JP2016049785A - 車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】雪塊の堆積による損傷を抑えることができる車体前部構造を提供する。【解決手段】車体前部構造10は、クロスメンバ15の前壁部29の車体前方にパワーステアリング装置16が設けられ、パワーステアリング装置16に左タイロッドブーツ36が設けられている。また、クロスメンバ15の前壁部29に左ガード部材23が設けられている。左ガード部材23は、左タイロッドブーツ36に対峙し、かつ、車体前方へ向けて60?を超える傾斜角θ1,θ2で下り勾配に形成される傾斜部73、第1頂部82、第2頂部を有する。傾斜部73、第1頂部82、第2頂部で雪塊を下方に案内する。【選択図】図2

Description

本発明は、車体下部に前壁を備え、この前壁の車体前方にステアリング装置が設けられた車体前部構造に関する。
車体前部構造として、フロントアームにナックルが設けられ、ナックルにガード部材が取り付けられることにより、ガード部材を転舵の際にナックルとともに移動可能に構成したものが知られている。ナックルを操作して車輪を最大に転舵することにより、ナックルとともにガード部材が移動して、フロントアーム(特に、ナックルの近傍)に堆積した雪塊をガード部材で押し退けることが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−69436号公報
しかし、特許文献1の車体前部構造は、ナックルにガード部材が取り付けられている。よって、ナックルから離れたパワーステアリング装置の近傍に堆積した雪塊をガード部材で押し退けることは難しい。このため、パワーステアリング装置の近傍に堆積した雪塊でパワーステアリング装置のタイロッドブーツが損傷することが考えられる。
本発明は、雪塊の堆積による損傷を抑えることができる車体前部構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体下部の前壁が車体前方に対峙させて形成され、該前壁の車体前方にステアリング装置が設けられ、該ステアリング装置にタイロッドブーツが設けられた車体前部構造において、前記タイロッドブーツが対峙する前記前壁に設けられるガード部材を備え、該ガード部材は、前記タイロッドブーツに対峙し、かつ、車体前方へ向けて60°を超える傾斜角で下り勾配に形成される傾斜部を有し、該傾斜部で雪塊を下方に案内することを特徴とする。
請求項2は、前記車体下部に締結部が締結されたサスペンションアームと、該サスペンションアームの締結部および前記ガード部材の下方に設けられる補強部材と、前記補強部材の車体前方を開口する開口部を有し、前記ステアリング装置を下方から覆うアンダカバーと、を備え、該アンダカバーの前記開口部は、前記ガード部材の車体前方で、かつ、前記タイロッドブーツの下方が開口されることを特徴とする。
請求項3は、前記前壁は、車体の左右側のフロントサイドフレームに架設されたクロスメンバの前壁で形成され、前記クロスメンバは、前記前壁の下端部から車体前方に向けて張り出されたフランジを有し、前記フランジが前記ガード部材で上方から覆われることを特徴とする。
請求項4は、前記ガード部材は、前記クロスメンバの前記前壁にクリップで取り付けられることを特徴とする。
請求項5は、前記クロスメンバの前記フランジに前記補強部材が下方から締結部材で締結され、前記ガード部材は、前記締結部材に対応する部位に形成され、前記締結部材を覆う隆起部を有し、該隆起部の頂部が車体前方へ向けて60°を超える傾斜角で下り勾配に形成されることを特徴とする。
請求項6は、前記ガード部材は、前記締結部に対応する部位を開口する取付開口を有し、前記取付開口は、周縁から前記前壁に向けて張り出される開口フランジを有することを特徴とする。
請求項7は、前記ガード部材は、前記傾斜部に縦向きに形成される縦リブと、該隆起部の壁部に横向きに形成される横リブと、を有することを特徴とする。
請求項1に係る発明では、タイロッドブーツが対峙する前壁にガード部材を備え、ガード部材の傾斜部を下り勾配に形成した。そして、傾斜部で雪塊を下方に案内するようにした。よって、タイロッドブーツおよび前壁間に雪塊が堆積することを抑制できる。これにより、堆積した雪塊でタイロッドブーツが損傷することを抑えることができる。
請求項2に係る発明では、アンダカバーに開口部を形成し、この開口部によりガード部材の車体前方で、かつ、タイロッドブーツの下方を開口した。これにより、ガード部材の傾斜部で案内した雪塊を、開口部からアンダカバーの下方(すなわち、車外)に排出できる。
また、ガード部材はアンダカバーの上方に設けられている。これにより、車両の走行中に、アンダカバーの下方を流れる空気流(いわゆる、床下空気流)に影響を与える虞がない。
請求項3に係る発明では、クロスメンバのフランジを傾斜部で上方から覆うようにした。これにより、傾斜部で雪塊を下方に案内することにより、フランジに雪塊が溜まることを抑制できる。
請求項4に係る発明では、クロスメンバの前壁にガード部材をクリップで取り付けるようにした。これにより、ガード部材の取外しや、取付け作業(すなわち、脱着作業)を容易にできる。
請求項5に係る発明では、クロスメンバのフランジに補強部材を締結部材で締結し、締結部材をガード部材の隆起部で覆うようにした。さらに、隆起部の頂部を車体前方へ向けて60°を超える傾斜角で下り勾配に形成した。
これにより、頂部で雪塊を下方に案内することにより、締結部材を覆う隆起部に雪塊が溜まることを抑制できる。
請求項6に係る発明では、ガード部材に取付開口を形成することにより、車体下部に支持部を介してサスペンションアームを容易に取り付けることができる。
また、取付開口の周縁から開口フランジを前壁に向けて張り出した。これにより、取付開口からガード部材の内部に雪塊が浸入することを抑え、取付開口に雪塊が溜まることを抑制できる。
請求項7に係る発明では、ガード部材の傾斜部に縦リブを形成し、隆起部の壁部に横リブを形成した。よって、ガード部材(すなわち、傾斜部や隆起部の頂部)の剛性を高めることができる。これにより、傾斜部や隆起部の頂部で雪塊を下方に一層円滑に案内でき、雪塊の排出(落下)を促進できる。
本発明に係る車体前部構造からアンダカバーを外した状態を示す底面図である。 図1の車体前部構造を前方斜め下方から見た状態を示す斜視図である。 図2の車体前部構造を示す分解斜視図である。 図1の車体前部構造にアンダカバーを取り付けた状態の要部を示す底面図である。 図2の5−5線断面図である。 図3のガード部材を示す斜視図である。 図2の7−7線断面図である。 図2の8−8線断面図である。 図2のクロスメンバおよびガード部材を前上方から見た状態を示す斜視図である。 図2の10矢視図であり、ガード部材の取付開口を車体後方から見た状態を示す斜視図である。 本発明に係る第1隆起部および第2隆起部で雪塊を排出する例を説明する図である。 本発明に係る傾斜部で雪塊を排出する例を説明する図である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前(Fr)」、「後(Rr)」、「左(L)」、「右(R)」は運転者から見た方向にしたがう。
実施例に係る車体前部構造10について説明する。なお、車体前部構造10は、熱源となるエンジンなどが車体後部に配置されるものを例示する。このため、車体前部構造10に堆積した雪塊が溶け難くなることが考えられる。
図1、図2に示すように、車体前部構造10は、車体11の左右側に設けられた左右のフロントサイドフレーム12,13と、左フロントサイドフレーム12および右フロントサイドフレーム13に架設されたクロスメンバ15と、クロスメンバ15に沿って設けられたパワーステアリング装置16とを備えている。
また、車体前部構造10は、クロスメンバ15の左端部15cに設けられた左ガード部材(ガード部材)23と、クロスメンバ15の右端部に設けられた右ガード部材(ガード部材)(図示せず)と、クロスメンバ15の車体後方に設けられたダッシュパネル17と、ダッシュパネル17側の左フロントサイドフレーム12に設けられた左マウント部18と、ダッシュパネル17側の右フロントサイドフレーム13に設けられた右マウント部19とを備えている。
さらに、車体前部構造10は、クロスメンバ15および左マウント部18に支持された左サスペンションアーム21と、クロスメンバ15および右マウント部19に支持された右サスペンションアーム(図示せず)と、左フロントサイドフレーム12および右フロントサイドフレーム13に架設されたダッシュクロスメンバ24と、クロスメンバ15およびダッシュクロスメンバ24に架設された左右の補強部材25,26と、左右の補強部材25,26の車体前方を開口するアンダカバー27(図4参照)とを備えている。
左サスペンションアーム21にはナックル51を介して左前輪52が取り付けられている。左サスペンションアーム21および右サスペンションアームは、左右対称の部材であり、以下、右サスペンションアームの詳しい説明を省略する。
図3に示すように、クロスメンバ15は、左フロントサイドフレーム12および右フロントサイドフレーム13(図1参照)に架設されることにより車幅方向に延出されている。
このクロスメンバ15は、上方に臨む頂部28と、頂部28の前辺から下方に向けて折り曲げられた前壁部29と、前壁部29の下辺(下端部)29aから車体前方に向けて張り出された前フラップ29bと、頂部28の後辺から下方に向けて折り曲げられた後壁部32と、後壁部32の下辺から車体後方に向けて張り出された後フラップ32aと、前フラップ29bおよび後フラップ32aに下方から接合された底部37とを有する。
前フラップ29bに底部37の前フラップ37aが接合された接合部で前フランジ(フランジ)31が形成される。後フラップ32aに底部37の後フラップ37bが接合された接合部で後フランジ33が形成される。
さらに、前フランジ31の左端部31aおよび後フランジ33の左端部33aでクロスメンバ15の左取付部15aが形成される。
頂部28、前壁部29、後壁部32および底部37でクロスメンバ15が閉断面に形成され、クロスメンバ15の剛性が確保されている。このクロスメンバ15で車体下部の一部が形成される。
クロスメンバ15の左端部15cに左サスペンションアーム21の前締結部(締結部)44が前締結ボルト54・前締結ナット55(図5参照)で締結されている。
また、図2に示すように、左サスペンションアーム21の後締結部47が左マウント部18に後締結ボルト57で締結されている。
これにより、左サスペンションアーム21がクロスメンバ15の左端部15cおよび左マウント部18に支持されている。
図3に示すように、クロスメンバ15の左取付部15a(すなわち、前フランジ31の左端部31a、後フランジ33の左端部33a)に左補強部材25の前端部25aが下方から複数のボルト67・ナット68(締結部材)で締結されている。
また、図2に示すように、ダッシュクロスメンバ24に左補強部材25の後端部25bが下方から複数のボルト67・ナット(図示せず)で締結されている。
これにより、左補強部材25がクロスメンバ15の左取付部15aおよびダッシュクロスメンバ24に架設される。この状態において、左補強部材25が左サスペンションアーム21の前締結部44や後締結部47の下方に配置され、かつ、左ガード部材23の下方に配置される。
左補強部材25がクロスメンバ15の左取付部15aおよびダッシュクロスメンバ24に架設されることにより、クロスメンバ15(特に、クロスメンバ15の左端部15c)やダッシュクロスメンバ24が左補強部材25で補強される。
クロスメンバ15の左端部15cは、左サスペンションアーム21の前締結部44を支持する部位である。これにより、左サスペンションアーム21の前締結部44をクロスメンバ15の左端部15cで良好に支持できる。
なお、左補強部材25および右補強部材26は、左右対称の部材であり、以下、右補強部材26の詳しい説明を省略する。
図4に示すように、左補強部材25、左サスペンションアーム21の前締結部44および左ガード部材23の下方にアンダカバー27が配置されている。このアンダカバー27で、パワーステアリング装置16が下方から覆われている。
アンダカバー27は、左補強部材25の前端部25aの周囲近傍に形成されるカバー開口部(開口部)41を有する。カバー開口部41で前端部25aの車体前方が開口されている。
具体的には、カバー開口部41は、前端部25aの車体前方に所定間隔S1をおいて配置される前開口縁41aと、前開口縁41aの内端から車体後方に延びる内開口縁41bと、内開口縁41bの後端から車幅方向外側に向けて延びる後開口縁41cとを有する。
前開口縁41aが前端部25aの車体前方に所定間隔S1をおいて配置されることにより前開口縁41aおよび前端部25aで開口42が形成される。この開口42は、車幅方向外側が開放されている。
すなわち、左補強部材25の前端部25aや左ガード部材23の車体前方で、かつ、パワーステアリング装置16の左タイロッドブーツ36の下方に開口42が形成されている。
図2に示すように、剛性の高いクロスメンバ15の前壁部29で車体下部の前壁が形成されている。前壁部29は、車体前方に対峙するように略鉛直に形成されている。
前壁部29の車体前方にパワーステアリング装置16のステアリングチューブ35が設けられ、ステアリングチューブ35が前壁部29に沿って車幅方向に延出されている。
ステアリングチューブ35の左端部35aに左タイロッドブーツ36が設けられ、左タイロッドブーツ36で左タイロッド39の基部側が覆われている。同様に、図1に示すように、ステアリングチューブ35の右端部35bに右タイロッドブーツ46が設けられ、右タイロッドブーツ46で右タイロッド49の基部側が覆われている。
左タイロッドブーツ36および右タイロッドブーツ46は、左右対称の部材であり、以下、右タイロッドブーツ46の詳しい説明を省略する。
図5に示すように、左タイロッドブーツ36は、前壁部29の左端部29cに対峙するように車体前方に所定間隔S2をおいて下部36aが配置されている。左タイロッドブーツ36は、弾性変形可能にゴム材で蛇腹状筒体に形成されている(図2も参照)。
前壁部29の左端部29cに左ガード部材23が設けられている。
図3、図6に示すように、左ガード部材23は、外形が略矩形状に形成されたスノーガードである。左ガード部材23は、複数の第1隆起部(隆起部)71、第2隆起部72、複数の傾斜部73、複数の縦リブ74、複数の横リブ75、内取付部76および外取付部77を備えている。
なお、左ガード部材23および右ガード部材は、左右対称の部材であり、以下、右ガード部材の詳しい説明を省略する。
左ガード部材23は、内取付部76および外取付部77がクロスメンバ15(具体的には、前壁部29の左端部29c)に複数のクリップ79で取り付けられる。これにより、左ガード部材23をクロスメンバ15の前壁部29から取り外す作業や、前壁部29に取り付ける作業(すなわち、脱着作業)を容易にできる。
複数の第1隆起部71は、車幅方向内側のボルト67・ナット68に対応する部位に形成された内側の第1隆起部71と、車幅方向外側のボルト67・ナット68に対応する部位に形成された外側の第1隆起部71とを備えている。
複数のボルト67・ナット68のうち、車幅方向内側のボルト67・ナット68が内側の第1隆起部71で上方から覆われ、車幅方向外側のボルト67・ナット68が外側の第1隆起部71で上方から覆われる。
第1隆起部71は、ボルト67・ナット68を回避するように車体前方に向けて断面湾曲状に膨出された第1壁部(壁部)81と、第1壁部81の上端を覆う第1頂部(頂部、傾斜部)82とを有する。
図5に示すように、第1頂部82は、車体前方へ向けて傾斜角θ1で下り勾配に形成される傾斜部である。傾斜角θ1は60°を超える範囲(60°も含む)で選択される。
また、第1壁部81が車体前方に向けて膨出されることにより、第1隆起部71で前フランジ31の左端部31aが上方から覆われる。
図3、図6に戻って、第2隆起部72は、外側の第1隆起部71の車幅方向外側に隣接し、かつ、前締結ボルト54に対応する位置に形成されている。この第2隆起部72は、前締結ボルト54を回避するように車体前方に向けて膨出された第2壁部84と、第2壁部84の上端を覆う第2頂部(頂部、傾斜部)85とを有する。前締結ボルト54が第2隆起部72で上方から覆われる。
第2壁部84は、車体前方に向けて膨出され、略鉛直で、かつ、略平坦に形成された前壁84aを有する。前壁84aに取付開口86が円形に形成されることにより、取付開口86が前締結部44に対応する部位に開口されている。すなわち、取付開口86が前締結ボルト54の車体前方に配置されている。
よって、取付開口86から工具を差し込んで、前締結ボルト54を手間をかけないで締結することができる。これにより、クロスメンバ15の左端部15cに左サスペンションアーム21を容易に取り付けることができる。
また、取付開口86は、周縁86aから前壁部29に向けて張り出される開口フランジ87を有する。開口フランジ87は、取付開口86の周縁86aに沿って形成されることにより、取付開口86から左ガード部材23内へ雪塊が浸入することを抑制する遮蔽壁である。
図7に示すように、第2頂部85は、第1頂部82(図5参照)と同様に、車体前方へ向けて傾斜角θ1で下り勾配に形成される傾斜部である。
また、第2壁部84が車体前方に向けて膨出されることにより、第2隆起部72で前締結ボルト54が上方から覆われる。
図3、図6に示すように、複数の傾斜部73は、内側の第1隆起部71の車幅方向内側に形成された内傾斜部73と、内側の第1隆起部71および外側の第1隆起部71間に形成された中央傾斜部73と、外側の第1隆起部71の車幅方向外側に形成された外傾斜部73とを有する。
図8に示すように、複数の傾斜部73は、左タイロッドブーツ36の下部36aに対峙し、かつ、左ガード部材23の上端部23aから下端部23bまで車体前方へ向けて傾斜角θ2で下り勾配に形成されている。傾斜角θ2は、60°を超える範囲(60°も含む)で選択される。
傾斜部73が車体前方へ向けて下り勾配に形成されることにより、傾斜部73の下端部が前フランジ31の前縁まで延出され、前フランジ31の左端部31aが傾斜部73で上方から覆われる。
図9に示すように、複数の第1隆起部71の第1頂部82、第2隆起部72の第2頂部85が傾斜角θ1(図5、図7参照)の下り勾配に形成されている。さらに、複数の傾斜部73が傾斜角θ2(図8参照)の下り勾配に形成されている。
これにより、第1頂部82、第2頂部85および傾斜部73で雪塊を下方に案内することができる。
ここで、第1隆起部71、第2隆起部72および傾斜部73(すなわち、左ガード部材23)で前フランジ31の左端部31aが上方から覆われる。よって、第1隆起部71、第2隆起部72および傾斜部73で左端部31aの下方に雪塊を案内することができる。
これにより、前フランジ31の左端部31aに雪塊が溜まることを抑制できる。
さらに、図5、図7に示すように、ボルト67・ナット68が第1隆起部71で上方から覆われ、前締結ボルト54が第2隆起部72で上方から覆われている。このため、第1隆起部71や第2隆起部72が車体前方に膨出して、第1隆起部71や第2隆起部72に雪塊が留まりやすくなる。
そこで、第1隆起部71の第1頂部82や第2隆起部72の第2頂部85を車体前方に向けて傾斜角θ1で傾斜させた。これにより、ボルト67・ナット68を第1隆起部71で覆い、かつ、前締結ボルト54を第2隆起部72で覆うとともに、第1隆起部71や第2隆起部72に雪塊が溜まることを抑制できる。
ここで、ボルト67・ナット68は、左補強部材25の前端部25aをクロスメンバ15の左取付部15aに締結する部材である。これにより、クロスメンバ15の左取付部15aやクロスメンバ15の左端部15c(すなわち、左サスペンションアーム21の前締結部44を支持する部位)を左補強部材25の前端部25aで補強した状態を保ち、かつ、雪塊の堆積を抑制できる。
また、前締結ボルト54は、クロスメンバ15の左端部15cに左サスペンションアーム21の前締結部44を締結する部材である。これにより、クロスメンバ15の左端部15cに左サスペンションアーム21の前締結部44を締結した状態を保ち、かつ、雪塊の堆積を抑制できる。
加えて、図5、図10に示すように、傾斜部73の裏面に、複数の縦リブ74(図6も参照)が車幅方向に所定間隔をおいて縦向きにそれぞれ形成されている。また、複数の第1隆起部71の第1壁部81の裏面や、左ガード部材23の下端部23bなどに、複数の横リブ75が上下方向に所定間隔をおいて横向きにそれぞれ形成されている。
よって、複数の縦リブ74および複数の横リブ75で左ガード部材23が補強され、第1頂部82、第2頂部85(図7参照)および傾斜部73の剛性が高められている。これにより、第1頂部82、第2頂部85および傾斜部73で雪塊を下方に一層円滑に案内でき、雪塊の排出(落下)を促進できる。
なお、取付開口86の周縁86aに形成された開口フランジ87も左ガード部材23の剛性を高める補強リブの役割を果たす。
このように、図2に示す左ガード部材23の第1頂部82、第2頂部85および傾斜部73で雪塊を下方に案内することにより、左タイロッドブーツ36および前壁部29間の空間89に雪塊が堆積することを抑制できる。
これにより、空間89に堆積した雪塊で左タイロッドブーツ36が損傷することを抑えることができる。
また、図4に示すように、アンダカバー27にカバー開口部41が形成されている。このカバー開口部41により左ガード部材23の車体前方で、かつ、左タイロッドブーツ36の下方に開口42が形成される。これにより、左ガード部材23の第1頂部82、第2頂部85および傾斜部73(図9参照)で案内した雪塊を、開口42からアンダカバー27の下方(すなわち、車外)に排出できる。
ここで、左ガード部材23はアンダカバー27の上方に設けられている。これにより、車両の走行中に、アンダカバー27の下方を流れる空気流(いわゆる、床下空気流)に影響を与える虞がない。
また、図7、図10に示すように、取付開口86の周縁86aから開口フランジ87をクロスメンバ15の前壁部29に向けて張り出した。これにより、取付開口86から左ガード部材23の内部88に雪塊が浸入することを開口フランジ87で抑えることができ、左ガード部材23の内部88に雪塊が溜まることを抑制できる。
つぎに、本発明に係る左ガード部材23で雪塊91を排出する例を図11、図12に基づいて説明する。
図11(a)に示すように、第1隆起部71の第1頂部82が車体前方に向けて傾斜角θ1で下り勾配に傾斜されている。よって、左タイロッドブーツ36および前壁部29間の空間89に浸入した雪塊91を第1頂部82で矢印Aの如く下降させることができる。下降した雪塊91を開口42を経て車外に矢印Bの如く排出できる。
これにより、第1隆起部71(すなわち、空間89)に雪塊91が溜まることを抑制でき、堆積した雪塊91で左タイロッドブーツ36を損傷することが抑えられる。
図11(b)に示すように、第2隆起部72の第2頂部85が車体前方に向けて傾斜角θ1で下り勾配に傾斜されている。よって、左タイロッドブーツ36および前壁部29間の空間89に浸入した雪塊91を第2頂部85で矢印Cの如く下降させることができる。下降した雪塊91を開口42を経て車外に矢印Dの如く排出できる。
これにより、第2隆起部72(すなわち、空間89)に雪塊91が溜まることを抑制でき、堆積した雪塊91で左タイロッドブーツ36を損傷することが抑えられる。
また、取付開口86の周縁86aに開口フランジ87が形成されている。よって、取付開口86から左ガード部材23の内部88に雪塊91が浸入することを開口フランジ87で抑えられる。これにより、左ガード部材23の内部88に雪塊91が溜まることを抑制でき、雪塊91を車外に好適に排出できる。
図12に示すように、傾斜部73が車体前方へ向けて傾斜角θ2で下り勾配に形成されている。よって、左タイロッドブーツ36および前壁部29間の空間89に浸入した雪塊91を傾斜部73で矢印Eの如く下降させることができる。下降した雪塊91は開口42を経て車外に矢印Fの如く排出される。
これにより、傾斜部73(すなわち、空間89)に雪塊91が溜まることを抑制でき、堆積した雪塊91で左タイロッドブーツ36を損傷することが抑えられる。
なお、本発明に係る車体前部構造は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例で示した車体前部構造10は、熱源となるエンジンなどが車体後部に配置されたものであり、車体前部構造10に堆積した雪塊が溶け難くなることが考えられる。
また、前記実施例で示した車体前部構造、車体、左右のフロントサイドフレーム、クロスメンバ、パワーステアリング装置、左サスペンションアーム、ガード部材、左右の補強部材、クロスメンバの前壁部、前フランジ、左右のタイロッドブーツ、カバー開口部、開口、前締結部、第1隆起部、傾斜部、縦リブ、横リブ、クリップ、第1壁部、第1頂部、第2頂部、取付開口および開口フランジなどの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明の車体前部構造は、車体下部に前壁を備え、この前壁の車体前方にステアリング装置が設けられた自動車への適用に好適である。
10 車体前部構造
11 車体
12,13 左右のフロントサイドフレーム(フロントサイドフレーム)
15 クロスメンバ(車体下部)
16 パワーステアリング装置(ステアリング装置)
21 左サスペンションアーム(サスペンションアーム)
23 左ガード部材(ガード部材)
25,26 左右の補強部材(補強部材)
29 クロスメンバの前壁部(車体下部の前壁)
29a 前壁部の下辺(下端部)
31 前フランジ(フランジ)
36,46 左右のタイロッドブーツ(タイロッドブーツ)
41 カバー開口部(開口部)
42 開口
44 前締結部(締結部)
67,68 ボルト・ナット(締結部材)
71 第1隆起部(隆起部)
73 傾斜部
74 縦リブ
75 横リブ
79 クリップ
81 第1壁部(隆起部の壁部)
82 第1頂部(頂部、傾斜部)
85 第2頂部(傾斜部)
86 取付開口
86a 取付開口の周縁
87 開口フランジ
91 雪塊
θ1,θ2 傾斜角

Claims (7)

  1. 車体下部の前壁が車体前方に対峙させて形成され、該前壁の車体前方にステアリング装置が設けられ、該ステアリング装置にタイロッドブーツが設けられた車体前部構造において、
    前記タイロッドブーツが対峙する前記前壁に設けられるガード部材を備え、
    該ガード部材は、
    前記タイロッドブーツに対峙し、かつ、車体前方へ向けて60°を超える傾斜角で下り勾配に形成される傾斜部を有し、
    該傾斜部で雪塊を下方に案内することを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記車体下部に締結部が締結されたサスペンションアームと、
    該サスペンションアームの締結部および前記ガード部材の下方に設けられる補強部材と、
    前記補強部材の車体前方を開口する開口部を有し、前記ステアリング装置を下方から覆うアンダカバーと、を備え、
    該アンダカバーの前記開口部は、
    前記ガード部材の車体前方で、かつ、前記タイロッドブーツの下方が開口されることを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。
  3. 前記前壁は、車体の左右側のフロントサイドフレームに架設されたクロスメンバの前壁で形成され、
    前記クロスメンバは、前記前壁の下端部から車体前方に向けて張り出されたフランジを有し、
    前記フランジが前記ガード部材で上方から覆われることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体前部構造。
  4. 前記ガード部材は、前記クロスメンバの前記前壁にクリップで取り付けられることを特徴とする請求項3記載の車体前部構造。
  5. 前記クロスメンバの前記フランジに前記補強部材が下方から締結部材で締結され、
    前記ガード部材は、
    前記締結部材に対応する部位に形成され、前記締結部材を覆う隆起部を有し、
    該隆起部の頂部が車体前方へ向けて60°を超える傾斜角で下り勾配に形成されることを特徴とする請求項3または請求項4記載の車体前部構造。
  6. 前記ガード部材は、
    前記締結部に対応する部位を開口する取付開口を有し、
    前記取付開口は、
    周縁から前記前壁に向けて張り出される開口フランジを有することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項記載の車体前部構造。
  7. 前記ガード部材は、
    前記傾斜部に縦向きに形成される縦リブと、
    該隆起部の壁部に横向きに形成される横リブと、
    を有することを特徴とする請求項5または請求項6記載の車体前部構造。
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