JP6052229B2 - 自動車の後部下側の構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の後部下側、具体的には、リアバンパー前のサイレンサとその周辺の構造に関する。
この種の自動車の後部下側の構造において、空力特性を向上させる工夫は、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1には、リアフロアパネルの荷室の床を構成している部分に、下方に膨出したスペアタイヤパン(スペアタイヤを収納する部分)が設けられていて、そのスペアタイヤパンを下方から覆うアンダーカバー(後部リアアンダカバー)が開示されている。
そこでのサイレンサは、前後方向に延びるように縦置きされた状態で、後部リアアンダカバーで覆われたスペアタイヤパンの横に配置されている。
特開2012−66764号公報
後部リアアンダカバーの底面の後端は、リアバンパーの下端にほぼ接して位置している。従って、スペアタイヤパンの下方を流れる走行風は、後部リアアンダカバーの底面に沿いながら、大きく乱れることなく自動車の後方に流れ去る。
しかし、スペアタイヤパンとは異なり、サイレンサは走行時に高熱を発するため、アンダーカバーで覆うことができない。更に、樹脂成型品のアンダーカバーは、サイレンサに取り付けることができないし、サイレンサから距離を置いて設置する必要がある。
従って、サイレンサが配置されている領域では、サイレンサの後方に大きな隙間が生じてしまうため、空力特性の面で問題がある。
アンダーカバーを用いて、サイレンサが配置されている領域の空力特性を改善する場合、リアバンパの下端部にアンダーカバーを取り付け、そのアンダーカバーを前方に張り出させて隙間を塞ぐことが考えられる。
その場合、アンダーカバーが前方に向かって下り傾斜していればよいが、空力特性の観点から、アンダーカバーを前方に向かって上り傾斜させた方が好ましい場合がある。ところが、アンダーカバーが前方に向かって上り傾斜していると、走行時に巻き上げられてリアバンパに入り込んだ石等が、落下せずにリアバンパの下端部に溜まってしまうおそれがある。
そこで本発明の主たる目的は、アンダーカバーを用いて、異物の溜まりを招くことなく、サイレンサが配置されている領域の空力特性を向上させることにある。
開示する自動車の後部下側の構造は、車体の後部に拡がって車室の床面を構成するリアフロアパネルと、当該リアフロアパネルの後端部から上下方向に拡がって車幅方向に延びるリアエンドパネルと、を含む車体後部構造と、前記車体後部構造を後方から覆って、下端部が前記リアフロアパネルよりも下方に位置するリアバンパと、前記リアバンパの下端部の前方に、車幅方向に延びるように横置きされたサイレンサと、前記リアバンパの下端部と前記サイレンサとの間に配置され、当該サイレンサに沿って延びるアンダーカバーと、を備える。
そして、前記アンダーカバーの底面が後方に向かって下り傾斜するとともに、当該アンダーカバーが前記リアバンパの下端部及び前記サイレンサの双方から離れた位置に配置されている。
すなわち、この構造によれば、車体後部構造を覆っているリアバンパの下端部が、リアフロアパネルよりも下方に位置しており、そのリアバンパの下端部の前方にサイレンサが横置きされている。従って、この自動車の場合、サイレンサとリアバンパの下端部との間に、横長な大きな空隙が生じる。
それに対し、この構造では、底面が後方に向かって下り傾斜したアンダーカバーが、リアバンパの下端部及びサイレンサの双方から離れた状態で、リアバンパの下端部とサイレンサとの間をサイレンサに沿って延びるように配置されている。
従って、横長な空隙が横長なアンダーカバーによって覆われているので、サイレンサの後方を流れる走行風が上方に巻き込まれるのを抑制することができ、空力特性を向上させることができる。
アンダーカバーの底面が後方に向かって下り傾斜しているため、巻き込む走行風を効率よく受け止めることができるが、その一方で、アンダーカバーが邪魔になって、走行時に巻き上げられた石などの異物が溜まるおそれがある。特に、このアンダーカバーは横長なため、溜まる異物も多量になり易い。
それに対し、この構造では、アンダーカバーがリアバンパの下端部から離れて位置し、これらの間に隙間が形成されているので、その隙間から異物を振り落すことにより、異物の溜まりを効果的に防止できる。
具体的には、前記アンダーカバーの底面の前端縁は、前記リアバンパの下端縁より上方に位置しており、当該リアバンパの下端縁に向かって当該アンダーカバーの底面が拡がっているようにするのが好ましい。
そうすれば、受け止めた走行風をリアバンパの下方へと誘導し、大きく乱れることなく自動車の後方に向かわせることができる。
より具体的には、前記アンダーカバーは、板状の底壁部と、前記底壁部の前端縁から上向きに張り出す板状の前壁部と、を有し、前記底壁部の下面が、前記アンダーカバーの底面となっているようにするとよい。
そうすれば、走行風がリアバンパの内部に入り込むのを前壁部によって効果的に阻害できるので、空力特性の向上が図れる。また、アンダーカバーの横断面が略L字状になるため、構造的に強度及び剛性が強化できる。
また、前記前壁部の上下長は、前記底壁部の前後長よりも短く形成するのが好ましい。
積雪時や冠水時などには、雪や水が前壁部にぶつかってアンダーカバーが外れたりするおそれがあるが、前壁部の上下長を底壁部の前後長よりも短くすることで、前壁部に過度な力が加わるのを抑制しながらアンダーカバーの安定した支持が可能になるため、アンダーカバーの破損等が効果的に防止できる。
また、前記アンダーカバーの底面の後端縁は、下方に曲げておくとよい。
そうすれば、アンダーカバーに沿って流れる走行風は、屈曲部によって更に下向きに誘導されるため、走行風を自動車の後方に安定して向かわせることができる。
例えば、前記リアバンパの下端部と前記車体後部構造との間に介在して、当該リアバンパの下端部を当該車体後部構造に支持させるブラケット、を更に備え、前記アンダーカバーが、前記ブラケットに下方から取り付けられているようにするとよい。
そうすれば、上述したアンダーカバーの配置が容易に実現できるし、アンダーカバーの取り付けも簡単にできる。
この場合、前記ブラケットは、上下方向に延びる本体部と、前記本体部の上部から張り出して、前記車体後部構造に固定される上側フランジ部と、前記本体部の下部から張り出して、前記リアバンパの下端部に固定される下側フランジ部と、を有し、前記本体部は、上下方向に延びる板状の縦壁部と、前記縦壁部の各側縁に連なって互いに対向する一対の板状の横壁部と、前記縦壁部及び前記横壁部の各下端部分に連なって略水平方向に拡がる板状の下端壁部と、を有し、前記下端壁部の下面に前記アンダーカバーが取り付けられているようにするのが好ましい。
そうすれば、ブラケットの肉厚が薄くても構造的に強化できるので、ブラケットの軽量化が図れる。更に、略水平方向に拡がる下端壁部の下面にアンダーカバーを取り付けたことで、アンダーカバーの取り付け方向が容易に判断できるので、組み付け作業性の向上も図れる。
また、前記サイレンサの底面の中央部分が、略扁平に形成され、前記リアバンパの下端縁に向かって拡がっているようにするのが好ましい。
そうすれば、自動車の下方を流れる走行風の多くを、自動車の後方へと円滑に誘導することができるので、空力特性の向上が図れる。
本発明の構造によれば、異物の溜まりを招くことなく、アンダーカバーを用いてサイレンサが配置されている領域の空力特性を向上させることができる。
本発明が適用された自動車の一例を示す概略斜視図である。 図1の自動車の後部下側を下方から見た概略図である。 図2におけるX−X線での概略断面図である。 図1の自動車のリアバンパの概略斜視図である。 ブラケットの概略斜視図である。 ブラケット周りの組み付け構造を示す概略斜視図である。 アンダーカバーを示す概略斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。なお、前後左右や上下等の方向は、特に言及しない限り、各図に矢印で示す方向に従うものとする。
図1に、本発明が適用された自動車1の一例を示す。この自動車1は、FF式であり、車輪を駆動するエンジンが自動車1の前部に設置されている。自動車1の中央部及び後部の内部には、乗車スペースやラゲッジスペース等で構成された車室1aが形成されている。
自動車1の後部には、後方からの衝突時の衝撃を緩和するために、リアバンパ10が装着されている。リアバンパ10から後方に突出しているのは排気管の末端部分3であり、この車種の場合、リアバンパ10の左右の端部に1つずつ配置されている。
図2、図3に、自動車1の後部下側の構造を示す。図2は、自動車1の後部下側を下方から見た概略図であり、図3は、図2におけるX−X線での概略断面図である。
図2、図3に示すように、自動車1の後部には、自動車1の骨格をなす車体のうち、リアフロアパネル21、リアエンドパネル22、リアバンパレインフォースメント23などが位置している。
車体の左右の側部には、前後方向に延びるサイドフレーム25が配置されている。リアフロアパネル21は、これらサイドフレーム25の後部の間を塞ぐように略水平方向に拡がって、車室1aの後部の床面を構成している。
リアエンドパネル22は、左右のサイドフレーム25の後端及びリアフロアパネル21の後端部に接合されていて、リアフロアパネル21の後端部から上下方向に拡がって車幅方向に延びている。リアエンドパネル22の上部には、その縁に沿って車幅方向に延びる中空筒状のリアエンドメンバ22aが設けられている。
左右のサイドフレーム25の各々の後端には、後方に突き出すようにクラッシュカン26が延設されている。リアバンパレインフォースメント23は、車幅方向に延びる中空の柱状補強部材であり、これらクラッシュカン26の後端部に架設されている。
(リアバンパ)
リアバンパ10は、自動車1の後部の下端の縁に沿って装着されている樹脂の射出成型品である。リアバンパ10は、リアバンパレインフォースメント23やリアフロアパネル21の後部、サイドフレーム25の後部、リアエンドパネル22などからなる車体の後部(車体後部構造)を後方から覆っている。
図4に、リアバンパ10の詳細を示す。リアバンパ10は、車体後部構造における車幅方向の中間部分を覆う主壁部10aと、主壁部10aの各端から側方に張り出して、車体後部構造における左右の各隅部分を覆う端壁部10bとを有している。リアバンパ10のうち、主壁部10a及び両端壁部10bの各上縁部分と、各端壁部10bの前縁部分及び下縁部分は、自動車1の外装パネル等に装着されている。
それに対し、主壁部10aの下縁部分、具体的には、左右の凹部10c(排気管の末端部分3との接触を避けるために形成)の間の部分は、その両端部以外は宙に浮いた自由端となっている。
詳しくは、主壁部10aは、上壁部11、中壁部12、及び下壁部13で構成されていて、上壁部11は、その上端部がリアエンドパネル22の上端部に沿って取り付けられていて、下り傾斜しながら後方に拡がっている。中壁部12は、上壁部11の下部に連なって上下方向に拡がっており、リアエンドパネル22やリアバンパレインフォースメント23を覆うようにこれらの後方に離れて位置している。
下壁部13は、中壁部12の下部に連なって下方に拡がっており、前方に向かって下り傾斜している。下壁部13の下端部13aは、水平方向では、リアエンドパネル22よりも後方に位置し、鉛直方向では、リアフロアパネル21よりも下方に位置している。
それにより、下壁部13の下端部13aとリアエンドパネル22の下端部13aとの間には、前方に向かって斜め下向きに臨む横長な開口50が形成されている。下端部13aの左右の各端部には、ブラケット60が固定される締結部13bが設けられていて、下端部13aは、これら締結部13bに固定されるブラケット60を介して車体後部構造に支持されている。
(ブラケット)
図5に、ブラケット60を示す。ブラケット60は、樹脂の射出成型品であり、本体部61、上側フランジ部62、下側フランジ部63などで構成されている。
本体部61は、自動車1に組み付けられた時に上下方向に延びてコ字状の横断面を有する部分である。具体的には、本体部61は、前後方向に面して上下方向に延びる矩形板状の縦壁部61aと、この縦壁部61aの各側縁に連なって互いに対向しながら後方に拡がる一対の矩形板状の側壁部61b,61bとを有している。
本体部61の下端部分には、縦壁部61a及び側壁部61bの各下端縁に連なってこれらの間を仕切る矩形板状の下端壁部61cが設けられている。本体部61は、これら縦壁部61a、側壁部61b、及び下端壁部61cによって構造的に強度及び剛性が強化されており、軽量化が図られている。
上側フランジ部62は、縦壁部61aの上端縁から前方に張り出して略水平方向に拡がっている。上側フランジ部62には、上下方向に貫通する第1挿入下孔62aと、その上面から上方に突出する第1爪部62bとが設けられている。
図6に示すように、リアエンドパネル22の後面には、接合部70a及び支持部70bからなる断面L字状の支持片70が接合されている。支持部70bがリアエンドパネル22から後方に張り出して略水平方向に拡がるように、接合部70aがリアエンドパネル22の後面に接合されている。支持片70は、図2に示すように、車幅方向に離れた2箇所に配置されている。
支持部70bには、第1爪部62bが差し込まれる第1爪差込孔71と、上下方向に貫通する第1挿入上孔72とが設けられている。第1爪差込孔71に第1爪部62bを差し込むと、第1挿入上孔72と第1挿入下孔62aは上下に重なり合う。重なり合った第1挿入上孔72及び第1挿入下孔62aに締結具を差し込むことで、ブラケット60は支持部70bに固定されている。
下側フランジ部63は、下端壁部61cの後端部分から後方に張り出して略水平方向に拡がっている。下側フランジ部63の上縁及び側壁部61bの後縁には、これらに沿って延びるように補強リブ64が形成されている。この下側フランジ部63が、リアバンパ10の締結部13bの上に重ねて締結されることにより、ブラケット60はリアバンパ10に固定されている。
下端壁部61cは、自動車1に組み付けられた時に略水平に拡がるように設定されている。下端壁部61cには、第2爪差込孔65と第2挿入上孔66とが上下方向に貫通するように設けられている。
(サイレンサ)
リアフロアパネル21の下方、かつ、下壁部13の下端部13aの前方に、サイレンサ30が設置されている。
サイレンサ30は、前方のエンジンから延びる排気管の途中に設置されている消音装置である。サイレンサ30は、扁平な金属製の密閉容器からなり、その外殻は、深絞り成形によって形成された2つの半割容器を互いに突き合わせて構成されている。
サイレンサ30は、車幅方向に延びるように、左右のサイドフレーム25の間にわたって横置きされており、サイレンサ30の左右の端部は、左右のサイドフレーム25の近傍に位置している。サイレンサ30の後端縁34は、水平方向では、リアエンドパネル22よりも前方に位置し、鉛直方向では、下端部13aの縁(下端縁13c)と略同一の高さに位置している。
エンジンから延びる排気管の主体部分は、サイレンサ30の前側の側面に設けられた排気取入口31に接続されている。サイレンサ30の排気取出口32は、サイレンサ30の左右の後隅部に1つずつ設けられていて、それらに左右の排気管の末端部分3が接続されている。なお、図3では、サイレンサ30の内部構造は省略して図示している。
図3に示すように、サイレンサ30の底面33の中央部分33aは、略扁平に形成されている。その中央部分33aが、僅かに後方に向かって上り傾斜し、下端縁13cに向かって拡がるように、サイレンサ30が配置されている。
このように、サイレンサ30の底面33の中央部分33aが、略扁平に形成されていて、下端縁13cに向かって拡がるように配置されているため、走行時に自動車1の下方を流れる走行風は、図3に矢印線で示すように、サイレンサ30の底面33、下壁部13の外面に沿って自動車1の後方に流れ易くなっている。
しかし、サイレンサ30と下壁部13との間が大きく離れているため、そのままの状態であると、走行風の一部は、サイレンサ30と下壁部13の間に巻き込まれ、開口50を通じてリアバンパ10の前方の空間(バンパ前スペースS)に入り込む。バンパ前スペースSは、比較的容積が大きいため、そこに走行風が入り込むと大きな空気抵抗が生じる。
そこで、この自動車1では、下壁部13の下端部13aとサイレンサ30との間にアンダーカバー80を工夫して設置することにより、バンパ前スペースSへの走行風の入り込みを効果的に抑制している。
(アンダーカバー)
図7に、アンダーカバー80の詳細を示す。アンダーカバー80は、底壁部81、前壁部82、取付部83などで構成された細長い樹脂の射出成形品であり、図2及び図6に示すように、ブラケット60に取り付けられている。なお、図2のアンダーカバー80には識別し易いようにドットを付してある。
底壁部81は、細長い帯板状に形成されており、その上面には、複数のリブ81aが長手方向に間隔を空けて平行に立設されている。前壁部82は、底壁部81から上向きに張り出す板状の部分であり、底壁部81の前端縁に沿って形成されている。底壁部81及び前壁部82により、アンダーカバー80は、略L字状の横断面を有し、構造的に強化されている。
更に、各リブ81aの端部は、前壁部82とも一体に形成されている。これら一体に形成された底壁部81、前壁部82、及びリブ81aにより、アンダーカバー80の強度及び剛性は、さらに構造的に強化されている。
前壁部82の上下方向の長さ(上下長:L1)は、底壁部81の前後方向の長さ(前後長:L2)よりも短く形成されている。また、底壁部81の後端には、下向きに小さく曲げられた屈曲部84が、その縁に沿って形成されている。
取付部83は、アンダーカバー80の両端部に各々設けられている。具体的には、底壁部81及び前壁部82が長手方向に延びるようにして各取付部83が形成されている。各取付部83には、底壁部81の上面に対して僅かに傾斜した接合面83aが設けられている。各接合面83aには、上下方向に貫通する第2挿入下孔83bと、その上面から上方に突出する第2爪部83cとが設けられている。
(アンダーカバーの取り付け、配置)
このような形状のアンダーカバー80は、自動車1に組み付けられている各ブラケット60に対して下方から取り付けられている。
具体的には、アンダーカバー80の各取付部83の接合面83aが、各ブラケット60の下端壁部61cの下面に重ね合わされ、第2爪差込孔65に第2爪部83cが差し込まれる。そうすることで重なり合う第2挿入上孔66及び第2挿入下孔83bに抜け止めピンPを差し込むことで、アンダーカバー80は各ブラケット60に固定されている。
すなわち、略水平に拡がる下端壁部61cに形成されている各第2爪差込孔65に、各第2爪部83cを差し込むだけで、所定位置にアンダーカバー80を位置決めでき、重なり合った第2挿入上孔66及び第2挿入下孔83bに抜け止めピンPを差し込むだけで、アンダーカバー80を自動車1に組み付けることができる。従って、このアンダーカバー80は、手探りで行えるほど、簡単に自動車1に組み付けることができるので、組み付け作業性に優れている。
図2に示すように、自動車1に組み付けられたアンダーカバー80は、サイレンサ30に沿って延びるように、下壁部13の下端部13aとサイレンサ30との間に配置されている。そして、リアバンパ10の下端部13a及びサイレンサ30の双方から、アンダーカバー80は離れて位置している。
すなわち、アンダーカバー80の底面(本実施形態では底壁部81の下面)の前端縁81bは、水平方向において、サイレンサ30の後端縁34から、一定距離(サイレンサ30の熱によってアンダーカバー80が害を受ける可能性がある距離)よりも十分に離れた距離を隔てて位置している。同様に、底壁部81の下面の後端縁81cは、下壁部13の下端縁13cから、巻き上げられる石等の異物が十分に抜け出得る距離を隔てて位置している。
更に、自動車1に組み付けられたアンダーカバー80の底面は、後方に向かって下り傾斜している。すなわち、底壁部81の下面の前端縁81bは、サイレンサ30の後端縁34以上の高さに位置し、底壁部81の下面が、リアバンパ10の下端縁13cに向かって拡がっている。
(アンダーカバーの効果)
このようにアンダーカバー80を設置することで、次のような効果が得られる。
まず、リアバンパ10とサイレンサ30との間の一部がアンダーカバー80によって覆われるので、サイレンサ30の後方を流れる走行風が上方に巻き込まれて、バンパ前スペースSに入り込むのを抑制することができ、空力特性を向上させることができる。
底壁部81の下面が、リアバンパ10の下端縁13cより上方の位置から、後方のリアバンパ10の下端縁13cに向かって下り傾斜しながら拡がっているので、バンパ前スペースSに向かう走行風を底壁部81の下面で効率よく受け止めて、リアバンパ10の下方へと誘導することができる。従って、構造的にも、空力特性が向上できるようになっている。
更に、このアンダーカバー80では、底壁部81の前端縁81bから前壁部82が上向きに張り出しているので、バンパ前スペースSへの走行風の入り込みを更に抑制することができ、空力特性をよりいっそう向上させることができる。
底壁部81がこのように後方に向かって下り傾斜しているアンダーカバー80を、下壁部13の下端部13aに取り付けると、バンパ前スペースSの下方に窪みが形成されて、そこに走行時に巻き上げられた石などの異物が溜まってしまうおそれがある。特に、このアンダーカバー80は、横長に形成されているため、溜まる異物も多量になり易く、無視できない。
それに対し、この自動車1では、アンダーカバー80を、リアバンパ10に直接取り付けずに、ブラケット60に取り付けることにより、アンダーカバー80とリアバンパ10の下端部13aとの間に、異物を除去するに十分な隙間を形成している。従って、その隙間から異物を振り落すことができるので、異物の溜まりを効果的に防止できる。
アンダーカバー80とリアバンパ10の下端部13aとの間にこのような隙間が在っても、底壁部81の下面がリアバンパ10の下端縁13cに向かって下り傾斜しているため、リアバンパ10の下方に走行風を向かわせることができる。
更に、底壁部81の後端には屈曲部84が形成されている。従って、走行風は、底壁部81の後端で屈曲部84によって更に下向きに誘導されるため、よりいっそう隙間に入り込み難くなっている。
従って、このアンダーカバー80を所定位置に設置することで、サイレンサ30が配置されている領域であっても、異物の溜まりを招くことなく、空力特性を効果的に向上させることができる。
また、積雪時や冠水時などには、バンパ前スペースSに雪や水が入り込む。そのような場合、加速時や減速時に前壁部82に雪や水がぶつかるため、前壁部82が大きいと、アンダーカバー80に前後方向に過度な力が加わって、アンダーカバー80が破損したり外れたりするおそれがある。
そこで、この自動車1では、過度な力が直接作用する可能性がある前壁部82の上下長L1を、その力が作用する方向に略直交して拡がる底壁部81の前後長L2よりも短くすることで、積雪時等に前壁部82に加わる力を抑制しながら、アンダーカバー80の安定した支持を可能にし、アンダーカバー80の破損等が効果的に防止できるようにしている。
(その他)
なお、本発明にかかる車両の後部下側の構造は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
すなわち、上述したアンダーカバー80やブラケット60、サイレンサ30の形状は一例であり、仕様に応じて適宜変更できる。例えば、アンダーカバー80のリブ81aは省略してもよいし、屈曲部84も必須ではない。
底壁部81の下面の前端縁81bを、サイレンサ30の後端縁34よりも上方に位置させて、アンダーカバー80を斜め奥方に入り込ませるのが好ましい。そうすれば、アンダーカバー80が斜め奥方に入り込む分、サイレンサ30から一定の距離を保ちながら、水平方向では、底壁部81の下面の前端縁81bをより前方に位置させることができる。その結果、サイレンサ30とアンダーカバー80との間の隙間、及び開口50の双方が狭くなるうえ、走行風をより円滑にリアバンパ10の下方に誘導できるようになるため、更に空力特性を向上させることができる。
1 自動車
1a 車室
10 リアバンパ
13a 下端部
21 リアフロアパネル
22 リアエンドパネル
30 サイレンサ
80 アンダーカバー

Claims (8)

  1. 自動車の後部下側の構造であって、
    車体の後部に拡がって車室の床面を構成するリアフロアパネルと、当該リアフロアパネルの後端部から上下方向に拡がって車幅方向に延びるリアエンドパネルと、を含む車体後部構造と、
    前記車体後部構造を後方から覆って、下端部が前記リアフロアパネルよりも下方に位置するリアバンパと、
    前記リアバンパの下端部の前方に、車幅方向に延びるように横置きされたサイレンサと、
    前記リアバンパの下端部と前記サイレンサとの間に配置され、当該サイレンサに沿って延びるアンダーカバーと、
    を備え、
    前記アンダーカバーの底面が後方に向かって下り傾斜するとともに、当該アンダーカバーが前記リアバンパの下端部及び前記サイレンサの双方から離れた位置に配置されている、構造。
  2. 請求項1に記載の構造において、
    前記アンダーカバーの底面の前端縁は、前記リアバンパの下端縁より上方に位置しており、当該リアバンパの下端縁に向かって当該アンダーカバーの底面が拡がっている、構造。
  3. 請求項2に記載の構造において、
    前記アンダーカバーは、
    板状の底壁部と、
    前記底壁部の前端縁から上向きに張り出す板状の前壁部と、
    を有し、
    前記底壁部の下面が、前記アンダーカバーの底面となっている、構造。
  4. 請求項3に記載の構造において、
    前記前壁部の上下長は、前記底壁部の前後長よりも短く形成されている、構造。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の構造において、
    前記アンダーカバーの底面の後端縁が下方に曲げられている、構造。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一つに記載の構造において、
    前記リアバンパの下端部と前記車体後部構造との間に介在して、当該リアバンパの下端部を当該車体後部構造に支持させるブラケット、
    を更に備え、
    前記アンダーカバーが、前記ブラケットに下方から取り付けられている、構造。
  7. 請求項6に記載の構造において、
    前記ブラケットは、
    上下方向に延びる本体部と、
    前記本体部の上部から張り出して、前記車体後部構造に固定される上側フランジ部と、
    前記本体部の下部から張り出して、前記リアバンパの下端部に固定される下側フランジ部と、
    を有し、
    前記本体部は、
    上下方向に延びる板状の縦壁部と、
    前記縦壁部の各側縁に連なって互いに対向する一対の板状の横壁部と、
    前記縦壁部及び前記横壁部の各下端部分に連なって略水平方向に拡がる板状の下端壁部と、
    を有し、
    前記下端壁部の下面に前記アンダーカバーが取り付けられている、構造。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか一つに記載の構造において、
    前記サイレンサの底面の中央部分が、略扁平に形成され、前記リアバンパの下端縁に向かって拡がっている、構造。
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