JP2016053409A - スプリングシート - Google Patents
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Abstract
Description
例えば特許文献1には、以下の事項が記載されている。図13は、特許文献1に記載された懸架装置4の概略構成を示す図である。車両の懸架装置4は、図13に示すように、金属製のコイルスプリング20と、緩衝器12に固定されてコイルスプリング20の圧縮荷重を受ける金属製のスプリングシート18とを備えている。このスプリングシート18は、コイルスプリング20と車輪3との間に配置される部分の半径方向長さは短い。このため、スプリングシート18は、コイルスプリング20が破損した場合に、コイルスプリング20の破片が車輪3の方へ向かうのを抑制できない恐れがある。
図1は、本実施の形態に係る懸架装置1の概略構成を示す図である。
図2は、本実施形態に係る懸架装置1を車輪に取り付けた状態を示す概略図である。
懸架装置1は、ストラット式サスペンションであり、図1に示すように、減衰機構(不図示)を内蔵するシリンダ10と、このシリンダ10内に収納されたピストン(不図示)を支持するピストンロッド20と、を備えている。
下スプリングシート31については、後で詳述する。
バンプラバー61は、下端部(車輪側)から上端部(車体側)に向けて外径が段々と大きくなるように形成されている。そして、バンプラバー61の上端部が、車体側取付ブラケット40のバンプラバー保持部材45の内側に嵌め込まれている。
なお、懸架装置1が車両に取り付けられた状態において、車輪110が旋回するのに伴ってシリンダ10とともに下スプリングシート31およびコイルスプリング30が回転する。
次に、第1の実施形態に係る下スプリングシート31について説明する。
図3(a)は、金属シート310及び樹脂シート320を上方から見た斜視図であり、図3(b)は、樹脂シート320を下方から見た斜視図である。
図4は、下スプリングシート31の拡大断面図である。
以下に、金属シート310、樹脂シート320及び位置ずれ抑制機構400について詳述する。
金属シート310は、上下方向に伸びる円筒状の第1円筒状部311と、第1円筒状部311の下方において円筒状の一部に矩形の金属側矩形面312aが形成された所謂D字状で筒状のD字状部312とを有している。また、金属シート310は、第1円筒状部311とD字状部312とを接続するように上下方向に対して傾斜した傾斜部313を有している。また、金属シート310は、D字状部312における下端部から上下方向に直交する方向に外側に向かい、コイルスプリング30の荷重を受止める荷重受部314を有している。
位置決め部11bは、嵌合部11aよりも半径方向外側へ突出した凸部11dを有している。
なお、外シリンダ11は、金属製のパイプがプレス加工されることにより成形され、その際、位置決め部11bなどは、バルジ成形にて成形されることを例示することができる。また、シリンダ部11cや嵌合部11aを1つのパイプにて形成すると共に、このパイプに別部材の位置決め部11bを、例えば、溶接などにて固定してもよい。
樹脂シート320は、上下方向に伸びる円筒状の第1円筒状部321と、第1円筒状部321の下方において円筒状の一部に矩形の樹脂側矩形面322aが形成された所謂D字状で筒状のD字状部322とを有している。また、樹脂シート320は、第1円筒状部321とD字状部322とを接続するように上下方向に対して傾斜した傾斜部323を有している。
外側部325は、受圧部324のコイルスプリング30側の表面から車体側へ傾斜している。外側部325は、受圧部324の最外径部から上方に行くに従って径が徐々に拡がるように全周に渡って形成されている。
また、樹脂シート320は、受圧部324上に、載置部327の内側と外側に配置され、受圧部324から上方に突出し、コイルスプリング30の下端部が半径方向の内側と外側へ移動するのをそれぞれ抑制する内側抑制部328と外側抑制部329とを有している。
下面側傾斜リブ332は、図3(b)に示すように、径方向に延びるリブであって、下方リブ331の下面側径方向リブ331bと連続するように形成されたリブである。下面側傾斜リブ332の先端(下端)332aが上下方向に対して傾斜している。下面側傾斜リブ332は、外側部325を支持し、金属シート310に連結されている支持部の一例として機能する。
上面側傾斜リブ333は、径方向に延びるリブであり、周方向に複数設けられている。
上面側周方向リブ334は、径方向に複数形成されている。図3(a)に示した例では、上面側周方向リブ334は、下から1番目の第1上面側周方向リブ334aと、下から2番目の第2上面側周方向リブ334bと、下から3番目の第3上面側周方向リブ334cと、下から4番目の第4上面側周方向リブ334dとを有している。第1上面側周方向リブ334a、第2上面側周方向リブ334b、第3上面側周方向リブ334c及び第4上面側周方向リブ334dにおける中心からの半径を、それぞれRa、Rb、Rc、Rdとすると、Ra<Rb<Rc<Rdである。
図5は、第2の実施形態に係る下スプリングシート34の断面図である。
第2の実施形態に係る下スプリングシート34は、第1の実施形態に係る下スプリングシート31と同様に金属シート340と樹脂シート350とを有している。以下では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
外側下方リブ355は、隣り合う下面側傾斜リブ352間を接続するように周方向に延びるリブでもあり、径方向に複数設けられている。外側下方リブ355の高さH(外側部325の下面325aからの突出量)は、下面側傾斜リブ352の高さと同じである。
なお、樹脂シート350は、第1の実施形態に係る樹脂シート320が有している上面側傾斜リブ333及び上面側周方向リブ334を有していない。
図6は、第3の実施形態に係る下スプリングシート35の断面図である。
第3の実施形態に係る下スプリングシート35は、第2の実施形態に係る下スプリングシート34の金属シート340と同じ金属シート360と、樹脂シート370とを有している。以下では、第2の実施形態に係る下スプリングシート34と異なる点を中心に説明する。
図7(a)は、第2の実施形態に係る樹脂シート350の変形例を示す断面図である。図7(b)は、第3の実施形態に係る樹脂シート370の変形例を示す断面図である。
図7(a)及び図7(b)に示すように、上述した第2の実施形態に係る樹脂シート350及び第3の実施形態に係る樹脂シート370は、第1の実施形態に係る樹脂シート320が有している上面側傾斜リブ333及び上面側周方向リブ334を有していてもよい。
上述した実施形態においては、金属シート310のD字状部312と樹脂シート320のD字状部322とで、位置ずれ抑制機構400を構成しているが特にかかる態様に限定されない。以下に、位置ずれ抑制機構400の変形例について、第1の実施形態に係る金属シート310と樹脂シート320とを例にとり説明するが、その他の実施形態に係る金属シートと樹脂シートにも同様に適用することができる。
第1の変形例に係る金属シート310は、図8(a)に示すように、D字状部312の代わりに円筒状の円筒状部316を有する。また、第1の変形例に係る金属シート310は、荷重受部314に、周方向の所定の領域に渡って下方に凹んだ凹部317が周方向に等間隔に複数(本実施形態においては3つ)設けられている。
第2の変形例に係る金属シート310は、図9(a)に示すように、上述したD字状部312の代わりに、六角筒状の金属側六角筒状部318を有している。
第3の変形例に係る金属シート310は、図10(a)に示すように、D字状部312の代わりに円筒状の円筒状部316を有する。また、第3の変形例に係る金属シート310は、荷重受部314に、上下方向の貫通する貫通孔319が周方向に複数(本実施形態においては3つ)形成されている。貫通孔319は、図10(a)に示すように、径方向が長辺で周方向が短辺となる長方形である。
上述した懸架装置1は、下スプリングシート31,34,35における樹脂シート320,350,370がコイルスプリング30と直接接触する構成である。しかしながら、懸架装置1は、図11に示すように、樹脂シート320,350,370とコイルスプリング30との間にゴムなどの弾性部材60を有してもよい。
上述した樹脂シート320,350,370は、コイルスプリング30側の側面に溜まる可能性がある液体を、コイルスプリング30側の側面から車輪側に排出するために、排出孔324h、排出孔325h、スリット334sを有している。しかしながら、図12に示すように、樹脂シート320,350,370は、排出孔324h、排出孔325h、スリット334sを有していなくてもよい。樹脂シート320,350,370に、排出孔324h、排出孔325h、スリット334sが形成されていないことで、樹脂シート320,350,370の強度が大きくなる。
Claims (7)
- 減衰機構を内蔵するシリンダに取り付けられると共に、車体と車輪との間に配置されたスプリングの当該車輪側の端部を支持するスプリングシートであって、
前記シリンダの周囲に設けられて前記スプリングを支持する金属部材と、
前記金属部材の車体側に配置され、前記スプリングが配置される受圧部と、当該受圧部の径方向の外側に構成された外側部と、当該外側部に連結され、当該金属部材に支持されている支持部と、を有する樹脂部材と、
を備えるスプリングシート。 - 前記外側部は、前記受圧部の前記スプリング側の表面から前記車体側へ傾斜している請求項1に記載のスプリングシート。
- 前記樹脂部材は、前記外側部の前記スプリング側の側面に第1リブを備えている請求項1に記載のスプリングシート。
- 前記樹脂部材は、前記外側部の前記車輪側の側面に第2リブを備えている請求項1に記載のスプリングシート。
- 前記受圧部の前記金属部材側の側面に第3リブを備えている請求項1に記載のスプリングシート。
- 前記樹脂部材は、前記スプリング側の側面にたまる可能性がある液体を前記車輪側へ排出する排出機構を有する請求項1に記載のスプリングシート。
- 前記樹脂部材、前記金属部材、及び前記シリンダの内、少なくとも隣接する2つの部材の位置ずれを抑制する位置ずれ抑制機構を有する請求項1から6のいずれか1項に記載のスプリングシート。
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