JP2016056876A - ポリウレタン製ベルト - Google Patents
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Abstract
Description
ベルト表面にブリードした可塑剤、滑剤の付着や揮発による汚染が発生するため、ポリウレタン製ベルトはクリーン環境下での使用に適さない。また、可塑剤、滑剤が揮発してアウトガスとなるため、高温や減圧環境下での使用にも適さない。さらに、ベルト表面にブリードした可塑剤、滑剤が搬送物に付着してしまうため、ポリウレタン製ベルトは食品や医薬品の搬送には用いられない。特許文献1では、油脂によって抽出されるおそれのある可塑剤を含まないポリウレタンや塩化ビニルで表面層を形成した食品搬送用桟付きベルトが提案されているが、表面層の具体的な組成は開示されていない。
1.tanδピーク温度が−30℃以上2℃以下であり、ブリード、ブルームが発生しないポリウレタン組成物からなることを特徴とするポリウレタン製ベルト。
2.前記ポリウレタン組成物が、少なくとも下記(A)〜(C)から合成されたポリウレタンを含むことを特徴とする1.に記載のポリウレタン製ベルト。
(A)ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトン系ポリオールから選択された少なくとも1種のポリオール
(B)ジフェニルメタンジイソシアネート
(C)分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコール系硬化剤
3.前記アルコール系硬化剤が、2価アルコール60〜100重量部、3価アルコール40〜0重量部からなることを特徴とする2.に記載のポリウレタン製ベルト。
4.前記ポリウレタン組成物が、可塑剤、滑剤を含まないことを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載のポリウレタン製ベルト。
5.1.〜4.のいずれかに記載のポリウレタン製ベルトからなる伝動ベルト。
6.1.〜4.のいずれかに記載のポリウレタン製ベルトからなる搬送ベルト。
(A)ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトン系ポリオールから選択された少なくとも1種のポリオール
(B)ジフェニルメタンジイソシアネート
(C)分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコール系硬化剤
ポリオールとしては、ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトン系ポリオールから選択された少なくとも1種のポリオールが好ましい。
ポリカプロラクトン系ポリオールとしては、ε−カプロラクトン、3−メチル−ε−カプロラクトン、4−メチル−ε−カプロラクトン、3,3,5−トリメチル−ε−カプロラクトン、3,5,5−トリメチル−ε−カプロラクトン等から選ばれるカプロラクトン化合物を開環反応させて得られるポリオールを特に限定することなく使用することができる。これらの中で、ε−カプロラクトンが好ましい。
ポリオールは1種単独で用いてもよく、相溶する2種以上もしくは分子量の異なる同種のポリオールを混合して用いてもよい。ポリオールの数平均分子量は900〜2500であることがより好ましく、950〜2300であることがさらに好ましく、1000〜2000であることが最も好ましい。数平均分子量が900より小さいとtanδピーク温度が高温側へシフトして、柔軟性が低下する。数平均分子量が2500より大きいと粘度が高くなり加工性が低下し、また、低温域でポリオールが結晶化しやすくなる。ここで、本発明において、数平均分子量は、JIS−K1557に準じて測定したポリオールの水酸基価より算出した分子量を意味する。
本発明は、ポリイソシアネートとしてジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIという。)を使用することを特徴とする。MDIは凝集力に優れており、得られるポリウレタンにベルトに適した強度を付与する。MDIには、2,2’−MDI、2,4’−MDI、4,4’−MDIの異性体が存在するが、2,2’−MDI、2,4’−MDIは4,4‘−MDIと比べ、硬度が低下し、tanδピーク温度が高温側へシフトするため、4,4’−MDIを50wt%以上含むものが好ましい。4,4’−MDIは80wt%以上であることがより好ましく、90wt%以上であることがさらに好ましく、95wt%以上であることが最も好ましい。
硬化剤としては、分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコール系硬化剤であれば、特に制限することなく使用することができる。アルコール系硬化剤としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)、1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、ペンタントリオール、ヘキサントリオール、シクロペンタントリオール、シクロヘキサントリオール等の3価アルコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、テトラメチロールプロパン等の3価以上のアルコールが挙げられる。
また、本発明の硬化剤はアルコール系であるため、アミン系硬化剤と比較して人体、環境への悪影響が小さい。
可塑剤とは、軟化領域を下げ、かつ加工性を向上させるために混合する揮発性が低い化合物のことであり、例えば、フタル酸エステル、イソフタル酸エステル、マレイン酸エステルなどの芳香族カルボン酸エステル、アジピン酸エステル、セバシン酸エステル、ドデカン酸エステル、フマル酸エステル、トリメリット酸エステル、クエン酸エステル、イタコン酸エステル、オレイン酸エステル、ステアリン酸エステル、リシノール酸エステルなどの脂肪族カルボン酸エステル、フェノール系アルキルスルホン酸エステル、ブチルベンゼンスルホンアミドなどのスルホン酸誘導体、エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェートなどのリン酸誘導体が挙げられる。
セミワンショット法では、(A)ポリオールと(B)MDIでプレポリマーを合成するが、少量の(A)ポリオールを(C)アルコール系硬化剤に添加することで、プレポリマーとアルコール系硬化剤の混合比率の差を小さくすることができる。予めMDIと反応させるポリオールを(A1)とし、アルコール系硬化剤に添加する少量のポリオールを(A2)とした場合、最終的にA1とA2とMDIとから合成されるNCO%が6%〜8%であるプレポリマーと、アルコール系硬化剤との混合比率を制御することにより、ベルトに適した硬さ(60〜90度 duro A)とすることができる。
本発明のベルトは、ブリード、ブルームが発生しないため、環境変化による物性変化が小さい。また、ブリード、ブルームによる汚染やアウトガスが発生しないため、クリーン環境下や、高温環境下、減圧環境下に配置される産業機械やOA機器等の伝動ベルトにも好適に利用することができる。さらに、搬送用ベルトにすると、被搬送物が汚染されないため、生鮮食品、冷凍食品、加工食品、医薬品等の搬送に好適に利用できる。
心線3は抗張体として有効な強度を有していればよく、使用される材料は特に限定されないが、例えばグラスファイバー、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維等を挙げることができる。
<心線セット工程>
円筒形の内金型の外周面に心線を所定ピッチで螺旋状に巻き付ける。内金型には、その外周面に軸方向に延びるベルト歯形成溝が所定ピッチで刻まれている。次に、内金型が、円筒状の外金型の中心に、内金型と外金型との間にベルト成型用材料を注入するためのキャビティが形成されるように挿入される。
(A)ポリオールと(B)MDIとを反応させて得られるウレタンプレポリマーをA液とする。少量の(A)ポリオールと(C)アルコール系硬化剤及び任意成分である添加剤をB液とし、A液とB液を混ぜ合わせてベルト成型用材料を作成する。
<ベルト成型用材料注入・硬化工程>
得られたベルト成型用材料を内金型と外金型との間のキャビティに注入し、これを加熱してベルト成型用材料を熱硬化させる。
ベルト成型用材料を硬化させた円筒状のベルト前駆体を金型から脱型する。
<幅カット工程>
脱型したベルト前駆体を所定幅に輪切りにし、ポリウレタン製歯付きベルトを得る。
分子量1400のポリテトラメチレングリコール(保土谷化学株式会社製、商品名:PTG1400SN)1000gを110℃で2時間減圧脱水したものに、4,4‘−MDIを1130g加えて、80℃で3時間、窒素雰囲気下で撹拌し、イソシアネート基含量15wt%のプレポリマー1を合成した。このプレポリマー1をA液とした。
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの重量比90/10の混合液11.7gに、分子量2000のポリテトラメチレングリコール(保土谷化学株式会社製、商品名:PTG2000SN)82gを混合してB液とした。
A液100gとB液93.7gとを混合撹拌し、厚さ2mm、幅200mm×長さ180mmのキャビティを有するシート状金型へ注入し、架橋温度120℃で2時間反応させて厚さ2mmのポリウレタンシートを成型した。
また、上記歯付きベルトの製造方法に基づき、A液100gとB液93.7gとから、上記ポリウレタンシートと同様の硬化条件で、周長230mm、ベルト幅4mm、歯ピッチ2mmで、S撚り、Z撚りのグラスファイバー(線径0.3mm)を芯巻ピッチ0.5mmで心線とする、内周面に円弧歯形状を有するポリウレタン製ベルトを成型した。成型したポリウレタンシート及びポリウレタン製ベルトは100℃で12時間後架橋を行い、常温で1週間熟成させた。
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの重量比を80/20とした以外は、実施例1と同様にしてポリウレタンシートを成型した。
「実施例3」
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの重量比を70/30とした以外は、実施例1と同様にしてポリウレタンシートを成型した。
「実施例4」
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの重量比を60/40とした以外は、実施例1と同様にしてポリウレタンシートを成型した。
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの重量比70/30の混合液12.7gと分子量2000のポリテトラメチレングリコール(PTG2000SN)56.7gとを混合してB液とした以外は、実施例1と同様にしてポリウレタンシート、及びポリウレタン製ベルトを成型した。
分子量1000のポリテトラメチレングリコール(保土谷化学株式会社製、商品名:PTG1000SN)1000gを110℃で2時間減圧脱水したものに、4,4’−MDIを1260g加えて、80℃で3時間、窒素雰囲気下で撹拌し、イソシアネート基含量15wt%のプレポリマー2を合成した。このプレポリマー2をA液とした。
1,4−ブタンジオール11.7gと分子量1000のポリテトラメチレングリコール(PTG1000SN)42.5gとの混合液をB液とした。
A液100gとB液54.2gとを混合撹拌し、厚さ2mm、幅200mm×長さ180mmのキャビティを有するシート状金型へ注入し、架橋温度120℃で2時間反応させて厚さ2mmのポリウレタンシートを成型した。
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの重量比80/20の混合液11.7gに、分子量1000のポリテトラメチレングリコール(PTG1000SN)42.5gを混合してB液とした以外は、実施例6と同様にしてポリウレタンシートを成型した。
分子量2000のポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業株式会社製、商品名:プラクセル220N)1000gを110℃で2時間減圧脱水したものに4,4’−MDIを410g加えて、80℃で3時間、窒素雰囲気下で撹拌し、イソシアネート基含量6.7wt%のプレポリマー3を合成した。このプレポリマー3をA液とした。
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの重量比90/10の混合液をB液とした。
A液100gとB液6.8gとを混合撹拌し、厚さ2mm、幅200mm×長さ180mmのキャビティを有するシート状金型へ注入し、架橋温度120℃で2時間反応させて厚さ2mmのポリウレタンシートを成型した。
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンの重量比を80/20とした以外は、実施例8と同様にしてポリウレタンシートを成型した。また、実施例1と同様にしてポリウレタン製ベルトを成型した。
「実施例10」
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンの重量比を70/30とした以外は、実施例8と同様にしてポリウレタンシートを成型した。
「実施例11」
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンの重量比を60/40とした以外は、実施例8と同様にしてポリウレタンシートを成型した。
分子量1000のポリカプロラクトンジオール(ダイセル化学工業株式会社製、商品名:プラクセル210N)1000gを110℃で2時間減圧脱水したものに4,4’−MDIを560g加えて、80℃で3時間、窒素雰囲気下で撹拌し、イソシアネート基含量6.7wt%のプレポリマー4を合成した。このプレポリマー4をA液とした。
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの重量比80/20の混合液をB液とした。
A液100gとB液6.8gとを混合撹拌し、厚さ2mm、幅200mm×長さ180mmのキャビティを有するシート状金型へ注入し、架橋温度120℃で2時間反応させて厚さ2mmのポリウレタンシートを成型した。
分子量2000のポリエチレンアジペート(日本ポリウレタン工業株式会社製、商品名:ニッポラン4040)1000gを110℃で2時間減圧脱水したものに4,4’−MDIを600g加えて、80℃で3時間、窒素雰囲気下で撹拌し、イソシアネート基含量10wt%のプレポリマー5を合成した。このプレポリマー5をA液とした。
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの重量比80/20の混合液をB液とした。
A液100gとB液9.6gとを混合撹拌し、厚さ2mm、幅200mm×長さ180mmのキャビティを有するシート状金型へ注入し、架橋温度120℃で2時間反応させて厚さ2mmのポリウレタンシートを成型した。
分子量2000のポリエチレンブチレンアジペート(DIC株式会社製、商品名:ポリライトODX−105)1000gを110℃で2時間減圧脱水したものに4,4’−MDIを600g加えて、80℃で3時間、窒素雰囲気下で撹拌し、イソシアネート基含量9wt%のプレポリマー6を合成した。このプレポリマー6をA液とした。
1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの重量比90/10の混合液11.7gに、分子量2000のポリテトラメチレングリコール(PTG2000SN)82gを混合してB液とした。
A液100gとB液93.7gとを混合撹拌し、厚さ2mm、幅200mm×長さ180mmのキャビティを有するシート状金型へ注入し、架橋温度120℃で2時間反応させて厚さ2mmのポリウレタンシートを成型した。
ポリテトラメチレングリコールとトリレンジイソシアネートからなるプレポリマー(三井化学株式会社製、商品名:ハイプレンL−100、イソシアネート基含量4.3wt%)をA液とした。MOCA12.3gと、可塑剤としてアジピン酸エステル20gを混合してB液とした。80℃に加熱したA液100gと110℃に加熱したB液32.3gとを混合撹拌し、厚さ2mm、幅200mm×長さ180mmのキャビティを有するシート状金型へ注入し、架橋温度120℃で2時間反応させて、可塑剤を含むポリウレタンからなる厚さ2mmのポリウレタンシートを成型した。また、実施例1と同様にしてポリウレタン製ベルトを成型した。
実施例、比較例で得られた厚さ2mmのポリウレタンシートを180℃折り曲げ、折り曲げた箇所に油取り紙(株式会社マンダム製、商品名:ギャツビーあぶらとり紙 フィルムタイプ)を押し付けて、下記基準で評価した。
○:油取り紙が変色しておらず、ブリード、ブルームが生じていない。
×:油取り紙が変色しており、ブリード、ブルームが発生した。
実施例、比較例で得られた厚さ2mmのポリウレタンシートを6枚重ねて厚みを12mmとし、JIS−K7312に準じて、タイプAにて硬度(duro A)を測定した。測定は、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、ポリウレタンシート上の任意の5箇所で行い、各測定値の相加平均値で示した。
実施例、比較例で得られたポリウレタンシートから試料(3号ダンベル形状)を作成し、JIS−K7312に準じて、100%モジュラス、300%モジュラス、引張破断強度を測定した。測定は、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、3個の試料で行い、各測定値の相加平均値で示した。
・引裂試験
ポリウレタンシートから試料(切込みなしアングル形状)を作成し、JIS−K7312に準じて、引張破断伸びと引張強度を測定した。測定は、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、3個の試料で行い、各測定値の相加平均値で示した。
実施例、比較例で得られたポリウレタンシートから試料(幅5mm、長さ35mm)を作成し、動的粘弾性測定装置(TA Instruments社製、装置名:RSA3)装置に試験片を、「Set Gap」、「Offset Force To Zero」を行ってから取り付けた。Forceが−1.0〜−3.0Nになるよう試験片を張ってから測定を行った。
下記設定条件における動的弾性率、損失弾性率、tanδ(損失正接)の温度依存性曲線を測定し、tanδピーク温度を求めた。
ジオメトリータイプ:引張/圧縮モード
チャック間距離(ギャップ) 20mm
試料幅 5mm
試料厚み 2mm
周波数 10Hz
初期温度 −60℃
終了温度 150℃
昇温速度 2℃/min
歪み 0.03%
実施例、比較例で得られた輪状のポリウレタン製ベルトをφ20mmの平プーリ2つに背面掛けし、引張速度50mm/minで引張試験を実施し、破断強度を測定した。測定は、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、3個の試料で行い、各測定値の相加平均値で評価した。
実施例、比較例で得られたポリウレタン製ベルトを、2軸レイアウトで歯数20のプーリを用いて軸荷重4.0kg(軸間固定)、負荷トルク3.0kgf・cm、駆動軸回転数2500rpmで走行させた。従動軸回転数が2400rpmを下回ると自動的に試験機が停止する設定で試験を実施し、停止した時のベルト表面を目視で確認し、故障モード歯欠けとなる時間を確認した。
実施例、比較例で得られたポリウレタン製ベルトを、8軸レイアウトで歯面側4軸を歯数20のプーリを用い、背面側4軸をφ12の平プーリを用いて正逆屈曲走行試験を実施した。軸荷重4.0kg(軸間固定)、無負荷、回転数5500rpmで109hr(5×107回屈曲 ≒109(hr)×60(min)×5500(回転/min)×40(mm)/230(mm)×8(軸))走行させ、走行前後のベルト重量を測定し、ベルト摩耗率を算出した。
実施例1〜4、実施例6と7、実施例8〜11の結果から、(C)アルコール系硬化剤中の3価アルコールが少ないほどtanδピーク温度が低温側にシフトすることが確かめられた。
実施例2と7、実施例9と12の結果から、(A)ポリオールの数平均分子量が大きいほどtanδピーク温度が低温側にシフトすることが確かめられた。
従来の可塑剤を含む組成物を用いた比較例3は、tanδピーク温度が−50℃と低く、ベルトとしての使用に適した強度と柔軟性を有しているが、可塑剤のブリードが発生した。可塑剤による汚染やアウトガスが発生してしまうため、比較例3のポリウレタン製ベルトは、クリーン環境下、減圧環境下、高温環境下での使用に適さず、また、食品等を搬送する搬送ベルトとして適さない。
2.ベルト歯
3.心線
Claims (6)
- tanδピーク温度が−30℃以上2℃以下であり、ブリード、ブルームが発生しないポリウレタン組成物からなることを特徴とするポリウレタン製ベルト。
- 前記ポリウレタン組成物が、少なくとも下記(A)〜(C)から合成されたポリウレタンを含むことを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン製ベルト。
(A)ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトン系ポリオールから選択された少なくとも1種のポリオール
(B)ジフェニルメタンジイソシアネート
(C)分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコール系硬化剤 - 前記アルコール系硬化剤が、2価アルコール60〜100重量部、3価アルコール40〜0重量部からなることを特徴とする請求項2に記載のポリウレタン製ベルト。
- 前記ポリウレタン組成物が、可塑剤、滑剤を含まないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタン製ベルト。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のポリウレタン製ベルトからなる伝動ベルト。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のポリウレタン製ベルトからなる搬送ベルト。
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