する。即ち、投光器111aが投光する光線Wは、通過する媒体Qの表面上に投光されることとなり、先端面O1へ投光されていた光線Wの一部が遮光される。先端面O1は、媒体Qの搬送面Nに向けて投光される光線Wのうち、当該媒体Qによって遮光されていない部分の光を取り込んで、検出信号として出力する。
ここで、遮光された先端面O1の数は、通過した媒体Qの券幅h1に対応する。また、受光器111bにおいて受光する光の強度(受光強度)は、遮光された先端面O1の数に比例して低下する。したがって、識別制御部110は、受光器111bから受け付ける光強度検出信号に基づいて、媒体Q通過前の光の強度Paに対する媒体Q通過中の光の強度Pbの比率(Pb/Pa)を算出する。このようにして求められた比率Pb/Paは、媒体Qの券幅h1に比例して増減する値である。したがって、識別制御部110は、比率Pb/Paの算出結果に基づいて媒体Qの種類を特定することができる。
また、識別制御部110は、受光器111bの受光強度が低下する時間を取得する。ここで、受光器111bの受光強度が低下する時間は、媒体Qの搬送方向前方の券端が先端面O1の配される地点に到達してから、媒体Qの搬送方向後方の券端が先端面O1の配される地点から離れるまでの通過時間に一致する。識別制御部110は、媒体Qの搬送速度が一定であることを前提として、上記通過時間に基づいて、媒体Qの券長を特定することができる。
以上のように、通過する媒体Qの大きさに応じて、先端面O1の各々から光ファイバ111eの内部を伝送して出力される光(検出信号)の強度が変化するので、当該光の強度に基づいて媒体の大きさを特定することができる。識別制御部110は、光ファイバ111eの先端面O1を通じて媒体Qの大きさを特定することで、当該大きさの相違から媒体Qの種類を特定することができる。
なお、光ファイバ111eを用いて媒体Qの大きさを特定する本変形例に対し、ETCカード、クレジットカードの金属端子q1(図17(b))を検出する手段等を組み合わせてもよい。
また、上述した各実施形態に係る識別処理部111の各種態様、媒体分離部11a、及び、排出駆動部12の態様は、各実施形態に係る媒体処理装置1以外の媒体処理装置(一般的な料金自動収受機)にも適用可能である。シャッター部20及び表示部30に対して行う中央制御部15の処理フロー(図13)についても同様である。
また、上述の各実施形態における媒体処理ユニット制御部100及び中央制御部15の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより工程を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
1 媒体処理装置(料金自動収受機)
1A 前面
1A’ 裏面
1B 処理ユニット収容部
10 媒体処理ユニット
10A 筐体
10A1、10A2 面
10B 連結部
10B1 上流側連結部
10B2 下流側連結部
100 媒体処理ユニット制御部
101 媒体処理部
102 搬送路
102a 引き込み部
102b 排出部
103 処理用ローラ
10a ETCカード処理ユニット
100a ETCカード処理ユニット制御部
101a ETCカード処理部
10b クレジットカード処理ユニット
100b クレジットカード処理ユニット制御部
101b クレジットカード処理部
10c 通行券処理ユニット
100c 通行券処理ユニット制御部
101c 通行券処理部
10d プリペイドカード処理ユニット
100d プリペイドカード処理ユニット制御部
101d プリペイドカード処理部
10e 回数券処理ユニット
100e 回数券処理ユニット制御部
101e 回数券処理部
10f 領収書処理ユニット
100f 領収書処理ユニット制御部
101f 領収書処理部
10g 紙幣処理ユニット
100g 紙幣処理ユニット制御部
101g 紙幣処理部
11 識別部
11A 筐体
11B 連結部
11B1 上流側連結部
11B2 下流側連結部
110 識別制御部
111 識別処理部
111a 投光器
111b、111c、111d 受光器
111e 光ファイバ
112 搬送路
112a 引き込み部
112b 排出部
113 送りローラ
11A1、11A2 面
11a 媒体分離部
114a 第1分離用ベルト
114b 第2分離用ベルト
114a1、114b1 ベルト搬送面
12 排出駆動部
120 排出駆動制御部
121 媒体載置台
122 昇降軸
123 昇降用ギア
124a 排出用ローラ
124b 可動ローラ
13 搬送路ユニット
13a 分岐用搬送路ユニット
13A 筐体
13B 連結部
13B1 上流側連結部
13B2 下流側連結部
130 搬送路ユニット制御部
132 搬送路
132a 引き込み部
132b 排出部
133 送りローラ
14 開口部
14a 挿入口
14b 排出口
15 中央制御部
20 シャッター部
200 シャッター制御部
30 表示部(通知部)
300 表示制御部
9 料金収受施設
9A 車種判別装置
9B 発進制御機
9C 発進検知器

Claims (12)

  1. 紙又はカードである複数種類の媒体を挿入又は排出可能な開口部と、
    前記媒体を搬送可能で、かつ、一端に前記媒体を内部に引き込む引き込み部を有し、他端に前記媒体を外部に排出する排出部を有する搬送路と、特定の種類の前記媒体に対して所定の処理を実行可能な媒体処理部と、を有する複数の媒体処理ユニットと、
    を備え、
    複数の前記媒体処理ユニット同士が、上流に位置する前記媒体処理ユニットの前記排出部から下流に位置する前記媒体処理ユニットの前記引き込み部へと、前記媒体を受け渡し可能なように連結される
    媒体処理装置。
  2. 前記媒体処理ユニットは、
    他の前記媒体処理ユニットと連結可能な連結部を備える
    請求項1に記載の媒体処理装置。
  3. 前記媒体の種類を識別する識別部を備える
    請求項1又は請求項2に記載の媒体処理装置。
  4. 前記識別部は、
    前記媒体に光線を投光する投光器と、
    前記媒体に投光された前記光線の透過光及び反射光の少なくともいずれか一方を受光可能な受光器と、
    を備える請求項3に記載の媒体処理装置。
  5. 前記識別部は、
    前記媒体の搬送方向と交差する方向に並べて複数配置され、搬送される前記媒体の通過を検出する媒体検出部を有することを特徴とする
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の媒体処理装置。
  6. 前記媒体検出部は、
    搬送される前記媒体の表面に付される金属の通過を検出する
    ことを特徴とする請求項5に記載の媒体処理装置。
  7. 前記媒体検出部は、
    前記媒体の搬送面に向けて投光される光のうち、当該媒体によって遮光されていない部分の光を取り込んで伝送する
    ことを特徴とする請求項5に記載の媒体処理装置。
  8. 排出する複数種類の前記媒体を重ねて蓄積し、重ねて蓄積された複数の前記媒体を重ねた状態のまま前記開口部から排出する排出駆動部を備える
    請求項1から請求項7の何れか一項に記載の媒体処理装置。
  9. 前記開口部に重ねて挿入された複数の前記媒体の重なりを分離して排出する媒体分離部を備える
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の媒体処理装置。
  10. 利用者から入力される情報に基づいて特定される前記媒体の挿入順序を通知する通知部を備える
    請求項1から請求項9の何れか一項に記載の媒体処理装置。
  11. 紙又はカードである複数種類の媒体を挿入又は排出可能な開口部を有する媒体処理装置の内部において、複数で連結されて用いられる媒体処理ユニットであって、
    一端に前記媒体を内部に引き込む引き込み部を有し、他端に前記媒体を外部に排出する排出部を有して、前記媒体を搬送する搬送路と、
    前記搬送路に搬送される前記媒体に所定の処理を行う媒体処理部と、
    前記引き込み部又は前記排出部と他の媒体処理ユニットの前記排出部又は前記引き込み部との間で前記媒体を受け渡し可能となるように、当該他の媒体処理ユニットの連結部に対応して設けられた連結部と、
    を備える媒体処理ユニット。
  12. 紙又はカードである複数種類の媒体を挿入又は排出可能な開口部と、
    前記媒体を搬送可能で、かつ、一端に前記媒体を内部に引き込む引き込み部を有し、他端に前記媒体を外部に排出する排出部を有する搬送路と、特定の種類の前記媒体に対して所定の処理を実行可能な媒体処理部と、を有する複数の媒体処理ユニットと、
    を備える媒体処理装置を用いた媒体処理方法であって、
    前記開口部から前記媒体を挿入するステップと、
    上流に位置する前記媒体処理ユニットの前記排出部から下流に位置する前記媒体処理ユニットの前記引き込み部へと、挿入された前記媒体を受け渡しながら、当該媒体の種類に対応する処理を実行可能な媒体処理部を有する媒体処理ユニットまで搬送するステップと、
    前記媒体処理部が、搬送された前記媒体に対して前記所定の処理を実行するステップと、を有する
    媒体処理方法。
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