JP6123742B2 - 車両の下部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の下部構造に関し、特に、車両の空力性能を向上させる技術に関する。
従来、空力性能改善を目的として、車体下部に略水平な面を形成するアンダーカバーを設ける構造が知られている(例えば特許文献1参照)。このようなアンダーカバーは車体下部の凹凸や車体下部に配設される部品を覆うように取り付けられ、車体下方を流れる走行風がこのアンダーカバーに沿って流れるようになっている。
特開2011−219042号公報
ところで、この種のアンダーカバーは、車体下部に配設された複数の部品に跨って取り付けられることがある。
しかしながら、互いに隣接する部品の位置関係や車体下部に設けられたサイレンサによる熱害の有無等により、複数の部品に跨ってアンダーカバーを設けることが困難な場合がある。その場合、アンダーカバーは、隣接する部品から離間して設けられる。そうすると、車体下方を流れる走行風は、アンダーカバーとそれに隣接する部品との間に入り込んでアンダーカバー内部(アンダーカバーの上方)に流入し、または、アンダーカバーの後端部から後上方に向かってアンダーカバーから剥離して流れ、走行風が乱れて空力性能が悪化する虞がある。
特に、走行風がアンダーカバーの後端部から後上方に向かって流れ、アンダーカバーの後方に配置された部材に沿って流れて例えばリアバンパ内に多く流れ込むと、空気抵抗が大きくなり、車両の空力性能が著しく悪化する。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、アンダーカバーの車体前後方向に配設物が離間して設けられている場合であっても、空力性能を良好に保つことを可能とすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、底壁部とその後端から上方に延びる後壁部とを備えるアンダーカバーの当該後壁部に開口部を設け、この開口部を、アンダーカバーの後方に配設された後方部材の前下端部よりも下方に位置させたものである。
具体的には、本発明は、車体フロア下方に設けられた被カバー部材をその下側からカバーするアンダーカバーと、該アンダーカバーの後方に離間して上記車体フロア下方に設けられた後方部材と、を備えた車両の下部構造を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、上記アンダーカバーは、上記被カバー部材の下方に配置される底壁部と、該底壁部の後端から上方に延びる後壁部と、を有し、上記底壁部の前端は、上記後方部材の前下端部と同一高さ又は下方に位置すると共に、該底壁部は、後方に向かって下側に傾斜しており、上記後壁部には、上記アンダーカバーと上記被カバー部材との間に流入する走行風を後方に排出する開口部が形成され、上記開口部は、上記後方部材の前下端よりも下方に位置することを特徴とする。
第1の発明によれば、車両走行中に車体下方に流れる走行風の一部は、アンダーカバーの底壁部上方に流入する一方、その他の一部は、底壁部下方を該底壁部に沿って流れる。底壁部上方に流入した走行風は、該底壁部と被カバー部材との間を通ってアンダーカバーの後壁部に到達すると、この後壁部に形成された開口部からアンダーカバー後方に排出される。一方、底壁部下方を流れる走行風は、底壁部後端に到達すると、開口部から排出された走行風と合流する。このとき、底壁部下方を流れてきた走行風は、開口部から排出された走行風に引っ張られ、車両後方にほぼ水平に流れる。そして、合流した走行風は、開口部が後方部材の前下端部よりも下方に位置しているため、後方部材に沿うことなく、後方部材の下方を通って車両後方に流れる。このように、車体下方を流れる走行風を、後方部材に沿わせることなく、その下方に流すことができるため、車両の空力性能を向上させることができる。
また、第1の発明によれば、底壁部の前端が後方部材の前下端部と同一高さ又は下方に位置し、底壁部が後方に向かって下側に傾斜している。つまり、底壁部後端を後方部材の前下端部よりも下方によりも確実に位置させることができる。したがって、底壁部下方を流れて底壁部後端に到達した走行風を、後方部材の前下端部よりも下方により確実に流すことができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記開口部は、上記後壁部の下端部に形成されていることを特徴とする。
第2の発明によれば、開口部が後壁部の下端部に形成されているため、開口部が底壁部後端に近くなる。したがって、底壁部下方を流れる走行風が、開口部から排出される走行風に合流し易くなる。その結果、底壁部下方を流れる走行風が、開口部から排出される走行風に、より確実に引っ張られる。よって、車両の空力性能をより向上させることができる。
第3の発明は、第2の発明において、上記後壁部は、屈曲して上記底壁部の後端に繋がる屈曲部を有し、上記開口部は、上記屈曲部に形成されていることを特徴とする。
第3の発明によれば、底壁部下方を流れる走行風は、後壁部下端部の屈曲部において開口部から排出される走行風と合流する。ここで、アンダーカバーの形状が屈曲部において非連続的となるため、底壁部下方を流れる走行風は、底壁部から後壁部に沿って上方に流れ難く、後壁部下端部から剥離し易くなる。したがって、底壁部下方を流れる走行風は、後壁部下端部から剥離した後に、開口部から排出された走行風によって車両後方に引っ張られる。よって、底壁部下方を流れる走行風をより一層確実に車両後方に流すことができる。
の発明は、第1乃至第のいずれか1つの発明において、上記底壁部の下面には、上記開口部に向かって走行風を案内するビードが設けられていることを特徴とする。
の発明によれば、ビードが底壁部下方を流れる走行風を開口部に案内するので、アンダーカバーの後上方に向かって剥離する当該走行風を低減させることができる。
の発明は、第1乃至第のいずれか1つの発明において、上記車体フロア下方における上記アンダーカバーの前方には、前方部材が該アンダーカバーから離間して設けられていることを特徴とする。
の発明によれば、前方部材がアンダーカバーの前方に離間して設けられているので、アンダーカバーの前方にスペースが形成され、このスペースからアンダーカバー内部に走行風が入り易くなる。そのため、開口部から吹き出す走行風の風量が増加し、底壁部下方に沿って流れる走行風を車両後方に引っ張る効果をより顕著にすることが可能となる。
の発明は、第1乃至第のいずれか1つの発明において、上記アンダーカバーの内側における上記開口部の車幅方向両側には、該アンダーカバー内に流れ込んだ走行風を上記開口部に案内する一対の側壁部が形成されていることを特徴とする。
の発明によれば、アンダーカバー内部に流入した走行風が後壁部に当たって側方に流出するのを防止し、より確実に開口部から走行風を排出させることができる。
の発明は、第1乃至第のいずれか1つの発明において、上記後方部材は、サイレンサであり、上記アンダーカバーは、上記サイレンサからの熱を遮熱する遮熱材を構成していることを特徴とする。
の発明によれば、サイレンサの熱害から保護すべく、アンダーカバーとサイレンサとを所定距離離間させて遮熱する際に、遮熱材を構成するアンダーカバーを利用して車体下方の空力性能を改善させることが可能となる。
以上、本発明によれば、車体下方を流れる走行風を、後方部材に沿わせることなく、該後方部材よりも下方に流すことができるため、車両の空力性能を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る車両の下部構造における車両後方の外観を示す底面図である。 図1のII-II線断面図である。 図2のIII部拡大図である。 キャニスタ周辺部を下方から見た斜視図である。 キャニスタカバーを示す全体斜視図であって、(a)は上方から見た図であり、(b)は下方から見た図である。 車両走行時における車体下方を流れる走行風の流れを示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は車両1の下部構造における車両後方の外観を示す底面図であり、図2は図1のII-II線断面図である。また、図3は、図2のIII部拡大図である。図中、矢印Fr及びReは車両前後方向を示しており、矢印Frは車両前方を示し、矢印Reは車両後方を示している。さらに、矢印R及びLは車幅方向を示しており、矢印Rは車両右方向を示し、矢印Lは車両左方向を示している。
上記車両1は、車室Rの床を構成するフロアパネル3を有している。このフロアパネル3は、上記車室Rの前部の床を構成する図示しないフロントフロアパネルと、該車室Rの後部の床を構成するリアフロアパネル5と、を有している。これらフロントフロアパネル後端には、上方に立ち上がるフロアキックアップ部(図示せず)が設けられ、該フロアキックアップ部上端から上記リアフロアパネル5がリアバンパ7付近まで後方に延びている。該リアフロアパネル5下方の車幅方向両端部には、上記キックアップ部から上記リアバンパ7付近まで一対のリアサイドフレーム9,9が前後方向に延びている。これらリアサイドフレーム9,9の間には、該リアサイドフレーム9,9を橋絡するようにリアクロスメンバ11(図2及び図3参照)が左右方向に延びている。上記各リアサイドフレーム9の後端部は、その前側部分よりも車幅方向内側に湾曲しており、この後端部の車幅方向外側であって上記リアバンパ7の車幅方向両端部前側には、後輪13,13が配設されている。なお、上記リアバンパ7は、車幅方向に延びるリアバンパレインフォースメント7aと、このリアバンパレインフォースメント7aを後方からカバーするリアバンパカバー7bと、を有し、該リアバンパカバー7bは、図2及び図3に示すように、前方に開口している。
上記リアフロアパネル5の下方であって上記リアサイドフレーム9,9の間には、前から順に、燃料タンク15(前方部材)、該燃料タンク15で発生した蒸発燃料を吸着する吸着剤が収容されたキャニスタ17(被カバー部材、図2及び図3参照)及び排気管19に設けられたサイレンサ21(後方部材)が前後方向に互いに離間して配設されている。具体的には、車幅方向から見て、上記燃料タンク15が上記左右の後輪13,13の前側に位置する一方、上記キャニスタ17及びサイレンサ21が該左右の後輪13,13間に位置している。
なお、上記後輪13,13は、後輪サスペンション23によって支持されている。該後輪サスペンション23は、トーションビーム式サスペンションであって、図1に示すように、上記左右の後輪13,13をそれぞれ支持する左右一対のトレーリングアーム23a,23aと、上記燃料タンク15と上記キャニスタ17との間で左右方向に延びて上記トレーリングアーム23a,23aを連結するトーションビーム23bと、を有している。図2及び図3に示すように、該トーションビーム23bの上方に上記リアクロスメンバ11が配設されている。上記トレーリングアーム23a,23aは、上記各リアサイドフレーム9に各々接続されている。該各トレーリングアーム23aには、図示しないショックアブソーバ、コイルスプリング等が連結されている。
上記燃料タンク15は、ボックス状をなし、一方の上記リアサイドフレーム9から他方の上記リアサイドフレーム9に亘って設けられている。図2及び図3に示すように、該燃料タンク15は、底面部15aが略水平に延びていると共に、該底面部15aの後端から後面部15bが上方に延びており、該後面部15bの下端部がR状をなしている。
上記サイレンサ21は、上下2分割構造をなしている。該サイレンサ21の底面21aは、後方に向かって上側に傾斜し、該底面21aの後端が上記リアバンパカバー7bの下端と同一高さに位置している。
上記キャニスタ17は、図1に示すように上記後輪13,13間の車幅方向中央部に配設され、図2及び図3に示すように、上記燃料タンク15の底面部15a及び上記サイレンサ21の底面部21aよりも上方に位置し、後方に向かって上側に傾斜している。該キャニスタ17は、その上方に配置された前後一対の金属製支持ブラケット25,27を介して上記リアフロアパネル5に固定されている。また、上記キャニスタ17の前方及び下方に一対の金属製カバーブラケット29,31が配設されている。さらに、これら一対のカバーブラケット29,31を下側から覆うように金属製のキャニスタカバー33(アンダーカバー)が配設されている。
図4は、上記キャニスタ17周辺部を下方から見た斜視図である。該キャニスタ17の前方に配設された上記カバーブラケット29は、上記前方の支持ブラケット25の下端部からその下方に亘って設けられている。該カバーブラケット29は、車幅方向に細長い略矩形板状をなし、上記キャニスタ17の前方全体をカバーしている。これにより、車両前突又は後突時に、上記キャニスタ17が上記燃料タンク15に衝突して該燃料タンク15が破損するのを防止している。
一方、上記キャニスタ17の下方に配設された上記カバーブラケット31は、該キャニスタ17の前下端部から該キャニスタ17の下方を後方に向かって上側に傾斜するように、上記後方の支持ブラケット27まで延びている。そして、該カバーブラケット31は、前端が上記キャニスタ17の前下端部に固定されていると共に、後上端が上記支持ブラケット27に固定されている。このように、上記カバーブラケット31が上記キャニスタ17の後方をカバーすることにより、上記サイレンサ21で発生する熱が上記キャニスタ17に伝わるのを防ぐことができる。
上記キャニスタカバー33は、図2及び図3に示すように、上記燃料タンク15及びサイレンサ21から前後方向に離間して配設されており、図4にも示すように、上記キャニスタ17を下側からカバーしている。
図5は上記キャニスタカバー33を示す全体斜視図であって、(a)は上方から見た図であり、(b)は下方から見た図である。該キャニスタカバー33は、上記サイレンサ21からの熱を遮断する遮熱材を構成している。上記キャニスタカバー33は、断面略J字状の金属板を、前後方向中途部に凹部33aが形成されるように曲げ加工したものである。該キャニスタカバー33は、上記前方のカバーブラケット29の前方に配置された前壁部35と、該前壁部35下端から後方に延びる底壁部37と、該底壁部37後端から後斜め上方に延びる後壁部39と、を有している。
上記前壁部35は、上記トーションビーム23bの後斜め下方に配置され、上記前方のカバーブラケット29よりも車幅方向幅の大きな略矩形板状をなしている。したがって、該前壁部35は、上記前方のカバーブラケット29の下端部全体をカバーしている。
上記底壁部37は、図2及び図3に示すように、後方に向かって下側に傾斜するように延びており、図1に示すように、上記前壁部35下端から後方に延びて右側から左側に向かって前後方向幅が大きくなる略台形状の底壁部前部37aと、該底壁部前部37a後端から後方に延びて左側から右側に向かって前後方向幅が大きくなる略台形状の底壁部後部37bと、によって構成されている。なお、図1において、上記底壁部前部37aと上記底壁部後部37bとの境界を破線で示している。
上記底壁部前部37aは、図2及び図3に示すように、前端が上記サイレンサ21の前下端部と略同一高さに位置し、また、前端部がR状に屈曲していると共に、剛性向上を目的として複数の(本実施形態では4つの)リブ41,41,…が車幅方向に略等間隔に形成されている。該各リブ41は、上記底壁部前部37aが上方に凹設されることによって形成されている。上記底壁部前部37a後端は、左方に向かって後側に傾斜し、該後端の左端は、上記キャニスタカバー33の前後方向中央後寄りに位置している。なお、上記底壁部前部37aには、上記キャニスタカバー33を上記下方のカバーブラケット31に固定するためのボルト挿通孔40aが貫通形成されている。
上記底壁部後部37bは、上記凹部33aの底壁部を構成し、上記底壁部前部37a後端における車幅方向中央部から左端中央寄りに亘る部位から後方に延びている。したがって、上記底壁部前部37a後端における上記底壁部後部37bが繋がる部位の左右両側には、上記後壁部39の左右両端部が繋がっている。上記底壁部後部37bの左右両端は前後方向に略平行に延び、これら左右両端から上記凹部33aの左右両側壁部43,43が上方に立ち上がっている。該各側壁部43は、三角形板状をなし、上端が後方に向かって上側に傾斜している。一方、上記底壁部後部37bの後端は車幅方向に延び、該後端から上記後壁部39の車幅方向略中央部が略鉛直上方に延びている。
上記底壁部37は、上記の如く前端が上記サイレンサ21の前下端部と略同一高さに位置すると共に後方に向かって下側に傾斜しているので、その後端は、上記サイレンサ21の前下端部よりも高さHだけ下方に位置している。
また、上記底壁部37の下面には、左右一対の突条のビード45,45が突設されている。これらビード45,45は、上記底壁部37の左右両端に沿って設けられている。つまり、該ビード45,45間の間隔は後方に向かって狭まるように形成されており、各々後述する開口部49に向かって延びている。
一方、上記後壁部39は、上記底壁部前部37a後端の左右両端部に繋がる後壁部端部39a,39aと、該後壁部端部39a,39a間において上記底壁部後部37b後端に繋がる後壁部中央部39bと、これら後壁部端部39a,39a及び後壁部中央部39bの上端から上方に延びる後壁部上部39cと、を有している。
上記各後壁部端部39aは、略矩形板状をなし、上記底壁部前部37a後端から後斜め上方に延びている。右側の上記後壁部端部39aの前端部には、上記キャニスタカバー33を上記下方のカバーブラケット31に固定するためのボルトが挿通するボルト挿通孔40bが貫通形成されている。
上記後壁部中央部39bは、上記凹部33aの後壁部を構成している。該後壁部中央部39bは、上記底壁部後部37b後端から略鉛直上方に延びており、該底壁部後部37b後端から上方に行くに従って車幅方向幅が大きくなっている。この後壁部中央部39b下端部は、上記底壁部後部37b後端からR状をなして屈曲している。該下端部を屈曲部47とすると、該屈曲部47には、車幅方向に細長い矩形状の開口部49が貫通形成されている。つまり、この開口部49は、上記凹部33aの隅角部に形成されている。したがって、上記キャニスタカバー33内側の上記開口部49の車幅方向両側に上記両側壁部43,43が立設されていることとなる。
上記後壁部上部39cは、断面略L字状をなし、その下半部分は上記後壁部端部39a,39a及び後壁部中央部39bの上端からやや緩やかに後斜め上方に傾斜すると共に、その上半部分は下半部分よりも急勾配で後斜め上方に傾斜している。そして、当該下半部分の車幅方向中央部の左右両側には、上記キャニスタカバー33を上記下方のカバーブラケット31に固定するための固定具が挿通する挿通孔40c,40cが貫通形成されている。
次に、上記構成を備える車両の下部構造が適用された車両1の走行時における車体下方を流れる走行風の流れについて図6を参照して説明する。図6は、当該下部構造を備えた車両1の走行時における車体下方を流れる走行風の流れを示す図3相当図である。図6中、実線矢印は、本実施形態に係る車両の下部構造が適用された車両1における車体下方を流れる走行風の流れを示し、破線矢印は、従来の車両の下部構造、すなわちキャニスタカバー33に開口部49が形成されていない構造が適用された車両における車体下方を流れる走行風の流れを示している。
車両1走行中、車体下方に入り込んだ走行風は、燃料タンク15の前下端部に到達すると、底面部15aに沿って流れ、該底面部15aの後端に到達する。
燃料タンク15の底面部15a後端に到達した走行風の一部は、キャニスタカバー33が燃料タンク15から後方に離間して設けられて両者間にスペースが形成されているため、このスペースに流れこみ、キャニスタカバー33の前壁部35を乗り越えて該キャニスタカバー33内(底壁部37の上方)に入り込む。キャニスタカバー33内に入り込んだ走行風の一部は、キャニスタ17と底壁部37との間を底壁部37上面に沿って後方に流れ、後壁部中央部39b下端部、すなわち屈曲部47に形成された開口部49から後方に排出される。このとき、キャニスタカバー33内に入り込んだ走行風は、凹部33aの両側壁部43,43によって開口部49に案内される。したがって、当該走行風がキャニスタカバー33の後壁部中央部39bに当たって側方に流出するのを防ぐことができる。よって、開口部49からより多くの走行風を排出させることができる。
一方、燃料タンク15の底面部15a後端に到達した走行風の他の一部は、そのまま後方に流れ、キャニスタカバー33の底壁部37下面に沿って後方に流れる。このとき、底壁部37下面の左右両端に沿ってビード45,45が形成されているので、走行風は、これらビード45,45によって底壁部後部37b後端に案内され、屈曲部47に到達する。屈曲部47に到達した走行風は、キャニスタカバー33の形状が当該屈曲部47において非連続的となっているため、底壁部37から後壁部39に沿って上方に流れ難く、屈曲部47から剥離し易くなっている。したがって、屈曲部47に到達した走行風は、屈曲部47で剥離し、そして、この屈曲部47に形成された開口部49から排出される上記走行風と合流する。ここで、開口部49は、屈曲部47即ち後壁部39の下端部に形成されているため、底壁部37後端と近接している。したがって、屈曲部47に到達した走行風が開口部49から排出される走行風と合流し易くなっている。
そして、開口部49から排出された走行風と合流した走行風は、この開口部49から排出された走行風に引っ張られて上方ではなく後方に流れる。そして、開口部49が後方のサイレンサ21の前下端部よりも距離Hだけ下方に位置しているので、合流した走行風は、サイレンサ21の底面21aに沿うことなく、該サイレンサ21の下方を通る。その後、サイレンサ21の下方を流れる走行風は、リアバンパカバー7bの下方を通って車両1後方に流れる。
一方、従来の車両の下部構造、すなわち開口部49が形成されていないキャニスタカバー33が設けられた構造が適用された車両では、図6の破線矢印で示すように、車体下方を流れる走行風は、キャニスタカバー33の底壁部37下面に沿って後方に流れ、屈曲部47においてやや上方に進路変更する。そして、進路変更した走行風は、サイレンサ21の底面21aに沿って後斜め上方に流れ、リアバンパカバー7b内に入り込む。したがって、空気抵抗が増加し、車両1の空力性能が低減する。
これに対し、本実施形態に係る車両の下部構造では、上記の如く走行風をキャニスタカバー33後方のサイレンサ21の底面21aに沿うことなく流すことができるので、車両1の空力性能を損なうことがない。さらに、走行風がリアバンパカバー7b内に入り込むことがないので、空気抵抗が低減し、車両1の空力性能を向上させることができる。
−発明の実施形態の効果−
上記実施形態によれば、車両1走行中に車体下方に流れる走行風の一部は、キャニスタカバー33の底壁部37上方に流入する一方、その他の一部は、底壁部37下方を該底壁部37に沿って流れる。底壁部37上方に流入した走行風は、底壁部37とキャニスタ17との間を通ってキャニスタカバー33の後壁部39に到達すると、この後壁部39に形成された開口部49からキャニスタカバー33後方に排出される。一方、底壁部37下方を流れる走行風は、底壁部37後端に到達すると、開口部49から排出された走行風と合流する。このとき、底壁部37下方を流れてきた走行風は、開口部49から排出された走行風に引っ張られ、車両後方にほぼ水平に流れる。そして、合流した走行風は、開口部49がサイレンサ21の前下端部よりも下方に位置しているため、サイレンサ21に沿うことなく、サイレンサ21の下方を通って車両後方に流れる。このように、車体下方を流れる走行風を、サイレンサ21に沿わせることなく、その下方に流すことができるため、車両1の空力性能を向上させることができる。
また、上記実施形態によれば、開口部49が後壁部39の下端部に形成されているため、開口部49が底壁部37後端に近くなる。したがって、底壁部37下方を流れる走行風が、開口部49から排出される走行風に合流し易くなる。その結果、底壁部37下方を流れる走行風が、開口部49から排出される走行風に、より確実に引っ張られる。よって、車両1の空力性能をより向上させることができる。
また、上記実施形態によれば、底壁部37下方を流れる走行風は、後壁部39の屈曲部47において開口部49から排出される走行風と合流する。ここで、キャニスタカバー33の形状が屈曲部47において非連続的となるため、底壁部37下方を流れる走行風は、底壁部37から後壁部39に沿って上方に流れ難く、後壁部39下端部から剥離し易くなる。したがって、底壁部37下方を流れる走行風は、後壁部39下端部から剥離した後に、開口部から排出された走行風によって車両後方に引っ張られる。よって、底壁部37下方を流れる走行風をより一層確実に車両後方に流すことができる。
さらに、上記実施形態によれば、底壁部37の前端がサイレンサ21の前下端部と略同一高さに位置し、底壁部37が後方に向かって下側に傾斜している。つまり、底壁部37後端をサイレンサ21の前下端部よりも下方により確実に位置させることができる。したがって、底壁部37下方を流れて底壁部37後端に到達した走行風を、サイレンサ21の前下端よりも下方により確実に流すことができる。
また、上記実施形態によれば、ビード45,45が底壁部37下方を流れる走行風を開口部49に案内するので、キャニスタカバー33の後上方に向かって剥離する当該走行風を低減させることができる。
また、上記実施形態によれば、燃料タンク15がキャニスタカバー33の前方に離間して設けられているので、キャニスタカバー33の前方にスペースが形成され、このスペースからキャニスタカバー33内部に走行風が入り易くなる。そのため、開口部49から吹き出す走行風の風量が増加し、底壁部37下方に沿って流れる走行風を車両1後方に引っ張る効果をより顕著にすることが可能となる。
さらに、上記実施形態によれば、キャニスタカバー33内部に流入した走行風が後壁部39に当たって側方に流出するのを防止し、より確実に開口部49から走行風を排出させることができる。
さらにまた、上記実施形態によれば、サイレンサ21の熱害から保護すべく、キャニスタカバー33とサイレンサ21とを所定距離離間させて遮熱する際に、遮熱材を構成するキャニスタカバー33を利用して車両1の空力性能を改善させることが可能となる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、上記キャニスタカバー33の上記底壁部37前端が上記サイレンサ21の前下端と略同一高さに位置しているが、これに限定されず、該前下端の下方に位置してもよい。この場合、上記開口部49がさらに下方に位置するため、走行風がサイレンサ21の下方により多く流れて、車両1の空力性能がさらに向上する。
また、上記実施形態では、キャニスタカバー33に凹部33aが形成されているが、これに限定されず、凹部33aが形成することなく、キャニスタカバー33内側の開口部49車幅方向両側に別途側壁部を設けてもよい。
さらに、上記実施形態では、アンダーカバーとしてキャニスタ17を下側からカバーするキャニスタカバー33を例示しているが、これに限定されず、フロアパネル3下方に配設される他の被カバー部材をカバーするものであればよい。
さらにまた、上記実施形態では、前方部材及び後方部材として燃料タンク15及びサイレンサ21を例示しているが、これに限定されず、フロアパネル3下方にアンダーカバーから前後方向に離間して配設されるものであればよい。
以上説明したように、本発明に係る車両の下部構造は、アンダーカバーの車体前後方向に配設物が離間して設けられている場合であっても、空力性能を良好に保つことを可能とする用途に適用することができる。
1 車両
5 リアフロアパネル(車体フロア)
15 燃料タンク(前方部材)
17 キャニスタ(被カバー部材)
21 サイレンサ(後方部材)
33 キャニスタカバー(アンダーカバー)
37 底壁部
39 後壁部
43 側壁部
45 ビード
47 屈曲部
49 開口部

Claims (7)

  1. 車体フロア下方に設けられた被カバー部材をその下側からカバーするアンダーカバーと、該アンダーカバーの後方に離間して上記車体フロア下方に設けられた後方部材と、を備えた車両の下部構造であって、
    上記アンダーカバーは、上記被カバー部材の下方に配置される底壁部と、該底壁部の後端から上方に延びる後壁部と、を有し、
    上記底壁部の前端は、上記後方部材の前下端部と同一高さ又は下方に位置すると共に、該底壁部は、後方に向かって下側に傾斜しており、
    上記後壁部には、上記アンダーカバーと上記被カバー部材との間に流入する走行風を後方に排出する開口部が形成され、
    上記開口部は、上記後方部材の前下端よりも下方に位置することを特徴とする車両の下部構造。
  2. 請求項1に記載の車両の下部構造において、
    上記開口部は、上記後壁部の下端部に形成されていることを特徴とする車両の下部構造。
  3. 請求項2に記載の車両の下部構造において、
    上記後壁部は、屈曲して上記底壁部の後端に繋がる屈曲部を有し、
    上記開口部は、上記屈曲部に形成されていることを特徴とする車両の下部構造。
  4. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の車両の下部構造において、
    上記底壁部の下面には、上記開口部に向かって走行風を案内するビードが設けられていることを特徴とする車両の下部構造。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の車両の下部構造において、
    上記車体フロア下方における上記アンダーカバーの前方には、前方部材が該アンダーカバーから離間して設けられていることを特徴とする車両の下部構造。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の車両の下部構造において、
    上記アンダーカバーの内側における上記開口部の車幅方向両側には、該アンダーカバー内に流れ込んだ走行風を上記開口部に案内する一対の側壁部が形成されていることを特徴とする車両の下部構造。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の車両の下部構造において、
    上記後方部材は、サイレンサであり、
    上記アンダーカバーは、上記サイレンサからの熱を遮熱する遮熱材を構成していることを特徴とする車両の下部構造。
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